JP2004195854A - ストレッチフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】再生にも好適で、牧草包装用に最適なストレッチフィルムを提供する
【解決手段】MFR0.1〜50g/10分、密度0.880〜0.945g/cm3である、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体(A1)88〜99重量%と、
ポリブテン(A2)12〜1重量%、を含む樹脂組成物からなるA層、
MFR0.1〜50g/10分、密度が0.900〜0.945g/cm3である、エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合体(B1)を主成分とする樹脂組成物からなるB層、とが積層してなることを特徴とするストレッチフィルム。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体(以下、単に「EVA」と略記する。)を用いないので、再生にも好適で、優れた粘着力及び最適なフィルム強度(引張衝撃強度、打抜衝撃強度)を有し、機械操作性にも優れたストレッチフィルムに関するものである。特に、馬や牛の飼料として用いられるロールベール状にした牧草を牧草ラッピングマシーン等を用いて、ストレッチ包装し、発酵により栄養価の高いサイレージを得るのに適している隠蔽性を有する牧草包装用に好適なストレッチフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
牧草をロールベール状に包装する方法は、近年、普及し始めたが、この方法は、機械は大型化するが、収穫からサイレージ調整まで一人作業が可能で、一手不足の酪農家の間にかなり浸透した。このロールベール包装方法は、ベール状にした原料牧草をストレッチフィルムで完全に密閉包装することにより、ベール内が嫌気性に変わる。
上記のように一人作業が可能であるが、ラッピングマシーンで牧草をラッピング中にフィルムが切れたりすると余計に時間がかかり、効率的ではない。また、フィルム強度が低いと、牧草の茎等によりフィルムに穴が空き、発酵が良好に行われず、質の良いサイレージが得られなかったり、ラッピング中に切れたりするので好ましくない。また、牧草をラッピングし、屋外で放置しているときも、鳥などによりフィルムが破られ易くなる。
しかし、フィルム強度が高すぎると、ラッピングマシーンで自動的にフィルムをカットするとき、カットできないといったトラブルが発生し、作業者の負担が増してしまう。
また、牧草をロールベール包装後、屋外に放置してサイレージを調整する場合、隠蔽性が必要である。隠蔽性がないと、発酵が良好に行われず、質の良いサイレージが得られない。
【0003】
そこで、ストレッチ包装後は強固な粘着力及び最適なフィルム強度(引張衝撃強度、打抜衝撃強度)を有し、機械操作性にも優れた隠蔽性を有するストレッチフィルムが望まれている。
かかる牧草包装用ストレッチフィルムの代表的なものは、外層にエチレンと酢酸ビニルとの共重合体(以下「EVA」と略記する。)に粘着剤を配合した層、内層には線状低密度ポリエチレン(以下「LLDPE」と略記する)に高圧法低密度ポリエチレン(以下「HP−LDPE」と略記する)及び粘着剤を配合した層の多層構造のフィルムである(特許文献1、2、3他参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第2695554号
【特許文献2】特開平5−169599号
【特許文献3】特開平10−235809号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の多層フィルム成形において、通常、工業的には、切り取られた製品にならなかったフィルム(成形フィルムの両端等)は回収して再ペレット化し、LLDPEとブレンドし、原料として再使用する。ここで、LLDPEに再生ペレットが混ざると、通常、約20%程度フィルムの強度が低下することが確認された。この原因として、再生ペレットにEVAが混入していることが影響していると推定される。
また、牧草包装用ストレッチフィルムの最適な品質として、製品を繰り出すときは比較的粘着力が弱く、スムーズに剥離し、ロールベール状にした牧草を、牧草ラッピングマシーン等でフィルムを延伸して巻いた後は、強固な粘着力を有し、雨水等の侵入がなく、密閉による発酵により栄養価の高いサイレージを得ることが求められている。ところが、EVAを用いた多層フィルムでは、牧草ラッピングマシーン等でフィルムを繰り出すときに、通常、未延伸時のブロッキングがかなり強く、スムーズに剥離できず、ラッピング中のフィルム切れ、静電気が発生するという問題がある。
更に、EVAは独特な酢酸臭があるため、それを用いたフィルムでの臭いがユーザーに敬遠される場合がある。
以上の点からも、EVAを使わず、LLDPEなどの原料だけを用いた牧草包装用に好適なストレッチフィルムがあれば理想的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ストレッチフィルムを構成する層にEVAを用いず、優れた粘着力及び最適なフィルム強度(引張衝撃強度、打抜衝撃強度)を有し、機械操作性にも優れた隠蔽性を有する牧草用に好適なストレッチフィルムを得るという課題について鋭意研究を重ねた結果、特定の樹脂組成物を用いた積層フィルムであればこれを解決できることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、MFR0.1〜50g/10分、密度0.880〜0.945g/cm3である、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体(A1)88〜99重量%と、
ポリブテン(A2)12〜1重量%、を含む樹脂組成物からなるA層、
MFR0.1〜50g/10分、密度が0.900〜0.945g/cm3である、エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合体(B1)を主成分とする樹脂組成物からなるB層、とが積層してなることを特徴とするストレッチフィルムに存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明のストレッチフィルムは、以下のA層、B層を含む積層フィルムである。該積層フィルムにおいて、通常、A層は最外層ないし最内層を構成し、B層は中間層を構成する。
まず、A層は、以下の重合体(A1)、(A2)を含む樹脂組成物からなる。
【0008】
(A1)は、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィン共重合体であり、主成分であるエチレン単位と従成分(コモノマー単位)である炭素数3以上のα−オレフィン単位とからなる。該共重合体中のエチレン単位とコモノマーの単位の割合は、通常50〜98モル%と50〜2モル%であり、好ましくは80〜95モル%と20〜5モル%である。
【0009】
コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、炭素数が3以上、通常10以下、好ましくは4〜8の1−オレフィンである。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1ーヘプテン、4ーメチルーペンテンー1、4ーメチルーヘキセンー1、4,4ージメチルペンテンー1等を挙げることができる。該コモノマーは1種類に限られず、2種類以上のコモノマーを用い、ターポリマーのような多元系共重合体としてもよい。
【0010】
以上の共重合体(A1)は、JISーK7210によるMFR(メルトフローレート:溶融流量)が0.1〜50g/10分、好ましくは0.3〜40g/10分を示すものが用いられる。該MFRが上記範囲より大きいと、耐熱性、フィルム強度が低下し、またフィルムの製膜が不安定になるので好ましくない。また、該MFRが上記範囲よりも小さいと樹脂圧力が高くなり、押し出し性が低下するので好ましくない。
【0011】
また、該共重合体(A1)は、JIS−K7112による密度が0.880〜0.945g/cm3を示すものが用いられる。該密度が上記範囲より大きいと、フィルム強度及び粘着力が低下するので好ましくない。また、該密度が上記範囲より小さいと、ブロッキングが激しくなり、繰り出し時にフィルムが剥がれない、もしくはラッピング時にフィルムが切れたりするので好ましくない。
【0012】
更に、該共重合体(A1)は、以下の温度上昇溶離分別(TREF:Temperature Rising Elution Fraction)溶出曲線で示さ物性を示すものを用いることで性能の向上が更に認められる。即ち、共重合体(A1)の温度上昇溶離分別によって得られる溶出曲線の最大ピークの温度が20〜80℃、好ましくは25〜76℃であり、且つ、該ピークの高さをHとし、その3分の1の高さにおける該ピークの幅をWとしたときのH/Wの値が2以上、好ましくは2.5以上のものが用いられる。
【0013】
ここで、温度上昇溶離分別とは、一度ポリマーを完全に溶解させた後に冷却し、不活性担体表面に薄いポリマー層を生成させ、次いで温度を連続または段階的に昇温して、溶出した成分(ポリマー)を回収し、その濃度を連続的に検出して、その溶出成分の量と溶出温度とを求める方法である。その溶出分率と溶出温度によって描かれるグラフが溶出曲線であり、これによりポリマーの組成分布(分子量および結晶性の分布)を測定することができる。
かかる温度上昇溶離分別の測定方法および装置の詳細については、Journal ofApplied Polymer Science、第26巻、第4217〜4231貢(1981年)に記載されている。また、溶出曲線の具体的な各形状でのH、Wの求め方の詳細については、特開平11−235798号公報に記載されている。
【0014】
このようにして求められる溶出曲線の最大ピークの温度およびH/Wが上記範囲内であれば、組成分布が狭く、結晶性が均一な樹脂であって、低結晶・低分子量成分が少ないので、フィルムのブロッキングが小さく、また、高結晶成分が少ないので、ポリブテン等の粘着剤が少なくても良好な粘着力を得られる。一方、溶出曲線の最大ピークの温度が上記範囲より大きいと、樹脂に高結晶成分が多く存在し、粘着力を得るための表面凹凸及び表面の柔軟性を有することができにくくなるのであまり好ましくない。また、最大ピークの温度が上記範囲より小さいと、耐熱性が悪化し、フィルム表面同士の融着等の問題が発生する恐れがあるのであまり好ましくない。更に、また、H/Wの値が上記範囲より小さいと、樹脂の結晶性分布が広がりすぎ、ポリブテン等の粘着剤を相当な量を配合しないと牧草用として必要な粘着力を得ることができないのであまり好ましくない。
【0015】
以上のエチレン・α−オレフィン共重合体(A1)の製造方法については、上記物性を満たす物を製造し得る限り、その重合方法や触媒について特に制限はない。分子量および結晶性の分布を制御する公知の方法として、重合温度やコモノマー量を調節する方法を適宜採用することにより、所望の物性のポリマーを得ることができる。
例えば、触媒については、チーグラー型触媒(すなわち、担持または非担持ハロゲン含有チタン化合物と有機アルミニウム化合物の組み合わせに基づくもの)、フィリップス型触媒(すなわち、担持酸化クロム(Cr6+)に基づくもの)、カミンスキー型触媒(すなわち、担持または非担持メタロセン化合物と有機アルミニウム化合物、特にアルモキサンの組み合わせに基づくもの)が挙げられるが、本発明におけるエチレン・α−オレフィン共重合体は、比較的狭い組成分布が望ましいので、カミンスキー型触媒を用いることが特に好ましい。
重合法としては、これらの触媒の存在下でのスラリー法、気相流動床法(例えば、特開昭59−23011号公報に記載の方法)や溶液法、あるいは圧力が200kg/cm2以上、重合温度が100℃以上での高圧バルク重合法等が挙げられる。
【0016】
本発明のストレッチフィルムにおいて、A層は、以上のようなエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体(A1)88〜99重量%とポリブテン(A2)12〜1重量%、を含む樹脂組成物からなる。また、該樹脂組成物は、好ましくは(A1)90〜98重量%とポリブテン(A2)10〜2重量%を含む。
上記樹脂組成物において、粘着剤としてポリブテンを含有させることにより、牧草用ストレッチフィルムとして必要な粘着力を与える。ポリブテンとしては、平均分子量500〜3000のものが良好な粘着力を付与するので好ましい。粘着力はフィルムの厚み及び添加量に依存するが、ポリブテンの添加量が少なすぎる粘着不良が起こり、また、逆に多すぎると粘着力が強すぎるため、フィルムの繰り出し性が不良となり、ラッピングマシーンでのラッピング中に切れたりするので好ましくない。
【0017】
次に、本発明のストレッチフィルムにおけるB層は、以下の重合体(B1)を主成分とする樹脂組成物からなる。
(B1)はエチレン単位と従成分(コモノマー単位)である炭素数6以上のα−オレフィン単位とからなる共重合体である。該共重合体中のエチレン単位とコモノマーの単位の割合は、通常50〜98モル%と50〜2モル%であり、好ましくは80〜95モル%と20〜5モル%である。
コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、炭素数6以上、通常10以下の1−オレフィンであり、1−ヘキセン、1−オクテン、4ーメチルーペンテンー1等上記のようなコモノマーを挙げることができる。該コモノマーは1種類に限られず、2種類以上のコモノマーを用い、ターポリマーのような多元系共重合体としてもよい。炭素数が6より小さいα−オレフィンは、本発明のストレッチフィルムにおけるB層に用いた場合、フィルム強度、特にフィルムの引張衝撃強度、打抜衝撃強度が劣り、ラッピング中にフィルムが切れたりするので好ましくない。
【0018】
以上の共重合体(B1)は、JISーK7210によるMFR(メルトフローレート:溶融流量)が0.1〜50g/10分、好ましくは0.3〜40g/10分の物性を示すものが用いられる。該MFRが上記範囲より大きいと、耐熱性、フィルム強度が低下し、またフィルムの成膜が不安定になるので好ましくない。また、該MFRが上記範囲よりも小さいと樹脂圧力が高くなり、押し出し性が低下するので好ましくない。
また、該共重合体(B1)は、JIS−K7112による密度が0.900〜0.945g/cm3を示すものが用いられる。該密度が上記範囲より大きいと、フィルム強度が低下するので好ましくない。また、該密度が上記範囲より小さすぎると、剛性が低くなり、フィルムの腰がなくなるので、フィルムを延伸して、ベール状の牧草を巻いた後の緊縛力が劣るので好ましくない。また、フィルムの剛性が低いと、フィルムが伸び易くなるので、ラッピングマシーンで自動的にフィルムをカットするとき、カットできないといったトラブルが発生するので好ましくない。更に、フィルムの腰が低いと、同じ厚みでも薄めの印象が強く、一般にユーザーに好まれない。
以上の共重合体(B1)の製造方法は、前記の共重合体(A1)に準じる。
【0019】
本発明のストレッチフィルムにおけるB層は、以下の重合体(B1)を主成分としてなる樹脂組成物からなるが、B1以外の任意成分を最大20重量%程度まで含有させてもよい。好ましい任意成分(B2)として、高圧法低密度ポリエチレンを通常1〜15重量%、好ましくは2〜13重量%、特に好ましくは3〜11重量含有させることにより、更なる性能の向上を図ることができる。具体的には、ラッピングマシーンで自動的にフィルムをカットするときのカット性を更に向上させることができる。上記範囲より大であると、フィルムの強度、特に引張衝撃強度、打抜衝撃強度が低下し、ラッピング中にフィルムが切れたりするので好ましくない。
【0020】
高圧法低密度ポリエチレンとしては、そのJIS−K7112による密度が、通常0.915〜0.935g/cm3、好ましくは、0.918〜0.930g/cm3を示すものが用いられる。また、JISーK7210によるMFR(メルトフローレート:溶融流量)が通常0.1〜30g/10分、好ましくは0.3〜25g/10分の物性を示すものが用いられる。該MFRが上記範囲より大きいと、フィルムの成膜が不安定になり、また、フィルムの強度が低下するので好ましくない。また、該MFRが上記範囲よりも小さいと、成分B1のエチレン・α−オレフィン共重合体へ効果的に分散せず、フィッシュアイ又はブツが発生したりするので好ましくない。更に、高圧法低密度ポリエチレンの種類としては、高圧ラジカル重合法で得られた分岐状低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。
【0021】
以上のA層、B層を構成する樹脂組成物には、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、上記で特定された以外のポリオレフィン樹脂などが通常、最大で10%程度まで含有させてもよい。また、同様に、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、通常のポリオレフィン樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、中和剤、金属不活性剤、着色剤、分散剤、過酸化物、充填剤、蛍光増白剤等を添加してもよい。特に、本発明のストレッチフィルムを牧草包装用として使用する場合は、後述のように、フィルムの透過率を調整すべく着色剤が使用される。
樹脂組成物は、一般的な方法に従い、各成分を予めドライブレンドし、そのブレンドした樹脂組成物をそのまま成形機のホッパーに投入してフィルム成形に供してもよい。また、そのブレンド物を押出機、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー等を用いて溶融、混練し、通常用いられている方法でペレット状とし、該ペレットを原料してフィルムもしくはシートを製造することもできる。
【0022】
本発明のストレッチフィルムは、以上で説明した樹脂組成物からなるA層、B層を含む積層フィルムである。本発明の効果を十分に発揮するには、粘着性を有するA層をフィルムの最外層ないし最内層に用いることが好ましい。従って、本発明のストレッチフィルムの基本的な層構成としては、A層(最外層もしくは最内層)/B層の2層構造、又は、A層(最外層)/B層/A層(最内層)の3層構造が挙げられる。また、本発明のストレッチフィルムの特徴を損なわない範囲で、接着樹脂層などのA層、B層以外の層を介在させてよい。なお、A層を複数層使用するような場合は、各A層の樹脂組成物の組成や厚さは必ずしも同一にする必要はない。
本発明のストレッチフィルムの厚さは、通常5〜150μm、好ましくは10〜100μが望ましい。A層の厚さは、通常1〜20μm、好ましくは1.5〜15μmであり、B層の厚さは、通常3〜100μm、好ましくは、6〜70μmである。また、A層の全厚さに対するB層の全厚さは通常1〜5倍、好ましくは2〜4倍である。
【0023】
本発明のストレッチフィルムの製造方法は特に制限はなく、従来からの多層フィルムの成形方法に準ずればよく、例えば、各層を予め別々にフィルム状に形成して、その後、それらを接着させて積層する方法、あるいは、押出法によって各層の形成及び積層を同一工程で行う方法等がある。前者の場合において、フィルムの製造は、空冷インフレーション成形、空冷2段冷却インフレーション法、Tダイフィルム成形、水冷インフレーション成形法等を採用することができる。また、後者の押出方法としては、押出ラミネート法、ドライラミネート法、サンドイッチラミネート法、共押出し法(接着層を設けない共押出し、接着層を設ける共押出し、接着樹脂を配合する共押出しを含む)等の方法がある。
【0024】
本発明のストレッチフィルムは、化種包装用フィルムとして好適に使用することができるが、そのフィルム全光線透過率を制御し、隠蔽性を付与することにより、馬や牛の飼料として用いられるロールベール状にした牧草を牧草用ラッピングマシーン等を用いてストレッチ包装し、発酵により栄養価の高いサイレージを得るのに好適な牧草用として使用することができる。その全光線透過率は、通常75%以下、好ましくは70%以下で、良好なサイレージ調製が可能となる。全光線透過率が高すぎると、サイレージ調製時、牧草が変色したり、発酵が不良になるのあまり好ましくない。
【0025】
本発明のストレッチフィルムは、牧草包装用として用いる場合、全光線透過率を制御するため、着色成分を、樹脂組成物からなるフィルムに対して、通常0.5〜12重量%、好ましくは1〜10重量%の量の濃度で添加する。着色成分はA層、B層のいずれにも添加することができるが、好ましくはB層に添加する。着色成分としては隠蔽性を付与し、好ましくは耐候性を有するものであれば、特に制限されるものではない。着色成分としては、酸化チタン、カーボンブラック、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー等を挙げることができる。また、牧草包装用として用いる場合、ラッピング後のフィルムは、長期に屋外保管される場合があるので、着色成分の他に、耐候剤を1〜10重量%添加することができ、A層、B層のいずれにも添加配合することができるが、好ましくはB層に添加配合する。以上の着色成分や耐候剤の添加に際しては、ポリオレフィン樹脂などに配合させたマスターバッチを使用して樹脂組成物に配合させるのが望ましい。
【0026】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみに限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例における各種物性の評価方法及びフィルムの成形方法は次の通りである。また、ここで試料としたフィルムは、A層(最外層)/B層/A層(最内層)とからなる3層の積層フィルムである。
【0027】
1.物性の測定法
(1)MFR:JIS−K7210に準拠(190℃、2.16kg荷重)
(2)密度:JIS−K7112に準拠
(3)温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線の測定
本発明における温度上昇溶離分別(TREF)による溶出曲線のピークは、一度高温にてポリマーを完全に溶解させた後に、冷却し、不活性担体表面に薄いポリマー層を生成させ、次いで、温度を連続または段階的に昇温して、溶出した成分(ポリマー)を回収し、その温度を連続的に検出して、その溶出成分の量(溶出量)と溶出温度とを求める方法によって行う。これによって描かれるグラフ(溶出曲線)により本発明の溶出曲線のピークが求められ、ポリマーの組成分布が測定される。
【0028】
測定装置としてクロス分別装置(三菱化学(株)製 CFC・T150A)を使用し、付属の操作マニュアルの測定法に従って行う。このクロス分別装置は、試料を、溶解温度の差を利用して、分別する温度上昇溶離分別(TREF)機構と、分別された区分を更に分子サイズで分別するサイズ排除クロマトグラフ(Size Exclusion Chromatography :SEC)をオンラインで接続した装置である。まず、測定すべきサンプル(エチレン・α−オレフィン共重合体)を溶媒(O−ジクロロベンゼン)を用い、濃度が4mg/mlとなるように、140℃で溶解し、これを測定装置内のサンプルループ内に注入する。以下の測定は、設定条件に従って自動的に行われる。
サンプルループ内に保持された試料溶液は、溶解温度の差を利用して分別するTREFカラム(不活性担体であるガラスビーズが充填された内径4mm、長さ150mmの装置付属のステンレス製カラム)に0.4ml注入される。該サンプルは、1℃/分の速度で140℃から0℃の温度まで冷却され、上記不活性担体にコーティングされた。このとき、高結晶成分(結晶しやすいもの)から低結晶成分(結晶しにくいもの)の順で不活性担体表面にポリマー層が形成される。
【0029】
TREFカラムを0℃で更に30分間保持された後、0℃の温度で溶解している成分2mlを、1ml/分の流速でTREFカラムからSECカラム(昭和電工社製 AD80M・S、3本)へ注入した。SECで分子サイズでの分別が行われている間に、TREFカラムでは次の溶出温度(5℃)に昇温され、その温度に約30分間保持される。SECでの各溶出区分の測定は39分間隔で行われる。溶出温度としては以下の温度が用いられ段階的に昇温される。
溶出温度(℃):0,5,10,15,20,25,30,35,40,45,49,52,55,58,61,64,67,70,73,76,79,82,85,88,91,94,97,100,102,120,140℃
【0030】
該SECカラムで分子サイズによって分別された溶液について、装置付属の赤外分光光度計でポリマーの濃度に比例する吸光度を測定し(波長3.42μm,メチレンの伸縮振動で検出)、各溶出温度区分のクロマトグラムを得る。内蔵のデータ処理ソフトを用い、上記測定で得られた各溶出温度区分のクロマトグラムのベースラインを引き、演算処理する。各クロマトグラムの面積が積分され、積分溶出曲線が計算される。また、この積分溶出曲線を温度で微分して、微分溶出曲線が計算される。計算結果の作図はプリンターに出力する。出力された微分溶出曲線の作図は、横軸に溶出温度を100℃当たり89.3mm、縦軸に微分量(溶出分率:全積分溶出量を1.0に規格し、1℃の変化量を微分量とした)0.1当たり76.5mmで行う。
次に、この微分溶出曲線から最も高さの高いピーク(最大ピーク)における温度を最大ピーク温度とし、また、この最大ピークのピーク高さをHとし、その3分の1の高さにおける幅をWとして、H/Wの値を算出する。
【0031】
2.各種物性評価方法及び適性評価方法
(1)引張衝撃強度
JIS K7160及びASTM D1822に準拠して、インパクトテスター((株)東洋精機製作所製)を用い、JIS4形の試験片を4枚重ね、タテ方向(フィルムの流れ方向)の引張衝撃強度を測定する。
この値が高すぎると、ラッピングマシーンで自動的にフィルムをカットするときのカット性が劣り、また伸び易くなるので、ラッピング後のフィルム幅が狭くなり、不具合が生じる。この値が低すぎると、ラッピングマシーンでラッピング中にフィルムが切れたりする。
(2)打抜衝撃強度
JIS P8134に準拠して、特型パンクチャーテスター((株)東洋精機製作所製)を用い、1インチの半球形のヘッドでフィルムを打ち抜き、打抜衝撃強度を測定する。
この値が高すぎると、ラッピングマシーンで自動的にフィルムをカットするときのカット性が劣る。この値が低すぎると、ラッピングマシーンでラッピング中にフィルムが切れたり、牧草の茎等によりフィルムに穴が空き、また、牧草をラッピングし、屋外で放置しているとき、鳥などによりフィルムが破られ易くなる。
【0032】
(3)粘着力
パレットストレッチ包装機ユニテンション55UTS30型(IPM社製)にてフィルム原反(500mm幅)を60%延伸し、ポリエチレンペレットを充填したタテ1100mm×ヨコ1100mm×高さ1200mmのフレキシブルコンテナーを4重にラッピングし、フィルム端面の剥離強度をハンディスケール393−50((株)カスタム製)を用いて測定し、その剥離強度を粘着力とした。
(4)ラッピング適性
牧草ベールラッピングマシーン(ニューランズ製NR−350)を用いて原反幅500mmのフィルムを60%延伸し、ベール状の牧草をラッピングした。ラッピング中のフィルム切れ有無、自動カッターでのフィルムカット性、ラッピング後のフィルム皺、粘着力、そして、ラッピング後のフィルム幅(フィルム原反幅の70%以上保持でOK)をチェックする。
【0033】
3.3層積層フィルムの成形方法
下記のエチレンとα−オレフィン共重合体(成分A1)、ポリブテン(成分A2)、エチレンとα−オレフィン共重合体(成分B1)、高圧法低密度ポリエチレン(成分B2)に対応する原料を用い、Tダイ多層フィルム成形機によって以下の条件でフィルム状に成形を行い、両端をスリットし、紙管に巻き取り、幅500mm、厚さ25μmの3層フィルム(最外層3.5μm/中間層18μm/最内層3.5μm)を得た。
【0034】
〈Tダイ成形条件〉
機種:Egan社製Tダイ多層フィルム成形機
最外層[層A]:スクリュー径;40mmφ、L/D;25、温度;240℃
中間層[層B]:スクリュー径;60mmφ、L/D;28、温度;240℃
最内層[層A]:スクリュー径;40mmφ、L/D;25、温度;240℃
ダイリップ;1.2mm
ダイス温度;240℃
冷却ロール温度;30℃
エアーギャップ;75mm
引取速度;32m/分
フィルム厚み;25μm
層構成(厚み比):最外層/中間層/最内層=14%/72%/14%
【0035】
〈実施例1〉
最内層、最外層(A層):成分A1して日本ポリケム(株)製「カーネル・KF360」(エチレン−ヘキセン−1共重合体、MFR;3.5g/10分、密度;0.898g/cm3、温度上昇溶離分別(TREF)溶出曲線の最大ピーク温度;59℃、H/W;3.9)を96重量%、成分A2として日本石油化学(株)製ポリブテンHV−35を4重量%の配合、ドライブレンド物、
中間層(B層)成分:B1として日本ポリケム(株)製「ノバテックLL・SF240」(エチレン−ヘキセン−1共重合体、MFR;2.0g/10分、密度;0.920g/cm3)90.6重量%、白色顔料マスターバッチ[エチレン−ブテン−1共重合体(MFR;12g/10分、密度;0.920g/cm3)ベース、酸化チタン;60重量%、耐候剤CHIMASSORB944LD(日本チバガイギ(株)製);3.75重量%]を9.6重量%の配合、ドライブレンド物
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−1に示す通りである。
【0036】
〈実施例2〉
最内層と最外層(A層):実施例1の最内層と最外層で用いたものと同一の樹脂組成物
中間層(B層):成分B1として日本ポリケム(株)製「ノバテックLL・SF240」(エチレン−ヘキセン−1共重合体、MFR;2.0g/10分、密度;0.920g/cm3)を85.4重量%、成分B2として日本ポリケム(株)製「ノバテックLD・LF440B」(高圧法低密度ポリエチレン、MFR;2.8g/10分、密度;0.925g/cm3)を5.0重量%、白色顔料マスターバッチ[エチレン−ブテン−1共重合体(MFR;12g/10分、密度;0.920g/cm3)ベース、酸化チタン;60重量%、耐候剤CHIMASSORB944LD(日本チバガイギ(株)製);3.75重量%]9.6重量%、酸化チタン;60重量%、耐候剤CHIMASSORB944LD(日本チバガイギ(株)製);3.75重量%]を9.6重量%の配合、ドライブレンド物、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−1に示す通りである。
この実施例2では成分B2を加えることで実施例1での引張衝撃強度値及び打抜衝撃強度値がわずかに低下している。これは単純に性能が低下していることを意味するものではなく、むしろフィルムカット性の面で最適化できる可能性を示唆する結果と言える。
【0037】
〈実施例3〉
最内層(A層):実施例1の最内層で用いたものと同一の樹脂組成物、
中間層(B層):実施例1の中間層で用いたものと同一の樹脂組成物、
最外層(A層):成分A1として日本ポリケム(株)製「カーネル・KF370」(エチレン−ヘキセン−1共重合体、MFR;3.5g/10分、密度;0.905g/cm3、温度上昇溶離分別(TREF)溶出曲線の最大ピーク温度;65℃、H/W;3.8)を98重量%、成分Bとして日石ポリブテンHV−35を2重量%の配合、ドライブレンド物、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−1に示す通りである。
【0038】
〈実施例4〉
最内層と最外層(A層):成分A1としてダウ・ケミカル社製「ダウレックス・2047AC」(エチレン−オクテン共重合体、MFR;2.3g/10分、密度;0.917g/cm3、温度上昇溶離分別(TREF)溶出曲線の最大ピーク温度;76℃、H/W;0.89)を92重量%、成分A2として日石ポリブテンHV−35を8重量%の配合、ドライブレンド物、
中間層(B層):成分B1としてダウ・ケミカル社製「ダウレックス・2047AC」を90.4重量%、白色顔料マスターバッチ[エチレン−ブテン−1共重合体(MFR;12g/10分、密度;0.920g/cm3ベース、酸化チタン;60重量%、耐候剤CHIMASSORB944LD(日本チバガイギ(株)製);3.75重量%)を9.6重量%の配合、ドライブレンド物、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−1に示す通りである。
【0039】
〈実施例5〉
最内層と最外層(A層):実施例1の最内層と最外層で用いたものと同一の樹脂組成物
中間層(B層):実施例4の中間層で用いたものと同一の樹脂組成物、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−1に示す通りである。
【0040】
〈比較例1〉
最内層と最外層(A層):成分A1としてダウ・ケミカル社製「ダウレックス・2047AC」(エチレン−オクテン共重合体、MFR;2.3g/10分、密度;0.917g/cm3、温度上昇溶離分別(TREF)溶出曲線の最大ピーク温度;76℃、H/W;0.89)、
中間層(B層):成分B1としてダウ・ケミカル社製「ダウレックス・2047AC」を90.4重量%、白色顔料マスターバッチ[エチレン−ブテン−1共重合体(MFR;12g/10分、密度;0.920g/cm3ベース、酸化チタン;60重量%、耐候剤CHIMASSORB944LD(日本チバガイギ(株)製);3.75重量%)を9.6重量%の配合、ドライブレンド物、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−2に示す通りである。
【0041】
〈比較例2〉
最内層(A層):成分A1して日本ポリケム(株)製「カーネル・KF360」(エチレン−ヘキセン−1共重合体、MFR;3.5g/10分、密度;0.898g/cm3、温度上昇溶離分別(TREF)溶出曲線の最大ピーク温度;59℃、H/W;3.9)を96重量%、成分A2として日本石油化学(株)製ポリブテンHV−35を4重量%の配合、ドライブレンド物、
中間層(B層)成分:B1として日本ポリケム(株)製「ノバテックLL・SF240」(エチレン−ヘキセン−1共重合体、MFR;2.0g/10分、密度;0.920g/cm3)90.6重量%、白色顔料マスターバッチ[エチレン−ブテン−1共重合体(MFR;12g/10分、密度;0.920g/cm3)ベース、酸化チタン;60重量%、耐候剤CHIMASSORB944LD(日本チバガイギ(株)製);3.75重量%]を9.6重量%の配合、ドライブレンド物、
最外層(A層):成分A1して日本ポリケム(株)製「カーネル・KF360」、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−2に示す通りである。
【0042】
〈比較例3〉
最内層と最外層(A層):成分A1としてダウ・ケミカル社製「ダウレックス・2047AC」を92重量%、成分A2として日石ポリブテンHV−35を8重量%の配合、ドライブレンド物、
中間層(B層B)の成分B1として日本ポリケム(株)製「ノバテックLL・UF240」(エチレン−ブテン−1共重合体、MFR;2.1g/10分、密度;0.920g/cm3)に白色顔料マスターバッチ[エチレン−ブテン−1共重合体(MFR;12g/10分、密度;0.920g/cm3)ベース、酸化チタン;60重量%、耐候剤CHIMASSORB944LD(日本チバガイギ(株)製);3.75重量%]を9.6重量%の配合、ドライブレンド物、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−2に示す通りである。
【0043】
〈比較例4〉
最内層と最外層(A層):比較例2の最内層で用いたものと同一の樹脂組成物、
中間層(B層):比較例3の中間層で用いたものと同一の樹脂組成物、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−2に示す通りである。
【0044】
〈比較例5〉
最内層(A層):比較例2の最内層で用いたものと同一の樹脂組成物、
中間層(B層):比較例1の中間層で用いたものと同一の樹脂組成物、
最外層(A層)の成分A1として日本ポリケム(株)製「ノバテックHD・HJ560」(エチレン−ブテン−1共重合体、MFR;7.0g/10分、密度;0.964g/cm3、温度上昇溶離分別(TREF)溶出曲線の最大ピーク温度;98℃、H/W;8.7)を92重量%、成分Bとして日石ポリブテンHV−35を8重量%の配合、ドライブレンド物、
以上を、そのまま3層Tダイ成形機の各ホッパーに投入して、上記条件により3
層フィルムを成形し、評価を行った。結果は表−2に示す通りである。
【0045】
【表1】
Figure 2004195854
【0046】
【表2】
Figure 2004195854
【0047】
【発明の効果】
本発明のストレッチフィルムは、優れた粘着力及び最適なフィルム強度(引張衝撃強度、打抜衝撃強度)を有し、機械操作性にも優れている。そして、特に、馬や牛の飼料として用いられるロールベール状にした牧草を牧草ラッピングマシーン等を用いて、ストレッチ包装し、発酵により栄養価の高いサイレージを得るのに適している隠蔽性を有する包装用に好適である。また、該ストレッチフィルムは、EVAを用いず、再生にも好適である。

Claims (5)

  1. MFR0.1〜50g/10分、密度0.880〜0.945g/cm3である、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体(A1)88〜99重量%と、
    ポリブテン(A2)12〜1重量%、を含む樹脂組成物からなるA層、
    MFR0.1〜50g/10分、密度が0.900〜0.945g/cm3である、エチレンと炭素数6以上のα−オレフィンとの共重合体(B1)を主成分とする樹脂組成物からなるB層、とが積層してなることを特徴とするストレッチフィルム。
  2. (A1)のエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体の温度上昇溶離分別(TREF)溶出曲線の最大ピークの温度が20℃〜80℃であり、且つ、該ピークの高さをH、その3分の1の高さにおける幅をWとしたときにH/Wの値が2以上である請求項1のストレッチフィルム。
  3. B層を構成する樹脂組成物が、MFR0.1〜30g/10分の高圧法低密度ポリエチレン(B2)を1〜15重量%含むものである請求項1又は2のストレッチフィルム。
  4. A層を最外層と最内層、B層を中間層としてなる請求項1〜3のいずれかののストレッチフィルム。
  5. 牧草包装用で全光透過率が75%以下である請求項1〜4のいずかのストレッチフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104369500A (zh) * 2014-12-02 2015-02-25 东阿奥瑞塑业有限公司 一种牧草膜及其制备方法
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