JP2004205817A - カラオケ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カラオケ曲を演奏するための曲データ中にあるガイドメロディトラックのデータを用い、カラオケ曲の演奏と並行して歌唱旋律の音の高さを縦軸に展開し、音の長さを横軸に展開して帯状に音符を表示したピアノロールをモニタに表示する。曲の進行に同期してピアノロール上のカーソルを移動させたり、ピアノロールをスクロールさせることで、現在の演奏位置を分かりやすく表示する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、歌唱者が歌唱すべき旋律を分かりやすくモニタに表示することができるカラオケ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より歌唱をガイドするカラオケ装置が実用化されている。たとえば、歌唱旋律を楽音(ガイドメロディ)としてカラオケ曲の伴奏音とともに発生するガイドメロディ機能を備えたカラオケ装置が実用化されているほか、歌唱旋律を楽譜として視覚的に表示してガイドするカラオケ装置も提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭56−85773号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、五線譜に表された楽譜は、音の高さや長さを直観的に把握することが困難であるため、若干でも音楽の知識があるものでないと正しく読むことができないため、歌唱をガイドしてもらいたいような初心者の歌唱者には、あまり有効でないという問題点があった。
【0005】
この発明は、歌唱者が歌唱すべき旋律を分かりやすくモニタに表示することができるカラオケ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、カラオケ曲を演奏するための曲データと、歌唱者に対して歌唱旋律をガイドするためのガイドメロディデータとを記憶した記憶手段と、前記曲データに基づいてカラオケ曲を演奏する演奏手段と、前記カラオケ曲の演奏と並行して、前記ガイドメロディデータを読み出し、歌唱旋律を縦軸を音高、横軸を時間に展開したピアノロールを描画してモニタに表示するピアノロール表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、上記発明において、前記ピアノロール表示手段が、表示するピアノロール上における前記演奏手段の現在の演奏位置を指示する手段を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、上記発明において、前記ガイドメロディデータは、前記曲データの一部であり、前記演奏手段は、このガイドメロディデータに基づいてガイドメロディ音を発生することを特徴とする。
請求項4の発明は、上記発明において、歌唱者の歌唱音声を入力し、この歌唱音声を採点する採点手段を備え、前記ピアノロール表示手段は、前記採点手段の採点結果に応じて前記ピアノロールを着色する手段であることを特徴とする。
【0009】
この発明では、カラオケ曲の歌唱旋律をピアノロールとしてモニタに表示する。ピアノロールは、縦軸を音高、横軸を時間にして、各音符に対応する横帯として表示するものであるため、その帯の高さに基づいて半音単位で音高を知ることができるとともに、その帯の長さに基づいてその音の長さを直観的に知ることができる。
【0010】
また、この発明では、ピアノロール上に現在の演奏位置を表示する。演奏位置は、表示されているピアノロール上にカーソルなどのオブジェクトを表示して示してもよく、演奏位置に合わせて順次ピアノロールを表示してゆくことによって示してもよい。これにより、歌唱の進行が分かりやすくなり、より歌唱を支援することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施形態であるカラオケ装置のブロック図である。このカラオケ装置は、曲データに基づいてカラオケ曲の演奏を実行するとともに、この演奏に並行して歌唱者が歌唱すべき旋律をピアノロール状に展開してモニタに表示し、歌唱者の歌唱を支援する。ピアノロールでは、音高を縦軸、時間を横軸に展開し、図3にその例を示すように、音の長さを示す帯が、音高に対応する高さに時系列に配置される。楽譜のように記号化されていないため、楽譜が読めない歌唱者であっても、視覚的に直観的に音高および音長を把握することができるため、これを見て歌唱の参考にすることができる。
【0012】
図1において、全体の動作を制御するCPU(RAMを含む)10には、ハードディスク11、音源13、ミキサ(エフェクタを含む)14、採点ユニット19、MPEGデコーダ20、合成回路21等が接続されている。ハードディスク11には、カラオケ曲を演奏するための曲データやモニタに背景映像を表示するための映像データなどが記憶されている。カラオケ曲の演奏を実行するとき、CPU10は、この曲データや映像データをRAMに読み出す。
【0013】
音源13は、CPU10が実行するシーケンサ30の処理によって供給された曲データ(ノートイベントデータ等)に応じて楽音信号を形成する。形成した楽音信号はミキサ14に入力される。ミキサ14は、音源13が発生した複数の楽音信号、および、マイク17−A/Dコンバータ18を介して入力された歌唱者の歌唱音声信号に対してエコーなどの効果を付与するとともに、これらの信号を適当なバランスでミキシングする。ミキシングされたデジタルの楽音信号はサウンドシステム15に入力される。サウンドシステム15はD/Aコンバータおよびパワーアンプを備えており、入力されたデジタル信号をアナログ信号に変換して増幅し、スピーカ16から放音する。ミキサ14が各音声信号に付与する効果およびミキシングのバランスはCPU10によって制御される。
【0014】
ピアノロール表示プログラム34は、シーケンサ30によって演奏されるカラオケ曲の曲データ中のガイドメロディトラックに基づいてピアノロール画面を作成するプログラムである。ピアノロールの例および作成手順は、後述する。
【0015】
また、A/Dコンバータ18によってデジタル信号に変換された歌唱音声信号は、採点ユニット19にも入力される。採点ユニット19は、この入力された歌唱音声信号の周波数をリファレンスデータと比較してそのずれ量を割り出し、これを差分データとしてCPU10に入力する。CPU10が実行する採点処理プログラム35は、この差分データに基づいて歌唱者の歌唱を採点する。採点結果は、ピアノロールの帯の表示色に反映される。上記リファレンスデータとしては曲データに含まれるガイドメロディデータを用いるが、ガイドメロディデータは、曲データと別に供給するようにしてもよい。
【0016】
ハードディスク11に記憶されている映像データ41は、MPEG2形式にエンコードされており、CPU10が実行する背景映像再生プログラム33は、これを読み出してMPEGデコーダ20に入力する。MPEGデコーダ20は、入力さたMPEG2データをNTSCの映像信号にデコードして合成回路21に入力する。合成回路21は、この背景映像の映像信号の上に上記ピアノロール表示プログラム34が作成したピアノロールなどのOSDを合成する回路である。この背景映像とOSDが合成された映像信号はモニタ22に入力され、モニタ22の画面上に表示される。
【0017】
図2はハードディスク11に記憶される曲データの構成を示す図である。曲データは、同図(A)に示すように、カラオケ曲を演奏するための楽音トラック、ガイドメロディを発生するためのガイドメロディトラック、および、歌詞トラックや効果制御トラックなどのその他トラックからなっている。各トラックはMIDIフォーマットに従って記述され、イベントデータと各イベントデータの読み出しタイミングを示すタイミングデータからなっている。タイミングデータは、前後のイベントデータの読み出しタイミングの間隔を示すデュレーションデータで構成してもよく、また読み出しタイミングを曲スタート時からの経過時間で表す絶対時刻データで構成してもよい。
【0018】
なお、ガイドメロディトラックは、同図(B)に示すように、歌唱すべき旋律(メロディ)を楽音で発生するためのトラックであるため、単音のシーケンストラックであり、複数の楽音が同時にノートオンしていることはない。すなわち、ノートオンイベントデータの次に現れるイベントデータは必ずノートオフイベントデータである。
【0019】
図3(A)、(B)、(C)は、カラオケ曲の演奏中にモニタ22に表示されるピアノロールの例を示す図である。同図(A)〜(C)ともに、上下2つの画面を例示しているが、上段の画面から若干演奏が進んだときの画面が下段の画面である。
【0020】
なお、図3〜図6の説明では、説明を簡略化するため、採点処理プログラム35が行う採点結果を表示に反映していない。ピアノロールの表示色を採点結果に応じて変化させる実施形態については、図7、図8において説明する。
【0021】
同図(A)は、曲の進行に同期してメロディを示す帯が伸びてゆくようにピアノロールを表示する例を示す図である。最初画面には全くピアノロールが表示されていないが、曲の進行に応じて、画面の左端(X=0)からそのときの演奏位置を表示するように、ピアノロール(帯)が右方向に伸びてゆく。すなわち、現在の演奏位置は画面の左端から右端へ移動する。演奏位置が右端(X=Xmax)に達したときページ替えが行われ、表示しているピアノロールが消去されて次のページのピアノロールが新たに左端から表示される。
【0022】
同図(B)は、曲の進行に同期してピアノロールをスクロールさせるようにした表示例である。この表示例においても、曲の進行に応じてピアノロールの表示が伸びてゆくが、この伸びる速度とピアノロール全体が左に移動する速度が同じであり、現在の演奏位置は、常にモニタ画面の所定位置(ほぼ中央)である。この表示方式では、曲の進行と並行してピアノロールの表示範囲も移動するためページ替えは不要である。
【0023】
同図(C)は、同図(A)と同様にページ替えする方式であるが、最初にページ全体のピアノロールを表示しておき、そのとき現在の演奏位置に合わせてカーソルを移動させてゆくようにした例である。曲が一定時間進む毎に、その範囲のは、まずそのページのピアノロールが全部表示され、カーソルが左端から右端へ移動してゆく。カーソルが右端まで移動したとき、そのページが消去され、次のページが表示される。
【0024】
図4〜図6は、図3(A)〜(C)に示すピアノロールを表示するためのピアノロール表示プログラムの処理を示すフローチャートである。
【0025】
図4は図3(A)に示すピアノロールを表示するための手順を示すフローチャートである。
【0026】
曲のスタート時はピアノロールを画面の左端から表示するために表示位置のX座標を0に設定する(s1)。そして、カラオケ曲の進行に同期したガイドメロディトラックのデータを読み出す(s2)。このガイドメロディトラックのデータの読み出しは、カラオケ曲の演奏を実行しているシーケンサ30によって行われる。デュレーションデータが読み出された場合には、そのデュレーションデータが指示する時間dを所定のクロックΔdに従ってカウントダウンし(s11)、0になったとき(s12)、次のデータを読み出す(s2)。このカウントダウンしている間、曲が進行しているため、これに応じてピアノロールの表示位置を右に移動させてゆく(s6)。すなわちX座標値をΔxずつ加算してゆく。このときノートオン中であれば音高に応じて決められているY座標にピアノロールの帯をこのΔxの幅だけ描画する(s7、s8)。
【0027】
そして表示位置を右に移動させていった結果、表示位置が右端に達した場合、すなわちX座標値がXmaxになった場合には(s9)、ページ替えするため、そのとき表示しているピアノロールを全て消去し、表示するX座標を0にリセットする(s10)。これにより、新たなページのピアノロールが再度画面の左端から表示されるようになる。なお、ノートオンしていないときにはs7の判断でs8の帯表示動作がスキップされるため、ガイドメロディのない区間は帯の表示をしないで表示位置のみが進んでゆくことになる。
【0028】
一方、s2でノートオンイベントデータが読み出された場合には、s4の判断でs13に進み、そのノートオンイベントデータが指示する音高に対応する帯の表示する帯の高さ(Y座標)を決定する(s13)。すなわち、音高が高いほど上方に帯を表示し、音高が低いほど下方に帯を表示する。帯の高さは半音毎に決められている。そして、前記s7、s8の動作で帯を描画させるためのノートオンフラグをセットする(s14)。また、s2でノートオフイベントデータが読み出された場合には、s5の判断でs15に進み、ノートオンフラグをリセットする(s15)。これにより、s8の動作がスキップされる。s2で読み出したデータが曲の終了を示すデータの場合には、それで動作を終了する。以上の動作により、図3(A)のような曲の進行に応じて画面の右方向に伸びてゆくようなピアノロールを表示することができる。
なお、ガイドメロディトラックは単音の歌唱旋律を再生するためのトラックであるため、ノートオンイベントデータの次のイベントデータは必ずノートオフイベントデータであり、上記の動作で複数の帯が並行して表示されることはない。
【0029】
図5は図3(B)に示すような、スクロールするピアノロールを表示するためのフローチャートである。ピアノロールの先頭が常にモニタ画面ほぼ中央になるように表示位置のX座標を0に設定する(s21)。そして、カラオケ曲の進行に同期したガイドメロディトラックのデータを読み出す(s22)。このガイドメロディトラックのデータの読み出しは、カラオケ曲の演奏を実行しているシーケンサ30によって行われる。デュレーションデータが読み出された場合には(s23)、そのデュレーションデータが指示する時間dを所定のクロックΔdに従ってカウントダウンし(s29)、0になったとき(s30)、次のデータを読み出す(s22)。このカウントダウンをしている間、曲が進行しているため、これに応じてピアノロール全体の表示を左にスクロールさせる(s26)。すなわち、全てのピアノロールの表示座標をΔxだけ減算する。表示しているピアノロールのうちX座標が0以下になった部分は表示から外れることになる。このときノートオン中であれば音高に応じて決められているY座標にピアノロールの帯をこのΔxの幅だけ(XmidからXmid−Δxの間に)新たに描画する(s27、s28)。なお、ノートオンしていないときにはs27の判断でs28の帯表示動作がスキップされるため、ガイドメロディのない区間は帯の表示をしないでスクロールのみが行われる。
【0030】
一方、s22でノートオンイベントデータが読み出された場合には、s24の判断でs33に進み、そのノートオンイベントデータが指示する音高に対応する帯の表示する帯の高さ(Y座標)を決定する(s33)。すなわち、音高が高いほど上方に帯を表示し、音高が低いほど下方に帯を表示する。帯の高さは半音毎に決められている。そして、前記s27、s28の動作で帯を描画させるためのノートオンフラグをセットする(s34)。また、s22でノートオフイベントデータが読み出された場合には、s25の判断でs35に進み、ノートオンフラグをリセットする(s35)。これにより、s28の動作がスキップされる。s22で読み出したデータが曲の終了を示すデータの場合には、それで動作を終了する。以上の動作により、図3(B)のような曲の進行に応じて左にスクロールするピアノロールを表示することができる。
図6は、図3(C)に示すピアノロールを表示するためのフローチャートである。演奏がスタートすると(s40)、シーケンサ30が実行している自動演奏とは、別にガイドメロディトラックの1ページ分のデータを先読みする(s41)。この1ページ分のデータの読み出しは、データを先頭から読み出してゆき、デュレーションデータの合計値がモニタの横幅(X=0〜Xmax)と一致するまでの全てのイベントデータ、デュレーションデータである。
【0031】
この1ページ分のガイドメロディデータに基づいて1ページ分のピアノロールを表示する(s42)。この表示は、図3(A)、図4の表示処理を一気に行うのと同じである。そして、この表示したピアノロール上で現在の演奏位置を指し示すカーソルを左端(X=0)に表示する(s43)。
【0032】
つぎに、この表示したカーソルを演奏時間の経過に応じて(曲の進行に対応させて)徐々にΔxずつ右に移動させてゆく。そして、カーソルが右端(X=Xmax)まで移動すると(s45)、現在表示しているピアノロールを消去して(s46)、s41にもどる。そして、曲が終了した時点で動作を終了する。
以上の動作により、1ページ分を一気に表示してその上でカーソルを移動させる図3(C)に示すようなピアノロールをモニタに表示させることができる。図3(C)、図6で説明したピアノロールにおいて、現在の演奏位置を示すものとしてカーソルを表示しているが、これ以外のオブジェクトを表示して現在の演奏位置を表示するようにしてもよい。また、オブジェクトを表示する代わりに、ピアノロールの帯の色を変えて現在の演奏位置を示すようにしてもよい。
【0033】
ここで、上記ピアノロールの表示を歌唱の採点結果に基づいて着色してゆく実施形態について説明する。
【0034】
図1のブロック図において、シーケンサ30は、演奏トラックのイベントデータを読み出して音源13に入力することによって音源13にカラオケ曲の楽音を発生させるとともに、ガイドメロディトラックのイベントデータを読み出して音源13に入力することによって音源13にガイドメロディを発生させる。同時に、シーケンサ30は、ガイドメロディトラックのイベントデータをリファレンスデータとして採点ユニット19に入力する。また、採点ユニット19には、A/Dコンバータ18でデジタルデータに変換された歌唱者の歌唱音声信号が入力される。
【0035】
採点ユニット19は、この歌唱音声信号から検出した周波数とリファレンスデータが指示する音高周波数とを比較し、その比較結果(ずれ量のセント値)である差分データを50ms毎に出力する。この差分データは、CPU10に入力され、採点処理プログラム35が処理する。採点処理プログラム35は、連続する3つの差分データを集計して、その150ms(50ms×3)の区間の歌唱を採点し、その採点結果に対応する色を決定する。そして、その色をピアノロール表示プログラム34に通知する。
【0036】
ピアノロール表示プログラム34は、表示しているピアノロールの先頭(現在の演奏位置)から−50ms〜200msの区間の帯をその色で着色する。
【0037】
図7は、CPU10の上記採点による着色処理の手順を示すフローチャートである。図8は採点による着色処理が行われているピアノロールの例を示す図である。カラオケ曲の演奏・歌唱者の歌唱に応じて採点ユニット19から50ms毎に差分データが入力される(s51)。3回分(150ms)の差分データに基づいて採点を行うため、3回分の差分データが蓄積されるまでs51の入力を繰り返す(s52)。3回分の差分データが蓄積されると、この差分データに基づいて採点を行う(s53)。この採点はその差分データの合計値や平均値などをある尺度に基づいて点数に変換するなどの処理で行われる。このようにして算出された採点結果(点数)に基づいてピアノロールの帯を着色する色を決定する(s54)。この色の決定は、点数を複数の領域に分けて各領域毎に特定の色を割り当てておき、s53で求められた点数が属している領域の色に決定するようにしてもよく、満点(100点)および0点にそれぞれ特定の色(たとえば緑と赤)を割り当てておき、s53で求められた点数に応じた中間色を求めてこの色に決定するようにしてもよい。
【0038】
そして、図8に示すように、そのとき表示しているピアノロールの先頭位置から200msさかのぼった位置から50msさかのぼった位置までの区間をこの決定された色で着色する(s55)。なお、着色する区間を150msの区間としたのは採点区間が150ms(50ms×3)だからである。また、塗りつぶす位置を現在の演奏位置から50msさかのぼったところからとしたのは、採点処理に約50msの時間を要するために採点結果の出力が約50ms遅れて出力されるからである。
曲が終了するまで以上の処理を繰り返し(s56)、曲が終了すると動作を終了する。
【0039】
なお、ピアノロールの横軸のスケール、すなわち単位時間(たとえば1秒)をどの長さで表すか、または1ページに何単位時間を表示するかの尺度は、固定であっても可変であってもよい。可変にする場合は、歌唱者がリモコンなどの操作で1ページに入る曲の長さを設定できるようにしてもよく、曲データにスケール情報を書き込んでおき、この曲情報に応じてスケールを決定するようにしてもよい。また、曲データにスケール情報がない場合であっても曲のテンポ情報に基づいて、自動的にスケールを決定するようにしてもよい。なお、上記図4〜図6のフローチャートにおいて、スケールは、Δxの大きさで設定される。
【0040】
また、採点およびピアノロールの着色は、上記実施形態では、150ms毎に行うようにしているが、この採点および着色の間隔も可変にしてもよい。可変の方式は、上記横軸のスケールと同様である。
【0041】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、カラオケ曲の演奏と並行して歌唱旋律をピアノロールにしてモニタに表示させることができるため、楽譜を読めない歌唱者であっても、視覚的に直観的に歌唱べき音高を知ることができる。
【0042】
また、この発明によれば、ピアノロール上に歌唱の結果が採点表示されるため、歌唱のどの部分が旨く歌えたか旨く歌えなかったかを視覚的に知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるカラオケ装置のブロック図
【図2】同カラオケ装置の曲データの構成を示す図
【図3】同カラオケ装置で表示されるピアノロールの例を示す図
【図4】同カラオケ装置のピアノロール表示動作を示すフローチャート
【図5】同カラオケ装置のピアノロール表示動作を示すフローチャート
【図6】同カラオケ装置のピアノロール表示動作を示すフローチャート
【図7】同カラオケ装置の採点動作を示すフローチャート
【図8】採点表示をしたピアノロールの例を示す図
【符号の説明】
10…CPU、11…ハードディスク、13…音源、14…ミキサ、15…サウンドシステム、16…スピーカ、17…マイク、18…A/Dコンバータ、19…採点ユニット、20…MPEGデコーダ、21…合成回路、22…モニタ、30…シーケンサ、33…映像再生プログラム、34…ピアノロール表示プログラム、35…採点処理プログラム
Claims (4)
- カラオケ曲を演奏するための曲データと、歌唱者に対して歌唱旋律をガイドするためのガイドメロディデータとを記憶した記憶手段と、
前記曲データに基づいてカラオケ曲を演奏する演奏手段と、
前記カラオケ曲の演奏と並行して、前記ガイドメロディデータを読み出し、歌唱旋律を縦軸を音高、横軸を時間に展開したピアノロールを描画してモニタに表示するピアノロール表示手段と、
を備えたカラオケ装置。 - 前記ピアノロール表示手段は、表示するピアノロール上における前記演奏手段の現在の演奏位置を指示する手段を含む請求項1に記載のカラオケ装置。
- 前記ガイドメロディデータは、前記曲データの一部であり、前記演奏手段は、このガイドメロディデータに基づいてガイドメロディ音を発生する請求項1または請求項2に記載のカラオケ装置。
- 歌唱者の歌唱音声を入力し、この歌唱音声を採点する採点手段を備え、前記ピアノロール表示手段は、前記採点手段の採点結果に応じて前記ピアノロールを着色する手段である請求項1、請求項2または請求項3に記載のカラオケ装置。
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