JP2004168022A - 地中管のライニング - Google Patents
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Abstract
【解決手段】壁が薄い管ライナー11が、冷却されスプールから供給されるか、またはチューブ状に押出成形され冷却された後、周囲温度で小さい断面に変形される。次に、管ライナー11は、管ライナー11上に直接共押出成形される保護用スリーブ16により覆われて、断面が小さくされ形状が変化されて保持される。次に、保護用スリーブ16がついた管ライナー11は、遠隔地への輸送のためにドラムに巻き付け可能である。光ファイバー用の他のダクトを、変形した管ライナー11の内部または外部において保護用スリーブ16中に通すことができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中管のライニングに関し、特に、新しく改良した管ライナーと、その形成方法及び装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
給水本管、ガス管路、下水本管及び他の引き込み管に用いられる管のような地中管は、時が経つにつれて劣化する。このような管を、内部に熱可塑性管ライナーを挿入し「ホスト」管と呼ばれる管内に組み込むことによって修復することが知られ、熱可塑性管ライナーは、断面形状が小さくされており、次に蒸気または他の加圧流体が圧力下で流入されて膨張しもとの形状になり、ホスト管の壁と係合して中を流れる流体用の漏出防止通路を新たに形成する。
【0003】
有利であることが分かった管ライナーの特定のタイプは、自己支持する代わりに、ホスト管の残留強度に依存するものである。このような管は、確実にホスト管におけるいかなる孔も跨ぐのに十分な強度と厚さを有していなければならずまた続いてホスト管の目的の機能を果たすのに十分な強度と厚さでなければならないが、実際にはホスト管の残留強度に部分的に依存するので、自己支持するものより薄い壁を伴って形成することができる。
【0004】
ホスト管内に挿入するための変形された管ライナーを形成する装置が、以下の特許文献に示されている。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5,318,421号明細書
【0006】
【特許文献2】
欧州特許第0787940号明細書
【0007】
【特許文献3】
米国特許第4,207,130号明細書
【0008】
【特許文献4】
国際出願公開第WO87/03840号パンフレット
【0009】
【特許文献5】
英国特許第1,580,438号明細書
ホスト管内における管ライナーの使用に伴う重要な問題の1つまたはそれ以上の問題は、挿入前及び挿入中において変形した管ライナーを保護することに関する。管ライナーをホスト管内に挿入する前に、特に挿入中に起こる各摩耗は、ホスト管内における管ライナーの膨張能力を制限することになり、漏出防止の完全性に影響しかねない。
【0010】
上に特定した特許のいくつかは、変形された管ライナーを囲む保護用スリーブで被変形管ライナーを保護することを開示する。しかしながら、これらの先行特許に開示されたように、保護用スリーブは、少なくとも1つの継ぎ目を含み、この継ぎ目は、ホスト管内における挿入前または挿入中においてスリーブの構造上の完全性に影響してそれにより管ライナー自体がホスト管内への挿入前または挿入中に摩耗またはその種の他のものに晒されかねない、強度を低下させる部分を生じさせる。
【0011】
よって、変形後、ホスト管内に管ライナーを挿入する前または挿入中において、変形された管ライナーの保護を改善することに対する要請がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ホスト管内への挿入のために変形させた、説明するタイプの改良した管ライナーと、それを形成する方法及び装置とを提供することであって、それら全ては、先行技術において存在した問題を克服する。
【0013】
本発明の目的は、ホスト管内への挿入のために、継ぎ目のない保護用スリーブと組み合わせた、新しく改良された管ライナーを提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、新しく改良された管ライナーと保護用スリーブとの組み合わせを供給する装置を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、ホスト管内へ挿入するための、改良された管ライナーと継ぎ目のない保護用スリーブとの組み合わせを形成する方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、被変形管ライナーが、変形されてすぐに、共押出成形される継ぎ目のない保護用スリーブで緊密に囲まれる。
【0017】
本発明の好適な方法及び装置によれば、ポリエチレンのような熱可塑性材料が、初めに、チューブ状に押出成形され、その後、本出願人の米国特許第5,318,421号明細書に示したような変形用機構を含めた種々の既知の装置であり得る変形用機構へ送られる。次に、変形した管ライナーは、周囲温度で変形装置を出る。押出成形された管ライナーは、押出成形された後変形装置よりも前に冷却されることが好ましい。しかしながら、変形装置内に冷却手段を含ませることもできる。本出願人の先行米国特許第5,318,421号明細書を含めた、先行の特許明細書において示されるように、管ライナーは、各側に2つの円形のローブ部分を残して、下方へ、本質的に外周の反対側に達してU字状に、外周に沿い長手方向に延びるラインに沿って、撓ませることによって変形されて、それによって、概ねハート形と呼ばれる、変形構造体が得られる。このような変形直後において、変形した管ライナーは、最初はもとの形状に戻る傾向がいくらかある。この時、すなわち、変形直後において、変形した管ライナーを、チューブ状押出成形装置中を通過させて、該押出成形装置が、外周周りに緊密に、管ライナーと同軸で継ぎ目のないチューブを押出成形する。この時管ライナーのわずかな外側への動きによって、管ライナーが共押出成形されたチューブに対して緊密に押しつけられて、該チューブは、高完全性を有した継ぎ目のない保護用スリーブになる。次に、組み合わせた管ライナー及び保護用スリーブは、遠隔地への輸送のためにドラムに巻き付け可能である。
【0018】
本発明の好適な実施形態によれば、被変形管ライナーを緊密に囲んでこのように変形形状に保持し摩耗またはその種の他のものから保護する継ぎ目のない保護用スリーブと組み合わされた、略ハート形に変形した管ライナーが提供される。
【0019】
本発明の他の特徴によれば、形成中において、ダクトを管ライナー中に配置可能である。例えば、水用ダクトは、水の流入を容易にするために内部に挿入されて、管ライナーを、ホスト管内への挿入後に加圧しもとの形状に戻すことができる。さらには、管ライナー内に、または光ファイバーの通路または他の引き込み管用の、管ライナーと保護用スリーブとの間のU字状空間内に、ダクトを備えることができる。このようなダクトは、管ライナーと保護用スリーブとの間に挿入する場合、管ライナーとホスト管との間に形成された非常に狭い空間に、ホスト管内において管ライナーがもとに戻った後に、最後に配置されることになる。
【0020】
本発明のこれら及び他の目的は、添付の図面と以下の詳細な説明とから明らかとなるだろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0022】
ここで、図面を参照すると、同様の要素は、いくつかの図に渡り同様の番号で示す。
【0023】
図1は、本発明により形成され組み合わされた管ライナー及び保護用スリーブ17を示す。まず管ライナー11を円筒形に押出成形した後、管ライナー11は、図1に示した、U字状の押し込み部分2と円形の側方ローブ部分3とを有する形状に変形され、変形した管ライナーの形状は概ねハート形と呼ばれる。継ぎ目のない保護用スリーブ16は、管ライナー及び保護用スリーブをホスト管内に挿入する前、または挿入中のいずれかにおいて、変形した管ライナー11を囲み変形形状に保持し摩耗やその種の他のものから保護する。
【0024】
管ライナー11は、ポリエチレンから形成することが好ましいが、他の熱可塑性材料から形成することができる。保護用スリーブ16はまた、ポリエチレンから形成することが好ましいが、他の材料から形成することもできる。好適な実施形態において、管ライナー11は、自己支持する代わりに、ホスト管の残留強度と管ライナー11の強度とを合わせるようにホスト管の内面に対して通常圧迫されるので、「薄壁」の管ライナーであり、2つを合わせることによって、適切な強度を伴って修復されるとともに漏出が防止された管が得られる。漏出防止について、管ライナー11の材料がまた、ホスト管の残留強度で管ライナー11の強度を補う必要がある程度十分薄いと同時にホスト管内において孔、亀裂またはその種の他のものを跨ぐのに十分強くなければならず、その結果、管ライナーが、これらの孔、亀裂またはそれと同種の他のものを跨いで構造上及び漏出防止上の完全性を保持すると同時に裂けないことが、重要である。本発明は、薄壁の管ライナーとともに用いると特に好ましいが、本発明の特徴がまた、有利には、より厚く自己支持する厚さを有する管ライナーに適用可能であることが理解されよう。
【0025】
保護用スリーブの厚さは、ホスト管内における欠陥が管ライナー11の外面に達し外面をすり減らすことを妨げる程度十分強固であり耐久性を有するように選択しなければならない。他方で、保護用スリーブ16は、特に強度を低下させる継ぎ目なしに連続押出成形される時に、管ライナー11内部の蒸気または加圧水、他の流体または空気の量が、管ライナー11が保護用スリーブ16を突き破り(burst through)もとの円筒形状に戻る程十分多くなると、張り裂ける(burst)程十分に薄くなければならない。
【0026】
管ライナー11が、管ライナー11内を蒸気、空気または他の流体で加圧することによりもとの形状に戻った後、また、保護用スリーブ16を突き破った後、管ライナー11は、ホスト管の内径よりも若干小さいか、等しいか、または若干大きいかのいずれかになり得る。管ライナー11は、若干大きい場合には、ホスト管の内側に対して周方向に加圧されることになる。しかしながら、管ライナーが若干小さい場合には、若干小さい管ライナーをもとの形状より大きく膨張させホスト管の内側と係合させることができれば、コストが著しく節減されることになる。実際に、管ライナーにおける摩耗が少なくなればなるほど、管ライナーをもとの形状よりもより大きく膨張させることができる。従って、本発明において管ライナーがホスト管内に完全に挿入された後においてさえ摩耗しない、ポリマー材料から形成される管ライナーについて、管ライナーは、もとの直径の10%を超えるまで膨張させることができる。よって、一例として、管ライナーにおける摩耗を最低限またはゼロにする可能性を大いに高める本発明の管ライナーにおいて摩耗を回避することは、もとの状態においてすなわち変形前においてホスト管の内径より若干小さい管を用いるという著しいコストの節減となり得る。
【0027】
損傷なく必要な圧力に耐え得る種々のポリマー管材料を用いることができる。管ライナーのSDR(肉厚に対する直径の比率)は、概ねPE80管(polyethylene 80 classification pipe)について17から60の範囲である。「薄壁」ポリマーまたはプラスチック管とは、他の支持なしに内側の搬送物及び/または外側の地圧に耐え得るものではないことから、直接埋設されないものと定義できる。特定のSDRを有した管が自己支持する程度は、通常の作動状態下における作用圧力により異なる。しかしながら、一般に、より壁が厚く自己支持する管ライナーで、SDRは、26になる。
【0028】
保護用スリーブ16は、管ライナー11上において共押出成形可能な、低摩擦の種々のポリマー材料からなり、保護用スリーブ付きの変形した管に摩耗に対して必要な保護を提供し得る。0.3mmと0.8mmとの間の保護用スリーブの厚さが、概ね適切であることが分かった。精確な厚さは、保護用スリーブが付けられる、変形した管の大きさとSDRとにより異なることになるが、特定の保護用スリーブ壁の厚さが、SDRの範囲をカバーし得る。
【0029】
ホスト管の内径に対する(変形前の)管ライナーの外径を以下の表により典型的に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
挿入及び復元させる前において、保護用スリーブ付きの被変形管ライナーの断面領域は、変形プロセスによってもとの未変形の管ライナーの(よってホスト管の内径の)約60%に低減されることになる。使用時における所定のホスト管の内径に対する管ライナー11の直径を適切に選択し、復元圧(reversion pressures)及び搬送物の圧力を適用することによって、ホスト管の内壁にできるだけ緊密に管ライナーを嵌合することが保証される。保護用スリーブ16によって、管ライナーが摩耗しないことから管ライナーの膨張性を高めることができ、従って、ホスト管の内径がより大きく異なっても、管ライナー11の単独の大きさによりカバーし得る。例えば、本発明がPE管ライナー11を基礎として実行される場合、(保護されず保護用スリーブもついていない類似の管ライナーでは最大膨張が6%までであることと比較して)10%までの膨張が可能であり、必要な緊密な嵌合が得られることになる。
【0032】
本発明においては、保護用スリーブ16のどの部分も、管ライナー11の外面に接着されない。これによって、保護用スリーブ16と抑止された管ライナー11とが、相互に動いて、挿入プロセス中においてより緊密に曲げる際により多くの可撓性が与えられるという利点が得られる。さらに、膨張中において、非接着保護用スリーブは、管ライナー11が円周周りにおいて均一に膨張することを可能にする。他方、接着された管ライナーは、復元中において管ライナーの不均一な膨張を促進することになり、復元後において管ライナーへの十分な連結(例えば顧客が使用する分岐管用のフェルール連結)を妨げる。
【0033】
変形装置内に直接給送されるスプールの形態で変形装置に管ライナー11を移動させることもできる。この場合、当然、管ライナー11は、巻き取られる前に予め冷却されている。これはあり得ることだが、好ましくはなく、それは、好ましくは冷却浴直後に変形装置内に管ライナー11を押出成形することが実際に概ね好ましいからである。
【0034】
実際、管ライナー11が押出成形機10から押出成形された場合、好適な場合には、次に冷却される。冷却器は、押出成形された管が押出成形に続いて通過する流水タンクまたは槽であることが好ましいが、米国特許第4,207,103号に示したようにスプレーにしてもよい。通常のプロセスでは、変形装置の前に冷却を完了して、周囲温度で変形が行われる。しかしながら、次の共押出成形前または後のいずれかにおいて、管ライナー11を高温のまま変形し、次にその下流において冷却を行うこともできる。保護用スリーブ16は、ドラムに巻かれる前に一定の冷却が行われることになる。好適な方法及び装置を繰り返し、あとに続けるためには、管ライナー11は、変形装置14の前に押出成形機10の下流において冷却装置12で冷却しておく。
【0035】
図1の、組み合わされた管ライナー及び保護用スリーブを形成するための本方法及び装置を図2から図8を参照して説明する。図2を参照すると、通常の設計の押出成形機10が、図3に示したようにチューブ状の管ライナー11を押出成形する。次に、管ライナーは、冷却器12において冷却され、その後、管ライナー変形装置14において変形され、図4に示した断面形状に変形されることが好ましい。変形後、変形された管ライナーは、同軸押出成形機15の中央を通過して、該同軸押出成形機15が、管ライナー11の周りにチューブ状保護用スリーブ16を押出成形し、図5及び図1に示したように組み合わされ変形された保護用スリーブ付きの管ライナー17を形成する。この段階で、管ライナーは、U字状の押し込み部分2とローブ部分3とを有して、全体が略ハート形になる。
【0036】
変形装置14は、例えば本出願人の先行の米国特許第5,318,421号明細書に示された機構を含めて、管ライナーを変形する適切な周知の機構としてもよい。
【0037】
管を修復する管ライナーは、現場または遠隔地のいずれかで形成され、離れた作業現場への輸送のためにドラムまたはその種の他のものに巻かれる。管ライナーを現場で即座に使用することの利点は、完成した管ライナーの輸送コストが発生しないことである。現場で管ライナーを形成することの欠点は、比較的重い形成設備を現場に運んでいく必要があることである。従って、多くの場合、遠隔地への輸送のために完成した保護用スリーブ付きの管ライナー17をドラムに巻きつけることは、さらにずっと有利になり得る。いくつかの理由のために、本発明は、後者を利用することに役立ち、すなわち遠隔地への輸送のためにドラムに巻きつけることに役立つ。第一に、(スプールから給送された管ライナー11とともに)同軸押出成形機15のみを用いるか或いは、変形装置14とともに2つの押出成形機10及び15を用いるかのいずれであっても、設備自体が、かなり重く扱いにくいものとなる。さらに、本発明によって、遠隔地への輸送中における摩耗に対する、管ライナーへのこのような優れた保護が得られるので、本発明は、特に、完成した保護用スリーブ付きの管ライナーをドラムに巻きつけるという後者の適用に非常に役立つ。
【0038】
従って、図2は、完成した保護用スリーブ付きの管ライナー17をドラム20に巻いている様子の概略を示す。ドラム20に巻かれた保護用スリーブ付きの管ライナー17の長く延びる端から端までを図6に概略図示する。
【0039】
図7は、図1及び図5と同様であるが、本発明の変形例を示す保護用スリーブ付きの管ライナー17の断面図である。管ライナー11は、完全保護用スリーブ16内にあるので、保護用スリーブ中にダクトを備え得る。ダクト22及び23は、管ライナー11の内部におけるダクトの位置を示す。これらは、管ライナー11を膨張させてもとの形状にする圧縮流体の輸送用に、または、管と通じる種々のタイプの分岐管として、特に光ファイバーラインに使用可能である。さらに、ダクト24を、管ライナー11の外側の保護用スリーブ16内の位置に備え得る。このダクトは、管を膨張させてもとの状態にする圧縮流体用ではなく光ファイバーラインの送達に使用可能である。
【0040】
図8は、ホスト管30に対して完全に膨張した管ライナー11を示す。図8にさらに示したのは、管ライナー11内のダクト23と、管ライナー11とホスト管30の壁との間において圧力をかけ終わった外側ダクト24とである。ここで、保護用スリーブ16は、当然管ライナー11の膨張時に管ライナー11が保護用スリーブ16を突き破り膨張状態において保護用スリーブ16よりも大きい円周を占めることから、部分的にのみ管ライナー11を囲むものとして示す。
【0041】
ホスト管30は、一般に、劣化状態においてさえかなりの残留強度を有する鋼鉄、鋳鉄またはその他の同種のもののような比較的強い構造体である。管ライナー11は自立するのに十分な強度ではないが、管ライナー11をホスト管30の残留強度と組み合わせることによって、管は、完全に修復されて、十分な強度になり漏出が完全に防止される。図8は、孔31の形状でホスト管30における不完全な1つの様子を示す。管ライナー11は、この開口部を跨ぐのに十分な強度でなければならず、この開口部上方に圧力がかけられた時に破裂してはならない。本発明は、不完全部分31の上に重なる管ライナー11の部分に、摩耗またはその他の同種のもののような欠陥がないことが保証されるという点で有利である。
【0042】
ダクト22または23のような管ライナー11内のダクトは、図2に22、23で示したように、押出成形機10における管ライナー11の押出成形前に追加しておく必要がある。当然ながら、管ライナー11が押出成形機10で押出成形されるよりもスプール上において図2の装置へ運ばれる場合には、ダクト22、23は、すでに内部に挿入されているか形成されている。管ライナーと保護用スリーブとの間のダクト24は、変形装置14より後、図2において24で示したような保護用スリーブ付与押出成形機15の前に、送り出す必要がある。
【0043】
好適な実施形態について本発明を詳細に説明してきたが、本発明には、本発明の範囲内において多数の変形及び変更可能であることが当業者に明らかとなるだろう。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、管ライナーを継ぎ目のない保護用スリーブと組み合わせることによって、ホスト管内に管ライナーを挿入する際に摩耗等が起こらないので、管ライナーの保護が改善され管ライナーの強度を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、組み合わされた管ライナー及び保護用スリーブを切断面から見た斜視図である。
【図2】図式的に示した種々の装置構成要素を伴った、本発明の方法及び装置を示す図である。
【図3】図2の3−3線に沿った断面図である。
【図4】図2の4−4線に沿った断面図である。
【図5】図2の5−5線に沿った断面図である。
【図6】ドラムに巻き付けた、形成された保護用スリーブ付き管ライナーの概略を示した図である。
【図7】図6の7−7線に沿って示した、保護用スリーブ付き管ライナーの拡大断面図である。
【図8】ホスト管内においてもとのチューブ状の状態に戻った後の保護用スリーブ付き管ライナーを示す拡大図である。
【符号の説明】
10 押出成形機
11 管ライナー
12 冷却器
14 変形装置
15 同軸押出成形機(共押出成形機)
16 保護用スリーブ
20 ドラム
22 ダクト
23 ダクト
24 ダクト
Claims (20)
- チューブ状の管ライナーを長手方向に連続するように形成するステップと、
前記管ライナーの外周部を、該管ライナーの中央軸線を通過させるように押し込み前記管ライナーを変形することにより、U字状の押し込み部分を形成するステップと、
前記変形した管ライナーの周りに、連続したチューブ状の保護用スリーブを共押出成形するステップと、
を含み、
前記変形した管ライナーの全断面領域は、前記変形前の管ライナーの断面領域より小さく、
前記保護用スリーブは、前記変形した管ライナーを変形状態に保持するのに十分な強度を有する、管ライナー形成方法。 - 前記管ライナーは、ポリエチレン、プラスチックまたは他のポリマー材料からなり、前記保護用スリーブは、ポリエチレンからなる請求項1に記載の方法。
- 前記管ライナーを形成するステップは、前記チューブ状の管ライナーを長手方向に連続して押出成形するステップを含む請求項1に記載の方法。
- 前記管ライナーを形成するステップの後かつ前記管ライナーを変形するステップの前に前記管ライナーを冷却するステップを含む請求項3に記載の方法。
- 前記管ライナー変形ステップ中またはその後に前記管ライナーを冷却するステップを含む請求項3に記載の方法。
- 前記保護用スリーブ中にダクトを導入するステップを含む請求項1に記載の方法。
- 前記変形した管ライナーの内側に沿って前記ダクトを挿入するステップを含む請求項6に記載の方法。
- 前記変形した管ライナーと前記保護用スリーブとの間に前記ダクトを挿入するステップを含む請求項6に記載の方法。
- 組み合わされた前記管ライナーと保護用スリーブとをドラムに巻きつけるステップを含む請求項1に記載の方法。
- 円形断面が略ハート形の断面に変形される、所定長さの管ライナーと、
押出成形部分が前記変形した管ライナーを囲み、継ぎ目のないチューブ状の保護用スリーブと、
を備え、
前記保護用スリーブは、前記変形した管ライナーを変形状態に保持可能な断面領域と強度とを有し、かつ、前記管ライナーの内部に所定の流体圧力が作用すると張り裂ける程度十分薄い、管ライナー。 - 前記管ライナーは、ポリエチレン、プラスチックまたは他のポリマー材料からなり、前記保護用スリーブは、ポリエチレン、プラスチックまたは他のポリマー材料からなる請求項10に記載の管ライナー。
- 前記保護用スリーブ内にダクトを含む請求項10に記載の管ライナー。
- 前記ダクトは前記管ライナー内にある請求項10に記載の管ライナー。
- 前記ダクトは前記変形した管ライナーと前記保護用スリーブとの間にある請求項12に記載の管ライナー。
- 管ライナーを形成する手段と、
前記管ライナーを略ハート形に変形する変形用機構と、
前記変形した管ライナーとの係合を保持して、前記変形した管ライナーの周りに、チューブ状の保護用スリーブを同軸に押出成形する共押出成形機と、
を備えた管ライナー形成装置。 - 前記管ライナー形成手段は、前記変形用機構へ直接送出するための、管ライナーを押出成形する押出成形機を含む請求項15に記載の装置。
- 前記押出成形機と前記変形用機構との間に配置されて、前記押出成形された管ライナー材料が前記変形用機構により受け入れられる前に、前記押出成形された管ライナー材料を冷却する冷却用機構を含む請求項16に記載の装置。
- 組み合わされた前記管ライナーと保護用スリーブとをドラムに巻き付ける手段を含む請求項15に記載の装置。
- 前記保護用スリーブ内にダクトを配置する手段を含む請求項16に記載の装置。
- 前記管ライナー内にダクトを配置する手段を含む請求項18に記載の装置。
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