JP2004198257A - 移動体管理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の顧客を巡回するサービスマンや警備員などの移動体の位置および状態を容易に管理できる移動体管理装置の提供。
【解決手段】顧客の位置情報と移動体の位置情報、測位精度および測位方式の情報に基づいて移動体の状態を判別する状態判別手段10を備えた。これにより、顧客の近傍に移動体端末1を携行する移動体が移動し、かつ測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化した場合、移動体が当該顧客へ到着し作業中と判別し、同様に、顧客の近傍から移動体が離れて測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化した場合、移動体が当該顧客から出発し移動中と判別する。
【選択図】 図1
【解決手段】顧客の位置情報と移動体の位置情報、測位精度および測位方式の情報に基づいて移動体の状態を判別する状態判別手段10を備えた。これにより、顧客の近傍に移動体端末1を携行する移動体が移動し、かつ測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化した場合、移動体が当該顧客へ到着し作業中と判別し、同様に、顧客の近傍から移動体が離れて測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化した場合、移動体が当該顧客から出発し移動中と判別する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の位置と状態を管理する移動体管理装置に係わり、特に、複数の顧客を巡回するサービスマンや警備員などの位置と状態を把握するのに好適な移動体管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人工衛星や携帯電話の基地局やPHSの基地局からの電波を受信し、複数の電波の到達所要時間や強度を使用して、被測位対象の位置(緯度、経度)を測定し、被測位対象の位置を特定して利用する測位技術が、カーナビゲーションやバスロケータなどの交通システムや、営業マン支援や徘徊老人の探索などのマンロケーションシステム、貴重品や現金輸送車の追跡などのセキュリティシステムにおいて実用化されてきている。
【0003】
例えば、人工衛星からの電波を受信し位置を測定する技術として、GPS(すなわちGrobal Positioning System)が挙げられる。このGPSは人工衛星を利用した全世界的な電波測位システムで、24個の衛星が6つの軌道面にそれぞれ4個ずつ配置されており、原理的には各衛星からの電波を受信して、その到達時間から衛星と受信地点との距離を算出し、最終的に受信点の三次元測位(すなわち、緯度、経度、高度)を求めることができるものである。
【0004】
また、携帯電話の基地局やPHSの基地局からの電波を受信し位置を測定する技術として、現在携帯電話が通信を行っている携帯電話の基地局の位置を利用して位置を測定する技術と、携帯電話や被測位対象機器において複数の基地局の電波を受信し、前記複数の基地局からの電波の強度や、電波の到達所要時間を使用して携帯電話や被測位対象機器の位置を測定する技術がある。
【0005】
また、最近の携帯電話や携帯端末においては、前記のGPSによる測位技術のみを用いた測位サービスと、前記の携帯電話の基地局、PHSの基地局からの電波を受信し、位置を測定する測位サービス、および前記の両方の測位技術を同時に使用する測位サービスが提供されている。
【0006】
これらの測位サービスを利用して移動体の管理を行う方法として、特開2002ー230134号公報に記載されているものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−230134号公報
(第4頁、第24〜35行、段落番号0024、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、サービスマンや警備員などが巡回する顧客の順序や各顧客での所要時間などの巡回スケジュールが予め設定されている場合に、サービスマンや警備員などが移動体端末を携行することによりサービスマンや警備員などの管理を行うことができるが、前記の巡回スケジュールが明確に設定されていない場合には、サービスマンや警備員などが各自の計画や判別によって顧客の巡回を行う必要があるため、サービスマンや警備員などの管理が難しいという問題がある。なお、顧客先における作業中や顧客間の移動中などの状態に関する情報や顧客情報をサービスマンや警備員などが移動体端末に入力する方法も考えられるが、この方法では、サービスマンや警備員などに入力作業を負担させることになり、特に巡回する顧客の件数が多い場合は、前記の情報の入力抜けや入力誤りが発生する可能性がある。
【0009】
本発明は、上述した従来技術における実状を鑑みてなされたもので、その目的は、複数の顧客を巡回する際にサービスマンや警備員などの位置と状態を容易に管理することのできる移動体管理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の請求項1に係わる発明は、移動体に備えられる移動体端末に、GPSの電波と通信基地局の電波およびそれらの組み合わせで現在位置を測定する測位実行手段と、この測位実行手段の測位動作を予め設定された時間間隔で実行させる測位制御手段と、前記移動体の位置情報、測位精度および測位方式を送信する送信手段とを設け、前記送信手段から送信される情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した情報を記億する状態記憶手段と、巡回予定の顧客情報を記億する顧客情報記憶手段と、これらの状態記憶手段および顧客情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記移動体の状態を判別する状態判別手段と、地図情報を記億する地図情報記憶手段と、前記移動体の位置および状態を前記地図情報と共に表示する表示手段とを有する移動体管理装置において、前記状態判別手段は、前記顧客の位置情報と前記移動体の位置情報に加えて前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つの情報に基づいて、前記移動体の状態を判別して、前記顧客の位置に応じて予め設定された範囲外から範囲内に前記移動体が移動し、かつ前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが前記移動体の移動中に変化した場合に、前記移動体が当該顧客へ到着し作業中と判別する構成にした。
【0011】
このように構成した請求項1に係わる発明では、サービスマンや警備員などの移動体が携行する移動体端末の測位実行手段により移動体の現在位置を測定するとともに、送信手段より移動体の位置情報、測位精度および測位方式を送信して管理センタの受信手段で受信し、表示手段で移動体の現在位置を表示する。そして、移動体が顧客の位置に応じて予め設定された範囲内に移動して顧客の建物内に入館したときに、測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化するので、状態判別手段により移動体が当該顧客へ到着し作業中であると判別して表示手段で表示する。これにより、各顧客を訪問する際のサービスマンや警備員などの位置と状態を容易に管理することができる。
【0012】
また、上記目的を達成するため本発明の請求項2に係わる発明は、請求項1に係わる発明において、前記状態判別手段は、前記顧客の位置に応じて予め設定された範囲内から範囲外に前記移動体が移動し、かつ前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが前記移動体の移動中に変化した場合に、前記移動体が当該顧客から出発し移動中と判別する構成にした。
【0013】
このように構成した請求項2に係わる発明では、サービスマンや警備員などの移動体が顧客の建物内から外部に出て予め設定された範囲内から範囲外に移動するときに、測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化するので、状態判別手段により移動体が当該顧客から出発し移動中と判別して表示手段で表示する。これにより、各顧客を訪問した後もサービスマンや警備員などの位置と状態を容易に管理することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の移動体管理装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態に係わる移動体管理装置を示すブロック図、図2は本実施形態に設けられる状態判別手段による処理手順の一部を示すフローチャート、図3は本実施形態に設けられる状態判別手段による処理手順の残り部分を示すフローチャート、図4は本実施形態に設けられる状態記憶手段の記憶内容を説明する図、図5は本実施形態に設けられる顧客情報記憶手段の記憶内容を説明する図、図6は本実施形態が用いられる移動体の位置と測位精度の関係を示す図である。なお、図2のA部およびB部はそれぞれ図3のA部およびB部と連続している。
【0016】
図1に示す本実施形態の移動体管理装置は、例えばサービスマンや警備員などの移動体により携行される移動体端末1と、この移動体端末1と通信回線5を介して接続される管理センタ6とから構成されている。通信回線5は、例えば携帯電話・PHSシステム14や、図示しない公衆無線LANシステムからなっている。
【0017】
移動体端末1は、GPS13や携帯電話・PHSシステム14を利用して移動体の位置を測位する測位実行手段2と、この測位実行手段2の測位を予め設定された時間間隔で実行させる測位制御手段3と、通信回線5を介して管理センタ6と通信を行う送信手段4とを備えている。
【0018】
測位実行手段2は、GPS13の各GPS衛星13a〜13cからの電波や、携帯電話・PHSシステム14の基地局14a〜14cからの電波を受信して、移動体端末1の位置(すなわち、緯度および経度)と測位日時および測位の精度や測位に使用した測位方式(例えば、GPS電波のみでの測位方式、GPS電波と基地局電波を併用する測位方式、基地局電波のみを使用した三角測量、基地局電波強度を利用する測位方式)などの情報を提供する。測位制御手段3は、あらかじめ定められた時間間隔(例えば5分間隔)で測位実行手段2により測位を行うとともに、測位結果の読み出して出力データ15を送信手段4より管理センタ6に対して送信する。上記の出力データ15には、例えば時刻情報、位置情報、誤差情報、測位方式および業務情報が含まれている。
【0019】
管理センタ6は、送信手段4から送信される出力データ15を受信する受信手段7と、この受信手段で受信した出力データ15を記億する状態記憶手段8と、巡回予定の顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段9と、顧客の位置情報と移動体端末1の位置情報に加えて測位精度および測位方式のうち少なくとも1つの情報に基づいて、移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などの状態を判別する状態判別手段10と、地図情報を記憶する地図情報記憶手段11と、これらの状態判別手段10の情報および地図情報記憶手段11からの地図情報を参照し、例えば地図上にサービスマンや警備員などの位置を表示する表示手段12とから構成されている。
【0020】
さらに状態記億手段8は、図4に示すように移動体端末1毎に、測定日時T,位置情報L(緯度および経度),例えばgpsOne測位方式において提供される測位誤差予測データなどの測位精度A、およびgpsOne測位方式において提供される測位方式データなどの測位方式Mを時系列順に記憶する。顧客情報記億手段9には、サービスマンや警備員などが当日中に巡回する顧客を特定可能な情報等が設定されており、例えば、図5に示すよう顧客番号、顧客名称、顧客位置(緯度および経度)、および巡回予定日が記憶されている。
【0021】
この実施形態にあっては、複数の顧客を巡回するサービスマンや警備員などが移動体端末1を携行し、顧客の位置に応じて予め設定された範囲外から範囲内に移動して、例えば図6に示す巡回先の建物16内に入館して所定の作業を行う。上記の移動中に測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化するので、状態判別手段10によりサービスマンや警備員などが当該顧客へ到着し作業中と判別する。ここで、移動体端末1による測位結果の測位精度は、図6に示す特性線17で示すように建物16によるGPSや基地局電波の遮蔽や減衰、反射等の原因により、顧客位置L(C)との位置関係に従って変動する。また、移動体端末1による測位結果の測位方式も、建物16によるGPSや基地局電波の遮蔽や減衰、反射等により測位方式が変動する。例えば、サービスマンや警備員などが建物16内に入館し、GPS衛星13a〜13cからの電波が3つ以上受信できなくなった場合は、その時点で受信可能であったGPSの電波と基地局の電波を併用した測位を行い、また、GSPの電波がまったく受信できないような状況では、基地局の電波を利用した三角測量を利用した測位を行うようになっている。
【0022】
次いで、上記の作業を終了した後、建物16より退館して前記の範囲内から範囲外に移動して図示しない次の巡回先へと向かうようになっている。この移動中にも測位精度および測位方式のうち少なくとも1つ変化するので、状態判別手段10によりサービスマンや警備員などが当該顧客から出発し移動中と判別する。このようにして状態判別手段10はサービスマンや警備員などの状態を判別して位置情報と共に表示手段12に送るので、この表示手段12は付近の地図情報を地図情報記憶手段11より読み出し、地図情報に移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などの位置および状態を表示する。これにより、管理センタ6でサービスマンや警備員などの位置と状態を管理することが可能となる。
【0023】
その際に状態判別手段10は、図2および図3に示す処理手順にしたがって移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などの状態を判別するようになっている。すなわち、まず図2の手順S1として、状態判別手段10は状態記憶手段8の情報のうち日時情報を参照して当日の情報を指定することにより顧客の情報を決定し、その情報の連続番号nを設定するとともに、移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などの状態情報Sを「移動中」に設定する。
【0024】
次に手順S2として、状態判別手段10は、状態記億手段8よりn番目の情報の位置情報L(n)とn−1番目の位置情報L(n−1)を取得した後、手順S3として、顧客情報記億手段9を参照し、当日巡回予定であり、かつ位置情報L(n)に最も近い顧客「Cホテル」を選択し、顧客情報記憶手段9に記憶される顧客位置を使用して検索する。このとき、状態記億手段8に記憶される位置情報L(n)の緯度と顧客情報記憶手段9に記憶される各顧客位置の緯度との差、および状態記億手段8に記憶される位置情報L(n)の経度と顧客情報記憶手段9に記憶される各顧客位置の経度との差を各々自乗して加算した結果を使用することにより、上述したように位置情報L(n)に最も近い顧客「Cホテル」を選択する。
【0025】
次に手順S4として、状態判別手段10は手順S3で使用した方法を用いてn−1番目のサービスマンや警備員などの位置と顧客「Cホテル」との距離D(n−1)を求め、同様に手順S5として、n番目のサービスマンや警備員などの位置と顧客「Cホテル」との距離D(n)を求める。手順S6として、上記の手順S4で求めた顧客位置との距離D(n−1)から手順S5で求めた顧客位置との距離D(n)を引いた差が0以上であり、つまり顧客「Cホテル」との距離が縮まっていることを検出することにより、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」に向かっていることを判別して手順S7に進む。一方、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」に向かっていないと判別した場合には手順S8に進む。
【0026】
手順S7として、予め設定した例えば50m程度の顧客近傍距離D1と顧客位置との距離D(n)とを比較し、この顧客位置との距離D(n)が顧客近傍距離D1より小さい場合には、移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着したと判別し、手順S9に進む。一方、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着していない場合には手順S8に進む。次いで、手順S8として、次の情報の連続番号n+1を設定し、手順S2に戻り、サービスマンや警備員などが当日巡回予定のいずれの顧客へも向かっていない状態や、サービスマンや警備員などが顧客へ向かっているが顧客近傍に到着していない場合には状態判別手段10は上記の手順S2〜手順S8を繰り返し実行する。
【0027】
このようにしてサービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着した後、状態判別手段10は手順S9として、状態記億手段8より、現在参照している情報の連続番号nの測位精度A(n)と連続番号n−1の測位精度A(n−1)とを読み出し、手順S10として状態記憶手段8より、現在参照している情報の連続番号nの測位方式M(n)と連続番号n−1の測位方式M(n−1)を読み出し、手順S11として測位精度A(n)と測位精度A(n−1)の比較を行う。その結果、測位精度A(n)−測位精度A(n−1)が予め設定した測位精度定数A1よりも大きい場合、すなわち測位精度が悪化する状態にある場合、サービスマンや警備員などが建物16の内部に入館したと判別して手順S14に進み、一方、測位精度A(n)−測位精度A(n−1)が測位精度定数A1よりも大きくない場合、すなわち、測位精度がほぼ同様である場合、手順S12に進む。
【0028】
次に手順S12として、測位方式M(n)と測位方式M(n−1)との比較を行い、GPSの電波の受信状況に従って測位方式が変わることを利用し、測位方式が変更された場合{すなわちM(n)≠M(n−1)}、サービスマンや警備員などが建物16の内部に入館したと判別して手順S14に進む。
【0029】
また、前記の手順S12で測位方式の変化が無い場合{すなわちM(n)=M(n−1)}、手順S13として、次の情報の連続番号n+1を設定し、手順S9に戻り、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着しているが建物16に入館していない状態では、状態判別手段10は手順S9〜手順S13を繰り返し実行する。次に手順S14として、サービスマンや警備員などが建物16に入館したと判定されているため状態情報Sを「入館中」と判別して作業を行っている状態とし、手順15として、次の情報の連続番号n+1を設定する。
【0030】
このようにしてサービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着し建物16内に入館した後、状態判別手段10は手順S16として、状態記億手段8より、現在参照している情報の連続番号nの測位精度A(n)と連続番号n−1の測位精度A(n−1)とを読み出し、手順S17として状態記憶手段8より、現在参照している情報の連続番号nの測位方式M(n)と連続番号n−1の測位方式M(n−1)とを読み出して、前記の手順S11と同様に、手順S18として測位精度A(n)と測位精度A(n−1)との比較を行う。その結果、測位精度A(n−1)−測位精度A(n)が予め設定した測位精度定数A1よりも大きい場合、すなわち測位精度が向上する状態にあった場合、サービスマンや警備員などが建物16より退去したと判別して手順S21に進む。一方、測位精度A(n−1)−測位精度A(n)が測位精度定数A1よりも大きくない場合、手順S19に進み、前記の手順S12と同様に、GPSの電波の受信状況に従って測位方式が変わることを利用し、測位方式が変更された場合{すなわちM(n)≠M(n−1)}には、サービスマンや警備員などが建物16より退去したと判別して手順S21に進む。また、前記の手順19で測位方式の変化が無い場合{すなわちM(n)=M(n−1)}、手順S20に進み、次の情報の連続番号n+1を設定し、手順S16に戻り、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の建物16に入館している状態では、状態判別手段10は手順S16〜手順S20を繰り返し実行する。
【0031】
次に、手順S21として、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の建物16より退去したと判定されているため状態情報Sを「移動中」の状態とし、手順S22として、次の情報の連続番号n+1を設定して手順S2に戻るようになっている。
【0032】
このように構成した実施形態では、移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などが予め設定された範囲内に移動して測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化した場合に、サービスマンや警備員などの状態を管理センタ6の状態判別手段10により判別して、その結果を表示手段12で表示するので、管理センタ6でサービスマンや警備員などの位置と状態を容易に管理することができる。
【0033】
また、本実施形態では、移動体端末1に対して状態の入力を行うことなくサービスマンや警備員などの位置と状態を自動的に検知できるので、サービスマンや警備員などの状態を移動体端末1へ手動で入力する作業を省略することができ、巡回作業の効率向上が可能となる。さらに、サービスマンや警備員などの状態に関して移動体端末1へ手動で入力する場合でも、本実施形態と併用することにより、上記の入力忘れが発生してもサービスマンや警備員などの状態を正確に把握することができる。
【0034】
図7は本発明の他の実施形態に係わる移動体管理装置を示すブロック図、図8は図7の移動体管理装置に設けられる状態入力手段を示す説明図である。なお、図7において前述した図1に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
【0035】
図7に示す本実施形態では、前述した図1に示すものと比べて、移動体端末1が携帯電話からなり、サービスマンや警備員などが状態を直接入力可能な状態入力手段18を有する点が異なっており、その他の構成は基本的に同様である。
【0036】
状態入力手段18は、図8に示すように入力画面50を有し、この入力画面50は、サービスマンや警備員などの現在の作業の種別を入力する作業種別入力項目51と、作業先の情報(お客様No等)を入力するお客様番号入力項目52と、「作業中」や「移動中」の状態を入力する状態入力項目53と、移動体端末1を持つ個人を特定する情報を入力する個人情報入力項目54と、報告を指示する報告ボタン55とより構成されている。状態入力項目53は、移動体端末1の電源が投入され、動作を開始した直後は「移動中」の状態に設定されている。また、報告ボタン55を押下することにより、測位制御手段3の定期的動作とは非同期に、測位・報告動作が1回のみ実行される。
【0037】
このように構成した実施形態にあっても、前述した図1に示すものと同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態では、状態判別手段10によりサービスマンや警備員などの状態を判別することと、状態入力手段5の手動操作による直接入力とを併用することにより、サービスマンや警備員などの到着時の「入館中」の入力忘れや、サービスマンや警備員などの退去時の「移動中」の入力忘れ等を検出し自動的に状態を設定することが可能となるため、サービスマンや警備員などの状態判別をより正確に行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、サービスマンや警備員などが移動体端末を携行して複数の顧客を巡回する際に、サービスマンや警備員などの位置および状態を容易に管理することができる。したがって、サービスマンや警備員などによる巡回作業の効率を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる移動体管理装置を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に設けられる状態判別手段による処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態に設けられる状態判別手段による処理手順の残り部分を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態に設けられる状態記憶手段の記憶内容を説明する図である。
【図5】本実施形態に設けられる顧客情報記憶手段の記憶内容を説明する図である。
【図6】本実施形態が用いられる移動体の位置と測位精度の関係を示す図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係わる移動体管理装置を示すブロック図である。
【図8】図7の移動体管理装置に設けられる状態入力手段を示す説明図である。
【符号の説明】
1 移動体端末
2 測位実行手段
3 測位制御手段
4 送信手段
5 通信回線
6 管理センタ
7 受信手段
8 状態記憶手段
9 顧客情報記億手段
10 状態判別手段
11 地図情報記億手段
12 表示手段
13 GPSシステム
14 携帯電話・PHSシステム
16 建物
18 状態入力手段
50 入力画面
51 作業種別入力項目
52 お客様番号入力項目
53 状態入力項目
54 個人情報入力項目
55 報告ボタン
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の位置と状態を管理する移動体管理装置に係わり、特に、複数の顧客を巡回するサービスマンや警備員などの位置と状態を把握するのに好適な移動体管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人工衛星や携帯電話の基地局やPHSの基地局からの電波を受信し、複数の電波の到達所要時間や強度を使用して、被測位対象の位置(緯度、経度)を測定し、被測位対象の位置を特定して利用する測位技術が、カーナビゲーションやバスロケータなどの交通システムや、営業マン支援や徘徊老人の探索などのマンロケーションシステム、貴重品や現金輸送車の追跡などのセキュリティシステムにおいて実用化されてきている。
【0003】
例えば、人工衛星からの電波を受信し位置を測定する技術として、GPS(すなわちGrobal Positioning System)が挙げられる。このGPSは人工衛星を利用した全世界的な電波測位システムで、24個の衛星が6つの軌道面にそれぞれ4個ずつ配置されており、原理的には各衛星からの電波を受信して、その到達時間から衛星と受信地点との距離を算出し、最終的に受信点の三次元測位(すなわち、緯度、経度、高度)を求めることができるものである。
【0004】
また、携帯電話の基地局やPHSの基地局からの電波を受信し位置を測定する技術として、現在携帯電話が通信を行っている携帯電話の基地局の位置を利用して位置を測定する技術と、携帯電話や被測位対象機器において複数の基地局の電波を受信し、前記複数の基地局からの電波の強度や、電波の到達所要時間を使用して携帯電話や被測位対象機器の位置を測定する技術がある。
【0005】
また、最近の携帯電話や携帯端末においては、前記のGPSによる測位技術のみを用いた測位サービスと、前記の携帯電話の基地局、PHSの基地局からの電波を受信し、位置を測定する測位サービス、および前記の両方の測位技術を同時に使用する測位サービスが提供されている。
【0006】
これらの測位サービスを利用して移動体の管理を行う方法として、特開2002ー230134号公報に記載されているものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−230134号公報
(第4頁、第24〜35行、段落番号0024、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、サービスマンや警備員などが巡回する顧客の順序や各顧客での所要時間などの巡回スケジュールが予め設定されている場合に、サービスマンや警備員などが移動体端末を携行することによりサービスマンや警備員などの管理を行うことができるが、前記の巡回スケジュールが明確に設定されていない場合には、サービスマンや警備員などが各自の計画や判別によって顧客の巡回を行う必要があるため、サービスマンや警備員などの管理が難しいという問題がある。なお、顧客先における作業中や顧客間の移動中などの状態に関する情報や顧客情報をサービスマンや警備員などが移動体端末に入力する方法も考えられるが、この方法では、サービスマンや警備員などに入力作業を負担させることになり、特に巡回する顧客の件数が多い場合は、前記の情報の入力抜けや入力誤りが発生する可能性がある。
【0009】
本発明は、上述した従来技術における実状を鑑みてなされたもので、その目的は、複数の顧客を巡回する際にサービスマンや警備員などの位置と状態を容易に管理することのできる移動体管理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の請求項1に係わる発明は、移動体に備えられる移動体端末に、GPSの電波と通信基地局の電波およびそれらの組み合わせで現在位置を測定する測位実行手段と、この測位実行手段の測位動作を予め設定された時間間隔で実行させる測位制御手段と、前記移動体の位置情報、測位精度および測位方式を送信する送信手段とを設け、前記送信手段から送信される情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した情報を記億する状態記憶手段と、巡回予定の顧客情報を記億する顧客情報記憶手段と、これらの状態記憶手段および顧客情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記移動体の状態を判別する状態判別手段と、地図情報を記億する地図情報記憶手段と、前記移動体の位置および状態を前記地図情報と共に表示する表示手段とを有する移動体管理装置において、前記状態判別手段は、前記顧客の位置情報と前記移動体の位置情報に加えて前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つの情報に基づいて、前記移動体の状態を判別して、前記顧客の位置に応じて予め設定された範囲外から範囲内に前記移動体が移動し、かつ前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが前記移動体の移動中に変化した場合に、前記移動体が当該顧客へ到着し作業中と判別する構成にした。
【0011】
このように構成した請求項1に係わる発明では、サービスマンや警備員などの移動体が携行する移動体端末の測位実行手段により移動体の現在位置を測定するとともに、送信手段より移動体の位置情報、測位精度および測位方式を送信して管理センタの受信手段で受信し、表示手段で移動体の現在位置を表示する。そして、移動体が顧客の位置に応じて予め設定された範囲内に移動して顧客の建物内に入館したときに、測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化するので、状態判別手段により移動体が当該顧客へ到着し作業中であると判別して表示手段で表示する。これにより、各顧客を訪問する際のサービスマンや警備員などの位置と状態を容易に管理することができる。
【0012】
また、上記目的を達成するため本発明の請求項2に係わる発明は、請求項1に係わる発明において、前記状態判別手段は、前記顧客の位置に応じて予め設定された範囲内から範囲外に前記移動体が移動し、かつ前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが前記移動体の移動中に変化した場合に、前記移動体が当該顧客から出発し移動中と判別する構成にした。
【0013】
このように構成した請求項2に係わる発明では、サービスマンや警備員などの移動体が顧客の建物内から外部に出て予め設定された範囲内から範囲外に移動するときに、測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化するので、状態判別手段により移動体が当該顧客から出発し移動中と判別して表示手段で表示する。これにより、各顧客を訪問した後もサービスマンや警備員などの位置と状態を容易に管理することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の移動体管理装置の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態に係わる移動体管理装置を示すブロック図、図2は本実施形態に設けられる状態判別手段による処理手順の一部を示すフローチャート、図3は本実施形態に設けられる状態判別手段による処理手順の残り部分を示すフローチャート、図4は本実施形態に設けられる状態記憶手段の記憶内容を説明する図、図5は本実施形態に設けられる顧客情報記憶手段の記憶内容を説明する図、図6は本実施形態が用いられる移動体の位置と測位精度の関係を示す図である。なお、図2のA部およびB部はそれぞれ図3のA部およびB部と連続している。
【0016】
図1に示す本実施形態の移動体管理装置は、例えばサービスマンや警備員などの移動体により携行される移動体端末1と、この移動体端末1と通信回線5を介して接続される管理センタ6とから構成されている。通信回線5は、例えば携帯電話・PHSシステム14や、図示しない公衆無線LANシステムからなっている。
【0017】
移動体端末1は、GPS13や携帯電話・PHSシステム14を利用して移動体の位置を測位する測位実行手段2と、この測位実行手段2の測位を予め設定された時間間隔で実行させる測位制御手段3と、通信回線5を介して管理センタ6と通信を行う送信手段4とを備えている。
【0018】
測位実行手段2は、GPS13の各GPS衛星13a〜13cからの電波や、携帯電話・PHSシステム14の基地局14a〜14cからの電波を受信して、移動体端末1の位置(すなわち、緯度および経度)と測位日時および測位の精度や測位に使用した測位方式(例えば、GPS電波のみでの測位方式、GPS電波と基地局電波を併用する測位方式、基地局電波のみを使用した三角測量、基地局電波強度を利用する測位方式)などの情報を提供する。測位制御手段3は、あらかじめ定められた時間間隔(例えば5分間隔)で測位実行手段2により測位を行うとともに、測位結果の読み出して出力データ15を送信手段4より管理センタ6に対して送信する。上記の出力データ15には、例えば時刻情報、位置情報、誤差情報、測位方式および業務情報が含まれている。
【0019】
管理センタ6は、送信手段4から送信される出力データ15を受信する受信手段7と、この受信手段で受信した出力データ15を記億する状態記憶手段8と、巡回予定の顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段9と、顧客の位置情報と移動体端末1の位置情報に加えて測位精度および測位方式のうち少なくとも1つの情報に基づいて、移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などの状態を判別する状態判別手段10と、地図情報を記憶する地図情報記憶手段11と、これらの状態判別手段10の情報および地図情報記憶手段11からの地図情報を参照し、例えば地図上にサービスマンや警備員などの位置を表示する表示手段12とから構成されている。
【0020】
さらに状態記億手段8は、図4に示すように移動体端末1毎に、測定日時T,位置情報L(緯度および経度),例えばgpsOne測位方式において提供される測位誤差予測データなどの測位精度A、およびgpsOne測位方式において提供される測位方式データなどの測位方式Mを時系列順に記憶する。顧客情報記億手段9には、サービスマンや警備員などが当日中に巡回する顧客を特定可能な情報等が設定されており、例えば、図5に示すよう顧客番号、顧客名称、顧客位置(緯度および経度)、および巡回予定日が記憶されている。
【0021】
この実施形態にあっては、複数の顧客を巡回するサービスマンや警備員などが移動体端末1を携行し、顧客の位置に応じて予め設定された範囲外から範囲内に移動して、例えば図6に示す巡回先の建物16内に入館して所定の作業を行う。上記の移動中に測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化するので、状態判別手段10によりサービスマンや警備員などが当該顧客へ到着し作業中と判別する。ここで、移動体端末1による測位結果の測位精度は、図6に示す特性線17で示すように建物16によるGPSや基地局電波の遮蔽や減衰、反射等の原因により、顧客位置L(C)との位置関係に従って変動する。また、移動体端末1による測位結果の測位方式も、建物16によるGPSや基地局電波の遮蔽や減衰、反射等により測位方式が変動する。例えば、サービスマンや警備員などが建物16内に入館し、GPS衛星13a〜13cからの電波が3つ以上受信できなくなった場合は、その時点で受信可能であったGPSの電波と基地局の電波を併用した測位を行い、また、GSPの電波がまったく受信できないような状況では、基地局の電波を利用した三角測量を利用した測位を行うようになっている。
【0022】
次いで、上記の作業を終了した後、建物16より退館して前記の範囲内から範囲外に移動して図示しない次の巡回先へと向かうようになっている。この移動中にも測位精度および測位方式のうち少なくとも1つ変化するので、状態判別手段10によりサービスマンや警備員などが当該顧客から出発し移動中と判別する。このようにして状態判別手段10はサービスマンや警備員などの状態を判別して位置情報と共に表示手段12に送るので、この表示手段12は付近の地図情報を地図情報記憶手段11より読み出し、地図情報に移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などの位置および状態を表示する。これにより、管理センタ6でサービスマンや警備員などの位置と状態を管理することが可能となる。
【0023】
その際に状態判別手段10は、図2および図3に示す処理手順にしたがって移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などの状態を判別するようになっている。すなわち、まず図2の手順S1として、状態判別手段10は状態記憶手段8の情報のうち日時情報を参照して当日の情報を指定することにより顧客の情報を決定し、その情報の連続番号nを設定するとともに、移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などの状態情報Sを「移動中」に設定する。
【0024】
次に手順S2として、状態判別手段10は、状態記億手段8よりn番目の情報の位置情報L(n)とn−1番目の位置情報L(n−1)を取得した後、手順S3として、顧客情報記億手段9を参照し、当日巡回予定であり、かつ位置情報L(n)に最も近い顧客「Cホテル」を選択し、顧客情報記憶手段9に記憶される顧客位置を使用して検索する。このとき、状態記億手段8に記憶される位置情報L(n)の緯度と顧客情報記憶手段9に記憶される各顧客位置の緯度との差、および状態記億手段8に記憶される位置情報L(n)の経度と顧客情報記憶手段9に記憶される各顧客位置の経度との差を各々自乗して加算した結果を使用することにより、上述したように位置情報L(n)に最も近い顧客「Cホテル」を選択する。
【0025】
次に手順S4として、状態判別手段10は手順S3で使用した方法を用いてn−1番目のサービスマンや警備員などの位置と顧客「Cホテル」との距離D(n−1)を求め、同様に手順S5として、n番目のサービスマンや警備員などの位置と顧客「Cホテル」との距離D(n)を求める。手順S6として、上記の手順S4で求めた顧客位置との距離D(n−1)から手順S5で求めた顧客位置との距離D(n)を引いた差が0以上であり、つまり顧客「Cホテル」との距離が縮まっていることを検出することにより、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」に向かっていることを判別して手順S7に進む。一方、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」に向かっていないと判別した場合には手順S8に進む。
【0026】
手順S7として、予め設定した例えば50m程度の顧客近傍距離D1と顧客位置との距離D(n)とを比較し、この顧客位置との距離D(n)が顧客近傍距離D1より小さい場合には、移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着したと判別し、手順S9に進む。一方、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着していない場合には手順S8に進む。次いで、手順S8として、次の情報の連続番号n+1を設定し、手順S2に戻り、サービスマンや警備員などが当日巡回予定のいずれの顧客へも向かっていない状態や、サービスマンや警備員などが顧客へ向かっているが顧客近傍に到着していない場合には状態判別手段10は上記の手順S2〜手順S8を繰り返し実行する。
【0027】
このようにしてサービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着した後、状態判別手段10は手順S9として、状態記億手段8より、現在参照している情報の連続番号nの測位精度A(n)と連続番号n−1の測位精度A(n−1)とを読み出し、手順S10として状態記憶手段8より、現在参照している情報の連続番号nの測位方式M(n)と連続番号n−1の測位方式M(n−1)を読み出し、手順S11として測位精度A(n)と測位精度A(n−1)の比較を行う。その結果、測位精度A(n)−測位精度A(n−1)が予め設定した測位精度定数A1よりも大きい場合、すなわち測位精度が悪化する状態にある場合、サービスマンや警備員などが建物16の内部に入館したと判別して手順S14に進み、一方、測位精度A(n)−測位精度A(n−1)が測位精度定数A1よりも大きくない場合、すなわち、測位精度がほぼ同様である場合、手順S12に進む。
【0028】
次に手順S12として、測位方式M(n)と測位方式M(n−1)との比較を行い、GPSの電波の受信状況に従って測位方式が変わることを利用し、測位方式が変更された場合{すなわちM(n)≠M(n−1)}、サービスマンや警備員などが建物16の内部に入館したと判別して手順S14に進む。
【0029】
また、前記の手順S12で測位方式の変化が無い場合{すなわちM(n)=M(n−1)}、手順S13として、次の情報の連続番号n+1を設定し、手順S9に戻り、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着しているが建物16に入館していない状態では、状態判別手段10は手順S9〜手順S13を繰り返し実行する。次に手順S14として、サービスマンや警備員などが建物16に入館したと判定されているため状態情報Sを「入館中」と判別して作業を行っている状態とし、手順15として、次の情報の連続番号n+1を設定する。
【0030】
このようにしてサービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の近傍に到着し建物16内に入館した後、状態判別手段10は手順S16として、状態記億手段8より、現在参照している情報の連続番号nの測位精度A(n)と連続番号n−1の測位精度A(n−1)とを読み出し、手順S17として状態記憶手段8より、現在参照している情報の連続番号nの測位方式M(n)と連続番号n−1の測位方式M(n−1)とを読み出して、前記の手順S11と同様に、手順S18として測位精度A(n)と測位精度A(n−1)との比較を行う。その結果、測位精度A(n−1)−測位精度A(n)が予め設定した測位精度定数A1よりも大きい場合、すなわち測位精度が向上する状態にあった場合、サービスマンや警備員などが建物16より退去したと判別して手順S21に進む。一方、測位精度A(n−1)−測位精度A(n)が測位精度定数A1よりも大きくない場合、手順S19に進み、前記の手順S12と同様に、GPSの電波の受信状況に従って測位方式が変わることを利用し、測位方式が変更された場合{すなわちM(n)≠M(n−1)}には、サービスマンや警備員などが建物16より退去したと判別して手順S21に進む。また、前記の手順19で測位方式の変化が無い場合{すなわちM(n)=M(n−1)}、手順S20に進み、次の情報の連続番号n+1を設定し、手順S16に戻り、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の建物16に入館している状態では、状態判別手段10は手順S16〜手順S20を繰り返し実行する。
【0031】
次に、手順S21として、サービスマンや警備員などが顧客「Cホテル」の建物16より退去したと判定されているため状態情報Sを「移動中」の状態とし、手順S22として、次の情報の連続番号n+1を設定して手順S2に戻るようになっている。
【0032】
このように構成した実施形態では、移動体端末1を携行するサービスマンや警備員などが予め設定された範囲内に移動して測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが変化した場合に、サービスマンや警備員などの状態を管理センタ6の状態判別手段10により判別して、その結果を表示手段12で表示するので、管理センタ6でサービスマンや警備員などの位置と状態を容易に管理することができる。
【0033】
また、本実施形態では、移動体端末1に対して状態の入力を行うことなくサービスマンや警備員などの位置と状態を自動的に検知できるので、サービスマンや警備員などの状態を移動体端末1へ手動で入力する作業を省略することができ、巡回作業の効率向上が可能となる。さらに、サービスマンや警備員などの状態に関して移動体端末1へ手動で入力する場合でも、本実施形態と併用することにより、上記の入力忘れが発生してもサービスマンや警備員などの状態を正確に把握することができる。
【0034】
図7は本発明の他の実施形態に係わる移動体管理装置を示すブロック図、図8は図7の移動体管理装置に設けられる状態入力手段を示す説明図である。なお、図7において前述した図1に示すものと同等のものには同一符号を付してある。
【0035】
図7に示す本実施形態では、前述した図1に示すものと比べて、移動体端末1が携帯電話からなり、サービスマンや警備員などが状態を直接入力可能な状態入力手段18を有する点が異なっており、その他の構成は基本的に同様である。
【0036】
状態入力手段18は、図8に示すように入力画面50を有し、この入力画面50は、サービスマンや警備員などの現在の作業の種別を入力する作業種別入力項目51と、作業先の情報(お客様No等)を入力するお客様番号入力項目52と、「作業中」や「移動中」の状態を入力する状態入力項目53と、移動体端末1を持つ個人を特定する情報を入力する個人情報入力項目54と、報告を指示する報告ボタン55とより構成されている。状態入力項目53は、移動体端末1の電源が投入され、動作を開始した直後は「移動中」の状態に設定されている。また、報告ボタン55を押下することにより、測位制御手段3の定期的動作とは非同期に、測位・報告動作が1回のみ実行される。
【0037】
このように構成した実施形態にあっても、前述した図1に示すものと同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態では、状態判別手段10によりサービスマンや警備員などの状態を判別することと、状態入力手段5の手動操作による直接入力とを併用することにより、サービスマンや警備員などの到着時の「入館中」の入力忘れや、サービスマンや警備員などの退去時の「移動中」の入力忘れ等を検出し自動的に状態を設定することが可能となるため、サービスマンや警備員などの状態判別をより正確に行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、サービスマンや警備員などが移動体端末を携行して複数の顧客を巡回する際に、サービスマンや警備員などの位置および状態を容易に管理することができる。したがって、サービスマンや警備員などによる巡回作業の効率を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる移動体管理装置を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に設けられる状態判別手段による処理手順の一部を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態に設けられる状態判別手段による処理手順の残り部分を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態に設けられる状態記憶手段の記憶内容を説明する図である。
【図5】本実施形態に設けられる顧客情報記憶手段の記憶内容を説明する図である。
【図6】本実施形態が用いられる移動体の位置と測位精度の関係を示す図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係わる移動体管理装置を示すブロック図である。
【図8】図7の移動体管理装置に設けられる状態入力手段を示す説明図である。
【符号の説明】
1 移動体端末
2 測位実行手段
3 測位制御手段
4 送信手段
5 通信回線
6 管理センタ
7 受信手段
8 状態記憶手段
9 顧客情報記億手段
10 状態判別手段
11 地図情報記億手段
12 表示手段
13 GPSシステム
14 携帯電話・PHSシステム
16 建物
18 状態入力手段
50 入力画面
51 作業種別入力項目
52 お客様番号入力項目
53 状態入力項目
54 個人情報入力項目
55 報告ボタン
Claims (2)
- 移動体に備えられる移動体端末に、GPSの電波と通信基地局の電波およびそれらの組み合わせで現在位置を測定する測位実行手段と、この測位実行手段の測位動作を予め設定された時間間隔で実行させる測位制御手段と、前記移動体の位置情報、測位精度および測位方式を送信する送信手段とを設け、
前記送信手段から送信される情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した情報を記億する状態記憶手段と、巡回予定の顧客情報を記億する顧客情報記憶手段と、これらの状態記憶手段および顧客情報記憶手段に記憶された情報に基づいて前記移動体の状態を判別する状態判別手段と、地図情報を記億する地図情報記憶手段と、前記移動体の位置および状態を前記地図情報と共に表示する表示手段とを有する移動体管理装置において、
前記状態判別手段は、前記顧客の位置情報と前記移動体の位置情報に加えて前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つの情報に基づいて、前記移動体の状態を判別して、前記顧客の位置に応じて予め設定された範囲外から範囲内に前記移動体が移動し、かつ前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが前記移動体の移動中に変化した場合に、前記移動体が当該顧客へ到着し作業中と判別するようにしたことを特徴とする移動体管理装置。 - 請求項1記載の移動体管理装置において、前記予め設定された範囲内から範囲外に前記移動体が移動し、かつ前記測位精度および測位方式のうち少なくとも1つが前記移動体の移動中に変化した場合に、前記移動体が当該顧客から出発し移動中と判別するようにしたことを特徴とする移動体管理装置。
Priority Applications (1)
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JP2002367118A JP2004198257A (ja) | 2002-12-18 | 2002-12-18 | 移動体管理装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007141115A (ja) * | 2005-11-22 | 2007-06-07 | Aruze Corp | サーバ装置、携帯情報端末装置、及びプログラム |
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2002
- 2002-12-18 JP JP2002367118A patent/JP2004198257A/ja active Pending
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