JP2004193203A - 電界効果トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004193203A
JP2004193203A JP2002356623A JP2002356623A JP2004193203A JP 2004193203 A JP2004193203 A JP 2004193203A JP 2002356623 A JP2002356623 A JP 2002356623A JP 2002356623 A JP2002356623 A JP 2002356623A JP 2004193203 A JP2004193203 A JP 2004193203A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor layer
effect transistor
silicon
field effect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002356623A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Kawashima
孝啓 川島
Akira Asai
明 浅井
Yoshihiko Kanzawa
好彦 神澤
Toru Saito
徹 齋藤
Takeshi Takagi
剛 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002356623A priority Critical patent/JP2004193203A/ja
Publication of JP2004193203A publication Critical patent/JP2004193203A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/02Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/06Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by their shape; characterised by the shapes, relative sizes, or dispositions of the semiconductor regions ; characterised by the concentration or distribution of impurities within semiconductor regions
    • H01L29/10Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by their shape; characterised by the shapes, relative sizes, or dispositions of the semiconductor regions ; characterised by the concentration or distribution of impurities within semiconductor regions with semiconductor regions connected to an electrode not carrying current to be rectified, amplified or switched and such electrode being part of a semiconductor device which comprises three or more electrodes
    • H01L29/1025Channel region of field-effect devices
    • H01L29/1029Channel region of field-effect devices of field-effect transistors
    • H01L29/1033Channel region of field-effect devices of field-effect transistors with insulated gate, e.g. characterised by the length, the width, the geometric contour or the doping structure
    • H01L29/1054Channel region of field-effect devices of field-effect transistors with insulated gate, e.g. characterised by the length, the width, the geometric contour or the doping structure with a variation of the composition, e.g. channel with strained layer for increasing the mobility

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

【課題】キャリア移動度の高い縦型の電界効果トランジスタの提供。
【解決手段】シリコン基板10上には、表面に向かうにしたがってC組成が増加する傾斜SiC(シリコン・カーボン)層11、緩和SiC層12、シリコン層16が順次積層されている。この場合、シリコンはSiCよりも格子間隔が狭いため、シリコン層16はシリコン基板10の主面に対して平行な方向の圧縮歪みを受けている。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャネル領域が縦方向に形成されている縦型の電界効果トランジスタに関し、特にキャリアの移動度が高い縦型の電界効果トランジスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータおよび携帯型電話機を代表とする情報端末装置が急速に普及している。このような情報端末装置は、大規模集積回路(LSI)を備えており、装置の性能を向上させるためにはこのLSIの性能を向上させることが重要となる。
【0003】
LSIは多数のトランジスタにより構成されている。そのため、LSIの性能を向上させるためには高性能なトランジスタを用いる必要がある。このような高性能なトランジスタを実現するための取り組みとしてトランジスタの微細化が注目されている。半導体基板と平行な方向にチャネル層が形成される横型の電界効果トランジスタにおいては、チャネル長の微細化により駆動特性を向上させることができる。しかしながら、横型電界効果トランジスタにおけるチャネル長の微細化は、ホトリソグラフィにより形成されるエッチングマスクに依存する。そのため、チャネル長の微細化を図るためには設備コストが増大することになる。また、現在ではホトリソグラフィを利用した微細化は限界に近付いてきている。そこで、このような問題を解消するために、容易なプロセスでチャネル長の微細化を実現することができるデバイスの1つとして、縦型の電界効果トランジスタが提案され開発されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
図6は従来の縦型電界効果トランジスタの構成を模式的に示す平面図である。また図7は図6のVII−VII線における断面図である。なお、図6において、Sはソース領域を、Gはゲート電極を、Dはドレイン領域をそれぞれ示している。
【0005】
図7において、30はシリコン基板を示している。このシリコン基板30上には、その主面に対して垂直方向に突起したシリコン層35が形成されている。このシリコン層35の表面側にはドレイン領域34が形成されている。そして、これらのシリコン基板30およびシリコン層35を覆うようにしてゲート絶縁膜32が形成されている。このゲート絶縁膜32上には、突起状のシリコン層35を挟むようにして多結晶シリコンからなる一対のゲート電極33a、33bが形成されている。また、シリコン基板30の表面側であって突起したシリコン層35の両側に位置する所定の領域には、一対のソース領域31a、31bが形成されている。
【0006】
以上のように構成されている従来の縦型電界効果トランジスタにおいて、ゲート電極33a、33bにオン電圧が印加された場合、シリコン層35の側壁部をチャネルとして、ソース領域31a、31bとドレイン領域34との間に電流が流れる。このように縦型電界効果トランジスタにおいては、半導体基板の主面に対して垂直な方向にチャネルが形成されることになる。このため、ホトリソグラフィ技術に依存することなくチャネル長を調節することができる。以下、このような従来の縦型電界効果トランジスタの製造方法について説明する。
【0007】
図8は従来の縦型電界効果トランジスタの製造工程を示す断面図である。まず、例えばホウ素イオンをシリコン基板30に注入することによりP型に不純物ドープする(図8(a))。次に、ホトリソグラフィによりエッチングマスクを形成し、そのエッチングマスクを用いて反応性イオンエッチング法によりシリコン基板30をエッチングすることにより、突起状のシリコン層35を形成する(図8(b))。次に、熱酸化を行うことによりシリコン基板30およびシリコン層35の表面にゲート絶縁膜32を形成する(図8(c))。その後にゲート絶縁膜32上にゲート電極33a、33bとなる多結晶シリコン層36を成膜する(図8(d))。そして、多結晶シリコン層36をエッチバックして突起状のシリコン層35の側壁部近辺のみを残すことによりゲート電極33を形成する(図8(e))。最後に、ゲート電極33a、33bをマスクとして例えば砒素イオンを注入することにより、シリコン基板30の表面側であってゲート絶縁膜32と接している領域にソース領域31a、31bを、シリコン層35の表面側にドレイン領域34をそれぞれ形成する(図8(f))。
【0008】
以上のようにして半導体基板の主面に対して垂直な方向にチャネルを有する縦型電界効果トランジスタが製造される。このように、容易なプロセスで製造することができるため、製造コストを削減することができる。また、横型電界効果トランジスタの場合と比べて、チャネル長の微細化をより高精度に行うことができる。
【0009】
ところで、高性能なトランジスタを実現するための他の取り組みとして、横型電界効果トランジスタにおいて、半導体基板の主面に対して平行な方向に引っ張り歪みを受けたチャネル半導体層を形成する手法が知られている。チャネル半導体層に引っ張り歪みを与えるとバンドの縮退が解かれるため、電子散乱が抑制される。その結果、電子の移動度が向上することになるので、トランジスタの高性能化に寄与することになる。
【0010】
具体的には、次のようにして引っ張り歪みを受けたチャネル半導体層を形成する。まず、シリコン基板上に、表面に向かうにしたがってGe組成比が増加する傾斜SiGe(シリコン・ゲルマニウム)層と、緩和SiGe層とをエピタキシャル成長させる。次に、この緩和SiGe層上にチャネル半導体層としてのシリコン層をエピタキシャル成長させる。SiGeはシリコンよりも格子間隔が広いので、緩和SiGe層の上にシリコン層をエピタキシャル成長させた場合、これにより形成されるシリコン層はシリコン基板の主面に対して平行な方向の引っ張り歪みを受けた状態となる。
【0011】
図9は半導体基板の主面に対して平行な方向の引っ張り歪みを受けたシリコン層を備えた従来の横型電界効果トランジスタの各構成要素の結晶構造を示す模式図である。図9に示すように、緩和SiGe層上に形成されたシリコン層は、図中の矢符方向の歪み、すなわちシリコン基板の主面に対して平行な方向の引っ張り歪みを受けたシリコン層となる。
【0012】
このような引っ張り歪みを受けたシリコン層をチャネルとして用いた場合、歪みのかかっていないシリコン層をチャネルとして用いる場合と比べて、電子の移動度は約1.85倍、正孔の移動度は約1.5倍にそれぞれ増大するという報告がなされている(例えば、非特許文献2参照。)。このようにキャリアの移動度が高い歪み材料を用いてトランジスタを構成することによりトランジスタの性能を向上させることができる。
【0013】
【非特許文献1】
Hiroshi Takato, Kazumasa Sunouchi, Naoko Okabe, Akihiro Nitayama, Katsuhiko Hieda, Fumio Hiriguchi, and Fujio Masuoka, ’Ompact of Surrounding Gate Transistor (SGT) for Ultra−High−Density LSI’s, IEEE Transaction on Electric Device, volume 38, No.3, March, pp.573−578 (1991)
【非特許文献2】
Shin−ichi Takagi, Akira Toriumi, Masao Iwase, and Hiroyuki Tango, ’On the niversality of Inversion Layer Mobility in Si MOSFET’s : I−Effects of Substrate Impurity Concentration’ , IEEE Transaction on Electric Device,volume 41, No,12, December, pp. 2357−2362 (1994)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、横型電界効果トランジスタにおいて半導体基板の主面に対して平行な方向の引っ張り歪みを受けたチャネル半導体層を用いた場合、キャリアの移動度を向上させることができる。しかしながら、縦型電界効果トランジスタの場合、チャネルが半導体基板の主面に対して垂直な方向に形成されているため、横型電界効果トランジスタの場合と同様にして半導体基板の主面に対して平行な方向に引っ張り歪みを受けたチャネル半導体層を用いたとしても、電子散乱を抑制する効果は通常の無歪みチャネル半導体層を用いた場合と同程度となる。そのため、従来のようにしてチャネル半導体層に引っ張り歪みを与えたとしても、キャリアの移動度が高い縦型電界効果トランジスタを実現することができなかった。
【0015】
本発明はこのような事情に鑑みてなされており、歪み材料を用いることにより電子散乱を抑制することができ、その結果キャリアの移動度を向上させることができる縦型電界効果トランジスタを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前述したような課題を解決するために、本発明の電界効果トランジスタは、半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、前記半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起した第1半導体層とを備え、前記第1半導体層の側壁部分がチャネルとなる縦型の電界効果トランジスタにおいて、前記垂直な方向における前記第1半導体層の格子間隔に対する前記垂直な方向と直交する方向における前記第1半導体層の格子間隔のアスペクト比が1未満であることを特徴とする。
【0017】
ここで、「垂直な方向と直交する方向における格子間隔」とは、一般的な意味通り、半導体基板の平面方向において最も短い格子間隔をいう。
【0018】
また、前記発明に係る電界効果トランジスタにおいて、前記第1半導体層と比べて格子間隔が狭い第2半導体層が前記半導体基板上に形成されており、前記第1半導体層は、前記第2半導体層上に形成されていることが好ましい。
【0019】
また、前記発明に係る電界効果トランジスタにおいて、前記第2半導体層は緩和されていることが好ましい。
【0020】
また、前記発明に係る電界効果トランジスタにおいて、前記半導体基板はシリコンからなることが好ましい。
【0021】
また、前記発明に係る電界効果トランジスタにおいて、前記半導体基板はSOIからなることが好ましい。
【0022】
また、前記発明に係る電界効果トランジスタにおいて、前記第1半導体層はシリコンからなる層であり、前記第2半導体層はシリコンおよび炭素を含む層であることが好ましい。
【0023】
更に、前記発明に係る電界効果トランジスタにおいて、前記第2半導体層はシリコン、炭素およびゲルマニウムからなる層であることが好ましい。
【0024】
また、本発明の電界効果トランジスタは、半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、前記半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起した第1半導体層とを備え、前記第1半導体層の側壁部分がチャネルとなる縦型の電界効果トランジスタにおいて、前記第1半導体層は、前記半導体基板の主面に対して平行な方向の圧縮歪みを受けていることを特徴とする。
【0025】
また、本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、前記半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起した第1半導体層とを備え、前記第1半導体層の側壁部分がチャネルとなる縦型の電界効果トランジスタの製造方法において、前記半導体基板上に前記第1半導体層と比べて格子間隔が狭い第2半導体層を形成する工程と、前記第2半導体層上に前記第1半導体層をエピタキシャル成長させる工程と、前記エピタキシャル成長させた第1半導体層を、前記半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起した形状に加工する工程とを有することを特徴とする。
【0026】
また、前記発明に係る電界効果トランジスタの製造方法において、前記第1半導体層はシリコンからなる層であり、前記第2半導体層はシリコンおよび炭素を含む層であることが好ましい。
【0027】
更に、前記発明に係る電界効果トランジスタの製造方法において、前記第2半導体層はシリコン、炭素およびゲルマニウムからなる層であることが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0029】
図1は、本発明の縦型電界効果トランジスタの構成を模式的に示す平面図である。また、図2は図1のII−II線における断面図である。なお、図1において、Sはソース領域を、Gはゲート電極を、Dはドレイン領域をそれぞれ示している。
【0030】
図2において、10は(100)面を主面とするシリコン基板を示している。このシリコン基板10上には、表面に向かうにしたがってC組成が増加する傾斜SiC(シリコン・カーボン)層11、緩和SiCバッファ層12、シリコン層16が順次積層されている。ここで、傾斜SiC層11および緩和SiCバッファ層12の膜厚は計2μmから3μm程度であり、シリコン層16の膜厚は100nmから200nm程度である。なお、緩和SiCバッファ層12のCの組成プロファイルは、ボックス状プロファイルまたは傾斜状プロファイルのみであってもよい。
【0031】
シリコン層16は、後述するようにしてエッチングを施すことによりシリコン基板10の主面に対して垂直な方向に突起するような形状に加工される。このシリコン層16の表面側にはドレイン領域17が形成されている。そして、シリコン層16および緩和SiC層12を覆うようにしてゲート絶縁膜14が形成されている。このゲート絶縁膜14上には、突起状のシリコン層16を挟むようにして多結晶シリコンからなる一対のゲート電極15a、15bが形成されている。また、緩和SiC層12の表面側であって突起状のシリコン層16の両側に位置する所定の領域には、一対のソース領域13a、13bが形成されている。
【0032】
なお、本実施の形態では半導体基板としてシリコン基板10を用いているが、これに限定されるわけではなく、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板を用いてもよい。
【0033】
次に、本発明の縦型電界効果トランジスタの製造方法について説明する。
【0034】
図3は本発明の縦型電界効果トランジスタの製造工程を示す断面図である。まず、シリコン基板10上に傾斜SiC層11をUHV−CVD(Ultra High Vacuum Chemical Vapor Deposition)法によりエピタキシャル成長させる。この場合、傾斜SiC層11は、表面に向かうにしたがってC組成比が増加するように形成される。具体的には、底面でのC組成比は0%で、表面に向かうにしたがってその値が増加し、その結果表面でのC組成比が3%程度となるように、ソースガスの原料の混合比を調整しながら傾斜SiC層11をエピタキシャル成長させる。そのために、450℃から550℃の範囲内、典型的には500℃の成長温度で、結晶成長装置内にSiを20sccmで固定して供給すると共に、SiHCHを0sccmから1sccmまで増加させながら供給する。
【0035】
次に、傾斜SiC層11の上に、同じくUHV−CVD法により緩和SiCバッファ層12をエピタキシャル成長させる。具体的には、450℃から550℃の範囲内、典型的には500℃の成長温度で、結晶成長装置内にSiを20sccmで固定して供給すると共に、SiHCHを1sccmで固定して供給する。この緩和SiCバッファ層12のC組成比は3%程度である。前述したように、これらの傾斜SiC層11および緩和SiCバッファ層12は、それらの膜厚が計2μmから3μm程度となるように形成される。なお、本実施の形態では緩和SiCバッファ層12のC組成比を3%程度としているが、このC組成比は0.5%以上10%以下が好ましく、1%以上5%以下がより好ましい。0.5%未満であれば、十分な歪みを有した歪みSi単結晶を得ることができないという不具合が生じる場合があり、10%を超えると、歪みSi単結晶中の欠陥が多くなり単結晶を得ることが困難になるという不具合が生じる場合がある。
【0036】
次に、同じくUHV−CVD法により、緩和SiCバッファ層12の上にシリコン層16をエピタキシャル成長させる。具体的には、500℃から600℃の成長温度で、結晶成長装置内にSiを20sccmで固定して供給する。この場合、シリコンがSiCと比べて格子間隔が狭いために、シリコン層16はシリコン基板10の主面に対して平行な方向の圧縮歪みを受けることになる。この点については後で詳述する。
【0037】
以上のようにして形成された基板に対して、例えばホウ素イオンを注入することによってP型に不純物ドープする(図3(a))。次に、ホトリソグラフィによりエッチングマスクを形成し、そのエッチングマスクを用いて反応性イオンエッチング法によりシリコン層16をエッチングする。これにより、シリコン基板10の主面に対して垂直な方向に突起するような形状にシリコン層16を加工する(図3(b))。
【0038】
次に、熱酸化を行うことによりシリコン層16および緩和SiC層12の表面にゲート絶縁膜14を形成する(図3(c))。その後にゲート絶縁膜14上にゲート電極15となる多結晶シリコン層18を成膜する(図3(d))。そして、多結晶シリコン層18をエッチバックして突起状のシリコン層16の側壁部付近の領域のみを残すことによりゲート電極15a、15bを形成する(図3(e))。最後に、ゲート電極15をマスクとして例えば砒素イオンを注入することにより、緩和SiC層12の表面側であってゲート絶縁膜14と接している領域にソース領域13a、13bを、シリコン層16の表面側にドレイン領域17をそれぞれ形成する(図3(f))。
【0039】
次に、以上のように構成され製造された縦型電界効果トランジスタの動作を説明する。
【0040】
以上のように構成されている本発明の縦型電界効果トランジスタにおいて、ゲート電極15a、15bにオン電圧が印加された場合、突起状のシリコン層16の側壁部をチャネルとして、ソース領域13a、13bとドレイン領域17との間に電流が流れる。
【0041】
図4は本発明の縦型電界効果トランジスタの各構成要素の結晶構造を示す模式図である。また、図5はダイヤモンド構造の単位格子の結晶構造を3次元的に示す図である。ここで図4は、図5において太線で示されている(001)面で切断した場合の断面図である。図4に示すように、緩和SiC層12上に形成されたシリコン層16は、図中の矢符方向の歪み、すなわちシリコン基板10の主面に対して平行な方向に圧縮歪みを受けることになる。シリコン層16がこのような圧縮歪みを受けた場合、シリコン基板10の主面に対して平行な方向におけるシリコン層16の格子間隔と、同じく垂直な方向におけるシリコン層16の格子間隔との比、すなわちシリコン層16の格子間隔のアスペクト比が変化する。ここでシリコン層16の格子間隔のアスペクト比とは、図4に示されるように、シリコン基板10の主面に対して垂直な方向におけるシリコン層16の格子間隔yに対する、同じく平行な方向におけるシリコン層16の格子間隔xの比、すなわちx/yをいう。本発明の場合では、シリコン層16がシリコン基板10の主面に対して平行な方向の圧縮歪みを受けているため、シリコン層16の格子間隔のアスペクト比は1未満となる。好ましいアスペクト比は0.998以下であり、より好ましいアスペクト比は0.996以下である。なお、アスペクト比が小さくなりすぎると歪みが大きく成りすぎて、転位が生じるので、アスペクト比は0.98以上であることが好ましい。
【0042】
このようにシリコン層16の格子間隔のアスペクト比が1未満になるのは、シリコン基板10の主面に対して平行な方向におけるシリコン層16の格子間隔が狭まっているのに対して、同じく垂直な方向におけるシリコン層16の格子間隔が固定されているためである。このことは、相対的に、シリコン層16がシリコン基板10の主面に対して垂直な方向の引っ張り歪みを受けていると考えることができる。したがって、本発明の場合、シリコン層16においてシリコン基板10の主面に対して垂直な方向にバンドの縮退が解かれることになる。そのため、ゲート電極15にオン電圧が印加されることにより、突起状のシリコン層16の側壁部をチャネルとしてソース領域13a、13bとドレイン領域17との間に電流が流れる場合、電子散乱が抑制されることになる。その結果、キャリアの移動度を向上させることができる。
【0043】
なお、前述したように本実施の形態ではシリコン層16の下に位置する緩和バッファ層をSiCからなる緩和SiCバッファ層12としているが、これに限られるわけではない。なぜなら、本発明の縦型電界効果トランジスタにおける緩和バッファ層は、その上に形成されるシリコンと比べて格子間隔が狭い材料で構成されていればよいからである。そのような材料としては、SiCの他に、例えばSiGeC(シリコン・ゲルマニウム・カーボン)が挙げられる。緩和バッファ層をSiGeCで構成した場合、SiCで構成した場合と比べて結晶の安定化を図ることができるという利点がある。なお、この場合は、シリコンと比べて格子間隔を狭くしなければならない点および結晶の安定化を十分に達成すべきである点などを考慮して、C組成比は1%程度、Ge組成比は10%程度であることが好ましい。Ge組成比は3%以上20%以下が好ましく、8%以上15%以下がより好ましい。3%未満であれば、Ge組成比が小さいため、安定した成膜が困難になるという不具合が生じる場合があり、20を超えると、十分な歪みを有した歪みSi単結晶を得ることが困難になるという不具合が生じる場合がある。同様に、C組成比は0.8%以上12.1%以下が好ましく、1.8%以上6.6%以下がより好ましい。0.8%未満であれば、十分な歪みを有した歪みSi単結晶を得ることができないという不具合が生じる場合があり、12.1%を超えると、歪みSi結晶中の欠陥が多くなり単結晶を得ることが困難になるという不具合が生じる場合がある。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る電界効果トランジスタによれば、半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起する半導体層の側壁部をチャネルとした場合にキャリアの移動度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の縦型電界効果トランジスタの構成を模式的に示す平面図である。
【図2】図1のII−II線における断面図である。
【図3】本発明の縦型電界効果トランジスタの製造工程を示す断面図である。
【図4】本発明の縦型電界効果トランジスタの各構成要素の結晶構造を示す模式図である。
【図5】ダイヤモンド構造の単位格子の結晶構造を3次元的に示す図である。
【図6】従来の縦型電界効果トランジスタの構成を模式的に示す平面図である。
【図7】図6のVII−VII線における断面図である。
【図8】従来の縦型電界効果トランジスタの製造工程を示す断面図である。
【図9】半導体基板の主面に対して平行な方向の引っ張り歪みを受けたシリコン層を備えた従来の横型電界効果トランジスタの各構成要素の結晶構造を示す模式図である。
【符号の説明】
10 シリコン基板
11 傾斜SiC層
12 緩和SiC層
13 ソース領域
14 ゲート絶縁膜
15 ゲート電極
16 シリコン層
17 ドレイン領域
18 多結晶シリコン層

Claims (11)

  1. 半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、前記半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起した第1半導体層とを備え、前記第1半導体層の側壁部分がチャネルとなる縦型の電界効果トランジスタにおいて、
    前記垂直な方向における前記第1半導体層の格子間隔に対する前記垂直な方向と直交する方向における前記第1半導体層の格子間隔のアスペクト比が1未満であることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 前記第1半導体層と比べて格子間隔が狭い第2半導体層が前記半導体基板上に形成されており、前記第1半導体層は、前記第2半導体層上に形成されている請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  3. 前記第2半導体層は緩和されている請求項2に記載の電界効果トランジスタ。
  4. 前記半導体基板はシリコンからなる請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  5. 前記半導体基板はSOIからなる請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  6. 前記第1半導体層はシリコンからなる層であり、前記第2半導体層はシリコンおよび炭素を含む層である請求項2に記載の電界効果トランジスタ。
  7. 前記第2半導体層はシリコン、炭素およびゲルマニウムからなる層である請求項6に記載の電界効果トランジスタ。
  8. 半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、前記半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起した第1半導体層とを備え、前記第1半導体層の側壁部分がチャネルとなる縦型の電界効果トランジスタにおいて、
    前記第1半導体層は、前記半導体基板の主面に対して平行な方向の圧縮歪みを受けていることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  9. 半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、前記半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起した第1半導体層とを備え、前記第1半導体層の側壁部分がチャネルとなる縦型の電界効果トランジスタの製造方法において、
    前記半導体基板上に前記第1半導体層と比べて格子間隔が狭い第2半導体層を形成する工程と、
    前記第2半導体層上に前記第1半導体層をエピタキシャル成長させる工程と、
    前記エピタキシャル成長させた第1半導体層を、前記半導体基板の主面に対して垂直な方向に突起した形状に加工する工程と
    を有することを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  10. 前記第1半導体層はシリコンからなる層であり、前記第2半導体層はシリコンおよび炭素を含む層である請求項9に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
  11. 前記第2半導体層はシリコン、炭素およびゲルマニウムからなる層である請求項10に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
JP2002356623A 2002-12-09 2002-12-09 電界効果トランジスタおよびその製造方法 Pending JP2004193203A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002356623A JP2004193203A (ja) 2002-12-09 2002-12-09 電界効果トランジスタおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002356623A JP2004193203A (ja) 2002-12-09 2002-12-09 電界効果トランジスタおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004193203A true JP2004193203A (ja) 2004-07-08

Family

ID=32756907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002356623A Pending JP2004193203A (ja) 2002-12-09 2002-12-09 電界効果トランジスタおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004193203A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006041516A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Internatl Business Mach Corp <Ibm> パターン形成した歪み半導体基板およびデバイス
KR100808344B1 (ko) * 2005-04-26 2008-02-27 샤프 가부시키가이샤 전계 효과 트랜지스터
JP2008511173A (ja) * 2004-08-24 2008-04-10 フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド 移動度を半導体素子において増加させる方法及び装置
JP2008103702A (ja) * 2006-09-15 2008-05-01 Interuniv Micro Electronica Centrum Vzw ヘテロ構造を有する細長い単結晶ナノ構造に基づくトンネル効果トランジスタ
CN103838939A (zh) * 2014-03-31 2014-06-04 东南大学 一种垂直型场效应晶体管直流特性和电容特性仿真方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006041516A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Internatl Business Mach Corp <Ibm> パターン形成した歪み半導体基板およびデバイス
US9053970B2 (en) 2004-07-23 2015-06-09 International Business Machines Corporation Patterned strained semiconductor substrate and device
US9515140B2 (en) 2004-07-23 2016-12-06 Globalfoundries Inc. Patterned strained semiconductor substrate and device
JP2008511173A (ja) * 2004-08-24 2008-04-10 フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド 移動度を半導体素子において増加させる方法及び装置
KR100808344B1 (ko) * 2005-04-26 2008-02-27 샤프 가부시키가이샤 전계 효과 트랜지스터
JP2008103702A (ja) * 2006-09-15 2008-05-01 Interuniv Micro Electronica Centrum Vzw ヘテロ構造を有する細長い単結晶ナノ構造に基づくトンネル効果トランジスタ
CN103838939A (zh) * 2014-03-31 2014-06-04 东南大学 一种垂直型场效应晶体管直流特性和电容特性仿真方法
CN103838939B (zh) * 2014-03-31 2017-02-15 东南大学 一种垂直型场效应晶体管直流特性和电容特性仿真方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10396214B2 (en) Method of fabricating electrostatically enhanced fins and stacked nanowire field effect transistors
US8653599B1 (en) Strained SiGe nanowire having (111)-oriented sidewalls
US7494902B2 (en) Method of fabricating a strained multi-gate transistor
US7154118B2 (en) Bulk non-planar transistor having strained enhanced mobility and methods of fabrication
JP5443983B2 (ja) 応力がかけられたチャネル領域を有する改善されたcmosデバイス及びそれを製造する方法(半導体デバイスおよび該半導体デバイスの形成方法)
US7227205B2 (en) Strained-silicon CMOS device and method
US7683436B2 (en) Semiconductor device having a pole-shaped portion and method of fabricating the same
KR101007242B1 (ko) 반도체 장치 및 그 제조 방법
US7808081B2 (en) Strained-silicon CMOS device and method
US10079303B2 (en) Method to form strained nFET and strained pFET nanowires on a same substrate
US7018882B2 (en) Method to form local “silicon-on-nothing” or “silicon-on-insulator” wafers with tensile-strained silicon
JPWO2005122272A1 (ja) 歪みシリコンチャネル層を有するmis型電界効果トランジスタ
JP2005516389A (ja) 歪み半導体基板を用いてショットキまたはショットキのような接触を形成するソースおよび/またはドレインを有する電界効果トランジスタ
JP2007243188A (ja) シリコンゲルマニウム伝導チャネルの形成方法
US9525031B2 (en) Epitaxial channel
US20070045610A1 (en) Transistor device with strained germanium (Ge) layer by selectively growth and fabricating method thereof
JP5160080B2 (ja) 歪マルチゲートトランジスタの製造方法およびそこから得られるデバイス
JP4875038B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2004193203A (ja) 電界効果トランジスタおよびその製造方法
JP2008198715A (ja) 半導体装置
US11646196B2 (en) Method for germanium enrichment around the channel of a transistor
KR100663010B1 (ko) 모스 트랜지스터 및 그 제조 방법
JP4290038B2 (ja) 半導体装置及びトランジスタ並びに半導体装置の製造方法
JP3600174B2 (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
TW202401821A (zh) 用於環繞式閘極裝置的漸變超晶格結構