JP2004173474A - 渦電流式減速装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して多数の磁極を得ることができ、構造が簡素化し、コストダウンを図れる渦電流式減速装置を提供する。
【解決手段】回転軸1に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラム6と、該制動ドラム6に対向して固定側に取り付けられた電磁石9とを備えた渦電流式減速装置であって、該電磁石9は、固定側に取り付けられ上記回転軸1と同芯的に形成された円筒状の鉄心10と、該鉄心10に上記回転軸1廻りに電線を巻回してなる電磁コイル12と、該電磁コイル12を挟んで上記鉄心10に取り付けられた環状の磁極部材13、14とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】回転軸1に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラム6と、該制動ドラム6に対向して固定側に取り付けられた電磁石9とを備えた渦電流式減速装置であって、該電磁石9は、固定側に取り付けられ上記回転軸1と同芯的に形成された円筒状の鉄心10と、該鉄心10に上記回転軸1廻りに電線を巻回してなる電磁コイル12と、該電磁コイル12を挟んで上記鉄心10に取り付けられた環状の磁極部材13、14とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の摩擦ブレーキを補助する渦電流式減速装置に係り、特に、電磁石を用いた渦電流式減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
渦電流式減速装置として、回転軸に取り付けられた制動ドラムと、制動ドラムに対向させて固定側に取り付けられた電磁石とを備え、電磁石に通電することで制動ドラムに渦電流を生起して回転軸を減速制動し、通電を切ることで減速制動を解除するタイプがある。
【0003】
従来、この種の渦電流式減速装置の電磁石として、制動ドラムの内方に、周方向に所定間隔を隔てて複数の磁極部材を配置し、各磁極部材に、制動ドラムの径方向に沿った軸廻りに夫々電線を巻回して電磁コイルを設けたものが知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、制動ドラムの内方に、周方向に所定間隔を隔てて複数の磁極部材を配置し、各磁極部材に、制動ドラムの周方向に沿った軸廻りに夫々電線を巻回して電磁コイルを設けたものも知られている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−095235号公報
【特許文献2】
特開2002−101637号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1の電磁石では1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して1個の磁極しか得られず、特許文献2の電磁石では1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して2個の磁極しか得られない。よって、制動力を高めるべく磁極数を増やすと、それに伴って電磁コイルの数が増加し、部品点数が多くなると共に構造が複雑化し、コストアップとならざるを得ない。
【0007】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して多数の磁極を得ることができ、構造が簡素化し、コストダウンを図れる渦電流式減速装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムに対向して固定側に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、固定側に取り付けられ上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材とを備えたものである。
【0009】
第2の発明は、固定側に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムの内側に配置された回転軸と、該回転軸に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記回転軸に取り付けられた円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材とを備えたものである。
【0010】
また、上記電磁コイルは、回転軸の軸方向に所定間隔を隔てて複数配置され、上記磁極部材は、それら各電磁コイルを挟むように複数配置されてもよい。
【0011】
また、上記磁極部材の外周面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の磁極片を形成してもよい。
【0012】
また、上記鉄心に、永久磁石を埋設してもよい。
【0013】
第3の発明は、回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ディスクと、該制動ディスクに対向して固定側に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、固定側に取り付けられ径方向断面がコ字状であってその両端面が上記制動ディスクに対向し上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の磁極部材と、該磁極部材に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルとを備えたものである。
【0014】
第4の発明は、固定側に取り付けられ渦電流が生起される制動ディスクと、該制動ディスクに対向して回転軸に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記回転軸に取り付けられ径方向断面がコ字状であってその両端面が上記制動ディスクに対向し上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の磁極部材と、該磁極部材に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルとを備えたものである。
【0015】
また、上記磁極部材の端面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の磁極片を形成してもよい。
【0016】
また、上記磁極部材に、永久磁石を埋設してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
先ず、第1の発明に係る一実施形態を添付図面に基いて説明する。
【0018】
図1に示すように、車両の変速機の出力軸1(以下回転軸1という)には、スプライン2やキー等を介してアウトプットフランジ3が回転不能に被嵌され、ナット4によって固定されている。フランジ3には、支持腕5を介して渦電流が生起される制動ドラム6が取り付けられていると共に、図示しないプロペラシャフトが連結されるヨーク7が取り付けられている。
【0019】
制動ドラム6は、導電体且つ磁性体(強磁性体、軟磁性体等、以下同じ)の材料(例えば低炭素鋼、ステンレス鋼、鋳鉄等、以下同じ)からなり、回転軸1と同芯的な円筒状に形成されている。制動ドラム6の外周面には、渦電流によって生じた発熱を放熱するための放熱フィン8が設けられている。かかる制動ドラム6の内方には、当該制動ドラム6に渦電流を生起するための電磁石9が配置されている。
【0020】
電磁石9は、回転軸1と同芯的に形成された円筒状の鉄心10と、鉄心10の外側に巻枠11を介して設けられた電磁コイル12と、電磁コイル12を挟んで鉄心10の前後端にそれぞれ取り付けられた環状の磁極部材13、14とを有する。電磁コイル12は、図2に示すように、回転軸1廻りに周方向に電線を巻回してなる。鉄心10及び磁極部材13、14は、磁性体の材料からなる。また、これらは一体形成されていてもよい。
【0021】
図1に示すように、磁極部材13、14の間には、電磁コイル12を覆ってシール部材15が巻き付けられている。シール部材15は、制動ドラム6に渦電流によって生じた熱が電磁コイル12側に伝達しないように断熱すると共に、ダストや水分が電磁コイル12側に浸入しないようにカバーする。シール部材15は、非磁性体の材料(例えばアルミ等の低透磁率材料、以下同じ)からなる。双方の磁極部材13、14が磁気的にショートすることを防止するためである。
【0022】
かかる電磁石9は、ブラケット16を介して、変速機のケーシング等の固定側に取り付けられている。ブラケット16は、非磁性体の材料からなる。磁力が当該ブラケット16を通って変速機のケーシング側に漏れることを防止するためである。
【0023】
磁極部材13、14の外周面には、図2に示すように、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝17が設けられ、各溝17で区切られて磁極片18が凸状に複数形成されている。本実施形態では、双方の磁極部材13、14の溝17・磁極片18の位相は合わせられている。
【0024】
以上の構成からなる本実施形態の作用を述べる。
【0025】
図1に示す回転軸1を減速制動するときは、電磁石9を通電する。すると、電磁コイル12が図2に示すように回転軸1廻りに電線を巻回して形成されているので、その軸方向の両端部の磁極部材13、14がそれぞれN極S極となり、一方の磁極部材14の磁極片18が全てN極となると共に他方の磁極部材13の磁極片18が全てS極となる。
【0026】
その結果、図1に示すように、一方の磁極部材14の磁極片18と制動ドラム6と他方の磁極部材13の磁極片18と鉄心10とを循環する磁気回路19が形成され、電磁石9と制動ドラム6との相対回転によって制動ドラム6の内周面に渦電流が生起され、回転軸1が減速制動される。また、電磁石9の通電を切れば、減速制動が解除される。
【0027】
このように、本実施形態では、1個の電磁コイル12を磁力源として多数の磁極片18が得られるので、多数の電磁コイルを用いる特許文献1及び2のものと比べて、部品点数が少なくなりコストダウンに繋がる。また、本実施形態の電磁コイル12は、鉄心10の外周面に巻回されて構成されるので、特許文献1及び2の電磁コイルと比べて製造が容易である。
【0028】
なお、磁極片18の数は、溝17の数によって調節できる。また、図2では、双方の磁極部材13、14の溝17・磁極片18の位相を合わせたタイプを示したが、図3(a)(b)に示すように、一方の磁極部材13の溝17が他方の磁極部材14の磁極片18に符合するように位相をずらしてもよい。また、溝17・磁極片18は、双方の磁極部材13、14で数を異ならせてもよく、省略してもよい。
【0029】
図4(a)(b)に別の実施形態を示す。
【0030】
この実施形態は、図1に示す鉄心10の内部に永久磁石20を設けた点のみが前実施形態と異なり、その他は同様となっている。よって、前実施形態と同様の部材には同一の符合を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。永久磁石20は、図5に示すように、リング状に形成されており、軸方向の一面21がN極となり、他面22がS極となっている。永久磁石20のN極S極の向きは、図4に示すように、電磁コイル12のN極S極の向きと合わせられている。
【0031】
この構成によれば、図4(a)に示すように、電磁コイル12を通電したとき、永久磁石20が電磁コイル12の磁力をアシストするため、図1に示す前実施形態と比べて、電磁コイル12の巻き数を減らしても同様の制動力を確保でき、電磁コイル12のコンパクト化を図ることができる。逆をいえば、電磁コイル12の巻き数が前実施形態と同じならば、制動力が向上する。また、図4(b)に示すように、電磁コイル12の通電を切れば、永久磁石20は鉄心10や磁極部材13、14によって磁気的に短絡されるため、永久磁石20の磁気が制動ドラム6側に漏れて引き摺り制動が生じることはない。
【0032】
上記永久磁石20は、図6に示すように、周方向に複数分割された円弧片23を繋げてリング状に形成してもよい。図5に示すように一体成形品よりも低コストで製造できるからである。また、図7に示すように、上記永久磁石20は、アール形状のない分割片24を繋げてリング状に形成してもよい。かかる分割片24は上記円弧片23よりも更に低コストで製造できるからである。また、図8に示すように、リング状の永久磁石20の内外周面に、非磁性体の材料からなるカバー25を設けてもよい。図4(a)に示す制動オン時における磁気的短絡を抑制し、制動力の向上を図るためである。
【0033】
また、図9に示すように、上記永久磁石20は、磁気バランス向上のため、円筒状の鉄心10の中央を軸方向に直交する面で分割して、その分割面に設けた凹部に収容してもよい。更に、図10に示すように、その永久磁石20の内外周面に、非磁性体の材料からなるカバー25を設けてもよい。また、図11に示すように、上記永久磁石20は、組付性の向上のため、鉄心10の内周面の一端部に設けた凹部に収容してもよい。
【0034】
また、図12に示すように、環状の磁極部材13、14の内周面の一端部に、周方向に沿って欠落部26を設けてもよい。制動ドラム6との間に形成される磁気回路19の磁路を狭めて磁気の流れを整え、制動力を高めるためである。また、図13に示すように、制動ドラム6の軸方向の両端部に、周方向に沿って銅等の良導体27を設け、その良導体27に渦電流を集中させ、制動力の向上を図ってもよい。
【0035】
別の実施形態を図14に示す。
【0036】
この実施形態は、図1に示す電磁コイル12を軸方向に2個並設した点のみが図1の実施形態と異なり、その他は同様となっている。よって、図1の実施形態と同様の部材には同一の符合を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
【0037】
この実施形態では、2個の電磁コイル12の磁極は、隣接する中央の磁極が同一極(図例ではS極)となるように設定される。隣接する中央の磁極部材13、14は、別体成形でもよく、一体成形でもよい。各磁極部材13、14には、図2に示すように、溝17・磁極片18が形成されている。かかるコイル並設タイプによれば、図1の実施形態よりも磁極数が大幅に増えるので、制動力が向上する。
【0038】
また、図15に示すように、鉄心10の内部に磁力をアシストする永久磁石20を設けてもよい(図4参照)。また、図16に示すように、両端の磁極部材13、14の内周面の一端部に、周方向に沿って欠落部26を設けてもよい。また、図17に示すように、図1に示す電磁コイル12を軸方向に3個並設してもよく、図18に示すように、その鉄心10の内部に永久磁石20を設けてもよい。
【0039】
次に、第2の発明に係る一実施形態を図19以降に基いて説明する。
【0040】
図19に示すように、この実施形態は、これまでの実施形態とは逆に、固定側に制動ドラムを設け、回転側に電磁石を設けたものである。
【0041】
詳しくは、車両の変速機等の固定側30には、渦電流が生起される制動ドラム31が固設されている。制動ドラム31は、導電体且つ磁性体の材料からなり、円筒状に形成されている。制動ドラム31の外側には、渦電流によって生じた発熱を放熱するため、ウォータジャケット32が設けられている。
【0042】
制動ドラム31の内側には、回転軸33が同芯的に配置され、軸受34によって軸支されている。回転軸33には、車両のプロペラシャフトの回転力が伝達される入力ギヤ35が設けられている。これにより、回転軸33は、プロペラシャフトの回転(車輪の回転)に伴って回転される。
【0043】
回転軸33には、制動ドラム31に渦電流を生起するための電磁石36が取り付けられている。電磁石36は、回転軸33と同芯的に形成された円筒状の鉄心37と、鉄心37の外側に巻枠38を介して設けられた電磁コイル39と、電磁コイル39を挟んで鉄心37の前後端にそれぞれ取り付けられた環状の磁極部材40、41とを有する。
【0044】
電磁コイル39は、図20に示すように、回転軸33廻りに周方向に電線を巻回してなる。鉄心37及び磁極部材40、41は、磁性体の材料からなる。また、これらは一体形成されてもよい。電磁コイル39は、図例では、2個並列のタイプを示したが、1個でもよく(図1参照)、3個以上でもよい(図17参照)。
【0045】
磁極部材40、41の間には、図19に示すように、電磁コイル39を覆ってシール部材42が巻き付けられている。シール部材42は、制動ドラム31に渦電流によって生じた熱が電磁コイル39側に伝達しないように断熱すると共に、ダストや水分が電磁コイル39側に浸入しないようにカバーする。シール部材42は、双方の磁極部材40、41が磁気的にショートすることを防止するため、非磁性体の材料からなる。
【0046】
各磁極部材40、41の外周面には、図20に示すように、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝43が設けられ、各溝43で区切られて磁極片44が複数形成されている。本実施形態では、双方の磁極部材40、41の溝43・磁極片44の位相は合わせられているが、位相をずらしてもよい(図3参照)。また、溝43・磁極片44は、双方の磁極部材40、41で数を異ならせてもよく、省略してもよい。
【0047】
以上の構成からなる本実施形態の作用を述べる。
【0048】
回転軸33を減速制動するときは、電磁石39をブラシやスリップリング等を介して通電する。すると、電磁コイル39が図20に示すように回転軸33廻りに電線を巻回して形成されているので、その軸方向の両端部の磁極部材40、41がそれぞれN極S極となり、一方の磁極部材40の磁極片44が全てN極となると共に他方の磁極部材41の磁極片44が全てS極となる。
【0049】
その結果、図19に示すように、一方の磁極部材40の磁極片44と制動ドラム31と他方の磁極部材41の磁極片44と鉄心37とを循環する磁気回路45が形成され、回転する電磁石36と静止状態の制動ドラム31との相対回転によって制動ドラム31の内周面に渦電流が生起され、回転軸33が減速制動される。
【0050】
このように、本実施形態では、1個の電磁コイル39を磁力源として多数の磁極片44が得られるので、多数の電磁コイルを用いる特許文献1及び2のものと比べて、部品点数が少なくなりコストダウンに繋がる。また、本実施形態の電磁コイル39は、鉄心37の外周面に巻回されて構成されるので、特許文献1及び2の電磁コイルと比べて製造が容易である。なお、磁極片44の数は、溝43の数によって調節できる。
【0051】
図21は、前実施形態の鉄心37の内部に、電磁コイル39と同極に配置された永久磁石46(図5〜図7参照)を設け、磁力をアシストするようにしたものである。これにより、図19のタイプよりも電磁コイル39の巻き数を減らすことができ、電磁コイル39のコンパクト化を図ることができる。また、電磁コイル39の巻き数が同じならば、制動力が向上する。
【0052】
また、電磁コイル39の通電を切ったとき、永久磁石46は鉄心37や磁極部材40、41によって磁気的に短絡されるため(図4(b)参照)、永久磁石46の磁気が制動ドラム31側に漏れて引き摺り制動が生じることはない。
【0053】
なお、永久磁石46は、図21では、双方の鉄心37の図中軸方向左端面に設けた凹部に嵌め込まれているが、図22に示すように、双方の鉄心37の中央側の端面に設けた凹部に嵌め込んでもよい。
【0054】
また、組立性を考慮して、図23に示すように、鉄心37の内周面に凹部を開放して形成し、そこに永久磁石46を嵌め込んでもよい。また、図24に示すように、鉄心37を分割して、その分割面に設けた凹部に永久磁石46を収容してもよい。
【0055】
別の実施形態を図25に示す。
【0056】
図示するように、この実施形態は、ディスクタイプの渦電流式減速装置である。すなわち、この渦電流式減速装置は、回転軸(変速機の出力軸)50に取り付けられ渦電流が生起される制動ディスク51と、制動ディスク51に対向して固定側(変速機のケーシング52等、以下同じ)に取り付けられた電磁石53とを有する。
【0057】
電磁石53は、磁極部材56と電磁コイル57とからなる。磁極部材56は、固定側に取り付けられ、径方向断面がコ字状であって、その両端面54、55が制動ディスク51に対向し、回転軸50と同芯的に形成された略二重円筒体からなる。詳しくは、磁極部材56は、端面54を有する外筒56aと、端面55を有する内筒56bと、これら内外筒56a、56bを接続して磁路を形成するための接続部(リング板等)56cとからなる。また、電磁コイル57は、内筒56bの外周面に、回転軸50廻りに電線を巻回してなる(図2参照)。
【0058】
この構成によれば、電磁コイル57を通電することにより、図25に示すように、磁極部材56の内筒56bの一端面55がN極となり、磁極部材56の外筒56aの一端面54がS極となるため、断面コ字状の磁極部材56と制動ディスク51とに磁気回路58が形成される。よって、制動ディスク51に渦電流が生起され、回転軸50が減速制動される。なお、電磁コイル57の極性は逆でもよい。
【0059】
図26は、図25の装置の磁極部材56の外筒56aの外周面に、回転軸50廻りに電線を巻回し、別の電磁コイル59を設けたものである。電磁コイル59は、電磁コイル57と逆の極性を有する。すなわち、電磁コイル59は、電磁コイル57に対し、電線の巻回方向を逆にすることや、電流の向きを逆にすることで、極性を逆にしている。これにより、図25のタイプよりも、磁気回路58の磁束密度を高めることができるため、制動力が向上する。
【0060】
図27は、図25及び図26のタイプとは逆に、固定側(変速機のケーシング等)に制動ディスク60を設けると共に、回転軸61に電磁石62を設けたものである。
【0061】
電磁石62は、磁極部材63と電磁コイル64とからなる。磁極部材63は、回転軸61に取り付けられ、径方向断面がコ字状であって、その両端面65、66が制動ディスク60に対向し、回転軸61と同芯的に形成された略二重円筒体からなる。詳しくは、磁極部材63は、端面65を有する外筒63aと、端面66を有する内筒63bと、これら内外筒63a、63bを接続して磁路を形成するための接続部(リング板等)63cとからなる。また、電磁コイル64は、内筒63bの外周面に、回転軸61廻りに電線を巻回してなる(図2参照)。
【0062】
この構成によれば、電磁コイル64を通電することにより、図27に示すように、磁極部材63の内筒63bの一端面66がN極となり、磁極部材63の外筒63aの一端面65がS極となるため、断面コ字状の磁極部材63と制動ディスク60とに磁気回路67が形成される。よって、制動ディスク60に渦電流が生起され、回転軸61が減速制動される。なお、電磁コイル64の極性は逆でもよい。
【0063】
また、図26のタイプと同様に、磁極部材63の外筒63aの外周面に、電磁コイル64とは逆極性の別の電磁コイル68を設け、制動力の向上を図ってもよい。また、図25〜図27のタイプにおいて、磁極部材56、63の端面54、55、65、66に、図2〜図3に示すように、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の磁極片を形成してもよい。また、磁極部材56、63の接続部56c、63cの内部に、図4に示すように、永久磁石を埋設してもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る渦電流式減速装置によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して多数の磁極を得られるので、構造が簡素化する。
(2)上記電磁コイルは、回転軸と同芯的に円筒状に形成された鉄心または磁極部材の外周面に電線を巻回して構成しているので、製造が容易となる。
(3)減速制動力の向上とコストダウンとを両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施形態に係る渦電流式減速装置を示す側断面図である。
【図2】上記渦電流式減速装置の電磁コイル、鉄心及び磁極部材等を示す斜視図である。
【図3】上記磁極部材の変形例(位相をズラしたもの)を示す説明図であり、(a)は一方の磁極部材の正面図、(b)は他方の磁極部材の正面図である。
【図4】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した変形例を示す説明図であり、(a)は制動時の側断面図、(b)は通常時の側断面図である。
【図5】上記永久磁石の斜視図である。
【図6】上記永久磁石の変形例を示す斜視図である。
【図7】上記永久磁石の別の変形例を示す正面図である。
【図8】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図9】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図10】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図11】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図12】上記磁極部材の変形例を示す側断面図である。
【図13】上記制動ドラムの変形例を示す側断面図である。
【図14】上記電磁コイルを2個並設した変形例を示す側断面図である。
【図15】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した変形例を示す側断面図である。
【図16】上記磁極部材の変形例を示す側断面図である。
【図17】上記電磁コイルを3個並設した変形例を示す側断面図である。
【図18】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した変形例を示す側断面図である。
【図19】第2の発明の一実施形態に係る渦電流式減速装置を示す側断面図である。
【図20】上記渦電流式減速装置の回転軸、鉄心、電磁コイル及び磁極部材等を示す側面図である。
【図21】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した変形例を示す側断面図である。
【図22】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図23】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図24】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図25】別の実施形態を示す説明図である。
【図26】別の実施形態を示す説明図である。
【図27】別の実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 回転軸
6 制動ドラム
9 電磁石
10 鉄心
12 電磁コイル
13 磁極部材
14 磁極部材
17 溝
18 磁極片
20 永久磁石
31 制動ドラム
33 回転軸
36 電磁石
37 鉄心
39 電磁コイル
40 磁極部材
41 磁極部材
43 溝
44 磁極片
46 永久磁石
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の摩擦ブレーキを補助する渦電流式減速装置に係り、特に、電磁石を用いた渦電流式減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
渦電流式減速装置として、回転軸に取り付けられた制動ドラムと、制動ドラムに対向させて固定側に取り付けられた電磁石とを備え、電磁石に通電することで制動ドラムに渦電流を生起して回転軸を減速制動し、通電を切ることで減速制動を解除するタイプがある。
【0003】
従来、この種の渦電流式減速装置の電磁石として、制動ドラムの内方に、周方向に所定間隔を隔てて複数の磁極部材を配置し、各磁極部材に、制動ドラムの径方向に沿った軸廻りに夫々電線を巻回して電磁コイルを設けたものが知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、制動ドラムの内方に、周方向に所定間隔を隔てて複数の磁極部材を配置し、各磁極部材に、制動ドラムの周方向に沿った軸廻りに夫々電線を巻回して電磁コイルを設けたものも知られている(特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−095235号公報
【特許文献2】
特開2002−101637号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1の電磁石では1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して1個の磁極しか得られず、特許文献2の電磁石では1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して2個の磁極しか得られない。よって、制動力を高めるべく磁極数を増やすと、それに伴って電磁コイルの数が増加し、部品点数が多くなると共に構造が複雑化し、コストアップとならざるを得ない。
【0007】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して多数の磁極を得ることができ、構造が簡素化し、コストダウンを図れる渦電流式減速装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムに対向して固定側に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、固定側に取り付けられ上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材とを備えたものである。
【0009】
第2の発明は、固定側に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムの内側に配置された回転軸と、該回転軸に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記回転軸に取り付けられた円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材とを備えたものである。
【0010】
また、上記電磁コイルは、回転軸の軸方向に所定間隔を隔てて複数配置され、上記磁極部材は、それら各電磁コイルを挟むように複数配置されてもよい。
【0011】
また、上記磁極部材の外周面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の磁極片を形成してもよい。
【0012】
また、上記鉄心に、永久磁石を埋設してもよい。
【0013】
第3の発明は、回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ディスクと、該制動ディスクに対向して固定側に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、固定側に取り付けられ径方向断面がコ字状であってその両端面が上記制動ディスクに対向し上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の磁極部材と、該磁極部材に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルとを備えたものである。
【0014】
第4の発明は、固定側に取り付けられ渦電流が生起される制動ディスクと、該制動ディスクに対向して回転軸に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記回転軸に取り付けられ径方向断面がコ字状であってその両端面が上記制動ディスクに対向し上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の磁極部材と、該磁極部材に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルとを備えたものである。
【0015】
また、上記磁極部材の端面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の磁極片を形成してもよい。
【0016】
また、上記磁極部材に、永久磁石を埋設してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
先ず、第1の発明に係る一実施形態を添付図面に基いて説明する。
【0018】
図1に示すように、車両の変速機の出力軸1(以下回転軸1という)には、スプライン2やキー等を介してアウトプットフランジ3が回転不能に被嵌され、ナット4によって固定されている。フランジ3には、支持腕5を介して渦電流が生起される制動ドラム6が取り付けられていると共に、図示しないプロペラシャフトが連結されるヨーク7が取り付けられている。
【0019】
制動ドラム6は、導電体且つ磁性体(強磁性体、軟磁性体等、以下同じ)の材料(例えば低炭素鋼、ステンレス鋼、鋳鉄等、以下同じ)からなり、回転軸1と同芯的な円筒状に形成されている。制動ドラム6の外周面には、渦電流によって生じた発熱を放熱するための放熱フィン8が設けられている。かかる制動ドラム6の内方には、当該制動ドラム6に渦電流を生起するための電磁石9が配置されている。
【0020】
電磁石9は、回転軸1と同芯的に形成された円筒状の鉄心10と、鉄心10の外側に巻枠11を介して設けられた電磁コイル12と、電磁コイル12を挟んで鉄心10の前後端にそれぞれ取り付けられた環状の磁極部材13、14とを有する。電磁コイル12は、図2に示すように、回転軸1廻りに周方向に電線を巻回してなる。鉄心10及び磁極部材13、14は、磁性体の材料からなる。また、これらは一体形成されていてもよい。
【0021】
図1に示すように、磁極部材13、14の間には、電磁コイル12を覆ってシール部材15が巻き付けられている。シール部材15は、制動ドラム6に渦電流によって生じた熱が電磁コイル12側に伝達しないように断熱すると共に、ダストや水分が電磁コイル12側に浸入しないようにカバーする。シール部材15は、非磁性体の材料(例えばアルミ等の低透磁率材料、以下同じ)からなる。双方の磁極部材13、14が磁気的にショートすることを防止するためである。
【0022】
かかる電磁石9は、ブラケット16を介して、変速機のケーシング等の固定側に取り付けられている。ブラケット16は、非磁性体の材料からなる。磁力が当該ブラケット16を通って変速機のケーシング側に漏れることを防止するためである。
【0023】
磁極部材13、14の外周面には、図2に示すように、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝17が設けられ、各溝17で区切られて磁極片18が凸状に複数形成されている。本実施形態では、双方の磁極部材13、14の溝17・磁極片18の位相は合わせられている。
【0024】
以上の構成からなる本実施形態の作用を述べる。
【0025】
図1に示す回転軸1を減速制動するときは、電磁石9を通電する。すると、電磁コイル12が図2に示すように回転軸1廻りに電線を巻回して形成されているので、その軸方向の両端部の磁極部材13、14がそれぞれN極S極となり、一方の磁極部材14の磁極片18が全てN極となると共に他方の磁極部材13の磁極片18が全てS極となる。
【0026】
その結果、図1に示すように、一方の磁極部材14の磁極片18と制動ドラム6と他方の磁極部材13の磁極片18と鉄心10とを循環する磁気回路19が形成され、電磁石9と制動ドラム6との相対回転によって制動ドラム6の内周面に渦電流が生起され、回転軸1が減速制動される。また、電磁石9の通電を切れば、減速制動が解除される。
【0027】
このように、本実施形態では、1個の電磁コイル12を磁力源として多数の磁極片18が得られるので、多数の電磁コイルを用いる特許文献1及び2のものと比べて、部品点数が少なくなりコストダウンに繋がる。また、本実施形態の電磁コイル12は、鉄心10の外周面に巻回されて構成されるので、特許文献1及び2の電磁コイルと比べて製造が容易である。
【0028】
なお、磁極片18の数は、溝17の数によって調節できる。また、図2では、双方の磁極部材13、14の溝17・磁極片18の位相を合わせたタイプを示したが、図3(a)(b)に示すように、一方の磁極部材13の溝17が他方の磁極部材14の磁極片18に符合するように位相をずらしてもよい。また、溝17・磁極片18は、双方の磁極部材13、14で数を異ならせてもよく、省略してもよい。
【0029】
図4(a)(b)に別の実施形態を示す。
【0030】
この実施形態は、図1に示す鉄心10の内部に永久磁石20を設けた点のみが前実施形態と異なり、その他は同様となっている。よって、前実施形態と同様の部材には同一の符合を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。永久磁石20は、図5に示すように、リング状に形成されており、軸方向の一面21がN極となり、他面22がS極となっている。永久磁石20のN極S極の向きは、図4に示すように、電磁コイル12のN極S極の向きと合わせられている。
【0031】
この構成によれば、図4(a)に示すように、電磁コイル12を通電したとき、永久磁石20が電磁コイル12の磁力をアシストするため、図1に示す前実施形態と比べて、電磁コイル12の巻き数を減らしても同様の制動力を確保でき、電磁コイル12のコンパクト化を図ることができる。逆をいえば、電磁コイル12の巻き数が前実施形態と同じならば、制動力が向上する。また、図4(b)に示すように、電磁コイル12の通電を切れば、永久磁石20は鉄心10や磁極部材13、14によって磁気的に短絡されるため、永久磁石20の磁気が制動ドラム6側に漏れて引き摺り制動が生じることはない。
【0032】
上記永久磁石20は、図6に示すように、周方向に複数分割された円弧片23を繋げてリング状に形成してもよい。図5に示すように一体成形品よりも低コストで製造できるからである。また、図7に示すように、上記永久磁石20は、アール形状のない分割片24を繋げてリング状に形成してもよい。かかる分割片24は上記円弧片23よりも更に低コストで製造できるからである。また、図8に示すように、リング状の永久磁石20の内外周面に、非磁性体の材料からなるカバー25を設けてもよい。図4(a)に示す制動オン時における磁気的短絡を抑制し、制動力の向上を図るためである。
【0033】
また、図9に示すように、上記永久磁石20は、磁気バランス向上のため、円筒状の鉄心10の中央を軸方向に直交する面で分割して、その分割面に設けた凹部に収容してもよい。更に、図10に示すように、その永久磁石20の内外周面に、非磁性体の材料からなるカバー25を設けてもよい。また、図11に示すように、上記永久磁石20は、組付性の向上のため、鉄心10の内周面の一端部に設けた凹部に収容してもよい。
【0034】
また、図12に示すように、環状の磁極部材13、14の内周面の一端部に、周方向に沿って欠落部26を設けてもよい。制動ドラム6との間に形成される磁気回路19の磁路を狭めて磁気の流れを整え、制動力を高めるためである。また、図13に示すように、制動ドラム6の軸方向の両端部に、周方向に沿って銅等の良導体27を設け、その良導体27に渦電流を集中させ、制動力の向上を図ってもよい。
【0035】
別の実施形態を図14に示す。
【0036】
この実施形態は、図1に示す電磁コイル12を軸方向に2個並設した点のみが図1の実施形態と異なり、その他は同様となっている。よって、図1の実施形態と同様の部材には同一の符合を付して説明を省略し、相違点のみを説明する。
【0037】
この実施形態では、2個の電磁コイル12の磁極は、隣接する中央の磁極が同一極(図例ではS極)となるように設定される。隣接する中央の磁極部材13、14は、別体成形でもよく、一体成形でもよい。各磁極部材13、14には、図2に示すように、溝17・磁極片18が形成されている。かかるコイル並設タイプによれば、図1の実施形態よりも磁極数が大幅に増えるので、制動力が向上する。
【0038】
また、図15に示すように、鉄心10の内部に磁力をアシストする永久磁石20を設けてもよい(図4参照)。また、図16に示すように、両端の磁極部材13、14の内周面の一端部に、周方向に沿って欠落部26を設けてもよい。また、図17に示すように、図1に示す電磁コイル12を軸方向に3個並設してもよく、図18に示すように、その鉄心10の内部に永久磁石20を設けてもよい。
【0039】
次に、第2の発明に係る一実施形態を図19以降に基いて説明する。
【0040】
図19に示すように、この実施形態は、これまでの実施形態とは逆に、固定側に制動ドラムを設け、回転側に電磁石を設けたものである。
【0041】
詳しくは、車両の変速機等の固定側30には、渦電流が生起される制動ドラム31が固設されている。制動ドラム31は、導電体且つ磁性体の材料からなり、円筒状に形成されている。制動ドラム31の外側には、渦電流によって生じた発熱を放熱するため、ウォータジャケット32が設けられている。
【0042】
制動ドラム31の内側には、回転軸33が同芯的に配置され、軸受34によって軸支されている。回転軸33には、車両のプロペラシャフトの回転力が伝達される入力ギヤ35が設けられている。これにより、回転軸33は、プロペラシャフトの回転(車輪の回転)に伴って回転される。
【0043】
回転軸33には、制動ドラム31に渦電流を生起するための電磁石36が取り付けられている。電磁石36は、回転軸33と同芯的に形成された円筒状の鉄心37と、鉄心37の外側に巻枠38を介して設けられた電磁コイル39と、電磁コイル39を挟んで鉄心37の前後端にそれぞれ取り付けられた環状の磁極部材40、41とを有する。
【0044】
電磁コイル39は、図20に示すように、回転軸33廻りに周方向に電線を巻回してなる。鉄心37及び磁極部材40、41は、磁性体の材料からなる。また、これらは一体形成されてもよい。電磁コイル39は、図例では、2個並列のタイプを示したが、1個でもよく(図1参照)、3個以上でもよい(図17参照)。
【0045】
磁極部材40、41の間には、図19に示すように、電磁コイル39を覆ってシール部材42が巻き付けられている。シール部材42は、制動ドラム31に渦電流によって生じた熱が電磁コイル39側に伝達しないように断熱すると共に、ダストや水分が電磁コイル39側に浸入しないようにカバーする。シール部材42は、双方の磁極部材40、41が磁気的にショートすることを防止するため、非磁性体の材料からなる。
【0046】
各磁極部材40、41の外周面には、図20に示すように、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝43が設けられ、各溝43で区切られて磁極片44が複数形成されている。本実施形態では、双方の磁極部材40、41の溝43・磁極片44の位相は合わせられているが、位相をずらしてもよい(図3参照)。また、溝43・磁極片44は、双方の磁極部材40、41で数を異ならせてもよく、省略してもよい。
【0047】
以上の構成からなる本実施形態の作用を述べる。
【0048】
回転軸33を減速制動するときは、電磁石39をブラシやスリップリング等を介して通電する。すると、電磁コイル39が図20に示すように回転軸33廻りに電線を巻回して形成されているので、その軸方向の両端部の磁極部材40、41がそれぞれN極S極となり、一方の磁極部材40の磁極片44が全てN極となると共に他方の磁極部材41の磁極片44が全てS極となる。
【0049】
その結果、図19に示すように、一方の磁極部材40の磁極片44と制動ドラム31と他方の磁極部材41の磁極片44と鉄心37とを循環する磁気回路45が形成され、回転する電磁石36と静止状態の制動ドラム31との相対回転によって制動ドラム31の内周面に渦電流が生起され、回転軸33が減速制動される。
【0050】
このように、本実施形態では、1個の電磁コイル39を磁力源として多数の磁極片44が得られるので、多数の電磁コイルを用いる特許文献1及び2のものと比べて、部品点数が少なくなりコストダウンに繋がる。また、本実施形態の電磁コイル39は、鉄心37の外周面に巻回されて構成されるので、特許文献1及び2の電磁コイルと比べて製造が容易である。なお、磁極片44の数は、溝43の数によって調節できる。
【0051】
図21は、前実施形態の鉄心37の内部に、電磁コイル39と同極に配置された永久磁石46(図5〜図7参照)を設け、磁力をアシストするようにしたものである。これにより、図19のタイプよりも電磁コイル39の巻き数を減らすことができ、電磁コイル39のコンパクト化を図ることができる。また、電磁コイル39の巻き数が同じならば、制動力が向上する。
【0052】
また、電磁コイル39の通電を切ったとき、永久磁石46は鉄心37や磁極部材40、41によって磁気的に短絡されるため(図4(b)参照)、永久磁石46の磁気が制動ドラム31側に漏れて引き摺り制動が生じることはない。
【0053】
なお、永久磁石46は、図21では、双方の鉄心37の図中軸方向左端面に設けた凹部に嵌め込まれているが、図22に示すように、双方の鉄心37の中央側の端面に設けた凹部に嵌め込んでもよい。
【0054】
また、組立性を考慮して、図23に示すように、鉄心37の内周面に凹部を開放して形成し、そこに永久磁石46を嵌め込んでもよい。また、図24に示すように、鉄心37を分割して、その分割面に設けた凹部に永久磁石46を収容してもよい。
【0055】
別の実施形態を図25に示す。
【0056】
図示するように、この実施形態は、ディスクタイプの渦電流式減速装置である。すなわち、この渦電流式減速装置は、回転軸(変速機の出力軸)50に取り付けられ渦電流が生起される制動ディスク51と、制動ディスク51に対向して固定側(変速機のケーシング52等、以下同じ)に取り付けられた電磁石53とを有する。
【0057】
電磁石53は、磁極部材56と電磁コイル57とからなる。磁極部材56は、固定側に取り付けられ、径方向断面がコ字状であって、その両端面54、55が制動ディスク51に対向し、回転軸50と同芯的に形成された略二重円筒体からなる。詳しくは、磁極部材56は、端面54を有する外筒56aと、端面55を有する内筒56bと、これら内外筒56a、56bを接続して磁路を形成するための接続部(リング板等)56cとからなる。また、電磁コイル57は、内筒56bの外周面に、回転軸50廻りに電線を巻回してなる(図2参照)。
【0058】
この構成によれば、電磁コイル57を通電することにより、図25に示すように、磁極部材56の内筒56bの一端面55がN極となり、磁極部材56の外筒56aの一端面54がS極となるため、断面コ字状の磁極部材56と制動ディスク51とに磁気回路58が形成される。よって、制動ディスク51に渦電流が生起され、回転軸50が減速制動される。なお、電磁コイル57の極性は逆でもよい。
【0059】
図26は、図25の装置の磁極部材56の外筒56aの外周面に、回転軸50廻りに電線を巻回し、別の電磁コイル59を設けたものである。電磁コイル59は、電磁コイル57と逆の極性を有する。すなわち、電磁コイル59は、電磁コイル57に対し、電線の巻回方向を逆にすることや、電流の向きを逆にすることで、極性を逆にしている。これにより、図25のタイプよりも、磁気回路58の磁束密度を高めることができるため、制動力が向上する。
【0060】
図27は、図25及び図26のタイプとは逆に、固定側(変速機のケーシング等)に制動ディスク60を設けると共に、回転軸61に電磁石62を設けたものである。
【0061】
電磁石62は、磁極部材63と電磁コイル64とからなる。磁極部材63は、回転軸61に取り付けられ、径方向断面がコ字状であって、その両端面65、66が制動ディスク60に対向し、回転軸61と同芯的に形成された略二重円筒体からなる。詳しくは、磁極部材63は、端面65を有する外筒63aと、端面66を有する内筒63bと、これら内外筒63a、63bを接続して磁路を形成するための接続部(リング板等)63cとからなる。また、電磁コイル64は、内筒63bの外周面に、回転軸61廻りに電線を巻回してなる(図2参照)。
【0062】
この構成によれば、電磁コイル64を通電することにより、図27に示すように、磁極部材63の内筒63bの一端面66がN極となり、磁極部材63の外筒63aの一端面65がS極となるため、断面コ字状の磁極部材63と制動ディスク60とに磁気回路67が形成される。よって、制動ディスク60に渦電流が生起され、回転軸61が減速制動される。なお、電磁コイル64の極性は逆でもよい。
【0063】
また、図26のタイプと同様に、磁極部材63の外筒63aの外周面に、電磁コイル64とは逆極性の別の電磁コイル68を設け、制動力の向上を図ってもよい。また、図25〜図27のタイプにおいて、磁極部材56、63の端面54、55、65、66に、図2〜図3に示すように、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の磁極片を形成してもよい。また、磁極部材56、63の接続部56c、63cの内部に、図4に示すように、永久磁石を埋設してもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る渦電流式減速装置によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)1個の電磁コイルによって制動ドラムに対して多数の磁極を得られるので、構造が簡素化する。
(2)上記電磁コイルは、回転軸と同芯的に円筒状に形成された鉄心または磁極部材の外周面に電線を巻回して構成しているので、製造が容易となる。
(3)減速制動力の向上とコストダウンとを両立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施形態に係る渦電流式減速装置を示す側断面図である。
【図2】上記渦電流式減速装置の電磁コイル、鉄心及び磁極部材等を示す斜視図である。
【図3】上記磁極部材の変形例(位相をズラしたもの)を示す説明図であり、(a)は一方の磁極部材の正面図、(b)は他方の磁極部材の正面図である。
【図4】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した変形例を示す説明図であり、(a)は制動時の側断面図、(b)は通常時の側断面図である。
【図5】上記永久磁石の斜視図である。
【図6】上記永久磁石の変形例を示す斜視図である。
【図7】上記永久磁石の別の変形例を示す正面図である。
【図8】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図9】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図10】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図11】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図12】上記磁極部材の変形例を示す側断面図である。
【図13】上記制動ドラムの変形例を示す側断面図である。
【図14】上記電磁コイルを2個並設した変形例を示す側断面図である。
【図15】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した変形例を示す側断面図である。
【図16】上記磁極部材の変形例を示す側断面図である。
【図17】上記電磁コイルを3個並設した変形例を示す側断面図である。
【図18】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した変形例を示す側断面図である。
【図19】第2の発明の一実施形態に係る渦電流式減速装置を示す側断面図である。
【図20】上記渦電流式減速装置の回転軸、鉄心、電磁コイル及び磁極部材等を示す側面図である。
【図21】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した変形例を示す側断面図である。
【図22】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図23】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図24】上記鉄心の内部に永久磁石を収容した別の変形例を示す側断面図である。
【図25】別の実施形態を示す説明図である。
【図26】別の実施形態を示す説明図である。
【図27】別の実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 回転軸
6 制動ドラム
9 電磁石
10 鉄心
12 電磁コイル
13 磁極部材
14 磁極部材
17 溝
18 磁極片
20 永久磁石
31 制動ドラム
33 回転軸
36 電磁石
37 鉄心
39 電磁コイル
40 磁極部材
41 磁極部材
43 溝
44 磁極片
46 永久磁石
Claims (8)
- 回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムに対向して固定側に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、固定側に取り付けられ上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材とを備えたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 固定側に取り付けられ渦電流が生起される制動ドラムと、該制動ドラムの内側に配置された回転軸と、該回転軸に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記回転軸に取り付けられた円筒状の鉄心と、該鉄心に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルと、該電磁コイルを上記回転軸方向に挟み且つ上記制動ドラムと対向するように上記鉄心に取り付けられた環状の磁極部材とを備えたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 上記電磁コイルは、回転軸の軸方向に所定間隔を隔てて複数配置され、上記磁極部材は、それら各電磁コイルを挟むように複数配置された請求項1乃至2記載の渦電流式減速装置。
- 上記鉄心に、永久磁石を埋設した請求項1乃至3記載の渦電流式減速装置。
- 回転軸に取り付けられ渦電流が生起される制動ディスクと、該制動ディスクに対向して固定側に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、固定側に取り付けられ径方向断面がコ字状であってその両端面が上記制動ディスクに対向し上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の磁極部材と、該磁極部材に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルとを備えたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 固定側に取り付けられ渦電流が生起される制動ディスクと、該制動ディスクに対向して回転軸に取り付けられた電磁石とを有する渦電流式減速装置であって、上記電磁石は、上記回転軸に取り付けられ径方向断面がコ字状であってその両端面が上記制動ディスクに対向し上記回転軸と同芯的に形成された円筒状の磁極部材と、該磁極部材に上記回転軸廻りに電線を巻回してなる電磁コイルとを備えたことを特徴とする渦電流式減速装置。
- 上記磁極部材の外周面または端面に、周方向に所定間隔を隔てて複数の溝を設け、各溝で区切られた複数の磁極片を形成した請求項1、2、5又は6記載の渦電流式減速装置。
- 上記磁極部材に、永久磁石を埋設した請求項5乃至7記載の渦電流式減速装置。
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JP2002339461A JP2004173474A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | 渦電流式減速装置 |
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JP2002339461A JP2004173474A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | 渦電流式減速装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN104868694A (zh) * | 2015-05-23 | 2015-08-26 | 哈尔滨工业大学 | 外转子电磁式制动器 |
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-
2002
- 2002-11-22 JP JP2002339461A patent/JP2004173474A/ja active Pending
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