JP2004224720A - 抗真菌剤及びそれを含有する皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(1)に表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩からなる抗真菌剤を皮膚外用剤に含有させる。一般式(1)に表される化合物及び/又はその塩は、皮膚外用剤の内、化粧料においては、前記抗真菌剤は真菌に対する防腐剤として含有され、皮膚真菌症用の皮膚外用医薬組成物に於いては、皮膚真菌症治療用の有効成分として含有される。
【化1】
一般式(1)
(但し、式中R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R6は水素原子アシル基又は糖残基を表す。)
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、真菌に対して抗菌力を有する抗真菌剤及び該抗真菌剤を抗真菌成分として含有する皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚外用剤の分野に於いては、微生物に対する長期間の安定性が要求される。この為、対微生物汚染の目的から、これまでメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン或いはブチルパラベンと言ったパラベン類、塩化ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジンと言ったカチオン性の成分が防腐剤として使用されてきた。しかしながら、パラベン類に於いては「スティギング」と呼ばれる一過性の刺激発現が起こりやすいと言う問題があったし、カチオン性の抗菌成分には粘膜への強い作用がある為、今日に於いては使いにくい状況になって来つつある。これを反映して、例えば、抗菌性植物エキスにより防腐効果を高める方法(特開2002−226386)、ファルネソール等の植物中の特定成分を利用する方法(特開2002−293735)或いはポリリジンを抗菌剤として使用する方法(特開2003−2810)等の技術が開発されてきている。しかしながら、防菌と言った観点で一番問題となるのは真菌類による汚染対策であり、前記のような成分に於いては真菌に対しては、防腐効果があまりあるとは言えない。即ち、通常の皮膚外用剤に於いて、真菌汚染に対する対策が望まれていた。
【0003】
一方、真菌と皮膚疾患の関係であるが、真菌による皮膚疾患としては、水虫、たむし、シラクモなどの白癬菌症が知られているが、これらの皮膚真菌症の難治性は万人の知るところであり、この観点から様々な皮膚真菌症用の薬剤開発が試みられているが、決定的な薬剤が得られていないのが現状である。即ち、新規骨格も含めて、新規抗真菌剤の開発が望まれている。又、多くの抗真菌剤に於いては有効性とともに毒性も有しており、毒性と有効性のバランスから有用なものはさして多くないのも現状である。
【0004】
後記一般式(1)に表される化合物は既に公知の化合物であり、その製造法、メラニン産生抑制作用、それを皮膚外用剤に含有させる技術については既に知られている。更に、皮膚外用剤に含有させる成分として好適であることも知られている。(再表2002−501914)又、緑膿菌や黄色ブドウ状球菌に対して抗菌性を有することも知られている。(Heterocycles,Vol.41,No.9,1923−1926(1995))しかしながら、真菌に対する作用や抗真菌剤としての用途については全く知れられていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、皮膚外用剤の真菌汚染から守る手段、或いは、皮膚真菌症を処置するのに有用な抗真菌成分を提供することを課題とする。尚、本明細書において皮膚外用剤とは、皮膚に投与される剤型の組成物であって、連続的に皮膚上に貯留する化粧料、医薬部外品、皮膚外用医薬品等を包含した概念を示すものである。
【0006】
【課題の解決手段】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、皮膚外用剤の真菌汚染から守る手段、或いは、皮膚真菌症を処置するのに有用な抗真菌成分を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、後記一般式(1)に表される化合物が有用な皮膚外用剤の成分であり、且つ、優れた真菌に対して優れた抗菌作用を有していることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、以下に示す技術に関するものである。(1)下記一般式(1)に表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩からなる抗真菌剤。
【0007】
【化5】
一般式(1)
(但し、式中R1、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表し、R6は水素原子、アシル基又は糖残基を表す。)
【0008】
(2)一般式(1)に表される化合物が、イヌラボシン、2’−アシルイヌラボシン又はイヌラボシン配糖体であることを特徴とする、(1)に記載の抗真菌剤。
【0009】
【化6】
イヌラボシン
【0010】
【化7】
2’−アシルイヌラボシン
(式中R7は水素原子又はアルキル基を表す。)
【0011】
【化8】
イヌラボシン配糖体
(式中R8は糖残基を表す。)
【0012】
(3)抗真菌剤が、糸状菌に対して抗真菌効果を有することを特徴とする、(1)又は(2)に記載の抗真菌剤。
(4)抗真菌成分として、(1)〜(3)何れか1項に記載の抗真菌剤を含有する、皮膚外用剤。
(5)皮膚白癬菌症治療薬であることを特徴とする、(4)に記載の皮膚外用剤。
(6)皮膚白癬菌症の原因菌がトリコフィトン、マイクロスポラム又はエピデルモフィトンであることを特徴とする、(4)又は(5)に記載の皮膚外用剤。
【0013】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の皮膚外用剤の必須成分である式(1)に表される化合物
本発明の抗真菌剤は、上記式(1)に表される化合物及び/又は生理的に許容されるその塩からなる。式(1)においてR1、R2、R3、R4、R5は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。前記炭素数1〜4のアルキル基は、直鎖、分岐鎖のどちらでもよく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリブチル基等が例示できる。これらの内ではメチル基が特に好ましい。また、式(1)においてR6は、水酸基の水素原子または水酸基の水素原子の置換基、具体的には、アシル基、糖残基を示す。前記アシル基として、具体的には、R7−CO−(R7は、炭素数1〜17のアルキル基又は、二重結合を1もしくは2個有する炭素数3〜17のアルケニル基を示す)で表されるアシル基が挙げられ、より具体的には、アセチル基、ホルミル基、プロピオノイル基、ブタノイル基、イソオクタノイル基、ステアロイル基、イソステアロイル基、オレオイル基、オクタデカジエノイル基等が例示できる。これらの中では、炭素数1〜4のもの、R7において、炭素数が0(水素原子)〜3のものが好ましい。上記R8に表される糖残基としては、グルコシド結合が可能な単糖乃至は二糖のグルコシド結合による残基を特段の限定なく挙げることができるが、具体的には、グルコース残基、キシロース残基、フルクトース残基、アラビノース残基、ラムノース残基、ガラクトース残基、シュークロース残基、マルトース残基等が例示できる。かかる一般式(1)に表される化合物群の内、特に好ましいものとしては、イヌラボシン、2’−(C1〜4)アシルイヌラボシン又はイヌラボシン配糖体が例示でき、中でも、イヌラボシン、2’−アセチルイヌラボシン又は2’−グルコシルイヌラボシンが特に好ましい。なお、本発明に適用される抗菌剤である、上記式(1)で表される化合物の内、R6が水素原子である化合物は公知の化合物である。また、その合成法についてはアメリカ特許、U.S.P.2,418,458−9/1947等に記載されているので、この様な方法に従って製造した前記化合物を本発明に用いることができる。又、R6がアシル基のものについては、イヌラボシンなどのR6が水素原子のものと、アシルクロライドとをトリエチルアミンやピリジンなどの塩基存在下縮合することにより製造することが出来る。R6が糖残基のものについては、硝酸銀や酸化銀を触媒として、糖のアシル化体或いはハロゲン化物を縮合することにより製造することが出来る。又、一般式(1)に表される化合物の、生理的に許容される塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の有機アミン塩類、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。かかる一般式(1)に表される化合物及び/又はその塩は、真菌、取り分け、トリコフィトン、マイクロスポラム又はエピデルモフィトンと言った白癬菌などの糸状菌に対して優れた抗菌特性を有する為、かかる真菌などに対する防腐剤として、或いは、皮膚真菌症の治療薬として用いることが出来る。本発明の抗菌剤を皮膚外用剤に含有させる場合、好ましいその含有量は、皮膚外用剤全量に対して、総量で0.05〜10重量%であり、更に好ましくは、0.1〜5重量%である。
【0014】
(2)本発明の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、前記本発明の抗真菌剤を真菌に対する防腐剤として、或いは、皮膚真菌症の治療の為の有効成分として含有することを特徴とする。
【0015】
前記本発明の抗真菌剤を真菌に対する防腐剤として含有する場合には、本発明の皮膚外用剤としては、化粧料、皮膚外用医薬の両者がともに可能であり、本発明の抗真菌剤を含有することにより、パラベン類やカチオン類が効を奏しにくい真菌に対する防腐効果が向上し、パラベン類或いはカチオン類などの従来の防腐剤量を減量乃至は不使用にすることが出来る。或いは、1,2−ペンタンジオールや1,2−ヘキシレングリコールなどの抗菌性多価アルコール、一過性刺激発現そのものは低いが防腐力も低いフェノキシエタノールなどに置換することが出来る。本発明の抗真菌剤の一過性の刺激発現性が極めて低いことから、この様な形態とすることにより、パラベン類或いはカチオン類に起因する一過性の刺激発現を低減することが出来る。これにより、敏感肌の人にも刺激感を与えずに使用してもらえ、敏感肌用の化粧料とすることが出来る。従って、本発明の抗真菌剤を、真菌に対する防腐剤として使用する場合には、この様な形態を取ることが好ましい。
【0016】
本発明の抗真菌剤を皮膚真菌症の治療の為の有効成分として、皮膚外用剤に含有させる場合には、該皮膚外用剤は、皮膚真菌症の治療の為の皮膚外用医薬とすることが好ましい。前記皮膚真菌症としては、糸状菌を原因菌とするものが好ましく、中でもトリコフィトン、マイクロスポラム又はエピデルモフィトンを原因菌とする皮膚白癬症が好ましく、中でも水虫が特に好ましい。本発明の抗真菌剤は、従来の抗真菌剤のメカニズムである、細胞壁合成阻害或いはエルゴステロール合成阻害をメカニズムとしていない為、従来の硝酸ミコナゾール、テルビナフィン、ブテナフィン等の抗真菌剤と併用して、その効果を高めることも出来る。
【0017】
本発明の皮膚外用剤に於いては、必須成分である前記本発明の抗真菌剤以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィンなどの炭化水素類、ジメチコン、フェメチコン、シクロメチコン、アモジメチコン、ポリエーテル変性シリコーンなどのシリコーン類、ホホバ油、カルナウバワックス、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウ、オレイン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、ネオペンチルグリコールジイソステアレート、リンゴ酸ジイソステアレートなどのエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの脂肪酸類、ベヘニルアルコール、セタノール、オレイルアルコール、オクタデシルアルコールなどの高級アルコール類、ヒマシ油、椰子油、水添椰子油、椿油、小麦胚芽油、イソステアリン酸トリグリセライド、イソオクタン酸トリグリセライド、オリーブオイル等のトリグリセライド類、1,3−ブタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキシレングリコール、イソプレングリコールなどの多価アルコール、ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキステアレート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤、ソジウムラウリルステアレート、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸エステル塩などのアニオン界面活性剤、4級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、アルキルベタイン等の両性界面活性剤類、結晶セルロースや架橋型メチルポリシロキサン、ポリエチレン粉末、アクリル樹脂粉体等の有機粉体類、タルク、マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、紺青、群青、チタンマイカ、チタンセリサイト、シリカ等の表面処理されていても良い粉体類、アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー及び/又はその塩、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、キサンタンガムやヒドロキシプロピルセルロースなどの増粘剤、レチノール、レチノイン酸、トコフェロール、リボフラビン、ピリドキシン、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル塩などのビタミンやグリチルリチン酸塩、グリチルレチン、ウルソール酸、オレアノール酸などのテルペン類、エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストリオールなどのステロイド類などの有効成分、フェノキシエタノール等の防腐剤、ジメチルアミノ安息香酸エステル類、桂皮酸エステル類、ベンゾフェノン類などの紫外線吸収剤などが好ましく例示できる。本発明の皮膚外用剤は、これらの必須成分と任意成分とを常法に従って処理することにより、製造することが出来る。
【0018】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【0019】
<実施例1>
イヌラボシンについて、その抗真菌活性を、寒天平板培地を用いたディスク法によって調べた。寒天平板培地としては、サブロー改変培地を用い、菌液摂取後に、この培地に検体(被験物質のエタノール溶液)を含浸させた濾紙のディスクをおき、72時間培養し、コロニーの形成具合を指標に、成長阻止円の形成の程度を肉眼で観察し、次の基準で判定した。なお、対照はエタノールを含浸させたディスクを用いた。
(判定基準)
−:阻止円形成は認められない
±:僅かながら阻止円形成が認められる。
+:明瞭に阻止円形成が認められる。
++:大きな阻止円形成が認められる。
+++:かなりの阻止円が広がっている。
結果を表1に示す。これより、本発明の抗真菌剤である、イヌラボシンが優れた抗真菌活性を有していることがわかる。
【0020】
【表1】
【0021】
<製造例1>
イヌラボシン(2’−hydoxy−2,4,4,7,4’−pentamethylflavan)5gをピリジン 60mlと無水酢酸 40mlの混合液に溶解し、一晩放置後、反応液を水中に注いだ。得られた沈殿をエタノールから再結晶化し、アセチルイヌラボシン(2’−acetoxy−2,4,4,7,4’−pentamethylflavan)4.8gを得た。
【0022】
<製造例2>
イヌラボシン(2’−hydoxy−2,4,4,7,4’−pentamethylflavan)5.0gとテトラ−O−アセチル−グルコシル−ブロミド(tetra−O−acetyl−glucosyl−bromide)7.0gをジクロロメタン 100mlに溶解し、酸化銀 4.0gを加え、遮光下撹拌した。銀を濾別し、濾液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、(2’−テトラ−O−アセチル−グルコシル)−2,4,4,7,4’−ペンタメチルフラバン((2’−tetra−O−acetyl−glucosyl)−2,4,4,7,4’−pentamethylflavan)を得た。これを、メタノールに溶解して、1N MeONaを加えて、室温下撹拌することによって、前記化合物からアセチル基をはずした。反応液を濃縮後、エタノールにより再結晶化し、グルコシル−イヌラボシン(2’−O−glucosyl−2,4,4,7,4’−pentamethylflavan)6.3gを得た。
【0023】
<実施例2>
下記に示す製法に従って、本発明の皮膚外用剤(化粧料)を作成した。このものは、優れた防腐力を有していると同時に、敏感肌の人の下腕内側部を用いたスティギングテスト(綿棒に検体を含浸させ、そっと被験箇所に触れて、刺激を感じるか否かを判定する試験)で一過性の刺激を認めなかった。(n=5)敏感肌の化粧料として好適なものと認められた。
(製法)
(A)の各成分を合わせ、80℃に加熱する。(B)の各成分を合わせ80℃に加熱する。(A)の成分に(B)の成分を加えて撹拌乳化し、その後35℃まで冷却する。
(A) POE(30)セチルエーテル 2.0 重量部
グリセリンモノステアレート 10.0 重量部
流動パラフィン 10.0 重量部
ワセリン 4.0 重量部
セタノール 5.0 重量部
γ−トコフェロール 0.05 重量部
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT) 0.01 重量部
フェノキシエタノール 0.1 重量部
イヌラボシン 0.5 重量部
(B) 1,2−ペンタンジオール 10.0重量部
精製水 58.34重量部
【0024】
<実施例3>
下記に示す製法に従って、本発明の皮膚外用剤(化粧料)を作成した。アセチルイヌラボシンは製造例1の要領で作成した。このものは、優れた防腐力を有していると同時に、敏感肌の人の下腕内側部を用いたスティギングテスト(綿棒に検体を含浸させ、そっと被験箇所に触れて、刺激を感じるか否かを判定する試験)で一過性の刺激を認めなかった。(n=5)敏感肌の化粧料として好適なものと認められた。
(製法)
(A)の各成分を合わせ、80℃に加熱する。(B)の各成分を合わせ80℃に加熱する。(A)の成分に(B)の成分を加えて撹拌乳化し、その後35℃まで冷却する。
(A) POE(30)セチルエーテル 2.0 重量部
グリセリンモノステアレート 10.0 重量部
流動パラフィン 10.0 重量部
ワセリン 4.0 重量部
セタノール 5.0 重量部
γ−トコフェロール 0.05 重量部
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT) 0.01 重量部
フェノキシエタノール 0.1 重量部
アセチルイヌラボシン 0.5 重量部
(B) 1,2−ペンタンジオール 10.0重量部
精製水 58.34重量部
【0025】
<実施例4>
下記に示す製法に従って、本発明の皮膚外用剤(化粧料)を作成した。このものは、優れた防腐力を有していると同時に、敏感肌の人の下腕内側部を用いたスティギングテスト(綿棒に検体を含浸させ、そっと被験箇所に触れて、刺激を感じるか否かを判定する試験)で一過性の刺激を認めなかった。(n=5)敏感肌の化粧料として好適なものと認められた。なお、グルコシルイヌラボシンは製造例2の要領で作成した。
(製法)
(A)の各成分を合わせ、80℃に加熱する。(B)の各成分を合わせ80℃に加熱する。(A)の成分に(B)の成分を加えて撹拌乳化し、その後35℃まで冷却する。
(A) POE(30)セチルエーテル 2.0 重量部
グリセリンモノステアレート 10.0 重量部
流動パラフィン 10.0 重量部
ワセリン 4.0 重量部
セタノール 5.0 重量部
γ−トコフェロール 0.05 重量部
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT) 0.01 重量部
フェノキシエタノール 0.1 重量部
グルコシルイヌラボシン 0.5 重量部
(B) 1,2−ペンタンジオール 10.0重量部
精製水 58.34重量部
【0026】
<実施例5>
下記に示す製法に従って、本発明の皮膚外用剤(皮膚白癬症治療用の皮膚外用医薬)を作成した。このものは水虫の患者に対して著効を示した。
(製法)イ、ロをそれぞれ80℃に加温し、攪拌可溶化し、イにロを加えゲル化させ、これを攪拌冷却して本発明の皮膚外用剤とした。
イ
エタノール 52 重量部
イヌラボシン 5 重量部
ブテナフィン 2 重量部
カルボキシビニルポリマー 0.6重量部
1,2−ヘキシレングリコール 5 重量部
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブッロクコポリマー5 重量部
ロ
エタノール 30 重量部
トリエタノールアミン 0.4重量部
【0027】
<実施例6>
下記に示す製法に従って、本発明の皮膚外用剤(皮膚白癬症治療用の皮膚外用医薬)を作成した。このものは水虫の患者に対して著効を示した。
(製法)イ、ロをそれぞれ80℃に加温し、攪拌可溶化し、イにロを加えゲル化させ、これを攪拌冷却して本発明の皮膚外用剤とした。
イ
エタノール 52 重量部
アセチルイヌラボシン 5 重量部
ブテナフィン 2 重量部
カルボキシビニルポリマー 0.6重量部
1,2−ヘキシレングリコール 5 重量部
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブッロクコポリマー5 重量部
ロ
エタノール 30 重量部
トリエタノールアミン 0.4重量部
【0028】
<実施例7>
下記に示す製法に従って、本発明の皮膚外用剤(皮膚白癬症治療用の皮膚外用医薬)を作成した。このものは水虫の患者に対して著効を示した。
(製法)イ、ロをそれぞれ80℃に加温し、攪拌可溶化し、イにロを加えゲル化させ、これを攪拌冷却して本発明の皮膚外用剤とした。
イ
エタノール 56 重量部
グルコシルイヌラボシン 1 重量部
ブテナフィン 2 重量部
カルボキシビニルポリマー 0.6重量部
1,2−ヘキシレングリコール 5 重量部
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブッロクコポリマー5 重量部
ロ
水 30 重量部
トリエタノールアミン 0.4重量部
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、皮膚外用剤の真菌汚染から守る手段、或いは、皮膚真菌症を処置するのに有用な抗真菌成分を提供することが出来る。
Claims (6)
- 抗真菌剤が、糸状菌に対して抗菌効果を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の抗真菌剤。
- 抗真菌成分として、請求項1〜3何れか1項に記載の抗真菌剤を含有する、皮膚外用剤。
- 皮膚白癬菌症治療薬であることを特徴とする、請求項4に記載の皮膚外用剤。
- 皮膚白癬菌症の原因菌がトリコフィトン、マイクロスポラム又はエピデルモフィトンであることを特徴とする、請求項4又は5に記載の皮膚外用剤。
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