JP2004168365A - Metal sheet for container and method for manufacturing the same - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a metal sheet for a container which has good moldability and adhesive properties in a can manufacturing process and is excellent in appearance of the outer face of a can after retort processing, impact resistance after the content is filled, and taking-out properties of the content, and a method for manufacturing it. <P>SOLUTION: A film A with a contact angle of the film to water of 70-120° after lamination, and a film B with a crystallization temperature of the film of ≤120°C or ≥130°C after lamination, are films comprising polyesters as main components. After a container is molded, the surface of the metal sheet being the inner face side of the container is laminated with the film A, and the opposite face is laminated with the film B. When the metal sheet for the container is manufactured, lamination is performed under conditions where the temperature of an interface where the film is brought into contact with the metal sheet is elevated at the melting point or higher of the film for 1-20msec., and the degree of cleaning in the atmosphere is ≤10,000. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、食品缶詰の缶胴および蓋に用いられるフィルムラミネート金属板とその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、製缶工程での成形性および密着性が良好であり、レトルト処理後の缶外面の外観、内容物充填後の耐衝撃性および内容物取り出し性に優れる容器用金属板とその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
【特許文献１】特開２００１−３２８２０４号公報
【０００３】
従来、容器用金属缶は金属板に塗装が施されていた。塗装工程は複雑で生産性が低いばかりでなく、多量の溶剤を排出する問題がある。これらの問題を解決するため、熱可塑性樹脂フィルムを加熱した金属板に積層する方法が数多く提案されている。
【０００４】
ラミネート金属板を食品缶詰用途に使用する場合、缶内面側は内容物が容器内面に強固に付着し、内容物を取り出し難いという問題がある。これに対し、フィルムにワックスを添加する方法（特許文献１）が提案されているが、ワックスの融点が低いため、ラミネート鋼板の製造時にロールにワックスが堆積し生産性が低下すること、内容物充填後のレトルト処理でワックスが溶融し内容物に溶出し味覚を損ねること、ワックスが溶出した後も内容物取り出し性を確保するためにフィルムへのワックス添加量が多くなり経済的でないこと等の問題がある。
また、缶外面側はレトルト処理でフィルムが局部的に結晶化し、表面外観を損ねるという問題があるが、これに対しては改善する方法がこれまで提案されていない。
【０００５】
【発明が改善しようとする課題】
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決することにあり、内容物の取り出し易さと表面外観を確保するとともに、容器加工に要求される成形性、密着性、耐衝撃性を兼ね備え容器用金属板とその製造方法を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明の要旨は以下のとおりである。
（１）ポリエステルを主成分とするフィルムであって、ラミネート後のフィルムの水との接触角が７０°〜１２０°であるフィルムをフィルムＡ、ポリエステルを主成分とするフィルムであって、ラミネート後のフィルムの結晶化温度が１２０℃以下であるフィルムをフィルムＢとしたとき、容器成形後に容器内面側になる金属板の表面にフィルムＡ、反対面にフィルムＢをラミネートしたことを特徴とする容器用金属板。
【０００７】
（２）ポリエステルを主成分とするフィルムであって、ラミネート後のフィルムの水との接触角が７０°〜１２０°であるフィルムをフィルムＡ、ポリエステルを主成分とするフィルムであって、ラミネート後のフィルムの結晶化温度が１３０℃以上であるフィルムをフィルムＢとしたとき、容器成形後に容器内面側になる金属板の表面にフィルムＡ、反対面にフィルムＢをラミネートしたことを特徴とする容器用金属板。
【０００８】
（３）フィルムＢを構成するポリエステル単位の５〜８０モル％がブチレンテレフタレートであることを特徴とする（１）に記載の容器用金属板。
【０００９】
（４）フィルムＢが２層以上の構成からなる積層フィルムであって、ラミネート後に最上層となる層を構成するポリエステル単位の８０モル％以上がエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレート単位であることを特徴とする（１）、（３）のいずれかに記載の容器用金属板。
【００１０】
（５）フィルムＢを構成するポリエステル単位の９０モル％以上がエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレート単位であることを特徴とする（２）に記載の容器用金属板。
【００１１】
（６）フィルムＢの少なくとも１層に着色剤を添加することを特徴とする （１）〜（５）のいずれかに記載の容器用金属板。
【００１２】
（７）フィルムＡが質量比で０．０１〜２．０％のワックスを含有することを特徴とする（１）〜（６）のいずれかに記載の容器用金属板。
【００１３】
（８）ワックス成分としてポリエチレンワックスを含有することを特徴とする（７）に記載の容器用金属板。
【００１４】
（９）フィルムＡが少なくとも２層以上から構成され、内容物と接触する最上層にのみ、質量比で０．０１〜２．０％のワックスを含有することを特徴とする（１）〜（８）のいずれかに記載の容器用金属板。
【００１５】
（１０）（９）記載の最上層を構成するポリエステル単位の８０モル％以上がエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレ−ト単位であることを特徴とする容器用金属板。
【００１６】
（１１）（１）〜（１０）のいずれかの項に記載の容器用金属板を製造するにあたり、フィルムを金属板にラミネートする際に、フィルムの金属板に接する界面の温度が、そのフィルムの融点以上になる時間を１〜２０ｍｓｅｃ、雰囲気のクリーン度を１００００以下とすることを特徴とする容器用金属板の製造方法。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内容について詳細に説明する。
本発明の容器用金属板は樹脂フィルム（フィルムＡ、フィルムＢ）としてポリエステルを主成分とするフィルムを使用する。ポリエステルとは、ジカルボン酸成分とグリコール成分からなるポリマであり、ジカルボン酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、５−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、ｐ−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げることができる。なかでもこれらのジカルボン酸成分のうち、テレフタル酸が耐熱性、味特性の点から好ましい。
【００１８】
一方、グリコール成分としては、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の指環族グリコール、ビスフェノールＡ、ビスフェノールＳ等の芳香族グリコール等が挙げられる。なかでもこれらのグリコール成分のうちエチレングリコールが好ましい。なお、これらのジカルボン酸成分、グリコール成分は２種以上を併用してもよい。
また、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパン等の多官能化合物を共重合してもよい。
【００１９】
本発明において、使用するポリエステル中に含有されるアンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物から任意に選択される金属化合物の金属元素量は耐熱性、味特性の点で、質量比でポリエステル樹脂に対して０．０１ｐｐｍ以上１０００ｐｐｍ未満とすることが好ましく、さらに好ましくは０．０５ｐｐｍ以上８００ｐｐｍ未満、特に好ましくは０．１ｐｐｍ以上５００ｐｐｍ未満である。
【００２０】
主としてゲルマニウム化合物が含有されていると、製缶工程で乾燥、レトルト処理などの高温熱履歴を受けた後の味特性が良好となるので好ましい。また、主としてアンチモン化合物を含有すると、副生成するジエチレングリコール量が低減でき耐熱性が良好となるので好ましい。また、熱安定化剤として、質量比でポリエステル樹脂に対しリン化合物を１０〜２００ｐｐｍ、好ましくは１５〜１００ｐｐｍ加えてもよい。リン化合物としては、リン酸や亜リン酸化合物などがあげられるが、特に限定するものではない。
【００２１】
また、ポリエステルには、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料、染料、帯電防止剤および結晶角剤等を配合できる。酸化防止剤としてはビタミンＥが缶詰内容物の保存性の点から好ましい。
【００２２】
以上よりなるポリエステルは、引張強度・弾性率・衝撃強度等の機械特性に優れるとともに極性を有するため、これを主成分とすることでフィルムの密着性・成形性を容器加工に耐えうるレベルまで向上させるとともに容器加工後の耐衝撃性を付与させることも可能となる。
【００２３】
また本発明では、容器成形後に容器内面側になるフィルム（フィルムＡ）は内容物の非付着性と離型性の点から、ラミネート後の水との接触角が７０°〜１２０°であることが必要であり、８０°〜１００°が好ましい。接触角が７０°未満では非付着性と離型性が劣るが、１２０°超でも滑りすぎにより、フィルムの巻取性、加工性が劣ったり、ラミネートでの圧着が安定しない問題を生じる。
【００２４】
本発明において、水との接触角をかかる範囲とするためには、ワックス化合物を０．０１〜２．０％添加することが好ましい。添加するワックス成分としては、有機・無機滑剤が使用可能であるが、滑剤の融点が低過ぎると、ラミネート時の熱でワックスが溶融し、溶融したワックスがロールに付着する等でラミネートの生産性を低下させるだけでなく、内容物充填後の殺菌のためのレトルト処理でワックスが内容物に溶出し易くなり、レトルト処理後に非付着性と離型性を確保するためのワックス添加量を多くする必要を生じ、経済的でない。この様な問題を生じないワックスとして、ポリエチレンワックスが好適である。ポリエチレンワックスの中でも密度が０．９３ｇ／ｃｍ^３ 以上のものが融点が高く添加量を少なく出来るため好ましい。
【００２５】
なお、前記ポリエチレンワックスを添加したポリエステルフィルムは、ポリエステルに所定量のワックスを配合した後、通常の製膜法により製造できる。フィルムＡの構成としては、単層、複層の如何を問わないが、複層構造とした場合は、内容物と接する最上層にワックスが添加されている必要があり、経済性の点から最上層のみワックスが添加されていることが好ましい。また、最上層を構成するポリエステル単位の８０モル％以上をエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレート単位とすることが優れた耐衝撃性を得るために好ましく、更にはラミネート後の最上層の複屈折が０．０８〜０．１８であることが望ましい。
【００２６】
次に、本発明では、容器成形後に容器外面側になるフィルム（フィルムＢ）はレトルト処理後に良好な表面外観を得るため、ラミネート後のフィルムの結晶化温度が１２０℃以下または１３０℃以上であることが必要である。缶詰の内容物充填後の殺菌処理として行われるレトルト処理時に、缶詰は１２０〜１３０℃の湿熱状態に約１〜２時間放置される。この時、ポリエステルフィルムは局部的に結晶化し、球晶を生成することで不透明部を生じる。その結果、透明部と不透明部がまだら状に生成し、表面外観を著しく損ねる。この現象を改善するためには、レトルト処理時にフィルムを均一に結晶化させるか、結晶化させないことが必要であり、前者を実現するためにはラミネート後のフィルムの結晶化温度を１２０℃以下にする必要があり、後者はラミネート後のフィルムの結晶化温度を１３０℃以上にする必要がある。
【００２７】
本発明において、ラミネート後のフィルムの結晶化温度を１２０℃以下にするためには、フィルムＢを構成するポリエステル単位の５〜８０モル％をブチレンテレフタレートとすることが好適である。ブチレンテレフタレートは結晶化温度が低いことを特徴とするポリエステルであるが、反面結晶化し易く、ポリエステル単位の１００％がブチレンテレフタレートではラミネート後のフィルムの成形性が劣る欠点がある。本発明者らは、種々の検討を重ねた結果、ポリエステル単位の５〜８０モル％、更に好ましくは３０〜７０％をブチレンテレフタレートとすることで結晶化温度の低下とフィルムの成形性を両立させ得ることを新たに見出した。ブチレンテレフタレートの量は少な過ぎると結晶化温度が十分低下せず、多過ぎてもフィルムの成形性が劣化する。
【００２８】
上記フィルムＢの構成としては、単層、複層の如何を問わないが、複層構造とする場合は、最上層を構成するポリエステル単位の８０モル％以上をエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレート単位とすることが耐傷付き性の点で好ましく、更にはラミネート後の最上層の複屈折が０．０８〜０．１８であることが望ましい。
【００２９】
一方、ラミネート後のフィルムの結晶化温度を１３０℃以上にするためには、フィルムＢを構成するポリエステル単位の９０モル％以上をエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレート単位とすることが好適である。エチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレート単位９０モル％未満だと結晶化温度が１３０℃未満となり、レトルト後の表面外観が劣化する問題を生じる。
【００３０】
本発明のフィルムＡ、フィルムＢのフィルム全体の厚みとしては、薄過ぎると缶詰内容物に対する耐食性が劣り、厚過ぎても経済的でないため、５〜６０μｍであることが望ましく、更には１０〜４０μｍが好ましい。
また、フィルムの金属板と接触する面にプライマ−等の密着層を有しても、何ら問題はない。
【００３１】
食品缶詰用に金属板を用いる場合、意匠性も重要な要求特性となる。現在、消費者の多くに好まれる色調として缶外面側は金色等の光輝色と白色、缶内面側は白色がある。かかる要求を満足するために、フィルムの少なくとも１層に着色剤を添加することができ、着色剤としては顔料と染料がある。
【００３２】
添加する顔料としては無機顔料と有機顔料があるが、後者は一般に隠蔽力が劣り退色しやすいものがあるため、無機顔料が好ましい。無機顔料として具体的には以下のものが使用できる。金属光沢のような光輝色を発色させるためには、アルミニウム粉、ブロンズ粉、亜鉛末等を用いることが望ましい。なかでも、アルミニウム粉は鱗片状のものが容易に得られ、このアルミニウム粉を使用すると、鱗片状のアルミニウム粉がフィルム表面に並行に配列し、光を良く反射し金属光沢に富むため好適である。また、マイカ粉についても、表面処理を行うことで多様な色合いを発色することが可能であるため好適である。例えば、酸化チタンや酸化鉄を被覆し、その被覆量を調整することで、金色、銀色、白色や明彩色等も発色させることが可能である。一般消費者に好まれる色調として、光輝色以外に白色が挙げられ、清潔感を付与する効果がある。白色顔料としては、酸化チタン、酸化華、硫化亜鉛等が好ましい。なかでも、酸化チタンは着色力・隠蔽力が最大であるため好適である。
【００３３】
また、添加する着色剤として、染料は顔料より耐熱性・隠蔽性は劣るが、着色力、透明性に優れる特徴がある。この特徴を生かして、下地金属板の光沢を利用した着色が可能であり、金色・銀色等の光沢色を付与する場合に好適である。具体的には、アゾ系染料、アントラキノン系染料、インジゴ系染料などが使用できる。
【００３４】
フィルムを金属板にラミネートするときの製造法について述べる。本発明では、金属板をフィルムの融点を超える温度で加熱し、その両面に該樹脂フィルムを圧着ロールを用いて接触させラミネート（熱融着）させる方法を用いる。
【００３５】
ラミネートの条件に関しては、本発明に規定するフィルム構造が得られるものであれば特に制限されるものではないが、フィルムを金属板にラミネートする際に、フィルムの金属板に接する界面の温度が、そのフィルムの融点以上になる時間を１〜２０ｍｓｅｃ、雰囲気のクリーン度をクラス１００００以下とすることが好適である。１ｍｓｅｃ未満ではフィルムの金属板への接着が十分でなく、２０ｍｓｅｃを超えると金属板との密着面近傍の分子運動性抑制効果が失われてしまうため、高度な成形性が要求される用途では十分な成形性が得られないおそれがある。また、ラミネート時に雰囲気中の異物が多いとフィルムと金属板の界面に異物が混入し、製缶加工時にフィルム欠陥を生じる原因となるため、雰囲気のクリ−ン度をクラス１００００以下にすることが望ましい。
【００３６】
このようなラミネート条件を達成するためには、高速でのラミネートに加え接着中の冷却も必要である。ラミネート時の加圧は特に規定するものではないが、面圧として１〜３０ｋｇｆ／ｃｍ^２ が好ましい。この値が低過ぎると、融点以上であっても時間が短時間であるため十分な密着力を得難い。また、加圧が大きいとラミネート金属板の性能上は不都合ないものの、ラミネートロールにかかる力が大きく、設備的な強度が必要となり装置の大型化を招くため不経済である。
【００３７】
金属板としては、缶用材料として広く使用されているアルミニウム板や軟鋼板等を用いることができ、特に金属クロムとがクロム水和酸化物からなる表面処理鋼板、所謂ＴＦＳが最適である。ＴＦＳの金属クロム、クロム水和酸化物の付着量については、特に限定するものではないが、加工後の密着性・耐食性の点で、クロム換算で金属クロムは４０〜５００ｍｇ／ｍ^２ 、クロム水和酸化物は８〜２０ｍｇ／ｍ^２ の範囲とすることが望ましい。
【００３８】
【実施例】
以下に本発明の実施例と比較例を述べる。
厚さ０．１８ｍｍのローモ板を、脱脂、酸洗後、クロムめっきを行い、クロムめっき鋼板を製造した。クロムめっきは、無水クロム酸とフッ化物を含むクロムめっき浴でクロムめっき、中間リンス後、無水クロム酸とフッ化物を含む化成処理液で電解した。その際、電解条件を調整して金属クロム付着量とクロム水和酸化物量を、それぞれ１００ｍｇ／ｍ^２ 、１２ｍｇ／ｍ^２ に調整した。フィルムの融点＋３０℃に加熱したクロムめっき鋼板の片面にフィルムＡ（総厚み２０μｍ）、反対面にフィルムＢ（総厚み１２μｍ）をラミネート後、水冷により急冷し、ラミネ−ト鋼板を作製した。
ラミネート後のフィルムの特性は下記の（１）、（２）、また、以上の方法で製造したラミネ−ト金属板の特性は、下記の（３）〜（６）の方法により、測定、評価した。結果を表１に示す。
【００３９】
（１）水との接触角
公知の方法により、測定液として水を使用し、接触角計（協和界面科学（株）製ＣＡ−ＤＴ型）を用いて、水のフィルムに対する静的接触角を求めた。
【００４０】
（２）フィルムの結晶化温度
結晶化温度は示差走査型熱量計（セイコ−電子（株）製ＳＳＣ５３００）を用いて測定した。ラミネート鋼板を５％塩酸水溶液に浸漬し、鋼板を溶解した後、フィルムを窒素フローしたデシケーターに１日間放置し、乾燥しサンプルとした。該サンプル１０ｍｇを１０℃／分の速度で昇温し、結晶化に伴う発熱ピークを結晶化温度とした。
【００４１】
（３）成形性
ラミネート金属板からΦ１６０ｍｍの円板を打ち抜き、２段階の絞り加工で内径８７ｍｍの絞り缶を得た。該絞り缶のフランジ部が幅２．５ｍｍになるようにトリミングし、フィルムの損傷およびフランジ部での剥離を目視観察した。成形性の評点は、成形後にフィルムに損傷、白化等の変色がなく、フランジ部でフィルム剥離がないものを○、前記の観点で１種類でも欠陥があるものを×とした。
【００４２】
（４）内容物取り出し性および表面外観
ラミネート金属板からΦ１６０ｍｍの円板を打ち抜き、２段階の絞り加工で内径８７ｍｍの絞り缶を得た。該絞り缶のフランジ部が幅２．５ｍｍになるようにトリミングし、鮭の切り身を鮭の皮が缶壁と密着するように充填し、蓋を巻き締めた後、レトルト処理（１２５℃×９０分）を行った。その後、蓋を取り外し、缶を逆さまにして内容物を取り出した後に、缶内面を目視観察し内容物取り出し性を評価した。また、目視観察で缶外面部の外観を評価した。
内容物取り出し性の評点は、缶壁に鮭の皮が全く付着してないものが◎、鮭の皮がほとんどが付着してないものが○、鮭の皮の大部分が付着しているものを×とした。
缶外面外観の評点は、フィルムに局部的な白化等の変色が認められないものが○、局部的な変色が認められるものを×とした。
【００４３】
（５）密着性
ラミネート金属板からΦ１６０ｍｍの円板を打ち抜き、２段階の絞り加工で内径８７ｍｍの絞り缶を得た。缶胴部からピール試験用のサンプル（幅１４ｍｍ×長さ５０ｍｍ）を切り出した。切り出したサンプルの缶内面側の長辺側端部からフィルムを一部剥離し、引張試験機で剥離した部分のフィルムを引張速度２０ｍｍ／分で１８０°ピール剥離試験を行い、密着力を評価した。
密着力の評点は、１．０ｋｇｆ／１４ｍｍ以上が◎、０．２ｋｇｆ／１４ｍｍ以上１．０ｋｇｆ／１４ｍｍ未満が○、０．２ｋｇｆ／１４ｍｍ未満を×とした。
【００４４】
（６）耐衝撃性
ラミネート金属板からΦ１６０ｍｍの円板を打ち抜き、２段階の絞り加工で内径８７ｍｍの絞り缶を得た。缶胴部から耐衝撃性試験用のサンプル（幅５０ｍｍ×長さ５０ｍｍ）を切り出した。デュポン衝撃試験機を用い、缶内面側のフィルム面と厚さ５ｍｍのシリコンゴムを合わせ、缶外面側になるフィルム面に先端径が１６ｍｍのポンチを乗せ、１ｋｇの重りを４０ｍｍの高さから落下させることで衝撃試験を行った。試験片の端面を蜜蝋でシールし絶縁した後、試験片とステンレス板を０．１％の界面活性剤を含む０．６％食塩水に浸漬し、試験片とステンレス板間に６Ｖの電圧を印加し、４秒後の電流値を読み取った。
耐衝撃性の評点は、０．０１ｍＡ未満が◎、０．０１ｍＡ以上１ｍＡ未満が○、１ｍＡ以上を×とした。
【００４５】
【表１】

【００４６】
【発明の効果】
本発明にかかる金属板は、内容物の取り出し易さ、表面外観、成形性、密着性、耐衝撃性に優れており、絞り加工等を行う容器用素材、特に食品容器用素材として好適である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention mainly relates to a film-laminated metal plate used for a can body and a lid of a food can and a method for producing the same. More specifically, a metal plate for a container, which has good moldability and adhesion in the can making process, and has excellent appearance of the outer surface of the can after retort treatment, excellent impact resistance after filling the contents, and retrievability of the contents, and its production. It is about the method.
[0002]
[Prior art]
[Patent Document 1] Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-328204
Conventionally, metal cans for containers have been coated on a metal plate. The coating process is not only complicated and has low productivity, but also has a problem of discharging a large amount of solvent. In order to solve these problems, many methods have been proposed for laminating a thermoplastic resin film on a heated metal plate.
[0004]
When the laminated metal plate is used for food canning, there is a problem that the contents are firmly adhered to the inner surface of the container on the inner surface side of the can, and it is difficult to take out the contents. On the other hand, a method of adding a wax to a film (Patent Document 1) has been proposed. However, since the melting point of the wax is low, the wax is deposited on a roll during the production of a laminated steel sheet, and the productivity is reduced. The wax melts in the retort treatment after filling and elutes in the contents to impair the taste, and even after the wax elutes, the amount of wax added to the film is large and it is not economical to ensure the contents can be taken out. There's a problem.
On the outer surface side of the can, there is a problem that the film is locally crystallized by the retort treatment and the surface appearance is impaired. However, no improvement method has been proposed so far.
[0005]
[Problems to be improved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned problems of the prior art, and to ensure the ease of taking out the contents and the surface appearance, and at the same time, provide the moldability, adhesion, and impact resistance required for container processing. An object of the present invention is to provide a container metal plate and a method for manufacturing the same.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
That is, the gist of the present invention is as follows.
(1) Film A, which is a film containing polyester as a main component and whose contact angle with water of the film after lamination is 70 ° to 120 ° is a film containing polyester as a main component, A film having a crystallization temperature of 120 ° C. or lower as a film B, wherein the film A is laminated on the surface of a metal plate on the inner surface side of the container after the container is formed, and the film B is laminated on the opposite surface. Metal plate.
[0007]
(2) Film A, which is a film containing polyester as a main component and having a contact angle of 70 ° to 120 ° with water after lamination, is a film containing polyester as a main component, A film having a crystallization temperature of 130 ° C. or higher as a film B, wherein the film A is laminated on the surface of a metal plate on the inner surface side of the container after the container is formed, and the film B is laminated on the opposite surface. Metal plate.
[0008]
(3) The metal plate for a container according to (1), wherein 5 to 80 mol% of the polyester unit constituting the film B is butylene terephthalate.
[0009]
(4) The film B is a laminated film composed of two or more layers, wherein 80 mol% or more of the polyester units constituting the layer to be the uppermost layer after lamination are ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate units. The metal plate for a container according to any one of the above (1) and (3).
[0010]
(5) The metal plate for a container according to (2), wherein 90 mol% or more of the polyester units constituting the film B are ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate units.
[0011]
(6) The metal plate for a container according to any one of (1) to (5), wherein a colorant is added to at least one layer of the film B.
[0012]
(7) The metal plate for a container according to any one of (1) to (6), wherein the film A contains a wax in a mass ratio of 0.01 to 2.0%.
[0013]
(8) The metal plate for a container according to (7), further comprising polyethylene wax as a wax component.
[0014]
(9) The film A is composed of at least two or more layers, and only the uppermost layer that comes into contact with the content contains 0.01 to 2.0% by mass of a wax, which is characterized in that: 8) The metal plate for a container according to any of 8).
[0015]
(10) A metal plate for a container, wherein at least 80 mol% of the polyester units constituting the uppermost layer according to (9) are ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate units.
[0016]
(11) In manufacturing the metal plate for a container according to any one of (1) to (10), when laminating the film on the metal plate, the temperature of the interface in contact with the metal plate of the film is determined by the film temperature. A method for producing a metal plate for a container, wherein the time to reach the melting point of the above is 1 to 20 msec and the cleanness of the atmosphere is 10,000 or less.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the contents of the present invention will be described in detail.
The metal plate for a container of the present invention uses a film mainly composed of polyester as the resin film (film A, film B). Polyester is a polymer composed of a dicarboxylic acid component and a glycol component. Examples of the dicarboxylic acid component include terephthalic acid, isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, diphenyldicarboxylic acid, 5-sodium sulfoisophthalic acid, and aromatics such as phthalic acid. Aliphatic dicarboxylic acids such as dicarboxylic acid, oxalic acid, succinic acid, adipic acid, sebacic acid, dimer acid, maleic acid and fumaric acid; aliphatic dicarboxylic acids such as cyclohexanedicarboxylic acid; oxycarboxylic acids such as p-oxybenzoic acid And the like. Among them, terephthalic acid is preferred among these dicarboxylic acid components from the viewpoint of heat resistance and taste characteristics.
[0018]
On the other hand, examples of the glycol component include aliphatic glycols such as ethylene glycol, propanediol, butanediol, pentanediol, hexanediol, and neopentyl glycol; finger-ring glycols such as cyclohexanedimethanol; and aromatic glycols such as bisphenol A and bisphenol S. Glycol and the like. Of these glycol components, ethylene glycol is preferred. Incidentally, two or more of these dicarboxylic acid components and glycol components may be used in combination.
In addition, a polyfunctional compound such as trimellitic acid, trimesic acid, and trimethylolpropane may be copolymerized as long as the effects of the present invention are not impaired.
[0019]
In the present invention, the amount of the metal element of the metal compound arbitrarily selected from the antimony compound, the germanium compound, and the titanium compound contained in the polyester used is heat resistance, in terms of taste characteristics, with respect to the polyester resin in a mass ratio. The content is preferably 0.01 ppm or more and less than 1000 ppm, more preferably 0.05 ppm or more and less than 800 ppm, and particularly preferably 0.1 ppm or more and less than 500 ppm.
[0020]
When a germanium compound is mainly contained, the taste characteristics after receiving a high-temperature heat history such as drying and retort treatment in the can-making process become favorable, so that it is preferable. Further, it is preferable to mainly contain an antimony compound because the amount of diethylene glycol produced as a by-product can be reduced and the heat resistance can be improved. Further, as a heat stabilizer, a phosphorus compound may be added to the polyester resin in a mass ratio of 10 to 200 ppm, preferably 15 to 100 ppm. Examples of the phosphorus compound include a phosphoric acid and a phosphorous acid compound, but are not particularly limited.
[0021]
Further, an antioxidant, a heat stabilizer, an ultraviolet absorber, a plasticizer, a pigment, a dye, an antistatic agent, a crystal cornering agent, and the like can be added to the polyester as required. As an antioxidant, vitamin E is preferable from the viewpoint of the storage stability of the canned contents.
[0022]
Polyester consisting of the above is excellent in mechanical properties such as tensile strength, elastic modulus, impact strength, etc. and has polarity, so using it as a main component improves the adhesion and moldability of the film to a level that can withstand container processing In addition, it is possible to impart impact resistance after processing the container.
[0023]
In the present invention, the film (film A) on the inner surface side of the container after forming the container has a contact angle with water after lamination of 70 ° to 120 ° from the viewpoint of the non-adhesiveness of the contents and the releasability. Is required, and 80 ° to 100 ° is preferable. When the contact angle is less than 70 °, the non-adhesiveness and the releasability are inferior. However, when the contact angle exceeds 120 °, too much slippage causes a problem that the film winding property and the processability are inferior and the pressure bonding in the laminate is not stable.
[0024]
In the present invention, in order to keep the contact angle with water in such a range, it is preferable to add 0.01 to 2.0% of a wax compound. Organic or inorganic lubricants can be used as the wax component to be added. However, if the melting point of the lubricant is too low, the wax melts due to heat during lamination, and the molten wax adheres to the roll, resulting in laminating productivity. In addition to lowering the wax content, the wax is easily eluted into the contents by retort treatment for sterilization after filling the contents, and the amount of wax added to ensure non-adhesion and mold release after retort treatment is increased. Creates a need and is not economical. Polyethylene wax is preferred as a wax that does not cause such a problem. Among the polyethylene waxes, those having a density of 0.93 g / cm ³ or more are preferable because they have a high melting point and can be added in a small amount.
[0025]
In addition, the polyester film to which the polyethylene wax is added can be manufactured by mixing a predetermined amount of wax with polyester and then using a usual film forming method. The structure of the film A may be a single layer or a multi-layer. However, in the case of a multi-layer structure, it is necessary to add wax to the uppermost layer in contact with the contents, which is the most economical. Preferably, only the upper layer is added with wax. Further, it is preferable to make ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate units at least 80 mol% of the polyester units constituting the uppermost layer in order to obtain excellent impact resistance. Desirably, it is 0.08 to 0.18.
[0026]
Next, in the present invention, the crystallization temperature of the film after lamination is 120 ° C. or lower or 130 ° C. or higher in order to obtain a good surface appearance after the retort treatment of the film (film B) on the outer surface side of the container after the container is formed. It is necessary. During the retort treatment, which is performed as a sterilization treatment after filling the contents of the can, the can is left in a moist heat state at 120 to 130 ° C. for about 1 to 2 hours. At this time, the polyester film is locally crystallized and generates spherulites, thereby generating opaque portions. As a result, a transparent portion and an opaque portion are formed in a mottled shape, which significantly impairs the surface appearance. In order to improve this phenomenon, it is necessary to uniformly crystallize the film during retort treatment or not to crystallize it. To realize the former, the crystallization temperature of the film after lamination is set to 120 ° C. or less. The latter requires that the crystallization temperature of the film after lamination be 130 ° C. or higher.
[0027]
In the present invention, in order to keep the crystallization temperature of the film after lamination at 120 ° C. or less, it is preferable that 5-80 mol% of the polyester unit constituting the film B is butylene terephthalate. Butylene terephthalate is a polyester characterized by a low crystallization temperature, but is liable to be crystallized on the other hand, and if 100% of the polyester unit is butylene terephthalate, the moldability of the film after lamination is inferior. The present inventors have made various studies and found that 5-80 mol%, more preferably 30-70%, of the polyester unit is made of butylene terephthalate, so that both the reduction of the crystallization temperature and the moldability of the film can be achieved. I have found something new. If the amount of butylene terephthalate is too small, the crystallization temperature will not be sufficiently lowered, and if it is too large, the moldability of the film will deteriorate.
[0028]
The structure of the film B may be a single layer or a multilayer. In the case of a multilayer structure, 80 mol% or more of the polyester unit constituting the uppermost layer is ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate unit. Is preferable from the viewpoint of scratch resistance, and more preferably, the birefringence of the uppermost layer after lamination is 0.08 to 0.18.
[0029]
On the other hand, in order to raise the crystallization temperature of the film after lamination to 130 ° C. or more, it is preferable that 90 mol% or more of the polyester units constituting the film B be ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate units. If the content of the ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate unit is less than 90 mol%, the crystallization temperature will be lower than 130 ° C., and the surface appearance after retort will be deteriorated.
[0030]
As the thickness of the entire film of the film A or film B of the present invention, if it is too thin, the corrosion resistance to canned contents is inferior, and if it is too thick, it is not economical. Is preferred.
There is no problem even if an adhesive layer such as a primer is provided on the surface of the film that contacts the metal plate.
[0031]
When a metal plate is used for canning food, design is also an important required property. At present, the outer surface of the can has a brilliant color such as gold and white, and the inner surface of the can is white as a color tone that is preferred by many consumers. In order to satisfy such requirements, a colorant can be added to at least one layer of the film, and the colorant includes a pigment and a dye.
[0032]
As the pigment to be added, there are an inorganic pigment and an organic pigment, and the latter is preferably an inorganic pigment because it generally has a poor hiding power and is easily discolored. Specifically, the following can be used as the inorganic pigment. In order to produce a brilliant color such as metallic luster, it is desirable to use aluminum powder, bronze powder, zinc powder, or the like. Among them, aluminum powder is easily obtained in the form of flakes, and when this aluminum powder is used, the flake-like aluminum powder is arranged in parallel with the film surface, and is suitable because it reflects light well and is rich in metallic luster. . Also, mica powder is suitable because it can develop various colors by performing surface treatment. For example, by coating titanium oxide or iron oxide and adjusting the coating amount, gold, silver, white or bright colors can be developed. As a color tone preferred by general consumers, white is mentioned in addition to the glittering color, which has an effect of giving a clean feeling. As the white pigment, titanium oxide, flower oxide, zinc sulfide and the like are preferable. Among them, titanium oxide is preferred because it has the greatest coloring power and hiding power.
[0033]
As a coloring agent to be added, a dye is inferior in heat resistance and concealing property to a pigment, but is characterized by being excellent in coloring power and transparency. Taking advantage of this feature, coloring using the gloss of the underlying metal plate is possible, and it is suitable for giving a glossy color such as gold or silver. Specifically, azo dyes, anthraquinone dyes, indigo dyes and the like can be used.
[0034]
The production method for laminating a film on a metal plate will be described. In the present invention, a method is used in which a metal plate is heated at a temperature higher than the melting point of the film, and the resin film is brought into contact with both surfaces using a pressure roll to laminate (heat fusion).
[0035]
The conditions for lamination are not particularly limited as long as the film structure defined in the present invention can be obtained, but when laminating the film to the metal plate, the temperature of the interface in contact with the metal plate of the film, It is preferable that the time to reach the melting point of the film is 1 to 20 msec and the cleanliness of the atmosphere is class 10000 or less. If it is less than 1 msec, the film is not sufficiently adhered to the metal plate, and if it exceeds 20 msec, the effect of suppressing the molecular mobility near the contact surface with the metal plate is lost. There is a possibility that excellent moldability cannot be obtained. Also, if there are many foreign substances in the atmosphere during lamination, the foreign substances may be mixed into the interface between the film and the metal plate and cause a film defect at the time of the can making process. desirable.
[0036]
In order to achieve such laminating conditions, cooling during bonding is required in addition to laminating at high speed. The pressure at the time of lamination is not particularly limited, but the surface pressure is preferably 1 to 30 kgf / cm ² . If this value is too low, it is difficult to obtain a sufficient adhesive force because the time is short even if it is higher than the melting point. In addition, when the pressure is large, the performance of the laminated metal plate is not inconvenient, but the force applied to the laminating roll is large, the strength of the equipment is required, and the size of the apparatus is increased, which is uneconomical.
[0037]
As the metal plate, an aluminum plate, a mild steel plate, or the like, which is widely used as a material for cans, can be used. In particular, a surface-treated steel plate composed of chromium hydrate and chromium metal, so-called TFS, is optimal. There is no particular limitation on the adhesion amount of metal chromium and chromium hydrated oxide of TFS, but in terms of adhesion and corrosion resistance after processing, metal chromium is 40 to 500 mg / m ² in terms of chromium, It is desirable that the sum oxide be in the range of 8 to ²⁰ mg / m ² .
[0038]
【Example】
Hereinafter, Examples of the present invention and Comparative Examples will be described.
A 0.18 mm-thick lomo plate was degreased and pickled, and then chromium-plated to produce a chromium-plated steel plate. Chromium plating was performed by chromium plating in a chromium plating bath containing chromic anhydride and fluoride, intermediate rinsing, and then electrolysis with a chemical conversion solution containing chromic anhydride and fluoride. At that time, the adjusted metal chromium deposition amount and hydrated chromium oxide content of the electrolysis conditions were adjusted to ^{100mg / m 2, 12mg / m} 2 respectively. After laminating a film A (total thickness: 20 μm) on one side and a film B (total thickness: 12 μm) on the other side of a chromium-plated steel sheet heated to the melting point of the film + 30 ° C., it was rapidly cooled by water cooling to produce a laminated steel sheet.
The properties of the film after lamination are as follows (1) and (2), and the properties of the laminated metal plate manufactured by the above method are measured and evaluated by the following methods (3) to (6). did. Table 1 shows the results.
[0039]
(1) Contact angle with water According to a known method, water is used as a measuring solution, and a static contact angle with respect to a film of water is determined using a contact angle meter (CA-DT type manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd.). I asked.
[0040]
(2) Crystallization Temperature of Film The crystallization temperature was measured using a differential scanning calorimeter (SSC5300 manufactured by Seiko-Electronic Co., Ltd.). The laminated steel sheet was immersed in a 5% hydrochloric acid aqueous solution to dissolve the steel sheet. The film was allowed to stand in a desiccator with a nitrogen flow for one day, and dried to obtain a sample. 10 mg of the sample was heated at a rate of 10 ° C./min, and the exothermic peak accompanying crystallization was defined as the crystallization temperature.
[0041]
(3) Formability A circular plate having a diameter of 160 mm was punched from a laminated metal plate, and a drawn can having an inner diameter of 87 mm was obtained by two-stage drawing. Trimming was performed so that the flange portion of the drawn can had a width of 2.5 mm, and damage to the film and peeling at the flange portion were visually observed. The evaluation of the moldability was evaluated as "O" when the film did not show any damage such as damage or whitening after molding, and there was no peeling of the film at the flange portion, and "X" when there was at least one defect from the above viewpoint.
[0042]
(4) Content take-out property and surface appearance A circular plate having a diameter of 160 mm was punched from a laminated metal plate to obtain a drawn can having an inner diameter of 87 mm by two-stage drawing. The squeezed can was trimmed so that the flange portion had a width of 2.5 mm, the fillet of salmon was filled so that the salmon skin was in close contact with the can wall, and the lid was tightly wound. Min). Thereafter, the lid was removed, the can was turned upside down, and the contents were taken out. After that, the inner surface of the can was visually observed to evaluate the property of taking out the contents. The appearance of the outer surface of the can was evaluated by visual observation.
The contents were evaluated as being ◎ with no salmon skin attached to the can wall, ○ with little salmon skin attached, and with most of the salmon skin attached. Is indicated by x.
The external appearance of the can was evaluated as "Good" when no discoloration such as local whitening was observed in the film, and as "Poor" when local discoloration was observed.
[0043]
(5) Adhesion A circular plate having a diameter of 160 mm was punched from a laminated metal plate, and a drawn can having an inner diameter of 87 mm was obtained by two-stage drawing. A sample for a peel test (width 14 mm × length 50 mm) was cut out from the body of the can. A part of the film was peeled from the long side end portion of the cut-out sample on the inner surface side of the can, and a 180 ° peel peel test was performed on the part of the film peeled by a tensile tester at a tensile speed of 20 mm / min to evaluate the adhesion. .
The rating of the adhesion was rated as ◎ for 1.0 kgf / 14 mm or more, ○ for 0.2 kgf / 14 mm or more and less than 1.0 kgf / 14 mm, and x for less than 0.2 kgf / 14 mm.
[0044]
(6) Impact resistance A circular plate having a diameter of 160 mm was punched from a laminated metal plate, and a drawn can having an inner diameter of 87 mm was obtained by two-stage drawing. A sample for impact resistance test (width 50 mm × length 50 mm) was cut out from the body of the can. Using a DuPont impact tester, align the film surface on the inner surface of the can with silicon rubber of 5 mm thickness, put a punch with a tip diameter of 16 mm on the film surface on the outer surface of the can, and drop a 1 kg weight from a height of 40 mm By doing so, an impact test was performed. After sealing the end surface of the test piece with beeswax and insulating it, the test piece and the stainless steel plate are immersed in 0.6% saline containing 0.1% surfactant, and a voltage of 6 V is applied between the test piece and the stainless steel plate. The voltage was applied, and the current value after 4 seconds was read.
The evaluation of impact resistance was evaluated as ◎ when less than 0.01 mA, ○ when 0.01 mA or more and less than 1 mA, and x when 1 mA or more.
[0045]
[Table 1]

[0046]
【The invention's effect】
The metal plate according to the present invention is excellent in ease of taking out the contents, surface appearance, moldability, adhesion, and impact resistance, and is suitable as a material for containers for drawing and the like, particularly as a material for food containers. .

Claims (11)

ポリエステルを主成分とするフィルムであって、ラミネート後のフィルムの水との接触角が７０°〜１２０°であるフィルムをフィルムＡ、ポリエステルを主成分とするフィルムであって、ラミネート後のフィルムの結晶化温度が１２０℃以下であるフィルムをフィルムＢとしたとき、容器成形後に容器内面側になる金属板の表面にフィルムＡ、反対面にフィルムＢをラミネートしたことを特徴とする容器用金属板。Film A is a film having a polyester as a main component, and a film having a contact angle of 70 ° to 120 ° with water of the film after lamination is a film A, a film having a polyester as a main component, and When a film having a crystallization temperature of 120 ° C. or less is defined as a film B, a film A is laminated on the surface of a metal plate on the inner surface side of the container after the container is formed, and a film B is laminated on the opposite surface. . ポリエステルを主成分とするフィルムであって、ラミネート後のフィルムの水との接触角が７０°〜１２０°であるフィルムをフィルムＡ、ポリエステルを主成分とするフィルムであって、ラミネート後のフィルムの結晶化温度が１３０℃以上であるフィルムをフィルムＢとしたとき、容器成形後に容器内面側になる金属板の表面にフィルムＡ、反対面にフィルムＢをラミネートしたことを特徴とする容器用金属板。Film A is a film having a polyester as a main component, and a film having a contact angle of 70 ° to 120 ° with water of the film after lamination is a film A, a film having a polyester as a main component, and When a film having a crystallization temperature of 130 ° C. or more is film B, film A is laminated on the surface of the metal plate on the inner surface side of the container after molding of the container, and film B is laminated on the opposite surface. . フィルムＢを構成するポリエステル単位の５〜８０モル％がブチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項１に記載の容器用金属板。The metal plate for a container according to claim 1, wherein 5-80 mol% of the polyester unit constituting the film B is butylene terephthalate. フィルムＢが２層以上の構成からなる積層フィルムであって、ラミネート後に最上層となる層を構成するポリエステル単位の８０モル％以上がエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレ−ト単位であることを特徴とする請求項１、３のいずれかに記載の容器用金属板。The film B is a laminated film composed of two or more layers, wherein 80 mol% or more of the polyester units constituting the uppermost layer after lamination are ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate units. The metal plate for a container according to any one of claims 1 and 3. フィルムＢを構成するポリエステル単位の９０モル％以上がエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレート単位であることを特徴とする請求項２に記載の容器用金属板。The metal plate for a container according to claim 2, wherein 90 mol% or more of the polyester units constituting the film B are ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate units. フィルムＢの少なくとも１層に着色剤を添加することを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載の容器用金属板。The metal plate for a container according to claim 1, wherein a colorant is added to at least one layer of the film B. フィルムＡが質量比で０．０１〜２．０％のワックスを含有することを特徴とする請求項１〜６のいずれかに記載の容器用金属板。The metal sheet for containers according to any one of claims 1 to 6, wherein the film A contains 0.01 to 2.0% by mass of a wax. ワックス成分としてポリエチレンワックスを含有することを特徴とする請求項７に記載の容器用金属板。The metal plate for a container according to claim 7, comprising polyethylene wax as a wax component. フィルムＡが少なくとも２層以上から構成され、内容物と接触する最上層にのみ、質量比で０．０１〜２．０％のワックスを含有することを特徴とする請求項１〜８のいずれかに記載の容器用金属板。9. The film A according to claim 1, wherein the film A is composed of at least two layers, and only the uppermost layer in contact with the content contains 0.01 to 2.0% by weight of wax. 6. The metal plate for a container according to 4. 請求項９記載の最上層を構成するポリエステル単位の８０モル％以上がエチレンテレフタレートおよび／またはエチレンナフタレート単位であることを特徴とする容器用金属板。A metal plate for a container, wherein 80 mol% or more of the polyester unit constituting the uppermost layer according to claim 9 is an ethylene terephthalate and / or ethylene naphthalate unit. 請求項１〜１０のいずれかの項に記載の容器用金属板を製造するにあたり、フィルムを金属板にラミネートする際に、フィルムの金属板に接する界面の温度が、そのフィルムの融点以上になる時間を１〜２０ｍｓｅｃ、雰囲気のクリーン度を１００００以下とすることを特徴とする容器用金属板の製造方法。In manufacturing the metal plate for a container according to any one of claims 1 to 10, when laminating the film to the metal plate, the temperature of the interface in contact with the metal plate of the film is equal to or higher than the melting point of the film. A method for producing a metal plate for a container, wherein the time is 1 to 20 msec and the cleanness of the atmosphere is 10,000 or less.