JP2004224626A - 二酸化塩素水の製造方法および殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、無機酸と亜塩素酸アルカリ水溶液とを反応させて、二酸化塩素水を製造する二酸化塩素水の製造方法であって、前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液を混合させる混合工程と、前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液に圧力を加える加圧工程と、前記混合工程および前記加圧工程を経て得られた二酸化塩素ガスおよび反応混合物水溶液を希釈する希釈工程とを備えたことを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機酸と亜塩素酸アルカリ水溶液とを反応させて、二酸化塩素水を製造する二酸化塩素水の製造方法、およびかかる方法にて得られた二酸化塩素水を用いて殺菌処理を行う殺菌装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、生食野菜類、柑橘系の果物、卵等の殻の洗浄殺菌剤として使用され、また、プール水の殺菌にも有効な殺菌剤として、次亜塩素酸ナトリウムあるいは次亜塩素酸カルシウム(晒し粉)がよく知られている。中でも近年、上水、プール水の殺菌剤として、次亜塩素酸ナトリウムが主流になっている。
【0003】
具体的に、例えばプール水の殺菌を行う場合には、高度晒し粉、トリクロロイソシアヌル酸等の微粉末等を、直径20mm、厚さ10〜20mm程度にタブレット化し、このタブレットをプールに投入して殺菌処理を行っている。そして、このようなプール水の殺菌については、法的基準として、「遊離残留塩素濃度が0.4mg/l以上であること。また、1.0mg/lであることが望ましい。」とされているので、遊離残留塩素濃度がこの範囲になるように、タブレットの投入量が調整されている。
また、野菜、食器類の殺菌洗浄剤として、次亜塩素酸ナトリウムが食品工場等で多く使用されている。
【0004】
以上のように、次亜塩素酸ナトリウムは、上水や野菜等の殺菌に一般的に用いられているが、その使用量あるいは使用箇所に留意しないと、トリハロメタンが生成されるという問題が生ずるおそれがある。
【0005】
例えば、この次亜塩素酸ナトリウムを、河川取水口等の水質の悪い所で上水の殺菌剤として使用すると、トリハロメタンが生成されるおそれがある。
また、プール水の殺菌の行う場合においても、従来の塩素消毒では、有機物の酸化分解に大きなエネルギを必要とし、その反応の結果、トリハロメタンが生成されるおそれがある。
【0006】
そこで、最近では、次亜塩素酸ナトリウムに変わる薬品(殺菌剤)として、二酸化塩素が利用されつつある。
例えば、ドイツ、イタリア、フランス、北欧(スエーデン、デンマーク等)、アメリカ、カナダ、韓国では、上水の殺菌に二酸化塩素殺菌が用いられており、世界的にもその傾向(二酸化塩素殺菌を行う傾向)が色濃くなってきている。
【0007】
わが国においても、二酸化塩素殺菌についての法的基準として、「二酸化塩素の残存量が2.0mg/l以下であること。また、亜塩素酸イオン0.2mg/l以下であること。」(平成12年2月26日、水道設備の技術的基準を定める省令(厚生省))と定められている。これは、上水の殺菌剤としてはまだであるが、Mn(マンガン)やFe(鉄)の沈殿除去を目的には認可されている。
また、プールの殺菌について、わが国では、「厚生省生活衛生局長遊泳用プールの衛生基準について」(平成4年7月1日適用)にて、一般および公的機関のプールにおいて使用が許可(学校プールは除く)され、「二酸化塩素濃度が0.1mg/l以上、0.4mg/l以下であること、また水中の亜塩素酸濃度は1.2mg/l以下であること」と規定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
現在、二酸化塩素を有効成分とする殺菌剤としては、安定化二酸化塩素という薬品がよく知られている。この薬剤も亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)と同様な薬品で、使用にあたっては、例えば亜塩素酸ナトリウムは以下の反応式に従って二酸化塩素を発生させなければ殺菌力はない。この二酸化塩素を発生させる反応は以下の4式が提案されている。
【0009】
酸を用いた方法
5NaClO2 + 4HCl → 4ClO2 + 5NaCl + 2H2O (1)
10NaClO2 + 5H2SO4 → 8ClO2 + 5Na2SO4 + 4H2O (2)
塩素を用いた方法
2NaClO2 + Cl2 → 2ClO2 + 2NaCl (3)
次亜塩素酸ナトリウムと塩酸を用いた方法
2NaClO2 + NaClO + 2HCl → 2ClO2 + 3NaCl + H2O (4)
【0010】
上記の反応において、理論的には塩素ガス(Cl2)と亜塩素酸ナトリウムの反応は早く、上式(3)は塩素ガスとの反応であり、上式(4)は塩酸(HCl)と次亜塩素酸ナトリウムを反応させて、塩素ガスを放出させ、この塩素ガスと亜塩素酸ナトリウムとを反応させて二酸化塩素を取出す方法である。
わが国では、上式(3)の塩素ガスを使用する方法は、塩素ガスの漏洩と安全性の面から、浄水場、あるいはプールにおいて、塩素ガスの使用から次亜塩素酸ナトリウムへの切替が急速に進行している現状では無理である。また、上式(4)の場合、反応効率はよいが薬液を3液使用するためにランニングコストが高く、また設備も複雑であり、運転管理も大変で設備コストも高くなる。
【0011】
一方、上式(1)および(2)の方法は、反応時間は遅いが薬液を2液しか使用しないので、ランニングコストが安く、設備も簡単で運転管理も容易である。しかし、二酸化塩素の発生はこの薬品同士の反応速度が非常に重要で、反応率が悪いと未反応の亜塩素酸イオンが残存し、高速で大量の二酸化塩素水を製造することが困難であるという問題が生ずる。
【0012】
亜塩素酸ナトリウム水溶液、あるいは安定化二酸化塩素を使用するには、アルカリ性においては安定であるが、この状態で溶液中に存在する亜塩素酸イオン(ClO2 −)は殺菌力が弱い。したがって、上式(1)〜(4)のいずれかの反応式に従って活性化を行い、薬液反応によって得られた二酸化塩素ガスと、これを含む反応溶液を生成させて、これを連続的に水で希釈し所定の濃度にして使用するのが通常である。
【0013】
この際、上水の殺菌については亜塩素酸イオンの残存量がWHOの規定によれば、0.2mg/l以下とされているので、完全な二酸化塩素水溶液にしなければならない。野菜等の殺菌洗浄については、処理したものにClO2 −が残存しないこととされている。したがって、二酸化塩素によって殺菌を行う場合には、亜塩素酸イオンが残らない製法が望まれる。
【0014】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、2液法を用いることによって設備の煩雑さおよびランニングコスト等の上昇を抑えつつ、反応速度を向上させることが可能であって、亜塩素酸イオンの残存量が少ない、二酸化塩素水の製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、かかる製造方法にて得られた二酸化塩素水を用いて殺菌処理を行う殺菌装置を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記課題を解決するための本発明は、無機酸と亜塩素酸アルカリ水溶液とを反応させて、二酸化塩素水を製造する二酸化塩素水の製造方法であって、前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液を混合させる混合工程と、前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液に圧力を加える加圧工程と、前記混合工程および前記加圧工程を経て得られた二酸化塩素ガスおよび反応混合物水溶液を希釈する希釈工程とを備えたことを特徴としている。
【0016】
このような構成によれば、2液法であるが故に、コストアップを抑えることが可能となって、前記加圧工程を有することにより、反応効率が上昇して、より短時間で、亜塩素酸イオンの残存量が少ない二酸化塩素水を得ることができる。
【0017】
また、本発明にかかる二酸化塩素水の製造方法においては、前記加圧工程を行う際の圧力が147kPa(1.5kgf/cm2)〜980kPa(10kgf/cm2)である構成が好ましい。
【0018】
また、本発明にかかる二酸化塩素水の製造方法においては、前記加圧工程に必要な滞留時間が10分以上である構成が好ましい。
【0019】
また、本発明にかかる二酸化塩素水の製造方法においては、前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液の少なくとも一方を加熱する加熱工程を備えた構成が好ましい。
本発明にかかる二酸化塩素水の製造方法によれば、2液法であるが故に、コストアップを抑えることが可能となって、設置場所の室温が10℃以上であれば、先に説明した加圧工程等を有する構成にて、良好に二酸化塩素水を製造することができる。
一方、設置場所の室温が10℃よりも低い場合には、反応効率が若干低下するため、上述のように、前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液の少なくとも一方を加熱する加熱工程を備えることが好ましい。この好ましい構成によれば、前記加圧工程と共に前記加熱工程を有することにより、反応効率をさらに上昇させ、より短時間で、亜塩素酸イオンの残存量が少ない二酸化塩素水を得ることができる。
【0020】
また、本発明にかかる二酸化塩素水の製造方法においては、前記加熱工程が、前記混合工程後に行われる構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、前記加熱工程が前記混合工程後に行われるので、加熱装置等を一つ設けるだけで、上述した効果を得ることができる。
【0021】
また、本発明にかかる二酸化塩素水の製造方法においては、前記加熱工程が、前記混合工程後の反応混合物を注入可能な加熱反応器と、前記加熱反応器を没入可能な加熱槽とを用いて行われ、前記加熱反応器が、螺旋形状のチューブ体を用いて構成されていることが好ましい。
この好ましい構成によれば、簡単な構成の前記加熱反応器等を用いて、効率よく加熱工程を実施することができる。
【0022】
また、本発明にかかる二酸化塩素水の製造方法においては、前記加熱工程を行う際の温度が20℃〜40℃である構成が好ましい。
【0023】
さらに、本発明にかかる殺菌装置は、上述したいずれかの二酸化塩素水の製造方法にて得られた二酸化塩素水を、被殺菌対象の循環ライン中に直接注入すべく構成されたことを特徴としている。
【0024】
本発明にかかる殺菌装置においては、前記被殺菌対象が、温泉、風呂、プールである構成が好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明者らは課題を解決するために鋭意検討し、本発明に至ったものであり、本発明によれば、反応速度の遅い2液法によって(すなわち、亜塩素酸ナトリウムと無機酸(塩酸等)とを反応させることによって)、亜塩素酸イオンの残らない二酸化塩素水の製造方法を実現することができることとなる。
具体的には、薬液を反応させる際における反応圧力等を適切に調整して(加圧工程等を実施して)、反応効率を向上させ、活性化に必要な酸の使用量を低減させることが可能であることを見出した。また、反応圧力と共に、反応温度、あるいは反応時間等を適切に調整することによって、二酸化塩素水を製造する際、活性化に必要な酸の使用量を低減させることが可能であることを見出した。
【0026】
例えば、加圧工程時における圧力を、147kPa(1.5kgf/cm2)〜980kPa(10kgf/cm2)程度に設定すれば、反応効率を向上させることが可能であることを見出し、より好ましくは、加圧工程時における圧力を、245kPa(2.5kgf/cm2)〜785kPa(8kgf/cm2)程度に設定することであることを見出した。
また、加圧工程時における圧力を、147kPa(1.5kgf/cm2)よりも小さい値に設定した場合には、余り反応効率に寄与しないことが確認された。さらに、加圧工程時における圧力を、980kPa(10kgf/cm2)よりも大きな値に設定した場合であっても、特に大きな反応効率の向上が望めないことも確認された。
【0027】
さらに、冬場の温度の低い状態(例えば、5℃程度)においては、圧力を上昇させても、反応効率はあまり向上しないが、薬液を反応させる際における反応温度等を適切に調整すれば(加熱工程等を実施すれば)、反応効率を向上させることができる。例えば、反応温度を12℃程度に加温すれば、二酸化塩素の発生効率は、97%程度まで向上させることができる。この際、二酸化塩素水を製造する際の反応時間(後述する希釈工程に至るまでの滞留時間)は、例えば、10分以上となるように、各装置が構成されている(例えば、加熱反応器のチューブ長さが調整されている。)。
【0028】
この発明に使用される亜塩素酸ナトリウムとしては、市販品の7%〜25%NaClO2が使用可能であって、塩酸としては、9%〜35%HClが使用可能であるが、取り扱いの点から、塩酸としては、市販品の9%〜15%HClを使用するのが便利であり好ましい。
【0029】
以下、図面に基づいて、具体的な製造装置について詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の実施形態にかかる二酸化塩素水の製造方法を実現するために構成された製造装置の概略図を示したものである。
図1に示すべく、本実施形態にかかる製造装置は、塩酸(HCl)(本発明の「無機酸」に相当)を搬送させる第一ポンプ11と、亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)(本発明の「亜塩素酸アルカリ水溶液」に相当)を搬送させる第二ポンプ12と、それぞれのポンプ11,12にて搬送された塩酸と亜塩素酸ナトリウムとを混合させる薬液混合器21と、薬液混合機21の下流側において混合溶液に対して加熱処理を施す加熱装置30と、加熱装置30の下流側において希釈処理を施す希釈水配管部41等とを用いて構成されている。また、加熱装置30は、混合溶液を挿通可能に構成された加熱反応器31と、この加熱反応器31を没入させ得る加熱槽32とを用いて構成されている。
【0031】
より具体的には、第一配管部51を介して第一ポンプ11と薬液混合器21とが接続され、第二配管部52を介して第二ポンプ12と薬液混合器21とが接続されており、各ポンプ11,12から各配管部51,52を経て、各水溶液が薬液混合器21に搬送される。また、第一配管部51には、第一リリーフ弁61が設けられ、第二配管部52には、第二リリーフ弁62が設けられている。ここで、第一リリーフ弁61および第二リリーフ弁62としては、例えば、「3kgf/cm2リリーフ弁」が用いられる。
【0032】
薬液混合器21にて混合された混合溶液は、第三配管部53を介して加熱反応器31に搬送され、加熱反応器31内を挿通した混合溶液は、第四配管部54を介して希釈水配管部41に搬送される。この第四配管部54には、第三リリーフ弁63および低圧リリーフ弁64が設けられている。ここで、例えば、第三リリーフ弁63としては「3kgf/cm2リリーフ弁」が用いられ、低圧リリーフ弁64としては「1.5kgf/cm2リリーフ弁」が用いられる。
【0033】
第一および第二ポンプ11,12は、それぞれ耐食性の高い接液部等を用いて構成されている。例えば、耐食性の高いフッ素樹脂を用いて接液部たるダイヤフラム等が形成され、このダイヤフラムを往復動させて各水溶液の搬送を行う往復動ポンプ(定量ポンプ)が、第一および第二ポンプ11,12として用いられる。
【0034】
また、薬液混合器21、加熱反応器31、および各配管部51〜54等についても、少なくともその内部等が耐食性の高い材料(例えばフッ素樹脂等)を用いて構成されている。
【0035】
図2は、加熱反応器31の概略拡大図を示したものである。本実施形態にかかる加熱反応器31は、フッ素樹脂製のチューブ体を用いて、この図2に示すように、その本体部31Bが螺旋形状に構成されている。
【0036】
薬液混合器21からの混合液は、第三配管部53を介して加熱反応器31の一端部31Aに送られ、本体部31Bおよび他端部31Cを介して、第四配管部53に送られる。つまり、加熱反応器31に送られた混合液は、螺旋形状の本体部31Bにおいて、加熱槽32内の高温水等との間で積極的に熱交換がなされることとなる。
【0037】
次に、以上の図1および図2に示すように構成された装置によって行われる、本実施形態にかかる二酸化塩素水の製造方法について具体的に説明する。
【0038】
なお、本実施形態にて使用される亜塩素酸塩は、亜塩素酸ナトリウムのようなアルカリ金属塩の亜塩素酸塩、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸マグネシウム、亜塩素酸カリ、のようなアルカリ金属の亜塩素塩があげられるが、特に亜塩素酸ナトリウムが好ましい。亜塩素酸水溶液の濃度は通常7〜25重量%である。
また、酸溶液としては、塩酸、硫酸等が5〜15%の各種無機酸と、酢酸、クエン酸、リンゴ酸等の各種有機酸とがあげられるが、有機酸の使用は、高濃度の二酸化塩素発生反応には向かないことを発明者らは見いだした。
具体的には、有機酸は有機物であるため、さらに分解反応が進み、例えばクエン酸と亜塩素酸ナトリウムの反応では、
15NaClO2 + 4HO2CC(OH)(CH2CO2H)2
→ 12ClO2 + 4C6H5Na3O7 +3NaCl + 6H2O
となるが、二酸化塩素濃度が高濃度の場合は、C6H5Na3O7がさらに分解され、これに消費されるために、二酸化塩素が消耗し、反応量から得られる二酸化塩素濃度が低下する(無機酸を用いた場合と比較すれば約2/3以下となる)。
したがって、本実施形態においては、上述したように、二酸化塩素発生反応に用いる酸溶液として、無機酸(例えば塩酸)が用いられる。
【0039】
さて、本実施形態においては、まず、第一ポンプ11および第二ポンプ12を用いて、それぞれのポンプ11,12に接続された無機酸貯留槽(図示省略)および亜塩素酸アルカリ水溶液貯留槽(図示省略)内の各水溶液が、薬液混合器21に搬送供給される。この際、各ポンプ11,12と薬液混合器21とを接続している各配管部51,52には、それぞれ上述したリリーフ弁61,62が設けられているため、各水溶液に対しては、リリーフ弁61,62の設定圧力以上の圧力が加えられることとなる(本発明の「加圧工程」に相当)。
【0040】
次に、各ポンプ11,12およびそれぞれに接続された配管部51,52およびリリーフ弁61,62を介して搬送供給される各水溶液は、薬液混合器21内で混合された後に、第三配管部53を介して加熱反応器31に送られる。この加熱反応器31内においては、混合溶液が適切な温度となるべく加熱処理(本発明の「加熱工程」に相当)が施される。
なお、この薬液混合器21から加熱反応器31への搬送は、各リリーフ弁61,62の設定圧力を超えるべく、第一および第二ポンプ11,12の駆動力にて行われる。
【0041】
次に、加熱反応器31内における両者(塩酸および亜塩素酸ナトリウム)の加熱反応により発生する二酸化塩素を含む液−ガス混合物は、第四配管部54を介して、希釈液が通液される希釈液配管部41に注入される。この際、第四配管部54にも、第三リリーフ弁63が設けられているため、二酸化塩素を含む液−ガス混合物には、第三リリーフ弁63の設定圧力を超える圧力が加えられることとなる。また、この第四配管部54には、第三リリーフ弁63の下流側における希釈水配管部41の直前に、低圧リリーフ弁64が設けられているため、希釈水配管部41から第四配管部54に対する流体の逆流を適切に防止することができる。
【0042】
本実施形態においては、以上の各工程を経ることによって、水媒体に一定濃度で二酸化塩素ガスおよびその反応混合物を注入溶解させることが可能であるため、濃度の安定した、しかも亜塩素酸イオンを含まない二酸化塩素水溶液を製造することが可能となる。
【0043】
上記のように、本実施形態においては、各水溶液が、各リリーフ弁61,62の設定圧力を超える圧力が加えられた状態で、すなわち加圧領域において反応させられるため、反応して発生する二酸化塩素ガスはガス分圧によって反応溶液中に溶け込む。よって、本実施形態によれば、高濃度の二酸化塩素水溶液を得ることができる。
【0044】
つまり、本実施形態によれば、薬液混合器21内で、塩酸と亜塩素酸ナトリウムとを反応させる過程において、図1に示すように、リリーフ弁を用いて所定値以上の圧力(例えば3kgf/cm2以上の圧力)にならないと、各水溶液が薬液混合器21に通液できないように構成されている。このような構成であるため、各水溶液は、それぞれに対応するポンプ11,12によって加圧注入されることとなり、このときの圧力によって、二酸化塩素ガスはガス分圧の関係から反応溶液中に溶解し溶け込んで、二酸化塩素の爆発限界である15%からはずれ、爆発を防止することができる。
【0045】
なお、本実施形態においては、各リリーフ弁61〜63として、「3kgf/cm2リリーフ弁」を用いる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、必要に応じて、1.5kgf/cm2〜10kgf/cm2程度のリリーフ弁を用いてもよい。
【0046】
また、本実施形態にかかる加熱反応器31は、図2に示すべく螺旋形状に構成されており、本実施形態においては、この螺旋形状の加熱反応器31が加熱槽32内に没入して設けられているため、加熱反応器31内の混合液は、効率よく加熱されることとなる。すなわち、加熱反応器31が螺旋形状を有することにより、加熱槽32内における混合液の滞留時間が長くなって熱交換が促進される。
【0047】
ここで、加熱反応器31を構成するチューブの長さ(直線状態とした場合の長さ)は、滞留時間を10分以上確保すべく設定することが好ましく、例えば、1m〜50m程度であり、望ましくは5m〜40mである。また、このチューブの内径としては、3mm〜10mmφ程度であることが好ましい。本実施形態においては、この加熱反応器31の長さあるいは内径に応じて、10分以上の滞留時間を確保できない場合には反応効率が悪い。また、この加熱反応器31の長さが、例えば50mよりも長い場合は、滞留時間は十分に確保できるが、配管内の反応貯留液量が多くなって、停止から運転時において希釈後の濃度安定化に長時間を要する。また、あまりに長くすると、加熱反応器31およびこれを没入させる加熱槽32が大型化し、コストアップも招く。
【0048】
また、本実施形態によれば、この二酸化塩素水溶液を希釈水配管部41に所定濃度で注入することによって、二酸化塩素水溶液を目的の濃度に希釈することができる。また、各水溶液の注入量を制御することによっても、二酸化塩素水溶液の濃度の調整を行うことができる。
【0049】
また、二酸化塩素の発生反応は、高濃度の場合は腐食性が強く、また、紫外線あるいは蛍光灯等の光による光反応によって、パフ(爆発)現象を起こす可能性があるため、亜塩素酸ナトリウムと塩酸とを反応させる本実施形態にかかる加熱反応器31は、高い耐食性を有する材料を用いて形成され、また、光を遮光すべく構成されている。具体的には、加熱反応器31は、フッ素樹脂製チューブやチタンチューブ等を用いて構成され、加熱槽32には、光を遮光すると共に熱媒体(高温水等)の蒸発を防止すべく加熱槽蓋55が設けられている。また、上記と同様の理由から、第四配管部54は、遮光性を有すべく、黒の収縮チューブで被覆されたフッ素樹脂製チューブを用いて構成されている。さらに、必要に応じて、第三配管部53も、遮光性を有すべく、黒の収縮チューブで被覆されたフッ素樹脂製チューブを用いて構成されることが好ましい。
【0050】
さらに、本実施形態においては、上述した製造方法にて得られる二酸化塩素水を、被殺菌対象の循環ライン中に直接注入する構成が好ましい。すなわち、被殺菌対象が、温泉、風呂、プール、温水プール等である場合、本実施形態によれば、上記加圧工程等を経て得られた二酸化塩素水溶液を、循環ラインあるいはこの循環ライン中に設けられた濾過器等に直接的に注入することによって、安定した二酸化塩素を含む水溶液を得ることができる。例えば、図1においては、希釈水配管部41の下流側に上記循環ライン等を設けてもよく、または、希釈水配管部41を設けた箇所に上記循環ライン等を設けてもよい。
【0051】
さて、従来から殺菌に用いられている次亜塩素酸ナトリウムは、アルカリ性側では殺菌力が非常に弱く、薬品注入しているにも関わらず、温泉や温水プール等においてレジオネラ菌等による被害が発生するおそれがある。これは、温泉や温水プールでは、水温が35℃〜42℃程度に保たれており、バイオフィルムやスライムが生成しやすい環境にあるからである。特に、日本の一般的な温泉は、アルカリ性である場合が多く、このような場合には、従来の次亜塩素酸ナトリウムを用いた殺菌は効果を発揮し得ない場合がある。よって、バイオフィルムやスライムがレジオネラ菌等の住処となり、このレジオネラ菌の被害が発生する場合がある。
【0052】
一方、二酸化塩素は、酸性側でもアルカリ性側でもその殺菌力が変わらないのが特徴であり、その殺菌力を発揮可能な範囲は、pH=2.0〜10程度である。なお、pH=10を超えると塩素酸ナトリウム(NaClO3)を生成するので、注意が必要である。
したがって、本実施形態にかかる製造方法にて得られた二酸化塩素水を、温泉等の循環ラインに注入すれば、レジオネラ菌の住処であるバイオフィルム等を破壊し、効果的にレジオネラ菌等を殺菌除去することができる。特に、バイオフィルム等は温泉や風呂等の循環ラインに設けられた濾過器に生成しやすいため、本実施形態においては、二酸化塩素水をこの濾過器の手前に注入べく構成することが好ましい。
【0053】
以上説明したように、本実施形態においては、無機酸(塩酸)と亜塩素酸アルカリ水溶液(亜塩素酸ナトリウム)とを加圧混合させて、その混合液を加熱装置30によって加熱反応させている。すなわち、各薬液を加圧および加熱することによって、反応速度を高め、反応効率を上昇させている。このように、反応効率を高めれば、亜塩素酸イオンを含まない二酸化塩素ガスおよび反応混合物水溶液を得ることが可能となる。
【0054】
また、本実施形態においては、このような反応後に得られた二酸化塩素ガスおよび反応混合物水溶液を目的に応じた希釈水溶液で希釈すべく、加熱装置30の下流側に希釈水配管部41が設けられている。つまり、任意の濃度に設定可能な希釈水配管部41を設けることによって、所望の濃度にて、二酸化塩素水溶液を安定供給することができる。
【0055】
すなわち、本実施形態によれば、2液法を用いることによって設備の煩雑さおよびランニングコスト等の上昇を抑えることができる。また、加圧工程を行いつつ、加熱装置30を用いて加熱反応させることにより、2液法の問題点であった反応速度の遅さを解消し、2液の反応を促進することが可能となるため、亜塩素酸イオンの残存量が少ない、二酸化塩素水の製造方法を得ることができる。
【0056】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0057】
例えば、上記実施形態においては、リリーフ弁を用いて加圧する際の圧力値を設定する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、必要に応じて、例えば、圧力調整弁等を用いて加圧時の圧力値を設定すべく構成してもよい。
【0058】
また、上記実施形態においては、混合工程の後に加熱工程を行う場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。したがって、例えば、無機酸および亜塩素酸アルカリ水溶液の少なくとも一方を加熱した後に、これらの混合工程を行うべく構成してもよい。
【0059】
また、上記実施形態においては、薬液混合器21と加熱反応器31とを設ける場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、一つの容器にて、各水溶液の混合処理と加熱処理とを行ってもよい。例えば、図1に示した薬液混合器21を設けることなく、各水溶液を直接的に加熱装置30に供給すべく構成してもよい。この際、図1に示すように、各リリーフ弁を設けていれば、加熱反応器31内においては、加圧処理も同時に行われることとなる。
【0060】
【実施例】
次に本発明の実施例を示すが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0061】
実施例の条件としては、無機塩として「9%塩酸」を用い、亜塩素酸アルカリ水溶液として「8%亜塩素酸ナトリウム」を用いることとし、それぞれ20.0ml/minの流量を流す。そして、各実施例においては、「反応圧力」、「反応温度」、「滞留時間」(加圧工程が行われる時間、例えば希釈工程に至るまでの時間)を変化させて、それぞれの反応効率(亜塩素酸イオン濃度から見た反応効率)を示す。
なお、比較例としては、リリーフ弁等を用いて「反応圧力」を1.0kgf/cm2とし、「反応温度」を10℃とし、「滞留時間」を10分とした。この場合、「反応効率」は、68%となった。
【0062】
まず、第一実施例として、リリーフ弁等を用いて「反応圧力」を2.0kgf/cm2とし、「反応温度」を10℃とし、「滞留時間」を10分とすると、「反応効率」は、86%となった。
次に、第二実施例として、「反応圧力」を2.5kgf/cm2とし、「反応温度」を10℃とし、「滞留時間」を10分とすると、「反応効率」は、92%となった。
次に、第三実施例として、「反応圧力」を3.0kgf/cm2とし、「反応温度」を10℃とし、「滞留時間」を10分とすると、「反応効率」は、94%となった。
次に、第四実施例として、「反応圧力」を1.0kgf/cm2とし、「反応温度」を15℃とし、「滞留時間」を10分とすると、「反応効率」は、83%となった。
次に、第五実施例として、「反応圧力」を2.0kgf/cm2とし、「反応温度」を15℃とし、「滞留時間」を10分とすると、「反応効率」は、91%となった。
次に、第六実施例として、「反応圧力」を3.0kgf/cm2とし、「反応温度」を15℃とし、「滞留時間」を10分とすると、「反応効率」は、99%となった。
次に、第七実施例として、「反応圧力」を3.0kgf/cm2とし、「反応温度」を10℃とし、「滞留時間」を20分とすると、「反応効率」は、97%となった。
次に、第八実施例として、「反応圧力」を3.0kgf/cm2とし、「反応温度」を15℃とし、「滞留時間」を20分とすると、「反応効率」は、100%となった。
上記各実施例および比較例についてまとめると、以下の表1の通りとなる。そして、この表1から次のことが明らかとなる。
【0063】
【表1】
【0064】
上記表1によれば、第一実施例から第三実施例は、比較例との対比において、「反応圧力」が異なる場合について示されている。すなわち、「反応温度」が10℃で「滞留時間」が10分である場合、「反応圧力」が1.0kgf/cm2の場合には、「反応効率」は68%となるが(比較例)、「反応圧力」を上昇させることによって、「反応効率」は、86%(第一実施例)、92%(第二実施例)、94%(第三実施例)に高めることができる。
この結果から、「反応温度」が10℃で「滞留時間」が10分である場合、85%以上の「反応効率」を得るためには、2.0kgf/cm2以上の「反応圧力」下において、上記製造方法を実施することが好ましいことが明らかとなった。また、より好ましくは、2.5kgf/cm2以上の「反応圧力」下において、上記製造方法を実施することである。このより好ましい構成(2.5kgf/cm2以上)によれば、90%以上の「反応効率」を実現可能となる。
【0065】
また、上記表1によれば、第四実施例は、比較例との対比において、「反応温度」が異なる場合について示されている。すなわち、「反応温度」が10℃で「滞留時間」が10分である場合、「反応圧力」が1.0kgf/cm2の場合には、「反応効率」は68%となるが(比較例)、「反応温度」を上昇させることによって、「反応効率」は、83%(第四実施例)に高めることができる。
この結果から、「反応圧力」が1.0kgf/cm2で「滞留時間」が10分である場合、80%以上の「反応効率」を得るためには、15℃以上の「反応温度」下において、上記製造方法を実施することが好ましいことが明らかとなった。
【0066】
また、上記表1によれば、第五実施例は、第四実施例との対比において、さらに「反応圧力」を高めた場合が示されている。この第五実施例によれば、「反応温度」が15℃で「滞留時間」が10分である場合、「反応圧力」を上昇させることによって(2.0kgf/cm2)、「反応効率」は、91%(第四実施例は83%である。)に高めることができる。
この結果から、「反応温度」が15℃で「滞留時間」が10分である場合、90%以上の「反応効率」を得るためには、2.0kgf/cm2以上の「反応圧力」下において、上記製造方法を実施することが好ましいことが明らかとなった。
【0067】
また、上記表1によれば、第六実施例は、第四および第五実施例との対比において、さらに「反応圧力」を高めた場合が示されている。この第六実施例によれば、「反応温度」が15℃で「滞留時間」が10分である場合、「反応圧力」をさらに上昇させることによって(3.0kgf/cm2)、「反応効率」は、99%(第四実施例は83%、第五実施例は91%である。)に高めることができる。
この結果から、「反応温度」が15℃で「滞留時間」が10分である場合、99%以上の「反応効率」を得るためには、3.0kgf/cm2以上の「反応圧力」下において、上記製造方法を実施することが好ましいことが明らかとなった。
【0068】
また、上記表1によれば、第七実施例は、第三実施例との対比において、「滞留時間」を長くした場合が示されている。この第七実施例によれば、「反応圧力」が3.0kgf/cm2で「反応温度」が10℃である場合、「滞留時間」を長く設定することによって、「反応効率」は、97%(第三実施例は94%である。)に高めることができる。
この結果から、「反応圧力」が3.0kgf/cm2で「反応温度」が10℃である場合、95%程度以上の「反応効率」を得るためには、20分以上の「滞留時間」下において、上記製造方法を実施することが好ましいことが明らかとなった。
【0069】
また、上記表1によれば、第八実施例は、比較例との対比においては、「反応圧力」、「反応温度」、および「滞留時間」の全ての設定条件を高め、第七実施例との対比においては、「反応温度」が高められた状態が示されている。この第八実施例によれば、「反応圧力」を3.0kgf/cm2、「反応温度」を15℃、および「滞留時間」を20分に設定することによって、「反応効率」は、100%に高めることができる。
【0070】
以上のことから、本実施例によれば、「滞留時間」を10分に設定して90%以上の「反応効率」を得ようとする場合、「反応温度」が10℃以上のときには、「反応圧力」を2.5kgf/cm2以上に設定することが好ましい。また、「反応温度」が15℃以上のときには、「反応圧力」を2.0kgf/cm2以上に設定することが好ましい。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、2液法を用いることによって設備の煩雑さおよびランニングコスト等の上昇を抑えつつ、反応速度を向上させることが可能であって、亜塩素酸イオンの残存量が少ない、二酸化塩素水の製造方法を得ることができる。また、本発明によれば、かかる製造方法にて得られた二酸化塩素水を用いて、効果的に殺菌処理を行う殺菌装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる二酸化塩素水の製造方法を実現するために構成された製造装置の概略図である。
【図2】図1に示された製造装置を成す加熱反応器の概略拡大図である。
【符号の説明】
11…第一ポンプ
12…第二ポンプ
21…薬液混合器
30…加熱装置
31…加熱反応器
31A…一端部
31B…本体部
31C…他端部
32…加熱槽
41…希釈水配管部
51〜54…第一〜第四配管部
55…加熱槽蓋
61〜63…第一〜第三リリーフ弁
64…低圧リリーフ弁
Claims (9)
- 無機酸と亜塩素酸アルカリ水溶液とを反応させて、二酸化塩素水を製造する二酸化塩素水の製造方法であって、
前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液を混合させる混合工程と、
前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液に圧力を加える加圧工程と、
前記混合工程および前記加圧工程を経て得られた二酸化塩素ガスおよび反応混合物水溶液を希釈する希釈工程と
を備えたことを特徴とする二酸化塩素水の製造方法。 - 前記加圧工程を行う際の圧力が147kPa〜980kPaである
請求項1に記載の二酸化塩素水の製造方法。 - 前記加圧工程に必要な滞留時間が10分以上である
請求項1または2に記載の二酸化塩素水の製造方法。 - 前記無機酸および前記亜塩素酸アルカリ水溶液の少なくとも一方を加熱する加熱工程を備えた
請求項1から3のいずれか1項に記載の二酸化塩素水の製造方法。 - 前記加熱工程が、前記混合工程後に行われる
請求項4に記載の二酸化塩素水の製造方法。 - 前記加熱工程が、前記混合工程後の反応混合物を注入可能な加熱反応器と、前記加熱反応器を没入可能な加熱槽とを用いて行われ、
前記加熱反応器が、螺旋形状のチューブ体を用いて構成されている
請求項4または5に記載の二酸化塩素水の製造方法。 - 前記加熱工程を行う際の温度が20℃〜40℃である
請求項4から6のいずれか1項に記載の二酸化塩素水の製造方法。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の二酸化塩素水の製造方法にて得られた二酸化塩素水を、被殺菌対象の循環ライン中に直接注入すべく構成されたことを特徴とする殺菌装置。
- 前記被殺菌対象が、温泉、風呂、プールである請求項8に記載の殺菌装置。
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