JP2004190921A - 熱交換器及び熱交換換気装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】伝熱性を有する仕切部材2を、間隔保持部材3を挟んで所定の間隔をもって複数層に重ね合わせ、一次流体イと二次流体ロがこれらの各層間を交互に通るように形成し、仕切部材2を通して一次流体イと二次流体ロとの間でそれぞれの保有する熱を連続的に交換するようにした熱交換器1について、その仕切部材2と間隔保持部材3の少なくとも片方に有害ガス成分の除去機能を付与し、仕切部材2の流体と接触する片面に透湿膜7を形成する。また、その熱交換器を、外気を室内へ給気する給気通風路と、室内の空気を室外へ排気する相互に独立した排気通風路の一部に組込む。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、気体間での熱交換を行わせる熱交換器及び給排気間で熱交換を行う熱交換換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記この種の熱交換器の中には、一次気流と二次気流を通す通風路を形成する間隔保持部材及び仕切部材が脱臭機能を有し、仕切部材の片面に空気遮蔽機能を有する透湿膜を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−228382号公報(第3頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の熱交換器は、臭気成分の除去には有効なものの、窒素酸化物等の有害ガス成分については素通りしてしまい除去することはできない。窒素酸化物等の有害ガス成分を除去するには、専用のフィルターを設ける必要があり、熱交換換気装置に組込むと、装置が大型化してしまい、コストも高くなるといった問題点がある。
【0005】
本発明はかかる課題を解決するためになされたもので、その課題とするところは、窒素酸化物等の有害ガス成分を除去することができる熱交換器を得ることであり、その熱交換器を用いたコンパクトな熱交換換気装置を得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために本発明は、伝熱性を有する仕切部材を、間隔保持部材を挟んで所定の間隔をもって複数層に重ね合わせ、一次気流と二次気流がこれらの各層間を交互に通るように形成し、仕切部材を通して一次気流と二次気流との間でそれぞれの保有する熱を連続的に交換するようにした熱交換器について、その仕切部材と間隔保持部材の少なくとも片方に有害ガス成分の除去機能を付与し、仕切部材の気流と接触する片面に透湿性の空気遮蔽膜を形成する手段を採用する。
【0007】
また、前記課題を達成するために他の発明は、上記手段による熱交換器を、外気を室内へ給気する給気通風路と、室内の空気を室外へ排気する相互に独立した排気通風路の一部に組込む手段を採用する。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図は本実施の形態における熱交換器を示す斜視図、図2は熱交換器の構成部材を示す斜視図、図3は構成部材の拡大断面図である。本実施の形態では、図1に示すような積層構造の六面体に構成された空調用に適した熱交換器を例示して説明する。
【0009】
この熱交換器1は、伝熱性と通湿性とを有する投影平面形状が方形の薄肉の仕切部材2を、鋸波状又は正弦波状の投影平面形状が仕切部材2に一致した間隔保持部材3を波の目が一層おきに90度又はそれに近い角度で交差するように挟んで複数層に重ね合わせて接着した構成である。熱交換器1の単位的構成要素は、図2に示すような一枚の仕切部材2の片面に一枚の間隔保持部材3が接着された構成部材4からなり、この構成部材4が積層接着されて、図1に示すように一次気流イの流体通路5と二次気流ロの流体通路6が一層おきに交互に交差する熱交換器1が構成される。
【0010】
構成部材4の仕切部材2は、図3に示すように窒素酸化物(NOx)やホルムアルデヒド等の有害ガス成分を吸着除去する機能を有する多孔質材で構成され、その片面には、空気遮蔽機能を有する透湿膜7が薬液塗工により形成されている。また、間隔保持部材3は、窒素酸化物(NOx)やホルムアルデヒド等の有害ガス成分を吸着除去する機能を有する多孔質材で構成されている。
【0011】
この構成部材4は、仕切部材2の透湿膜7側の面に流体通路5,6を構成するように、間隔保持部材3をコルゲート加工により接着することにより連続的に作られる。仕切部材2を構成する有害ガス成分を除去する機能を持つ多孔質材には、厚さ60〜120μm程度で、坪量が25〜150g/m2程度の表面活性の高い活性炭繊維を主とするペーパー状の素材が採用されている。透湿膜7には、水溶性高分子物質であるポリビニルアルコール(PVA)を水に溶かし、さらに吸湿作用のある薬剤として塩化リチウム及び難燃剤のスルファミン酸グアニジンを混ぜたものが用いられている。
【0012】
間隔保持部材3としては、例えば、シリカゲルやゼオライトを30〜50%ほど含有させたパルプ及び合成樹脂繊維、ガラス繊維等と抄き合わせた機能紙又は、粒子径が0.01〜0.1μm程度の表面活性の高い活性炭粒子をパルプ及び合成樹脂繊維、ガラス繊維等と抄き合わせた活性炭ペーパーが用いられている。これらの機能紙あるいは活性炭ペーパーをそのまま間隔保持部材3として用いても、有害ガス成分を除去する機能を発揮するが、特に、窒素酸化物の除去には、窒素酸化物を化学吸着する薬剤を表面に添着処理すると効果的である。
【0013】
窒素酸化物を化学吸着する薬剤としては、金属錯体あるいはアルカリ金属塩が有効である。金属錯体ではコバルト金属錯体が最も有効性が高く、ポルフィリンやフタロシアニンのコバルト金属錯体やサルコミンが用いられる。また、アルカリ金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、リン酸塩、硝酸塩、塩酸塩等が効果的であり、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムが好適である。この薬液塗工は、例えば200秒程度のサイズ処理を行うことで、薬液が機能紙や活性炭ペーパーの細孔に浸透することを阻害して有害ガス成分の除去性能の低下を低く抑えることができる。
【0014】
本実施の形態では、透湿膜7を多孔質材の片面に薬液塗工により形成するため、微細孔を有する活性炭繊維の表面を薬剤で埋めることがなく、活性炭の表面活性が失われ難いため、有害ガス成分の除去性能は頗る良好である。このように、間隔保持部材3のみならず仕切部材2にも有害ガス成分の除去機能を持たせることにより、有害ガス成分の除去性能の高い熱交換器1が得られる。
【0015】
構成部材4を、二次気流ロを通す流体通路6を構成するものについて上述した構成とし、一次気流イを通す流体通路5を構成するものについては、有害ガス成分を除去する機能を具備しないもので構成することにより、室外から室内へ取入れる外気に含まれる有害ガス成分、特に窒素酸化物を除去し、清浄な空気を室内に給気することができる。一次気流イの流体通路5についても二次気流ロの流体通路6についても有害ガス成分を除去する機能を持たせた熱交換器1では、構成部材4が一種類で済み、製造がし易いうえ、室内の空気の室外への排気についても有害ガス成分を除去することができ、環境に配慮した熱交換器1となる。
【0016】
なお、構成部材4を、その間隔保持部材3の波の目の方向を併行にして積層することにより、対向流型の熱交換器を構成することもできる。
【0017】
実施の形態2.
本実施の形態は、実施の形態1で示した熱交換器を組込んだ熱交換換気装置に関するものであり、熱交換器自体は、実施の形態1で示したものと同じである。従って、実施の形態1と同じ部分については、実施の形態1と同じ符号を用い、それらについての説明は省略する。
【0018】
図4に示す本実施の形態の熱交換換気装置は、外気を室内へ給気する給気通風路8と、室内の空気を室外へ排気する相互に独立した排気通風路9とが本体ケーシング10内に構成されている。給気通風路8には室外から室内へ向かう空気流を形成する送風機11が組込まれ、排気通風路9には室内から室外へ向かう空気流を形成する送風機12が組込まれている。排気通風路9と給気通風路8の一部は、本体ケーシング10に組込まれた熱交換器1の一次気流イを通す流体通路5と、二次気流ロを通す流体風路6により構成され、給排気流間で連続的な熱交換が行われる。
【0019】
給排気流間での熱交換と併行して熱交換器1により、有害ガス成分が吸着除去され、室内の空気は清浄なものとなる。また、室内で発生する有害ガス成分も熱交換器1で吸着除去され、環境に配慮した形態で室外へ排気される。このように、この熱交換換気装置では、有害ガス成分を除去する専用フィルターを別に装備しないで済むため、装置がコンパクトになり、コストも低減できる。
【0020】
【発明の効果】
この発明によれば、窒素酸化物等の有害ガス成分を除去することができる熱交換器が得られる。
【0021】
また、他の発明によれば、窒素酸化物等の有害ガス成分を除去することができるコンパクトな熱交換換気装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の熱交換器を示す斜視図である。
【図2】実施の形態1の熱交換器の構成部材を示す斜視図である。
【図3】実施の形態1の熱交換器の構成部材の部分拡大断面図である。
【図4】実施の形態2の熱交換換気装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 熱交換器、 2 仕切部材、 3 間隔保持部材、 5 流体通路、 6
流体通路、 7 透湿膜、 8 給気通風路、 9 排気通風路。
Claims (8)
- 伝熱性を有する仕切部材を、間隔保持部材を挟んで所定の間隔をもって複数層に重ね合わせ、一次気流と二次気流がこれらの各層間を交互に通るように形成し、前記仕切部材を通して一次気流と二次気流との間でそれぞれの保有する熱を連続的に交換するようにした熱交換器であって、前記仕切部材と前記間隔保持部材の少なくとも片方に有害ガス成分の除去機能を付与し、前記仕切部材の気流と接触する片面に透湿性の空気遮蔽膜を形成した熱交換器。
- 請求項1に記載の熱交換器であって、二次気流の通る層に対して有害ガス成分の除去機能を付与した熱交換器。
- 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の熱交換器であって、仕切部材と間隔保持部材の少なくとも一方は、空気に含まれる有害ガス成分の除去機能を有する多孔質材で構成した熱交換器。
- 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の熱交換器であって、仕切部材と間隔保持部材の少なくとも一方は、空気に含まれる有害ガス成分の除去機能を有する機能紙材で構成した熱交換器。
- 請求項4に記載の熱交換器であって、仕切部材と間隔保持部材の少なくとも一方は、空気に含まれる有害ガス成分の除去機能を有する活性炭ペーパーで構成した熱交換器。
- 請求項3〜請求項5までのいずれかに記載の熱交換器であって、空気に含まれる有害ガス成分の除去機能を有する部材に窒素酸化物を化学吸着する薬剤を添着処理した熱交換器。
- 請求項6に記載の熱交換器であって、薬剤が金属錯体又はアルカリ金属塩である熱交換器。
- 請求項1〜請求項7までのいずれかに記載の熱交換器を、外気を室内へ給気する給気通風路と、室内の空気を室外へ排気する相互に独立した排気通風路の一部に組込んだ熱交換換気装置。
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JP2002358012A JP2004190921A (ja) | 2002-12-10 | 2002-12-10 | 熱交換器及び熱交換換気装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007013153A1 (ja) | 2005-07-27 | 2007-02-01 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 熱交換素子およびそれを搭載した熱交換換気装置 |
WO2008105586A1 (en) * | 2007-02-27 | 2008-09-04 | Moregensengineering Co., Ltd. | Ventilation system for energy recovery |
JP2012249742A (ja) * | 2011-06-01 | 2012-12-20 | Suminoe Textile Co Ltd | 難燃性消臭フィルター及びその製造方法 |
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JP2001219022A (ja) * | 2000-02-07 | 2001-08-14 | Mitsubishi Electric Corp | NOx除去フィルターおよびその製造方法、空調装置 |
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-
2002
- 2002-12-10 JP JP2002358012A patent/JP2004190921A/ja active Pending
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