JP2004228351A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Soichiro Itonaga
総一郎 糸長
Takayuki Yamada
隆順 山田
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Abstract

【課題】熱凝集が抑制され低抵抗で、且つ、ゲート電極の寸法に依存しない均一な膜厚のシリサイド膜を有する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ゲート絶縁膜2上に第1のポリシリコン膜3aと第2のポリシリコン膜4aの積層膜で構成されたゲート電極6aと、第1のポリシリコン膜3bと第2のポリシリコン膜4bの積層膜で構成されたゲート電極6bを形成する。その後、ゲート電極6a、6bの側面上にサイドウォール7を形成した後、高濃度ソース・ドレイン領域8を形成する。その後、コバルト膜9を堆積した後、第1のRTAを施し、コバルトリッチな第1のコバルトシリサイド膜10a、10b、10cを形成する。その後、コバルト膜9を除去した後、第2のRTAを行い、第1のコバルトシリサイド膜10a、10b、10cを構造的に安定な第2のコバルトシリサイド膜11a、11b、11c(CoSi膜)に変換する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特にソース・ドレイン領域及びゲート電極の上にシリサイド膜が形成されたMIS型トランジスタ(以下、MISFETと称す)を有する半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路の高集積化に伴って、MISFETのゲート電極の寸法の縮小化、ゲート電極の膜厚の薄膜化が進行している。また、ゲート電極及びソース・ドレイン領域の低抵抗化を図るために、サリサイドプロセスを用いてゲート電極上及びソース・ドレイン領域上には選択的にシリサイド膜を形成している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、従来のサリサイドプロセスを用いた半導体装置の製造方法について説明する。
【0004】
図5(a)〜図5(e)は、従来のサリサイドプロセスを用いた半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0005】
まず、図5(a)に示す工程で、半導体基板101に活性領域を囲むトレンチ型の素子分離絶縁膜(図示せず)を形成した後、半導体基板101の活性領域上にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜102及びポリシリコン膜を順次形成する。その後、リソグラフィ及びドライエッチングにより、ポリシリコン膜をパターニングして、ゲート絶縁膜102上にゲート長が相対的に広いゲート電極103aとゲート長が相対的に細いゲート電極103bとを形成する。その後、ゲート電極103a及び103bをマスクにして活性領域に低濃度の不純物イオンを注入して、拡散深さの浅い低濃度ソース・ドレイン領域(図示せず)をゲート電極103a及び103bの側方下に自己整合的に形成する。
【0006】
次に、図5(b)に示す工程で、基板上にCVD法によって酸化膜を堆積した後、この酸化膜をエッチバックすることにより、ゲート電極103a、103bの側面上に酸化膜からなるサイドウォール104を形成する。その後、ゲート電極103a、103b及びサイドウォール104をマスクにして活性領域に高濃度の不純物イオンを注入して、高濃度ソース・ドレイン領域105をサイドウォール104の側方下に自己整合的に形成する。その後、高濃度ソース・ドレイン領域105の不純物を活性化させるために、1000℃10秒の短時間熱処理を行なう。
【0007】
次に、図5(c)に示す工程で、スパッタリング法により、基板上に、コバルト膜106を堆積した後、コバルト膜106上に窒化チタン膜(図示せず)を堆積する。
【0008】
次に、図5(d)に示す工程で、窒素ガス雰囲気中で、半導体基板101に500℃で60秒間の第1の短時間熱処理(RTA)を施し、ゲート電極103a、103b及び高濃度ソース・ドレイン領域105の露出している部分においてシリコン(Si)とコバルト(Co)とを反応させてコバルトリッチな第1のコバルトシリサイド膜107a、107b、107c(CoSiとCoSiとの混合体)を形成する。このとき、コバルト膜106のうちサイドウォール104及び素子分離絶縁膜などの絶縁膜上に位置する部分はシリサイド化されることなく、未反応のままコバルト膜106が残存する。その後、硫酸と過酸化水素水の混合液などの溶液を用いて、窒化チタン膜及び未反応のまま残存するコバルト膜106を選択的に除去することによって、ゲート電極103a、103b及び高濃度ソース・ドレイン領域105上に第1のコバルトシリサイド膜107a、107b、107cを選択的に残置させる。
【0009】
次に、図5(e)に示す工程で、窒素ガス雰囲気中で、半導体基板101に850℃で60秒間の第2の短時間熱処理(RTA)を行い、第1のコバルトシリサイド膜107a、107b、107cを構造的に安定な第2のコバルトシリサイド膜108a、108b、108c(CoSi膜)に変換する。
【0010】
この製造方法によれば、ゲート長が相対的に広いゲート電極103a上には第2のコバルトシリサイド膜108aが形成され、ゲート長が相対的に細いゲート電極103b上には第2のコバルトシリサイド膜108bが形成され、高濃度ソース・ドレイン領域105上に第2のコバルトシリサイド膜108cが形成されたMISFETを得ることができる。
【0011】
【特許文献1】
特開平7−211903号公報(第4−5頁、図1)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来のサリサイドプロセスを用いた半導体装置の製造方法においては、下記のような不具合があった。
【0013】
ソース・ドレイン領域の浅接合化に伴い、シリサイド膜形成による接合リーク電流が増加する。この接合リーク電流増大の原因は、ソース・ドレイン領域へのコバルトの異常拡散だと考えられている。この異常拡散は、第2の短時間熱処理のアニール温度を高温化させることにより、消滅させることができる。従来は、このアニール温度の高温化により、接合リーク増大を抑制していた。しかしながら、アニール温度の高温化は、CoSi膜を熱凝集(CoSi膜の不連続化)させるため、CoSi膜のシート抵抗は増加する。この熱凝集は、CoSi膜のラフネスの大きいポリシリコン上で発生しやすいため、ポリシリコンゲート電極上でのシート抵抗上昇の抑制が特に困難になっている。
【0014】
もう1つの課題は、ゲート寸法によって、コバルトシリサイド膜の膜厚にばらつきが生じることである。デバイススケーリングに伴い、ゲート電極の寸法が縮小化されると、図5(e)に示すように、ゲート長が相対的に広いゲート電極103a上の第2のコバルトシリサイド膜108aに対して、ゲート長が相対的に細いゲート電極103b上の第2のコバルトシリサイド膜108bの膜厚が厚膜化する。よって、ゲート寸法によりゲート電極のシート抵抗値が原理的に変化し回路設計が困難になる。加えて、スケーリング則に伴いゲート電極のポリシリコン膜厚は薄膜化されると、コバルトシリサイド膜がゲート絶縁膜まで到達することがある。これにより、ゲート絶縁膜の信頼性(TDDBやQBDなど)が低下する。
【0015】
本発明の目的は、熱凝集が抑制され低抵抗で、且つ、ゲート電極の寸法に依存しない均一な膜厚のシリサイド膜を有する半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、前記第1のゲート電極上に形成された第1のシリサイド膜とを備え、前記第1のゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に形成された第1のポリシリコン膜と、前記第1のポリシリコン膜上に形成されたシリサイド反応を抑制する第1のシリサイド化反応抑制層とを有し、前記第1のシリサイド膜は、前記第1のシリサイド化反応抑制層上に形成されている。
【0017】
この構成によれば、第1のシリサイド化反応抑制層が第1のポリシリコン膜側へのシリサイド化反応の抑制層となるため、第1のシリサイド膜は、第1のシリサイド化反応抑制層との界面の凹凸が低減された膜厚が均一で、熱凝集しにくいものとなる。これにより、熱凝集が抑制され低抵抗で、且つ、ゲート電極の寸法に依存しない均一な膜厚のシリサイド膜を有する半導体装置を得ることができる。
【0018】
上記半導体装置において、前記ゲート絶縁膜上に形成された、前記第1のゲート電極よりもゲート長の細い第2のゲート電極と、前記第2のゲート電極上に形成された第2のシリサイド膜とをさらに備え、前記第2のゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に形成された第2のポリシリコン膜と、前記第2のポリシリコン膜上に形成されたシリサイド反応を抑制する第2のシリサイド化反応抑制層とを有し、前記第2のシリサイド膜は、前記第2のシリサイド化反応抑制層上に形成されており、前記第2のシリサイド膜は、前記第1のシリサイド膜と同一膜厚である。
【0019】
前記シリサイド化反応抑制層は、前記ポリシリコン膜の上部領域にSi、N、Ge、In、Sbのうち少なくとも1つの不純物が導入されている層、又は、シリサイド層である。
【0020】
本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程(a)と、前記ゲート絶縁膜上に第1のポリシリコン膜を形成する工程(b)と、前記第1のポリシリコン膜上に第1のシリコン膜を形成する工程(c)と、前記第1のポリシリコン膜及び前記第1のシリコン膜をパターニングしてゲート電極を形成する工程(d)と、前記ゲート電極の側面上にサイドウォールを形成する工程(e)と、前記ゲート電極上にシリサイド膜を形成する工程(f)とを備えている。
【0021】
この構成によれば、ゲート電極の構造を第1のポリシリコン膜と第1のシリコン膜からなる積層膜にすることによって、シリサイド化の際には、第1のシリコン膜とだけシリサイド化反応してシリサイド膜が形成される。これにより、シリサイド膜と第1のポリシリコン膜との界面の凹凸は低減され、シリサイド膜は熱凝集しにくくなる。これにより、熱凝集が抑制され低抵抗で、且つ、ゲート電極の寸法に依存しない均一な膜厚のシリサイド膜を有する半導体装置を得ることができる。
【0022】
上記半導体装置の製造方法において、前記第1のシリコン膜は、アモルファスシリコン膜であり、前記工程(c)の後で、前記工程(f)の前に、前記アモルファスシリコン膜に熱処理を行い、前記アモルファスシリコン膜を前記第1のポリシリコン膜よりもグレインサイズの大きい第2のポリシリコン膜に変換する工程を有している。この構成によれば、グレインサイズの違いにより、第1のポリシリコン膜と第2のポリシリコン膜(アモルファスシリコン膜を熱処理したもの)のグレイン境界がより明瞭に形成されるため、より熱凝集しにくいシリサイド膜を形成することができる。
【0023】
上記半導体装置の製造方法において、前記工程(f)における前記シリサイド膜は、前記ゲート電極のうち前記第1のシリコン膜とシリサイド化反応して形成され、前記第1のポリシリコン膜と前記第1のシリコン膜とのグレイン境界に沿った形状で形成される。
【0024】
上記半導体装置の製造方法において、前記工程(b)の後で、前記工程(c)の前に、前記第1のポリシリコン膜上にシリサイド化反応を抑制できるシリサイド化反応抑制層を形成する工程をさらに備え、前記工程(c)では、前記シリサイド化反応抑制層上に前記第1のシリコン膜を形成し、前記工程(d)では、前記第1のポリシリコン膜、前記シリサイド化反応抑制層及び前記第1のシリコン膜をパターニングして前記ゲート電極を形成し、前記工程(f)における前記シリサイド膜は、前記ゲート電極のうち前記第1のシリコン膜とシリサイド化反応して、前記シリサイド化反応抑制層上に形成される。この構成によれば、シリサイド化反応抑制層が第1のポリシリコン膜側へのシリサイド化反応の抑制層となるため、シリサイド膜は、シリサイド化反応抑制層との界面の凹凸が低減された膜厚が均一で、熱凝集しにくいものとなる。これにより、熱凝集が抑制され低抵抗で、且つ、ゲート電極の寸法に依存しない均一な膜厚のシリサイド膜を有する半導体装置を得ることができる。
【0025】
前記シリサイド化反応抑制層は、前記第1のポリシリコン膜の上部領域にSi、N、Ge、In、Sbのうち少なくとも1つの不純物を導入して形成する。
【0026】
上記半導体装置の製造方法において、前記工程(b)の後で、前記工程(c)の前に、前記第1のポリシリコン膜上にシリサイド化反応を抑制できる第1のシリサイド化反応抑制層を形成する工程と、前記第1のシリサイド化反応抑制層上に第2のシリコン膜を形成する工程と、前記第2のシリコン膜上に第2のシリサイド化反応抑制層を形成する工程をさらに備え、前記工程(c)では、前記第2のシリサイド化反応抑制層上に前記第1のシリコン膜を形成し、前記工程(d)では、前記第1のポリシリコン膜、前記第1のシリサイド化反応抑制層、前記第2のシリコン膜、前記第2のシリサイド化反応抑制層及び前記第1のシリコン膜をパターニングして前記ゲート電極を形成し、前記工程(f)における前記シリサイド膜は、前記ゲート電極のうち前記第2のシリサイド膜、前記第2のシリサイド化反応抑制層及び前記第1のシリコン膜とシリサイド化反応して、前記第1のシリサイド化反応抑制層上に形成される。
【0027】
上記半導体装置の製造方法において、前記工程(f)では、第1の熱処理により金属膜と前記第1のシリコン膜とをシリサイド化反応させて前記第2のシリサイド化反応抑制層上に第1のシリサイド膜を形成する工程と、前記金属膜を除去した後、第2の熱処理により前記第1のシリサイド膜を構造的に安定な前記シリサイド膜に変換して形成する工程とを備えている。
【0028】
上記半導体装置の製造方法において、前記第1のシリサイド膜を形成した後で前記第2の熱処理の前に、イオン注入により前記第2のシリサイド化反応抑制層をアモルファス化する工程を備えている。
【0029】
上記半導体装置の製造方法において、前記第2のシリコン膜は、アモルファスシリコン膜である。
【0030】
上記半導体装置の製造方法において、前記第1のシリサイド化反応抑制層及び第2のシリサイド化反応抑制層は、前記第1のポリシリコン膜及び前記第2のシリコン膜の上部領域にSi、N、Ge、In、Sbのうち少なくとも1つの不純物を導入して形成する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0032】
(第1の実施形態)
図1(a)〜図1(e)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0033】
まず、図1(a)に示す工程で、半導体基板1に活性領域を囲むトレンチ型の素子分離絶縁膜(図示せず)を形成した後、半導体基板1の活性領域上に厚み約3nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜2を形成する。その後、ゲート絶縁膜2上に厚み100nmの第1のポリシリコン膜3を堆積温度610℃で堆積する。その後、第1のポリシリコン膜3上に厚み35nmの第2のポリシリコン膜4を堆積温度610℃で堆積する。ここで、第1のポリシリコン膜3と第2のポリシリコン膜4との間には、ポリシリコンのグレイン境界5が形成される。
【0034】
次に、図1(b)に示す工程で、リソグラフィ及びドライエッチングにより、第1のポリシリコン膜3及び第2のポリシリコン膜4をパターニングして、ゲート絶縁膜2上にゲート長が相対的に広いゲート電極6aとゲート長が相対的に細いゲート電極6bとを形成する。ここで、ゲート電極6aは、第1のポリシリコン膜3aと第2のポリシリコン膜4aの積層膜で構成され、ゲート電極6bは第1のポリシリコン膜3bと第2のポリシリコン膜4bの積層膜で構成される。その後、ゲート電極6a、6bをマスクにして活性領域に低濃度の不純物イオンを注入して、拡散深さの浅い低濃度ソース・ドレイン領域(図示せず)をゲート電極6a、6bの側方下に自己整合的に形成する。
【0035】
次に、図1(c)に示す工程で、基板上の全面にCVD法によって厚み約70nmの酸化膜を堆積した後、この酸化膜をエッチバックすることにより、ゲート電極6a、6bの側面上に酸化膜からなるサイドウォール7を形成する。その後、ゲート電極6a、6b及びサイドウォール7をマスクにして活性領域に高濃度の不純物イオンを注入して、高濃度ソース・ドレイン領域8をサイドウォール7の側方下に自己整合的に形成する。ここで、P型MISFETであれば、不純物イオンとしてボロン(B)を注入ドーズ量3×1015atoms/cm、注入エネルギー5keVの注入条件でイオン注入を行い、N型MISFETであれば、不純物イオンとして砒素(As)を注入ドーズ量4×1015atoms/cm、注入エネルギー50keVの注入条件でイオン注入を行う。その後、高濃度ソース・ドレイン領域8の不純物を活性化させるために、1000℃10秒の短時間熱処理を行なう。
【0036】
次に、図1(d)に示す工程で、スパッタリング法により、基板上に、厚み8nmのコバルト膜9を堆積した後、コバルト膜9上に窒化チタン膜(図示せず)を堆積する。その後、窒素ガス雰囲気中で、半導体基板1に500℃で60秒間の第1の短時間熱処理(RTA)を施し、ゲート電極6a、6b及び高濃度ソース・ドレイン領域8の露出している部分においてシリコン(Si)とコバルト(Co)とを反応させてコバルトリッチな第1のコバルトシリサイド膜10a、10b、10c(CoSiとCoSiとの混合体)を形成する。このとき、第1のコバルトシリサイド膜10a、10bは、ゲート電極6a、6bのうち第2のポリシリコン膜4a、4bの一部とシリサイド化反応して形成される。また、コバルト膜9のうちサイドウォール7及び素子分離絶縁膜などの絶縁膜上に位置する部分はシリサイド化されることなく、未反応のままコバルト膜9が残存する。
【0037】
次に、図1(e)に示す工程で、硫酸と過酸化水素水の混合液などの溶液を用いて、窒化チタン膜及び未反応のまま残存するコバルト膜9を選択的に除去することによって、ゲート電極6a、6b及び高濃度ソース・ドレイン領域8上に第1のコバルトシリサイド膜10a、10b、10cを選択的に残置させる。その後、窒素ガス雰囲気中で、半導体基板1に850℃で60秒間の第2の短時間熱処理(RTA)を行い、第1のコバルトシリサイド膜10a、10b、10cを構造的に安定な第2のコバルトシリサイド膜11a、11b、11c(CoSi膜)に変換する。この結果、ゲート長が相対的に広いゲート電極6a上には第2のコバルトシリサイド膜11aが形成され、ゲート長が相対的に細いゲート電極6b上には第2のコバルトシリサイド膜11bが形成され、高濃度ソース・ドレイン領域8上に第2のコバルトシリサイド膜11cが形成されたMISFETを得ることができる。
【0038】
本実施形態によれば、サリサイドプロセス前のゲート電極6a、6bの構造を第1のポリシリコン膜3a、3bと第2のポリシリコン膜4a、4bからなる積層膜にすることによって、シリサイド化の際には、第2のポリシリコン膜4a、4bとだけシリサイド化反応して第2のコバルトシリサイド膜11a、11bが形成される。これにより、第2のコバルトシリサイド膜11a、11bと第1のポリシリコン膜3a、3b(第2のポリシリコン膜4a、4bの一部が残存することもある)との界面の凹凸は低減され、第2のコバルトシリサイド膜11a、11bは熱凝集しにくくなる。しかも、ゲート寸法には依存せず、ゲート長が相対的に広いゲート電極6a上の第2のコバルトシリサイド膜11aとゲート長が相対的に細いゲート電極6b上の第2のコバルトシリサイド膜11bとは、ほぼ同一膜厚で形成される。これは、シリサイド化の際に、コバルトがポリシリコンのグレインに沿って拡散しやすいため、図1(e)に示す工程で、第1のポリシリコン膜3a、3bと第2のポリシリコン膜4a、4bとの間のグレイン境界5に沿ってCoSi膜が形成される。つまり、ゲート電極6a、6bにおけるシリサイド化反応は、グレイン境界5によって抑制されるため、第1のポリシリコン膜3a、3bとはほとんどシリサイド化反応しないので、第2のコバルトシリサイド膜11a、11bはグレイン境界5に沿った形状に形成される。
【0039】
また、第2のポリシリコン膜4の変わりに、アモルファスシリコン膜(堆積温度510℃)でもよく、後工程の熱処理によって通常のポリシリコン膜よりもグレインサイズの大きいポリシリコン膜を形成することができる。これにより、グレインサイズの違いにより、第1のポリシリコン膜と第2のポリシリコン膜(アモルファスシリコン膜を熱処理したもの)のグレイン境界がより明瞭に形成されるため、より熱凝集しにくいシリサイド膜を形成することができる。
【0040】
(第2の実施形態)
図2(a)〜図2(e)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0041】
まず、図2(a)に示す工程で、半導体基板1に活性領域を囲むトレンチ型の素子分離絶縁膜(図示せず)を形成した後、半導体基板1の活性領域上に厚み約3nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜2を形成する。その後、ゲート絶縁膜2上に厚み100nmの第1のポリシリコン膜3を堆積温度610℃で堆積する。その後、第1のポリシリコン膜3の表面部に、不純物イオンとしてシリコンイオン又はシリコン分子を注入ドーズ量1×1015〜5×1016atoms/cm、注入エネルギー1〜20keVの注入条件でイオン注入を行い、シリサイド化反応抑制層13を形成する。その後、シリサイド化反応抑制層13上に厚み35nmの第2のポリシリコン膜14を堆積温度610℃で堆積する。
【0042】
次に、図2(b)に示す工程で、リソグラフィ及びドライエッチングにより、第1のポリシリコン膜3、シリサイド化反応抑制層13及び第2のポリシリコン膜14をパターニングして、ゲート絶縁膜2上にゲート長が相対的に広いゲート電極15aとゲート長が相対的に細いゲート電極15bとを形成する。ここで、ゲート電極15aは、第1のポリシリコン膜3aとシリサイド化反応抑制層13aと第2のポリシリコン膜14aの積層膜で構成され、ゲート電極15bは第1のポリシリコン膜3bとシリサイド化反応抑制層13bと第2のポリシリコン膜14bの積層膜で構成される。その後、ゲート電極15a、15bをマスクにして活性領域に低濃度の不純物イオンを注入して、拡散深さの浅い低濃度ソース・ドレイン領域(図示せず)をゲート電極15a、15bの側方下に自己整合的に形成する。
【0043】
次に、図2(c)に示す工程で、基板上の全面にCVD法によって厚み約70nmの酸化膜を堆積した後、この酸化膜をエッチバックすることにより、ゲート電極15a、15bの側面上に酸化膜からなるサイドウォール7を形成する。その後、ゲート電極15a、15b及びサイドウォール7をマスクにして活性領域に高濃度の不純物イオンを注入して、高濃度ソース・ドレイン領域8をサイドウォール7の側方下に自己整合的に形成する。ここで、P型MISFETであれば、不純物イオンとしてボロン(B)を注入ドーズ量3×1015atoms/cm、注入エネルギー5keVの注入条件でイオン注入を行い、N型MISFETであれば、不純物イオンとして砒素(As)を注入ドーズ量4×1015atoms/cm、注入エネルギー50keVの注入条件でイオン注入を行う。その後、高濃度ソース・ドレイン領域8の不純物を活性化させるために、1000℃10秒の短時間熱処理を行なう。
【0044】
次に、図2(d)に示す工程で、スパッタリング法により、基板上に、厚み8nmのコバルト膜9を堆積した後、コバルト膜9上に窒化チタン膜(図示せず)を堆積する。その後、窒素ガス雰囲気中で、半導体基板1に500℃で60秒間の第1の短時間熱処理(RTA)を施し、ゲート電極15a、15b及び高濃度ソース・ドレイン領域8の露出している部分においてシリコン(Si)とコバルト(Co)とを反応させてコバルトリッチな第1のコバルトシリサイド膜16a、16b、16c(CoSiとCoSiとの混合体)を形成する。このとき、第1のコバルトシリサイド膜16a、16bは、ゲート電極15a、15bのうち第2のポリシリコン膜14a、14bの一部とシリサイド化反応して形成される。また、コバルト膜9のうちサイドウォール7及び素子分離絶縁膜などの絶縁膜上に位置する部分はシリサイド化されることなく、未反応のままコバルト膜9が残存する。
【0045】
次に、図2(e)に示す工程で、硫酸と過酸化水素水の混合液などの溶液を用いて、窒化チタン膜及び未反応のまま残存するコバルト膜9を選択的に除去することによって、ゲート電極15a、15b及び高濃度ソース・ドレイン領域8上に第1のコバルトシリサイド膜16a、16b、16cを選択的に残置させる。その後、窒素ガス雰囲気中で、半導体基板1に850℃で60秒間の第2の短時間熱処理(RTA)を行い、第1のコバルトシリサイド膜16a、16b、16cを構造的に安定な第2のコバルトシリサイド膜17a、17b、17c(CoSi膜)に変換する。この結果、ゲート長が相対的に広いゲート電極15a上には第2のコバルトシリサイド膜17aが形成され、ゲート長が相対的に細いゲート電極15b上には第2のコバルトシリサイド膜17bが形成され、高濃度ソース・ドレイン領域8上に第2のコバルトシリサイド膜17cが形成されたMISFETを得ることができる。
【0046】
本実施形態によれば、サリサイドプロセス前のゲート電極15a、15bの構造を第1のポリシリコン膜3a、3bとシリサイド化反応抑制層13a、13bと第2のポリシリコン膜14a、14bからなる積層膜にすることによって、シリサイド化反応抑制層13a、13bが第1のポリシリコン膜3a、3b側へのシリサイド化反応の抑制層となるため、第2のポリシリコン膜14a、14bとシリサイド化反応して第2のコバルトシリサイド膜17a、17bが形成される。これにより、第2のコバルトシリサイド膜17a、17bとシリサイド化反応抑制層13a、13b(第2のポリシリコン膜14a、14bの一部が残存したり、また、シリサイド化反応抑制層13a、13bの一部がシリサイド化されることもあるがその度合いは小さい)との界面の凹凸は低減され、第2のコバルトシリサイド膜17a、17bは熱凝集しにくくなる。しかも、ゲート寸法には依存せず、ゲート長が相対的に広いゲート電極15a上の第2のコバルトシリサイド膜17aとゲート長が相対的に細いゲート電極15b上の第2のコバルトシリサイド膜17bとは、ほぼ同一膜厚で形成される。
【0047】
なお、シリサイド化反応抑制層は、プラズマドーピング法によるシリコン導入、あるいは、コバルトの拡散を抑制できる元素(例えば、窒素(N)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、アンチモン(Sb))のイオン注入によって形成しても良い。また、シリサイド化反応抑制層は、厚み2nm以下の絶縁膜、あるいは、シリサイド膜で形成してもよい。さらに、第1のポリシリコン膜上に絶縁膜を形成した後、絶縁膜を通して第1のポリシリコン膜にシリコンイオン等の不純物をイオン注入してシリサイド化反応抑制層を形成してもよい。
【0048】
また、第2のポリシリコン膜14の変わりに、アモルファスシリコン膜(堆積温度510℃)でもよく、後工程の熱処理によって通常のポリシリコン膜よりもグレインサイズの大きいポリシリコン膜を形成することができる。これにより、グレインサイズの違いにより、第1のポリシリコン膜と第2のポリシリコン膜(アモルファスシリコン膜を熱処理したもの)のグレイン境界がより明瞭に形成されるため、より熱凝集しにくいシリサイド膜を形成することができる。
【0049】
(第3の実施形態)
図3(a)〜図3(e)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0050】
まず、図3(a)に示す工程で、半導体基板1に活性領域を囲むトレンチ型の素子分離絶縁膜(図示せず)を形成した後、半導体基板1の活性領域上に厚み約3nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜2を形成する。その後、ゲート絶縁膜2上に厚み100nmの第1のポリシリコン膜3を堆積温度610℃で堆積する。その後、第1のポリシリコン膜3の表面部に、不純物イオンとしてシリコンイオン又はシリコン分子を注入ドーズ量1×1015〜5×1016atoms/cm、注入エネルギー1〜20keVの注入条件でイオン注入を行い、第1のシリサイド化反応抑制層18を形成する。その後、第1のシリサイド化反応抑制層18上に厚み15nmの第2のポリシリコン膜19を堆積温度610℃で堆積する。その後、第2のポリシリコン膜19の表面部に、不純物イオンとしてシリコンイオン又はシリコン分子を注入ドーズ量1×1015〜5×1016atoms/cm、注入エネルギー1〜10keVの注入条件でイオン注入を行い、第2のシリサイド化反応抑制層20を形成する。その後、第2のシリサイド化反応抑制層20上に厚み15nmの第3のポリシリコン膜21を堆積温度610℃で堆積する。
【0051】
次に、図3(b)に示す工程で、リソグラフィ及びドライエッチングにより、第1のポリシリコン膜3、第1のシリサイド化反応抑制層18、第2のポリシリコン膜19、第2のシリサイド化反応抑制層20及び第3のポリシリコン膜21をパターニングして、ゲート絶縁膜2上にゲート長が相対的に広いゲート電極22aとゲート長が相対的に細いゲート電極22bとを形成する。ここで、ゲート電極22aは、第1のポリシリコン膜3aと第1のシリサイド化反応抑制層18aと第2のポリシリコン膜19aと第2のシリサイド化反応抑制層20aと第3のポリシリコン膜21aの積層膜で構成され、ゲート電極22bは第1のポリシリコン膜3bと第1のシリサイド化反応抑制層18bと第2のポリシリコン膜19bと第2のシリサイド化反応抑制層20bと第3のポリシリコン膜21bの積層膜で構成される。その後、ゲート電極22a、22bをマスクにして活性領域に低濃度の不純物イオンを注入して、拡散深さの浅い低濃度ソース・ドレイン領域(図示せず)をゲート電極22a、22bの側方下に自己整合的に形成する。
【0052】
次に、図3(c)に示す工程で、基板上の全面にCVD法によって厚み約70nmの酸化膜を堆積した後、この酸化膜をエッチバックすることにより、ゲート電極22a、22bの側面上に酸化膜からなるサイドウォール7を形成する。その後、ゲート電極22a、22b及びサイドウォール7をマスクにして活性領域に高濃度の不純物イオンを注入して、高濃度ソース・ドレイン領域8をサイドウォール7の側方下に自己整合的に形成する。ここで、P型MISFETであれば、不純物イオンとしてボロン(B)を注入ドーズ量3×1015atoms/cm、注入エネルギー5keVの注入条件でイオン注入を行い、N型MISFETであれば、不純物イオンとして砒素(As)を注入ドーズ量4×1015atoms/cm、注入エネルギー50keVの注入条件でイオン注入を行う。その後、高濃度ソース・ドレイン領域8の不純物を活性化させるために、1000℃10秒の短時間熱処理を行なう。
【0053】
次に、図3(d)に示す工程で、スパッタリング法により、基板上に、厚み8nmのコバルト膜9を堆積した後、コバルト膜9上に窒化チタン膜(図示せず)を堆積する。その後、窒素ガス雰囲気中で、半導体基板1に500℃で60秒間の第1の短時間熱処理(RTA)を施し、ゲート電極22a、22b及び高濃度ソース・ドレイン領域8の露出している部分においてシリコン(Si)とコバルト(Co)とを反応させてコバルトリッチな第1のコバルトシリサイド膜23a、23b、23c(CoSiとCoSiとの混合体)を形成する。このとき、第1のコバルトシリサイド膜23a、23bは、ゲート電極22a、22bのうち第3のポリシリコン膜21a、21bとシリサイド化反応して形成される。また、コバルト膜9のうちサイドウォール7及び素子分離絶縁膜などの絶縁膜上に位置する部分はシリサイド化されることなく、未反応のままコバルト膜9が残存する。
【0054】
次に、図3(e)に示す工程で、硫酸と過酸化水素水の混合液などの溶液を用いて、窒化チタン膜及び未反応のまま残存するコバルト膜9を選択的に除去することによって、ゲート電極22a、22b及び高濃度ソース・ドレイン領域8上に第1のコバルトシリサイド膜23a、23b、23cを選択的に残置させる。その後、第2のシリサイド化反応抑制層20a、20b中に、シリコンイオンを注入ドーズ量2×1015atoms/cm、注入エネルギー15keVの注入条件でイオン注入を行い、第2のシリサイド化反応抑制層20a、20bをアモルファス化する。その後、窒素ガス雰囲気中で、半導体基板1に850℃で60秒間の第2の短時間熱処理(RTA)を行い、第1のコバルトシリサイド膜23a、23b、23cを構造的に安定な第2のコバルトシリサイド膜24a、24b、24c(CoSi膜)に変換する。このとき、第2のシリサイド化反応抑制層20a、20bをアモルファス化することにより、第2のシリサイド化反応抑制層20a、20bのシリサイド化反応の抑制機能が低下するため、第2の短時間熱処理によって第2のポリシリコン膜19a、19bがシリサイド化され、第1のシリサイド化反応抑制層18a、18bまでシリサイド化反応を進めることができる。この結果、ゲート長が相対的に広いゲート電極22a上には第2のコバルトシリサイド膜24aが形成され、ゲート長が相対的に細いゲート電極22b上には第2のコバルトシリサイド膜24bが形成され、高濃度ソース・ドレイン領域8上に第2のコバルトシリサイド膜24cが形成されたMISFETを得ることができる。
【0055】
本実施形態によれば、サリサイドプロセス前のゲート電極22a、22bの構造を第1のポリシリコン膜3a、3bと第1のシリサイド化反応抑制層18a、18bと第2のポリシリコン膜19a、19bと第2のシリサイド化反応抑制層20a、20bと第3のポリシリコン膜21a、21bからなる積層膜にすることによって、第2の実施形態と同様な効果を得ることができる。さらに、第1のシリサイド化反応抑制層18a、18bと第2のシリサイド化反応抑制層20a、20bとを設けることによって、確実にシリサイド化反応を第1のシリサイド化反応抑制層18a、18bによって抑制することができる。
【0056】
なお、第1のシリサイド化反応抑制層18a、18bは、シリサイド膜でもよく、第2のコバルトシリサイド膜24a、24bが形成された時の界面抵抗を低減することができる。さらに、第2のポリシリコン膜19を形成した後、第1のシリサイド化反応抑制層18が絶縁膜の場合、シリコンイオン等のイオン注入によってその絶縁性を破壊することによって、界面抵抗の低減を図っても良い。また、第2のポリシリコン膜19の変わりに、アモルファスシリコン膜(堆積温度510℃)でもよく、後工程の熱処理によって通常のポリシリコン膜よりもグレインサイズの大きいポリシリコン膜を形成することができる。
【0057】
図4は、コバルトシリサイド膜形成後におけるシート抵抗のゲート長依存性を示す図である。図4において、黒丸は図5に示すような従来技術におけるゲート長依存性、白丸は図1に示すような本発明の第1の実施形態におけるゲート長依存性を示したものである。図4に示すように、従来の技術では、ゲート長が細くなるにしたがってシート抵抗のばらつきが大きくなっているのに対して、本発明によればシート抵抗のばらつきが小さく、ゲート長の寸法に依存せず、ほぼ一定の抵抗値で安定している。
【0058】
また、第1〜第3の実施形態では、同一活性領域上にゲート長が相対的に広いゲート電極とゲート長が相対的に細いゲート電極とを形成したが、それぞれ素子分離絶縁膜に囲まれた別々の活性領域上に形成しても良い。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、ゲート電極をグレイン境界あるいはシリサイド化反応抑制層を有するポリシリコン膜からなる多層構造にすることにより、ゲート電極上に形成されるシリサイド膜の熱凝集を抑制し、シリサイド膜の低抵抗化を図ることができる。しかも、シリサイド化反応を自己整合的に抑制することができるので、ゲート電極寸法に依存しない均一な膜厚のシリサイド膜を有する半導体装置を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図
【図2】(a)〜(e)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図
【図3】(a)〜(e)は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図
【図4】コバルトシリサイド膜形成後におけるシート抵抗のゲート長依存性を示す図
【図5】(a)〜(e)は、従来の半導体装置の製造工程を示す断面図
【符号の説明】
1 半導体基板
2 ゲート絶縁膜
3、3a、3b 第1のポリシリコン膜
4、4a、4b 第2のポリシリコン膜
5 グレイン境界
6a、6b ゲート電極
7 サイドウォール
8 高濃度ソース・ドレイン領域
9 コバルト膜
10a、10b、10c 第1のコバルトシリサイド膜
11a、11b、11c 第2のコバルトシリサイド膜
13、13a、13b シリサイド化反応抑制層
14、14a、14b 第2のポリシリコン膜
15a、15b ゲート電極
16a、16b、16c 第1のコバルトシリサイド膜
17a、17b、17c 第2のコバルトシリサイド膜
18、18a、18b 第1のシリサイド化反応抑制層
19、19a、19b 第2のポリシリコン膜
20、20a、20b 第2のシリサイド化反応抑制層
21、21a、21b 第3のポリシリコン膜
22a、22b ゲート電極
23a、23b、23c 第1のコバルトシリサイド膜
24a、24b、24c 第2のコバルトシリサイド膜

Claims (13)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された第1のゲート電極と、
    前記第1のゲート電極上に形成された第1のシリサイド膜とを備え、
    前記第1のゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に形成された第1のポリシリコン膜と、前記第1のポリシリコン膜上に形成されたシリサイド反応を抑制する第1のシリサイド化反応抑制層とを有し、
    前記第1のシリサイド膜は、前記第1のシリサイド化反応抑制層上に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記ゲート絶縁膜上に形成された、前記第1のゲート電極よりもゲート長の細い第2のゲート電極と、
    前記第2のゲート電極上に形成された第2のシリサイド膜とをさらに備え、
    前記第2のゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に形成された第2のポリシリコン膜と、前記第2のポリシリコン膜上に形成されたシリサイド反応を抑制する第2のシリサイド化反応抑制層とを有し、前記第2のシリサイド膜は、前記第2のシリサイド化反応抑制層上に形成されており、
    前記第2のシリサイド膜は、前記第1のシリサイド膜と同一膜厚であることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1又は2記載の半導体装置において、
    前記シリサイド化反応抑制層は、前記ポリシリコン膜の上部領域にSi、N、Ge、In、Sbのうち少なくとも1つの不純物が導入されている層、又は、シリサイド層であることを特徴とする半導体装置。
  4. 半導体基板上にゲート絶縁膜を形成する工程(a)と、
    前記ゲート絶縁膜上に第1のポリシリコン膜を形成する工程(b)と、
    前記第1のポリシリコン膜上に第1のシリコン膜を形成する工程(c)と、
    前記第1のポリシリコン膜及び前記第1のシリコン膜をパターニングしてゲート電極を形成する工程(d)と、
    前記ゲート電極の側面上にサイドウォールを形成する工程(e)と、
    前記ゲート電極上にシリサイド膜を形成する工程(f)と
    を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1のシリコン膜は、アモルファスシリコン膜であり、
    前記工程(c)の後で、前記工程(f)の前に、前記アモルファスシリコン膜に熱処理を行い、前記アモルファスシリコン膜を前記第1のポリシリコン膜よりもグレインサイズの大きい第2のポリシリコン膜に変換する工程を有していることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項4又は5記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(f)における前記シリサイド膜は、前記ゲート電極のうち前記第1のシリコン膜とシリサイド化反応して形成され、前記第1のポリシリコン膜と前記第1のシリコン膜とのグレイン境界に沿った形状で形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 請求項4又は5記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(b)の後で、前記工程(c)の前に、前記第1のポリシリコン膜上にシリサイド化反応を抑制できるシリサイド化反応抑制層を形成する工程をさらに備え、
    前記工程(c)では、前記シリサイド化反応抑制層上に前記第1のシリコン膜を形成し、
    前記工程(d)では、前記第1のポリシリコン膜、前記シリサイド化反応抑制層及び前記第1のシリコン膜をパターニングして前記ゲート電極を形成し、
    前記工程(f)における前記シリサイド膜は、前記ゲート電極のうち前記第1のシリコン膜とシリサイド化反応して、前記シリサイド化反応抑制層上に形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 請求項7記載の半導体装置の製造方法において、
    前記シリサイド化反応抑制層は、前記第1のポリシリコン膜の上部領域にSi、N、Ge、In、Sbのうち少なくとも1つの不純物が導入して形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項4又は5記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(b)の後で、前記工程(c)の前に、前記第1のポリシリコン膜上にシリサイド化反応を抑制できる第1のシリサイド化反応抑制層を形成する工程と、前記第1のシリサイド化反応抑制層上に第2のシリコン膜を形成する工程と、前記第2のシリコン膜上に第2のシリサイド化反応抑制層を形成する工程をさらに備え、
    前記工程(c)では、前記第2のシリサイド化反応抑制層上に前記第1のシリコン膜を形成し、
    前記工程(d)では、前記第1のポリシリコン膜、前記第1のシリサイド化反応抑制層、前記第2のシリコン膜、前記第2のシリサイド化反応抑制層及び前記第1のシリコン膜をパターニングして前記ゲート電極を形成し、
    前記工程(f)における前記シリサイド膜は、前記ゲート電極のうち前記第2のシリサイド膜、前記第2のシリサイド化反応抑制層及び前記第1のシリコン膜とシリサイド化反応して、前記第1のシリサイド化反応抑制層上に形成されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(f)では、第1の熱処理により金属膜と前記第1のシリコン膜とをシリサイド化反応させて前記第2のシリサイド化反応抑制層上に第1のシリサイド膜を形成する工程と、前記金属膜を除去した後、第2の熱処理により前記第1のシリサイド膜を構造的に安定な前記シリサイド膜に変換して形成する工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 請求項10記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1のシリサイド膜を形成した後で前記第2の熱処理の前に、イオン注入により前記第2のシリサイド化反応抑制層をアモルファス化する工程を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 請求項9〜11のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2のシリコン膜は、アモルファスシリコン膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項9〜11のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第1のシリサイド化反応抑制層及び第2のシリサイド化反応抑制層は、前記第1のポリシリコン膜及び前記第2のシリコン膜の上部領域にSi、N、Ge、In、Sbのうち少なくとも1つの不純物が導入して形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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