JP2004228107A - 現像方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】厚みのあるレジスト層を現像する場合に、溶解したレジストが滞留しないように現像液の置換機能を持ち現像処理を促進させ、且つ、現像処理の均一性が高い、高精度な3次元形状のレジストパターン形成ができる現像方法を提供する。
【解決手段】面上に感光層が設けられた基板と前記感光層上に現像液を吐出する現像液供給手段とを同時に回転、移動して行う現像方法において、前記現像液供給手段の移動は前記現像液を吐出させながら行い、且つ、前記基板の回転は高回転から順次低回転にして行うことを特徴とする現像方法を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】面上に感光層が設けられた基板と前記感光層上に現像液を吐出する現像液供給手段とを同時に回転、移動して行う現像方法において、前記現像液供給手段の移動は前記現像液を吐出させながら行い、且つ、前記基板の回転は高回転から順次低回転にして行うことを特徴とする現像方法を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、基板面上の感光層にパターンを形成する際の現像方法に係り、特に、厚い感光層に対する現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、基板の表面上に形成された感光層、例えば、レジストの現像を行う場合、浸漬(ディップ)方式、スプレー方式、パドル(液盛り)方式などがある。このうち、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術などで用いられる厚みのある感光層を現像するには、浸漬やスプレー方式が多く用いられている。
【0003】
浸漬方式は、図5に示すように、現像液53を満たした現像槽52にレジスト層51が塗布された基板50を遥動させたりしながら所定の時間現像処理を行い、続いて所定のリンス液にて洗浄を行った後、乾燥させ現像工程が完了する。
【0004】
スプレー方式は、図6に示すように、基板60を回転させながら現像液供給手段64であるノズルから現像液65をスプレー状に吐出しながら所定の時間現像処理を行い、その後所定のリンス液にて洗浄を行った後、乾燥させ現像工程が完了する。
【0005】
また、パドル方式は、一般に、薄い(1μmt前後)感光層を現像する場合、特に、半導体デバイスで用いられることが多く、図7(a)に示すように、基板70を50rpm程度のゆっくりした回転数で回転させながら現像液供給手段74であるノズルから現像液75を滴下して短時間で液盛りし、図7(b)に示すように、基板70の回転を停止して所定時間現像処理を行い、その後純水などにてリンス処理した後、乾燥させ現像工程が完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、感光層、例えば、レジストの現像工程が行われるが、浸漬方式の場合、単に浸漬させただけで厚いレジストを現像すると現像液に溶解したレジストが溶け出した基板表面の近傍に滞留するため、新鮮な現像液が供給されにくくなりその付近の現像能力が劣化する。そのため現像の不均一が生じ、パターン形状の精度も劣化する。
【0007】
一方、かかる現象を取り除くため、基板を遥動することで現像液を攪拌することがある。新鮮な現像液を供給するにはある程度大きく基板を動かして現像液を攪拌する必要があるが、この場合は動かしすぎることが原因で、現像の不均一が生じ、パターン形状の精度も劣化する。
【0008】
例えば、レジストにマイクロレンズアレイのような3次元形状のパターン形成を目的とした場合、現像工程でレジストを所定の深さに制御することが重要である。初期膜厚20μmのレジスト(AZ−P4620:クラリアント社製)で約16μmレジストを溶解させるのを目標に露光した直径が8インチの基板に角140mmの面内9点に形成したテストパターンを浸漬方式で30秒ごとに遥動を加えながら現像し、溶解したレジストの深さの均一性を測定した結果を図8に示す。図8において、横軸は面内9点の場所を示し、縦軸は各測定点のレジスト膜減り量(溶解したレジストの膜厚)から面内9点の平均膜減り量を引いた値である。この結果から、基板面内のレジスト残膜厚の分布は245nmと大きくばらつき、均一性が悪いことが判明した。
【0009】
スプレー方式の場合は、常に新鮮な現像液が供給され基板上を流れているので、溶解したレジストの滞留はなく、浸漬方式のような現像能力の劣化はない。しかし、スプレーされた現像液が常時レジスト表面を叩いているため、現像処理の不均一が生じ、パターン形状の精度が劣化する。
【0010】
パドル方式の場合には、始めに現像液を液盛りした後は静止状態にて現像を行い、その後新たな現像液の供給もほとんど行わない。半導体デバイスで用いられる薄いレジスト層のパターン形成においては均一性のよい現像が行われる。しかし、厚いレジスト層を現像する時は浸漬方式と同様、現像液に溶解したレジストが溶け出した基板表面の近傍に滞留し、新鮮な現像液が供給されず、その部分の現像能力が劣化する。そのため現像の不均一が生じ、パターン形成の精度も劣化し、最悪は現像が進まなくなる。
【0011】
以上、述べたような現像の不均一の発生、その結果のパターン形成精度の不良が生じると3次元形状のレジストパターンをそのまま用いたり、またパターンをマスクとして用いて素子となる基板にエッチバックして転写、形成したマイクロレンズアレイ、回折素子、ミラーなどの性能に悪影響を及ぼす。また、同様の方法にて作製した光学素子などの金型の精度も不良が生じる。
【0012】
そこで、本発明は、このような点に着目し、厚みのあるレジスト層を現像する場合に、溶解したレジストが滞留しないように現像液の置換機能を持ち現像処理を促進させ、且つ、現像処理の均一性が高い、高精度な3次元形状のレジストパターン形成ができる現像方法を提供することを目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての現像方法は、面上に感光層が設けられた基板と前記感光層上に現像液を吐出する現像液供給手段とを同時に回転、移動して行う現像方法において、前記現像液供給手段の移動は前記現像液を吐出させながら行い、且つ、前記基板の回転は高回転から順次低回転にして行うことを特徴とする。
【0014】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一側面としての現像方法について説明する。図1は、本発明の現像方法の工程を示している。始めに、図1(a)に示すように、清浄な基板10、例えばφ200mm、厚さ0.95mmの石英基板を準備する。この基板10の表面上に、図1(b)に示すように、レジストをスピンコートし、レジスト層11、例えばAZ−P4620(クラリアント社製)を厚さ20μmに形成する。
【0016】
続いて、図1(c)に示すように、例えば透過率を制御したマスク12を用いて露光波長λ=365nm、露光量26000J/m2でレジスト層11を露光する。ここでは、レジスト層11が所望の球面状のマルチレンズアレイと同一形状となる3次元形状のパターンを形成するように、マスク12を構成している。
【0017】
その後、図1(d)に示すように、ディスペンサ14からレジスト層11上に現像液13を滴下してパドルを形成する。ここでは、基板10を1000rpmで回転させながら、ディスペンサ14から現像液13の滴下を開始し、現像液13を滴下しながらディスペンサ14を基板10外より中心に移動させる。基板10の回転数は、ディスペンサ14の移動に従い、基板10半径の1/3の位置にきたときに100rpm、2/3の位置にきたときに30rpmと回転数を低くする。この一連の現像液13滴下の処理を4秒で実施する。
【0018】
その後、基板10回転数を0rpmとしパドル形成後、一定時間、例えば26秒静止現像処理する。以降この一連の基板10回転、現像液13滴下、基板10停止、という動作を20回繰り返し、全現像処理時間10分にて現像処理が完了する。その後、純水にてリンス処理を30秒実施し、スピン乾燥処理を行い現像工程が完了する。以上で、図1(e)に示すように、所望のマルチレンズアレイと同じ形状を持つレジストパターン15が基板10上に形成される。
【0019】
その後、基板10上に形成されたレジストパターン15をレジストと基板の選択比1の条件にてRIEエッチング装置を用いてエッチバックし、レジストパターン15形状を基板10表面に転写し、図1(f)に示すように、マルチレンズアレイ16が完成する。回折素子、ミラーなどの各種光学素子も同様の方法にて形成することができる。
【0020】
また、光学素子を用いる光の波長が感光層を透過する場合、基板上に形成したパターンをそのまま光学素子として用いることもできる。
【0021】
ここで、現像工程の均一性確認の結果を図2に示す。上述の現像工程を経た基板に形成した角140mmの面内9点のテストパターンで溶解したレジスト深さの均一性を測定した。図2において、横軸は面内9点の場所を示し、縦軸は各測定点のレジスト膜減り量(溶解したレジストの膜厚)から面内9点の平均膜減り量を引いた値である。この結果から、基板面内のレジスト残膜厚の分布は、108nmが得られた。上述した図8に示した浸漬方式の場合と比較し残膜量の分布は1/2以下で、均一性の高い、高精度な現像工程の実現が確認できた。
【0022】
以下、図3を参照して、マイクロフレネルレンズ用の金型の作製例について説明する。図3は、本発明の現像方法の工程を示している。始めに、図3(a)に示すように、レジスト層21を塗布したSi基板20に透過率を制御したマスク22を用いて露光する。ここで、マスク22は、CrやCr2O3などの遮光層で形成されたマスクパターンの厚さを変えることで透過率を制御する。また露光装置の解像限界以下のパターンを用いて露光光の透過率を制御するマスクを用いることができる。
【0023】
続いて、図3(b)に示すように、現像装置、例えばACT−8(東京エレクトロン社製)にて現像を行う。ここでは、ACT−8に装着したHノズル24を使用し、図4に示す現像工程のレシピを用いた。
【0024】
次に、図3(c)に示すように、レジストパターン25が形成された基板20をRIEエッチング装置で所望のエッチング条件にてエッチバックを行い、基板20にパターンを転写すると、図3(d)に示すように、マイクロフレネルレンズの金型26が完成する。
【0025】
ここで、基板材料にSiCを用いた場合、エッチング条件をSiC用に変更することでSi基板と同様に光学素子の金型を作製することができる。
【0026】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
【0027】
本発明は、更に以下の事項を開示する。
【0028】
〔実施態様1〕 面上に感光層が設けられた基板と前記感光層上に現像液を吐出する現像液供給手段とを同時に回転、移動して行う現像方法において、
前記現像液供給手段の移動は前記現像液を吐出させながら行い、且つ、前記基板の回転は高回転から順次低回転にして行うことを特徴とする現像方法。
【0029】
〔実施態様2〕 現像処理中に前記基板の回転及び前記現像液供給手段の移動を等間隔の時間で複数回行うことを特徴とする実施態様1記載の現像方法。
【0030】
〔実施態様3〕 前記基板及び前記現像液供給手段の移動、回転は、15乃至60秒の間隔で行うことを特徴とする実施態様2記載の現像方法。
【0031】
〔実施態様4〕 前記感光層の厚さは、3.0μm以上であることを特徴とする実施態様1記載の現像方法。
【0032】
〔実施態様5〕 前記基板は、石英、シリコン又はシリコン化合物であることを特徴とする実施態様1記載の現像方法。
【0033】
〔実施態様6〕 実施態様1乃至5のうちいずれか一項記載の現像方法によって作製されたマイクロレンズ、回折素子、ミラーなどの光学素子。
【0034】
〔実施態様7〕 実施態様1乃至5のうちいずれか一項記載の現像方法によって作製された金型。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、厚みのあるレジスト層を現像する際、溶解したレジストが滞留することなくばらつきの少ない均一性の良好な現像ができ、従って、高精度な3次元レジストパターンが形成される。かかる3次元形状レジストパターンをマスクに用いてエッチバックすることにより、所望の基板に高精度な光学素子や光学素子の金型などが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像方法の一実施例の形態を示す工程図である。
【図2】本発明の現像方法を実施した場合の現像のレジスト膜減り量による均一性を示すグラフである。
【図3】本発明の現像方法の一実施例の形態を示す工程図である。
【図4】本発明による現像処理ステップのレシピ説明図である。
【図5】従来の現像方法を示す工程図である。
【図6】従来の現像方法を示す工程図である。
【図7】従来の現像方法を示す工程図である。
【図8】従来の現像方法を実施した場合の現像のレジスト膜減り量による均一性を示すグラフである。
【符号の説明】
10、20 基板
11、21 感光層(レジスト層)
12、22 マスク
13、23 現像液
14、24 ディスペンサ
15、25 3次元レジストパターン
16 マルチレンズアレイ
26 マイクロフレネルレンズの金型
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、基板面上の感光層にパターンを形成する際の現像方法に係り、特に、厚い感光層に対する現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、基板の表面上に形成された感光層、例えば、レジストの現像を行う場合、浸漬(ディップ)方式、スプレー方式、パドル(液盛り)方式などがある。このうち、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術などで用いられる厚みのある感光層を現像するには、浸漬やスプレー方式が多く用いられている。
【0003】
浸漬方式は、図5に示すように、現像液53を満たした現像槽52にレジスト層51が塗布された基板50を遥動させたりしながら所定の時間現像処理を行い、続いて所定のリンス液にて洗浄を行った後、乾燥させ現像工程が完了する。
【0004】
スプレー方式は、図6に示すように、基板60を回転させながら現像液供給手段64であるノズルから現像液65をスプレー状に吐出しながら所定の時間現像処理を行い、その後所定のリンス液にて洗浄を行った後、乾燥させ現像工程が完了する。
【0005】
また、パドル方式は、一般に、薄い(1μmt前後)感光層を現像する場合、特に、半導体デバイスで用いられることが多く、図7(a)に示すように、基板70を50rpm程度のゆっくりした回転数で回転させながら現像液供給手段74であるノズルから現像液75を滴下して短時間で液盛りし、図7(b)に示すように、基板70の回転を停止して所定時間現像処理を行い、その後純水などにてリンス処理した後、乾燥させ現像工程が完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、感光層、例えば、レジストの現像工程が行われるが、浸漬方式の場合、単に浸漬させただけで厚いレジストを現像すると現像液に溶解したレジストが溶け出した基板表面の近傍に滞留するため、新鮮な現像液が供給されにくくなりその付近の現像能力が劣化する。そのため現像の不均一が生じ、パターン形状の精度も劣化する。
【0007】
一方、かかる現象を取り除くため、基板を遥動することで現像液を攪拌することがある。新鮮な現像液を供給するにはある程度大きく基板を動かして現像液を攪拌する必要があるが、この場合は動かしすぎることが原因で、現像の不均一が生じ、パターン形状の精度も劣化する。
【0008】
例えば、レジストにマイクロレンズアレイのような3次元形状のパターン形成を目的とした場合、現像工程でレジストを所定の深さに制御することが重要である。初期膜厚20μmのレジスト(AZ−P4620:クラリアント社製)で約16μmレジストを溶解させるのを目標に露光した直径が8インチの基板に角140mmの面内9点に形成したテストパターンを浸漬方式で30秒ごとに遥動を加えながら現像し、溶解したレジストの深さの均一性を測定した結果を図8に示す。図8において、横軸は面内9点の場所を示し、縦軸は各測定点のレジスト膜減り量(溶解したレジストの膜厚)から面内9点の平均膜減り量を引いた値である。この結果から、基板面内のレジスト残膜厚の分布は245nmと大きくばらつき、均一性が悪いことが判明した。
【0009】
スプレー方式の場合は、常に新鮮な現像液が供給され基板上を流れているので、溶解したレジストの滞留はなく、浸漬方式のような現像能力の劣化はない。しかし、スプレーされた現像液が常時レジスト表面を叩いているため、現像処理の不均一が生じ、パターン形状の精度が劣化する。
【0010】
パドル方式の場合には、始めに現像液を液盛りした後は静止状態にて現像を行い、その後新たな現像液の供給もほとんど行わない。半導体デバイスで用いられる薄いレジスト層のパターン形成においては均一性のよい現像が行われる。しかし、厚いレジスト層を現像する時は浸漬方式と同様、現像液に溶解したレジストが溶け出した基板表面の近傍に滞留し、新鮮な現像液が供給されず、その部分の現像能力が劣化する。そのため現像の不均一が生じ、パターン形成の精度も劣化し、最悪は現像が進まなくなる。
【0011】
以上、述べたような現像の不均一の発生、その結果のパターン形成精度の不良が生じると3次元形状のレジストパターンをそのまま用いたり、またパターンをマスクとして用いて素子となる基板にエッチバックして転写、形成したマイクロレンズアレイ、回折素子、ミラーなどの性能に悪影響を及ぼす。また、同様の方法にて作製した光学素子などの金型の精度も不良が生じる。
【0012】
そこで、本発明は、このような点に着目し、厚みのあるレジスト層を現像する場合に、溶解したレジストが滞留しないように現像液の置換機能を持ち現像処理を促進させ、且つ、現像処理の均一性が高い、高精度な3次元形状のレジストパターン形成ができる現像方法を提供することを目的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての現像方法は、面上に感光層が設けられた基板と前記感光層上に現像液を吐出する現像液供給手段とを同時に回転、移動して行う現像方法において、前記現像液供給手段の移動は前記現像液を吐出させながら行い、且つ、前記基板の回転は高回転から順次低回転にして行うことを特徴とする。
【0014】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一側面としての現像方法について説明する。図1は、本発明の現像方法の工程を示している。始めに、図1(a)に示すように、清浄な基板10、例えばφ200mm、厚さ0.95mmの石英基板を準備する。この基板10の表面上に、図1(b)に示すように、レジストをスピンコートし、レジスト層11、例えばAZ−P4620(クラリアント社製)を厚さ20μmに形成する。
【0016】
続いて、図1(c)に示すように、例えば透過率を制御したマスク12を用いて露光波長λ=365nm、露光量26000J/m2でレジスト層11を露光する。ここでは、レジスト層11が所望の球面状のマルチレンズアレイと同一形状となる3次元形状のパターンを形成するように、マスク12を構成している。
【0017】
その後、図1(d)に示すように、ディスペンサ14からレジスト層11上に現像液13を滴下してパドルを形成する。ここでは、基板10を1000rpmで回転させながら、ディスペンサ14から現像液13の滴下を開始し、現像液13を滴下しながらディスペンサ14を基板10外より中心に移動させる。基板10の回転数は、ディスペンサ14の移動に従い、基板10半径の1/3の位置にきたときに100rpm、2/3の位置にきたときに30rpmと回転数を低くする。この一連の現像液13滴下の処理を4秒で実施する。
【0018】
その後、基板10回転数を0rpmとしパドル形成後、一定時間、例えば26秒静止現像処理する。以降この一連の基板10回転、現像液13滴下、基板10停止、という動作を20回繰り返し、全現像処理時間10分にて現像処理が完了する。その後、純水にてリンス処理を30秒実施し、スピン乾燥処理を行い現像工程が完了する。以上で、図1(e)に示すように、所望のマルチレンズアレイと同じ形状を持つレジストパターン15が基板10上に形成される。
【0019】
その後、基板10上に形成されたレジストパターン15をレジストと基板の選択比1の条件にてRIEエッチング装置を用いてエッチバックし、レジストパターン15形状を基板10表面に転写し、図1(f)に示すように、マルチレンズアレイ16が完成する。回折素子、ミラーなどの各種光学素子も同様の方法にて形成することができる。
【0020】
また、光学素子を用いる光の波長が感光層を透過する場合、基板上に形成したパターンをそのまま光学素子として用いることもできる。
【0021】
ここで、現像工程の均一性確認の結果を図2に示す。上述の現像工程を経た基板に形成した角140mmの面内9点のテストパターンで溶解したレジスト深さの均一性を測定した。図2において、横軸は面内9点の場所を示し、縦軸は各測定点のレジスト膜減り量(溶解したレジストの膜厚)から面内9点の平均膜減り量を引いた値である。この結果から、基板面内のレジスト残膜厚の分布は、108nmが得られた。上述した図8に示した浸漬方式の場合と比較し残膜量の分布は1/2以下で、均一性の高い、高精度な現像工程の実現が確認できた。
【0022】
以下、図3を参照して、マイクロフレネルレンズ用の金型の作製例について説明する。図3は、本発明の現像方法の工程を示している。始めに、図3(a)に示すように、レジスト層21を塗布したSi基板20に透過率を制御したマスク22を用いて露光する。ここで、マスク22は、CrやCr2O3などの遮光層で形成されたマスクパターンの厚さを変えることで透過率を制御する。また露光装置の解像限界以下のパターンを用いて露光光の透過率を制御するマスクを用いることができる。
【0023】
続いて、図3(b)に示すように、現像装置、例えばACT−8(東京エレクトロン社製)にて現像を行う。ここでは、ACT−8に装着したHノズル24を使用し、図4に示す現像工程のレシピを用いた。
【0024】
次に、図3(c)に示すように、レジストパターン25が形成された基板20をRIEエッチング装置で所望のエッチング条件にてエッチバックを行い、基板20にパターンを転写すると、図3(d)に示すように、マイクロフレネルレンズの金型26が完成する。
【0025】
ここで、基板材料にSiCを用いた場合、エッチング条件をSiC用に変更することでSi基板と同様に光学素子の金型を作製することができる。
【0026】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
【0027】
本発明は、更に以下の事項を開示する。
【0028】
〔実施態様1〕 面上に感光層が設けられた基板と前記感光層上に現像液を吐出する現像液供給手段とを同時に回転、移動して行う現像方法において、
前記現像液供給手段の移動は前記現像液を吐出させながら行い、且つ、前記基板の回転は高回転から順次低回転にして行うことを特徴とする現像方法。
【0029】
〔実施態様2〕 現像処理中に前記基板の回転及び前記現像液供給手段の移動を等間隔の時間で複数回行うことを特徴とする実施態様1記載の現像方法。
【0030】
〔実施態様3〕 前記基板及び前記現像液供給手段の移動、回転は、15乃至60秒の間隔で行うことを特徴とする実施態様2記載の現像方法。
【0031】
〔実施態様4〕 前記感光層の厚さは、3.0μm以上であることを特徴とする実施態様1記載の現像方法。
【0032】
〔実施態様5〕 前記基板は、石英、シリコン又はシリコン化合物であることを特徴とする実施態様1記載の現像方法。
【0033】
〔実施態様6〕 実施態様1乃至5のうちいずれか一項記載の現像方法によって作製されたマイクロレンズ、回折素子、ミラーなどの光学素子。
【0034】
〔実施態様7〕 実施態様1乃至5のうちいずれか一項記載の現像方法によって作製された金型。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、厚みのあるレジスト層を現像する際、溶解したレジストが滞留することなくばらつきの少ない均一性の良好な現像ができ、従って、高精度な3次元レジストパターンが形成される。かかる3次元形状レジストパターンをマスクに用いてエッチバックすることにより、所望の基板に高精度な光学素子や光学素子の金型などが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像方法の一実施例の形態を示す工程図である。
【図2】本発明の現像方法を実施した場合の現像のレジスト膜減り量による均一性を示すグラフである。
【図3】本発明の現像方法の一実施例の形態を示す工程図である。
【図4】本発明による現像処理ステップのレシピ説明図である。
【図5】従来の現像方法を示す工程図である。
【図6】従来の現像方法を示す工程図である。
【図7】従来の現像方法を示す工程図である。
【図8】従来の現像方法を実施した場合の現像のレジスト膜減り量による均一性を示すグラフである。
【符号の説明】
10、20 基板
11、21 感光層(レジスト層)
12、22 マスク
13、23 現像液
14、24 ディスペンサ
15、25 3次元レジストパターン
16 マルチレンズアレイ
26 マイクロフレネルレンズの金型
Claims (1)
- 面上に感光層が設けられた基板と前記感光層上に現像液を吐出する現像液供給手段とを同時に回転、移動して行う現像方法において、
前記現像液供給手段の移動は前記現像液を吐出させながら行い、且つ、前記基板の回転は高回転から順次低回転にして行うことを特徴とする現像方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003010479A JP2004228107A (ja) | 2003-01-20 | 2003-01-20 | 現像方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003010479A JP2004228107A (ja) | 2003-01-20 | 2003-01-20 | 現像方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004228107A true JP2004228107A (ja) | 2004-08-12 |
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ID=32899659
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003010479A Pending JP2004228107A (ja) | 2003-01-20 | 2003-01-20 | 現像方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004228107A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013055192A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Showa Denko Kk | 厚膜レジストの現像方法、及び半導体デバイスの製造方法 |
JP2013137504A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-07-11 | Hoya Corp | 転写用マスクの製造方法及び半導体デバイスの製造方法 |
CN108732660A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-11-02 | 常州元晶电子科技有限公司 | 基于mems技术的高效红外微菲涅尔透镜阵列制作方法 |
-
2003
- 2003-01-20 JP JP2003010479A patent/JP2004228107A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013055192A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Showa Denko Kk | 厚膜レジストの現像方法、及び半導体デバイスの製造方法 |
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CN108732660B (zh) * | 2018-06-04 | 2019-10-25 | 常州元晶电子科技有限公司 | 基于mems技术的高效红外微菲涅尔透镜阵列制作方法 |
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