JP2004175719A - 生活習慣病予防剤 - Google Patents

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Kinya Takagaki
欣也 高垣
Yushi Mitsui
雄史 三井
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Abstract

【課題】より優れた生活習慣病予防効果を確実に有する生活習慣病予防剤を提供すること。
【解決手段】本発明の生活習慣病予防剤は、緑葉の乾燥粉末と難消化性デキストリンとを含有し、該緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量と、該難消化性デキストリンに含まれる難消化性成分の重量との比は、1:1.5〜8.0である。とうもろこし由来の難消化性デキストリンが好ましく用いられる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、緑葉の乾燥粉末と難消化性デキストリンとを含有する生活習慣病予防剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、日本では生活水準が向上し、食生活の欧米化が進んでいる。この結果として平均寿命が延長して急速に高齢化が進み、そして生活習慣病の発症率が著しく増加している。
【0003】
一方で、食品の加工技術や流通技術の向上により、加工食品、調理済食品、ファーストフードなどの利用が拡大している。その結果、食物繊維の摂取量が不足し、栄養素充足型の食生活から栄養過多な食生活に陥っている。そのため、これらの食習慣に起因する肥満、便秘、高血糖症状、高脂血症状などの生活習慣病の予備症状の発症率が増加していると指摘されている。そこで、これらの生活習慣病の予備症状の解消を目的として、様々な健康志向型の食品が提案されている。その中でも特に、摂取の不足が指摘されている食物繊維を多く含む食品が提案され、食物繊維および難消化性食物繊維を単独で、あるいは組合せて摂取することにより、上記の予備症状を軽減する試みがなされている(特許文献1〜3)。さらに、食物繊維と他の成分とを組合せて、食物繊維単独では達成され得ない相乗効果を持つ健康食品も提案されている(特許文献4)。
【0004】
難消化性デキストリンも、生活習慣病の予備症状の解消を目的として使用されている(特許文献1)。難消化性デキストリンは、小腸で消化吸収されないため、大腸がんの予防やコレステロールの合成阻害が報告されている。さらに、摂取した食物の移動速度を低下させることにより、栄養素の吸収遅延が起き、例えば、糖の吸収遅延は血糖値の上昇を抑制する。また、胆汁酸の***を促進することにより、血清中のコレステロールを低下させる効果も有する。
【0005】
しかし、上記食物繊維や難消化性デキストリンなどの素材を単独で用いても期待どおりの効果が得られない場合がある。例えば、天然の植物を用いた素材(例えば、麦の緑葉やケールなどの食品素材)は、その素材の収穫時期や産地の違いにより、その組成に変動がある。また、各素材の組み合わせによっては、それぞれの効果を相殺してしまう懸念もある。組み合わせる素材が適切であったとしても、上述のようにその素材の由来や構成成分によっても、十分な効果が得られない場合もある。
【0006】
【特許文献1】
特許第2962450号公報
【特許文献2】
特開2000−060487号公報
【特許文献3】
特開2002−306130号公報
【特許文献4】
特開2002−051731号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、より優れた生活習慣病予防効果を確実に有する生活習慣病予防剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の点を改善すべく検討したところ、食品中の緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量に対する、難消化性デキストリンの難消化性成分の重量を所定の範囲にすることにより、優れた生活習慣病予防効果を確実に得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明の生活習慣病予防剤は、緑葉の乾燥粉末と難消化性デキストリンとを含有し、該緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量と、該難消化性デキストリンに含まれる難消化性成分の重量との比は、1:1.5〜8.0である。
【0010】
好適な実施態様では、上記難消化性デキストリンはとうもろこし由来である。
【0011】
より好適な実施態様では、上記緑葉の乾燥粉末は麦の緑葉の乾燥粉末であり、そして該麦の緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量と、上記難消化性デキストリンに含まれる難消化性成分の重量との比は、1:1.5〜5.0である。
【0012】
別のより好適な実施態様では、上記緑葉の乾燥粉末はケールの緑葉の乾燥粉末であり、そして該ケールの緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量と、前記難消化性デキストリンに含まれる難消化性成分の重量との比は、1:2.4〜8.0である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の生活習慣病予防剤の成分である緑葉の乾燥粉末の原料として用いられる緑葉としては、例えば、イネ科植物(例えば、大麦、小麦、えん麦、ライ麦等の麦類、イネ、あわ、笹、ひえ、きび、とうもろこし、ソルガム、さとうきび等)、キク科植物(例えば、ヨモギ等)、セリ科植物(例えば、アシタバ、パセリ、セロリ等)、クワ科植物(例えば、クワ等)、ドクダミ科植物(例えば、ドクダミ等)、シソ科植物(例えば、シソ等)、アブラナ科植物(例えば、小松菜、ケール、キャベツ、ブロッコリー等)、ユリ科植物(例えば、アスパラガス等)、シナノキ科植物(例えば、モロヘイヤ等)のような植物の緑葉が挙げられるが、これらに限定されない。中でも麦類やケールの緑葉が好ましい。
【0014】
麦類の緑葉、特に麦若葉は、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維などに富み、有害物質の吸着、腸内環境の改善、コレステロールの吸収抑制、食後血糖値の急上昇防止、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の活性化などの効果を有する健康食品の素材として注目を浴びている。この麦若葉は、直ちに搾汁してそのまま飲用するか、あるいはこの搾汁を粉末化した麦若葉搾汁粉末または麦若葉を乾燥粉末化した麦若葉末として用いられる場合が多い。
【0015】
麦若葉末と麦若葉搾汁粉末とを比較した場合、麦若葉に含有される成分を有効に活用できるという観点から、食物繊維、ミネラル類などをより多く保持している麦若葉末の方が、健康食品の素材としてより有用である。そこで、本発明では麦若葉末が好適に用いられる。
【0016】
上記麦若葉末は、例えば、分けつ開始期から出穂開始期(背丈が20〜40cm程度)に収穫した麦若葉を水などで洗浄し、適切な長さ(例えば、10cm)に切断した後、必要に応じて、素材の変質(緑色の褪色や風味の変化)を防ぐために、ブランチング(熱水)処理、マイクロウェーブ処理などを施し、そして水分含量が5%以下となるように、熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電磁波乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥などで乾燥し、さらにクラッシャー、ミル、ブレンダー、石臼などで粉砕して得ることができる。栄養分保持の観点からは、ブランチングは短時間であることが好ましい。また、乾燥は、凍結乾燥、あるいは70℃以下の低温加熱乾燥(例えば、温風乾燥)であることが好ましい。
【0017】
アブラナ科植物であるケールは、例えば、キッチンケール、ツリーケール、ブッシュケール、マローケール、コラード、および緑葉カンランなどの様々な種類のケールを用いることができる。これらのケールは、ケールの葉部および茎部のいずれの部分も適用することができる。ケールを収穫後、水などで洗浄し、水気を切って、そのまま処理するか、あるいは適切な長さ(例えば5cm)に切断し、食品の変質(褪色などの変色を含む)を防ぐため熱水処理、蒸煮処理などのブランチング処理やマイクロウエーブ処理を行う。そして、水分量が10%以下、好ましくは5%以下となるように乾燥し、さらにクラッシャー、ミル、ブレンダー、石臼などで粉砕して乾燥粉末を得ることができる。
【0018】
上記のような方法で得られる緑葉の乾燥粉末は、緑葉を搾汁することなく、そして、栄養分を損なわないような条件下で乾燥粉末化しているため、緑葉の栄養成分をそのまま含む。特に、これらの緑葉の乾燥粉末には、不溶性食物繊維が多く含まれ、大腸がん予防効果、腸内環境の改善効果などを有する。
【0019】
緑葉乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維は、季節や生産地によってその含有量が異なるため、当業者が通常用いる方法で不溶性食物繊維の含有量を測定する必要がある。
【0020】
代表的な不溶性食物繊維の含有量の測定方法としては、Prosky変法が挙げられる。この方法は、以下の通りである:まず、緑葉の乾燥粉末をリン酸緩衝液(pH6.0)に懸濁し、耐熱性α−アミラーゼを加え、95℃で30分間反応させる;反応終了後、反応液を25℃に冷却し、水酸化トリウムで反応液のpHを7.5付近に調整する;次に、この反応液にプロテアーゼを添加し、60℃で30分間反応させる;反応終了後、反応液を再度25℃に冷却し、塩酸溶液でpH4.0〜4.6付近に調整する;反応液にアミログルコシダーゼを加え、60℃で30分間反応させる;反応終了後、反応液を吸引ろ過し、残渣を乾燥させ、乾燥物重量を測定する;この乾燥物中の蛋白質含量を当業者が通常用いる方法(例えばケルダール法)で測定する;次式のように、乾燥物重量から測定された蛋白質含量を差し引くことにより、不溶性食物繊維の含有量が求められる。
【0021】
不溶性食物繊維含有量(%)=(乾燥物重量−蛋白質含有量)×100/乾燥物重量
【0022】
本発明の生活習慣病予防剤のもう一つの必須成分は、難消化性デキストリンである。難消化性デキストリンは、数%の水分を含む澱粉を酸の存在下で加熱して得られる水溶性の熱処理澱粉の一種である。本発明には、例えば、特許文献1に記載されている難消化性成分を60重量%以上、好ましくは80重量%以上含む難消化性デキストリンが用いられる。このような難消化性デキストリンは、主にとうもろこし、芋などの澱粉より製造され、市販されている。
【0023】
難消化性デキストリン中の難消化性成分の測定は、以下の方法で行うことができる:難消化性デキストリンを精秤し、50mMリン酸緩衝液(pH6.0)に溶解して、耐熱性α−アミラーゼを加え、95℃で30分間反応させる;反応終了後、反応液を冷却し、pH4.0〜4.6付近に調整した後、アミログルコシダーゼを加え、60℃で30分間反応させる;反応後、反応液の温度を90℃に上昇させて、反応を終了させる;終了後、ピラノースオキシダーゼ法によりグルコース量を求め、次式により、難消化性成分含量を算出する。
【0024】
難消化性成分含量(%)=(難消化性デキストリンの量−生成したグルコース量)×100/難消化性デキストリンの量
【0025】
難消化性デキストリンを、緑葉の乾燥粉末とともに摂取することにより、難消化性デキストリンが、緑葉の乾燥粉末中に含まれる不溶性食物繊維と相乗的に作用し、それぞれ単独ではなし得ない高い生活習慣病予防効果、すなわち、大腸における優れた整腸作用、便秘改善作用、血糖値低下作用、および抗コレステロール作用を発揮し得る。難消化性デキストリンの中でも、とうもろこし由来の難消化性デキストリンが、緑葉との相乗効果が得られやすいため、特に好ましい。
【0026】
このような相乗効果を得るために、緑葉乾燥粉末と難消化性デキストリンとの配合比は、乾燥重量比ではなく、緑葉粉末中に含まれる不溶性食物繊維の重量と難消化性デキストリン中に含まれる難消化性成分の重量との比に基づいて決定しなければならない。緑葉粉末中に含まれる不溶性食物繊維の重量(以下、単に不溶性食物繊維量という)と難消化性デキストリン中に含まれる難消化性成分の重量(以下、単に難消化性成分量という)との重量比は、1:1.5〜8.0とする必要がある。
【0027】
この比は、緑葉の種類により変動し、例えば、麦類、特に大麦若葉の緑葉粉末を用いる場合、1:1.6〜5.0であることが好ましい。アブラナ科植物、特にケールの緑葉粉末を用いる場合、不溶性食物繊維量と難消化性成分量との比は、1:2.4〜8.とすることが好ましい。このような不溶性食物繊維量と難消化性成分量との比となるように、緑葉粉末と難消化性デキストリンとを組み合わせることにより、さらに高い生活習慣病予防効果を得ることができる。
【0028】
本発明の生活習慣病予防剤は、そのまま飲食に供してもよく、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味料などと混合してもよい。用途に応じて、顆粒、錠剤などの形態に成形することもできる。さらに、各種の飲食品に配合することもできる。例えば、ローヤルゼリー、ビタミン、プロテイン、カルシウム、キトサン、レシチンなどと配合され、さらに糖液および調味料が加えられて味を整える。そしてこれらを、必要に応じてハードカプセル、ソフトカプセルなどのカプセル剤、錠剤、もしくは丸剤などに、あるいは粉末状、顆粒状、茶状、ティーバッグ状、もしくは飴状などの形態にする。これらの形状または好みに応じて、そのまま食してもよく、あるいは水、湯、牛乳などに溶いて飲んでも良い。また、ティーバッグ状などの場合、成分を浸出させてから飲んでも良い。
【0029】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、この実施例は本発明を制限することを意図しない。
【0030】
(製造例1:麦若葉乾燥粉末の調製)
原料として、背丈が約30cmで刈り取った二条大麦の若葉を用いた。これを水洗いし、付着した泥などを除去し、10cm程度の大きさに切断した。次いで、95℃、1Lの熱水に投入してブランチング処理した麦若葉を、直ちに4℃の冷水にて1分間浸漬し、冷却した。続いて、冷却した麦若葉を30秒間遠心分離して脱水した。脱水した麦若葉を、水分量が5%以下となるように乾燥機(サンヨー製、MOV−112S)中、60℃にて10時間温風乾燥した後、粉砕機によって、200メッシュを90%が通過する程度に粉砕し、麦若葉の乾燥粉末(以下、麦若葉末という)を得た。麦若葉末の不溶性食物繊維含有量を財団法人食品分析センターに委託して測定したところ、54.2重量%であった。
【0031】
(製造例2:ケール乾燥粉末の調製)
ケール100gを長辺が5cm程に細断し、95℃、1Lの熱水に投入し、3分間保持し、直ちに5℃の冷水に約5分間浸漬し、冷却した。冷却後、遠心分離機で約45秒間脱水し、乾燥機(サンヨー製、MOV−112S)を用い、60℃にて10時間温風乾燥した後、粉砕機によって、200メッシュを90%が通過する程度に粉砕し、ケール乾燥粉末(以下、ケール末という)を得た。ケール末の不溶性食物繊維含有量を財団法人食品分析センターに委託して測定したところ、27.5重量%であった。
【0032】
(便通改善効果の評価)
以下の実施例および比較例の食品について、便秘改善効果を以下のように評価した。
【0033】
まず、排便の無い日が1週間に少なくとも1日以上存在する、健康な成人55人を被験者とし、この被験者を一群5名として10群に分けて、食品3gを水200mlに懸濁し、1日3回、2週間服用させ、試験群とした。また、水のみを摂取させた1群を対象試験区とした。各被験者に対して、食品の服用期間中の排便回数についてアンケート調査を行い、以下のように採点した。
【0034】
3回以下 ………1点
4〜 7回 ………2点
8〜11回 ………3点
12〜15回 ………4点
16〜19回 ………5点。
【0035】
(血糖値上昇抑制効果の測定)
食後の血糖値の上昇抑制効果を以下のように測定した。それぞれボランティアの健常者を1群5名として、食前の血糖値を小型血糖測定機(グルテストエースGT−1640、株式会社三和化学研究所)で測定した。全く同じ食事を摂取させ、食後直ちに食品3gを100mlの水に溶いて摂取させた。食後30分間隔で採血し、血糖値を測定し、食前の血糖値との差を求めた。
【0036】
(抗コレステロール効果の測定)
基本飼料に実施例または比較例の食品を10重量%添加して、試験飼料を調製した。これを4〜5週齢のSD幼若ラット5匹からなる群に自由摂取させ、6週間後にその血液を採取し、血清コレステロールを測定した。血清コレステロールは、市販のデタミナーTC5キット(協和メディックス株式会社製)を用いて測定した。なお、基本飼料は、牛乳カゼイン25重量%、コーンオイル5重量%、ハーパーのミネラル混合物4重量%、ハーパーのビタミン混合物1重量%、塩化コリン0.2重量%、および砂糖64.8重量%であった。
【0037】
(実施例1)
上記製造例1で得た麦若葉末18重量部、とうもろこし由来の難消化性デキストリン(難消化性成分85重量%);パインファイバーC、松谷化学工業株式会社)20重量部、卵殻カルシウム6重量部、および還元麦芽糖6重量部を混合して、粉末状の食品1を製造した(表1を参照のこと)。この食品1について、上記のように便通改善効果を評価した。結果を表2に示す。
【0038】
(実施例2)
実施例1の食品と同様の成分を、表1に示す量で混合して、食品2を製造した。この食品2について、上記のように便通改善効果、血糖値上昇抑制効果、および抗コレステロール効果を評価した。結果を表2〜表4に示す。
【0039】
(実施例3)
上記製造例2で得たケール末14重量部、とうもろこし由来の難消化性デキストリン(難消化性成分85重量%);パインファイバーC、松谷化学工業株式会社)20重量部、卵殻カルシウム15重量部、および還元麦芽糖15重量部を混合して、粉末状の食品3を製造した(表1を参照のこと)。この食品3について、上記のように便通改善効果を評価した。結果を表2に示す。
【0040】
(実施例4)
実施例3のケール末の量を10重量部としたこと以外は、実施例3と同様にして食品4を製造した(表1参照)。この食品4について、上記のように便通改善効果、血糖値上昇抑制効果、および抗コレステロール効果を評価した。結果を表2〜表4に示す。
【0041】
(実施例5)
上記製造例1で得た麦若葉末8重量部、馬鈴薯由来の澱粉からなる難消化性デキストリン(難消化性成分60重量%);パインファイバー、松谷化学工業株式会社)26重量部、卵殻カルシウム22重量部、および還元麦芽糖20重量部を混合して、粉末状の食品5を製造した(表1参照)。この食品5について、上記のように便通改善効果、血糖値上昇抑制効果、および抗コレステロール効果を評価した。結果を表2〜表4に示す。
【0042】
(実施例6)
実施例5の麦若葉末の代わりにケール末を用い、各成分を表1に示す量で混合して、食品6を製造した(表1参照)。この食品6について、上記のように便通改善効果、血糖値上昇抑制効果、および抗コレステロール効果を評価した。結果を表2〜表4に示す。
【0043】
(比較例1)
実施例1の食品と同様の成分を、表1に示す量で混合して、食品7を製造した。この食品7について、上記のように便通改善効果、血糖値上昇抑制効果、および抗コレステロール効果を評価した。結果を表2〜表4に示す。
【0044】
(比較例2)
実施例3のケール末の量を4重量部としたこと以外は、実施例3と同様にして食品8を製造した(表1参照)。この食品8について、上記のように便通改善効果、血糖値上昇抑制効果、および抗コレステロール効果を評価した。結果を表2〜表4に示す。
【0045】
(比較例3および4)
実施例3のケール末の代わりに結晶セルロース(武田薬品工業株式会社)を表1に示す量で用いたこと以外は、実施例3と同様にして食品9および10を製造した(表1参照)。この食品9について、上記のように便通改善効果、血糖値上昇抑制効果、および抗コレステロール効果を評価した。また、食品10については、便通改善効果のみを評価した。結果を表2〜表4に示す。
【0046】
【表1】
Figure 2004175719
【0047】
以下の表2は、各食品についての便通改善効果の採点の平均点を示す。
【0048】
【表2】
Figure 2004175719
【0049】
表2の結果から、麦若葉末またはケール末と難消化性デキストリンとを含有し、不溶性食物繊維と難消化デキストリンの難消化性成分との比が1:1.5〜8.0の範囲にある食品1〜6において、優れた便秘改善作用がみられた。また、麦またはケール末の不溶性食物繊維の重量部に対し、難消化性デキストリンの量が多いと(例えば、9倍以上)、便秘改善効果が得られにくくなることもわかった。中でも、とうもろこし由来の難消化性デキストリンを用いた食品1〜4は、高い効果を得ることができた。
【0050】
以下の表3は、各食品を摂取した場合の血糖値の上昇の経時変化を示す。表の数値は、それぞれ5名の上昇した血糖値の平均値である。
【0051】
【表3】
Figure 2004175719
【0052】
表3から、本発明の食品2、4、5、および6は、食後血糖値の上昇抑制効果を有することがわかる。中でもとうもろこし由来の難消化性デキストリンを含む食品2および4は最も高い効果を示した。なお、健常者の空腹時の血糖値は、平均で86.2mg/dlであり、食後0.5時間での最高血糖値は、食品9を摂取した健常者で、125.5mg/dlであった。
【0053】
以下の表4は、各食品を含む飼料を摂取後のラットの血清コレステロール値の平均値を示す。なお、コレステロール投与開始前の血清コレステロールの平均値は143mg/dlであった。
【0054】
【表4】
Figure 2004175719
【0055】
血清コレステロール値は、本発明の食品2、4、5、および6を含む飼料の方が、その他の食品の場合よりも減少しており、血液浄化作用が高いことがわかる。特にとうもろこし由来の難消化性デキストリンを含む食品2および4の血液浄化作用が高かった。
【0056】
【発明の効果】
本発明の生活習慣病予防剤は、緑葉乾燥粉末と難消化性デキストリンとが、緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量と、該難消化性デキストリンに含まれる難消化性成分の重量との比率が、1:1.5〜8.0となるように含有されており、優れた便秘改善効果、血糖値上昇抑制効果、および抗コレステロール効果を発揮する。

Claims (4)

  1. 緑葉の乾燥粉末と難消化性デキストリンとを含有する生活習慣病予防剤であって、該緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量と、該難消化性デキストリンに含まれる難消化性成分の重量との比が、1:1.5〜8.0である、生活習慣病予防剤。
  2. 前記難消化性デキストリンがとうもろこし由来である、請求項1に記載の生活習慣病予防剤。
  3. 前記緑葉の乾燥粉末が麦の緑葉の乾燥粉末であり、そして該麦の緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量と、前記難消化性デキストリンに含まれる難消化性成分の重量との比が、1:1.5〜5.0である、請求項1または2に記載の生活習慣病予防剤。
  4. 前記緑葉の乾燥粉末がケールの緑葉の乾燥粉末であり、そして該ケールの緑葉の乾燥粉末に含まれる不溶性食物繊維の重量と、前記難消化性デキストリンに含まれる難消化性成分の重量との比が、1:2.4〜8.0である、請求項1または2に記載の生活習慣病予防剤。
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