【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷インキ、絵の具、塗料などに使用される染色レーキ顔料であって、法規制対象のモリブデン（Ｍｏ）含有量を低減し、かつＭｏ含有量を低減しない従来の顔料に色相および色の濃さを近似させた顔料およびその製造法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
染色レーキ顔料は、溶解染料液に媒染剤溶解液を添加し、色素を不溶性微粒子にして沈殿させ、濾過し乾燥し粉砕して製造される。染料溶解液は、各種の色毎にそれぞれ定められた水溶性染料を水に溶解したものである。媒染剤は水溶性の色素を不溶性にするためのもので、媒染剤溶解液にはリンモリブデン酸とリンタングステン酸の混合液などが使用されている。
【０００３】
得られる顔料の色相および色の濃さは、媒染剤の種類や顔料合成時の反応条件などにより調整される。特に印刷インキなどに使用されるファナール顔料においては、媒染剤のリンモリブデン酸とリンタングステン酸の比率を変えることで、色相および色の濃さが大きく変化する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、Ｍｏは有害のおそれがあるとされ、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」（通称：化学物質管理促進法）の指定化学物質である。Ｍｏが１質量％以上含まれる製品は、この法律の規制対象となって、使用に際し制限を受ける場合がある。
【０００５】
従来の染色レーキ顔料には、Ｍｏが３０質量％近く含まれているものがある。このような染色レーキ顔料から、印刷インキ、絵の具、塗料等を製造する際の顔料使用量は、通常１０質量％程度あるいはそれ以上なので、これらを使用した印刷インキなどの製品には、Ｍｏが１質量％以上含まれ、上記法規制の対象となる。
【０００６】
そこで本発明が解決しようとする課題は、印刷インキ、絵の具、塗料などの製品の原料となる染色レーキ顔料において、製品が環境に対して悪影響を及ぼさないように、そして法規制の対象とならないようにＭｏ含有量を低減し、かつ従来のＭｏ含有量を低減しない顔料と色相および色の濃さを近似させることで、従来の製品と共存できるようにすることである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明顔料は、染料溶解液に媒染剤溶解液を添加して製造された染色レーキ顔料であって、該顔料中のＭｏ含有量を１０質量％未満に低減し、特定の染料に他の染顔料を混合することで、Ｍｏ含有量低減による色相および色の濃さの変化を抑制したことを特徴とする低モリブデン染色レーキ顔料である。
【０００８】
また上記課題を解決するための本発明法は、染料溶解液に媒染剤溶解液を添加して製造する染色レーキ顔料の製造法であって、媒染剤の（リンモリブデン酸）／（リンタングステン酸）比を低めて前記顔料中のＭｏ含有量を１０質量％未満に低減し、染料溶解液の染料を特定の染料に他の染顔料を混合したものとすることで、Ｍｏ含有量低減による色相および色の濃さの変化を抑制することを特徴とする低モリブデン染色レーキ顔料の製造法である。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の染色レーキ顔料は、印刷インキ、絵の具、塗料などの製品の原料として使用される。各種の色の顔料があり、いずれも顔料中のＭｏ含有量を、これら製品が環境に対して悪影響を及ぼさないように、そして法規制の対象とならないように低減した。Ｍｏは、顔料生成のために使用される媒染剤の成分として、タングステン（Ｗ）とともに含有され、Ｍｏ低減によってＷが増加する。
【００１０】
顔料を使用した上記のような製品中のＭｏ含有量が１質量％未満であれば、環境への悪影響は少なく、法規制の対象外となる。本発明顔料は、印刷インキ等の製品製造の際の使用割合が１０質量％以上である場合を対象とし、顔料中のＭｏ含有量を１０質量％未満とする。
【００１１】
従来の顔料は、各種所望の色に応じて特定の染料から製造されていた。しかし本発明顔料は、媒染剤のＭｏ含有量低減によって、従来と同じ特定の染料を使用した場合、色相および色の濃さが従来顔料から変化してしまうので、特定の染料に他の染顔料を混合することで変化を抑制し、従来顔料に近似させている。他の染顔料とは、特定の染料以外の染料と顔料の一方または双方である。
【００１２】
このように、本発明顔料は従来の顔料と色相および色の濃さが近似しているので、従来の顔料と共に使用することが可能である。すなわち、従来の顔料が使用されている環境でも本発明顔料を使用することができるので、切替時の経済的負担が軽減される。
【００１３】
次に本発明法は、媒染剤の（リンモリブデン酸）／（リンタングステン酸）比を低めることで顔料中のＭｏ含有量を１０質量％未満に低減し、Ｍｏ含有量低減による色相および色の濃さの変化を、染料溶解液によって抑制する。
媒染剤にはリンモリブデン酸とリンタングステン酸が使用されるので、単にＭｏ含有量を低減すると媒染剤の顔料生成作用が低下するので、併せてタングステン（Ｗ）含有量を増大する。すなわち（リンモリブデン酸）／（リンタングステン酸）比を低めることで顔料中のＭｏ含有量を１０質量％未満に低減する。
【００１４】
このように媒染剤を変えると、得られる顔料の色相および色の濃さが変化するので、本発明法は染料によってその変化を抑制する。すなわち、従来の染色レーキ顔料の製造で使用されていた各色毎の特定の染料に他の染顔料を混合することによって変化を抑制する。
【００１５】
【実施例】
印刷インキ用の顔料４種類について、本発明例と従来例を示す。本発明例は顔料中のＭｏ含有量がいずれも１０質量％未満である。本発明例の顔料を使用する印刷用インキは、いずれも十分な顔料使用量で、Ｍｏ含有量が１質量％未満の製品とすることができ、法規制対象外となる。
【００１６】
（本発明例１）
メチルバイオレットのファナールレーキ顔料（従来例１）と同等の色相および色の濃さを有して、顔料中のＭｏ濃度が２．５質量％ねらいのＡタイプと１．５質量％ねらいのＢタイプを製造した。
メチルバイオレットを特定の染料とし、他の染顔料としてＡタイプはビクトリアピュアブルーＢＯ（染料）を、Ｂタイプはさらにダイアクリルイエロー（染料）を、表１の割合で混合し溶解した染料溶解液をそれぞれ６０００部、５０℃に温度調整した。
【００１７】
これに、表２に示す割合で合成し７５℃に温度調整した媒染剤溶解液３０００部を、一定時間で攪拌しながら添加し、一定時間攪拌後、濾過して顔料を製造した。
得られた顔料の色相および色の濃さは、ＡタイプおよびＢタイプとも、従来例１のものとほぼ同等であった。
【００１８】
（本発明例２）
ローダミンＢのファナールレーキ顔料（従来例２）と同等の色相および色の濃さを有して、顔料中のＭｏ含有量が２．５質量％ねらいで、染料の混合割合の異なるＡタイプおよびＢタイプを製造した。ローダミンＢを特定の染料とし、他の染顔料としてＡタイプはメチルバイオレット（染料）を、Ｂタイプはさらにダイアクリルイエロー（染料）を、表１の割合で混合し溶解した染料溶解液を８０００部、５０℃に温度調整した。
【００１９】
これに、表２に示す割合で合成し７５℃に温度調整した媒染剤溶解液２５００部を、一定時間で攪拌しながら添加し、一定時間攪拌後、濾過して顔料を製造した。
得られた顔料の色相および色の濃さは、ＡタイプおよびＢタイプとも、従来例２のものとほぼ同等であった。
【００２０】
（本発明例３）
ローダミン６Ｇのファナールレーキ顔料（従来例３）と同等の色相および色の濃さを有して、顔料中のＭｏ濃度が３．５質量％ねらいで、染料の混合割合の異なるＡタイプおよびＢタイプを製造した。ローダミン６Ｇを特定の染料とし、ＡタイプはローダミンＢ（染料）およびシアニングリーン（顔料）を、ＢタイプはローダミンＢ（染料）を、それぞれ他の染顔料として、表１の割合で混合し溶解した染料溶解液を９０００部、４５℃に温度調整した。
【００２１】
これに、表２に示す割合で合成し７５℃に温度調整した媒染剤溶解液３０００部を、一定時間で攪拌しながら添加し、一定時間攪拌後、濾過して顔料を製造した。
得られた顔料の色相および色の濃さは、ＡタイプおよびＢタイプとも、従来例３のものとほぼ同等であった。
【００２２】
（本発明例４）
ビクトリアピュアブルーＢＯのファナールレーキ顔料（従来例４）と同等の色相および色の濃さを有して、顔料中のＭｏ濃度が５．５質量％ねらいのＡタイプと４質量％ねらいのＢタイプを製造した。ビクトリアピュアブルーＢＯを特定の染料とし、Ａタイプはシアニンブルー（顔料）を、Ｂタイプはさらにシアニングリーン（顔料）を、それぞれ他の染顔料として、表１の割合で混合し溶解した染料溶解液を４０００部、７０℃に温度調整した。
【００２３】
これに、表２に示す割合で合成し７５℃に温度調整した媒染剤溶解液１４０００部を、一定時間で攪拌しながら添加し、一定時間攪拌後、濾過して顔料を製造した。
得られた顔料の色相および色の濃さは、ＡタイプおよびＢタイプとも、従来例４のものとほぼ同等であった。
【００２４】
（従来例）
いずれもファナールレーキ顔料で、従来例１はメチルバイオレットのみ、従来例２はローダミンＢのみ、従来例３はローダミン６Ｇのみ、従来例４はビクトリアピュアブルーＢＯのみ、表１に示す量を溶解した染料溶解液を６０００〜７０００部、４５〜５５℃に温度調整した。
これに、表２に示す割合で合成し７０〜８０℃に温度調整した媒染剤溶解液２５００〜３５００部を、一定時間で攪拌しながら添加し、一定時間攪拌後、濾過して顔料を製造した。
【００２５】
各顔料中のＭｏ含有量は、表３に示すように、従来例は高い値であったが、本発明例ではいずれも、ほぼねらい通りの低い値であった。
また、製品の印刷インキ中のＭｏ含有量を１質量％未満とするための顔料の使用可能量を同じく表３に示す。従来例ではいずれも少なく、このような低い値では印刷インキとして濃度不足で商品価値のないものとなる。これに対して本発明例では、最低の値１８．５質量％（本発明例４のＡタイプ）でも印刷インキとして必要な濃度が十分に確保されている。
【００２６】
【表１】
【００２７】
【表２】
【００２８】
【表３】
【００２９】
【発明の効果】
本発明によれば、印刷インキ、絵の具、塗料などの製品の原料となる染色レーキ顔料において、製品が環境に対して悪影響を及ぼさないように、そして法規制の対象とならないようにＭｏ含有量を低減し、かつ従来のＭｏ含有量を低減しない顔料と色相および色の濃さを近似させることができる。
したがって、従来の顔料と同様に使用でき、印刷インキ等の製品は、従来と同様、良好な品質のものを製造することができる。また従来の顔料を本発明顔料に切り替える際には、色相や色の濃さが近似しているので、一部が共存しても問題なく、切替時の経済的負担が軽減される。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a dye lake pigment used for printing inks, paints, paints and the like, which is a conventional pigment which reduces the content of molybdenum (Mo) subject to laws and regulations and does not reduce the Mo content. And a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
A dye lake pigment is produced by adding a mordant solution to a solution dye solution to precipitate the dye into insoluble fine particles, filtering, drying and pulverizing. The dye solution is obtained by dissolving a water-soluble dye defined for each color in water. The mordant is used to make a water-soluble dye insoluble, and a mixed solution of phosphomolybdic acid and phosphotungstic acid or the like is used as the mordant solution.
[0003]
The hue and color density of the obtained pigment are adjusted by the type of mordant, reaction conditions at the time of pigment synthesis, and the like. In particular, in the case of fanal pigments used in printing inks and the like, the hue and the color density are greatly changed by changing the ratio of the phosphomolybdic acid and the phosphotungstic acid as mordants.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, Mo is considered to be potentially harmful, and is a designated chemical substance under the "Act on the Estimation of Emissions of Specific Chemical Substances into the Environment and Promotion of Improvement of Management" (commonly known as the Chemical Substance Management Promotion Act). Products containing 1% by mass or more of Mo are subject to the regulation of this law and may be restricted in use.
[0005]
Some conventional dye lake pigments contain Mo in an amount of about 30% by mass. The amount of pigment used when producing printing inks, paints, paints, and the like from such dyed lake pigments is usually about 10% by mass or more. % Or more, and is subject to the above regulations.
[0006]
The problem to be solved by the present invention is to provide a dye lake pigment that is a raw material for products such as printing inks, paints, and paints so that the product does not adversely affect the environment and is not subject to laws and regulations. Another object of the present invention is to make it possible to coexist with a conventional product by reducing the Mo content and approximating the hue and the color density of the conventional pigment which does not reduce the Mo content.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The pigment of the present invention for solving the above-mentioned problems is a dyed lake pigment produced by adding a mordant dissolving solution to a dye dissolving solution, and reduces the Mo content in the pigment to less than 10% by mass. A low-molybdenum-dyed lake pigment characterized in that changes in hue and color density due to a reduction in Mo content are suppressed by mixing other dyes and pigments with the above dye.
[0008]
The method of the present invention for solving the above-mentioned problem is also a method for producing a dyed lake pigment produced by adding a mordant dissolving solution to a dye dissolving solution, wherein the ratio of (mormolybdic acid) / (phosphotungstic acid) of the mordant is To reduce the Mo content in the pigment to less than 10% by mass, and to make the dye in the dye solution a specific dye mixed with other dyes and pigments, so that the hue and color due to the reduction of the Mo content are reduced. This is a method for producing a low-molybdenum-dyed lake pigment, characterized by suppressing a change in the density of the pigment.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The dyed lake pigment of the present invention is used as a raw material for products such as printing inks, paints, and paints. There are pigments of various colors, all of which have reduced the Mo content in the pigments so that these products do not have a negative impact on the environment and are not subject to regulations. Mo is contained together with tungsten (W) as a component of a mordant used for producing a pigment, and W is increased by reducing Mo.
[0010]
If the content of Mo in the above-mentioned product using the pigment is less than 1% by mass, the adverse effect on the environment is small and the product is not subject to the regulation. The pigment of the present invention has a Mo content of less than 10% by mass in a case where the use ratio in the production of a product such as a printing ink is 10% by mass or more.
[0011]
Conventional pigments have been made from specific dyes depending on the various desired colors. However, the pigment of the present invention, when the same specific dye as the conventional one is used due to the reduction of the Mo content of the mordant, the hue and the color density change from the conventional pigment. By mixing, the change is suppressed, and it is approximated to the conventional pigment. The other dye / pigment is one or both of a dye and a pigment other than the specific dye.
[0012]
Thus, since the pigment of the present invention is similar in hue and color density to the conventional pigment, it can be used together with the conventional pigment. That is, the pigment of the present invention can be used even in an environment where a conventional pigment is used, so that the economical burden at the time of switching is reduced.
[0013]
Next, the method of the present invention reduces the Mo content in the pigment to less than 10% by mass by lowering the (phosphomolybdic acid) / (phosphotungstic acid) ratio of the mordant, and reduces the hue and color density by reducing the Mo content. The change in hardness is suppressed by the dye solution.
Since phosphomolybdic acid and phosphotungstic acid are used as the mordant, simply reducing the Mo content decreases the pigment-forming effect of the mordant, so that the tungsten (W) content is also increased. That is, the Mo content in the pigment is reduced to less than 10% by mass by lowering the ratio (phosphomolybdic acid) / (phosphotungstic acid).
[0014]
When the mordant is changed in this manner, the hue and the color density of the obtained pigment are changed, and thus the method of the present invention suppresses the change by the dye. That is, the change is suppressed by mixing other dyes and pigments with a specific dye for each color used in the production of the conventional dyed lake pigment.
[0015]
【Example】
Examples of the present invention and conventional examples are shown for four types of pigments for printing ink. In each of the examples of the present invention, the Mo content in the pigment is less than 10% by mass. Any printing ink using the pigment of the present invention can be a product having a sufficient amount of pigment used and a Mo content of less than 1% by mass, and is not subject to legal regulations.
[0016]
(Example 1 of the present invention)
A type having the same hue and color density as the methyl violet fanar lake pigment (conventional example 1) and Mo concentration in the pigment of 2.5% by mass and B of 1.5% by mass Type manufactured.
Methyl violet is used as a specific dye, A type is Victoria Pure Blue BO (dye), and B type is diacryl yellow (dye). The temperature was adjusted to 6000 parts and 50 ° C, respectively.
[0017]
To this, 3,000 parts of a mordant dissolving solution synthesized at a rate shown in Table 2 and adjusted to a temperature of 75 ° C. was added while stirring for a certain period of time, and after stirring for a certain period of time, filtered to produce a pigment.
The hue and color density of the obtained pigment were almost the same as those of Conventional Example 1 in both the A type and the B type.
[0018]
(Example 2 of the present invention)
A type having the same hue and color depth as the rhoamine lake pigment of Rhodamine B (conventional example 2), the Mo content in the pigment is 2.5% by mass, and the mixing ratio of the dye is different. Type B was manufactured. Rhodamine B is used as a specific dye, and as the other dye / pigment, 8000 parts of a dye solution obtained by mixing and dissolving methyl violet (dye) for type A and diacryl yellow (dye) for type B in the ratio shown in Table 1. , 50 ° C.
[0019]
To this, 2500 parts of a mordant dissolving solution synthesized at a rate shown in Table 2 and adjusted to a temperature of 75 ° C. was added with stirring for a certain period of time, and after stirring for a certain period of time, filtered to produce a pigment.
The hue and color strength of the obtained pigment were almost the same as those of Conventional Example 2 in both the A type and the B type.
[0020]
(Example 3 of the present invention)
A-type and B-type pigments having the same hue and color strength as Rhodamine 6G fanar lake pigment (conventional example 3), aiming at a Mo concentration of 3.5 mass% in the pigment, and having different mixing ratios of the dyes. Type manufactured. Rhodamine 6G was used as a specific dye, Rhodamine B (dye) and cyanine green (pigment) were used as the type A, and rhodamine B (dye) was used as the other dye and the type B was mixed and dissolved at the ratio shown in Table 1. The temperature of the dye solution was adjusted to 9000 parts and 45 ° C.
[0021]
To this, 3,000 parts of a mordant dissolving solution synthesized at a rate shown in Table 2 and adjusted to a temperature of 75 ° C. was added while stirring for a certain period of time, and after stirring for a certain period of time, filtered to produce a pigment.
The hue and color density of the obtained pigment were almost the same as those of Conventional Example 3 in both the A type and the B type.
[0022]
(Example 4 of the present invention)
A type having the same hue and color strength as Victoria Pure Blue BO Fanar Lake pigment (conventional example 4) and Mo concentration in the pigment of 5.5% by mass and B of 4% by mass. Type manufactured. Victoria Pure Blue BO is used as a specific dye, A type is cyanine blue (pigment), and B type is cyanine green (pigment). Other dyes are mixed and dissolved in the ratio shown in Table 1, respectively. Was adjusted to 4000 parts and 70 ° C.
[0023]
To this, 14000 parts of a mordant solution dissolved at a temperature shown in Table 2 and adjusted to a temperature of 75 ° C. was added with stirring for a certain period of time, followed by stirring for a certain period of time, followed by filtration to produce a pigment.
The hue and color strength of the obtained pigment were almost the same as those of Conventional Example 4 in both the A type and the B type.
[0024]
(Conventional example)
All are fanar lake pigments, Conventional Example 1 only methyl violet, Conventional Example 2 only Rhodamine B, Conventional Example 3 only Rhodamine 6G, Conventional Example 4 only Victoria Pure Blue BO, and dissolved in the amounts shown in Table 1. The temperature of the dye solution was adjusted to 6000 to 7000 parts and 45 to 55 ° C.
To this, 2500 to 3500 parts of a mordant dissolving solution synthesized at a ratio shown in Table 2 and adjusted to a temperature of 70 to 80 ° C. was added with stirring for a certain period of time, and after stirring for a certain period of time, filtered to produce a pigment.
[0025]
As shown in Table 3, the Mo content in each pigment was a high value in the conventional example, but was a low value almost as intended in each of the examples of the present invention.
Table 3 also shows the usable amount of the pigment for reducing the Mo content in the printing ink of the product to less than 1% by mass. In the conventional examples, the values are all small. At such a low value, the density of the printing ink is insufficient and the printing ink has no commercial value. On the other hand, in the present invention example, even at the lowest value of 18.5% by mass (A type of the present invention example 4), the density required as the printing ink is sufficiently ensured.
[0026]
[Table 1]
[Table 2]
[Table 3]
【The invention's effect】
According to the present invention, in a dyed lake pigment used as a raw material for products such as printing inks, paints, and paints, the Mo content is adjusted so that the product does not adversely affect the environment and is not subject to laws and regulations. It is possible to approximate the hue and the color density of the pigment which is reduced and does not reduce the conventional Mo content.
Therefore, it can be used in the same manner as conventional pigments, and products such as printing inks can be manufactured with good quality as in the conventional case. Further, when the conventional pigment is switched to the pigment of the present invention, the hue and the color density are similar, so that there is no problem even if some of the pigments coexist, and the economical burden at the time of switching is reduced.