JP2004187058A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池の残量が低下しても一定水準の撮像機能を維持可能な撮像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】撮像装置1を作動させるための電池4と、電池4の残量を検知するための電池残量検知部9と、撮影するための光学系等を有する撮像部2と、撮像部2の撮像位置を変化させるための駆動部3と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部11と、を備えた撮像装置1であって、
電池4の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部9が検知すると、撮像部2を撮像位置記憶部11に記憶した所定の撮像位置へ移動後、駆動部3の動作を制限する構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】撮像装置1を作動させるための電池4と、電池4の残量を検知するための電池残量検知部9と、撮影するための光学系等を有する撮像部2と、撮像部2の撮像位置を変化させるための駆動部3と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部11と、を備えた撮像装置1であって、
電池4の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部9が検知すると、撮像部2を撮像位置記憶部11に記憶した所定の撮像位置へ移動後、駆動部3の動作を制限する構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源あるいは非常電源としての電池を内蔵した撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、LAN等のネットワークに接続可能な撮像装置が開発されてきている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このような撮像装置は、太陽電池や商用電源や風力発電機等の外部電源から供給される電力により作動すると共に、充電回路を通じて内蔵する電池に充電している。撮像装置に外部電源から電力が供給されなくなった場合、即ち太陽電池では日が沈んで使えなくなったり、商用電源では停電で使えなくなったり、風力発電では風が凪(なぎ)状態になったりした場合の非常時には、充電済みの電池から供給される電力が外部電源が復旧するまでの間の唯一の電源となる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−83241号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来の撮像装置では、内蔵する電池での作動を余儀なくされる非常時において、電池の残量が低下しても低下した電圧下で作動できるようには設定されていない。そのために、電池の残量が所定の水準以下になると機械的な動きを司る駆動部が十分に動作せず、又電池の残量によっては撮像装置の全体動作が停止するという課題を有していた。
【0006】
本発明は以上の課題を解決し、電池の残量が低下しても一定水準の撮像機能を維持可能な撮像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の撮像装置は、撮像装置を作動させるための電池と、電池の残量を検知するための電池残量検知部と、撮影するための光学系等を有する撮像部と、撮像部の撮像位置を変化させるための駆動部と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部と、を備えた撮像装置であって、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部に記憶した所定の撮像位置へ移動後、駆動部の動作を制限する構成としたものである。
【0008】
この発明によれば、電池の残量が低下しても一定水準の撮像機能を維持可能な撮像装置を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、撮像装置を作動させるための電池と、電池の残量を検知するための電池残量検知部と、撮影するための光学系等を有する撮像部と、撮像部の撮像位置を変化させるための駆動部と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部と、を備えた撮像装置であって、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部に記憶した所定の撮像位置へ移動後、前記駆動部の動作を制限する構成としたものであり、
駆動部が作動を停止する前に、撮像部を一定水準の撮像機能を維持可能な撮像位置に移動させるので、これ以降は撮像部の機械的動作が不必要となり、機能は限定されるものの撮像機能が長時間維持できるという作用を有する。
【0010】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、ネットワークに接続可能なネットワークインターフェイス部を有し、前記ネットワークインターフェイス部を介して受信した前記駆動部の動作要求に従って、前記駆動部を動作させる構成としたものであり、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部記憶した所定の撮像位置へ移動させるので、遠隔制御により駆動部を制御する撮像装置のように、電池の残量が少ないことに利用者が気づいても商用電源等の外部電源をすぐに接続することができないような装置であっても、駆動部が作動を停止する前に、撮像部を一定水準の撮像機能を維持可能な撮像位置に移動させるので、これ以降は撮像部の機械的動作が不必要となり、機能は限定されるものの撮像機能が長時間維持できるという作用を有する。
【0011】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記ネットワークインターフェイス部を介して送信されるデータに基づき、前記撮像位置記憶部を設定可能とした構成としたものであり、
遠隔地の利用者が駆動部の制御はできなくても常に見ておきたい撮像範囲を遠隔地の利用者がネットワークを介して設定できるという作用を有する。
【0012】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記駆動部の動作の制限には、前記ネットワークインターフェイス部を介して受信される前記駆動部の動作要求を拒否することを含む構成としたものであり、
遠隔地の利用者であっても駆動部を制御できないようにすることで、撮像機能を長時間維持することができるという作用を有する。
【0013】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1,2,3,4の内のいずれか1記載の発明において、前記駆動部を通常モードで迅速に駆動するか節電モードでゆっくり駆動するかを切り替える駆動モード切り替え部を備え、
前記電池の残量が所定の第二の水準まで低下したのを前記電池残量検知部が検知すると、前記駆動モード切り替え部は通常モードから節電モードに切り替えて前記駆動部を駆動する構成としたものであり、
駆動部を通常モードから節電モードに切り替えるので、撮像部の動きは緩慢になるものの撮像部の作動は維持されるという作用を有する。
【0014】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1,2,3,4,5の内のいずれか1記載の発明において、前記電池の残量が所定の水準に復帰すると、撮像位置や駆動モードが元の状態に復帰する構成としたものであり、
自動的に元の状態に復帰するので、一々撮像位置や駆動モードを切り替える手間が省けるという作用を有する。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
(実施の形態1)
本発明の一実施の形態は、撮像装置の電源である電池の残量が一定水準を割った場合でも何とか撮像機能を維持できるように、撮像部の機械的動作は緩慢になるものの、先ずは機械的動作を節電モードで行うようにして電池の消耗を抑え、更に電池の残量が低下した場合は撮像部の撮像位置を固定することで機械的動作を無くして電池の消耗を更に抑えて、最低限撮像機能の動作を図れるようにしたものである。
【0017】
以下、本発明の一実施の形態の詳細を図1〜図5を参照しながら説明する。
【0018】
図1は本発明の一実施の形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。図2〜図5は本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図である。
【0019】
従来の技術の項目で述べたように、撮像装置は太陽電池や商用電源や風力発電機等の外部電源から供給される電力により作動すると共に、充電回路を通じて内蔵する電池に充電している。撮像装置に外部電源から電力が供給されなくなった場合、即ち太陽電池では日が沈んで使えなくなったり、商用電源では停電で使えなくなったり、風力発電では風が凪(なぎ)状態になったりした場合の非常時には、充電済みの電池から供給される電力が外部電源が復旧するまでの間の唯一の電源となる。そこで、本発明では外部電源が復旧するまでの間、如何にして電池の消耗を抑えて撮像装置の撮像機能を維持できるようにしたかを以下に説明する。
【0020】
電池の消耗を抑えて撮像機能を維持するには二通りの方法がある。一つは電池の残量が所定の第二の水準まで低下すると、換言すると撮像部を機械的に作動可能なもののあまり長くは持ち堪えられない水準まで低下すると、撮像部を節電モードで作動させ、撮像部の作動は緩慢になるものの撮像機能自体は十分なものを維持する方法である。もう一つは電池の残量が所定の第一の水準まで低下すると、換言すると撮像部を機械的に作動可能なもののあまり長くは持ち堪えられない第二の水準よりもさらに電池残量が少ない水準まで低下すると、撮像部の撮像位置を固定して撮像部の機械的作動を凍結することで電池の消耗を極力抑えて最低限の撮像機能を維持する方法である。
【0021】
先ず、電池の残量が所定の第二水準まで(例えば容量の五割まで)低下した場合に、電池の消耗を抑えて撮像機能を維持する方法を説明する。
【0022】
図1に示すように、大別すると撮像装置1は、撮影するための光学系や撮像素子等を有する撮像部2と、撮像部2の撮像位置を変化させるために撮像部2を駆動する駆動部3と、撮像装置1の電池動作時(外部電源から電源が供給されず、電池のみで動作する状態)の電源となる電池4と、撮像装置1の制御全般を担いCPUやRAMやROM等から成る制御部5とで構成されている。また、撮像装置1には画像やその他必要な情報をLAN等のネットワークに送信し、又ネットワークからの制御コマンドを受信可能とするために、ネットワークインターフェイス部6が備わっている。
【0023】
撮像装置1はネットワークに接続された外部ネットワーク端末(図示せず)からの遠隔操作により撮像部2や駆動部3を制御することができるように構成されている。例えば、外部ネットワーク端末から送信される撮像部2の撮像位置変更要求をネットワークインターフェイス部6を通じて受信すると、制御部5によりその要求を解析し、駆動部3を制御する。又同様に、外部ネットワーク端末から送信される撮像位置情報をネットワークインターフェイス部6を通じて受信すると、制御部5によりその要求を解析し、後述の撮像位置記憶部11に記憶する。
【0024】
この撮像装置1は通常は外部電源7から供給される電力により作動すると共に、充電回路8を通じて内蔵する電池4に充電している。外部電源7から電力が供給されなくなった非常時には、外部電源7が復旧するまでの間は充電済みの電池4から供給される電力で撮像装置1は作動することになる。なお、撮像装置1には太陽電池、風力発電機等を組み込むことも可能である。
【0025】
撮像部2はズームレンズ等の光学系やCCD等の撮像素子で構成されており、撮像部2のズームレンズをズーミングして画角を広角領域から望遠領域まで変化させたり、撮像部2の首を上下左右に振ることで撮像部2の撮像位置を変化させることができる。撮像部2のズーミングや首振りを行うための駆動部3はモータやギア等で構成されており、撮像部2の撮像位置を変化させるにはかなりの電力を消費することになるが、電源が電池4のみである場合には、撮像装置1を作動させるための電力を電池4が供給できる時間は限定されている。電池4の残量が低下していくと最初に機械的動作をする駆動部3の部分が作動不能になるばかりでなく、場合によっては撮像装置1全体の動作自体ができなくなる。
【0026】
そこで、電池4の残量を電池残量検知部9で検知しておき、電池4の残量が減少して所定の第二水準まで低下した際に、電池4の消耗を極力抑えるための節電対策を実施するように設定しておく。
【0027】
以下に、どのような方法に基づき撮像装置1の消費電力を低減させるかを、図1及び図2を参照しながら説明する。外部電源7が停止して電池4から撮像装置1へ電力の供給が始まると、徐々に電池4の残量が低下するのを電池残量検知部9が検知する。例えば、電池4の容量の五割を所定の第二水準とするならば、電池4の残量が五割まで低下したのを電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを切り替えて今までの通常モードから節電モードに移行し、駆動部3を節電モードで作動させる。モード切り替え部10の駆動モードが通常モードであれば、駆動部3は撮像部2の撮像位置を迅速に変化させるが、駆動モードが節電モードであれば駆動部3は撮像部2の撮像位置をゆっくりと変化させる。撮像部2のズーミングや首振りを迅速に行うにはかなりの電力を消費するが、ズーミングや首振りを経済速度(航空機や船舶でいう巡航速度)で行えば、動作は遅くなるものの迅速に行う場合に比べて消費電力は少なくて済む。このようにズーミングや首振りを経済速度で行うのが節電モードである。なお、所定の第二水準の設定は任意であるので電池4の容量の何割に設定しても良いが、なるべく電池4の容量に余裕がある内に節電モードに移行するのが好ましい。
【0028】
さて、図3に示すように、外部電源7が復旧すると充電回路8を通じて再び電池4への充電が行われる。所定の第二水準を下回っていた電池4の容量が減少から増加に転じ、所定の第二水準まで回復したのを電池4の残量を検知している電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを切り替えて今までの節電モードから通常モードに移行し、駆動部3を通常モードで作動させて撮像部2の撮像位置を迅速に変化させる。
【0029】
まとめると、電池4の残量を検知している電池残量検知部9が電池4の残量が減少方向にあり所定の第二水準まで低下したのを検知すると、制御部5はモード切り替え部10を通常モードから節電モードに切り替えて電池4の消耗を極力抑える。また、電池残量検知部9が電池4の残量が増加方向にあり所定の第二水準まで回復したのを検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードから通常モードに切り替えて撮像部2の撮像位置を迅速に変化させるのである。
【0030】
なお、外部電源7が復旧した際には、前述したように電池4の残量を勘案して駆動モード切り替え部10の駆動モードを通常モードに切り替えても良いが、外部電源7が復旧した時点で撮像装置1には十分な電力が供給されると共に、電池4に対しても充電が行われるので、直ちに駆動モード切り替え部10の駆動モードを通常モードに切り替えるように設定しておいても良い。
【0031】
次に、電池の残量が所定の第一水準まで(例えば容量の二割まで)低下した場合に、電池の消耗を抑えて撮像機能を維持する方法を説明する。
【0032】
前述したように、電池動作時において、撮像装置1を作動させるための電力を電池4が供給できる時間は限定されている。撮像部2の撮像位置をズーミングや首振りで変化させるにはかなりの電力を消費するので、電池4の残量が低下していくと最初に機械的動作をする駆動部3の部分が作動不能になる場合があり、撮像部2の撮像位置を変化させられないようになる。
【0033】
そこで、電池4の残量を電池残量検知部9で検知しておき、電池4の残量が減少して前述した所定の第二水準まで低下した際に、電池4の消耗を極力抑えるための節電対策を実施し、電池4の容量の五割を所定の第二水準とするならば、電池4の残量が五割まで低下したのを電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを今までの通常モードから節電モードに切り替え、駆動部3を節電モードで作動させる。
【0034】
更に電池4の残量が減少して所定の第一水準まで低下した際に、電池4の消耗を極力抑えるための次の節電対策を実施するように設定しておく。
【0035】
以下に、どのような方法に基づき撮像装置1の撮像機能を確保するかを、図1及び図4を参照しながら説明する。外部電源7が停止して電池4から撮像装置1へ電力の供給が始まると、徐々に電池4の残量が低下するのを電池残量検知部9が検知する。例えば、電池4の容量の二割を所定の第一水準とするならば、電池4の残量が二割まで低下したのを電池残量検知部9が検知すると、制御部5は撮像位置記憶部11に記憶済みの所定の撮像位置を読み出し、現在の節電モードで駆動部3を作動させて経済速度で撮像部2のズーミングや首振りを行い、撮像部2の撮像位置を所定の撮像位置まで変化させて撮像部2をこの撮像位置で固定する。
【0036】
撮像位置記憶部11に記憶させておく所定の撮像位置とは次のようなものである。例えば、撮像部2のズームレンズの画角は最大広角(例えば画角74度ならば35mmフィルム換算で28mmの広角に相当)に設定し、撮像部2の首振りは中央(上下左右に0度の位置)に設定する。例えば、撮像部2のズームレンズの画角は最大望遠(例えば画角18度30分ならば35mmフィルム換算で135mmの望遠に相当)に設定し、撮像部2の首振りは下に10度、右に10度に設定する等々である。所定の撮像位置は撮像装置1の設置場所により最適な状態を任意に設定できるようになっている。
【0037】
なお、この設定は、ネットワークに接続された外部ネットワーク端末から送信される撮像部2の固定位置情報を、ネットワークインターフェイス部6を介して受信し、制御部5により撮像位置記憶部11にその固定位置情報を設定することにより行われる。
【0038】
撮像部2の撮像位置を所定の撮像位置で固定し、これ以降は撮像装置1は駆動部3の動作を禁止して機械的動作を全く行わない節電状態に移行する。従って、電力の消費の多い駆動部3による電力消費を避けることができることになる。因に、この駆動部3の動作の禁止には、ネットワークインターフェイス部6を介して受信した駆動部3の動作要求を拒否することも含まれる。つまり、電池4の電力の残量が乏しい状態での撮像部2の外部からの遠隔操作を許していると、電池4の電力が更に低下して撮像部2が動作途中で停止することも有り得るので、予防措置としてネットワークインターフェイス部6を介して受信した駆動部3の動作要求を拒否するということである。なお、所定の第一水準の設定は任意であるので電池4の容量の何割に設定しても良いが、なるべく電池4の容量に余裕がある内に節電状態に移行するのが好ましい。
【0039】
さて、図5に示すように、外部電源7が復旧すると充電回路8を通じて再び電池4への充電が行われる。所定の第一水準を下回っていた電池4の容量が減少から増加に転じ、所定の第一水準まで回復したのを電池4の残量を検知している電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動部3の動作の禁止を解き駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードに復帰させる。更に電池4への充電が行われ、所定の第二水準を下回っていた電池4の容量が所定の第二水準まで回復したのを電池4の残量を検知している電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを今までの節電モードから通常モードに切り替え、駆動部3を通常モードで作動させて撮像部2の撮像位置を迅速に変化させる。
【0040】
まとめると、電池4の残量を検知している電池残量検知部9が電池4の残量が減少方向にあり所定の第一水準まで低下したのを検知すると、制御部5は現在の節電モードで駆動部3を作動させて撮像部2の撮像位置を所定の撮像位置まで変化させる。そして、制御部5は駆動部3の動作を禁止することにより、撮像部2をこの撮像位置で固定して電池4の消耗を極力抑える。また、電池残量検知部9が電池4の残量が増加方向にあり所定の第一水準まで回復したのを検知すると、制御部5は駆動部3の動作の禁止を解き、駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードに復帰させて撮像部2の撮像位置を経済速度で変化させる。更に電池4への充電が行われて電池4の残量が所定の第二水準まで回復したのを電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードから通常モードに切り替えて撮像部2の撮像位置を迅速に変化させるのである。
【0041】
なお、外部電源7が復旧した際には、前述したように電池4の残量を勘案して駆動部3の動作の禁止を解き、駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードに復帰させても良いが、外部電源7が復旧した時点(外部電源7の接続を検出した時点)で撮像装置1には十分な電力が供給されると共に、電池4に対しても充電が行われるので、直ちに駆動部3の動作の禁止を解き、駆動モード切り替え部10の駆動モードを一挙に通常モードに復帰させるように設定しておいても良い。
【0042】
前述したように、撮像装置1にはネットワークインターフェイス部6が備わっているので、撮像装置1をLAN等のネットワークに接続して撮像装置1の電池残量検知部9が検知した電池4の残量や、現在の駆動モードが通常モードなのか節電モードなのかを外部モニタに表示するようにしても良い。また、表示された電池4の残量や現在の駆動モードを確認した外部モニタの監視者が、必要に応じて遠隔操作で駆動モード切り替え部10の駆動モードを切り替えるようにしても良い。更に、外部モニタの監視者が遠隔操作で撮像位置を変化させ、撮像位置からの画像を確認しながら撮像部2を最適な撮像位置で固定したり、あるいは撮像位置の解除をするようにしても良い。
【0043】
以上に述べたように、本発明では撮像装置の電源である電池の残量が低下した場合には、先ず撮像部の機械的動作は節電モードで作動させ、更に電池の残量が低下すると今度は撮像部の撮像位置を固定して機械的動作を禁止し、節電対策を講じることで電池の消耗を極力抑えるようにしたので、撮像機能を長時間に亘り維持することが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の撮像装置によれば、撮像装置を作動させるための電池と、電池の残量を検知するための電池残量検知部と、撮影するための光学系等を有する撮像部と、撮像部の撮像位置を変化させるための駆動部と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部と、を備えた撮像装置であって、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部に記憶した所定の撮像位置へ移動後、駆動部の動作を制限する構成としたものである。
【0045】
このことにより、電力の消費の多い駆動部の動作を制限することができるため、撮像装置の機械的動作は制限されるものの電池の消耗は最小限度まで抑えられるので、長時間に亘り最低限度の撮像機能を維持できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による撮像装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図
【図3】本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図
【図4】本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図
【図5】本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図
【符号の説明】
1 撮像装置
2 撮像部
3 駆動部
4 電池
5 制御部
6 ネットワークインターフェイス部
7 外部電源
8 充電回路
9 電池残量検知部
10 駆動モード切り替え部
11 撮像位置記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源あるいは非常電源としての電池を内蔵した撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、LAN等のネットワークに接続可能な撮像装置が開発されてきている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このような撮像装置は、太陽電池や商用電源や風力発電機等の外部電源から供給される電力により作動すると共に、充電回路を通じて内蔵する電池に充電している。撮像装置に外部電源から電力が供給されなくなった場合、即ち太陽電池では日が沈んで使えなくなったり、商用電源では停電で使えなくなったり、風力発電では風が凪(なぎ)状態になったりした場合の非常時には、充電済みの電池から供給される電力が外部電源が復旧するまでの間の唯一の電源となる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−83241号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような従来の撮像装置では、内蔵する電池での作動を余儀なくされる非常時において、電池の残量が低下しても低下した電圧下で作動できるようには設定されていない。そのために、電池の残量が所定の水準以下になると機械的な動きを司る駆動部が十分に動作せず、又電池の残量によっては撮像装置の全体動作が停止するという課題を有していた。
【0006】
本発明は以上の課題を解決し、電池の残量が低下しても一定水準の撮像機能を維持可能な撮像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の撮像装置は、撮像装置を作動させるための電池と、電池の残量を検知するための電池残量検知部と、撮影するための光学系等を有する撮像部と、撮像部の撮像位置を変化させるための駆動部と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部と、を備えた撮像装置であって、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部に記憶した所定の撮像位置へ移動後、駆動部の動作を制限する構成としたものである。
【0008】
この発明によれば、電池の残量が低下しても一定水準の撮像機能を維持可能な撮像装置を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、撮像装置を作動させるための電池と、電池の残量を検知するための電池残量検知部と、撮影するための光学系等を有する撮像部と、撮像部の撮像位置を変化させるための駆動部と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部と、を備えた撮像装置であって、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部に記憶した所定の撮像位置へ移動後、前記駆動部の動作を制限する構成としたものであり、
駆動部が作動を停止する前に、撮像部を一定水準の撮像機能を維持可能な撮像位置に移動させるので、これ以降は撮像部の機械的動作が不必要となり、機能は限定されるものの撮像機能が長時間維持できるという作用を有する。
【0010】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、ネットワークに接続可能なネットワークインターフェイス部を有し、前記ネットワークインターフェイス部を介して受信した前記駆動部の動作要求に従って、前記駆動部を動作させる構成としたものであり、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部記憶した所定の撮像位置へ移動させるので、遠隔制御により駆動部を制御する撮像装置のように、電池の残量が少ないことに利用者が気づいても商用電源等の外部電源をすぐに接続することができないような装置であっても、駆動部が作動を停止する前に、撮像部を一定水準の撮像機能を維持可能な撮像位置に移動させるので、これ以降は撮像部の機械的動作が不必要となり、機能は限定されるものの撮像機能が長時間維持できるという作用を有する。
【0011】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記ネットワークインターフェイス部を介して送信されるデータに基づき、前記撮像位置記憶部を設定可能とした構成としたものであり、
遠隔地の利用者が駆動部の制御はできなくても常に見ておきたい撮像範囲を遠隔地の利用者がネットワークを介して設定できるという作用を有する。
【0012】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記駆動部の動作の制限には、前記ネットワークインターフェイス部を介して受信される前記駆動部の動作要求を拒否することを含む構成としたものであり、
遠隔地の利用者であっても駆動部を制御できないようにすることで、撮像機能を長時間維持することができるという作用を有する。
【0013】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1,2,3,4の内のいずれか1記載の発明において、前記駆動部を通常モードで迅速に駆動するか節電モードでゆっくり駆動するかを切り替える駆動モード切り替え部を備え、
前記電池の残量が所定の第二の水準まで低下したのを前記電池残量検知部が検知すると、前記駆動モード切り替え部は通常モードから節電モードに切り替えて前記駆動部を駆動する構成としたものであり、
駆動部を通常モードから節電モードに切り替えるので、撮像部の動きは緩慢になるものの撮像部の作動は維持されるという作用を有する。
【0014】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1,2,3,4,5の内のいずれか1記載の発明において、前記電池の残量が所定の水準に復帰すると、撮像位置や駆動モードが元の状態に復帰する構成としたものであり、
自動的に元の状態に復帰するので、一々撮像位置や駆動モードを切り替える手間が省けるという作用を有する。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
(実施の形態1)
本発明の一実施の形態は、撮像装置の電源である電池の残量が一定水準を割った場合でも何とか撮像機能を維持できるように、撮像部の機械的動作は緩慢になるものの、先ずは機械的動作を節電モードで行うようにして電池の消耗を抑え、更に電池の残量が低下した場合は撮像部の撮像位置を固定することで機械的動作を無くして電池の消耗を更に抑えて、最低限撮像機能の動作を図れるようにしたものである。
【0017】
以下、本発明の一実施の形態の詳細を図1〜図5を参照しながら説明する。
【0018】
図1は本発明の一実施の形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。図2〜図5は本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図である。
【0019】
従来の技術の項目で述べたように、撮像装置は太陽電池や商用電源や風力発電機等の外部電源から供給される電力により作動すると共に、充電回路を通じて内蔵する電池に充電している。撮像装置に外部電源から電力が供給されなくなった場合、即ち太陽電池では日が沈んで使えなくなったり、商用電源では停電で使えなくなったり、風力発電では風が凪(なぎ)状態になったりした場合の非常時には、充電済みの電池から供給される電力が外部電源が復旧するまでの間の唯一の電源となる。そこで、本発明では外部電源が復旧するまでの間、如何にして電池の消耗を抑えて撮像装置の撮像機能を維持できるようにしたかを以下に説明する。
【0020】
電池の消耗を抑えて撮像機能を維持するには二通りの方法がある。一つは電池の残量が所定の第二の水準まで低下すると、換言すると撮像部を機械的に作動可能なもののあまり長くは持ち堪えられない水準まで低下すると、撮像部を節電モードで作動させ、撮像部の作動は緩慢になるものの撮像機能自体は十分なものを維持する方法である。もう一つは電池の残量が所定の第一の水準まで低下すると、換言すると撮像部を機械的に作動可能なもののあまり長くは持ち堪えられない第二の水準よりもさらに電池残量が少ない水準まで低下すると、撮像部の撮像位置を固定して撮像部の機械的作動を凍結することで電池の消耗を極力抑えて最低限の撮像機能を維持する方法である。
【0021】
先ず、電池の残量が所定の第二水準まで(例えば容量の五割まで)低下した場合に、電池の消耗を抑えて撮像機能を維持する方法を説明する。
【0022】
図1に示すように、大別すると撮像装置1は、撮影するための光学系や撮像素子等を有する撮像部2と、撮像部2の撮像位置を変化させるために撮像部2を駆動する駆動部3と、撮像装置1の電池動作時(外部電源から電源が供給されず、電池のみで動作する状態)の電源となる電池4と、撮像装置1の制御全般を担いCPUやRAMやROM等から成る制御部5とで構成されている。また、撮像装置1には画像やその他必要な情報をLAN等のネットワークに送信し、又ネットワークからの制御コマンドを受信可能とするために、ネットワークインターフェイス部6が備わっている。
【0023】
撮像装置1はネットワークに接続された外部ネットワーク端末(図示せず)からの遠隔操作により撮像部2や駆動部3を制御することができるように構成されている。例えば、外部ネットワーク端末から送信される撮像部2の撮像位置変更要求をネットワークインターフェイス部6を通じて受信すると、制御部5によりその要求を解析し、駆動部3を制御する。又同様に、外部ネットワーク端末から送信される撮像位置情報をネットワークインターフェイス部6を通じて受信すると、制御部5によりその要求を解析し、後述の撮像位置記憶部11に記憶する。
【0024】
この撮像装置1は通常は外部電源7から供給される電力により作動すると共に、充電回路8を通じて内蔵する電池4に充電している。外部電源7から電力が供給されなくなった非常時には、外部電源7が復旧するまでの間は充電済みの電池4から供給される電力で撮像装置1は作動することになる。なお、撮像装置1には太陽電池、風力発電機等を組み込むことも可能である。
【0025】
撮像部2はズームレンズ等の光学系やCCD等の撮像素子で構成されており、撮像部2のズームレンズをズーミングして画角を広角領域から望遠領域まで変化させたり、撮像部2の首を上下左右に振ることで撮像部2の撮像位置を変化させることができる。撮像部2のズーミングや首振りを行うための駆動部3はモータやギア等で構成されており、撮像部2の撮像位置を変化させるにはかなりの電力を消費することになるが、電源が電池4のみである場合には、撮像装置1を作動させるための電力を電池4が供給できる時間は限定されている。電池4の残量が低下していくと最初に機械的動作をする駆動部3の部分が作動不能になるばかりでなく、場合によっては撮像装置1全体の動作自体ができなくなる。
【0026】
そこで、電池4の残量を電池残量検知部9で検知しておき、電池4の残量が減少して所定の第二水準まで低下した際に、電池4の消耗を極力抑えるための節電対策を実施するように設定しておく。
【0027】
以下に、どのような方法に基づき撮像装置1の消費電力を低減させるかを、図1及び図2を参照しながら説明する。外部電源7が停止して電池4から撮像装置1へ電力の供給が始まると、徐々に電池4の残量が低下するのを電池残量検知部9が検知する。例えば、電池4の容量の五割を所定の第二水準とするならば、電池4の残量が五割まで低下したのを電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを切り替えて今までの通常モードから節電モードに移行し、駆動部3を節電モードで作動させる。モード切り替え部10の駆動モードが通常モードであれば、駆動部3は撮像部2の撮像位置を迅速に変化させるが、駆動モードが節電モードであれば駆動部3は撮像部2の撮像位置をゆっくりと変化させる。撮像部2のズーミングや首振りを迅速に行うにはかなりの電力を消費するが、ズーミングや首振りを経済速度(航空機や船舶でいう巡航速度)で行えば、動作は遅くなるものの迅速に行う場合に比べて消費電力は少なくて済む。このようにズーミングや首振りを経済速度で行うのが節電モードである。なお、所定の第二水準の設定は任意であるので電池4の容量の何割に設定しても良いが、なるべく電池4の容量に余裕がある内に節電モードに移行するのが好ましい。
【0028】
さて、図3に示すように、外部電源7が復旧すると充電回路8を通じて再び電池4への充電が行われる。所定の第二水準を下回っていた電池4の容量が減少から増加に転じ、所定の第二水準まで回復したのを電池4の残量を検知している電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを切り替えて今までの節電モードから通常モードに移行し、駆動部3を通常モードで作動させて撮像部2の撮像位置を迅速に変化させる。
【0029】
まとめると、電池4の残量を検知している電池残量検知部9が電池4の残量が減少方向にあり所定の第二水準まで低下したのを検知すると、制御部5はモード切り替え部10を通常モードから節電モードに切り替えて電池4の消耗を極力抑える。また、電池残量検知部9が電池4の残量が増加方向にあり所定の第二水準まで回復したのを検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードから通常モードに切り替えて撮像部2の撮像位置を迅速に変化させるのである。
【0030】
なお、外部電源7が復旧した際には、前述したように電池4の残量を勘案して駆動モード切り替え部10の駆動モードを通常モードに切り替えても良いが、外部電源7が復旧した時点で撮像装置1には十分な電力が供給されると共に、電池4に対しても充電が行われるので、直ちに駆動モード切り替え部10の駆動モードを通常モードに切り替えるように設定しておいても良い。
【0031】
次に、電池の残量が所定の第一水準まで(例えば容量の二割まで)低下した場合に、電池の消耗を抑えて撮像機能を維持する方法を説明する。
【0032】
前述したように、電池動作時において、撮像装置1を作動させるための電力を電池4が供給できる時間は限定されている。撮像部2の撮像位置をズーミングや首振りで変化させるにはかなりの電力を消費するので、電池4の残量が低下していくと最初に機械的動作をする駆動部3の部分が作動不能になる場合があり、撮像部2の撮像位置を変化させられないようになる。
【0033】
そこで、電池4の残量を電池残量検知部9で検知しておき、電池4の残量が減少して前述した所定の第二水準まで低下した際に、電池4の消耗を極力抑えるための節電対策を実施し、電池4の容量の五割を所定の第二水準とするならば、電池4の残量が五割まで低下したのを電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを今までの通常モードから節電モードに切り替え、駆動部3を節電モードで作動させる。
【0034】
更に電池4の残量が減少して所定の第一水準まで低下した際に、電池4の消耗を極力抑えるための次の節電対策を実施するように設定しておく。
【0035】
以下に、どのような方法に基づき撮像装置1の撮像機能を確保するかを、図1及び図4を参照しながら説明する。外部電源7が停止して電池4から撮像装置1へ電力の供給が始まると、徐々に電池4の残量が低下するのを電池残量検知部9が検知する。例えば、電池4の容量の二割を所定の第一水準とするならば、電池4の残量が二割まで低下したのを電池残量検知部9が検知すると、制御部5は撮像位置記憶部11に記憶済みの所定の撮像位置を読み出し、現在の節電モードで駆動部3を作動させて経済速度で撮像部2のズーミングや首振りを行い、撮像部2の撮像位置を所定の撮像位置まで変化させて撮像部2をこの撮像位置で固定する。
【0036】
撮像位置記憶部11に記憶させておく所定の撮像位置とは次のようなものである。例えば、撮像部2のズームレンズの画角は最大広角(例えば画角74度ならば35mmフィルム換算で28mmの広角に相当)に設定し、撮像部2の首振りは中央(上下左右に0度の位置)に設定する。例えば、撮像部2のズームレンズの画角は最大望遠(例えば画角18度30分ならば35mmフィルム換算で135mmの望遠に相当)に設定し、撮像部2の首振りは下に10度、右に10度に設定する等々である。所定の撮像位置は撮像装置1の設置場所により最適な状態を任意に設定できるようになっている。
【0037】
なお、この設定は、ネットワークに接続された外部ネットワーク端末から送信される撮像部2の固定位置情報を、ネットワークインターフェイス部6を介して受信し、制御部5により撮像位置記憶部11にその固定位置情報を設定することにより行われる。
【0038】
撮像部2の撮像位置を所定の撮像位置で固定し、これ以降は撮像装置1は駆動部3の動作を禁止して機械的動作を全く行わない節電状態に移行する。従って、電力の消費の多い駆動部3による電力消費を避けることができることになる。因に、この駆動部3の動作の禁止には、ネットワークインターフェイス部6を介して受信した駆動部3の動作要求を拒否することも含まれる。つまり、電池4の電力の残量が乏しい状態での撮像部2の外部からの遠隔操作を許していると、電池4の電力が更に低下して撮像部2が動作途中で停止することも有り得るので、予防措置としてネットワークインターフェイス部6を介して受信した駆動部3の動作要求を拒否するということである。なお、所定の第一水準の設定は任意であるので電池4の容量の何割に設定しても良いが、なるべく電池4の容量に余裕がある内に節電状態に移行するのが好ましい。
【0039】
さて、図5に示すように、外部電源7が復旧すると充電回路8を通じて再び電池4への充電が行われる。所定の第一水準を下回っていた電池4の容量が減少から増加に転じ、所定の第一水準まで回復したのを電池4の残量を検知している電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動部3の動作の禁止を解き駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードに復帰させる。更に電池4への充電が行われ、所定の第二水準を下回っていた電池4の容量が所定の第二水準まで回復したのを電池4の残量を検知している電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを今までの節電モードから通常モードに切り替え、駆動部3を通常モードで作動させて撮像部2の撮像位置を迅速に変化させる。
【0040】
まとめると、電池4の残量を検知している電池残量検知部9が電池4の残量が減少方向にあり所定の第一水準まで低下したのを検知すると、制御部5は現在の節電モードで駆動部3を作動させて撮像部2の撮像位置を所定の撮像位置まで変化させる。そして、制御部5は駆動部3の動作を禁止することにより、撮像部2をこの撮像位置で固定して電池4の消耗を極力抑える。また、電池残量検知部9が電池4の残量が増加方向にあり所定の第一水準まで回復したのを検知すると、制御部5は駆動部3の動作の禁止を解き、駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードに復帰させて撮像部2の撮像位置を経済速度で変化させる。更に電池4への充電が行われて電池4の残量が所定の第二水準まで回復したのを電池残量検知部9が検知すると、制御部5は駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードから通常モードに切り替えて撮像部2の撮像位置を迅速に変化させるのである。
【0041】
なお、外部電源7が復旧した際には、前述したように電池4の残量を勘案して駆動部3の動作の禁止を解き、駆動モード切り替え部10の駆動モードを節電モードに復帰させても良いが、外部電源7が復旧した時点(外部電源7の接続を検出した時点)で撮像装置1には十分な電力が供給されると共に、電池4に対しても充電が行われるので、直ちに駆動部3の動作の禁止を解き、駆動モード切り替え部10の駆動モードを一挙に通常モードに復帰させるように設定しておいても良い。
【0042】
前述したように、撮像装置1にはネットワークインターフェイス部6が備わっているので、撮像装置1をLAN等のネットワークに接続して撮像装置1の電池残量検知部9が検知した電池4の残量や、現在の駆動モードが通常モードなのか節電モードなのかを外部モニタに表示するようにしても良い。また、表示された電池4の残量や現在の駆動モードを確認した外部モニタの監視者が、必要に応じて遠隔操作で駆動モード切り替え部10の駆動モードを切り替えるようにしても良い。更に、外部モニタの監視者が遠隔操作で撮像位置を変化させ、撮像位置からの画像を確認しながら撮像部2を最適な撮像位置で固定したり、あるいは撮像位置の解除をするようにしても良い。
【0043】
以上に述べたように、本発明では撮像装置の電源である電池の残量が低下した場合には、先ず撮像部の機械的動作は節電モードで作動させ、更に電池の残量が低下すると今度は撮像部の撮像位置を固定して機械的動作を禁止し、節電対策を講じることで電池の消耗を極力抑えるようにしたので、撮像機能を長時間に亘り維持することが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように本発明の撮像装置によれば、撮像装置を作動させるための電池と、電池の残量を検知するための電池残量検知部と、撮影するための光学系等を有する撮像部と、撮像部の撮像位置を変化させるための駆動部と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部と、を備えた撮像装置であって、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部に記憶した所定の撮像位置へ移動後、駆動部の動作を制限する構成としたものである。
【0045】
このことにより、電力の消費の多い駆動部の動作を制限することができるため、撮像装置の機械的動作は制限されるものの電池の消耗は最小限度まで抑えられるので、長時間に亘り最低限度の撮像機能を維持できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による撮像装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図
【図3】本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図
【図4】本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図
【図5】本発明の一実施の形態による撮像装置の節電機能を示す模式図
【符号の説明】
1 撮像装置
2 撮像部
3 駆動部
4 電池
5 制御部
6 ネットワークインターフェイス部
7 外部電源
8 充電回路
9 電池残量検知部
10 駆動モード切り替え部
11 撮像位置記憶部
Claims (6)
- 撮像装置を作動させるための電池と、電池の残量を検知するための電池残量検知部と、撮影するための光学系等を有する撮像部と、撮像部の撮像位置を変化させるための駆動部と、所定の撮像位置を記憶するための撮像位置記憶部と、を備えた撮像装置であって、
電池の残量が所定の第一の水準まで低下したのを電池残量検知部が検知すると、撮像部を撮像位置記憶部に記憶した所定の撮像位置へ移動後、前記駆動部の動作を制限することを特徴とする撮像装置。 - ネットワークに接続可能なネットワークインターフェイス部を有し、前記ネットワークインターフェイス部を介して受信した前記駆動部の動作要求に従って、前記駆動部を動作させることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 前記ネットワークインターフェイス部を介して送信されるデータに基づき、前記撮像位置記憶部を設定可能としたことを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
- 前記駆動部の動作の制限には、前記ネットワークインターフェイス部を介して受信される前記駆動部の動作要求を拒否することを含むことを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
- 前記駆動部を通常モードで迅速に駆動するか節電モードでゆっくり駆動するかを切り替える駆動モード切り替え部を備え、
前記電池の残量が所定の第二の水準まで低下したのを前記電池残量検知部が検知すると、前記駆動モード切り替え部は通常モードから節電モードに切り替えて前記駆動部を駆動することを特徴とする請求項1,2,3,4の内のいずれか1記載の撮像装置。 - 前記電池の残量が所定の水準に復帰すると、撮像位置や駆動モードが元の状態に復帰することを特徴とする請求項1,2,3,4,5の内のいずれか1記載の撮像装置。
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