JP2004191686A - 荷電装置および画像形成装置 - Google Patents

荷電装置および画像形成装置 Download PDF

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Yutaka Kanai
豊 金井
Yasuo Takayama
康夫 高山
Yoshitaka Nagamori
由貴 長森
Hiroyuki Miura
宏之 三浦
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Abstract

【課題】荷電部材へのトナー付着およびトナー固着が防止された荷電装置、および荷電部材へのトナー付着およびトナー固着が防止された荷電装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】被作用部材13に接触することにより被作用部材13との間で電荷を移動させる、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層11aを有する荷電部材11と、荷電部材11に電源を供給する電源部12とを備えた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置および画像形成装置に用いられる荷電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式の画像形成装置において、所定の被作用部材に接触することによりその被作用部材との間で電荷を移動させる荷電部材と、その荷電部材に電源を供給する電源部とを備えた荷電装置が広く用いられている。
【0003】
荷電装置の例として、感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電装置や、感光体ドラム上に形成されたトナー像を記録媒体上に静電的に転写する転写装置や、感光体ドラム上に形成されたトナー像を中間転写体上に一次転写した後、中間転写体上の一次転写トナー像を記録媒体上に二次転写する方式の画像形成装置における、感光体ドラムや中間転写体を除電する除電装置などが挙げられる。
【0004】
これらの荷電装置、帯電装置、転写装置、除電装置などに用いられる荷電部材として、導電性ゴムからなる帯電ローラが多く用いられている。この帯電ローラは使用開始直後には特に問題なく動作するが、使用期間が経過するにつれて、クリーニング装置で除去しきれなかったトナーなどがこの帯電ローラに付着し、帯電ローラ表面に付着したトナーなどが帯電ローラと感光体ドラムや中間転写体などの被帯電体とのニップ部で押圧されるために帯電ローラ表面や被帯電体表面に固着し、この固着トナーが原因となってゴーストなどの画像欠陥を発生するという問題がある。
【0005】
従って、帯電ローラと被帯電体によるトナーなどの押圧力を軽減させ、帯電ローラ表面の接着力を低下させることによって帯電ローラや被帯電体へのトナー固着を防止することが大きな課題となっている。
【0006】
この課題を解決するものとして、帯電ローラへのトナー固着を防止するために、被帯電体との当接部表面のマイクロ硬度を65度以下にした帯電ローラと、その帯電ローラに電源を供給する電源部とを備えた帯電ローラが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、導電性基体、弾性抵抗層、および被覆層を備えた、被帯電体表面を帯電させる帯電部材において、上記被覆層が被帯電体表面に当接する表面抵抗層と、その表面抵抗層と上記弾性抵抗層との間に位置する中間抵抗層から構成され、上記表面抵抗層の引張弾性率を中間抵抗層の引張弾性率より大きくし、マイクロ硬度を75度以下とした帯電部材が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−152763号公報(第1−2頁、第1−2図)
【特許文献2】
特開2000−291634号公報(第1−3頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術のように、マイクロ硬度の低い荷電部材を用いることは、荷電部材にトナーが固着する、いわゆるトナーフィルミングの発生を防止する上ではある程度の効果を挙げることができる。しかし、荷電部材と感光体ドラムや中間転写体などの被作用部材とのニップ部に突入してくるトナーが荷電部材に付着するのを防止するには有効ではない。
【0010】
ここで、「トナー固着」とは、被作用部材に付着したトナーが荷電部材と被作用部材とのニップ部で押し潰されてウエス等では容易に拭き取れなくなった状態をいい、「トナー付着」とはトナーはほぼ原形を保ったままで被作用部材に付着しており、ウエス等で容易に拭き取れる状態をいう。
【0011】
荷電部材により感光体ドラムを帯電させた後、その感光体ドラム上にトナー像を形成し、そのトナー像を所定の記録媒体上に転写し、転写後の感光体ドラムに残留したトナーをクリーニングブレードで除去する方式の画像形成装置において、トナーの一部はクリーニングブレードをすり抜けて感光体ドラムと荷電部材とのニップ部に突入してくるが、荷電部材のトナー付着性が劣る場合、すなわち荷電部材がトナーを付着させやすいものである場合は、そのトナーは荷電部材表面に滞留する。荷電部材表面に滞留したトナーは荷電部材と感光体ドラムとのニップ部を繰り返し通過することになり、やがて荷電部材表面にトナーが固着するに至り、帯電不良を生じてしまう。つまり、荷電部材表面層のマイクロ硬度を小さくすることは、トナー固着に至るまでの時間を延長させるという程度の効果はあるもののトナー固着を防止することはできない。
【0012】
さらに、クリーナレス方式の画像形成システムのように、クリーニングブレードを備えていない場合は、荷電部材と感光体ドラムとのニップ部に多量のトナーが突入してくるので、荷電部材のトナー付着性が劣る場合は荷電部材に多量のトナーが付着しやがてそれが荷電部材表面層に固着して短時間で帯電不良を発生させ、画像欠陥が生じるに至る。
【0013】
以上説明した現象と同様のことが、例えば、像担持体上にトナー像を形成し、そのトナー像を所定の記録媒体上に転写することにより記録媒体上に画像を形成する画像形成装置における、像担持体に表面を接触させることによりその像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写装置においても起きる。
【0014】
また、像担持体上にトナー像を形成し、そのトナー像を所定の中間転写体上に一次転写した後、その中間転写体上に一次転写されたトナー像を所定の記録媒体上に二次転写することにより記録媒体上に画像を形成する画像形成装置における、像担持体上のトナー像が中間転写体上に一次転写された後の像担持体に残留する電荷を除去する除電装置および中間転写体上のトナー像が記録媒体上に二次転写された後の中間転写体に残留する電荷を除去する除電装置においても同様の現象が起きる。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑み、荷電部材へのトナー付着およびトナー固着が防止された荷電装置、および帯電ロールへのトナー付着およびトナー固着が防止された帯電装置を備えた画像形成装置、転写ロールへのトナー付着およびトナー固着が防止された転写装置を備えた画像形成装置、および除電ロールへのトナー付着およびトナー固着が防止された除電装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の荷電装置は、
所定の被作用部材に接触することによりその被作用部材との間で電荷を移動させる、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する荷電部材と、その荷電部材に電源を供給する電源部とを備えたことを特徴とする。
【0017】
本発明の荷電装置によれば、表面層のマイクロ硬度55度以下とし、かつダイナミック超微小硬度を0.05DH以上0.2DH以下とした荷電部材を備えたことにより、荷電部材表面へのトナー付着が防止され、その結果、荷電部材表面へのトナー固着を防止することができる。
【0018】
ここで、上記荷電部材が、金属シャフトと、その金属シャフト上に形成された発泡弾性層と、その発泡弾性層上に形成されたゴム層と、そのゴム層上に形成されたコート層とからなるロールであってもよい。
【0019】
本発明の荷電装置の荷電部材を上記のように構成した場合は、荷電部材表面へのトナー付着が一層効果的に防止され、その結果、荷電部材表面へのトナー固着を一層効果的に防止することができる。
【0020】
また、上記電源部が、上記荷電部材にDC電源を供給するものであってもよい。
【0021】
本発明の荷電装置の電源部を上記のように構成した場合は、通常、画像形成装置に広く用いられるAC+DC重畳電圧を供給する電源部よりも低コストのDC電源部を用いても安定した荷電性能を長期間維持できる荷電装置を実現することができる。
【0022】
また、上記目的を達成する本発明の第1の画像形成装置は、
像担持体上に静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーで現像することによりトナー像を形成し、そのトナー像を最終的に所定の記録媒体上に転写することによりその記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
上記像担持体に表面を接触させることによりその像担持体に電荷を付与する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する帯電ロールと、その帯電ロールに電源を供給する電源部とからなる帯電装置を備えたことを特徴とする。
【0023】
本発明の第1の画像形成装置によれば、上記の表面層を有する帯電ロールを備えたことにより、帯電ロール表面へのトナー付着が防止されるとともに帯電ロール表面へのトナー固着も防止され、その結果、安定した帯電性能を長期間維持することのできる画像形成装置を実現することができる。
【0024】
また、上記目的を達成する本発明の第2の画像形成装置は、
像担持体上に静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーで現像することによりトナー像を形成し、そのトナー像を最終的に所定の記録媒体上に転写することによりその記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
上記像担持体に表面を接触させることによりその像担持体上に形成されたトナー像を上記記録媒体上に転写する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する転写ロールと、その転写ロールに電源を供給する電源部とからなる転写装置を備えたことを特徴とする。
【0025】
本発明の第2の画像形成装置によれば、上記の表面層を有する転写ロールを備えたことにより、転写ロール表面へのトナー付着が防止されるとともに転写ロール表面へのトナー固着も防止され、その結果、安定した転写性能を長期間維持することのできる画像形成装置を実現することができる。
【0026】
また、上記目的を達成する本発明の第3の画像形成装置は、
像担持体上に静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーで現像することによりトナー像を形成し、そのトナー像を所定の中間転写体上に一次転写した後、その中間転写体上に一次転写されたトナー像を所定の記録媒体上に二次転写することによりその記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
上記像担持体上のトナー像が上記中間転写体上に一次転写された後の像担持体に残留する電荷を除去する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する除電ロールと、その除電ロールに電源を供給する電源部とからなる除電装置を備えたことを特徴とする。
【0027】
本発明の第3の画像形成装置によれば、上記の表面層を有する除電ロールを備えたことにより、除電ロール表面へのトナー付着が防止されるとともに除電ロール表面へのトナー固着も防止され、その結果、安定した除電性能を長期間維持することのできる画像形成装置を実現することができる。
【0028】
また、上記目的を達成する本発明の第4の画像形成装置は、
像担持体上に静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーで現像することによりトナー像を形成し、そのトナー像を所定の中間転写体上に一次転写した後、その中間転写体上に一次転写されたトナー像を所定の記録媒体上に二次転写することによりその記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
上記中間転写体上のトナー像が上記記録媒体上に二次転写された後の中間転写体に残留する電荷を除去する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する除電ロールと、その除電ロールに電源を供給する電源部とからなる除電装置を備えたことを特徴とする。
【0029】
本発明の第4の画像形成装置によれば、上記の表面層を有する除電ロールを備えたことにより、除電ロール表面へのトナー付着が防止されるとともに除電ロール表面へのトナー固着も防止され、その結果、安定した除電性能を長期間維持することのできる画像形成装置を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0031】
図1は、本発明の荷電装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【0032】
図1に示すように、この荷電装置10は、感光体ドラムなどの被作用部材13に接触することにより被作用部材13との間で電荷を移動させる荷電部材11と、荷電部材11に電源を供給する電源部12とからなる。
【0033】
この荷電部材11は、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層11aを有している。
【0034】
また、この荷電部材11は、金属シャフト11_1と、金属シャフト11_1上に形成された発泡弾性層11_2と、発泡弾性層11_2上に形成されたゴム層11_3と、ゴム層11_3上に形成されたコート層11_4とからなるロールとして構成されている。
【0035】
なお、上記の表面層11aは、コート層11_4、ゴム層11_3、発泡弾性層11_2などからなる複数層全体を指している。
【0036】
また、本実施形態における荷電装置の電源部12は、荷電部材11にDC電源を供給するものとして構成されている。
【0037】
なお、本実施形態では、上記のように、荷電部材が、金属シャフトと、金属シャフト上に形成された発泡弾性層と、発泡弾性層上に形成されたゴム層と、ゴム層上に形成されたコート層とからなるロールである例について説明したが、本発明の荷電部材は必ずしも上記の構成に限られるものではなく、荷電部材は、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有するものであればよい。
【0038】
また、本実施形態では、上記のように、電源部は、荷電部材にDC電源を供給する電源部の例についてのみ説明したが、本発明の電源部は必ずしもこのような構成に限られるものではなく、DCにACを重畳した電源を供給する電源部であってもよい。
【0039】
なお、本発明にいう荷電装置は、例えば電子写真方式の画像形成装置における帯電装置、転写装置、または除電装置などに適用することができる。
【0040】
ここで、本発明の荷電部材にとって重要なマイクロ硬度およびダイナミック超微小硬度の測定方法について説明する。
[マイクロ硬度]
本実施形態では、マイクロ硬度は、高分子計器株式会社製マイクロゴム硬度計MD−1型を用いて測定した。この測定方法は、原理的にはJISK6253に定められているタイプAデュロメータに準じたものであり、押針をスプリングの力で試料の表面に押し付けて変形を与え、試料の抵抗力とスプリングの力がバランスした時の押針の押込み深さに基いて硬度を測定する。
【0041】
押針は直径0.16mmであり、非測定時、すなわち押針の変位0mmの状態での加圧面からの突出し量は0.5mmである。スプリングにより押針を22mNの力で試料表面に押し付けた状態をマイクロ硬度0度とする。
【0042】
押針の押込み深さ0mm(変位0.5mm)の時、スプリングにより押針は332mNの力で試料表面に押し付けられる。この時をマイクロ硬度100度としてマイクロ硬度0度との間を等間隔で目盛りマイクロ硬度とする。
【0043】
加圧面の中心には押針を通す直径1.5mmの孔が設けてある。加圧面の外径は4mmである。マイクロ硬度Hm(度)と押針先端荷重F(mN)との関係は(1)式により与えられる。
【0044】
F=22+3.1Hm … (1)
[ダイナミック超微小硬度]
本実施形態では、ダイナミック超微小硬度は、株式会社島津製作所製ダイナミック超微小硬度計DUH−W201Sを用いて測定した。このダイナミック超微小硬度(DH)は、圧子を試料に一定の押込み速度(mN/s)で進入させた時の試験荷重P(mN)と押込み深さD(μm)とから、(2)式により算出される。
【0045】
DH=α×P/D2 … (2)
ここで、αは圧子形状による定数である。
【0046】
頂角:115度、α:3.8584の三角錘圧子を使用し、押込み速度0.14mN/s、試験荷重0.5mNで試料に進入させた時の押込み深さDを測定してダイナミック超微小硬度を求めた。
【0047】
ダイナミック超微小硬度は、圧子を試料に押込んで行く過程における硬度であり、試料の塑性変形分と弾性変形分の両方の特性を表している。ダイナミック超微小硬度は、また、面積、深さともに微小な領域の硬度を測定することができるので、その測定値は複数層から構成された材料全体の表面性状を反映している。
【0048】
マイクロ硬度およびダイナミック超微小硬度は、上記のような特性を有しているので、マイクロ硬度およびダイナミック超微小硬度を適正に制御することにより荷電部材へのトナー付着およびトナー固着を防止することができる。トナー付着およびトナー固着の防止効果については実施例に基づいて後述する。
【0049】
次に、本発明の第1の画像形成装置の一実施形態について説明する。
【0050】
図2は、本発明の第1の画像形成装置の一実施形態の概略構成図である。
【0051】
図2に示す画像形成装置100は、矢印A方向に回転する感光体ドラム110と、感光体ドラム110を所定の電位に帯電させる帯電装置111と、帯電した感光体ドラム110上に画像に基づく静電潜像を形成する露光装置112と、その静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像装置113と、矢印B方向に移動する中間転写ベルト114と、感光体ドラム110上に形成されたトナー像を中間転写ベルト114に一次転写する一次転写ロール115と、一次転写ロール115にバイアス電圧を供給する電源116と、一次転写後の感光体ドラム110表面に存在する逆極性トナーを一時保持するリフレッシャ117と、リフレッシャ117に電圧を供給する電源118とを備えている。
【0052】
以上説明したように、この画像形成装置100は、感光体ドラム110表面に残留するトナーを除去するための感光体クリーナを備えていない、いわゆるクリーナーレス方式の画像形成装置である。
【0053】
さらに、この画像形成装置100には、中間転写ベルト114を駆動する駆動ロール119、中間転写ベルト114を支持する支持ロール120a,120b,120c、中間転写ベルト114に張力を付与するテンションベルト121、中間転写ベルト114上に転写されたトナー像を記録媒体126に二次転写する二次転写ロール122、中間転写ベルト114を挟んで二次転写ロール122の反対側に配置されたバックアップロール123、バックアップロール123にバイアス電圧を供給する電源124、二次転写後の中間転写ベルト114をクリーニングするクリーナ125などが備えられている。
【0054】
クリーナ125は、金属スクレーパ125a、金属スクレーパ125aを保持するスクレーパホルダ125b、スクレーパホルダ125bを回動自在に支持する固定軸125c、およびスクレーパホルダ125bを中間転写ベルト114に押し付けるスプリング125dから構成されている。
【0055】
なお、本実施形態における感光体ドラム110は、本発明にいう像担持体の一例に相当するものであり、また、本実施形態における中間転写ベルト114は、本発明にいう中間転写体の一例に相当するものである。
【0056】
帯電装置111は、感光体ドラム110に表面を接触させることにより感光体ドラム110に電荷を付与する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する帯電ロール111aと、帯電ロール111aに電圧を供給する電源111bとからなる
なお、この帯電ロール111aの内部構造は、図1に示した荷電部材11と同様、金属シャフト、金属シャフト上に形成された発泡弾性層、発泡弾性層上に形成されたゴム層、およびゴム層上に形成されたコート層から構成されている。
【0057】
次に、この画像形成装置100の動作について説明する。
【0058】
帯電装置111により均一に帯電された感光体ドラム110は、矢印A方向に回転し、露光装置112により表面に静電潜像が形成され、現像装置113によりトナー像に現像される。感光体ドラム110上に形成されたトナー像は一次転写ロール115により中間転写ベルト114上に転写される。
【0059】
以上の作像工程をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色について繰り返し行うことにより、中間転写ベルト114上に多色トナー像が形成される。中間転写ベルト114上に形成された多色トナー像は、二次転写ロール122により記録媒体126上に一括転写され、図示しない定着装置により加熱、定着されて記録媒体126上にカラー画像が形成される。
【0060】
上記の作像工程において、帯電ロール111aには−1KVのDC電圧が電源111bから印加され、感光体ドラム110は−450Vに帯電される。また、リフレッシャ117には−400Vの電圧が電源118から印加されており、一次転写ロール115で中間転写ベルト114に転写されなかった逆極性トナーを一時保持する。
【0061】
作像工程終了後の感光体ドラム110のクリーニングモード時に、リフレッシャ117には、電源118から極性の反転された+400Vの電圧が印加され、リフレッシャ117は一時保持した逆極性トナーを感光体ドラム110上に電気的に吐き出す。このとき帯電ロール111aには電源111bにより+400Vの電圧が印加され、感光体ドラム110上に吐き出された逆極性トナーが帯電ロール111aに付着しないようになっている。感光体ドラム110の回転により一次転写部Pに到達した逆極性トナーは電源116から通常の一次転写電圧とは逆極性の電圧−700Vが印加されており、感光体ドラム110上の逆極性トナーは中間転写ベルト114に転写され、中間転写ベルト114のクリーナ125によりクリーニングされる。
【0062】
以下に、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1は、図2に示す画像形成装置100の感光体ドラム110に電荷を付与する帯電ロール111aと、帯電ロール111aに電源を供給する電源部11bとからなる帯電装置111の実施例である。
【0063】
帯電ロール111aとしては、直径8mmの金属シャフトに、カーボンを分散させて抵抗を調整したエチレンプロピレンゴム(EPDM)層 を直径14mmのロール状に形成し、EPDM層の上に、酸化スズを分散させて抵抗を調整したポリアミド樹脂をディップ法によりコー トした。そして、コート膜厚を溶液濃度で制御し、 絶縁性フィラとしてシリカ粒子、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)粒子を10phrから50phrの範囲で分散させることにより、帯電ロール表面層のダイナミック超微小硬度を約0.04DHから約0.25DHまでの値に調整した。なお、マイクロ硬度は50度に固定した。
【0064】
上記の帯電ロールを、図2に示す画像形成装置の帯電装置111に組み込んでトナー付 着実験を行った。
【0065】
直径84mmの感光体ドラムを用い、その上に0.1g/m2の現像量でA4横に相当する面積のトナー像を形成した。帯電ロールと感光体ドラムを食込み量0.3mmで接触させ、帯電ロールに−1KVの電圧を印加しつつ感光体ドラムを3回転させ、その後、帯電ロールに+400Vの電圧を1秒間印加し帯電ロール上に残ったトナー量を測定した。また、帯電不良は15%濃度の中間調をプリントアウトし目視にて確認した。
【0066】
トナー付 着実験の結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
Figure 2004191686
【0068】
凡例:
O:発生なし
△:中間調で発生、通常プリントでは視認できず
×:発生
本発明者らの知見によれば、トナー付着量が0.03g/m2以上になると帯電不 良が発生することが知られているが、表1の結果から、ダイナミック超微小硬度(DH)が0.05DH以上0.20DH以下の範囲内であ ればトナー付着量は0.03g/m2以下に押さえられ、従って、帯電不 良の発生を防止できることがわかる。
【0069】
この理由については次のように考えることができる。すなわち、帯電ロール表面層のダイナミック超微小硬度が0.05DH 以下では、帯電ロールがトナーを包み込む状態になるので、帯電ロールとトナーの接触面積が増加し帯電ロールとトナーの付着力が増加する。
【0070】
一方、帯電ロール表面層のダイナミック超微小硬度が0.2DH以上では、帯電ロールがトナーを押し潰すようになり、やはり帯電ロールとトナーの接触面積が増加し帯電ロールとトナーの付着力が増加する。
【0071】
従って、帯電ロールの表面層のダイナミック超微小硬度を0.05DH以上0.2DH以下とすれば表面層とトナーとの接触面積が小さく保たれトナー付着を防止することができる。
【0072】
因みに、従来の帯電ロ一ルのダイナミック超微小硬度は0.288DH以上2.06以下の範囲内にあるのが普通である。
【0073】
また、本実施例の帯電ロールは、実機での絵出し実験においても帯電不良は発生しなかった。
【0074】
次に、トナー固着実験について説明する。
[実施例2]
実施例2は、図2に示す画像形成装置100に、直径84mmの感光体ドラムを用い、その感光体ドラム上に0.05g/m2の現像量でA4横の面積を現像し、トナー像を形成し、帯電ロールと感光体ドラムを食込み量0.3mmで接触させ、感光体ドラム周速度100mm/secで5分間回転させた。その後、帯電ロール表面を顕微鏡観察し、同時に15%濃度の中間調をプリントアウトし、目視評価した。
【0075】
帯電ロール表面層のマイクロ硬度は、47度から69度まで変化させた。なお、ダイナミック超微小硬度は、0.06DH一定とした。
【0076】
トナー固着実験の結果を表2に示す。
【0077】
【表2】
Figure 2004191686
【0078】
凡例:
O:トナー固着の発生なし
△:ごく軽微に発生
×:発生
表2に示すように、帯電ロール表面層のマイクロ硬度が60度以下であれば画質上問題なく、さらに、55度以下であれば帯電ロール表面へのトナー固着も観察されず、 実機での 絵出し実験でも帯電不良は視認できなかった。
【0079】
次に、帯電ロールの実機における維持性確認実験について説明する。
[実施例3]
実施例3は、図2に示す画像形成装置100の帯電ロール111aにDC−450VにAC1.5KVp-pを重畳した電圧を印加した状態における実験結果である。
【0080】
なお、この 実施例3では、感光体ドラムにクリーニングブレードが設けられている状態で実験を行った。5K,10K,…,30Kなる表示は、それぞれA4用紙横で5000枚、10000枚、…、30000枚連続テストを行ったことを表す。
【0081】
【表3】
Figure 2004191686
【0082】
凡例:
O:発生無し
△:ロール上汚れは視認できるがプリントアウトせず
×:発生
表3から明らかなように、実施例3_1から実施例3_3までの、マイクロ硬度が55度以下であり、ダイナミック超微小硬度が0.05DH以上0.2DH以下である表面層を有する帯電ロールでは、30000枚テストでも帯電ロール上の汚れは全く視認されず、プリントアウトにも汚れは発生せず十分な帯電維持性が得られた。
【0083】
一方、マイクロ硬度およびダイナミック超微小硬度のいずれか一方が本発明の範囲を外れた比較例3_1、3_2ではテスト回数が少ない場合はよいが、15000枚位から帯電ロール上の汚れが確認できるようになり、プリントアウトでは視認できなかったものの、テスト回数が20000枚を超えるとプリントアウトに汚れが発生した。
【0084】
従って、帯電ロール表面層のダイナミック超微小硬度およびマイクロ硬度を適正な範囲内に制御することにより、帯電ロール表面へのトナーの固着だけでなく、帯電ロール表面へのトナー付着も防止することができるので長期的に安定した帯電性能を維持することができる。
【0085】
次に、実施例1におけるEPDMの代わりに、カーボンを分散させて抵抗調整したエピクロルヒドリンゴム(ECO)を用いて表面層を形成した帯電ロールを用いてテストを行ったところ、ECO自身のマイクロ硬度が高いため、帯電ロールのマイクロ硬度を60度以下にすることができなかった。 そこで、金属シャフトと、その金属シャフト上に形成した発泡弾性層と、その発泡弾性層上に形成したゴム層と、そのゴム層上に形成したコート層とからなる帯電ロールとしたところ、マイクロ硬度の低下を計ることができ、表1、表2とほぼ同様の結果を得ることができた。
【0086】
次に、第4の実施例について説明する。
[実施例4]
実施例4は、感光体ドラムにクリーニングブレードを設けない方式、いわゆるクリーナレス方式の画像形成装置における帯電ロールの維持性確認実験である。クリーニングブレード以外の条件は実施例3と同様である。
【0087】
FX社製DC1250型機の帯電部を帯電ロール用に改造し、また、感光体クリーニングブレー ドを取り外して、その代わりに感光体ドラムにリフレッシャを取り付けて実験を行った。リフレッシャは直径5mmの金属シャフトに導電化処理されたアクリルからなるブラシを植毛して直径10mmとしたものであり、通常時は−400Vの電圧を印加し、クリニングモード時には+400Vの電圧を印加した。
【0088】
実験はA4横で20枚連続プリントアウト後のジョブエンドに2秒間のクリーニングモー ドを設け、プリントモー ドとクリーニングモー ドのサイクルを繰り返し実施した。印字面積は15%で行った。
【0089】
実験結果を表4に示す。
【0090】
【表4】
Figure 2004191686
【0091】
凡例:
O:発生無し
△:ロール上汚れは視認できるがプリントアウトせず
×:発生
表4に示すように、実施例4_1、4_2、4_3では表3と同様、良好な維持性が得られているが、比較例4_1、4_2では維持性が悪化していることがわかる。
【0092】
次に、第5の実施例について説明する。
[実施例5]
実施例5は、実施例4における実験条件のうち、帯電ロールにAC+DC重畳電圧を印加する代わりに、−1KVのDC電圧のみを印加して維持性テス トを行った例である。印加電圧以外の条件は実施例4と同様である。また、実施例4と同様、クリーナレス方式の画像形成装置の実機テストである。実験の結果を表5に示す。
【0093】
【表5】
Figure 2004191686
【0094】
凡例:
O:発生無し
△:ロール上汚れは視認できるがプリントアウトせず
×:発生
表5に示すように、実施例5_1、5_2、5_3ではAC+DC重畳の場合(実施例4)と同様、良好な維持性が得られているが、比較例5_1、5_2では表4のAC+DC重畳の場合よりさらに維持性が悪化している。
【0095】
次に、本発明の第2の画像形成装置の実施形態について説明する。
【0096】
この第2の実施形態は、図1に示す荷電部材11を画像形成装置の転写ロールとして使用した場合の例に相当する。
【0097】
図3は、本発明の第2の画像形成装置の実施形態の概略構成図である。
【0098】
図3に示す画像形成装置200は、矢印A方向に回転する感光体ドラム210と、感光体ドラム210を所定の電位に帯電させる帯電部材211aおよび帯電部材211aに電圧を供給する電源211bからなる帯電装置211と、帯電した感光体ドラム210上に画像に基づく静電潜像を形成する露光装置212と、その静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像装置213と、感光体ドラム210上に形成されたトナー像を記録媒体226に転写する転写ロール215と、転写ロール215にバイアス電圧を供給する電源216と、転写後の感光体ドラム210表面に残留したトナーを除去するクリーナ217とを備えている。
【0099】
なお、本実施形態における感光体ドラム210は、本発明にいう像担持体の一例に相当するものである。
【0100】
図3に示す転写ロール215は、感光体ドラム210に表面を接触させることにより感光体ドラム210上に形成されたトナー像を記録媒体226上に転写するものであり、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有するロールである。
【0101】
なお、この転写ロール215の内部構造は、図1に示した荷電部材11と同様、金属シャフト、金属シャフト上に形成された発泡弾性層、発泡弾性層上に形成されたゴム層、およびゴム層上に形成されたコート層から構成されている。
【0102】
次に、この画像形成装置200の動作について説明する。
【0103】
帯電装置211により均一に帯電された感光体ドラム210は、矢印A方向に回転し、露光装置212により表面に静電潜像が形成され、現像装置213によりトナー像に現像される。感光体ドラム210上に形成されたトナー像は転写ロール215により記録媒体226上に転写される。記録媒体226上に転写されたトナー像は、図示しない定着器により加熱、定着されて記録媒体226上に画像が形成される。
【0104】
転写ロール215は感光体ドラムと常時接触しているため、記録媒体を感光体ドラムと転写ロール215で挟み込んでいない非印字領域でカブリトナーを踏み付けるようになる。また、ジャム発生時には未転写の現像トナー像を踏み付けることも生じる。
【0105】
本発明の転写ロール215を画像形成装置200の転写装置として用いることにより、転写ロール215のトナー汚れによる記録媒体の裏汚れが発生しない。また、転写ロール215の抵抗がトナー汚れにより部分的に高くなって転写不良を発生することもない。
【0106】
次に、本発明の第3の画像形成装置および第4の画像形成装置の実施形態について説明する。
【0107】
第3の実施形態は、図1に示す荷電装置10を画像形成装置における感光体ドラムの除電装置として使用した場合の例に相当し、第4の実施形態は、図1に示す荷電装置10を画像形成装置における中間転写ベルトの除電装置として使用した場合の例に相当する。
【0108】
図4は、本発明の第3の画像形成装置および第4の画像形成装置の各実施形態に共通の概略構成図である。
【0109】
図4に示す画像形成装置300は、矢印A方向に回転する感光体ドラム310と、感光体ドラム310を所定の電位に帯電させる帯電ロール311aおよび帯電ロール311aに電圧を供給する電源311bからなる帯電装置311と、帯電した感光体ドラム310上に画像に基づく静電潜像を形成する露光装置312と、その静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する現像装置313と、矢印B方向に移動する中間転写ベルト314と、感光体ドラム310上に形成されたトナー像を中間転写ベルト314に一次転写する一次転写ロール315と、一次転写ロール315にバイアス電圧を供給する電源316と、一次転写後の感光体ドラム310表面に存在する逆極性トナーを一時保持するリフレッシャ317と、リフレッシャ317に電圧を供給する電源318とを備えている。
【0110】
上記のとおり、この画像形成装置300は、感光体ドラム310表面に残留するトナーを除去するための感光体クリーナを備えていない、いわゆるクリーナーレス方式の画像形成装置である。
【0111】
また、この画像形成装置300には、中間転写ベルト314を駆動する駆動ロール319、中間転写ベルト314を支持する支持ロール320a,320b,320c、中間転写ベルト314に張力を付与するテンションベルト321、中間転写ベルト314上に転写されたトナー像を記録媒体326に二次転写する二次転写ロール322、中間転写ベルト314を挟んで二次転写ロール320の反対側に配置されたバックアップロール323、バックアップロール321にバイアス電圧を供給する電源324、二次転写後の中間転写ベルト314をクリーニングするクリーナ325などが備えられている。
【0112】
クリーナ325は、金属スクレーパ325a、金属スクレーパ325aを保持するスクレーパホルダ325b、スクレーパホルダ325bを回動自在に支持する固定軸325c、およびスクレーパホルダ325bを中間転写ベルト314に押し付けるスプリング325dから構成されている。
【0113】
以上の各構成要素は、図2に示した画像形成装置100と同様であるが、この画像形成装置300には、図2に示した画像形成装置100には備えられていない除電装置が2組備えられている。すなわち、リフレッシャ317の下流側に感光体ドラム110に残留する電荷を除去する除電ロール326および除電ロール326にバイアス電圧を供給する電源327からなる感光体ドラム除電装置と、二次転写ロール322の下流側に中間転写ベルト314に残留する電荷を除去する除電ロール328および除電ロール328にバイアス電圧を供給する電源329からなる中間転写ベルト除電装置とが備えられている。
【0114】
なお、本実施形態における感光体ドラム310は、本発明にいう像担持体の一例に相当するものであり、また、本実施形態における中間転写ベルト314は、本発明にいう中間転写体の一例に相当するものである。
【0115】
図4に示す除電ロール326は、感光体ドラム310上のトナー像が中間転写ベルト314上に一次転写された後の感光体ドラム感光体ドラム310に残留する電荷を除去する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する除電ロールである。
【0116】
また、除電ロール328は、中間転写ベルト314上のトナー像が記録媒体326上に二次転写された後の中間転写ベルト314に残留する電荷を除去する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する除電ロールである。
【0117】
なお、これらの除電ロール326,328の内部構造は、図1に示した荷電部材11と同様、金属シャフト、金属シャフト上に形成された発泡弾性層、発泡弾性層上に形成されたゴム層、およびゴム層上に形成されたコート層から構成されている。
【0118】
次に、この画像形成装置300の動作について説明する。
【0119】
帯電装置311により均一に帯電された感光体ドラム310は、矢印A方向に回転し、露光装置312により表面に静電潜像が形成され、現像装置313によりトナー像に現像される。感光体ドラム310上に形成されたトナー像は一次転写ロール315により中間転写ベルト314上に転写される。
【0120】
以上の作像工程をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色について繰り返し行うことにより、中間転写ベルト314上に多色トナー像が形成される。中間転写ベルト314上に形成された多色トナー像は、二次転写ロール322により記録媒体326上に一括転写され、図示しない定着装置により加熱、定着されて記録媒体326上にカラー画像が形成される。
【0121】
上記の作像工程において、帯電ロール311aには−1KVのDC電圧が電源111bから印加され、感光体ドラム310は−450Vに帯電される。また、リフレッシャ317には−400Vの電圧が電源318から印加されており、一次転写ロール315で中間転写ベルト314に転写されなかった逆極性トナーを一時保持する。作像工程終了後の感光体ドラム310のクリーニングモード時に、リフレッシャ317には、電源318から極性の反転された+400Vの電圧が印加され、リフレッシャ317は一時保持した逆極性トナーを感光体ドラム310上に電気的に吐き出す。このとき帯電ロール311aには電源311bにより+400Vの電圧が印加され、感光体ドラム310上に吐き出された逆極性トナーが帯電ロール311aに付着しないようになっている。感光体ドラム310の回転により一次転写部Pに到達した逆極性トナーは電源316から通常の一次転写電圧とは逆極性の電圧−700Vが印加されており、感光体ドラム310上の逆極性トナーは中間転写ベルト314に転写され、中間転写ベルト314のクリーナ325によりクリーニングされる。
【0122】
次に、この画像形成装置における感光体ドラムの除電装置および中間転写ベルトの除電装置の作用について説明する。
【0123】
この感光体ドラム310には帯電ロール311aにより−1KVDCの電圧が印加されているので、帯電装置に進入してくる感光体ドラム310の電位によって帯電電位が変動しやすく、このままではゴーストという画像欠陥が発生しやすいが、本実施形態の画像形成装置300では、電源327から除電ロール326に+600Vの電圧が印加されているので、帯電装置に進入する感光体ドラム310の電位はほぼ0Vとなりゴーストは発生しない。
【0124】
また、一次転写および二次転写で帯電した中間転写ベルトの電荷を逃がすために、通常の画像形成装置では、中間転写ベルトには1010Ωcm程度の高抵抗材料が使用されるので中間転写ベルトの高コスト化を招いている。そこで、本実施形態では中間転写ベルト314として絶縁性のポリイミドベルトを用い、除電ロール328には電源329より1KHz、1.5KVp-pの電圧を印加しているので、繰り返し使用しても中間転写ベルト314の残留電位は除電されるようになり、残留電位による転写不良の問題は発生せず、中間転写ベルトのコストダウンを計ることができる。
【0125】
また、これら2つの除電ロール326,328には、トナー付着およびトナー固着は発生せず長期間にわたり安定した除電性能を維持することができた。
【0126】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の荷電装置および画像形成装置によれば、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する荷電部材を備えたことにより、荷電部材表面へのトナー付着およびトナー固着が防止されるので長期間にわたり安定した荷電性能を維持できる荷電装置、およびそのような荷電装置、帯電装置、転写装置、または除電装置を備えた画像形成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の荷電装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1の画像形成装置の一実施形態の概略構成図である。
【図3】本発明の第2の画像形成装置の実施形態の概略構成図である。
【図4】本発明の第3の画像形成装置および第4の画像形成装置の各実施形態に共通の概略構成図である。
【符号の説明】
10 荷電装置
11 荷電部材
11a 表面層
11_1 金属シャフト
11_2 発泡弾性層
11_3 ゴム層
11_4 コート層
12 電源部
13 被作用部材
100,200,300 画像形成装置
110,210,310 感光体ドラム
111,211,311 帯電装置
111a,211a,311a 帯電ロール
111b,211b,311b 電源
112,212,312 露光装置
113,213,313 現像装置
114,314 中間転写ベルト
115,315 一次転写ロール
116,216,316 電源
117,217,317 リフレッシャ
118,318 電源
119,319 駆動ロール
120a,120b,120c,320a,320b,320c 支持ロール
121,321 テンションベルト
122,322 二次転写ロール
123,323 バックアップロール
124,324 電源
125,325 クリーナ
125a,325a 金属スクレーパ
125b,325b スクレーパホルダ
125c,325c 固定軸
125d,325d スプリング
126,226,326 記録媒体
215 転写ロール
216 電源
217 クリーナ
326,328 除電ロール
327,329 電源

Claims (7)

  1. 所定の被作用部材に接触することにより該被作用部材との間で電荷を移動させる、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する荷電部材と、該荷電部材に電源を供給する電源部とを備えたことを特徴とする荷電装置。
  2. 前記荷電部材が、金属シャフトと、該金属シャフト上に形成された発泡弾性層と、該発泡弾性層上に形成されたゴム層と、該ゴム層上に形成されたコート層とからなるロールである ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  3. 前記電源部が、前記荷電部材にDC電源を供給するものであることを特徴とする請求項1記載の荷電装置。
  4. 像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーで現像することによりトナー像を形成し、該トナー像を最終的に所定の記録媒体上に転写することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記像担持体に表面を接触させることにより該像担持体に電荷を付与する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する帯電ロールと、該帯電ロールに電源を供給する電源部とからなる帯電装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーで現像することによりトナー像を形成し、該トナー像を最終的に所定の記録媒体上に転写することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記像担持体に表面を接触させることにより該像担持体上に形成されたトナー像を前記記録媒体上に転写する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する転写ロールと、該転写ロールに電源を供給する電源部とからなる転写装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーで現像することによりトナー像を形成し、該トナー像を所定の中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上に一次転写されたトナー像を所定の記録媒体上に二次転写することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記像担持体上のトナー像が前記中間転写体上に一次転写された後の像担持体に残留する電荷を除去する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する除電ロールと、該除電ロールに電源を供給する電源部とからなる除電装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 像担持体上に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーで現像することによりトナー像を形成し、該トナー像を所定の中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上に一次転写されたトナー像を所定の記録媒体上に二次転写することにより該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記中間転写体上のトナー像が前記記録媒体上に二次転写された後の中間転写体に残留する電荷を除去する、マイクロ硬度55度以下、ダイナミック超微小硬度0.05DH以上0.2DH以下の表面層を有する除電ロールと、該除電ロールに電源を供給する電源部とからなる除電装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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