JP2004177732A - 光学測定装置 - Google Patents

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Takashi Nakamu
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Abstract

【課題】スペース面及び低コストの面での不利を伴うことなく、単色光学系で発生したエネルギー密度の高い単色光が白色光学系のカラー撮像素子に到達することを効果的に防止することができる光学測定装置を提供する。
【解決手段】白色光学系3は、白色光源20及びレンズ21,22を含む白色投光系と、カラー撮像素子24及びレンズ23を含む白色受光系と、対物レンズ17の光軸から白色投光系を分離させるためのフィルタハーフミラー16とを含み、フィルタハーフミラー16と対物レンズ17との間に、対物レンズ17の光軸から単色光学系2の単色光源10及び受光素子19を含む部分を分離させるためのハーフミラー15が設けられ、フィルタハーフミラー16は単色光を通過させないで白色光のほとんどの成分を通過させるフィルタガラスを基材としており、フィルタハーフミラー16を通過した白色光がカラー撮像素子24に到達する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単色光源からの単色光を試料に照射して試料からの単色光を受光素子で受光するための単色光学系と、白色光源からの白色光を試料に照射して試料からの白色光をカラー撮像素子で受光するための白色光学系とを備え、対物レンズ及びその光軸が単色光学系と白色光学系とに共通である光学測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような光学測定装置として、カラー撮像機能を備えた共焦点顕微鏡がある。共焦点顕微鏡は、対物レンズの焦点と試料との距離を変化させながら試料表面を単色光で走査し、試料表面からの単色光を共焦点光学系(単色光学系)を介して受光素子で受光し、受光情報を処理して得られる試料表面の高さ分布や超深度画像(焦点深度が非常に深い画像)等を画面に表示する。対物レンズの焦点と試料との距離を変化させると、共焦点光学系を介して受光素子に入射する光の量、すなわち受光量が変化し、試料の表面にピントが合ったときに受光量が最大となる。したがって、最大受光量が得られるときの対物レンズの焦点と試料との距離から試料表面の各点の高さ情報が求められる。
【0003】
また、対物レンズの焦点と試料との距離を所定ピッチで変化させながら試料表面の各点の最大受光量(ピントが合ったときの受光量)を取得し、各点の最大受光量をつなぎ合わせることにより、焦点深度の非常に深い試料表面の白黒画像を得ることができる。この画像が超深度画像である。
【0004】
更に、カラー撮像機能を備えた共焦点顕微鏡(カラー共焦点顕微鏡)は、共焦点光学系(単色光学系)と対物レンズ及びその光軸を共通にする非共焦点光学系(白色光学系)を備えている。白色光で照射された試料からの光を非共焦点光学系を介してカラー撮像素子で受光することにより、超深度画像と同じ範囲の試料表面のカラー画像を得ることができる。このカラー画像は超深度画像と異なり焦点深度の浅いものであるが、試料表面概略を観察する際に、あるいは目的の部分の共焦点画像を得るために試料の位置決めを行う際に役立つ。また、カラー画像の輝度信号を超深度画像の輝度信号で置き換えるような合成処理を行うことにより、焦点深度の深いカラー画像(これをカラー超深度画像という)を得ることができる。
【0005】
上記のように単色光学系と白色光学系とが対物レンズ及びその光軸を共通にするカラー共焦点顕微鏡のような光学測定装置において、単色光学系と白色光学系の分離、あるいは投光系と受光系との分離には通常、ビームスプリッタやハーフミラーが使用される。
【0006】
図4は、従来のカラー共焦点顕微鏡の光学系の構成例を示す図である。この構成例において、共焦点光学系(単色光学系)101は、試料wkに単色光(例えばレーザ光)を照射するための単色光源102、コリメートレンズ103、偏光ビームスプリッタ104、1/4波長板105、試料wkを単色光で走査するための水平垂直偏向装置106、ハーフミラー107、対物レンズ108、PHレンズ109、ピンホール板110、受光素子111を含む。
【0007】
また、非共焦点光学系(白色光学系)112は、試料wkに白色光(カラー画像撮影用の照明光)を照射するための白色光源113、コレクタレンズ114、コンデンサレンズ115、ビームスプリッタ116、ハーフミラー107、対物レンズ108、結像レンズ117及びカラー撮像素子118を含んでいる。対物レンズ108とその光軸(及びハーフミラー107)は単色光学系101及び白色光学系112に共通である。
【0008】
図4の構成では、ハーフミラー107によって対物レンズ108の光軸から単色光学系101の単色光源102及び受光素子111を含む部分を分離させている。また、白色光学系112のうちの白色光源113及びレンズ114,115を含む白色投光系とカラー撮像素子118及びレンズ117を含む白色受光系とをビームスプリッタ116によって分離させている。
【0009】
このような光学系によれば、単色光学系101と白色光学系112の両方が常時働いているので、単色光学系101の受光素子111から得られた画像と白色光学系112のカラー撮像素子118から得られた画像とをリアルタイムで重ねて表示し、又は画面分割して同時に表示することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図4に示した光学系の場合、単色光源102から試料wkに照射され試料wkで反射してハーフミラー107に戻る光の一部はハーフミラー107を通過してカラー撮像素子118へ到達する。鏡面のように光反射率の高い試料wkの場合は比較的強い単色光がカラー撮像素子118へ到達する。更に、単色光学系101の受光素子111から得られる画像の解像度を上げるために、波長の短い可視レーザを単色光源102として用いた場合に、カラー撮像素子118に結像するレーザスポットのエネルギー密度が高くなり、カラー撮像素子(CCD)118にダメージが生ずるおそれがある。
【0011】
カラー撮像素子118(特にCCDの直前に配置されるカラーフィルタ)に焼付け等のダメージが発生すると、カラー撮像素子118から得られる画像に色ずれ等の不具合が発生する。
【0012】
このような現象を防ぐ第1の方法として、図5に示すように、図4のハーフミラー107に代えて可動式ミラー107’を使用する構成が考えられる。この構成では、白色光学系112のカラー撮像素子118による撮像を行うときは可動式ミラー107’を実線で示す位置にして対物レンズ108とビームスプリッタ116との間の光路を開放する。他方、単色光学系101の受光素子111による画像を取得するときは可動式ミラー107’を破線で示す位置に切り替えて、対物レンズ108とビームスプリッタ116との間の光路を遮断する。
【0013】
こうすることにより、単色光源102から試料wkに照射され試料wkで反射して戻る光は可動式ミラー107’で反射して受光素子111に向かい、白色光学系112のカラー撮像素子118に到達することはない。したがって、カラー撮像素子118がエネルギー密度の高いレーザスポットによってダメージを受けるおそれはなくなる。
【0014】
しかし、図5の構成では、可動式ミラー107’の切り替えによって単色光学系101又は白色光学系112のいずれかのみが能動状態となる。したがって、図4の構成のように単色光学系101の受光素子111から得られた画像と白色光学系112のカラー撮像素子118から得られた画像とをリアルタイムで重ねて表示したり、画面分割して同時に表示したりできない。
【0015】
カラー撮像素子118がエネルギー密度の高いレーザスポットによってダメージを受けることを回避するための別の方法として、図4においてカラー撮像素子118又は結像レンズ117の前に光学フィルタを配置して、単色光(レーザ光)を遮断するようにしてもよい。光学フィルタとして、単色光源102から発せられる単色光のスペクトルを減衰させ、他の可視光成分をできるだけ減衰させずに透過する特性を備えたものを使用する必要がある。
【0016】
この場合は、図5の構成のような問題はない。単色光学系101の受光素子111から得られた画像と白色光学系112のカラー撮像素子118から得られた画像とをリアルタイムで重ねて表示し、又は画面分割して同時に表示することを可能としながら、カラー撮像素子118がエネルギー密度の高いレーザスポットによってダメージを受けることを回避することができる。しかし、光学フィルタをカラー撮像素子118又は結像レンズ117の前に追加する必要があるので、スペース面及び低コストの面で図4の構成に比べて不利になる。
【0017】
本発明は上記のような課題に鑑み、スペース面及び低コストの面での不利を伴うことなく、単色光学系で発生したエネルギー密度の高い単色光が白色光学系のカラー撮像素子に到達することを効果的に防止することができる光学測定装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明による光学測定装置の第1の構成は、単色光源からの単色光を試料に照射して試料からの単色光を受光素子で受光するための単色光学系と、白色光源からの白色光を試料に照射して試料からの白色光をカラー撮像素子で受光するための白色光学系とを備え、対物レンズ及びその光軸が単色光学系と白色光学系とに共通である光学測定装置であって、白色光学系は、白色光源及びレンズを含む白色投光系と、カラー撮像素子及びレンズを含む白色受光系と、対物レンズの光軸から白色投光系を分離させるための第1ハーフミラーとを含み、第1ハーフミラーと対物レンズとの間に、対物レンズの光軸から単色光学系の単色光源及び受光素子を含む部分を分離させるための第2ハーフミラーが設けられ、第1ハーフミラーが単色光を通過させないで白色光のほとんどの成分を通過させるフィルタガラスを基材として用いたフィルタハーフミラーであり、フィルタハーフミラーを通過した白色光がカラー撮像素子に到達するように構成されていることを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、単色光源(例えばレーザ)から発した単色光(レーザ光)の成分がフィルタハーフミラーを通過する際に取り除かれて白色受光系のカラー撮像素子に到達しない。したがって、カラー撮像素子がエネルギー密度の高い単色光(レーザ光)によってダメージを受けるおそれがない。また、対物レンズの光軸から白色投光系を分離させるための第1ハーフミラー、つまり白色投光系と白色受光系とを分離するためのハーフミラーがフィルタハーフミラーとして光学フィルタの機能を兼ね備えているので、光学フィルタを別途設ける必要がなく、スペース面やコスト面で有利である。
【0020】
本発明による光学測定装置の第2の構成は、単色光源からの単色光を試料に照射して試料からの単色光を受光素子で受光するための単色光学系と、白色光源からの白色光を試料に照射して試料からの白色光をカラー撮像素子で受光するための白色光学系とを備え、対物レンズ及びその光軸が単色光学系と白色光学系とに共通である光学測定装置であって、白色光学系は、白色光源及びレンズを含む白色投光系と、カラー撮像素子及びレンズを含む白色受光系と、白色投光系及び白色受光系を互いに分離させるための第1ハーフミラー又はビームスプリッタを含み、第1ハーフミラー又はビームスプリッタと対物レンズとの間に、対物レンズの光軸から単色光学系の単色光源及び受光素子を含む部分を分離させるための第2ハーフミラーが設けられ、第2ハーフミラーが単色光のほとんどを通過させないか又は反射させるフィルタハーフミラーであり、フィルタハーフミラーを通過した白色光がカラー撮像素子に到達するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
このような構成によれば、単色光源(例えばレーザ)から発した単色光(レーザ光)のほとんどがフィルタハーフミラーを通過する際に取り除かれて白色受光系のカラー撮像素子に到達しない。したがって、カラー撮像素子がエネルギー密度の高い単色光(レーザ光)によってダメージを受けるおそれがない。また、対物レンズの光軸から単色光学系の単色光源及び受光素子を含む部分を分離させるための第2ハーフミラー、つまり単色光学系と白色光学系とを分離するためのハーフミラーがフィルタハーフミラーとして光学フィルタの機能を兼ね備えているので、光学フィルタを別途設ける必要がなく、スペース面やコスト面で有利である。
【0022】
好ましい実施形態において、上記の光学測定装置はカラー撮像機能を備えたカラー共焦点顕微鏡である。つまり、単色光学系は受光素子の手前に設けられたピンホール板を含む共焦点光学系であり、対物レンズの焦点と試料との距離を変化させながら試料表面を単色光で走査したときに受光素子から得られる受光情報に基づいて試料表面の高さ分布及び超深度画像を取得すると共に、カラー撮像素子で試料表面のカラー画像を取得する機能を備えている。このようなカラー共焦点顕微鏡において、上記のようなフィルタハーフミラーを用いることにより、所要スペースの増加やコスト上昇を伴うことなく、又は最小限に抑えながら、カラー撮像素子がエネルギー密度の高い単色光によってダメージを受けるおそれを取り除くことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係る光学測定装置であるカラー共焦点顕微鏡を用いたシステムの概略構成を示している。このシステム(カラー共焦点顕微鏡システム)1は、共焦点光学系(単色光学系に相当する)2及び非共焦点光学系(白色光学系に相当する)3を有するカラー共焦点顕微鏡と、カラー共焦点顕微鏡のレーザ駆動回路44、第1AD変換器41、CCD駆動回路43、第2AD変換器42、対物レンズ移動機構40、マイクロコンピュータを用いた制御部46等を含むコントローラと、コントローラに接続された表示装置47及び入力装置(コンソール)48とを備えている。
【0025】
まず、カラー共焦点顕微鏡の共焦点光学系(単色光学系)2とその信号処理について説明する。共焦点光学系2は、試料wkに単色光(例えばレーザ光)を照射するための光源10、コリメートレンズ11、偏光ビームスプリッタ12、1/4波長板13、水平垂直偏向装置14、ハーフミラー15、対物レンズ17、PHレンズ18、ピンホール板9、受光素子19等を含んでいる。
【0026】
光源10には、例えば半導体レーザが用いられる。但し光源10はレーザに限るわけではなく、単色光源であればよい。また、水銀ランプのように単色光源でなくても、バンドフィルタと組み合わせることによって単色光源として使用することができる。レーザ駆動回路44によって駆動される光源10から出たレーザ光は、コリメートレンズ11を通り、偏光ビームスプリッタ12で光路を曲げられ、1/4波長板13を通過する。この後、水平垂直偏向装置14によって水平(横)方向及び垂直(縦)方向に偏向された後、ハーフミラー15で反射して光路を曲げられ、対物レンズ17によって試料ステージ30上に置かれた試料wkの表面に集光される。
【0027】
水平垂直偏向装置14は水平偏向用のレゾナント(共振型)スキャナーと垂直偏向用のガルバノ(電磁型)スキャナーで構成されている。両者でレーザ光を水平及び垂直方向に偏向させることにより、試料wkの表面をレーザ光で走査する。説明の便宜上、水平方向をX方向、垂直方向をY方向ということにする。対物レンズ17は、対物レンズ移動機構40によりZ方向(光軸方向)に駆動される。これにより、対物レンズ17の焦点と試料wkとの光軸方向(すなわち試料wkの高さ方向)での距離を変化させることができる。
【0028】
ただし、対物レンズ17の焦点と試料wkとの光軸方向での距離は、他の方法で変化させることもできる。例えば、対物レンズ17をZ方向に駆動する代わりに試料ステージ30をZ方向に駆動してもよい。あるいは、対物レンズ17と試料wkとの間に屈折率が変化するレンズを挿入することにより、対物レンズ17の焦点をZ方向に移動させる構成も可能である。
【0029】
本実施形態のカラー共焦点顕微鏡では、制御部46からの制御信号によって対物レンズ移動機構40を介して対物レンズ17がZ軸方向に電動で移動可能であると共に、試料ステージ30は、ステージ手動操作機構31を介して手動操作によってX方向、Y方向及びZ方向に変位可能である。また、入力装置48のキー操作(例えばアップ/ダウンキーの操作)によって制御部46及び対物レンズ移動機構40を介して対物レンズ17を上下動することも可能である。
【0030】
試料wkで反射されたレーザ光は、上記の光路を逆にたどるように、対物レンズ17を通ってハーフミラー15で反射し、水平垂直偏向装置14を介して1/4波長板13を再び通る。この結果、レーザ光は偏光ビームスプリッタ12を透過し、PHレンズ18によって集光される。集光されたレーザ光は、PHレンズ18の焦点位置に配置されたピンホール板9のピンホールを通過して受光素子19に入射する。受光素子19は、例えばフォトマルチプライヤチューブ(光電子増倍管)やフォトダイオードで構成され、受光量を電気信号に変換する。受光量に相当する電気信号は、出力アンプ及びゲイン制御回路(図示せず)を介して第1AD変換器41に与えられ、ディジタル値に変換される。
【0031】
上記のような構成の共焦点光学系2により、試料wkの高さ(深さ)情報を取得することができる。以下に、その原理を簡単に説明する。
【0032】
上述のように、対物レンズ17が対物レンズ移動機構40によってZ方向(光軸方向)に駆動されると、対物レンズ17の焦点と試料wkとの光軸方向での相対距離が変化する。そして、対物レンズ17の焦点が試料wkの表面に結ばれたときに、試料wkの表面で反射されたレーザ光は上記の光路を経てPHレンズ18で集光され、ほとんどすべてのレーザ光がピンホール板9のピンホールを通過する。したがって、このときに、受光素子19の受光量が最大になる。逆に、対物レンズ17の焦点が試料wkの表面からずれている状態では、PHレンズ18によって集光されたレーザ光はピンホール板9からずれた位置に焦点を結ぶので、一部のレーザ光しかピンホールを通過することができない。その結果、受光素子19の受光量は著しく低下する。
【0033】
したがって、試料wkの表面の任意の点について、対物レンズ17をZ方向(光軸方向)に駆動しながら受光素子19の受光量を検出すれば、その受光量が最大になるときの対物レンズ17のZ方向位置(対物レンズ17の焦点と試料wkとの光軸方向での距離)を高さ情報として一義的に求めることができる。
【0034】
実際には、対物レンズ17を1ステップ(1ピッチ)移動するたびに水平垂直偏向装置14によって試料wkの表面を走査して受光素子19の受光量を得る。対物レンズ17をZ方向での測定範囲の下端から上端までZ方向に移動させたとき、走査範囲内の各点(画素)について、Z方向位置に応じて変化する受光量データが得られる。
【0035】
図2は、対物レンズ17のZ方向位置に応じて変化する受光量の例を示すグラフである。このような受光量データに基づいて、最大受光量とそのときのZ方向位置が各点(画素)ごとに得られる。したがって、試料wkの表面高さのXY平面での分布が得られる。この処理は、マイクロコンピュータを用いた制御部46によって実行される。
【0036】
得られた表面高さの分布情報は、いくつかの方法で表示装置47のモニタ画面に表示することができる。例えば3次元表示によって試料の高さ分布(表面形状)を立体的に表示することができる。あるいは、高さデータを輝度データに変換することにより、明るさの二次元分布として表示できる。高さデータを色差データに変換することにより、高さの分布を色の分布として表示することもできる。
【0037】
また、XY走査範囲内の各点(画素)について得られた受光量を輝度データとする輝度信号から、試料wkの表面画像(白黒画像)が得られる。各画素における最大受光量を輝度データとして輝度信号を生成すれば、表面高さの異なる各点でピントの合った焦点深度の非常に深い超深度画像が得られる。また、任意の注目画素で最大受光量が得られた高さ(Z方向位置)に固定した場合は、注目画素の部分と高低差が大きい部分の画素の受光量は著しく小さくなり、注目画素と同じ高さの部分のみが明るい画像(すなわちスライス画像)が得られる。
【0038】
次に、非共焦点光学系(白色光学系)3とその信号処理について説明する。非共焦点光学系3は、試料wkに白色光(カラー画像撮影用の照明光)を照射するための白色光源20、コレクタレンズ21、コンデンサレンズ22、フィルタハーフミラー16、ハーフミラー15、対物レンズ17、結像レンズ23及びカラーCCD(カラー撮像素子)24を含んでいる。ハーフミラー15及び対物レンズ17は共焦点光学系2及び非共焦点光学系3に共用されており、対物レンズ17の光軸は共焦点光学系2及び非共焦点光学系3に共通である。
【0039】
白色光源20には例えば白色ランプが用いられるが、特に専用の光源を設けないで自然光又は室内光を利用してもよい。白色光源20から出た白色光は、コレクタレンズ21及びコンデンサレンズ22を通り、フィルタハーフミラー16で反射して光路を曲げられ、ハーフミラー15を通過して対物レンズ17によって試料ステージ30上の試料wkの表面に集光される。
【0040】
試料wkで反射された白色光は、上記の光路を逆にたどるように、対物レンズ17及びハーフミラー15を通過する。そして、フィルタハーフミラー16を通過した光が結像レンズ23を通りカラーCCD24に入射して結像する。カラーCCD24は、共焦点光学系2のピンホール板9のピンホールと共役又は共役に近い位置に設けられている。カラーCCD24で撮像されたカラー画像は、CCD駆動回路43によって読み出され、そのアナログ出力信号は第2AD変換器42に与えられ、ディジタル値に変換される。
【0041】
フィルタハーフミラー16は、白色光学系3のうちのカラーCCD24及び結像レンズ23を含む白色受光系(対物レンズ17の光軸上にある)と白色光源20及び2つのレンズ21,22を含む白色投光系とを分離させるための第1ハーフミラーに相当する。また、前述のハーフミラー15はフィルタハーフミラー16と対物レンズ17との間に設けられた第2ハーフミラーに相当し、対物レンズ17の光軸から単色光学系(共焦点光学系)2の単色光源10及び受光素子19を含む部分を分離させるためのものである。
【0042】
フィルタハーフミラー16は、光源(半導体レーザ)10からの単色光を通過させないで白色光源20からの白色光のほとんどの成分を通過させるように不純物が混ぜられたフィルタガラスに金属膜や誘電体膜を蒸着して反射面16aを形成したものである。したがって、フィルタハーフミラー16を通過して結像レンズ23でカラーCCD24に結像される光には半導体レーザ10からの単色光はほとんど含まれていない。その結果、エネルギー密度の高いレーザスポットでカラーCCD24(特にカラーフィルタ)がダメージを受けるおそれが解消される。また、カラーCCD24又は結像レンズ23の前に光学フィルタを別途設けてレーザ光を遮断する構成に比べてスペース面及びコスト面で有利である。なお、上記のようなフィルタガラスは、シャープカットフィルタという名称で市販されている。
【0043】
上記のようにして得られたカラー画像は、試料wkの観察用の拡大カラー画像として表示装置47のモニタ画面に表示される。このカラー画像は、共焦点光学系による超深度画像等の測定を行いたい試料表面の場所を見つけるのにも役立つ。また、共焦点光学系2で得られた超深度画像と非共焦点光学系3で得られた通常のカラー画像とを組み合わせて、すべての画素で略ピントの合った焦点深度の深いカラー超深度画像を生成し、表示することもできる。例えば、非共焦点光学系3で得られたカラー画像を構成する輝度信号を共焦点光学系2で得られた超深度画像の輝度信号で置き換える合成処理により、カラー超深度画像を生成することができる。同様に、非共焦点光学系3で得られたカラー画像を構成する輝度信号を共焦点光学系2で得られたスライス画像の輝度信号で置き換える合成処理により、カラースライス画像を生成することができる。
【0044】
上記のようなカラー画像に関する処理についても、制御部46を含むコントローラが司る。コントローラにはコンソール(操作卓)のような入力装置48やCRT(陰極線管)又はLCD(液晶表示装置)のような表示装置47が接続されている。
【0045】
ユーザは、表示装置47の画面上に表示されるガイダンスにしたがって入力装置48を用いて種々の測定用パラメータを設定することができる。例えば、対物レンズ17のZ方向移動範囲(測定範囲)や移動ピッチを設定する。あるいは、試料wkの表面の光反射率等に応じて受光素子19の受光感度(PMTゲイン)やNDフィルタによる減衰量の設定を行うことにより、画面に表示された超深度画像やスライス画像が適当な明るさ(輝度)になるように調整する。また、カラーCCD24によるカラー画像の取得のためのシャッタースピードやゲイン及びホワイトバランスの設定を行う。
【0046】
図3は、本発明の別の実施形態に係るカラー共焦点顕微鏡システムの概略構成を示している。図1に示した構成では白色光学系3のうちの白色光源20及び2つのレンズ21,22を含む白色投光系を対物レンズ17の光軸から分離させるための第1ハーフミラーにフィルタハーフミラー16を使用したが、図3の構成では単色光学系2の単色光源10及び受光素子19を含む部分を対物レンズ17の光軸から分離させるための第2ハーフミラーにフィルタハーフミラー16を使用している。
【0047】
この構成でも、フィルタハーフミラー16を通過して結像レンズ23でカラーCCD24に結像される光には半導体レーザ10からの単色光はほとんど含まれていないので、エネルギー密度の高いレーザスポットでカラーCCD24がダメージを受けるおそれが解消される。しかも、カラーCCD24又は結像レンズ23の前に光学フィルタを別途設けてレーザ光を遮断する構成に比べてスペース面及びコスト面で有利である。
【0048】
また、図3の構成では、第1ハーフミラー15に代えてビームスプリッタを用いてもよいし、図4に示した従来の構成のように、白色光源20及び2つのレンズ21,22を含む白色投光系を対物レンズ17の光軸上に配置してカラーCCD24及び結像レンズ23を含む白色受光系の光軸を対物レンズ17の光軸と直角に配置してもよい。
【0049】
図3の構成では、フィルタハーフミラー16は半導体レーザ10からの単色光のみを反射すればよく、その単色光に対して完全なミラーとして機能するように設計することができる。この場合は、フィルタハーフミラー16に使用される基材として市販のシャープカットフィルタを用いる必要は必ずしもない。つまり、ミラー(反射膜)の設計によって単色光のほとんどを通過させないで反射するようにしてフィルタハーフミラー16を実現することができる。しかも、フィルタハーフミラー16による単色光(レーザ光)の反射率を高くすることができれば、単色光(レーザ光)の利用効率を上げることもできる。
【0050】
また、レーザ光を励起光として試料wkに照射し、試料wkから励起される蛍光を観察する蛍光型共焦点顕微鏡に図3のような光学系を適用すれば、白色光学系3による悪影響を取り除く効果も得られる。すなわち、白色光源20から発せられた照射光が試料wkに照射されるときにフィルタハーフミラー16を通過することによってレーザ光の波長成分が取り除かれるので、白色光学系3による試料の観察の際(目的部分を探す際)に無用に試料wk中の蛍光物質を励起することがない。その結果、白色光学系3による観察から単色光学系2による測定に切り替えてレーザ光を試料wkに照射した時点で初めて試料wk中の蛍光物質が励起されて蛍光が発せられ、適切な蛍光測定を行うことが可能になる。
【0051】
以上、本発明の実施形態を適宜変形例を含めながら説明したが、本発明は上記の実施形態に限らず、種々の形態で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態の光学測定装置は反射型のカラー共焦点顕微鏡であるが、透過型のカラー共焦点顕微鏡にも本発明を適用することができる。透過型のカラー共焦点顕微鏡の場合は、試料の裏面から共焦点光学系(単色光学系)のレーザ光(単色光)及び非共焦点光学系(白色光学系)の白色光が照射される。共焦点光学系に用いる単色光源はレーザ光源に限らず、水銀ランプのような複数波長を含む光源とバンドフィルタとの組合せで単色光源を構成してもよい。非共焦点光学系の光源は自然光又は室内光で代用することもできる。
【0052】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の光学測定装置、特にカラー共焦点顕微鏡によれば、スペース面及び低コストの面での不利を伴うことなく、単色光学系で発生したエネルギー密度の高い単色光が白色光学系のカラー撮像素子に到達することを効果的に防止し、カラー撮像素子がエネルギー密度の高い単色光によってダメージを受けるおそれを解消することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光学測定装置であるカラー共焦点顕微鏡を用いたシステムの概略構成を示す図である。
【図2】対物レンズのZ方向位置に応じて変化する受光量の例を示すグラフである。
【図3】本発明の別の実施形態に係るカラー共焦点顕微鏡システムの概略構成を示す図である。
【図4】従来のカラー共焦点顕微鏡の光学系の構成例を示す図である。
【図5】従来の共焦点顕微鏡の光学系の別の構成例を示す図である。
【符号の説明】
2 単色光学系(共焦点光学系)
3 白色光学系(非共焦点光学系)
9 ピンホール板
10 単色光源
15 ハーフミラー
16 フィルタハーフミラー
17 対物レンズ
19 受光素子
20 白色光源
21,22 白色投光系のレンズ
23 白色受光系のレンズ
24 カラー撮像素子(カラーCCD)
wk 試料

Claims (3)

  1. 単色光源からの単色光を試料に照射して試料からの単色光を受光素子で受光するための単色光学系と、白色光源からの白色光を試料に照射して試料からの白色光をカラー撮像素子で受光するための白色光学系とを備え、対物レンズ及びその光軸が前記単色光学系と前記白色光学系とに共通である光学測定装置であって、前記白色光学系は、白色光源及びレンズを含む白色投光系と、カラー撮像素子及びレンズを含む白色受光系と、前記対物レンズの光軸から前記白色投光系を分離させるための第1ハーフミラーとを含み、
    前記第1ハーフミラーと前記対物レンズとの間に、前記対物レンズの光軸から前記単色光学系の単色光源及び受光素子を含む部分を分離させるための第2ハーフミラーが設けられ、
    前記第1ハーフミラーが前記単色光を通過させないで前記白色光のほとんどの成分を通過させるフィルタガラスを基材として用いたフィルタハーフミラーであり、該フィルタハーフミラーを通過した白色光が前記カラー撮像素子に到達するように構成されていることを特徴とする光学測定装置。
  2. 単色光源からの単色光を試料に照射して試料からの単色光を受光素子で受光するための単色光学系と、白色光源からの白色光を試料に照射して試料からの白色光をカラー撮像素子で受光するための白色光学系とを備え、対物レンズ及びその光軸が前記単色光学系と前記白色光学系とに共通である光学測定装置であって、前記白色光学系は、白色光源及びレンズを含む白色投光系と、カラー撮像素子及びレンズを含む白色受光系と、前記白色投光系及び前記白色受光系を互いに分離させるための第1ハーフミラー又はビームスプリッタとを含み、
    前記第1ハーフミラー又はビームスプリッタと前記対物レンズとの間に、前記対物レンズの光軸から前記単色光学系の単色光源及び受光素子を含む部分を分離させるための第2ハーフミラーが設けられ、
    前記第2ハーフミラーが前記単色光のほとんどを通過させないか又は反射させるフィルタハーフミラーであり、該フィルタハーフミラーを通過した白色光が前記カラー撮像素子に到達するように構成されていることを特徴とする光学測定装置。
  3. 前記単色光学系は受光素子の手前に設けられたピンホール板を含む共焦点光学系であり、前記対物レンズの焦点と試料との距離を変化させながら試料表面を単色光で走査したときに前記受光素子から得られる受光情報に基づいて前記試料表面の高さ分布及び超深度画像を取得すると共に、前記カラー撮像素子で前記試料表面のカラー画像を取得する機能を備えていることを特徴とする
    請求項1又は2記載の光学測定装置。
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