JP2004179459A - 電波音波吸収パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】電波吸収性能と音波吸収性能とを効果的に有し、厚さが薄くかつ剛性の高い電波音波吸収パネルを提供することを目的とする。
【解決手段】凹凸形状の背面板9を有し、電波及び音波の入射側Aに吸音層2が配設され、背面板9と吸音層2との間の凹部空間部3に電波吸収体4が配設され、かつ、背面板9の凸部5と吸音層2との間の隙間部12に電波吸収シート6が配設されたものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波吸収性能と音波吸収性能とを同時に兼ね備える電波音波吸収パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
道路の側方には、吸音パネル(防音壁)が布設されており、自動車から発生する騒音を道路外方側周辺へ漏らさないように対策が施されている。従来から使用されている吸音パネルの形態としては、音波が入射する側から、吸音層、空気層、音波反射層の順に構成されており、空気層は、吸音効果(特に低周波の吸音効果)をもたらすためには、必要不可欠な構成要素となっている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0003】
また、近年、道路交通の発達に伴い、ITS高度道路システムにおける整備が進められており、例えば、ETC(自動料金収受システム)、DSRC(狭域通信)システム、双方向通信システム等がその一例である。これらのシステムには無線(電波)による情報のやり取りが行われるため、道路の側壁等で反射した不要な電波による機器の誤動作を抑制する必要がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−102428号公報
【特許文献2】
特開2001−193020号公報
【特許文献3】
特開2001−193021号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、現在設置されている道路側方の吸音パネルに重ねて電波吸収パネルを備えることが考えられる。この場合、さらに設置スペースが必要となり、自動車の走行空間を縮小させなければならず、ドライバーに圧迫感を与え、さらには、渋滞を引き起こすおそれがある。
そして、この電波吸収パネルを上記吸音パネルに重ねて設置した場合、電波吸収パネルを道路側(電波及び音波の入射側)とすると、道路側からの電波は吸収するが、音は電波吸収パネルにより反射されてしまう。また、吸音パネルを道路側(電波及び音波の入射側)とすると、音は吸音パネルにより吸音されるが、電波が吸音パネルにより反射され電波吸収パネルまで到達しないという問題点がある。
【0006】
そこで本発明は、電波吸収性能と音波吸収性能とを効果的に有し、厚さが薄くかつ剛性の高い電波音波吸収パネルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る電波音波吸収パネルは、凹凸形状の背面板を有し、電波及び音波の入射側に吸音層が配設され、該背面板と該吸音層との間の凹部空間部に導電性カーボンを付着させた繊維からなる繊維集合体であって前面から背面に向かって繊維密度が傾斜的にまたは断続的に高くなるように形成された密度勾配型である電波吸収体が配設され、かつ、該背面板の凸部と該吸音層との間の隙間部にバインダーに電波損失材が配合されてなる電波吸収シートが配設されているものである。
また、上記電波吸収体の前面側に、誘電率の実部が2.5 〜4.5 の層が配設されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0009】
図1は、本発明に係る電波音波吸収パネルの側面断面図であり、この電波音波吸収パネルは、電波及び音波の入射側Aから吸音層2(音波吸収層)と電波吸収層13と、を有し、これらを筐体1により包囲したパネル体である。さらに説明すると、このパネルは、側面視による断面が凹凸形状の背面板9を有し、電波及び音波の入射側Aに吸音層2が配設され、背面板9と吸音層2の背面2bとの間の凹部空間部3に(後述する)密度勾配型の繊維集合体からなる電波吸収体4が配設され、かつ、背面板9の凸部5の頂部と吸音層2の背面2bとの間の隙間部12に電波吸収シート6が配設されたものである。即ち、電波吸収層13は、電波吸収体4と電波吸収シート6とから成る。
【0010】
パネル背面板9は、筐体1の電波及び音波の入射側Aと反対側の外方側Bの部材であり、入射側Aから見て凹部14及び凸部5が形成された断面凹凸波形である。凹部14及び凸部5は一枚の平板部材を所定角度にて複数回交互に折り曲げて連続的に形成されており、このパネルを鉛直状に立設させると(図1の姿勢)凹部14の底面は鉛直平面部14aを有し、凸部5の頂部(頂面)は鉛直平面部5aを有する。なお、この背面板9の断面において、凹部14を形成する割合(凹部14の断面積)は、凸部5を形成する割合(凸部5の断面積)より大きい。
【0011】
さらに、このパネルは、図2の正面図及び図3の背面図に示すように、横長の矩形パネル体であり、凹部14がパネル体の(立設状態で)上方部位及び下方部位にパネル体の長手方向に沿って2条(2ケ所)形成され、凸部5がその間にその長手方向に沿って1条(1ケ所)形成されている。
また、この図の電波音波吸収パネルの大きさは約幅2000mm×高さ 500mm×厚さ100mmとしているが、その大きさは自由であり、凹部14及び凸部5の数量はパネルの大きさに応じて自由に設定すればよい。
つまり、この凹凸断面変化により、パネルの長手方向の曲がりに対する剛性を高めており、一枚のパネルの拡大を図っている。
【0012】
筐体1について説明すると、筐体1は、図2及び図3に示すように、背面板9と、吸音層2及び電波吸収層13の両側方に位置する一対の側面板10,10と、吸音層2及び電波吸収層13を挟んで背面板9に対面する正面板11とから成り、主に金属製の板部材から製作される。背面板9及び側面板10は、アルミニウム板や、アルミニウム合金板、ステンレス板、鋼板等とされ、正面板11は、背面板9等と同じ金属製またはFRP製で貫通孔(パンチング孔)が多数形成されており、表面保護材として作用すると共に音波の透過性を向上させ吸音作用をより一層向上させている。そして、この筐体1には、防錆処理(塗装やメッキ)が施されており、例えば、亜鉛メッキ鋼板等が挙げられる。
【0013】
吸音層2は、パネル状に構成された吸音パネル体から成るものであり、ガラスウールを主体材料としてマット状にされたものや、ロックウール等の多孔質材料や、合板や石膏ボード等の建築用ボード類に貫通孔を設けた成形吸音板等が使用され、電波的に透明(電波を透過させるもの)であれば音波吸収性能を有する公知の材料を使用することができる。特に、空気層を設けることで吸音率が良好となる周波数領域を広げることができるよう、ガラスウールによる吸音層とするのが好ましい。また、これによれば軽量化も図れる。
ガラスウールにより吸音層を構成する場合、例えば、ガラス繊維化(遠心法)によって、溶融したガラスを綿状の繊維(短繊維)にし、その綿状の繊維を結合剤とにより所望する大きさに固めて層状に形成する。また、吸音層2は、防汚、防水を目的に樹脂製の袋、シートで保護しても良い。例えば、厚さ10μm〜30μmのポリフッ化ビニルフィルムで、挟んだり、ポリフッ化ビニルフィルムの袋で包み込めばよい。
【0014】
凹部空間部3に配設される電波吸収体4は、導電性カーボンを付着させた繊維からなる繊維集合体であって、前面4aから背面4bに向かって繊維密度が傾斜的(連続的)または断続的(段階的)に高くなるように形成された密度勾配型であれば良い。
繊維は、無機繊維やポリマー繊維等が挙げられる。無機繊維としては、ガラス繊維やセラミック繊維、ポリマー繊維としては、極性を有する繊維(極性ポリマー繊維)等が挙げられる。中でも、曲げやすい点(加工しやすい点)、導電性カーボンが付着しやすい点、太さの異なる繊維を得やすい点で極性ポリマー繊維が好ましい。極性ポリマー繊維としては、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリエステル、アクリル等が例示される。
【0015】
また、導電性カーボンの付着は、カーボン及びバインダーとしてのポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の接着剤を適当な溶媒、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素やメタノール、エタノール等のアルコールに溶解または分散させたものをスプレー塗布等の手段にて塗布することによって行われる。なお、絡ませた繊維は、そのままの状態ではほぐれてしまう可能性があるので、例えば、接着剤等で解離しないよう結合させておく必要がある。接着方法は任意であるが、好適な方法としては、例えば繊維を絡ませた状態のマット体にスプレー接着剤を噴射し、繊維同士の重合部において接着を図る方法等が挙げられる。
カーボン被覆の厚さは、通常5μm〜50μm、好ましくは、10μm〜30μmとすれば良い。
【0016】
一方、広帯域に優れた電波吸収特性を得るためには、電波吸収体4に入射する電波を、電波吸収体4の入射面において反射させないようにする必要がある。そこで、本発明においては、マット状繊維集合体の厚さ方向の繊維密度を変化させることにより、広帯域の電波が吸収し得るようにしている。即ち、マット状繊維集合体の一面側の繊維密度を粗として減衰を少なくし、他面側を密として減衰を大きくし、前記粗面を電波入射側に向けて配設することにより、電波の入射面における反射を少なくして電波を電波吸収体の内部へ取り込み易くすると共に、その内部において電波が良好に吸収し得るようにしている。一般に、電波が空間を伝搬する場合、急激に導電度が変化する点に遭遇すると電波はその点で反射され易くなる。電波吸収体4も導電体であるため、電波を反射する作用も有すると考えられる。
【0017】
よって、繊維密度が一定な吸収体であると、電波を反射してしまう度合いは大きくなる。そこで、本発明では、電波入射面側の導電度を低くして(繊維密度を粗として)、空気との導電度の差を小さくし、電波の反射を極力抑制するようにしたものである。
具体的には、太さが1000d(デニール)〜4000d(デニール)の繊維、太さが100d(デニール)〜900 d(デニール)の繊維、太さが1d(デニール)〜90d(デニール)の繊維から選ばれる少なくとも2種類の繊維からなる繊維集合体が、密度勾配がつけやすい点で好ましい。
なお、本発明の電波吸収体4の厚さは任意であるが、通常厚みは最下限吸収周波数の1/2とされる。例えば、3GHz 以上の電波を吸収させる場合は、その減衰は100 mmであるので、厚さを50mmとすればよい。
【0018】
即ち、電波吸収体4は、厚さ方向に密度傾斜させた繊維集合体であり、表面側部で繊維密度を粗とすることにより電波を取り込み易くし、背面側部において繊維密度を密とすることにより取り込んだ電波を密の部位で反射させ、入射してくる電波と相殺させることができる。即ち、従来必要であった別部材としての電波反射層を不要とし、繊維集合体自体が(繊維集合体の内部において)電波反射層としての作用を有する。さらに、繊維集合体は、空隙率が大きく音波に対して透過性を有しており、この繊維集合体からなる電波吸収体4を吸音層2の外方側B(背面2b側)に配置させることにより、電波吸収体4が、吸音作用として効果ある空気層としての作用をそのまま発揮することができ、この電波吸収体4である空気層により低周波の音を吸収できる。従って、吸音層2と、この電波吸収体4からなる仮想空気層とにより、低周波数から高周波数までの音波に対する吸音効果を発揮させることができる。
【0019】
電波吸収層13のうち電波吸収シート6は、バインダーに(樹脂やゴム)電波損失剤(導電性カーボン、金属粉、フェライト)を配合し、プレス加工やロール圧延加工によって 1.0mm〜 5.0mmの厚さに成形したものである。そして、本発明においては、電波損失剤としてカルボニル還元鉄粉が配合されたものとしている。
バインダーを樹脂とする場合、その種類は公知の樹脂を適用すればよく、中でも電波損失剤を多量に配合できるという点で、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が好ましく、電波吸収特性を向上させることができる。また、ゴムとした場合、公知のゴムを適用すれば良いが、電波損失剤を多量に配合できる点で、シリコンゴムが好ましく、電波吸収特性を向上させることができる。
【0020】
シート状の電波吸収シート6の製作は、上記バインダーに上記電波損失剤を配合し、混練して得られた組成物をプレス加工やロール圧延加工等によって、引き延ばし、厚さを 1.0mm〜 5.0mmのシート状に成形すればよい。
配合割合は、バインダー 100重量部に対して、(バインダー及び電波吸収剤の種類によって多少異なるが)電波損失剤の配合は10重量部〜1000重量部とすればよい。下限値未満であると、十分な電波吸収特性を得ることが困難となり、上限値を超えると、シート状に加工することが困難となる傾向にある。
また、電波吸収特性に影響しない範囲で、充填剤、可塑剤、着色剤等を適宜配合してもよい。
【0021】
電波吸収シート6は、背面板9の凸部5の鉛直平面部5aに直接その背面6bが貼付けられている。背面板9は、上述のとおり金属製の板部材により形成されているため、背面板9が電波反射層として作用し、電波音波吸収パネルの外方側Bへ電波を漏らすことがない。
また、電波吸収体4においても、背面板9の凹部14の鉛直平面部14aに直接その背面4bを貼付けてもよく、背面板9を電波反射層として作用させ、より一層電波吸収特性を向上させることができる。
【0022】
また、図1に示すように、電波吸収体4の前面4a側へ入射する電波の吸収性能において、斜入射特性を向上させる点で、5.8GHz帯に対する誘電率(実部)が2.5 〜4.5 (好ましくは3.0 〜4.0 )の層7を設けることが好ましい。具体的な材料としてポリカーボネイト(誘電率:2.73)、アクリル(誘電率:2.6 )、ポリエステル、不飽和ポリエステル、ポリ塩化ビニル、およびこれら樹脂材料のFRP(繊維強化樹脂)からなる板部材が適用され、板厚が薄くても強度がある点で、フェノール樹脂系FRP(誘電率:3.1 )、不飽和ポリエステル系FRP(誘電率3.9 )が好ましい。層厚は、0.3 mm〜2mmが好ましい。また、前記層には、吸音効果および斜入射特性のバランスを考慮して開口孔を設けてもよい。また、誘電率の測定は、公知の方法で測定すればよく、例えば、Sパラメータ法(直接測定)、自由空間法(間接測定)等を適用して測定できる。
【0023】
【実施例】
次に、本発明の電波音波吸収パネルの電波と音波の吸収性能の測定試験結果について説明する。性能試験を行った電波音波吸収パネルの実施例は、電波及び音波の入射側Aから、FRP製パンチング板(孔空き板)からなる正面板11、ポリフッ化ビニルフィルム(吸音層保護フィルム、厚さ:21μm)、吸音層2(ガラスウール、厚さ:50mm)、ポリフッ化ビニルフィルム(吸音層保護フィルム、厚さ:21μm)、電波吸収体4の前面4aにフェノール樹脂系FRP(厚さ:0.6 mm)、電波吸収体4(厚さ:30mm)、電波吸収シート6、亜鉛メッキ鋼板製の背面板(厚さ:2mm)としたものである。電波吸収体4は、太さが1000デニール、120 デニール、50デニールのカーボンを極性ポリマーに付着させたものを使用した。1000デニール:120 デニール:50デニール=70重量%:15重量%:15重量%とした。電波吸収シート6は、塩素化ポリエチレン 100重量部にカルボニル還元鉄粉(電波損失材)を 670重量配合した組成物を 2.0mmの厚さにロール圧延し、電波吸収シート6の背面6bに電波反射層としてアルミニウム箔を貼付けている。
【0024】
さらに、本発明の性能試験の比較のため、上記の実施例の構成から電波吸収シート6を省略したもの(比較例1)、及び、上記の実施例の構成から電波吸収シート6と電波吸収体4を省略したもの(比較例2)についても試験を行った。
【0025】
電波(電磁波)吸収性能確認試験は、周波数が5.8GHz帯の円偏波を用い、入射角(斜入射角度)を10°〜50°の範囲で反射減衰量特性をアーチ法(反射電力法)により行った。なお、入射角は、10°、30°、50°の場合の結果を表1に挙げた。また、評価は、反射減衰量が20dB以上を○とし、反射減衰量が20dB未満を×とした。
【0026】
吸音率の測定は、JIS A 1405に基づく2マイクロホン法によるもので行い、測定周波数を 100〜1600Hzの範囲で吸音率を測定した。なお、周波数が 400Hzと1000Hzの場合の結果を表1に挙げた。評価は、 400Hzの吸音率が0.7 以上でかつ1000Hzの吸音率が0.8 以上であるものを○とし、 400Hzの吸音率が0.7 未満又は1000Hzの吸音率が0.8 未満であるものを×とした。
【0027】
【表1】
Figure 2004179459
【0028】
表1に示すように、電波吸収シート6と電波吸収体4とを吸音層2の背面側に配設することで、電波及び音波両者ともの良好な吸収特性が発揮できることがわかる。従って、実施例の電波音波吸収パネルは、従来からある音波吸収パネル(比較例2)と同じ厚さでありながら、電波の吸収特性を有し、かつ、音波の吸収特性も低減させることなく十分にその効果を発揮するものを得ることができる。
【0029】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0030】
(請求項1によれば)電波及び音波とも優れた吸収性能を発揮でき、さらに、パネルの厚さを薄くしても、断面凹凸形状の背面板によりパネル全体の剛性を高くすることができる。
従来の吸音層と空気層とからなる吸音パネルと同等の薄い厚さで電波音波吸収パネルを構成することができる。
繊維密度勾配型の電波吸収体4により、表面側で電波を取り込み易くし、取り込んだ電波を背面側の密の部位で反射させ、入射してくる電波と相殺させることができ、電波吸収特性を向上させることができる。
また、電波吸収体4を繊維集合体とすることで、電波吸収体4が吸音作用として効果ある空気層としての作用をそのまま発揮させることができ、この層により低周波の音を効果的に吸収できる。さらに、軽量の電波音波吸収パネルとすることができ、一枚のパネルを大きくできかつ剛性のあるものとできる。
【0031】
(請求項2によれば)電波吸収体4及び電波吸収シート6へ入射される電波の吸収性能において、斜入射特性をより一層向上させることができ、広い範囲から入射してくる電波に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波音波吸収パネルの実施の一形態を示す側面断面図である。
【図2】電波音波吸収パネルの正面図である。
【図3】電波音波吸収パネルの背面図である。
【図4】電波吸収体の斜視図である。
【符号の説明】
2 吸音層
3 凹部空間部
4 電波吸収体
4a 前面
4b 背面
5 凸部
6 電波吸収シート
9 背面板
12 隙間部
A 入射側

Claims (2)

  1. 凹凸形状の背面板(9)を有し、電波及び音波の入射側(A)に吸音層(2)が配設され、該背面板(9)と該吸音層(2)との間の凹部空間部(3)に導電性カーボンを付着させた繊維からなる繊維集合体であって前面(4a)から背面(4b)に向かって繊維密度が傾斜的にまたは断続的に高くなるように形成された密度勾配型である電波吸収体(4)が配設され、かつ、該背面板(9)の凸部(5)と該吸音層(2)との間の隙間部(12)にバインダーに電波損失材が配合されてなる電波吸収シート(6)が配設されていることを特徴とする電波音波吸収パネル。
  2. 上記電波吸収体(4)の前面(4a)側に、誘電率の実部が2.5 〜4.5 の層が配設される請求項1記載の電波音波吸収パネル。
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