JP2004198894A - 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像有効全域においてピッチむらの少ない一様性の高い高品位な画像を得ることのできる走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置を得ること。
【解決手段】光源手段からの光束を変換する第1光学系と、光束を主走査方向に長手の光束に変換する第2光学系と、光束を偏向走査する偏向素子と、偏向した光束を被走査面上に導光する走査光学系とを具備し、光源手段から出射した光束は副走査断面内において、偏向素子の偏向面に対し角度を有して入射しており、偏向素子の偏向面に面倒れが発生したときに被走査面上において照射位置変動を生じない像高のうち最も該光源手段側の像高をYm∞、被走査面上における最大像高をL(符号正)としたとき、0.7L<Ym∞≦1.0L(像高の符号は光源手段側が正)となるよう走査光学系の副走査方向のパワーを設定したこと。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、特に光源手段から出射した光束を偏向素子としてのポリゴンミラーにより反射偏向させ、fθ特性を有する走査光学系を介して被走査面上を光走査して画像情報を記録するようにした、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりレーザービームプリンタ等の走査光学装置においては光源手段から画像信号に応じて光変調され出射した光束を、例えばポリゴンミラー(回転多面鏡)より成る光偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有する走査光学系によって感光性の記録媒体(感光ドラム)面上にスポット状に収束させ、該記録媒体面上を光走査して画像記録を行っている。
【0003】
図15は従来の走査光学装置の要部概略図である。同図において光源手段91から出射した発散光束はコリメーターレンズ92によって略平行光束(もしくは収束光束)とされ、開口絞り93によって該光束(光量)を整形して副走査方向のみに屈折力を有するシリンドリカルレンズ94に入射している。シリンドリカルレンズ94に入射した光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で出射し、副走査断面内においては収束してポリゴンミラーから成る光偏向器95の偏向面95a近傍にほぼ線像として結像している。
【0004】
そして光偏向器95の偏向面95aで反射偏向された光束をfθ特性を有する走査光学系(fθレンズ系)96を介して被走査面としての感光ドラム面98上へ導光し、該光偏向器95を矢印A方向に回転させることによって該感光ドラム面98上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。
【0005】
カラー画像形成装置に用いるタンデム型の走査光学装置は、光源手段を複数有し、一つまたは複数の光偏向器(偏向素子)に光束を入射させる。このとき入射する複数の光束は偏向走査面(主走査断面)および光偏向器の光軸を含み偏向走査面に直交する面(副走査断面)に対しそれぞれ角度を有しており、一つまたは複数の走査光学素子を介した後、ミラー等により光束を分離し、それぞれ異なる複数の被走査面上を複数の光スポットで走査させている。また図15に示す走査光学装置を複数並べ、複数の被走査面を走査させる方法もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来より走査光学装置においては光偏向器の各偏向面(反射面)の面倒れによる被走査面上での副走査方向の照射位置ずれ(ピッチむら)を低減するために面倒れ補正を行っている。これは副走査断面内において光源手段から出射する光束をシリンドリカルレンズにより光偏向器の偏向面近傍に一旦結像させ、走査光学系により被走査面上に再結像させることにより、該副走査断面内において光偏向器の偏向面近傍と被走査面とを光学的に共役関係にするものである。
【0007】
しかしながら光偏向器にポリゴンミラーを用いた場合、その回転軸と偏向面とが離間しているため偏向方向により偏向点が異なり、全ての像高において光学的に完全に共役関係を作ることは困難である。それ故、ある像高では面倒れが生じても被走査面上で照射位置変動を生じないが、ある像高では面倒れが生じた場合、共役関係の崩れにより被走査面上で照射位置が変動し、画像の一様性を劣化させるという問題点があった。
【0008】
一方、光源手段からの光束を偏向走査面に対して角度を有し光偏向器に入射させる、所謂斜入射走査光学装置においては、該光偏向器の各偏向面の面偏心(回転中心から各偏向面までの距離が異なること)によっても副走査方向の照射位置ずれを生じる。特に4本の感光体を用いて各々に走査光学装置を配置してレーザー光により潜像を形成し、Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),Bk(ブラック)の各色の原稿の画像を各々対応する感光体面上に形成するカラー画像形成装置に用いられるタンデム型の走査光学装置の場合、4本の光束を空間分離するため、各光束の光偏向器への斜入射角αを大きく取らねばならず、該光偏向器の面偏心による被走査面上での照射位置変動が顕著になり、画像の一様性を劣化させるという問題点があった。
【0009】
本発明は偏向素子の面偏心と面倒れによる照射位置変動量の総和を低減し、画像有効全域においてピッチむらの少ない一様性の高い高品位な画像を得ることができる走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の走査光学装置は、
光源手段と、
該光源手段から出射した光束を他の状態の光束に変換する第1光学系と、
該第1光学系からの光束を主走査方向に長手の光束に変換する第2光学系と、
該第2光学系からの光束を偏向走査する偏向素子と、
該偏向素子で偏向した光束を被走査面上に導光する走査光学系と、
を具備する走査光学装置において、
該光源手段から出射した光束は副走査断面内において、該偏向素子の偏向面に対し角度を有して入射しており、該偏向素子の偏向面に面倒れが発生したときに該被走査面上において照射位置変動を生じない像高のうち最も該光源手段側の像高をYm∞、該被走査面上における最大像高をL(符号正)としたとき、
0.7L<Ym∞≦1.0L (像高の符号は光源手段側が正)
となるよう該走査光学系の副走査方向のパワーを設定したことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
図1は本発明の走査光学装置の実施形態1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)、図2は本発明の走査光学装置の実施形態1の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
【0012】
ここで、主走査断面とは偏向走査面に相当し、副走査断面とは偏向走査面及び偏向素子の回転軸を含み偏向走査面に垂直する面を言う。
【0013】
同図において1は光源手段であり、例えば半導体レーザーより成っている。2は第1光学系としての集光レンズ(コリメーターレンズ)であり、光源手段1から出射された光束を他の状態の光束(例えば略平行光束)に変換している。3は開口絞りであり、通過光束を制限してビーム形状を整形している。4は第2光学系としてのレンズ系(シリンドリカルレンズ)であり、副走査断面内にのみ所定のパワーを有しており、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面(反射面)5aにほぼ線像として結像させている。尚、コリメーターレンズ2、開口絞り3、そしてシリンドリカルレンズ4等の各要素は入射光学系の一要素を構成している。
【0014】
5は偏向素子としての光偏向器であり、例えば4面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モータ等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
【0015】
6は集光機能とfθ特性とを有する走査光学系(fθレンズ系)であり、主走査方向と副走査方向とに異なる屈折力を有するプラスチック樹脂製の単一のトーリックレンズより成り、ポリゴンミラー5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を被走査面としての感光ドラム面8上に結像させ、かつ副走査断面内においてポリゴンミラー5の偏向面5aと感光ドラム面8との間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。
【0016】
8は被走査面としての感光ドラム面である。
【0017】
本実施形態において半導体レーザー1から出射した発散光束はコリメーターレンズ2により略平行光束に変換され、開口絞り3によって該光束(光量)が制限され、シリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束してポリゴンミラー5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。
【0018】
このポリゴンミラー5に入射する光束は偏向走査面(主走査断面)および光偏向器5の回転軸を含み偏向走査面に直交する面(副走査断面)に対しそれぞれ角度を有して入射している(斜入射光学系)。
【0019】
そしてポリゴンミラー5の偏向面5aで反射偏向された光束はトーリックレンズ6を介して感光ドラム面8上にスポット状に結像され、該ポリゴンミラー5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面8上を矢印B方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面8上に画像記録を行っている。
【0020】
本発明における走査光学系6の屈折面の面形状は以下の形状表現式により表されている。
【0021】
光軸との交点を原点とし、光軸方向をx軸、主走査断面内において光軸と直交する軸をy軸、副走査断面内において光軸と直交する軸をz軸としたとき、主走査方向と対応する母線方向が、
【0022】
【数1】
Figure 2004198894
【0023】
(但し、Rは曲率半径、K、B4、B6、B8、B10は非球面係数)
副走査方向(光軸を含み主走査方向に対して直交する方向)と対応する子線方向が、
【0024】
【数2】
Figure 2004198894
【0025】
ここで r'=r0(1+D2Y2+D4Y4+D6Y6+D8Y8+D10Y10
(但し、r0は光軸上の子線曲率半径、D2、D4、D6、D8、D10は係数)
Sは母線方向の各々の位置における母線の法線を含み主走査断面と垂直な面内に定義される子線形状である。
【0026】
さらに子線方向の非球面成分として、
X=E21YZ2+(E40+E41Y+E42Y2+E44Y4+E46Y6)Z4
なる値を付加した面である。
【0027】
尚、本表現式では面形状表現式における次数を制限して記してあるが、本発明の権利の範囲はこれを制限するものではなく、次数を上げるほど設計自由度が増し、収差が少なくなることは言うまでも無い。また面形状表現式自体も同等の面表現自由度を有した表現式であれば、問題無く本発明の効果を得ることが可能である。
【0028】
ここで偏向素子であるポリゴンミラーの面偏心による副走査方向の照射位置変動を考察する。
【0029】
まず簡単のため光束がポリゴンミラーの回転軸を含み偏向走査面に直交する面に対して角度を有さず入射する場合について説明する。
【0030】
図3はポリゴンミラーから被走査面までの副走査断面図である。同図において偏向面5a上の点Aと被走査面8上の点A’は光学的に完全共役であり、シリンドリカルレンズ(不図示)による線像は点A上に結像するとともに、走査光学系6により点A’に再結像している。もし偏向面が点線で示したように偏心量Hだけ偏心したとき、点A上にある線像は点Bに虚像として移る。この虚像Bの光学的な共役点は点B’であり、偏心時の光束は点Bを通り被走査面8上に到達し、副走査方向の照射位置変動を生じる。ここで照射位置ずれ量(照射位置変動量)dZはポリゴンミラー5の偏向面5aに入射する光束の斜入射角をα、走査光学系6の副走査方向の倍率(副走査倍率)をβsとするとき、
dZ=2H|βs|α …(1)
で表される。
【0031】
次に光束がポリゴンミラーの回転軸を含み偏向走査面に直交する面に対して角度を有して入射する場合の説明を行う。
【0032】
図4(A),(B)は各々ポリゴンミラーの偏向面近傍の主走査断面図であり、同図(A)が光源手段側の像高への偏向、同図(B)が反光源手段側の像高への偏向を示している。この場合、面偏心により生じる線像と虚像間の距離が上記(1)式の2Hではなく、以下のようにポリゴンミラー5への入射角θi、ポリゴンミラー5からの偏向角θe(共に走査光学系の光軸方向を0度とした座標系)の関数で表されることになる。
【0033】
dZ=f(θi、θe)H|βs|α
f(θi、θe)=(1+cos(θi−θe))/cos((θi−θe)/2)……(2)
従って、走査光学系6の副走査倍率βs、斜入射角αが一定の場合、照射位置変動量dZは偏向角依存性を有する。この偏向角依存性は図4における線像と虚像間の距離、及び上記(2)式から明らかなように光源手段側の軸外に向け偏向される場合、つまりポリゴンミラー5への入射角θi、ポリゴンミラー5からの偏向角θeが同符号のときに大きくなり、光源手段側の最軸外に向け偏向されるときに最大となる。
【0034】
図16は比較例におけるポリゴンミラーの面偏心、面倒れによる照射位置変動を示す図である。図16において点線は比較例としてβs=-2.28、α=1.8度、H=30μmの条件下におけるポリゴンミラーの面偏心による照射位置変動量dZの偏向角依存性を示す。同図より照射位置変動量dZは入射角θiによらず光源手段側の最軸外(Y=105mm)において最大値をとることが分かる。
【0035】
次にポリゴンミラーの面倒れによる副走査方向の照射位置変動を考察する。面倒れにおいても面偏心の場合と同様、その照射位置変動量dZに偏向角依存性を有する。
【0036】
一般的に副走査断面内の像面湾曲はほぼ補正されているため、シリンドリカルレンズによる線像と被走査面上の各ポイントは偏向角によらず副走査断面内において光学的に共役関係となっている。従って線像位置において光束が偏向されれば偏向面と被走査面とが共役関係となり、面倒れが生じても照射位置変動は発生しない(以下このような像高を「副走査完全共役像高」と呼ぶ。)。
【0037】
しかしながらほとんどの偏向角においてはポリゴンミラーの回転による偏向面の出入りにより、偏向面と線像の位置にずれを生じるため、偏向面と被走査面との共役関係にずれが生じ、照射位置変動を生じる。
【0038】
尚、面倒れによる照射位置変動は設計時にシリンドリカルレンズの線像をどの位置に置くか、つまり被走査面との共役点をどの位置におき走査光学系の副走査方向のパワーを決定するのかで決まるため、面偏心の場合と異なり、その照射位置変動量の偏向角依存性や面倒れを発生しても照射位置変動を生じない副走査完全共役像高を自由に設定することが可能である。
【0039】
また副走査断面内の像面湾曲がほぼ補正されている場合、ポリゴンミラーの配置により画像有効域の1点もしくは2点が副走査断面内において完全共役点となり得る。
【0040】
図16において一点鎖線は比較例におけるポリゴンミラーの面倒れによる照射位置変動量dZの偏向角依存性を示す。偏向面の出入りは軸上近傍と最軸外近傍で最も大きくなるため、同位置付近で照射位置変動量は最も大きくなり、通常はそれらが振り分けとなるよう副走査完全共役像高を設定し、走査光学系の副走査方向のパワーが決定される。比較例では副走査完全共役像高を最大像高の6割付近に設定することにより、軸上と最軸外の像高付近の照射位置変動のバランスを取っている。
【0041】
図16において実線は比較例におけるポリゴンミラーの面偏心と面倒れによる照射位置変動量のそれぞれの絶対値の総和である(面倒れ方向、面偏心方向とも+−両方向あるため、照射位置変動量の総和はそれぞれの値の絶対値をとった後、加算している。)。このように面偏心による照射位置変動量は必ず光源手段側の最軸外(Y=105mm)で最大値をとるため、従来の手法で面倒れ設計を行った場合、面偏心、面倒れトータルの照射位置変動量も同位置において最大となることが分かる。
【0042】
以上の考察から画像有効全域において面偏心および面倒れによる照射位置変動を最も低減するには、ポリゴンミラーの偏向面に面倒れが発生したときに被走査面上において照射位置変動を生じない像高のうち最も光源手段側の像高(副走査完全共役像高)をYm∞、該被走査面上における最大像高をL(符号正)としたとき、
0.7L<Ym∞≦1.0L …(3)(像高の符号は光源手段側が正)
より望ましくは、
0.75L<Ym∞≦0.95L …(3a)(像高の符号は光源側が正)
となるよう走査光学系の副走査方向のパワーを設定している。これにより面偏心による照射位置変動の大きい光源手段側の最軸外近傍における倒れ補正効果を向上させることができる。
【0043】
本実施形態では副走査完全共役像高Ym∞を光源手段1側の最大像高Lの8割の像高位置(Ym∞=84mm=0.8L)になるよう、シリンドリカルレンズ4による線像位置を同像高に向かう光束の偏向点近傍に配置し、光源手段1側の8割の像高Ym∞に向かう光束の偏向面5aと被走査面8とが副走査断面内において共役関係となるよう走査光学系6の副走査方向のパワーを設定している。
【0044】
表−1は本実施形態における走査光学装置の設計値であり、図5は同走査光学装置におけるポリゴンミラーの面偏心、面倒れによる照射位置変動を示す図である。尚、図5はポリゴンミラーの公差を面偏心30μm、面倒れ2’と仮定し計算されている。
【0045】
図5より面偏心による照射位置変動の大きい光源手段側の最軸外近傍における倒れ補正効果を向上させることにより、ポリゴンミラーの偏向面の面倒れによる照射位置変動量の絶対値と、該ポリゴンミラーの偏向面の面偏心による照射位置変動量の絶対値との総和が、被走査面上の軸上像高(Y=0mm)での値と、光源手段側の最軸外像高(Y=105mm)での値と略等しくしており、比較例と比べ最も照射位置変動の大きい像高における変動量が低減していることが読み取れる。
【0046】
【表1】
Figure 2004198894
【0047】
尚、ポリゴンミラーの面偏心、面倒れによるトータルの照射位置変動量dZは被走査面上の画像有効全域において5μmを越えると視覚的にピッチむらとして認識され易くなるため、5μm以下に抑えることが望ましい。特に面偏心による照射位置変動量dZは上記(2)式より一義的に決定されるため、同数式内に含まれるパラメータである走査光学系の副走査方向の結像倍率(副走査倍率)βsを、
|βs|<2.5
を満足するよう光学配置を決定する必要がある。本実施形態における走査光学系の副走査倍率は
βs=−2.28
であり、図5に示すように画像有効全域において照射位置変動量dZを5μm以下に抑えている。
【0048】
[画像形成装置]
図12は、本発明の画像形成装置の実施形態を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、実施形態1に示した構成を有する光走査ユニット100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
【0049】
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
【0050】
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
【0051】
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図12において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
【0052】
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図12において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されており、転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
【0053】
図12においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内のポリゴンモータなどの制御を行う。
【0054】
このように本実施形態では上記の如く走査光学系6の副走査方向のパワー及び共役関係を適切な値に設定することにより、光源手段1側の最軸外位置近傍におけるポリゴンミラー5の面倒れによる照射位置変動量を低減し、ポリゴンミラー5の面偏心と面倒れによる照射位置変動量の総和を低減している。これにより画像有効全域においてピッチむらの少ない一様性の高い高品位な画像を得ることができる走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置を実現している。
【0055】
[実施形態2]
図6は本発明の走査光学装置の実施形態2の主走査断面図、図7は図6の副走査断面図である。図6、図7において前記図1、図2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0056】
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は、副走査完全共役像高Ym∞を実施形態1と比較し、さらに最軸外寄りに設定した点、走査光学装置を複数の光束を複数の異なる被走査面に同時に走査するタンデム型の走査光学装置にした点、それをカラー画像形成装置に搭載した点であり、その他の構成及び光学的作用は実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0057】
即ち、本実施形態はポリゴンミラー5を挟み走査光学素子を2つを備え、更に夫々の走査光学素子14,15へ2本の光束を入射させて1つのポリゴンミラー5により同時に4本の光束を反射偏向し、夫々に対応した感光ドラム面8a,8b,8c,8d上を光走査させたタンデム型の走査光学装置である。
【0058】
図中、S1,S2は各々第1、第2のステーション(走査ユニット)であり、ポリゴンミラー5を挟み対向配置されている。12は光源手段であり、夫々1本の光束を出射する4つの半導体レーザー1a,1b,1c,1dから成る。4つの半導体レーザー1a,1b,1c,1dから出射した4本の発散光束は夫々に対応したコリメーターレンズ2a,2b,2c,2dにより略平行光束に変換され、夫々に対応した開口絞り3a,3b,3c,3dによって光束幅が制限される。開口絞り3a,3bを通過した略平行光束は副走査方向のみにパワーを有する第1のシリンドリカルレンズ4aにより、ポリゴンミラー5の偏向面5a近傍に主走査方向に長手の線像として結像される。また開口絞り3c,3dを通過した略平行光束は副走査方向のみにパワーを有する第2のシリンドリカルレンズ4bにより、ポリゴンミラー5の偏向面5b近傍に主走査方向に長手の線像として結像される。
【0059】
5は偏向素子としての光偏向器であり、例えば4面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)から成り、モータ等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定の角速度で回転している。
【0060】
14,15は各々集光機能とfθ特性とを有する第1、第2の走査光学系(fθレンズ系)であり、主走査方向と副走査方向とに異なる屈折力を有するプラスチック樹脂製の単一のトーリックレンズ(走査光学素子)より成り、ポリゴンミラー5によって反射偏向された画像情報に基づく2本の光束を被走査面としての感光ドラム面8a,8b,8c,8d上に結像させ、かつ副走査断面内においてポリゴンミラー5の偏向面5a、5bと感光ドラム面8a,8b,8c,8dとの間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。
【0061】
ポリゴンミラー5の偏向面5a、5bで反射偏向された4本の光束は第1の走査光学系14もしくは第2の走査光学系15を介して夫々の光束に対応した感光体ドラム面8a,8b,8c,8d上に導光され、該ポリゴンミラー5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面8a,8b,8c,8d上を矢印B方向に光走査している。これにより4つの感光ドラム面8a,8b,8c,8d上に夫々1本ずつの走査線を形成し、画像記録を行っている。
【0062】
表−2は本実施形態における走査光学装置の設計値である。本実施形態では副走査完全共役像高Ym∞を光源手段12側の最大像高の9.5割の像高位置(Ym∞=100mm=0.95L)になるよう、シリンドリカルレンズ4による線像位置を同像高に向かう光束の偏向点近傍に配置し、光源手段12側の9.5割の像高Ym∞に向かう光束の偏向面5a,5bと感光ドラム面8a,8b,8c,8dとが副走査断面内において共役関係となるよう第1、第2の走査光学系14,15の副走査方向のパワーを設定している。
【0063】
【表2】
Figure 2004198894
【0064】
本実施形態において副走査完全共役像高Ym∞を実施形態1と比較してより最軸外寄りに設定したのは、走査光学素子の製造公差による副走査断面内の共役関係のずれが光軸上より最軸外近傍が大きいことに留意し、最軸外近傍における面倒れ補正効果をあらかじめ向上させておくことにより、同位置における許容公差を緩める狙いがあるからである。
【0065】
図8は同走査光学装置におけるポリゴンミラーの面偏心、面倒れによる照射位置変動を示す図である。尚、図8はポリゴンミラーの公差を面偏心30μm、面倒れ2’と仮定し計算されている。
【0066】
図8より面偏心による照射位置変動の大きい光源手段側の最軸外近傍における倒れ補正効果を向上させることにより、面偏心、面倒れトータルの照射位置変動量が画像全域において低減していることが読み取れる。
【0067】
[カラー画像形成装置]
図13は本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施形態は、走査光学装置により像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図13において、60はカラー画像形成装置、11は実施形態2に示した走査光学装置、21,22,23,24は各々像担持体としての感光ドラム、31,32,33,34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
【0068】
同図においてカラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ走査光学装置11に入力される。そして走査光学装置11からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41,42,43,44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム21,22,23,24の感光面が主走査方向に走査される。
【0069】
本実施態様におけるカラー画像形成装置は1つの走査光学装置11からC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応した光束を射出し、感光ドラム21,22,23,24面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
【0070】
本実施態様におけるカラー画像形成装置は上述の如く1つの走査光学装置11により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム21,22,23,24面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
【0071】
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
【0072】
このように本実施形態では上記の如くタンデム型の走査光学装置においても実施形態1と同様に第1、第2の走査光学系14、15の副走査方向のパワー及び共役関係を適切な値に設定することにより、光源手段12側の最軸外位置近傍におけるポリゴンミラー5の面倒れによる照射位置変動量を低減し、該ポリゴンミラー5の面偏心と面倒れによる照射位置変動量の総和を低減している。これにより画像有効全域においてピッチむらの少ない一様性の高い高品位な画像を得ることができるタンデム型の走査光学装置及びそれを用いたカラー画像形成装置を実現している。
【0073】
尚、カラー画像形成装置としては上記の構成に限らず、例えば図14に示すカラー画像形成装置においても本発明は適用することができる。
【0074】
[カラー画像形成装置]
即ち、図14は本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施形態は、実施形態1に示した走査光学装置を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図14において、260はカラー画像形成装置、211,212,213,214は各々実施形態1に示した走査光学装置、221,222,223,224は各々像担持体としての感光ドラム、231,232,233,234は各々現像器、251は搬送ベルトである。
【0075】
図14において、カラー画像形成装置260には、パーソナルコンピュータ等の外部機器252からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ253によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ走査光学装置211,212,213,214に入力される。そして、これらの走査光学装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム241,242,243,244が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム221,222,223,224の感光面が主走査方向に走査される。
【0076】
本実施態様におけるカラー画像形成装置は走査光学装置(211,212,213,214)を4個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応し、各々平行して感光ドラム221,222,223,224面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
【0077】
本実施態様におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの走査光学装置211,212,213,214により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム221,222,223,224面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
【0078】
前記外部機器252としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置260とで、カラーデジタル複写機が構成される。
【0079】
[実施形態3]
図9は本発明の走査光学装置の実施形態3の主走査断面図、図10は図9の副走査断面図である。図9、図10において前記図1、図2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0080】
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は、副走査完全共役像高Ym∞を変更した点、走査光学系16を第1、第2の2枚の光学素子61,62から構成した点、光源手段13にマルチビーム半導体レーザーを用いた点であり、その他の構成及び光学的作用は実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0081】
即ち、同図において13は光源手段であり、独立に変調可能な複数の発光点を有するマルチビーム半導体レーザーより成っている。16は集光機能とfθ特性とを有する走査光学系としての走査レンズ系であり、主走査方向と副走査方向とに異なる屈折力を有するプラスチック樹脂製の第1、第2の2枚のトーリックレンズ61,62より成り、ポリゴンミラー5によって反射偏向された画像情報に基づく複数の光束を被走査面としての感光ドラム面8上に結像させ、かつ副走査断面内においてポリゴンミラー5の偏向面5aと感光ドラム面8との間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。
【0082】
表−3は本実施形態における走査光学装置の設計値である。本実施形態では副走査完全共役像高Ym∞を光源手段13側の最大像高の9割の像高位置(Ym∞=95mm=0.9L)になるよう、シリンドリカルレンズ4による線像位置を同像高に向かう光束の偏向点近傍に配置し、光源手段13側の9割の像高Ym∞に向かう光束の偏向面5aと被走査面8とが副走査断面内において共役関係となるよう走査光学系16の副走査方向のパワーを設定している。
【0083】
【表3】
Figure 2004198894
【0084】
図11は走査光学装置におけるポリゴンミラーの面偏心、面倒れによる照射位置変動を示す図である。尚、図11はポリゴンミラーの公差を面偏心30μm、面倒れ2’と仮定し計算されている。
【0085】
図11より面偏心による照射位置変動の大きい光源手段側の最軸外近傍における倒れ補正効果を向上させることにより、面偏心、面倒れトータルの照射位置変動量が軸上近傍と最軸外とで略等しくしており、光源手段側の最軸外像高における照射位置変動量が低減していることが読み取れる。
【0086】
このように本実施形態においても前述の実施形態1と同様、走査光学系16の副走査方向のパワー及び共役関係を適切な値に設定することにより、光源手段13側の最軸外位置近傍におけるポリゴンミラー5の面倒れによる照射位置変動量を低減し、ポリゴンミラー5の面偏心と面倒れによる照射位置変動量の総和を低減している。これにより画像有効全域においてピッチむらの少ない一様性の高い高品位な画像を得ることができる走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置を実現している。
【0087】
[本発明の実施態様]
本発明の様々な例と実施形態が示され説明されたが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は本明細書内の特定の説明と図に限定されるのではなく、本願特許請求の範囲に全て述べられた様々の修正と変更に及ぶことが理解されるであろう。
【0088】
本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0089】
[実施態様1]
光源手段と、
該光源手段から出射した光束を他の状態の光束に変換する第1光学系と、
該第1光学系からの光束を主走査方向に長手の光束に変換する第2光学系と、
該第2光学系からの光束を偏向走査する偏向素子と、
該偏向素子で偏向した光束を被走査面上に導光する走査光学系と、
を具備する走査光学装置において、
該光源手段から出射した光束は副走査断面内において、該偏向素子の偏向面に対し角度を有して入射しており、該偏向素子の偏向面に面倒れが発生したときに該被走査面上において照射位置変動を生じない像高のうち最も該光源手段側の像高をYm∞、該被走査面上における最大像高をL(符号正)としたとき、
0.7L<Ym∞≦1.0L (像高の符号は光源手段側が正)
となるよう該走査光学系の副走査方向のパワーを設定したことを特徴とする走査光学装置。
【0090】
[実施態様2]
前記偏向素子の偏向面の面倒れによる照射位置変動量の絶対値と、該偏向素子の偏向面の面偏心による照射位置変動量の絶対値との総和が、前記被走査面上の軸上像高での値と、前記光源手段側の最軸外像高での値と略等しいことを特徴とする実施態様1記載の走査光学装置。
【0091】
[実施態様3]
前記偏向素子の偏向面の面倒れによる照射位置変動量の絶対値と、該偏向面の面偏心による照射位置変動量の絶対値との総和が、被走査面上の画像有効全域において5μm以下であることを特徴とする実施態様1記載の走査光学装置。
【0092】
[実施態様4]
前記走査光学系の副走査方向の結像倍率βsは、
|βs|<2.5
であることを特徴とする実施態様1記載の走査光学装置。
【0093】
[実施態様5]
前記走査光学系は単一のレンズより成ることを特徴とする実施態様1記載の走査光学装置。
【0094】
[実施態様6]
前記走査光学系はプラスチック樹脂製のレンズを有していることを特徴とする実施態様1記載の走査光学装置。
【0095】
[実施態様7]
前記光源手段は独立に変調可能な複数の発光点を有するマルチビーム光源であることを特徴とする実施態様1記載の走査光学装置。
【0096】
[実施態様8]
複数の光源手段と、
該複数の光源手段から出射した複数の光束を他の状態の光束に変換する1つ以上の第1光学系と、
該1つ以上の第1光学系からの複数の光束を主走査方向に長手の光束に変換する1つ以上の第2光学系と、
該1つ以上の第2光学系からの複数の光束を偏向走査する1つ以上の偏向素子と、
該1つ以上の偏向素子で偏向した複数の光束を異なる被走査面上に導光する1つ以上の走査光学系と、
を具備するタンデム型の走査光学装置において、
該光源手段から出射した複数の光束は副走査断面内において、該偏向素子の偏向面に対し角度を有して入射しており、該偏向素子の偏向面に面倒れが発生したときに該被走査面上において照射位置変動を生じない像高のうち最も該光源手段側の像高をYm∞、該被走査面上における最大像高をL(符号正)としたとき、
0.7L<Ym∞≦1.0L (像高の符号は光源手段側が正)
となるよう該走査光学系の副走査方向のパワーを設定したことを特徴とするタンデム型の走査光学装置。
【0097】
[実施態様9]
前記偏向素子の偏向面の面倒れによる照射位置変動量の絶対値と、該偏向素子の偏向面の面偏心による照射位置変動量の絶対値との総和が、前記被走査面上の軸上像高での値と、前記光源手段側の最軸外像高での値と略等しいことを特徴とする実施態様8記載のタンデム型の走査光学装置。
【0098】
[実施態様10]
前記偏向素子の偏向面の面倒れによる照射位置変動量の絶対値と、該偏向面の面偏心による照射位置変動量の絶対値との総和が、被走査面上の画像有効全域において5μm以下であることを特徴とする実施態様8記載のタンデム型の走査光学装置。
【0099】
[実施態様11]
前記走査光学系の副走査方向の結像倍率βsは、
|βs|<2.5
であることを特徴とする実施態様8記載のタンデム型の走査光学装置。
【0100】
[実施態様12]
前記走査光学系は単一のレンズより成ることを特徴とする実施態様8記載のタンデム型の走査光学装置。
【0101】
[実施態様13]
前記走査光学系はプラスチック樹脂製のレンズを有していることを特徴とする実施態様8記載のタンデム型の走査光学装置。
【0102】
[実施態様14]
前記光源手段は独立に変調可能な複数の発光点を有するマルチビーム光源であることを特徴とする実施態様8記載のタンデム型の走査光学装置。
【0103】
[実施態様15]
実施態様1乃至14の何れか1項に記載の走査光学装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光学装置で走査された光ビームによって前記感光体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
【0104】
[実施態様16]
実施態様1乃至14の何れか1項に記載の走査光学装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記走査光学装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
【0105】
[実施態様17]
各々が実施態様1乃至14のいずれか1項に記載の走査光学装置の被走査面に配置され、互いに異なった色の画像を形成する複数の像担持体とを有することを特徴とするカラー画像形成装置。
【0106】
[実施態様18]
外部機器から入力した色信号を異なった色の画像データに変換して各々の走査光学装置に入力せしめるプリンタコントローラを有していることを特徴とする実施態様17記載のカラー画像形成装置。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば前述の如く光源手段から出射した光束を偏向走査面および偏向素子の回転軸を含み偏向走査面に直交する面に対しそれぞれ角度を有して偏向素子に入射させ、さらに偏向素子に面倒れが発生したときに被走査面上において照射位置変動を生じない像高のうち最も光源手段側の像高Ym∞を適当な範囲内に入れるよう走査光学系の副走査方向のパワーを設定することにより、光源手段側の最軸外位置近傍における偏向素子の面倒れによる照射位置変動量を低減し、偏向素子の面偏心と面倒れによる照射位置変動量の絶対値の総和を低減し、これにより画像有効全域においてピッチむらの少ない一様性の高い高品位な画像を得ることができる走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の主走査断面図
【図2】本発明の実施形態1の副走査断面図
【図3】本発明の実施形態1の偏向素子から被走査面までの副走査断面図
【図4】偏向面近傍の主走査断面図であり、(A)が光源側像高への偏向、(B)が反光源側像高への偏向を示す図
【図5】本発明の実施形態1における偏向素子の面偏心、面倒れによる照射位置変動を示す図
【図6】本発明の実施形態2の主走査断面図
【図7】本発明の実施形態2の副走査断面図
【図8】本発明の実施形態2における偏向素子の面偏心、面倒れによる照射位置変動を示す図。
【図9】本発明の実施形態3の主走査断面図
【図10】本発明の実施形態3の副走査断面図
【図11】本発明の実施形態3における偏向素子の面偏心、面倒れによる照射位置変動を示す図
【図12】本発明の画像形成装置の実施形態を示す副走査断面図
【図13】本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図
【図14】本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図
【図15】従来の走査光学装置の要部概略図
【図16】比較例における偏向素子の面偏心、面倒れによる照射位置変動を示す図
【符号の説明】
1 光源手段
2 第1光学系(コリメーターレンズ)
3 絞り
4 第2光学系(シリンドリカルレンズ)
5 偏向素子(ポリゴンミラー)
6 走査光学系
8 被走査面
11 走査光学装置
21、22、23、24 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
60 カラー画像形成装置
51 搬送ベルト
52 外部機器
53 プリンタコントローラ
41,42,43,44 レーザー光束
100 走査光学装置
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
103 光ビーム
104 画像形成装置
107 現像装置
108 転写ローラ
109 用紙カセット
110 給紙ローラ
111 プリンタコントローラ
112 転写材(用紙)
113 定着ローラ
114 加圧ローラ
115 モータ
116 排紙ローラ
117 外部機器

Claims (1)

  1. 光源手段と、
    該光源手段から出射した光束を他の状態の光束に変換する第1光学系と、
    該第1光学系からの光束を主走査方向に長手の光束に変換する第2光学系と、
    該第2光学系からの光束を偏向走査する偏向素子と、
    該偏向素子で偏向した光束を被走査面上に導光する走査光学系と、
    を具備する走査光学装置において、
    該光源手段から出射した光束は副走査断面内において、該偏向素子の偏向面に対し角度を有して入射しており、該偏向素子の偏向面に面倒れが発生したときに該被走査面上において照射位置変動を生じない像高のうち最も該光源手段側の像高をYm∞、該被走査面上における最大像高をL(符号正)としたとき、
    0.7L<Ym∞≦1.0L (像高の符号は光源手段側が正)
    となるよう該走査光学系の副走査方向のパワーを設定したことを特徴とする走査光学装置。
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