JP2004182890A - フォトレジスト用高分子化合物及びフォトレジスト用樹脂組成物 - Google Patents

フォトレジスト用高分子化合物及びフォトレジスト用樹脂組成物 Download PDF

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Masamichi Nishimura
政通 西村
Yutaka Koyama
裕 小山
Kiyoharu Tsutsumi
聖晴 堤
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Abstract

【課題】フォトレジスト用として用いた場合に酸脱離性に優れ、高いエッチング耐性及び基板密着性を示し、且つこれらの性能をバランスよく兼ね備えたフォトレジスト用高分子化合物と、そのフォトレジスト用高分子化合物を含むフォトレジスト用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、(A)下記式(I)
【化1】
Figure 2004182890

(式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基を示す)
で表されるモノマー単位と、(B)ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位とを含んでいる。前記フォトレジスト用高分子化合物は、さらに、(C)極性の置換基を有する脂環式炭化水素基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位を含んでいてもよい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体の微細加工などを行う際に用いるフォトレジスト用の高分子化合物、及びこの高分子化合物を含有するフォトレジスト用樹脂組成物、及び半導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程で用いられるポジ型フォトレジストは、光照射により照射部がアルカリ可溶性に変化する性質、シリコンウエハーへの密着性、プラズマエッチング耐性、用いる光に対する透明性等の特性を兼ね備えていなくてはならない。該ポジ型フォトレジストは、一般に、主剤であるポリマーと、光酸発生剤と、上記特性を調整するための数種の添加剤を含む溶液として用いられるが、用途に応じたレジストを調製するには、主剤であるポリマーが上記の各特性をバランス良く備えていることが極めて重要である。
【0003】
半導体の製造に用いられるリソグラフィの露光光源は、年々短波長になってきており、次世代の露光光源として、波長193nmのArFエキシマレーザーが有望視されている。このArFエキシマレーザー露光機に用いられるレジスト用ポリマーのモノマーユニットとして、前記波長に対して透明度が高く、且つエッチング耐性のある脂環式炭化水素骨格を含むユニットを用いることが提案されている。また、基板密着性を付与するモノマーユニットとしてラクトン骨格を有するユニットなどが注目されている。さらに、露光によって光酸発生剤から発生する酸により脱離してアルカリ現像液に対して可溶になる機能を付与するモノマーユニットとして2−メチルアダマンタン−2−イル基を有するユニットなどが知られている。そして、従来、これらのモノマーユニットを適宜組み合わせることにより種々のフォトレジスト用樹脂が提案されている。しかし、従来のフォトレジスト用樹脂は、基板密着性、耐エッチング性、酸脱離性、これらの特性のバランス、解像度、コスト等の点で、必ずしも十分満足できるものではなかった。
【0004】
また、ラクトン環を含有する脂環式炭化水素骨格を有する単量体と、第3級炭素原子を含有する脂環式炭化水素骨格を有する単量体との共重合体がいくつか提案されている。しかし、従来提案されている共重合体は、基板密着性、酸脱離性、ドライエッチング耐性を有するが、樹脂のフォトレジスト用溶剤への溶解性、及び露光後のアルカリ現像液への可溶性が一般に低く、これらレジスト用樹脂としての性能のバランスが悪い。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−73173号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、フォトレジスト用として用いた場合に酸脱離性に優れ、高いエッチング耐性及び基板密着性を示し、且つこれらの性能をバランスよく兼ね備えたフォトレジスト用高分子化合物と、そのフォトレジスト用高分子化合物を含むフォトレジスト用樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、基板密着性、酸脱離性、ドライエッチング耐性のみならず、レジスト溶剤への溶解性、及びアルカリ可溶性をバランス良く兼ね備えたフォトレジスト用高分子化合物と、そのフォトレジスト用高分子化合物を含むフォトレジスト用樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、微細なパターンを精度よく形成できるフォトレジスト用高分子化合物、フォトレジスト用樹脂組成物、及び半導体の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定構造を有する2種の単量体を組み合わせてフォトレジスト用高分子化合物のコモノマーとして用いると、優れた性能を有するフォトレジスト用樹脂が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、(A)下記式(I)
【化4】
Figure 2004182890
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
で表されるモノマー単位と、(B)ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位とを含むフォトレジスト用高分子化合物を提供する。
【0011】
前記フォトレジスト用高分子化合物には、また、(A)式(I)で表されるモノマー単位、(B)ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位、及び、(C)極性の置換基を有する脂環式炭化水素基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位を含むフォトレジスト用高分子化合物が含まれる。
【0012】
前記ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位(B)には、下記式(IIa)〜(IIg)
【化5】
Figure 2004182890
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R〜R36は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示し、V〜Vは、同一又は異なって、−CH−、−CO−又は−COO−を示す。但し、V〜Vの少なくとも1つは−COO−である)
から選択された少なくとも1種のモノマー単位が含まれる。
【0013】
前記極性の置換基を有する脂環式炭化水素基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位(C)には、下記式(III)
【化6】
Figure 2004182890
(式中、環Zは炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。Rは水素原子又はメチル基を示す。R37は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、又は保護基で保護されていてもよいスルホン酸基を示す。但し、n個のR37のうち少なくとも1つは、オキソ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、又は保護基で保護されていてもよいスルホン酸基を示す。nは1〜3の整数を示す)
から選択された少なくとも1種のモノマー単位を含むフォトレジスト用高分子化合物が含まれる。
【0014】
本発明は、また、上記のフォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤とを少なくとも含む感光性樹脂組成物を提供する。
【0015】
本発明は、さらに、上記のフォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布してレジスト塗膜を形成し、露光及び現像を経てパターンを形成する工程を含む半導体の製造方法を提供する。
【0016】
なお、本明細書では、「アクリル」と「メタクリル」とを「(メタ)アクリル」、「アクリロイル」と「メタクリロイル」とを「(メタ)アクリロイル」等と総称する場合がある。また、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の保護基としては、有機合成の分野で慣用のものを使用できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、ポリマー分子を構成する構造単位(繰り返し単位)として、前記式(I)で表されるモノマー単位(A)と、ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位(B)とを含んでいる。
【0018】
前記式(I)で表されるモノマー単位(A)は、エステル結合を構成する酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する基、及び脂環式炭化水素基を含んでいる。このため、露光によって光酸発生剤から発生する酸により脱離してアルカリ現像液に対する可溶性が発揮され、且つドライエッチング耐性を向上させる。
【0019】
ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位(B)は、シリコンウエハーなどの基板に対する密着性機能を付与しうる。ラクトン環を含有する基としては特に限定されず、例えば、ラクトン環(γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環等)や該ラクトン環を含有する炭素数6〜20の脂環式炭化水素基[ラクトン環と単環又は多環(橋かけ環)の脂環式炭素環とが縮合した構造を有する基等]などが挙げられる。このようなモノマー単位(B)の代表的な例として、前記式(IIa)〜(IIg)で表されるモノマー単位が例示される。
【0020】
また、前記式(I)で表されるモノマー単位(A)及びモノマー単位(B)とともに、極性の置換基を有する脂環式炭化水素基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位(C)を含むフォトレジスト用高分子化合物は、基板密着性、酸脱離性、ドライエッチング耐性のみならず、レジスト溶剤への溶解性、及びアルカリ可溶性のバランスが非常に良好である。そのため、このような高分子化合物を含むフォトレジスト用樹脂組成物を用いて半導体を製造すると、微細なパターンを精度良く形成することができる。(A)、(B)、(C)の各モノマー単位は、それぞれ1種であってもよく、2種以上であってもよい。
【0021】
極性の置換基を有する脂環式炭化水素基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位(C)は、高分子化合物としたときに極性が非常に高いモノマー単位と極性が非常に低いモノマー単位とを含む場合であっても、各モノマー単位が偏在せず、分子間或いは分子内での組成分布を非常に小さくすることができる。「極性の置換基を有する脂環式炭化水素基」としては、ヒドロキシル基、オキソ基、カルボキシル基、アミノ基、スルホン酸基、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC1−4アルコキシ基など)などの極性基を1又は2以上(好ましくは1〜3程度)有する脂環式炭化水素基[例えば、3〜20員の単環又は多環(橋かけ環)の脂環式炭化水素基]などが挙げられる。前記極性基は保護基で保護されていてもよい。このようなモノマー単位(C)の代表的な例として、前記(III)で表されるモノマー単位が例示される。
【0022】
また、前記モノマー単位(B)として前記式(IIa)〜(IIg)から選択された少なくとも1種のモノマー単位、及び/又は、前記モノマー単位(C)として前記式(III)で表されるモノマー単位を含むフォトレジスト用高分子化合物が好ましい。このようなフォトレジスト用高分子化合物は、基板密着性、酸脱離性、ドライエッチング耐性、レジスト溶剤への溶解性、アルカリ可溶性の各特性のバランスが極めて良好である。
【0023】
このフォトレジスト用高分子化合物において、モノマー単位(A)、(B)及び(C)の比率は、その組み合わせにより適宜設定できるが、モノマー単位(A)の比率は、通常1〜99モル%、好ましくは5〜80モル%、さらに好ましくは15〜70モル%程度であり、モノマー単位(B)の比率は、通常1〜99モル%、好ましくは10〜95モル%、さらに好ましくは20〜85モル%程度であり、モノマー単位(C)の比率は、通常1〜50モル%、好ましくは2〜40モル%、さらに好ましくは3〜30モル%程度である。なお、この高分子化合物は、モノマー単位(A)、(B)及び(C)以外のモノマー単位を含んでいてもよい。
【0024】
式(I)中、R及びRにおける炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。R及びRには、特に、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく用いられる。また、R及びRのうち、少なくとも一方が炭素数2以上のアルキル基であることが好ましい。
【0025】
式(IIa)〜(IIg)中、R〜R36におけるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜13のアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基としては、例えば、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC1−4アルコキシ基など)などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基としては、前記保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基が炭素数1〜6のアルキレン基を介して結合している基などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいカルボキシル基としては、−COOR基などが挙げられる。前記Rは水素原子又はアルキル基を示し、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。
【0026】
式(III)中、環Zにおける炭素数6〜20の脂環式炭化水素環は単環であっても、縮合環や橋かけ環等の多環であってもよい。代表的な脂環式炭化水素環として、例えば、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロデカン環、アダマンタン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環、ボルナン環、イソボルナン環、パーヒドロインデン環、デカリン環、パーヒドロフルオレン環(トリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン環)、パーヒドロアントラセン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、トリシクロ[4.2.2.12,5]ウンデカン環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン環などが挙げられる。脂環式炭化水素環には、メチル基等のアルキル基(例えば、C1−4アルキル基など)、塩素原子等のハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、オキソ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいスルホン酸基などの置換基を有していてもよい。
【0027】
式(III)中、R37におけるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜20程度のアルキル基が挙げられる。保護基で保護されていてもよいアミノ基としては、アミノ基、置換アミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ基等のC1−4アルキルアミノ基など)などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいスルホン酸基としては、−SO基などが挙げられる。前記Rは水素原子又はアルキル基を示し、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。R37における保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基は前記と同様である。
【0028】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、Fedorsの方法[Polym. Eng. Sci., 14, 147(1974)参照]による溶解度パラメーターの値(以下、単に「SP値」と称することがある)が9.5(cal/cm1/2〜12(cal/cm1/2[=19.4MPa1/2〜24.5MPa1/2]の範囲にあるのが好ましい。
【0029】
このような溶解度パラメーターを有する高分子化合物を含むフォトレジスト用樹脂組成物を半導体基板(シリコンウェハー等)に塗布して形成されたレジスト塗膜は、基板に対する接着性(密着性)に優れるとともに、アルカリ現像により解像度の高いパターンを形成することができる。SP値が9.5(cal/cm1/2[=19.4MPa1/2]より低いと、基板に対する接着性が低下して、現像によりパターンが剥がれて残らないという問題が起こりやすい。また、SP値が12(cal/cm1/2[=24.5MPa1/2]より大きいと、基板にはじかれて塗布することが困難になりやすい上、アルカリ現像液に対する親和性が高くなり、その結果、露光部と未露光部の溶解性のコントラストが悪くなって解像度が低下しやすくなる。高分子化合物の溶解度パラメーターは、構成モノマーの種類(モノマーの溶解度パラメーター)及び組成比を適宜選択することにより調整できる。
【0030】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物の重量平均分子量(Mw)は、例えば1,000〜500,000程度、好ましくは3,000〜50,000程度であり、分子量分布(Mw/Mn)は、例えば1.5〜3.5程度である。なお、前記Mnは数平均分子量を示し、Mn、Mwともにポリスチレン換算の値である。
【0031】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、各モノマー単位に対応するモノマーの混合物を共重合することにより製造できる。式(I)、(IIa)〜(IIg)、(III)で表される各モノマー単位は、それぞれ対応する(メタ)アクリル酸エステルをコモノマーとして重合に付すことにより形成できる。
【0032】
[式(I)で表されるモノマー単位]
前記式(I)で表されるモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(1)で表される。式(1)で表される化合物には立体異性体が存在するが、それらは単独で又は2種以上の混合物として使用できる。
【0033】
【化7】
Figure 2004182890
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
【0034】
式(I)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1−1]1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH、R=CH、R=C
[1−2]1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルブチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH、R=CH、R=C
[1−3]1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルプロピル(メタ)アクリレート(R=H又はCH、R=CH、R=C
[1−4]1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルエチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH、R=CH、R=CH
[1−5]1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−エチルプロル(メタ)アクリレート(R=H又はCH、R=C、R=C
[1−6]1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−エチルブチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH、R=C、R=C
[1−7]1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−エチルペンチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH、R=C、R=C
[1−8]1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−プロピルブチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH、R=C、R=C
【0035】
上記式(I)で表される化合物は、対応するノルボルナン誘導体(アルコール)と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
【0036】
[式(IIa)〜(IIg)で表されるモノマー単位]
前記式(IIa)〜(IIg)で表されるモノマー単位に対応するモノマーは、それぞれ下記式(2a)〜(2g)で表される。式(2a)〜(2g)で表される化合物には、それぞれ立体異性体が存在しうるが、それらは単独で又は2種以上の混合物として使用できる。
【0037】
【化8】
Figure 2004182890
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R〜R36は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示し、V〜Vは、同一又は異なって、−CH−、−CO−又は−COO−を示す。但し、V〜Vの少なくとも1つは−COO−である)
【0038】
式(2a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2−1]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタン(R=H又はCH、R=R=R=H、V=−CO−、V=V=−CH−)
[2−2]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン(R=H又はCH、R=R=R=H、V=−CO−O−(左側がRの結合している炭素原子側)、V=V=−CH−)
[2−3]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,8−ジオン(R=H又はCH、R=R=R=H、V=−CO−O−(左側がRの結合している炭素原子側)、V=−CO−O−(左側がRの結合している炭素原子側)、V=−CH−)
[2−4]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,8−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,7−ジオン(R=H又はCH、R=R=R=H、V=−O−CO−(左側がRの結合している炭素原子側)、V=−CO−O−(左側がRの結合している炭素原子側)、V=−CH−)
[2−5]1−(メタ)アクリロイルオキシ−5,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−4,8−ジオン(R=H又はCH、R=R=R=H、V=−CO−O−(左側がRの結合している炭素原子側)、V=−O−CO−(左側がRの結合している炭素原子側)、V=−CH−)
【0039】
上記式(2a)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
【0040】
式(2b)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2−6]5−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(=5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン)(R=H又はCH、R=R=R=R=R=H)
[2−7]5−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH、R=CH、R=R=R=R=H)
[2−8]5−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH、R=CH、R=R=R=R=H)
[2−9]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH、R=CH、R=R=R=R=H)
[2−10]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−カルボキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH、R=R=R=R=H、R=COOH)
[2−11]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH、R=R=R=R=H、R=メトキシカルボニル基)
[2−12]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−エトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH、R=R=R=R=H、R=エトキシカルボニル基)
[2−13]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−t−ブトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH、R=R=R=R=H、R=t−ブトキシカルボニル基)
【0041】
上記式(2b)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。なお、その際に原料として用いる環式アルコール誘導体は、例えば、対応する5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルを過酸(過酢酸、m−クロロ過安息香酸など)又は過酸化物(過酸化水素、過酸化水素+酸化タングステンやタングステン酸などの金属化合物)と反応(エポキシ化及び環化反応)させることにより得ることができる。
【0042】
式(2c)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2−14]8−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH
[2−15]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH
【0043】
上記式(2c)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
【0044】
式(2d)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2−16]4−(メタ)アクリロイルオキシ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH、R=R10=R11=R12=R13=R14=R15=R16=R17=H)
[2−17]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH、R10=R11=R12=R13=R14=R15=R16=R17=H、R=CH
[2−18]4−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH、R=R11=R12=R13=R14=R15=R16=R17=H、R10=CH
[2−19]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4,5−ジメチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH、R11=R12=R13=R14=R15=R16=R17=H、R=R10=CH
【0045】
式(2e)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2−20]6−(メタ)アクリロイルオキシ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH、R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=R25=R26=H)
[2−21]6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH、R18=R20=R21=R22=R23=R24=R25=R26=H、R19=CH
[2−22]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH、R19=R20=R21=R22=R23=R24=R25=R26=H、R18=CH
[2−23]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1,6−ジメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH、R20=R21=R22=R23=R24=R25=R26=H、R18=R19=CH
【0046】
上記式(2d)及び(2e)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
【0047】
式(2f)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2−24]β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R27=R28=R29=R30=R31=H)
[2−25]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α−ジメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R27=R28=CH、R29=R30=R31=H)
[2−26]β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R30=R31=CH、R27=R28=R29=H)
[2−27]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R27=R28=R29=CH、R30=R31=H)
[2−28]β−(メタ)アクリロイルオキシ−β,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R29=R30=R31=CH、R27=R28=H)
[2−29]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R27=R28=R29=R30=R31=CH
【0048】
前記式(2f)で表される化合物は、例えば、対応するβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
【0049】
式(2g)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2−30]α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R32=R33=R34=R35=R36=H)
[2−31]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R32=CH、R33=R34=R35=R36=H)
[2−32]α−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R33=R34=CH、R32=R35=R36=H)
[2−33]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,β,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R32=R33=R34=CH、R35=R36=H)
[2−34]α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R35=R36=CH、R32=R33=R34=H)
[2−35]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R32=R35=R36=CH、R33=R34=H)
[2−36]α−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β,γ,γ−テトラメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R33=R34=R35=R36=CH、R32=H)
[2−37]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,β,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラクトン(R=H又はCH、R32=R33=R34=R35=R36=CH
【0050】
上記式(2g)で表される化合物は、例えば、対応するα−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。原料として用いるα−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン誘導体は、例えば、WO00/35835に記載の方法又はそれに準じた方法により得ることができる。
【0051】
[式(III)で表されるモノマー単位]
前記式(III)で表されるモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(3)で表される。式(3)で表される化合物には立体異性体が存在するが、それらは単独で又は2種以上の混合物として使用できる。
【0052】
【化9】
Figure 2004182890
(式中、環Zは炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。Rは水素原子又はメチル基を示す。R37は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、又は保護基で保護されていてもよいスルホン酸基を示す。但し、n個のR37のうち少なくとも1つは、オキソ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、又は保護基で保護されていてもよいスルホン酸基を示す。nは1〜3の整数を示す)
【0053】
式(3)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[3−1]1−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=OH、n=1、Z=アダマンタン環)
[3−2]1,3−ジヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=OH、n=2、Z=アダマンタン環)
[3−3]1−カルボキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=COOH、n=1、Z=アダマンタン環)
[3−4]1,3−ジカルボキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=COOH、n=2、Z=アダマンタン環)
[3−5]1−カルボキシ−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=OH,COOH、n=2、Z=アダマンタン環)
[3−6]1−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=t−ブトキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[3−7]1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン[R=H又はCH、R37=t−ブトキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環]
[3−8]1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=OH,t−ブトキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
[3−9]1−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[3−10]1,3−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
[3−11]1−ヒドロキシ−3−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH、R37=OH,2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=2、Z=アダマンタン環)
【0054】
上記式(3)で表される化合物は、例えば、対応する環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
【0055】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物を得るに際し、モノマー混合物の重合は、溶液重合、塊状重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合、乳化重合など、アクリル系ポリマーを製造する際に用いる慣用の方法により行うことができるが、特に、溶液重合が好適である。さらに、溶液重合のなかでも滴下重合が好ましい。滴下重合は、具体的には、例えば、(i)予め有機溶媒に溶解した単量体溶液と、有機溶媒に溶解した重合開始剤溶液とをそれぞれ調製し、一定温度に保持した有機溶媒中に前記単量体溶液と重合開始剤溶液とを各々滴下する方法、(ii)単量体と重合開始剤とを有機溶媒に溶解した混合溶液を、一定温度に保持した有機溶媒中に滴下する方法、(iii)予め有機溶媒に溶解した単量体溶液と、有機溶媒に溶解した重合開始剤溶液とをそれぞれ調製し、一定温度に保持した前記単量体溶液中に重合開始剤溶液を滴下する方法などの方法により行われる。
【0056】
重合溶媒としては公知の溶媒を使用でき、例えば、エーテル(ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等グリコールエーテル類などの鎖状エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテルなど)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類など)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、アミド(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノールなど)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素など)、これらの混合溶媒などが挙げられる。また、重合開始剤として公知の重合開始剤を使用できる。重合温度は、例えば30〜150℃程度の範囲で適宜選択できる。
【0057】
重合により得られたポリマーは、沈殿又は再沈殿により精製できる。沈殿又は再沈殿溶媒は有機溶媒及び水の何れであってもよく、また混合溶媒であってもよい。沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、例えば、炭化水素(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素)、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化脂肪族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素など)、ニトロ化合物(ニトロメタン、ニトロエタンなど)、ニトリル(アセトニトリル、ベンゾニトリルなど)、エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなど)、エステル(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、カーボネート(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなど)、カルボン酸(酢酸など)、これらの溶媒を含む混合溶媒等が挙げられる。
【0058】
中でも、前記沈殿又は再沈殿溶媒として用いる有機溶媒として、少なくとも炭化水素(特に、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素)を含む溶媒が好ましい。このような少なくとも炭化水素を含む溶媒において、炭化水素(例えば、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素)と他の溶媒との比率は、例えば前者/後者(体積比;25℃)=10/90〜99/1、好ましくは前者/後者(体積比;25℃)=30/70〜98/2、さらに好ましくは前者/後者(体積比;25℃)=50/50〜97/3程度である。
【0059】
本発明のフォトレジスト用樹脂組成物は、前記本発明のフォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤とを含んでいる。
【0060】
光酸発生剤としては、露光により効率よく酸を生成する慣用乃至公知の化合物、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩(例えば、ジフェニルヨードヘキサフルオロホスフェートなど)、スルホニウム塩(例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネートなど)、スルホン酸エステル[例えば、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、1,2,3−トリスルホニルオキシメチルベンゼン、1,3−ジニトロ−2−(4−フェニルスルホニルオキシメチル)ベンゼン、1−フェニル−1−(4−メチルフェニルスルホニルオキシメチル)−1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルメタンなど]、オキサチアゾール誘導体、s−トリアジン誘導体、ジスルホン誘導体(ジフェニルジスルホンなど)、イミド化合物、オキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなどを使用できる。これらの光酸発生剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0061】
光酸発生剤の使用量は、光照射により生成する酸の強度や前記高分子化合物における各モノマー単位(繰り返し単位)の比率などに応じて適宜選択でき、例えば、前記高分子化合物100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重量部程度の範囲から選択できる。
【0062】
フォトレジスト用樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボキシル基含有樹脂など)などのアルカリ可溶成分、着色剤(例えば、染料など)、有機溶媒(例えば、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、アミド類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、カルビトール類、グリコールエーテルエステル類、これらの混合溶媒など)などを含んでいてもよい。
【0063】
このフォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布し、乾燥した後、所定のマスクを介して、塗膜(レジスト膜)に光線を露光して(又は、さらに露光後ベークを行い)潜像パターンを形成し、次いで現像することにより、微細なパターンを高い精度で形成できる。
【0064】
基材又は基板としては、シリコンウエハ、金属、プラスチック、ガラス、セラミックなどが挙げられる。フォトレジスト用樹脂組成物の塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどの慣用の塗布手段を用いて行うことができる。塗膜の厚みは、例えば0.1〜20μm、好ましくは0.3〜2μm程度である。
【0065】
露光には、種々の波長の光線、例えば、紫外線、X線などが利用でき、半導体レジスト用では、通常、g線、i線、エキシマレーザー(例えば、XeCl、KrF、KrCl、ArF、ArClなど)などが使用される。露光エネルギーは、例えば1〜1000mJ/cm、好ましくは10〜500mJ/cm程度である。
【0066】
光照射により光酸発生剤から酸が生成し、この酸により、例えば前記高分子化合物の酸脱離性基を有するモノマー単位(アルカリ可溶性ユニット)のカルボキシル基等の保護基(脱離性基)が速やかに脱離して、可溶化に寄与するカルボキシル基等が生成する。そのため、水又はアルカリ現像液による現像により、所定のパターンを精度よく形成できる。
【0067】
【発明の効果】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、特定構造のモノマー単位を含んでいるため、酸脱離性に優れ、高いエッチング耐性及び基板密着性を示すと共に、基板密着性、酸脱離性、ドライエッチング耐性、レジスト溶剤への溶解性、及びアルカリ可溶性のバランスが優れている。そのため、このような高分子化合物を含むフォトレジスト用樹脂組成物を半導体の製造に用いることにより、微細なパターンを精度よく形成することができる。
【0068】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、化合物番号(モノマー番号)の後ろに「アクリレート」とあるのは、明細書中に記載の化合物番号に相当する2つの化合物のうちアクリロイルオキシ基を有する化合物を示し、「メタクリレート」とあるのは、前記2つの化合物のうちメタクリロイルオキシ基を有する化合物を示す。構造式中の括弧の右下の数字は該モノマー単位(繰り返し単位)に対応する仕込単量体のモル%を示す。重量平均分子量(M)及び分子量分布(M/M)は、検出器として屈折率計(RI)を用い、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたGPC測定により、標準ポリスチレン換算で求めた。GPC測定は昭和電工(株)製カラム「KF−806L」(商品名)を3本直列につないだものを使用し、カラム温度40℃、RI温度40℃、溶離液の流速0.8ml/分の条件で行った。
【0069】
実施例1
下記構造の樹脂の合成
【化10】
Figure 2004182890
還流管、撹拌子、3方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)20gを入れて温度を75℃に保ち、撹拌しながら、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン[化合物番号[2−6](メタクリレート)]18.38g(82.8mmol)、1−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシアダマンタン[化合物番号[3−1](メタクリレート)]9.77g(41.4mmol)、1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルメタクリレート[化合物番号[1−1](メタクリレート)]21.85g(82.8mmol)、及びジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(開始剤;和光純薬工業製、商品名「V−601」)6.0g、PGMEA180gを混合したモノマー溶液を、6時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後、さらに2時間撹拌を続けた。重合反応終了後、得られた反応溶液を孔径0.1ミクロンのフィルターで濾過した後、ヘキサン3410g、酢酸エチル280gの混合溶液中に撹拌しながら滴下し、生じた沈殿物を濾別することで精製を行った。回収した沈殿を減圧乾燥後、THF200gに溶解させ、上述のヘキサンと酢酸エチルの混合溶液を用いた沈殿精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂42.1gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量(M)が8,700、分子量分布(M/M)が2.28であった。
【0070】
実施例2
下記構造の樹脂の合成
【化11】
Figure 2004182890
実施例1において、モノマー成分として、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン[化合物番号[2−6](メタクリレート)]22.95g(103.4mmol)、1,3−ジヒドロキシ−5−メタクリロイルオキシアダマンタン[化合物番号[3−2](メタクリレート)]5.21g(20.7mmol)、1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルメタクリレート[化合物番号[1−1](メタクリレート)]21.84g(82.7mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、所望の樹脂44.0gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量(M)が8,500、分子量分布(M/M)が2.25であった。
【0071】
実施例3
下記構造の樹脂の合成
【化12】
Figure 2004182890
実施例1において、モノマー成分として、5−アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン[化合物番号[2−6](アクリレート)]18.28g(87.9mmol)、1−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシアダマンタン[化合物番号[3−1](アクリレート)]9.75g(43.9mmol)、1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルアクリレート[化合物番号[1−1](アクリレート)]21.97g(87.9mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、所望の樹脂43.7gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量(MW)が7,500、分子量分布(M/M)が2.20であった。
【0072】
実施例4
下記構造の樹脂の合成
【化13】
Figure 2004182890
実施例1において、モノマー成分として、5−アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン[化合物番号[2−6](アクリレート)]22.83g(109.7mmol)、1,3−ジヒドロキシ−5−アクリロイルオキシアダマンタン[化合物番号[3−2](アクリレート)]5.22g(21.9mmol)、1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルアクリレート[化合物番号[1−1](アクリレート)]21.95g(87.8mmol)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、所望の樹脂41.1gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量(M)が7,400、分子量分布(M/M)が2.19であった。
【0073】
評価試験
上記実施例により得られた各ポリマーについて、ポリマー100重量部とトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート10重量部とをPGMEAと混合して、ポリマー濃度17重量%のフォトレジスト用樹脂組成物を調製した。得られた組成物を、シリオンウエハー上にスピンコーティング法により塗布し、厚み1.0μmの感光層を形成した。ホットプレートにより温度100℃で150秒間プリベークした後、波長247nmのKrFエキシマレーザーを用い、マスクを介して、照射量30mJ/cmで露光した後、温度100℃で60秒間ポストベークした。次いで、0.3Mのテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により60秒間現像し、純水でリンスしたところ、何れの場合も、0.20μmのライン・アンド・スペースパターンが得られた。
【0074】
製造例1
[1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルメタクリレートの製造]
ブチル−2−ノルボルニルケトンは、S. Tsujimoto et al., Chem. Commun., 22, 2352−2353 (2001)に記載の方法で合成し、原料として用いた。
メチルマグネシウムブロミド濃度12重量%のテトラヒドロフラン溶液(東京化成工業(株)製)750mlを、窒素雰囲気下、室温で撹拌しながら、ブチル−2−ノルボルニルケトン90gを加えた。反応液を加熱還流しながら3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、撹拌しながらメタクリル酸クロリド94.1gを加えた後、反応液を50℃で6時間撹拌した。反応液に、水200ml、酢酸600mlを加え、有機層を飽和食塩水200mlで洗浄し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、下記式(A)で表される1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルメタクリレート64gを得た。実施例1,2ではこれをモノマー原料として用いた。なお、メタクリル酸クロリドの代わりにアクリル酸クロリドを用いて上記と同様の方法により1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルアクリレートを製造し、実施例3,4のモノマー原料として用いた。
【化14】
Figure 2004182890
[1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルメタクリレートのスペクトルデータ]
H−NMR(CDCl)δ:0.87(t,3H),1.06−2.25(m,23H),5.44(s,1H),5.98(s,1H)
MS m/e 265(M+H)
[1−(ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−イル)−1−メチルペンチルアクリレートのスペクトルデータ]
MS m/e 251(M+H)

Claims (6)

  1. (A)下記式(I)
    Figure 2004182890
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基を示す)
    で表されるモノマー単位と、(B)ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位とを含むフォトレジスト用高分子化合物。
  2. (A)式(I)で表されるモノマー単位、(B)ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位、及び(C)極性の置換基を有する脂環式炭化水素基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位を含む請求項1記載のフォトレジスト用高分子化合物。
  3. ラクトン環を含有する基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位(B)が、下記式(IIa)〜(IIg)
    Figure 2004182890
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。R〜R36は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示し、V〜Vは、同一又は異なって、−CH−、−CO−又は−COO−を示す。但し、V〜Vの少なくとも1つは−COO−である)
    から選択された少なくとも1種のモノマー単位である請求項1又は2記載のフォトレジスト用高分子化合物。
  4. 極性の置換基を有する脂環式炭化水素基がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステルに対応するモノマー単位(C)が、下記式(III)
    Figure 2004182890
    (式中、環Zは炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。Rは水素原子又はメチル基を示す。R37は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、又は保護基で保護されていてもよいスルホン酸基を示す。但し、n個のR37のうち少なくとも1つは、オキソ基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、又は保護基で保護されていてもよいスルホン酸基を示す。nは1〜3の整数を示す)
    から選択された少なくとも1種のモノマー単位を含む請求項2記載のフォトレジスト用高分子化合物。
  5. 請求項1〜4の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤とを少なくとも含むフォトレジスト用樹脂組成物。
  6. 請求項5記載のフォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布してレジスト塗膜を形成し、露光及び現像を経てパターンを形成する工程を含む半導体の製造方法。
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