JP2004208842A - 処方薬調剤支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】注射薬を調剤(調製)するために、複数種の薬剤を調剤する調剤手順を自動的に決定し、調剤手順を決定する負荷を軽減し、調剤作業の能率を高めることができる処方薬調剤支援システムを提供する。
【解決手段】マスターデータベースDB2、注射処方データベースDB4、調剤パターン記憶手段M1、調剤手順決定手段M2を設け、調剤手順決定手段M2が、注射処方データベースDB4から読み出した各患者に対する処方箋の処方情報としての注射処方データと、その注射処方データのうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースDB2から読み出すデータと、調剤パターン記憶手段M1に記憶した調剤パターンのデータに基づいて、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する調剤手順を決定する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病院において複数の患者に夫々施用する注射薬を処方するのを支援する処方薬調剤支援システムに関し、特に、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する複数ステップからなる調剤手順を自動的に決定するようにしたシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、病院等において、処方箋に記載された、患者名、診療科名、薬剤の名称(種類)や(処方)量や服用方法等の処方箋情報を、コンピュータを用いて入力して保存・管理することは一般的に行われている。保存・管理された処方箋情報については、コンピュータを用いて適宜読み出して処方確認等のために用いることができる。尚、入力した処方箋情報を用いて、薬袋に患者名や薬剤の名称・服用方法等を印刷する技術、薬剤の情報等が印刷された薬情書を作成する技術は周知である。
【0003】
さて、病院の薬局等において注射薬を調剤(調製)する場合、処方箋に従って複数種の薬剤を調剤して支給容器(支給ビン、輸液バッグ、注射器等)に収容(混注)する作業が行われるが、その調剤手順(薬剤の重量測定、固形薬剤の溶解、薬剤の希釈等の作業を含む)については、経験的に或いは所定の調剤手順マニュアル等に従って決定するようにしている。抗ガン剤を含む注射薬を調剤する場合も同様である。
【0004】
ところで、従来の調剤支援システムにおいて、コンピュータを用いて、処方箋情報を入力した後、その患者のIDを指定して調剤手順の出力指示を行うと、ディスプレイに、入力された今回の処方箋情報と、入力された前回の処方箋情報に基づいて、今回の為に予め調剤しておいた分の予製調剤情報と、今回の処方箋情報と前回の処方箋情報との照合結果情報とを表示する技術は公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、調剤に供する複数種の薬剤を、自動薬剤分包機で分包処理する薬剤と、自動薬剤分包機で処理しない薬剤とに分類し、自動薬剤分包機で処理しない薬剤について調剤作業の内容を出力し、その出力内容に基づいて、調剤を行えるようにした調剤支援システムが公知である(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2002−259564号公報
【特許文献2】特開平9−140775号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、注射薬を調剤する場合、前述のように、複数種の薬剤を調剤して支給容器に混注する手順については、経験的に或いは所定の調剤手順マニュアル等に従って決定するようにしている。つまり、調剤手順を自動的に決定するようにはなっておらず、それ故、調剤手順を決定する負荷が大きいものとなる。
【0008】
つまり、調剤手順を決定するのに時間がかかり、更に、誤って適切でない調剤手順で調剤を行ってしまう虞がある。こうした場合は調剤時間も長くなるため、調剤作業の能率が低下し、依って、多くの患者を診療する病院等では、複数の患者に夫々施用する注射薬を順調に調剤していくことが難しくなる虞がある。特に、抗ガン剤を含む注射薬を調剤する場合には、その調剤手順が複雑になるものが多く、それ故、前記課題が一層顕著になる。
【0009】
特許文献1の調剤支援システムでは、ディスプレイに、入力された今回の処方箋情報と、入力された前回の処方箋情報に基づいて、今回の為に予め調剤しておいた予製調剤情報と、今回の処方箋情報と前回の処方箋情報との照合結果情報とを表示するものであり、薬剤の重量測定や固形薬剤の溶解などの作業を含む調剤手順を自動的に決定する技術については何ら開示されておらず、依って、上記と同様の課題が生じる。
【0010】
特許文献2の調剤支援システムでは、自動薬剤分包機で分包処理しない薬剤について調剤作業の内容を出力するものであるが、その調剤作業の具体的内容については明記されておらず、また、調剤作業の内容が調剤手順であったとしても、その調剤手順を自動的に決定する技術については何ら開示されていない。依って、このシステムでも上記と同様の課題が生じる。
【0011】
本発明の目的は、処方薬調剤支援システムにおいて、注射薬を調剤(調製)するために、複数種の薬剤を調剤する調剤手順を自動的に決定し、調剤手順を決定する負荷を軽減し、調剤作業の能率を高めること、等である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の処方薬調剤支援システムは、病院において複数の患者に夫々施用する注射薬を処方するのを支援する処方薬調剤支援システムにおいて、多数の薬剤のマスターデータを記憶したマスターデータベースと、患者に1回に施用される複数種の薬剤を調剤して支給容器に収容する手順を示す調剤パターンであって、固形薬剤の有無、液状薬剤の有無、溶解剤の有無、希釈液の有無、支給容器の種類、のうちの一部又は全部をパラメータとする調剤パターンを、複数とおり予め設定して記憶させた調剤パターン記憶手段と、各患者に対する処方箋の処方情報と、処方情報のうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースから読み出す情報と、調剤パターン記憶手段に記憶した調剤パターンの情報に基づいて、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する複数ステップからなる調剤手順を決定する調剤手順決定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
マスターデータベースには、多数の薬剤のマスターデータが記憶され、調剤パターン記憶手段には、患者に1回に施用される複数種の薬剤を調剤して支給容器に収容する手順を示す調剤パターンであって、固形薬剤の有無、液状薬剤の有無、溶解剤の有無、希釈液の有無、支給容器の種類、のうちの一部又は全部をパラメータとする調剤パターンが、複数とおり予め設定されて記憶されている。
【0014】
調剤手順決定手段により、各患者に対する処方箋の処方情報と、処方情報のうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースから読み出す情報と、調剤パターン記憶手段に記憶した調剤パターンの情報に基づいて、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する複数ステップからなる調剤手順が決定される。こうして、注射薬を調剤する適切な調剤手順を自動的に決定できるため、調剤手順を決定する負荷を軽減でき、調剤の作業能率を高めることができる。
【0015】
上記請求項1の構成に加えて、次のような構成を採用してもよい。
前記多数の薬剤のマスターデータの各々は、少なくとも、薬品コード、薬品名称、薬剤を収容する収容器の種類、収容器に収容する薬剤の規格量、の情報を含む(請求項2)。このマスターデータに基づいて、調剤手順決定手段により適切な調剤手順を確実に決定することができる。
【0016】
前記多数の薬剤のマスターデータの各々は、剤形単位名称、容量単位名称、成分単位名称、容量換算値、成分換算値、抗ガン薬形状区分、保存区分、指定区分、薬品重量、溶解希釈液分類コード、有効溶解希釈液分類コード、必要溶解液量、溶液濃度、比重、希釈液下上限量、支給容器可否、フィルター可否、混注可能容量、キャップ重量、pH情報、混注時溶液名称、の中の何れかの情報を含む(請求項3)。このマスターデータに基づいて、調剤手順決定手段により適切な調剤手順をより確実に決定することができる。
【0017】
前記複数の調剤パターンは、抗ガン剤を含む複数種の薬剤を調剤する複数の調剤パターンを含む(請求項4)。抗ガン剤を含む複数種の薬剤を調剤する調剤手順は複雑になる場合が多いが、その適切な調剤手順を自動的に簡単に決定することができる。
【0018】
前記複数ステップからなる調剤手順は、支給容器の初期重量を測定するステップと、薬剤を混注した調剤後の支給容器の最終重量を測定するステップを含む(請求項5)。支給容器に最終的に混注された薬剤、溶解液、希釈液の重量を確実に測定することができる。
【0019】
前記調剤パターン記憶手段と前記調剤手順決定手段は、コンピュータでもって構成されている(請求項6)。それ故、コンピュータを用いて、調剤パターン記憶手段により調剤パターンを複数とおり予め設定して記憶させ、調剤手順決定手段により調剤手順を自動的に決定することができる。
【0020】
前記複数ステップからなる調剤手順を、図表の形態にて表示出力可能な表示手段を設けた(請求項7)。この表示手段として、請求項6に記載のコンピュータのディスプレイを含む表示手段を適用してもよい。また、調剤作業を行う調剤室等に設置したコンピュータのディスプレイを含む表示手段を適用してもよく、このディスプレイに表示された調剤手順を見て調剤作業を行うことが可能になる。調剤手順を図形の形態にて表示出力するので、その調剤手順を把握し易くなる。
【0021】
前記複数ステップからなる調剤手順を、図表の形態にて印字出力可能な印字手段を設けた(請求項8)。この印字手段として、請求項6のコンピュータに接続されたプリンタを含む印字手段を適用してもよい。印字出力された調剤手順を見て調剤作業を行うことが可能になる。調剤手順を図形の形態にて印字出力するので、その調剤手順を把握し易くなる。
【0022】
前記複数ステップからなる調剤手順は、固形薬剤が有る場合には、その固形薬剤を溶解させる前に固形薬剤を収容した収容器の重量を測定するステップと、この収容器に希釈液又は溶解剤を入れて固形薬剤を溶解させるステップと、固形薬剤の溶解後に収容器の重量を測定するステップを含む(請求項9)。固形薬剤を溶解させるために収容器に入れた希釈液又は溶解液の重量を確実に測定できるようになる。
【0023】
前記複数ステップからなる調剤手順は、収容器に希釈液又は溶解剤を入れて溶解させた固形薬剤溶液の中の必要量を支給容器に混注するステップを含み、前記調剤手順決定手段は、前記処方情報及びマスターデータに基づいて、前記必要量を算出する(請求項10)。処方情報に含まれるオーダ量が、薬剤のマスターデータに基づく規格量の倍数でない固形薬剤を使用して調剤する場合、前記固形薬剤溶液の中の必要量を確実に算出し、その必要量、即ち、オーダ量の固形薬剤を支給容器に確実に混注できるようになる。
【0024】
前記複数ステップからなる調剤手順は、収容器に収容した薬剤を支給容器へ混注する前後に、その収容器の重量を測定するステップを含む(請求項11)。収容器に収容した薬剤の中から、支給容器へ混注した薬剤を含む重量を確実に測定できるようになる。
【0025】
前記複数ステップからなる調剤手順は、支給容器に収容されている希釈液が固形薬剤を溶解する溶解剤となり得る場合、その溶解剤で固形薬剤を溶解した直後に支給容器の重量を測定するステップを含む(請求項12)。支給容器に収容されている希釈液の中から、溶解剤として固形薬剤を溶解させるため使用した希釈液の重量を確実に測定できるようになる。
【0026】
前記調剤手順決定手段で決定された重量測定を含むステップを実行する際、測定された重量値を記録保持する重量値記録保持手段を設け、この重量値記録保持手段に記録された重量値を表示する表示手段を備え、且つ、予め定められた監査項目に対する監査結果を入力して記録保持することが可能な監査装置を備えた(請求項13)。重量値記録保持手段により、重量測定を含むステップを実行して測定された重量値を記録保持し、監査装置において、表示手段により重量値記録保持手段に記録された重量値を表示させて、監査作業を行うことができ、予め定められた監査項目に対する監査結果を入力して記録保持して管理できる。
【0027】
前記調剤手順決定手段は、前記処方情報及びマスターデータに基づいて、固形薬剤を溶解させるために必要な希釈液又は溶解剤の種類及び量を決定する(請求項14)。固形薬剤を適切に溶解させ得るようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態は、入院患者と外来患者の両方を診療する病院において、複数の患者に夫々施用する注射薬を処方するのを支援する処方薬調剤支援システムに、本発明を適用したものである。
【0029】
図1〜図3に示すように、処方薬調剤支援システムPSは、例えば、病院Hに設置されたホストコンピュータ1、病院Hの[病棟]に設置されたパソコン2(パーソナルコンピュータ)、[外来棟]に設置されたパソコン3、[薬品管理室]に設置されたパソコン4及びプリンタ4aと薬品ピッキング装置10、[製剤室]に設置されたパソコン5及びプリンタ5a及びバーコードリーダ5bと電子天秤11、[無菌調剤室]に設置されたパソコン6及びバーコードリーダ6aと電子天秤12、等で構成されている。尚、図示していないが、[無菌調剤室]にはクリーンベンチが設置され、特に抗ガン剤を含む注射薬を調剤する場合には、そのクリーンベンチ内で薬剤を取り扱って調剤作業が行われる。
【0030】
図1に示すように、ホストコンピュータ1及びパソコン2〜6は、互いに有線或いは無線で通信可能にローカルエリアネットワーク(LAN)を介して接続されている。各パソコン2〜6は、パソコン本体、ディスプレイ、キーボード、マウス等を有し、パソコン本体に、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース、ハードディスクドライブ、CDドライブ等が設けられている。尚、各パソコン2〜6として、1又は複数台のパソコンが設けられている。
【0031】
各パソコン2〜6には、例えば「WINDOWS(登録商標) 」等のOSがインストールされ、このOSで作動する後述の種々の処理を実行するプログラムが格納されている。
図1に示すように、ホストコンピュータ1には、例えばハードディスク(或いは、CDやその他の記憶装置)に、患者データベースDB1、(薬品)マスターデータベースDB2、処方データベースDB3、注射処方データベースDB4、処方チェックデータベースDB5、等のデータベースが記憶されている。
【0032】
次に、図4を参照しながら、ホストコンピュータ1、コンピュータ2〜5で行われる処理や、薬剤師等が行う作業について説明する。
(1)「オーダリング処理」
パソコン2を用いて、入院患者に対して作成された処方箋20の処方入力が行われ、また、パソコン3を用いて、外来患者に対して作成された処方箋20の処方入力が行われ、入力された処方入力情報から処方データが作成されて、ホストコンピュータ1の処方データベースDB3に格納される。
【0033】
(2)「注射処方データ抽出処理」
パソコン2,3又はホストコンピュータ1により、前記処方データの中から体内に直接注入される分の処方情報となる注射処方データが抽出(作成)されてホストコンピュータ1の注射処方データベースDB4に格納される。また、複数の注射処方データの中から、抗ガン剤無菌調剤依頼分の(抗ガン剤を含む注射薬を調剤する為の)注射処方データを識別可能な注射処方テキストデータが、各注射処方データに対応付けて作成され、パソコン4へ出力される。
【0034】
ここで、注射処方データベースDB4の各注射処方データは、図17に示すように、セッション番号である患者ID(0123456789)と追番(0001)、オーダー日(2002/6/1)、連絡番号(00122 )、RP番号(1)、シーケンス番号(1)、用法(無し)、用法コメント(無し)、オーダした各薬品に対する薬品行番(1、2、3、4)、オーダーした各薬品に対する薬品情報である薬品コード(エント50、エント10、ショウ10、ソリタT3)と薬品名称(注射エンドキサン500mg/V 、注射エンドキサン100mg/V 、注射用蒸留水100mL 、ソリタT3号500m)とオーダ量(1000、450 、1、1)とオーダ単位(mg、mg、本、本)、払出量(2、5、1、1)、払出単位(V、V、本、本)の情報を含んでいる。
【0035】
(3)「データ振分け処理」
パソコン4により、「注射処方データ抽出処理」において作成された注射処方テキストデータに基づいて、注射処方データベースDB4の注射処方データの中から、抗ガン剤無菌調剤依頼分の注射処方データが読み込まれ、各注射処方データ毎に、その注射処方データが、臨時・外来処方データ(外来患者に対する注射処方データ)か或いは定時処方データ(入院患者に対する注射処方データ)かの何れに振分けられる。
【0036】
(4)「処方チェック処理」
パソコン4により、抗ガン剤無菌調剤依頼分の各注射処方データについて、その注射処方データに対応する、マスターデータベースDB2から読み込んだ薬品のマスターデータと、処方チェックデータベースBD5から読み込んだ処方チェックデータとに基づいて、処方内容が処方学的にOKかNGか(例えば、配合禁忌となる複数種の薬剤が含まれていないかどうか等)チェックされる。この処方チェック処理は、臨時・外来処方データについてはリアルタイムに行われ、定時処方データについてはパソコン4の手動操作を介して行われる。
【0037】
(5)「処方変更入力処理」
パソコン4を用いて、主に「処方チェック処理」でNGとなった注射処方データについて、処方変更依頼・中止依頼を受けて処方の変更或いは処方の中止を行う。注射処方データの変更に伴って、注射処方データに含まれる薬品名、用法、用法コメント等のデータも変更され、変更前の注射処方データは履歴データとして、例えば処方データベースDB4に保存される。
【0038】
(6)「調剤手順解析決定処理」
パソコン4により、「処方チェック処理」でOKになった注射処方データについて自動解析を行って調剤手順が決定され、その調剤手順データが作成される。同時に、その調剤手順データに対する患者が行った最新の検査の検査データが読み込まれ、これら調剤手順指示データと検査データとに基づいて、プリンタ4aにより調剤手順書21が印刷され、また、薬袋ラベル22(支給容器添付用・病棟カルテ添付用)と支給容器貼り付け用バーコードラベル23が印刷される。その他、TPN抗ガン剤別注射剤集計表24、病棟分の注射処方箋25、外来分の注射処方箋26、各種統計表29等が印刷される。
【0039】
(7)「ピッキングデータ作成処理」
パソコン4により、「調剤手順解析決定処理」における調剤手順データの作成と共に行われて、調剤する複数種の薬剤の薬品コード(薬品名)と、各薬剤が入っている収容器(アンプルやバイアル等)の数量(1本や2本等)のデータ等を含む薬品ピッキングデータが作成され、薬品ピッキング装置10に出力される。
【0040】
(8)「薬品取揃え作業」
薬品ピッキング装置10により、薬品ピッキングデータに基づいて薬品ピッキング装置10に収納されている薬剤の中から、必要な薬剤が自動的に払い出される。薬剤師等は、作成された薬袋ラベル22(必要な薬剤の薬品名やオーダー値、これらの情報に対応付けたバーコードが記録)を薬袋30に貼り付け、払い出された薬剤を、薬袋ラベル22に記載された薬品名等を見て確認しつつ薬袋30に入れる。そして、[製剤室]へ搬送し、例えば、そこで薬袋30から取り揃えた薬剤を取り出して[無菌調剤室]へ搬送する。薬品ピッキング装置10では、薬品ピッキング装置10に収納されている薬品在庫量等が管理され、その薬品在庫量の一覧表等がプリンタにより印刷され発行される。
【0041】
(9)「調剤作業」
薬剤師等が、パソコン6のバーコードリーダ6aにより、調剤手順書21のバーコードを読み取ってから、その調剤手順書21、又は、調剤手順データに基づいてパソコン6のディスプレイに表示された調剤手順画面を見て、複数種の薬剤を取り扱って、調剤手順書21に記載された、又は、ディスプレイに表示された調剤手順通りに調剤作業を行う。
【0042】
(10)「監査作業」
調剤が終わった注射薬について監査を行い、OK又はNGかの判断を行う。その際、薬剤師等が、パソコン5のバーコードリーダ5bにより、薬袋ラベル22のバーコードを読み取って、ディスプレイに監査画面を表示させ、予め定められた監査項目に対する監査結果を入力する。プリンタ5aにより抗ガン剤無菌調剤連絡箋31、抗ガン薬調製・監査記録32が印刷される。
【0043】
(11)「再解析指示処理」
パソコン4又は5又は6により、調剤作業、監査作業等でNGとなった場合、再度調剤作業を行うために、調剤手順の解析決定の指示が行われる。
【0044】
さて、この処方調剤支援システムPSは、図5に示すように、特に、多数の薬剤のマスターデータを記憶したマスターデータベースDB2と、患者に1回に施用される複数種の薬剤を調剤して支給容器に収容する手順を示す調剤パターンであって、固形薬剤の有無、液状薬剤の有無、溶解剤の有無、希釈液の有無、支給容器の種類、のうちの一部又は全部をパラメータとする調剤パターンを、複数とおり(調剤パターン1〜8の計8通り)予め設定して記憶させた調剤パターン記憶手段M1(パソコン4のハードディスク等)と、各患者に対する処方箋20の処方情報として注射処方データベースDB4に記憶された注射処方データと、その注射処方データのうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースDB2から読み出すデータと、調剤パターン記憶手段M1に記憶した調剤パターンのデータに基づいて、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する複数ステップからなる調剤手順を決定する調剤手順決定手段M2とを備えている。
【0045】
ここで、マスターデータベースDB2の多数のマスターデータの各々(例えば、注射用エンドキサン500mg/V のマスターデータ)は、図18に示すように、薬品コード(エント50)、薬品名称(注射用エンドキサン500mg/V )、剤形単位名称(V)、容量単位名称(無し)、成分単位名称(mg)、容量換算値(無し)、成分換算値(500 )、薬剤を収容する収容器の種類を規定する薬品収容器区分(バイアル)、抗癌薬形状区分(固形)、保存区分(冷所)、指定区分(劇薬)、収容器に収容する薬剤の規格量(500mg )、薬品重量、溶解希釈液分類コード(無し)、有効溶解希釈液分類コード(1010,1080 )、必要溶解液量(25mL)、溶液濃度(20mg)、比重、希釈液下上限量(無し)、支給容器可否(無し)、フィルター可否(否)、混注可能容量(無し)、キャップ重量(無し)、pH情報(5.0 〜6.0 )、混注時溶液名称(エンドキサン注射溶液)、の情報を含んでいる。
【0046】
さて、図6に示すように、前記調剤パターン1〜8は、固形抗ガン剤の有無、液状抗ガン剤の有無、溶解剤の有無、希釈液の有無、支給容器の種類をパラメータとする調剤パターンとなっている。
【0047】
調剤パターン1は、固形抗ガン剤有り(1種類)、液状抗ガン剤無し、溶解剤有り、希釈液有り、支給容器が希釈液入り容器(支給容器の種類を示す情報を含む)、の場合の調剤パターンであり、固形抗ガン薬1が入った容器に溶解剤を入れて固形抗ガン薬1を溶解し、溶解した抗ガン薬1(溶液)から溶液濃度を元に計算された必要量を支給容器に入れ希釈液で希釈する。
【0048】
調剤パターン2は、固形抗ガン剤有り(2種類)、液状抗ガン剤無し、溶解剤無し、希釈液有り(溶解剤としても使用)、支給容器が希釈液入り容器、の場合の調剤パターンであり、固形抗ガン薬1が入った容器に希釈液を入れて固形抗ガン薬1を溶解し、固形抗ガン薬2が入った容器に希釈液を入れて固形抗ガン薬2を溶解し、溶解した抗ガン薬1、2(溶液)から溶液濃度を元に計算された必要量を支給容器に入れ希釈液で希釈する。
【0049】
調剤パターン3は、固形抗ガン剤有り(1種類)、他の固形薬剤有り(1種類)、液状抗ガン剤無し、溶解剤無し、希釈液有り(溶解剤としても使用)、支給容器が希釈液入り容器、の場合の調剤パターンであり、固形抗ガン薬1が入った容器に希釈液を入れて固形抗ガン薬1を溶解し、固形薬1が入った容器に希釈液を入れて固形薬1を溶解し、溶解した抗ガン薬1(溶液)から溶液濃度を元に計算された必要量を支給容器に入れ希釈液で希釈し、溶解した固形薬1(溶液)から溶液濃度を元に計算された必要量を支給容器に入れ希釈液で希釈する。
【0050】
調剤パターン4は、固形抗ガン剤無し、液状抗ガン剤有り(1種類)有り、溶解剤無し、希釈液有り、支給容器が希釈液入り容器、の場合の調剤パターンであり、液状抗ガン薬1を支給容器に入れ希釈液で希釈する。
【0051】
調剤パターン5は、固形抗ガン剤無し、液状抗ガン剤有り(1種類)、溶解剤無し、希釈液有り、支給容器が希釈液入り容器、希釈液一部抜き取り、の場合の調剤パターンであり、支給容器の一部の希釈液を抜き取ってから、液状抗ガン剤1を支給容器に入れ希釈液で希釈する。
【0052】
調剤パターン6は、固形抗ガン剤有り(1種類)、液状抗ガン剤無し、溶解剤有り、希釈液無し、支給容器が注射器、の場合の調剤パターンであり、固形抗ガン薬1が入った容器に溶解剤を入れて固形抗ガン薬1を溶解し、その溶解された固形抗ガン薬1(溶液)から溶液濃度を元に計算された必要量を注射器で吸引する。
【0053】
調剤パターン7は、固形抗ガン剤無し、液状抗ガン剤有り(1種類)、溶解剤無し、希釈液有り、支給容器が輸液バッグ、の場合の調剤パター│であり、希釈液を輸液バッグに入れてから、輸液バッグに液状抗ガン薬1を入│て希釈する。
【0054】
調剤パターン8は、固形抗ガン剤有り(2種類)、液状抗ガン剤有り(1種類)、溶解剤無し、希釈液有り(溶解剤としても使用)、支給容器が希釈液入り容器、の場合の調剤パターンであり、固形抗ガン剤1が入った容器に支給容器の希釈液を入れて固形抗ガン剤1を溶解し、固形抗ガン剤2が入った容器に支給容器の希釈液を入れて固形抗ガン剤2を溶解し、液状抗ガン剤1を支給容器に入れて希釈液で希釈し、溶解した抗ガン剤1(溶液)から溶液濃度を元に計算された必要量を支給容器に入れて希釈液で希釈し、溶解した抗ガン剤2(溶液)から溶液濃度を元に計算された必要量を支給容器に入れて希釈液で希釈する。
【0055】
さて、図7、図8には、具体的な処方例1〜13を示している。これら処方例1〜13は何れも、前記調剤パターン1〜8の何れかの調剤パターンに基づいて調剤手順が決定されるものであり、図6に示す各調剤パターンの欄の右側に、その調剤パターンが適用される処方例(例えば、調剤パターン1では処方例1〜3、調剤パターン2では処方例4,5)を示している。
【0056】
ここで、処方例1を例に挙げて具体的に説明する。尚、図9は、処方内容や決定された調剤手順等が記録された調剤手順書21であり、調剤手順決定の後に発行されるものであるが、説明の便宜上、この図10を参照しながら説明する。
【0057】
この処方例1の処方内容;処方される薬品名、そのオーダー値(投与量)、払出し量等については、
Figure 2004208842
尚、払出量(2V、5V、1本、1本)等は、本願特徴部分である調剤手順解析決定処理において自動的に算出(確認)される。また、注射用エンドキサン500mgVの必要量;50mL、注射用エンドキサン100mgVの必要量;22.5mL、総液量;572.5mL は自動的に算出される。
【0058】
処方例1の場合、次のように10ステップからなる調剤手順が決定される。
(1)バーコードラベル23を支給容器であるソリタT3号の容器に貼付ける。
(2)ソリタT3号の容器の初期重量を測定する。
(3)注射用エンドキサン;500mgが夫々入った2本のバイアルの初期の総重量を測定する。
(4)注射用エンドキサン;500mgが入った各バイアルの中に溶解剤;25mL を入れて注射用エンドキサンを溶解する。
(5)注射用エンドキサン;500mgの溶液が入った各バイアルの重量を測定する。
【0059】
(6)注射用エンドキサン;100mgが夫々入った5本のバイアルの総重量を測定する。
(7)注射用エンドキサン;100mgが入った各バイアルの中に溶解剤;5mLを入れて注射用エンドキサンを溶解する。
(8)注射用エンドキサン;100mgの溶液が入った各バイアルの重量を測定する。
(9)溶解した注射用エンドキサン;500mg/Vと溶解した注射用エンドキサン;100mg/Vのエンドキサン溶液の溶解濃度を元に計算された必要量72.5mLをソリタT3号に混注する。
(10)薬剤を収容した調剤後のソリタT3号の容器の最終重量を測定する。
【0060】
ここで、前記必要量の計算について説明する。
この必要量の計算については、結局、オーダ値が規格量の倍数でない固形抗癌剤を使用して調剤する際に、その固形抗癌剤をオーダ値だけ支給容器に混注させるために行う為の計算である。
【0061】
例えば、処方例1の場合、オーダされた注射用エンドキサン500mgV→1000mgは、1V(バイアル)につき500mg 収容された規格品を2V(500mg ×2=1000mg)使用してオーダ値(1000mg)と一致するが、オーダされた注射用エンドキサン100mgV→450mg は、1V(バイアル)につき100mg 収容された規格品を5V(100mg ×5=500mg )使用することになりオーダ値(450mg )をオーバーする。
【0062】
ところで、注射用エンドキサンを溶解させた際の濃度は、マスターデータにより 20mg/mLと決定されており、そのために、注射用エンドキサン500mg 、注射用エンドキサン100mg を夫々溶解させる為の溶解剤の量も決定されるのであるが、この濃度20mg/mL を用いて、注射用エンドキサン1000mgと450mg ; 合計1450mg(オーダー値)の成分が入った注射用エンドキサン溶液(これが必要量である)は、1000mg÷20mg/mL +450mg ÷20mg/mL の計算式から求めて72.5mLとなる。以上の計算は、調剤手順決定の際に自動的に行われるものである。
【0063】
以上のように決定された処方例1の複数ステップ(上記1〜10ステップ)からなる調剤手順は、支給容器の初期重量を測定するステップ、薬剤を収容した調剤後の支給容器の最終重量を測定するステップを含んでいる。このようなステップは、処方例2〜13の複数ステップからなる調剤手順にも含まれている。こうして、支給容器に最終的に混注された薬剤、溶解液、希釈液の重量を確実に測定できるようになる。
【0064】
処方例1の複数ステップからなる調剤手順は、固形抗ガン剤(固形薬剤)が有る(使用する)ので、固形抗ガン剤を溶解させる前に固形薬剤を収容した収容器の重量を測定するステップ、この収容器に溶解剤又は希釈液を入れて固形薬剤を溶解するステップ、固形薬剤の溶解後に収容器の重量を測定するステップ、更に、収容器に希釈液又は溶解剤を入れて溶解させた固形薬剤溶液の中の必要量を支給容器に混注するステップを含んでいる。このようなステップは、処方例2〜5,9,11〜13の複数ステップからなる調剤手順にも含まれている。こうして、固形薬剤を溶解させるために収容器に入れた希釈液又は溶解液の重量を確実に測定でき、固形薬剤溶液の必要量を支給容器に確実に混注できるようになる。
【0065】
尚、処方例1の複数ステップからなる調剤手順は、収容器に収容した薬剤(固形薬剤溶液)を支給容器へ混注する前後に、その収容器の重量を測定するステップを含むようにしてもよい。但し、収容器に収容した薬剤を支給容器へ混注する前に、その収容器の重量を測定するステップについては、固形薬剤が有る(使用する)場合(処方例1の場合もそうである)、前記した固形薬剤の溶解後に収容器の重量を測定するステップと同じになる。このようなステップは、処方例2〜13の複数ステップからなる調剤手順にも含まれようにしてもよい。こうして、収容器に収容した薬剤の中から、支給容器へ混注した薬剤を含む重量を確実に測定できるようになる。
【0066】
また、処方例4,5,11,13のように、支給容器に収容されている希釈液が固形薬剤を溶解する溶解剤となり得る場合、この処方例4,5,11,13の複数ステップからなる調剤手順は、その溶解剤で固形薬剤を溶解した直後に支給容器の重量を測定するステップを含むものとなる。こうして、支給容器に収容されている希釈液の中から、溶解剤として固形薬剤を溶解させるため使用した重量を確実に測定できるようになる。
【0067】
さて、決定された複数ステップからなる調剤手順は、図9に示すように、図表の形態にてプリンタ4aにより印紙出力され、調剤手順書21の調剤手順欄に絵と文字とで説明した形で印刷される。この調剤手順書21には、調剤手順欄の他に、実施日、患者ID、患者名、病棟名(病室を含む)、医師名、発行日、調製日、生年月日、連絡番号、定時又は臨時、処方内容、臨床検査値等が記録され、また、バーコードも記録されている。
【0068】
また、決定された複数ステップからなる調剤手順は、図10、図11に示すように、パソコン6(4、5)のディスプレイ6bにも表示される。図10は調剤手順ステップ一部表示画面であり、図11は調剤手順ステップ一覧表示画面である。ディスプレイ6bの表面にはタッチパネルが設けられ、このタッチパネルを介して画面操作等の各種操作を実行できる。尚、画面操作等の各種操作については、バーコードの読み取りにより実行可能にしてもよいし、一般的なキーボードやマウスを操作して実行可能にしてもよい。
【0069】
さて、図10の調剤手順ステップ一部表示画面と図11の調剤手順ステップ一覧表示画面は切り換え可能であり、例えば、ディスプレイ6bに図10の調剤手順ステップ一部表示画面が表示されている場合、「手順一覧」に対応するタッチパネル部分をタッチすることにより、図11の調剤手順ステップ一覧表示画面に切換えることができ、ディスプレイに図11の調剤手順一覧ステップ表示画面が表示されている場合、「戻る」に対応するタッチパネル部分をタッチすることにより、図10の調剤手順ステップ一部表示画面に切換えることができる。
【0070】
図10、図11の画面には、調剤手順の他には、作業者名と、基本患者情報としての、患者ID、診療科名、実施日、連絡番号、RP番号、患者氏名等が共通に表示される。そして、図10の調剤手順ステップ一部表示画面では、複数ステップのうちの処理中のステップを含む5つのステップが表示される。所定のタッチ操作等によりステップ表示を上下にスクロールさせ、表示させる5つのステップを自由に変更することもできる。
【0071】
このパソコン6においては、バーコードリーダ5bで調剤手順書21のバーコードを読み取ることで、対応する調剤手順の表示データに基づいて、図10、図11の画面が表示されるが、この段階で、この調剤手順に含まれる重量測定ステップにおける重量値測定の入力が可能な状態となる。図10の画面が表示されている状態で、「処理中」が表示された右側のステップが重量測定待ちとなるステップであり、その前(上)の重量測定ステップは既に完了したことになり、これら重量測定ステップ間のステップの左側に「直前」が表示される。
【0072】
そして、重量値測定が行われた後、手動又は自動でその重力測定値が入力されて、その重量測定ステップが完了したこととなり、次の重量測定ステップの左側に「処理中」が表示され、そのステップが重量測定待ちとなる。尚、「処理中」のステップ、「処理中」の前のステップ、「処理中」の後のステップが3つに色分けした状態で表示されて区別できるようになっている。
【0073】
図11の調剤手順ステップ一覧表示画面では、複数ステップの全てが一覧表示される。この画面では、「処理中」の前のステップ、「処理中」を含むその後のステップが2つに色分けした状態で表示されて区別できるようになっている。但し、図10の画面同様に、「処理中」、「直前」等を表示して、作業状況等をわかり易くした表示としてもよい。尚、前記複数ステップからなる調剤手順を、図表の形態にてディスプレイに表示出力可能に構成してもよい。このディスプレイに表示された調剤手順を見て調剤作業を行うことが可能になる。調剤手順を図形の形態にて表示出力するので、その調剤手順を把握し易くなる。
【0074】
ところで、図10、図11の画面の調剤手順内容については、「ステップ」、「作業元」、「容量/状態」、「作業先」、「形状」、「作業」、「対称本数」、「重量」、「再測可能」の欄があり、各ステップには各欄に対応する文字や数値が表示され(表示されないところもある)、これを見て調剤手順を把握することが可能である。例えば、7 /10のステップでは、注射用蒸留水を5mL、注射用エンドキサン100mg の容器に入れて、注射用エンドキサン100mg を溶解させ、これを 5V分行うという手順を把握することができる。
【0075】
次に、[薬品管理室]のパソコン4が行う処理について図12〜図14のフローチャート(但し、フローチャート中のSi(i=1、2、3・・・))は各ステップを示す)に基づいて説明する。尚、この処理を実行する為のプログラムが、パソコン4のROM又はハードディスク等の記憶媒体に格納されているものとする。
【0076】
先ず、注射処方データが読み込まれると(S1)、その注射処方データが、臨時・外来処方データか或いは定時処方データかの何方かに振分けられ(S2)、その後、読み込まれた各注射処方データについて処方チェックが行われる(S3)。主にS3の処方チェックでNGとなった場合に、処方変更入力(処方中止)が行われる(S4)。
【0077】
次に、処方チェックでOKとなった剤注射処方データが複数有る場合、これら剤注射処方データが所定の順番(例えば、施用時間が早い順)となるように並び替えられると共に、その順番に従って各注射処方データ毎に、その注射処方データの調剤手順の解析決定処理(S5)が実行される。
【0078】
ここで、調剤手順の解析決定処理について、図13、図14のフローチャート(但し、フローチャート中のSi(i=20、21、22・・・)は各ステップを示す)に基づいて詳細に説明する。
図13に示すように、この調剤手順の解析決定処理が開始されると、注射処方データと、その注射処方データに対する薬品のマスターデータとに基づいて、抗ガン剤が決定され(S20)、このS20では、抗ガン剤が固形か液状かの区別が行われ、抗ガン剤が複数の場合はこれら抗ガン剤の併用禁忌チェックが行われ、抗ガン剤が収容された収容器の払出し量(アンプルやバイアル等の数)が計算され、抗ガン剤が未検出時はエラーとなる。
【0079】
次に、溶解剤が決定され(S21)、このS21では、溶解剤があれば、溶解対象の固形抗ガン剤の存在がチェックされ、その溶解剤の固形抗ガン剤に対する使用が許可されているかチェックされ、溶解液の量が十分かチェックされ、溶解剤が収容された収容器の払出し量(アンプルやバイアル等の数)が計算される。
【0080】
次に、希釈液が決定され(S22)、このS22では、希釈液と抗ガン剤との配合可否がチェックされ、同時に溶解剤として使用する場合は量が十分かチェックされ、希釈液容器の混注可能量が十分かチェックされ、希釈液が収容された収容器の払出し量が計算され、希釈液がなければエラーとなる。
【0081】
次に、支給容器が決定され(S23)、このS23では、基本的に、希釈液を収容した収容器が支給容器として決定されるが、支給容器として使用不可で登録されている場合は注射器(筒)や輸液バッグが使用され、希釈液を収容した収容器が複数ある場合は、支給容器として輸液バッグが決定される。注射器の場合は、混注液量により、自動的に適正注射器サイズ(10mL,20mL,50mL)が判断されそのサイズの注射器が決定される。
【0082】
この後、支給容器へバーコードラベル23の貼り付けの指示情報が作成され(S24)、次に、支給容器の重量測定の指示情報が作成され(S25)、次に、固形抗ガン薬が有るか否か判定される(S26)。そこで、固形抗ガン剤が有る場合(S26;Yes )、溶解前の固形抗ガン薬(固形抗ガン剤が入っている容器)の重量測定の指示情報が作成される(S27)。
【0083】
その後、溶解剤あるいは希釈液で固形抗ガン剤の溶解の指示情報が作成され(S28)、次に、固形抗ガン剤の溶解後の(抗ガン剤が入っている容器)の重量測定の指示情報が作成される(S29)。尚、溶解して作られた抗ガン剤の溶液の体積(つまり、溶解液の濃度)が、予め設定された容量決定テーブルを用いて演算される。
【0084】
次に、固形抗ガン剤溶解のために支給容器の希釈液を溶解剤として使用するか否か判定され(S30)。そこで、支給容器の希釈液を溶解剤として使用する場合には(S30;Yes )、支給容器の重量測定の指示情報が作成され(S31)、S26へリターンし、支給容器の希釈液を溶解剤として使用しない場合には(S30;No)S26へリターンする。ここで、S26において、固形抗ガン剤が有る場合に、その後S27以降が実行されて、S26へリターンした場合、その固形抗ガン剤は無いものとみなされ再度S27以降は実行されない。但し、他の固形抗ガン剤がある場合には、その他の固形抗ガン剤に対してS27以降が再度実行される。
【0085】
次に、固形抗ガン剤が無い場合(S26;No)、図14に示すように、液状抗ガン剤が有るか否か判定される(S32)。そこで、液状抗ガン剤が有る場合(S32;Yes )、液状抗ガン剤を支給容器への混注の指示情報が作成され(S33)、次に、液状抗ガン剤を支給容器へ混注した後の支給容器の重量測定の指示情報が作成され(S34)、S32へリターンする。ここで、S32において、液状抗ガン剤が有る場合に、その後S33以降が実行されて、S32へリターンした場合、その液状抗ガン剤は無いものとみなされS33以降は再度実行されない。
【0086】
次に、液状抗ガン剤が無い場合(S32;Yes )、支給容器以外の収容器に溶解した固形抗ガン剤(溶液)があるか否か、即ち、S28が実行されたか否か判定される(S35)。S35において、溶解した固形抗ガン剤があると判定された場合(S35;Yes )、溶解した固形抗ガン剤(溶液)を支給容器へ混注の指示情報が作成され(S36)、次に、固形抗ガン剤(溶液)を混注した後の指示容器の重量測定の指示情報が作成され(S37)、S35へリーンする。
【0087】
S35において、固形抗ガン剤(溶液)が有る場合に、その後S36以降が実行されて、S35へリターンした場合、その固形抗ガン剤(溶液)は無いものとみなされる。但し、他の固形抗ガン剤(溶液)が有る場合には、その他の固形抗ガン剤(溶液)に対してS36以降が再度実行される。そして、固形抗ガン剤が無い場合(S35;No)、終了する。
【0088】
こうして、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する、調剤パターンが調剤パターン1〜8の何れかに決定され、その調剤パターンのデータと、注射処方データと、注射処方データのうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースDB1から読み出すマスターデータとに基づいて、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する具体的に調剤手順が決定され、その調剤手順データが作成される。その調剤手順データはパソコン6のハードディスク等に格納される。
【0089】
ここで、調剤手順データについて、処方例1の場合を具体例として説明する。図19に示すように、調剤手順データは、調製行番(1〜10)データと、その調製行番データに対応する手順内容データとからなる。手順内容データは、作業元に含まれる作業元薬品行番と作業元区分(1;薬品名、2;溶解液)と作業元名称と、容量/状態に含まれる容量状態区分(1;溶解液量、2;混注溶液、3;混注前、4;混注後、5;溶解前、6;溶解後、7;溶解直後、8;吸引後、9;抜取り後)と容量と状態名称のデータを有する。
【0090】
また、手順内容データは、作業先に含まれる作業先薬品行番と作業先名称と、形状に含まれる形状区分(1;容器、2;支給容器)と形状名称と、作業に含まれる作業区分(1;バーコード貼り付け、2;重量測定、3;溶解、4;混注、5;混注+フィルタ、6;一部抜き取り、7;吸引)と作業名称と、対称本数とのデータを有し、重量測定値を対応付けて記録可能となっている。こうした形の調剤手順データが作成されることになる。
【0091】
次に、S5の処理の後、図12に示すように、薬品ピッキングデータが作成されて(S6)、その薬品ピッキングデータが薬品ピッキング装置10に送信出力される(S7)。次に、注射処方箋25,26の印字が行われ(S8)、調剤手順書21、薬袋ラベル22の印字が行われる(S9)。更に、統計・履歴データが作成され(S10)、注射処方データが作成され(S11)、各種統計資料が印字され(S12)、監査データが作成されて(S13)、終了する。
【0092】
[無菌調剤室]のパソコン6が行う処理について図15のフローチャート(但し、フローチャート中のSi(i=40、41、42・・・))は各ステップを示す)に基づいて説明する。尚、この処理を実行する為のプログラムが、パソコン6のROM又はハードディスク等の記憶媒体に格納されているものとする。
【0093】
[無菌調剤室]に持ち込まれた調剤手順書21のバーコードがバーコードリーダ6aで読み取られると(S40)、この調剤手順書21に対応する調剤手順データが読み込まれる(S41)。そして、この調剤手順データに基づいて、ディスプレイに図10、図11の調剤手順画面が切換え可能に表示され(S42)、調剤処理が行われる(S43)。薬剤師等は、調剤手順書21やパソコン4の調剤手順画面を見て調剤作業を行うことになる。
【0094】
S43の調剤処理では、キーボードやマウスを操作することにより或いは自動で、調剤手順のステップ表示の切換えや、重量測定時には重量値入力が行われる。尚、この重量値入力については、無菌室の特性上タッチパネルの操作で可能に構成することが望ましい。入力された重量測定値は、前述のように、調剤手順データと共に記録され、パソコン5や6のハードディスク等に保持される。尚、このハードディスク等が重量値記録保持手段に相当する。
【0095】
[製剤室]のパソコン5が行う処理について図15のフローチャート(但し、フローチャート中のSi(i=50、51、52・・・))は各ステップを示す)に基づいて説明する。尚、この処理を実行する為のプログラムが、パソコン5のROM又はハードディスク等の記憶媒体に格納されているものとする。
【0096】
[製剤室]に持ち込まれた薬袋ラベル22のバーコードがバーコードリーダ5bで読み取られると(S50)、読み取ったバーコードの情報(患者情報)に対応する監査データテーブルが読み込まれる。この監査データテーブルは、前記調剤手順を決定する際に作成され、図20に示すように、セッション番号である患者IDと追番、オーダー日、連絡番号、RP番号、シーケンス番号、監査番号、監査データ部のデータを含んでいる。
【0097】
監査内容のデータは、監査行番のデータに対応付けて、監査内容、計算用重量値調製行番1、計算用重量値調製行番2のデータからなり、監査測定値を重量測定値(予め定められた監査項目に対する監査結果に相当する)を対応付けて入力して記録保持可能となっている。この監査データテーブルに基づいて、調剤された注射薬を監査するのに必要な情報がディスプレイに表示される(S52)。尚、パソコン5等が監査装置に相当し、そのディスプレイが表示手段に相当する。このパソコン5等により、ディスプレイにより記録された重量値を表示させて、監査作業を行うことができ、予め定められた監査項目に対する監査結果を入力して記録保持して管理することができる。
【0098】
次に、抗ガン薬調製・監査録書32が印字され(S53)、電子天秤11により支給容器の重量が測定されて、その支給容器の重量が入力され(S54)、その後、薬剤師は印字された抗ガン剤調剤記録書32のチェック欄に監査結果を記入すると共に、抗ガン剤無菌調剤連絡箋31が印字され(S56)、終了する。
【0099】
以上説明した処方薬調剤支援システムPSの作用・効果について説明する。
この処方薬調剤支援システムPSによれば、マスターデータベースDB2を設け、パソコン5のハードディスク等に、患者に1回に施用される複数種の薬剤を調剤して支給容器に収容する手順を示す調剤パターンであって、固形薬剤の有無、液状薬剤の有無、溶解剤の有無、希釈液の有無、支給容器の種類、のうちの一部又は全部をパラメータとする調剤パターン(調剤パターン1〜8)を、複数(8)とおり予め設定して記憶させた。
【0100】
そして、パソコン5により、各患者に対する処方箋20の処方情報としての注射処方データと、注射処方データのうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースDB2から読み出すデータと、ハードディスク等に記憶した調剤パターンのデータに基づいて、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する複数ステップからなる調剤手順を決定するようにした。こうして、注射薬を調剤するために複数種の薬剤を調剤する適切な調剤手順を自動的に決定できるため、調剤手順を決定する負荷を軽減でき、調剤の作業能率を高めることができる。結局、注射薬を調剤するのを大きく支援でき、多くの患者を診療する病院等、複数の患者に夫々施用する注射薬を順調に調剤していくことが可能になる。
【0101】
多数の薬剤のマスターデータの各々は、少なくとも、薬品コード、薬品名称、薬剤を収容する収容器の種類、収容器に収容する薬剤の規格量、の情報を含むので、調剤手順を決定する際に使用する、処方データのうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースDB2から読み出すデータを、前記収容器の種類や規格量のデータとして、適切な調剤手順を確実に決定することができる。
【0102】
複数ステップからなる調剤手順は、支給容器の初期重量を測定するステップと、薬剤を収容した調剤後の支給容器の最終重量を測定するステップを含むので、調剤により支給容器に収容された、薬剤、溶解液、希釈液の重量を確実に測定することができる。
【0103】
決定された複数ステップからなる調剤手順を、図表の形態にて印字出力可能なプリンタ4aを設けたので、このプリンタ4aで印字出力された調剤手順21を見て、調剤作業を行うことが可能になる。
【0104】
次に、前記実施の形態を部分的に変更した変更形態について説明する。
1]抗ガン剤を含む注射薬を調剤する場合において、複数種の薬剤を調剤する調剤手順を決定するようにしてあるが、抗ガン剤を含まない注射薬を調剤する場合においても、同等に調剤手順を決定することができる。
【0105】
2]調剤作業において、廃棄となる(空となった)アンプルやバイアル等の収容器の重量を測定するようにしてもよい。これにより、アンプルやバイアル等から収容器や支給容器に入れた希釈液や溶解剤を重量をより正確に測定できるようになる。そして、この場合、これらの廃棄となる収容器の重量を測定するステップを含む複数ステップからなる調剤手順を決定するようにしてもよい。
【0106】
3]各パソコンにおいて、上記の複数処理を分業せずに1つのパソコンにより実行可能に構成してもよい。
尚、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
【0107】
【発明の効果】請求項1の処方薬調剤支援システムによれば、マスターデータベース、調剤パターン記憶手段、調剤手順決定手段とを設けた。調剤パターン記憶手段には、患者に1回に施用される複数種の薬剤を調剤して支給容器に収容する手順を示す調剤パターンであって、固形薬剤の有無、液状薬剤の有無、溶解剤の有無、希釈液の有無、支給容器の種類、のうちの一部又は全部をパラメータとする調剤パターンを、複数とおり予め設定して記憶させている。調剤手順決定手段により、各患者に対する処方箋の処方情報と、処方情報のうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースから読み出す情報と、調剤パターン記憶手段に記憶した調剤パターンの情報に基づいて、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する複数ステップからなる調剤手順を決定する。注射薬を調剤するために複数種の薬剤を調剤する適切な調剤手順を自動的に決定できるため、調剤手順を決定する負荷を軽減でき、調剤の作業能率を高めることができる。その結果、注射薬を調剤するのを支援するのに大きく寄与し、多くの患者を診療する病院等、複数の患者に夫々施用する注射薬を順調に調剤していくことが可能になる。
【0108】
請求項2の処方薬調剤支援システムによれば、多数の薬剤のマスターデータの各々は、少なくとも、薬品コード、薬品名称、薬剤を収容する収容器の種類、収容器に収容する薬剤の規格量、の情報を含むので、このマスターデータに基づいて、調剤手順決定手段により適切な調剤手順を確実に決定できる。
【0109】
請求項3の処方薬調剤支援システムによれば、多数の薬剤のマスターデータの各々は、剤形単位名称、容量単位名称、成分単位名称、容量換算値、成分換算値、抗ガン薬形状区分、保存区分、指定区分、薬品重量、溶解希釈液分類コード、有効溶解希釈液分類コード、必要溶解液量、溶液濃度、比重、希釈液下上限量、支給容器可否、フィルター可否、混注可能容量、キャップ重量、pH情報、混注時溶液名称、の中の何れかの情報を含むので、このマスターデータに基づいて、調剤手順決定手段により適切な調剤手順をより確実に決定できる。
【0110】
請求項4の処方薬調剤支援システムによれば、複数の調剤パターンは、抗ガン剤を含む複数種の薬剤を調剤する複数の調剤パターンを含むので、抗ガン剤を含む複数種の薬剤を調剤する調剤手順は複雑になる場合が多いが、その適切な調剤手順を自動的に簡単に決定することができる。
【0111】
請求項5の処方薬調剤支援システムによれば、前記複数ステップからなる調剤手順は、支給容器の初期重量を測定するステップと、薬剤を混注した調剤後の支給容器の最終重量を測定するステップを含むので、支給容器に最終的に混注された薬剤、溶解液、希釈液の重量を確実に測定できるようになる。
【0112】
請求項6の処方薬調剤支援システムによれば、前記調剤パターン記憶手段と前記調剤手順決定手段は、コンピュータでもって構成されているので、このコンピュータを用いて、調剤パターン記憶手段により調剤パターンを複数とおり予め設定して記憶させ、調剤手順決定手段により調剤手順を自動的に決定できる。
【0113】
請求項7の処方薬調剤支援システムによれば、前記複数ステップからなる調剤手順を、図表の形態にて表示出力可能な表示手段を設けたので、この表示手段で表示出力された調剤手順を見て調剤作業を行うことが可能になる。しかも、調剤手順を図形の形態にて表示出力するので、その調剤手順を把握し易くなる。
【0114】
請求項8の処方薬調剤支援システムによれば、前記複数ステップからなる調剤手順を、図表の形態にて印字出力可能な印字手段を設けたので、この印字手段で印字出力された調剤手順を見て調剤作業を行うことが可能になる。しかも、調剤手順を図形の形態にて印字出力するので、その調剤手順を把握し易くなる。
【0115】
請求項9の処方薬調剤支援システムによれば、前記複数ステップからなる調剤手順は、固形薬剤が有る場合には、その固形薬剤を溶解させる前に固形薬剤を収容した収容器の重量を測定するステップと、この収容器に希釈液又は溶解剤を入れて固形薬剤を溶解させるステップと、固形薬剤の溶解後に収容器の重量を測定するステップを含むので、固形薬剤を溶解させるために収容器に入れた希釈液又は溶解液の重量を確実に測定できるようになる。
【0116】
請求項10の処方薬調剤支援システムによれば、前記複数ステップからなる調剤手順は、収容器に希釈液又は溶解剤を入れて溶解させた固形薬剤溶液の中の必要量を支給容器に混注するステップを含み、調剤手順決定手段は、処方情報及びマスターデータに基づいて、前記必要量を算出する。つまり、処方情報に含まれるオーダ量が、薬剤のマスターデータに基づく規格量の倍数でない固形薬剤を使用して調剤する場合、前記固形薬剤溶液の中の必要量を確実に算出し、その必要量、即ち、オーダ量の固形薬剤を支給容器に確実に混注できるようになる。
【0117】
請求項11の処方薬調剤支援システムによれば、前記複数ステップからなる調剤手順は、収容器に収容した薬剤を支給容器へ混注する前後に、その収容器の重量を測定するステップを含むので、収容器に収容した薬剤の中から、支給容器へ混注した薬剤を含む重量を確実に測定できるようになる。
【0118】
請求項12の処方薬調剤支援システムによれば、前記複数ステップからなる調剤手順は、支給容器に収容されている希釈液が固形薬剤を溶解する溶解剤となり得る場合、その溶解剤で固形薬剤を溶解した直後に支給容器の重量を測定するステップを含むので、支給容器に収容されている希釈液の中から、溶解剤として固形薬剤を溶解させるため使用した希釈液の重量を確実に測定できるようになる。
【0119】
請求項13の処方薬調剤支援システムによれば、調剤手順決定手段で決定された重量測定を含むステップを実行する際、測定された重量値を記録保持する重量値記録保持手段を設け、この重量値記録保持手段に記録された重量値を表示する表示手段を備え、且つ、予め定められた監査項目に対する監査結果を入力して記録保持することが可能な監査装置を備えたので、監査装置において、表示手段により重量値記録保持手段に記録された重量値を表示させて、監査作業を行うことができ、予め定められた監査項目に対する監査結果を入力して記録保持して管理することができる。
【0120】
請求項14の処方薬調剤支援システムによれば、調剤手順決定手段は、処方情報及びマスターデータに基づいて、固形薬剤を溶解させるために必要な希釈液又は溶解剤の種類及び量を決定するので、固形薬剤を適切に溶解させ得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る処方薬調剤支援システムを構成する機器やデータベース等のブロック図である。
【図2】病院に構築された処方薬調剤支援システムの説明図である。
【図3】病院に構築された処方薬調剤支援システムの説明図である。
【図4】処方薬調剤支援システムの主要な処理を含むブロック図である。
【図5】処方薬調剤支援システムの主要な構成のブロック図である。
【図6】8数種類の調剤パターンの内容を示す図表である。
【図7】処方例1〜8の内容を示す図表である。
【図8】処方例9〜13の内容を示す図表である。
【図9】調剤手順書である。
【図10】ディスプレイに表示された調剤手順指示画面である。
【図11】ディスプレイに表示された調剤手順指示画面である。
【図12】[薬品管理室]のパソコンが実行する処理のフローチャートである。
【図13】[薬品管理室]のパソコンが実行する調剤手順解析決定処理のフローチャートの前半である。
【図14】[薬品管理室]のパソコンが実行する調剤手順解析決定処理のフローチャートの後半である。
【図15】[無菌調剤室]のパソコンが実行する処理のフローチャートである。
【図16】[製剤室]のパソコンが実行する処理のフローチャートである。
【図17】注射処方データの各情報を示す図表である。
【図18】マスターデータの各情報を示す図表である。
【図19】調剤手順データの各情報を示す図表である。
【図20】監査テーブルの各情報を示す図表である。
【符号の説明】
PS 処方薬調剤支援システム
DB2 マスターデータベース
DB4 注射処方データベース
M1 調剤パターン記憶手段
M2 調剤手順決定手段
1 ホストコンピュータ
2〜5 パソコン
4a プリンタ
21 調剤手順書

Claims (14)

  1. 病院において複数の患者に夫々施用する注射薬を処方するのを支援する処方薬調剤支援システムにおいて、
    多数の薬剤のマスターデータを記憶したマスターデータベースと、
    患者に1回に施用される複数種の薬剤を調剤して支給容器に収容する手順を示す調剤パターンであって、固形薬剤の有無、液状薬剤の有無、溶解剤の有無、希釈液の有無、支給容器の種類、のうちの一部又は全部をパラメータとする調剤パターンを、複数とおり予め設定して記憶させた調剤パターン記憶手段と、
    各患者に対する処方箋の処方情報と、処方情報のうちの施用対象の薬剤についてマスターデータベースから読み出す情報と、調剤パターン記憶手段に記憶した調剤パターンの情報に基づいて、患者に施用される複数種の薬剤を調剤する複数ステップからなる調剤手順を決定する調剤手順決定手段と、
    を備えたことを特徴とする処方薬調剤支援システム。
  2. 前記多数の薬剤のマスターデータの各々は、少なくとも、薬品コード、薬品名称、薬剤を収容する収容器の種類、収容器に収容する薬剤の規格量、の情報を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の処方薬調剤支援システム。
  3. 前記多数の薬剤のマスターデータの各々は、剤形単位名称、容量単位名称、成分単位名称、容量換算値、成分換算値、抗ガン薬形状区分、保存区分、指定区分、薬品重量、溶解希釈液分類コード、有効溶解希釈液分類コード、必要溶解液量、溶液濃度、比重、希釈液下上限量、支給容器可否、フィルター可否、混注可能容量、キャップ重量、pH情報、混注時溶液名称、の中の何れかの情報を含むことを特徴とする請求項3に記載の処方薬調剤支援システム。
  4. 前記複数の調剤パターンは、抗ガン剤を含む複数種の薬剤を調剤する複数の調剤パターンを含むことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の処方薬調剤支援システム。
  5. 前記複数ステップからなる調剤手順は、支給容器の初期重量を測定するステップと、薬剤を混注した調剤後の支給容器の最終重量を測定するステップを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の処方薬調剤支援システム。
  6. 前記調剤パターン記憶手段と前記調剤手順決定手段は、コンピュータでもって構成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の処方薬調剤支援システム。
  7. 前記複数ステップからなる調剤手順を、図表の形態にて表示出力可能な表示手段を設けたことを特徴とする請求項6に記載の処方薬調剤支援システム。
  8. 前記複数ステップからなる調剤手順を、図表の形態にて印字出力可能な印字手段を設けたことを特徴とする請求項6に記載の処方薬調剤支援システム。
  9. 前記複数ステップからなる調剤手順は、固形薬剤が有る場合には、その固形薬剤を溶解させる前に固形薬剤を収容した収容器の重量を測定するステップと、この収容器に希釈液又は溶解剤を入れて固形薬剤を溶解させるステップと、固形薬剤の溶解後に収容器の重量を測定するステップを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の処方薬調剤支援システム。
  10. 前記複数ステップからなる調剤手順は、収容器に希釈液又は溶解剤を入れて溶解させた固形薬剤溶液の中の必要量を支給容器に混注するステップを含み、
    前記調剤手順決定手段は、前記処方情報及びマスターデータに基づいて、前記必要量を算出することを特徴とする請求項9に記載の処方薬調剤支援システム。
  11. 前記複数ステップからなる調剤手順は、収容器に収容した薬剤を支給容器へ混注する前後に、その収容器の重量を測定するステップを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の薬調剤支援システム。
  12. 前記複数ステップからなる調剤手順は、支給容器に収容されている希釈液が固形薬剤を溶解する溶解剤となり得る場合、その溶解剤で固形薬剤を溶解した直後に支給容器の重量を測定するステップを含むことを特徴とする請求項9に記載の処方薬調剤支援システム。
  13. 前記調剤手順決定手段で決定された重量測定を含むステップを実行する際、測定された重量値を記録保持する重量値記録保持手段を設け、
    この重量値記録保持手段に記録された重量値を表示する表示手段を備え、且つ、予め定められた監査項目に対する監査結果を入力して記録保持することが可能な監査装置を備えたことを特徴とする請求項5又は9又は11又は12に記載の薬調剤支援システム。
  14. 前記調剤手順決定手段は、前記処方情報及びマスターデータに基づいて、固形薬剤を溶解させるために必要な希釈液又は溶解剤の種類及び量を決定することを特徴とする請求項9に記載の処方薬調剤支援システム。
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