JP2004200843A - 圧電共振素子およびその製造方法ならびに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】高周波のエネルギー損失を少なく、かつ共振周波数の大きな共振子を生産性良く製造すること。
【解決手段】本発明は、基板1上に形成された振動空間Aを介して設けられる支持膜3と、支持膜3の上に形成される下部電極膜4と、下部電極膜4の上に形成される圧電体薄膜5と、圧電体薄膜5の上に形成される上部電極膜6とを備える圧電共振素子において、支持膜3が窒化アルミニウムによって構成されているものである。また、支持膜3を窒化アルミニウムによって構成することで、振動空間Aを形成するための犠牲膜、支持膜3、下部電極膜4、圧電体薄膜5、上部電極膜6を同一装置内で連続成膜する製造方法でもある。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、基板1上に形成された振動空間Aを介して設けられる支持膜3と、支持膜3の上に形成される下部電極膜4と、下部電極膜4の上に形成される圧電体薄膜5と、圧電体薄膜5の上に形成される上部電極膜6とを備える圧電共振素子において、支持膜3が窒化アルミニウムによって構成されているものである。また、支持膜3を窒化アルミニウムによって構成することで、振動空間Aを形成するための犠牲膜、支持膜3、下部電極膜4、圧電体薄膜5、上部電極膜6を同一装置内で連続成膜する製造方法でもある。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器や通信機器等のフィルタとして用いられる圧電共振素子およびその製造方法ならびに電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)は、基板と、この基板表面に形成された振動空間と、振動空間上に形成された支持膜と、支持膜上に形成された下部電極と、下部電極上に形成された圧電体薄膜と、圧電体薄膜上に形成された一対の上部電極とから構成される圧電共振素子である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
支持膜は、振動空間を被覆するように基板上面に形成されている。従来のFBARでは、圧電体薄膜材料としてZnO(酸化亜鉛)、AlN(窒化アルミニウム)、PZT、CdS(硫化カドミウム)等が用いられ、基板材料として主にSi(シリコン)が用いられ、電極材料としてMo(モリブデン)、W(タングステン)、Pt(プラチナ)、Al(アルミニウム)、Au(金)が用いられており、圧電体薄膜を支える支持膜としてはアモルファスSiO2(酸化シリコン)が用いられている。
【0004】
例えば、特許文献2には、圧電体薄膜材料としてZnO、AlN、CdS、基板材料としてSi、電極材料としてAl、Au、支持膜材料としてアモルファスSiO2が用いられている。
【0005】
ここで、支持膜としてアモルファスSiO2が用いられているのは、アモルファスSiO2がSi基板上に容易に作製できることと、非特許文献1に報告されているように、アモルファスSiO2が圧電体薄膜の弾性的温度係数と逆符号の温度係数を持つため、共振子の共振周波数の変化を補償できるためである。
【0006】
また、上記非特許文献1には、ZnOを圧電体薄膜として用いた場合、ZnOに対するSiO2の膜厚比が、基本波で0.5の時、2次波で0.25、0.75、1.25の時零温度係数を得ることができ、かつ高い電気機械結合係数ktを得られることが報告されている。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第4320365号明細書
【特許文献2】
特開昭60−68710号公報
【非特許文献1】
Electronics Letters vol.17 1981年、p.507−509
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このFBARは、振動の伝播によって共振を得ているため、圧電体薄膜の振動特性はもとより、この圧電体薄膜を支える支持膜の振動特性がレゾネータの特性に大きく影響する。
【0009】
すなわち、現在主流である2GHzの周波数で動作させるためには、圧電体薄膜であるZnOの膜厚が1.3μm程度となるが、ZnOの弾性的温度係数を補償して零温度係数を実現するためには支持膜であるSiO2を1μm以下の膜厚にする必要がある。これにより、挿入損失は低減されるが、非晶質であるSiO2を1μm以下で安定に形成するのは強度的に困難であり、共振子自体の製造が困難となる。
【0010】
一方、圧電体薄膜であるZnOの膜厚を1.3μm程度とし、支持膜であるSiO2を厚くすると、SiO2の弾性的性質が支配的になり、損失が大きくなり、また、温度係数が大きくなり、さらに、高次モードになるため電気機械結合係数が小さくなるという問題が生じる。
【0011】
また、特開2000−278078号公報には、支持膜としてダイヤモンド膜とSiO2膜との積層構造を用いて、強度を確保しながらSiO2膜の薄膜化を実現する報告がされているが、現在のダイヤモンドCVD合成技術では、大面積成膜は困難であり、Si基板との密着性が不十分で剥がれが生じやすく、生産性向上は非常に困難である。
【0012】
さらに、ダイヤモンド膜を形成するには約800℃前後の高温プロセスであるために、消費電力や装置の耐熱対策などが問題となる。しかも、このような高温プロセスに耐えうる犠牲膜材料を用いる必要があり、犠牲膜のエッチングによる除去が行いにくくなってしまい、設計通りの振動空間を得るのが困難となる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明は、基板上に形成された振動空間を介して設けられる支持膜と、支持膜の上に形成される下部電極膜と、下部電極膜の上に形成される圧電体薄膜と、圧電体薄膜の上に形成される上部電極膜とを備える圧電共振素子において、支持膜が窒化アルミニウムによって構成されているものである。
【0014】
また、本発明は、基板上に犠牲膜を形成し、所定形状にパターニングする工程と、パターニングされた犠牲膜を覆う状態に窒化アルミニウムから成る支持膜を形成する工程と、支持膜の上に、下部電極膜、圧電体薄膜、上部電極膜の順に成膜する工程と、上部電極膜、圧電体薄膜、下部電極膜および支持膜に孔を形成し、この孔を介してエッチング液を注入することで犠牲膜を除去し、この犠牲膜のあった部分に振動空間を形成する工程とを備える方法でもある。
【0015】
このような本発明では、圧電体薄膜および上部、下部電極膜で構成される共振器を支える支持膜として窒化アルミニウムを用いていることから、共振器を十分に支える機械的強度および所定の共振特性を保ちながら約300℃以下の低温プロセスによって生産性良く製造することができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る圧電共振素子を説明する概略断面図である。すなわち、本実施形態の圧電共振素子は、振動空間Aを有する基板1と、基板1上に配置され、振動空間Aを被覆するように配置された支持膜3と、振動空間Aに面する支持膜3の位置に配置された振動子8とから構成されており、この振動子8は、圧電体薄膜4の下面に下部電極膜4、上面に一対の上部電極膜6を形成して構成されている。
【0017】
基板1は、例えばSi(シリコン)からなり、後述する犠牲膜のエッチングによって基板1上に振動空間Aが形成されている。ここで、基板1の振動空間Aとは、振動子8の振動を基板1に伝達しない空間のことである。
【0018】
圧電体薄膜5には、ZnO、AlN、CdS、PZT等が用いられるが、音速が大きく、熱伝導率が高く、低温プロセスで形成できるという理由から窒化アルミニウム(以下、単に「AlN」と言う。)を用いることが望ましい。また、AlNから成る圧電体薄膜5は、c軸方向にのみ圧電性を発現するために、厚み縦振動を用いるFBARにおいてはc軸配向膜である必要がある。
【0019】
また、本実施形態の圧電共振素子で用いる支持膜3のAlNは、音響的ブラッグ反射を目的とする振動空間上に、ヤング率200GPa以上、音速10000m/s以上、密度4.0g/cm3以下、低温度係数、熱伝導率150W/m・K以上の特性を併せ持つ材料であり、振動子8の支持膜として適しているためである。このような高強度のAlN膜により薄膜であっても支持膜3としての強度を向上することができる。
【0020】
また、AlNから成る圧電体薄膜5を挟持する上部電極膜6および下部電極膜4には、Mo、W、Pt、Al、Au等、比較的反応性が低い金属材料が用いられるが、その低い熱弾性損失のため、Moが好適である。たとえば、Moの熱弾性損失はAlの約56分の1である。
【0021】
また、AlNからなる圧電体薄膜5および、支持膜3は極めて小さい温度係数であるので、振動する部分(支持膜3および振動子8)の共振周波数の温度係数を零に近づけることができる。
【0022】
さらに、本実施形態では、支持膜3としてAlN膜を用いているため、支持膜3、圧電体薄膜5、下部電極膜4および上部電極膜6を同一装置内で連続して成膜することができ、生産性を大幅に向上できるようになる。例えば、スパッタリング装置のチャンバから成膜対象の基板を入れたまま、ターゲット材料の交換のみでチャンバ内を大気開放せずに連続して異なる膜を形成できることになる。
【0023】
また、これらの膜の製造を約300℃以下の低温プロセスで行うことができ、犠牲膜(後述)としてエッチング溶液で除去しやすいものを用いても成膜温度に耐えうるため、成膜後の犠牲膜のエッチングを確実に行うことができ、設計通りの振動空間Aを構成できるようになる。
【0024】
次に、本実施形態の圧電共振素子の製造方法を説明する。図2は、本実施形態の圧電共振素子の製造方法を順に説明する概略断面図である。先ず、CVD法等により、例えばシリコンから成る基板1の上にSiO2からなる犠牲膜2を成膜し、振動空間Aとなる部分を残して犠牲膜2をエッチングする(図2(a)参照)。
【0025】
次いで、RFマグネトロンスパッタリング法等により、犠牲膜2の上にAlNからなる支持膜3を形成する(図2(b)参照)。次に、DCマグネトロンスパッタリング法等により、Moからなる下部電極膜4を形成する(図2(c)参照)。
【0026】
続いて、RFマグネトロンスパッタリング法等により、AlNからなる圧電体薄膜5を形成し(図2(d)参照)、その上にDCマグネトロンスパッタリング法等により、Moからなる上部電極膜6を形成する(図2(e)参照)。
【0027】
この後、ハロゲン系ガスにより上部電極膜6、圧電体薄膜5、下部電極膜4および支持膜3へ孔7を開け、その孔7から希釈フッ化水素水溶液を用いて、支持膜3の下にある犠牲膜2をエッチングし、支持部3の下面に振動空間Aを形成し、支持部3を基板1の上面から浮かせる(図2(f)参照)。このようにして空洞構造の圧電共振素子が完成する。
【0028】
次に、本実施形態の具体例を説明する。まず、RFマグネトロンスパッタリング法により犠牲膜2となるSiO2薄膜をシリコンの基板1上に室温で形成する。SiO2膜の膜厚は0.3μmである。
【0029】
次に、SiO2膜上にAlNから成る支持膜3を、同じRFマグネトロンスパッタリング法を用いて形成する。成長条件は、減圧下でAr(アルゴン)、N2(窒素)混合ガスを用いて、RFパワー400Wで入力し、膜厚が500nmのものを作成する。
【0030】
AlNの特性は、XRDロッキングカーブの(002)ピークの半値幅が1.6°で、密度3.2g/cm3、音速は10800m/sである。従来のSiO2(溶融石)の音速5700m/sと比べても約2倍の値であり、アモルファスのSiO2膜に比べると更に高音速である。
【0031】
こうして作成したAlNから成る支持膜3の上に、同じスパッタリング法を用いて、Moから成る下部電極膜4、AlNから成る圧電体薄膜5、Moから成る上部電極膜6を順次積層する。成長温度は支持膜3、下部電極膜4、圧電体薄膜5、上部電極膜6ともに室温という極低温プロセスである。
【0032】
最後に、振動子8(下部電極膜6、圧電体薄膜5、上部電極膜6)および支持膜3に孔7を形成し、そこから希釈フッ化水素溶液を用いて犠牲膜2であるSiO2層をエッチングすることにより振動空間Aを形成する。膜厚は、下部電極膜4、上部電極膜6ともに300nm、圧電体薄膜5が1.0μmである。
【0033】
また、これらの膜厚を制御することにより、共振周波数の大きさを制御することができる。評価は図1に示す構造において、ネットワークアナライザとRF用ウェハマイクロプローブを用い、共振周波数を測定したところ、1.78GHzにおいて圧電共振を得ることができた。
【0034】
上記説明した圧電共振素子は、通信機器等の電子機器におけるフィルタ等として利用されることになる。なお、上記具体例で示した数値は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、成膜装置もスパッタリング装置に限定されず、他の成膜装置であっても適用可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、窒化アルミニウムから成る支持膜を用いることで、SiO2の支持膜を用いた圧電共振素子に比べて膜厚のより薄い自立膜を製造でき、より高周波のエネルギー損失を少なく、かつ共振周波数の大きな振動子を構成することが可能となる。また、SiO2/ダイヤモンド積層による支持膜を用いた圧電共振素子に比べ、低消費電力で大面積ウェハへの作成が可能となり、膜厚・膜質制御が容易なため、生産性を向上させることが可能となる。
【0036】
さらに、全てのプロセスを室温もしくは約300℃以下の低温で行うことができるため、犠牲膜に有機物を用いて、従来からある中空配線プロセスによる振動空間形成が可能となる。また、支持膜にSiO2膜を用いないため、温度係数の大きな物質が無くなり、従って温度変化率が小さく、かつ従来のSiO2からなる支持膜では得られなかった高い共振周波数を有する圧電共振素子を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る圧電共振素子を説明する概略断面図である。
【図2】本実施形態に係る圧電共振素子の製造方法を順に説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…犠牲膜、3…支持膜、4…下部電極膜、5…圧電体薄膜、6…上部電極膜、8…振動子、A…振動空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器や通信機器等のフィルタとして用いられる圧電共振素子およびその製造方法ならびに電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)は、基板と、この基板表面に形成された振動空間と、振動空間上に形成された支持膜と、支持膜上に形成された下部電極と、下部電極上に形成された圧電体薄膜と、圧電体薄膜上に形成された一対の上部電極とから構成される圧電共振素子である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
支持膜は、振動空間を被覆するように基板上面に形成されている。従来のFBARでは、圧電体薄膜材料としてZnO(酸化亜鉛)、AlN(窒化アルミニウム)、PZT、CdS(硫化カドミウム)等が用いられ、基板材料として主にSi(シリコン)が用いられ、電極材料としてMo(モリブデン)、W(タングステン)、Pt(プラチナ)、Al(アルミニウム)、Au(金)が用いられており、圧電体薄膜を支える支持膜としてはアモルファスSiO2(酸化シリコン)が用いられている。
【0004】
例えば、特許文献2には、圧電体薄膜材料としてZnO、AlN、CdS、基板材料としてSi、電極材料としてAl、Au、支持膜材料としてアモルファスSiO2が用いられている。
【0005】
ここで、支持膜としてアモルファスSiO2が用いられているのは、アモルファスSiO2がSi基板上に容易に作製できることと、非特許文献1に報告されているように、アモルファスSiO2が圧電体薄膜の弾性的温度係数と逆符号の温度係数を持つため、共振子の共振周波数の変化を補償できるためである。
【0006】
また、上記非特許文献1には、ZnOを圧電体薄膜として用いた場合、ZnOに対するSiO2の膜厚比が、基本波で0.5の時、2次波で0.25、0.75、1.25の時零温度係数を得ることができ、かつ高い電気機械結合係数ktを得られることが報告されている。
【0007】
【特許文献1】
米国特許第4320365号明細書
【特許文献2】
特開昭60−68710号公報
【非特許文献1】
Electronics Letters vol.17 1981年、p.507−509
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このFBARは、振動の伝播によって共振を得ているため、圧電体薄膜の振動特性はもとより、この圧電体薄膜を支える支持膜の振動特性がレゾネータの特性に大きく影響する。
【0009】
すなわち、現在主流である2GHzの周波数で動作させるためには、圧電体薄膜であるZnOの膜厚が1.3μm程度となるが、ZnOの弾性的温度係数を補償して零温度係数を実現するためには支持膜であるSiO2を1μm以下の膜厚にする必要がある。これにより、挿入損失は低減されるが、非晶質であるSiO2を1μm以下で安定に形成するのは強度的に困難であり、共振子自体の製造が困難となる。
【0010】
一方、圧電体薄膜であるZnOの膜厚を1.3μm程度とし、支持膜であるSiO2を厚くすると、SiO2の弾性的性質が支配的になり、損失が大きくなり、また、温度係数が大きくなり、さらに、高次モードになるため電気機械結合係数が小さくなるという問題が生じる。
【0011】
また、特開2000−278078号公報には、支持膜としてダイヤモンド膜とSiO2膜との積層構造を用いて、強度を確保しながらSiO2膜の薄膜化を実現する報告がされているが、現在のダイヤモンドCVD合成技術では、大面積成膜は困難であり、Si基板との密着性が不十分で剥がれが生じやすく、生産性向上は非常に困難である。
【0012】
さらに、ダイヤモンド膜を形成するには約800℃前後の高温プロセスであるために、消費電力や装置の耐熱対策などが問題となる。しかも、このような高温プロセスに耐えうる犠牲膜材料を用いる必要があり、犠牲膜のエッチングによる除去が行いにくくなってしまい、設計通りの振動空間を得るのが困難となる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明は、基板上に形成された振動空間を介して設けられる支持膜と、支持膜の上に形成される下部電極膜と、下部電極膜の上に形成される圧電体薄膜と、圧電体薄膜の上に形成される上部電極膜とを備える圧電共振素子において、支持膜が窒化アルミニウムによって構成されているものである。
【0014】
また、本発明は、基板上に犠牲膜を形成し、所定形状にパターニングする工程と、パターニングされた犠牲膜を覆う状態に窒化アルミニウムから成る支持膜を形成する工程と、支持膜の上に、下部電極膜、圧電体薄膜、上部電極膜の順に成膜する工程と、上部電極膜、圧電体薄膜、下部電極膜および支持膜に孔を形成し、この孔を介してエッチング液を注入することで犠牲膜を除去し、この犠牲膜のあった部分に振動空間を形成する工程とを備える方法でもある。
【0015】
このような本発明では、圧電体薄膜および上部、下部電極膜で構成される共振器を支える支持膜として窒化アルミニウムを用いていることから、共振器を十分に支える機械的強度および所定の共振特性を保ちながら約300℃以下の低温プロセスによって生産性良く製造することができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る圧電共振素子を説明する概略断面図である。すなわち、本実施形態の圧電共振素子は、振動空間Aを有する基板1と、基板1上に配置され、振動空間Aを被覆するように配置された支持膜3と、振動空間Aに面する支持膜3の位置に配置された振動子8とから構成されており、この振動子8は、圧電体薄膜4の下面に下部電極膜4、上面に一対の上部電極膜6を形成して構成されている。
【0017】
基板1は、例えばSi(シリコン)からなり、後述する犠牲膜のエッチングによって基板1上に振動空間Aが形成されている。ここで、基板1の振動空間Aとは、振動子8の振動を基板1に伝達しない空間のことである。
【0018】
圧電体薄膜5には、ZnO、AlN、CdS、PZT等が用いられるが、音速が大きく、熱伝導率が高く、低温プロセスで形成できるという理由から窒化アルミニウム(以下、単に「AlN」と言う。)を用いることが望ましい。また、AlNから成る圧電体薄膜5は、c軸方向にのみ圧電性を発現するために、厚み縦振動を用いるFBARにおいてはc軸配向膜である必要がある。
【0019】
また、本実施形態の圧電共振素子で用いる支持膜3のAlNは、音響的ブラッグ反射を目的とする振動空間上に、ヤング率200GPa以上、音速10000m/s以上、密度4.0g/cm3以下、低温度係数、熱伝導率150W/m・K以上の特性を併せ持つ材料であり、振動子8の支持膜として適しているためである。このような高強度のAlN膜により薄膜であっても支持膜3としての強度を向上することができる。
【0020】
また、AlNから成る圧電体薄膜5を挟持する上部電極膜6および下部電極膜4には、Mo、W、Pt、Al、Au等、比較的反応性が低い金属材料が用いられるが、その低い熱弾性損失のため、Moが好適である。たとえば、Moの熱弾性損失はAlの約56分の1である。
【0021】
また、AlNからなる圧電体薄膜5および、支持膜3は極めて小さい温度係数であるので、振動する部分(支持膜3および振動子8)の共振周波数の温度係数を零に近づけることができる。
【0022】
さらに、本実施形態では、支持膜3としてAlN膜を用いているため、支持膜3、圧電体薄膜5、下部電極膜4および上部電極膜6を同一装置内で連続して成膜することができ、生産性を大幅に向上できるようになる。例えば、スパッタリング装置のチャンバから成膜対象の基板を入れたまま、ターゲット材料の交換のみでチャンバ内を大気開放せずに連続して異なる膜を形成できることになる。
【0023】
また、これらの膜の製造を約300℃以下の低温プロセスで行うことができ、犠牲膜(後述)としてエッチング溶液で除去しやすいものを用いても成膜温度に耐えうるため、成膜後の犠牲膜のエッチングを確実に行うことができ、設計通りの振動空間Aを構成できるようになる。
【0024】
次に、本実施形態の圧電共振素子の製造方法を説明する。図2は、本実施形態の圧電共振素子の製造方法を順に説明する概略断面図である。先ず、CVD法等により、例えばシリコンから成る基板1の上にSiO2からなる犠牲膜2を成膜し、振動空間Aとなる部分を残して犠牲膜2をエッチングする(図2(a)参照)。
【0025】
次いで、RFマグネトロンスパッタリング法等により、犠牲膜2の上にAlNからなる支持膜3を形成する(図2(b)参照)。次に、DCマグネトロンスパッタリング法等により、Moからなる下部電極膜4を形成する(図2(c)参照)。
【0026】
続いて、RFマグネトロンスパッタリング法等により、AlNからなる圧電体薄膜5を形成し(図2(d)参照)、その上にDCマグネトロンスパッタリング法等により、Moからなる上部電極膜6を形成する(図2(e)参照)。
【0027】
この後、ハロゲン系ガスにより上部電極膜6、圧電体薄膜5、下部電極膜4および支持膜3へ孔7を開け、その孔7から希釈フッ化水素水溶液を用いて、支持膜3の下にある犠牲膜2をエッチングし、支持部3の下面に振動空間Aを形成し、支持部3を基板1の上面から浮かせる(図2(f)参照)。このようにして空洞構造の圧電共振素子が完成する。
【0028】
次に、本実施形態の具体例を説明する。まず、RFマグネトロンスパッタリング法により犠牲膜2となるSiO2薄膜をシリコンの基板1上に室温で形成する。SiO2膜の膜厚は0.3μmである。
【0029】
次に、SiO2膜上にAlNから成る支持膜3を、同じRFマグネトロンスパッタリング法を用いて形成する。成長条件は、減圧下でAr(アルゴン)、N2(窒素)混合ガスを用いて、RFパワー400Wで入力し、膜厚が500nmのものを作成する。
【0030】
AlNの特性は、XRDロッキングカーブの(002)ピークの半値幅が1.6°で、密度3.2g/cm3、音速は10800m/sである。従来のSiO2(溶融石)の音速5700m/sと比べても約2倍の値であり、アモルファスのSiO2膜に比べると更に高音速である。
【0031】
こうして作成したAlNから成る支持膜3の上に、同じスパッタリング法を用いて、Moから成る下部電極膜4、AlNから成る圧電体薄膜5、Moから成る上部電極膜6を順次積層する。成長温度は支持膜3、下部電極膜4、圧電体薄膜5、上部電極膜6ともに室温という極低温プロセスである。
【0032】
最後に、振動子8(下部電極膜6、圧電体薄膜5、上部電極膜6)および支持膜3に孔7を形成し、そこから希釈フッ化水素溶液を用いて犠牲膜2であるSiO2層をエッチングすることにより振動空間Aを形成する。膜厚は、下部電極膜4、上部電極膜6ともに300nm、圧電体薄膜5が1.0μmである。
【0033】
また、これらの膜厚を制御することにより、共振周波数の大きさを制御することができる。評価は図1に示す構造において、ネットワークアナライザとRF用ウェハマイクロプローブを用い、共振周波数を測定したところ、1.78GHzにおいて圧電共振を得ることができた。
【0034】
上記説明した圧電共振素子は、通信機器等の電子機器におけるフィルタ等として利用されることになる。なお、上記具体例で示した数値は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。また、成膜装置もスパッタリング装置に限定されず、他の成膜装置であっても適用可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、窒化アルミニウムから成る支持膜を用いることで、SiO2の支持膜を用いた圧電共振素子に比べて膜厚のより薄い自立膜を製造でき、より高周波のエネルギー損失を少なく、かつ共振周波数の大きな振動子を構成することが可能となる。また、SiO2/ダイヤモンド積層による支持膜を用いた圧電共振素子に比べ、低消費電力で大面積ウェハへの作成が可能となり、膜厚・膜質制御が容易なため、生産性を向上させることが可能となる。
【0036】
さらに、全てのプロセスを室温もしくは約300℃以下の低温で行うことができるため、犠牲膜に有機物を用いて、従来からある中空配線プロセスによる振動空間形成が可能となる。また、支持膜にSiO2膜を用いないため、温度係数の大きな物質が無くなり、従って温度変化率が小さく、かつ従来のSiO2からなる支持膜では得られなかった高い共振周波数を有する圧電共振素子を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る圧電共振素子を説明する概略断面図である。
【図2】本実施形態に係る圧電共振素子の製造方法を順に説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…犠牲膜、3…支持膜、4…下部電極膜、5…圧電体薄膜、6…上部電極膜、8…振動子、A…振動空間
Claims (6)
- 基板上に形成された振動空間を介して設けられる支持膜と、
前記支持膜の上に形成される下部電極膜と、
前記下部電極の上に形成される圧電体薄膜と、
前記圧電体薄膜の上に形成される上部電極膜とを備える圧電共振素子において、
前記支持膜が窒化アルミニウムによって構成されている
ことを特徴とする圧電共振素子。 - 基板上に犠牲膜を形成し、所定形状にパターニングする工程と、
パターニングされた前記犠牲膜を覆う状態に窒化アルミニウムから成る支持膜を形成する工程と、
前記支持膜の上に、下部電極膜、圧電体薄膜、上部電極膜の順に成膜する工程と、
前記上部電極膜、前記圧電体薄膜、前記下部電極膜および前記支持膜に孔を形成し、この孔を介してエッチング液を注入することで前記犠牲膜を除去し、この犠牲膜のあった部分に振動空間を形成する工程と
を備えることを特徴とする圧電共振素子の製造方法。 - 請求項2記載の圧電共振素子の製造方法において、前記犠牲膜、前記支持膜、前記下部電極膜、前記圧電体薄膜および前記上部電極膜を全て同一装置で連続形成する
ことを特徴とする圧電共振素子の製造方法。 - 請求項2記載の圧電共振素子の製造方法において、前記犠牲膜、前記支持膜、前記下部電極膜、前記圧電体薄膜および前記上部電極膜を全て同一のスパッタ装置で連続形成する
ことを特徴とする圧電共振素子の製造方法。 - 請求項2記載の圧電共振素子の製造方法において、前記犠牲膜、前記支持膜、前記下部電極膜、前記圧電体薄膜および前記上部電極膜を全て同一装置で約300℃以下の温度により連続形成する
ことを特徴とする圧電共振素子の製造方法。 - 請求項1記載の圧電共振素子を用いる
ことを特徴とする電子機器。
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