JP2004169385A - 建物壁構造およびカーテンウォール - Google Patents

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Abstract

【課題】意匠性、軽量性、断熱性、耐火性、透湿性および耐久性に優れた建物壁構造およびカーテンウォールの提供。
【解決手段】本発明の建物壁構造10は、建物躯体20に固定された枠体21、22 の室外側にガラス板50を配置するととともに、同じく室内側に表面凹凸模様61を有するALCパネル60を配置したことを特徴とし、また本発明のカーテンウォールは、ガラス板と表面凹凸模様を有するALCパネルとが金属枠体内に並置固定されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物壁構造およびカーテンウォールの改良に関するものであり、さらに詳しくは、意匠性、軽量性、断熱性、耐火性、透湿性および耐久性に優れた建物壁構造およびカーテンウォールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
軽量気泡コンクリートパネル(以下、ALCパネルと呼ぶ)は、珪酸カルシウム板、中空パネルおよびPC板などのコンクリート系パネルと違って、内部に気孔を有する多孔質構造となっている。
このため軽量性および断熱性に優れており、これらの特性を生かして建物壁構造用素材、例えば建物の内外壁用パネルや屋根パネルなどとして広く使用されている。
【0003】
また、コンクリート系パネルを鉄骨梁などの建物躯体に取付ける方法としては、(1)建物躯体に固定された枠体にコンクリート系パネルを取付け固定する方法、(2)コンクリート系パネルの周縁小口面に金属枠を予め固設したカーテンウォールを建物躯体に取付け固定する方法などが挙げられる。
【0004】
なかでも、カーテンウォールは、アルミ製に代表される金属枠が有する持ち味が新鮮で、さらに柔軟性に富み、耐侯性、耐食性、耐火性、気密性および軽量性などに優れており、高層建築物の外壁などの広い分野に多用されている。
【0005】
そして、このようなカーテンウォールの製法については、従来から種々の検討がなされている。
例えば、コンクリート系パネルの周縁部に金属枠を一体的に設けたプレキャストパネル(特許文献1)、コンクリート系パネルの周縁に嵌合溝を設けてこの嵌合溝に裏面に突出片を有する金属枠を嵌合させた複合パネル(特許文献2)、パネルの外径寸法に応じた金属枠を型枠内に固定してモルタルを注入し一体化したプレキャストパネル(特許文献3)、金属フレームをコンクリート製壁材の成形時の型枠フレームと兼用した建築用壁材(特許文献4)、および金属製枠材の枠内側へ突出する縁取り部を形成してこの縁取り部の自由端をコンクリート内へ埋入した複合パネル建材(特許文献5)などが提案されている。
【0006】
さらに、近年の建築物の多様化や建築技術の進歩に応じて、カーテンウォールは一層の高性能化が要求されるようになった。
例えば、新規なデザインからなる意匠性および気密性などの改善を目的としたカーテンウォールとして、金属枠体内にガラス板とコンクリート系パネルとを並置固定した複合カーテンウォール(特許文献6)、(特許文献7)が提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特開昭60−10042号公報
【特許文献2】
特開昭60−10043号公報
【特許文献3】
特開昭60−8011号公報
【特許文献4】
特開平6−65985号公報
【特許文献5】
特開平8−232395号公報
【特許文献6】
特開昭60−141942号公報
【特許文献7】
特開平2−171448号公報
【0008】
しかし、上記従来の複合カーテンウォールにおいては、耐火性能を有するコンクリート系パネルとして珪酸カルシウム板が採用されていたために、次のような欠点を有していた。
【0009】
珪酸カルシウム板は抄造により製造されて多量の水分を含んでいるため、厚さ50mm以上の厚物パネルを当初から製造しようとしても、完成したパネルに大きなソリを発生したり、パネルの全体重量が増加して軽量化が図られないという問題があった。
そのため、通常製造される20〜35mmの薄物パネルを複数枚張り合わせて厚物パネルを形成することが検討されたが、前記ソリや重量増加の問題は解決されなかった。
そして、このパネルの大きなソリは、金属枠を変形させて隣接するカーテンウォールとの間の目地部のシーリングに亀裂を発生させていた。
さらに、これらの不具合は雨水の止水性に悪影響を与えるばかりか、経年することによりその問題がより顕著となり、カーテンウォールおよび建物全体の耐久性を大きく阻害する要因となっていた。
【0010】
また、珪酸カルシウム板は吸湿能力が高すぎてソリが発生し易いため、実際の施工現場では板表面に吸湿防止用塗装が塗布された珪酸カルシウム板が採用されていた。
そして、この塗装された珪酸カルシウム板は、建物に取付けられて日射あるいは外気温により加熱される。すると、珪酸カルシウム板内部の水分が表面から蒸発しようとして、塗膜を浮き上がらせたり、ひび割れ、剥離などを生じさせていた。
さらに、ガラス板が室外側に設けられた複合構造であると、それらの間に挟まれた空間が密閉状態となっているため、珪酸カルシウム板がより暖められることになり、前記不具合の発生が助長されるとともに、蒸発した水蒸気がガラス板の内側に結露して、カーテンウォールの景観およびその品質、耐久性を著しく阻害していた。
【0011】
また、珪酸カルシウム板は平坦なパネルとして耐火認定を受けている。
このため、その意匠性を改良しようとして、表面に深さが10mm以上の溝を切削加工すると、十分な耐火性能が得られなくなってしまう。
このため珪酸カルシウム板は、塗装による画一的な外観意匠しか設けることができないというデザイン上の制約条件を有していた。
【0012】
一方、ALCパネルは内部に多数の気孔を有しているため、通気性に優れた多孔質材料であり、空気中の湿気の吸放湿および透湿性を有している。
しかし、直接風雨や炭酸ガスその他の薬剤にさらされる部位への使用は、その表面を耐候性の仕上げ塗剤などで処理する必要があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものであり、本発明の目的は、意匠性、軽量性、断熱性、耐火性、透湿性および耐久性に優れた建物壁構造およびカーテンウォールを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、建物躯体に固定された枠体の室外側にガラス板を配置するとともに、同じく室内側に表面凹凸模様を有するALCパネルを配置した建物壁構造とした。
【0015】
また、ガラス板と表面凹凸模様を有するALCパネルとが金属枠体内に並置固定されているカーテンウォールとした。
【0016】
なお、本発明の建物壁構造およびカーテンウォールに共通して、下記の(1)および(2)がいずれも好ましい条件として挙げられ、これらの条件を適用した場合には、さらに優れた効果を発揮する。
【0017】
(1)前記表面凹凸模様が切削加工による溝模様および/または割壊加工による割石調模様であること。
(2)前記ALCパネルの表面に透湿性塗料が塗布されていること。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の建物壁構造およびカーテンウォールについて詳述する。
【0019】
図1は本発明の建物壁構造の一例を示す分解斜視図、図2は同じくカーテンウォールの一例を示す分解斜視図である。
【0020】
図1に示したように、本発明に係る建物壁構造10は、建物躯体20に固定された枠体21、22の室外側にガラス板50を配置するとともに、同じく室内側に表面凹凸模様61を有するALCパネル60を配置したことを主要な構成要件としている。
【0021】
また、本発明に係るカーテンウォール30は、ガラス板50と表面凹凸模様61を有するALCパネル60とが金属枠体40内に並置固定されていることを主要な構成要件としている。
【0022】
図1に示した建物壁構造10にすると、室外側がガラス板50で覆われるため、ALCパネル60は直接風雨や炭酸ガスなどの薬剤にさらされることがなくなるとともに、気孔の吸放湿による調湿効果あるいは遮音効果が十分に発現されるようになる。
したがって、ALCパネル60表面の加熱による水蒸気は室内側へ抜け出ることが可能となる。
これにより、ALCパネル60の表面に透湿性塗料が塗布されていても、塗料の浮きや剥離を生じさせないとともに、空気中の湿気がALCパネル60に吸湿されてガラス板50の表面に結露が生じることがなくなり、カーテンウォールの景観および耐久性を向上させる。
【0023】
また、図2に示したカーテンウォール30においても、上記と同様の効果を呈するとともに、ALCパネル60はソリが生じない。
そのため、従来のカーテンウォールと違って、金属枠体40が変形することがなく、軽量性および耐久性が一層改善されるという効果が得られる。
【0024】
本発明のカーテンウォール30は、図2に示すように、ガラス板50と表面凹凸模様61を有するALCパネル60とが金属枠体40内に並置固定されている。
ALCパネル60およびガラス板50は、金属枠体40の内側に設けられた室内側嵌合溝41、室外側嵌合溝42に嵌入されて、各々の表面が離隔して平行となるように配置されている。
ALCパネル60は、複数のALCパネルの小口面を接着して大型化した集成パネルを使用しても良い。その際に、集成パネルの外周に囲枠を取付けておくと、一体化したパネルの取り扱いが容易になり、さらに、金属枠体40の室内側嵌合溝41にALCパネル60を嵌入させるときのパネル角部の欠けをなくすことができて好ましい。
さらに、この囲枠と金属枠体40の嵌合溝41とのギャップを2〜3mmに設定しておくことにより、容易に嵌入できるとともに嵌入後のガタつきも少なくなり望ましい。
囲枠の材質は鉄またはアルミが好ましく、また金属枠体40と囲枠との間にクッション材を介在させておくと、パネルのガタつきがなくなり望ましい。
【0025】
また、本発明のカーテンウォール30は、次のような構造としても良い。
すなわち、ALCパネル60に埋設された補強鉄筋に固定されている複数のアンカー部材(図示せず)と、金属枠体40とがボルト等の係止部材により緊結されており、さらに、ALCパネル60と金属枠体40との間にモルタル材が充填されている。
この構造により、金属枠体40の変形および、それによるALCパネル60の亀裂発生がなくなり、カーテンウォール30自体の耐久性が一層高められる。
【0026】
本発明の建物壁構造およびカーテンウォールに共通して、ALCパネル60の厚みは35〜150mmが好ましく、特に35〜50mmの範囲が軽量性、断熱性、透湿性の面で望ましい。
また、ガラス板50の厚みは6〜19mmの範囲が好ましく、特に6〜15mmであると強度および透過性などの面で望ましい。
さらに、ガラス板50とALCパネル60との間隔を45〜250mmにすると外観の意匠性に優れるとともに、それらの間の空間が十分に広く保たれるため、結露がより生じにくくなる。さらに、その間隔が45〜220mmであると最も好適である。
【0027】
本発明で使用するガラス板50の種類は特に制限はなく、熱線吸収ガラス、熱線反射板ガラス、高性能熱線反射板ガラス、複層ガラス、強化ガラス、電磁波遮蔽ガラスおよび合わせガラスなどを、用途に応じて適宜選択使用することができる。
【0028】
本発明の建物壁構造およびカーテンウォールは、その意匠性を高めるために、少なくともガラス板50に対向するALCパネル60の表面に表面凹凸模様61を設ける。
また、その表面凹凸模様61は、切削加工による溝模様および/または割壊加工による割石調模様が好ましい。
切削する溝等の深さは、パネル厚が35mm付近では3〜8mm、パネル厚が50mm付近では5〜11mm、パネル厚が75mm以上では10〜35mmであると、意匠模様のコントラストが明瞭となり好ましい。
さらに、パネル厚が50mm付近では7〜10mmがより好ましく、また、パネル厚100mm以上では溝深さを50mmまで設けることができて、より好ましい十分な意匠性が得られるようになる。
【0029】
この溝模様および割石調模様の具体例としては、図3(a)〜(l)に示したような断面形状の模様を例示することができる。
さらに、これらの模様を適宜組み合わせることにより、格子模様、斜線模様、積煉瓦模様、凹凸模様、山谷模様および千鳥模様などの新規なデザインを表出することも可能である。
【0030】
図3において、(a)〜(d)は、通常の切削加工により形成した溝模様を示し、(e)〜(l)は割壊加工により形成した割石調模様を示す。
割石調模様は、模様面にALCパネル60の気孔が露出することになるため、吸湿性および透湿性が一層優れたものとなる。
また、溝模様と割石模様とを組み合わせることにより、優れた表面凹凸意匠模様が得られる。
割壊加工による割石調模様の形成は、例えば特開平6−155437号公報(特許文献8)および特開2001−138320号公報(特許文献9)などに記載される加工装置および加工方法により形成される。
【0031】
【特許文献8】
特開平6−155437号公報
【特許文献9】
特開2001−138320号公報
【0032】
なお、ALCパネル60表面の切削加工による溝模様および/または割壊加工による割石調模様は、少なくともガラス板50に対向して室外側から見えるパネル表面に設ける。
また、ALCパネル60の室内側の面にも併せて設けることが可能であり、これにより室内側からも表面凹凸模様の意匠を楽しむことが可能となる。
【0033】
また、本発明の建物壁構造10およびカーテンウォール30は、ALCパネル60の表面に透湿性塗料が塗布されていると、ALCパネル60表面に水に溶解した炭酸ガスが接触することにより炭酸カルシウムが生成されて、パネル表面に亀裂を発生するという不具合が解消されるとともに、透湿性も十分に維持されて望ましい。
さらに、透湿性塗料として撥水性を有するものを使用すると、雨水の侵入によるALCパネル60の劣化を効果的に防止することが可能となる。
【0034】
本発明で使用することができる透湿性塗料としては、シリコーン系またはシラン系の撥水剤をアルコール系溶剤に溶解したアルコール溶剤系撥水剤および植物系油脂を主成分とするものが挙げられる。
この透湿性塗料は着色のための顔料や染料を含んでいてもよい。
また、植物系油脂としては、亜麻仁油、向日葵油、大豆油、アザミ油、椰子油、ユーカリ油、カルナバワックス、カンデリラワックスなどを主成分とし、溶剤としてアルコール系溶剤を使用したものが、揮発性有害物質の発生がないことから好ましく使用される。
【0035】
透湿性塗料による塗膜の厚みは、数十μm〜数mmの範囲であることが望ましく、厚みを必要以上に厚くした場合には、透湿性の低下を招くことになる。
【0036】
図2に示すカーテンウォール30は、例えば、次のようにして製造される。
まず、補強鉄筋が配設された型枠内に、ケイ酸質および石灰質原料を主成分とするALC原料スラリーを打設する。
そして、水和により形成された半硬化体をパネル形状に切断したのちオートクレーブ養生により本硬化させて、補強鉄筋が埋設されたALCパネルを製造する。
さらに、得られたALCパネル表面に、切削または割壊の加工を施して表面凹凸模様を形成する。
【0037】
金属枠体40の開放させた一辺側から室内側嵌合溝41に沿って、表面凹凸模様を有するALCパネル60を嵌入させて金属枠体40内に設置する。
また、同様にガラス板50を金属枠体40の室外側嵌合溝42に嵌入させて金属枠体40内に設置する。
そして、金属枠体40の開放していた一辺側の枠片を取付けて四方枠を完成させて、ALCパネル60およびガラス50を金属枠体40内に固定する。
【0038】
また、本発明のカーテンウォールにおいて、金属枠体をパネル内部に埋設されたアンカー部材に緊結させたものは、下記の方法により製造することができる。
まず、アンカー部材が溶接固定された補強鉄筋を型枠内に配設し、ケイ酸質及び石灰質原料を主成分とするALC原材スラリーをその型枠内に打設する。
そして、水和により形成された半硬化体をパネル形状に切断したのちオートクレーブ養生させて、補強鉄筋およびアンカー部材が埋設されたALCパネルを製造する。
さらに、得られたALCパネル表面に、切削または割壊の加工を施して表面凹凸模様を形成する。
【0039】
次に、この表面凹凸模様を有するALCパネルを金属枠体内に配置して、その小口面に開口したアンカー部材の係止部に係止部材(ボルト)を差込み締付けて金属枠体にALCパネルを固定する。
【0040】
そして、金属枠体とALCパネルとの間の隙間にモルタル材を注入し、これを硬化させた後、モルタル材の不要部分をカットする。
なお、必要に応じてALCパネルの小口面にモルタル材との付着性を改良するためのプライマを塗布したり、金属枠体とALCパネルとの間の隙間にウレタン製のバックアップ材を詰めたりすることも可能である。
【0041】
次に、金属枠体の室外側にガラス板を嵌め込み、パッキング材などを介して金属枠体とガラス板とを固定することにより、本発明のカーテンウォールが完成する。
【0042】
このようにして得られる本発明のカーテンウォールによれば、強度、剛性が向上してALCパネルが金属枠体内でがたつくことがない。
さらに、ALCパネルに埋設された補強鉄筋と金属枠体とがアンカー部材を介して緊結されているため、金属枠体の変形およびそれによるALCパネルやモルタル材充填部における亀裂発生がなくなり、カーテンウォールの耐久性が著しく改善される。
すなわち、建築材料としての耐久性を向上させるとともに、意匠性、軽量性、断熱性、耐火性および吸放湿性、透湿性が改良される。
【0043】
【実施例】
次に、実施例により本発明の構成・効果をさらに説明する。
【実施例1】
図2に示すカーテンウォール30は、ガラス板50と表面凹凸模様を有するALCパネル60とが金属枠体40内に並置固定されている。
ALCパネル60は内部にラス網が埋設された厚さ50mm、長さ1500mm、幅600mmの薄形ALCパネルである。
また、ガラス板50は厚さ8mm、長さ1500mm、幅600mmである。
ALCパネル60の表面には、表面凹凸模様61として幅22mm、深さ10mmの複数の凹溝模様が形成されている。
【0044】
また、金属枠体40は材質がアルミであり、その内側にはALCパネル60およびガラス板50が嵌入できるように、2本の嵌合溝41が平行に枠に沿って形成されている。
そして、ALCパネル60は、その凹凸模様が形成されている表面をガラス板50に対向させて、金属枠体40の室内側嵌合溝41に嵌入して固定されている。
また、ガラス板50は金属枠体40内側の室外側嵌合溝42に嵌入して固定されている。
これにより、ALCパネル60とガラス板50とは、各々の表面が平行に50mm離隔された状態で金属枠体40の内部に配置されている。
【0045】
また、金属枠体をALCパネルの内部に埋設されたアンカー部材に係止固定させたカーテンウォールの、実施例を次に示す。
【実施例2】
補強鉄筋が縦/横方向にそれぞれ4本/6本埋設され、かつそれぞれの短辺小口面にアンカー部材の係止部がひとつづつ開口している。
そして、長辺小口面にはアンカー部材の係止部がそれぞれ三つづつ開口している。
それらのアンカー部材は前記補強鉄筋に溶接固定されてALCパネル(厚さ100mm、長さ2000mm、幅600mm)内に埋設されている。
さらに、ALCパネルの室外側表面には、深さ10mm、幅22mmの切削溝からなる凹溝模様が50mm間隔で施されている。
また、パネル表面に透湿性塗料(菊水化学工業社製アルコート)の塗膜厚が500μm〜1mmとなるように塗布されている。
このALCパネルの各小口面にアルミ製の金属枠体が嵌め込まれ、さらに金属枠体の外側から各アンカー部材の係止部にボルトが差込まれて、金属枠体がALCパネルに固定されている。
【0046】
金属枠体とALCパネルとの間の隙間にはモルタル材が注入されている。
さらに、金属枠体の室外側にガラス板(厚さ8mm、長さ2000mm、幅600mm)が、パッキンを介して嵌め込まれて金属枠体に固定されている。
ALCパネル表面とガラス板表面との離隔寸法は50mmとした。
【0047】
これらのカーテンウォールを、鉄骨梁上に壁材として取付け固定し、その耐久性を評価した。
その結果、一年経過後でも金属枠体の変形およびそれによるALCパネルやモルタル材充填部での亀裂が全く発生することなく、隣接パネル間シーリング部も良好に維持されており、優れた耐久性を発揮することが確認された。
しかも、外気温度と室内温度の相違にもかかわらず、ガラス板に結露を生じることがなく、ガラス板を介して斬新なデザイン性を有するALCパネルの表面外観を楽しむことができた。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の建物壁構造およびカーテンウォールによれば、意匠性、軽量性、断熱性、耐火性、透湿性および耐久性が均衡して優れるという効果を奏する。
また、建築物に対して新規かつ斬新な意匠デザインを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の建物壁構造の一実施例を示す分解斜視図。
【図2】図2は同じくカーテンウォールの一実施例を示す分解斜視図。
【図3】図3(a)〜(l)は溝模様および割石調模様の代表例を示す断面図。
【符号の説明】
10 建物壁構造
20 建物躯体
21 枠体
22 枠体
30 カーテンウォール
40 金属枠体
41 室内側嵌合溝
42 室外側嵌合溝
50 ガラス板
60 ALCパネル
61 表面凹凸模様

Claims (6)

  1. 建物躯体に固定された枠体の室外側にガラス板を配置するとともに、同じく室内側に表面凹凸模様を有する軽量気泡コンクリートパネルを配置したことを特徴とする建物壁構造。
  2. 前記表面凹凸模様が、切削加工による溝模様および/または割壊加工による割石調模様であることを特徴とする請求項1記載の建物壁構造。
  3. 前記軽量気泡コンクリートパネルの表面に透湿性塗料が塗布されていることを特徴とする請求項1または2記載の建物壁構造。
  4. ガラス板と表面凹凸模様を有する軽量気泡コンクリートパネルとが金属枠体内に並置固定されていることを特徴とするカーテンウォール。
  5. 前記表面凹凸模様が、切削加工による溝模様および/または割壊加工による割石調模様であることを特徴とする請求項4記載のカーテンウォール。
  6. 前記軽量気泡コンクリートパネルの表面に透湿性塗料が塗布されていることを特徴とする請求項4または5記載のカーテンウォール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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