【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、走行中の車両が歩行者等に衝突した際に、車体のエンジンルームの上部を覆うフードを瞬時にリフトアップさせることにより、歩行者に与える衝撃を緩和するフードのリフトアップ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、走行中の車両が歩行者に衝突した際に歩行者に与える衝撃を緩和するために、車両が衝突を検知した際にエンジンルームの上部を覆うフードを瞬時にリフトアップさせる技術が開発されている。この技術は、歩行者との衝突時に、車両用フードとエンジンルーム内の構造物との間に隙間を形成することにより、前記車両用フードの変形ストロークを確保して歩行者に与える衝撃を吸収できるようにするためのものである。
【０００３】
この種の技術としては、歩行者が車両に衝突したことを検出する歩行者衝突検出センサと、車両用フードの後端部と車両本体との間に設けられたリンク機構と、歩行者衝突検出センサからの出力に応じて動作して車両用フードの後端部を持ち上げるインフレータと、このインフレータのロッドが上昇位置、すなわち車両用フードを持ち上げた位置に移動したときに前記ロッドの下降を阻止するフックとが設けられた装置が開示されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
また、当接物との衝突又は衝突可能性を検出する衝突検出手段と、この衝突検出手段からの出力に応じて動作するアクチュエータと、このアクチュエータの動作により車両用フードの後端部を持ち上げるリンク（ヒンジ）機構とが設けられた装置が開示されている（例えば、特許文献２参照）。この装置では、アクチュエータとしてはガス発生装置を内蔵した空気圧式のもの等であって緩衝作用を有するものが用いられている。
【０００５】
【特許文献１】
特開平９−３１５２６６号公報（第３頁、第２図、第３図、第４図）
【特許文献２】
特開平１１−３１０１５８号公報（第３頁、第３図、第４図）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術では、走行中の車両が歩行者等と衝突した際に、車体のエンジンルームの上部を覆うフードを瞬時にリフトアップさせることを可能にするために、インフレータや、ガス発生装置を内蔵したアクチュエータ等のように瞬時に動作可能であって、なおかつ大きな駆動力を発生することができる駆動手段が用いられている。しかしながら、これらの駆動手段では、一旦フードをリフトアップさせた後は、その駆動手段自身によってはフードを元の位置に戻す動作を行わせることができない。したがって、歩行者衝突検出センサ又は衝突検出手段により衝突を検知してフードがリフトアップされたが、幸いにして衝突が起こらなかった場合には、フードを元の位置に戻すことができないために、その後の車両の運転に支障をきたすことになるという問題がある。
【０００７】
一方、電動モータや油圧シリンダ等のように逆方向に動作可能な駆動手段を用いれば、衝突が起こらなかった場合にリフトアップされたフードを元の位置に戻すことが可能であるが、これらの駆動手段は、インフレータやガス発生装置を内蔵したアクチュエータ等のように瞬時に大きな駆動力を発生することができないため、必要な時間内に確実にフードをリフトアップすることができない場合があるという問題がある。
【０００８】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、走行中の車両が歩行者等に衝突した際に、車体のエンジンルームの上部を覆うフードを必要な時間内にリフトアップさせることを可能にするとともに、衝突が起こらなかった場合にリフトアップされたフードを元の位置に戻すことが可能なフードのリフトアップ装置を提供することを技術課題とするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明に係るリフトアップ装置の第１の特徴構成は、請求項１に記載したように、車体のエンジンルームの上部を覆うフードのリフトアップ動作を行う作動機構を備えたリフトアップ装置において、前記作動機構を駆動する駆動手段と、前記フードをリフトアップ方向に付勢する付勢手段とを備え、前記フードのリフトアップ動作を、前記駆動手段による駆動力に加えて、前記付勢手段による付勢力によって助勢して行うという点にある。
【００１０】
これにより、フードをリフトアップするための駆動手段の駆動力が、付勢手段の付勢力によって補助されることになるので、電動モータや油圧シリンダ等のように逆方向に動作可能であるが瞬時に大きな駆動力を発生することができない駆動手段を用いた場合であってもフードを瞬時にリフトアップさせることが可能となる。したがって、衝突が検知された際に、必要な時間内に確実にフードをリフトアップできるようにするとともに、衝突が起きなかった場合に人手を煩わせることなく容易にフードを元の位置に戻すことが可能な構成とすることができる。
【００１１】
本発明に係るリフトアップ装置の第２の特徴構成は、請求項２に記載したように、前記第１の特徴構成に加えて、前記作動機構として前記駆動手段により駆動されるリンク機構を有し、前記付勢手段は、前記リンク機構の１以上の作用点に対してフードのリフトアップ方向の付勢力を作用させるという点にある。
【００１２】
これにより、前記第１の特徴構成による効果に加えて、駆動手段からの駆動力に基づく動作を、リンク機構を介してフードをリフトアップさせる動作に変換することができるとともに、付勢手段からの付勢力もリンク機構を介してフードをリフトアップさせる力に変換することができるので、衝突が検知された際に、必要な時間内に確実にフードをリフトアップさせることができる。
【００１３】
本発明に係るリフトアップ装置の第３の特徴構成は、請求項３に記載したように、前記第１又は第２の特徴構成に加えて、前記付勢手段は、トーションバーを有するという点にある。
【００１４】
これにより、付勢手段を簡易な構成のものとすることができるので、リフトアップ装置のコストダウンと製造工程の簡略化を図ることができる。この場合、リンク機構は、第１リンク部材と、先端側が第１リンク部材に連結されて所定の回転支点を中心として回動する第２リンク部材とを有し、前記トーションバーは、屈曲した先端部を有し、この先端部がリンク機構の第２リンク部材の前記回転支点よりも先端側に取り付けられた構成とすると良い。また、トーションバーの本体の基端部は、車体に対して回転不可能に取り付けられた構成とすると良い。
【００１５】
本発明に係るリフトアップ装置の第４の特徴構成は、請求項４に記載したように、前記第１又は第２の特徴構成に加えて、前記付勢手段は、圧縮コイルばね又は引張りコイルばねを有するという点にある。
【００１６】
これにより、付勢手段を、駆動手段による駆動方向と平行に配置することができるので、付勢手段を作動機構に組み込んだ構成とすることができる。したがって、リフトアップ装置のコンパクト化を図ることができるとともに、リフトアップ装置の車体に対する組み付け工程の簡略化を図ることができる。この場合、付勢手段は、駆動手段と作動機構との間に設けられると良い。
【００１７】
【発明の実施の形態】
（第１の実施形態）
以下に、本発明に係るリフトアップ装置の第１の実施形態について図面に基づいて説明する。この実施形態に係るリフトアップ装置は、車両が歩行者等と衝突した際に瞬時に、車体１のエンジンルームの上部を覆うフード２の後方端部を上方にリフトアップさせることにより、歩行者等に与える衝撃を緩和するための装置である。図１は、本実施形態に係るリフトアップ装置が適用された車両の前部を示す斜視図であり、図２は、このリフトアップ装置とフード２との関係を示す斜視図である。これらの図に示すように、本実施形態に係るリフトアップ装置は、フード２の後方端部付近の両側にそれぞれ配置されている。また、図３は、本実施形態に係るリフトアップ装置の側面図であって、フード２が通常位置にある状態を示しており、図４は、その要部拡大図である。図５は、同様に本実施形態に係るリフトアップ装置の側面図であって、フード２がリフトアップ位置にある状態を示しており、図６は、その要部拡大図である。また、図７は、図４のＡ−Ａ断面図であり、図８は、図４のＢ−Ｂ断面図である。図１、図３、及び図５に示すように、フード２の前方端部の中央は、フードロック３により解除可能に係止されている。
【００１８】
なお、本発明の実施の形態の説明において、前後あるいは上下の方向の概念は、このリフトアップ装置が設けられる車両の前後方向及び上下方向を基準として統一的に用いるものとする。したがって、図３から図６においては、図中の左方向が前方向、右方向が後方向を指すことになり、図中の上又は下方向はそのまま上又は下方向を指すことになる。また、このリフトアップ装置の各部の動作方向に関して、フード２をリフトアップさせる方向をリフトアップ方向、リフトアップされたフード２を元の位置に戻す方向を復帰方向とする。そして、フード２が完全にリフトアップされた位置をリフトアップ位置、フード２が元の位置に完全に戻った位置を通常位置とする。
【００１９】
このリフトアップ装置は、車体１のエンジンルームの上部を覆うフード２のリフトアップ動作を行う作動機構４と、この作動機構４を駆動する駆動手段としての駆動機構５と、フード２をリフトアップ方向に付勢する付勢手段として付勢機構６とを有して構成されている。以下、このリフトアップ装置の各部の構成について更に詳細に説明する。
【００２０】
作動機構４は、駆動機構５により駆動されてフード２のリフトアップ動作を行う機構であり、本実施形態においては、この作動機構４として駆動機構５により駆動されるリンク機構７と、このリンク機構７と駆動機構５とを連結して駆動機構５の駆動力をリンク機構７に伝達する伝達機構８とを有して構成されている。
【００２１】
図３から図６に示すように、リンク機構７は、駆動機構５の駆動力により動作してフード２のリフトアップ動作及び復帰動作を行う機構である。ここでは、リンク機構７は、第１リンク部材９と第２リンク部材１０の２個のリンク部材が組み合わされて構成されており、そのリンク形式は、スコットラッセル式リンクに類似する構成のものとしている。
【００２２】
すなわち、第１リンク部材９は、先端部１１がフード２の後方端部に回転可能に連結され、基端部１２が車体１に固定されたガイドレール１３に沿って移動可能かつ回転可能に連結されている。具体的には、第１リンク部材９の先端部１１は、フード２の後方端部に固定されたヒンジ１４に対してピンを介して連結されており、図７及び図８にも示すように、基端部１２は、車体１に固定されたガイドレール１３に案内されるローラ１５に対して回転可能に連結されている。このガイドレール１３の案内方向は前後方向とされている。そして、このガイドレール１３の案内路の前方端部には前方ストッパ部材１６が設けられてローラ１５の復帰方向の移動を規制し、その案内路の後方端部には後方ストッパ部材１７が設けられてローラ１５のリフトアップ方向の動作を規制する構成となっている。ここでは、前方ストッパ部材１６はガイドレール１３の案内方向に位置調節可能とするため、ガイドレール１３の案内方向に長い長穴１８（図７及び図９から図１１参照）を介してボルト等によりガイドレール１３に固定された部材により構成している。一方、後方ストッパ部材１７はそのような調節機構を持たないボルト頭部により構成している。
【００２３】
また、第２リンク部材１０は、先端部１９が第１リンク部材９のほぼ中間位置に回転可能に連結されており、中間部が車体１に固定された回転支点２０に回転可能に支持されている。更に第２リンク部材１０は、回転支点２０を超えて反対側に伸びるアーム部２１を備えており、そのアーム先端部２２が伝達機構８のロッド２３の後端部２４に連結されている。そして、このアーム先端部２２が伝達機構８のロッド２３によって前後方向に動作されることにより、リンク機構７が動作して、フード２のリフトアップ動作及び復帰動作を行う構成となっている。
【００２４】
一方、伝達機構８は、リンク機構７と駆動機構５とを連結して駆動機構５の駆動力をリンク機構７に伝達する機構である。本実施形態においては、この伝達機構８は、クランク機構により構成されており、具体的には、駆動機構５の出力軸に連動して回転するクランク腕２５と、前端部２６がクランク腕２５に対して回転可能に取り付けられ、後端部２４がリンク機構７の第２リンク部材１０のアーム先端部２２に対して取り付けられたロッド２３により構成されている。これにより、伝達機構８のロッド２３は、駆動機構５の回転駆動力によってロッド２３の長さ方向、すなわち前後方向に往復動作を行うように駆動される。ここで、ロッド２３の後端部２４と第２リンク部材１０のアーム先端部２２との連結部は、ロッド２３の後端部２４にロッド長さ方向に長い長穴２４ａを設け、第２リンク部材１０のアーム先端部２２に設けられたロッド連結ピン２７をこの長穴２４ａに挿入することにより、この長穴の範囲内で互いに摺動及び回転可能に連結された構成としている。
【００２５】
駆動機構５は、作動機構４を構成する伝達機構８及びリンク機構７をリフトアップ方向及び復帰方向に駆動する機構である。本実施形態においては、駆動機構５は、駆動源として電動モータ２８を用いることとし、この電動モータ２８の駆動力を図示しないウォーム及びウォームホイールを介して減速して伝達機構８に伝達する構成としている。すなわち、電動モータ２８の出力軸の回転がウォームに伝えられ、それによりウォームにかみ合わされたウォームホイールが回転され、このウォームホイールの回転が伝達機構８に伝えられてそのクランク腕２５を回転させる構成となっている。これにより、電動モータ２８の駆動力を適切に減速して伝達機構８に伝えることができるとともに、作動機構４側、すなわちフード２側からの力の入力に対しては、ウォーム及びウォームホイールにより力の伝達が遮断されるので、フード２のリフトアップ位置において、フード２側からの力に対する拘束機構を別個に設けることなく、フード２及びリンク機構７を拘束することができる。したがって、歩行者等がフード２に衝突した場合にもフード２をリフトアップ位置で固定した状態に保持することができる。なお、この駆動機構５の電動モータ２８は、センサ等により衝突を検知した際にリフトアップ方向に出力軸を回転駆動し、所定の解除スイッチがオンされ、あるいはフード２のリフトアップから所定時間が経過したことのタイマ等の出力があったとき等に復帰方向に出力軸を回転駆動する動作制御が行われる。
【００２６】
また、本実施形態においては、リフトアップ装置は、フード２の通常位置においてリンク機構７のがたつきを拘束するための拘束機構２９を有している。この拘束機構２９は、図３及び図４に示すように、フード２の通常位置にある状態においてリンク機構７をリフトアップ方向及び復帰方向の両方向について拘束するために、リンク機構７の復帰方向の動作を拘束する前方ストッパ部材１６と、リンク機構７が通常位置に位置した状態において第２リンク部材１０のアーム先端部２２に係合してリンク機構７のリフトアップ方向の動作を拘束する係合部材３０とを有して構成されている。
【００２７】
ここで、前方ストッパ部材１６は、ガイドレール１３の案内路の前方端部に設けられてローラ１５、及び第１リンク部材９の基端部１２の復帰方向の移動を規制することにより、リンク機構７がフード２の通常位置に位置する状態において、更に復帰方向に動作しないように規制する部材である。この前方ストッパ部材１６は、リンク機構７の復帰方向の動作を拘束する位置の調節を可能とするために、前述のように、ガイドレール１３の案内方向に長い長穴１８（図７及び図９から図１１参照）を介してボルト等によりガイドレール１３に固定されることにより、ガイドレール１３の案内方向に位置調節可能に取り付けられている。
【００２８】
また、係合部材３０は、図９から図１１に示すように、伝達機構８のロッド２３の前後方向の往復動作に連動してリンク機構７に対する係合及びその解除の動作を行う部材であって、ロッド２３がリフトアップ方向に動作した際に、ロッド２３の後端部２４と第２リンク部材１０のアーム先端部２２との連結部の長穴２４ａによる摺動可能範囲の動作によりリンク機構７に対する係合を解除し、ロッド２３の復帰方向の動作によりリンク機構７に対する係合状態に復帰する動作を行う。具体的には、係合部材３０は、ガイドレール１３の下方において車体１に固定されたブラケット３１に対して係合部材固定軸３２を介して揺動可能に支持されるとともに、ねじりコイルばね３３により常に上方向、すなわち図９から図１１における反時計方向に付勢されている。そして、フード２をリフトアップする際には、図９に示すように、係合部材３０は、第２リンク部材１０のアーム先端部２２に係合した状態から、ロッド２３のリフトアップ方向の動作に従って、動作ピン３４がロッド２３の後端部２４の下側に形成された傾斜面３５に沿って摺動することにより、図１０に示すように、係合部材３０は、下方向に揺動して第２リンク部材１０のアーム先端部２２に対する係合が解除される。その後、更にロッド２３がリフトアップ方向に動作することにより図１１及び図６に示すように、リンク機構７がリフトアップ位置に動作する。また、フード２を元の位置に復帰させる際にはこの逆の動作が行われる。
【００２９】
付勢機構６は、フード２をリフトアップ方向に付勢する機構であり、作動機構４を構成するリンク機構７の１以上の作用点に対して直接的又は間接的にフード２のリフトアップ方向の付勢力を作用させるものである。それにより、この付勢機構６は、駆動機構５によるフード２のリフトアップ方向の駆動力に加えて、その付勢力によりフード２のリフトアップ動作を助勢する。本実施形態においては、図１から図１１に示すように、付勢機構６は、左右のリフトアップ装置のそれぞれに取り付けられるトーションバー３６を用いて構成されている。具体的には、トーションバー３６は、バー本体３７に対して直角に折り曲げられて形成されたバー先端部３８が、第２リンク部材１０の回転支点２０よりも先端側に設けられた取付爪３９に対して取り付けられており、バー本体３７が車体１の中央側に延出され、そのバー本体３７の基端部が、図２に示すように車体１の中央側に固定された取付ブラケット１ａに対して回転不可能に取り付けられて構成されている。また、ここでは、動作時にバー本体３７の軸が本来の位置からずれないようにするため、バー本体３７におけるバー先端部３８側、すなわち折り曲げ部分近傍において支持ブラケット１ｂにより回転可能に支持された構成としている。
【００３０】
そして、このトーションバー３６は、フード２が通常位置にある状態において、フード２をリフトアップさせる方向と反対の方向、すなわち、バー先端部３８がバー本体３７に対して図２及び図３における反時計方向に、予めねじられた状態で取付爪３９及び取付ブラケット１ａに対して取り付けられている。これにより、トーションバー３６は、リンク機構７の第２リンク部材１０の取付爪３９が設けられた位置に対して、フード２のリフトアップ方向、すなわち図３から図６において第２リンク部材１０を時計方向に回転させる方向の付勢力を作用させる。また、ここでは、トーションバー３６による付勢力をリンク機構７の第２リンク部材１０に対して効率的に作用させるため、バー本体３７の軸が第２リンク部材１０の回転支点２０の回転軸と一致するようにトーションバー３６を配置している。このような付勢機構６により、リンク機構７はリフトアップ方向に常に付勢されることになるので、フード２をリフトアップする際における駆動機構５の負荷を軽減することができ、必要な時間内に確実にフードをリフトアップすることが可能となる。
【００３１】
次に、本実施形態に係るリフトアップ装置の動作について説明する。まず、車両が歩行者等と衝突した際に瞬時にフード２の後方端部をリフトアップさせる際の動作について説明する。図３及び図４に示すように、フード２が通常位置にある状態において、衝突が検知された場合には、駆動機構５がリフトアップ方向に動作し、伝達機構８のクランク腕２５が反時計方向に所定角度回転してロッド２３を前方向、すなわちリフトアップ方向に動作させる。このとき、拘束機構２９の係合部材３０は、図９に示すように第２リンク部材１０のアーム先端部２２に係合した状態から、ロッド２３のリフトアップ方向の動作に従って、動作ピン３４がロッド２３の後端部２４の下側に形成された傾斜面３５に沿って摺動することにより、図１０に示すように、係合部材３０は下方向に揺動して第２リンク部材１０のアーム先端部２２、すなわちリンク機構７に対する係合が解除される。
【００３２】
この際、作動機構４のリンク機構７には、駆動機構５によるリフトアップ方向の駆動力が伝達機構８を介して作用するとともに、付勢機構６によるリフトアップ方向の付勢力が、前述のように取付爪３９が設けられた第２リンク部材１０に直接的に作用しているので、駆動機構５の負荷が軽減され、係合部材３０による係合が解除された後は、リンク機構７は、フード２をリフトアップさせる方向に短時間で動作し、図５、図６、及び図１１に示すように、フード２をリフトアップさせる。このときのリンク機構７の動作は、第２リンク部材１０が回転支点２０を中心に時計方向に回転して第２リンク部材１０の先端部１９と第１リンク部材９との連結点が上方に引き上げられるとともに、第１リンク部材９の基端部１２がガイドレール１３に沿って後方に移動して第１リンク部材９が起き上がり、第１リンク部材９の基端部１２のローラ１５がガイドレール１３の案内路の後方端部に設けられた後方ストッパ部材１７に当接して停止するという動作となる。
【００３３】
次に、リフトアップ位置にあるフード２を元の通常位置に戻す際の動作について説明する。図５及び図６に示すように、フード２がリフトアップ位置にある状態において、所定の解除スイッチがオンされ、あるいはフード２のリフトアップから所定時間が経過したことのタイマ等の出力があったとき等には、駆動機構５は、付勢機構６の付勢力に抗して復帰方向に動作し、作動機構４を復帰方向に動作させてフード２を通常位置に復帰させる。この際の作動機構４の動作は、図３及び図４に示すように、伝達機構８のクランク腕２５が時計方向に所定角度回転してロッド２３を後方向、すなわち復帰方向に動作させる。これにより、リンク機構７の第２リンク部材１０のアーム先端部２２が後方向に動作されて、第２リンク部材１０が回転支点２０を中心に反時計方向に回転し、第２リンク部材１０の先端部１９と第１リンク部材９との連結点が下方に引き下げられるとともに、第１リンク部材９の基端部１２がガイドレール１３に沿って前方に移動する。そして、第１リンク部材９の基端部１２が前方ストッパ部材１６に当接して停止し、第１リンク部材９が横になって、通常位置に復帰するという動作となる。この際、リンク機構７が通常位置に復帰することにより係合部材３０はリンク機構７に係合された状態に復帰する。
【００３４】
このようにリフトアップされたフード２を元の通常位置に復帰させる際の動作は、駆動機構５に対して、付勢機構６の付勢力に抗して復帰動作を行わせることなるので、その復帰動作にある程度の時間を要することになるが、このようなフード２の復帰動作は、リフトアップ動作のように短時間に動作を完了する必要がないため、特に問題は生じない。
【００３５】
（第２の実施形態）
次に、本発明に係るリフトアップ装置の第２の実施形態について図面に基づいて説明する。この第２の実施形態に係るリフトアップ装置は、付勢機構６にトーションバー３６を用いる点において前記第１の実施形態と共通するが、図１２に示すように、左右両側に配置されたリフトアップ装置に対して１個のトーションバー３６を用いて付勢機構６を構成した点において異なる。具体的には、トーションバー３６は、バー本体３７の両側において、このバー本体３７に対して直角に折り曲げられて形成された両側のバー先端部３８が、それぞれ左右両側のリフトアップ装置の第２リンク部材１０の回転支点２０よりも先端側に設けられた取付爪３９に対して取り付けられている。そして、バー本体３７が車体１のエンジンルーム内を左右に貫通して配置され、そのバー本体３７の中央部が車体１のエンジンルームの中央付近に固定された取付ブラケット１ａに対して回転不可能に取り付けられて構成されている。また、ここでは、動作時にバー本体３７の軸が本来の位置からずれないようにするため、バー本体３７における両側のバー先端部３８側、すなわち折り曲げ部分近傍において支持ブラケット１ｂにより回転可能に支持された構成としている。
【００３６】
そして、このトーションバー３６は、取付ブラケット１ａの両側におけるバー本体３７が、それぞれ前記第１の実施形態と同様に、フード２が通常位置にある状態において、フード２をリフトアップさせる方向と反対の方向に予めねじられた状態で取付爪３９及び取り付けブラケット３１に対して取り付けられている。これにより、トーションバー３６は、リンク機構７の第２リンク部材１０の取付爪３９が設けられた位置に対して、フード２のリフトアップ方向に回転させる方向の付勢力を作用させる。また、本実施形態においても、トーションバー３６による付勢力をリンク機構７の第２リンク部材１０に対して効率的に作用させるため、バー本体３７の軸が第２リンク部材１０の回転支点２０の回転軸と一致するようにトーションバー３６を配置している。本実施形態に係るリフトアップ装置の動作は、前記第１の実施形態の場合と同様であるので説明は省略する。
【００３７】
（第３の実施形態）
次に、本発明に係るリフトアップ装置の第３の実施形態について図面に基づいて説明する。この第３の実施形態に係るリフトアップ装置は、図１３及び図１４に示すように、付勢機構６として圧縮コイルばね４０を用い、その付勢力を伝達機構８のロッド２３に対して作用させることにより、リンク機構７に間接的に付勢力を作用させる構成としたものである。具体的には、圧縮コイルばね４０の前端部４１をロッド２３に取り付けるとともに、その後端部４２をブラケット３１を介して車体１に取り付けることにより、伝達機構８のロッド２３に対して前方向、すなわちフード２のリフトアップ方向の付勢力を作用させる構成としている。そのため、本実施形態においては、圧縮コイルばね４０は、ロッド２３と同軸に配置されている。そして、ロッド２３の前部付近に前方係止部４３が形成されるとともに、車体１に固定されたブラケット３１にロッド２３側に延出する後方係止部４４が形成されており、圧縮コイルばね４０の前端部４１が前方係止部４３に係止され、圧縮コイルばね４０の後端部４２が後方係止部４４に係止されて付勢機構６が構成されている。なお、前方係止部４３は、少なくとも前方に移動しないように固定されていれば十分であるため、ここでは、ロッド２３の外周面に形成された突出部４５と、その突出部４５の後方に配置されたドーナツ形状の係止板４６により構成されている。また、後方係止部４４は、ブラケット３１の前方端部をロッド２３側、すなわち図１３及び図１４における紙面奥側に折り曲げることにより形成されている。
【００３８】
そして、この圧縮コイルばね４０は、図１３に示すようにフード２が通常位置にある状態において、前方係止部４３と後方係止部４４との間に圧縮された状態で取り付けられている。これにより、圧縮コイルばね４０は、ロッド２３の前方係止部４３が設けられた位置に対して、前方、すなわちフード２のリフトアップ方向の付勢力を作用させることになる。したがって、ロッド２３を介してリンク機構７におけるロッド２３との連結部である第２リンク部材１０のアーム先端部２２に対して間接的にリフトアップ方向の付勢力を作用させる。そして、フード２をリフトアップさせた際には、図１４に示すように、ロッド２３が前方、すなわちフード２のリフトアップ方向に動作して圧縮コイルばね４０が伸張した状態となる。なお、本実施形態に係るリフトアップ装置の他の部分の動作は、前記第１の実施形態の場合と同様であるので説明は省略する。
【００３９】
（第４の実施形態）
次に、本発明に係るリフトアップ装置の第４の実施形態について図面に基づいて説明する。この第４の実施形態に係るリフトアップ装置は、図１５及び図１６に示すように、付勢機構６として圧縮コイルばね４０を用い、その付勢力をリンク機構７の第１リンク部材９の基端部１２に作用させる構成としたものである。具体的には、圧縮コイルばね４０の前端部４１をガイドレール１３の前端部に取り付けるとともに、その後端部４２をガイドレール１３に案内されているローラ１５に当接させることにより、リンク機構７の第１リンク部材９の基端部１２に対して後方向、すなわちフード２のリフトアップ方向の付勢力を作用させる構成としている。そのため、本実施形態においては、圧縮コイルばね４０は、ガイドレール１３の案内溝の中に配置されている。そして、ガイドレール１３の前端部に前方係止部４３が形成され、圧縮コイルばね４０の前端部４１がこの前方係止部４３に係止され、圧縮コイルばね４０の後端部４２が当接部材４７を介してローラ１５に当接されて構成されている。なお、前方係止部４３は、ここでは、ガイドレール１３の前端部において案内溝を塞ぐように固定された平板状部材により構成されている。また、当接部材４７は、圧縮コイルばね４０の後端部４２に取り付けられる円柱形状の部材により形成されている。
【００４０】
なお、本実施形態においては、拘束機構２９に関し、前記第１の実施形態における前方ストッパ部材１６に代えて、ブラケット３１の後部上方に突出して形成されたストッパ部３１ａを設けている。そして、リンク機構７の第２リンク部材１０のアーム部２１における所定位置に、ブラケット３１側、すなわち図１５及び図１６における紙面手前側に突出する係止突起２１ａを形成し、図１５に示すようなリンク機構７の通常位置において、この第２リンク部材１０の係止突起２１ａとブラケット３１のストッパ部３１ａとが係合する構成としている。これにより、リンク機構７がフード２の通常位置に位置する状態において、更に復帰方向に動作しないように規制している。
【００４１】
そして、この圧縮コイルばね４０は、図１５に示すようにフード２が通常位置にある状態において、前方係止部４３とローラ１５との間に圧縮された状態で取り付けられている。これにより、圧縮コイルばね４０は、ガイドレール１３に案内されるローラ１５に対して、後方、すなわちフード２のリフトアップ方向の付勢力を作用させることになり、したがって、ローラ１５に対して回転可能に連結されている第１リンク部材９の基端部１２に対してリフトアップ方向の付勢力を作用させる。そして、フード２をリフトアップさせた際には、図１６に示すように、ローラ１５及び第１リンク部材９の基端部１２が後方、すなわちフード２のリフトアップ方向に動作して圧縮コイルばね４０が伸張した状態となる。なお、本実施形態に係るリフトアップ装置の他の部分の動作は、前記第１の実施形態の場合と同様であるので説明は省略する。
【００４２】
（その他の実施形態）
本願のその他の実施形態に関して以下説明する。上記の実施形態においては、いずれも付勢機構６による付勢力をリンク機構７の１の作用点に作用させる構成としたが、これらの各実施形態に係る付勢機構６の構成を複合させて設ける等により、付勢機構６によるリフトアップ方向の付勢力をリンク機構７の２以上の作用点に対して直接的又は間接的に作用させる構成とすることも可能である。そして、そのような構成とすることにより、より大きいリフトアップ方向の付勢力を作用させることが可能となる。また、上記第３の実施形態及び第４の実施形態においては、いずれも付勢機構６として圧縮コイルばね４０を用いた構成について説明したが、ばねの取付方向を変えることにより、この圧縮コイルばね４０に代えて引張りコイルばねを用いることも当然に可能であり、更には、複数のばねを用いる場合には、圧縮コイルばね４０と引張りコイルばねの双方を用いることも可能である。
【００４３】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るリフトアップ装置によれば、フードをリフトアップするための駆動力が、付勢手段の付勢力によって補助されることになるので、電動モータや油圧シリンダ等のように逆方向に動作可能であるが瞬時に大きな駆動力を発生することができない駆動手段を用いた場合であってもフードを瞬時にリフトアップさせることが可能となる。したがって、衝突が検知された際に、必要な時間内に確実にフードをリフトアップできるようにするとともに、衝突が起きなかった場合に人手を煩わせることなく容易にフードを元の位置に戻すことを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施形態に係るリフトアップ装置が適用された車両の前部を示す斜視図である。
【図２】本発明の第１の実施形態に係るリフトアップ装置とフードとの関係を示す斜視図である。
【図３】本発明の第１の実施形態に係るリフトアップ装置の側面図であって、フードが通常位置にある状態を示す図である。
【図４】図３の要部拡大図である。
【図５】本発明の第１の実施形態に係るリフトアップ装置の側面図であって、フードがリフトアップ位置にある状態を示す図である。
【図６】図５の要部拡大図である。
【図７】図４のＡ−Ａ断面図である。
【図８】図４のＢ−Ｂ断面図である。
【図９】本発明の第１の実施形態に係るリフトアップ装置における係合部材近傍の構成を示す側面図であって、係合部材がリンク機構に係合されている状態を示す図である。
【図１０】本発明の第１の実施形態に係るリフトアップ装置における係合部材近傍の構成を示す側面図であって、係合部材のリンク機構に対する係合が解除された状態を示す図である。
【図１１】本発明の第１の実施形態に係るリフトアップ装置における係合部材近傍の構成を示す側面図であって、リンク機構がリフトアップ位置に移動した状態を示す図である。
【図１２】本発明の第２の実施形態に係るリフトアップ装置の構成を示す斜視図である。
【図１３】本発明の第３の実施形態に係るリフトアップ装置の構成を示す側面図であって、フードが通常位置にある状態を示す図である。
【図１４】本発明の第３の実施形態に係るリフトアップ装置の構成を示す側面図であって、フードがリフトアップ位置にある状態を示す図である。
【図１５】本発明の第４の実施形態に係るリフトアップ装置の構成を示す側面図であって、フードが通常位置にある状態を示す図である。
【図１６】本発明の第４の実施形態に係るリフトアップ装置の構成を示す側面図であって、フードがリフトアップ位置にある状態を示す図である。
【符号の説明】
１ 車体
２ フード
４ 作動機構
５ 駆動機構（駆動手段）
６ 付勢機構（付勢手段）
７ リンク機構
８ 伝達機構
３６ トーションバー
４０ 圧縮コイルばね[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention is, for example, when a running vehicle collides with a pedestrian or the like, the hood that covers the upper part of the engine room of the vehicle body is instantaneously lifted, thereby lifting up the hood to reduce the impact given to the pedestrian. Related to the device.
[0002]
[Prior art]
In recent years, a technology has been developed to instantly lift up the hood covering the upper part of the engine room when a vehicle detects a collision, in order to reduce the impact on the pedestrian when the running vehicle collides with the pedestrian. ing. This technology secures the deformation stroke of the vehicle hood and absorbs the impact given to the pedestrian by forming a gap between the vehicle hood and the structure in the engine room in the event of a collision with a pedestrian. This is to make it possible.
[0003]
This type of technology includes a pedestrian collision detection sensor that detects that a pedestrian has collided with a vehicle, a link mechanism provided between the rear end of the vehicle hood and the vehicle body, and a pedestrian collision detection sensor. An inflator that operates in response to an output from the sensor to lift the rear end of the vehicle hood, and prevents the rod of the inflator from lowering when the rod moves to a raised position, that is, a position where the vehicle hood is lifted. A device provided with a hook is disclosed (for example, see Patent Document 1).
[0004]
Further, a collision detecting means for detecting a collision or a possibility of collision with an abutting object, an actuator which operates according to an output from the collision detecting means, and a link for lifting a rear end of the vehicle hood by the operation of the actuator A device provided with a (hinge) mechanism is disclosed (for example, see Patent Document 2). In this apparatus, a pneumatic actuator having a built-in gas generator and having a buffering action is used as the actuator.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-9-315266 (Page 3, FIG. 2, FIG. 3, FIG. 4)
[Patent Document 2]
JP-A-11-310158 (Page 3, FIG. 3, FIG. 4)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In such a conventional technique, when a running vehicle collides with a pedestrian or the like, an inflator or a gas generator is required to enable an instantaneous lift-up of a hood covering an upper part of an engine room of the vehicle body. Driving means that can operate instantaneously and can generate a large driving force, such as an actuator incorporating a device, are used. However, with these driving means, once the hood has been lifted up, the driving means itself cannot perform an operation of returning the hood to the original position. Therefore, the hood was lifted up by detecting a collision by the pedestrian collision detection sensor or the collision detection means, but fortunately, if no collision occurred, the hood cannot be returned to the original position, There is a problem that it will hinder the driving of the vehicle thereafter.
[0007]
On the other hand, if a driving means that can operate in the opposite direction, such as an electric motor or a hydraulic cylinder, is used, it is possible to return the lifted hood to the original position when a collision does not occur. Since the driving means cannot generate a large driving force instantaneously as in the case of an actuator having a built-in inflator or gas generator, there is a problem that the hood may not be able to be surely lifted within a required time. There is.
[0008]
The present invention has been made in view of the above problems, and enables a hood covering an upper part of an engine room of a vehicle body to be lifted up within a necessary time when a running vehicle collides with a pedestrian or the like. Further, it is an object of the present invention to provide a hood lift-up device capable of returning a hood lifted up to an original position when a collision does not occur.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to a first characteristic configuration of a lift-up device according to the present invention for solving the above-described problem, an operation mechanism that performs a lift-up operation of a hood that covers an upper part of an engine room of a vehicle body is provided as described in claim 1. A lifting unit for driving the operating mechanism, and a biasing unit for biasing the hood in a lift-up direction, wherein the lifting-up operation of the hood is added to a driving force of the driving unit. Therefore, the assisting is performed by the urging force of the urging means.
[0010]
As a result, the driving force of the driving means for lifting up the hood is assisted by the urging force of the urging means, so that it can operate in the opposite direction like an electric motor or a hydraulic cylinder, but can be operated instantaneously. The hood can be instantaneously lifted even when a driving means that cannot generate a large driving force is used. Therefore, when a collision is detected, it is necessary to ensure that the hood can be lifted up within the required time, and to easily return the hood to its original position without any trouble when a collision does not occur. Is possible.
[0011]
A second characteristic configuration of the lift-up device according to the present invention has a link mechanism driven by the driving means as the operating mechanism in addition to the first characteristic configuration, as described in claim 2. The urging means applies an urging force in the hood lift-up direction to one or more application points of the link mechanism.
[0012]
Thereby, in addition to the effect of the first characteristic configuration, the operation based on the driving force from the driving unit can be converted into the operation of lifting up the hood via the link mechanism, and the operation from the urging unit can be performed. The urging force can also be converted into a force for lifting up the hood via the link mechanism, so that when a collision is detected, the hood can be surely lifted within a required time.
[0013]
A third characteristic configuration of the lift-up device according to the present invention is that, in addition to the first or second characteristic configuration, the urging unit has a torsion bar, as described in claim 3. is there.
[0014]
Thus, the urging means can have a simple configuration, so that the cost of the lift-up device can be reduced and the manufacturing process can be simplified. In this case, the link mechanism includes a first link member, and a second link member having a distal end connected to the first link member and rotating about a predetermined rotation fulcrum, and the torsion bar has a bent distal end. It is preferable that the second link member of the link mechanism has a distal end attached to the distal end side of the rotation fulcrum. Also, the base end of the torsion bar body is preferably mounted so as not to rotate with respect to the vehicle body.
[0015]
According to a fourth feature of the lift-up device according to the present invention, as described in claim 4, in addition to the first or second feature, the urging means may be a compression coil spring or a tension coil spring. In that it has
[0016]
Thus, the urging means can be arranged in parallel with the driving direction of the driving means, so that the urging means can be incorporated in the operating mechanism. Therefore, the size of the lift-up device can be reduced, and the process of assembling the lift-up device to the vehicle body can be simplified. In this case, the urging means may be provided between the driving means and the operating mechanism.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(1st Embodiment)
Hereinafter, a first embodiment of a lift-up device according to the present invention will be described with reference to the drawings. The lift-up device according to this embodiment raises the rear end of the hood 2 that covers the upper part of the engine room of the vehicle body 1 instantaneously when the vehicle collides with a pedestrian or the like. This is a device to reduce the impact on the vehicle. FIG. 1 is a perspective view illustrating a front portion of a vehicle to which the lift-up device according to the present embodiment is applied, and FIG. 2 is a perspective view illustrating a relationship between the lift-up device and the hood 2. As shown in these figures, the lift-up devices according to the present embodiment are respectively disposed on both sides near the rear end of the hood 2. FIG. 3 is a side view of the lift-up device according to the present embodiment, showing a state where the hood 2 is at a normal position, and FIG. 4 is an enlarged view of a main part thereof. FIG. 5 is also a side view of the lift-up device according to the present embodiment, showing a state where the hood 2 is at the lift-up position, and FIG. 6 is an enlarged view of a main part thereof. 7 is a sectional view taken along the line AA of FIG. 4, and FIG. 8 is a sectional view taken along the line BB of FIG. As shown in FIGS. 1, 3, and 5, the center of the front end of the hood 2 is releasably locked by a hood lock 3.
[0018]
In the description of the embodiments of the present invention, the concept of front and rear or up and down directions is used in a unified manner with reference to the front and rear and up and down directions of a vehicle provided with the lift-up device. Therefore, in FIGS. 3 to 6, the left direction in the drawings indicates the front direction, the right direction indicates the rear direction, and the upper or lower direction in the drawings indicates the upper or lower direction as it is. Regarding the operation direction of each part of the lift-up device, a direction in which the hood 2 is lifted is defined as a lift-up direction, and a direction in which the lifted hood 2 is returned to an original position is defined as a return direction. The position where the hood 2 is completely lifted is defined as a lift-up position, and the position where the hood 2 is completely returned to the original position is defined as a normal position.
[0019]
The lift-up device includes an operation mechanism 4 that performs a lift-up operation of a hood 2 that covers an upper part of an engine room of a vehicle body 1, a drive mechanism 5 that is a driving unit that drives the operation mechanism 4, and a hood 2 that lifts up the hood 2. And a biasing mechanism 6 as biasing means for biasing the power supply. Hereinafter, the configuration of each part of the lift-up device will be described in more detail.
[0020]
The operation mechanism 4 is a mechanism that is driven by the drive mechanism 5 to perform a lift-up operation of the hood 2. In the present embodiment, the link mechanism 7 driven by the drive mechanism 5 as the operation mechanism 4, and the link mechanism And a transmission mechanism 8 that couples the drive mechanism 5 to the drive mechanism 5 to transmit the driving force of the drive mechanism 5 to the link mechanism 7.
[0021]
As shown in FIGS. 3 to 6, the link mechanism 7 is a mechanism that operates by the driving force of the drive mechanism 5 to perform the lift-up operation and the return operation of the hood 2. Here, the link mechanism 7 is configured by combining two link members, that is, a first link member 9 and a second link member 10, and the link type is similar to a Scott Russell type link. I have.
[0022]
That is, the first link member 9 has the distal end 11 rotatably connected to the rear end of the hood 2 and the base end 12 movably and rotatably connected along the guide rail 13 fixed to the vehicle body 1. Have been. Specifically, the distal end 11 of the first link member 9 is connected to a hinge 14 fixed to the rear end of the hood 2 via a pin, and as shown in FIGS. 7 and 8. The base end 12 is rotatably connected to a roller 15 guided by a guide rail 13 fixed to the vehicle body 1. The guide direction of the guide rail 13 is the front-back direction. A front stopper member 16 is provided at the front end of the guide path of the guide rail 13 to restrict the movement of the roller 15 in the return direction, and a rear stopper member 17 is provided at the rear end of the guide path. Thus, the operation of the roller 15 in the lift-up direction is restricted. Here, in order to adjust the position of the front stopper member 16 in the guide direction of the guide rail 13, a bolt or the like is inserted through a long hole 18 (see FIGS. 7 and 9 to 11) that is long in the guide direction of the guide rail 13. It is composed of a member fixed to the guide rail 13. On the other hand, the rear stopper member 17 is constituted by a bolt head having no such an adjusting mechanism.
[0023]
The second link member 10 has a tip portion 19 rotatably connected to a substantially intermediate position of the first link member 9, and the intermediate portion is rotatably supported by a rotation fulcrum 20 fixed to the vehicle body 1. I have. Further, the second link member 10 includes an arm portion 21 extending to the opposite side beyond the rotation fulcrum 20, and the arm tip portion 22 is connected to the rear end portion 24 of the rod 23 of the transmission mechanism 8. When the arm tip 22 is moved in the front-rear direction by the rod 23 of the transmission mechanism 8, the link mechanism 7 is operated to perform the lift-up operation and the return operation of the hood 2.
[0024]
On the other hand, the transmission mechanism 8 is a mechanism that connects the link mechanism 7 and the drive mechanism 5 and transmits the driving force of the drive mechanism 5 to the link mechanism 7. In the present embodiment, the transmission mechanism 8 is configured by a crank mechanism. Specifically, the crank arm 25 that rotates in conjunction with the output shaft of the drive mechanism 5 and the front end 26 is connected to the crank arm 25. The rear end 24 is constituted by a rod 23 attached to the arm end 22 of the second link member 10 of the link mechanism 7. Accordingly, the rod 23 of the transmission mechanism 8 is driven by the rotational driving force of the driving mechanism 5 to perform a reciprocating operation in the length direction of the rod 23, that is, in the front-back direction. Here, a connecting portion between the rear end portion 24 of the rod 23 and the arm end portion 22 of the second link member 10 is provided with a long hole 24a long in the rod length direction at the rear end portion 24 of the rod 23, By inserting a rod connecting pin 27 provided on the arm tip 22 of the member 10 into the elongated hole 24a, the rod 10 is slidably and rotatably connected to each other within the range of the elongated hole.
[0025]
The drive mechanism 5 is a mechanism that drives the transmission mechanism 8 and the link mechanism 7 that constitute the operation mechanism 4 in the lift-up direction and the return direction. In the present embodiment, the driving mechanism 5 uses an electric motor 28 as a driving source, and transmits the driving force of the electric motor 28 to the transmission mechanism 8 by decelerating through a worm and a worm wheel (not shown). I have. That is, the rotation of the output shaft of the electric motor 28 is transmitted to the worm, whereby the worm wheel meshed with the worm is rotated, and the rotation of the worm wheel is transmitted to the transmission mechanism 8 to rotate the crank arm 25. It has become. As a result, the driving force of the electric motor 28 can be appropriately reduced and transmitted to the transmission mechanism 8, and the worm and the worm wheel respond to the input of the force from the operating mechanism 4 side, that is, the hood 2 side. , The hood 2 and the link mechanism 7 can be restrained at the lift-up position of the hood 2 without separately providing a restraining mechanism for the force from the hood 2 side. Therefore, even when a pedestrian or the like collides with the hood 2, the hood 2 can be held in the fixed state at the lift-up position. The electric motor 28 of the driving mechanism 5 drives the output shaft to rotate in the lift-up direction when a collision is detected by a sensor or the like, and a predetermined release switch is turned on, or a predetermined time has elapsed since the hood 2 was lifted. An operation control for driving the output shaft to rotate in the return direction is performed, for example, when there is an output from a timer or the like indicating that the elapsed time has elapsed.
[0026]
Further, in the present embodiment, the lift-up device has a restraining mechanism 29 for restraining the rattling of the link mechanism 7 at the normal position of the hood 2. As shown in FIGS. 3 and 4, the restraining mechanism 29 restrains the link mechanism 7 in both the lift-up direction and the return direction when the hood 2 is at the normal position. A front stopper member 16 for restraining the operation, and an engagement for engaging the arm tip portion 22 of the second link member 10 in a state where the link mechanism 7 is located at the normal position to restrain the link mechanism 7 in the lift-up direction. And a member 30.
[0027]
Here, the front stopper member 16 is provided at the front end of the guide path of the guide rail 13, and regulates the movement of the roller 15 and the base end 12 of the first link member 9 in the return direction, thereby providing a link mechanism. Reference numeral 7 denotes a member that further restricts the hood 2 from operating in the return direction in the normal position. As described above, the front stopper member 16 is provided with a long hole 18 (see FIGS. 7 and 9) that is long in the guide direction of the guide rail 13 in order to enable adjustment of the position at which the link mechanism 7 restricts the operation in the return direction. From FIG. 11) to the guide rail 13 with bolts or the like, so that the position is adjustable in the guide direction of the guide rail 13.
[0028]
As shown in FIGS. 9 to 11, the engagement member 30 is a member that engages with and disengages from the link mechanism 7 in conjunction with the reciprocation of the rod 23 of the transmission mechanism 8 in the front-rear direction. When the rod 23 moves in the lift-up direction, the link mechanism is operated by the operation of the slidable range by the elongated hole 24a of the connecting portion between the rear end 24 of the rod 23 and the arm tip 22 of the second link member 10. The operation of releasing the engagement with the link mechanism 7 by releasing the engagement with the link mechanism 7 is performed by the operation of the rod 23 in the return direction. Specifically, the engaging member 30 is swingably supported by a bracket 31 fixed to the vehicle body 1 below the guide rail 13 via an engaging member fixing shaft 32 and a torsion coil spring 33. , Which is always urged upward, that is, counterclockwise in FIGS. When the hood 2 is lifted up, as shown in FIG. 9, the engagement member 30 moves from the state of being engaged with the arm tip 22 of the second link member 10 in the lift-up direction of the rod 23. 10, the operating pin 34 slides along the inclined surface 35 formed below the rear end portion 24 of the rod 23, so that the engaging member 30 swings downward as shown in FIG. Then, the engagement of the second link member 10 with the arm tip 22 is released. Thereafter, as the rod 23 further moves in the lift-up direction, as shown in FIGS. 11 and 6, the link mechanism 7 moves to the lift-up position. When the hood 2 is returned to the original position, the reverse operation is performed.
[0029]
The urging mechanism 6 is a mechanism that urges the hood 2 in a lift-up direction, and directly or indirectly lifts the hood 2 with respect to one or more action points of a link mechanism 7 that configures the operation mechanism 4. Is applied. Accordingly, the urging mechanism 6 assists the lifting operation of the hood 2 by the urging force in addition to the driving force of the driving mechanism 5 in the lift-up direction of the hood 2. In the present embodiment, as shown in FIGS. 1 to 11, the urging mechanism 6 is configured using a torsion bar 36 attached to each of the left and right lift-up devices. Specifically, the torsion bar 36 has a bar tip 38 formed by being bent at a right angle to the bar main body 37, and a mounting claw 39 provided on the tip end side of the rotation fulcrum 20 of the second link member 10. , The bar body 37 extends to the center side of the vehicle body 1, and the base end of the bar body 37 is fixed to the center side of the vehicle body 1 as shown in FIG. It is configured so that it cannot be rotated with respect to. Here, in order to prevent the axis of the bar main body 37 from deviating from its original position during operation, the bar main body 37 is rotatably supported by the support bracket 1b on the bar tip end 38 side, that is, near the bent portion. And
[0030]
When the hood 2 is in the normal position, the torsion bar 36 is in a direction opposite to the direction in which the hood 2 is lifted up, that is, when the bar tip 38 is opposed to the bar body 37 in FIGS. It is attached to the mounting claw 39 and the mounting bracket 1a in a clockwise direction in a pre-twisted state. Accordingly, the torsion bar 36 moves the second link member 10 in the lift-up direction of the hood 2, that is, in FIGS. Apply a biasing force in the clockwise direction. Here, in order to efficiently apply the urging force of the torsion bar 36 to the second link member 10 of the link mechanism 7, the axis of the bar main body 37 is aligned with the rotation axis of the rotation fulcrum 20 of the second link member 10. The torsion bar 36 is arranged so as to match. The link mechanism 7 is constantly urged in the lift-up direction by such an urging mechanism 6, so that the load on the drive mechanism 5 when the hood 2 is lifted up can be reduced, and the required time can be reduced. The hood can be reliably lifted up inside.
[0031]
Next, the operation of the lift-up device according to the present embodiment will be described. First, an operation for instantly lifting up the rear end of the hood 2 when the vehicle collides with a pedestrian or the like will be described. As shown in FIGS. 3 and 4, when a collision is detected in a state where the hood 2 is in the normal position, the drive mechanism 5 operates in the lift-up direction, and the crank arm 25 of the transmission mechanism 8 is turned counterclockwise. The rod 23 is rotated in the predetermined direction to move the rod 23 in the forward direction, that is, in the lift-up direction. At this time, from the state where the engagement member 30 of the restraining mechanism 29 is engaged with the arm tip portion 22 of the second link member 10 as shown in FIG. By sliding along the inclined surface 35 formed below the rear end portion 24 of the rod 23, the engaging member 30 swings downward as shown in FIG. Is disengaged from the arm tip 22, that is, the link mechanism 7.
[0032]
At this time, the driving force in the lift-up direction by the drive mechanism 5 acts on the link mechanism 7 of the operating mechanism 4 via the transmission mechanism 8, and the urging force in the lift-up direction by the urging mechanism 6 is applied as described above. , The load on the drive mechanism 5 is reduced, and after the engagement by the engagement member 30 is released, the link mechanism 7 The hood 2 is operated in a short time in the direction of lifting up the hood 2, and as shown in FIGS. 5, 6, and 11, the hood 2 is lifted up. At this time, the operation of the link mechanism 7 is such that the second link member 10 rotates clockwise around the rotation fulcrum 20 so that the connection point between the distal end portion 19 of the second link member 10 and the first link member 9 moves upward. At the same time, the base end 12 of the first link member 9 moves rearward along the guide rail 13 to raise the first link member 9, and the rollers 15 of the base end 12 of the first link member 9 The operation is such that it comes into contact with the rear stopper member 17 provided at the rear end of the guide path 13 and stops.
[0033]
Next, an operation of returning the hood 2 at the lift-up position to the original normal position will be described. As shown in FIGS. 5 and 6, when the hood 2 is in the lift-up position, a predetermined release switch is turned on, or an output of a timer or the like indicating that a predetermined time has elapsed since the hood 2 was lifted up. In some cases, the driving mechanism 5 operates in the return direction against the urging force of the urging mechanism 6, and operates the operating mechanism 4 in the return direction to return the hood 2 to the normal position. The operation of the operating mechanism 4 at this time, as shown in FIGS. 3 and 4, causes the crank arm 25 of the transmission mechanism 8 to rotate clockwise by a predetermined angle to move the rod 23 backward, that is, in the return direction. As a result, the arm distal end portion 22 of the second link member 10 of the link mechanism 7 is operated backward, and the second link member 10 rotates counterclockwise about the rotation fulcrum 20, and the second link member 10 The connection point between the distal end portion 19 and the first link member 9 is pulled down, and the proximal end portion 12 of the first link member 9 moves forward along the guide rail 13. Then, the base end portion 12 of the first link member 9 comes into contact with the front stopper member 16 and stops, so that the first link member 9 lays down and returns to the normal position. At this time, when the link mechanism 7 returns to the normal position, the engagement member 30 returns to a state in which the link mechanism 7 is engaged.
[0034]
The operation of returning the hood 2 lifted up in this way to the original normal position causes the drive mechanism 5 to perform a return operation against the urging force of the urging mechanism 6. Although a certain amount of time is required for the return operation, such a return operation of the hood 2 does not need to be completed in a short time unlike the lift-up operation, and therefore does not cause any particular problem.
[0035]
(Second embodiment)
Next, a second embodiment of the lift-up device according to the present invention will be described with reference to the drawings. The lift-up device according to the second embodiment is the same as the first embodiment in that the torsion bar 36 is used for the urging mechanism 6, but as shown in FIG. The difference is that the urging mechanism 6 is configured using one torsion bar 36 for the up device. Specifically, on both sides of the bar body 37, the torsion bar 36 is formed by bending both ends of the bar at right angles to the bar body 37, respectively. The link member 10 is attached to an attachment claw 39 provided on the tip side of the rotation fulcrum 20. The bar body 37 is disposed so as to penetrate the engine room of the vehicle body 1 to the left and right, and the center of the bar body 37 cannot rotate with respect to the mounting bracket 1a fixed near the center of the engine room of the vehicle body 1. It is configured to be attached to. Here, in order to prevent the axis of the bar main body 37 from deviating from its original position during operation, the bar main body 37 is rotatably supported by the support bracket 1b on the bar tip end 38 side on both sides of the bar main body 37, that is, near the bent portion. Configuration.
[0036]
The torsion bar 36 has opposite bar main bodies 37 on both sides of the mounting bracket 1a in a direction opposite to the direction in which the hood 2 is lifted up in a state where the hood 2 is in the normal position, as in the first embodiment. It is attached to the mounting claw 39 and the mounting bracket 31 in a state where it is twisted in advance in the direction. As a result, the torsion bar 36 applies an urging force in a direction of rotating the hood 2 in the lift-up direction to the position of the link mechanism 7 where the attachment claw 39 of the second link member 10 is provided. Also in the present embodiment, the shaft of the bar main body 37 is connected to the rotation fulcrum 20 of the second link member 10 in order to efficiently apply the urging force of the torsion bar 36 to the second link member 10 of the link mechanism 7. The torsion bar 36 is arranged so as to coincide with the rotation axis. The operation of the lift-up device according to this embodiment is the same as that of the first embodiment, and a description thereof will be omitted.
[0037]
(Third embodiment)
Next, a third embodiment of the lift-up device according to the present invention will be described with reference to the drawings. The lift-up device according to the third embodiment uses a compression coil spring 40 as the urging mechanism 6 and causes the urging force to act on the rod 23 of the transmission mechanism 8 as shown in FIGS. Thus, the urging force is applied to the link mechanism 7 indirectly. Specifically, by attaching the front end 41 of the compression coil spring 40 to the rod 23 and attaching the rear end 42 to the vehicle body 1 via the bracket 31, the front end 41 is directed forward with respect to the rod 23 of the transmission mechanism 8, that is, The urging force of the hood 2 in the lift-up direction is applied. Therefore, in the present embodiment, the compression coil spring 40 is disposed coaxially with the rod 23. A front locking portion 43 is formed near the front portion of the rod 23, and a rear locking portion 44 extending toward the rod 23 is formed on the bracket 31 fixed to the vehicle body 1. The front end portion 41 of the compression coil spring 40 is locked by the front locking portion 43, and the rear end portion 42 of the compression coil spring 40 is locked by the rear locking portion 44 to constitute the urging mechanism 6. It is sufficient that the front locking portion 43 is fixed so as not to move forward at least. Therefore, in this case, the protrusion 45 formed on the outer peripheral surface of the rod 23 and the rear of the protrusion 45 are provided. The donut-shaped locking plate 46 is arranged. The rear locking portion 44 is formed by bending the front end of the bracket 31 toward the rod 23, that is, toward the far side of the paper in FIGS.
[0038]
The compression coil spring 40 is attached in a compressed state between the front locking portion 43 and the rear locking portion 44 when the hood 2 is in the normal position as shown in FIG. As a result, the compression coil spring 40 applies a biasing force in the front direction, that is, in the lift-up direction of the hood 2, to the position where the front locking portion 43 of the rod 23 is provided. Therefore, the urging force in the lift-up direction is applied indirectly to the arm tip portion 22 of the second link member 10 which is the connection portion between the link mechanism 7 and the rod 23 via the rod 23. Then, when the hood 2 is lifted up, as shown in FIG. 14, the rod 23 moves forward, that is, in the lift-up direction of the hood 2, and the compression coil spring 40 is extended. The operation of the other parts of the lift-up device according to the present embodiment is the same as that of the first embodiment, and a description thereof will be omitted.
[0039]
(Fourth embodiment)
Next, a fourth embodiment of the lift-up device according to the present invention will be described with reference to the drawings. As shown in FIGS. 15 and 16, the lift-up device according to the fourth embodiment uses a compression coil spring 40 as the urging mechanism 6 and applies the urging force to the base of the first link member 9 of the link mechanism 7. It is configured to act on the end 12. Specifically, the front end 41 of the compression coil spring 40 is attached to the front end of the guide rail 13, and the rear end 42 is brought into contact with the roller 15 guided by the guide rail 13. The rear end, that is, the urging force of the hood 2 in the lift-up direction is applied to the base end portion 12 of the first link member 9. Therefore, in the present embodiment, the compression coil spring 40 is arranged in the guide groove of the guide rail 13. A front locking portion 43 is formed at the front end portion of the guide rail 13, the front end portion 41 of the compression coil spring 40 is locked by the front locking portion 43, and the rear end portion 42 of the compression coil spring 40 abuts. It is configured to contact the roller 15 via the member 47. Note that, here, the front locking portion 43 is formed of a flat plate member fixed at the front end of the guide rail 13 so as to close the guide groove. The contact member 47 is formed of a columnar member attached to the rear end 42 of the compression coil spring 40.
[0040]
Note that, in the present embodiment, the stopper mechanism 31a formed so as to protrude above the rear part of the bracket 31 is provided for the restraining mechanism 29 instead of the front stopper member 16 in the first embodiment. At a predetermined position in the arm portion 21 of the second link member 10 of the link mechanism 7, a locking projection 21a is formed to protrude toward the bracket 31, that is, toward the near side of the drawing in FIGS. 15 and 16, as shown in FIG. In the normal position of the link mechanism 7, the locking projection 21a of the second link member 10 and the stopper 31a of the bracket 31 are engaged. Thereby, in a state where the link mechanism 7 is located at the normal position of the hood 2, the link mechanism 7 is further restricted from operating in the return direction.
[0041]
The compression coil spring 40 is attached in a compressed state between the front locking portion 43 and the roller 15 when the hood 2 is in the normal position as shown in FIG. As a result, the compression coil spring 40 exerts an urging force on the roller 15 guided by the guide rail 13 in the rearward direction, that is, in the lift-up direction of the hood 2. A biasing force in the lift-up direction is applied to the base end 12 of the first link member 9 connected to the first link member 9. When the hood 2 is lifted up, as shown in FIG. 16, the roller 15 and the base end 12 of the first link member 9 move rearward, that is, in the lift-up direction of the hood 2, and the compression coil spring 40 is in an extended state. The operation of the other parts of the lift-up device according to the present embodiment is the same as that of the first embodiment, and a description thereof will be omitted.
[0042]
(Other embodiments)
Other embodiments of the present application will be described below. In each of the above embodiments, the urging force of the urging mechanism 6 is applied to one point of action of the link mechanism 7, but the configuration of the urging mechanism 6 according to each of the embodiments is combined. By providing, for example, a configuration in which the urging force of the urging mechanism 6 in the lift-up direction is applied directly or indirectly to two or more application points of the link mechanism 7 is also possible. With such a configuration, a larger urging force in the lift-up direction can be applied. Further, in the third and fourth embodiments, the configuration using the compression coil spring 40 as the urging mechanism 6 has been described. Of course, a tension coil spring can be used instead of 40. Further, when a plurality of springs are used, both the compression coil spring 40 and the tension coil spring can be used.
[0043]
【The invention's effect】
As described above, according to the lift-up device of the present invention, the driving force for lifting up the hood is assisted by the urging force of the urging means. As described above, the hood can be lifted up instantaneously even when the driving means which can operate in the opposite direction but cannot generate a large driving force instantaneously is used. Therefore, when a collision is detected, it is necessary to ensure that the hood can be lifted up within the required time, and to easily return the hood to its original position without any trouble when a collision does not occur. Can be made possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a front portion of a vehicle to which a lift-up device according to a first embodiment of the present invention is applied.
FIG. 2 is a perspective view showing a relationship between a lift-up device and a hood according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a side view of the lift-up device according to the first embodiment of the present invention, showing a state where a hood is in a normal position.
FIG. 4 is an enlarged view of a main part of FIG. 3;
FIG. 5 is a side view of the lift-up device according to the first embodiment of the present invention, showing a state where the hood is at a lift-up position.
FIG. 6 is an enlarged view of a main part of FIG. 5;
FIG. 7 is a sectional view taken along line AA of FIG. 4;
FIG. 8 is a sectional view taken along the line BB of FIG. 4;
FIG. 9 is a side view showing a configuration near an engagement member in the lift-up device according to the first embodiment of the present invention, showing a state where the engagement member is engaged with the link mechanism. .
FIG. 10 is a side view showing a configuration in the vicinity of an engagement member in the lift-up device according to the first embodiment of the present invention, showing a state in which the engagement of the engagement member with the link mechanism is released. is there.
FIG. 11 is a side view showing a configuration near an engagement member in the lift-up device according to the first embodiment of the present invention, showing a state where the link mechanism has moved to a lift-up position.
FIG. 12 is a perspective view illustrating a configuration of a lift-up device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a side view illustrating a configuration of a lift-up device according to a third embodiment of the present invention, and is a diagram illustrating a state where a hood is at a normal position.
FIG. 14 is a side view illustrating a configuration of a lift-up device according to a third embodiment of the present invention, and illustrates a state where a hood is at a lift-up position.
FIG. 15 is a side view showing a configuration of a lift-up device according to a fourth embodiment of the present invention, showing a state where a hood is at a normal position.
FIG. 16 is a side view showing a configuration of a lift-up device according to a fourth embodiment of the present invention, showing a state where a hood is at a lift-up position.
[Explanation of symbols]
1 Body
2 Food
4 Operating mechanism
5 Drive mechanism (drive means)
6 urging mechanism (urging means)
7 Link mechanism
8 Transmission mechanism
36 torsion bar
40 Compression coil spring
