JP2004170683A - 現像剤担持体、現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体、当該現像剤担持体を備えた現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することにある。
【解決手段】現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする。
【選択図】 図１０
【解決手段】現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする。
【選択図】 図１０
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像剤担持体、現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムに関する。
【０００２】
【従来技術】
この種の画像形成装置としては、例えば、現像剤の一例としてのトナーによって像担持体の一例としての感光体上に形成された潜像を現像する複数の現像装置を有し、これらの現像装置を回転軸を中心として放射状に配置したロータリー方式の現像ユニットを備えた画像形成装置等が知られている。これらの画像形成装置は、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号が送信されると、回転軸まわりに現像ユニットを回転させることによって複数の現像装置のうちの一を感光体と対向する現像位置に位置決めする。そして、感光体上に形成された潜像を現像してトナー像を形成し、中間媒体上に転写する。このとき、複数の現像装置を順次切り替えながら、同様に現像、転写を繰り返し複数のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する。
【０００３】
上記の現像装置は、感光体上に形成された潜像を現像するという既述の機能等を実現するために、現像ローラ、シール部材、ハウジング、トナー供給ローラ、規制ブレード等を有している。そして、現像ローラは、トナーを担持する機能等を有し、感光体上に形成された潜像をトナーによって適切に現像するために、感光体に対向する。また、現像ローラと感光体とが非接触状態で現像を行う方式においては、現像ローラと感光体との間には空隙が存在する。
【０００４】
ところで、何らかの要因により、現像ローラの長手方向端部における前記空隙の間隔が、前記長手方向中央部における当該間隔よりも大きくなる場合がある。例えば、現像ローラの長手方向に沿って現像ローラに当接するトナー供給ローラや規制ブレードが、感光体に向けて現像ローラを押圧することにより、現像ローラが湾曲して上記状況が生じうる。
【０００５】
また、現像ローラはその中心軸を中心として回転するが、当該回転により現像ローラには振れが発生する。この振れにより、前述した空隙の間隔は、現像ローラの回転周期で変動する。
【０００６】
現像により形成される画像の画像濃度は、空隙の間隔の変動に応じて変動することとなるが、現像ローラの長手方向中央部における前記画像濃度の変動は、空隙の間隔が小さいことに起因して微小である一方で、前記長手方向端部における当該画像濃度は、空隙の間隔が大きいことに起因して比較的大きく変動する。そして、当該画像濃度の変動は、周期性を備える濃度ムラとなって顕在化する。
【０００７】
したがって、画像に現れる当該濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像ローラを実現するための手法が望まれる。
【０００８】
【特許文献１】
特開昭６３−５８３８４号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体、当該現像剤担持体を備えた現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
主たる本発明は、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする現像剤担持体である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする現像剤担持体。
前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことにより、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することが可能となる。
【００１２】
また、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することができるという効果、を容易に達成することが可能となる。
【００１３】
また、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造されることとしてもよい。
かかる場合には、加工精度の向上による作用がより効果的に発揮されることとなる。
【００１４】
次に、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする現像装置。
このようにすれば、上述した効果を奏する現像装置を実現することができる。
【００１５】
また、前記現像剤担持体は、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、上述した効果を奏する現像装置を容易に実現することができる。
【００１６】
また、前記現像剤担持体は、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造されることとしてもよい。
かかる場合には、加工精度の向上による作用がより効果的に発揮されることとなる。
【００１７】
また、前記現像剤担持体に該現像剤担持体の長手方向に沿って当接する当接部材を有し、前記現像剤担持体は、該現像剤担持体の長手方向両端部で支持されており、前記当接部材により前記現像剤担持体の長手方向に沿って当接されていることとしてもよい。
このような場合には、現像ギャップが現像剤担持体の長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００１８】
また、前記当接部材は、前記像担持体に向けて前記現像剤担持体を押圧することとしてもよい。
このような場合には、現像剤担持体の中実部がその対向領域内にまで設けられているという現像剤担持体の構成が現像剤担持体の撓みを軽減させるという機能がより有効に発揮される。
【００１９】
また、前記当接部材は、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材であることとしてもよい。
現像剤担持体が現像剤供給部材により当該現像剤担持体の長手方向に沿って当接されている場合に、前述した現像ローラの構成に係る作用により、現像ギャップが現像剤担持体の長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００２０】
また、前記当接部材は、前記現像剤担持体に担持された現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材であることとしてもよい。
現像剤担持体が層厚規制部材により当該現像剤担持体の長手方向に沿って当接されている場合に、前述した現像ローラの構成に係る作用により、現像ギャップが現像剤担持体の長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００２１】
また、前記現像剤担持体は、金属製であることとしてもよい。
現像剤担持体が金属製である場合には、現像ローラの弾性が低くなるから現像剤担持体が湾曲しやすくなり、現像剤担持体の長手方向端部における現像ギャップが、前記長手方向中央部における現像ギャップよりも大きくなる可能性が高くなるので、周期性を備える濃度ムラが発生し易くなる。したがって、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することができるという効果、がより有効に発揮される。
【００２２】
また、前記現像剤担持体と前記像担持体とが非接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を前記現像剤によって現像することとしてもよい。 このようにすれば、現像剤担持体と像担持体とが非接触状態で潜像を現像剤によって現像する場合に、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することができるという効果、を適切に達成することが可能となる。
【００２３】
また、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近く、前記現像剤担持体は、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されており、前記現像剤担持体は、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造され、前記現像剤担持体に該現像剤担持体の長手方向に沿って当接する当接部材を有し、前記現像剤担持体は、該現像剤担持体の長手方向両端部で支持されており、前記当接部材により前記現像剤担持体の長手方向に沿って当接されており、前記当接部材は、前記像担持体に向けて前記現像剤担持体を押圧し、前記当接部材は、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材であり、前記現像剤担持体は、金属製であり、前記現像剤担持体と前記像担持体とが非接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を前記現像剤によって現像することを特徴とする現像装置も実現可能である。
【００２４】
また、潜像を担持するための像担持体と、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、前記像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を備えた現像剤担持体と、を有し、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置を備えた画像形成装置において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする画像形成装置も実現可能である。
このようにすれば、上述した効果を奏する画像形成装置を実現することができる。
【００２５】
また、コンピュータ本体、コンピュータ本体に接続可能な表示装置、及び、コンピュータ本体に接続可能な画像形成装置であって、潜像を担持するための像担持体と、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、前記像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を備えた現像剤担持体と、を有し、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置を備えた画像形成装置であって、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近い画像形成装置、を具備することを特徴とするコンピュータシステムも実現可能である。
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【００２６】
＝＝＝画像形成装置の全体構成例＝＝＝
次に、図１を用いて、画像形成装置としてレーザビームプリンタ（以下、プリンタともいう）１０を例にとって、その概要について説明する。図１は、プリンタ１０を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図１には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ９２は、プリンタ１０の下部に配置されており、定着ユニット９０は、プリンタ１０の上部に配置されている。
【００２７】
本実施の形態に係るプリンタ１０は、図１に示すように、潜像を担持する像担持体の一例としての感光体２０の回転方向に沿って、帯電ユニット３０、露光ユニット４０、ＹＭＣＫ現像ユニット５０、一次転写ユニット６０、中間転写体７０、クリーニングユニット７５を有し、さらに、二次転写ユニット８０、定着ユニット９０、ユーザへの報知手段をなし液晶パネルでなる表示ユニット９５、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット（図２）を有している。
【００２８】
感光体２０は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、本実施の形態においては、図１中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【００２９】
帯電ユニット３０は、感光体２０を帯電するための装置であり、露光ユニット４０は、レーザを照射することによって帯電された感光体２０上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット４０は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、Ｆ−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体２０上に照射する。
【００３０】
ＹＭＣＫ現像ユニット５０は、感光体２０上に形成された潜像を、ブラック現像装置５１に収容された、現像剤の一例としての、ブラック（Ｋ）トナー、マゼンタ現像装置５２に収容されたマゼンタ（Ｍ）トナー、シアン現像装置５３に収容されたシアン（Ｃ）トナー及びイエロー現像装置５４に収容されたイエロー（Ｙ）トナーを用いて現像するための装置である。
このＹＭＣＫ現像ユニット５０は、本実施の形態においては、回転することにより、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４の位置を動かすことを可能としている。すなわち、このＹＭＣＫ現像ユニット５０は、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４を４つの保持部５５ａ、５５ｂ、５５ｃ、５５ｄにより保持しており、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４は、中心軸５０ａを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。
そして、感光体２０が１回転する毎に選択的に感光体２０に対向し、それぞれの現像装置５１、５２、５３、５４に収容されたトナーにて、感光体２０上に形成された潜像を現像する。なお、各現像装置の詳細については後述する。
【００３１】
一次転写ユニット６０は、感光体２０に形成された単色トナー像を中間転写体７０に転写するための装置であり、４色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体７０にフルカラートナー像が形成される。この中間転写体７０は、エンドレスのベルトであり、感光体２０とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。二次転写ユニット８０は、中間転写体７０上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の記録媒体に転写するための装置である。
【００３２】
定着ユニット９０は、記録媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を紙等の記録媒体に融着させて永久像とするための装置である。
【００３３】
クリーニングユニット７５は、一次転写ユニット６０と帯電ユニット３０との間に設けられ、感光体２０の表面に当接されたゴム製のクリーニングブレード７６を有し、一次転写ユニット６０によって中間転写体７０上にトナー像が転写された後に、感光体２０上に残存するトナーをクリーニングブレード７６により掻き落として除去するための装置である。
【００３４】
制御ユニット１００は、図２に示すようにメインコントローラ１０１と、ユニットコントローラ１０２とで構成され、メインコントローラ１０１には画像信号が入力され、この画像信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ１０２が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【００３５】
次に、このように構成されたプリンタ１０の動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号がインターフェイス（Ｉ／Ｆ）１１２を介してプリンタ１０のメインコントローラ１０１に入力されると、このメインコントローラ１０１からの指令に基づくユニットコントローラ１０２の制御により感光体２０、現像剤担持体の一例としての現像ローラ、及び、中間転写体７０が回転する。感光体２０は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット３０により順次帯電される。
【００３６】
感光体２０の帯電された領域は、感光体２０の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット４０によって、第１色目、例えばイエローＹの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、ＹＭＣＫ現像ユニット５０は、イエロー（Ｙ）トナーを収容したイエロー現像装置５４が、感光体２０と対向する現像位置に位置している。
【００３７】
感光体２０上に形成された潜像は、感光体２０の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置５４によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体２０上にイエロートナー像が形成される。
感光体２０上に形成されたイエロートナー像は、感光体２０の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット６０によって、中間転写体７０に転写される。この際、一次転写ユニット６０には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、二次転写ユニット８０は、中間転写体７０から離間している。
【００３８】
上記の処理が、第２色目、第３色目、及び、第４色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した４色のトナー像が、中間転写体７０に重なり合って転写される。これにより、中間転写体７０上にはフルカラートナー像が形成される。
【００３９】
中間転写体７０上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体７０の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット８０によって記録媒体に転写される。なお、記録媒体は、給紙トレイ９２から、給紙ローラ９４、レジローラ９６を介して二次転写ユニット８０へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット８０は中間転写体７０に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
記録媒体に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット９０によって加熱加圧されて記録媒体に融着される。
【００４０】
一方、感光体２０は一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット７５に支持されたクリーニングブレード７６によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、クリーニングユニット７５が備える残存トナー回収部に回収される。
【００４１】
＝＝＝制御ユニットの概要＝＝＝
次に、制御ユニット１００の構成について図２を参照しつつ説明する。制御ユニット１００のメインコントローラ１０１は、インターフェイス１１２を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ１１３を備えている。ユニットコントローラ１０２は、装置本体の各ユニット（帯電ユニット３０、露光ユニット４０、ＹＭＣＫ現像ユニット５０、一次転写ユニット６０、クリーニングユニット７５、二次転写ユニット８０、定着ユニット９０、表示ユニット９５）と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ１０１から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
【００４２】
＝＝＝現像装置の構成例＝＝＝
次に、図３及び図４を用いて、現像装置の構成例について説明する。図３は、現像装置の斜視図であり、図４は現像装置の主要構成要素を示した断面図である。なお、図４に示す断面図は、図３に示す長手方向に垂直な面で現像装置を切り取った断面を表したものである。また、図４においては、図１同様、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ５１０の中心軸は、感光体２０の中心軸よりも下方にある。また、図４では、イエロー現像装置５４が、感光体２０と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
【００４３】
ＹＭＣＫ現像ユニット５０には、ブラック（Ｋ）トナーを収容したブラック現像装置５１、マゼンタ（Ｍ）トナーを収容したマゼンタ現像装置５２、シアン（Ｃ）トナーを収容したシアン現像装置５３、及び、イエロー（Ｙ）トナーを収容したイエロー現像装置５４が設けられているが、各現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー現像装置５４について説明する。
【００４４】
イエロー現像装置５４は、現像ローラ５１０、シール部材５２０、ハウジング５４０、現像剤供給部材の一例としてのトナー供給ローラ５５０、層厚規制部材の一例としての規制ブレード５６０等を有している。
【００４５】
現像ローラ５１０は、トナーＴを担持して感光体２０と対向する現像位置に搬送する。現像ローラ５１０は、図３に示すとおり、その長手方向両端部で支持されており、中心軸を中心として回転可能である。図４に示すように、現像ローラ５１０は、感光体２０の回転方向（図４において時計方向）と逆の方向（図４において反時計方向）に回転する。その中心軸は、感光体２０の中心軸よりも下方にある。また、図４に示すように、イエロー現像装置５４が感光体２０と対向している状態では、現像ローラ５１０と感光体２０との間には空隙が存在する。すなわち、イエロー現像装置５４は、感光体２０上に形成された潜像を非接触状態で現像する。なお、感光体２０上に形成された潜像を現像する際には、現像ローラ５１０と感光体２０との間に交番電界が形成される。
イエロー現像装置５４の構造等については、後にさらなる詳細な説明を加える。
【００４６】
シール部材５２０は、イエロー現像装置５４の長手方向に亘ってハウジング５４０に取付けられている取付け部材であり、イエロー現像装置５４内のトナーＴが現像ローラ５１０とハウジング５４０との間から漏れることを防止する機能を有する。当該機能を有するシール部材５２０として、軸方向シール部材５２０ａは、イエロー現像装置５４内のトナーＴが器外から漏れることを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ５１０上のトナーＴを、掻き落とすことなく現像器内に回収する。この軸方向シール部材５２０ａは、ポリエチレンフィルム等からなるシールである。軸方向シール部材５２０ａは、シール支持板金５２２によって支持されており、シール支持板金５２２を介してハウジング５４０に取付けられている。
【００４７】
また、前記機能を有する他のシール部材５２０として、シール付勢部材５２０ｂは、イエロー現像装置５４内のトナーＴが器外から漏れることを防止するとともに、その弾性力により軸方向シール部材５２０ａを現像ローラ５１０に押しつけている。このシール付勢部材５２０ｂは、モルトプレーン等からなり、軸方向シール部材５２０ａの現像ローラ５１０側とは逆側に設けられている。
なお、軸方向シール部材５２０ａが現像ローラ５１０に当接する当接位置は、現像ローラ５１０の中心軸よりも上方である。
【００４８】
ハウジング５４０は、一体成型された複数のハウジング部、すなわち、上ハウジング部５４２と下ハウジング部５４４、とを溶着して製造されたものである。図４に示すように、当該ハウジング５４０は下部に開口５７２を有しており、この開口５７２には、現像ローラ５１０がその一部が露出した状態で配置されている。
【００４９】
また、当該ハウジング５４０は、トナーＴを収容可能なトナー収容部５３０を形成している。トナーＴを攪拌するための攪拌部材をトナー収容部５３０に設けてもよいが、本実施の形態では、ＹＭＣＫ現像ユニットの回転に伴って各現像装置（ブラック現像装置５１、マゼンタ現像装置５２、シアン現像装置５３、イエロー現像装置５４）が回転し、これにより各現像装置内のトナーＴが攪拌されるため、トナー収容部５３０には攪拌部材を設けていない。
【００５０】
トナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の長手方向に沿って当接する当接部材であり、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを現像ローラ５１０に供給する。このトナー供給ローラ５５０は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ５１０に当接している。トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０の下部に配置されており、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴは、該トナー収容部５３０の下部にてトナー供給部材５３０によって現像ローラ５１０に供給される。トナー供給ローラ５５０は、中心軸を中心として回転可能であり、その中心軸は、現像ローラ５１０の回転中心軸よりも下方にある。また、トナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の回転方向（図４において反時計方向）と逆の方向（図４において時計方向）に回転する。
【００５１】
なお、トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを現像ローラ５１０に供給する機能を有するとともに、現像後に現像ローラ５１０に残存しているトナーＴを、現像ローラ５１０から剥ぎ取る機能をも有している。また、トナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の長手方向に沿って現像ローラ５１０に当接することにより、図４にて白矢印で示すとおり、感光体２０に向けて現像ローラ５１０を押圧することとなる。
【００５２】
規制ブレード５６０は、現像ローラ５１０の長手方向に沿って当接する当接部材であり、現像ローラ５１０に担持されたトナーＴの層厚を規制し、また、現像ローラ５１０に担持されたトナーＴに電荷を付与する。この規制ブレード５６０は、ゴム部５６０ａと、ゴム支持部５６０ｂとを有している。ゴム部５６０ａは、シリコンゴム、ウレタンゴム等からなり、ゴム支持部５６０ｂは、リン青銅、ステンレス等のバネ性を有する薄板である。ゴム部５６０ａは、ゴム支持部５６０ｂに支持されており、ゴム支持部５６０ｂは、その一端部が一対のブレード支持板金５６２に挟まれて支持された状態で、ブレード支持板金５６２を介してハウジング５４０に取付けられている。また、規制ブレード５６０の現像ローラ５１０側とは逆側には、モルトプレーン等からなるブレード裏部材５７０が設けられている。
【００５３】
ここで、ゴム支持部５６０ｂの撓みによる弾性力によって、ゴム部５６０ａが現像ローラ５１０に押しつけられている。換言すれば、規制ブレード５６０のゴム部５６０ａは、現像ローラ５１０の長手方向に沿って現像ローラ５１０に当接することにより、図４にて黒矢印で示すとおり、感光体２０に向けて現像ローラ５１０を押圧することとなる。
【００５４】
また、ブレード裏部材５７０は、ゴム支持部５６０ｂとハウジング５４０との間にトナーＴが入り込むことを防止して、ゴム支持部５６０ｂの撓みによる弾性力を安定させるとともに、ゴム部５６０ａの真裏からゴム部５６０ａを現像ローラ５１０の方向へ付勢することによって、ゴム部５６０ａを現像ローラ５１０に押しつけている。したがって、ブレード裏部材５７０は、ゴム部５６０ａの現像ローラ５１０への均一当接性を向上させている。
【００５５】
規制ブレード５６０の、ブレード支持板金５６２に支持されている側とは逆側の端、すなわち、先端は、現像ローラ５１０に接触しておらず、該先端から所定距離だけ離れた部分が、現像ローラ５１０に幅を持って接触している。すなわち、規制ブレード５６０は、現像ローラ５１０にエッジにて当接しておらず、腹当たりにて当接している。また、規制ブレード５６０は、その先端が現像ローラ５１０の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。なお、規制ブレード５６０が現像ローラ５１０に当接する当接位置は、現像ローラ５１０の中心軸よりも下方であり、かつ、トナー供給ローラ５５０の中心軸よりも下方である。
【００５６】
このように構成されたイエロー現像装置５４において、トナー供給ローラ５５０がトナー収容部５３０に収容されているトナーＴを現像ローラ５１０に供給する。現像ローラ５１０に供給されたトナーＴは、現像ローラ５１０の回転に伴って、規制ブレード５６０の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制された現像ローラ５１０上のトナーＴは、現像ローラ５１０のさらなる回転によって、感光体２０に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体２０上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ５１０のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ５１０上のトナーＴは、軸方向シール部材５２０ａを通過して、該軸方向シール部材５２０ａによって掻き落とされることなく現像装置内に回収される。さらに、未だ現像ローラ５１０に残存しているトナーは、前記トナー供給ローラ５５０によって剥ぎ取られうる。
【００５７】
＝＝＝現像ギャップと画像濃度との関係＝＝＝
次に、現像ギャップと画像濃度の関係について、図４乃至図７を用いて説明する。図５は、図４に示すＸ−Ｘ断面を模式的に表した図である。図６及び図７は、現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【００５８】
前述したとおり、トナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の長手方向に沿って現像ローラ５１０に当接することにより、図４にて白矢印で示すとおり、感光体２０に向けて現像ローラ５１０を押圧する。また、規制ブレード５６０のゴム部５６０ａは、現像ローラ５１０の長手方向に沿って現像ローラ５１０に当接することにより、図４にて黒矢印で示すとおり、感光体２０に向けて現像ローラ５１０を押圧する。
【００５９】
加えて、現像ローラ５１０はその長手方向両端部で支持されていることから、図５に示すように、現像ローラ５１０と感光体２０との間の空隙の間隔（本実施の形態において、現像ギャップとも呼ぶ）は、現像ローラ５１０の長手方向端部における当該間隔Ｌｅよりも、前記長手方向中央部における当該間隔Ｌｃの方が小さくなる。
【００６０】
次に、現像ローラ５１０と感光体２０とが非接触状態で感光体２０に担持された潜像をトナーＴによって現像する際の、現像ギャップと、現像により形成される画像の画像濃度と、の関係について、図６を用いて考察する。
【００６１】
図６において、横軸に、現像ギャップを、縦軸に、画像濃度を表す。横軸の矢印方向は、現像ギャップが小さくなる方向であり、また、縦軸の矢印方向は、画像濃度が濃くなる方向である。図から明らかな通り、現像ギャップが小さくなるにつれて、現像効率が上がり、画像濃度は濃くなる。したがって、現像ローラ５１０の長手方向中央部における前記画像濃度は、前記長手方向端部における当該画像濃度よりも濃くなる。
【００６２】
一方、現像ローラ５１０単体に着目すると、当該現像ローラ５１０は、前述したとおり、その中心軸を中心として回転するが、当該回転により現像ローラ５１０には振れが発生する。かかる振れの発生は、現像ローラ５１０の製造誤差等に起因するものであり、この振れにより、前述した現像ギャップは、現像ローラ５１０の回転周期で変動する。
【００６３】
ここで、再度、現像ギャップと画像濃度との関係について、図７を用いて考察する。図７においても、横軸に、現像ギャップを、縦軸に、画像濃度を表し、また、横軸の矢印方向は前記現像ギャップが小さくなる方向であり、縦軸の矢印方向は前記画像濃度が濃くなる方向である。
【００６４】
仮に、前述した振れの振れ量が現像ローラ５１０の長手方向に亘って等しいものとすると、前記長手方向端部における現像ギャップは、Ｌｅ−ｌ／２からＬｅ＋ｌ／２まで変動し、また、前記長手方向中央部における現像ギャップは、Ｌｃ−ｌ／２からＬｃ＋ｌ／２まで変動する。換言すれば、前記長手方向端部において、現像ギャップは、現像ローラ５１０の回転により、最小Ｌｅ−ｌ／２まで小さくなり、最大Ｌｅ＋ｌ／２まで大きくなる。同様に、前記長手方向中央部において、現像ギャップは、現像ローラ５１０の回転により、最小Ｌｃ−ｌ／２まで小さくなり、最大Ｌｃ＋ｌ／２まで大きくなる。なお、上記において、振れ量をｌで表している。
【００６５】
画像濃度は、現像ローラ５１０の振れによる現像ギャップの変動に応じて変動することとなるが、図からも明らかなとおり、現像ローラ５１０の長手方向中央部における前記画像濃度の変動は微小である一方で、前記長手方向端部における当該画像濃度は比較的大きく変動する。そして、当該画像濃度の変動は、周期性を備える濃度ムラとなって顕在化する。
【００６６】
すなわち、前記長手方向中央部においては、現像ギャップが小さいため安定して現像が行われるから、現像ギャップの変動による画像濃度の変動への影響が小さくなるのに対し、前記長手方向端部においては、現像ギャップが大きいため、現像ギャップの変動による画像濃度の変動への影響が大きくなる。
【００６７】
＝＝＝現像ローラ５１０の構造＝＝＝
次に、現像ローラ５１０の構造について、図８乃至図１１を用いて説明する。図８は、現像ローラ５１０の断面を模式的に表した図である。図９は、現像ローラ５１０を構成する中空のローラ５７４と軸部材５７６を模式的に表した図である。図１０は、現像ローラ５１０の対向領域５７８と中実部５１２との位置関係を示す図である。図１１は、現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【００６８】
前述したとおり、現像ローラ５１０は、トナーＴを担持して感光体２０と対向する現像位置に搬送する役割を果たす。この現像ローラ５１０は、金属製であり、５０５６アルミ合金や６０６３アルミ合金等のアルミ合金、ＳＴＫＭ等の鉄合金等により製造されており、必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等が施されている。
【００６９】
図８に示すとおり、当該現像ローラ５１０は、その長手方向両端部において中実である中実部５１２と、その長手方向中央部において中空である中空部５１４と、を備えている。また、現像ローラ５１０は、その長手方向両端部に軸部５１６を有しており、当該軸部５１０が支持されることにより、現像ローラ５１０が支持される。そして、軸部５１０は中実部５１２の一部を成している。
【００７０】
また、この現像ローラ５１０は、図９に示すとおり、中空のローラ５７４の長手方向両端部に中実の軸部材５７６を嵌め込んで形成されることにより、上記のように構成されており、現像ローラ５１０は、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造される。
【００７１】
さらに、この現像ローラ５１０は、前述したとおり、現像が適切に実施されるように感光体２０と対向しており、図１０に示すとおり、感光体上で潜像を担持可能な領域である潜像可能担持領域２２（図中、感光体２０に対し太線で示す）に対向する領域を対向領域５７８（図中、現像ローラ５１０に対し太線で示す）とすると、現像ローラ５１０の長手方向における当該対向領域５７８の端の位置（図中、記号Ａで示す）よりも、前述した中実部５１２の前記長手方向中央寄りの端の位置（図中、記号Ｂで示す）は前記長手方向中央に近くなっている。
【００７２】
そして、上記のように構成された現像ローラ５１０は、当該現像ローラ５１０の長手方向端部における中実部５１２の範囲がより広くなっているから、当該長手方向端部における加工精度が上がり、容易に前記長手方向端部における振れ量を前記長手方向中央部における振れ量よりも小さくすることができる。
【００７３】
また、現像ローラ５１０の中実部５１２をその対向領域内５７８にまで設けているため、現像ローラ５１０の強度が上がり、現像ローラ５１０がその長手方向両端部で支持されており、かつ、当接部材により前記長手方向に沿って当接されている場合には、上述した現像ローラ５１０の構成が現像ローラ５１０の撓みを軽減させる機能を発揮する。したがって、当該状況においては、現像ギャップが現像ローラ５１０の長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。
【００７４】
ここで、このような現像ローラ５１０を用いる場合の、現像ギャップと画像濃度との関係について、図１１を用いて考察する。図１１においても、横軸に、現像ギャップを、縦軸に、画像濃度を表し、また、横軸の矢印方向は前記現像ギャップが小さくなる方向であり、縦軸の矢印方向は前記画像濃度が濃くなる方向である。
【００７５】
図１１に示されるとおり、前記長手方向端部における振れ量が、図７に示した例と比較してｌからｌｅへと小さくなり、また、前記長手方向端部における現像ギャップも図７に示した例と比較してＬｅからＬｅ２へと小さくなる。したがって、現像ローラ５１０の振れによる現像ギャップの変動に応じた画像濃度の変動は、図７に示した例と比較して、前記長手方向端部においてより少なくなる。そして、当該画像濃度の変動により発生する前記濃度ムラは、より抑えられることとなる。
【００７６】
このように、現像ローラ５１０に対し、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置を、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近くすることにより、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像ローラ５１０を実現することが可能となる。
【００７７】
＝＝＝その他の実施の形態＝＝＝
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る現像剤担持体等を説明したが、上記発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【００７８】
上記実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
【００７９】
また、感光体についても、円筒状の導電性基材の外周面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ローラに限られず、ベルト状の導電性基材の表面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ベルトであってもよい。
【００８０】
また、上記実施の形態においては、現像ローラは、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されていることとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このようにすれば、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置が、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近い現像ローラ、を容易に得ることができるから、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像ローラを実現することができるという効果、を容易に達成することが可能となる。
【００８１】
また、上記実施の形態においては、現像ローラは切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造されることとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、現像ローラに切削及び研磨の少なくともどちらか一方が施されることにより、前述した加工精度の向上による作用がより効果的に発揮されることとなる。この点で上記実施の形態の方がより効果的である。
【００８２】
また、上記実施の形態においては、現像ローラに該現像ローラの長手方向に沿って当接する当接部材を有し、前記現像ローラは、該現像ローラの長手方向両端部で支持されており、前記当接部材により前記現像ローラの長手方向に沿って当接されていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、現像ローラは、前記長手方向両端部で支持されていないこととしてもよいし、前記当接部材により前記長手方向に沿って当接されていないこととしてもよい。
ただし、このような場合には、前述したとおり、現像ギャップが現像ローラの長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。この点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
【００８３】
また、上記実施の形態においては、当接部材は、感光体に向けて現像ローラを押圧することとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このような場合には、現像ローラの中実部がその対向領域内にまで設けられているという現像ローラの構成が現像ローラの撓みを軽減させるという前述した機能がより有効に発揮される点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
【００８４】
また、上記実施の形態においては、前記当接部材は、トナー供給ローラであることとしたが、これに限定されるものではない。かかる当接部材としては、現像ローラに該現像ローラの長手方向に沿って当接する当接部材であればどのようなものでもよい。
現像ローラがトナー供給ローラにより当該現像ローラの長手方向に沿って当接されている場合に、前述した現像ローラの構成に係る作用により、現像ギャップが現像ローラの長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００８５】
また、上記実施の形態においては、前記当接部材は、規制ブレードであることとしたが、これに限定されるものではない。かかる当接部材としては、現像ローラに該現像ローラの長手方向に沿って当接する当接部材であればどのようなものでもよい。
現像ローラが規制ブレードにより当該現像ローラの長手方向に沿って当接されている場合に、前述した現像ローラの構成に係る作用により、現像ギャップが現像ローラの長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００８６】
また、上記実施の形態においては、現像ローラは金属製であることとしたが、これに限定されるものではなく、他の材質でもよい。
ただし、現像ローラが金属製である場合には、現像ローラの弾性が低くなるから現像ローラが湾曲しやすくなり、現像ローラの長手方向端部における前記現像ギャップが、前記長手方向中央部における現像ギャップよりも大きくなる可能性が高くなるので、前述したとおり、周期性を備える濃度ムラが発生し易くなる。したがって、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像ローラを実現することができるという効果、がより有効に発揮される点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
【００８７】
また、上記実施の形態においては、現像ローラと感光体とが非接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像をトナーによって現像することとしたが、これに限定されるものではない。
例えば、現像ローラと感光体とが接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像をトナーによって現像する場合にも適用可能である。
【００８８】
前述したとおり、現像ローラは、長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置の方が長手方向中央に近くなっている。そして、このように構成された現像ローラについては、容易に前記長手方向端部における振れ量を前記長手方向中央部における振れ量よりも小さくすることができる。
【００８９】
かかる状況において、現像ローラと感光体とが非接触状態で潜像をトナーによって現像する場合には、前述したとおり、現像ローラの振れによる現像ギャップの変動に応じた画像濃度の変動は、前記長手方向端部においてより少なくなる。一方で、現像ローラと感光体とが接触状態で潜像をトナーによって現像する場合には、現像ローラの振れにより現像ローラによる感光体への押圧力が変動するが、前記押圧力の変動に応じた画像濃度の変動は、現像ローラの前記長手方向端部における振れ量が小さくなるから前記長手方向端部においてより少なくなる。そして、当該画像濃度の変動により発生する前記濃度ムラは、より抑えられることとなる。
【００９０】
このように、現像ローラに対し、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置を、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近くすることにより、現像ローラと感光体が非接触状態の場合に限らず、双方が接触状態の場合においても、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することが可能となる。
【００９１】
＝＝＝コンピュータシステム等の構成＝＝＝
次に、本発明に係る実施の形態の一例であるコンピュータシステムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【００９２】
図１２は、コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。
コンピュータシステム１０００は、コンピュータ本体１１０２と、表示装置１１０４と、プリンタ１１０６と、入力装置１１０８と、読取装置１１１０とを備えている。コンピュータ本体１１０２は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置１１０４は、ＣＲＴ（Ｃａｔｈｏｄｅ Ｒａｙ Ｔｕｂｅ：陰極線管）やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ１１０６は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置１１０８は、本実施形態ではキーボード１１０８Ａとマウス１１０８Ｂが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置１１１０は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置１１１０ＡとＣＤ−ＲＯＭドライブ装置１１１０Ｂが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばＭＯ（Ｍａｇｎｅｔｏ Ｏｐｔｉｃａｌ）ディスクドライブ装置やＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｋ）等の他のものであっても良い。
【００９３】
図１３は、図１２に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体１１０２が収納された筐体内にＲＡＭ等の内部メモリ１２０２と、ハードディスクドライブユニット１２０４等の外部メモリがさらに設けられている。
【００９４】
なお、以上の説明においては、プリンタ１１０６が、コンピュータ本体１１０２、表示装置１１０４、入力装置１１０８、及び、読取装置１１１０と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体１１０２とプリンタ１１０６から構成されても良く、コンピュータシステムが表示装置１１０４、入力装置１１０８及び読取装置１１１０のいずれかを備えていなくても良い。
【００９５】
また、例えば、プリンタ１１０６が、コンピュータ本体１１０２、表示装置１１０４、入力装置１１０８、及び、読取装置１１１０のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ１１０６が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【００９６】
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【００９７】
【発明の効果】
本発明によれば、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体、当該現像剤担持体を備えた現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図２】図１の画像形成装置の制御ユニットを示すブロック図である。
【図３】現像装置の斜視図である。
【図４】現像装置の主要構成要素を示した断面図である。
【図５】図４に示すＸ−Ｘ断面を模式的に表した図である
【図６】現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【図７】現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【図８】現像ローラ５１０の断面を模式的に表した図である。
【図９】現像ローラ５１０を構成する中空のローラ５７４と軸部材５７６を模式的に表した図である。
【図１０】現像ローラ５１０の対向領域５７８と中実部５１２との位置関係を示す図である。
【図１１】現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【図１２】コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。
【図１３】図１２に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
１０ レーザビームプリンタ（本体） ２０ 感光体
２２ 潜像担持可能領域 ３０ 帯電ユニット
４０ 露光ユニット ５０ ＹＭＣＫ現像ユニット
５０ａ 回転軸 ５１ ブラック現像装置
５２ マゼンタ現像装置 ５３ シアン現像装置
５４ イエロー現像装置 ５５ａ、５５ｂ、５５ｃ、５５ｄ 保持部
６０ 一次転写ユニット ７０ 中間転写体
７５ クリーニングユニット ７６ クリーニングブレード
８０ 二次転写ユニット ９０ 定着ユニット
９２ 給紙トレイ ９４ 給紙ローラ
９５ 表示ユニット ９６ レジローラ
１００ 制御ユニット １０１ メインコントローラ
１０２ ユニットコントローラ １１２ インターフェイス
１１３ 画像メモリ １２０ ＣＰＵ
５１０ 現像ローラ ５１２ 中実部
５１４ 中空部 ５１６ 軸部
５２０ シール部材 ５２０ａ 軸方向シール部材
５２０ｂ シール付勢部材 ５２２ シール支持板金
５３０ トナー収容部 ５４０ ハウジング
５４２ 上ハウジング部 ５４４ 下ハウジング部
５５０ トナー供給ローラ ５６０ 規制ブレード
５６０ａ ゴム部 ５６０ｂ ゴム支持部
５６２ ブレード支持板金 ５７０ ブレード裏部材
５７２ 開口 ５７４ 中空のローラ
５７６ 軸部材 ５７８ 対向領域
１０００ コンピュータシステム １１０２ コンピュータ本体
１１０４ 表示装置 １１０６ プリンタ
１１０８ 入力装置１１０８Ａ キーボード １１０８Ｂ マウス
１１１０ 読取装置
１１１０Ａ フレキシブルディスクドライブ装置
１１１０Ｂ ＣＤ−ＲＯＭドライブ装置
１２０２ 内部メモリ １２０４ ハードディスクドライブユニット
Ｔ トナー
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像剤担持体、現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムに関する。
【０００２】
【従来技術】
この種の画像形成装置としては、例えば、現像剤の一例としてのトナーによって像担持体の一例としての感光体上に形成された潜像を現像する複数の現像装置を有し、これらの現像装置を回転軸を中心として放射状に配置したロータリー方式の現像ユニットを備えた画像形成装置等が知られている。これらの画像形成装置は、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号が送信されると、回転軸まわりに現像ユニットを回転させることによって複数の現像装置のうちの一を感光体と対向する現像位置に位置決めする。そして、感光体上に形成された潜像を現像してトナー像を形成し、中間媒体上に転写する。このとき、複数の現像装置を順次切り替えながら、同様に現像、転写を繰り返し複数のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する。
【０００３】
上記の現像装置は、感光体上に形成された潜像を現像するという既述の機能等を実現するために、現像ローラ、シール部材、ハウジング、トナー供給ローラ、規制ブレード等を有している。そして、現像ローラは、トナーを担持する機能等を有し、感光体上に形成された潜像をトナーによって適切に現像するために、感光体に対向する。また、現像ローラと感光体とが非接触状態で現像を行う方式においては、現像ローラと感光体との間には空隙が存在する。
【０００４】
ところで、何らかの要因により、現像ローラの長手方向端部における前記空隙の間隔が、前記長手方向中央部における当該間隔よりも大きくなる場合がある。例えば、現像ローラの長手方向に沿って現像ローラに当接するトナー供給ローラや規制ブレードが、感光体に向けて現像ローラを押圧することにより、現像ローラが湾曲して上記状況が生じうる。
【０００５】
また、現像ローラはその中心軸を中心として回転するが、当該回転により現像ローラには振れが発生する。この振れにより、前述した空隙の間隔は、現像ローラの回転周期で変動する。
【０００６】
現像により形成される画像の画像濃度は、空隙の間隔の変動に応じて変動することとなるが、現像ローラの長手方向中央部における前記画像濃度の変動は、空隙の間隔が小さいことに起因して微小である一方で、前記長手方向端部における当該画像濃度は、空隙の間隔が大きいことに起因して比較的大きく変動する。そして、当該画像濃度の変動は、周期性を備える濃度ムラとなって顕在化する。
【０００７】
したがって、画像に現れる当該濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像ローラを実現するための手法が望まれる。
【０００８】
【特許文献１】
特開昭６３−５８３８４号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体、当該現像剤担持体を備えた現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
主たる本発明は、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする現像剤担持体である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする現像剤担持体。
前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことにより、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することが可能となる。
【００１２】
また、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することができるという効果、を容易に達成することが可能となる。
【００１３】
また、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造されることとしてもよい。
かかる場合には、加工精度の向上による作用がより効果的に発揮されることとなる。
【００１４】
次に、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする現像装置。
このようにすれば、上述した効果を奏する現像装置を実現することができる。
【００１５】
また、前記現像剤担持体は、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されていることとしてもよい。
このようにすれば、上述した効果を奏する現像装置を容易に実現することができる。
【００１６】
また、前記現像剤担持体は、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造されることとしてもよい。
かかる場合には、加工精度の向上による作用がより効果的に発揮されることとなる。
【００１７】
また、前記現像剤担持体に該現像剤担持体の長手方向に沿って当接する当接部材を有し、前記現像剤担持体は、該現像剤担持体の長手方向両端部で支持されており、前記当接部材により前記現像剤担持体の長手方向に沿って当接されていることとしてもよい。
このような場合には、現像ギャップが現像剤担持体の長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００１８】
また、前記当接部材は、前記像担持体に向けて前記現像剤担持体を押圧することとしてもよい。
このような場合には、現像剤担持体の中実部がその対向領域内にまで設けられているという現像剤担持体の構成が現像剤担持体の撓みを軽減させるという機能がより有効に発揮される。
【００１９】
また、前記当接部材は、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材であることとしてもよい。
現像剤担持体が現像剤供給部材により当該現像剤担持体の長手方向に沿って当接されている場合に、前述した現像ローラの構成に係る作用により、現像ギャップが現像剤担持体の長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００２０】
また、前記当接部材は、前記現像剤担持体に担持された現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材であることとしてもよい。
現像剤担持体が層厚規制部材により当該現像剤担持体の長手方向に沿って当接されている場合に、前述した現像ローラの構成に係る作用により、現像ギャップが現像剤担持体の長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００２１】
また、前記現像剤担持体は、金属製であることとしてもよい。
現像剤担持体が金属製である場合には、現像ローラの弾性が低くなるから現像剤担持体が湾曲しやすくなり、現像剤担持体の長手方向端部における現像ギャップが、前記長手方向中央部における現像ギャップよりも大きくなる可能性が高くなるので、周期性を備える濃度ムラが発生し易くなる。したがって、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することができるという効果、がより有効に発揮される。
【００２２】
また、前記現像剤担持体と前記像担持体とが非接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を前記現像剤によって現像することとしてもよい。 このようにすれば、現像剤担持体と像担持体とが非接触状態で潜像を現像剤によって現像する場合に、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することができるという効果、を適切に達成することが可能となる。
【００２３】
また、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近く、前記現像剤担持体は、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されており、前記現像剤担持体は、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造され、前記現像剤担持体に該現像剤担持体の長手方向に沿って当接する当接部材を有し、前記現像剤担持体は、該現像剤担持体の長手方向両端部で支持されており、前記当接部材により前記現像剤担持体の長手方向に沿って当接されており、前記当接部材は、前記像担持体に向けて前記現像剤担持体を押圧し、前記当接部材は、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材であり、前記現像剤担持体は、金属製であり、前記現像剤担持体と前記像担持体とが非接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を前記現像剤によって現像することを特徴とする現像装置も実現可能である。
【００２４】
また、潜像を担持するための像担持体と、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、前記像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を備えた現像剤担持体と、を有し、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置を備えた画像形成装置において、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする画像形成装置も実現可能である。
このようにすれば、上述した効果を奏する画像形成装置を実現することができる。
【００２５】
また、コンピュータ本体、コンピュータ本体に接続可能な表示装置、及び、コンピュータ本体に接続可能な画像形成装置であって、潜像を担持するための像担持体と、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、前記像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を備えた現像剤担持体と、を有し、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置を備えた画像形成装置であって、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近い画像形成装置、を具備することを特徴とするコンピュータシステムも実現可能である。
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【００２６】
＝＝＝画像形成装置の全体構成例＝＝＝
次に、図１を用いて、画像形成装置としてレーザビームプリンタ（以下、プリンタともいう）１０を例にとって、その概要について説明する。図１は、プリンタ１０を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図１には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ９２は、プリンタ１０の下部に配置されており、定着ユニット９０は、プリンタ１０の上部に配置されている。
【００２７】
本実施の形態に係るプリンタ１０は、図１に示すように、潜像を担持する像担持体の一例としての感光体２０の回転方向に沿って、帯電ユニット３０、露光ユニット４０、ＹＭＣＫ現像ユニット５０、一次転写ユニット６０、中間転写体７０、クリーニングユニット７５を有し、さらに、二次転写ユニット８０、定着ユニット９０、ユーザへの報知手段をなし液晶パネルでなる表示ユニット９５、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット（図２）を有している。
【００２８】
感光体２０は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、本実施の形態においては、図１中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【００２９】
帯電ユニット３０は、感光体２０を帯電するための装置であり、露光ユニット４０は、レーザを照射することによって帯電された感光体２０上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット４０は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、Ｆ−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体２０上に照射する。
【００３０】
ＹＭＣＫ現像ユニット５０は、感光体２０上に形成された潜像を、ブラック現像装置５１に収容された、現像剤の一例としての、ブラック（Ｋ）トナー、マゼンタ現像装置５２に収容されたマゼンタ（Ｍ）トナー、シアン現像装置５３に収容されたシアン（Ｃ）トナー及びイエロー現像装置５４に収容されたイエロー（Ｙ）トナーを用いて現像するための装置である。
このＹＭＣＫ現像ユニット５０は、本実施の形態においては、回転することにより、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４の位置を動かすことを可能としている。すなわち、このＹＭＣＫ現像ユニット５０は、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４を４つの保持部５５ａ、５５ｂ、５５ｃ、５５ｄにより保持しており、前記４つの現像装置５１、５２、５３、５４は、中心軸５０ａを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。
そして、感光体２０が１回転する毎に選択的に感光体２０に対向し、それぞれの現像装置５１、５２、５３、５４に収容されたトナーにて、感光体２０上に形成された潜像を現像する。なお、各現像装置の詳細については後述する。
【００３１】
一次転写ユニット６０は、感光体２０に形成された単色トナー像を中間転写体７０に転写するための装置であり、４色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体７０にフルカラートナー像が形成される。この中間転写体７０は、エンドレスのベルトであり、感光体２０とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。二次転写ユニット８０は、中間転写体７０上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の記録媒体に転写するための装置である。
【００３２】
定着ユニット９０は、記録媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を紙等の記録媒体に融着させて永久像とするための装置である。
【００３３】
クリーニングユニット７５は、一次転写ユニット６０と帯電ユニット３０との間に設けられ、感光体２０の表面に当接されたゴム製のクリーニングブレード７６を有し、一次転写ユニット６０によって中間転写体７０上にトナー像が転写された後に、感光体２０上に残存するトナーをクリーニングブレード７６により掻き落として除去するための装置である。
【００３４】
制御ユニット１００は、図２に示すようにメインコントローラ１０１と、ユニットコントローラ１０２とで構成され、メインコントローラ１０１には画像信号が入力され、この画像信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ１０２が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【００３５】
次に、このように構成されたプリンタ１０の動作について、他の構成要素にも言及しつつ説明する。
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号がインターフェイス（Ｉ／Ｆ）１１２を介してプリンタ１０のメインコントローラ１０１に入力されると、このメインコントローラ１０１からの指令に基づくユニットコントローラ１０２の制御により感光体２０、現像剤担持体の一例としての現像ローラ、及び、中間転写体７０が回転する。感光体２０は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット３０により順次帯電される。
【００３６】
感光体２０の帯電された領域は、感光体２０の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット４０によって、第１色目、例えばイエローＹの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、ＹＭＣＫ現像ユニット５０は、イエロー（Ｙ）トナーを収容したイエロー現像装置５４が、感光体２０と対向する現像位置に位置している。
【００３７】
感光体２０上に形成された潜像は、感光体２０の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置５４によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体２０上にイエロートナー像が形成される。
感光体２０上に形成されたイエロートナー像は、感光体２０の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット６０によって、中間転写体７０に転写される。この際、一次転写ユニット６０には、トナーの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、二次転写ユニット８０は、中間転写体７０から離間している。
【００３８】
上記の処理が、第２色目、第３色目、及び、第４色目について繰り返して実行されることにより、各画像信号に対応した４色のトナー像が、中間転写体７０に重なり合って転写される。これにより、中間転写体７０上にはフルカラートナー像が形成される。
【００３９】
中間転写体７０上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体７０の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット８０によって記録媒体に転写される。なお、記録媒体は、給紙トレイ９２から、給紙ローラ９４、レジローラ９６を介して二次転写ユニット８０へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット８０は中間転写体７０に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
記録媒体に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット９０によって加熱加圧されて記録媒体に融着される。
【００４０】
一方、感光体２０は一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット７５に支持されたクリーニングブレード７６によって、その表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーは、クリーニングユニット７５が備える残存トナー回収部に回収される。
【００４１】
＝＝＝制御ユニットの概要＝＝＝
次に、制御ユニット１００の構成について図２を参照しつつ説明する。制御ユニット１００のメインコントローラ１０１は、インターフェイス１１２を介してホストコンピュータと接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ１１３を備えている。ユニットコントローラ１０２は、装置本体の各ユニット（帯電ユニット３０、露光ユニット４０、ＹＭＣＫ現像ユニット５０、一次転写ユニット６０、クリーニングユニット７５、二次転写ユニット８０、定着ユニット９０、表示ユニット９５）と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ１０１から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
【００４２】
＝＝＝現像装置の構成例＝＝＝
次に、図３及び図４を用いて、現像装置の構成例について説明する。図３は、現像装置の斜視図であり、図４は現像装置の主要構成要素を示した断面図である。なお、図４に示す断面図は、図３に示す長手方向に垂直な面で現像装置を切り取った断面を表したものである。また、図４においては、図１同様、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ５１０の中心軸は、感光体２０の中心軸よりも下方にある。また、図４では、イエロー現像装置５４が、感光体２０と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。
【００４３】
ＹＭＣＫ現像ユニット５０には、ブラック（Ｋ）トナーを収容したブラック現像装置５１、マゼンタ（Ｍ）トナーを収容したマゼンタ現像装置５２、シアン（Ｃ）トナーを収容したシアン現像装置５３、及び、イエロー（Ｙ）トナーを収容したイエロー現像装置５４が設けられているが、各現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー現像装置５４について説明する。
【００４４】
イエロー現像装置５４は、現像ローラ５１０、シール部材５２０、ハウジング５４０、現像剤供給部材の一例としてのトナー供給ローラ５５０、層厚規制部材の一例としての規制ブレード５６０等を有している。
【００４５】
現像ローラ５１０は、トナーＴを担持して感光体２０と対向する現像位置に搬送する。現像ローラ５１０は、図３に示すとおり、その長手方向両端部で支持されており、中心軸を中心として回転可能である。図４に示すように、現像ローラ５１０は、感光体２０の回転方向（図４において時計方向）と逆の方向（図４において反時計方向）に回転する。その中心軸は、感光体２０の中心軸よりも下方にある。また、図４に示すように、イエロー現像装置５４が感光体２０と対向している状態では、現像ローラ５１０と感光体２０との間には空隙が存在する。すなわち、イエロー現像装置５４は、感光体２０上に形成された潜像を非接触状態で現像する。なお、感光体２０上に形成された潜像を現像する際には、現像ローラ５１０と感光体２０との間に交番電界が形成される。
イエロー現像装置５４の構造等については、後にさらなる詳細な説明を加える。
【００４６】
シール部材５２０は、イエロー現像装置５４の長手方向に亘ってハウジング５４０に取付けられている取付け部材であり、イエロー現像装置５４内のトナーＴが現像ローラ５１０とハウジング５４０との間から漏れることを防止する機能を有する。当該機能を有するシール部材５２０として、軸方向シール部材５２０ａは、イエロー現像装置５４内のトナーＴが器外から漏れることを防止するとともに、現像位置を通過した現像ローラ５１０上のトナーＴを、掻き落とすことなく現像器内に回収する。この軸方向シール部材５２０ａは、ポリエチレンフィルム等からなるシールである。軸方向シール部材５２０ａは、シール支持板金５２２によって支持されており、シール支持板金５２２を介してハウジング５４０に取付けられている。
【００４７】
また、前記機能を有する他のシール部材５２０として、シール付勢部材５２０ｂは、イエロー現像装置５４内のトナーＴが器外から漏れることを防止するとともに、その弾性力により軸方向シール部材５２０ａを現像ローラ５１０に押しつけている。このシール付勢部材５２０ｂは、モルトプレーン等からなり、軸方向シール部材５２０ａの現像ローラ５１０側とは逆側に設けられている。
なお、軸方向シール部材５２０ａが現像ローラ５１０に当接する当接位置は、現像ローラ５１０の中心軸よりも上方である。
【００４８】
ハウジング５４０は、一体成型された複数のハウジング部、すなわち、上ハウジング部５４２と下ハウジング部５４４、とを溶着して製造されたものである。図４に示すように、当該ハウジング５４０は下部に開口５７２を有しており、この開口５７２には、現像ローラ５１０がその一部が露出した状態で配置されている。
【００４９】
また、当該ハウジング５４０は、トナーＴを収容可能なトナー収容部５３０を形成している。トナーＴを攪拌するための攪拌部材をトナー収容部５３０に設けてもよいが、本実施の形態では、ＹＭＣＫ現像ユニットの回転に伴って各現像装置（ブラック現像装置５１、マゼンタ現像装置５２、シアン現像装置５３、イエロー現像装置５４）が回転し、これにより各現像装置内のトナーＴが攪拌されるため、トナー収容部５３０には攪拌部材を設けていない。
【００５０】
トナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の長手方向に沿って当接する当接部材であり、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを現像ローラ５１０に供給する。このトナー供給ローラ５５０は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ５１０に当接している。トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０の下部に配置されており、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴは、該トナー収容部５３０の下部にてトナー供給部材５３０によって現像ローラ５１０に供給される。トナー供給ローラ５５０は、中心軸を中心として回転可能であり、その中心軸は、現像ローラ５１０の回転中心軸よりも下方にある。また、トナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の回転方向（図４において反時計方向）と逆の方向（図４において時計方向）に回転する。
【００５１】
なお、トナー供給ローラ５５０は、トナー収容部５３０に収容されたトナーＴを現像ローラ５１０に供給する機能を有するとともに、現像後に現像ローラ５１０に残存しているトナーＴを、現像ローラ５１０から剥ぎ取る機能をも有している。また、トナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の長手方向に沿って現像ローラ５１０に当接することにより、図４にて白矢印で示すとおり、感光体２０に向けて現像ローラ５１０を押圧することとなる。
【００５２】
規制ブレード５６０は、現像ローラ５１０の長手方向に沿って当接する当接部材であり、現像ローラ５１０に担持されたトナーＴの層厚を規制し、また、現像ローラ５１０に担持されたトナーＴに電荷を付与する。この規制ブレード５６０は、ゴム部５６０ａと、ゴム支持部５６０ｂとを有している。ゴム部５６０ａは、シリコンゴム、ウレタンゴム等からなり、ゴム支持部５６０ｂは、リン青銅、ステンレス等のバネ性を有する薄板である。ゴム部５６０ａは、ゴム支持部５６０ｂに支持されており、ゴム支持部５６０ｂは、その一端部が一対のブレード支持板金５６２に挟まれて支持された状態で、ブレード支持板金５６２を介してハウジング５４０に取付けられている。また、規制ブレード５６０の現像ローラ５１０側とは逆側には、モルトプレーン等からなるブレード裏部材５７０が設けられている。
【００５３】
ここで、ゴム支持部５６０ｂの撓みによる弾性力によって、ゴム部５６０ａが現像ローラ５１０に押しつけられている。換言すれば、規制ブレード５６０のゴム部５６０ａは、現像ローラ５１０の長手方向に沿って現像ローラ５１０に当接することにより、図４にて黒矢印で示すとおり、感光体２０に向けて現像ローラ５１０を押圧することとなる。
【００５４】
また、ブレード裏部材５７０は、ゴム支持部５６０ｂとハウジング５４０との間にトナーＴが入り込むことを防止して、ゴム支持部５６０ｂの撓みによる弾性力を安定させるとともに、ゴム部５６０ａの真裏からゴム部５６０ａを現像ローラ５１０の方向へ付勢することによって、ゴム部５６０ａを現像ローラ５１０に押しつけている。したがって、ブレード裏部材５７０は、ゴム部５６０ａの現像ローラ５１０への均一当接性を向上させている。
【００５５】
規制ブレード５６０の、ブレード支持板金５６２に支持されている側とは逆側の端、すなわち、先端は、現像ローラ５１０に接触しておらず、該先端から所定距離だけ離れた部分が、現像ローラ５１０に幅を持って接触している。すなわち、規制ブレード５６０は、現像ローラ５１０にエッジにて当接しておらず、腹当たりにて当接している。また、規制ブレード５６０は、その先端が現像ローラ５１０の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。なお、規制ブレード５６０が現像ローラ５１０に当接する当接位置は、現像ローラ５１０の中心軸よりも下方であり、かつ、トナー供給ローラ５５０の中心軸よりも下方である。
【００５６】
このように構成されたイエロー現像装置５４において、トナー供給ローラ５５０がトナー収容部５３０に収容されているトナーＴを現像ローラ５１０に供給する。現像ローラ５１０に供給されたトナーＴは、現像ローラ５１０の回転に伴って、規制ブレード５６０の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制された現像ローラ５１０上のトナーＴは、現像ローラ５１０のさらなる回転によって、感光体２０に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体２０上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ５１０のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ５１０上のトナーＴは、軸方向シール部材５２０ａを通過して、該軸方向シール部材５２０ａによって掻き落とされることなく現像装置内に回収される。さらに、未だ現像ローラ５１０に残存しているトナーは、前記トナー供給ローラ５５０によって剥ぎ取られうる。
【００５７】
＝＝＝現像ギャップと画像濃度との関係＝＝＝
次に、現像ギャップと画像濃度の関係について、図４乃至図７を用いて説明する。図５は、図４に示すＸ−Ｘ断面を模式的に表した図である。図６及び図７は、現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【００５８】
前述したとおり、トナー供給ローラ５５０は、現像ローラ５１０の長手方向に沿って現像ローラ５１０に当接することにより、図４にて白矢印で示すとおり、感光体２０に向けて現像ローラ５１０を押圧する。また、規制ブレード５６０のゴム部５６０ａは、現像ローラ５１０の長手方向に沿って現像ローラ５１０に当接することにより、図４にて黒矢印で示すとおり、感光体２０に向けて現像ローラ５１０を押圧する。
【００５９】
加えて、現像ローラ５１０はその長手方向両端部で支持されていることから、図５に示すように、現像ローラ５１０と感光体２０との間の空隙の間隔（本実施の形態において、現像ギャップとも呼ぶ）は、現像ローラ５１０の長手方向端部における当該間隔Ｌｅよりも、前記長手方向中央部における当該間隔Ｌｃの方が小さくなる。
【００６０】
次に、現像ローラ５１０と感光体２０とが非接触状態で感光体２０に担持された潜像をトナーＴによって現像する際の、現像ギャップと、現像により形成される画像の画像濃度と、の関係について、図６を用いて考察する。
【００６１】
図６において、横軸に、現像ギャップを、縦軸に、画像濃度を表す。横軸の矢印方向は、現像ギャップが小さくなる方向であり、また、縦軸の矢印方向は、画像濃度が濃くなる方向である。図から明らかな通り、現像ギャップが小さくなるにつれて、現像効率が上がり、画像濃度は濃くなる。したがって、現像ローラ５１０の長手方向中央部における前記画像濃度は、前記長手方向端部における当該画像濃度よりも濃くなる。
【００６２】
一方、現像ローラ５１０単体に着目すると、当該現像ローラ５１０は、前述したとおり、その中心軸を中心として回転するが、当該回転により現像ローラ５１０には振れが発生する。かかる振れの発生は、現像ローラ５１０の製造誤差等に起因するものであり、この振れにより、前述した現像ギャップは、現像ローラ５１０の回転周期で変動する。
【００６３】
ここで、再度、現像ギャップと画像濃度との関係について、図７を用いて考察する。図７においても、横軸に、現像ギャップを、縦軸に、画像濃度を表し、また、横軸の矢印方向は前記現像ギャップが小さくなる方向であり、縦軸の矢印方向は前記画像濃度が濃くなる方向である。
【００６４】
仮に、前述した振れの振れ量が現像ローラ５１０の長手方向に亘って等しいものとすると、前記長手方向端部における現像ギャップは、Ｌｅ−ｌ／２からＬｅ＋ｌ／２まで変動し、また、前記長手方向中央部における現像ギャップは、Ｌｃ−ｌ／２からＬｃ＋ｌ／２まで変動する。換言すれば、前記長手方向端部において、現像ギャップは、現像ローラ５１０の回転により、最小Ｌｅ−ｌ／２まで小さくなり、最大Ｌｅ＋ｌ／２まで大きくなる。同様に、前記長手方向中央部において、現像ギャップは、現像ローラ５１０の回転により、最小Ｌｃ−ｌ／２まで小さくなり、最大Ｌｃ＋ｌ／２まで大きくなる。なお、上記において、振れ量をｌで表している。
【００６５】
画像濃度は、現像ローラ５１０の振れによる現像ギャップの変動に応じて変動することとなるが、図からも明らかなとおり、現像ローラ５１０の長手方向中央部における前記画像濃度の変動は微小である一方で、前記長手方向端部における当該画像濃度は比較的大きく変動する。そして、当該画像濃度の変動は、周期性を備える濃度ムラとなって顕在化する。
【００６６】
すなわち、前記長手方向中央部においては、現像ギャップが小さいため安定して現像が行われるから、現像ギャップの変動による画像濃度の変動への影響が小さくなるのに対し、前記長手方向端部においては、現像ギャップが大きいため、現像ギャップの変動による画像濃度の変動への影響が大きくなる。
【００６７】
＝＝＝現像ローラ５１０の構造＝＝＝
次に、現像ローラ５１０の構造について、図８乃至図１１を用いて説明する。図８は、現像ローラ５１０の断面を模式的に表した図である。図９は、現像ローラ５１０を構成する中空のローラ５７４と軸部材５７６を模式的に表した図である。図１０は、現像ローラ５１０の対向領域５７８と中実部５１２との位置関係を示す図である。図１１は、現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【００６８】
前述したとおり、現像ローラ５１０は、トナーＴを担持して感光体２０と対向する現像位置に搬送する役割を果たす。この現像ローラ５１０は、金属製であり、５０５６アルミ合金や６０６３アルミ合金等のアルミ合金、ＳＴＫＭ等の鉄合金等により製造されており、必要に応じて、ニッケルメッキ、クロムメッキ等が施されている。
【００６９】
図８に示すとおり、当該現像ローラ５１０は、その長手方向両端部において中実である中実部５１２と、その長手方向中央部において中空である中空部５１４と、を備えている。また、現像ローラ５１０は、その長手方向両端部に軸部５１６を有しており、当該軸部５１０が支持されることにより、現像ローラ５１０が支持される。そして、軸部５１０は中実部５１２の一部を成している。
【００７０】
また、この現像ローラ５１０は、図９に示すとおり、中空のローラ５７４の長手方向両端部に中実の軸部材５７６を嵌め込んで形成されることにより、上記のように構成されており、現像ローラ５１０は、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造される。
【００７１】
さらに、この現像ローラ５１０は、前述したとおり、現像が適切に実施されるように感光体２０と対向しており、図１０に示すとおり、感光体上で潜像を担持可能な領域である潜像可能担持領域２２（図中、感光体２０に対し太線で示す）に対向する領域を対向領域５７８（図中、現像ローラ５１０に対し太線で示す）とすると、現像ローラ５１０の長手方向における当該対向領域５７８の端の位置（図中、記号Ａで示す）よりも、前述した中実部５１２の前記長手方向中央寄りの端の位置（図中、記号Ｂで示す）は前記長手方向中央に近くなっている。
【００７２】
そして、上記のように構成された現像ローラ５１０は、当該現像ローラ５１０の長手方向端部における中実部５１２の範囲がより広くなっているから、当該長手方向端部における加工精度が上がり、容易に前記長手方向端部における振れ量を前記長手方向中央部における振れ量よりも小さくすることができる。
【００７３】
また、現像ローラ５１０の中実部５１２をその対向領域内５７８にまで設けているため、現像ローラ５１０の強度が上がり、現像ローラ５１０がその長手方向両端部で支持されており、かつ、当接部材により前記長手方向に沿って当接されている場合には、上述した現像ローラ５１０の構成が現像ローラ５１０の撓みを軽減させる機能を発揮する。したがって、当該状況においては、現像ギャップが現像ローラ５１０の長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。
【００７４】
ここで、このような現像ローラ５１０を用いる場合の、現像ギャップと画像濃度との関係について、図１１を用いて考察する。図１１においても、横軸に、現像ギャップを、縦軸に、画像濃度を表し、また、横軸の矢印方向は前記現像ギャップが小さくなる方向であり、縦軸の矢印方向は前記画像濃度が濃くなる方向である。
【００７５】
図１１に示されるとおり、前記長手方向端部における振れ量が、図７に示した例と比較してｌからｌｅへと小さくなり、また、前記長手方向端部における現像ギャップも図７に示した例と比較してＬｅからＬｅ２へと小さくなる。したがって、現像ローラ５１０の振れによる現像ギャップの変動に応じた画像濃度の変動は、図７に示した例と比較して、前記長手方向端部においてより少なくなる。そして、当該画像濃度の変動により発生する前記濃度ムラは、より抑えられることとなる。
【００７６】
このように、現像ローラ５１０に対し、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置を、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近くすることにより、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像ローラ５１０を実現することが可能となる。
【００７７】
＝＝＝その他の実施の形態＝＝＝
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る現像剤担持体等を説明したが、上記発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【００７８】
上記実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
【００７９】
また、感光体についても、円筒状の導電性基材の外周面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ローラに限られず、ベルト状の導電性基材の表面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ベルトであってもよい。
【００８０】
また、上記実施の形態においては、現像ローラは、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されていることとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このようにすれば、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置が、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近い現像ローラ、を容易に得ることができるから、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像ローラを実現することができるという効果、を容易に達成することが可能となる。
【００８１】
また、上記実施の形態においては、現像ローラは切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造されることとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、現像ローラに切削及び研磨の少なくともどちらか一方が施されることにより、前述した加工精度の向上による作用がより効果的に発揮されることとなる。この点で上記実施の形態の方がより効果的である。
【００８２】
また、上記実施の形態においては、現像ローラに該現像ローラの長手方向に沿って当接する当接部材を有し、前記現像ローラは、該現像ローラの長手方向両端部で支持されており、前記当接部材により前記現像ローラの長手方向に沿って当接されていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、現像ローラは、前記長手方向両端部で支持されていないこととしてもよいし、前記当接部材により前記長手方向に沿って当接されていないこととしてもよい。
ただし、このような場合には、前述したとおり、現像ギャップが現像ローラの長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。この点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
【００８３】
また、上記実施の形態においては、当接部材は、感光体に向けて現像ローラを押圧することとしたが、これに限定されるものではない。
ただし、このような場合には、現像ローラの中実部がその対向領域内にまで設けられているという現像ローラの構成が現像ローラの撓みを軽減させるという前述した機能がより有効に発揮される点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
【００８４】
また、上記実施の形態においては、前記当接部材は、トナー供給ローラであることとしたが、これに限定されるものではない。かかる当接部材としては、現像ローラに該現像ローラの長手方向に沿って当接する当接部材であればどのようなものでもよい。
現像ローラがトナー供給ローラにより当該現像ローラの長手方向に沿って当接されている場合に、前述した現像ローラの構成に係る作用により、現像ギャップが現像ローラの長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００８５】
また、上記実施の形態においては、前記当接部材は、規制ブレードであることとしたが、これに限定されるものではない。かかる当接部材としては、現像ローラに該現像ローラの長手方向に沿って当接する当接部材であればどのようなものでもよい。
現像ローラが規制ブレードにより当該現像ローラの長手方向に沿って当接されている場合に、前述した現像ローラの構成に係る作用により、現像ギャップが現像ローラの長手方向において、より均一化するから、前記長手方向中央部における現像ギャップだけでなく、前記長手方向端部における現像ギャップも小さくすることができる。したがって、画像濃度の変動により発生する濃度ムラがより抑えられることとなる。
【００８６】
また、上記実施の形態においては、現像ローラは金属製であることとしたが、これに限定されるものではなく、他の材質でもよい。
ただし、現像ローラが金属製である場合には、現像ローラの弾性が低くなるから現像ローラが湾曲しやすくなり、現像ローラの長手方向端部における前記現像ギャップが、前記長手方向中央部における現像ギャップよりも大きくなる可能性が高くなるので、前述したとおり、周期性を備える濃度ムラが発生し易くなる。したがって、上述した効果、すなわち、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像ローラを実現することができるという効果、がより有効に発揮される点で、上記実施の形態の方がより効果的である。
【００８７】
また、上記実施の形態においては、現像ローラと感光体とが非接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像をトナーによって現像することとしたが、これに限定されるものではない。
例えば、現像ローラと感光体とが接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像をトナーによって現像する場合にも適用可能である。
【００８８】
前述したとおり、現像ローラは、長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置の方が長手方向中央に近くなっている。そして、このように構成された現像ローラについては、容易に前記長手方向端部における振れ量を前記長手方向中央部における振れ量よりも小さくすることができる。
【００８９】
かかる状況において、現像ローラと感光体とが非接触状態で潜像をトナーによって現像する場合には、前述したとおり、現像ローラの振れによる現像ギャップの変動に応じた画像濃度の変動は、前記長手方向端部においてより少なくなる。一方で、現像ローラと感光体とが接触状態で潜像をトナーによって現像する場合には、現像ローラの振れにより現像ローラによる感光体への押圧力が変動するが、前記押圧力の変動に応じた画像濃度の変動は、現像ローラの前記長手方向端部における振れ量が小さくなるから前記長手方向端部においてより少なくなる。そして、当該画像濃度の変動により発生する前記濃度ムラは、より抑えられることとなる。
【００９０】
このように、現像ローラに対し、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置を、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近くすることにより、現像ローラと感光体が非接触状態の場合に限らず、双方が接触状態の場合においても、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体を実現することが可能となる。
【００９１】
＝＝＝コンピュータシステム等の構成＝＝＝
次に、本発明に係る実施の形態の一例であるコンピュータシステムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【００９２】
図１２は、コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。
コンピュータシステム１０００は、コンピュータ本体１１０２と、表示装置１１０４と、プリンタ１１０６と、入力装置１１０８と、読取装置１１１０とを備えている。コンピュータ本体１１０２は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置１１０４は、ＣＲＴ（Ｃａｔｈｏｄｅ Ｒａｙ Ｔｕｂｅ：陰極線管）やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ１１０６は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置１１０８は、本実施形態ではキーボード１１０８Ａとマウス１１０８Ｂが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置１１１０は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置１１１０ＡとＣＤ−ＲＯＭドライブ装置１１１０Ｂが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばＭＯ（Ｍａｇｎｅｔｏ Ｏｐｔｉｃａｌ）ディスクドライブ装置やＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｋ）等の他のものであっても良い。
【００９３】
図１３は、図１２に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体１１０２が収納された筐体内にＲＡＭ等の内部メモリ１２０２と、ハードディスクドライブユニット１２０４等の外部メモリがさらに設けられている。
【００９４】
なお、以上の説明においては、プリンタ１１０６が、コンピュータ本体１１０２、表示装置１１０４、入力装置１１０８、及び、読取装置１１１０と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体１１０２とプリンタ１１０６から構成されても良く、コンピュータシステムが表示装置１１０４、入力装置１１０８及び読取装置１１１０のいずれかを備えていなくても良い。
【００９５】
また、例えば、プリンタ１１０６が、コンピュータ本体１１０２、表示装置１１０４、入力装置１１０８、及び、読取装置１１１０のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ１１０６が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【００９６】
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【００９７】
【発明の効果】
本発明によれば、画像に現れる濃度ムラの発生を抑えるのに好適な現像剤担持体、当該現像剤担持体を備えた現像装置、画像形成装置、及び、コンピュータシステムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
【図２】図１の画像形成装置の制御ユニットを示すブロック図である。
【図３】現像装置の斜視図である。
【図４】現像装置の主要構成要素を示した断面図である。
【図５】図４に示すＸ−Ｘ断面を模式的に表した図である
【図６】現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【図７】現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【図８】現像ローラ５１０の断面を模式的に表した図である。
【図９】現像ローラ５１０を構成する中空のローラ５７４と軸部材５７６を模式的に表した図である。
【図１０】現像ローラ５１０の対向領域５７８と中実部５１２との位置関係を示す図である。
【図１１】現像ギャップと画像濃度との関係を示す図である。
【図１２】コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。
【図１３】図１２に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
１０ レーザビームプリンタ（本体） ２０ 感光体
２２ 潜像担持可能領域 ３０ 帯電ユニット
４０ 露光ユニット ５０ ＹＭＣＫ現像ユニット
５０ａ 回転軸 ５１ ブラック現像装置
５２ マゼンタ現像装置 ５３ シアン現像装置
５４ イエロー現像装置 ５５ａ、５５ｂ、５５ｃ、５５ｄ 保持部
６０ 一次転写ユニット ７０ 中間転写体
７５ クリーニングユニット ７６ クリーニングブレード
８０ 二次転写ユニット ９０ 定着ユニット
９２ 給紙トレイ ９４ 給紙ローラ
９５ 表示ユニット ９６ レジローラ
１００ 制御ユニット １０１ メインコントローラ
１０２ ユニットコントローラ １１２ インターフェイス
１１３ 画像メモリ １２０ ＣＰＵ
５１０ 現像ローラ ５１２ 中実部
５１４ 中空部 ５１６ 軸部
５２０ シール部材 ５２０ａ 軸方向シール部材
５２０ｂ シール付勢部材 ５２２ シール支持板金
５３０ トナー収容部 ５４０ ハウジング
５４２ 上ハウジング部 ５４４ 下ハウジング部
５５０ トナー供給ローラ ５６０ 規制ブレード
５６０ａ ゴム部 ５６０ｂ ゴム支持部
５６２ ブレード支持板金 ５７０ ブレード裏部材
５７２ 開口 ５７４ 中空のローラ
５７６ 軸部材 ５７８ 対向領域
１０００ コンピュータシステム １１０２ コンピュータ本体
１１０４ 表示装置 １１０６ プリンタ
１１０８ 入力装置１１０８Ａ キーボード １１０８Ｂ マウス
１１１０ 読取装置
１１１０Ａ フレキシブルディスクドライブ装置
１１１０Ｂ ＣＤ−ＲＯＭドライブ装置
１２０２ 内部メモリ １２０４ ハードディスクドライブユニット
Ｔ トナー
Claims (15)
- 現像剤を担持するための現像剤担持体であって、
像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、
前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体において、
前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする現像剤担持体。 - 請求項１に記載の現像剤担持体において、
中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されていることを特徴とする現像剤担持体。 - 請求項１又は請求項２に記載の現像剤担持体において、
切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造されることを特徴とする現像剤担持体。 - 現像剤を担持するための現像剤担持体であって、
像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、
前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体を備え、
該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置において、
前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする現像装置。 - 請求項４に記載の現像装置において、
前記現像剤担持体は、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項４又は請求項５に記載の現像装置において、
前記現像剤担持体は、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造されることを特徴とする現像装置。 - 請求項４乃至請求項６のいずれかに記載の現像装置において、
前記現像剤担持体に該現像剤担持体の長手方向に沿って当接する当接部材を有し、
前記現像剤担持体は、該現像剤担持体の長手方向両端部で支持されており、前記当接部材により前記現像剤担持体の長手方向に沿って当接されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項７に記載の現像装置において、
前記当接部材は、前記像担持体に向けて前記現像剤担持体を押圧することを特徴とする現像装置。 - 請求項７又は請求項８に記載の現像装置において、
前記当接部材は、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材であることを特徴とする現像装置。 - 請求項７又は請求項８に記載の現像装置において、
前記当接部材は、前記現像剤担持体に担持された現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材であることを特徴とする現像装置。 - 請求項４乃至請求項１０のいずれかに記載の現像装置において、
前記現像剤担持体は、金属製であることを特徴とする現像装置。 - 請求項４乃至請求項１１のいずれかに記載の現像装置において、
前記現像剤担持体と前記像担持体とが非接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を前記現像剤によって現像することを特徴とする現像装置。 - 現像剤を担持するための現像剤担持体であって、
像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、
前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を有する現像剤担持体を備え、
該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置において、
前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近く、
前記現像剤担持体は、中空のローラの前記長手方向両端部に中実の軸部材を嵌め込んで形成されており、
前記現像剤担持体は、切削及び研磨の少なくともどちらか一方が行われることにより製造され、
前記現像剤担持体に該現像剤担持体の長手方向に沿って当接する当接部材を有し、前記現像剤担持体は、該現像剤担持体の長手方向両端部で支持されており、前記当接部材により前記現像剤担持体の長手方向に沿って当接されており、
前記当接部材は、前記像担持体に向けて前記現像剤担持体を押圧し、
前記当接部材は、前記現像剤担持体に現像剤を供給するための現像剤供給部材であり、
前記現像剤担持体は、金属製であり、
前記現像剤担持体と前記像担持体とが非接触状態で、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を前記現像剤によって現像することを特徴とする現像装置。 - 潜像を担持するための像担持体と、
現像剤を担持するための現像剤担持体であって、前記像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を備えた現像剤担持体と、
を有し、
該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置を備えた画像形成装置において、
前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近いことを特徴とする画像形成装置。 - コンピュータ本体、コンピュータ本体に接続可能な表示装置、及び、コンピュータ本体に接続可能な画像形成装置であって、潜像を担持するための像担持体と、現像剤を担持するための現像剤担持体であって、前記像担持体上の潜像担持可能領域に対向する対向領域と、前記現像剤担持体の長手方向端部において中実である中実部と、を備えた現像剤担持体と、を有し、該現像剤担持体に担持された現像剤によって、前記潜像担持可能領域に担持された潜像を現像する現像装置を備えた画像形成装置であって、前記中実部の前記長手方向中央寄りの端の位置は、前記長手方向における前記対向領域の端の位置よりも、前記長手方向中央に近い画像形成装置、を具備することを特徴とするコンピュータシステム。
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|---|---|---|---|---|
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