JP2004172422A - 立体構造基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半田接続に用いる接続端子に改良を加えて、実質的に実装エリアを拡大した基板を提供する。
【解決手段】部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と、該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備えた立体構造基板である。第1基板の対向する端部から接続用の第2基板が垂下しており、この第2基板を介して他の基板との接続がなされる。この構造の基板であれば、従来のように第1基板上に半田接続用のパッドを設ける必要が無くなる。
【選択図】 図3
【解決手段】部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と、該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備えた立体構造基板である。第1基板の対向する端部から接続用の第2基板が垂下しており、この第2基板を介して他の基板との接続がなされる。この構造の基板であれば、従来のように第1基板上に半田接続用のパッドを設ける必要が無くなる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型化に対応した配線基板に関する。より詳細には、マザーボード等の他の配線基板に半田付けされるときに用いる接続端子の構造に改良を加え、実装エリアを広く確保できるようにした配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、その両面に部品が搭載されている単層或いは多層プリント基板を他の基板(マザーボード等)に実装する方法としては、DIP(dual in−line package)構造が一般的によく知られている。この従来のDIP構造例を図1に示す。
この図1では、(A)でクリップ端子を接続した状態の基板100の平面図、正面図及び側面図の3面を示し、(B)でその底面図を示している。
【0003】
図1に示すようなDIP構造による基板では、他の基板(図示せず)に実装して電気的な接続を取るために基板100の端部101にクリップ端子105を半田付けするのが一般的である。このクリップ端子105で接続を取る構造では、基板の端部にクリップ端子105を半田付けするためのクリップ端子専用ランド103を形成している。このクリップ端子専用ランド103は、実装面の端部を犠牲にして形成されている。
【0004】
また、図1で示したクリップ端子専用ランド用の領域を実装面上に確保するという従来技術に関連するものとして、面実装タイプ又はデップ(DIP)タイプの小型コネクタを基板上に半田付けする技術が知られている。図2はこのようなタイプの小型コネクタ201を基板200上に半田付けした状態を示した図である。この種の小型コネクタ201は、固定されたときの高さを考慮し、そのときに生じた空間を有効利用できるように設計されたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、1つの基板に実装される部品は著しく増加化し、また基板自体の小型化への要請が大きくなっている。実装部品が増えると接続配線が増えるので、図1で示したクリップ端子専用ランド103の数は増加する。その一方で、基板をより小型化するためには、小さくなる実装面をより有効に活用しなければならない。このような状況では、上記クリップ端子専用ランド103が基板実装面に占める領域を縮小することが必要となる。すなわち、クリップ端子専用ランド103が実装面の有効エリアを圧迫しているので、実装エリアを確保することが困難となっており、これを解消することが急務の課題となっている。
【0006】
同様に、図2で示した技術の場合、接続用部品であるコネクタ201を配置する必要があるので比較的広いエリア202を確保することが必要であり、図1のクリップ接続を行う場合と同様に基板の実装エリアを圧迫するという問題を含んでいる。このようなDIP構造やコネクタ接続を有している基板を、他の基板、例えばマザーボード等に実装することは、クリップ端子を用いる場合と同様に実装基板の小型化の要請に反することになる。
【0007】
さらには、前述した従来技術に関連して、実装基板のサイズを小さくした場合にはその基板サイズに合わせたより小型のクリップ端子或いは小型で高さの低いコネクタを個別に準備することが必要となる。この場合には、低価格である一般標準品を適用することができないので、専用の金型等により小型化した基板サイズに合わせたカスタム製品を開発しなければならない。このことは製品のコストアップにつながる大きな要因となる。更にこれらのクリップ端子等は複雑な構造を有している。このような部品を扱う基板の加工工程が複雑になる。そのため、工程の自動化への対応が困難で量産ラインを構築し難いという問題もある。
【0008】
したがって、本発明の目的は、半田接続に用いる接続端子に改良を加えて、実質的に実装エリアを拡大した基板を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載の如く、部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と、該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、
前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、
前記第2基板は、側面に接続端子を備えると共に、底面には前記接続端子と導通している導体層を備えている立体構造基板により達成される。
【0010】
請求項1記載の発明では、第1基板の対向する端部から接続用の第2基板が垂下しており、この第2基板を介して他の基板との接続がなされる。この構造の基板であれば、従来のように第1基板上に半田接続用のパッドを設ける必要が無くなる。よって、第1基板の実装エリアを実質的に拡大できる。これにより、さらなる基板の小型化への要請にも応えることもできる。
【0011】
なお、第1基板への第2基板の貼り合わせは、第2基板を予め準備して貼り合わせることも可能である。しかし、第1基板に対する第2基板の位置決めが困難となる場合もある。そこで、第2基板形成用の基材を第1基板に先に貼り合せ、加工により第2基板を形成する工法を取ることが望ましい。
【0012】
また、本発明によると導体層に他の基板との接続を取るパッドを形成できる。
第2基板の側面に形成した接続端子で他の基板との接続が確保されているが、底面に接続パッドを備えることで他の基板との接続をより確実なものにできる。
【0013】
また、請求項2に記載のように、請求項1に記載の立体構造基板において、前記第1基板は両面に配線パターンを備えていることが好ましい。本発明によると、第1基板の両面に必要な部品を搭載できるので小型化と共に、多機能化も促進した基板となる。このような基板は実質的に高性能な集積回路装置ととらえることができる。
【0014】
また、請求項3に記載のように、請求項1に記載の立体構造基板において、前記第2基板は、互いに対面しない外側の面上に接続端子を有している形態を採用できる。このような形態は後述するようにスルーホールを形成する技術を応用して作製できる。この接続端子は第2基板面に沿って存在するので、従来のボンディングワイヤのように邪魔にならず省スペース化に寄与する。
【0015】
また、請求項4に記載のように、請求項3に記載の立体構造基板において、前記接続端子はその一端が、前記第1基板に形成されている配線パターンと接続されていることが望ましい。このような構造であれば、本基板を他の基板に半田付けしたときに第1基板上の部品との電気的な接続を容易に取ることができる。
【0016】
また、請求項5に記載のように、請求項3に記載の立体構造基板において、前記接続端子は、前記第2基板が垂下している向きに延在し、前記向きとは直角な方向で並列に複数形成されている形態を採用できる。本発明では多数の接続端子が存在するので多ピン化の要請に対応することができる。前述したように本接続端子はスルーホール形成技術を応用することで形成できる。このスルーホールの径を調整することで、接続端子の幅、数等を適宜調整することも可能である。
【0017】
また、請求項6に記載のように、請求項5に記載の立体構造基板において、前記接続端子は、前記第2基板の側面に溝部を並列に形成した形態でもよい。第2基板の側面を掘ったようにして接続端子が形成されているので邪魔にならない。
また、実質的な配線部分が溝内に形成され保護されるので、ショートや断線等の障害を発生させ難い構造となる。
【0018】
また、請求項7に記載のように、請求項1から6のいずれかに記載の立体構造基板において、前記第1基板の上面に干渉防止用のシールドケースをさらに備えていることが推奨される。シールドケースで覆われる前記第1の基板の上面に例えばアナログ回路を構成する部品を搭載し、対向する裏面にディジタル回路を構成する部品を搭載して、電気的特性を改善することができる。
【0019】
また、請求項8に記載のように、請求項7に記載の立体構造基板において、前記シールドケースは、前記第2基板の接続端子を介してグランド接続されていてもよい。請求項7及び8の発明によると、さらに信号の干渉、ノイズの影響を除去できる機能をも備えた基板となる。
【0020】
そして、請求項9に記載のように、部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、前記第2基板が側面に接続端子を備えると共に底面には前記接続端子と導通している導体層を備えた基準構造体を、少なくとも2層に積層した立体構造基板によっても同様に上記目的を達成できる。
【0021】
また、請求項10に記載のように、部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、前記第2基板が側面に接続端子を備えると共に底面には前記接続端子と導通している導体層を備えた第1構造体と、
前記第1構造体と同様の構成を備えるが該第1構造体よりも小さく形成された第2構造体とを含み、
前記第1構造体上に前記第2構造体を搭載している立体構造基板によっても上記目的を達成できる。
【0022】
さらには、上記目的は、請求項11に記載の如く、部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と、端子接続用の第2基板を切出すための基材とを、貼り合わせる貼合工程と、
前記基材に対し、前記第2基板を形成させる予定部に接して、少なくとも1つのスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
前記スルーホール内を導電材料でメッキするメッキ処理工程と、
前記基材の不要部分を除去して、前記第1基板の対向する一組の辺各々から端子接続用の第2基板を垂下させた構造を形成する構造形成工程と、
前記スルーホールを含むように切断して接続端子を形成する端子形成工程とを含む立体構造基板の製造方法によっても達成できる。
【0023】
本発明によると、第1基板に、第2基板形成用の基材を貼り付けてから加工をするので、第1基板に対して第2基板を精度よく位置決めでき、またスルーホールを形成する技術を用いて接続端子を形成できる。
【0024】
また、請求項12に記載のように、請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、前記貼合工程の前に、前記基材の上面側の中央部を除去するクリアランス形成工程をさらに含むことが好ましい。本発明のように予めクリアランスを設けておくことで、この後の続く工程を円滑に実行することができる。
【0025】
また、請求項13に記載のように、請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、前記スルーホール形成工程では、2つの第2基板予定部が連続して形成されている部分にスルーホールを形成し、前記端子形成工程では、前記スルーホールを切断することにより前記接続端子を形成してもよい。
【0026】
また、請求項14に記載のように、請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、前記スルーホール形成工程では、離間して平行に形成される2つの第2基板予定部の各々に属するスルーホールを互いに平行となるように形成してもよい。
【0027】
そして、この場合には請求項15に記載のように、請求項14に記載の立体構造基板の製造方法において、前記端子形成工程では、平行に配置されたスルーホールの間を該スルーホールの内側を含むように切断することにより接続端子を形成することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図3及び図4は、第1実施例に係る立体構造を有するプリント基板の概要を示した図である。図3は本基板の大略を示した斜視図であり、図4はこの基板にディスクリート部品を搭載した状態を示した図である。
【0029】
先ず、図3を参照して本基板の基本構造を説明する。本実施例に係る基板1は、部品が搭載される第1基板10(以下、部品搭載基板10と称す)と、端子接続用に設けた第2基板20(以下、端子接続基板20と称す)とが接続されたチャネル型の立体構造を有している。より具体的には、本基板1は平板状で矩形の部品搭載基板10を備えている。そして、この部品搭載基板10の一組の対向する辺、各々から1対の端子接続基板20、20を垂下させており、下にキャビティを形成した構造となっている。このキャビティは前後に貫通する溝状に形成されている。上記端子接続基板20は、例えば多層基板の接合に用いるプレス処理により部品搭載基板10に貼り合わされている。
【0030】
上記端子接続基板20は、予め2つを準備して部品搭載基板10の対向する下端に貼り合せてもよいが、この場合には各基板が微小であり位置合わせに精度を要する。そこで、先ず部品搭載基板10に2つの端子接続基板20を切り出すことができる基材を貼り付け、これを加工することより最終的に部品搭載基板10に端子接続基板20を貼り合わせた構造を作り上げる製法を取ることが望ましい。この製造法によると、精度良く部品搭載基板10の下に対向する端子接続基板20を形成できる。このような製造法については後に詳述する。
【0031】
なお、端子接続基板20は、後に部品搭載基板10にディスクリート部品を搭載するときに、干渉しない幅、高さを有するように設定する。特に、その高さは部品搭載基板10に搭載する部品の高さを参照して定めることが望ましい。一般的には、部品搭載基板10より端子接続基板20を厚めに形成する。
【0032】
部品搭載基板10には、従来において一般的な矩形のプリント基板を用いることができる。この部品搭載基板10は、単層であってもよいが、高機能化を図る観点からビルドアップ型の多層プリント基板を用いることが好ましい。さらに、表裏の両表面にディスクリート部品を実装できるように配線パターンを有していることが好ましい。このような部品搭載基板10用の基板として、例えば、耐熱性ガラス基材にエポキシ樹脂を積層したFR−4等を好適に採用することができる。
【0033】
端子接続基板20は、互いに対面しない外側の側面に複数の接続端子25を有している。この接続端子25は端子接続基板20が垂下された方向に延在し、これとは直角な方向に複数並列して形成されている。これらの接続端子25は、その上端で部品搭載基板10の配線パターンと電気的な接続が取られている。各接続端子25は、端子接続基板20の側面に溝状に形成され、この溝部表面に導電性部材が被覆された形態となっている。このような形態は、端子接続基板20を形成する予定部(基材の予定部)にスルーホールを形成し、その内部に導電性材料をメッキ処理してから、このスルーホールを切断するという工程により得ることができる。よって、本明細書ではこのような接続端子25を端面スルーホールと称する場合がある。このような特殊な構造を有する端子接続基板20の形成工程については後でさらに詳述する。
【0034】
図4は、上記立体構造の基板1がディスクリート部品P−1からP−4、他を搭載した場合を例示している。なお、図4(A)では基板1の平面図と共に、その右側に右側面図、その下側には正面図を合わせて示している。また、図4(B)はこれを底面(裏面)から見た図を示している。図4では、部品搭載基板10の表面にディスクリート部品P−1、P−2等を、裏面にディスクリート部品P−3、P−4等を搭載した例を示している。これらの部品は、部品搭載基板10に形成された配線パターンを介して、端子接続基板20の接続端子25と電気的な接続が取られている。
【0035】
以上の構成から明らかなように、本実施例の立体構造基板1は従来とは異なる端子接続用の基板20を有している。これにより、実質的に本基板1の本体を成す部品搭載基板10側に半田付け用のランドを形成する必要がない。よって、部品搭載基板10の実装エリアを実質的に拡大できる。実装エリアを拡大できるので、基板の小型化への要請にも応えることができる。
【0036】
また、従来のような複雑な形状で、外側に張り出してしまうクリップ端子を用いる必要がなくなるので、外形が整いかつ小型化する。さらには、端子接続基板20の接続端子25がスルーホールの技術を応用して形成できることに着目すると、作製するスルーホールの径、長さ、数を適宜、調整して所望の接続端子(端面スルーホール)25を設計できる。特に、スルーホール径を小さくすれば、単位当たりにより多くのスルーホールを形成できるので、接続端子数を増やすことによる多ピン化への対応も容易である。
【0037】
以下更に上記第1実施例に係る基板1の製造例を説明する。図5は、上記第1実施例に係る基板1の製造工程例を(A)から(F)で順に示した図である。
【0038】
最初の工程(A)では、部品搭載基板10を準備する。この部品搭載基板10は、多層に積層されたビルドアップ型の基板11を本体としている。基板11の裏面には塗布した金属層をパターニングすることで形成された配線層13が設けられ、表面にはコーティング層12が設けられている。
【0039】
次の工程(B)は、上記部品搭載基板10と端子接続基板作製用の基材2(以下、単に基材2という)とを、貼り合わせる前の状態が示されている。なお、前述したように、本実施例では端子接続基板20を切り出すことができる基材2を先ず部品搭載基板10に貼り付け、これを最終的に端子接続基板20まで加工する。
【0040】
基材2の下面(部品搭載基板10と接触しない側の面)には導体層3が形成されている。この導体層3は、基材2が後に端子接続基板20に加工された時にマザーボード等、他基板との接続用のパッドを形成するために設けられている。
【0041】
この工程(B)では、基材2を部品搭載基板10に張り合わす前に、基材2の上面中央に凹部5を形成する。この凹部5は、図5の紙面に垂直な方向に延びており、溝状になっている。この加工には、例えばルータビットを用いたルータ加工により精度良い加工を実行することが好ましい。この工程で削られずに残された両端部7、7は、図5の紙面に垂直な方向に延在し、互いに対向したリブ状態となって残存する。これら両端部7、7は後に各々が端子接続基板20となる基板予定部である。
【0042】
なお、この工程(B)で形成した上記凹部5は、この後の工程で基材2が下から加工されたときに、部品搭載基板10の下面、特に配線パターンを傷付けないように設けたクリアランスである。凹部5を形成した後に、基材2を部品搭載基板10に張り合わす。この貼り合わせは、例えば多層基板の貼り合わせに従来から用いられているプレス加工を採用すればよい。
【0043】
次に、工程(C)において、張り合わされた基材2と部品搭載基板10の両端部7、7にドリルでスルーホール9を形成する。
【0044】
次に、工程(D)において、全体を銅でメッキする。このメッキ処理により、コーティング層12上や導体層3上のみならず、スルーホール9内に導体メッキが施される。なお,便宜上、メッキ層の図示は省略してある。また、図5では1つのモジュール(1つの基板1に対応するユニット)に着目して、工程を示している。しかし、実際の製造工程では、多数のモジュールが隣接配置された状態で同時に加工されている。よって、この図5(D)ではスルーホール9が端部に図示されるが、このスルーホール9を挟んで反対側(左右両側)に同様のモジュールが存在している。
【0045】
次に、工程(E)において、コーティング層12上へのメッキはコーティング層を除去後にメッキ層、及び導体層3及びこの上の銅メッキをパターニングして配線やパッドを形成する。図示する参照番号3aは、マザーボード等の他基板との接続を取るための接続用パッドを示す。接続パッド3aは、後述するように、最後まで残る両端部7、7の下部にのみ形成される。これ以外の導体層3は不要であり、除去される。
【0046】
更に、工程(E)では、基材2の必要部分、即ち両端部7、7を残して工程(B)の場合と同様に下側から中央の不要部8を除去する。これにより、本実施例の立体基板1の概略の構造が定まる。なお、前記工程(B)で不要部8の反対側に予め凹部5を形成しているので、部品搭載基板10の底面側を傷付けることがない。この工程(E)が終了したときは、未だ隣接するモジュールと接続された状態である。
【0047】
そこで、最後の工程(F)では、スルーホール9を含めて切断することにより各モジュールを個片化する。各個片は、両端部7、7の外側面にスルーホール9を切断して形成した接続端子を備えている。このように、両端部7、7が端子接続基板20となって、部品搭載基板10の対向する両辺から垂下しているチャネル型の立体構造が完成する。
【0048】
ところで、最後の個片化工程(F)が実施される前に、メタルマスクを用いて部品搭載基板10に半田印刷を行っておくことが好ましい。この点について、図6を参照して説明する。図6(A)は前述したモジュール51が6個並存した状態の複合基板50を示している。すなわち、複合基板50がX,Y−1,Y−2の位置で切断されたものが各モジュール51で、1つの基板1に対応している。
なお、図6(A)は複合基板50を下から見た裏面を、(B)は正面を示している。
【0049】
複合基板50の表面(上面)に半田印刷を実行する場合には、従来と同様にメタルマスクを上面に設置して、スキージで所定部に半田を乗せればよい。しかし、複合基板50の裏面(下面)側には、図6に示されるように前述した両端部7、7がリブ状に突出している。この裏面に半田印刷を行う場合は、突出する両端部7、7に対応した凸部を有するメタルマスクを準備する。このようなメタルマスクはアディティブ法で作製することができる。このように突出する両端部7、7に当たるマスク部分に凸部を形成することで、メタルマスク面と複合基板50下に存在する両端部7,7との接触を避けながらの半田印刷が可能となる。
【0050】
そして、メタルマスクの凸部と干渉しない様に加工したスキージを使用することにより両端部7、7にメタルマスクを干渉させることなく半田印刷を行うことができる。本実施例基板1を作製する段階での半田印刷では、下部に対向する1組の両端部7、7が平行に突出しているだけである。よって、上記で説明したように両端部7、7間の半田印刷に関しては、従来に準じて行うことができる。
【0051】
ここでさらに、図6を用いて両端部7、7外側面に形成する接続端子25、すなわち端面スルーホール25の形成法について説明する。複合基板50のモジュール51間にスルーホール9を形成し、このスルーホールを切断することで前述した端面スルーホール25を形成できる。この端面スルーホール25を形成する手法には2つがある。
【0052】
その1つが図6(B)に示されている。なお、先に説明した図6(A)はこの図(B)に対応した図となっている。(B)で示す例では、後に端子接続基板20となる基板予定部(前述した端部7)を隣のモジュールに属する端部7と離間して配置する。離間して平行に形成される2つの基板予定部(7−1,7−2)の各々に属するようにスルーホール9を平行に形成する。この様子は図6(B)の右側に拡大した模式図で示している。そして、平行に配置したスルーホール9の間をこの各スルーホール9−1,9−2の内側を含むように切断する。この模式図では、ドリル等で複合基板50を切断するときの削り代(しろ)を参照符号55で示している。このように形成する端面スルーホール25は基準となるスルーホールの直径を小さくできるので、多ピン化、小型化に適した態様となる。
【0053】
他の手法は図6(C)に示している。この場合はモジュールの隣接部に2つの端部7−1,7−2を連続させた基板予定部を1つ形成している。この様子は図6(C)の右側に拡大した模式図で示している。基板予定部の中央に比較的大きなスルーホール9を形成する。そして、そのスルーホール9の中央部を削り代55を持って切断する。この手法の場合には、端面スルーホール25の径が比較的、大きくなるが工程を簡素化できる。先に図5を用いて説明した工程では、この図6(C)で示す手法を用いて接続端子25を形成している。
【0054】
次に、図7は信号の干渉及びノイズ除去を目的として、金属性のシールドケースを部品搭載基板10の上部に設けた第2実施例に係る基板60について示した図である。この第2実施例の立体基板60は、図7(A)、(B)に2種類の形態で示されている。
【0055】
まず(A)で示す形態では、シールドケース61からグランド接続部62が下に延びている。この接続部62は接続端子25が形成される領域を利用している。なお、接続部62は、接続端子25を作るためのスルーホール形成工程及びメッキ処理工程を少し変更すれば容易に形成できる。すなわち、本発明の構成を有する基板では、シールドケース61とグランドとの接続を行うために、側面スルーホール25の領域を利用して接続部62を設けることが容易である。なお、接続部62とシールドケース61とは半田付けで容易に接続できる。
【0056】
また、(B)で示す形態では、シールドケース65からのグランド接続部66が短く下に部品搭載基板10まで延びている。このグランド接続部66は、部品搭載基板10の配線パターンを介して接続端子25の1つ25−1に接続されている。この接続端子25−1はグランド接続されている。よって、この形態も、本発明の基板が有する特徴を利用してシールドケース65をグランドに容易に接続できる。
【0057】
図7から明らかなように、本発明の構造を有する基板では、シールドケースのグランド接続部を四方向のいずれの面に対しても設けることが可能である。このような本実施例の基板に対し、先に示した従来のDIP構造で同様に実現したのが比較として示した図8である。図8は、従来のDIP構造の基板にグランド接続部を設ける様子を示している。図8に示すようにクリップ端子105を避けて、グランド接続部110を形成することが必要となる。このような接続部110は部品実装に障害となるばかりか、これにより更に実装領域を圧迫することになり、小型化の実現が非常に困難となる。
【0058】
なお、一例として、上記立体基板60を用いて携帯電話の回路を実現する場合、シールドケース61で覆われる基板面上にアナログ回路を構成する部品を搭載し、対向する面にディジタル回路を構成する部品を搭載することが好ましい。これにより、回路特性を改善することができる。
【0059】
図9は、積層構造にした第3実施例の基板について示した図である。(A)は本基板の平面を、(B)は正面を図示している。本基板70は、第1実施例で示した立体構造基板1を2段に積上げた構造である。端子接続基板20が側面に存在するのでこのような構造を容易に実現できる。そして、上下の基板1、相互の電気的な接続は端子接続基板20の接続端子25を介して容易に実現される。このような構造の基板は限られた面積に、より多くのパターン配線を組み込むことを可能とし、また搭載できる部品数も増加するのでより小型化の要請に対応した基板となる。なお、図9では基板1を基準構造体として2段に積層する例を示しているが、もちろん3段以上に積層することも可能である。
【0060】
図10は、他の形態で積層構造にした第4実施例の基板について示した図である。(A)は本基板の平面を、(B)は正面を図示している。本基板75は第1実施例で示した立体構造基板(第1構造体)1の上に、この基板1と同様の構成を有するがこれよりも小さい立体基板76を積上げた構造である。端子接続基板20が側面に接続端子25を有するのでこのような構造も容易に実現できる。本実施例の基板75も限られた面積に、より多くのパターン配線を組み込むことを可能とし、また搭載できる部品数も増加するのでより小型化の要請に対応した基板となる。
【0061】
なお、図10では基板1を第1構造体としてその上に小さい第2構造体76を2段に積層する例を示しているが、更に小さい第3構造体を準備して3段以上に積層したり、基板1の他の領域に別の第2構造体を積層してもよい。
【0062】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明の基板は端子接続用の基材を有している。これにより、部品搭載基板側に半田付け用のランドを形成する必要がなくなる。これにより部品搭載基板の実装エリアを実質的に拡大できる。よって、実装エリアを拡大できるので、基板の小型化への要請にも応えることができる。
【0064】
また、従来のような複雑な形状で、外側に張り出してしまうクリップ端子等を用いる必要がなくなるので、外形も小型化する。さらには、端子接続基板の接続端子がスルーホールの技術を応用して形成できることに着目すると、作製するスルーホールの径、長さ、数を適宜、調整して所望の接続端子(端面スルーホール)を設計できる。特に、スルーホール径を小さくすれば、単位当たりにより多くのスルーホールを形成できるので、多ピン化への対応も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のDIP構造の基板について示した図である。
【図2】従来の半田付けランドを必要とするコネクタについて示した図である。
【図3】第1実施例に係る基板の大略を示した斜視図である。
【図4】図3で示す基板にディスクリート部品を搭載した状態を示した図である。
【図5】実施例に係る基板の製造工程例を(A)から(F)で順に示した図である。
【図6】1つの基板に対応するモジュールを複数並存させた切断前の複合基板について示し多図である。
【図7】第2実施例に係る基板について示した図である。
【図8】第2実施例に係る基板に対する比較例の基板について示した図である。
【図9】第3実施例の基板について示した図である。
【図10】第4実施例の基板について示した図である。
【符号の説明】
1 立体構造基板
2 端子接続基板作製用の基材
5 凹部
7 端部分(第2基板予定部)
9 スルーホール
10 部品搭載基板(第1基板)
20 端子接続基板(第2基板)
25 接続端子、端面スルーホール
50 複合基板
P−1 ディスクリート部品
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型化に対応した配線基板に関する。より詳細には、マザーボード等の他の配線基板に半田付けされるときに用いる接続端子の構造に改良を加え、実装エリアを広く確保できるようにした配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、その両面に部品が搭載されている単層或いは多層プリント基板を他の基板(マザーボード等)に実装する方法としては、DIP(dual in−line package)構造が一般的によく知られている。この従来のDIP構造例を図1に示す。
この図1では、(A)でクリップ端子を接続した状態の基板100の平面図、正面図及び側面図の3面を示し、(B)でその底面図を示している。
【0003】
図1に示すようなDIP構造による基板では、他の基板(図示せず)に実装して電気的な接続を取るために基板100の端部101にクリップ端子105を半田付けするのが一般的である。このクリップ端子105で接続を取る構造では、基板の端部にクリップ端子105を半田付けするためのクリップ端子専用ランド103を形成している。このクリップ端子専用ランド103は、実装面の端部を犠牲にして形成されている。
【0004】
また、図1で示したクリップ端子専用ランド用の領域を実装面上に確保するという従来技術に関連するものとして、面実装タイプ又はデップ(DIP)タイプの小型コネクタを基板上に半田付けする技術が知られている。図2はこのようなタイプの小型コネクタ201を基板200上に半田付けした状態を示した図である。この種の小型コネクタ201は、固定されたときの高さを考慮し、そのときに生じた空間を有効利用できるように設計されたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、1つの基板に実装される部品は著しく増加化し、また基板自体の小型化への要請が大きくなっている。実装部品が増えると接続配線が増えるので、図1で示したクリップ端子専用ランド103の数は増加する。その一方で、基板をより小型化するためには、小さくなる実装面をより有効に活用しなければならない。このような状況では、上記クリップ端子専用ランド103が基板実装面に占める領域を縮小することが必要となる。すなわち、クリップ端子専用ランド103が実装面の有効エリアを圧迫しているので、実装エリアを確保することが困難となっており、これを解消することが急務の課題となっている。
【0006】
同様に、図2で示した技術の場合、接続用部品であるコネクタ201を配置する必要があるので比較的広いエリア202を確保することが必要であり、図1のクリップ接続を行う場合と同様に基板の実装エリアを圧迫するという問題を含んでいる。このようなDIP構造やコネクタ接続を有している基板を、他の基板、例えばマザーボード等に実装することは、クリップ端子を用いる場合と同様に実装基板の小型化の要請に反することになる。
【0007】
さらには、前述した従来技術に関連して、実装基板のサイズを小さくした場合にはその基板サイズに合わせたより小型のクリップ端子或いは小型で高さの低いコネクタを個別に準備することが必要となる。この場合には、低価格である一般標準品を適用することができないので、専用の金型等により小型化した基板サイズに合わせたカスタム製品を開発しなければならない。このことは製品のコストアップにつながる大きな要因となる。更にこれらのクリップ端子等は複雑な構造を有している。このような部品を扱う基板の加工工程が複雑になる。そのため、工程の自動化への対応が困難で量産ラインを構築し難いという問題もある。
【0008】
したがって、本発明の目的は、半田接続に用いる接続端子に改良を加えて、実質的に実装エリアを拡大した基板を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載の如く、部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と、該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、
前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、
前記第2基板は、側面に接続端子を備えると共に、底面には前記接続端子と導通している導体層を備えている立体構造基板により達成される。
【0010】
請求項1記載の発明では、第1基板の対向する端部から接続用の第2基板が垂下しており、この第2基板を介して他の基板との接続がなされる。この構造の基板であれば、従来のように第1基板上に半田接続用のパッドを設ける必要が無くなる。よって、第1基板の実装エリアを実質的に拡大できる。これにより、さらなる基板の小型化への要請にも応えることもできる。
【0011】
なお、第1基板への第2基板の貼り合わせは、第2基板を予め準備して貼り合わせることも可能である。しかし、第1基板に対する第2基板の位置決めが困難となる場合もある。そこで、第2基板形成用の基材を第1基板に先に貼り合せ、加工により第2基板を形成する工法を取ることが望ましい。
【0012】
また、本発明によると導体層に他の基板との接続を取るパッドを形成できる。
第2基板の側面に形成した接続端子で他の基板との接続が確保されているが、底面に接続パッドを備えることで他の基板との接続をより確実なものにできる。
【0013】
また、請求項2に記載のように、請求項1に記載の立体構造基板において、前記第1基板は両面に配線パターンを備えていることが好ましい。本発明によると、第1基板の両面に必要な部品を搭載できるので小型化と共に、多機能化も促進した基板となる。このような基板は実質的に高性能な集積回路装置ととらえることができる。
【0014】
また、請求項3に記載のように、請求項1に記載の立体構造基板において、前記第2基板は、互いに対面しない外側の面上に接続端子を有している形態を採用できる。このような形態は後述するようにスルーホールを形成する技術を応用して作製できる。この接続端子は第2基板面に沿って存在するので、従来のボンディングワイヤのように邪魔にならず省スペース化に寄与する。
【0015】
また、請求項4に記載のように、請求項3に記載の立体構造基板において、前記接続端子はその一端が、前記第1基板に形成されている配線パターンと接続されていることが望ましい。このような構造であれば、本基板を他の基板に半田付けしたときに第1基板上の部品との電気的な接続を容易に取ることができる。
【0016】
また、請求項5に記載のように、請求項3に記載の立体構造基板において、前記接続端子は、前記第2基板が垂下している向きに延在し、前記向きとは直角な方向で並列に複数形成されている形態を採用できる。本発明では多数の接続端子が存在するので多ピン化の要請に対応することができる。前述したように本接続端子はスルーホール形成技術を応用することで形成できる。このスルーホールの径を調整することで、接続端子の幅、数等を適宜調整することも可能である。
【0017】
また、請求項6に記載のように、請求項5に記載の立体構造基板において、前記接続端子は、前記第2基板の側面に溝部を並列に形成した形態でもよい。第2基板の側面を掘ったようにして接続端子が形成されているので邪魔にならない。
また、実質的な配線部分が溝内に形成され保護されるので、ショートや断線等の障害を発生させ難い構造となる。
【0018】
また、請求項7に記載のように、請求項1から6のいずれかに記載の立体構造基板において、前記第1基板の上面に干渉防止用のシールドケースをさらに備えていることが推奨される。シールドケースで覆われる前記第1の基板の上面に例えばアナログ回路を構成する部品を搭載し、対向する裏面にディジタル回路を構成する部品を搭載して、電気的特性を改善することができる。
【0019】
また、請求項8に記載のように、請求項7に記載の立体構造基板において、前記シールドケースは、前記第2基板の接続端子を介してグランド接続されていてもよい。請求項7及び8の発明によると、さらに信号の干渉、ノイズの影響を除去できる機能をも備えた基板となる。
【0020】
そして、請求項9に記載のように、部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、前記第2基板が側面に接続端子を備えると共に底面には前記接続端子と導通している導体層を備えた基準構造体を、少なくとも2層に積層した立体構造基板によっても同様に上記目的を達成できる。
【0021】
また、請求項10に記載のように、部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、前記第2基板が側面に接続端子を備えると共に底面には前記接続端子と導通している導体層を備えた第1構造体と、
前記第1構造体と同様の構成を備えるが該第1構造体よりも小さく形成された第2構造体とを含み、
前記第1構造体上に前記第2構造体を搭載している立体構造基板によっても上記目的を達成できる。
【0022】
さらには、上記目的は、請求項11に記載の如く、部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と、端子接続用の第2基板を切出すための基材とを、貼り合わせる貼合工程と、
前記基材に対し、前記第2基板を形成させる予定部に接して、少なくとも1つのスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
前記スルーホール内を導電材料でメッキするメッキ処理工程と、
前記基材の不要部分を除去して、前記第1基板の対向する一組の辺各々から端子接続用の第2基板を垂下させた構造を形成する構造形成工程と、
前記スルーホールを含むように切断して接続端子を形成する端子形成工程とを含む立体構造基板の製造方法によっても達成できる。
【0023】
本発明によると、第1基板に、第2基板形成用の基材を貼り付けてから加工をするので、第1基板に対して第2基板を精度よく位置決めでき、またスルーホールを形成する技術を用いて接続端子を形成できる。
【0024】
また、請求項12に記載のように、請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、前記貼合工程の前に、前記基材の上面側の中央部を除去するクリアランス形成工程をさらに含むことが好ましい。本発明のように予めクリアランスを設けておくことで、この後の続く工程を円滑に実行することができる。
【0025】
また、請求項13に記載のように、請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、前記スルーホール形成工程では、2つの第2基板予定部が連続して形成されている部分にスルーホールを形成し、前記端子形成工程では、前記スルーホールを切断することにより前記接続端子を形成してもよい。
【0026】
また、請求項14に記載のように、請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、前記スルーホール形成工程では、離間して平行に形成される2つの第2基板予定部の各々に属するスルーホールを互いに平行となるように形成してもよい。
【0027】
そして、この場合には請求項15に記載のように、請求項14に記載の立体構造基板の製造方法において、前記端子形成工程では、平行に配置されたスルーホールの間を該スルーホールの内側を含むように切断することにより接続端子を形成することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図3及び図4は、第1実施例に係る立体構造を有するプリント基板の概要を示した図である。図3は本基板の大略を示した斜視図であり、図4はこの基板にディスクリート部品を搭載した状態を示した図である。
【0029】
先ず、図3を参照して本基板の基本構造を説明する。本実施例に係る基板1は、部品が搭載される第1基板10(以下、部品搭載基板10と称す)と、端子接続用に設けた第2基板20(以下、端子接続基板20と称す)とが接続されたチャネル型の立体構造を有している。より具体的には、本基板1は平板状で矩形の部品搭載基板10を備えている。そして、この部品搭載基板10の一組の対向する辺、各々から1対の端子接続基板20、20を垂下させており、下にキャビティを形成した構造となっている。このキャビティは前後に貫通する溝状に形成されている。上記端子接続基板20は、例えば多層基板の接合に用いるプレス処理により部品搭載基板10に貼り合わされている。
【0030】
上記端子接続基板20は、予め2つを準備して部品搭載基板10の対向する下端に貼り合せてもよいが、この場合には各基板が微小であり位置合わせに精度を要する。そこで、先ず部品搭載基板10に2つの端子接続基板20を切り出すことができる基材を貼り付け、これを加工することより最終的に部品搭載基板10に端子接続基板20を貼り合わせた構造を作り上げる製法を取ることが望ましい。この製造法によると、精度良く部品搭載基板10の下に対向する端子接続基板20を形成できる。このような製造法については後に詳述する。
【0031】
なお、端子接続基板20は、後に部品搭載基板10にディスクリート部品を搭載するときに、干渉しない幅、高さを有するように設定する。特に、その高さは部品搭載基板10に搭載する部品の高さを参照して定めることが望ましい。一般的には、部品搭載基板10より端子接続基板20を厚めに形成する。
【0032】
部品搭載基板10には、従来において一般的な矩形のプリント基板を用いることができる。この部品搭載基板10は、単層であってもよいが、高機能化を図る観点からビルドアップ型の多層プリント基板を用いることが好ましい。さらに、表裏の両表面にディスクリート部品を実装できるように配線パターンを有していることが好ましい。このような部品搭載基板10用の基板として、例えば、耐熱性ガラス基材にエポキシ樹脂を積層したFR−4等を好適に採用することができる。
【0033】
端子接続基板20は、互いに対面しない外側の側面に複数の接続端子25を有している。この接続端子25は端子接続基板20が垂下された方向に延在し、これとは直角な方向に複数並列して形成されている。これらの接続端子25は、その上端で部品搭載基板10の配線パターンと電気的な接続が取られている。各接続端子25は、端子接続基板20の側面に溝状に形成され、この溝部表面に導電性部材が被覆された形態となっている。このような形態は、端子接続基板20を形成する予定部(基材の予定部)にスルーホールを形成し、その内部に導電性材料をメッキ処理してから、このスルーホールを切断するという工程により得ることができる。よって、本明細書ではこのような接続端子25を端面スルーホールと称する場合がある。このような特殊な構造を有する端子接続基板20の形成工程については後でさらに詳述する。
【0034】
図4は、上記立体構造の基板1がディスクリート部品P−1からP−4、他を搭載した場合を例示している。なお、図4(A)では基板1の平面図と共に、その右側に右側面図、その下側には正面図を合わせて示している。また、図4(B)はこれを底面(裏面)から見た図を示している。図4では、部品搭載基板10の表面にディスクリート部品P−1、P−2等を、裏面にディスクリート部品P−3、P−4等を搭載した例を示している。これらの部品は、部品搭載基板10に形成された配線パターンを介して、端子接続基板20の接続端子25と電気的な接続が取られている。
【0035】
以上の構成から明らかなように、本実施例の立体構造基板1は従来とは異なる端子接続用の基板20を有している。これにより、実質的に本基板1の本体を成す部品搭載基板10側に半田付け用のランドを形成する必要がない。よって、部品搭載基板10の実装エリアを実質的に拡大できる。実装エリアを拡大できるので、基板の小型化への要請にも応えることができる。
【0036】
また、従来のような複雑な形状で、外側に張り出してしまうクリップ端子を用いる必要がなくなるので、外形が整いかつ小型化する。さらには、端子接続基板20の接続端子25がスルーホールの技術を応用して形成できることに着目すると、作製するスルーホールの径、長さ、数を適宜、調整して所望の接続端子(端面スルーホール)25を設計できる。特に、スルーホール径を小さくすれば、単位当たりにより多くのスルーホールを形成できるので、接続端子数を増やすことによる多ピン化への対応も容易である。
【0037】
以下更に上記第1実施例に係る基板1の製造例を説明する。図5は、上記第1実施例に係る基板1の製造工程例を(A)から(F)で順に示した図である。
【0038】
最初の工程(A)では、部品搭載基板10を準備する。この部品搭載基板10は、多層に積層されたビルドアップ型の基板11を本体としている。基板11の裏面には塗布した金属層をパターニングすることで形成された配線層13が設けられ、表面にはコーティング層12が設けられている。
【0039】
次の工程(B)は、上記部品搭載基板10と端子接続基板作製用の基材2(以下、単に基材2という)とを、貼り合わせる前の状態が示されている。なお、前述したように、本実施例では端子接続基板20を切り出すことができる基材2を先ず部品搭載基板10に貼り付け、これを最終的に端子接続基板20まで加工する。
【0040】
基材2の下面(部品搭載基板10と接触しない側の面)には導体層3が形成されている。この導体層3は、基材2が後に端子接続基板20に加工された時にマザーボード等、他基板との接続用のパッドを形成するために設けられている。
【0041】
この工程(B)では、基材2を部品搭載基板10に張り合わす前に、基材2の上面中央に凹部5を形成する。この凹部5は、図5の紙面に垂直な方向に延びており、溝状になっている。この加工には、例えばルータビットを用いたルータ加工により精度良い加工を実行することが好ましい。この工程で削られずに残された両端部7、7は、図5の紙面に垂直な方向に延在し、互いに対向したリブ状態となって残存する。これら両端部7、7は後に各々が端子接続基板20となる基板予定部である。
【0042】
なお、この工程(B)で形成した上記凹部5は、この後の工程で基材2が下から加工されたときに、部品搭載基板10の下面、特に配線パターンを傷付けないように設けたクリアランスである。凹部5を形成した後に、基材2を部品搭載基板10に張り合わす。この貼り合わせは、例えば多層基板の貼り合わせに従来から用いられているプレス加工を採用すればよい。
【0043】
次に、工程(C)において、張り合わされた基材2と部品搭載基板10の両端部7、7にドリルでスルーホール9を形成する。
【0044】
次に、工程(D)において、全体を銅でメッキする。このメッキ処理により、コーティング層12上や導体層3上のみならず、スルーホール9内に導体メッキが施される。なお,便宜上、メッキ層の図示は省略してある。また、図5では1つのモジュール(1つの基板1に対応するユニット)に着目して、工程を示している。しかし、実際の製造工程では、多数のモジュールが隣接配置された状態で同時に加工されている。よって、この図5(D)ではスルーホール9が端部に図示されるが、このスルーホール9を挟んで反対側(左右両側)に同様のモジュールが存在している。
【0045】
次に、工程(E)において、コーティング層12上へのメッキはコーティング層を除去後にメッキ層、及び導体層3及びこの上の銅メッキをパターニングして配線やパッドを形成する。図示する参照番号3aは、マザーボード等の他基板との接続を取るための接続用パッドを示す。接続パッド3aは、後述するように、最後まで残る両端部7、7の下部にのみ形成される。これ以外の導体層3は不要であり、除去される。
【0046】
更に、工程(E)では、基材2の必要部分、即ち両端部7、7を残して工程(B)の場合と同様に下側から中央の不要部8を除去する。これにより、本実施例の立体基板1の概略の構造が定まる。なお、前記工程(B)で不要部8の反対側に予め凹部5を形成しているので、部品搭載基板10の底面側を傷付けることがない。この工程(E)が終了したときは、未だ隣接するモジュールと接続された状態である。
【0047】
そこで、最後の工程(F)では、スルーホール9を含めて切断することにより各モジュールを個片化する。各個片は、両端部7、7の外側面にスルーホール9を切断して形成した接続端子を備えている。このように、両端部7、7が端子接続基板20となって、部品搭載基板10の対向する両辺から垂下しているチャネル型の立体構造が完成する。
【0048】
ところで、最後の個片化工程(F)が実施される前に、メタルマスクを用いて部品搭載基板10に半田印刷を行っておくことが好ましい。この点について、図6を参照して説明する。図6(A)は前述したモジュール51が6個並存した状態の複合基板50を示している。すなわち、複合基板50がX,Y−1,Y−2の位置で切断されたものが各モジュール51で、1つの基板1に対応している。
なお、図6(A)は複合基板50を下から見た裏面を、(B)は正面を示している。
【0049】
複合基板50の表面(上面)に半田印刷を実行する場合には、従来と同様にメタルマスクを上面に設置して、スキージで所定部に半田を乗せればよい。しかし、複合基板50の裏面(下面)側には、図6に示されるように前述した両端部7、7がリブ状に突出している。この裏面に半田印刷を行う場合は、突出する両端部7、7に対応した凸部を有するメタルマスクを準備する。このようなメタルマスクはアディティブ法で作製することができる。このように突出する両端部7、7に当たるマスク部分に凸部を形成することで、メタルマスク面と複合基板50下に存在する両端部7,7との接触を避けながらの半田印刷が可能となる。
【0050】
そして、メタルマスクの凸部と干渉しない様に加工したスキージを使用することにより両端部7、7にメタルマスクを干渉させることなく半田印刷を行うことができる。本実施例基板1を作製する段階での半田印刷では、下部に対向する1組の両端部7、7が平行に突出しているだけである。よって、上記で説明したように両端部7、7間の半田印刷に関しては、従来に準じて行うことができる。
【0051】
ここでさらに、図6を用いて両端部7、7外側面に形成する接続端子25、すなわち端面スルーホール25の形成法について説明する。複合基板50のモジュール51間にスルーホール9を形成し、このスルーホールを切断することで前述した端面スルーホール25を形成できる。この端面スルーホール25を形成する手法には2つがある。
【0052】
その1つが図6(B)に示されている。なお、先に説明した図6(A)はこの図(B)に対応した図となっている。(B)で示す例では、後に端子接続基板20となる基板予定部(前述した端部7)を隣のモジュールに属する端部7と離間して配置する。離間して平行に形成される2つの基板予定部(7−1,7−2)の各々に属するようにスルーホール9を平行に形成する。この様子は図6(B)の右側に拡大した模式図で示している。そして、平行に配置したスルーホール9の間をこの各スルーホール9−1,9−2の内側を含むように切断する。この模式図では、ドリル等で複合基板50を切断するときの削り代(しろ)を参照符号55で示している。このように形成する端面スルーホール25は基準となるスルーホールの直径を小さくできるので、多ピン化、小型化に適した態様となる。
【0053】
他の手法は図6(C)に示している。この場合はモジュールの隣接部に2つの端部7−1,7−2を連続させた基板予定部を1つ形成している。この様子は図6(C)の右側に拡大した模式図で示している。基板予定部の中央に比較的大きなスルーホール9を形成する。そして、そのスルーホール9の中央部を削り代55を持って切断する。この手法の場合には、端面スルーホール25の径が比較的、大きくなるが工程を簡素化できる。先に図5を用いて説明した工程では、この図6(C)で示す手法を用いて接続端子25を形成している。
【0054】
次に、図7は信号の干渉及びノイズ除去を目的として、金属性のシールドケースを部品搭載基板10の上部に設けた第2実施例に係る基板60について示した図である。この第2実施例の立体基板60は、図7(A)、(B)に2種類の形態で示されている。
【0055】
まず(A)で示す形態では、シールドケース61からグランド接続部62が下に延びている。この接続部62は接続端子25が形成される領域を利用している。なお、接続部62は、接続端子25を作るためのスルーホール形成工程及びメッキ処理工程を少し変更すれば容易に形成できる。すなわち、本発明の構成を有する基板では、シールドケース61とグランドとの接続を行うために、側面スルーホール25の領域を利用して接続部62を設けることが容易である。なお、接続部62とシールドケース61とは半田付けで容易に接続できる。
【0056】
また、(B)で示す形態では、シールドケース65からのグランド接続部66が短く下に部品搭載基板10まで延びている。このグランド接続部66は、部品搭載基板10の配線パターンを介して接続端子25の1つ25−1に接続されている。この接続端子25−1はグランド接続されている。よって、この形態も、本発明の基板が有する特徴を利用してシールドケース65をグランドに容易に接続できる。
【0057】
図7から明らかなように、本発明の構造を有する基板では、シールドケースのグランド接続部を四方向のいずれの面に対しても設けることが可能である。このような本実施例の基板に対し、先に示した従来のDIP構造で同様に実現したのが比較として示した図8である。図8は、従来のDIP構造の基板にグランド接続部を設ける様子を示している。図8に示すようにクリップ端子105を避けて、グランド接続部110を形成することが必要となる。このような接続部110は部品実装に障害となるばかりか、これにより更に実装領域を圧迫することになり、小型化の実現が非常に困難となる。
【0058】
なお、一例として、上記立体基板60を用いて携帯電話の回路を実現する場合、シールドケース61で覆われる基板面上にアナログ回路を構成する部品を搭載し、対向する面にディジタル回路を構成する部品を搭載することが好ましい。これにより、回路特性を改善することができる。
【0059】
図9は、積層構造にした第3実施例の基板について示した図である。(A)は本基板の平面を、(B)は正面を図示している。本基板70は、第1実施例で示した立体構造基板1を2段に積上げた構造である。端子接続基板20が側面に存在するのでこのような構造を容易に実現できる。そして、上下の基板1、相互の電気的な接続は端子接続基板20の接続端子25を介して容易に実現される。このような構造の基板は限られた面積に、より多くのパターン配線を組み込むことを可能とし、また搭載できる部品数も増加するのでより小型化の要請に対応した基板となる。なお、図9では基板1を基準構造体として2段に積層する例を示しているが、もちろん3段以上に積層することも可能である。
【0060】
図10は、他の形態で積層構造にした第4実施例の基板について示した図である。(A)は本基板の平面を、(B)は正面を図示している。本基板75は第1実施例で示した立体構造基板(第1構造体)1の上に、この基板1と同様の構成を有するがこれよりも小さい立体基板76を積上げた構造である。端子接続基板20が側面に接続端子25を有するのでこのような構造も容易に実現できる。本実施例の基板75も限られた面積に、より多くのパターン配線を組み込むことを可能とし、また搭載できる部品数も増加するのでより小型化の要請に対応した基板となる。
【0061】
なお、図10では基板1を第1構造体としてその上に小さい第2構造体76を2段に積層する例を示しているが、更に小さい第3構造体を準備して3段以上に積層したり、基板1の他の領域に別の第2構造体を積層してもよい。
【0062】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明の基板は端子接続用の基材を有している。これにより、部品搭載基板側に半田付け用のランドを形成する必要がなくなる。これにより部品搭載基板の実装エリアを実質的に拡大できる。よって、実装エリアを拡大できるので、基板の小型化への要請にも応えることができる。
【0064】
また、従来のような複雑な形状で、外側に張り出してしまうクリップ端子等を用いる必要がなくなるので、外形も小型化する。さらには、端子接続基板の接続端子がスルーホールの技術を応用して形成できることに着目すると、作製するスルーホールの径、長さ、数を適宜、調整して所望の接続端子(端面スルーホール)を設計できる。特に、スルーホール径を小さくすれば、単位当たりにより多くのスルーホールを形成できるので、多ピン化への対応も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のDIP構造の基板について示した図である。
【図2】従来の半田付けランドを必要とするコネクタについて示した図である。
【図3】第1実施例に係る基板の大略を示した斜視図である。
【図4】図3で示す基板にディスクリート部品を搭載した状態を示した図である。
【図5】実施例に係る基板の製造工程例を(A)から(F)で順に示した図である。
【図6】1つの基板に対応するモジュールを複数並存させた切断前の複合基板について示し多図である。
【図7】第2実施例に係る基板について示した図である。
【図8】第2実施例に係る基板に対する比較例の基板について示した図である。
【図9】第3実施例の基板について示した図である。
【図10】第4実施例の基板について示した図である。
【符号の説明】
1 立体構造基板
2 端子接続基板作製用の基材
5 凹部
7 端部分(第2基板予定部)
9 スルーホール
10 部品搭載基板(第1基板)
20 端子接続基板(第2基板)
25 接続端子、端面スルーホール
50 複合基板
P−1 ディスクリート部品
Claims (15)
- 部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と、該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、
前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、
前記第2基板は、側面に接続端子を備えると共に、底面には前記接続端子と導通している導体層を備えていることを特徴とする立体構造基板。 - 請求項1に記載の立体構造基板において、
前記第1基板は両面に配線パターンを備えていることを特徴とする立体構造基板。 - 請求項1に記載の立体構造基板において、
前記第2基板は、互いに対面しない外側の面上に前記接続端子を有していることを特徴とする立体構造基板。 - 請求項3に記載の立体構造基板において、
前記接続端子はその一端が、前記第1基板に形成されている配線パターンと接続されていることを特徴とする立体構造基板。 - 請求項3に記載の立体構造基板において、
前記接続端子は、前記第2基板が垂下している向きに延在し、前記向きとは直角な方向で並列に複数形成されていることを特徴とする立体構造基板。 - 請求項5に記載の立体構造基板において、
前記接続端子は、前記第2基板の側面に溝部を並列に形成してなることを特徴とする立体構造基板。 - 請求項1から6のいずれかに記載の立体構造基板において、前記第1基板の上面に干渉防止用のシールドケースをさらに備えていることを特徴とする立体構造基板。
- 請求項7に記載の立体構造基板において、
前記シールドケースは、前記第2基板の接続端子を介してグランド接続されていることを特徴とする立体構造基板。 - 部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、前記第2基板が側面に接続端子を備えると共に底面には前記接続端子と導通している導体層を備えた基準構造体を、少なくとも2層に積層したことを特徴とする立体構造基板。
- 部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と該第1基板の対向する一組の辺各々から垂下させた端子接続用の第2基板とを備え、前記第1基板と前記第2基板とは貼合わせて一体にされ、前記第2基板が側面に接続端子を備えると共に底面には前記接続端子と導通している導体層を備えた第1構造体と、
前記第1構造体と同様の構成を備えるが該第1構造体よりも小さく形成された第2構造体とを含み、
前記第1構造体上に前記第2構造体を搭載していることを特徴とする立体構造基板。 - 部品を搭載可能な単層又は多層の第1基板と、端子接続用の第2基板を切出すための基材とを、貼り合わせる貼合工程と、
前記基材に対し、前記第2基板を形成させる予定部に接して、少なくとも1つのスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、
前記スルーホール内を導電材料でメッキするメッキ処理工程と、
前記基材の不要部分を除去して、前記第1基板の対向する一組の辺各々から端子接続用の第2基板を垂下させた構造を形成する構造形成工程と、
前記スルーホールを含むように切断して接続端子を形成する端子形成工程とを含む、ことを特徴とする立体構造基板の製造方法。 - 請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、
前記貼合工程の前に、前記基材の上面側の中央部を除去するクリアランス形成工程をさらに含むことを特徴とする立体構造基板の製造方法。 - 請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、
前記スルーホール形成工程では、2つの第2基板予定部が連続して形成されている部分にスルーホールを形成し、
前記端子形成工程では、前記スルーホールを切断することにより前記接続端子を形成することを特徴とする立体構造基板の製造方法。 - 請求項11に記載の立体構造基板の製造方法において、
前記スルーホール形成工程では、離間して平行に形成される2つの第2基板予定部の各々に属するスルーホールを互いに平行となるように形成することを特徴とする立体構造基板の製造方法。 - 請求項14に記載の立体構造基板の製造方法において、
前記端子形成工程では、平行に配置されたスルーホールの間を該スルーホールの内側を含むように切断することにより接続端子を形成することを特徴とする立体構造基板の製造方法。
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