JP2004186724A - 画像処理方法,画像記録装置,該装置の機能を実現するプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】i×j画素(i・jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットを用いて記録を行う際に、特定のドットパターンによって擬似輪郭が発生するという問題を解決し、多値データの転送効率を向上させる。
【解決手段】M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化し、その量子化したデータに基づいて、3値以上の階調数を出力可能な出力装置によって画像データを出力する。量子化においては、N=2×i×j(i・jは2以上の2のべき乗)の関係を満たすN値に量子化し、i×j画素のドットを組合せたドットパターンをN値の夫々に対応して用いることにより、そのドットパターンによって形成した画像データを出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化し、その量子化したデータに基づいて、3値以上の階調数を出力可能な出力装置によって画像データを出力する。量子化においては、N=2×i×j(i・jは2以上の2のべき乗)の関係を満たすN値に量子化し、i×j画素のドットを組合せたドットパターンをN値の夫々に対応して用いることにより、そのドットパターンによって形成した画像データを出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理方法、画像記録装置、該装置の機能を実現するコンピュータプログラム及び記録媒体に関し、より具体的には、多値の画像データを高精細かつ高階調に記録する画像記録技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナやディジタルカメラ等の入力装置で読み取った多値画像データをプリンタやディスプレイ等の出力装置に出力する画像入出力システムが存在する。その際に、入力装置で読み取った多値(例えば8ビット精度ならば256階調)の画像データを出力装置が出力可能な階調数の画像データに変換し、擬似的に連続階調を表現する方法として、擬似中間調処理というものが存在する。中でも出力装置がドットのON/オフのみの2値しか表現できないときには、2値化処理が従来から行われている。
【0003】
2値化処理においては、解像性と階調性に共に優れたものとして誤差拡散法や平均誤差最小法が存在する。誤差拡散法と平均誤差最小法は、誤差の拡散作業をいつ行うかが異なるだけであり、論理的には等価なものである。さらにこの誤差拡散処理を2値だけでなく、3値以上の階調数にも適応したものとして、多値誤差拡散法が存在する。多値誤差拡散法は、2値誤差拡散法と同様に、階調性と解像性に優れた処理が可能である。
【0004】
出力装置において、3値以上の階調数を確保するために各種の方式がある。例えば、インクジェットプリンタにおいては吐出するインク量を制御することにより小,中,大ドットのようにドット径を変化させる方式や、ドットの重ね打ちや、濃度が異なったインクないし濃淡インクを用いて3値化以上の階調数を再現する方式が用いられる。濃淡インクを用いる場合、一般的には、淡インクの濃度を濃インクの1/2〜1/6に希釈して用いる。また電子写真においては、書込みの露光をパルス幅分割して1ドットを形成する露光量を制御する方式や、露光で用いるレーザー光の強度に強弱を加えることでドット径を変調させる方式が用いられている。
【0005】
また、最近のインクジェット方式を用いた記録装置のように、高解像度の2値出力装置では、よりなめらかな中間調の画像を高速処理するために、ドットパターンを用いた多値誤差拡散法が利用されている(以下、「インデックス法」と称す)。インデックス法の一例を600×600dpiの解像度のインクジェット記録装置を例に説明する。
【0006】
図10は、インデックス法における処理の流れの一例を説明するための図である。図10に示すように、ホスト100のアプリケーション101から出力された多値データは、ホスト内にある制御部102に送られる。この際、制御部102が受け取る多値データの解像度は、出力装置107の解像度600×600dpiよりも低い解像度300×300dpiとする。制御部102内では、出力装置固有の色処理103が施され、5値化処理104で誤差拡散法によって5値化される。
【0007】
そして、「0」〜「4」の整数に5値化されたデータが圧縮処理105で圧縮され、インターフェース106を介して出力装置107に転送され、出力装置107内の制御部に用意されているドットパターンへの変換、すなわちインデックスパターンによる展開108が行われ、記録ヘッド109で出力される。図11及び図12は、上記出力装置の制御部に用意されているドットパターンの例を示す図である。図11及び図12において、空白の四角はドットを打たないことを示し(以下、ドットオフ)、網点の四角は通常インクを希釈した淡い濃度インク(以下、淡インク)のドットを打つことを示し、黒い四角は通常のインク濃度(以下、通常インク)によるドットを示す。以下、ドットパターンを示す各図においても同様とする。
【0008】
上記の方法では、量子化処理を600×600dpiでなく300×300dpiで行うことにより、誤差拡散の処理時間をおよそ4分の1とし、更にドットオン/オフの2階調でしか表現できなかった各画素を拡張することによって5階調の表現を可能としている。
【0009】
また、濃淡インクを用いたインクジェット記録装置では、図12に示すような9値のインデックス法を利用することにより、粒状性の目立たない9階調の高品位の出力が実現可能である。
【0010】
図13は、同一階調で取り得るドットパターンについて示す図である。例えば、特許文献1は、図11のドットパターンに対して、図13に示すように同一階調で取り得る複数のドットパターンから、ランダムにパターンを選択して出力する技術を開示している。インデックス法においては、図11のドットパターンのうち、特定の均一なドットパターンで画像が埋め尽くされることがある。均一なドットパターンで画像が埋めつくされると、粒状性が極端に良くなるため、グラデーション画像を出力したときに擬似輪郭が生じてしまうことがある。このような現象に対し、特許文献1を用いれば、同一階調であっても異なるドットパターンをランダムに選択することで、擬似輪郭を解消することができる。
【0011】
また、特許文献2は、図10のインターフェース106における転送を高速化する技術を開示している。制御部102にて5値化した情報を4ビットで出力装置107へ転送するのは効率が悪いため、特許文献2では、制御部102より出力されるデータを複数画素集め、転送に適したビットコードに変換して出力装置107に転送することにより、転送を高速化している。
【0012】
さらに特許文献2では、CMK版は前記5値で量子化し、Y版は4値で量子化することで、Y版のデータが2ビットであるため、高速に転送することができる技術が開示されている。
【0013】
【特許文献1】
特開平9−046522号公報
【特許文献2】
特開2001−69358号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
図14は、9値化したドットパターンの例を示す図である。近年、ハイライト部の粒状性向上のために濃淡インクを用いたインクジェットプリンタが増えてきている。濃淡インクを用いた場合のインデックス法は、多値データを9値化し、図14に示すドットパターンを割り付ける。特許文献1の技術を用いて、図14に示す濃淡インクのドットパターンから同諧調のドットパターンをランダムに選択したとしても、淡インクドットからなるドットパターン「4」によって画像が埋めつくされることにより擬似輪郭が生じてしまう。
【0015】
さらに、データ転送においては、2のべき乗で転送することが望ましい。しかしながら、9値のデータを何画素集めたとしてもデータ転送に最適な2のべき乗にならないので、ダミーデータを加えて転送することになり、転送効率が悪いという問題が生じる。
【0016】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、画像データを多値誤差拡散処理して出力可能な画像出力装置において、i×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットパターンを用いて記録を行う際に、特定のドットパターンによって擬似輪郭が発生するという問題を解決し、多値データの転送効率を向上させることができる画像処理方法、画像処理装置、該装置の機能を実現するプログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化し、該量子化したデータに基づいて、3値以上の階調数を出力可能な出力装置によって画像データを出力する画像処理方法であって、前記量子化は、N=2×i×j(i,jは2以上の2のべき乗)の関係を満たすN値への量子化であり、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴としたものである。
【0018】
請求項2の発明は、M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化し、量子化したデータに基づいて、3値以上の階調数を出力可能な出力装置によって画像データを出力する画像処理方法であって、前記量子化は、3値とi×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)の組合せにより(2×i×j)+1の階調表現可能なドットの組合せのうち、特定の1つのドットパターンを発生させないようにすることにより、N=2×i×jの関係を満たすN値への量子化であり、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴としたものである。
【0019】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記3値をドットオフ,小ドット,及び大ドットとしたとき、前記特定の1つのドットパターンは、前記i×j画素を小ドットで埋め尽くすドットパターンであることを特徴としたものである。
【0020】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記3値をドットオフ,小ドット,及び大ドットとしたとき、前記特定の1つのドットパターンは、前記i×j画素を小ドットと大ドットによって構成するドットパターンの1つであることを特徴としたものである。
【0021】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1の発明において、前記N値を8値とし、2×2画素のドットの組合せで該8値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0022】
請求項6の発明は、請求項1ないし4のいずれか1の発明において、前記N値を16値とし、4×2画素のドットの組合せで該16値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0023】
請求項7の発明は、請求項1ないし4のいずれか1の発明において、前記N値を32値とし、4×4画素のドットの組合せで該32値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0024】
請求項8の発明は、少なくとも高速処理モードと該高速処理モードより高画質なモードとが実行可能な場合に、該高速処理モードにおいて請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像処理方法を実行することを特徴としたものである。
【0025】
請求項9の発明は、M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化する量子化手段と、3値以上の階調数で画像データを出力可能で、該量子化手段で量子化されたデータに基づいて画像データを出力する画像出力手段を備える画像記録装置であって、前記量子化手段は、N=2×i×j(i・jは2以上の2のべき乗)の関係を満たすN値に量子化し、前記画像出力手段は、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴としたものである。
【0026】
請求項10の発明は、M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化する量子化手段と、3値以上の階調数で画像データを出力可能で、該量子化手段で量子化したデータに基づいて画像データを出力する画像出力手段を備える画像記録装置であって、前記量子化手段は、3値とi×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)の組合せにより(2×i×j)+1の階調表現可能なドットの組合せのうち、特定の1つのドットパターンを発生させないことにより、N=2×i×jの関係を満たすN値に量子化し、前記画像出力手段は、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴としたものである。
【0027】
請求項11の発明は、請求項10の発明において、前記画像出力手段は、ドットオフ,小ドット,及び大ドットによって前記3値の階調表現が可能であり、前記特定の1つのドットパターンが、前記i×j画素を小ドットで埋め尽くすドットパターンであることを特徴としたものである。
【0028】
請求項12の発明は、請求項10の発明において、前記画像出力手段は、ドットオフ,小ドット,及び大ドットによって前記3値の階調表現が可能であり、前記特定の1つのドットパターンが、前記i×j画素を小ドットと大ドットによって構成するドットパターンの1つであることを特徴としたものである。
【0029】
請求項13の発明は、請求項9ないし12のいずれか1の発明において、前記量子化手段における前記N値を8値とし、前記画像出力手段は、2×2画素のドットの組合せで該8値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0030】
請求項14の発明は、請求項9ないし12のいずれか1の発明において、前記量子化手段における前記N値を16値とし、前記画像出力手段は、4×2画素のドットの組合せで該16値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0031】
請求項15の発明は、請求項9ないし12のいずれか1の発明において、前記量子化手段における前記N値を32値とし、前記画像出力手段は、4×4画素のドットの組合せで該32値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0032】
請求項16の発明は、請求項9ないし15のいずれか1の発明において、前記画像出力手段は、インク量を制御することにより前記3値以上の階調表現を可能とすることを特徴としたものである。
【0033】
請求項17の発明は、請求項9ないし15のいずれか1の発明において、前記画像出力手段は、同系色で濃度の異なるインクを用いることにより前記3値以上の階調表現を可能とすることを特徴としたものである。
【0034】
請求項18の発明は、少なくとも高速処理モードと該高速処理モードより高画質なモードとを実行可能な画像記録装置において、該画像記録装置は、前記高速処理モードにおいて請求項9ないし17のいずれか1に記載の画像処理装置の機能を実現することを特徴としたものである。
【0035】
請求項19の発明は、請求項10ないし18のいずれか1に記載の画像記録装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムである。
【0036】
請求項20の発明は、請求項19に記載のプログラムを記録した記録媒体である。
【0037】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図5は、本発明の画像記録装置を用いた画像入出力システムの構成例を示すブロック図である。画像入力装置501は、スキャナやディジタルカメラ等の入力デバイスを示し、8ビット精度ならば256階調の画像データとして取り込まれる。画像入力装置501で取り込まれた画像データは、画像処理装置502に入力される。
【0038】
図1は、画像処理装置502で8値化した後の情報(以下、単に8値化値とする)を示す図である。画像処理装置502では、画像入力装置501から入力された256階調の画像データを、画像出力装置503で出力可能な階調数に変換する。すなわち、画像処理装置502は、多値画像データをN値に量子化する量子化手段として機能する。この階調数変換としては、多値誤差拡散処理を用いることができる。画像出力装置503が、図1に示すような濃度の異なるインクで2×2ドット単位で8階調表現ができるものとすると、画像処理装置502は、8値誤差拡散処理を行うことになる。ここで、図1の「0」「1」「2」…「7」は、画像処理装置502で8値化した後の8値化値を表し、この8値化値が、図3に示す画像出力装置503に送られる。
【0039】
図3は、本発明が適用される画像出力装置の一形態を示す斜視図で、図中、1はフレーム、2,3はガイドレール、4はキャリッジ、5はインクジェット記録ヘッド、6はガイド板、7は用紙、8はドライブギヤ、9はスプロケットギヤ、10はプラテン、10aは送りノブ、11はプレッシャローラである。
【0040】
画像出力装置は、フレーム1に横架したガイドレール2,3に移動可能に載設されたキャリッジ4にインクジェット記録ヘッド5を搭載し、図示しないモータ等の駆動源によってキャリッジ4を矢示方向に移動して走査(主走査)可能とする。また、ガイド板6にセットされた用紙7を、図示しない駆動源によってドライブギヤ8及びスプロケットギヤ9を介して回動される送りノブ10aを備えたプラテン10にて取込み、プラテン10周面とこれに圧接するプレッシャローラ11とによって搬送し、インクジェット記録ヘッド5によって用紙7に印字記録する。
【0041】
図4は、図3に示す画像出力装置に搭載するインクジェット記録ヘッドの構成例を示す斜視概略図である。図3の画像出力装置において、記録ヘッド5は、図4のブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)及びライトシアン(LC)の各インクをそれぞれ吐出するための7個のインクジェット記録ヘッド5K、5Y、5M、5C、5LY、5LM、5LCを主走査方向の同一線上に配置して構成されている。
【0042】
なお、画像出力装置の商品構成によっては、インクの数を増減させても何らかまわない。具体的にはハイライト部でイエローのドットは目視しにくいので、ライトイエローを省いてコストダウンを行っても良い。また、各インクジェット記録ヘッドは、例えば圧電素子、気泡発生用ヒータ等のエネルギー発生手段であるアクチュエータを選択的に駆動して、液室内のインクに圧力を与えることによって、この液室に連通するノズルからインク滴を吐出飛翔させて、用紙7に付着させることで画像を記録する。
【0043】
画像出力装置503は、画像処理装置502で量子化したデータに基づいて画像データを出力可能な画像出力手段として機能し、ここでは、図1に示す出力の対象となっているドットの制御を行う。このとき画像処理装置502では、ドットオフ,淡インクドット,及び通常インクドットを2×2画素で組合せることにより、8階調のドットパターンを割り当てることができ、図1に示すように、同一階調であるが異なるドットパターンを使用することができる。画像出力装置503は、画像処理装置502から送られてくる8値化情報に対応する階調のドットパターンをランダムに選択する。
【0044】
なお上記の例では、図1のように画像出力装置が濃度変調可能な場合における2×2画素の組合せを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ドット径を変調し、ドットオフ,小ドット,及び大ドットを吐出することが可能なインクジェットプリンタに適用でき、また、書込みの露光をパルス幅分割して1ドットの露光量を制御させることにより多値の階調を表現する方式や、露光で用いるレーザ光の強度に強弱を加えることにより多値の階調を表現する方式においても、本発明によって2×2画素のドットパターンを構成することができる。また、図5においては、それぞれの装置を独立した機能ブロックとして記載しているが、実際にはこのような形態に限定されることなく、画像処理装置502の機能が画像入力装置501中に存在する場合や、画像出力装置503中に存在する場合もある。
【0045】
図2は、図5に示す本発明の画像処理装置をさらに詳しく説明するための図で、図中、201は入力端子、202は加算器、203は比較判定部、204は誤差メモリ、205は減算器、206は誤差拡散部、207は出力端子である。図2において、入力端子201には、画像入力装置501より多値の画像データが入力される。ここで、2次元の画像データを、In(x,y)として表わす(xは画像の主走査方向のアドレス、yは副走査方向のアドレスを示す)。
【0046】
2次元の画像データIn(x,y)は、次に加算器202に入力される。加算器202には、現画素以前の誤差拡散処理により拡散処理され、誤差メモリ204に格納された誤差のうち、現画素に割り当てられた誤差成分E(x,y)が入力され、In(x,y)に加算され、その結果が出力される。この出力信号を補正データC(x,y)とする。
【0047】
説明を単純化するため、ここでは出力装置の出力可能な階調数が、図1に示すような8値化である場合を例として説明する。淡インクは、通常インクを1/2に希釈したものとし、図1のドットオフ,淡インクドット,及び通常インクドットの階調値は、それぞれ0,128,255であるものとして説明する。なお本発明は、この階調数以外にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0048】
上記の階調値の場合、図1に示す8値化情報の階調値は、
8値化情報 階調値
0 0
1 32
2 64
3 96
4 160
5 192
6 224
7 255
とする。
【0049】
また、8値化する各閾値は、各値の中間値、
閾値 閾値
第一閾値Thr1 (0+32)÷2= 16
第二閾値Thr2 (32+64)÷2= 48
第三閾値Thr3 (64+96)÷2= 80
第四閾値Thr4 (96+160)÷2=128
第六閾値Thr5 (160+192)÷2=176
第七閾値Thr6 (192+224)÷2=208
第八閾値Thr7 (224+255)÷2=240
とする。なお、本発明は上記の8値化した値の階調数・閾値以外にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0050】
入力データIn(x,y)に誤差E(x,y)が加算された補正データC(x,y)を比較判定部203に入力し、その比較結果に基づいて下記のように出力値Out(x,y)を決定する。
【0051】
If(C(x,y)<= Thr1)
then Out(x,y)=0 (1)
Else if(C(x,y)<=Thr2)
then Out(x,y)=1 (2)
Else if(C(x,y)<=Thr3)
then Out(x,y)=2 (3)
Else if(C(x,y)<=Thr4)
then Out(x,y)=3 (4)
Else if(C(x,y)<=Thr5)
then Out(x,y)=4 (5)
Else if(C(x,y)<=Thr6)
then Out(x,y)=5 (6)
Else if(C(x,y)<=Thr7)
then Out(x,y)=6 (7)
Else
then Out(x,y)=7 (8)
このOut(x,y)が出力端子207から画像出力装置503に対して出力される。
【0052】
また、出力値Out(x,y)は減算器205に入力され、補正データC(x,y)から8値化した値の階調数を減算されて、現画素で発生した誤差e(x,y)が算出される。
【0053】
図6は、誤差拡散部で用いる拡散係数の一例を示す図である。誤差拡散部206では、予め設定された拡散係数に基づいて、誤差e(x,y)を配分して誤差メモリ204に蓄積されている誤差データE(x,y)に加算していく。例えば、拡散係数をとして図6に示したような係数を用いた場合、誤差拡散部206では下記のような処理を行う。
【0054】
上記の誤差拡散処理で発生した誤差データは、誤差メモリ204に格納される。
【0055】
以上のように、図2の構成の画像処理装置によって、画像データの8値誤差拡散処理が行われ、得られた8値化値を画像出力装置503へ転送する。画像出力装置503においては、図1に示すような8値化情報に対応する階調のドットパターンがランダムに選択される。
【0056】
次に、淡インクドットのみからなるドットパターンを使用する際の擬似輪郭の抑制作用について説明する。図14は、淡インクドットからなるドットパターンを含む9値化のドットパターンを示す図で、ここでは、図14に示すようなドットパターンを使用した場合を例とする。淡インクは、通常インクを1/2に希釈したものとし、図14のドットオフ,淡インクドット,及び通常インクドットの階調値は、それぞれ0,128,255であるものとする。この場合、図14に示す9値化情報の階調値は次のようになる。
【0057】
9値化情報 階調値
0 0
1 32
2 64
3 96
4 128
5 160
6 192
7 224
8 255
【0058】
図7は、0から255までの濃度のパッチに9値誤差拡散処理を行い、図14のドットパターンに割り当てたときの各階調ごとの粒状度を表したグラフである。ただし、上記濃度のパッチは、各濃度値を表現するのに十分な面積を持つものとする。
【0059】
図7に示すように、粒状度は、入力値128近傍にて急激に小さくなっている。これは入力値が128に近い値のときには、特定の領域においてドットパターン「4」によるドットの占める割合が非常に高く、粒状度の値が小さくなることによる。それに対して入力値が32,64ないし192であったときには、9値化値のドットパターン「1」,「2」ないし「6」で占められる割合が非常に高くなる。しかしながら、9値化値のドットパターン「1」には4種類のパターンがあり、また9値化値のドットパターン「2」,「6」には6種類のパターンがあって、各々のドットパターンをランダムに選択することにより、淡インクのみからなる均一パターンで画像が埋め尽くされることがなく、粒状性が極めてよくなることによる疑似輪郭が生じることはない。しかしながら、9値化値のドットパターン「4」は、1種類しか存在しないため、均一パターンで埋め尽くされてしまって粒状性が良くなり、擬似輪郭として視覚される。
【0060】
次に、図1のような淡インクドットのみからなるドットパターンを使用しない場合を説明する。図8は、0から255までの濃度のパッチ(ただし各濃度値を十分表現できるのに十分な面積を持つ)に8値誤差拡散処理を行い、図1のドットパターンに割り当てたときの各階調ごとの粒状度を表すグラフである。図8に示すように、淡インクドットで埋め尽くすドットパターンを使用しないので、入力値128近傍にて粒状度が急激に小さくなることはない。また、各8値化値により埋め尽くされる階調においても、各々のドットパターンをランダムに選択することで均一パターンで埋め尽くされることがなく、粒状性が極めてよくなることはなく、従って疑似輪郭の発生を抑えることができる。
【0061】
さらに、3値出力可能な画像出力装置でi×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)のドットパターンで階調表現する場合において、特定のドットパターンを使用しないことによってデータ転送の効率を上昇させる作用について説明する。濃淡インクのように3値出力可能な画像出力装置において、i×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)のドットパターンで階調表現できる数は(2×i×j)+1である。一般に、データ転送に適した数は2のべき乗である。ある階調を示す特定のドットパターンを発生させないようにすることで、階調表現できる数は2×i×jで2のべき乗となり、データ転送に適したものとなる。
【0062】
上記説明のように2×2画素だけでなく、4×2画素や4×4画素においても同様に本発明を適用することができる。例えば、図10のアプリケーション101により、300×300dpiにて16値化し、出力装置107において1200×600dpiで出力する場合には、4×2画素にてドットパターンを構成すればよい。同様に、アプリケーション101により300×300dpiで16値化し、出力装置107において1200×1200dpiで出力する場合には、4×4画素にてドットパターンを構成すればよい。
【0063】
さらに、高速処理モードに適した本発明の作用ついて説明する。図10に示すような制御部102において、出力装置107の解像度600×600dpiよりも低い解像度300×300dpiで処理を行うことにより、誤差拡散の処理時間をおよそ4分の1と高速化している。しかしながら、出力装置107の解像度は600×600dpiであり、600×600dpiで画像処理を行えば、600×600dpiの自由度でドットを配置することができ、画像の鮮鋭性が優れた処理となる。
【0064】
これに対して、本発明では、出力装置107の解像度よりも低い解像度で画像処理を行っているので、300×300dpiの自由度でドットを配置することとなり、600×600dpiで画像処理した場合よりも鮮鋭性が劣ってしまう。しかし、本発明の処理は、300×300dpiで8値化するもので、300×300dpiの2値で画像処理した場合よりは階調性が優れている。従って、階調性と鮮鋭性のバランスで比べれば、本発明は高速な画像処理が可能で、かつ階調性と鮮鋭性のバランスがよい。これに対して600×600dpiで画像処理した場合は、本発明の処理よりも画像処理に時間がかかるが、階調性と鮮鋭性は極めて良好になる。すなわち、処理速度という観点から、本発明は「高速モード」に適しているといえる。
【0065】
また、上記の例では、多値誤差拡散法に適用する例を説明したが、本発明は、同じように多値平均誤差最小法にも適用することができる。
【0066】
(第2の実施形態)
図9は、淡インクドットのみからなるドットパターンを使用した8値のドットパターンを示す図である。上記第1の実施形態では、淡インクドットのみからなるドットパターンを使用しなかった。しかし、ダーク部で階調が早くつぶれてしまうような出力装置を用いた場合、中濃度部の淡インクドットのみからなるドットパターンを使用し、ダーク部の特定の1つのドットパターンを発生させない方が良い場合がある。中濃度部の淡インクドットのみからなるドットパターンによる擬似輪郭よりも階調再現性を重視し、かつ転送効率をあげることを所望するならば、図9に示すようなドットパターン用いることが好適である。
【0067】
(他の実施形態)
本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0068】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出して実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0069】
この場合、記録媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0070】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、FD,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0071】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0072】
さらに、記録媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0073】
以上により本発明の実施の形態について説明した。なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示すものであり、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【0074】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、多値誤差拡散処理し出力可能な出力機においてi×j画素(i・jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットを用いて記録を行う際に、あるドットパターンにより擬似輪郭が発生する問題を解決し、多値データの転送効率を向上させることができる。
【0075】
特に、3値出力可能な出力機においてi×j画素(i・jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットパターンを用いて記録を行う際に、M値画像データをN値(N=2×i×j)に量子化することでN値データの転送効率を向上させることができる。
【0076】
また、3値出力可能な出力機においてi×j画素(i・jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットパターンを用いて記録を行う際に、(2×i×j)+1種類のドットパターンからある特定の1種のドットパターンを用いないことで、特定のドットパターンにより発生する擬似輪郭を抑制し、N値データの転送効率を向上させることができる。
【0077】
また、上記特定のドットパターンとして、小ドットで埋め尽くすドットパターンを用いないことで擬似輪郭発生を抑制し、N値データの転送効率を向上させることができる。また、上記特定のドットパターンとして、小ドットと大ドットで構成するドットパターンの1つを用いないことでダーク部での階調再現性を向上させ、N値データの転送効率を向上させることができる。また、ドットパターンを構成する画素を規定することで最適なN値を規定し、N値データの転送効率を向上させることができる。
【0078】
また、インク量を制御することで3値以上の階調表現を可能とする画像記録装置において、あるドットパターンにより発生する擬似輪郭を抑制し、N値データの転送効率を向上させることができる。また、同系色で濃度の異なるインクを用いることで3値以上の階調表現を可能とする画像記録装置において、あるドットパターンにより発生する擬似輪郭を抑制し、N値データの転送効率を向上させることができる。
【0079】
また、複数の印刷モードが実行可能な画像記録装置において、高速処理モードに利用することができる。また、プログラム及び該プログラムを記録した記録媒体によって本発明を実行可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置で8値化した後の情報(以下、単に8値化値とする)を示す図である。
【図2】図5に示す本発明の画像処理装置をさらに詳しく説明するための図である。
【図3】本発明が適用される画像出力装置の一形態を示す斜視図である。
【図4】図5に示す画像出力装置に搭載するインクジェット記録ヘッドの構成例を示す斜視概略図である。
【図5】本発明の画像記録装置を用いた画像入出力システムの構成例を示すブロック図である。
【図6】誤差拡散部で用いる拡散係数の一例を示す図である。
【図7】0から255までの濃度のパッチに9値誤差拡散処理を行い、図14のドットパターンに割り当てたときの各階調ごとの粒状度を表したグラフである。
【図8】0から255までの濃度のパッチ(ただし各濃度値を十分表現できるのに十分な面積を持つ)に8値誤差拡散処理を行い、図1のドットパターンに割り当てたときの各階調ごとの粒状度を表すグラフである。
【図9】淡インクドットのみからなるドットパターンを使用した8値のドットパターンを示す図である。
【図10】インデックス法における処理の流れの一例を説明するための図である。
【図11】出力装置の制御部に用意されているドットパターンの例を示す図である。
【図12】出力装置の制御部に用意されているドットパターンの例を示す図である。
【図13】同一階調で取り得るドットパターンについて示す図である。
【図14】淡インクドットからなるドットパターンを含む9値化のドットパターンを示す図である。
【符号の説明】
1…フレーム、2,3…ガイドレール、4…キャリッジ、5…インクジェット記録ヘッド、6…ガイド板、7…用紙、8…ドライブギヤ、9…スプロケットギヤ、10…プラテン、10a…送りノブ、11…プレッシャローラ、100…ホスト、101…アプリケーション、102…制御部、103…色処理、104…5値化処理、105…圧縮処理、106…インターフェース、107…出力装置、108…インデックスパターンによる展開、109…記録ヘッド、201…入力端子、202…加算器、203…比較判定部、204…誤差メモリ、205…減算器、206…誤差拡散部、207…出力端子、501…画像入力装置、502…画像処理装置、503…画像出力装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理方法、画像記録装置、該装置の機能を実現するコンピュータプログラム及び記録媒体に関し、より具体的には、多値の画像データを高精細かつ高階調に記録する画像記録技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナやディジタルカメラ等の入力装置で読み取った多値画像データをプリンタやディスプレイ等の出力装置に出力する画像入出力システムが存在する。その際に、入力装置で読み取った多値(例えば8ビット精度ならば256階調)の画像データを出力装置が出力可能な階調数の画像データに変換し、擬似的に連続階調を表現する方法として、擬似中間調処理というものが存在する。中でも出力装置がドットのON/オフのみの2値しか表現できないときには、2値化処理が従来から行われている。
【0003】
2値化処理においては、解像性と階調性に共に優れたものとして誤差拡散法や平均誤差最小法が存在する。誤差拡散法と平均誤差最小法は、誤差の拡散作業をいつ行うかが異なるだけであり、論理的には等価なものである。さらにこの誤差拡散処理を2値だけでなく、3値以上の階調数にも適応したものとして、多値誤差拡散法が存在する。多値誤差拡散法は、2値誤差拡散法と同様に、階調性と解像性に優れた処理が可能である。
【0004】
出力装置において、3値以上の階調数を確保するために各種の方式がある。例えば、インクジェットプリンタにおいては吐出するインク量を制御することにより小,中,大ドットのようにドット径を変化させる方式や、ドットの重ね打ちや、濃度が異なったインクないし濃淡インクを用いて3値化以上の階調数を再現する方式が用いられる。濃淡インクを用いる場合、一般的には、淡インクの濃度を濃インクの1/2〜1/6に希釈して用いる。また電子写真においては、書込みの露光をパルス幅分割して1ドットを形成する露光量を制御する方式や、露光で用いるレーザー光の強度に強弱を加えることでドット径を変調させる方式が用いられている。
【0005】
また、最近のインクジェット方式を用いた記録装置のように、高解像度の2値出力装置では、よりなめらかな中間調の画像を高速処理するために、ドットパターンを用いた多値誤差拡散法が利用されている(以下、「インデックス法」と称す)。インデックス法の一例を600×600dpiの解像度のインクジェット記録装置を例に説明する。
【0006】
図10は、インデックス法における処理の流れの一例を説明するための図である。図10に示すように、ホスト100のアプリケーション101から出力された多値データは、ホスト内にある制御部102に送られる。この際、制御部102が受け取る多値データの解像度は、出力装置107の解像度600×600dpiよりも低い解像度300×300dpiとする。制御部102内では、出力装置固有の色処理103が施され、5値化処理104で誤差拡散法によって5値化される。
【0007】
そして、「0」〜「4」の整数に5値化されたデータが圧縮処理105で圧縮され、インターフェース106を介して出力装置107に転送され、出力装置107内の制御部に用意されているドットパターンへの変換、すなわちインデックスパターンによる展開108が行われ、記録ヘッド109で出力される。図11及び図12は、上記出力装置の制御部に用意されているドットパターンの例を示す図である。図11及び図12において、空白の四角はドットを打たないことを示し(以下、ドットオフ)、網点の四角は通常インクを希釈した淡い濃度インク(以下、淡インク)のドットを打つことを示し、黒い四角は通常のインク濃度(以下、通常インク)によるドットを示す。以下、ドットパターンを示す各図においても同様とする。
【0008】
上記の方法では、量子化処理を600×600dpiでなく300×300dpiで行うことにより、誤差拡散の処理時間をおよそ4分の1とし、更にドットオン/オフの2階調でしか表現できなかった各画素を拡張することによって5階調の表現を可能としている。
【0009】
また、濃淡インクを用いたインクジェット記録装置では、図12に示すような9値のインデックス法を利用することにより、粒状性の目立たない9階調の高品位の出力が実現可能である。
【0010】
図13は、同一階調で取り得るドットパターンについて示す図である。例えば、特許文献1は、図11のドットパターンに対して、図13に示すように同一階調で取り得る複数のドットパターンから、ランダムにパターンを選択して出力する技術を開示している。インデックス法においては、図11のドットパターンのうち、特定の均一なドットパターンで画像が埋め尽くされることがある。均一なドットパターンで画像が埋めつくされると、粒状性が極端に良くなるため、グラデーション画像を出力したときに擬似輪郭が生じてしまうことがある。このような現象に対し、特許文献1を用いれば、同一階調であっても異なるドットパターンをランダムに選択することで、擬似輪郭を解消することができる。
【0011】
また、特許文献2は、図10のインターフェース106における転送を高速化する技術を開示している。制御部102にて5値化した情報を4ビットで出力装置107へ転送するのは効率が悪いため、特許文献2では、制御部102より出力されるデータを複数画素集め、転送に適したビットコードに変換して出力装置107に転送することにより、転送を高速化している。
【0012】
さらに特許文献2では、CMK版は前記5値で量子化し、Y版は4値で量子化することで、Y版のデータが2ビットであるため、高速に転送することができる技術が開示されている。
【0013】
【特許文献1】
特開平9−046522号公報
【特許文献2】
特開2001−69358号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
図14は、9値化したドットパターンの例を示す図である。近年、ハイライト部の粒状性向上のために濃淡インクを用いたインクジェットプリンタが増えてきている。濃淡インクを用いた場合のインデックス法は、多値データを9値化し、図14に示すドットパターンを割り付ける。特許文献1の技術を用いて、図14に示す濃淡インクのドットパターンから同諧調のドットパターンをランダムに選択したとしても、淡インクドットからなるドットパターン「4」によって画像が埋めつくされることにより擬似輪郭が生じてしまう。
【0015】
さらに、データ転送においては、2のべき乗で転送することが望ましい。しかしながら、9値のデータを何画素集めたとしてもデータ転送に最適な2のべき乗にならないので、ダミーデータを加えて転送することになり、転送効率が悪いという問題が生じる。
【0016】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、画像データを多値誤差拡散処理して出力可能な画像出力装置において、i×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットパターンを用いて記録を行う際に、特定のドットパターンによって擬似輪郭が発生するという問題を解決し、多値データの転送効率を向上させることができる画像処理方法、画像処理装置、該装置の機能を実現するプログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化し、該量子化したデータに基づいて、3値以上の階調数を出力可能な出力装置によって画像データを出力する画像処理方法であって、前記量子化は、N=2×i×j(i,jは2以上の2のべき乗)の関係を満たすN値への量子化であり、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴としたものである。
【0018】
請求項2の発明は、M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化し、量子化したデータに基づいて、3値以上の階調数を出力可能な出力装置によって画像データを出力する画像処理方法であって、前記量子化は、3値とi×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)の組合せにより(2×i×j)+1の階調表現可能なドットの組合せのうち、特定の1つのドットパターンを発生させないようにすることにより、N=2×i×jの関係を満たすN値への量子化であり、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴としたものである。
【0019】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記3値をドットオフ,小ドット,及び大ドットとしたとき、前記特定の1つのドットパターンは、前記i×j画素を小ドットで埋め尽くすドットパターンであることを特徴としたものである。
【0020】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記3値をドットオフ,小ドット,及び大ドットとしたとき、前記特定の1つのドットパターンは、前記i×j画素を小ドットと大ドットによって構成するドットパターンの1つであることを特徴としたものである。
【0021】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1の発明において、前記N値を8値とし、2×2画素のドットの組合せで該8値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0022】
請求項6の発明は、請求項1ないし4のいずれか1の発明において、前記N値を16値とし、4×2画素のドットの組合せで該16値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0023】
請求項7の発明は、請求項1ないし4のいずれか1の発明において、前記N値を32値とし、4×4画素のドットの組合せで該32値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0024】
請求項8の発明は、少なくとも高速処理モードと該高速処理モードより高画質なモードとが実行可能な場合に、該高速処理モードにおいて請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像処理方法を実行することを特徴としたものである。
【0025】
請求項9の発明は、M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化する量子化手段と、3値以上の階調数で画像データを出力可能で、該量子化手段で量子化されたデータに基づいて画像データを出力する画像出力手段を備える画像記録装置であって、前記量子化手段は、N=2×i×j(i・jは2以上の2のべき乗)の関係を満たすN値に量子化し、前記画像出力手段は、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴としたものである。
【0026】
請求項10の発明は、M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化する量子化手段と、3値以上の階調数で画像データを出力可能で、該量子化手段で量子化したデータに基づいて画像データを出力する画像出力手段を備える画像記録装置であって、前記量子化手段は、3値とi×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)の組合せにより(2×i×j)+1の階調表現可能なドットの組合せのうち、特定の1つのドットパターンを発生させないことにより、N=2×i×jの関係を満たすN値に量子化し、前記画像出力手段は、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴としたものである。
【0027】
請求項11の発明は、請求項10の発明において、前記画像出力手段は、ドットオフ,小ドット,及び大ドットによって前記3値の階調表現が可能であり、前記特定の1つのドットパターンが、前記i×j画素を小ドットで埋め尽くすドットパターンであることを特徴としたものである。
【0028】
請求項12の発明は、請求項10の発明において、前記画像出力手段は、ドットオフ,小ドット,及び大ドットによって前記3値の階調表現が可能であり、前記特定の1つのドットパターンが、前記i×j画素を小ドットと大ドットによって構成するドットパターンの1つであることを特徴としたものである。
【0029】
請求項13の発明は、請求項9ないし12のいずれか1の発明において、前記量子化手段における前記N値を8値とし、前記画像出力手段は、2×2画素のドットの組合せで該8値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0030】
請求項14の発明は、請求項9ないし12のいずれか1の発明において、前記量子化手段における前記N値を16値とし、前記画像出力手段は、4×2画素のドットの組合せで該16値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0031】
請求項15の発明は、請求項9ないし12のいずれか1の発明において、前記量子化手段における前記N値を32値とし、前記画像出力手段は、4×4画素のドットの組合せで該32値の出力を行うことを特徴としたものである。
【0032】
請求項16の発明は、請求項9ないし15のいずれか1の発明において、前記画像出力手段は、インク量を制御することにより前記3値以上の階調表現を可能とすることを特徴としたものである。
【0033】
請求項17の発明は、請求項9ないし15のいずれか1の発明において、前記画像出力手段は、同系色で濃度の異なるインクを用いることにより前記3値以上の階調表現を可能とすることを特徴としたものである。
【0034】
請求項18の発明は、少なくとも高速処理モードと該高速処理モードより高画質なモードとを実行可能な画像記録装置において、該画像記録装置は、前記高速処理モードにおいて請求項9ないし17のいずれか1に記載の画像処理装置の機能を実現することを特徴としたものである。
【0035】
請求項19の発明は、請求項10ないし18のいずれか1に記載の画像記録装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムである。
【0036】
請求項20の発明は、請求項19に記載のプログラムを記録した記録媒体である。
【0037】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図5は、本発明の画像記録装置を用いた画像入出力システムの構成例を示すブロック図である。画像入力装置501は、スキャナやディジタルカメラ等の入力デバイスを示し、8ビット精度ならば256階調の画像データとして取り込まれる。画像入力装置501で取り込まれた画像データは、画像処理装置502に入力される。
【0038】
図1は、画像処理装置502で8値化した後の情報(以下、単に8値化値とする)を示す図である。画像処理装置502では、画像入力装置501から入力された256階調の画像データを、画像出力装置503で出力可能な階調数に変換する。すなわち、画像処理装置502は、多値画像データをN値に量子化する量子化手段として機能する。この階調数変換としては、多値誤差拡散処理を用いることができる。画像出力装置503が、図1に示すような濃度の異なるインクで2×2ドット単位で8階調表現ができるものとすると、画像処理装置502は、8値誤差拡散処理を行うことになる。ここで、図1の「0」「1」「2」…「7」は、画像処理装置502で8値化した後の8値化値を表し、この8値化値が、図3に示す画像出力装置503に送られる。
【0039】
図3は、本発明が適用される画像出力装置の一形態を示す斜視図で、図中、1はフレーム、2,3はガイドレール、4はキャリッジ、5はインクジェット記録ヘッド、6はガイド板、7は用紙、8はドライブギヤ、9はスプロケットギヤ、10はプラテン、10aは送りノブ、11はプレッシャローラである。
【0040】
画像出力装置は、フレーム1に横架したガイドレール2,3に移動可能に載設されたキャリッジ4にインクジェット記録ヘッド5を搭載し、図示しないモータ等の駆動源によってキャリッジ4を矢示方向に移動して走査(主走査)可能とする。また、ガイド板6にセットされた用紙7を、図示しない駆動源によってドライブギヤ8及びスプロケットギヤ9を介して回動される送りノブ10aを備えたプラテン10にて取込み、プラテン10周面とこれに圧接するプレッシャローラ11とによって搬送し、インクジェット記録ヘッド5によって用紙7に印字記録する。
【0041】
図4は、図3に示す画像出力装置に搭載するインクジェット記録ヘッドの構成例を示す斜視概略図である。図3の画像出力装置において、記録ヘッド5は、図4のブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)及びライトシアン(LC)の各インクをそれぞれ吐出するための7個のインクジェット記録ヘッド5K、5Y、5M、5C、5LY、5LM、5LCを主走査方向の同一線上に配置して構成されている。
【0042】
なお、画像出力装置の商品構成によっては、インクの数を増減させても何らかまわない。具体的にはハイライト部でイエローのドットは目視しにくいので、ライトイエローを省いてコストダウンを行っても良い。また、各インクジェット記録ヘッドは、例えば圧電素子、気泡発生用ヒータ等のエネルギー発生手段であるアクチュエータを選択的に駆動して、液室内のインクに圧力を与えることによって、この液室に連通するノズルからインク滴を吐出飛翔させて、用紙7に付着させることで画像を記録する。
【0043】
画像出力装置503は、画像処理装置502で量子化したデータに基づいて画像データを出力可能な画像出力手段として機能し、ここでは、図1に示す出力の対象となっているドットの制御を行う。このとき画像処理装置502では、ドットオフ,淡インクドット,及び通常インクドットを2×2画素で組合せることにより、8階調のドットパターンを割り当てることができ、図1に示すように、同一階調であるが異なるドットパターンを使用することができる。画像出力装置503は、画像処理装置502から送られてくる8値化情報に対応する階調のドットパターンをランダムに選択する。
【0044】
なお上記の例では、図1のように画像出力装置が濃度変調可能な場合における2×2画素の組合せを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ドット径を変調し、ドットオフ,小ドット,及び大ドットを吐出することが可能なインクジェットプリンタに適用でき、また、書込みの露光をパルス幅分割して1ドットの露光量を制御させることにより多値の階調を表現する方式や、露光で用いるレーザ光の強度に強弱を加えることにより多値の階調を表現する方式においても、本発明によって2×2画素のドットパターンを構成することができる。また、図5においては、それぞれの装置を独立した機能ブロックとして記載しているが、実際にはこのような形態に限定されることなく、画像処理装置502の機能が画像入力装置501中に存在する場合や、画像出力装置503中に存在する場合もある。
【0045】
図2は、図5に示す本発明の画像処理装置をさらに詳しく説明するための図で、図中、201は入力端子、202は加算器、203は比較判定部、204は誤差メモリ、205は減算器、206は誤差拡散部、207は出力端子である。図2において、入力端子201には、画像入力装置501より多値の画像データが入力される。ここで、2次元の画像データを、In(x,y)として表わす(xは画像の主走査方向のアドレス、yは副走査方向のアドレスを示す)。
【0046】
2次元の画像データIn(x,y)は、次に加算器202に入力される。加算器202には、現画素以前の誤差拡散処理により拡散処理され、誤差メモリ204に格納された誤差のうち、現画素に割り当てられた誤差成分E(x,y)が入力され、In(x,y)に加算され、その結果が出力される。この出力信号を補正データC(x,y)とする。
【0047】
説明を単純化するため、ここでは出力装置の出力可能な階調数が、図1に示すような8値化である場合を例として説明する。淡インクは、通常インクを1/2に希釈したものとし、図1のドットオフ,淡インクドット,及び通常インクドットの階調値は、それぞれ0,128,255であるものとして説明する。なお本発明は、この階調数以外にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0048】
上記の階調値の場合、図1に示す8値化情報の階調値は、
8値化情報 階調値
0 0
1 32
2 64
3 96
4 160
5 192
6 224
7 255
とする。
【0049】
また、8値化する各閾値は、各値の中間値、
閾値 閾値
第一閾値Thr1 (0+32)÷2= 16
第二閾値Thr2 (32+64)÷2= 48
第三閾値Thr3 (64+96)÷2= 80
第四閾値Thr4 (96+160)÷2=128
第六閾値Thr5 (160+192)÷2=176
第七閾値Thr6 (192+224)÷2=208
第八閾値Thr7 (224+255)÷2=240
とする。なお、本発明は上記の8値化した値の階調数・閾値以外にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0050】
入力データIn(x,y)に誤差E(x,y)が加算された補正データC(x,y)を比較判定部203に入力し、その比較結果に基づいて下記のように出力値Out(x,y)を決定する。
【0051】
If(C(x,y)<= Thr1)
then Out(x,y)=0 (1)
Else if(C(x,y)<=Thr2)
then Out(x,y)=1 (2)
Else if(C(x,y)<=Thr3)
then Out(x,y)=2 (3)
Else if(C(x,y)<=Thr4)
then Out(x,y)=3 (4)
Else if(C(x,y)<=Thr5)
then Out(x,y)=4 (5)
Else if(C(x,y)<=Thr6)
then Out(x,y)=5 (6)
Else if(C(x,y)<=Thr7)
then Out(x,y)=6 (7)
Else
then Out(x,y)=7 (8)
このOut(x,y)が出力端子207から画像出力装置503に対して出力される。
【0052】
また、出力値Out(x,y)は減算器205に入力され、補正データC(x,y)から8値化した値の階調数を減算されて、現画素で発生した誤差e(x,y)が算出される。
【0053】
図6は、誤差拡散部で用いる拡散係数の一例を示す図である。誤差拡散部206では、予め設定された拡散係数に基づいて、誤差e(x,y)を配分して誤差メモリ204に蓄積されている誤差データE(x,y)に加算していく。例えば、拡散係数をとして図6に示したような係数を用いた場合、誤差拡散部206では下記のような処理を行う。
【0054】
上記の誤差拡散処理で発生した誤差データは、誤差メモリ204に格納される。
【0055】
以上のように、図2の構成の画像処理装置によって、画像データの8値誤差拡散処理が行われ、得られた8値化値を画像出力装置503へ転送する。画像出力装置503においては、図1に示すような8値化情報に対応する階調のドットパターンがランダムに選択される。
【0056】
次に、淡インクドットのみからなるドットパターンを使用する際の擬似輪郭の抑制作用について説明する。図14は、淡インクドットからなるドットパターンを含む9値化のドットパターンを示す図で、ここでは、図14に示すようなドットパターンを使用した場合を例とする。淡インクは、通常インクを1/2に希釈したものとし、図14のドットオフ,淡インクドット,及び通常インクドットの階調値は、それぞれ0,128,255であるものとする。この場合、図14に示す9値化情報の階調値は次のようになる。
【0057】
9値化情報 階調値
0 0
1 32
2 64
3 96
4 128
5 160
6 192
7 224
8 255
【0058】
図7は、0から255までの濃度のパッチに9値誤差拡散処理を行い、図14のドットパターンに割り当てたときの各階調ごとの粒状度を表したグラフである。ただし、上記濃度のパッチは、各濃度値を表現するのに十分な面積を持つものとする。
【0059】
図7に示すように、粒状度は、入力値128近傍にて急激に小さくなっている。これは入力値が128に近い値のときには、特定の領域においてドットパターン「4」によるドットの占める割合が非常に高く、粒状度の値が小さくなることによる。それに対して入力値が32,64ないし192であったときには、9値化値のドットパターン「1」,「2」ないし「6」で占められる割合が非常に高くなる。しかしながら、9値化値のドットパターン「1」には4種類のパターンがあり、また9値化値のドットパターン「2」,「6」には6種類のパターンがあって、各々のドットパターンをランダムに選択することにより、淡インクのみからなる均一パターンで画像が埋め尽くされることがなく、粒状性が極めてよくなることによる疑似輪郭が生じることはない。しかしながら、9値化値のドットパターン「4」は、1種類しか存在しないため、均一パターンで埋め尽くされてしまって粒状性が良くなり、擬似輪郭として視覚される。
【0060】
次に、図1のような淡インクドットのみからなるドットパターンを使用しない場合を説明する。図8は、0から255までの濃度のパッチ(ただし各濃度値を十分表現できるのに十分な面積を持つ)に8値誤差拡散処理を行い、図1のドットパターンに割り当てたときの各階調ごとの粒状度を表すグラフである。図8に示すように、淡インクドットで埋め尽くすドットパターンを使用しないので、入力値128近傍にて粒状度が急激に小さくなることはない。また、各8値化値により埋め尽くされる階調においても、各々のドットパターンをランダムに選択することで均一パターンで埋め尽くされることがなく、粒状性が極めてよくなることはなく、従って疑似輪郭の発生を抑えることができる。
【0061】
さらに、3値出力可能な画像出力装置でi×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)のドットパターンで階調表現する場合において、特定のドットパターンを使用しないことによってデータ転送の効率を上昇させる作用について説明する。濃淡インクのように3値出力可能な画像出力装置において、i×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)のドットパターンで階調表現できる数は(2×i×j)+1である。一般に、データ転送に適した数は2のべき乗である。ある階調を示す特定のドットパターンを発生させないようにすることで、階調表現できる数は2×i×jで2のべき乗となり、データ転送に適したものとなる。
【0062】
上記説明のように2×2画素だけでなく、4×2画素や4×4画素においても同様に本発明を適用することができる。例えば、図10のアプリケーション101により、300×300dpiにて16値化し、出力装置107において1200×600dpiで出力する場合には、4×2画素にてドットパターンを構成すればよい。同様に、アプリケーション101により300×300dpiで16値化し、出力装置107において1200×1200dpiで出力する場合には、4×4画素にてドットパターンを構成すればよい。
【0063】
さらに、高速処理モードに適した本発明の作用ついて説明する。図10に示すような制御部102において、出力装置107の解像度600×600dpiよりも低い解像度300×300dpiで処理を行うことにより、誤差拡散の処理時間をおよそ4分の1と高速化している。しかしながら、出力装置107の解像度は600×600dpiであり、600×600dpiで画像処理を行えば、600×600dpiの自由度でドットを配置することができ、画像の鮮鋭性が優れた処理となる。
【0064】
これに対して、本発明では、出力装置107の解像度よりも低い解像度で画像処理を行っているので、300×300dpiの自由度でドットを配置することとなり、600×600dpiで画像処理した場合よりも鮮鋭性が劣ってしまう。しかし、本発明の処理は、300×300dpiで8値化するもので、300×300dpiの2値で画像処理した場合よりは階調性が優れている。従って、階調性と鮮鋭性のバランスで比べれば、本発明は高速な画像処理が可能で、かつ階調性と鮮鋭性のバランスがよい。これに対して600×600dpiで画像処理した場合は、本発明の処理よりも画像処理に時間がかかるが、階調性と鮮鋭性は極めて良好になる。すなわち、処理速度という観点から、本発明は「高速モード」に適しているといえる。
【0065】
また、上記の例では、多値誤差拡散法に適用する例を説明したが、本発明は、同じように多値平均誤差最小法にも適用することができる。
【0066】
(第2の実施形態)
図9は、淡インクドットのみからなるドットパターンを使用した8値のドットパターンを示す図である。上記第1の実施形態では、淡インクドットのみからなるドットパターンを使用しなかった。しかし、ダーク部で階調が早くつぶれてしまうような出力装置を用いた場合、中濃度部の淡インクドットのみからなるドットパターンを使用し、ダーク部の特定の1つのドットパターンを発生させない方が良い場合がある。中濃度部の淡インクドットのみからなるドットパターンによる擬似輪郭よりも階調再現性を重視し、かつ転送効率をあげることを所望するならば、図9に示すようなドットパターン用いることが好適である。
【0067】
(他の実施形態)
本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0068】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出して実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0069】
この場合、記録媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0070】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、FD,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0071】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0072】
さらに、記録媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0073】
以上により本発明の実施の形態について説明した。なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示すものであり、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【0074】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、多値誤差拡散処理し出力可能な出力機においてi×j画素(i・jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットを用いて記録を行う際に、あるドットパターンにより擬似輪郭が発生する問題を解決し、多値データの転送効率を向上させることができる。
【0075】
特に、3値出力可能な出力機においてi×j画素(i・jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットパターンを用いて記録を行う際に、M値画像データをN値(N=2×i×j)に量子化することでN値データの転送効率を向上させることができる。
【0076】
また、3値出力可能な出力機においてi×j画素(i・jは2以上の2のべき乗)のドットの組合せでN値の夫々に対応したドットパターンを用いて記録を行う際に、(2×i×j)+1種類のドットパターンからある特定の1種のドットパターンを用いないことで、特定のドットパターンにより発生する擬似輪郭を抑制し、N値データの転送効率を向上させることができる。
【0077】
また、上記特定のドットパターンとして、小ドットで埋め尽くすドットパターンを用いないことで擬似輪郭発生を抑制し、N値データの転送効率を向上させることができる。また、上記特定のドットパターンとして、小ドットと大ドットで構成するドットパターンの1つを用いないことでダーク部での階調再現性を向上させ、N値データの転送効率を向上させることができる。また、ドットパターンを構成する画素を規定することで最適なN値を規定し、N値データの転送効率を向上させることができる。
【0078】
また、インク量を制御することで3値以上の階調表現を可能とする画像記録装置において、あるドットパターンにより発生する擬似輪郭を抑制し、N値データの転送効率を向上させることができる。また、同系色で濃度の異なるインクを用いることで3値以上の階調表現を可能とする画像記録装置において、あるドットパターンにより発生する擬似輪郭を抑制し、N値データの転送効率を向上させることができる。
【0079】
また、複数の印刷モードが実行可能な画像記録装置において、高速処理モードに利用することができる。また、プログラム及び該プログラムを記録した記録媒体によって本発明を実行可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置で8値化した後の情報(以下、単に8値化値とする)を示す図である。
【図2】図5に示す本発明の画像処理装置をさらに詳しく説明するための図である。
【図3】本発明が適用される画像出力装置の一形態を示す斜視図である。
【図4】図5に示す画像出力装置に搭載するインクジェット記録ヘッドの構成例を示す斜視概略図である。
【図5】本発明の画像記録装置を用いた画像入出力システムの構成例を示すブロック図である。
【図6】誤差拡散部で用いる拡散係数の一例を示す図である。
【図7】0から255までの濃度のパッチに9値誤差拡散処理を行い、図14のドットパターンに割り当てたときの各階調ごとの粒状度を表したグラフである。
【図8】0から255までの濃度のパッチ(ただし各濃度値を十分表現できるのに十分な面積を持つ)に8値誤差拡散処理を行い、図1のドットパターンに割り当てたときの各階調ごとの粒状度を表すグラフである。
【図9】淡インクドットのみからなるドットパターンを使用した8値のドットパターンを示す図である。
【図10】インデックス法における処理の流れの一例を説明するための図である。
【図11】出力装置の制御部に用意されているドットパターンの例を示す図である。
【図12】出力装置の制御部に用意されているドットパターンの例を示す図である。
【図13】同一階調で取り得るドットパターンについて示す図である。
【図14】淡インクドットからなるドットパターンを含む9値化のドットパターンを示す図である。
【符号の説明】
1…フレーム、2,3…ガイドレール、4…キャリッジ、5…インクジェット記録ヘッド、6…ガイド板、7…用紙、8…ドライブギヤ、9…スプロケットギヤ、10…プラテン、10a…送りノブ、11…プレッシャローラ、100…ホスト、101…アプリケーション、102…制御部、103…色処理、104…5値化処理、105…圧縮処理、106…インターフェース、107…出力装置、108…インデックスパターンによる展開、109…記録ヘッド、201…入力端子、202…加算器、203…比較判定部、204…誤差メモリ、205…減算器、206…誤差拡散部、207…出力端子、501…画像入力装置、502…画像処理装置、503…画像出力装置。
Claims (20)
- M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化し、該量子化したデータに基づいて、3値以上の階調数を出力可能な出力装置によって画像データを出力する画像処理方法であって、前記量子化は、N=2×i×j(i,jは2以上の2のべき乗)の関係を満たすN値への量子化であり、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴とする画像処理方法。
- M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化し、量子化したデータに基づいて、3値以上の階調数を出力可能な出力装置によって画像データを出力する画像処理方法であって、前記量子化は、3値とi×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)の組合せにより(2×i×j)+1の階調表現可能なドットの組合せのうち、特定の1つのドットパターンを発生させないようにすることにより、N=2×i×jの関係を満たすN値への量子化であり、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴とする画像処理方法。
- 請求項2記載の画像処理方法において、前記3値をドットオフ,小ドット,及び大ドットとしたとき、前記特定の1つのドットパターンは、前記i×j画素を小ドットで埋め尽くすドットパターンであることを特徴とする画像処理方法。
- 請求項2に記載の画像処理方法において、前記3値をドットオフ,小ドット,及び大ドットとしたとき、前記特定の1つのドットパターンは、前記i×j画素を小ドットと大ドットによって構成するドットパターンの1つであることを特徴とする画像処理方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1に記載の画像処理方法において、前記N値を8値とし、2×2画素のドットの組合せで該8値の出力を行うことを特徴とする画像処理方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1に記載の画像処理方法において、前記N値を16値とし、4×2画素のドットの組合せで該16値の出力を行うことを特徴とする画像処理方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1に記載の画像処理方法において、前記N値を32値とし、4×4画素のドットの組合せで該32値の出力を行うことを特徴とする画像処理方法。
- 少なくとも高速処理モードと該高速処理モードより高画質なモードとが実行可能な場合に、該高速処理モードにおいて請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像処理方法を実行することを特徴とする画像処理方法。
- M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化する量子化手段と、3値以上の階調数で画像データを出力可能で、該量子化手段で量子化されたデータに基づいて画像データを出力する画像出力手段を備える画像記録装置であって、前記量子化手段は、N=2×i×j(i・jは2以上の2のべき乗)の関係を満たすN値に量子化し、前記画像出力手段は、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴とする画像記録装置。
- M値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いてN(M>N>2)値に量子化する量子化手段と、3値以上の階調数で画像データを出力可能で、該量子化手段で量子化したデータに基づいて画像データを出力する画像出力手段を備える画像記録装置であって、前記量子化手段は、3値とi×j画素(i,jは2以上の2のべき乗)の組合せにより(2×i×j)+1の階調表現可能なドットの組合せのうち、特定の1つのドットパターンを発生させないことにより、N=2×i×jの関係を満たすN値に量子化し、前記画像出力手段は、i×j画素のドットを組合せたドットパターンを前記N値の夫々に対応して用いることにより、該ドットパターンによって形成した画像データを出力することを特徴とする画像記録装置。
- 請求項10に記載の画像記録装置において、前記画像出力手段は、ドットオフ,小ドット,及び大ドットによって前記3値の階調表現が可能であり、前記特定の1つのドットパターンが、前記i×j画素を小ドットで埋め尽くすドットパターンであることを特徴とする画像記録装置。
- 請求項10に記載の画像記録装置において、前記画像出力手段は、ドットオフ,小ドット,及び大ドットによって前記3値の階調表現が可能であり、前記特定の1つのドットパターンが、前記i×j画素を小ドットと大ドットによって構成するドットパターンの1つであることを特徴とする画像記録装置。
- 請求項9ないし12のいずれか1に記載の画像記録装置において、前記量子化手段における前記N値を8値とし、前記画像出力手段は、2×2画素のドットの組合せで該8値の出力を行うことを特徴とする画像記録装置。
- 請求項9ないし12のいずれか1に記載の画像記録装置において、前記量子化手段における前記N値を16値とし、前記画像出力手段は、4×2画素のドットの組合せで該16値の出力を行うことを特徴とする画像記録装置。
- 請求項9ないし12のいずれか1に記載の画像記録装置において、前記量子化手段における前記N値を32値とし、前記画像出力手段は、4×4画素のドットの組合せで該32値の出力を行うことを特徴とする画像記録装置。
- 請求項9ないし15のいずれか1に記載の画像記録装置において、前記画像出力手段は、インク量を制御することにより前記3値以上の階調表現を可能とすることを特徴とする画像記録装置。
- 請求項9ないし15のいずれか1に記載の画像記録装置において、前記画像出力手段は、同系色で濃度の異なるインクを用いることにより前記3値以上の階調表現を可能とすることを特徴とする画像記録装置。
- 少なくとも高速処理モードと該高速処理モードより高画質なモードとを実行可能な画像記録装置において、該画像記録装置は、前記高速処理モードにおいて請求項9ないし17のいずれか1に記載の画像処理装置の機能を実現することを特徴とする画像処理装置。
- 請求項10ないし18のいずれか1に記載の画像記録装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム。
- 請求項19に記載のプログラムを記録した記録媒体。
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US8564838B2 (en) | 2008-09-16 | 2013-10-22 | Ricoh Company, Limited | Image processing apparatus and method for determining arrangement of dot count or recording material amount by error diffusion process |
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2002
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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