JP2004189519A - 二次製品用早強セメント材料及びセメント成形二次製品 - Google Patents

二次製品用早強セメント材料及びセメント成形二次製品 Download PDF

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Abstract

【課題】産業廃棄物である廃ガラスを利用した二次製品用早強セメント材料の提供を目的とする。
【解決手段】セメント材料と、ガラスビン等を粉砕した廃ガラス砂とを混合してなる二次製品用早強セメント材料であって、セメント材料として、アルミナセメントを70Wt%以上85Wt%以下、高純度活性シリカを5Wt%以上15Wt%以下、及び石炭灰を10Wt%以上15Wt%で混合する。このセメント材料30Wt%を廃ガラス砂70Wt%と混合する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃ガラス砂を骨材として利用した二次製品用早強セメント材料、及びその二次製品用早強セメント材料を用いたセメント成形二次製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、産業廃棄物として排出される廃ガラスのうち、透明ガラスからなるものは比較的高い割合で再生利用されていた。しかし、主に酒類や各種飲料水のビンとして使用される着色ガラス製品は、透明ガラスと混合して再生すると透明ガラスの透明性が低下してしまうため、再生利用が困難であった。
【0003】
そのため、上記着色ガラスからなる廃ガラスは、埋め立て処理されるのが一般的であった。しかし、埋め立て処理できる廃ガラスの量は限られており、回収や運搬にかかる費用の観点からも埋め立て処理は得策とはいえない。
【0004】
一方、資源活用の観点から、廃ガラスを単に埋め立て処理するのではなく、他の有効活用法が研究されている。近年、注目されている再生利用技術に、廃ガラスのカレットをセメント材料に混合して、天然骨材に変わる人工骨材として使用する技術が開発されている。この再生利用技術は、従来、強固なコンクリート製品を成形するために必要とされる天然骨材が、近年、入手困難となりつつある状況に鑑みても有望な技術である。
【0005】
このように廃ガラス材料をセメント材料の骨材として利用する技術においては、いわゆるアルカリ骨材反応によるセメント成形品の強度低下が問題となっていた。
【0006】
そこで、廃ガラス材料をセメント材料に使用する際のアルカリ骨材反応を抑制すべく、種々の研究開発がなされてきた。例えば、耐アルカリ性を有する樹脂とガラス片を練り混ぜ、これにセメント材料を添加して混練する方法が開示されている。(特許文献1を参照。)
また、廃ガラスのシリカ分とセメントの水和反応により溶出するアルカリ成分とのアルカリ骨材反応を抑制するために、ゼオライト粉末を添加混合する方法も開示されている。(特許文献2を参照。)
【0007】
【特許文献1】
特開平7−267707号公報
【特許文献2】
特開2000−351659号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような技術により、アルカリ骨材反応による強度低下の問題は解決されつつある。
【0009】
しかし、酒類や各種飲料水のビンを粉砕した廃ガラス砂(廃ガラスカレット)は、回収されたビンを洗浄せずに粉砕して生産されるため、かなりの有機成分を含む場合がある。この有機成分の大部分は、酒類や飲料水に含有される糖分やタンパク質がビンの表面に付着したものである。
【0010】
このように有機成分を含有する廃ガラス砂を既存のポルトランドセメントに混練したセメント材料は、凝結時間が大幅に遅延するという現象が知られていた。
【0011】
そのため、二次成形品を成形する際、セメント材料の硬化時間が大幅に延長されることにより、打設から脱型までの時間が遅延し生産性の低下を招くといった問題があった。一方、回収したビンの洗浄には、多大なコストと労力を要し、事実上不可能である。
【0012】
そこで、本発明は、糖分などの有機成分を含む廃ガラス砂を骨材として使用する場合であっても、凝結時間が遅延することのない二次製品用早強セメント材料を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、アルミナセメントを70Wt%以上85Wt%以下、高純度活性シリカを5Wt%以上15Wt%以下、及び石炭灰を10Wt%以上15Wt%以下の割合で混合したセメント材と、廃ガラス砂を混合したことを特徴とする二次製品用早強セメント材料である。
【0014】
従って、本発明に係る二次製品用早強セメント材料は、ポルトランドセメントに比較して凝結時間の短いアルミナセメントを主成分とする。また、高純度活性シリカを5Wt%以上15Wt%以下の割合で添加することにより、混練される廃ガラス砂に糖分などの有機成分が混入している場合であっても、セメント材料の凝結始発が早められる。上記高純度活性シリカの割合が5Wt%を下回ると、セメント材料の凝結促進作用が得られない。一方、高純度活性シリカの割合が15Wt%を上回ると、混練されたモルタルの流動性が失われ、ワーカビリティが低下する。
【0015】
従って、本発明に係る高純度活性シリカは、上記割合で混合されることにより、有機成分を含む廃ガラス砂を骨材として使用した場合においても、二次製品の脱型時間が遅延することを防止することができる。
【0016】
また、本発明に係る石炭灰は、大半が球形粒子であるため、10Wt%以上15Wt%以下の割合で添加することにより、混練されたセメント材料の流動性を向上させることができる。そのため、モルタルを混練する際に添加される水分の割合を上げることなく、流動性が低下する傾向にある上記高純度活性シリカを含有するモルタルの流動性を向上させることができる。その結果、本発明に係る二次製品用早強セメント材料により形成された二次製品は、最終強度の低下を防止することができ、充分な機械的強度を発揮する。
【0017】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された二次製品用早強セメント材料であって、上記セメント材を20Wt以上30Wt%以下と廃ガラス砂を70Wt%以上80Wt%以下との割合で混合したことを特徴とする。
【0018】
本発明において、上記二次製品用早強セメント材料のセメント材と廃ガラス砂との混合割合を最適化することができる。即ち、上記セメント材の混合割合が20Wt%を下回ると、製造される二次製品の強度が低下する。一方、上記セメント材の混合割合が30%Wt%を上回ると、混練されたセメント材の流動性が低下し、ワーカビリティが悪くなる。
【0019】
従って、二次製品の強度や型枠への打設時の作業性などを考慮すると、本発明に係る二次製品用早強セメント材料におけるセメント材と廃ガラス砂との割合は、上記割合が好適である。
【0020】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の二次製品用早強セメント材料を用いたことを特徴とするセメント成形二次製品である。
【0021】
本発明に係る二次製品用早強セメント材料を用いたセメント成形二次製品は、その凝結時間が短く、生産効率がよい。また、本セメント二次製品は、充分な機械的強度を有する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0023】
図1は、本発明に係る二次製品用早強セメント材料を用いて、外壁パネルやタイルといったセメント成型二次製品の製造工程図である。
【0024】
先ず、主材料となるセメント材と廃ガラス砂、及び必要に応じて副材料となる顔料等を電子秤01,02で秤量しておく。
【0025】
本実施形態に係る二次製品用早強セメント材料は、廃ガラス砂を混合する前のセメント材の状態で、アルミナセメントを70Wt%以上85Wt%以下と、高純度活性シリカを5Wt%以上15Wt%以下、及び石炭灰10Wt%以上15Wt%の混合割合で混合する。
【0026】
本実施形態に係る高純度活性シリカは、純度90%以上、平均粒径0.5μm以下のSiO2粉末である。
【0027】
また、本実施形態に係る石炭灰は、火力発電などに燃料として使用される石炭を燃焼させたときに得られる細粒灰であり、主成分はシリカである。
【0028】
本実施形態に係る廃ガラス砂は、主に酒類や飲料水などのガラスビンを粒状に粉砕したものであり、その平均粒径は約1.5mm程度である。この廃ガラス砂の最大粒径は、二次製品成形時の脱型強度を確保するために成形品の厚さの1/4以下であることが好ましい。
【0029】
本実施形態に係る二次製品用早強セメント材料において、上記セメント材と廃ガラス砂の混合割合は、セメント材30Wt%に対し廃ガラス砂を70Wt%とする。
【0030】
これらセメント材及び廃ガラス砂を攪拌機03に投入し、約20分程度充分に攪拌混合する。
【0031】
高速攪拌機04内の一定量の混練水に、上記攪拌混合された二次製品用早強セメント材料を徐々に添加してモルタルを混練する。ここで使用される混練水は、水道水などの通常の水であって、定量水槽05から上記高速攪拌機04に供給される。混練水の分量は、上記混合セメント材を100Wt%としたときの外割で20〜25Wt%とするのが適当である。混練水の分量は気温や湿度に応じて適宜調節することができる。
【0032】
得られたモルタルから一定量を定量攪拌機06に移し、予め秤量しておいた混和剤を添加する。ここで添加される混和剤は、減水剤、流動化剤、あるいは製品の意匠性を高めるために加えられる顔料など、用途に応じて適宜選択することができる。このように上記高速攪拌機04から定量攪拌機06に一定量ずつ取り分けて混和剤や顔料等を加えることができるため、用途に応じたモルタルを小ロットずつでも調製することができる。
【0033】
混和剤が混練されたモルタルは、真空装置07に移され、真空脱気処理が施される。真空装置07は、内部に攪拌用ペラを備えた密閉可能な攪拌槽と真空ポンプ及びコンプレッサを組み合わせてなる。上記定量攪拌機06で上記モルタルを真空装置07の攪拌槽に移し、攪拌槽を密封状態にして攪拌用ペラを回転させる。攪拌用ペラの回転数を上げてゆくと、攪拌槽内のモルタルは、攪拌槽の内壁に設けられた抵抗壁にぶつかり逆流を起こし始める。
【0034】
攪拌用ペラによる回転方向の流動と抵抗壁による逆流動とがほぼ同等となる状態(等価対流状態)となるまで攪拌用ペラの回転数を上げる。攪拌槽のモルタルが等価対流状態に到達した後、攪拌槽を密閉状態にロックする。そして、このときの回転数を維持して攪拌用ペラを回転させながら、真空ポンプを起動させると攪拌槽内の空気が脱気されてゆく。
【0035】
攪拌槽の真空度計が65Parに達すると真空ポンプを停止する。この状態から攪拌用ペラの回転数を落としてゆくとともに、リーク弁から徐々に攪拌槽内へ空気を送り込む。次に、コンプレッサを用いて攪拌槽内の気圧を2気圧にまで上昇させる。攪拌槽の気圧が2気圧に達すると攪拌用ペラを停止して、攪拌槽内の気圧を常圧に戻す。
【0036】
このように真空脱気処理を施すことにより、上記廃ガラス砂の表面を被覆している空気層を完全に除去することができる。この真空処理により、セメント材と廃ガラス砂との界面における密着性を飛躍的に向上させることができる。真空処理を施されたモルタルは、完全均一液状となっており、攪拌槽から取り出してもこの状態を保持する。
【0037】
また、真空処理を施すことにより、上記モルタルに内包される気泡量を減少させることになる。これにより、内包空気の熱膨張による悪影響を抑制することができる。即ち、一般に、モルタルは硬化する際に水和反応による発熱を伴う。この発熱により、モルタルに内包される空気が膨張して、未だ強度の発現していないセメント層にクラックやボイドを形成するおそれがある。上記真空脱気処理を施すことによって、モルタルに内包される空気量を減じることにより、クラックやボイドの発生を抑制し二次製品の強度低下を防止することができる。
【0038】
真空処理を施された上記モルタルは、打設装置08により打設成形される。本実施形態に係る二次製品用早強セメント材料は、混合された石炭灰の作用により混練状態で高い流動性を有しているため、流し込み打設が可能である。従って、従来、二次製品の成形工程で必要とされていた造粒工程を要しない。また、成形工程において金型によるプレス工程を必要としないため、ゴム型や樹脂型を使用することができる。
【0039】
本発明に係る二次製品用早強セメント材料は、モルタル状態で高い流動性を有するとともに、含有する上記廃ガラス砂の表面を完全にセメント材で被覆されているため、極めて高い転写性を有している。そのため、本発明に係る二次製品用早強セメント材料は、天然木や天然石の質感を容易に再現できるゴム型や樹脂型に流し込み打設されることによって、極めて意匠性の高いセメント成形二次製品を提供することができる。
【0040】
本発明に係る二次製品用早強セメント材料は、あらゆる形に成形が可能であるが、ポルトランドセメントを主成分とするセメント材料に比べて、水和反応による発熱量が若干多いため、厚肉の製品よりもタイルやプレート材といった薄肉の製品に使用されるのが好適である。
【0041】
なお、流し込み打設を行う際、成形品の機械的強度の向上を目的として、型内に合成樹脂製シートやグラスファイバ製シートなどを敷設することも可能である。また、型に施された意匠が細密で気泡が残りやすい場合などには、バイブレータを用いて振動詰めすることにより、表面の転写性を向上させることができる。
【0042】
上記モルタルが打設された成形型は、温度調節が可能な常温室(養生室)10に移され第1養生が施される。本実施形態に係るモルタルは、約3〜5時間程度で凝結始発が始まり急激に強度を発現する。その後、約5〜8時間程度で強度発現のピークを迎える。
【0043】
このように本発明に係る二次製品用早強セメント材料は、アルミナセメントを主成分とし、更に高純度活性シリカが添加されている。そのため、骨材として混合される廃ガラス砂に糖分などの有機成分が混入している場合であっても、従来のポルトランドセメントを主成分とする二次製品用セメント材料に比べて硬化速度が極めて速く、凝結時間が短い。従って、本実施形態では第1養生時間として約7〜8時間程度で脱型可能な強度を発現する。
【0044】
また、本発明では、従来ポルトランドセメントを主成分とするセメント材料において必要とされる水蒸気養生が不要であり、ビニールシート等でラップする空気遮断養生で足りる。ただし、本発明に係る二次製品用早強セメント材料においても、養生温度が20℃を越えると最終強度が低下する傾向にある。そのため、セメント材の水和反応による反応熱や夏場の外気温の影響により、成形品温度が20℃を越える場合には、冷房養生することが好ましい。
【0045】
第1養生が完了すると、脱型装置11や手作業で成形品が脱型される。
【0046】
脱型された成形品は、表面改質処理が施される。表面改質処理には、例えば、乾燥収縮低減剤の塗布や表層密度増加剤の塗布などがある。乾燥収縮低減剤は、成形品が屋外に施工された後、水分吸収膨張変形と乾燥収縮変形の繰り返しにより発生するひび割れを低減するものである。表層密度増加剤は、成形品の表面に形成された毛細管空隙を減少させることにより、表層の密度を増加させ、白華防止、耐摩耗性向上、止水性向上の効果を発揮する。
【0047】
なお、表面改質処理は、第2養生の完了後に施すこともできる。
【0048】
表面改質処理が施された成形品は、仕上げ加工が施される。仕上げ加工は、電動研磨機13などを用いて、成形品の周囲に出たバリを削り落とすなどして行われる。
【0049】
仕上げ加工が施された成形品は、第2養生が施される。第2養生は、屋内で自然乾燥させることにより行われる。脱型後、3〜4日間は、乾燥過程において変形挙動を発現する可能性があるため、平坦を保持しつつ表裏両面を平均的に乾燥できる状態におくことが好ましい。
【0050】
本発明に係る二次製品用早強セメント材料を用いたセメント成形二次製品は、気温、湿度等の条件にもよるが1週間程度で第2養生を完了する。
【0051】
本発明に係る上記セメント成形二次製品は、第2養生が完了すると製品として完成する。
【0052】
【実施例】
本発明に係る実施例と比較例について、高純度活性シリカの添加量を変化させた場合における、凝結始発時間、初期強度がピークに達する時間(ピーク時間)、凝結始発時の温度(始発温度)、流動性に関する測定結果を表1に示す。
【0053】
各実施例及び比較例において、二次製品用早強セメント材料全体に対する廃ガラス砂の混合割合を70Wt%、セメント材料の混合割合を30Wt%とした。
【0054】
また、セメント材料中のアルミナセメントの混合割合を二次製品用早強セメント材料全体に対して20Wt%に固定し、高純度活性シリカの混合割合を二次製品用早強セメント材料全体に対して0〜5.0Wt%の範囲で0.5Wt%ずつ増加させるとともに、石炭灰の混合割合を10Wt%〜5.0Wt%の範囲で減少させることにより、セメント材料の二次製品用早強セメント材料全体に対する混合割合が30Wt%となるよう調製した。
【0055】
この二次製品用早強セメント材料に外割で約21.5%の水を添加し、上記方法で混練した。
【0056】
【表1】
Figure 2004189519
【0057】
表1に示されるように、高純度活性シリカを含有しないモルタル(比較例1)は、凝結始発時間が7時間30分であるのに対し、高純度活性シリカを1.0Wt%添加されたモルタル(比較例2)は、凝結始発時間が6時間45分と約45分間短縮されている。ただし、ピーク時間は、比較例1が9時間であるのに対し、比較例は9時間5分とほとんど差が出なかった。
【0058】
高純度活性シリカを1.5Wt%添加されたモルタル(実施例1)は、凝結始発時間が5時間35分と高純度活性シリカを含有しないモルタルに比較して約1時間55分短縮されている。また、ピーク時間も7時間50分と約1時間10分短縮されている。以下、実施例2から実施例7まで高純度活性シリカの添加量を漸増させてゆくと、凝結始発時間及びピーク時間ともに短縮されてゆくのが分かる。
【0059】
モルタルの流動性に関しては、高純度活性シリカを3.5Wt%添加したモルタル(実施例5)までは流し込み打設が可能な充分な流動性を保っている。しかし、高純度活性シリカを4.0Wt%添加したモルタル(実施例6)、及び4.5Wt%添加したモルタル(実施例7)において、モルタルの流動性が若干低下するのが確認された。ただし、実施例6又は実施例7のモルタルも流し込み打設は可能であった。
【0060】
高純度活性シリカを5Wt%添加したモルタル(比較例3)において、凝結始発時間は2時間25分、ピーク時間は4:30分と極めて短時間で強度を発現することが分かる。しかし、比較例3のモルタルは、流動性がかなり低下するため流し込み打設が困難であった。従って、細かい意匠の施された成形型を使用する場合、比較例3のモルタルでは表面転写性が悪くなり、製品の歩留まりが低下するおそれがある。
【0061】
上記結果より、本実施例に係る二次製品用早強セメント材料は、廃ガラス砂を含めた二次製品用早強セメント材料に対し高純度活性シリカを1.0Wt%以上、4.5Wt%以下の混合割合で添加した場合、流し込み打設に必要とされるモルタルの流動性を保ちつつ、硬化時間を短縮できることが分かる。なお、この高純度活性シリカの混合割合は、廃ガラス砂を含まないセメント材料単体に対する割合で表すと、5.0Wt%以上、15Wt%以下となる。
【0062】
また、本発明に係る二次製品用早強セメント材料の混合割合は、上記実施例に限定されるものではない。即ち、セメント材料単体の混合割合で、アルミナセメントを70Wt%以上85Wt%以下、高純度活性シリカを5Wt%以上15Wt%以下、及び石炭灰を10Wt%以上15Wt%以下の割合で混合したセメント材と、廃ガラス砂を適当量混合した二次製品用早強セメント材料において、同様の効果を発揮するものである。この場合、上記セメント材料と廃ガラス砂との混合割合は、上記セメント材を20Wt%以上30Wt%以下、廃ガラス砂を70Wt%以上80Wt%との割合で混合することが好ましい。
【0063】
【発明の効果】
本発明に係る二次製品用早強セメント材料は、セメント材としてアルミナセメントを主成分とし、高純度活性シリカ、及び石炭灰を所定量含有し、これに骨材として廃ガラス砂を混合したものである。これにより得られる二次製品用早強セメント材料は、極めて短時間で強度を発現する。従って、糖分等が混入した廃ガラス砂を用いた場合においても、製造工程上、脱型時間の遅延を防止することができるという効果を奏する。
【0064】
また、本発明に係る二次製品用早強セメント材料は、混練された状態で良好な流動性を有する。そのため、成形工程で流し込み打設を行うことができ、表面転写性に富み、優れた意匠的効果を有するセメント成形二次製品を提供することができる。
【0065】
このように、本発明によれば産業廃棄物である廃ガラスを、低コストで付加価値の高い再生品として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る二次製品用早強セメント材料を用いたセメント成形二次製品の製造工程を示すフロー図である。
【符号の説明】
01 電子秤
02 電子秤
03 攪拌機
04 高速攪拌機
05 定量水槽
06 定量攪拌機
07 真空装置
08 打設装置

Claims (3)

  1. アルミナセメントを70Wt%以上85Wt%以下、
    高純度活性シリカを5Wt%以上15Wt%以下、
    及び石炭灰を10Wt%以上15Wt%以下
    の割合で混合したセメント材と、
    廃ガラス砂を混合したことを特徴とする二次製品用早強セメント材料。
  2. 請求項1に記載された二次製品用早強セメント材料であって、
    上記セメント材を20Wt%以上30Wt%以下と
    廃ガラス砂を70Wt%以上80Wt%との割合で混合したことを特徴とする二次製品用早強セメント材料。
  3. 請求項1又は2に記載の二次製品用早強セメント材料を用いて成形されたことを特徴とするセメント成形二次製品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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