JP2004188470A - ダイカスト成形品及びダイカスト用金型装置並びにダイカスト成形品の製造方法 - Google Patents

ダイカスト成形品及びダイカスト用金型装置並びにダイカスト成形品の製造方法 Download PDF

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Hiromasa Takabayashi
宏昌 高林
Takashi Tsuda
隆 津田
Yoshitaka Hikita
義孝 疋田
Nobuyasu Shinbayashi
伸泰 新林
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Abstract

【課題】本発明の目的は、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品を成形すると共に、より精度の高いダイカスト成形品を成形することが可能なダイカスト成形品の製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明は、ボス部105を有するダイカスト成形品100の製造方法に関する。
該製造方法は、金型Mに形成されたボス部105の外形部分を形成するための円形凹部C2内に入れ子ピン50のアンダカット状のテーパ部53を挿入するようにしてキャビティCを形成するキャビティ形成工程と、キャビティC内に溶融金属材料を充填する材料充填工程と、溶融金属材料を冷却固化させる冷却固化工程と、ボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53を引き抜くことによって、ボス部105の内面形状を整える中空筒状部整形工程と、を備えている。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイカスト成形品及びダイカスト用金型装置並びにダイカスト成形品の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、減速機構を備えたモータアクチュエータには、減速機構を収容するためのギアハウジングが配設されており、このギアハウジングには、出力軸が挿入される中空円筒状のボス部が一体に形成されている。
【0003】
上記ボス部の半径方向外側の部分には、モータアクチュエータを外部設置体に固定するためのフランジ部が形成されており、また、ボス部の周囲部には、フランジ部にまで延びるリブが放射状に複数設けられている。
【0004】
そして、上記構成からなるギアハウジングは、一般に、ダイカスト成形品で形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−136613号(第3−5頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ギアハウジングにおいては、ボス部の周囲部にリブを設けたことにより、成形時にボス部にリブの押し付け力又は引っ張り力が働くため、ボス部の断面円形形状が変形してしまい、結果として、ボス部内部の真円度が低下するという不具合があった。
【0007】
一方、ボス部の断面円形形状が変形してしまった後に、ボス部の内側部の真円度を確保するためには、成形後に、ボス部の内面を切削加工やサイジング加工を行なう必要がある。従って、このようにした場合には、ダイカスト成形品の製造工数が増加し、製造コストが嵩むという不具合が生じる。
【0008】
本発明は、上記不具合に鑑みてなされたものであって、その目的は、従来に比して高精度であると共に、製造コストが低く抑えられたダイカスト成形品を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、中空筒状部の内面形状の高精度化と、中空筒状部の強化とを両立させたダイカスト成形品を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品を成形することが可能なダイカスト用金型装置並びにダイカスト成形品の製造方法を提供することにある。
【0011】
さらに、本発明の他の目的は、より精度の高いダイカスト成形品を成形することが可能なダイカスト用金型装置並びにダイカスト成形品の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、請求項1に記載のダイカスト成形品によれば、中空筒状部を有するダイカスト成形品であって、型体に形成された前記中空筒状部の外形部分を形成するための凹部内に入れ子ピンのアンダカット状のテーパ部を挿入するようにしてキャビティを形成し、該キャビティ内に溶融金属材料を充填し、該溶融金属材料を冷却固化させた後、成形された中空筒状部から前記入れ子ピンのテーパ部を引き抜くことによって、前記中空筒状部の内面形状を整えて形成したこと、により解決される。
【0013】
このように、型体に形成された中空筒状部の外形部分を形成するための凹部内に入れ子ピンのアンダカット状のテーパ部を挿入するようにしてキャビティを形成し、このキャビティ内に溶融金属材料を充填し、溶融金属材料を冷却固化させた後、成形された中空筒状部から入れ子ピンのテーパ部を引き抜くことによって、中空筒状部の内面形状を整えると、中空筒状部の内面形状が所望の精度を満たすように仕上げられるので、成形後における中空筒状部の内面への切削加工やサイジング加工が不要になる。これにより、従来に比して製造工数が低減されるので、製造コストが低く抑えられる。
【0014】
このとき、請求項2に記載のように、請求項1に記載のダイカスト成形品において、中空筒状部から断面略真円状からなるテーパ部を引き抜くことによって、中空筒状部の内面形状を整えて形成すると、中空筒状部の外周部にリブ等を設けても、中空筒状部の内側断面がほぼ真円状となり、従来に比して高精度なものとなるので好適である。
【0015】
また、請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載のダイカスト成形品において、中空筒状部の外周部にリブを設けて形成すると、中空筒状部の強度を向上させることが可能となる。また、上述のように、中空筒状部の外周部にリブを設けても、中空筒状部の内面形状が内側から押圧するようにして整えられるので、中空筒状部の内面形状の高精度化と、中空筒状部の強化とを両立させることが可能となる。
【0016】
また、前記ダイカスト成形品は、より具体的には、請求項4に記載のダイカスト成形品のように、回転電機のギアハウジングに好適に用いられるものである。
【0017】
また、前記課題は、請求項5に記載のダイカスト用金型装置によれば、中空筒状部を有するダイカスト成形品を成形するためのダイカスト用金型装置であって、前記中空筒状部の外形部分を形成するための凹部を有して構成された型体と、前記凹部内に挿入配置される入れ子ピンと、を備え、該入れ子ピンの前記凹部内に位置する部分には、前記型体からダイカスト成形品が離型される方向へ向かうに従って拡径するアンダカット状のテーパ部が設けられたこと、により解決される。
【0018】
このように、中空筒状部の外形部分を形成するための凹部を有して構成された型体と、凹部内に挿入配置される入れ子ピンと、を備え、入れ子ピンの凹部内に位置する部分に、型体からダイカスト成形品が離型される方向へ向かうに従って拡径するアンダカット状のテーパ部が設けられていると、成形された中空筒状部から入れ子ピンのテーパ部を引き抜くだけで、中空筒状部の内面形状を所望の精度に仕上げることが可能となる。これにより、成形後における中空筒状部の内面への切削加工やサイジング加工を不要にすることができるので、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品を成形することが可能となる。
【0019】
このとき、請求項6に記載のように、請求項5に記載のダイカスト用金型装置において、テーパ部の軸方向と垂直な断面は、ほぼ真円状に形成されていると、中空筒状部にリブ等を設けても、中空筒状部の内側断面を真円状にでき、より精度の高いダイカスト成形品を成形することが可能となる。
【0020】
また、前記課題は、請求項7に記載のダイカスト成形品の製造方法によれば、中空筒状部を有するダイカスト成形品の製造方法であって、型体に形成された前記中空筒状部の外形部分を形成するための凹部内に入れ子ピンのアンダカット状のテーパ部を挿入するようにしてキャビティを形成するキャビティ形成工程と、前記キャビティ内に溶融金属材料を充填する材料充填工程と、前記キャビティ内に充填された溶融金属材料を冷却固化させてダイカスト成形品を形成する冷却固化工程と、前記ダイカスト成形品の中空筒状部から前記入れ子ピンのテーパ部を引き抜くことによって、前記中空筒状部の内面形状を整える中空筒状部整形工程と、を備えたこと、により解決される。
【0021】
このように、型体に形成された中空筒状部の外形部分を形成するための凹部内に入れ子ピンのアンダカット状のテーパ部を挿入するようにしてキャビティを形成するキャビティ形成工程と、キャビティ内に溶融金属材料を充填する材料充填工程と、キャビティ内に充填された溶融金属材料を冷却固化させてダイカスト成形品を形成する冷却固化工程と、ダイカスト成形品の中空筒状部から入れ子ピンのテーパ部を引き抜くことによって、中空筒状部の内面形状を整える中空筒状部整形工程と、を備えていると、中空筒状部の内面形状を所望の精度に仕上げることが可能となるので、より精度の高いダイカスト成形品を成形することが可能となる。また、成形後における中空筒状部の内面への切削加工やサイジング加工を不要にすることができるので、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品を成形することが可能となる。
【0022】
このとき、請求項8に記載のように、請求項7に記載のダイカスト成形品の製造方法における中空筒状部整形工程において、ダイカスト成形品を押し出しピンによって離型させることにより、中空筒状部から入れ子ピンのテーパ部が引き抜かれるようにすると、より製造工数を少なくできるので好適である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
【0024】
図1乃至図8は本発明の一実施形態を示す図で、図1は金型装置の構成を示す断面側面図、図2は入れ子ピンの先端部の構成を示す要部拡大図、図3はダイカスト成形品の上面図、図4は図3のB−B線断面図、図5は金型装置内に溶融金属材料を充填した様子を示す図、図6は金型装置を型開きした様子を示す図、図7は金型装置においてダイカスト成形品を離型した様子を示す図、図8はダイカスト成形品が金型から離型される様子を示す要部拡大図である。なお、図1及び図5乃至図8において、入れ子ピンは、理解の容易のために断面を用いずに示してある。また、図1及び図5乃至図8に示す金型装置は、図3に示すB−B線断面で示してある。
【0025】
はじめに、本発明の一実施形態に係る金型装置の構成について説明する。
図1に示す本発明の一実施形態に係る金型装置1は、ダイカスト成形を行なうためのものであり、固定主型10と、可動主型20と、射出装置30と、押し出し部40と、入れ子ピン50とを有して構成されている。
【0026】
固定主型10は、図示しないダイカスト成形機に固定されるものであり、一方の可動主型20は、前記ダイカスト成形機に配設された可動装置によってスライドされるものである。
【0027】
固定主型10の可動主型20側の部分には、固定入れ子11が一体に組み付けられており、可動主型20の固定主型10側の部分には、可動入れ子21が一体に組み付けられている。
【0028】
固定主型10の固定入れ子11と可動主型20の可動入れ子21とは、ダイカスト成形品(図3,図4参照)を成形するための金型M(本発明における型体に相当)を構成するものであり、固定入れ子11と可動入れ子21との間には、後述するダイカスト成形品の外形形状からなる空間部C1が形成されている。
【0029】
可動主型20の固定主型10と反対側の部分には、支柱状のダイベース22が組み付けられており、このダイベース22は、固定板23に組み付けられている。この固定板23は、前記ダイカスト成形機に配設された可動装置(不図示)に固定されるものである。
【0030】
そして、上記構成からなる可動主型20は、前記ダイカスト成形機の可動装置(不図示)によって、図1に示す移動範囲X1内においてスライドするようになっている。
【0031】
射出装置30は、後述するキャビティC内に溶融金属材料を流し込むためのものであり、固定主型10と一体的に配設されている。この射出装置30は、円筒状の湯口スリーブ31と、プランジャ32とを有して構成されている。
【0032】
湯口スリーブ31の突出端側の部分には、注湯口33が形成されており、前記ダイカスト成形機に設けられたノズル装置(不図示)から注湯口33を介して湯口スリーブ31内に溶融金属材料が流し込めるようになっている。
【0033】
プランジャ32は、図1に示す移動範囲X2内でスライド可能になっており、その先端部分には、湯口スリーブ31の内側面31aと摺接しながら移動可能なプランジャチップ34が配設されている。
【0034】
そして、図1に示すように、プランジャチップ34を湯口スリーブ31の突出端側の部分に位置させた状態で、注湯口33を介して湯口スリーブ31内に溶融金属材料を流し込み、プランジャ32を湯口スリーブ31の可動主型20側へ移動させることにより、上記溶融金属材料が、固定主型10と可動主型20との間に形成された湯道Sを通じてキャビティC内に流れ込むようになっている。
【0035】
押し出し部40は、キャビティC内で冷却固化されたダイカスト成形品(図5参照)を可動入れ子21から離型させるためのものであり、押し出しプレート41と、この押し出しプレート41に固定された押し出しピン42とを有して構成されている。
【0036】
押し出しプレート41は、可動主型20の端面20aと固定板23との間に形成された空間内で、金型装置1の型開き方向に沿ってスライド可能となっている。すなわち、押し出しプレート41は、図1に示す移動範囲X3内でスライド可能になっている。
【0037】
そして、押し出しプレート41を固定板23に配設された停止部材24と当接させた状態では、押し出しピン42の中央部から固定主型10側の部分までが、可動主型20に形成された貫通孔25に挿入され、且つ、押し出しピン42の突出端面42aが可動入れ子21の端面21aと一致するようになっている。
【0038】
また、金型装置1を型開きした後に、押し出しプレート41を固定主型10側へスライドさせて、押し出しプレート41を可動主型20の端面20aに当接させた状態では、押し出しピン42の固定板23側の部分から中央部までが、可動主型20の貫通孔25内に位置し、且つ、押し出しピン42の固定主型10側の部分は、可動入れ子21の端面21aから固定入れ子11側へ突出することができるようになっている。
【0039】
入れ子ピン50は、後述するダイカスト成形品のボス部(本発明における中空筒状部に相当)を形成するためのものであり、金型装置1の型開き方向に沿って延びる柱状体で構成されている。
【0040】
入れ子ピン50の可動入れ子21の貫通孔26に挿入される部分には、比較的太い基部51が形成されており、この基部51の突出端側の部分には、図2に示すように、入れ子ピン50において最も径の細い細径基部52が形成されている。
【0041】
また、細径基部52の突出端側の部分には、基部51から突出端部側へ、すなわち、金型Mの可動入れ子21(図7参照)から後述するダイカスト成形品100が離型される方向へ向かうに従って拡径するアンダカット状のテーパ部53が形成されており、このテーパ部53の突出端側の部分には、細径基部52よりも大きな径からなる先端部54が形成されている。
【0042】
また、テーパ部53および先端部54は、図2のA−A線断面図で示すように、その軸方向と垂直な断面が限りなく真円に近くなるように(幾何学的な真円度が高くなるように)形成されている。
【0043】
なお、上記構成からなる入れ子ピン50は、焼き入れ処理等が施された炭素鋼などで構成されており、非常に強靭な強さと摩耗しにくい硬さを有している。また、テーパ部53の勾配角度θは、図2においては、理解の容易のためにやや大きめの角度にして図示してあるが、ダイカスト成形品100の材質や後述するボス部105の肉厚等により最適に設定されるものである。さらに、入れ子ピン50の内部には、成形品とのカジリを防止するための温調回路(冷却水循環装置)等が組み込まれている。
【0044】
そして、上記各構成からなる入れ子ピン50においては、図1に示すように、金型装置1の型締め時に、細径基部52,テーパ部53,先端部54が、空間部C1のうちの円形凹部C2内に位置するようになっている。
【0045】
なお、円形凹部C2は、金型Mの固定入れ子11に形成され、後述するダイカスト成形品100のボス部105(図3,図4参照)の外形部分を形成するためのものである。
【0046】
そして、上述のように、細径基部52,テーパ部53,先端部54が円形凹部C2内に挿入配置されることにより、金型M内に後述するダイカスト成形品100の成形品形状からなるキャビティCが形成される。
【0047】
次に、上記各構成からなる金型装置1によってダイカスト成形されるダイカスト成形品の構成について簡単に説明する。
【0048】
図3,図4に示す符号100は、例えば、減速機構を備えた回転電機等に用いられるギアハウジングであり、本実施形態の金型装置1によってダイカスト成形されるアルミ製の成形品である。
【0049】
このギアハウジングとしてのダイカスト成形品100は、中空円盤状の本体101と、不図示のモータ部に連結される連結部102を有して構成されている。本体101の上面部には、フランジ部103が形成されており、フランジ部103には、略等間隔にネジを螺入するためのネジ穴部104が形成されている。
【0050】
また、本体101の中央部分には、ボス部105(本発明における中空筒状部に相当)が形成されており、このボス部105の外周部には、フランジ部103にまで延びるリブ106が放射状に複数設けられている。このように、ダイカスト成形品100は、ボス部105の外周部にリブ106が設けられているので、ボス部105の強度が向上されている。
【0051】
次に、上記金型装置1を用いたダイカスト成形品の製造方法について説明する。
はじめに、図1に示すように、固定主型10と可動主型20を型締めしてダイカスト成形品を形成するためのキャビティCを形成する(本発明におけるキャビティ形成工程に相当)。
【0052】
このとき、図1に示すように、金型装置1のキャビティC内に溶融金属材料を流し込むために、プランジャチップ34が湯口スリーブ31の突出端側の部分にまで位置するようにプランジャ32をスライドさせておく。
【0053】
次に、注湯口33を介して湯口スリーブ31内に溶融金属材料を所定量だけ流し込み、図5に示すように、プランジャ32を可動主型20側へスライドさせる(本発明における材料充填工程に相当)。このようにすることにより、湯口スリーブ31内に流し込まれた溶融金属材料が湯道Sを通じてキャビティC内に流れ込む。
【0054】
そして、溶融金属材料をキャビティC内に充填させた後に冷却固化させる(本発明における冷却固化工程に相当)。このようにすることにより、キャビティC内にダイカスト成形品100が形成される。
【0055】
上記のようにして、ダイカスト成形品100が形成された後、図6に示すように、金型装置1の型開きを行なう。金型装置1の型開きは、前記ダイカスト成形機に配設された可動装置(不図示)によって、可動主型20をスライドさせることにより行なう。このとき、ダイカスト成形品100は、可動入れ子21に密着した状態にある。
【0056】
次に、可動入れ子21に密着した状態にあるダイカスト成形品100を離型させる。ダイカスト成形品100の離型は、図7に示すように、押し出しプレート41を固定主型10側へスライドさせて、押し出しピン42によってダイカスト成形品100を固定主型10側へ押し出すようにして行なう。
【0057】
このとき、ダイカスト成形品100の離型と共に、ボス部105の内側面108の形状を整える(本発明における中空筒状部整形工程に相当)。すなわち、ダイカスト成形品100が固定主型10側へ押し出されると、ボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53が引き抜かれることになり、ボス部105の内側面108の形状が整えられることになる。
【0058】
ここで、図8は、ダイカスト成形品100が可動入れ子21から離型される様子を示す要部拡大図である。なお、図8は、ダイカスト成形品100が可動入れ子21からスライド量SL1だけスライドされた状態を示している。
【0059】
また、図8において、ダイカスト成形品100は、その底部107が可動入れ子21の中央凹部21bから入れ子ピン50の突出端部55まで位置するようにスライドされて(最終的なスライド量SL2だけスライドされて)、可動入れ子21から離型される。
【0060】
上述のようにして、ダイカスト成形品100をスライドさせると、図8に示すように、ボス部105の内側面108のうちテーパ部53が通過する部分、すなわち、内側面108のうち範囲Pで示す部分は、入れ子ピン50の細径基部52によって形成された径R1(テーパ部53によって形成された部分はそのテーパ部の径)から、テーパ部53の最も太い部分の径R2にまで拡張されるようにして整形される。
【0061】
従って、ボス部105の外周部にリブ106を複数配設することにより、成形時にボス部105にリブ106の押し付け力又は引っ張り力が働いても、ボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53を引き抜くだけで、内側面108の半径の寸法誤差を小さくすることができると共に、幾何学的精度(真円度)を向上させることができ、より精度の高いダイカスト成形品100を成形することが可能となる。
【0062】
また、上述のように、成形されたボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53を引き抜くだけで、ボス部105の内面形状を所望の精度に仕上げることが可能となるので、成形後におけるボス部105の内面への切削加工やサイジング加工を不要にすることができる。これにより、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品100を成形することが可能となる。
【0063】
そして、図7に示すダイカスト成形品100の湯道Sによって形成された余分な部分を切断等することにより、ダイカスト成形品100が形成される。このダイカスト成形品100は、上述のように、ボス部105から断面略真円状からなるテーパ部53を引き抜くことによって、ボス部105の内面形状が内側から押圧するようにしてを整えて形成されているので、ボス部105の内側断面がほぼ真円状となっており、従来に比して高精度なものとなっている。
【0064】
また、上述のように、ボス部105の外周部にリブ106を設けても、ボス部105の内面形状が整えられているので、ボス部105の内面形状の高精度化と、ボス部105の強化とが両立されている。
【0065】
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(イ)本実施形態の金型装置1は、図1,図5乃至図7に示すように、ダイカスト成形品100のボス部105の外形部分を形成するための円形凹部C2を有して構成された金型Mと、円形凹部C2内に挿入配置される入れ子ピン50と、を備え、入れ子ピン50の円形凹部C2内に位置する部分には、金型Mからダイカスト成形品100が離型される方向へ向かうに従って拡径するアンダカット状のテーパ部53が設けられているので、成形されたボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53を引き抜くだけで、ボス部105の内面形状を所望の精度に仕上げることが可能となる。これにより、成形後におけるボス部105の内面への切削加工やサイジング加工を不要にすることができるので、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品100を成形することが可能となる。
【0066】
(ロ)また、上記金型装置1において、入れ子ピン50のテーパ部53の軸方向と垂直な断面は、ほぼ真円状に形成されているので、ダイカスト成形品100のボス部105にリブ106を設けても、より高精度に成形することが可能となる。
【0067】
(ハ)本実施形態のダイカスト成形品の製造方法は、金型Mに形成されたダイカスト成形品100のボス部105の外形部分を形成するための円形凹部C2内に入れ子ピン50のアンダカット状のテーパ部53を挿入するようにしてキャビティCを形成するキャビティ形成工程と、キャビティC内に溶融金属材料を充填する材料充填工程と、キャビティC内に充填された溶融金属材料を冷却固化させてダイカスト成形品100を形成する冷却固化工程と、ダイカスト成形品100のボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53を引き抜くことによって、ボス部105の内面形状を整える中空筒状部整形工程と、を備えているので、ボス部105の内面形状を所望の精度に仕上げることが可能となり、より精度の高いダイカスト成形品100を成形することが可能となる。また、成形後におけるボス部105の内面への切削加工やサイジング加工を不要にすることができるので、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品100を成形することが可能となる。
【0068】
(ニ)また、上記ダイカスト成形品の製造方法において、ダイカスト成形品100を押し出しピン42によって可動入れ子21から離型させることにより、ボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53が引き抜かれるようにしているので、より製造工数を少なくすることが可能となっている。
【0069】
(ホ)図3,図4に示す本実施形態のダイカスト成形品100は、上記金型装置1を用いて上記製造方法により製造されるので、ボス部105の内面形状が所望の精度を満たすように仕上げられている。従って、成形後におけるボス部105の内面への切削加工やサイジング加工が不要であるので、従来に比して製造工数が低減され、製造コストが低く抑えられている。
【0070】
(ヘ)また、ダイカスト成形品100は、上述のように、ボス部105から断面略真円状からなるテーパ部53を引き抜くことによって、ボス部105の内面形状が内側から押圧するようにしてを整えて形成されているので、ボス部105の内側断面がほぼ真円状となっており、従来に比して高精度なものとなっている。
【0071】
(ト)また、ダイカスト成形品100は、ボス部105の外周部にリブ106を設けて形成されているので、ボス部105の強度が向上している。また、上述のように、ボス部105の外周部にリブ106を設けても、ボス部105の内面形状が整えられているので、ボス部105の内面形状の高精度化と、ボス部105の強化とが両立されている。
【0072】
なお、本発明の実施の形態は、以下のように改変することができる。
(a)本発明のダイカスト用金型装置の構成要素である入れ子ピンの形状は、型体からダイカスト成形品が離型される方向へ向かうに従って拡径するアンダカット状のテーパ部が形成されているものであれば、特にその形状が限定されるものではない。
【0073】
例えば、本発明における入れ子ピンは、図9に示す改変例に係る入れ子ピン150ように、細径基部152に節状基部154が設けられ、この節状基部154の基部51側の部分に、アンダカット状のテーパ部153が形成されていても良い。
【0074】
また、改変例に係る入れ子ピン150においても、図9のD−D線断面図で示すように、テーパ部153および節状基部154が限りなく真円に近くなるように形成されている。
【0075】
従って、入れ子ピン150を金型装置1に用いた場合には、入れ子ピン50を用いた場合と同様に、ボス部105から入れ子ピン150を引き抜くだけで、内側面108の半径の寸法誤差を小さくすることができると共に、幾何学的精度(真円度)を向上させることができ、より精度の高いダイカスト成形品100を成形することが可能となる。
【0076】
(b)本実施形態に係る入れ子ピン50に形成されたアンダカット形状からなるテーパ部53の勾配角度θは、ダイカスト成形品の材質やボス部の肉厚等により種々の改変が可能であることは勿論である。
【0077】
(c)本実施形態に係るダイカスト成形品の製造方法では、中空筒状部整形工程において、ダイカスト成形品100の離型動作により、ボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53を引き抜くようにしたが、請求項7に記載の本発明はこれに限定されるものではない。
【0078】
例えば、冷却固化工程によって、図5に示すダイカスト成形品100を形成した後、中空筒状部整形工程において、油圧シリンダーまたは空気圧シリンダー等を用いて入れ子ピン50を可動主型20から引き抜くようにしても良い。また、金型装置1は、その型開きと同時に、ボス部105から入れ子ピン50のテーパ部53が引き抜かれるような構成としても良い。
【0079】
(d)上記実施形態において、金型装置1は、主に横型金型装置として説明したが、本発明のダイカスト用金型装置はこれに限定されるものではなく、縦型金型装置として構成することができることは勿論である。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のダイカスト成形品によれば、中空筒状部の内面形状がほぼ真円状になるように仕上げられるので、成形後における中空筒状部の内面への切削加工やサイジング加工が不要になる。これにより、従来に比して製造工数が低減されるので、製造コストが低く抑えられる。
【0081】
また、本発明のダイカスト用金型装置によれば、成形されたダイカスト成形品の中空筒状部から入れ子ピンのテーパ部を引き抜くだけで、中空筒状部の内面形状を所望の精度に仕上げることが可能となるので、より精度の高いダイカスト成形品を成形することが可能となる。また、成形後における中空筒状部の内面への切削加工やサイジング加工を不要にすることができるので、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品を成形することが可能となる。
【0082】
また、本発明のダイカスト成形品の製造方法によれば、ダイカスト成形品の中空筒状部の内面形状を所望の精度に仕上げることが可能となるので、より精度の高いダイカスト成形品を成形することが可能となる。また、成形後における中空筒状部の内面への切削加工やサイジング加工を不要にすることができるので、従来に比して製造コストをかけることなく、且つ、少ない工数で高精度なダイカスト成形品を成形することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る金型装置の構成を示す断面側面図である。
【図2】本実施形態に係る入れ子ピンの先端部の構成を示す要部拡大図である。
【図3】本実施形態に係るダイカスト成形品の上面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】本実施形態に係る金型装置内に溶融金属材料を充填した様子を示す図である。
【図6】本実施形態に係る金型装置を型開きした様子を示す図である。
【図7】本実施形態に係る金型装置においてダイカスト成形品を離型した様子を示す図である。
【図8】本実施形態に係るダイカスト成形品が金型から離型される様子を示す要部拡大図である。
【図9】本実施形態に係る入れ子ピンの改変例を示す図である。
【符号の説明】
1 金型装置、10 固定主型、11 固定入れ子、20 可動主型、20a端面、21 可動入れ子、21a 端面、21b 中央凹部、22 ダイベース、23 固定板、24 停止部材、25,26 貫通孔、30 射出装置、31 湯口スリーブ、31a 内側面、32 プランジャ、33 注湯口、34 プランジャチップ、40 押し出し部、41 押し出しプレート、42 押し出しピン、42a 突出端面、50,150 入れ子ピン、51 基部、52、152 細径基部、53、153 テーパ部、54 先端部、55 突出端部、100 ダイカスト成形品、101 本体、102 連結部、103 フランジ部、104 ネジ穴部、105 ボス部、106 リブ、107 底部、108 内側面、154 節状基部、C キャビティ、C1 空間部、C2 円形凹部、M 金型、S 湯道

Claims (8)

  1. 中空筒状部を有するダイカスト成形品であって、
    型体に形成された前記中空筒状部の外形部分を形成するための凹部内に入れ子ピンのアンダカット状のテーパ部を挿入するようにしてキャビティを形成し、
    該キャビティ内に溶融金属材料を充填し、
    該溶融金属材料を冷却固化させた後、成形された中空筒状部から前記入れ子ピンのテーパ部を引き抜くことによって、前記中空筒状部の内面形状を整えて形成したことを特徴とするダイカスト成形品。
  2. 前記中空筒状部から断面略真円状からなる前記テーパ部を引き抜くことによって、前記中空筒状部の内面形状を整えて形成したことを特徴とする請求項1に記載のダイカスト成形品。
  3. 前記中空筒状部の外周部にリブを設けて形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイカスト成形品。
  4. 前記ダイカスト成形品は、回転電機のギアハウジングであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のダイカスト成形品。
  5. 中空筒状部を有するダイカスト成形品を成形するためのダイカスト用金型装置であって、
    前記中空筒状部の外形部分を形成するための凹部を有して構成された型体と、
    前記凹部内に挿入配置される入れ子ピンと、を備え、
    該入れ子ピンの前記凹部内に位置する部分には、前記型体からダイカスト成形品が離型される方向へ向かうに従って拡径するアンダカット状のテーパ部が設けられたことを特徴とするダイカスト用金型装置。
  6. 前記テーパ部の軸方向と垂直な断面は、ほぼ真円状に形成されたことを特徴とする請求項5に記載のダイカスト用金型装置。
  7. 中空筒状部を有するダイカスト成形品の製造方法であって、
    型体に形成された前記中空筒状部の外形部分を形成するための凹部内に入れ子ピンのアンダカット状のテーパ部を挿入するようにしてキャビティを形成するキャビティ形成工程と、
    前記キャビティ内に溶融金属材料を充填する材料充填工程と、
    前記キャビティ内に充填された溶融金属材料を冷却固化させてダイカスト成形品を形成する冷却固化工程と、
    前記ダイカスト成形品の中空筒状部から前記入れ子ピンのテーパ部を引き抜くことによって、前記中空筒状部の内面形状を整える中空筒状部整形工程と、
    を備えたことを特徴とするダイカスト成形品の製造方法。
  8. 前記中空筒状部整形工程において、前記ダイカスト成形品を押し出しピンによって離型させることにより、前記中空筒状部から前記入れ子ピンのテーパ部が引き抜かれるようにしたことを特徴とする請求項7に記載のダイカスト成形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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