JP2004165531A - 非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂基材の両面に配線を設け両面の配線を接続する構造の非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材であって、基材やアンテナコイル材の種類や厚みの制約が少なく、配線やICチップとの接続を複雑にせず、且つ、比較的簡単に両面の配線を接続できる非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材を提供する。
【解決手段】樹脂基板上の片面側に少なくともアンテナ配線を設け、反対面側に接続用の配線を設け、且つ、前記片面側のアンテナ配線と前記反対面側の接続用の配線とが、少なくとも樹脂基板を貫通する貫通孔部に設けられた表裏導通部を介して電気的に接続されている、両面配線のアンテナ回路部材であって、前記片面側のアンテナ配線は、エッチングで形成された金属パターンからなり、反対面側の接続用の配線は、導電性樹脂からなり、且つ、表裏導通部は、貫通孔内部に導電性樹脂を充填してなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報の機密性の面からICカードが次第に普及されつつ中、近年では、読み書き装置(リーダライタ)と接触せずに情報の授受を行う非接触型のICカードが提案され、中でも、外部の読み書き装置との信号交換を、あるいは信号交換と電力供給とを電磁波により行う方式のものが実用化されつつある。
このような中、一方では、データを搭載したICを、アンテナコイルと接続した、シート状ないし札状の非接触式のICタグが、近年、種々提案され、商品や包装箱等に付け、万引き防止、物流システム、商品管理等に利用されるようになってきた。
【0003】
このようなICカード、ICタグ等の非接触式のデータキャリアにおいては、樹脂基材上の片面側にアンテナ配線を、反対面側に接続用配線を設け、且つ、両面の配線を接続し、接続用配線にICチップを接続した、両面配線構造のアンテナ回路部材が用いられることがある。
この場合は、ICチップとの接続のために配線ないし接続部を複雑にすることはないが、表裏の配線を接続する必要がある。
表裏の配線を接続する方法としては、スルーホールを表裏導通部としてめっき形成して接続する方法や、カシメにより表裏の配線を、樹脂基材を貫通させて接触させる方法が採られる。
しかし、スルーホールをめっき形成して表裏の配線を接続する方法は、めっき工程が複雑で、コスト高となり、更に、配線とめっきとの相性の関係で材料が限定されてしまうという制約がある。
カシメにより表裏の配線の接続をとる方法には、基材や配線の種類や厚みに制約があり、アンテナ配線の微細化、狭ピッチ化にも対応できない。
一般にはAl配線の接続には適用できるが、Cu配線の接続は難しいため、Cu箔のエッチング、Cuめっき等で形成される微細なアンテナ回路部には適用が難しい。
【0004】
また、樹脂基材上の片面側にアンテナ配線及びICチップを配設して、アンテナ配線とICチップとを電気的に接続するアンテナ回路部材においては、アンテナ配線の両端を、絶縁層を下層とし上層を導電層として、それぞれ印刷形成した印刷パターンをジャンパー線として、これを介してICチップと接続させる方法や、アンテナ配線の一部を狭くして、ICチップの下を通し、ICチップの接続端子でアンテナを跨いで、アンテナ配線とICチップとを接続させる方法が採られるが、いずれの接続方法も、配線あるいはICチップとの接続部を複雑にするという問題がある。
更に、印刷パターンをジャンパー線として接続する方法の場合は、絶縁層を設ける必要があり、小サイズのアンテナ回路との接続には高精度の位置合せが必要となり、絶縁層の厚みによる特性のばらつきも発生する。
また、ICチップでアンテナ線を跨ぎ接続する方法の場合は、ICチップの小型化によりチップ端子間が狭くなり、ICチップの端子の狭ピッチ化にともない次第にその適用が難しくなってきた。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−134458号公報(図1にはジャンパーパターン接続、図3にはスルホール接続が図示されている。)
【特許文献2】
特開2002−174411号公報(図1にはカシメ接続が図示されている。)
【特許文献3】
特開2001−156110号公報(図5にはICチップの接続端子でアンテナを跨いで接続する方法が図示されている。)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、樹脂基材上の片面側にアンテナ配線を、反対面側に接続用配線を設け、且つ、両面の配線を接続し、接続用配線にICチップを接続した、両面配線構造のデータキャリア用のアンテナ回路部材の場合、スルーホールによる表裏の接続は、その作製の複雑さや、コスト高や、材料面の制約があり、カシメによる表裏接続には、基材や配線の種類や厚みに制約があり、また、樹脂基材上の片面側にアンテナ配線及びICチップを配設して、アンテナ配線とICチップとを電気的に接続するデータキャリア用のアンテナ回路部材の場合、いずれの接続方法も、配線あるいはICチップとの接続部を複雑にするという問題があり、更に、ジャンパー線接続の場合は、絶縁層を設ける必要があり、絶縁層の厚みによる特性ばらつきも発生し、また、ICチップでアンテナ線を跨ぎ接続する場合は、ICチップの小型化によるICチップの端子の狭ピッチ化への対応が難しくなってきた。
本発明は、これらに対応するもので、具体的には、樹脂基材の両面に配線を設け両面の配線を接続する構造の非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材であって、基材やアンテナコイル材の種類や厚みの制約が少なく、配線やICチップとの接続を複雑にせず、且つ、比較的簡単に両面の配線を接続できる非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材を提供しようとするものである。
特に、小サイズの(微細な)アンテナ回路を作製する上で、比較的簡単に、接続部を複雑にせず、特性の安定した接続を得ることができる非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材は、樹脂基板上の片面側に少なくともアンテナ配線を設け、反対面側に接続用の配線を設け、且つ、前記片面側のアンテナ配線と前記反対面側の接続用の配線とが、少なくとも樹脂基板を貫通する貫通孔部に設けられた表裏導通部を介して電気的に接続されている、両面配線のアンテナ回路部材であって、前記片面側のアンテナ配線は、エッチングで形成された金属パターンからなり、前記反対面側の接続用の配線は、導電性樹脂からなり、且つ、表裏導通部は、貫通孔内部に導電性樹脂を充填してなるものであることを特徴とするものである。
そして、上記において、表裏導通部は、樹脂基板と、アンテナ配線形成側の表裏導通部に電気的に接続する箇所の配線とを貫通する貫通孔部に設けられたもので、アンテナ配線形成側に表裏導通部を覆う絶縁性膜が形成されていることを特徴とするものである。
また、上記において、金属パターンがCuパターンであることを特徴とするものである。
【0008】
また、上記において、ICチップが前記片面側ないし前記反対面側の配線に接続されていることを特徴とするものである。
そして、上記において、ICチップは、ICチップは、前記反対面側の導電性樹脂からなる接続用の配線上に形成された非導電性樹脂層を介して、該接続用の配線に、フリップチップ方式により接続されていることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材は、上記のような構成にすることによって、樹脂基板上の片面側に少なくともアンテナ配線を設け、反対面側に接続用の配線を設け、且つ、前記片面側のアンテナ配線と前記反対面側の接続用の配線とが、少なくとも樹脂基板を貫通する貫通孔部に設けられた表裏導通部を介して電気的に接続されている、両面配線のアンテナ回路部材であって、基材やアンテナコイル材の種類や厚みの制約が少なく、配線やICチップとの接続を複雑にせず、且つ、比較的簡単に両面の配線を接続できる非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材の提供を可能としている。
特に、小サイズの(微細な)アンテナ回路を作製する上で、比較的簡単に、接続部を複雑にせず、特性の安定した接続を得ることができる非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材の提供を可能としている。
具体的には、片面側のアンテナ配線は、エッチングで形成された金属パターンからなり、前記反対面側の接続用の配線は、導電性樹脂からなり、且つ、表裏導通部は、貫通孔内部に導電性樹脂を充填してなるものであることにより、これを達成している。
即ち、片面側のアンテナ配線は、エッチングで形成された金属パターンからなることより、微細アンテナ回路を、生産性良く作製できるものとし、反対面側の接続用の配線は、導電性樹脂からなり、且つ、表裏導通部は、貫通孔内部に導電性樹脂を充填してなるものであることにより、接続用の配線と表裏導通部とを印刷により一括して形成できる構造で、その作製を簡単なものとし、且つ、配線やICチップとの接続を複雑にせず、比較的簡単に両面の配線の接続ができるものとしている。
【0010】
また、アンテナ配線形成側に貫通孔部を覆う絶縁性膜が形成されていることにより、その接続信頼性を高いものとし、さらに、該絶縁性膜がレジスト膜である場合には、特に、その作製を容易とし、量産性に適した構造といえる。
表裏導通部を印刷形成する際に、アンテナ配線形成側への導電性樹脂のはみ出しを防ぐことができ、はみ出し部を研磨等平坦化処理する必要がなく、その接続信頼性を高いものとしている。
また、アンテナ配線エッチング形成の際のレジスト膜を絶縁性膜とすることにより、その剥離を必要とせずその作製を容易とし、更に、アンテナ配線の保護を十分なものとできる。
【0011】
また、金属パターンがCuパターンであることにより、特に配線の微細化に対応できるものとしている。
【0012】
本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材としては、アンテナ配線にICチップが接続されているもの、あるいは、接続用の配線に、ICチップが接続されているものが挙げられる。
いずれ場合も、配線やICチップとの接続を複雑にせず、且つ、比較的簡単に両面の配線を接続できる構造をとることができる。
【0013】
更に具体的には、ICチップが、前記反対面側の導電性樹脂からなる接続用の配線上に形成された非導電性樹脂層を介して、該接続用配線に、フリップチップ方式により接続されている場合には、
特に、配線やICチップとの接続を複雑にせず、且つ、比較的簡単に両面の配線を接続でき、更に、比較的簡単な構造で、量産性に適したものとしている。
尚、本発明の非接触式データキャリア用アンテナ回路部材が用いられる非接触式データキャリアとしては、その通信範囲が、ISO15693(近接型)仕様あるいはISO14443(近傍型)仕様に準じるものが挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態例を図に基づいて説明する。
図1(a)は本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の実施の形態の第1の例の断面図で、図1(b)は図1(a)に示す第1の例のICチップの接続部を拡大して示した図で、図2は図1(a)に示す第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材を用いた非接触式データキャリアの1例の断面図で、図3は本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の実施の形態の第2の例の断面図で、 図4(a)は第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の変形例の断面図で、図4(b)は図4(a)に示す変形例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材を用いた非接触式データキャリアの1例の断面図で、図5は第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の製造工程断面図である。
図1〜図5中、110は樹脂基材、120はアンテナ配線、120Aは金属層(銅箔)、130は表裏導通部、140は接続用の配線、140aは接続部、
150はICチップ、151はパッド、155は非導電性接着剤、160は貫通孔、170は絶縁性膜(レジスト)、181、182は熱融着樹脂基材、185は熱融着部、210は樹脂基材、220はアンテナ配線、225はICチップ接続用配線、225aは接続部、231、232は表裏導通部、240は接続用の配線、250はICチップ、251はパッド、255は非導電性接着剤である。
【0015】
はじめに、本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の実施の形態の第1の例を、図1に基づいて説明する。
第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材は、その断面を図1(a)に示すように、樹脂基板110上の片面側にアンテナ配線120を設け、反対面側に接続用の配線140を設け、且つ、前記片面側のアンテナ配線120と前記反対面側の接続用の配線140とが、樹脂基板110とこれに電気的に接続する箇所A1の配線(アンテナ配線120の端部配線)を貫通する貫通孔部に設けられた、表裏導通部130を介して電気的に接続されている、両面配線のICタグ用のアンテナ回路部材である。
そして、前記片面側のアンテナ配線120は、エッチングで形成された金属パターンからなり、前記反対面側の接続用の配線140は、導電性樹脂からなり、且つ、表裏導通部130は、貫通孔内部に導電性樹脂を充填してなるものである。
また、本例においては、ICチップは、前記反対面側の導電性樹脂からなる接続用の配線140の端部配線140a上に形成された非導電性樹脂層155を介して、該接続用の配線に、フリップチップ方式により接続されている。
【0016】
樹脂基材110としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン、ABS、スチレン、ポリイミド、ガラスエポキシ、PETG、ポリカーボネート、紙、PVC、またはアクリル等が挙げられるが、強度、耐熱、耐薬品性のあるPET(ポリエチレンテレフタレート)ないしポリイミドが好ましい。
樹脂基材110の厚さは、通常、25μm〜200μmである。
アンテナ配線120を形成する金属パターンとしては、Cuパターン、Alパターン等があるが、アンテナ配線が微細化、狭ピッチ化には、Cuパターンが好ましい。
電気特性からCuパターン、Alパターンの厚さは、それぞれ、10〜50μm、15〜50μmが好ましい。
接続用の配線140および表裏導通部130形成用の導電性樹脂は、エポキシ系樹脂に導電粒子を混入、分散させ、硬化させたもので、通常は、エポキシ系樹脂に導電粒子を混入、分散させた後、これを印刷により、接続用の配線形成部にこれを印刷形成するとともに、表裏導通部130形成用の貫通孔内部に充填し、更に、硬化して形成する。
尚、エポキシ系樹脂に導電粒子を混入、分散させた状態のものを、導電性インキとも言う。
導電粒子としては、カーボンや黒鉛あるいは銀粉やアルミ粉、あるいはこれらの混合体が用いられる。
また、ICチップ150は、通常、大きさ1.5mm×1.5mm角、厚さ約180μm程度のものが用いられる。
【0017】
第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材を用いたICタグとしては、例えば、図2に示すように、これと、その表裏に配した熱融着樹脂基材181、182を、熱融着により貼合せ、この間に第1の例のアンテナ回路部材を埋没させた形態のものが挙げられる。
熱融着樹脂基材181、182としては、PVC(ポリ塩化ビニル)、PETG(非結晶ポリエステル)、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン等が用いられるが、強度、耐熱性等の点でPETG(非結晶ポリエステル)等が主に用いられる。
熱融着樹脂基材181、182の厚さは、通常、50〜100μmである。
【0018】
第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の変形例としては、例えば、図4(a)に示す、第1の例において、アンテナ配線120上および表裏導通部130のアンテナ配線形成側上を覆う絶縁性膜170を設けた構造のものが挙げられる。
変形例の非接触式データキャリア用のアンテナ回路部材において、絶縁性膜170は、アンテナ配線120を形成する際のレジストパターン(ここでは、単にレジストとも言う)で、これを剥離せずに残し、そのまま非接触式データキャリア用に用いるものである。
図4(b)は、変形例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材を用いた非接触式データキャリアの1例である。
図4(b)に示す非接触式データキャリアも、絶縁性膜170以外の各部は、第1の例と同じである。
【0019】
次いで、第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の製造方法の1例を図5に基づいて簡単に説明しておく。
先ず、樹脂基材の一面にアンテナ配線形成用のCu箔からなる金属層120Aを形成しておく。(図5(a))
通常は、市販の片面Cu箔積層基材が用いられる。
次いで、ドリルあるいはレーザー光等により、表裏導通部形成箇所に、樹脂基材110およびCu箔120Aを貫通する貫通孔160を形成する。(図5(b))
次いで、アンテナ配線を形成する領域および貫通孔部のアンテナ配線形成側を覆うように、アンテナ配線を形成用のレジストパターン170を形成する。(図5(c))
レジストパターン170形成用のレジストとしては、所定の解像性があり、後続するエッチング処理に耐えるものであり、処理性の良いものが好ましい。
通常は、市販の液体フォトレジスト、ドライフィルムレジスト等が用いられる。
次いで、エッチングしてアンテナ配線140を形成する。(図5(d))
エッチング液としては、塩化第2鉄(FeCl)等が用いられる。
エッチング後、必要に応じ、洗浄処理等を施した後、レジストパターン170をつけたまま、印刷により、樹脂基材110のアンテナ配線140形成側とは反対側に接続用の配線部領域に導電性樹脂を塗布形成するとともに、貫通孔160に導電性樹脂を充填する。(図5(e))
印刷法としては、オフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン印刷、フレキソ印刷等が挙げられる。
次いで、レジストパターン170を所定の剥離液で除去しておく。
この後、導電性樹脂を硬化させて、接続用の配線140と表裏導通部130とを形成する。(図5(f))
次いで、ICチップを搭載用の非導電性接着剤155をICチップと接続用の配線140の端のICチップとの接続部140aを覆うようにポッティング塗布等により形成しておく。(図5(g))
次いで、ICチップ150のバンプ151を接続用の配線140の端のICチップとの接続部140aに位置合せしながら(図5(h))、フリップチップ方式により接続する。(図5(i))
これにより、第1の例の非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材が形成される。
【0020】
第1の例の変形例の図4に示す非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の製造方法としては、例えば、図5に示す第1の例の製造方法において、図5(e)の段階からレジストパターンの剥離工程 (図5(f))を行なわずに、図5(g)以下の工程を行なうものが挙げられる。
【0021】
次いで、本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の実施の形態の第2の例を、図3に基づいて説明する。
第2の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材は、樹脂基板210上の片面側にアンテナ配線220とICチップ接続用配線225を設け、反対面側に接続用の配線240を設け、且つ、前記片面側のアンテナ配線220およびICチップ接続用配線225とが、前記反対面側の接続用の配線240と、樹脂基板210と接続する箇所B1の配線(アンテナ配線220の端部配線)とを、あるいは樹脂基板210と接続する箇所B2の配線(ICチップ接続用配線225))とを、それぞれ貫通する貫通孔部に設けられた、表裏導通部231、232を介して電気的に接続されている、ICタグ用のアンテナ回路部材である。
そして、前記片面側のアンテナ配線220、ICチップ接続用配線225は、エッチングで形成された金属パターンからなり、前記反対面側の接続用の配線240は、導電性樹脂からなり、且つ、表裏導通部231、232は、貫通孔内部に導電性樹脂を充填してなるものである。
本例の場合は、第1の例と異なり、アンテナ配線220とICチップ250とが樹脂基材210の同じ面側に形成ないし搭載される。
各部については、第1の例のものと、同様のものが適用でき、また、製造方法も基本的には、第1の例の製造方法と同じ製造工程が適用でき、これらの説明は、省略する。
【0022】
尚、第2の例の変形例としては、図3に示す、第2の例において、アンテナ配線220上、ICチップ接続用配線225上、および表裏導通部230のアンテナ配線形成側上を覆う絶縁性膜を設けた構造のものが挙げられる。
第2の例の変形例の製造方法としては、基本的には先に述べた第1の例の変形例の製造方法と同じ工程のものが挙げられる。
この場合も、絶縁性膜は、アンテナ配線220、ICチップ接続用配線225を形成する際のレジストパターン(ここでは、単にレジストとも言う)で、これを剥離せずに残し、そのまま非接触式データキャリア用に用いるものである。
尚、本発明は、上記の実施の形態例、変形例に限定されるものではない。
非接触式のICタグに限らず非接触式のICカード等に適用しても良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、上記のように、樹脂基材の両面に配線を設け両面の配線を接続する構造の非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材であって、基材やアンテナコイル材の種類や厚みの制約が少なく、配線やICチップとの接続を複雑にせず、且つ、比較的簡単に両面の配線を接続できる非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材の提供を可能とした。
特に小サイズの(微細な)アンテナ回路を作製する上で、比較的簡単に、接続部を複雑にせず、特性の安定した接続を得ることができる非接触式のデータキャリア用のアンテナ回路部材の提供を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の実施の形態の第1の例の断面図で、図1(b)は図1(a)に示す第1の例のICチップの接続部を拡大して示した図である。
【図2】図1(a)に示す第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材を用いた非接触式データキャリアの1例の断面図である。
【図3】本発明の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の実施の形態の第2の例の断面図である。
【図4】図4(a)は第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の変形例の断面図で、図4(b)は図4(a)に示す変形例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材を用いた非接触式データキャリアの1例の断面図である。
【図5】第1の例の非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材の製造工程断面図である。
【符号の説明】
110 樹脂基材
120 アンテナ配線
120A 金属層(銅箔)
130 表裏導通部
140 接続用の配線
140a 接続部
150 ICチップ
151 パッド
155 非導電性接着剤
160 貫通孔
170 絶縁性膜(レジスト)
181、182 熱融着樹脂基材
185 熱融着部
210 樹脂基材
220 アンテナ配線
225 ICチップ接続用配線
225a 接続部
231、232 表裏導通部
240 接続用の配線
250 ICチップ
251 パッド
255 非導電性接着剤

Claims (6)

  1. 樹脂基板上の片面側に少なくともアンテナ配線を設け、反対面側に接続用の配線を設け、且つ、前記片面側のアンテナ配線と前記反対面側の接続用の配線とが、少なくとも樹脂基板を貫通する貫通孔部に設けられた表裏導通部を介して電気的に接続されている、両面配線のアンテナ回路部材であって、前記片面側のアンテナ配線は、エッチングで形成された金属パターンからなり、前記反対面側の接続用の配線は、導電性樹脂からなり、且つ、表裏導通部は、貫通孔内部に導電性樹脂を充填してなるものであることを特徴とする非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材。
  2. 請求項1において、表裏導通部は、樹脂基板と、アンテナ配線形成側の表裏導通部に電気的に接続する箇所の配線とを貫通する貫通孔部に設けられたもので、アンテナ配線形成側に表裏導通部を覆う絶縁性膜が形成されていることを特徴とする非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材。
  3. 請求項2において、絶縁性膜がレジスト膜であることを特徴とする非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材。
  4. 請求項1ないし3において、金属パターンがCuパターンであることを特徴とする非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材。
  5. 請求項1ないし3において、ICチップが前記片面側ないし前記反対面側の配線に接続されていることを特徴とする非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材。
  6. 請求項5において、ICチップは、前記反対面側の導電性樹脂からなる接続用の配線上に形成された非導電性樹脂層を介して、該接続用の配線に、フリップチップ方式により接続されていることを特徴とする非接触式データキャリア用の両面配線アンテナ回路部材。
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