JP2004205034A

JP2004205034A - Head part, plastic working tool, and fastening tool

Info

Publication number: JP2004205034A
Application number: JP2003205739A
Authority: JP
Inventors: Yoshiya Honda; 義也本田; Hisao Ishii; 久夫石井
Original assignee: MTC KK; Topura Co Ltd; MTC Co Ltd Japan
Current assignee: MTC KK; Topura Co Ltd; MTC Co Ltd Japan
Priority date: 2002-11-08
Filing date: 2003-08-04
Publication date: 2004-07-22

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a head part capable of adhering a screw part to a fastening tool, a plastic working tool for forming the head part, and a fastening tool suitable for the head part. <P>SOLUTION: A projection 14 is formed on the side wall surface 12 of a hexalobular hole 11 to cause a fitting force between the hexalobular hole 11 and the tip of the fastening tool so that the screw part can be adhered to the tip of the fastening tool. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネジ部品における頭部、頭部を形成する塑性加工工具及び締結工具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ネジ部品における頭部は、一般に、締結工具が差し込まれる穴を有するタイプと、頭部の外壁面側から締結工具が嵌め込まれるタイプとに大別される。前者の代表的なものとしては、十字穴付き頭や六角穴付き頭が挙げられる。後者の代表的なものとしては、六角頭が挙げられる（例えば、非特許文献１参照）。
【０００３】
そして、締結工具が差し込まれる穴を有するタイプについては、十字穴付き頭のように、穴底に向かうにつれて穴の面積が小さくなるように、穴の側壁面が傾斜しているものと、六角穴付き頭やヘクサロビュラ穴のように、穴の側壁面が軸心に対して平行なものとに大別される。
【０００４】
前者の場合には、通常、ドライバーなどの締結工具についても、その先端が尖った形状（穴の傾斜面よりも傾斜角度が緩い傾斜面を有する形状）をしており、締結工具の先端を頭部の穴に押し込むと、締結工具の先端と頭部の穴とが嵌合する構造となっている。従って、ネジ部品を押さえていなくても締結工具の先端からネジ部品が落下してしまうことを防止できる利点がある。一方、締結時においては、締結工具の先端に対して締結工具先端を頭部の穴から抜き出す方向に分力を生じさせる構造であることから、いわゆる「カムアウト」と呼ばれる欠点がある。
【０００５】
これに対して後者の場合には、締結時においては、締結工具先端に対して頭部の穴から抜き出させる方向に分力は発生しない構造であることから、「カムアウト」の問題がないという利点がある。一方、締結工具の先端と頭部の穴とは遊嵌するに過ぎない構造であることから、ネジ部品を押さえていないと、締結工具の先端からネジ部品が落下してしまい作業性が悪いという欠点がある。
【０００６】
また、頭部の外壁面側から締結工具が嵌め込まれるタイプの場合には、モンキーレンチのように締結工具側にくわえ幅を調節する機能を有するものは別として、一般的なスパナなどの締結工具を用いる場合には、締結工具と頭部は遊嵌する構造である。従って、ネジ部品を押さえていないと、締結工具の先端からネジ部品が落下してしまい作業性が悪いという欠点がある。
【０００７】
【非特許文献１】
「ＪＩＳハンドブック３ねじ」財団法人日本規格協会
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
作業性向上の観点から、ネジ部品を押さえていなくても、締結工具からネジ部品が落下しないことが望まれる。これを実現するために、上記のように、締結工具に特殊な機構を設けることも考えられるが、通常の締結工具を利用した場合でもネジ部品の落下を防止できることが望まれる。
【０００９】
本発明の目的は、ネジ部品を締結工具に付着させることを可能とする頭部、及び、そのような頭部を形成する塑性加工工具、及び、そのような頭部に適した締結工具を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【００１１】
すなわち、頭部に、締結工具に対して当接する突起を設けて、この突起による当接力を利用して、ネジ部品が締結工具に付着されるようにした。
【００１２】
具体的には、「締結工具が差し込まれる穴を有する頭部」の場合には、穴の側壁面に突起を備える構成を採用した。また、「締結工具が遊嵌される外壁面を有する頭部」の場合には、外壁面に突起を備える構成を採用した。
【００１３】
以下、それぞれの場合について順に説明する。
【００１４】
「締結工具が差し込まれる穴を有する頭部」の場合には、締結工具の先端が頭部の穴に差し込まれると、穴の側壁面に設けた突起と、この突起に対向する対向面（穴の側壁面の一部、あるいは穴の側壁面に設けられた他の突起等）によって締結工具先端を挟み込むことになる。これにより、ネジ部品が締結工具の先端に付着される。
【００１５】
ここで、頭部に設けられる穴は、六角穴付き頭やヘクサロビュラ穴のように、穴の側壁面が軸心に対して傾斜していないものの他、十字穴付き頭のように、穴底に向かうにつれて穴の面積が小さくなるように、穴の側壁面が傾斜しているものも含まれる。
【００１６】
前者の場合には、一般的には、締結工具先端と穴は遊嵌する（嵌めたものと嵌められたものとの間に隙間（クリアランス）がある）構造であり、締結工具先端を穴に差し込んでも、ネジ部品は締結工具先端に付着しない。このような穴を有する頭部に本願発明の突起を適用することで、締結工具先端にネジ部品を付着させる機能が発揮される。
【００１７】
一方、後者の場合には、一般的には、締結工具先端と穴は嵌合する構造であり、締結工具先端を穴に差し込むと、ネジ部品は締結工具先端に付着する。このような穴を有する頭部に本願発明の突起を適用することで、締結工具先端にネジ部品を付着させる付着力を増強する機能が発揮される。
【００１８】
次に、「締結工具が遊嵌される外壁面を有する頭部」の場合には、締結工具が頭部に遊嵌されると、頭部の外壁面に設けた突起が、締結工具の遊嵌壁面に当接するため、嵌合力が生じることになる。これにより、ネジ部品が締結工具の先端に付着される。なお、「締結工具が遊嵌される外壁面を有する頭部」における「遊嵌」とは、上記「突起」が当接して、嵌合力が生じる前の状態を意味する。
【００１９】
また、上述した「突起」は、締結工具の頭部への差し込み量（嵌め込み量あるいは押し込み量）が増えるにつれて、突起の締結工具への当接力が徐々に増加して、ネジ部品の締結工具への付着力が徐々に増加するようにすると好適である。このようにすれば、締結工具を頭部に差し込む（嵌め込む）際に、ユーザに無理な力がかかることなく、ネジ部品を締結工具に付着させることができる。
【００２０】
これを実現する構成としては、「締結工具が差し込まれる穴を有する頭部」の場合には、突起が、締結工具の差し込み方向に向かうにつれて、突起に対向する対向面との間隔を徐々に狭くする傾斜面を有するようにすれば良い。これにより、締結工具が差し込まれるにつれて、突起と対向面との間隔が徐々に狭くなるため、締結工具先端を挟み込む力が徐々に大きくなる。
【００２１】
また、「締結工具が遊嵌される外壁面を有する頭部」の場合には、締結工具の差し込み方向に向かうにつれて、ネジの軸心から徐々に遠ざかる傾斜面を有するようにすれば良い。これにより、締結工具が差し込まれるにつれて、締結工具に対する押し込み量が徐々に増えるため、締結工具に対する当接力が徐々に大きくなる。
【００２２】
ここで、「締結工具が差し込まれる穴を有する頭部」の場合、及び「締結工具が遊嵌される外壁面を有する頭部」の場合の突起が有する上記の「傾斜面」には、平面状の傾斜面，テーパ面，球状の面、及びこれらに類する面のいずれも含まれる。
【００２３】
また、上記の突起は、締結工具によって締結側の回転方向にのみ力が作用した場合（締結工具による差し込み（押し込み）方向の力は無視する場合）に、突起の締結工具に対する当接力が減少される位置に備えられると好適である。すなわち、突起の締結工具に対する当接力は、締結部にネジ部品を運ぶまでの間に、ネジ部品を締結工具に付着させるために必要なものであって、締結工具による締結作業が開始された後は不要である。一方、突起が締結工具に当接する場合には、突起との当接部分に応力が集中しやすい。従って、締結時に突起の部分で発生する応力集中は、締結工具側及びネジ部品側のいずれにも好ましくない現象である。従って、上記の通り、突起は、締結工具による締結時には、突起の締結工具に対する当接力が減少される位置に備えられることで、応力集中を緩和することができ、好適である。
【００２４】
また、これまで説明した穴あるいは頭部は、塑性加工工具によって形成することが可能であり、穴あるいは外壁面の形成と同時に、上述した突起を形成すると好適である。これにより、簡単な加工で済む。
【００２５】
また、「締結工具が差し込まれる穴を有する頭部」に対する締結工具において、締結工具における頭部の穴に差し込まれる先端部に、頭部の穴の側壁面に設けられた突起が嵌る凹部を有すると好適である。
【００２６】
これにより、凹部を有していない場合に比べて、締結工具の差し込み深さを、より深くすることができる。また、突起と凹部との接触面積を十分に確保できる。これらのことから、突起の締結工具先端に対する付着力を大きくすることができる。
【００２７】
同様に、「締結工具が遊嵌される外壁面を有する頭部」に対する締結工具において、締結工具における頭部に遊嵌する穴の内壁面に、頭部の外壁面に設けられた突起が嵌る凹部を有すると好適である。
【００２８】
これにより、凹部を有していない場合に比べて、締結工具の差し込み深さを、より深くすることができる。また、突起と凹部との接触面積を十分に確保できる。これらのことから、突起の締結工具先端に対する付着力を大きくすることができる。
【００２９】
なお、「締結工具が差し込まれる穴を有する頭部」に対する締結工具、及び「締結工具が遊嵌される外壁面を有する頭部」に対する締結工具に設けられる凹部は、頭部に設けられた突起の形状に沿った形状であると好適である。このようにすれば、突起は凹部に、しっかりと嵌るため、突起の締結工具先端に対する付着力を、十分に大きくすることができる。
【００３０】
ただし、凹部を設けない場合に比べて、突起の締結工具先端に対する付着力を大きくする目的を果たすものであれば、凹部の形状は限定されるものではない。例えば、突起に傾斜面が設けられている場合には、凹部に、この傾斜面と同じ方向に傾斜する傾斜面を設ければ、これらの傾斜面の形状が異なっていても、当該目的を達成する。
【００３１】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【００３２】
また、以下に説明する本実施の形態に係る頭部は、各種ネジ部品（おねじ部品）の一部を構成するものであるが、ネジ部品の種類については限定されることはない。例えば、ボルト，小ネジ，タッピングネジなどに適用可能である。また、ネジ部品の構成のうち頭部を除くネジ部等に関しては、各種公知技術を適用可能であるので、その説明は省略する。
【００３３】
（第１の実施の形態）
図１〜図１１を参照して、本発明の第１の実施の形態に係る頭部及び塑性加工工具及び締結工具について説明する。図１は本発明の第１の実施の形態に係る頭部の斜視図である。図２は本発明の第１の実施の形態に係る頭部の正面図である（ネジ部の一部を点線で示している）。図３は本発明の第１の実施の形態に係る頭部に設けた穴の上面図である。図４は図３中ＡＡ断面図である。図５は図３中ＢＢ断面図である。図６は図４において締結工具が差し込まれた状態を示す断面図である。図７は本発明の第１の実施の形態に係る頭部に設ける穴を形成する塑性加工工具の斜視図である。図８は図７に示す塑性加工工具の一部拡大正面図である。図９は本発明の第１の実施の形態に係る頭部に好適に用いられる締結工具先端の斜視図である。図１０は一般的な締結工具を用いた場合と図９に示す締結工具を用いた場合との比較説明図である。
【００３４】
本実施の形態においては、頭部の一例として、ヘクサロビュラ穴付きさら頭を例にして説明する。
【００３５】
図１に示すように、本実施の形態に係る頭部１０は、その上面にヘクサロビュラ穴１１を有する。
【００３６】
このヘクサロビュラ穴１１の基本形状は、ＩＳＯ規格及びＪＩＳ規格にも規定されているように、上面から見た形状は六つの耳たぶ状の曲線で構成された形状である。そして、締結工具からのトルク伝達面となる側壁面１２は、ネジの軸心に対して傾斜していない面で構成されている。底面１３については、ネジ部品あるいは頭部の基本的機能とは直接関係しないため、その形状等は適宜のものを採用できるが、一般的には、図２，４，５，６に示すように、テーパ面で構成される。
【００３７】
そして、このような頭部を有するネジ部品を締結する締結工具については、公知技術であるので詳細な説明は省略するが、一般的に、その先端がヘクサロビュラ穴に遊嵌する構成となっている。
【００３８】
すなわち、軸心に垂直な断面形状が、ヘクサロビュラ穴の軸心に垂直な断面形状（六つの耳たぶ状の曲線で構成された形状）に相似する形状であり、クリアランス分だけ小さくなった形状である。そして、外壁面は、軸心に対して傾斜していない面で構成される。
【００３９】
このように構成される締結工具先端を一般的なヘクサロビュラ穴に差し込むと、工具先端とヘクサロビュラ穴は遊嵌する。つまり、工具先端の外壁面とヘクサロビュラ穴の内壁面が多少の隙間を有する状態で嵌り合う。このように両者は遊嵌するに過ぎないことから、工具先端とヘクサロビュラ穴との間では、嵌合力は発生しない。従って、ネジ部品を押さえていないと、ネジ部品は工具先端から脱落してしまうため、特に、狭い箇所等にネジ部品を締結する場合に、作業性が悪いという欠点を有する。
【００４０】
そこで、本実施の形態においては、ヘクサロビュラ穴１１の側壁面１２に突起１４を設ける構成を採用した。これにより、ヘクサロビュラ穴１１と締結工具の先端との間に嵌合力を生じさせて、ネジ部品を締結工具先端に付着させることを可能とした。
【００４１】
本実施の形態においては、この突起１４は、ヘクサロビュラ穴１１の底面１３側に設ける構成とした。
【００４２】
その理由は、穴の開口端面付近に突起を設けた場合には、締結工具の先端が突起と嵌合することにより、締結工具先端を穴の奥まで十分に差し込むのに必要以上の力を必要としてしまったり、締結工具先端が十分に差し込まれないまま締結作業が行われてしまったりする懸念があるからである。
【００４３】
ただし、ヘクサロビュラ穴１１と締結工具の先端との間に嵌合力を生じさせる機能を発揮させるという意味では、突起１４の高さ方向の位置は特に限定されない。
【００４４】
また、突起１４を設ける位置は、穴の深さ全長寸法に対して、底面１３から１０〜２０％の距離よりも深い位置に設けるのが望ましい。ただし、図では、説明を分かりやすくするために、突起１４は誇張・拡大して示している。
【００４５】
このような位置に設けると望ましい理由は、締め付けトルクと緩めトルクがおおよそ８：２の関係にあることに起因する。
【００４６】
そして、本実施の形態に係る突起１４は、締結工具の差し込み方向に向かうにつれて（言い換えれば、穴の開口端面側から底面１３側に向かうにつれて）、突起１４に対向する対向面との間隔を徐々に狭くする（言い換えれば、軸心に向かって徐々に突き出る）傾斜面を有している。本実施の形態では、図１，４，６に示すように、略楕円球状の曲面で構成される傾斜面を有している。
【００４７】
また、本実施の形態では、突起１４は、図３に示すように、ヘクサロビュラ穴１１における側壁面１２のうち、軸心方向に突き出た一対の面に、それぞれ１箇所ずつ、計２箇所に設けるようにした。
【００４８】
以上のように構成された頭部１０に対して、締結工具５０を差し込む場合について説明する。
【００４９】
締結工具５０の先端をヘクサロビュラ穴１１に差し込んでいくと、突起１４に当接するまでは、通常のヘクサロビュラ穴に差し込む場合と同様に、締結工具５０の先端とヘクサロビュラ穴１１は遊嵌状態にある。
【００５０】
そして、締結工具５０の先端をヘクサロビュラ穴１１に更に差し込んでいくと、締結工具５０の先端は、突起１４に当接し、突起１４の傾斜面に沿って進んでいく。本実施の形態では、一対の突起１４がそれぞれ対向する位置に設けられているため、締結工具５０の先端は、通常、いずれか一方の突起１４の傾斜面に沿って導かれ、その後、他方の突起１４にも当接する。ただし、締結工具５０と頭部１０の軸心が略完全に一致しながら締結工具５０の先端が差し込まれた場合には、当該先端が一対の突起１４に同時に当接することもあり得る。
【００５１】
締結工具５０の先端が一対の突起１４のいずれにも当接した後に、更に締結工具５０を差し込んでいくと、締結工具５０の先端は、これらの突起１４によって挟み込まれる。一対の突起１４間の距離は底面１３に近付くほど、徐々に狭くなる傾斜面を有することから、これらの突起１４による挟み込み力は、締結工具５０の差し込み量が大きいほど大きくなる。
【００５２】
以上のことから、締結工具５０の先端が一対の突起１４のいずれにも当接した後に、更に締結工具５０を差し込むに伴い、突起１４の締結工具５０の先端に対する当接力及び一対の突起１４による挟持力が発生し、すなわち、締結工具５０の先端とヘクサロビュラ穴１１との間で嵌合力が発生する。そして、この嵌合力は、締結工具５０の差し込み量が大きくなるほど、大きくなっていく。
【００５３】
このように、ネジ部品に、本実施の形態に係る頭部１０を適用することによって、頭部１０に設けたヘクサロビュラ穴１１と締結工具５０の先端とを嵌合させることが可能となる。これにより、ネジ部品を締結工具５０に対して付着させることが可能となる。
【００５４】
従って、ネジ部品を手指等で押さえていなくても、ネジ部品を締結工具５０に付着させた状態のまま、所望の締結箇所に運ぶことが可能となる。これにより、例えば、手指等が入りにくい狭い位置にネジ部品による締結を行う場合でも、ネジ部品を当該締結箇所に運ぶ途中でネジ部品が落下してしまうことを防止でき、作業性に優れる。
【００５５】
なお、これまでの説明においては、突起１４が、それぞれが対向するように２箇所設けられる構成を説明したが、突起１４の配置位置及び配置個数は限定されることなく、適宜設定することができる。突起１４をそれぞれ対向させないような配置とした場合には、締結工具５０の先端は、一方が突起１４で、他方が突起１４のない部分の側壁面１２によって挟持されることは言うまでもない。
【００５６】
また、突起１４は傾斜面を有するように構成する場合を示したが、突起１４により嵌合力を生じさせる機能を発揮するという意味では、傾斜面を備えない構成としても良い。ただし、上記の通り、傾斜面を有する構成とすることで、締結工具５０の差し込み量を増やすにつれて、徐々に嵌合力を増加させることができる利点がある。これにより、ユーザ（締結作業の作業者）は、無理な力を要することなく、適度な力でネジ部品を締結工具５０に付着させることができることから、傾斜面を有する構成とする方が好適である。
【００５７】
ここで、傾斜面の形状は、略楕円球状の曲面で構成されるものについて示したが、勿論このような形状に限定されることはなく、平面状の傾斜面，テーパ面，球状の面、及びこれらに類する面としても、同様の機能を発揮させることができることは言うまでもない。
【００５８】
また、頭部の基本形状として、さら頭の場合を例にして説明したが、勿論これに限定されず、各種形状を採用できる。
【００５９】
そして、頭部に形成する穴として、ヘクサロビュラ穴の場合を例して説明したが、これに限らず各種形状の穴を採用できる。ただし、頭部に形成する穴は、ヘクサロビュラ穴のように穴の側壁面が軸心に対して傾斜していないもの（ヘクサロビュラ穴以外の代表例としては六角穴）と、十字穴付き頭のように、穴底に向かうにつれて穴の面積が小さくなるように、穴の側壁面が傾斜しているものとの大別される。
【００６０】
そして、前者の場合には、本来、締結工具の先端と頭部の穴は嵌合する構造ではないのに対して、本実施の形態の突起を適用することで、締結工具の先端と頭部の穴が嵌合するという優れた効果が発揮する。つまり、本来、ネジ部品が締結工具に対して付着する機能はなかったのに対して、付着機能が発揮されるという効果がある。
【００６１】
一方、後者の場合には、本来、締結工具の先端と頭部の穴は嵌合する構造であるので、このような頭部に本実施の形態の突起を適用した場合には、嵌合力を増強させるという効果が発揮する。つまり、元々、ネジ部品が締結工具に対して付着する機能があったが、この付着力を増強する機能が発揮される。
【００６２】
このように、両者に本実施の形態の突起を適用した場合には、その機能や効果には相違する点がある。
【００６３】
次に、本実施の形態に係る頭部１０のヘクサロビュラ穴を形成する塑性加工工具について、特に、図７及び図８を参照して説明する。
【００６４】
一般的に、ネジ部品の頭部は、塑性加工の一種である冷間圧造加工によって作成される。本実施の形態における頭部１０も、冷間圧造加工によって加工することが可能である。
【００６５】
図７及び図８に示す加工工具６０は、ヘクサロビュラ穴１１を含む頭部１０の上面側を形成するポンチ（パンチ）である。この加工工具６０は、ヘクサロビュラ穴を形成する一般的なポンチと基本的な構成は同一であり、ヘクサロビュラ穴の形状に対応する穴形成部６１が設けられている。
【００６６】
そして、本実施の形態においては、この穴形成部６１の先端付近に凹部６２が設けられている。
【００６７】
このように構成された加工工具６０を用いて冷間圧造加工を行うことによって、ヘクサロビュラ穴１１の形成と同時に、突起１４を形成することが可能となる。従って、簡単に突起１４を形成することができる。
【００６８】
次に、本実施の形態に係る頭部１０に対して、好適に利用可能な締結工具について、図９及び図１０を参照して説明する。
【００６９】
図１０（Ａ）は一般的な締結工具５０を用いた場合において、締結工具５０と頭部１０に設けたヘクサロビュラ穴１１との嵌合状態を示している。また、図１０（Ｂ）は本実施の形態に係る頭部１０に対して、好適に利用可能な締結工具５５を用いた場合において、締結工具５５と頭部１０に設けたヘクサロビュラ穴１１との嵌合状態を示している。
【００７０】
図１０（Ａ）に示すように、一般的な締結工具５０を用いた場合には、その先端のエッジの部分が、突起１４に当接する。この当接部（図中Ｘ部分）においては、締結工具５０の先端のエッジ部分と突起１４は点接触（当接面積が極めて小さい面接触と言うこともできる）する。また、突起１４は、通常微小であるので、その形状や寸法を管理するのは難しい場合がある。そのため、突起１４の傾斜角度はばらつきやすい。従って、その傾斜角度によっては、締結工具５０の差し込み深さＨ１が不十分になる虞がある。以上のことから、突起１４によって得られる嵌合力は不安定であり、十分な嵌合力が得られない虞がある。また、締結工具５０の先端と突起１４の接触面積が小さいと、これらに作用する応力集中が大きくなり、好ましくない。
【００７１】
そこで、図９，図１０（Ｂ）に示す締結工具５５のように、頭部１０に設けたヘクサロビュラ穴１１に差し込まれる先端部に、突起１４が嵌る凹部としての溝５６を設けると好適である。この締結工具５５を用いた場合には、図１０（Ｂ）に示すように、突起１４が溝５６に嵌る。従って、締結工具５５の先端の溝５６と突起１４との接触部（図中Ｙ）は面接触する。また、突起１４が溝５６に嵌るように構成されることから、突起１４の傾斜角度がばらついたとしても、締結工具５０の差し込み深さＨ２を十分に確保できる。以上のことから、突起１４によって得られる嵌合力を安定することができ、十分な嵌合力を得ることができる。また、締結工具５５の先端と突起１４の接触面積を大きくできるので、これらに作用する応力集中を緩和できる。更に、トルクを伝達するための有効距離を十分に確保できる。
【００７２】
ここで、溝５６は、図９，図１０（Ｂ）に示すように、突起１４の形状に沿った形状とすると好適である。つまり、突起１４は略楕円形状の曲面で構成される傾斜面を有しているので、溝５６も、同一寸法あるいは若干小さい寸法であって、同一形状の傾斜面を有するようにすると好適である。こうすることで、突起１４は、溝５６に、しっかりと嵌るため、突起１４の締結工具５５の先端に対する付着力を、十分に大きくすることができる。
【００７３】
ただし、要は、付着力を大きくする目的を果たすことが可能であれば、凹部（溝）は、どのような形状にしても構わない。例えば、略楕円形状の曲面で構成される傾斜面を有する突起１４に対して、溝５６には、平面状の傾斜面やテーパ面を設けた場合であっても、上記目的を果たすことは可能である。
【００７４】
また、頭部１０には突起１４を２箇所しか設けないのに対して、締結工具５５には溝５６を６箇所設けた理由は次の通りである。つまり、前者の場合には、突起１４とその対向面によって、締結工具５５の先端を挟み込むことが目的である。従って、突起１４は１〜２個設ければ、十分目的を果たすことができる。これ以上突起１４を設けることは、応力集中の箇所が増えてしまい、好ましくはないと考えられる。一方、後者の場合に、突起１４の数と同一の数だけ溝５６を設けた場合には、締結工具５５を頭部１０に設けたヘクサロビュラ穴１１に差し込む場合における回転方向の位置が一義的に決まってしまう。これに対して、溝５６を６箇所に設けておけば、回転方向には関係なく、締結工具５５を頭部１０に設けたヘクサロビュラ穴１１に差し込めば、必ず、突起１４と溝５６が嵌ることになる。
【００７５】
（第２の実施の形態）
図１１〜図１３には、本発明の第２の実施の形態が示されている。本実施の形態では、上記第１の実施の形態における突起の配置位置を一定の領域に限定した点に特徴がある。
【００７６】
その他の構成および作用については第１の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【００７７】
図１１は本発明の第２の実施の形態に係る頭部に設けた穴の上面図である。図１２は図１１中ＣＣ断面図である。図１３は図１２において締結工具が差し込まれた状態を示す断面図である。
【００７８】
各図において、矢印Ｒは、締結時（締め付け時）における締結工具の回転方向を示している。
【００７９】
本実施の形態においては、突起１４の配置位置を、締結工具を締結方向に回転した場合に、突起１４の締結工具先端の側面に対する当接力が減少する位置に設定している。ただし、ここでは締結工具による差し込み（押し込み）方向への力は考えない。
【００８０】
つまり、例えば、図１１に示す位置に突起１４を配置すれば、締結工具を締結方向に回転させると、締結工具５０の先端は、図１１に示すように、突起１４に対向する対向面（側壁面１２のうち突起１４のない部分の面）側を押圧する。従って、突起１４の締結工具５０の先端の側面に対する当接力は減少する。
【００８１】
このような配置にした理由について以下に説明する。
【００８２】
突起１４の締結工具５０の先端に対する当接力は、所望の締結部にネジ部品を運ぶまでの間に、ネジ部品を締結工具に付着させるために必要なものであって、締結工具による締結作業が開始された後は不要である。一方、突起１４が締結工具５０に当接する場合には、突起１４との当接部分に応力が集中しやすい。締結時に突起の部分で発生する応力集中は、締結工具側及びネジ部品側のいずれにも好ましくない現象である。従って、上記の通り、突起１４を、締結工具５０による締結時には、突起１４の締結工具に対する当接力が減少される位置に配置させることで、応力集中を緩和することができるという利点がある。
【００８３】
なお、締結時における締結工具先端の、頭部に設けられた穴の側壁面に対する応力分布は穴の形状によって異なる。つまり、締結時における締結工具先端の、頭部に設けられた穴の側壁面に対する当接力は、穴の形状によって、当接力が増加する部分と当接力が減少する部分（あるいは当接されない部分）とがおおよそ定まる。従って、突起の配置位置は、穴の形状に応じて、突起の締結工具先端に対する当接力が減少する位置に配置すればよい。
【００８４】
なお、本実施の形態においても、上記第１の実施の形態の場合と同様に、突起１４を形成すべき位置に凹部が設けられた加工工具を用いて、冷間圧造加工を行うことで、ヘクサロビュラ穴１１の形成と同時に、突起１４を形成することができることは言うまでもない。
【００８５】
また、締結工具に関しても、上記第１の実施の形態の場合と同様に、突起が嵌る凹部（溝）を設けたものを用いると好適であることは言うまでもない。
【００８６】
（第３の実施の形態）
図１４〜図１９を参照して、本発明の第３の実施の形態に係る頭部及び塑性加工工具及び締結工具について説明する。図１４は本発明の第３の実施の形態に係る頭部の斜視図である。図１５は本発明の第３の実施の形態に係る頭部の正面図である（ネジ部の一部を点線で示している）。図１６は本発明の第３の実施の形態に係る頭部の上面図である。図１７は本発明の第３の実施の形態に係る頭部に締結工具を嵌め込んだ状態を説明する説明図である。図１８は本発明の第３の実施の形態に係る頭部を形成する塑性加工工具の斜視図である。図１９は本発明の第３の実施の形態に係る頭部に好適に用いられる締結工具先端の斜視図である。
【００８７】
本実施の形態においては、頭部の一例として、フランジ付きヘクサロビュラ頭を例にして説明する。
【００８８】
図１４に示すように、本実施の形態に係る頭部２０は、その下端部にフランジを有するヘクサロビュラ頭である。その外形の基本形状は、上面から見た形状は六つの耳たぶ状の曲線で構成された形状である。そして、締結工具からのトルク伝達面となる外壁面２１は、ネジの軸心に対して傾斜していない面で構成されている。
【００８９】
そして、このような頭部を有するネジ部品を締結する締結工具は、通常、その先端に、ヘクサロビュラ頭に遊嵌する穴（底を備える穴のほか、貫通孔の場合もある）を備えている。
【００９０】
この穴は、穴の中心に垂直な断面形状が、ヘクサロビュラ頭の軸心に垂直な断面形状に相似する形状であり、クリアランス分だけ大きくなった形状である。そして、穴の内周壁面は、軸心に対して傾斜していない面で構成される。
【００９１】
このように構成される締結工具に設けられた穴を一般的なヘクサロビュラ頭に嵌め込むと、この穴とヘクサロビュラ頭は遊嵌する。つまり、この穴の内周壁面とヘクサロビュラ頭の外壁面が多少の隙間を有する状態で嵌り合う。このように両者は遊嵌するに過ぎないことから、工具に設けられた穴とヘクサロビュラ頭との間では、嵌合力は発生しない。従って、ネジ部品を押さえていないと、ネジ部品は工具先端から脱落してしまうため、特に、狭い箇所等にネジ部品を締結する場合に、作業性が悪いという欠点を有する。
【００９２】
そこで、本実施の形態においては、頭部２０の外壁面２１に突起２２を設けることで、頭部２０と締結工具に設けられた穴との間に嵌合力を生じさせて、ネジ部品を締結工具先端に付着させることを可能とする構成とした。
【００９３】
本実施の形態においては、この突起２２は、頭部２０の下端側（ネジ形成部側）に設ける構成とした。
【００９４】
その理由は、頭部の上端付近に突起を設けた場合には、締結工具の先端が突起と嵌合することにより、締結工具先端を十分に嵌め込むのに必要以上の力を必要としてしまったり、締結工具先端が十分に嵌め込まれないまま締結作業が行われてしまったりする懸念があるからである。
【００９５】
ただし、頭部２０と締結工具に設けられた穴との間に嵌合力を生じさせる機能を発揮させるという意味では、突起２２の高さ方向の位置は特に限定されない。
【００９６】
また、突起２２を設ける位置は、頭部の高さ全長寸法に対して、頭部２０の下端から１０〜２０％の距離よりも低い位置に設けるのが望ましい。ただし、図では、説明を分かりやすくするために、突起２２は誇張・拡大して示している。
【００９７】
このような位置に設けると望ましい理由は、締め付けトルクと緩めトルクがおおよそ８：２の関係にあることに起因する。
【００９８】
そして、本実施の形態に係る突起２２は、締結工具の嵌め込み方向に向かうにつれて（言い換えれば、頭部２０の上端側から下端側に向かうにつれて）、軸心から徐々に遠ざかる（言い換えれば、外方に徐々に突き出る）傾斜面を有している。本実施の形態では、図１４〜図１７に示すように、略楕円球状の曲面で構成される傾斜面を有している。
【００９９】
また、本実施の形態では、突起２２は、図１６に示すように、頭部２０の外壁面２１のうち、軸心方向に凹んだ一対の面に、それぞれ１箇所ずつ、計２箇所に設けるようにした。
【０１００】
以上のように構成された頭部２０に対して、締結工具に設けられた穴を嵌め込む場合について説明する。
【０１０１】
締結工具７０に設けられた穴を頭部２０に嵌め込んでいくと、突起２２に当接するまでは、通常のヘクサロビュラ頭に嵌め込むのと同様に、締結工具７０に設けられた穴と頭部２０は遊嵌状態にある。
【０１０２】
そして、締結工具７０に設けられた穴を頭部２０に更に嵌め込んでいくと、締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１は、突起２２に当接し、突起２２の傾斜面に沿って進んでいく。本実施の形態では、軸心に対称な位置に、一対の突起２２がそれぞれ設けられているため、締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１は、通常、いずれか一方の突起２２の傾斜面に沿って導かれ、その後、他方の突起２２にも当接する。ただし、締結工具７０に設けられた穴の中心軸と頭部２０の軸心が略完全に一致しながら締結工具７０に設けられた穴が嵌め込まれた場合には、この穴の内壁面７１が一対の突起２２に同時に当接することもあり得る。
【０１０３】
締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１が一対の突起２２のいずれにも当接した後に、更に、この穴を嵌め込んでいくと、突起２２による当接によって、嵌合力が生じる。これは、締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１が、頭部２０の外壁面２１に設けられた一対の突起２２を挟み込むことになるからである。
【０１０４】
そして、一対の突起２２は、下端に近付くほど、徐々に外側に突き出る傾斜面を有することから、これら突起２２による嵌合力は、締結工具７０に設けられた穴の嵌合量が大きいほど大きくなる。なお、図１７には、締結工具７０に設けられた穴と頭部２０との嵌合状態を示しており、図では、締結工具について、その穴の内壁面７１の位置を実線で示している。
【０１０５】
以上のことから、締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１が一対の突起２２のいずれにも当接した後に、更に、この穴を嵌合させるに伴い、両者の間で嵌合力が発生する。そして、この嵌合力は、締結工具７０に設けられた穴の嵌め込み量が大きくなるほど、大きくなっていく。
【０１０６】
このように、ネジ部品に、本実施の形態に係る頭部２０を適用することによって、頭部２０と締結工具７０に設けられた穴とを嵌合させることが可能となる。これにより、ネジ部品を締結工具に対して付着させることが可能となる。
【０１０７】
従って、ネジ部品を手指等で押さえていなくても、ネジ部品を締結工具に付着させた状態のまま、所望の締結箇所に運ぶことが可能となる。これにより、例えば、手指等が入りにくい狭い位置にネジ部品による締結を行う場合でも、ネジ部品を当該締結箇所に運ぶ途中でネジ部品が落下してしまうことを防止でき、作業性に優れる。
【０１０８】
なお、これまでの説明においては、突起２２が、軸心に対して対照的な位置にそれぞれ２箇所設けられる構成を示したが、突起２２の配置位置及び配置個数は限定されることなく、適宜設定することができる。突起２２が軸心に対して対照的な位置に設けられないような配置とした場合には、締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１は、一方が突起２２で他方が突起２２のない部分の外壁面２１を挟持して嵌合力が発生することになる。
【０１０９】
また、突起２２は傾斜面を有するように構成する場合を示したが、突起２２により嵌合力を生じさせる機能を発揮するという意味では、傾斜面を備えない構成としても良い。ただし、上記の通り、傾斜面を有する構成とすることで、締結工具の差し込み量を増やすにつれて、徐々に嵌合力を増加させることができる利点がある。これにより、ユーザ（締結作業の作業者）は、無理な力を要することなく、適度な力でネジ部品を締結工具に付着させることができることから、傾斜面を有する構成とする方が好適である。
【０１１０】
ここで、傾斜面の形状は、略楕円球状の曲面で構成されるものについて示したが、勿論このような形状に限定されることはなく、平面状の傾斜面，テーパ面，球状の面、及びこれらに類する面としても、同様の機能を発揮させることができることは言うまでもない。
【０１１１】
また、頭部の基本形状としてフランジ付きヘクサロビュラ頭の場合を例にして説明したが、勿論これに限らず、例えば、六角頭など各種形状を採用できる。勿論、フランジのない頭部についても適用可能である。
【０１１２】
次に、本実施の形態に係る頭部２０を形成する塑性加工工具について、特に図１８を参照して説明する。
【０１１３】
一般的に、ネジ部品の頭部は、塑性加工の一種である冷間圧造加工によって作成される。本実施の形態における頭部２０も、冷間圧造加工によって加工することが可能である。
【０１１４】
図１８に示す加工工具８０は、頭部２０を形成するポンチである。この加工工具８０は、ヘクサロビュラ頭を形成する一般的なポンチと基本的な構成は同一であり、ヘクサロビュラ頭の形状に対応する穴８１が設けられている。
【０１１５】
そして、本実施の形態においては、この穴８１の開口端部付近に凹部８２が設けられている。
【０１１６】
このように構成された加工工具８０を用いて冷間圧造加工を行うことによって、ヘクサロビュラ頭（頭部２０）の形成と同時に、突起２２を形成することが可能となる。従って、簡単に突起２２を形成することができる。
【０１１７】
次に、本実施の形態に係る頭部２０に対して、好適に利用可能な締結工具について、図１９を参照して説明する。
【０１１８】
本実施の形態に係る頭部２０においても、一般的な締結工具７０を用いた場合には、十分な嵌合力が得られない虞があり、また、応力集中が大きくなる。これに関しては、上記第１の実施の形態の説明において、図１０を参照して説明したのと同様であることは言うまでもない。そこで、図１９に示す締結工具７５のように、頭部２０に遊嵌する穴の内壁面に、突起２２が嵌る凹部としての溝７６を設けると好適である。このように、溝７６を設けることで、上記第１の実施の形態で説明したのと同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【０１１９】
（第４の実施の形態）
図２０及び図２１には、本発明の第４の実施の形態が示されている。本実施の形態では、上記第３の実施の形態における突起の配置位置を一定の領域に限定した点に特徴がある。
【０１２０】
その他の構成および作用については第３の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【０１２１】
図２０は本発明の第４の実施の形態に係る頭部の上面図である。図２１は本発明の第４の実施の形態に係る頭部に締結工具を嵌め込んだ状態を説明する説明図である。
【０１２２】
図２０において、矢印Ｒは、締結時（締め付け時）における締結工具の回転方向を示している。
【０１２３】
本実施の形態においては、突起２２の配置位置を、締結工具を締結方向に回転した場合に、突起２２の締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１（遊嵌壁面に相当する）に対する当接力が減少する位置に設定している。ただし、ここでは締結工具による差し込み（押し込み）方向への力は考えない。
【０１２４】
つまり、例えば、図２０に示す位置に突起２２を配置すれば、締結工具を締結方向に回転させると、締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１は、外壁面２１のうち突起２２のない部分の面を押圧する。従って、突起２２の上記内壁面７１に対する当接力は減少する。
【０１２５】
このような配置にした理由について以下に説明する。
【０１２６】
突起２２の締結工具７０に設けられた穴の内壁面７１に対する当接力は、所望の締結部にネジ部品を運ぶまでの間に、ネジ部品を締結工具に付着させるために必要なものであって、締結工具による締結作業が開始された後は不要である。一方、突起２２が上記内壁面７１に当接する場合には、突起２２との当接部分に応力が集中しやすい。締結時に突起の部分で発生する応力集中は、締結工具側及びネジ部品側のいずれにも好ましくない現象である。従って、上記の通り、突起２２を、締結工具による締結時には、突起２２の上記内壁面７１に対する当接力が減少される位置に配置させることで、応力集中を緩和することができるという利点がある。
【０１２７】
なお、締結時における締結工具に設けられた穴の内壁面の、頭部の外壁面に対する応力分布は穴の形状によって異なる。つまり、締結時における締結工具に設けられた穴の内壁面の頭部外壁面に対する当接力は、穴の形状によって、当接力が増加する部分と当接力が減少する部分（あるいは当接されない部分）とがおおよそ定まる。従って、突起の配置位置は、穴の形状に応じて、突起の締結工具に設けられた穴の内壁面に対する当接力が減少する位置に配置すればよい。
【０１２８】
なお、本実施の形態においても、上記第３の実施の形態の場合と同様に、突起２２を形成すべき位置に凹部が設けられた加工工具を用いて、冷間圧造加工を行うことで、頭部２０の形成と同時に、突起２２を形成することができることは言うまでもない。
【０１２９】
また、締結工具に関しても、上記第３の実施の形態の場合と同様に、突起が嵌る凹部（溝）を設けたものを用いると好適であることは言うまでもない。
【０１３０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、ネジ部品を締結工具に付着させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態に係る頭部の斜視図である。
【図２】本発明の第１の実施の形態に係る頭部の正面図である。
【図３】本発明の第１の実施の形態に係る頭部に設けた穴の上面図である。
【図４】図３中ＡＡ断面図である。
【図５】図３中ＢＢ断面図である。
【図６】図４において締結工具が差し込まれた状態を示す断面図である。
【図７】本発明の第１の実施の形態に係る頭部に設ける穴を形成する塑性加工工具の斜視図である。
【図８】図７に示す塑性加工工具の一部拡大正面図である。
【図９】本発明の第１の実施の形態に係る頭部に好適に用いられる締結工具先端の斜視図である。
【図１０】一般的な締結工具を用いた場合と図９に示す締結工具を用いた場合との比較説明図である。
【図１１】本発明の第２の実施の形態に係る頭部に設けた穴の上面図である。
【図１２】図１１中ＣＣ断面図である。
【図１３】図１２において締結工具が差し込まれた状態を示す断面図である。
【図１４】本発明の第３の実施の形態に係る頭部の斜視図である。
【図１５】本発明の第３の実施の形態に係る頭部の正面図である。
【図１６】本発明の第３の実施の形態に係る頭部の上面図である。
【図１７】本発明の第３の実施の形態に係る頭部に締結工具を嵌め込んだ状態を説明する説明図である。
【図１８】本発明の第３の実施の形態に係る頭部を形成する塑性加工工具の斜視図である。
【図１９】本発明の第３の実施の形態に係る頭部に好適に用いられる締結工具先端の斜視図である。
【図２０】本発明の第４の実施の形態に係る頭部の上面図である。
【図２１】本発明の第４の実施の形態に係る頭部に締結工具を嵌め込んだ状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
１０頭部
１１ヘクサロビュラ穴
１２側壁面
１３底面
１４突起
２０頭部
２１外壁面
２２突起
５０締結工具
５５締結工具
５６溝
６０加工工具
６１穴形成部
６２凹部
７０締結工具
７１内壁面
７５締結工具
７６溝
８０加工工具
８１穴
８２凹部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a head of a screw part, a plastic working tool for forming the head, and a fastening tool.
[0002]
[Prior art]
Generally, the head of the screw component is roughly classified into a type having a hole into which a fastening tool is inserted, and a type into which the fastening tool is fitted from the outer wall surface side of the head. Representative examples of the former include a cross-shaped head and a hexagonal-shaped head. A typical example of the latter is a hexagonal head (for example, see Non-Patent Document 1).
[0003]
For a type having a hole into which a fastening tool is inserted, such as a head having a cross-shaped hole, a side wall surface of the hole is inclined so that the area of the hole becomes smaller toward the bottom of the hole, and a hexagonal hole. Like a head and a hexalobular hole, the side wall surface of the hole is roughly divided into those parallel to the axis.
[0004]
In the former case, the fastening tool such as a screwdriver also usually has a sharpened tip (a shape having an inclined surface whose inclination angle is smaller than the inclined surface of the hole). When pressed into the hole of the part, the tip of the fastening tool and the hole in the head are fitted. Therefore, there is an advantage that the screw component can be prevented from dropping from the tip of the fastening tool even if the screw component is not pressed. On the other hand, at the time of fastening, there is a so-called "cam-out" defect because of the structure in which a component force is generated in the direction in which the tip of the fastening tool is pulled out from the hole of the head with respect to the tip of the fastening tool.
[0005]
On the other hand, in the latter case, at the time of fastening, since there is no component force in the direction in which the tip of the fastening tool is pulled out from the hole in the head, there is no problem of "cam out" There are advantages. On the other hand, since the tip of the fastening tool and the hole in the head are only loosely fitted, if the screw is not pressed, the screw will fall from the tip of the fastening tool, resulting in poor workability. There are drawbacks.
[0006]
In addition, in the case of a type in which a fastening tool is fitted from the outer wall side of the head, apart from a tool having a function of adjusting a holding width on the fastening tool side such as a monkey wrench, a fastening tool such as a general spanner is used. Is used, the fastening tool and the head are structured to be loosely fitted. Therefore, if the screw component is not pressed, there is a disadvantage that the screw component falls from the tip of the fastening tool and the workability is poor.
[0007]
[Non-patent document 1]
"JIS Handbook 3 Screw" Japanese Standards Association
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
From the viewpoint of improving workability, it is desired that the screw component does not drop from the fastening tool even if the screw component is not pressed. To realize this, it is conceivable to provide a special mechanism for the fastening tool as described above, but it is desired that the screw component can be prevented from falling even when a normal fastening tool is used.
[0009]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a head capable of attaching a screw component to a fastening tool, a plastic working tool forming such a head, and a fastening tool suitable for such a head. Is to do.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following means in order to solve the above problems.
[0011]
That is, the head is provided with a projection that comes into contact with the fastening tool, and the screw component is attached to the fastening tool by utilizing the contact force of the projection.
[0012]
Specifically, in the case of the “head having a hole into which a fastening tool is inserted”, a configuration including a projection on a side wall surface of the hole is employed. In the case of "the head having an outer wall surface on which the fastening tool is loosely fitted", a configuration having a projection on the outer wall surface was adopted.
[0013]
Hereinafter, each case will be described in order.
[0014]
In the case of the “head having a hole into which the fastening tool is inserted”, when the tip of the fastening tool is inserted into the hole of the head, a protrusion provided on the side wall surface of the hole and an opposing surface (a hole facing the protrusion) are formed. Of the fastening tool, or another projection provided on the sidewall of the hole) sandwiches the tip of the fastening tool. Thereby, the screw component is attached to the tip of the fastening tool.
[0015]
Here, the hole provided in the head is not only a hexagonal hole head or a hexalobular hole, but also a hole whose side wall surface is not inclined with respect to the axis, or a hole with a cross hole, such as a cross-shaped head. Also included are those in which the side wall surface of the hole is inclined so that the area of the hole becomes smaller as it approaches.
[0016]
In the former case, generally, the tip of the fastening tool and the hole are loosely fitted (there is a gap (clearance) between the fitted one and the fitted one), and the tip of the fastening tool is inserted into the hole. Even when inserted, the screw component does not adhere to the tip of the fastening tool. By applying the projection of the present invention to the head having such a hole, a function of attaching a screw component to the tip of the fastening tool is exhibited.
[0017]
On the other hand, in the latter case, generally, the tip of the fastening tool and the hole are fitted together, and when the tip of the fastening tool is inserted into the hole, the screw component adheres to the tip of the fastening tool. By applying the projection of the present invention to the head having such a hole, the function of increasing the adhesive force for attaching the screw component to the tip of the fastening tool is exhibited.
[0018]
Next, in the case of "the head having an outer wall surface on which the fastening tool is loosely fitted", when the fastening tool is loosely fitted on the head, the projection provided on the outer wall surface of the head is loosened. Since it comes into contact with the fitting wall surface, a fitting force is generated. Thereby, the screw component is attached to the tip of the fastening tool. In addition, the "free fit" in the "head having an outer wall surface to which the fastening tool is loosely fitted" means a state before the above-mentioned "projection" comes into contact and a fitting force is generated.
[0019]
In addition, the above-mentioned “projection” is such that as the insertion amount (fitting amount or pushing amount) of the fastening tool into the head increases, the contact force of the projection against the fastening tool gradually increases, and the threaded component is screwed into the fastening tool. It is preferable that the adhesive force is gradually increased. With this configuration, when inserting (fitting) the fastening tool into the head, the screw component can be attached to the fastening tool without applying excessive force to the user.
[0020]
As a configuration for realizing this, in the case of the “head having a hole into which the fastening tool is inserted”, the distance between the projection and the opposing surface facing the projection is gradually reduced as the projection moves in the insertion direction of the fastening tool. What is necessary is just to have the inclined surface which does. Thus, as the fastening tool is inserted, the distance between the projection and the opposing surface gradually decreases, so that the force for pinching the tip of the fastening tool gradually increases.
[0021]
Further, in the case of the “head having an outer wall surface on which the fastening tool is loosely fitted”, the head may have an inclined surface that gradually goes away from the axis of the screw as it goes in the insertion direction of the fastening tool. Thus, as the fastening tool is inserted, the amount of pushing into the fastening tool gradually increases, so that the contact force on the fastening tool gradually increases.
[0022]
Here, in the case of "the head having a hole into which the fastening tool is inserted" and in the case of the "head having the outer wall surface into which the fastening tool is loosely fitted", the above-mentioned "inclined surface" has a flat surface. Included are any of inclined planes, tapered planes, spherical planes, and similar planes.
[0023]
Further, in the above-mentioned projection, when a force is applied only in the rotation direction on the fastening side by the fastening tool (when the force in the insertion (pushing) direction by the fastening tool is ignored), the contact force of the projection with respect to the fastening tool is reduced. It is preferable to be provided at a position where That is, the abutting force of the projection on the fastening tool is necessary for attaching the screw component to the fastening tool before the screw component is carried to the fastening portion, and after the fastening operation by the fastening tool is started. Is unnecessary. On the other hand, when the projection comes into contact with the fastening tool, stress tends to concentrate on the contact portion with the projection. Therefore, the stress concentration generated at the projection portion at the time of fastening is an unfavorable phenomenon on both the fastening tool side and the screw component side. Therefore, as described above, the projection is preferably provided at a position where the abutment force of the projection against the fastening tool is reduced at the time of fastening by the fastening tool, so that stress concentration can be reduced, which is preferable.
[0024]
Further, the hole or the head described so far can be formed by a plastic working tool, and it is preferable to form the above-described protrusion simultaneously with the formation of the hole or the outer wall surface. Thereby, simple processing is sufficient.
[0025]
Further, in the fastening tool for the “head having a hole into which the fastening tool is inserted”, the tip of the fastening tool inserted into the hole of the head has a recess in which a projection provided on a side wall surface of the hole of the head fits. Then, it is preferable.
[0026]
Thereby, the insertion depth of the fastening tool can be made deeper as compared with the case where there is no concave portion. In addition, a sufficient contact area between the projection and the concave portion can be secured. From these facts, it is possible to increase the adhesion of the projection to the tip of the fastening tool.
[0027]
Similarly, in the fastening tool for the “head having an outer wall surface on which the fastening tool is loosely fitted”, the projection provided on the outer wall surface of the head fits into the inner wall surface of the hole that loosely fits on the head of the fastening tool. It is preferable to have a recess.
[0028]
Thereby, the insertion depth of the fastening tool can be made deeper as compared with the case where there is no concave portion. In addition, a sufficient contact area between the projection and the concave portion can be secured. From these facts, it is possible to increase the adhesion of the projection to the tip of the fastening tool.
[0029]
The recess provided in the fastening tool for the “head having a hole into which the fastening tool is inserted” and the recess provided in the fastening tool for the “head having an outer wall surface into which the fastening tool is loosely fitted” are projections provided on the head. It is preferable that the shape is in accordance with the shape of. In this case, since the projections are firmly fitted into the recesses, the adhesion of the projections to the fastening tool tip can be sufficiently increased.
[0030]
However, the shape of the recess is not limited as long as it serves to increase the adhesion of the projection to the tip of the fastening tool as compared with the case where no recess is provided. For example, when the projection has an inclined surface, if the concave portion is provided with an inclined surface inclined in the same direction as the inclined surface, the object is achieved even if the shapes of these inclined surfaces are different. I do.
[0031]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Preferred embodiments of the present invention will be illustratively described in detail below with reference to the drawings. However, the dimensions, materials, shapes, relative arrangements, and the like of the components described in this embodiment are not intended to limit the scope of the present invention thereto unless otherwise specified. Absent.
[0032]
Further, the head according to the present embodiment described below constitutes a part of various screw parts (male screw parts), but the type of the screw parts is not limited. For example, the present invention is applicable to bolts, small screws, tapping screws, and the like. In addition, various known techniques can be applied to the screw part except the head in the configuration of the screw part, and the description thereof is omitted.
[0033]
(First Embodiment)
A head, a plastic working tool, and a fastening tool according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a perspective view of the head according to the first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a front view of the head according to the first embodiment of the present invention (a part of the screw portion is indicated by a dotted line). FIG. 3 is a top view of a hole provided in the head according to the first embodiment of the present invention. FIG. 4 is a sectional view taken along the line AA in FIG. FIG. 5 is a sectional view taken along the line BB in FIG. FIG. 6 is a sectional view showing a state where the fastening tool is inserted in FIG. FIG. 7 is a perspective view of a plastic working tool for forming a hole provided in the head according to the first embodiment of the present invention. FIG. 8 is a partially enlarged front view of the plastic working tool shown in FIG. FIG. 9 is a perspective view of the tip of a fastening tool suitably used for the head according to the first embodiment of the present invention. FIG. 10 is a comparative explanatory diagram of a case where a general fastening tool is used and a case where the fastening tool shown in FIG. 9 is used.
[0034]
In the present embodiment, a head with a hexalobular hole will be described as an example of the head.
[0035]
As shown in FIG. 1, a head 10 according to the present embodiment has a hexalobular hole 11 on an upper surface thereof.
[0036]
The basic shape of the hexalobular hole 11 is, as defined in the ISO standard and the JIS standard, a shape viewed from the top surface formed by six earlobe-shaped curves. The side wall surface 12 serving as a torque transmission surface from the fastening tool is formed of a surface that is not inclined with respect to the axis of the screw. Since the bottom surface 13 is not directly related to the basic function of the screw component or the head, an appropriate shape or the like can be adopted, but generally, as shown in FIGS. , And a tapered surface.
[0037]
The fastening tool for fastening a screw component having such a head is a well-known technique, and therefore detailed description is omitted. However, generally, the tip is configured to be loosely fitted into a hexalobular hole. .
[0038]
That is, the sectional shape perpendicular to the axis is similar to the sectional shape perpendicular to the axis of the hexalobular hole (a shape formed by six earlobe-shaped curves), and is a shape reduced by the clearance. . The outer wall surface is formed of a surface that is not inclined with respect to the axis.
[0039]
When the tip of the fastening tool configured as described above is inserted into a general hexalobular hole, the tool tip and the hexalobular hole are loosely fitted. That is, the outer wall surface of the tool tip and the inner wall surface of the hexalobular hole fit with some gap. As described above, since they are only loosely fitted, no fitting force is generated between the tool tip and the hexalobular hole. Therefore, if the screw component is not held down, the screw component will fall off from the tool tip, so that there is a drawback that workability is poor especially when the screw component is fastened to a narrow place or the like.
[0040]
Therefore, in the present embodiment, a configuration in which the protrusion 14 is provided on the side wall surface 12 of the hexalobular hole 11 is employed. As a result, a fitting force is generated between the hexalobular hole 11 and the tip of the fastening tool, and the screw component can be attached to the tip of the fastening tool.
[0041]
In the present embodiment, the protrusion 14 is provided on the bottom surface 13 of the hexalobular hole 11.
[0042]
The reason is that when a projection is provided near the opening end face of the hole, the tip of the fastening tool fits with the projection, so that more force than necessary is necessary to fully insert the tip of the fastening tool into the hole. This is because there is a concern that the fastening operation may be performed without the tip of the fastening tool being sufficiently inserted.
[0043]
However, the position in the height direction of the projection 14 is not particularly limited in the sense that the function of generating a fitting force between the hexalobular hole 11 and the tip of the fastening tool is exhibited.
[0044]
Further, it is desirable that the position where the protrusion 14 is provided is provided at a position deeper than the distance of 10 to 20% from the bottom surface 13 with respect to the entire length of the depth of the hole. However, in the figure, the projections 14 are exaggerated and enlarged for easy understanding.
[0045]
The reason why it is desirably provided at such a position is that the tightening torque and the loosening torque have a relationship of approximately 8: 2.
[0046]
The protrusion 14 according to the present embodiment gradually increases the distance between the protrusion 14 and the facing surface facing the protrusion 14 in the insertion direction of the fastening tool (in other words, from the opening end surface of the hole toward the bottom surface 13). (In other words, gradually projecting toward the axis). In the present embodiment, as shown in FIGS. 1, 4, and 6, there is an inclined surface formed by a substantially elliptical spherical curved surface.
[0047]
Further, in the present embodiment, as shown in FIG. 3, the protrusions 14 are provided at a total of two locations, one at each of a pair of surfaces protruding in the axial direction among the side wall surfaces 12 of the hexalobular hole 11. I did it.
[0048]
A case where the fastening tool 50 is inserted into the head 10 configured as described above will be described.
[0049]
When the distal end of the fastening tool 50 is inserted into the hexalobular hole 11, the distal end of the fastening tool 50 and the hexalobular hole 11 are in a loose fit state until they come into contact with the projections 14, as in the case of inserting the normal tool into the hexalobular hole.
[0050]
When the tip of the fastening tool 50 is further inserted into the hexalobular hole 11, the tip of the fastening tool 50 contacts the projection 14 and proceeds along the inclined surface of the projection 14. In the present embodiment, since the pair of projections 14 are provided at positions facing each other, the tip of the fastening tool 50 is usually guided along the inclined surface of one of the projections 14, and then the other. It also contacts the projection 14. However, when the tip of the fastening tool 50 is inserted while the axis of the fastening tool 50 and the axis of the head 10 are almost completely aligned, the tip may contact the pair of protrusions 14 at the same time.
[0051]
When the fastening tool 50 is further inserted after the tip of the fastening tool 50 comes into contact with any of the pair of projections 14, the tip of the fastening tool 50 is sandwiched by these projections 14. Since the distance between the pair of protrusions 14 has an inclined surface that becomes gradually narrower as approaching the bottom surface 13, the pinching force by these protrusions 14 increases as the insertion amount of the fastening tool 50 increases.
[0052]
From the above, after the distal end of the fastening tool 50 comes into contact with any of the pair of projections 14, as the fastening tool 50 is further inserted, the contact force of the projection 14 against the distal end of the fastening tool 50 and the pair of projections 14 A clamping force is generated, that is, a fitting force is generated between the distal end of the fastening tool 50 and the hexalobular hole 11. This fitting force increases as the insertion amount of the fastening tool 50 increases.
[0053]
As described above, by applying the head 10 according to the present embodiment to the screw component, the hexalobular hole 11 provided in the head 10 and the tip of the fastening tool 50 can be fitted. Thereby, it becomes possible to attach a screw component to the fastening tool 50.
[0054]
Therefore, even if the screw component is not pressed with a finger or the like, it is possible to carry the screw component to a desired fastening location while keeping the screw component attached to the fastening tool 50. Thereby, for example, even when fastening with a screw component in a narrow position where fingers and the like are difficult to enter, it is possible to prevent the screw component from dropping in the middle of transporting the screw component to the fastening portion, thereby improving workability.
[0055]
In the above description, the configuration in which the protrusions 14 are provided at two places so as to face each other has been described. However, the arrangement position and the number of the protrusions 14 are not limited, and can be appropriately set. . When the protrusions 14 are arranged so as not to face each other, it goes without saying that one end of the fastening tool 50 is held by the protrusion 14 and the other end is held by the side wall surface 12 where the protrusion 14 is not provided.
[0056]
In addition, although the case where the projection 14 is configured to have the inclined surface is shown, the configuration may not include the inclined surface in the sense that the projection 14 exerts a function of generating a fitting force. However, as described above, the configuration having the inclined surface has an advantage that the fitting force can be gradually increased as the insertion amount of the fastening tool 50 is increased. Thereby, the user (the operator of the fastening operation) can attach the screw component to the fastening tool 50 with an appropriate force without requiring an excessive force, and therefore, it is preferable to adopt a configuration having an inclined surface. is there.
[0057]
Here, the shape of the inclined surface has been described as having a substantially elliptical spherical surface, but is not limited to such a shape, but may be a flat inclined surface, a tapered surface, a spherical surface, or the like. It goes without saying that the same function can be exerted on surfaces similar to these.
[0058]
In addition, as a basic shape of the head, a case of a further head has been described as an example, but it is needless to say that the present invention is not limited to this and various shapes can be adopted.
[0059]
In addition, as an example of a hole formed in the head, a hexalobular hole has been described. However, the present invention is not limited to this, and holes having various shapes can be employed. However, the hole formed in the head can be a hexagonal hole, such as a hexalobular hole, in which the side wall surface of the hole is not inclined with respect to the axis (a hexagonal hole as a typical example other than a hexalobular hole). In addition, the side wall surface of the hole is broadly divided so that the area of the hole becomes smaller toward the bottom of the hole.
[0060]
In the former case, the tip of the fastening tool and the hole of the head are not originally designed to fit each other, but by applying the projection of the present embodiment, the tip of the fastening tool and the head are The excellent effect that the holes are fitted is exhibited. In other words, there is an effect that the attachment function is exhibited while the screw component originally did not have the function of attaching to the fastening tool.
[0061]
On the other hand, in the latter case, since the tip of the fastening tool and the hole of the head are originally fitted, the fitting force is reduced when the projection of the present embodiment is applied to such a head. The effect of increasing is exerted. In other words, originally, there was a function of attaching the screw component to the fastening tool, but a function of increasing the adhesive force is exhibited.
[0062]
As described above, when the projection of the present embodiment is applied to both, there are differences in the functions and effects.
[0063]
Next, a plastic working tool for forming a hexalobular hole in the head 10 according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. 7 and 8.
[0064]
Generally, the head of a screw component is created by cold heading, which is a type of plastic working. The head 10 in the present embodiment can also be processed by cold heading.
[0065]
The processing tool 60 shown in FIGS. 7 and 8 is a punch (punch) forming the upper surface side of the head 10 including the hexalobular hole 11. This processing tool 60 has the same basic configuration as a general punch for forming a hexalobular hole, and is provided with a hole forming portion 61 corresponding to the shape of the hexalobular hole.
[0066]
In the present embodiment, a concave portion 62 is provided near the tip of the hole forming portion 61.
[0067]
By performing cold heading using the processing tool 60 configured as described above, it is possible to form the projections 14 simultaneously with the formation of the hexalobular holes 11. Therefore, the projection 14 can be easily formed.
[0068]
Next, a fastening tool that can be suitably used for the head 10 according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. 9 and 10.
[0069]
FIG. 10A shows a fitting state of the fastening tool 50 and the hexalobular hole 11 provided in the head 10 when a general fastening tool 50 is used. FIG. 10B shows a case where the fastening tool 55 and the hexalobular hole 11 provided in the head 10 are used when the fastening tool 55 that can be suitably used is used for the head 10 according to the present embodiment. This shows a fitted state.
[0070]
As shown in FIG. 10A, when a general fastening tool 50 is used, the edge portion of the tip abuts on the projection 14. In this contact portion (X portion in the figure), the edge portion of the tip of the fastening tool 50 and the projection 14 make a point contact (it can be said that the contact area is an extremely small surface contact). In addition, since the projections 14 are usually minute, it may be difficult to control the shape and dimensions thereof. Therefore, the inclination angle of the projection 14 tends to vary. Therefore, depending on the inclination angle, the insertion depth H1 of the fastening tool 50 may be insufficient. From the above, the fitting force obtained by the protrusion 14 is unstable, and there is a possibility that a sufficient fitting force cannot be obtained. Further, if the contact area between the tip of the fastening tool 50 and the projection 14 is small, the concentration of stress acting on them is undesirably increased.
[0071]
Therefore, like a fastening tool 55 shown in FIGS. 9 and 10 (B), it is preferable to provide a groove 56 as a concave portion into which the projection 14 fits, at the tip end inserted into the hexalobular hole 11 provided in the head 10. . When the fastening tool 55 is used, the projection 14 fits into the groove 56 as shown in FIG. Therefore, the contact portion (Y in the drawing) between the groove 56 at the tip of the fastening tool 55 and the projection 14 is in surface contact. Further, since the projection 14 is configured to fit into the groove 56, even if the inclination angle of the projection 14 varies, the insertion depth H2 of the fastening tool 50 can be sufficiently ensured. From the above, the fitting force obtained by the projection 14 can be stabilized, and a sufficient fitting force can be obtained. Further, since the contact area between the tip of the fastening tool 55 and the projection 14 can be increased, the concentration of stress acting on these can be reduced. Further, a sufficient effective distance for transmitting the torque can be secured.
[0072]
Here, as shown in FIGS. 9 and 10B, the groove 56 preferably has a shape that follows the shape of the projection 14. That is, since the projection 14 has an inclined surface formed of a substantially elliptical curved surface, it is preferable that the groove 56 also have the same size or a slightly smaller size and the same shape. . By doing so, the projection 14 fits tightly into the groove 56, so that the adhesion of the projection 14 to the tip of the fastening tool 55 can be sufficiently increased.
[0073]
However, the point is that the concave portion (groove) may have any shape as long as it can fulfill the purpose of increasing the adhesive force. For example, even when the groove 56 is provided with a flat inclined surface or a tapered surface with respect to the projection 14 having an inclined surface formed of a substantially elliptical curved surface, the above-described object can be achieved. It is.
[0074]
The reason why the protrusions 14 are provided only at two places on the head 10 and the grooves 56 are provided at six places on the fastening tool 55 is as follows. That is, in the former case, the purpose is to sandwich the tip of the fastening tool 55 between the projection 14 and the facing surface. Therefore, if one or two projections 14 are provided, the object can be sufficiently achieved. It is considered that providing the protrusions 14 more than this increases the number of stress concentration points and is not preferable. On the other hand, in the latter case, when the grooves 56 are provided in the same number as the number of the projections 14, the position in the rotation direction when the fastening tool 55 is inserted into the hexalobular hole 11 provided in the head 10 is univocally. It will be decided. On the other hand, if the grooves 56 are provided at six locations, the projections 14 and the grooves 56 will always fit if the fastening tool 55 is inserted into the hexalobular hole 11 provided on the head 10 regardless of the rotation direction. become.
[0075]
(Second embodiment)
11 to 13 show a second embodiment of the present invention. The present embodiment is characterized in that the arrangement positions of the protrusions in the first embodiment are limited to a certain area.
[0076]
Other configurations and operations are the same as those of the first embodiment, and therefore, the same components will be denoted by the same reference characters and description thereof will be omitted.
[0077]
FIG. 11 is a top view of a hole provided in the head according to the second embodiment of the present invention. FIG. 12 is a sectional view taken along the line CC in FIG. FIG. 13 is a sectional view showing a state where the fastening tool is inserted in FIG.
[0078]
In each drawing, an arrow R indicates the rotation direction of the fastening tool at the time of fastening (at the time of fastening).
[0079]
In the present embodiment, the position of the projection 14 is set to a position at which the contact force of the projection 14 on the side surface of the tip of the fastening tool decreases when the fastening tool is rotated in the fastening direction. However, here, the force in the insertion (pushing) direction by the fastening tool is not considered.
[0080]
In other words, for example, if the projection 14 is arranged at the position shown in FIG. 11, when the fastening tool is rotated in the fastening direction, the tip of the fastening tool 50 will face the opposite surface (side) facing the projection 14 as shown in FIG. The side of the wall surface 12 where the projection 14 is not provided is pressed. Therefore, the contact force of the projection 14 on the side surface of the tip of the fastening tool 50 is reduced.
[0081]
The reason for such an arrangement will be described below.
[0082]
The contact force of the projection 14 against the tip of the fastening tool 50 is necessary for attaching the screw component to the fastening tool before the screw component is carried to a desired fastening portion. Not needed after it has started. On the other hand, when the projection 14 comes into contact with the fastening tool 50, stress tends to concentrate on the contact portion with the projection 14. The stress concentration that occurs at the protrusion during fastening is a phenomenon that is not preferable on either the fastening tool side or the threaded component side. Therefore, as described above, when the projection 14 is fastened by the fastening tool 50, by arranging the projection 14 at a position where the contact force of the projection 14 against the fastening tool is reduced, there is an advantage that stress concentration can be reduced.
[0083]
The stress distribution on the side wall surface of the hole provided in the head at the time of fastening differs depending on the shape of the hole. That is, at the time of fastening, the contact force of the tip end of the fastening tool against the side wall surface of the hole provided in the head is, depending on the shape of the hole, a portion where the contact force increases and a portion where the contact force decreases (or a portion that is not contacted) Is roughly determined. Therefore, the projection may be arranged at a position where the contact force of the projection against the tip of the fastening tool decreases in accordance with the shape of the hole.
[0084]
In this embodiment, similarly to the case of the first embodiment, by performing cold heading using a processing tool having a recess at a position where the projection 14 is to be formed, It goes without saying that the projections 14 can be formed simultaneously with the formation of the hexalobular holes 11.
[0085]
Further, it is needless to say that it is preferable to use a fastening tool provided with a concave portion (groove) into which the projection is fitted, as in the case of the first embodiment.
[0086]
(Third embodiment)
A head, a plastic working tool, and a fastening tool according to a third embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 14 is a perspective view of a head according to the third embodiment of the present invention. FIG. 15 is a front view of the head according to the third embodiment of the present invention (a part of the screw portion is indicated by a dotted line). FIG. 16 is a top view of the head according to the third embodiment of the present invention. FIG. 17 is an explanatory diagram illustrating a state in which a fastening tool is fitted into the head according to the third embodiment of the present invention. FIG. 18 is a perspective view of a plastic working tool forming a head according to the third embodiment of the present invention. FIG. 19 is a perspective view of the tip of a fastening tool suitably used for the head according to the third embodiment of the present invention.
[0087]
In the present embodiment, a hexagonal head with a flange will be described as an example of a head.
[0088]
As shown in FIG. 14, the head 20 according to the present embodiment is a Hexalobular head having a flange at the lower end. The basic shape of the outer shape is a shape formed by six earlobe-shaped curves when viewed from the top. The outer wall surface 21 serving as a torque transmitting surface from the fastening tool is formed of a surface that is not inclined with respect to the axis of the screw.
[0089]
And the fastening tool which fastens the screw component having such a head usually has a hole (it may be a hole provided with a bottom, and may be a through-hole) in the tip at the tip. .
[0090]
This hole has a cross section perpendicular to the center of the hole, similar to the cross section perpendicular to the axis of the hexalobular head, and is larger by the clearance. The inner peripheral wall surface of the hole is formed of a surface that is not inclined with respect to the axis.
[0091]
When the hole provided in the fastening tool configured as described above is fitted into a general hexalobular head, the hole and the hexalobular head are loosely fitted. In other words, the inner peripheral wall surface of this hole and the outer wall surface of the hexalobular head are fitted with some gap. As described above, since they are only loosely fitted, no fitting force is generated between the hole provided in the tool and the hexalobular head. Therefore, if the screw component is not held down, the screw component will fall off from the tool tip, so that there is a drawback that workability is poor especially when the screw component is fastened to a narrow place or the like.
[0092]
Therefore, in the present embodiment, by providing the projection 22 on the outer wall surface 21 of the head 20, a fitting force is generated between the head 20 and a hole provided in the fastening tool, and the screw component is fastened. It was configured to be able to adhere to the tool tip.
[0093]
In the present embodiment, the protrusion 22 is provided on the lower end side of the head 20 (on the side of the screw forming portion).
[0094]
The reason is that when a projection is provided near the upper end of the head, the tip of the fastening tool fits with the projection, which may require more force than necessary to fully fit the tip of the fastening tool. This is because there is a concern that the fastening operation may be performed without the tip of the fastening tool being sufficiently fitted.
[0095]
However, the position in the height direction of the projection 22 is not particularly limited in the sense that a function of generating a fitting force between the head 20 and the hole provided in the fastening tool is exhibited.
[0096]
Further, it is desirable that the position where the protrusion 22 is provided is provided at a position lower than the distance of 10 to 20% from the lower end of the head 20 with respect to the overall height dimension of the head. However, in the figure, the projections 22 are exaggerated and enlarged for easy understanding.
[0097]
The reason why it is desirably provided at such a position is that the tightening torque and the loosening torque have a relationship of approximately 8: 2.
[0098]
The protrusion 22 according to the present embodiment gradually moves away from the axis as it goes in the fitting direction of the fastening tool (in other words, as it goes from the upper end to the lower end of the head 20). Gradually protruding). In the present embodiment, as shown in FIGS. 14 to 17, there is an inclined surface formed by a substantially elliptical spherical curved surface.
[0099]
Further, in the present embodiment, as shown in FIG. 16, the projections 22 are provided at a total of two locations, one at each of a pair of axially recessed surfaces of the outer wall surface 21 of the head 20, as shown in FIG. I did it.
[0100]
A case where the hole provided in the fastening tool is fitted into the head 20 configured as described above will be described.
[0101]
When the hole provided in the fastening tool 70 is fitted into the head 20, the hole and the head provided in the fastening tool 70 are inserted until they come into contact with the projections 22, in the same manner as when fitted into a normal hexalobular head. 20 is in a loose fit state.
[0102]
Then, when the hole provided in the fastening tool 70 is further fitted into the head 20, the inner wall surface 71 of the hole provided in the fastening tool 70 comes into contact with the projection 22, and along the inclined surface of the projection 22. Go on. In the present embodiment, since the pair of projections 22 are provided at positions symmetrical with respect to the axis, the inner wall surface 71 of the hole provided in the fastening tool 70 usually has the inclination of one of the projections 22. It is guided along the surface and then abuts on the other protrusion 22. However, when the hole provided in the fastening tool 70 is fitted while the center axis of the hole provided in the fastening tool 70 and the axis of the head 20 are almost completely aligned, the inner wall surface 71 of this hole is It may be possible to simultaneously contact the pair of protrusions 22.
[0103]
After the inner wall surface 71 of the hole provided in the fastening tool 70 comes into contact with any of the pair of protrusions 22, when the hole is further fitted, the contact by the protrusion 22 generates a fitting force. This is because the inner wall surface 71 of the hole provided in the fastening tool 70 sandwiches the pair of protrusions 22 provided on the outer wall surface 21 of the head 20.
[0104]
Since the pair of protrusions 22 have inclined surfaces that gradually protrude outward as they approach the lower end, the fitting force of these protrusions 22 increases as the amount of fitting of the holes provided in the fastening tool 70 increases. . FIG. 17 shows a fitting state between the hole provided in the fastening tool 70 and the head 20. In the drawing, the position of the inner wall surface 71 of the hole is indicated by a solid line for the fastening tool. .
[0105]
From the above, after the inner wall surface 71 of the hole provided in the fastening tool 70 comes into contact with any of the pair of protrusions 22, furthermore, as this hole is fitted, a fitting force is generated between the two. I do. The fitting force increases as the fitting amount of the hole provided in the fastening tool 70 increases.
[0106]
As described above, by applying the head 20 according to the present embodiment to the screw component, the head 20 and the hole provided in the fastening tool 70 can be fitted. This makes it possible to attach the screw component to the fastening tool.
[0107]
Therefore, even if the screw component is not pressed with a finger or the like, it is possible to carry the screw component to a desired fastening location while keeping the screw component attached to the fastening tool. Thereby, for example, even when fastening with a screw component in a narrow position where fingers and the like are difficult to enter, it is possible to prevent the screw component from dropping in the middle of transporting the screw component to the fastening portion, thereby improving workability.
[0108]
In the above description, two projections 22 are provided at positions symmetrical with respect to the axis. However, the arrangement position and the number of the projections 22 are not limited and may be appropriately determined. Can be set. When the projections 22 are arranged so as not to be provided at positions symmetrical with respect to the axis, the inner wall surface 71 of the hole provided in the fastening tool 70 has one of the projections 22 and the other without the projections 22. The fitting force is generated by pinching the outer wall surface 21 of the portion.
[0109]
In addition, although the case where the protrusion 22 is configured to have the inclined surface has been described, a structure without the inclined surface may be used in the sense that the protrusion 22 exerts a function of generating a fitting force. However, as described above, the configuration having the inclined surface has an advantage that the fitting force can be gradually increased as the insertion amount of the fastening tool is increased. Accordingly, the user (the operator of the fastening operation) can attach the screw component to the fastening tool with an appropriate force without requiring an excessive force, and therefore, it is preferable to adopt a configuration having an inclined surface. .
[0110]
Here, the shape of the inclined surface has been described as having a substantially elliptical spherical surface, but is not limited to such a shape, but may be a flat inclined surface, a tapered surface, a spherical surface, or the like. It goes without saying that the same function can be exerted on surfaces similar to these.
[0111]
Also, the case of a hexalobular head with a flange has been described as an example of the basic shape of the head. However, the shape is not limited to this, and various shapes such as a hexagonal head can be adopted. Of course, the present invention is also applicable to a head without a flange.
[0112]
Next, a plastic working tool forming head 20 according to the present embodiment will be described with reference to FIG.
[0113]
Generally, the head of a screw component is created by cold heading, which is a type of plastic working. The head 20 in the present embodiment can also be processed by cold heading.
[0114]
The processing tool 80 shown in FIG. 18 is a punch that forms the head 20. This processing tool 80 has the same basic configuration as a general punch that forms a hexalobular head, and has a hole 81 corresponding to the shape of the hexalobular head.
[0115]
In the present embodiment, a recess 82 is provided near the opening end of the hole 81.
[0116]
By performing cold heading using the working tool 80 configured as described above, it is possible to form the projections 22 simultaneously with the formation of the hexalobular head (head 20). Therefore, the projections 22 can be easily formed.
[0117]
Next, a fastening tool that can be suitably used for the head 20 according to the present embodiment will be described with reference to FIG.
[0118]
Also in the head 20 according to the present embodiment, when a general fastening tool 70 is used, there is a possibility that a sufficient fitting force may not be obtained, and stress concentration is increased. Needless to say, this is the same as that described with reference to FIG. 10 in the description of the first embodiment. Therefore, as in a fastening tool 75 shown in FIG. 19, it is preferable to provide a groove 76 as a recess in which the projection 22 fits on the inner wall surface of the hole that loosely fits into the head 20. By providing the groove 76 in this manner, it goes without saying that the same effect as that described in the first embodiment can be obtained.
[0119]
(Fourth embodiment)
20 and 21 show a fourth embodiment of the present invention. The present embodiment is characterized in that the arrangement positions of the protrusions in the third embodiment are limited to a certain area.
[0120]
Other configurations and operations are the same as those of the third embodiment, so that the same components are denoted by the same reference numerals and description thereof will be omitted.
[0121]
FIG. 20 is a top view of the head according to the fourth embodiment of the present invention. FIG. 21 is an explanatory diagram illustrating a state in which a fastening tool is fitted into the head according to the fourth embodiment of the present invention.
[0122]
In FIG. 20, an arrow R indicates the rotation direction of the fastening tool at the time of fastening (at the time of fastening).
[0123]
In the present embodiment, when the fastening tool is rotated in the fastening direction, the position of the projection 22 is adjusted with respect to the inner wall surface 71 (corresponding to the loosely fitted wall surface) of the hole provided in the fastening tool 70 of the projection 22. It is set at a position where the contact force decreases. However, here, the force in the insertion (pushing) direction by the fastening tool is not considered.
[0124]
That is, for example, if the projection 22 is arranged at the position shown in FIG. 20, when the fastening tool is rotated in the fastening direction, the inner wall surface 71 of the hole provided in the fastening tool 70 has no projection 22 on the outer wall surface 21. Press the surface of the part. Therefore, the contact force of the projection 22 on the inner wall surface 71 is reduced.
[0125]
The reason for such an arrangement will be described below.
[0126]
The contact force of the projection 22 against the inner wall surface 71 of the hole provided in the fastening tool 70 is necessary for attaching the screw component to the fastening tool before the screw component is carried to a desired fastening portion. This is unnecessary after the fastening operation by the fastening tool is started. On the other hand, when the protrusion 22 contacts the inner wall surface 71, stress tends to concentrate on the contact portion with the protrusion 22. The stress concentration that occurs at the protrusion during fastening is a phenomenon that is not preferable on either the fastening tool side or the threaded component side. Therefore, as described above, when the projection 22 is fastened by the fastening tool, by arranging the projection 22 at a position where the contact force of the projection 22 against the inner wall surface 71 is reduced, there is an advantage that stress concentration can be reduced.
[0127]
The stress distribution of the inner wall surface of the hole provided in the fastening tool to the outer wall surface of the head at the time of fastening differs depending on the shape of the hole. That is, the contact force between the inner wall surface of the hole provided in the fastening tool and the outer wall surface of the head at the time of fastening depends on the shape of the hole, the portion where the contact force increases and the portion where the contact force decreases (or the portion where the contact force does not contact). Is roughly determined. Therefore, the projection may be arranged at a position where the contact force of the projection with respect to the inner wall surface of the hole provided on the fastening tool is reduced according to the shape of the hole.
[0128]
In addition, also in this embodiment, similarly to the case of the above-described third embodiment, by performing cold heading using a processing tool having a recess at a position where the projection 22 is to be formed, It goes without saying that the projection 22 can be formed simultaneously with the formation of the head 20.
[0129]
It is needless to say that a fastening tool provided with a concave portion (groove) into which a projection is fitted is also suitable as in the case of the third embodiment.
[0130]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a screw component can be attached to a fastening tool.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a head according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view of a head according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a top view of a hole provided in the head according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a sectional view taken along the line AA in FIG.
FIG. 5 is a sectional view taken along the line BB in FIG. 3;
FIG. 6 is a sectional view showing a state where a fastening tool is inserted in FIG. 4;
FIG. 7 is a perspective view of a plastic working tool for forming a hole provided in the head according to the first embodiment of the present invention.
8 is a partially enlarged front view of the plastic working tool shown in FIG.
FIG. 9 is a perspective view of a tip end of a fastening tool suitably used for the head according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a diagram illustrating a comparison between a case where a general fastening tool is used and a case where the fastening tool shown in FIG. 9 is used.
FIG. 11 is a top view of a hole provided in a head according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a sectional view taken along the line CC in FIG. 11;
FIG. 13 is a sectional view showing a state in which a fastening tool is inserted in FIG.
FIG. 14 is a perspective view of a head according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a front view of a head according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 16 is a top view of a head according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 17 is an explanatory diagram illustrating a state in which a fastening tool is fitted into a head according to the third embodiment of the present invention.
FIG. 18 is a perspective view of a plastic working tool forming a head according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 19 is a perspective view of a tip of a fastening tool suitably used for a head according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 20 is a top view of a head according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 21 is an explanatory diagram illustrating a state in which a fastening tool is fitted into a head according to a fourth embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 head
11 Hexalobular holes
12 Side wall surface
13 Bottom
14 protrusion
20 head
21 Outer wall
22 protrusion
50 Fastening tools
55 Fastening Tool
56 grooves
60 processing tools
61 Hole forming part
62 recess
70 Fastening Tool
71 Inner wall
75 Fastening Tool
76 groove
80 machining tools
81 holes
82 recess

Claims

締結工具が差し込まれる穴を有する頭部であって、
前記穴の側壁面に、締結工具先端の側面に当接する突起であって、該突起と該突起に対向する対向面によって締結工具先端を挟み込む突起が備えられていることを特徴とする頭部。A head having a hole into which a fastening tool is inserted,
A head, characterized in that a projection is provided on a side wall surface of the hole, the projection being in contact with a side surface of a tip of the fastening tool, and a projection sandwiching the tip of the fastening tool by the projection and an opposing surface facing the projection.

前記突起は、締結工具の差し込み方向に向かうにつれて、前記対向面との間隔を徐々に狭くする傾斜面を有することを特徴とする請求項１に記載の頭部。The head according to claim 1, wherein the protrusion has an inclined surface that gradually narrows a distance between the protrusion and the facing surface as the protrusion goes in the insertion direction of the fastening tool.

前記突起は、締結工具によって締結側の回転方向にのみ力が加えられた場合に、締結工具先端の側面に対する当接力が減少される位置に備えられていることを特徴とする請求項１または２に記載の頭部。3. The projection according to claim 1, wherein the protrusion is provided at a position where a contact force with respect to a side surface of the tip of the fastening tool is reduced when a force is applied only in a rotation direction on the fastening side by the fastening tool. Head described in.

請求項１，２または３に記載の頭部に備えられる穴を形成する塑性加工工具であって、
前記穴の形成と同時に前記突起を形成することを特徴とする塑性加工工具。A plastic working tool for forming a hole provided in the head according to claim 1, 2, or 3,
A plastic working tool wherein the projection is formed simultaneously with the formation of the hole.

頭部の穴に差し込まれる先端部に、請求項１，２または３に記載の頭部に備えられる前記突起が嵌る凹部を有することを特徴とする締結工具。A fastening tool having a concave portion at a tip portion inserted into a hole of the head, into which the protrusion provided on the head according to claim 1, 2 or 3 fits.

締結工具が遊嵌される外壁面を有する頭部であって、
前記外壁面に、締結工具の遊嵌壁面に当接して、嵌合力を生じさせる突起が備えられていることを特徴とする頭部。A head having an outer wall surface on which the fastening tool is loosely fitted,
A head, wherein the outer wall surface is provided with a projection which comes into contact with a loosely-fitted wall surface of a fastening tool to generate a fitting force.

前記突起は、締結工具の嵌め込み方向に向かうにつれて、ネジの軸心から徐々に遠ざかる傾斜面を有することを特徴とする請求項６に記載の頭部。The head according to claim 6, wherein the projection has an inclined surface that gradually goes away from the axis of the screw as it goes in the fitting direction of the fastening tool.

前記突起は、締結工具によって締結側の回転方向にのみ力が加えられた場合に、締結工具の遊嵌壁面に対する当接力が減少される位置に備えられていることを特徴とする請求項６または７に記載の頭部。The said projection is provided in the position where the contact force with respect to the loose fitting wall surface of a fastening tool is reduced, when a force is only applied to the rotation direction of a fastening side by a fastening tool. 7. The head according to 7.

請求項６，７または８に記載の頭部を形成する塑性加工工具であって、
前記外壁面の形成と同時に前記突起を形成することを特徴とする塑性加工工具。A plastic working tool forming the head according to claim 6, 7 or 8,
A plastic working tool, wherein the projection is formed simultaneously with the formation of the outer wall surface.

頭部に遊嵌する穴の内壁面に、請求項６，７または８に記載の頭部に備えられる前記突起が嵌る凹部を有することを特徴とする締結工具。9. A fastening tool having a recess in which the projection provided on the head according to claim 6, 7 or 8 is fitted on an inner wall surface of the hole for loosely fitting the head.