JP2004174083A - 遊技機 - Google Patents

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詔八 鵜川
Isamu Ishida
勇 石田
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Abstract

【課題】特定遊技状態における音および発光による遊技の演出効果を向上しながらも、遊技機の制御マイクロコンピュータにおける特定の制御マイクロコンピュータへの制御負担の偏りを防ぐことが可能な遊技機を提供することである。
【解決手段】音制御用マイクロコンピュータ700が遊技制御用マイクロコンピュータ53からのコマンドに応じて音の発生を制御し、ランプ制御用マイクロコンピュータ350が音制御用マイクロコンピュータ700からのコマンドに応じて発光制御をする態様で音による制御と発光による制御とを同期させて実行する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機、コイン遊技機、スロットマシンなどで代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技者にとって有利な第1の状態または遊技者にとって不利な第2の状態に変化可能な可変入賞球装置を有し、所定条件の成立により遊技者に有利な特定遊技状態に制御され、該特定遊技状態において、前記可変入賞球装置を、遊技者に有利な第1の状態にした後、遊技者に不利な第2の状態にし、予め定められた繰返し継続条件が成立したときに、再度第1の状態にする繰返し継続制御を行なう遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、遊技者にとって有利な第1の状態(開状態)または遊技者にとって不利な第2の状態(閉状態)に変化可能な可変入賞球装置を有し、所定条件の成立により遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御されるものがあった。この特定遊技状態においては、前記可変入賞球装置を、遊技者に有利な第1の状態にした後、遊技者に不利な第2の状態にし、予め定められた繰返し継続条件が成立したときに、再度第1の状態にする繰返し継続制御がマイクロコンピュータよりなる制御手段により行なわれていた。
【0003】
このような従来の遊技機においては、音を発生するスピーカー等の音発生手段と光を発するランプ等の発光手段とを備え、音による遊技の演出および発光による遊技の演出をするものがあった。前述した特定遊技状態における遊技の演出をする制御としては、大当り遊技状態の繰返し継続制御中に継続して音を発生させる演出をするものがあった(特許文献1)。さらに、音による演出に同期して発光による演出をするものもあった(特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−122300号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−191751号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の遊技機では、次のような問題があった。従来では、音発生手段を制御する音制御手段および発光手段を制御する発光制御手段を別個に設け、音による演出に同期して発光による演出を行なうために、遊技の進行を制御する遊技制御手段からそれぞれの制御手段にコマンドを送って2つの制御手段により音制御および発光制御を並列的に実行させる第1のタイプの制御構成がある。
【0007】
また、これとは別に、従来では、音制御と発光制御との両方を並列的に実行可能な1つの演出制御手段を設け、音による演出に同期して発光による演出を行なうために、遊技制御手段から演出制御手段へコマンドを送って演出制御手段により音制御および発光制御を並列的に実行させる第2のタイプの制御構成もある。
【0008】
前記第1のタイプの制御構成では、演出制御手段が、音制御手段および発光制御手段の2つの制御手段のそれぞれへ個別にコマンドを送信して音制御および発光制御のそれぞれの制御について指示を与えて統括的に管理するための処理を実行することが必要であるので、遊技制御手段の制御負担が過大になり、制御基板のうちで制御負担に偏りが生じるという問題がある。
【0009】
一方、前記第2のタイプの制御構成では、音制御および発光制御の管理が1つの演出制御手段に委ねられる。このため、遊技制御手段としては、演出制御手段という1つの制御手段に遊技の演出を指示するコマンドを送信するだけで演出制御手段により音制御および発光制御が実行されるため、音および発光の制御の指示に関する処理が簡素化されることにより制御負担が低減されるのであるが、その反面、遊技制御手段からの指示に基づいて制御を行なう演出制御手段の制御負担が過大になり、制御基板のうちで制御負担に偏りが生じるという問題があった。
【0010】
特に、特定遊技状態は、繰返し継続制御が実行される等、それ以外の状態よりも遊技制御手段等の各制御手段における制御負担が大きくなる状態であるので、前述したような制御手段のうちでの制御負担の偏りが制御速度の低下等の制御の不具合を招くおそれがあり、制御手段間で制御負担に偏りが生じないようにする必要がある。
【0011】
この発明はかかる事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定遊技状態における音および発光による遊技の演出効果を向上しながらも、遊技機の制御マイクロコンピュータにおける特定の制御マイクロコンピュータへの制御負担の偏りを防ぐことが可能な遊技機を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 遊技者にとって有利な第1の状態または遊技者にとって不利な第2の状態に変化可能な可変入賞球装置を有し、所定条件の成立により遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御され、該特定遊技状態において、前記可変入賞球装置を、遊技者に有利な第1の状態にした後、遊技者に不利な第2の状態にし、予め定められた繰返し継続条件が成立したときに、再度第1の状態にする繰返し継続制御を行なう遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
音により遊技を演出するための音発生手段(スピーカ27)と、
発光により遊技を演出するための発光手段(装飾ランプ25、遊技効果LED28a〜28c)と、
前記遊技機の遊技の進行を制御する手段であって、遊技の演出を指令するためのコマンド(音制御コマンド)を送信する遊技制御マイクロコンピュータ(遊技制御基板31、遊技制御用マイクロコンピュータ53)と、
該遊技制御マイクロコンピュータからのコマンドを受信し、前記音発生手段を制御する手段であって、前記発光による遊技の演出を指令するためのコマンド(ランプ制御コマンド)を送信する音制御マイクロコンピュータ(音制御基板70、音制御用マイクロコンピュータ700)と、
該音制御マイクロコンピュータからのコマンドを受信し、受信したコマンドに応じて前記発光手段を制御する発光制御マイクロコンピュータ(ランプ制御基板35、ランプ制御用マイクロコンピュータ350)とを含み、
前記音制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態中において(S11でYes)、継続して楽曲音を発生させる楽曲継続発生制御を行なう(S13)とともに、該楽曲継続発生制御をすることを特定可能な特定のコマンド(大当り発生コマンド)を前記発光制御マイクロコンピュータに送信し(S12)、
前記発光制御マイクロコンピュータは、前記特定のコマンドを受信したときに(S21でYes)、受信した特定のコマンドに応じて、前記楽曲継続発生制御に同期して前記発光手段(遊技効果LED28b,28c)を制御する(S22)。
【0013】
このような構成によれば、楽曲継続発生制御に同期して発光手段が制御されるので、音による演出と発光による演出との一体感を遊技者に与えることができ、特定遊技状態における音および発光による遊技の演出効果を向上させることができる。しかも、音制御マイクロコンピュータが遊技制御マイクロコンピュータからのコマンドに応じて音発生手段を制御し、発光制御マイクロコンピュータが音制御マイクロコンピュータからのコマンドに応じて発光手段を制御する態様で音による制御と発光による制御とが実行されるので、音発生手段および発光手段を同期制御するための制御負担が、遊技制御マイクロコンピュータと音制御マイクロコンピュータとに分散される。このため、遊技機の制御マイクロコンピュータにおける特定の制御マイクロコンピュータへの制御負担の偏りを防ぐことができる。
【0014】
(2) 前記音制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態が終了するときにおいて(S14でYes)、前記楽曲音をフェードアウトするフェードアウト制御を行なう(S16)。
【0015】
このような構成によれば、特定遊技状態が終了するときにおいて、楽曲音をフェードアウトする制御が行なわれるので、特定遊技状態が途中で終了するときであっても、楽曲音が突然終了せずにフェードアウトする。その結果、どのようなタイミングで特定遊技状態が途中で終了しても徐々に楽曲音が消えていくことにより違和感のない音による演出をすることができる。
【0016】
(3) 前記楽曲継続発生制御のために用いられる楽曲音のメロディデータ(メロディデータ)と前記楽曲音の音量を所定の音量とするための第1の音量データ(基本音量データ)と前記楽曲音をフェードアウトするための第2の音量データ(フェードアウト音量データ)とを記憶する音データ記憶手段(音制御用マイクロコンピュータ700のROM)をさらに含み、
前記音制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態中において、前記メロディデータおよび前記第1の音量データを用いて前記楽曲音を発生させ(S13)、前記特定遊技状態が終了するときにおいて、前記フェードアウト制御として前記音量データを前記第1の音量データから前記第2の音量データに切換える制御を行なう(S16)。
【0017】
このような構成によれば、特定遊技状態中において、楽曲継続発生制御のために用いられる楽曲音のメロディデータ、および、楽曲音の音量を所定の音量とするための第1の音量データを用いて楽曲音を発生させ、特定遊技状態が終了するときにおいて、フェードアウト制御として音量データを第1の音量データから、楽曲音をフェードアウトするための第2の音量データに切換える制御が行なわれる。このため、どのような楽曲音のメロディの流れであっても、特定遊技状態が終了するときに楽曲音がフェードアウトするので、メロディの流れに対して違和感のない音による演出をすることができる。
【0018】
(4) 前記音制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態が終了するときにおいて(S14でYes)、さらに、前記楽曲継続発生制御が終了することを特定可能な終了コマンド(大当り終了コマンド)を前記発光制御マイクロコンピュータに送信し(S15)、
前記発光制御マイクロコンピュータは、前記音制御マイクロコンピュータからの終了コマンドに応じて(S23でYes)、前記発光手段による発光を終了させる発光終了制御を行なう(S24)。
【0019】
このような構成によれば、音制御マイクロコンピュータからの終了コマンドに応じて、発光手段による発光を終了させる制御が行なわれるので、どのようなタイミングで特定遊技状態が終了したときでも発光が終了させられるため、特定遊技状態中と特定遊技状態の終了後との間での発光態様の関係を違和感のないものにできる。
【0020】
(5) 前記発光手段を発光させるための第1の発光データ(パターンデータ、基本輝度データ)と、前記発光手段の発光を終了させるための第2の発光データ(フェードアウト輝度データ)とを記憶する発光データ記憶手段(ランプ制御用マイクロコンピュータ350のROM)をさらに含み、
前記発光制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態中において(S21でYes)、前記第1の発光データを用いて前記発光手段を制御し(S22)、前記特定遊技状態が終了するときにおいて(S23でYes)、前記発光終了制御として前記発光データを前記第1の発光データから前記第2の発光データに切換える制御を行なう(S24)。
【0021】
このような構成によれば、特定遊技状態中において、発光手段を発光させるための第1の発光データを用いて発光手段が制御され、特定遊技状態が終了するときにおいて、発光終了制御として発光データが第1の発光データから、発光手段の発光を終了させるための第2の発光データに切換えられる。このため、発光データの切換えに基づいて、発光を確実に終了させることができる。
【0022】
(6) 前記第2の発光データは、前記発光手段による発光の輝度をフェードアウトさせるためのデータ(フェードアウト輝度データ)である(S24)。
【0023】
このような構成によれば、特定遊技状態が終了するときにおいて、発光手段による発光の輝度をフェードアウトさせるためのデータにより発光手段の発光を終了させる制御が行なわれるので、特定遊技状態が途中で終了するときであっても、発光が突然終了せずにフェードアウトする。その結果、発光による遊技の演出効果を向上できるとともに、どのようなタイミングで特定遊技状態が途中で終了しても徐々に光が消えていくことにより違和感のない発光演出をすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、コイン遊技機、スロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技者にとって有利な第1の状態または遊技者にとって不利な第2の状態に変化可能な可変入賞球装置を有し、所定条件の成立により遊技者に有利な特定遊技状態に制御され、該特定遊技状態において、前記可変入賞球装置を、遊技者に有利な第1の状態にした後、遊技者に不利な第2の状態にし、予め定められた繰返し継続条件が成立したときに、再度第1の状態にする繰返し継続制御を行なう遊技機であればすべて対象となる。
【0025】
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面から見た正面図である。
【0026】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、縦長な方形状に枠組形成される外枠2aと、該外枠2aの内側に開閉可能に軸支されかつパチンコ遊技機1の主要構成部が集約して設けられる前面枠2bと、該前面枠2bの前面上部に開閉自在に軸支されて設けられる額縁状のガラス扉枠2とから構成されている。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿6が設けられている。前面枠2bにおいて、打球供給皿6の下部には、打球供給皿6から溢れた貯留球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。また、ガラス扉枠2の後方に位置する前面枠2bには、前面側に遊技領域7が形成された遊技盤100が着脱可能に設けられている。前面枠2bおよびガラス扉枠2は、パチンコ遊技機1の正面から見て左側の端部において軸支され、軸支位置を開閉軸として開閉される。ガラス扉枠2には、遊技盤100の遊技領域7をほぼ透視し得る透視窓が開設され、該透視窓の裏面からガラス板が装着されている。
【0027】
この遊技領域7には、打球操作ハンドル5を操作することに応じて打球発射装置(図示省略)によって発射された遊技球が誘導レール76に誘導されて打ち込まれるが、この遊技球は、誘導レール76と遊技領域7との境界に設けられた近接スイッチにより構成される打込球スイッチ77によって検出される。この打込球スイッチ77によって検出された遊技球の数は、後述する遊技制御基板31によって特定される。
【0028】
遊技領域7の中央付近には、液晶表示器よりなる特別図柄表示部9とLED表示器よりなる普通図柄表示部3とを含む可変表示装置8が設けられている。なお、特別図柄表示部9は、液晶表示器に限らず、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス、7セグメントLED等のLED(Light Emitting Diode)、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。また、特別図柄表示部9は、画像表示式の表示装置に限らず、外周に複数種類の図柄が描かれた回転ドラムを回転駆動する回転ドラム式、表面に複数種類の図柄が描かれたベルトを回転移動させるものや複数種類の図柄が描かれた円盤を回転させるもの(ロタミント)等のその他の機械式(電気的駆動源により駆動される機械式のもの)の可変表示装置であってもよい。
【0029】
特別図柄表示部9は、数字、数字以外の文字、図形、および、模様等からなる識別情報としての特別図柄(図柄画像)を可変表示(更新表示,変動表示ともいう)可能であるとともに、キャラクタ等のその他の画像を可変表示可能な可変表示部である。ここで、識別情報とは、各々が識別可能な複数種類の識別情報をいう。また、キャラクタとは、数字、数字以外の文字、図形、および、模様等からなる図柄とは異なるものである。
【0030】
普通図柄表示部3は、図形等の複数種類の識別情報(普通識別情報)としての普通図柄を可変表示可能である。なお、普通図柄表示部3により可変表示される識別情報は、数字、文字、図形、模様、キャラクタ等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、キャラクタのみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0031】
特別図柄表示部9の表示領域90では、表示画面上で左可変表示部,中可変表示部,右可変表示部という複数(3つ)の可変表示部を有し、これら可変表示部で特別図柄,中特別図柄,右特別図柄という複数(3つ)の特別図柄がそれぞれ左右方向に並んで可変表示される。表示領域90では、これら特別図柄をスクロール等の可変表示方式で可変表示可能であり、可変表示の表示結果を導出表示する。
【0032】
また、普通図柄表示部3は、当り図柄である○印を点灯表示可能な当り表示器3aと、はずれ図柄である×印を点灯表示可能なはずれ表示器3bとを含む。当り表示器3aおよびはずれ表示器3bは、LED(発光ダイオード)により点灯表示されるように構成されており、所定距離を隔てて左右に並んで設けられている。このような普通図柄表示部3では、当り表示器3aおよびはずれ表示器3bを交互に点灯するよう点滅させる(交互点灯であるため、各表示器では、所定周期で点滅していることとなる)ことにより普通図柄としての○印と×印とを所定時間間隔で可変表示(更新表示,変動表示ともいう)する。
【0033】
本実施の形態においては、LEDよりなる当り表示器3aおよびはずれ表示器3bを普通図柄表示部3に用いた場合を説明したが、これに限らず、7セグメント表示器など、数字等のそのほかの図柄を可変表示可能なものを普通図柄表示部3に使用してもよい。つまり、普通図柄としては、何らかの形で特別図柄と区別して認識できるようなものであればよい。なお、ここでは、普通図柄表示部3を特別図柄表示部9と分離構成した例を示したが、普通図柄表示部は、特別図柄表示部9を構成する液晶表示器の表示領域の一部により構成されてもよい。
【0034】
また、可変表示装置8には、それぞれ4個のLEDからなる始動入賞記憶表示器18とゲート通過記憶表示器41とが設けられている。この始動入賞記憶表示器18のLEDの点灯している数により、特別図柄の可変表示を始動させるための始動入賞口14への入賞数(始動入賞数)が所定数(たとえば、4)を上限として記憶(後述するRAM55への記憶であり、始動入賞記憶と呼ばれる)されていることが表示される。また、ゲート通過記憶表示器41のLEDの点灯している数により、普通図柄の可変表示を始動させるための通過ゲート11への遊技球の通過数が所定数(たとえば、4)を上限として記憶(後述するRAM55への記憶であり、普通始動記憶と呼ばれる)されていることが表示される。
【0035】
なお、始動入賞口14を通過した遊技球の通路には、入賞した遊技球である入賞球(入賞玉)を検出する始動口スイッチ17が設けられており、始動口スイッチ17により遊技球が検出された場合には、始動入賞記憶表示器18で表示される始動入賞記憶数を増やすための制御が行なわれる。そして、特別図柄の可変表示の開始条件が成立した場合には、始動入賞記憶表示器18で表示される始動入賞記憶数を減らすための制御が行なわれるとともに、特別図柄の可変表示を開始させる制御が行なわれる。
【0036】
また、通過ゲート11を通過した遊技球の通路には、通過した遊技球を検出するゲートスイッチ12が設けられており、ゲートスイッチ12が遊技球を検出した場合には、ゲート通過記憶表示器41で表示される普通始動記憶数を増やすための制御が行なわれる。そして、普通図柄の可変表示の開始条件が成立した場合には、ゲート通過記憶表示器41で表示される始動入賞記憶数を減らすための制御が行なわれるとともに、普通図柄の可変表示を開始させる制御が行なわれる。
【0037】
可変表示装置8の下方位置には、ソレノイド(図2のソレノイド16)によって開閉動作される始動入賞球装置15(電動チューリップ役物)を兼用する始動入賞口14と、ソレノイド(図2のソレノイド21)により駆動される開閉板29の開閉動作により開閉される大入賞口20を有する可変入賞球装置30とが上から順に配列されている。ここで、可変入賞球装置30は、遊技者にとって有利な第1の状態(開状態)または遊技者にとって不利な第2の状態(閉状態)に変化可能な入賞球装置と定義される。始動入賞口14に入った球は、始動口スイッチ17によって検出された後、遊技盤の背面に導かれる。また、大入賞口20に入った球は、Vカウントスイッチ23もしくはカウントスイッチ22に検出された後、遊技盤の背面に導かれる。また、大入賞口20から可変入賞球装置30内に入った球のうち、Vカウントスイッチ23により検出された球は、その後、カウントスイッチ22に向けて誘導され、カウントスイッチ22により検出される。したがって、大入賞口20から内部に入った球は、結果的にすべてカウントスイッチ22により検出される。
【0038】
遊技盤100には複数の入賞口19,24が通常入賞口として設けられている。遊技球の入賞口19,24への入賞は、入賞口スイッチ19a,24aによってそれぞれ検出される。複数の入賞口19,24それぞれに対応して入賞口スイッチ19a,24aが設けられているため、各入賞口19,24ごとに入賞した球の検出が迅速に行なわれる。
【0039】
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ25が設けられている。また、遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26が設けられいる。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。また、遊技領域7の外周には、遊技効果LED(遊技効果ランプ)28a,28b,28cが設けられている。
【0040】
遊技効果LED28aが遊技領域7の上方、遊技効果LED28bが遊技領域7の左側方、遊技効果LED28cが遊技領域7の右側方にそれぞれ設けられている。そして、この例では、遊技効果LED28bの近傍に景品球払出時に点灯する賞球ランプ51が設けられ、遊技効果LED28aの近傍に補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
【0041】
打球発射装置(図示省略)から発射され遊技領域7に入った打球(打玉)は、遊技領域7を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートスイッチ12で検出されると、その検出信号に基づいて普通図柄表示部3が所定期間可変表示した(前述したように交互に点灯するよう点滅させた)後、表示結果が導出表示される(点滅を停止してどちらか一方を点灯させる)制御が行なわれる。普通図柄表示部3の可変表示結果が、普通図柄における当り図柄として予め定められた表示態様、すなわち、当り表示器3aの点灯表示(○印の点灯表示)である場合には、始動入賞球装置15が所定時間閉状態から開放状態に制御され、始動入賞口14に打球が入賞しやすい状態となる。その後、始動入賞球装置15は、閉状態となる。
【0042】
打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、図柄の変動を開始できる状態であれば、特別図柄表示部9において、特別図柄の可変表示を開始させる制御が行なわれる。一方、図柄の可変表示が開始できる状態でなければ、始動入賞記憶が1増やされる。そして、特別図柄表示部9での可変表示が開始されるごとに始動入賞記憶が1ずつ減り、点灯するLEDが1ずつ減らされる。
【0043】
特別図柄表示部9での識別情報の可変表示は、一定時間が経過したときに停止し、表示結果が導出表示される。停止時の特別図柄の組合せが特定の表示態様である大当り図柄の組合せ(たとえば、777等のぞろ目の特定の図柄の組合せ)なると、遊技者にとって有利な特定遊技状態である大当り遊技状態が発生し、通常遊技状態からその大当り遊技状態に移行する制御が行なわれる。つまり、可変表示装置の表示結果が特定の表示態様となったことを条件として特定遊技状態という価値(遊技価値)が付与されるのである。ここで、特定遊技状態とは、ランダムカウンタから抽出した乱数値を用いて判定処理(たとえば、所定値と一致するか否か等)を行ない、かかる判定処理の結果、予め定められた所定の判定結果(たとえば、所定値と一致する結果)であれば可変表示装置に大当り図柄(たとえば、「777」等のゾロ目)を導出表示し、その後移行される遊技状態をいう。
【0044】
大当り遊技状態においては、開閉板29の動作により、通常状態において閉状態とされている大入賞口20が、一定時間(たとえば30秒)経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)の打球が入賞するまで開放される制御が行なわれる。そして、大入賞口20の開放中に打球が特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ23で検出されると、継続権が発生し大入賞口20を開放させる制御が再度行なわれる。このような継続権の発生は、所定回数(たとえば15ラウンド)許容される。このような継続権の発生を繰り返す制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。
【0045】
図示を省略するが、可変入賞球装置30の内部(大入賞口20内)においては、シーソー式の玉振分部材としての大入賞口内誘導板が設けられている。この大入賞口内誘導板は、Vカウントスイッチ23の方向へ向けて傾斜した状態と、Vカウントスイッチ23とは逆の方向へ向けて傾斜した状態とのいずれかの状態に切換え可能となるようにソレノイド(図示省略)により駆動制御される。その場合、大入賞口20が1回開放されたとき(1ラウンド中)には、Vカウントスイッチ23が玉を1個検出するまでは、振分部材がVカウントスイッチ23の方向へ向けて傾斜した状態にされることにより、玉がVカウントスイッチ23により検出されやすい状態にされ、Vカウントスイッチ23が玉を1個検出した後は、振分部材がVカウントスイッチ23とは逆方向へ向けて傾斜した状態にされることにより、玉がVカウントスイッチ23により検出されにくい状態にされる。
【0046】
また、可変表示装置8の可変表示中(この場合は、特別図柄表示部9の更新表示中)においては、リーチ状態(リーチ表示態様)が発生する場合がある。ここで、リーチとは、複数の表示領域(この例では、左可変表示部,中可変表示部,右可変表示部という複数(3つ)の可変表示部が複数の表示領域に該当する)における一部の表示領域において表示結果がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示領域の表示結果が特定表示結果の組み合わせ(大当り図柄の組合せ)となる条件を満たしている表示状態をいう。また、リーチとして定義されるもののうちには、複数の表示領域のすべてで特定表示結果の組み合わせを保持した状態で可変表示を行なっている所謂全回転リーチも含まれる。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0047】
可変表示の停止時における特別図柄表示部9での特別図柄の組合せが大当り発生の確率変動を伴う大当り図柄の組合せ(確率変動図柄の組合せともいう)である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる(大当りが発生しやすくなる)。つまり、可変表示装置の表示結果が特定の表示態様のうちの特別の表示態様となった場合には、特別遊技状態として、特定の表示態様のうちの特別の表示態様以外の表示態様となった場合と比べて、付与される価値が大きくなる付加価値が付与される。このような場合には、予め定められた確率変動終了条件(たとえば次の大当り状態が発生すること)が成立するまで、特別遊技状態としての確率変動状態(以下、「確変」という。)という遊技者にとってさらに有利な状態となる。このような確率変動状態は、大当りとなる確率が向上した確率向上状態とも呼ばれる。
【0048】
また、確率変動状態では、普通図柄表示部3における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、始動入賞球装置15の開放時間の増加と開放回数の増加(複数回開放するようになる)とが行なわれる。さらに、確率変動状態では、特別図柄表示部9および普通図柄表示部3における更新開始から更新停止までの時間が短縮される時短制御(変動時間短縮制御)が行なわれる。
【0049】
また、特別図柄の可変表示中には、リーチ状態が発生する旨を事前報知(予告)する予告報知(リーチ予告)が行なわれる場合があり、また、大当り状態が発生する旨を事前報知(予告)する予告報知(大当り予告)が行なわれる場合がある。リーチ予告を行なうか否かおよび大当り予告を行なうか否かは、それぞれ個別に、後述する遊技制御用マイクロコンピュータにおいて予め定められたランダムカウンタ(後述する各種ランダムカウンタと同様の機能のもの)の数値データを用いた抽選により事前にランダムに決定される。リーチ予告は、実際にリーチ状態が発生する場合と実際にはリーチ状態が発生しない場合との両方の場合に行なわれる。また、大当り予告は、実際に大当り状態が発生する場合と実際には大当り状態が発生しない場合との両方の場合に行なわれる。
【0050】
以上に示したようなパチンコ遊技機1の遊技の進行および遊技の進行に伴った各種機器の駆動等の制御(遊技制御)は、遊技制御基板(図2参照)に設けられたCPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)を含む遊技制御用マイクロコンピュータ(図2参照)により実行される。
【0051】
さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸を可能にするカードユニット50も示されている。カードユニットに挿入されたカード内に残額情報が記憶されている場合には、その残額の引落としに応じて、遊技者に対する遊技球の貸出しが行なわれる。
【0052】
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可能表示ランプ151、カード内に記憶された残額情報に端数(100円未満の数)が残存する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LEDに生じさせるための端数表示スイッチ152、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記憶媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、および、カード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を開放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0053】
図2は、パチンコ遊技機1における各種制御基板を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、制御基板として、遊技制御基板31、払出制御基板37、表示制御基板80、音制御基板70、および、ランプ制御基板35、が示されている。
【0054】
遊技制御基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59とが含まれている。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する。スイッチ回路58は、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ22、Vカウントスイッチ23、入賞口スイッチ19a,24a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、球切れ検出スイッチ167、および、賞球カウントスイッチ301Aからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える。ソレノイド回路59は、始動入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および、大入賞口20の開閉板29を開閉するソレノイド21等のソレノイドを遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する。
【0055】
また、遊技制御基板31は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、特別図柄表示部9の可変表示開始(始動)に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、および、確率変動が生じたことを示す確変情報をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する情報出力回路64を含んでいる。
【0056】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶する記憶手段の一例であるROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM55、制御用プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む遊技制御用のマイクロコンピュータである。この実施の形態ではROM54,RAM55はCPU56に搭載されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、CPU56とROM54,RAM55とは1チップ化されていなくてもよい。つまり、ROM54、RAM55およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにおける情報入出力可能な端子である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、接続された各種スイッチ(検出器)からの信号を受け、接続された制御対象の機器を駆動する制御を行なう。
【0057】
さらに、遊技制御基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちいずれかのI/Oポート部を選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67が設けられている。なお、球払出装置97から遊技制御基板31に入力されるスイッチ情報もあるが、図2においてそれらは省略されている。
【0058】
遊技制御基板31から表示制御基板80には、表示制御基板80により制御が行なわれる機器の制御のための指令情報である表示制御コマンド等の情報が伝送される。表示制御用マイクロコンピュータ800は、前述したように特別可変表示部9および普通可変表示部3の表示制御を行なうため、表示制御コマンドには、特別可変表示部9および普通可変表示部3のそれぞれの制御を指定する表示制御コマンドが含まれている。たとえば、表示制御コマンドでは、可変表示の変動パターン(可変表示時間も含む)、可変表示の停止図柄、可変表示の停止、大当り時の表示等の可変表示に関する各種指令が示される。表示制御用マイクロコンピュータ800は、このような表示制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行なう。
【0059】
また、音制御基板70に搭載されている音制御手段である音制御用マイクロコンピュータ700が、スピーカ27へ与える音制御信号を制御することによりスピーカ27から出力される(発生される)音声の制御を行なう。この音制御用マイクロコンピュータ700の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。
【0060】
遊技制御基板31から音制御基板70には、音制御基板70により制御が行なわれる機器の制御のための指令情報である音制御コマンド等の情報が伝送される。音制御コマンドでは、音の発生態様(発生パターン)等の音制御に関する各種指令が示される。音制御用マイクロコンピュータ700は、このような音制御コマンドに応じて制御対象機器、すなわち、スピーカ27を駆動する制御を行なう。さらに、音制御用マイクロコンピュータ700は、音制御コマンドに応じて行なう制御に合わせて(同期して)実行させるランプ制御を指示するための機能も有している。つまり、音制御用マイクロコンピュータ700では、音制御コマンドに応じて実行する音制御(複数種類の音制御)の種類別に、当該音制御に同期して実行するべきランプ制御(発光制御)の種類を示すデータを対応付けてROMに記憶しており、そのデータに基づいて、音制御コマンドに応じて音制御を実行するときに、実行する音制御に対応するランプ制御の種類を選択し、選択した種類のランプ制御を実行させるためのランプ制御コマンドを送信する。
【0061】
また、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段であるランプ制御用マイクロコンピュータ350が、遊技効果LED28a,28b,28c、賞球ランプ51、球切れランプ52、装飾ランプ25、ゲート通過記憶表示器41、および、始動入賞記憶表示器18のような発光体の発光制御を行なう。このランプ制御用マイクロコンピュータ350の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。
【0062】
音制御基板70からランプ制御基板35には、ランプ制御基板35により制御が行なわれる機器の制御のための指令情報としての前記ランプ制御コマンド等の情報が伝送される。ランプ制御コマンドでは、発光体の発光態様(発光パターン)等の発光制御に関する各種指令が示される。ランプ制御基板35では、ランプ制御用マイクロコンピュータ350が、ランプ制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行なう。
【0063】
また、遊技制御基板31から払出制御基板37には、払出制御基板37により駆動制御される球払出装置97による賞球の払出制御に関する指令情報としての払出制御コマンド等の情報が伝送される。この払出制御コマンドは、入賞球の発生に応じた賞球の払出数等を指令するコマンドである。払出制御基板37では、払出制御用マイクロコンピュータ370(払出制御手段)が搭載されており、この払出制御用マイクロコンピュータ370が、払出制御コマンドに応じて賞球の払出制御を行なう。この払出制御用マイクロコンピュータ370の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。また、払出制御用マイクロコンピュータ370では、カードユニット50と相互に情報通信することにより、カードユニット50からの指令に応じた貸球の払出制御も行なわれる。
【0064】
この実施の形態では、遊技制御基板31および払出制御基板37に設けられたRAMが、バックアップ電源でバックアップされている。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間はRAMの内容が保存される。そして、各制御基板におけるCPUは、電源電圧の低下を検出すると、所定の処理(たとえば、RAMの内容の保存処理)を行なった後に電源復旧待ちの状態になる。また、電源投入時に、各制御基板におけるCPUは、RAMにデータが保存されている場合には、保存データに基づいて電源断前の状態を復元する。
【0065】
遊技制御基板31(遊技制御用マイクロコンピュータ53)から各制御基板へ送信される情報および音制御基板70からランプ制御基板35へ送信される情報のそれぞれには、制御の指令内容を示す制御コマンドと、該コマンドの取込みタイミングを示すINT信号とが含まれる。ここで、コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御モードの種類を指令する1バイトのMODEデータと、MODEデータで指令された制御モードにおける具体的な制御内容を指令する1バイトのEXTデータとにより構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、このような2バイトのデータを、指令先の各制御基板へ順次送信することにより、制御内容を指令する。
【0066】
次に、この実施の形態に示されたパチンコ遊技機における大当りとするかはずれとするかの決定(大当り判定ともいう)、リーチ状態とするか否かの決定(リーチ判定ともいう)、識別情報(特別図柄、キャラクタ)の可変表示における変動パターンの決定、および、特別図柄の予定停止図柄の決定等の制御内容の決定について、決定のための処理手順を簡単に説明する。
【0067】
大当りとするかはずれとするかの決定は、大当り決定用のランダムカウンタのカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタは、大当りを発生させるか否かをランダムに決定するためのものであり、たとえば、0からカウントアップして所定の上限値までカウントアップした後再度0からカウントアップし直す数値データ更新手段である。このカウント動作は、所定周期(2msecごと)で1ずつ加算されることとなる。始動口スイッチ17により始動入賞が検出されると、それに応じてこのランダムカウンタのカウント値が抽出され、その後、その抽出値が、予め定められた大当り判定値と一致するか否かの判断がなされる。抽出されたランダムカウンタの値と大当り判定値とが一致した場合は、大当りを発生させることが決定され、大当り状態の制御が行なわれる。確率変動状態以外の通常の確率状態においては、大当り判定値がたとえば1つの数値に設定される。確率変動状態においては、大当り判定値が複数の数値に設定されることにより、確率変動状態の場合には大当りの発生確率が向上するのである。
【0068】
次に、可変表示がはずれとなる場合においてリーチ状態とするか否かの決定(リーチ判定ともいう)は、リーチ決定用のランダムカウンタのカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタは、大当り判定においてはずれとする決定がされた場合にリーチ状態を発生させるか否かをランダムに決定するためのものであって、大当り決定用のランダムカウンタと同様に機能する数値データ更新手段であり、特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングで抽出されたカウンタの値が予め定められたリーチ決定値と一致する場合に、リーチ状態とすることが決定される。一方、大当り判定において大当りとする決定がされた場合には、リーチ決定用のランダムカウンタを用いた決定は行なわれず、すべての場合にリーチ状態となる。
【0069】
また、特別図柄の可変表示においてリーチ状態となる決定がされた場合(大当りとする決定が行なわれた場合と、はずれとする決定が行なわれた場合との両方を含む)には、リーチ状態の変動パターンが複数種類の変動パターンのうちから選択的に決定(ランダムに決定)される。このような変動パターンの決定は、変動パターン決定用のランダムカウンタのカウント値を用いて行なわれる。このランダムカウンタは、リーチ状態の変動パターンをランダムに決定するためのものであって、大当り決定用のランダムカウンタと同様に機能する数値データ更新手段であり、特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングで抽出されたカウンタの値が、複数種類予め定められた変動パターン決定値のうちの一致するものに対応する変動パターンとすることが決定される。
【0070】
また、特別図柄の可変表示における停止図柄の決定は、左,中,右の各図柄に対応する3つの停止図柄決定用のランダムカウンタのそれぞれのカウント値を用いて行なわれる。この各ランダムカウンタは、対応する特別図柄の停止図柄をランダムに決定するためのものであって、大当り決定用のランダムカウンタと同様に機能する数値データ更新手段である。左,中,右の各図柄として表示される複数種類の特別図柄には、左,中,右の特別図柄ごとに図柄の配列順序が予め定められている。複数種類の特別図柄は、図柄の配列順序に従って可変(更新)表示されていく。このような複数種類の停止図柄のそれぞれには図柄決定用の数値データが対応付けられており、はずれとする決定がされた場合には、特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングで各ランダムカウンタから抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定される。一方、大当りとする決定がされた場合には、特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングで左特別図柄決定用のランダムカウンタから抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が左,中,右の各停止図柄として決定される。また、はずれとなる場合においてリーチ状態とすることが決定された場合には、左,右の各停止図柄が一致するように決定される。
【0071】
このパチンコ遊技機においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、このような各種ランダムカウンタを用いて制御内容が決定され、その決定に従って、遊技制御が実行される。
【0072】
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56により実行される制御を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ53では、遊技の進行を制御するための処理である遊技制御のメイン処理およびタイマ割込み処理が実行され、これらの処理により、各種制御用のサブルーチンプログラムが呼び出されて実行されることにより、各種の遊技制御が行なわれる。
【0073】
遊技制御用マイクロコンピュータ53では、特別図柄表示部9における可変表示の制御を指令するために表示制御コマンドを表示制御用マイクロコンピュータ800へ送信するが、そのコマンドの送信は、基本的に、次のように行なわれる。
【0074】
まず、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、大当りとするか否かおよび特別図柄の変動パターン(可変表示時間を含む)を指定する変動パターンコマンドを送信する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、変動パターンコマンドの送信に引続き、左,中,右特別図柄の予定停止図柄を指定する停止図柄コマンドを送信する。その後、特別図柄の可変表示が開始されてから変動パターンコマンドにより指定した可変表示時間が経過した時に、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、特別図柄の可変表示の停止を指示するための変動停止コマンドを送信する。
【0075】
そして、可変表示の結果として大当りとなった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ53では、大当り制御時の表示制御内容を指定するコマンド等の各種コマンドを送信する制御が行なわれる。
【0076】
表示制御用マイクロコンピュータ800では、前述したような各種表示制御コマンドを受信した場合に、そのコマンドにより指定される表示制御を実行する制御を行なう。
【0077】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53では、大当り制御時等の遊技状態に合わせて、音を発生させるための音制御を指令するための音制御コマンドを送信する。音制御用マイクロコンピュータ800では、前述したような音制御コマンドを受信した場合に、そのコマンドにより指定される音制御を実行するとともに、大当り制御時等の遊技状態に合わせて、音と同期したランプ制御を行なうためのランプ制御コマンドを送信する。ランプ制御用マイクロコンピュータ350では、ランプ制御コマンドを受信した場合に、そのコマンドに基づいて、大当り制御時等の遊技状態に合わせて、ランプの発光制御を行なう。
【0078】
次に、表示制御用マイクロコンピュータ800、音制御用マイクロコンピュータ700、ランプ制御用マイクロコンピュータ350の各CPUにより実行される制御をまとめて説明する。各制御用マイクロコンピュータでは、制御用のメイン処理の実行にしたがって、各制御(表示制御、音制御、ランプ制御)の進行を制御するための処理である制御用のメイン処理が実行され、このメイン処理の実行により、各種用意された制御用のサブルーチンプログラムが呼び出されて実行されることにより、各種の制御が行なわれる。
【0079】
次に、大当り遊技状態における繰返し継続制御時において音制御とランプ制御とを同期させて行なう特徴的な演出をするための制御(以下、音・発光同期制御ともいう)を説明する。
【0080】
大当り遊技状態における繰返し継続制御の実行時には、遊技を演出するための音としてスピーカ27から所定のメロディを有する楽曲音が出力されるとともに、この楽曲音に同期して遊技を演出するための発光として、遊技効果LED28b,28cが点灯される。
【0081】
図3は、大当り遊技状態での繰返し継続制御時における楽曲音の出力および発光を同期させて行なわれる演出の制御態様の一例を示す図であり、タイミングチャート形式で示されている。
【0082】
図3には、楽曲音の出力パターンが楽譜形式で示されており、その出力パターンに対応して、遊技効果LED28b,28cの発光(点灯)パターンが示されている。ここで、遊技効果LED28bは、点灯時に緑色に発光するものであり、緑ランプと呼ぶ。また、遊技効果LED28cは、点灯時に青色に発光するものであり、青ランプと呼ぶ。
【0083】
図3を参照して、大当り用の楽曲音が出力されると、その楽曲音のメロディーで使われている音の音階に対応して、遊技効果LED28b,28cを、指定した音階の音の出力に合わせて(同期するように)点灯させる大当り用発光パターンでの発光制御が行なわれる。
【0084】
図3に示されるようなメロディーが出力される場合において、たとえば、「ファ」の音が出力された際に緑色ランプを点灯(図中ON)させ、「ラ」の音が出力された際に青色ランプを点灯(図中ON)させる制御が行なわれる。そのようにすれば、スピーカ27から出力される楽曲音のメロディーの音階に対応して(同期して)遊技効果LED28b,28cが点灯されることになる。
【0085】
ここで、音制御に用いられる音を出力するための音データについて説明する。音データは、音制御用マイクロコンピュータ700のROMに複数種類記憶されており、選択的に使用される。楽曲音の音データには、メロディを示すメロディデータと音量を示す音量データとが含まれている。楽曲音の音データとしては、大当り用楽曲音データを含む複数種類の音データが含まれており、選択的に使用される。また、音量データとしては、所定の音量に設定された基本的な音量を示す基本音量データと、音をフェードアウト(音を徐々に小さくして消すこと)するときの音量の変化パターンを示すフェードアウト音量データとが含まれており、選択的に使用される。
【0086】
次に、ランプ制御に用いられる発光データについて説明する。発光データは、大当り用発光データを含む複数種類のデータがランプ制御用マイクロコンピュータ350のROMに複数種類記憶されており、選択的に使用される。発光データには、発光パターンを示すパターンデータと発光の輝度を示す輝度データとが対応付けられて含まれている。また、輝度データとしては、所定の輝度に設定された各発光パターンの基本的な輝度を示す基本輝度データと、光をフェードアウト(輝度を徐々に小さくして消すこと)するときの輝度の変化パターンを示すフェードアウト輝度データと、光を急に消すためのオフデータ等のデータが含まれており、選択的に使用される。
【0087】
なお、図3に示された音制御と発光制御との同期のさせ方は、一例であり、音階に合わせて発光する制御の他に、音の速さ(テンポ)に合わせてランプを発光させる制御、メロディが歌であるときの所謂サビの所でランプを発光させる制御、メロディが歌であるときの間奏の部分でランプを発光させる制御、音階に合わせて発光輝度を変える制御を行なう等、その他の同期態様で同期させるようにしてもよい。このようにすれば、音制御と発光制御との同期によって演出をより一層盛り上げることができる。
【0088】
次に、図3に示した音・発光同期制御を実現するために実行される音制御用のサブルーチンである大当り時音制御処理を説明する。図4は、大当り時音制御処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0089】
まず、ステップS(以下、単にSという)11により、遊技制御基板31から大当り発生コマンドを受信したか否かが判断される。ここで、大当り発生コマンドとは、大当り遊技状態が発生したことを示すコマンドであり、大当り遊技状態が発生したときに、遊技制御基板31から表示制御基板80および音制御基板70へ送信される。
【0090】
S11により大当り発生コマンドを受信していないと判断された場合は、後述するS14に進む。一方、S11により大当り発生コマンドを受信したと判断された場合は、S12に進み、ランプ制御基板35に大当り発生コマンドを送信する処理が行なわれる。S12により送信される大当り発生コマンドは、大当り遊技状態において継続して楽曲音を発生させる楽曲継続発生制御を行なうことを特定するためのコマンドとして用いられる。
【0091】
そして、S13により、大当り用楽曲音を出力する処理が行なわれる。S13においては、ROMから大当り用楽曲音のメロディデータと、基本音量データとを読出し、読出したデータを用いて、基本音量で図3に示したような大当り用楽曲音の出力が開始される。このような基本音量での大当り用楽曲音は、大当り遊技状態が終了するまで(ラウンド間に設けられたインターバル期間も含む)継続して発生させられる。S13の後、S14に進む。
【0092】
S14では、遊技制御基板31から大当り終了コマンドを受信したか否かが判断される。ここで、大当り終了コマンドとは、大当り遊技状態が終了したことを示すコマンドであり、繰返し継続制御の最終ラウンドが終了した時、または、繰返し継続制御の最終ラウンドに至る途中のラウンドで大当りの終了条件が終了した時に、遊技制御基板31から表示制御基板80および音制御基板70へ送信される。
【0093】
S14により大当り終了コマンドを受信していないと判断された場合は、この大当り時音制御処理が終了し、リターンする。一方、S14により大当り終了コマンドを受信したと判断された場合は、S15に進み、ランプ制御基板35に大当り終了コマンドを送信する処理が行なわれる。S15により送信される大当り終了コマンドは、ランプ制御用マイクロコンピュータ350に大当り状態が終了することを指示するために送信される。次に、S16により、大当り用楽曲音の出力をフェードアウトする処理が行なわれる。S16においては、ROMからフェードアウト音量データを読出し、大当り用楽曲音の出力に用いる音量データを、基本音量データから、読出したフェードアウト音量データに切換える処理が行なわれる。これにより、大当り用楽曲音が、大当り遊技状態の終了に応じてフェードアウトする。S16の後、この大当り時音制御処理が終了し、リターンする。
【0094】
このように、大当り時音制御処理では、大当り遊技状態中において、継続して楽曲音を発生させる楽曲継続発生制御が行なわれるとともに、その楽曲継続発生制御をすることを特定可能な大当り開始コマンドをランプ制御基板35へ送信する処理が行なわれる。また、大当り遊技の終了時においては、楽曲音をフェードアウトするフェードアウト制御を行なう楽曲終了制御が行なわれるとともに、大当り遊技状態が終了することを特定可能な大当り終了コマンドをランプ制御基板35へ送信する処理が行なわれる。
【0095】
次に、図3に示した音・発光同期制御を実現するために実行される発光制御用のサブルーチンである大当り時発光制御処理を説明する。図5は、大当り時発光制御処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0096】
まず、ステップS21により、音制御基板70から大当り発生コマンドを受信したか否かが判断される。S21により大当り発生コマンドを受信していないと判断された場合は、後述するS23に進む。一方、S21により大当り発生コマンドを受信したと判断された場合は、S22に進み、遊技効果LED28b,28cを大当り用発光パターンで発光させる処理が行なわれる。S22においては、ROMから大当り用発光パターンのパターンデータと基本輝度データとを読出し、読出したデータを用いて、基本輝度で図3に示したような大当り用発光パターンでの発光が開始される。大当り用発光パターンは、図3に示したように、大当り用楽曲音に同期して遊技効果LED28b,28が発光する発光パターンであり、このような基本輝度での大当り用発光パターンは、大当り遊技状態が終了するまで(ラウンド間に設けられたインターバル期間も含む)継続して行なわれる。S22の後、S23に進む。
【0097】
S23では、音制御基板70から大当り終了コマンドを受信したか否かが判断される。S24により大当り終了コマンドを受信していないと判断された場合は、この大当り時発光制御処理が終了し、リターンする。一方、S23より大当り終了コマンドを受信したと判断された場合は、S24により、大当り用発光パターンでの発光をフェードアウトする処理が行なわれる。S24においては、ROMからフェードアウト輝度データを読出し、大当り用発光パターンでの発光に用いる輝度データを、基本輝度データから、読出したフェードアウト輝度データに切換える処理が行なわれる。これにより、大当り用発光パターンでの発光が、大当り遊技状態の終了に応じてフェードアウトする。S24の後、この大当り時音制御処理が終了し、リターンする。
【0098】
このように、大当り時発光制御処理では、大当り開始コマンドに基づいて、大当り遊技状態中において、楽曲継続発生制御に同期する態様で遊技効果LED28b,28cの発光を継続させる発光継続制御が行なわれる。また、大当り終了コマンドに基づいて、大当り遊技の終了時においては、大当り用発光パターンでの発光をフェードアウトする制御を行なう発光終了制御が行なわれる。
【0099】
次に、この実施の形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図3〜図5の制御に示されるように、楽曲継続発生制御に同期して遊技効果LED28b,28cが制御されるので、音による演出と発光による演出との一体感を遊技者に与えることができ、大当り遊技状態における音および発光による遊技の演出効果を向上させることができる。しかも、図4および図5の処理に示されるように、音制御用マイクロコンピュータ700が遊技制御用マイクロコンピュータ53からのコマンドに応じて音の発生を制御し、ランプ制御用マイクロコンピュータ350が音制御用マイクロコンピュータ700からのコマンドに応じて発光制御をする態様で音による制御と発光による制御とが実行されるので、音制御用マイクロコンピュータ700音による演出および発光による演出を同期制御するための制御負担が、遊技制御用マイクロコンピュータ53と音制御用マイクロコンピュータ700とに分散される。このため、遊技機の制御手段としての複数の制御用マイクロコンピュータにおける特定の制御用マイクロコンピュータへの制御負担の偏りを防ぐことができる。さらに、ランプ制御用マイクロコンピュータ350が音制御用マイクロコンピュータ700からのコマンドに応じて発光制御をする態様で音による制御と発光による制御とが実行されることにより、音による制御と発光による制御との間の制御タイミングを直接的に合わせることができるので、音による制御と発光による制御との同期がずれにくいようにすることができる。
【0100】
また、図4のS16について説明したように、大当り遊技状態が終了するときにおいて大当り用の楽曲音をフェードアウトする制御が行なわれるので、たとえば繰返し継続制御が最終ラウンドまで進行せずに途中で終了してしまったときのように大当り遊技状態が途中で終了するときであっても、楽曲音が突然終了せずにフェードアウトする。その結果、繰返し継続制御のあるラウンドでの大当り遊技状態の終了、または、繰返し継続制御の最終ラウンドを完了しての大当り遊技状態の終了等、どのようなタイミングで大当り遊技状態が途中で終了しても徐々に楽曲音が消えていくことにより違和感のない音による演出をすることができる。
【0101】
また、繰返し継続制御の各ラウンドは、開閉板29の開動作後一定時間(たとえば30秒)が経過したこと、所定個数(たとえば10個)の打球が入賞したこと、または、打球が特定入賞領域に入賞したことにより終了するので、各ラウンドの継続期間が不定期間となる。このため、同じラウンドで終了した繰返し継続制御であっても、ラウンド継続期間の不定性により、従来のように大当り遊技状態の終了時に楽曲音の出力を突然停止させる制御を行なっていたのでは、楽曲音が中途半端なタイミングで突然終了してしまうので違和感があった。これに対し、本実施の形態の場合には、大当り遊技状態が終了するときにおいて大当り用の楽曲音をフェードアウトする制御が行なわれるので、大当り遊技状態の終了タイミングが繰返し継続制御のラウンド中のどのようなタイミングで終了しても徐々に楽曲音が消えていくことにより違和感のない演出をすることができる。
【0102】
また、図4のS16について説明したように、大当り遊技状態中において、楽曲音のメロディデータ、および、基本音量データを用いて楽曲音を発生させ、大当り遊技状態が終了するときにおいて、音量データを基本音量データから、フェードアウト音量データに切換える制御が行なわれる。このため、どのような楽曲音のメロディの流れであっても、大当り遊技状態が終了するときに楽曲音がフェードアウトするので、メロディの流れに対して違和感のない音による演出をすることができる。
【0103】
また、図5のS23,S24について説明したように、音制御基板70からの終了コマンドに応じて、ランプ制御用マイクロコンピュータ350において、遊技効果LED28b,28cによる大当り用発光パターンでの発光を終了させる制御が行なわれるので、どのようなタイミングで大当り遊技状態が終了したときでも発光が終了させられるため、大当り遊技状態中と大当り遊技状態の終了後との間での発光態様の関係を違和感のないものにできる。
【0104】
また、図5のS24について説明したように、大当り遊技状態中において、大当り用発光パターンのパターンデータおよび基本輝度データを用いて遊技効果LED28b,28cが制御され、大当り遊技状態が終了するときにおいて、発光データのうちの輝度データが基本輝度データからフェードアウト輝度データに切換えられる。このため、発光データの切換えに基づいて、発光を確実に終了させることができる。
【0105】
また、図5のS24について説明したように、大当り遊技状態が終了するときにおいて、フェードアウト輝度データにより遊技効果LED28b,28cによる発光を終了させる制御が行なわれるので、大当り遊技状態が途中で終了するときであっても、発光が突然終了せずにフェードアウトする。その結果、発光による遊技の演出効果を向上できるとともに、どのようなタイミングで大当り遊技状態が途中で終了しても徐々に光が消えていくことにより違和感のない発光演出をすることができる。
【0106】
また、本実施の形態の場合は、音制御基板70とランプ制御基板35とを別体の基板に分けて設けているので、音のデータのみを変更したい場合、および、発光のデータのみを変更した場合に、個別に基板を新たなデータを記憶した基板に取り換えることによりデータの変更ができるので、音のデータのみの変更作業と、発光のデータのみの変更作業が容易である。
【0107】
次に、以上説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態においては、パチンコ遊技機の一例として、始動入賞を条件として導出表示された可変表示装置の表示結果が特定の表示態様となることという条件の成立により特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御され、繰返し継続制御が行なわれる第1種の遊技機を説明した。
【0108】
しかし、これに限らず、前述したような大当り時音制御処理および大当り時発光制御処理は、始動入賞によって一旦可変入賞球装置が開状態となった後閉状態となり、可変入賞球装置に入賞した打玉が特定入賞領域に入賞することという条件の成立によって特定遊技状態(大当り状態)に制御され、繰返し継続制御が行なわれる第2種のパチンコ遊技機においても適用可能である。
【0109】
また、これに限らず、前述したような大当り時音制御処理および大当り時発光制御処理は、予め定められた入賞領域への入賞により権利発生条件が成立して権利発生状態になり、当該入賞領域への再度の入賞により権利消滅条件が成立して権利が消滅するような権利発生期間中において、始動入賞領域への始動入賞があったことに応じて可変入賞球装置が第1の状態(開放状態)に制御される特定遊技状態(大当り状態)に制御され、繰返し継続制御が行なわれる第三種のパチンコ遊技機にも適用可能である。
【0110】
つまり、前述した大当り時音制御処理および大当り時発光制御処理は、遊技者にとって有利な第1の状態または遊技者にとって不利な第2の状態に変化可能な可変入賞球装置を有し、所定条件の成立により遊技者に有利な特定遊技状態に制御され、該特定遊技状態において、前記可変入賞球装置を、遊技者に有利な第1の状態にした後、遊技者に不利な第2の状態にし、予め定められた繰返し継続条件が成立したときに、再度第1の状態にする繰返し継続制御を行なう遊技機であればどのような遊技機にも適用可能である。
【0111】
(2) 前述した実施の形態においては、楽曲継続発生制御をすることを特定可能な特定のコマンドとして、大当り遊技状態の発生時に送信される大当り発生コマンドを一例として上げた。しかし、これに限らず、特定のコマンドとして、大当り遊技状態の繰返し継続制御における各ラウンドの開始前のタイミングで楽曲継続発生制御をすることを示すコマンドを逐次送信するようにしてもよい。つまり、楽曲継続発生制御をすることを特定可能な特定のコマンドは、楽曲継続発生制御をすることを特定可能となるものであればどのような送信タイミングで送信されるコマンドであってもよい。また、そのような特定コマンドは、大当り発生を示すコマンドであることは特に必要とされず、楽曲継続発生制御をすることを特定可能なコマンドであればどのような意味内容を示すコマンドであってもよい。
【0112】
(3) 前述した実施の形態においては、遊技制御基板31から音制御基板70へ音制御コマンドを送信する例を示した。しかし、これに限らず、遊技制御基板31から音制御基板70へ送信する制御コマンドは、遊技の演出を指令するためのコマンドであればよく、音制御内容を直接的に特定するコマンドであっても、音制御内容を直接的に特定しないコマンドであっても、たとえば、遊技制御基板31から音制御基板70へ送信する制御コマンドは、直接的に音の制御内容を指定せずに遊技の演出を指定し、その指定に基づいて、遊技の演出と予め相関関係がある音制御の内容およびそれに対応する発光制御の内容を音制御用マイクロコンピュータ700で選択決定できるようなコマンドであってもよい。
【0113】
(4) 前述した実施の形態においては、大当り遊技状態の終了時における発光を終了させるための輝度データとしてフェードアウト輝度データを用い、基本輝度データからフェードアウト輝度データに切換える処理(S24)を説明した。しかし、これに限らず、大当り遊技状態の終了時における発光を終了させるための輝度データとして、前述したような光を急に消すためのオフデータを用い、前述したS24の処理の代わりに、基本輝度データからオフデータに切換える処理を行なうようにしてもよい。また、大当り遊技状態の終了時における発光を終了させるための輝度データとして、先にフェードアウト輝度データを選択した次にオフデータを選択して用いるようにし(発光終了時に、発光を終了させるための輝度データを途中でフェードアウト輝度データからオフデータに切換える)、発光状態がフェードアウトした後に光を完全に消すようにしてもよい。これにより、ランプの消灯を確実にすることができる。
【0114】
(5) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。
【図2】パチンコ遊技機における各種制御基板を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】大当り遊技状態での繰返し継続制御時における楽曲音の出力および発光を同期させて行なわれる演出の制御態様の一例を示す図である。
【図4】大当り時音制御処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図5】大当り時発光制御処理の処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、27 スピーカ、25 装飾ランプ、31 遊技制御基板、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、28a〜28c 遊技効果LED、70 音制御基板、700 音制御用マイクロコンピュータ、35 ランプ制御基板、350 ランプ制御用マイクロコンピュータ。

Claims (6)

  1. 遊技者にとって有利な第1の状態または遊技者にとって不利な第2の状態に変化可能な可変入賞球装置を有し、所定条件の成立により遊技者に有利な特定遊技状態に制御され、該特定遊技状態において、前記可変入賞球装置を、遊技者に有利な第1の状態にした後、遊技者に不利な第2の状態にし、予め定められた繰返し継続条件が成立したときに、再度第1の状態にする繰返し継続制御を行なう遊技機であって、
    音により遊技を演出するための音発生手段と、
    発光により遊技を演出するための発光手段と、
    前記遊技機の遊技の進行を制御する手段であって、遊技の演出を指令するためのコマンドを送信する遊技制御マイクロコンピュータと、
    該遊技制御マイクロコンピュータからのコマンドを受信し、受信したコマンドに応じて前記音発生手段を制御する手段であって、前記発光による遊技の演出を指令するためのコマンドを送信する音制御マイクロコンピュータと、
    該音制御マイクロコンピュータからのコマンドを受信し、受信したコマンドに応じて前記発光手段を制御する発光制御マイクロコンピュータとを含み、
    前記音制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態中において、継続して楽曲音を発生させる楽曲継続発生制御を行なうとともに、該楽曲継続発生制御をすることを特定可能な特定のコマンドを前記発光制御マイクロコンピュータに送信し、
    前記発光制御マイクロコンピュータは、前記特定のコマンドを受信したときに、受信した特定のコマンドに応じて、前記楽曲継続発生制御に同期して前記発光手段を制御することを特徴とする、遊技機。
  2. 前記音制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態が終了するときにおいて、前記楽曲音をフェードアウトするフェードアウト制御を行なうことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記楽曲継続発生制御のために用いられる楽曲音のメロディデータと前記楽曲音の音量を所定の音量とするための第1の音量データと前記楽曲音をフェードアウトするための第2の音量データとを記憶する音データ記憶手段をさらに含み、
    前記音制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態中において、前記メロディデータおよび前記第1の音量データを用いて前記楽曲音を発生させ、前記特定遊技状態が終了するときにおいて、前記フェードアウト制御として前記音量データを前記第1の音量データから前記第2の音量データに切換える制御を行なうことを特徴とする、請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記音制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態が終了することを特定可能な終了コマンドを前記発光制御マイクロコンピュータに送信し、
    前記発光制御マイクロコンピュータは、前記終了コマンドを受信したときに、前記発光手段による発光を終了させる発光終了制御を行なうことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記発光手段を発光させるための第1の発光データと、前記発光手段の発光を終了させるための第2の発光データとを記憶する発光データ記憶手段をさらに含み、
    前記発光制御マイクロコンピュータは、前記特定遊技状態中において、前記第1の発光データを用いて前記発光手段を制御し、前記特定遊技状態が終了するときにおいて、前記発光終了制御として前記発光データを前記第1の発光データから前記第2の発光データに切換える制御を行なうことを特徴とする、請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記第2の発光データは、前記発光手段による発光の輝度をフェードアウトさせるためのデータであることを特徴とする、請求項5に記載の遊技機。
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