JP2004213766A - 光ヘッドおよび光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の光源からの異なる波長の任意の光を単一の光学系で記録媒体に案内でき、または記録媒体からの反射光から単独の受光系で信号再生可能な光ヘッドおよび光ディスク装置を提供する。
【解決手段】この発明の光ヘッド1は、互いに波長の異なる光を出力可能な2以上の光源100と、入力された光に対応する信号出力を出力可能な受光部301と、光源からのそれぞれの光を、単一の光軸に沿って光ディスクに案内する光学系200と、記録面からの反射光を、単一の光軸に沿って、前記それぞれの光源からの光を信号処理可能な受光部に案内する反射光光学系と、を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明の光ヘッド1は、互いに波長の異なる光を出力可能な2以上の光源100と、入力された光に対応する信号出力を出力可能な受光部301と、光源からのそれぞれの光を、単一の光軸に沿って光ディスクに案内する光学系200と、記録面からの反射光を、単一の光軸に沿って、前記それぞれの光源からの光を信号処理可能な受光部に案内する反射光光学系と、を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
光学的情報記録媒体に情報を記録し、または記録媒体から情報を再生する光ディスク装置の光ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ光を用いて記録媒体に情報を記録する例として、CD規格やDVD規格の光ディスクが既に広く普及している。最近、記録密度をさらに高めるために、青色あるいは紫色以下の波長の光を出力可能な半導体レーザ素子を光源に用いる高密度光ディスクの規格化が進んでいる。
【0003】
この場合、ドライブ装置を各規格の記録媒体毎に用意することは困難であるから、少なくとも現行のCDやDVDに利用できるドライブ装置と共通化することが求められている。
【0004】
しかし、異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザ毎に、光ヘッドを個々に用意したならば、光源や光学系部分を実装する際の集積密度を高めることができず、ドライブ装置の小型化・薄型化が困難である。
【0005】
ドライブ装置において、記録・再生ヘッドの集積度を高めるために、異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザ素子を並列に配置し、1つの光学系で少なくとも2つの波長のレーザ光スポットを光ディスクに提供可能とする例が既に提案されている。なお、この例においては、2つの波長のレーザ光を出力可能な、発光部が2つ用意されているモノシリックな半導体レーザ素子を用いることにより、単一のヘッドにおいて、3つの波長のレーザ光スポットを得ることが開示されている(例えば、特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】
特開2002−25104号公報(要約、図5、段落[0016])
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の光ヘッド装置においては、光源である3つの半導体レーザ素子の光軸のすべてを光ヘッド全体の光軸に合わせることができない。このため、半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が光ディスクに照射される際に、光ヘッドの光軸中心から離れた配置にある半導体レーザ素子からの出射光は、光ディスクの記録面に斜めに照射される。この場合、収差成分の影響が増大されて、正確で安定な記録・再生ができない問題がある。
【0008】
本発明の目的は、複数の光源からの異なる波長の任意の光を単一の光学系で記録媒体に案内でき、または記録媒体からの反射光から単独の受光系で信号再生可能な光ヘッドおよび光ディスク装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、互いに波長の異なる光を出力可能な3以上の発光部と、前記発光部の光軸を単一の光軸に変換する波長選択膜により構成される集積光源と、入力された光に対応する信号出力を出力可能な受光部と、前記光源からのそれぞれの光を、単一の光軸に沿って記録媒体の記録面に案内する光学系と、上記記録面からの反射光を、単一の光軸に沿って、前記それぞれの光源からの光を信号処理可能な受光部に案内する反射光光学系と、を有することを特徴とする光ヘッドを提供するものである。
【0010】
また、この発明は、光ディスクの情報を記録もしくは再生の少なくとも一方を行うのに必要な光源と、前記光源から出射した光を前記光ディスクの前記光透過層を透過して前記情報記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズの間に前記光ディスクからの反射光束を分岐する分岐手段と、前記分岐手段から分岐された光を収束する検出レンズと、光を受光し強度に応じた光強度信号を生成する受光手段と、を有することを特徴とする光ヘッドにおいて、前記光ヘッドの前記光源は、互いに波長の異なる発光部を3つ以上備えており、前記発光部のうち1つを光学系の光軸上に配置したことを特徴とする光ヘッドを提供するものである。
【0011】
さらに、この発明は、光ディスクの情報を記録もしくは再生の少なくとも一方を行うのに必要な光源と、前記光源から出射した光を前記光ディスクの前記光透過層を透過して前記情報記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズの間に前記光ディスクからの反射光束を分岐する分岐手段と、前記分岐手段から分岐された光を収束する検出レンズと、光を受光し強度に応じた光強度信号を生成する受光手段と、を有することを特徴とする光ヘッドにおいて、前記光ヘッドの前記光源は、互いに波長の異なる発光部を3つ以上備えており、それぞれの発光部は、対物レンズの光軸に垂直な平面状において円環状に配置されていることを特徴とする光ヘッドを提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の実施例では、相変化型光ディスクを例に説明するが、光透過層を有する情報記録媒体用の光ヘッドに対して広く適用可能であり、記録及び、若しくは再生の対象となる情報記録媒体は再生専用光ディスク、光磁気ディスクまたは光カード等であっても良い。また以下の実施例では、簡単のために互いに波長の異なる3つの光源をもつ光ディスク装置に関して記述するが、4つ以上の複数の光源を持つ光ディスク装置においても同様の効果が期待できる。
【0013】
図1(a)ないし図1(c)は、この発明の実施の形態が適用可能な光ヘッドを説明する概略図である。
【0014】
図1(a)に示されるように、光ヘッド1は、所定波長の複数のレーザ光を出力可能な光源ユニット100と、光源ユニット100からの光を情報記録媒体である光ディスクDに向けて案内するともに光ディスクDから戻された光を所定の方向に案内する光学系200と、光ディスクDから戻された光を受光してその光に対応する電気信号を出力する受光部301とを含む。
【0015】
光源ユニット100は、図2ないし図7を用いて以下に詳細に説明するが、互いに異なる波長のレーザ光を出射可能な半導体レーザ素子を少なくとも2以上含む。なお、光源ユニット100は、例えばCDサイズの光ディスクに、概ね20Gバイトの情報を記録可能とするための青色のレーザ光(例えば光源波長405nm)を出力可能な半導体レーザ素子と、今日広く普及しているDVD規格の光ディスクへの情報の記録および同光ディスクからの情報の再生に利用される赤色のレーザ光(例えば光源波長650nm)を出力可能な半導体レーザ素子と、周知のCD規格の光ディスクへの情報の記録および同光ディスクからの情報の再生に利用される近赤外のレーザ光(例えば光源波長780nm)を出力可能な半導体レーザ素子とを含む。
【0016】
光学系200は、光源ユニット100からのレーザ光に所定の光学特性を与える補償光学部材210(回析素子211,212)、発散性であるレーザ光の断面を平行化するコリメートレンズ220、光源ユニット100から光ディスクDに向けられるレーザ光と光ディスクDから戻されたレーザ光とを分離する偏光ビームスプリッタ230、光ディスクDに向けられるレーザ光と光ディスクDから戻された光のアイソレーションを整合する1/4波長板240、光ディスクDに向けられる光を光ディスクDの記録面の所定位置に集束させるとともに、光ディスクDで反射されたレーザ光を捕捉する対物レンズ250、および対物レンズ250の位置を制御するための情報を取得するための検出光学系260(集光レンズ261、円筒レンズ262)を含む。
【0017】
補償光学部材210は、第1および第2の回折素子211,212を含む。それぞれの回折格子211,212は、波長に応じた回折効率と回折次数を有している。
【0018】
第1の回折素子211は、青色のレーザ光と赤色のレーザ光を透過させ、赤外のレーザ光を、+1次回折をする。一方、回折素子212は、青色のレーザ光と赤外のレーザ光を透過させ、赤色のレーザ光を、+1次回折をする。なお、回折効率は,各回折素子211,212の格子溝の深さを制御することにより,容易に制御できる。また、回折次数は、回折素子の格子溝の形状を鋸状にすることにより実現可能である。
【0019】
また、第1の回折素子211は、赤外のレーザ光に対して、コリメートレンズ220との結合による色収差・球面収差を補償するような回折素子の溝パターンを有する。一方、第2の回折素子212は、赤色のレーザ光に対して、コリメートレンズ220との結合による色収差や球面収差を補償するような回折素子の溝パターンを有する。
【0020】
なお、検出光学系260には、この例では、例えば集光レンズ261と円筒レンズ262からなる周知の非点収差系が利用される。
【0021】
受光部301には、図2ないし図7を用いて以下に説明するレーザ素子の配列パターンに従って、図1(b)または図1(c)に示すような、例えば第1ないし第4の受光領域301aないし301dが形成されている。
【0022】
上述した光ヘッド1においては、光源ユニット100から出射されたレーザ光L1は、回析素子211,212により所定の光学特性が与えられたのち、コリメートレンズ220によりコリメートされ、偏光ビームスプリッタ230に案内される。
【0023】
偏光ビームスプリッタ230からそのまま光ディスクDに向けられたレーザ光L1は、1/4波長板240により直線偏光が円偏光となり、対物レンズ250により光ディスクDの記録面の所定位置に集光される。
【0024】
光ディスクDに照射されたレーザ光は、記録面により反射されて、反射レーザ光L2として対物レンズ250に戻される。
【0025】
対物レンズ250に戻された反射レーザ光は、1/4波長板240により光ディスクDにより反射される前とアイソレーションが整合され、偏光ビームスプリッタ230に戻される。
【0026】
偏光ビームスプリッタ230に戻された反射レーザ光は、詳述しないが、偏光ビームスプリット面により検出光学系(非点収差系)260に向けて反射される。
【0027】
非点収差検出系260により所定の結像特性が与えられた反射レーザ光は、受光部301の所定の受光領域に、所定の結像特性に従って結像される。なお、受光部301の個々の検出領域により得られた検出信号(出力)は、例えば図8を用いて後段に説明する信号処理回路により、再生信号及びフォーカス誤差信号及びトラック誤差信号などに処理される。
【0028】
次に、図1に示した光ディスク装置に利用可能な光源の一例を説明する。
【0029】
図2に示される通り、光源ユニット100は、少なくとも2以上の異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザユニット120と、半導体レーザユニット120から出力される任意の波長のレーザ光を波長毎に異なる層で反射可能な波長選択膜ブロック111と、を含む。
【0030】
半導体レーザユニット120においては、例えば第1ないし第3の半導体レーザ素子120aないし120cが所定の位置に設けられている。第1のレーザ素子120aからは、前に説明したが、例えば青色のレーザ光(例えば光源波長405nm)が出力される。また、第2のレーザ素子120bからは、前に説明したが、赤色のレーザ光(例えば光源波長650nm)が出力される。さらに、第3のレーザ素子120cからは、例えば近赤外のレーザ光(例えば光源波長780nm)が出力される。
【0031】
なお、個々のレーザ素子120aないし120cの活性層121a〜121cは、図2(b)に示されるように、隣接する素子の活性層と所定の間隔となるよう、積層されている。従って、対応するそれぞれの発光点122a〜122cは、各活性層の面積方向と垂直な方向に、一列に配置される。この配列によれば、所定の波長のレーザ光を出力可能な活性層相互の間隔が精度よく制御できる。
【0032】
波長選択膜ブロック111は、半導体レーザ素子120a〜120cから出射されるそれぞれの光に応じた透過率と反射率を有する波長選択膜111a〜111cを含む。
【0033】
詳細には、波長選択膜111aは、赤色半導体レーザ素子120bからのレーザ光(L1b)と赤外半導体レーザ素子120cからのレーザ光(L1c)を高効率で透過し、青色半導体レーザ素子120aからのレーザ光(L1a)を高効率で反射する。また、波長選択膜111bは、赤外半導体レーザ素子120cからのレーザ光(L1c)を高効率で透過し、赤色半導体レーザ素子120bからのレーザ光(L1b)を高効率で反射する。なお、波長選択膜111cは、赤外半導体レーザ素子120cからのレーザ光(L1c)を高効率で反射する。
【0034】
なお、個々の波長選択膜により反射されたレーザ光の主光線が、対物レンズ250までの間に定義される系の光軸と一致するよう、各波長選択膜111aないし111cの膜厚が、設定されている。
【0035】
このように、半導体レーザユニット120によれば、任意の規格の光ディスクDに情報を記録し、あるいは光ディスクDから情報を再生する際に利用される光ディスクの規格毎に異なる波長のレーザ光を、波長による収差のないレーザ光として、対応する光ディスクに照射できる。
【0036】
例えば、青色半導体レーザ120aからのレーザ光L1aは、選択膜111aで反射された後、回折素子211,212を透過し、コリメートレンズ220、偏光ビームスプリッタ230および1/4波長板240を順に通過して対物レンズ250に案内され、対物レンズ250により光ディスクDの記録面に集光される。
【0037】
光ディスクDで反射された反射光L2aは、対物レンズ250および1/4波長板240を透過して偏光ビームスプリッタ230に戻され、偏光ビームスプリッタ230で反射されて、検出光学系260に案内される。
【0038】
検出光学系260に案内された反射レーザ光L2aは、受光部301の検出領域のパターンに対応する所定の結像特性が与えられて、対応する検出領域301aないし301dにより所定の信号出力に変換される。
【0039】
一方、赤色半導体レーザ120bからの出射光L1bは、選択膜111bで反射された後、回折素子211を透過し、回折素子212で回折されて、コリメートレンズ220に入射される。以下、前に説明した青色レーザ光L1aと同様に、対物レンズ250により、光ディスクDの記録面に照射される。
【0040】
光ディスクDの記録面からの反射光L2bは、青色レーザ光L1aと同様に、対物レンズ250により捕捉され、偏光ビームスプリッタ230で反射されて、検出光学系260に案内される。
【0041】
また、赤外半導体レーザ120cからの出射光L1cは、選択膜111cで反射された後、回折素子211を透過し、回折素子212において所定の方向に回折されて、コリメートレンズ220に案内される。以下、前に説明した赤色レーザ光L1bと同様に、対物レンズ250により、光ディスクDの記録面に照射される。
【0042】
光ディスクDの記録面からの反射光L2cは、赤色レーザ光L1bと同様に、対物レンズ250により捕捉され、偏光ビームスプリッタ230で反射されて、検出光学系260に案内される。
【0043】
このように、図2に示した3つ以上の半導体レーザ素子を、活性層の積層方法に対して垂直となる方向に積層したことにより個々のレーザ素子の発光点の間隔が正確に制御できる。これにより、波長選択膜ブロック111の波長選択膜相互間の間隔を最適に設定することで、それぞれのレーザ素子から出力されるレーザ光を、コリメートレンズ220に入射される時点で、単一の光軸上に重ね合わせることができる。
【0044】
このように、コリーメート220、偏光ビームスプリッタ230、対物レンズ250、検出光学系260および受光部301を、3つの波長のレーザ光に対して共通とすることができ、光ヘッド1を構成する部品点数、重量、組み立てコスト等を大幅に抑制できる。
【0045】
なお、補償光学部材210の回折素子211,212は、一枚の硝材の両面に、コリメートレンズ220との結合による色収差や球面収差を補償するような溝パターンを設けることで単一部材として集積可能であり、光ヘッド1の組み立ての際の光学調整を簡略化することも可能である。
【0046】
また、回折素子211,212は、コリメートレンズ220と偏光ビームスプリッタ230の間に配置してもよい。なお、回折格子を偏光ホログラムとすることで、1/4波長板240と偏光ビームスプリッタ230との間に設けることもできる。
【0047】
一方、回折素子211,212は、図1に示した光ヘッドにおいては色収差や球面収差を補償するが、3ビーム法等によりトラック誤差信号を得る場合には、図示しないが所望の格子ピッチを有する第3の回折格子を回折素子211,212と偏光ビームスプリッタ230の間に配置すればよい。この場合、第3の回折格子を偏光ホログラムにより作成して、1/4波長板240との間に配置してもよい。
【0048】
また、図1および図2に示した例では、波長の異なるレーザ光を出力可能な3つの半導体レーザ素子と、それぞれのレーザ光の波長に対応する波長選択膜と、波長の差に起因する色収差や球面収差を補償する補償光学部材(2つの回折格子あるいは2つの回折パターン)とを用いたが、波長の異なるレーザ光を出力可能な4つ以上の半導体レーザ素子とそれぞれのレーザ光の波長に対応する波長選択膜と、波長の差に起因する色収差や球面収差を補償する3つ以上の回折素子(3つの回折パターン)を用いても同様な効果が得られる。
【0049】
なお、半導体レーザユニットは、例えば図3に、半導体レーザユニット130として示すように、個々のレーザ素子の活性層131a〜131cを同一平面上に、直線状に(モノシリックに)配列することで、発光点132a〜132cを一列に配列することもできる。
【0050】
この配列によれば、所定の波長のレーザ光を出力可能な活性層を挟み込んだレーザ素子を積み重ねる方法に比較して、レーザ素子を作成するために要求される時間を短縮できる。
【0051】
また、半導体レーザユニットは、例えば図4に、半導体レーザユニット140として示されるように、図2に示した波長選択膜ブロック111を用いることにより、各レーザ素子とコリメートレンズ220との間の距離の変化分に起因して生じる球面収差の影響を低減するため、任意のレーザ素子からのレーザ光が波長選択膜ブロック111の波長選択膜(111a〜111c)を通過する距離に応じて、発光点142a〜142cすなわち活性層141a〜141cの位置を、補正してもよい。
【0052】
すなわち、発光点142bを、波長選択膜111aの厚さと実質的に等しい距離だけ発光点142aよりも波長選択膜ブロック111側に、発光点142cを、波長選択膜111aの厚さと同111bの厚さの和に等しい距離だけ発光点142aよりも波長選択膜ブロック111側に、それぞれ、光軸に沿って、シフトすることにより、各レーザ素子140aないし140cとコリメートレンズ220との間の距離の変化分に応じて球面収差の影響が生じることを抑止できる。
【0053】
図5は、図2ないし図4を用いて説明した光源ユニットとは異なる光源ユニットを用いる例を説明する概略図である。
【0054】
図5に示される通り、光源ユニット400は、少なくとも2以上の異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザユニット150を含む。
【0055】
半導体レーザユニット150は、第1ないし第3の半導体レーザ素子150aないし150cが所定の位置に、順に積層されたものである。
【0056】
第1のレーザ素子150aからは、前に説明したが、例えば青色のレーザ光(例えば光源波長405nm)が、第2のレーザ素子150bからは、前に説明したが、赤色のレーザ光(例えば光源波長650nm)が、第3のレーザ素子150cからは、例えば近赤外のレーザ光(例えば光源波長780nm)が出力される。
【0057】
より詳細には、図5に示す半導体レーザユニット150においては、個々のレーザ素子150aないし150cの活性層151a〜151cは、隣接する素子の活性層との間の間隔が、それぞれが出力するレーザ光の波長に関連づけられた所定の間隔となるよう、積層されている。従って、対応するそれぞれの発光点152a〜152cは、各活性層の面積方向と直交する方向に、一列に配置できる。なお、発光点152a(活性層151a)と発光点152b(活性層151b)との間の距離d1と発光点152b(活性層151b)と発光点152c(活性層151c)との間の距離d2は、レーザ光の波長に応じて、設定される。
【0058】
なお、図5に示す半導体レーザユニット150は、波長選択膜ブロックを必要としないので、組み立て(光学系調整)コストを含むコスト面で有益である。
【0059】
しかしながら、対物レンズ240との間に定義される光軸に全てのレーザ光の主光線を一致させることは困難であるから、収差の影響を受けやすい色のレーザ光が生じることは、さけられない。
【0060】
このため、例えば青色のレーザ光を出力するレーザ素子150aの主光線と光ヘッド1の光軸が一致するようレーザユニット150が配列されることが好ましい。
【0061】
図6は、図2ないし図4を用いて説明した光源ユニットとはさらに異なる光源ユニットを用いる例を説明する概略図である。
【0062】
図5を用いて前に説明した光源ユニットにおいては、少なくとも2以上の異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザユニットとして、各レーザ素子の活性層を、隣接する素子の活性層との間の間隔が、それぞれが出力するレーザ光の波長に関連づけられた所定の間隔となるよう、積層されている。
【0063】
図6に示すレーザユニット160においては、最も高い位置精度が要求される青色のレーザ光用のレーザ素子を単独のレーザ素子160aとし、赤色用のレーザ素子160bと赤外用のレーザ素子160cを2つの発光点162bと162cが直線状に配列されたモノシリックに集積された2波長レーザ,例えばTWIN−LD構造とすることで、図5に示した光源ユニットよりもコストを低減することが可能である。なお、個々のレーザ素子の発光点162a〜162cは、それぞれ、近接して配置されることが好ましい。この近接して配置される程度は、各レーザ光の光ディスクDにおける断面ビームスポットのサイズ、と確実に情報を記録及び再生するために用いられるエネルギーを供給できる範囲で設定される。
【0064】
しかしながら、対物レンズ240との間に定義される光軸に全てのレーザ光の主光線を一致させることは困難であるから、収差の影響を受けやすい色のレーザ光が生じることは、さけられない。
【0065】
このため、例えば青色のレーザ光を出力するレーザ素子160aの主光線と光ヘッド1の光軸が一致するようレーザユニット160が配列されるとともに、活性層161b(赤色用)と活性層161aとが近接して配置されることが好ましい。
【0066】
なお、図6に示して例では、赤外用のレーザ素子160cの発光点162cが光軸から最も離れることになるが、赤外用のレーザ光の断面ビームスポットのサイズは、例えば赤色用のレーザ光の断面ビームスポットのサイズよりも大きいので、実用上の問題は少ない。
【0067】
図7は、図2ないし図4および図5ならびに図6を用いて説明した光源ユニットとはさらに異なる光源ユニットを用いる例を説明する概略図である。
【0068】
図2ないし図6に示した例では、異なる波長のレーザ光を出力する3つの半導体レーザ素子からの3つのレーザ光の少なくとも1つは、単一の光軸上に位置される。しかしながら、実際には、波長選択膜ブロックの選択膜の厚さを正確に制御したり、半導体レーザユニットを作成する際に、個々の活性層の配列を特別な配列とすることが要求される。
【0069】
このため、異なる波長のレーザ光を出力する3つの半導体レーザ素子からの3つのレーザ光をL1(図1参照)を、単一の光軸に沿って対物レンズ250(図1参照)から光ディスクDに導き、光ディスクDで反射された反射レーザ光L2(図1参照)を、受光部301(図1参照)に導くことで、例えば半導体レーザユニットとしては、容易に入手可能な3つのレーザ素子を用いることが可能となる。
【0070】
例えば、図7(a)に示すように、3つの半導体レーザU,V,Wを円環状に配置し、それぞれのレーザからのレーザ光の収差の許容量を円として示した収差許容円u,v,wが重なり合う位置を、光軸とすることで、3つの半導体レーザ素子からのレーザ光のいずれに関しても収差を最小に維持できる単一の光学系により、光ディスクD(図1参照)に導き、または、光ディスクDで反射された反射レーザ光を受光部301(図1参照)に導くことができる。
【0071】
なお、半導体レーザ素子を実装する際には、例えば図7(b)に示すように、それぞれの半導体レーザ素子710a,710b,710cを任意の位置に設け、例えば立ち上げミラー(光路折り曲げミラー)701a,701b,701cにより、略垂直方向に光軸を曲げて3つの光711a,711b,711cを、任意の径の円環Aで示される同一平面状に存在させることで、個々のレーザ素子710a,710b,710cを配置する際の配置上の自由度は、大幅に向上される。この方法であれば、個々のレーザ素子710a,710b,710cを同一パッケージに入れることなく、簡便に3つの光ビームを、光軸に垂直な平面上で円環状に配置することが可能になる。なお、円環Aの径は、各半導体レーザ素子から出力されるレーザ光の波長に対応して、それぞれの半導体レーザ素子が光ディスクに集光される焦点と、光ディスクに出射する光学系の光軸とのずれである収差の和が最小になるように設定される。
【0072】
また、図7(c)に示すように、3つのレーザ素子720a,720b,720cを、円環A上に配列することも可能である。
【0073】
以上説明したように、この発明の光源ユニットによれば、任意数の半導体レーザ素子から出力される複数のレーザ光を、単一の光軸からなる共通の光学系を用いて、光ディスクの記録面に案内し、また光ディスクからの反射光を、単一の受光部に導くことができる。
【0074】
なお、上述の例では、異なる3つの波長のレーザ光を単一の光学系で利用可能とする例を説明したが、例えば4つの波長のレーザ光においても同様に利用可能である。すなわち、異なる3つの波長のレーザ光を、収差の和が最小となるように設定される円環Aの範囲内で対物レンズに案内することで、いずれの波長のレーザ光に関しても単一の光学系の利用が可能となる。これにより、部品集積度は、半導体レーザユニットを特別な配列とする図5および図6に示した例、あるいは波長選択膜ブロックを用いる図2ないし図4に示した例に比較して、低下するが、光ディスク装置の大きさに影響を与えることなく、波長の異なる複数のレーザ光を、低コストで単一の光学系により光ディスクに案内し、また光ディスクからの反射レーザ光を同一の信号処理系により処理可能となる。
【0075】
図8は、図1に示した光ヘッドを用いる光ディスク装置の一例を説明する概略図である。
【0076】
なお、ここでは、光ヘッド1により得られた信号の再生について重点的に説明する。
【0077】
受光部301は、第1〜第4の領域フォトダイオード301A,301B,301Cおよび301Dを含む。それぞれのフォトダイオードの出力A,B,CおよびDは、それぞれ、第1ないし第4の増幅器21a,21b,21cおよび21dにより、所定のレベルまで増幅される。
【0078】
各増幅器21a−21dから出力A〜Dは、AとBが、第1の加算器22aにより加算され、CとDが、第2の加算器22bにより加算される。それぞれの加算器22a,22bの出力は、第3の加算器23で、「(A+B)から(C+D)が引き算」され、対物レンズ7の位置を、光ディスクDの記録面の図示しないトラックまたは図示しないピット列の所定深さの位置と対物レンズ7により集束される光ビームが集束される距離すなわち焦点距離に一致させるためのフォーカスエラー信号として、フォーカス制御回路31に供給される。
【0079】
一方、加算器24は、(A+C)を生成し、加算器25は、(B+D)を生成する。この(A+C)と(B+D)は、位相差検出器32に入力される。なお、位相差検出器32は、対物レンズ7がレンズシフトされている場合でも、トラッキングエラー信号を正確に出力するために有益である。
【0080】
また、加算器26により(A+B)から(C+D)が求められ、トラッキングエラー信号として、トラッキング制御回路33に供給される。
【0081】
さらに、(A+C)と(B+D)は、加算器27により、さらに加算され(A+B+C+D)信号すなわち再生信号に変換されて、バッファメモリ34に記憶される。
【0082】
なお、APC回路39には、光源ユニット100の任意のレーザ素子からの戻り光の強度が入力され、記録用データメモリ36に記憶されている記録用データに基づいて、光源ユニット100の任意のレーザ素子から出射される光ビームの光強度を所定のレベルが制御される。
【0083】
このような信号検出系を有する光ディスク装置11においては、光ディスクDがターンテーブル14にセットされ、CPU38の制御により所定のルーチンが起動されると、モータ駆動回路35により所定の速度で駆動モータ13が回転されるとともに、レーザ駆動回路37の制御により、光源ユニット100の任意のレーザ素子から再生用のレーザビームが光ディスクDの記録面に照射される。
【0084】
以下、光源ユニット100の任意のレーザ素子から再生用のレーザビームが継続して出射され、詳細な説明を省略するが、信号再生動作が開始される。
【0085】
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の光ヘッドは、波長の異なるレーザ光を出力可能な複数のレーザ素子からの任意波長のレーザ光を、1組のコリーメートレンズ、ビームスプリッタおよび対物レンズにより記録媒体に案内でき、また記録媒体で反射されたいずれの波長の光から、単一の対物レンズ、共通の検出光学系、受光部および信号処理系により再生信号を得ることができる。従って、光ヘッドを構成する部品点数、重量、大きさおよび組み立てコスト等が大幅に抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用可能な光ヘッドを説明する概略図。
【図2】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図3】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図4】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図5】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図6】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図7】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図8】図1に示した光ヘッドを用いる光ディスク装置の一例を説明する概略図。
【符号の説明】
100…光源ユニット(光源)、210…補償光学部材、220…コリメートレンズ、230…偏光ビームスプリッタ、250…対物レンズ、260出光学系、301…受光部。
【発明の属する技術分野】
光学的情報記録媒体に情報を記録し、または記録媒体から情報を再生する光ディスク装置の光ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ光を用いて記録媒体に情報を記録する例として、CD規格やDVD規格の光ディスクが既に広く普及している。最近、記録密度をさらに高めるために、青色あるいは紫色以下の波長の光を出力可能な半導体レーザ素子を光源に用いる高密度光ディスクの規格化が進んでいる。
【0003】
この場合、ドライブ装置を各規格の記録媒体毎に用意することは困難であるから、少なくとも現行のCDやDVDに利用できるドライブ装置と共通化することが求められている。
【0004】
しかし、異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザ毎に、光ヘッドを個々に用意したならば、光源や光学系部分を実装する際の集積密度を高めることができず、ドライブ装置の小型化・薄型化が困難である。
【0005】
ドライブ装置において、記録・再生ヘッドの集積度を高めるために、異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザ素子を並列に配置し、1つの光学系で少なくとも2つの波長のレーザ光スポットを光ディスクに提供可能とする例が既に提案されている。なお、この例においては、2つの波長のレーザ光を出力可能な、発光部が2つ用意されているモノシリックな半導体レーザ素子を用いることにより、単一のヘッドにおいて、3つの波長のレーザ光スポットを得ることが開示されている(例えば、特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】
特開2002−25104号公報(要約、図5、段落[0016])
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の光ヘッド装置においては、光源である3つの半導体レーザ素子の光軸のすべてを光ヘッド全体の光軸に合わせることができない。このため、半導体レーザ素子から出射されたレーザ光が光ディスクに照射される際に、光ヘッドの光軸中心から離れた配置にある半導体レーザ素子からの出射光は、光ディスクの記録面に斜めに照射される。この場合、収差成分の影響が増大されて、正確で安定な記録・再生ができない問題がある。
【0008】
本発明の目的は、複数の光源からの異なる波長の任意の光を単一の光学系で記録媒体に案内でき、または記録媒体からの反射光から単独の受光系で信号再生可能な光ヘッドおよび光ディスク装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、互いに波長の異なる光を出力可能な3以上の発光部と、前記発光部の光軸を単一の光軸に変換する波長選択膜により構成される集積光源と、入力された光に対応する信号出力を出力可能な受光部と、前記光源からのそれぞれの光を、単一の光軸に沿って記録媒体の記録面に案内する光学系と、上記記録面からの反射光を、単一の光軸に沿って、前記それぞれの光源からの光を信号処理可能な受光部に案内する反射光光学系と、を有することを特徴とする光ヘッドを提供するものである。
【0010】
また、この発明は、光ディスクの情報を記録もしくは再生の少なくとも一方を行うのに必要な光源と、前記光源から出射した光を前記光ディスクの前記光透過層を透過して前記情報記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズの間に前記光ディスクからの反射光束を分岐する分岐手段と、前記分岐手段から分岐された光を収束する検出レンズと、光を受光し強度に応じた光強度信号を生成する受光手段と、を有することを特徴とする光ヘッドにおいて、前記光ヘッドの前記光源は、互いに波長の異なる発光部を3つ以上備えており、前記発光部のうち1つを光学系の光軸上に配置したことを特徴とする光ヘッドを提供するものである。
【0011】
さらに、この発明は、光ディスクの情報を記録もしくは再生の少なくとも一方を行うのに必要な光源と、前記光源から出射した光を前記光ディスクの前記光透過層を透過して前記情報記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズの間に前記光ディスクからの反射光束を分岐する分岐手段と、前記分岐手段から分岐された光を収束する検出レンズと、光を受光し強度に応じた光強度信号を生成する受光手段と、を有することを特徴とする光ヘッドにおいて、前記光ヘッドの前記光源は、互いに波長の異なる発光部を3つ以上備えており、それぞれの発光部は、対物レンズの光軸に垂直な平面状において円環状に配置されていることを特徴とする光ヘッドを提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の実施例では、相変化型光ディスクを例に説明するが、光透過層を有する情報記録媒体用の光ヘッドに対して広く適用可能であり、記録及び、若しくは再生の対象となる情報記録媒体は再生専用光ディスク、光磁気ディスクまたは光カード等であっても良い。また以下の実施例では、簡単のために互いに波長の異なる3つの光源をもつ光ディスク装置に関して記述するが、4つ以上の複数の光源を持つ光ディスク装置においても同様の効果が期待できる。
【0013】
図1(a)ないし図1(c)は、この発明の実施の形態が適用可能な光ヘッドを説明する概略図である。
【0014】
図1(a)に示されるように、光ヘッド1は、所定波長の複数のレーザ光を出力可能な光源ユニット100と、光源ユニット100からの光を情報記録媒体である光ディスクDに向けて案内するともに光ディスクDから戻された光を所定の方向に案内する光学系200と、光ディスクDから戻された光を受光してその光に対応する電気信号を出力する受光部301とを含む。
【0015】
光源ユニット100は、図2ないし図7を用いて以下に詳細に説明するが、互いに異なる波長のレーザ光を出射可能な半導体レーザ素子を少なくとも2以上含む。なお、光源ユニット100は、例えばCDサイズの光ディスクに、概ね20Gバイトの情報を記録可能とするための青色のレーザ光(例えば光源波長405nm)を出力可能な半導体レーザ素子と、今日広く普及しているDVD規格の光ディスクへの情報の記録および同光ディスクからの情報の再生に利用される赤色のレーザ光(例えば光源波長650nm)を出力可能な半導体レーザ素子と、周知のCD規格の光ディスクへの情報の記録および同光ディスクからの情報の再生に利用される近赤外のレーザ光(例えば光源波長780nm)を出力可能な半導体レーザ素子とを含む。
【0016】
光学系200は、光源ユニット100からのレーザ光に所定の光学特性を与える補償光学部材210(回析素子211,212)、発散性であるレーザ光の断面を平行化するコリメートレンズ220、光源ユニット100から光ディスクDに向けられるレーザ光と光ディスクDから戻されたレーザ光とを分離する偏光ビームスプリッタ230、光ディスクDに向けられるレーザ光と光ディスクDから戻された光のアイソレーションを整合する1/4波長板240、光ディスクDに向けられる光を光ディスクDの記録面の所定位置に集束させるとともに、光ディスクDで反射されたレーザ光を捕捉する対物レンズ250、および対物レンズ250の位置を制御するための情報を取得するための検出光学系260(集光レンズ261、円筒レンズ262)を含む。
【0017】
補償光学部材210は、第1および第2の回折素子211,212を含む。それぞれの回折格子211,212は、波長に応じた回折効率と回折次数を有している。
【0018】
第1の回折素子211は、青色のレーザ光と赤色のレーザ光を透過させ、赤外のレーザ光を、+1次回折をする。一方、回折素子212は、青色のレーザ光と赤外のレーザ光を透過させ、赤色のレーザ光を、+1次回折をする。なお、回折効率は,各回折素子211,212の格子溝の深さを制御することにより,容易に制御できる。また、回折次数は、回折素子の格子溝の形状を鋸状にすることにより実現可能である。
【0019】
また、第1の回折素子211は、赤外のレーザ光に対して、コリメートレンズ220との結合による色収差・球面収差を補償するような回折素子の溝パターンを有する。一方、第2の回折素子212は、赤色のレーザ光に対して、コリメートレンズ220との結合による色収差や球面収差を補償するような回折素子の溝パターンを有する。
【0020】
なお、検出光学系260には、この例では、例えば集光レンズ261と円筒レンズ262からなる周知の非点収差系が利用される。
【0021】
受光部301には、図2ないし図7を用いて以下に説明するレーザ素子の配列パターンに従って、図1(b)または図1(c)に示すような、例えば第1ないし第4の受光領域301aないし301dが形成されている。
【0022】
上述した光ヘッド1においては、光源ユニット100から出射されたレーザ光L1は、回析素子211,212により所定の光学特性が与えられたのち、コリメートレンズ220によりコリメートされ、偏光ビームスプリッタ230に案内される。
【0023】
偏光ビームスプリッタ230からそのまま光ディスクDに向けられたレーザ光L1は、1/4波長板240により直線偏光が円偏光となり、対物レンズ250により光ディスクDの記録面の所定位置に集光される。
【0024】
光ディスクDに照射されたレーザ光は、記録面により反射されて、反射レーザ光L2として対物レンズ250に戻される。
【0025】
対物レンズ250に戻された反射レーザ光は、1/4波長板240により光ディスクDにより反射される前とアイソレーションが整合され、偏光ビームスプリッタ230に戻される。
【0026】
偏光ビームスプリッタ230に戻された反射レーザ光は、詳述しないが、偏光ビームスプリット面により検出光学系(非点収差系)260に向けて反射される。
【0027】
非点収差検出系260により所定の結像特性が与えられた反射レーザ光は、受光部301の所定の受光領域に、所定の結像特性に従って結像される。なお、受光部301の個々の検出領域により得られた検出信号(出力)は、例えば図8を用いて後段に説明する信号処理回路により、再生信号及びフォーカス誤差信号及びトラック誤差信号などに処理される。
【0028】
次に、図1に示した光ディスク装置に利用可能な光源の一例を説明する。
【0029】
図2に示される通り、光源ユニット100は、少なくとも2以上の異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザユニット120と、半導体レーザユニット120から出力される任意の波長のレーザ光を波長毎に異なる層で反射可能な波長選択膜ブロック111と、を含む。
【0030】
半導体レーザユニット120においては、例えば第1ないし第3の半導体レーザ素子120aないし120cが所定の位置に設けられている。第1のレーザ素子120aからは、前に説明したが、例えば青色のレーザ光(例えば光源波長405nm)が出力される。また、第2のレーザ素子120bからは、前に説明したが、赤色のレーザ光(例えば光源波長650nm)が出力される。さらに、第3のレーザ素子120cからは、例えば近赤外のレーザ光(例えば光源波長780nm)が出力される。
【0031】
なお、個々のレーザ素子120aないし120cの活性層121a〜121cは、図2(b)に示されるように、隣接する素子の活性層と所定の間隔となるよう、積層されている。従って、対応するそれぞれの発光点122a〜122cは、各活性層の面積方向と垂直な方向に、一列に配置される。この配列によれば、所定の波長のレーザ光を出力可能な活性層相互の間隔が精度よく制御できる。
【0032】
波長選択膜ブロック111は、半導体レーザ素子120a〜120cから出射されるそれぞれの光に応じた透過率と反射率を有する波長選択膜111a〜111cを含む。
【0033】
詳細には、波長選択膜111aは、赤色半導体レーザ素子120bからのレーザ光(L1b)と赤外半導体レーザ素子120cからのレーザ光(L1c)を高効率で透過し、青色半導体レーザ素子120aからのレーザ光(L1a)を高効率で反射する。また、波長選択膜111bは、赤外半導体レーザ素子120cからのレーザ光(L1c)を高効率で透過し、赤色半導体レーザ素子120bからのレーザ光(L1b)を高効率で反射する。なお、波長選択膜111cは、赤外半導体レーザ素子120cからのレーザ光(L1c)を高効率で反射する。
【0034】
なお、個々の波長選択膜により反射されたレーザ光の主光線が、対物レンズ250までの間に定義される系の光軸と一致するよう、各波長選択膜111aないし111cの膜厚が、設定されている。
【0035】
このように、半導体レーザユニット120によれば、任意の規格の光ディスクDに情報を記録し、あるいは光ディスクDから情報を再生する際に利用される光ディスクの規格毎に異なる波長のレーザ光を、波長による収差のないレーザ光として、対応する光ディスクに照射できる。
【0036】
例えば、青色半導体レーザ120aからのレーザ光L1aは、選択膜111aで反射された後、回折素子211,212を透過し、コリメートレンズ220、偏光ビームスプリッタ230および1/4波長板240を順に通過して対物レンズ250に案内され、対物レンズ250により光ディスクDの記録面に集光される。
【0037】
光ディスクDで反射された反射光L2aは、対物レンズ250および1/4波長板240を透過して偏光ビームスプリッタ230に戻され、偏光ビームスプリッタ230で反射されて、検出光学系260に案内される。
【0038】
検出光学系260に案内された反射レーザ光L2aは、受光部301の検出領域のパターンに対応する所定の結像特性が与えられて、対応する検出領域301aないし301dにより所定の信号出力に変換される。
【0039】
一方、赤色半導体レーザ120bからの出射光L1bは、選択膜111bで反射された後、回折素子211を透過し、回折素子212で回折されて、コリメートレンズ220に入射される。以下、前に説明した青色レーザ光L1aと同様に、対物レンズ250により、光ディスクDの記録面に照射される。
【0040】
光ディスクDの記録面からの反射光L2bは、青色レーザ光L1aと同様に、対物レンズ250により捕捉され、偏光ビームスプリッタ230で反射されて、検出光学系260に案内される。
【0041】
また、赤外半導体レーザ120cからの出射光L1cは、選択膜111cで反射された後、回折素子211を透過し、回折素子212において所定の方向に回折されて、コリメートレンズ220に案内される。以下、前に説明した赤色レーザ光L1bと同様に、対物レンズ250により、光ディスクDの記録面に照射される。
【0042】
光ディスクDの記録面からの反射光L2cは、赤色レーザ光L1bと同様に、対物レンズ250により捕捉され、偏光ビームスプリッタ230で反射されて、検出光学系260に案内される。
【0043】
このように、図2に示した3つ以上の半導体レーザ素子を、活性層の積層方法に対して垂直となる方向に積層したことにより個々のレーザ素子の発光点の間隔が正確に制御できる。これにより、波長選択膜ブロック111の波長選択膜相互間の間隔を最適に設定することで、それぞれのレーザ素子から出力されるレーザ光を、コリメートレンズ220に入射される時点で、単一の光軸上に重ね合わせることができる。
【0044】
このように、コリーメート220、偏光ビームスプリッタ230、対物レンズ250、検出光学系260および受光部301を、3つの波長のレーザ光に対して共通とすることができ、光ヘッド1を構成する部品点数、重量、組み立てコスト等を大幅に抑制できる。
【0045】
なお、補償光学部材210の回折素子211,212は、一枚の硝材の両面に、コリメートレンズ220との結合による色収差や球面収差を補償するような溝パターンを設けることで単一部材として集積可能であり、光ヘッド1の組み立ての際の光学調整を簡略化することも可能である。
【0046】
また、回折素子211,212は、コリメートレンズ220と偏光ビームスプリッタ230の間に配置してもよい。なお、回折格子を偏光ホログラムとすることで、1/4波長板240と偏光ビームスプリッタ230との間に設けることもできる。
【0047】
一方、回折素子211,212は、図1に示した光ヘッドにおいては色収差や球面収差を補償するが、3ビーム法等によりトラック誤差信号を得る場合には、図示しないが所望の格子ピッチを有する第3の回折格子を回折素子211,212と偏光ビームスプリッタ230の間に配置すればよい。この場合、第3の回折格子を偏光ホログラムにより作成して、1/4波長板240との間に配置してもよい。
【0048】
また、図1および図2に示した例では、波長の異なるレーザ光を出力可能な3つの半導体レーザ素子と、それぞれのレーザ光の波長に対応する波長選択膜と、波長の差に起因する色収差や球面収差を補償する補償光学部材(2つの回折格子あるいは2つの回折パターン)とを用いたが、波長の異なるレーザ光を出力可能な4つ以上の半導体レーザ素子とそれぞれのレーザ光の波長に対応する波長選択膜と、波長の差に起因する色収差や球面収差を補償する3つ以上の回折素子(3つの回折パターン)を用いても同様な効果が得られる。
【0049】
なお、半導体レーザユニットは、例えば図3に、半導体レーザユニット130として示すように、個々のレーザ素子の活性層131a〜131cを同一平面上に、直線状に(モノシリックに)配列することで、発光点132a〜132cを一列に配列することもできる。
【0050】
この配列によれば、所定の波長のレーザ光を出力可能な活性層を挟み込んだレーザ素子を積み重ねる方法に比較して、レーザ素子を作成するために要求される時間を短縮できる。
【0051】
また、半導体レーザユニットは、例えば図4に、半導体レーザユニット140として示されるように、図2に示した波長選択膜ブロック111を用いることにより、各レーザ素子とコリメートレンズ220との間の距離の変化分に起因して生じる球面収差の影響を低減するため、任意のレーザ素子からのレーザ光が波長選択膜ブロック111の波長選択膜(111a〜111c)を通過する距離に応じて、発光点142a〜142cすなわち活性層141a〜141cの位置を、補正してもよい。
【0052】
すなわち、発光点142bを、波長選択膜111aの厚さと実質的に等しい距離だけ発光点142aよりも波長選択膜ブロック111側に、発光点142cを、波長選択膜111aの厚さと同111bの厚さの和に等しい距離だけ発光点142aよりも波長選択膜ブロック111側に、それぞれ、光軸に沿って、シフトすることにより、各レーザ素子140aないし140cとコリメートレンズ220との間の距離の変化分に応じて球面収差の影響が生じることを抑止できる。
【0053】
図5は、図2ないし図4を用いて説明した光源ユニットとは異なる光源ユニットを用いる例を説明する概略図である。
【0054】
図5に示される通り、光源ユニット400は、少なくとも2以上の異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザユニット150を含む。
【0055】
半導体レーザユニット150は、第1ないし第3の半導体レーザ素子150aないし150cが所定の位置に、順に積層されたものである。
【0056】
第1のレーザ素子150aからは、前に説明したが、例えば青色のレーザ光(例えば光源波長405nm)が、第2のレーザ素子150bからは、前に説明したが、赤色のレーザ光(例えば光源波長650nm)が、第3のレーザ素子150cからは、例えば近赤外のレーザ光(例えば光源波長780nm)が出力される。
【0057】
より詳細には、図5に示す半導体レーザユニット150においては、個々のレーザ素子150aないし150cの活性層151a〜151cは、隣接する素子の活性層との間の間隔が、それぞれが出力するレーザ光の波長に関連づけられた所定の間隔となるよう、積層されている。従って、対応するそれぞれの発光点152a〜152cは、各活性層の面積方向と直交する方向に、一列に配置できる。なお、発光点152a(活性層151a)と発光点152b(活性層151b)との間の距離d1と発光点152b(活性層151b)と発光点152c(活性層151c)との間の距離d2は、レーザ光の波長に応じて、設定される。
【0058】
なお、図5に示す半導体レーザユニット150は、波長選択膜ブロックを必要としないので、組み立て(光学系調整)コストを含むコスト面で有益である。
【0059】
しかしながら、対物レンズ240との間に定義される光軸に全てのレーザ光の主光線を一致させることは困難であるから、収差の影響を受けやすい色のレーザ光が生じることは、さけられない。
【0060】
このため、例えば青色のレーザ光を出力するレーザ素子150aの主光線と光ヘッド1の光軸が一致するようレーザユニット150が配列されることが好ましい。
【0061】
図6は、図2ないし図4を用いて説明した光源ユニットとはさらに異なる光源ユニットを用いる例を説明する概略図である。
【0062】
図5を用いて前に説明した光源ユニットにおいては、少なくとも2以上の異なる波長のレーザ光を出力可能な半導体レーザユニットとして、各レーザ素子の活性層を、隣接する素子の活性層との間の間隔が、それぞれが出力するレーザ光の波長に関連づけられた所定の間隔となるよう、積層されている。
【0063】
図6に示すレーザユニット160においては、最も高い位置精度が要求される青色のレーザ光用のレーザ素子を単独のレーザ素子160aとし、赤色用のレーザ素子160bと赤外用のレーザ素子160cを2つの発光点162bと162cが直線状に配列されたモノシリックに集積された2波長レーザ,例えばTWIN−LD構造とすることで、図5に示した光源ユニットよりもコストを低減することが可能である。なお、個々のレーザ素子の発光点162a〜162cは、それぞれ、近接して配置されることが好ましい。この近接して配置される程度は、各レーザ光の光ディスクDにおける断面ビームスポットのサイズ、と確実に情報を記録及び再生するために用いられるエネルギーを供給できる範囲で設定される。
【0064】
しかしながら、対物レンズ240との間に定義される光軸に全てのレーザ光の主光線を一致させることは困難であるから、収差の影響を受けやすい色のレーザ光が生じることは、さけられない。
【0065】
このため、例えば青色のレーザ光を出力するレーザ素子160aの主光線と光ヘッド1の光軸が一致するようレーザユニット160が配列されるとともに、活性層161b(赤色用)と活性層161aとが近接して配置されることが好ましい。
【0066】
なお、図6に示して例では、赤外用のレーザ素子160cの発光点162cが光軸から最も離れることになるが、赤外用のレーザ光の断面ビームスポットのサイズは、例えば赤色用のレーザ光の断面ビームスポットのサイズよりも大きいので、実用上の問題は少ない。
【0067】
図7は、図2ないし図4および図5ならびに図6を用いて説明した光源ユニットとはさらに異なる光源ユニットを用いる例を説明する概略図である。
【0068】
図2ないし図6に示した例では、異なる波長のレーザ光を出力する3つの半導体レーザ素子からの3つのレーザ光の少なくとも1つは、単一の光軸上に位置される。しかしながら、実際には、波長選択膜ブロックの選択膜の厚さを正確に制御したり、半導体レーザユニットを作成する際に、個々の活性層の配列を特別な配列とすることが要求される。
【0069】
このため、異なる波長のレーザ光を出力する3つの半導体レーザ素子からの3つのレーザ光をL1(図1参照)を、単一の光軸に沿って対物レンズ250(図1参照)から光ディスクDに導き、光ディスクDで反射された反射レーザ光L2(図1参照)を、受光部301(図1参照)に導くことで、例えば半導体レーザユニットとしては、容易に入手可能な3つのレーザ素子を用いることが可能となる。
【0070】
例えば、図7(a)に示すように、3つの半導体レーザU,V,Wを円環状に配置し、それぞれのレーザからのレーザ光の収差の許容量を円として示した収差許容円u,v,wが重なり合う位置を、光軸とすることで、3つの半導体レーザ素子からのレーザ光のいずれに関しても収差を最小に維持できる単一の光学系により、光ディスクD(図1参照)に導き、または、光ディスクDで反射された反射レーザ光を受光部301(図1参照)に導くことができる。
【0071】
なお、半導体レーザ素子を実装する際には、例えば図7(b)に示すように、それぞれの半導体レーザ素子710a,710b,710cを任意の位置に設け、例えば立ち上げミラー(光路折り曲げミラー)701a,701b,701cにより、略垂直方向に光軸を曲げて3つの光711a,711b,711cを、任意の径の円環Aで示される同一平面状に存在させることで、個々のレーザ素子710a,710b,710cを配置する際の配置上の自由度は、大幅に向上される。この方法であれば、個々のレーザ素子710a,710b,710cを同一パッケージに入れることなく、簡便に3つの光ビームを、光軸に垂直な平面上で円環状に配置することが可能になる。なお、円環Aの径は、各半導体レーザ素子から出力されるレーザ光の波長に対応して、それぞれの半導体レーザ素子が光ディスクに集光される焦点と、光ディスクに出射する光学系の光軸とのずれである収差の和が最小になるように設定される。
【0072】
また、図7(c)に示すように、3つのレーザ素子720a,720b,720cを、円環A上に配列することも可能である。
【0073】
以上説明したように、この発明の光源ユニットによれば、任意数の半導体レーザ素子から出力される複数のレーザ光を、単一の光軸からなる共通の光学系を用いて、光ディスクの記録面に案内し、また光ディスクからの反射光を、単一の受光部に導くことができる。
【0074】
なお、上述の例では、異なる3つの波長のレーザ光を単一の光学系で利用可能とする例を説明したが、例えば4つの波長のレーザ光においても同様に利用可能である。すなわち、異なる3つの波長のレーザ光を、収差の和が最小となるように設定される円環Aの範囲内で対物レンズに案内することで、いずれの波長のレーザ光に関しても単一の光学系の利用が可能となる。これにより、部品集積度は、半導体レーザユニットを特別な配列とする図5および図6に示した例、あるいは波長選択膜ブロックを用いる図2ないし図4に示した例に比較して、低下するが、光ディスク装置の大きさに影響を与えることなく、波長の異なる複数のレーザ光を、低コストで単一の光学系により光ディスクに案内し、また光ディスクからの反射レーザ光を同一の信号処理系により処理可能となる。
【0075】
図8は、図1に示した光ヘッドを用いる光ディスク装置の一例を説明する概略図である。
【0076】
なお、ここでは、光ヘッド1により得られた信号の再生について重点的に説明する。
【0077】
受光部301は、第1〜第4の領域フォトダイオード301A,301B,301Cおよび301Dを含む。それぞれのフォトダイオードの出力A,B,CおよびDは、それぞれ、第1ないし第4の増幅器21a,21b,21cおよび21dにより、所定のレベルまで増幅される。
【0078】
各増幅器21a−21dから出力A〜Dは、AとBが、第1の加算器22aにより加算され、CとDが、第2の加算器22bにより加算される。それぞれの加算器22a,22bの出力は、第3の加算器23で、「(A+B)から(C+D)が引き算」され、対物レンズ7の位置を、光ディスクDの記録面の図示しないトラックまたは図示しないピット列の所定深さの位置と対物レンズ7により集束される光ビームが集束される距離すなわち焦点距離に一致させるためのフォーカスエラー信号として、フォーカス制御回路31に供給される。
【0079】
一方、加算器24は、(A+C)を生成し、加算器25は、(B+D)を生成する。この(A+C)と(B+D)は、位相差検出器32に入力される。なお、位相差検出器32は、対物レンズ7がレンズシフトされている場合でも、トラッキングエラー信号を正確に出力するために有益である。
【0080】
また、加算器26により(A+B)から(C+D)が求められ、トラッキングエラー信号として、トラッキング制御回路33に供給される。
【0081】
さらに、(A+C)と(B+D)は、加算器27により、さらに加算され(A+B+C+D)信号すなわち再生信号に変換されて、バッファメモリ34に記憶される。
【0082】
なお、APC回路39には、光源ユニット100の任意のレーザ素子からの戻り光の強度が入力され、記録用データメモリ36に記憶されている記録用データに基づいて、光源ユニット100の任意のレーザ素子から出射される光ビームの光強度を所定のレベルが制御される。
【0083】
このような信号検出系を有する光ディスク装置11においては、光ディスクDがターンテーブル14にセットされ、CPU38の制御により所定のルーチンが起動されると、モータ駆動回路35により所定の速度で駆動モータ13が回転されるとともに、レーザ駆動回路37の制御により、光源ユニット100の任意のレーザ素子から再生用のレーザビームが光ディスクDの記録面に照射される。
【0084】
以下、光源ユニット100の任意のレーザ素子から再生用のレーザビームが継続して出射され、詳細な説明を省略するが、信号再生動作が開始される。
【0085】
なお、この発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形・変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて実施されてもよく、その場合、組み合わせによる効果が得られる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の光ヘッドは、波長の異なるレーザ光を出力可能な複数のレーザ素子からの任意波長のレーザ光を、1組のコリーメートレンズ、ビームスプリッタおよび対物レンズにより記録媒体に案内でき、また記録媒体で反射されたいずれの波長の光から、単一の対物レンズ、共通の検出光学系、受光部および信号処理系により再生信号を得ることができる。従って、光ヘッドを構成する部品点数、重量、大きさおよび組み立てコスト等が大幅に抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用可能な光ヘッドを説明する概略図。
【図2】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図3】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図4】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図5】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図6】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図7】図1に示した光ヘッドに利用可能な光源ユニットの例を説明する概略図。
【図8】図1に示した光ヘッドを用いる光ディスク装置の一例を説明する概略図。
【符号の説明】
100…光源ユニット(光源)、210…補償光学部材、220…コリメートレンズ、230…偏光ビームスプリッタ、250…対物レンズ、260出光学系、301…受光部。
Claims (15)
- 互いに波長の異なる光を出力可能な3以上の発光部と、
前記発光部の光軸を単一の光軸に変換する波長選択膜により構成される集積光源と、
入力された光に対応する信号出力を出力可能な受光部と、
前記光源からのそれぞれの光を、単一の光軸に沿って記録媒体の記録面に案内する光学系と、
上記記録面からの反射光を、単一の光軸に沿って、前記それぞれの光源からの光を信号処理可能な受光部に案内する反射光光学系と、
を有することを特徴とする光ヘッド。 - 前記光源の発光点は、活性層の面積方向に対して垂直方向に積層され、活性層の厚さの制御によりそれぞれの発光点が所望の間隔で直列に配列されていることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド。
- 前記光源の発光点は、活性層が直線状に配置され、それぞれの発光点が所望の間隔で単一直線上に配列されていることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド。
- 前記波長選択膜ブロックにより変化される光路長の変化分に合わせて前記光源のそれぞれの発光点と前記記録媒体の記録面との間の距離が補正されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光ヘッド。
- 前記光源の発光点は、少なくとも3以上で、そのうちの少なくとも2つの発光点は、活性層の面積方向に対して垂直方向に積層され、活性層の厚さの制御によりそれぞれの発光点が所望の間隔で直列に配列されているとともに、上記2つの発光点のいずれか一方の発光点に隣接する発光点は、直線状に配置された活性層上に、所望の間隔で単一直線上に配列されていることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド。
- 光ディスクの情報を記録もしくは再生の少なくとも一方を行うのに必要な光源と、
前記光源から出射した光を前記光ディスクの前記光透過層を透過して前記情報記録層に集光する対物レンズと、
前記光源と前記対物レンズの間に前記光ディスクからの反射光束を分岐する分岐手段と、
前記分岐手段から分岐された光を収束する検出レンズと、
光を受光し強度に応じた光強度信号を生成する受光手段と、
を有することを特徴とする光ヘッドにおいて、
前記光ヘッドの前記光源は、互いに波長の異なる発光部を3つ以上備えており、前記発光部のうち1つを光学系の光軸上に配置したことを特徴とする光ヘッド。 - 前記光源の発光部は、活性層の垂直方向に直列に積層され、活性層の厚さの制御により近接して直列に配列されていることを特徴とする請求項6記載の光ヘッド。
- 前記光源の発光点を、モノリシック2波長レーザ素子と青色のレーザ光を出力可能な半導体レーザ素子により構成し、それぞれの素子の活性層が垂直方向に積層されることを特徴とする請求項7記載の光ヘッド。
- 上記それぞれの発光点は、最も短波長の光源の発光点をA、次に波長の短い光源の発光点をB、最も長い光源の発光点をCとし、A−B間の距離をα、B−C間の距離をβ、C−A間の距離をγとするとき、 α<β≦γ としたことを特徴とする請求項7または8記載の光ヘッド。
- 光ディスクの情報を記録もしくは再生の少なくとも一方を行うのに必要な光源と、
前記光源から出射した光を前記光ディスクの前記光透過層を透過して前記情報記録層に集光する対物レンズと、
前記光源と前記対物レンズの間に前記光ディスクからの反射光束を分岐する分岐手段と、
前記分岐手段から分岐された光を収束する検出レンズと、
光を受光し強度に応じた光強度信号を生成する受光手段と、
を有することを特徴とする光ヘッドにおいて、
前記光ヘッドの前記光源は、互いに波長の異なる発光部を3つ以上備えており、それぞれの発光部は、対物レンズの光軸に垂直な平面状において円環状に配置されていることを特徴とする光ヘッド。 - 前記光源の各発光点は、3つ以上の半導体レーザ素子を積み重ねる事なく円環状に配置し、前記半導体レーザ素子の全てを単一のパッケージとした事を特徴とする請求項10記載の光ヘッド。
- 前記それぞれの発光点は、対物レンズの光軸とのずれに起因して発生する収差の和を最小にする位置に設けられることを特徴とする請求項11記載の光ヘッド。
- 互いに波長の異なる光を出力可能な3以上の発光部と、前記発光部の光軸を単一の光軸に変換する波長選択膜により構成される集積光源部と、入力された光に対応する信号出力を出力可能な受光部と、前記光源からのそれぞれの光を、単一の光軸に沿って記録媒体の記録面に案内する光学系と、上記記録面からの反射光を、単一の光軸に沿って、前記それぞれの光源からの光を信号処理可能な受光部に案内する反射光光学系と、を有することを特徴とする光ヘッドと、
前記光ヘッドの任意の発光部から所定波長の光を出力させるレーザ駆動回路と、
前記光ヘッドの前記受光部からの信号出力に基づいて上記記録媒体に記録されている情報を再生する信号処理回路と、
上記記録媒体を所定の速度で回転させるモータと、
を有することを特徴とする光ディスク装置。 - 光ディスクの情報を記録もしくは再生の少なくとも一方を行うのに必要な光源と、前記光源から出射した光を前記光ディスクの前記光透過層を透過して前記情報記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズの間に前記光ディスクからの反射光束を分岐する分岐手段と、前記分岐手段から分岐された光を収束する検出レンズと、光を受光し強度に応じた光強度信号を生成する受光手段と、を有することを特徴とする光ヘッドにおいて、前記光ヘッドの前記光源は、互いに波長の異なる発光部を3つ以上備えており、前記発光部のうち1つを光学系の光軸上に配置したことを特徴とする光ヘッドと、
前記光ヘッドの光源の任意の発光点から所定波長の光を出力させるレーザ駆動回路と、
前記光ヘッドの前記受光部からの信号出力に基づいて上記記録媒体に記録されている情報を再生する信号処理回路と、
上記記録媒体を所定の速度で回転させるモータと、
を有することを特徴とする光ディスク装置。 - 光ディスクの情報を記録もしくは再生の少なくとも一方を行うのに必要な光源と、前記光源から出射した光を前記光ディスクの前記光透過層を透過して前記情報記録層に集光する対物レンズと、前記光源と前記対物レンズの間に前記光ディスクからの反射光束を分岐する分岐手段と、前記分岐手段から分岐された光を収束する検出レンズと、光を受光し強度に応じた光強度信号を生成する受光手段と、を有することを特徴とする光ヘッドにおいて、前記光ヘッドの前記光源は、互いに波長の異なる発光部を3つ以上備えており、それぞれの発光部は、対物レンズの光軸に垂直な平面状において円環状に配置されていることを特徴とする光ヘッドと、
前記光ヘッドの光源の任意の発光点から所定波長の光を出力させるレーザ駆動回路と、
前記光ヘッドの前記受光部からの信号出力に基づいて上記記録媒体に記録されている情報を再生する信号処理回路と、
上記記録媒体を所定の速度で回転させるモータと、
を有することを特徴とする光ディスク装置。
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