JP2004187443A - 回転電機の冷却異常判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液面の変動があっても、冷媒量を正確に判定するできるようする。
【解決手段】回転電機はその内部空間8に、少なくとも回転子3の一部と接触するように導入される冷媒により冷却される。回転電機の内部空間8の圧力を検出する圧力センサ22と、検出した圧力に基づいて冷媒量の異常判定を行うコントローラ20を備える。回転子3の回転により回転電機内部空間には冷媒ミストが浮遊し、この冷媒ミストの濃度が高まるにしたがって内部圧力が上昇する。回転電機の内部空間8の圧力を測定することで、回転子3により冷媒液面が攪拌され、変動しても、冷媒量を正確に判断できる。
【選択図】 図1
【解決手段】回転電機はその内部空間8に、少なくとも回転子3の一部と接触するように導入される冷媒により冷却される。回転電機の内部空間8の圧力を検出する圧力センサ22と、検出した圧力に基づいて冷媒量の異常判定を行うコントローラ20を備える。回転子3の回転により回転電機内部空間には冷媒ミストが浮遊し、この冷媒ミストの濃度が高まるにしたがって内部圧力が上昇する。回転電機の内部空間8の圧力を測定することで、回転子3により冷媒液面が攪拌され、変動しても、冷媒量を正確に判断できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は回転電機の内部に循環させる冷却液の液面レベルの異常判定を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転電機の運転中の発熱による温度上昇を抑制するために、回転電機の内部に冷却液を導入し、固定子、回転子などの発熱部に冷却液を直接接触させ、冷却することが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−318055号公報
【0004】
【発明の解決すべき課題】
この場合、回転電機内部に溜まる冷却液のレベルを、冷却液が回転子と継続的に接触しないレベルに保ち、回転電機の損失トルクが大きくならないように望ましい。回転子が冷却液と継続的に接触すると、回転子の回転が妨げられ、回転電機の損失トルクが増大するからである。
【0005】
しかし、冷却液の液面レベルと損失トルクの関係を実験により確認したところ、回転子の一部が液面と接触しても必ずしも損失トルクが急激に増加するわけではなく、ある液面レベルを超えるところから急激に損失トルクが大きくなる傾向があることが分かった。したがって、この液面レベル以下に冷却液の液面を制御すれば、損失トルクを大きくすることなく、高い冷却性能を維持できる。
【0006】
しかし、回転子の一部が冷却液につかると、回転子の回転に伴い液面レベルが大幅に変動するため、液面レベルを正確に測定することができず、この結果、冷却液の量を損失トルクが大きくならず、かつ冷却性能のよい目標量に精度よく制御することが困難となっていた。
【0007】
本発明の目的は、液面の変動があっても、冷却液、すなわち冷媒量の正確な判定を可能とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明において、回転電機はその内部空間に、少なくとも回転子の一部と接触するように導入される冷媒により冷却される。回転電機の内部空間の圧力を検出する手段と、検出した圧力に基づいて冷媒量の適否の異常判定を行う手段とを備える。
【0009】
【作用・効果】
回転子の回転により冷媒の攪拌され、回転電機内部空間に冷媒ミストが浮遊し、この冷媒ミストの濃度が高まるにしたがって内部圧力が上昇する。内部に浮遊する冷媒ミストの量は回転子により攪拌される冷媒量に比例し、したがって回転電機の内部空間の圧力を測定することで、回転子との接触で冷媒液面の変動があっても、冷媒量を正確に判断することができ、これにより異常判定の精度が高まる。
【0010】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
まず、第1の実施形態を図1〜図3に示す。
【0012】
図1、図2に示めすように、回転電機は、ケース1、固定子2、回転子3などから構成され、回転子3は回転軸4に固定され、回転軸4はその両端において軸受5によりケース1に回転自由に支持されるが、回転電機は回転軸4が水平になるように設置される。
【0013】
固定子2は環状に形成され、ケース1の内周に固定される。固定子2は多数の固定子コアが軸方向に積層され、円周方向に等間隔で配設される固定子歯部11の間に軸方向に延びるスロット12が形成され、各固定子歯部11の回りに絶縁体14を介して巻き回した巻線13がスロット内部に収容される。
【0014】
固定子2の内側に所定の隙間であるエアギャップ15を介在させて回転子3が配置される。回転子3には永久磁石16が円周方向に等間隔で配設され、固定子2から与えられる回転磁束に対して永久磁石16に反力を発生させることで、回転子3が回転軸4を中心に回転する。
【0015】
回転電機を冷却するために、ケース1の上部には冷媒(冷却液)の導入部6が設けられ、またケース1の下部には冷媒の排出部7が設けられる。導入部6からケース1の内部空間8に導入され、内部空間8に滞留する冷媒の量は、常に所定量となるように制御される。例えば、冷媒量は回転子3の下面が一部冷媒液面下に没するが、回転電機の損失トルクが急激に増加する直前の液面レベルになるように維持され、これにより損失トルクを増大させずに最大の冷却性能を引き出すようにする。このためには、排出部7からの排出量を例えば、オリフィスなどで規定しておき、内部に溜まる冷媒量が所定量となるように導入部6からの導入量を決めてやればよい。
【0016】
ところが、実際に溜まっている冷媒9の量が変動し、例えば液面が上昇し、回転子3と固定子2とのエアギャップ15に冷媒が存在すると、この冷媒により回転子3と固定子2との間の摩擦が大きくなり、またエアギャップ15から飛び出した冷媒により、損失トルクの増大が起こる。この損失トルクの増大は、回転電機の発熱量を増やし、故障の原因ともなる。
【0017】
そのために、内部に溜まる冷媒量を正確に測定する必要があり、このために本発明では、ケース1の側壁1aに取付孔21を回転軸4と平行に設け、この取付孔21に圧力センサ22を備え付けている。また、回転電機の回転数(速度)を測定するために、回転軸4の端部には回転数センサ23が取付けられる。
【0018】
図3に示すように、これら各センサ22と23の測定値は、コントローラ20に入力し、コントローラ20では冷媒量が所定の判定レベルを超えたときに、異常の発生を報知し、必要ならば、回転電機に導入する冷媒流量を制限する。
【0019】
冷媒量が増え、回転子3による冷媒の攪拌量が増大すると、内部空間8に飛散する微粒子状の冷媒量、すなちわ冷媒ミストが増える。冷媒ミストの分布濃度が高くなると、これに応じて内部空間8の気体圧力が上昇する。したがって、内部空間8の圧力を測定し、これを予め定めた判定値と比較することで、冷媒量の異常な増大を検出することができる。
【0020】
この判定値は、回転子3が浸される冷媒液面が高まり、例えば、回転電機の損失トルクが急上昇する直前の状態を対象にして設定される。
【0021】
ただし、同一の冷媒量であっても、回転子3の回転数が高くなると、空中に飛散する冷媒ミストの量は、これに応じて多くなり、圧力も相対的に高くなる。
【0022】
そこで、図8に示すように、冷媒量の異常を判定するための判定値は、回転電機の回転数に応じて高くなるように設定してある。
【0023】
コントローラ20は、回転数センサ23からの信号に基づいて図8のマップから判定値を設定し、その回転数での圧力センサ22の圧力測定値を判定値と比較し、もしも判定値よりも検出した圧力値が高いときには、冷媒量が正規の状態よりも多い、異常状態にあると判断する。
【0024】
なお、回転電機の低回転時の損失トルクは比較的小さく、高回転時に大きくなるため、回転数が所定値よりも低い低回転域では、異常判定を行わないようにしてもよい。図8のAの特性線は、全回転数領域で異常判定するときの判定値特性を示し、Bの特性線は、ある回転数よりも高い回転数領域でのみ異常判定するようにした判定値特性を示している。
【0025】
このように回転電機の回転数を考慮して判定値を設定することで、より精度の高い異常判定が行えるが、異常判定の精度にそれほど高いものが要求されない場合には、判定値を回転数によらず一定の値に設定し、この判定値を越えたときには冷媒量が正常値よりも多い、異常状態であると判定するようにしてもよい。
【0026】
また、このように、異常判定値を一定値とした場合、回転電機の回転数が一時的に変動するような場合、冷媒量としては異常状態ではないのに、異常であると誤認したり、あるいは冷媒量が異常であっても、異常でないと判定したりすることもある。そこで、圧力センサ22の出力の一定時間の平均値を求め、平均値を異常判定値と比較することにより、より正確に冷媒量に依存した圧力判定を行うことができる。
【0027】
また、このことは、例えば回転電機が設置されている環境が急激に変化、例えば回転電機が車両に搭載されていて、車両の走行に伴い高度が変わり、気圧が変化したときや、天候の変化で大気圧が急激に変化したときなどに異常が判定されることもあるので、このような場合にも、平均値をとることにより、これらの問題を回避することにもつながる。
【0028】
ところで、回転電機を冷却するための冷媒としては、例えばオイルなどが用いられるが、冷媒の温度により粘度が大きく変化する。そのため、とくに低温時などは粘度が高く、回転子3の回転にとって大きな抵抗となる。この場合には、冷媒量が同じでも回転子3の回転抵抗が増大し、回転電機の損失トルクが通常よりも大きくなる。
【0029】
そこで、図9に示すように、冷媒温度に応じて異常判定の圧力値を変化(補正)させることで、実質的な圧力損失の増大を回避することができる。
【0030】
冷媒温度が低いときは、異常判定値を下げ、温度が上昇するのに伴って異常判定値を上げていく。
【0031】
このようにすると、冷媒温度の低く、粘性抵抗が大きいときには、内部空間8の圧力が通常よりも低くても、異常判定値より越えると、損失トルクの許容限界に達したものとして、異常判定を行うのである。
【0032】
したがって、コントローラ20により回転電機に導入される冷媒量を制御する場合には、冷媒温度の低いときには、回転電機に導入される冷媒量も相対的に減少することになるが、冷媒温度が低ければ、それだけ冷却性能が高く、温度上昇の抑制効果も高いため、結果的に要求される冷媒量も少なくてすむ。
【0033】
このように本実施形態によれば、回転電機の内部空間の圧力を測定することで、回転子3により冷媒液面が攪拌され、変動しても、冷媒量を正確に判断することができ、異常判定の精度が高められる。
【0034】
また、異常判定値を回転数に応じて設定することで、回転電機の内部に溜まる冷媒量のみをより一層正確に判定することができる。
【0035】
また、異常判定値を冷媒の温度により補正することで、回転電機の損失トルクを増大させることなく、精度のよい冷媒量の判定を行うことができる。
【0036】
また、前記圧力センサ22は回転軸4と平行な取付孔21の奥に設置されているので、内部空間8に発生する動圧などが作用しにくく、このため、正確な圧力測定が行える。回転子3の回転により発生する空気の流れなどが直接当たると、この圧力により相対的に高い圧力が検出されてしまい、誤差を生じやすくなるが、このように回転軸4と平行な取付孔21とすることにより、遠心力による動圧などが作用しないため、冷媒量にのみ依存した圧力を正確に測定できる。
【0037】
図4に示す第2実施形態について説明する。
【0038】
この実施形態では、圧力センサ22の取付孔21の開口部21aにカバー25を設け、圧力センサ22の感圧部位に動圧が作用するのを確実に防止するようにした。カバー25は内部空間8と取付孔21の内部とは連通するが、内部空間8に回転子3の回転により発生する圧力脈動、変動などが直接的に圧力センサ22に伝達されるのを阻止するバッファとして機能する。
【0039】
これにより、なお一層安定して冷媒量にのみ依存する内部圧力を正確に測定することができ、異常判定の精度が高められる。
【0040】
図5の第3の実施形態について説明する。
【0041】
この実施形態では、圧力センサ22をモータのケース1の外部に圧力検出室27を設け、圧力検出室27はケース1の側壁を貫通する連通孔28により内部空間8と連通させ、圧力検出室27には圧力脈動を確実に減衰した圧力を伝達することにより、冷媒量にのみ依存した内部空間8の圧力を正確に測定可能としたものである。
【0042】
この場合、連通孔28は冷媒の液面から上方に位置し、圧力検出室27に冷媒の飛沫が直接的に進入することのないようにする。なお、必要によっては、圧力検出室27の底部から内部空間8に接続するドレーン通路を設け、圧力検出室内で液化した冷媒ミストを排出するようにしてもよい。
【0043】
図6の第4の実施形態について説明する。
【0044】
この実施形態では圧力センサ22をケース内の冷媒液面下に配置したものであり、冷媒の液圧を検出するようにしている。
【0045】
このため、圧力センサ22の取付孔29は、ケース側壁1aの下部で冷媒液面下に位置して設け、圧力センサ22は冷媒圧力を直接的に検出する。
【0046】
内部空間8においては、空気の存在する空間部と冷媒で満たされる液溜部とは実質的に同一の圧力(厳密には液面下の液柱分だけ液溜部の圧力が高い)であるため、このように液面下の圧力を検出しても、冷媒量を測定することができる。
【0047】
図7の第5の実施形態について説明する。
【0048】
この実施形態では、冷媒の液面下の圧力を検出する圧力センサ22を、ケース外部に設けた圧力検出室31に設置することで、回転子3による冷媒の流動による圧力変動の影響を受けにくくしたものである。
【0049】
圧力検出室31は連通孔32を介してケース内の冷媒液面下と連通し、圧力検出室31は冷媒で満たされるようにしてある。
【0050】
この実施形態では、冷媒量に依存した圧力のみを精度よく検出することができる。
【0051】
以上の各実施形態において、回転電機は8極の永久磁石式の同期電動機であったが、誘導電動機でもSRモータ、あるいはその他の回転電機であってもよいし、また電動機だけでなく発電機であってもよい。
【0052】
また、回転電機の内部空間に直接的に冷媒を導入する方式を示したが、これに限らず、例えば、固定子のスロットの開口部を閉塞して、この内部を冷媒の通路としてここに冷媒を供給して冷却するものに適用してもよく、この場合、スロットの閉塞部位が劣化などを起こし、冷媒が内部空間に漏れ出したときなど、回転子による冷媒の攪拌による圧力上昇が起きるため、同じように内部空間の圧力を検出することで、内部に冷媒が漏れ出たことを検出することもできる。
【0053】
本発明は上記した実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、当業者がなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のモータの横断面図である。
【図2】おなじくその縦断面図である。
【図3】同じく制御回路のブロック図である。
【図4】第2の実施形態の横断面図である。
【図5】第3の実施形態の横断面図である。
【図6】第4の実施形態の横断面図である。
【図7】第5の実施形態の横断面図である。
【図8】回転電機の回転数に基づく異常判定値の特性を示す特性図である。
【図9】冷媒温度に基づく異常判定値の特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 モータのケース
2 固定子
3 回転子
4 回転軸
8 内部空間
20 コントローラ
21 取付孔
22 圧力センサ
23 回転数センサ
25 カバー
27 圧力検出室
31 圧力検出室
【発明の属する技術分野】
この発明は回転電機の内部に循環させる冷却液の液面レベルの異常判定を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転電機の運転中の発熱による温度上昇を抑制するために、回転電機の内部に冷却液を導入し、固定子、回転子などの発熱部に冷却液を直接接触させ、冷却することが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−318055号公報
【0004】
【発明の解決すべき課題】
この場合、回転電機内部に溜まる冷却液のレベルを、冷却液が回転子と継続的に接触しないレベルに保ち、回転電機の損失トルクが大きくならないように望ましい。回転子が冷却液と継続的に接触すると、回転子の回転が妨げられ、回転電機の損失トルクが増大するからである。
【0005】
しかし、冷却液の液面レベルと損失トルクの関係を実験により確認したところ、回転子の一部が液面と接触しても必ずしも損失トルクが急激に増加するわけではなく、ある液面レベルを超えるところから急激に損失トルクが大きくなる傾向があることが分かった。したがって、この液面レベル以下に冷却液の液面を制御すれば、損失トルクを大きくすることなく、高い冷却性能を維持できる。
【0006】
しかし、回転子の一部が冷却液につかると、回転子の回転に伴い液面レベルが大幅に変動するため、液面レベルを正確に測定することができず、この結果、冷却液の量を損失トルクが大きくならず、かつ冷却性能のよい目標量に精度よく制御することが困難となっていた。
【0007】
本発明の目的は、液面の変動があっても、冷却液、すなわち冷媒量の正確な判定を可能とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明において、回転電機はその内部空間に、少なくとも回転子の一部と接触するように導入される冷媒により冷却される。回転電機の内部空間の圧力を検出する手段と、検出した圧力に基づいて冷媒量の適否の異常判定を行う手段とを備える。
【0009】
【作用・効果】
回転子の回転により冷媒の攪拌され、回転電機内部空間に冷媒ミストが浮遊し、この冷媒ミストの濃度が高まるにしたがって内部圧力が上昇する。内部に浮遊する冷媒ミストの量は回転子により攪拌される冷媒量に比例し、したがって回転電機の内部空間の圧力を測定することで、回転子との接触で冷媒液面の変動があっても、冷媒量を正確に判断することができ、これにより異常判定の精度が高まる。
【0010】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
まず、第1の実施形態を図1〜図3に示す。
【0012】
図1、図2に示めすように、回転電機は、ケース1、固定子2、回転子3などから構成され、回転子3は回転軸4に固定され、回転軸4はその両端において軸受5によりケース1に回転自由に支持されるが、回転電機は回転軸4が水平になるように設置される。
【0013】
固定子2は環状に形成され、ケース1の内周に固定される。固定子2は多数の固定子コアが軸方向に積層され、円周方向に等間隔で配設される固定子歯部11の間に軸方向に延びるスロット12が形成され、各固定子歯部11の回りに絶縁体14を介して巻き回した巻線13がスロット内部に収容される。
【0014】
固定子2の内側に所定の隙間であるエアギャップ15を介在させて回転子3が配置される。回転子3には永久磁石16が円周方向に等間隔で配設され、固定子2から与えられる回転磁束に対して永久磁石16に反力を発生させることで、回転子3が回転軸4を中心に回転する。
【0015】
回転電機を冷却するために、ケース1の上部には冷媒(冷却液)の導入部6が設けられ、またケース1の下部には冷媒の排出部7が設けられる。導入部6からケース1の内部空間8に導入され、内部空間8に滞留する冷媒の量は、常に所定量となるように制御される。例えば、冷媒量は回転子3の下面が一部冷媒液面下に没するが、回転電機の損失トルクが急激に増加する直前の液面レベルになるように維持され、これにより損失トルクを増大させずに最大の冷却性能を引き出すようにする。このためには、排出部7からの排出量を例えば、オリフィスなどで規定しておき、内部に溜まる冷媒量が所定量となるように導入部6からの導入量を決めてやればよい。
【0016】
ところが、実際に溜まっている冷媒9の量が変動し、例えば液面が上昇し、回転子3と固定子2とのエアギャップ15に冷媒が存在すると、この冷媒により回転子3と固定子2との間の摩擦が大きくなり、またエアギャップ15から飛び出した冷媒により、損失トルクの増大が起こる。この損失トルクの増大は、回転電機の発熱量を増やし、故障の原因ともなる。
【0017】
そのために、内部に溜まる冷媒量を正確に測定する必要があり、このために本発明では、ケース1の側壁1aに取付孔21を回転軸4と平行に設け、この取付孔21に圧力センサ22を備え付けている。また、回転電機の回転数(速度)を測定するために、回転軸4の端部には回転数センサ23が取付けられる。
【0018】
図3に示すように、これら各センサ22と23の測定値は、コントローラ20に入力し、コントローラ20では冷媒量が所定の判定レベルを超えたときに、異常の発生を報知し、必要ならば、回転電機に導入する冷媒流量を制限する。
【0019】
冷媒量が増え、回転子3による冷媒の攪拌量が増大すると、内部空間8に飛散する微粒子状の冷媒量、すなちわ冷媒ミストが増える。冷媒ミストの分布濃度が高くなると、これに応じて内部空間8の気体圧力が上昇する。したがって、内部空間8の圧力を測定し、これを予め定めた判定値と比較することで、冷媒量の異常な増大を検出することができる。
【0020】
この判定値は、回転子3が浸される冷媒液面が高まり、例えば、回転電機の損失トルクが急上昇する直前の状態を対象にして設定される。
【0021】
ただし、同一の冷媒量であっても、回転子3の回転数が高くなると、空中に飛散する冷媒ミストの量は、これに応じて多くなり、圧力も相対的に高くなる。
【0022】
そこで、図8に示すように、冷媒量の異常を判定するための判定値は、回転電機の回転数に応じて高くなるように設定してある。
【0023】
コントローラ20は、回転数センサ23からの信号に基づいて図8のマップから判定値を設定し、その回転数での圧力センサ22の圧力測定値を判定値と比較し、もしも判定値よりも検出した圧力値が高いときには、冷媒量が正規の状態よりも多い、異常状態にあると判断する。
【0024】
なお、回転電機の低回転時の損失トルクは比較的小さく、高回転時に大きくなるため、回転数が所定値よりも低い低回転域では、異常判定を行わないようにしてもよい。図8のAの特性線は、全回転数領域で異常判定するときの判定値特性を示し、Bの特性線は、ある回転数よりも高い回転数領域でのみ異常判定するようにした判定値特性を示している。
【0025】
このように回転電機の回転数を考慮して判定値を設定することで、より精度の高い異常判定が行えるが、異常判定の精度にそれほど高いものが要求されない場合には、判定値を回転数によらず一定の値に設定し、この判定値を越えたときには冷媒量が正常値よりも多い、異常状態であると判定するようにしてもよい。
【0026】
また、このように、異常判定値を一定値とした場合、回転電機の回転数が一時的に変動するような場合、冷媒量としては異常状態ではないのに、異常であると誤認したり、あるいは冷媒量が異常であっても、異常でないと判定したりすることもある。そこで、圧力センサ22の出力の一定時間の平均値を求め、平均値を異常判定値と比較することにより、より正確に冷媒量に依存した圧力判定を行うことができる。
【0027】
また、このことは、例えば回転電機が設置されている環境が急激に変化、例えば回転電機が車両に搭載されていて、車両の走行に伴い高度が変わり、気圧が変化したときや、天候の変化で大気圧が急激に変化したときなどに異常が判定されることもあるので、このような場合にも、平均値をとることにより、これらの問題を回避することにもつながる。
【0028】
ところで、回転電機を冷却するための冷媒としては、例えばオイルなどが用いられるが、冷媒の温度により粘度が大きく変化する。そのため、とくに低温時などは粘度が高く、回転子3の回転にとって大きな抵抗となる。この場合には、冷媒量が同じでも回転子3の回転抵抗が増大し、回転電機の損失トルクが通常よりも大きくなる。
【0029】
そこで、図9に示すように、冷媒温度に応じて異常判定の圧力値を変化(補正)させることで、実質的な圧力損失の増大を回避することができる。
【0030】
冷媒温度が低いときは、異常判定値を下げ、温度が上昇するのに伴って異常判定値を上げていく。
【0031】
このようにすると、冷媒温度の低く、粘性抵抗が大きいときには、内部空間8の圧力が通常よりも低くても、異常判定値より越えると、損失トルクの許容限界に達したものとして、異常判定を行うのである。
【0032】
したがって、コントローラ20により回転電機に導入される冷媒量を制御する場合には、冷媒温度の低いときには、回転電機に導入される冷媒量も相対的に減少することになるが、冷媒温度が低ければ、それだけ冷却性能が高く、温度上昇の抑制効果も高いため、結果的に要求される冷媒量も少なくてすむ。
【0033】
このように本実施形態によれば、回転電機の内部空間の圧力を測定することで、回転子3により冷媒液面が攪拌され、変動しても、冷媒量を正確に判断することができ、異常判定の精度が高められる。
【0034】
また、異常判定値を回転数に応じて設定することで、回転電機の内部に溜まる冷媒量のみをより一層正確に判定することができる。
【0035】
また、異常判定値を冷媒の温度により補正することで、回転電機の損失トルクを増大させることなく、精度のよい冷媒量の判定を行うことができる。
【0036】
また、前記圧力センサ22は回転軸4と平行な取付孔21の奥に設置されているので、内部空間8に発生する動圧などが作用しにくく、このため、正確な圧力測定が行える。回転子3の回転により発生する空気の流れなどが直接当たると、この圧力により相対的に高い圧力が検出されてしまい、誤差を生じやすくなるが、このように回転軸4と平行な取付孔21とすることにより、遠心力による動圧などが作用しないため、冷媒量にのみ依存した圧力を正確に測定できる。
【0037】
図4に示す第2実施形態について説明する。
【0038】
この実施形態では、圧力センサ22の取付孔21の開口部21aにカバー25を設け、圧力センサ22の感圧部位に動圧が作用するのを確実に防止するようにした。カバー25は内部空間8と取付孔21の内部とは連通するが、内部空間8に回転子3の回転により発生する圧力脈動、変動などが直接的に圧力センサ22に伝達されるのを阻止するバッファとして機能する。
【0039】
これにより、なお一層安定して冷媒量にのみ依存する内部圧力を正確に測定することができ、異常判定の精度が高められる。
【0040】
図5の第3の実施形態について説明する。
【0041】
この実施形態では、圧力センサ22をモータのケース1の外部に圧力検出室27を設け、圧力検出室27はケース1の側壁を貫通する連通孔28により内部空間8と連通させ、圧力検出室27には圧力脈動を確実に減衰した圧力を伝達することにより、冷媒量にのみ依存した内部空間8の圧力を正確に測定可能としたものである。
【0042】
この場合、連通孔28は冷媒の液面から上方に位置し、圧力検出室27に冷媒の飛沫が直接的に進入することのないようにする。なお、必要によっては、圧力検出室27の底部から内部空間8に接続するドレーン通路を設け、圧力検出室内で液化した冷媒ミストを排出するようにしてもよい。
【0043】
図6の第4の実施形態について説明する。
【0044】
この実施形態では圧力センサ22をケース内の冷媒液面下に配置したものであり、冷媒の液圧を検出するようにしている。
【0045】
このため、圧力センサ22の取付孔29は、ケース側壁1aの下部で冷媒液面下に位置して設け、圧力センサ22は冷媒圧力を直接的に検出する。
【0046】
内部空間8においては、空気の存在する空間部と冷媒で満たされる液溜部とは実質的に同一の圧力(厳密には液面下の液柱分だけ液溜部の圧力が高い)であるため、このように液面下の圧力を検出しても、冷媒量を測定することができる。
【0047】
図7の第5の実施形態について説明する。
【0048】
この実施形態では、冷媒の液面下の圧力を検出する圧力センサ22を、ケース外部に設けた圧力検出室31に設置することで、回転子3による冷媒の流動による圧力変動の影響を受けにくくしたものである。
【0049】
圧力検出室31は連通孔32を介してケース内の冷媒液面下と連通し、圧力検出室31は冷媒で満たされるようにしてある。
【0050】
この実施形態では、冷媒量に依存した圧力のみを精度よく検出することができる。
【0051】
以上の各実施形態において、回転電機は8極の永久磁石式の同期電動機であったが、誘導電動機でもSRモータ、あるいはその他の回転電機であってもよいし、また電動機だけでなく発電機であってもよい。
【0052】
また、回転電機の内部空間に直接的に冷媒を導入する方式を示したが、これに限らず、例えば、固定子のスロットの開口部を閉塞して、この内部を冷媒の通路としてここに冷媒を供給して冷却するものに適用してもよく、この場合、スロットの閉塞部位が劣化などを起こし、冷媒が内部空間に漏れ出したときなど、回転子による冷媒の攪拌による圧力上昇が起きるため、同じように内部空間の圧力を検出することで、内部に冷媒が漏れ出たことを検出することもできる。
【0053】
本発明は上記した実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、当業者がなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のモータの横断面図である。
【図2】おなじくその縦断面図である。
【図3】同じく制御回路のブロック図である。
【図4】第2の実施形態の横断面図である。
【図5】第3の実施形態の横断面図である。
【図6】第4の実施形態の横断面図である。
【図7】第5の実施形態の横断面図である。
【図8】回転電機の回転数に基づく異常判定値の特性を示す特性図である。
【図9】冷媒温度に基づく異常判定値の特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 モータのケース
2 固定子
3 回転子
4 回転軸
8 内部空間
20 コントローラ
21 取付孔
22 圧力センサ
23 回転数センサ
25 カバー
27 圧力検出室
31 圧力検出室
Claims (8)
- 回転電機の内部空間に、少なくとも回転子の一部と接触するように冷媒を導入して冷却するようにした回転電機において、
回転電機の内部空間の圧力を検出する手段と、
検出した圧力に基づいて冷媒量の適否を判定する異常判定手段とを備えたことを特徴とする回転電機の冷却異常判定装置。 - 前記圧力検出手段は、前記内部空間の気体圧力を検出する部位に設置される請求項1に記載の回転電機の冷却異常判定装置。
- 前記圧力検出手段は、前記内部空間の液体圧力を検出する部位に設置される請求項1に記載の回転電機の冷却異常判定装置。
- 前記圧力検出手段は、回転電機の外部に設けられ、回転電機内部と連通孔を介して連通する圧力検出室に設置される請求項2または3に記載の回転電機の冷却異常判定装置。
- 前記異常判定手段は、検出圧力を異常判定値と比較して異常を判定する請求項1〜4のいずれか一つに記載の回転電機の冷却異常判定装置。
- 前記異常判定値は、回転電機回転数が上昇するほど高くなる圧力値に相当する値に設定される請求項5に記載の回転電機の冷却異常判定装置。
- 前記異常判定値は、冷媒の温度が上昇するほど高くなる圧力値に相当する値に設定される請求項5または6に記載の回転電機の冷却異常判定装。
- 前記異常判定手段は、検出圧力の平均値を異常判定値と比較して異常を判定する請求項1〜4のいずれか一つに記載の回転電機の冷却異常判定装置。
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