JP2004186525A - エリア実装型半導体装置 - Google Patents

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敬一郎 齋藤
Takashi Yagisawa
隆 八木澤
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Abstract

【課題】無鉛半田を用いた表面実装時においても耐半田性に優れたエリア実装型半導体装置提供する。
【解決手段】下記の(1)樹脂ペーストを用いて有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着し、前記半導体素子が搭載された有機基板を、下記の(2)エポキシ樹脂組成物を用いて片面封止してなることを特徴とするエリア実装型半導体装置。(1)(A)全エポキシ樹脂中に、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を5重量%以上含むエポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)フィラーを必須成分とする半導体用樹脂ペースト。(2)(D)エポキシ樹脂、(E)フェノール樹脂、(F)硬化促進剤及び(G)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物で、該エポキシ樹脂組成物中に無機充填材を80〜95重量%含み、成形物のせん断密着強度が1.0MPa以上、成形収縮率が0.3%以下である半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
Figure 2004186525

【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐半田性に優れたエリア実装型半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体素子の高集積化が年々進み、又半導体装置の表面実装化が促進されている。近年は従来のQFP、SOP等に代表される表面実装型半導体装置からエリア実装型半導体装置と呼ばれるボールグリッドアレイ(以下、BGAという)或いは、更に小型化を追求したチップサイズパッケージ(以下、CSPという)に移行している。これは従来の半導体装置では多ピン化や半導体素子の高速化への対応が限界に近づいてきたため開発されたものである。構造としては、ビスマレイミド・トリアジン(以下、BTという)樹脂/銅箔回路基板に代表される硬質回路基板或いはポリイミド樹脂フィルム/銅箔回路基板に代表されるフレキシブル回路基板の片面上に半導体素子を搭載し、その後半導体素子搭載面、即ち基板の片面のみがエポキシ樹脂組成物で成形・封止されている。エリア実装型半導体装置の封止材料であるエポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきており、特にエリア実装型半導体装置が一般的になってきている現状では、吸湿したエリア実装型半導体装置が半田処理時に高温にさらされ、半導体素子や有機基板とエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面に剥離が発生し、ひいては外部に達する剥離やエポキシ樹脂組成物の硬化物にクラックを生じる等、エリア実装型半導体装置の信頼性を大きく損なう不良が生じ、これらの不良の防止、即ち耐半田性の向上が大きな課題となってきている。この課題に対し、IC、LSI等の半導体素子の封止に用いられるエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂の改良により、耐半田性の向上が図られてきた。又半導体素子を有機基板に接着する樹脂ペーストにおいても、エポキシ樹脂や硬化剤の改良により、耐半田性の向上が図られてきた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
近年、環境負荷物質を使用しない一環として無鉛半田への代替化が進められている。無鉛半田は、従来の有鉛半田に比べ融点が高いため表面実装時の半田処理温度は、従来よりも20℃程度高い260℃が必要とされる。無鉛半田対応のための半田処理温度の変更により、エポキシ樹脂組成物の硬化物と有機基板との界面での剥離、半導体素子と樹脂ペーストとの界面での剥離に起因するエリア実装型半導体装置の不良の問題が生じてきた。このため、260℃での表面実装時の耐半田性の向上を目指して、様々な改良が進められてきたが(例えば、特許文献2参照。)、そのいずれにおいても完全な解決策とはならず、更なる改良が望まれている。
【0004】
【特許文献1】
特願2001−390900号(全頁)
【特許文献2】
特開2002−161192号公報(全頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着して硬化した際の260℃におけるせん断接着強度と弾性率が特定の数値を有する半導体用樹脂ペーストと、エポキシ樹脂組成物を有機基板のダイパッド部に成形した成形物の260℃におけるせん断密着強度と前記エポキシ樹脂組成物の成形時の成形収縮率が特定の数値を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いることにより、無鉛半田での表面実装時でも優れた耐半田性を有するエリア実装型半導体装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
[1] 下記の(1)樹脂ペーストを用いて有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着し、前記半導体素子が搭載された有機基板を、下記の(2)エポキシ樹脂組成物を用いて片面封止してなることを特徴とするエリア実装型半導体装置、(1)(A)全エポキシ樹脂中に、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を5重量%以上含むエポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)フィラーを必須成分とする樹脂ペーストであって、前記樹脂ペーストを用いて有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着して硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が1.5MPa以上、且つ260℃における弾性率が150MPa以下である半導体用樹脂ペースト。
(2)(D)エポキシ樹脂、(E)フェノール樹脂、(F)硬化促進剤及び(G)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂組成物を有機基板のダイパッド部に成形した成形物の260℃におけるせん断密着強度が1.0MPa以上、且つ前記エポキシ樹脂組成物の成形時の硬化収縮率が0.3%以下である半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
【0007】
【化5】
Figure 2004186525
(Rは水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基であり、同一でも異なっていてもよい。lは平均値で0〜3の正数。)
【0008】
[2] 一般式(1)で示されるエポキシ樹脂が、式(2)又は式(3)である第1項記載の半導体用樹脂ペーストを用いてなる半導体装置、
【0009】
【化6】
Figure 2004186525
(lは平均値で0〜3の正数。)
【0010】
【化7】
Figure 2004186525
(lは平均値で0〜3の正数。)
【0011】
[3] 第[1]項記載の(1)樹脂ペーストの(A)エポキシ樹脂が、25℃で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールA型エポキシ樹脂を含む第[1]項又は[2]項記載の半導体用樹脂ペーストを用いてなる半導体装置、
である。
[4] 第[1]項記載のエポキシ樹脂組成物が、更に一般式(4)で示されるシランカップリング剤或いは該シランカップリング剤中のアルコキシ基の全部又は一部を加水分解して得られる加水分解物を含む第[1]項記載のエポキシ樹脂組成物を用いてなる半導体装置、
【0012】
【化8】
Figure 2004186525
(Rはエポキシ基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基等の有機官能基、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基、Rは炭素数1〜10のアルキル基、mは1〜5の整数、nは1〜3の整数。)
である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる樹脂ペーストは、(A)全エポキシ樹脂中に、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を5重量%以上含むエポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)フィラーを必須成分とする樹脂ペーストであって、前記樹脂ペーストを用いて有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着して硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が1.5MPa以上、且つ260℃における弾性率が150MPa以下の特性を有するものである。一般式(1)で示されるエポキシ樹脂は、分子内に芳香環を含まないため、弾性率を低下させるという特徴がある。通常弾性率が低下すると、樹脂ペーストの硬化物の機械強度や接着強度が低下する傾向にあるが、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂はエポキシ基間距離が、通常のビスフェノール型エポキシ樹脂と同じてあり、これを用いた樹脂ペーストの硬化物の機械強度や接着強度は低下しないという特徴がある。一般式(1)中のlの平均値が、3を越えるとエポキシ基間の距離が長くなるため、これを用いた樹脂ペーストの硬化物の弾性率は低下し、硬化物の架橋密度も疎となり、接着強度が低下する。
【0014】
一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の具体例としては、前記した式(2)及び式(3)、式(4)に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0015】
【化9】
Figure 2004186525
(lは平均値で0〜3の正数。)
この中でも樹脂の入手の容易さ、更に他のエポキシ樹脂との相溶性に優れていることから、式(2)及び式(3)で示されるエポキシ樹脂が、特に好ましい。
【0016】
一般式(1)で示されるエポキシ樹脂は、全エポキシ樹脂中に5重量%以上含む必要がある。5重量%未満だと樹脂ペーストの硬化物の弾性率を低下させることができない。
【0017】
又一般式(1)で示されるエポキシ樹脂と併用する場合のエポキシ樹脂としては、エポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指す。例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂類を水素添加した後にエピクロルヒドリンと反応させるかポリグリシジルエーテルを直接水素添加した水添型ポリグリシジルエーテル、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂、 ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂、ジグリシジルヒダントイン等の複素環式エポキシ樹脂、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ジシクロペンタジエンジオキサイド、アリサイクリックジエポキシーアジペイト等の脂環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ジフェニレン骨格を含む)型エポキシ樹脂、グリシジルアミン等が挙げられる。これらのうちでは、配合するときの作業性及び配合後の樹脂ペーストの粘度の点から、分子量が小さく、25℃で液状のものが好ましく、更に好ましくは一般式(1)で示されるエポキシ樹脂との相溶性に優れ、低粘度で接着強度にも優れている、25℃で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂又はビスフェノールA型エポキシ樹脂が望ましい。これらは単独でも併用してもよい。
【0018】
用いるエポキシ樹脂が、固形や半固形である場合や、液状でも粘度が高い場合は、エポキシ基を有する反応性希釈剤を併用することが好ましい。反応性希釈剤としては、例えば、n−ブチルグリシジルエーテル、バーサティック酸グリシジルエステル、スチレンオキサイド、エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらは単独でも併用してもよい。
【0019】
本発明に用いられる硬化剤としては、例えばイミダゾール化合物、フェノール樹脂、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミンアダクト等の変性アミン、酸無水物、ポリアミド、ジシアンジアミド、メラミン誘導体、アミン類とケトンの反応物、ポリメルカプタン等が挙げられる。これらは単独でも併用してもよい。
【0020】
フェノール樹脂としては、エポキシ基と反応して架橋にあずかる活性水素基を1分子当り2個以上有するものが望ましい。このようなフェノール樹脂としては、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、o−ヒドロキシフェノール、m−ヒドロキシフェノール、p−ヒドロキシフェノール、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、エチリデンビスフェノール、メチルエチリデンビス(メチルフェノール)、シクロへキシリデンビスフェノール、又フェノール、クレゾール、キシレノール等の1価フェノール類とホルムアルデヒドとを稀薄水溶液中酸性下で反応させることによって得られるフェノールノボラック樹脂、1価フェノール類とアクロレイン、グリオキザール等の多官能アルデヒド類との酸性下の初期縮合物や、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン等の多価フェノール類とホルムアルデヒドとの酸性下の初期縮合物、フェノールアラルキル(フェニレン、ジフェニレン骨格を含む)樹脂等が挙げられる。これらは単独でも併用してもよい。
【0021】
ジカルボン酸ジヒドラジド化合物としては、例えばアジピン酸ジヒドラジド、ドデカン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、p−オキシ安息香酸ジヒドラジド等のカルボン酸ジヒドラジド等が挙げられる。これらは単独でも併用してもよい。
【0022】
イミダゾール化合物としては、例えば2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−C1123−イミダゾール等の一般的なイミダゾールやトリアジンやイソシアヌル酸を付加し、保存安定性を付与した2,4−ジアミノ−6−{2−メチルイミダゾール−(1)}−エチル−S−トリアジン、又そのイソシアネート付加物、2−エチルー4−メチルイミダゾールが2分子メチレン基で結合した4,4’−メチレンービスー(2−エチル−5−メチルイミダゾール)や1―シアノエチルー2−エチルー4−メチルイミダゾール等の1−シアノエチル体等が挙げられる。これらは単独でも併用してもよい。
【0023】
本発明に用いられるフィラーとしては、例えば無機フィラー、有機フィラー等が挙げられる。無機フィラーとしては、例えば金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉等の金属粉や半田粉、ニッケル・パラジウム粉等の合金粉や、溶融シリカ、結晶シリカ、窒化珪素、アルミナ、窒化アルミ、タルク等が挙げられる。これらのうち金属粉や合金粉は、主に導電性や熱伝導性を付与するために用いられる。有機フィラーとしては、例えばシリコーン樹脂、ポリテトラフロロエチレン等のフッ素樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂やメラミン樹脂等が挙げられる。その中でも導電性用途の樹脂ペーストには、銀粉が入手が容易なこと、形状や粒径の種類の豊富さ、導電性が良好であり、加熱しても導電性が変化しない点で好ましく、絶縁用途の樹脂ペーストには、シリカが入手の容易さと種類の豊富さの点で好ましい。これらのフィラーは、ハロゲンイオン、アルカリ金属イオン等のイオン性不純物の含有量が10ppm以下であることが好ましい。又フィラーの形状としては、例えばフレーク状、鱗片状、樹枝状、球状等のものが用いられる。
【0024】
必要とする樹脂ペーストの粘度によって、用いるフィラーの粒径は異なるが、通常平均粒径は0.3〜20μm、最大粒径は50μm程度のものが好ましい。平均粒径が0.3μm未満だと粘度が高くなり、20μmを越えると塗布又は硬化時に樹脂成分が流出するのでブリードが発生する可能性がある。最大粒径が50μmを越えるとディスペンサーで樹脂ペーストを塗布するときに、ニードルの出口を塞ぎ長時間の連続使用ができない。又、比較的粗いフィラーと細かいフィラーとを混合して用いることもでき、種類、形状についても各種のものを適宜混合してもよい。
【0025】
又必要とされる特性を付与するためには、前記以外のフィラーを用いてもよい。例えば粒径が1〜100nm程度のナノスケールフィラーや、シリカとアクリル樹脂との複合材、有機フィラー表面に金属コーティングを施したもの等の様な有機化合物と無機化合物との複合フィラー等が挙げられる。なお本発明に用いるフィラーは、予め表面をアルコキシシラン、アシロキシシラン、シラザン、オルガノアミノシラン等のシランカップリング材等で処理したものを用いてもよい。
【0026】
本発明に用いられる樹脂ペーストは(A)〜(C)成分を必須成分とするが、それら以外にも必要に応じて硬化促進剤、ゴムやシリコーン等の低応力化剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、顔料、染料、消泡剤、界面活性剤、溶剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明の樹脂ペーストは、(A)〜(C)成分、及びその他の添加剤等を予備混合し、ロール、ホモジナイザーや湿式ビーズミル等を用いて混練した後、真空下脱泡する等の製造方法で得られる。
本発明の樹脂ペーストを用いて、半導体素子を有機基板に接着するには、まずマウンターでディスペンス、X−Yロボットによるドローイング、スクリーン印刷、転写のいずれかの方法で樹脂ペーストを有機基板に塗布し、半導体素子をマウントし、オーブン或いはインラインキュア装置で熱処理を行い硬化させればよい。
【0027】
本発明に用いられるエポキシ樹脂組成物は、(D)エポキシ樹脂、(E)フェノール樹脂、(F)硬化促進剤及び(G)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、該エポキシ樹脂組成物中に無機充填材を80〜95重量%含み、前記エポキシ樹脂組成物を有機基板のダイパッド部に成形した成形物の260℃におけるせん断密着強度が1.0MPa以上、且つ前記エポキシ樹脂組成物の成形時の成形収縮率が0.3%以下の特性を有するものである。
【0028】
本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ジフェニレン骨格を含む)型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのエポキシ樹脂は、単独でも併用してもよい。
【0029】
本発明に用いられるエポキシ樹脂の硬化剤であるフェノール樹脂としては、1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ジフェニレン骨格を含む)樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、ナフトールノボラック樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、ビスフェノール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのフェノール樹脂は、単独でも併用してもよい。
【0030】
本発明に用いられる硬化促進剤としては、前記エポキシ樹脂とフェノール樹脂との架橋反応の触媒となり得るものを指し、具体例としては、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン系化合物、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等の有機リン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの硬化促進剤は、単独でも併用してもよい。
【0031】
本発明に用いられる無機充填材の種類については特に制限はなく、一般に封止材料に用いられているものを使用することができる。例えば溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、ガラス繊維等が挙げられ、特に溶融球状シリカが好ましい。形状は限りなく真球状であることが好ましく、又粒子の大きさの異なるものを混合することにより充填量を多くすることができる。
無機充填材の配合量としては、全エポキシ樹脂組成物80〜95重量%であり、特に84〜93重量%が好ましい。下限値未満だと、無機充填材による補強効果が十分に発現されないため接着強度が低く、且つ成形収縮の要因である樹脂成分の配合量が多くなるので、高成形収縮率となり、上限値を越えると、成形収縮率は小さくなるが、エポキシ樹脂組成物の流動性が低下し、成形時に充填不良等が生じる。無機充填材の配合量が、全エポキシ樹脂組成物中80〜95重量%の範囲内ならば、有機基板のダイパッド部に成形した成形物の260℃におけるせん断密着強度が1.0MPa以上、且つエポキシ樹脂組成物の成形時の成形収縮率が0.3%以下となる。
【0032】
本発明では、(D)エポキシ樹脂、(E)フェノール樹脂、(F)硬化促進剤及び(G)全エポキシ樹脂組成物中に80〜95重量%の無機充填材を含むエポキシ樹脂組成物が、更に一般式(4)で示されるシランカップリング剤を含んでもよい。一般式(4)で示されるシランカップリング剤としては、1分子中にアルコキシシリル基と、エポキシ基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基等の有機官能基を有するシラン化合物全般を指し、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、L−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、L−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基を有するシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル基を有するシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン等のメタクリル基を有するシラン等挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
一般式(4)で示されるシランカップリング剤において、式中のRは炭素数1〜10のアルコキシ基、Rは炭素数1〜10のアルキル基であり、nは1〜3の整数であるが、アルコキシ基が無機充填材や各種基材との接着性を向上させることから、nとしては3が最も好ましい。又アルコキシ基の炭素数を調整することにより、シランカップリング剤と樹脂や無機充填材との反応性を調整することができる。更に予めシランカップリング剤のアルコキシ基の全部又は一部を加水分解して得られた加水分解物をエポキシ樹脂組成物に用いてもよい。この場合予めアルコキシ基が加水分解されているため、容易に無機充填材や各種基材表面の水酸基と水素結合或いは共有結合を形成し、せん断接着強度を向上させることができる。シランカップリング剤を用いることによりエポキシ樹脂と無機充填材及び有機基板間の密着が強固となることから、更にせん断密着強度が高くなるため特に好ましい。
【0034】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(D)〜(G)成分を必須成分とするが、必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン等の難燃剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム、合成ゴム等の低応力添加剤、イオン捕捉剤等を適宜配合してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、(D)〜(G)成分及びその他の添加剤等を混合後、加熱ニーダや熱ロールを用いて加熱混練し、続いて冷却粉砕して得られる。このエポキシ樹脂組成物は一般的には粉末状、又はタブレットとして使用される。
エポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
【0035】
本発明に用いられる半導体用樹脂ペースト(1)は、(A)全エポキシ樹脂中に、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を5重量%以上含むエポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)フィラーを必須成分とし、前記樹脂ペーストを用いて有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着して硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が、1.5MPa以上で、260℃における弾性率が150MPa以下であり、且つ(D)エポキシ樹脂、(E)フェノール樹脂、(F)硬化促進剤及び(G)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂組成物を有機基板のダイパッド部に成形した成形物の260℃におけるせん断密着強度が1.0MPa以上で、前記エポキシ樹脂組成物の成形時の成形収縮率が0.3%以下であることが必要である。
【0036】
これは、エリア実装型半導体装置がプリント回路基板に半田で接続されて搭載される際に、エリア実装型半導体装置自体が240〜260℃に数十秒間曝露され、エリア実装型半導体装置内部にエポキシ樹脂組成物の硬化物/有機基板の界面、樹脂ペーストの硬化物層の脆弱界面あるいは脆弱層が存在すると、該当個所から剥離が発生しエリア実装型半導体装置に剥離、クラックを発生することになるためである。樹脂ペーストを用いて有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着して硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が1.5MPa以上で、260℃における弾性率が150MPa以下であり、更にエポキシ樹脂組成物を有機基板のダイパッド部に成形した成形物の260℃におけるせん断密着強度が1.0MPa以上で、且つ前記エポキシ樹脂組成物の成形時の成形収縮率が0.3%以下であると、樹脂ペーストの硬化物層、エポキシ樹脂組成物の硬化物/有機基板の界面ともに十分な強度を有することと、半田処理時の高温に曝された場合でもエリア実装型半導体装置の反りが小さいため、半田処理時に剥離やエリア実装型半導体装置のクラックを生じることがない。
【0037】
樹脂ペーストの硬化物層のせん断接着強度が1.5MPa未満、且つ260℃における弾性率が150MPaを越えると、エリア実装型半導体装置が半田で接続されて搭載される際に高温に曝された時、樹脂ペーストの硬化物層で剥離が発生し、更には剥離が進展することによってエリア実装型半導体装置にクラックを生じることになる。又エポキシ樹脂組成物の硬化物/有機基板界面のせん断密着強度が1.0MPa未満であると、エリア実装型半導体装置が半田で接続されて搭載される際に高温に曝された時、エポキシ樹脂組成物の硬化物/有機基板界面に剥離が発生し、更にはエポキシ樹脂組成物の硬化物の外部に達する剥離やクラックが発生する。エポキシ樹脂組成物の成形時の成形収縮率が0.3%を越えると、エリア実装型半導体装置の成形後から半導体素子に応力がかかるため半田処理時に剥離が発生する。成形収縮率が0.3%以下だと、エリア実装型半導体装置が半田で接続されて搭載される際に高温に曝された時、エリア実装型半導体装置の反りによる発生応力が小さいため、260℃におけるせん断密着強度が、1.0MPa以上ならば剥離やクラックといった不良が発生しない。
【0038】
本発明での樹脂ペーストのせん断接着強度と弾性率、エポキシ樹脂組成物のせん断密着強度と成形収縮率の測定は、以下の方法による。
樹脂ペーストのせん断接着強度:2×2mmの半導体素子を樹脂ペーストを用いて、有機基板(2層のBT樹脂製で厚みは0.56mm、ソルダーレジストは太陽インキ(株)製・SR4000AUS5)のダイパッド面にマウントし、150℃で15分間窒素置換したオーブン中で硬化した。硬化後マウント強度測定装置を用い、260℃で10秒放置後のせん断接着強度を測定した。
樹脂ペーストの弾性率:テフロン(R)シート上に半導体用樹脂ペーストを幅4mm、長さ約50mm、厚さ200μmに塗布し、175℃で30分間窒素置換したオーブン中で硬化した後、粘弾性測定装置を用いて試験長20mm、−100℃から350℃まで昇温速度3℃/分、10Hzで引張り粘弾性を測定し、260℃での貯蔵弾性率E’を求めた。
エポキシ樹脂組成物のせん断密着強度:トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力7.4MPa、硬化時間2分で、有機基板小片(2層のBT樹脂製で厚みは0.56mm、ソルダーレジストは太陽インキ(株)・製、SR4000AUS5)とエポキシ樹脂組成物を用いて、せん断密着強度測定用サンプル(密着面積2×2mm、高さ7mm)を一体成形し、175℃、2時間で後硬化した。硬化後、マウント強度測定装置を用い、260℃で10秒放置後のせん断密着強度を測定した。
エポキシ樹脂組成物の成形収縮率:トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力7.4MPa、硬化時間2分で、成形収縮率測定用のサンプル(80mmφ、厚み2mm)を成形した。成形後、23℃での成形物の直径と成形した金型のキャビティ内の直径を測定し、成形収縮率=[{(キャビティ内の直径)−(成形物の直径)}/(キャビティ内の直径)×100]で求めた。単位は%。
【0039】
【実施例】
本発明を実施例で具体的に説明する.各成分の配合割合は重量部とする。
(1)樹脂ペースト(P1〜P8)の作成
表1の配合に従って、各成分を混合し、ロールで混練し、真空チャンバーを用いて脱泡して、樹脂ペーストを作成した。得られた樹脂ペーストを以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
<樹脂ペーストに用いる原料成分>
エポキシ樹脂:
式(3)で示されるエポキシ樹脂(粘度1500mPa・s/25℃、エポキシ当量210、n=0.3)(以下EP−1という)
式(3)で示されるエポキシ樹脂(半固形/25℃、エポキシ当量675、n=4.0)(以下EP−2という)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(粘度4000mPa・s/25℃、エポキシ当量190)
硬化剤:
ジシアンジアミド
2−エチル−4−メチルイミダゾール(以下、2E4MZという)
フィラー:
銀粉(粒径0.1〜30μm、平均粒径3μm、フレーク状)
シリカ(平均粒径3μm、最大粒径20μm、球状)
【0040】
<樹脂ペーストの評価方法>
粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い25℃、2.5rpmでの値を測定し粘度とした。
樹脂ペーストのせん断接着強度及び弾性率は前記した方法による。
【0041】
(2)エポキシ樹脂組成物(C1〜C8)の作成
表2の配合に従い、各成分をミキサーを用いて混合した後、表面温度が100℃と45℃の2本ロールを用いて30回混練し、得られた混練物シートを冷却後粉砕して、エポキシ樹脂組成物を作成した。得られた樹脂組成物の特性を以下の方法で評価した。結果を表2に示す。
<エポキシ樹脂組成物に用いる原料成分>
エポキシ樹脂:
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点55℃、エポキシ当量196)(以下、OCNEPという)
ビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、YX−4000、融点105℃、エポキシ当量193)(以下、YX−4000という)
フェノール樹脂:
フェノールノボラック樹脂(軟化点81℃、水酸基当量105)
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUという)
溶融球状シリカ(平均粒径25μm、最大粒径75μm)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、γ−GPMSという)
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(以下、γ−APMSという)
その他添加剤
【0042】
<エポキシ樹脂組成物の評価方法>
スパイラルフロー:EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.8MPa、硬化時間2分で測定した。単位はcm。
エポキシ樹脂組成物のせん断密着強度及び成形収縮率は、前記した方法による。
【0043】
実施例1〜14
表3の組合せに従い、パッケージを作成し、以下の方法で評価した。結果を表3に示す。
<パッケージの評価方法>
耐半田クラック、剥離率:(1)樹脂ペーストを352pPBGA用有機基板(パッケージサイズは35×35mm、厚み1.73mm、有機基板は2層のBT樹脂製で厚みは0.56mm、ソルダーレジストは太陽インキ(株)製・SR4000AUS5)のダイパッド面にディスペンサーを用いて塗布し、10.0×10.0mm、厚み0.3mmの半導体素子をマウント後、150℃、15分の条件でオーブン硬化させた。次に(2)エポキシ樹脂組成物を用いて、前記の有機基板に搭載された半導体素子をトランスファー成形機で、金型温度175℃、注入圧力7.4MPa、硬化時間2分で成形し、175℃、2時間で後硬化した。得られたパッケージを85℃、相対湿度60%で168時間放置し、その後260℃の半田槽に10秒間浸漬した。顕微鏡でパッケージを観察し、外部クラックの発生率=[(クラック発生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100]を求めた。又エポキシ樹脂組成物の硬化物とレジスト界面及び半導体素子の界面を超音波探傷装置を用いて測定し、レジスト界面部剥離率=[(レジスト界面部の剥離発生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100]及び半導体素子部剥離率=[(半導体素子部の剥離発生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100]を求めた。各々の単位は%。又透過型の超音波探傷装置を用いてパッケージ内部の剥離を測定し、ペースト部剥離率=[(剥離発生パッケージ数)/(全パッケージ数)×100]を求めた。なお判定は、全てのパッケージで剥離が全くない場合を合格とし、少しでも剥離が発生した場合は不合格とした。各々の単位は%。
【0044】
比較例1〜21
表4の組合せに従い、実施例と同様にしてパッケージを得て、実施例と同様にして評価した。結果を表4に示す。
【0045】
【表1】
Figure 2004186525
【0046】
【表2】
Figure 2004186525
【0047】
【表3】
Figure 2004186525
【0048】
【表4】
Figure 2004186525
【0049】
【発明の効果】
本発明に従うと、有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着して硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が1.5MPa以上、且つ260℃における弾性率が150MPa以下の特性を有する半導体用樹脂ペーストと、有機基板のダイパッド部に成形した成形物の260℃におけるせん断密着強度が1.0MPa以上、且つ前記エポキシ樹脂組成物の成形収縮率が0.3%以下の特性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて得られるエリア実装型半導体装置は、有鉛半田から無鉛半田化への移行に伴って表面実装時の半田処理温度が高くなっても、優れた耐半田性を有しており、産業上有用である。

Claims (4)

  1. 下記の(1)樹脂ペーストを用いて有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着し、前記半導体素子が搭載された有機基板を、下記の(2)エポキシ樹脂組成物を用いて片面封止してなることを特徴とするエリア実装型半導体装置。(1)(A)全エポキシ樹脂中に、一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を5重量%以上含むエポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)フィラーを必須成分とする樹脂ペーストであって、前記樹脂ペーストを用いて有機基板のダイパッド部に半導体素子を接着して硬化した際の260℃におけるせん断接着強度が1.5MPa以上、且つ260℃における弾性率が150MPa以下である半導体用樹脂ペースト。
    (2)(D)エポキシ樹脂、(E)フェノール樹脂、(F)硬化促進剤及び(G)無機充填材を必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、該エポキシ樹脂組成物中に無機充填材を80〜95重量%含み、前記エポキシ樹脂組成物を有機基板のダイパッド部に成形した成形物の260℃におけるせん断密着強度が1.0MPa以上、且つ前記エポキシ樹脂組成物を成形した時の成形収縮率が0.3%以下である半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2004186525
    (Rは水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基であり、同一でも異なっていてもよい。lは平均値で0〜3の正数。)
  2. 一般式(1)で示されるエポキシ樹脂が、式(2)又は式(3)である請求項1記載の半導体用樹脂ペーストを用いてなる半導体装置。
    Figure 2004186525
    (lは平均値で0〜3の正数。)
    Figure 2004186525
    (lは平均値で0〜3の正数。)
  3. 請求項1記載の(1)樹脂ペーストの(A)エポキシ樹脂が、25℃で液状のビスフェノールF型エポキシ樹脂及び/又はビスフェノールA型エポキシ樹脂を含む請求項1又は2記載の半導体用樹脂ペーストを用いてなる半導体装置。
  4. 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物が、更に一般式(4)で示されるシランカップリング剤或いは該シランカップリング剤中のアルコキシ基の全部又は一部を加水分解して得られる加水分解物を含む請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を用いてなる半導体装置。
    Figure 2004186525
    (Rはエポキシ基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基等の有機官能基、Rは炭素数1〜10のアルコキシ基、Rは炭素数1〜10のアルキル基、mは1〜5の整数、nは1〜3の整数。)
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