JP2004211495A - 集合住宅建物 - Google Patents

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Norihiko Sakuraba
記彦 櫻庭
Shinichi Hirai
慎一 平井
Yoshihisa Kitamura
佳久 北村
Kazuhito Sofue
一仁 祖父江
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Shimizu Corp
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Abstract

【課題】本発明は、安全及び快適で、経済性にも優れた多層の集合住宅建物を提供する。
【解決手段】集合住宅建物は、コアチューブ架構9の内部領域を共用ゾーン、外部領域を居室ゾーン11として機能分割させているとともに、居室ゾーン11内で、かつ内周チューブ架構7の内部領域に水回りゾーン12を設けている。また、共用ゾーン10には、井の字型に形成された分割軸14に沿って、共用廊下13bが配置されて、共用ゾーン10を9つの領域に分割しており、コアチューブ架構9の偶角部に位置する1対の対角線上に向かい合う分割領域各々には、床の存在しない鉛直方向の第1の連通空間18aが形成されて、様々な種類の共用配管設備を包括して収納するコアシャフトが設けられている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合理的で快適な居住環境を確保しうる多層の集合住宅建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
200mに達するような超高層の集合住宅建物は、100m級の通常の高層集合住宅建物と比較して、基準階平面の面積が大きくなる場合が多い。しかし、基準階平面の大きさにかかわらず、各住戸プランはある一定の奥行きにて計画する必要があるため、特許文献1に示すような基準階平面の内周に、連想耐震壁によるコアチューブ架構を設ける構成を利用し、コアチューブ架構に囲まれる領域を広く設けるなどして住戸プランを成立させる手法が一般に用いられている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−288921号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなコアチューブ架構で広い領域を囲う構成は、連想耐震壁を大きく構築することとなるため、コストアップの要因となりやすい。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、安全及び快適で、経済性にも優れた多層の集合住宅建物を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の集合住宅建物は、多層の集合住宅建物であって、外周柱と外周梁よりなる筒状の外周チューブ架構と、該外周チューブ構造の内側で同軸状に位置し、内周柱と内周梁よりなる内周チューブ架構と、該内周チューブ架構の内側で、所定領域を取り囲むように設けられる連層耐震壁よりなるコアチューブ架構を備えるトリプルチューブ架構に構成され、前記コアチューブ架構の内部領域に共用ゾーン、外部領域に居室ゾーンが設けられており、該コアチューブ架構が、前記共用ゾーンを格子状に空間分割する分割軸上に開口部を設けられて、複数のコアウォールに分割されるとともに、隣合う該コアウォールどうしが、制震性能を有する短スパンの境界梁に連結されており、格子状に空間分割される共用ゾーンの、少なくとも1対の対角線上の向かい合う前記コアチューブ架構の偶角部の分割領域に、床のない鉛直方向の連通空間が設けられることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の集合住宅建物は、前記居室ゾーン内の前記共用ゾーンを分割する分割軸の延長上に、前記コアチューブ架構の開口部と連通する共用廊下が設けられることを特徴としている。
【0008】
請求項3記載の集合住宅建物は、前記居室ゾーン内で内周チューブ架構の内部領域に、水回りゾーンが設けられるとともに、前記内周梁に扁平梁が設けられており、前記内周チューブ架構を境界として、扁平梁の梁成に相当する段差を備える段差スラブが形成され、前記水回りゾーン及び共用ゾーン側の床面が水平レベルを低く形成されることを特徴としている。
【0009】
請求項4記載の集合住宅建物は、前記コアチューブ架構の内部領域を格子状に空間分割する分割軸が、井の字型に設けられることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の集合住宅建物を、図1から図3に示す。本発明は、トリプルチューブ架構よりなる集合住宅建物において、コアチューブ架構の外部領域を居室ゾーン、内部領域を共用ゾーンとし、コアチューブ架構の、共用ゾーンを格子状に分割する複数の分割軸の当接位置に開口部を設けるとともに、コアチューブ架構の外部領域で共用ゾーンを分割する分割軸の延長上に、該開口部に連通する共用廊下を設けることにより、居室前の共用廊下を利用した通過動線を減少させ、プライバシー性の高い安全で快適な居住空間を形成するものである。
【0011】
図1に示すように、集合住宅建物1は、外周チューブ架構4、内周チューブ架構7、及びコアチューブ架構9を備えている。該外周チューブ架構4は、集合住宅建物1の外形を構成するものであり、複数の外周柱2と外周梁3とにより構成される鉄筋コンクリート造のラーメン架構により構成されている。また、該外周チューブ架構4の内側で略同軸上に位置する内周チューブ架構7は、複数の内周柱5と内周梁6とにより構成される鉄筋コンクリート造のラーメン架構により構成されている。
【0012】
さらに、該内周チューブ架構7の内側には、所定領域を取り囲むようにコアチューブ架構9が配置されている。該コアチューブ架構9は、集合住宅建物1の最下層から最上層まで連なる一連の現場打ち鉄筋コンクリート造による高剛性の連層耐震壁から構成されており、集合住宅建物1の構造的安定性と耐震性を十分に確保するものである。なお、本実施の形態においてコアチューブ架構9は、集合住宅建物1のほぼ中央部に平面視四角形に形成されているが、その配置位置や平面形状等は、必ずしもこれにこだわるものではなく、集合住宅建物1の平面形状に応じて適宜、変更しても良い。
【0013】
また、図1に示すように、前記コアチューブ架構9の内部領域は、井の字型に配された分割軸14により空間分割されており、コアチューブ架構9も該分割軸14上で分割されて開口部が形成され、これに伴いコアチューブ架構9が複数のコアウォール9aに分割される構成となっている。なお、これら隣り合うコアウォール9aどうしは、境界梁8により連結されており、該境界梁8には、制震装置8aを備えた短スパン梁が用いられている。
【0014】
本実施の形態では、制震装置8aに低降伏点鋼よりなる鋼材パネルを組み込んだ鋼材ダンパーが用いられている。これらは、地震等が発生した場合に、制震装置8aに備えられた低降伏点鋼よりなる鋼材パネルが、早期に降伏して地震エネルギーを吸収し、集合住宅建物1全体の変形を低減するものである。
なお、隣り合う前記コアウォール9aどうしを連結する境界梁8に用いる制震装置8aは、必ずしも鋼材ダンパーにこだわるものではなく、現場での施工性が良く、境界梁8に収まる構成を有するものであれば、何れを用いても良い。
また、境界梁8は、必ずしも制震装置8aを用いる必要はなく、例えば、効果的に地震エネルギーを吸収する鉄筋コンクリート梁として、一般に知られているX型配筋梁を用いても良い。該X型配筋梁は、2本の鉄筋をX型に組み合わせたユニットを、平行に複数組配列し、これをコンクリートに埋設して鉄筋コンクリート造の短スパン梁に構成したものであり、コンクリートと鉄筋とはアンボンドに構成されている。このように、境界梁8は、その構成にこだわるものではなく、制震性能を有する短スパン梁であれば、何れを用いても良い。
【0015】
このような構成の集合住宅建物1は、図1に示すように、コアチューブ架構9の内部領域を共用ゾーン10、外部領域を居室ゾーン11として機能分割させているとともに、居室ゾーン11内で、かつ内周チューブ架構7の内部領域に水回りゾーン12を設けている。
【0016】
ところで、図2に示す集合住宅建物1の断面をみると、前記内周チューブ架構7を構成する内周梁6が扁平梁に構築されており、集合住宅建物1には、内周チューブ架構7を境界として内周梁6の梁成に相当する段差を備える段差スラブ16が形成されている。該段差スラブ16は、内周チューブ架構7の内部領域側に位置する第1の床スラブ16aの水平レベルを、外部領域側の第2の床スラブ16bと比較して低く形成しており、第1の床スラブ16aには上方に床材17aを配置することにより、2重床17が形成される構成となっている。つまり、内周チューブ架構7の内部領域側に位置する水回りゾーン12には、2重床17が形成される構成となっている。なお、共用ゾーン10においても水回りゾーン12と同様のレベルを有する第3の床スラブ16cと床材17よりなる2重床17が形成され、両者の床下空間17bがコアチューブ架構9の開口部で連通する構成となっている。
【0017】
一方、前記外周チューブ架構4を構成する外周梁3は、中間梁に構築されて、第2の床スラブ16bが、外周梁3の梁成の中間高さに取り付く構成となっている。本実施の形態において、第2の床スラブ16bには、プレキャスト合成床版等の無梁の大型スラブを用いており、前記居室ゾーン11には、梁型の存在しない開放空間が形成される構成となっている。
【0018】
また、図3に示すように、前記コアチューブ架構9に複数設けられた開口部は、共用ゾーン10と居室ゾーン11との連通部となっている。そこで、居室ゾーン11内で共用ゾーン10を分割する分割軸14の延長線上に、前記コアチューブ架構9の開口部に連通する共用廊下13aが設けられている。なお、本実施の形態において該共用廊下13aは、居室ゾーン11内で行き止まりに形成されているが、外周チューブ架構4まで延長し、ベランダ20に達する構成としても良い。
【0019】
該共用廊下13aは、居室ゾーン11と共用ゾーン10との動線を確保するものであるため、居室ゾーン11内に、戸境壁15aをコアチューブ架構9と共用廊下13aを連結する位置に設けることにより、共用廊下13aに玄関口11bが配された複数の居室11aが形成されることとなる。また、該共用廊下13aに面する玄関口11bの近傍には、メーターボックスユニット19が配置されている。該メーターボックスユニット19は、各居室11a用のメーターボックスやパイプシャフト等を収納するもので、隣り合う居室11aの共有スペースとして利用されるものである。
【0020】
なお、上述するような居室11aの配置構成は、1戸の居室11aで、2カ所の共用廊下13aに面することとなるが、居室11aは少なくとも1カ所の共用廊下13aに面する構成として形成されればよい。したがって、本実施の形態では、隣り合うコアチューブ架構9と共用廊下13aを連結する戸境壁15aの間に、新たに外周チューブ架構4とコアチューブ架構9を連結する戸境壁15bを設け、1戸につきの1カ所の共用廊下13aに面した居室11aを構成している。
【0021】
また、前記共用ゾーン10には、井の字型に形成された分割軸14に沿って、共用廊下13bが配置されており、前記居室ゾーン11内に形成された共用廊下13aと連続している。該共用廊下13bは、共用ゾーン10を9つの領域に分割しており、前記コアチューブ架構9の偶角部に位置する1対の対角線上に向かい合う分割領域には、床の存在しない鉛直方向の第1の連通空間18aが形成されている。該第1の連通空間18a各々には、共用配管やダクト、配線等の様々な種類の共用配管設備を包括して収納するコアシャフトが設けられている。
先にも述べたように、前記共用ゾーン10は2重床17に形成されており、床下空間17bは前記水回りゾーン12と連通されている。このような該床下空間17bは、設備ピットとして機能するものであり、居室11aの水回りゾーン12に集約して配置されることとなるキッチンや浴室、洗面所等の配管や配線等が収納されて、共用ゾーン10の第1の連通空間18に設けられるコアシャフトに横引きされる構成となっている。
一方、前記コアチューブ架構9の偶角部に位置する1対の他の対角線上に向かい合う分割領域には、床の存在する分割空間18cが形成されており、ゴミ置き場やトランクルーム等、居住者のニーズに応じた共用収納スペースが設けられている。
【0022】
さらに、前記共用ゾーン10の他の分割領域には、床の存在しない鉛直方向の第2の連通空間18bが形成されており、エレベーターホールや非常用エレベーターホールが設けられているとともに、必要に応じて、特別避難階段附室等、複数の避難区画が設置されている。
【0023】
なお、本実施の形態では、前記共用ゾーン10を井の字型に分割する構成を示したが、必ずしもこれにこだわるものではなく、前記共用ゾーン10を複数の格子状に分割する構成であれば、何れの数量に分割しても良い。
【0024】
上述する構成の集合住宅建物1によれば、コアチューブ架構9の内部領域を共用ゾーン10、外部領域を居室ゾーン11として機能分割させているとともに、前記共用ゾーン10を井の字型に空間分割し、コアチューブ架構9の偶角部に位置する一対の分割領域各々にコアシャフトを設置することから、何れか一方のコアシャフトを更新する場合にも、他方のコアシャフトを利用して各居室11aに都市基盤整備を供給することができるため、居住者の日常生活への影響を最小限に留めることができ、居住者が生活しながらコアシャフトの更新作業を行うことが可能となる。
【0025】
前記居室ゾーン11において、共用ゾーン10を分割する複数の分割軸14の延長上には、該分割軸14上に設けられた前記コアチューブ架構9の開口部と連通する共用廊下13aが設けられることから、隣接する共用廊下13aに各居室11aの玄関口11bを設けることにより、該共用廊下13aは、あたかも前記玄関口11bを有する居室11a専用の廊下となるため、通過動線を大幅に減少することが可能となり、プライバシー性の高い玄関口11bを形成することが可能となる。
【0026】
さらに、共用廊下13aに面する玄関口11bの近傍に、メーターボックスユニット19が配置されるため、各居室11aのプランに影響なく標準化することが可能になるとともに、メーターボックスユニット19内で、メーターボックスやパイプシャフト等を自在に移動することが可能となる。
【0027】
前記居室11aには、共用ゾーン10と隣接する内周チューブ架構7の内部領域に水回りゾーン12が設けられるとともに、該水回りゾーン12及び共用ゾーン10に床下空間17bの連通する2重床17が形成されることから、水回りゾーン12に生じる配管や配線等は、2重床17の床下空間17bに収納されるため、水回りゾーン12に係る配管設備を考慮することなく、居室11a内を自在にプランニングすることが可能となる。
また、水回りゾーン12に生じる配管や配線等は、前記床下空間17bにおいて転がし配管とすればよいため、作業効率を大幅に向上することが可能となる。
【0028】
さらに、共用ゾーン10は、井の字型の分割軸14に分割されることから、共用ゾーン10にはコアチューブ架構9の偶角部以外に複数の分割領域が形成されるため、必要に応じて様々な用途に用いることができ、利用者のニーズに応じて多機能な設備を有する居住空間を形成することが可能となる。
【0029】
また、前記コアチューブ架構9に設けられる開口部が、集合住宅建物の中心軸から見て四方で均等に複数設けられるとともに、該開口部には、居室ゾーン11に連通する共用廊下13aが備えられているため、共用廊下13aを前記ベランダ20に連通する構成とすれば、共用廊下13a及びベランダ20よりなる回遊動線が形成され、何れの経路を利用しても、共用ゾーン10に配される複数の避難区画に連絡できる非常避難経路を構築することが可能となる。
【0030】
さらに、前記共用ゾーン10が、井の字型に分割され、避難区画が設けられる複数の第2の連通空間18bは、井の字型の分割軸上に設けられた共用廊下13bに面しているため、最短距離に位置する避難すべき避難区画への経路に障害があり、アクセスできない場合においても、共用廊下13a及びベランダ20よりなる回遊動線を経由する、もしくは井の字型の他の共用廊下13bを利用するなどして障害の発生している経路を避けて他の避難区画にアクセスすることが可能となるため、集合住宅建物の防災に係るフェイルセーフ機能を計画的に構築することが可能となる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1記載の集合住宅建物によれば、多層の集合住宅建物であって、外周柱と外周梁よりなる筒状の外周チューブ架構と、該外周チューブ構造の内側で同軸状に位置し、内周柱と内周梁よりなる内周チューブ架構と、該内周チューブ架構の内側で、所定領域を取り囲むように設けられる連層耐震壁よりなるコアチューブ架構を備えるトリプルチューブ架構に構成され、前記コアチューブ架構の内部領域に共用ゾーン、外部領域に居室ゾーンが設けられており、該コアチューブ架構が、前記共用ゾーンを格子状に空間分割する分割軸上に開口部を設けられて、複数のコアウォールに分割されるとともに、隣合う該コアウォールどうしが、制震性能を有する短スパンの境界梁に連結されており、格子状に空間分割される共用ゾーンの、少なくとも1対の向かい合う前記コアチューブ架構の偶角部の分割領域に、床のない鉛直方向の連通空間が設けられることから、1対の該連通空間各々にコアシャフトを設置することにより、何れか一方のコアシャフトを更新する場合にも、他方のコアシャフトを利用して各居室に都市基盤整備を供給することができるため、居住者の日常生活への影響を最小限に留めることができ、居住者が生活しながらコアシャフトの更新作業を行うことが可能となる。
【0032】
請求項2記載の集合住宅建物によれば、前記居室ゾーン内の前記共用ゾーンを分割する分割軸の延長上に、前記コアチューブ架構の開口部と連通する共用廊下が設けられることから、隣接する共用廊下に各居室の玄関口を設けることにより、該共用廊下は、あたかも前記玄関口を有する居室専用の廊下となるため、通過動線を大幅に減少することが可能となり、プライバシー性の高い玄関口を形成することが可能となる。
【0033】
請求項3記載の集合住宅建物によれば、前記居室ゾーン内で内周チューブ架構の内部領域に、水回りゾーンが設けられるとともに、前記内周梁に扁平梁が設けられており、前記内周チューブ架構を境界として、扁平梁の梁成に相当する段差を備える段差スラブが形成され、前記水回りゾーン及び共用ゾーン側の床面が水平レベルを低く形成されることから、該水回りゾーン及び共用ゾーンに床下空間の連通する2重床が形成できるため、水回りゾーンに生じる配管や配線等は、2重床の床下空間に収納されるため、水回りゾーンに係る配管設備を考慮することなく、居室内を自在にプランニングすることが可能となる。
また、水回りゾーンに生じる配管や配線等は、前記床下空間において転がし配管とすればよいため、作業効率を大幅に向上することが可能となる。
【0034】
請求項4記載の集合住宅建物によれば、前記コアチューブ架構の内部領域を格子状に空間分割する分割軸が、井の字型に設けられることから、共用ゾーンにはコアチューブ架構の偶角部以外に複数の分割領域が形成されるため、必要に応じて様々な用途に用いることができ、利用者のニーズに応じて多機能な設備を有する居住空間を形成することが可能となる。
【0035】
また、前記コアチューブ架構に設けられる開口部が、集合住宅建物の中心軸から見て四方で均等に複数設けられるとともに、該開口部には、居室ゾーンに連通する共用廊下が備えられているため、共用廊下を前記ベランダに連通する構成とすれば、共用廊下及びベランダよりなる回遊動線が形成され、何れの経路を利用しても、共用ゾーンに配される複数の避難区画に連絡できる非常避難経路を構築することが可能となる。
【0036】
さらに、前記共用ゾーンが、井の字型に分割され、避難区画が設けられる複数の第2の連通空間は、井の字型の分割軸上に設けられた共用廊下に面しているため、最短距離に位置する避難すべき避難区画にへの経路に障害があり、アクセスできない場合においても、共用廊下及びベランダよりなる回遊動線を経由する、もしくは井の字型の他の共用廊下を利用するなどして障害の発生している経路を避けて他の避難区画にアクセスすることが可能となるため、集合住宅建物の防災に係るフェイルセーフ機能を計画的に構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集合住宅建物の架構構造を示す図である。
【図2】本発明に係る集合住宅建物の断面図を示す図である。
【図3】本発明に係る集合住宅建物の平面構成を示す図である。
【符号の説明】
1 集合住宅建物
2 外周柱
3 外周梁
4 外周チューブ架構
5 内周柱
6 内周梁
7 内周チューブ架構
8 境界梁
8a 制震装置
9 コアチューブ架構
9a コアウォール
10 共用ゾーン
11 居室ゾーン
11a 居室
11b 玄関口
12 水回りゾーン
13a 共用廊下
13b 共用廊下
14 分割軸
15a 戸境壁
15b 戸境壁
16 段差スラブ
16a 第1の床スラブ
16b 第2の床スラブ
16c 第3の床スラブ
17 2重床
17a 床材
17b 床下空間
18a 第1の連通空間
18b 第2の連通空間
18c 分割空間
19 メーターボックスユニット
20 ベランダ

Claims (4)

  1. 多層の集合住宅建物であって、
    外周柱と外周梁よりなる筒状の外周チューブ架構と、
    該外周チューブ構造の内側で同軸状に位置し、内周柱と内周梁よりなる内周チューブ架構と、
    該内周チューブ架構の内側で、所定領域を取り囲むように設けられる連層耐震壁よりなるコアチューブ架構を備えるトリプルチューブ架構に構成され、
    前記コアチューブ架構の内部領域に共用ゾーン、外部領域に居室ゾーンが設けられており、
    該コアチューブ架構が、前記共用ゾーンを格子状に空間分割する分割軸上に開口部を設けられて、複数のコアウォールに分割されるとともに、隣合う該コアウォールどうしが、制震性能を有する短スパンの境界梁に連結されており、
    格子状に空間分割される共用ゾーンの、少なくとも1対の対角線上の向かい合う前記コアチューブ架構の偶角部の分割領域に、床のない鉛直方向の連通空間が設けられることを特徴とする集合住宅建物。
  2. 請求項1に記載の集合住宅建物において、
    前記居室ゾーン内の前記共用ゾーンを分割する分割軸の延長上に、前記コアチューブ架構の開口部と連通する共用廊下が設けられることを特徴とする集合住宅建物。
  3. 請求項1または2に記載の集合住宅建物において、
    前記居室ゾーン内で内周チューブ架構の内部領域に、水回りゾーンが設けられるとともに、前記内周梁に扁平梁が設けられており、
    前記内周チューブ架構を境界として、扁平梁の梁成に相当する段差を備える段差スラブが形成され、
    前記水回りゾーン及び共用ゾーン側の床面が水平レベルを低く形成されることを特徴とする集合住宅建物。
  4. 請求項1に記載の集合住宅建物において、
    前記コアチューブ架構の内部領域を格子状に空間分割する分割軸が、井の字型に設けられることを特徴とする集合住宅建物。
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