JP2004160379A - 純水製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明が解決しようとする課題は、純水製造において、逆浸透膜部の濃縮排水を有効利用するとともに、純水の純度を確保し、さらに装置をコンパクト化することである。
【解決手段】被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部2と、この逆浸透膜部2の下流側に接続され、溶存気体を脱気する膜式脱気部3と、この膜式脱気部3に付設した水封式真空ポンプ4とを備えた純水製造装置1であって、前記逆浸透膜部2の濃縮排水を前記水封式真空ポンプ4の封水として使用するための封水導入手段5を備えたことを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部2と、この逆浸透膜部2の下流側に接続され、溶存気体を脱気する膜式脱気部3と、この膜式脱気部3に付設した水封式真空ポンプ4とを備えた純水製造装置1であって、前記逆浸透膜部2の濃縮排水を前記水封式真空ポンプ4の封水として使用するための封水導入手段5を備えたことを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高純度の純水を製造するための純水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の純水製造装置は、一般に逆浸透膜を利用したものが多く用いられている。この逆浸透膜を利用したものは、前記逆浸透膜の、溶媒は通すが溶質は透過させないという性質を利用して、被処理水の浸透圧より高い圧力をかけて、溶媒としての水だけを選択的に透過採取するようにしたものである。
【0003】
しかしながら、比抵抗値1MΩ・cm以上という高純度レベルの純水を実現しようとするときには、水中の炭酸ガスの存在が障害になる。前記逆浸透膜では水中の炭酸ガスを除去することができず、また炭酸ガスの存在下では、前記逆浸透膜の特性上、溶質除去率が低下してしまう。そこで、その対策として、逆浸透膜装置と、被処理水中の溶存気体を気体透過膜を通して真空吸引する膜式脱気装置とを直列に接続したものがある。
【0004】
この従来の純水製造装置は、前記逆浸透膜装置の濃縮排水を利用することなく、捨てていた。また、従来の純水製造装置は、前記逆浸透膜装置と前記膜式脱気装置とを組み合わせ、直列に配置してそれぞれを接続したものであり、相互の配管接続作業と設置スペースが多く必要であった(たとえば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−220480号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、純水製造において、逆浸透膜部の濃縮排水を有効利用するとともに、純水の純度を確保し、さらに装置をコンパクト化することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部と、この逆浸透膜部の下流側に接続され、溶存気体を脱気する膜式脱気部と、この膜式脱気部に付設した水封式真空ポンプとを備えた純水製造装置であって、前記逆浸透膜部の濃縮排水を前記水封式真空ポンプの封水として使用するための封水導入手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記封水導入手段に前記濃縮排水を貯留するタンクを設け、このタンク内の水位と温度に基づいて、前記膜式脱気部の運転を制御する制御部を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記封水導入手段内に貯留した前記濃縮排水を排出する排水手段を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記封水導入手段内に貯留した前記濃縮排水を殺菌する殺菌手段を備えたことを特徴としている。
【0011】
さらに、請求項5に記載の発明は、前記膜式脱気部の下流側に処理水の水質を検知する水質検知手段を備えたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について説明する。この発明は、たとえば半導体等の電子部品の洗浄水として用いられる純水製造装置において好適に実施する。前記純水製造装置は、被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部と、この逆浸透膜部通過後の被処理水中の溶存気体を気体透過膜を通して脱気する膜式脱気部と、前記純水製造装置の運転を制御する制御器と、前記逆浸透膜部と前記膜式脱気部と前記制御器を一体に収納するケーシングとにより構成されている。
【0013】
前記逆浸透膜部は、逆浸透膜の、溶媒は通すが溶質は透過させないという性質を利用して、不純物を含んだ被処理水の浸透圧より高い圧力をかけて、溶媒としての水だけを選択的に透過採取するものである。前記逆浸透膜部は、被処理水ラインに設けた被処理水を加圧するためのポンプと、前記逆浸透膜を多数備えた筒状の逆浸透膜モジュール(以下、「ROモジュール」と云う。)と、不純物が除かれた処理水を供給するRO処理水ラインと、不純物が濃縮された濃縮排水ラインとを備えている。
【0014】
前記濃縮排水ラインは、前記濃縮排水の一部を前記ポンプへ戻す循環ラインと、前記濃縮排水の一部を前記膜式脱気部で利用するための回収ラインと、循環および回収しない前記濃縮排水を排水する排水ラインとの3方向へ分岐するように構成されている。
【0015】
前記膜式脱気部は、前記気体透過膜を多数備えた筒状の気体透過膜モジュール(以下、「DOモジュール」と云う。)と、減圧手段である水封式真空ポンプと、この水封式真空ポンプの封水を供給するための封水導入手段と、脱気された処理水を純水使用機器へ供給するDO処理水ラインとを備えている。
【0016】
前記水封式真空ポンプは、封水を使用して前記DOモジュールを真空引きすることにより被処理水を脱気する。この封水は、前記封水導入手段により供給される。
【0017】
前記封水導入手段は、前記濃縮排水を前記水封式真空ポンプの封水として供給する。そして、前記封水導入手段は、前記回収ラインと接続され、タンクを備えている。このタンクは、前記濃縮排水の一部を導入して貯留し、封水として前記水封式真空ポンプへ供給する機能を有する。
【0018】
前記ケーシングは、前記逆浸透膜部と前記膜式脱気部と前記制御器とを内蔵するように構成されている。この場合、好ましくは前記逆浸透膜部の高さおよび奥行き長さと、前記膜式脱気部の高さおよび奥行き長さとをほぼ同じ寸法にして、前記両部を横方向に連結できるように構成する。
【0019】
このような構成の前記純水製造装置の作用について説明する。この実施の形態では、前記純水製造装置は、まず前記逆浸透膜部で被処理水の不純物を除去する処理を行い、つぎに前記膜式脱気部で前記逆浸透膜部通過後の被処理水を脱気する。このとき、前記逆浸透膜部の濃縮排水の一部を前記膜式脱気部の封水として回収して再利用する。
【0020】
これにより、水の使用量を削除することができるとともに、前記両部で被処理水を処理するので、製造する純水の純度を高くすることができる。さらに、前記両部をあらかじめ連結して製作してから設置するのでコンパクト化できるとともに設置現場工事を簡素化できる。
【0021】
つぎに、この実施の形態において、前記タンクに、このタンク内の水位を検出する水位検出手段と、貯留した水の温度を検出する温度検出手段とを設け、前記タンク内の水位と温度に基づいて、前記膜式脱気部の作動・停止を制御する制御部を前記制御器内に備えることも好適である。
【0022】
この場合の前記純水製造装置の運転について説明する。まず、前記逆浸透膜部の運転を開始する。そして、前記濃縮排水が前記回収ラインから前記タンク内へ導入され、このタンク内に封水が貯留される。そして、水位と温度を確認してから前記水封式真空ポンプの作動を開始し、前記膜式脱気部により被処理水を脱気する。
【0023】
これにより、前記水封式真空ポンプへ確実に封水を供給できるとともに正常な温度の封水を供給することができる。
【0024】
さらに、前記タンクに排水手段を備えることも好適である。すなわち、前記純水製造装置の運転を停止するとき、前記タンクの底部に電磁弁等の排水手段を設け、前記タンク内に貯留した濃縮排水を排出し、前記タンクを空にする。
【0025】
これにより、前記純水製造装置の停止中に前記タンク内で雑菌等が繁殖することを防止することができる。
【0026】
ここにおいて、前記雑菌等が繁殖することを防止する手段の変形例として、前記タンク内へ殺菌手段,たとえば紫外線殺菌ランプを備えることも好適である。
【0027】
これにより、前記タンク内の濃縮排水を貯留したままで雑菌等が繁殖することを防止することができる。
【0028】
また、この実施の形態において、前記膜式脱気部の下流側に処理水の水質を検知する水質検知手段を備えることも好適である。すなわち、前記膜式脱気部の破損等により処理水に異物が混入したときの水質検知手段を設ける。この水質検知手段としては、たとえば電気伝導度計が好ましい。
【0029】
これにより、処理水の異常を検出することができる。
【0030】
以上のように、この実施の形態によれば、純水製造において、逆浸透膜部の濃縮排水を有効利用するとともに、純水の純度を確保し、さらに装置をコンパクト化することができる。
【0031】
【実施例】
以下、この発明の具体的実施例について、図1に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明に係る純水製造装置の概略フロー図である。
【0032】
図1において、純水製造装置1は、被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部2と、この逆浸透膜部2の下流側に接続され、溶存気体を脱気する膜式脱気部3と、この膜式脱気部3に付設した減圧手段である水封式真空ポンプ4と、この水封式真空ポンプ4へ封水を供給する封水導入手段5と、前記純水製造装置1の運転を制御する制御器(図示省略)とにより構成されている。前記純水製造装置1は、被処理水の給水ライン6にゴミ等を除去するプレフィルター7を備えている。
【0033】
前記逆浸透膜部2は、逆浸透膜(図示省略)の、溶媒は通すが溶質は透過させないという性質を利用して、不純物(溶解塩及びシリカ分等)を含んだ被処理水の浸透圧より高い圧力をかけて、溶媒としての水だけを選択的に透過採取するものである。前記逆浸透膜部2は、前記プレフィルター7の下流側に設けられており、このプレフィルター7通過後の被処理水ライン8に設けた被処理水を加圧するためのポンプ9と、前記逆浸透膜を多数備えた筒状の逆浸透膜モジュール10(以下、「ROモジュール10」と云う。)と、不純物が除かれた処理水を供給するRO処理水ライン11と、不純物が濃縮された濃縮排水を排水する濃縮排水ライン12とを備えている。
【0034】
前記濃縮排水ライン12は、前記濃縮排水の一部を前記ポンプ9へ戻す循環ライン13と、前記濃縮排水の一部を前記封水導入手段5で利用するための回収ライン14と、循環および回収しない濃縮排水を排水するための排水ライン15との3方向へ分岐している。前記循環ライン13は、前記被処理水ライン8と合流して前記ポンプ9の吸込口16へ濃縮排水の一部を戻すように構成されている。前記回収ライン14には、回収する濃縮排水の流量を調節する封水量調節弁17が設けられており、また前記排水ライン15には、循環および回収しない濃縮排水の流量を調節する濃縮排水量調節弁18がそれぞれ設けられている。
【0035】
前記膜式脱気部3は、前記RO処理水ライン11の下流側で接続されており、被処理水中の溶存気体を気体透過膜(図示省略)を通して脱気する。前記膜式脱気部3は、前記気体透過膜を多数備えた筒状の気体透過膜モジュール19(以下、「DOモジュール19」と云う。)と、前記水封式真空ポンプ4と、前記封水導入手段5と、逆浸透膜処理および脱気処理された処理水を供給するDO処理水ライン20とを備えている。このDO処理水ライン20には、前記膜式脱気部3の破損等により処理水に異物が混入したときの水質検知手段である電気伝導度計21が設けられている。
【0036】
前記水封式真空ポンプ4は、前記DOモジュール19から溶存気体を吸引する。前記水封式真空ポンプ4は、前記DOモジュール19を真空引きする吸引ライン22を備えている。この吸引ライン22は、前記水封式真空ポンプ4の吸引口23と接続されている。前記水封式真空ポンプ4は、封水を供給する封水導入ライン24と、吸引した気体と封水との混合した流体(以下、「混合流体」と云う。)を排出する排出ライン25とそれぞれ接続されている。
【0037】
前記封水導入手段5は、前記回収ライン14と接続され濃縮排水を貯留するタンク26と、このタンク26内の水位を検出する水位センサ27と、前記タンク26内の水の温度を検出する温度センサ28と、前記タンク26の側面上部に設けられたオーバーフローライン29と、前記タンク26内の濃縮排水を排出する排水手段30とにより構成されている。この排水手段30は、前記タンク26の底部から水を排水するタンク排水ライン31と、このタンク排水ライン31に設けたブロー弁32とにより構成されている。
【0038】
そして、前記タンク26の上部には、前記回収ライン14が接続されており、前記濃縮排水の一部をこのタンク26へ導入するように構成されている。前記タンク26に貯留した濃縮排水を前記封水導入ライン24を介し、封水として前記水封式真空ポンプ4へ供給するように構成されている。また、前記排出ライン25は、前記タンク26の上部と接続されており、前記混合流体をこのタンク26内へ排出するように構成されている。
【0039】
前記制御器は、前記水封式真空ポンプ4,前記ポンプ9,前記電気伝導度計21,前記水位センサ27,前記温度センサ28および前記ブロー弁32とそれぞれ回線(図示省略)を介して接続されている。前記制御器は、前記両センサ27,28の検出信号に基づいて、前記水封式真空ポンプ4の作動・停止を制御する制御部(図示省略)を備えている。
【0040】
つぎに、図2〜図4に基づいて、前記純水製造装置1を構成する各部材の組み付け配置について説明する。図2は、前記各部材の組み付け状態を説明する正面配置図である。図3は、平面配置図であり、また図4は、左側面配置図である。図1で説明した各部材には、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0041】
図2において、前記純水製造装置1は、直方体状のケーシング33を有し、このケーシング33内に前記逆浸透膜部2と、前記膜式脱気部3と、前記制御部を備えた制御器34と、2個の前記プレフィルター7,7とを内蔵している。図2に示すように、前記DOモジュール19は、水平方向にして2個並列に設けられている。また、図3に示すように、2個の前記ROモジュール10,10を垂直方向に配置している。この2個のROモジュール10,10は、配管(図示省略)により直列に接続されている。そして、図4においては、前記タンク26が前記水封式真空ポンプ4より後方の上方位置に設けられている状態を示している。さらに、図3および図4に示すように、前記純水製造装置1の前面にパネル35を備えている。
【0042】
この場合、前記逆浸透膜部2の高さおよび奥行き長さと、前記膜式脱気部3の高さおよび奥行き長さとをほぼ同じ寸法にして、前記両部2,3を横方向に連結して配置している。
【0043】
このような構成の前記純水製造装置1の作用について説明する。この実施例では、前記純水製造装置1は、まず前記プレフィルター7通過後の被処理水を前記逆浸透膜部2で不純物の除去処理を行い、つぎに前記膜式脱気部3で前記逆浸透膜部2を通過後の被処理水をさらに脱気する。このとき、前記逆浸透膜部2の濃縮排水を前記膜式脱気部3に設けた前記水封式真空ポンプ4の封水として回収して再利用する。
【0044】
この場合の前記純水製造装置1の運転について説明する。まず、前記逆浸透膜部2の運転を開始する。そして、前記濃縮排水が前記回収ライン14から前記タンク26内へ導入され、このタンク26内に封水が貯留される。そして、前記制御部により水位と温度を確認してから前記水封式真空ポンプ4の作動を開始し、前記膜式脱気部3により被処理水を脱気する。
【0045】
ここで、前記純水製造装置1の前記各ライン6,8,11,12,13,14,15,20を通過する水の流量について説明する。まず、前記逆浸透膜部2の基本的流量は、前記給水ライン6から供給される被処理水のほぼ半分が前記RO処理水ライン11へ流れ、残りのほぼ半分が前記回収ライン14および前記排水ライン15へ流れる。すなわち、前記逆浸透膜部2では、供給される被処理水の半分が純水化処理され、前記膜式脱気部3へ導入される。
【0046】
たとえば、純水使用機器(図示省略)へ時間当たり1トン(以下、「1m3/h」と表記する。)供給するときを例として説明する。すなわち、前記DO処理水ライン20へ1m3/h通水するためには、前記給水ライン6へ2m3/hの被処理水を給水する。そして、前記回収ライン14および前記排水ライン15へ1m3/h通水する。この後者の1m3/hの内訳は、前記回収ライン14へ0.25m3/h通水し、また前記排水ライン15へ0.75m3/h通水する。
【0047】
つぎに、前記ポンプ9の作動と前記循環ライン13の作用について説明する。前記逆浸透膜部2での処理効率を高めるため、前記ポンプ9は、被処理水を加圧するとともに、前記各ROモジュール10との接触を増やすため被処理水を循環させる。すなわち、前記循環ライン13を循環する流量を4m3/hとし、前記被処理水ライン8には、前記給水ライン6の2m3/hと合流し6m3/hが流れるように前記ポンプ9を作動させる。したがって、6m3/hの被処理水が前記各ROモジュール10へ直列にそれぞれ導入され、1m3/hが前記RO処理水ライン11へ流れ、残りの5m3/hが前記濃縮排水ライン12へ流れる。この濃縮排水ライン12を流れる5m3/hは、前記循環ライン13へ4m3/h、前記回収ライン14へ0.25m3/h、前記排水ライン15へ0.75m3/h流れるように、前記両調節弁17,18により調節され分流される。
【0048】
これにより、0.25m3/hが回収され、前記水封式真空ポンプ4の封水として再利用されるために、前記タンク26内へ貯留される。
【0049】
これにより、水の使用量を削除することができるとともに、前記両部2,3で被処理水を処理するので、製造する純水の純度を高くすることができる。また、前記水封式真空ポンプ4へ確実に封水を供給できるとともに正常な温度の封水を供給することができる。さらに、前記両部2,3をあらかじめ連結して製作してから設置するのでコンパクト化できるとともに設置現場工事を簡素化できる。
【0050】
つぎに、前記排水手段30の作用について説明する。この排水手段30は、前記純水製造装置1の運転を停止したとき、前記ブロー弁32を開き、前記タンク26内に貯留した濃縮排水を排出し、前記タンク26内を空にするように機能する。
【0051】
これにより、前記純水製造装置1の停止中に前記タンク26内で雑菌等が繁殖することを防止することができる。
【0052】
ここにおいて、前記雑菌等が繁殖することを防止する手段の変形例として、前記タンク26内へ殺菌手段として紫外線殺菌ランプ(図示省略)を備えることも好適である。
【0053】
これにより、前記タンク26内の濃縮排水を貯留したままで雑菌等が繁殖することを防止することができる。
【0054】
また、この実施例における前記電気伝導度計21の作用について説明する。この電気伝導度計21は、前記膜式脱気部3の破損等により処理水に異物が混入したとき処理水の水質の異常を検知する。
【0055】
これにより、処理水の異常を検出することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、純水製造において、逆浸透膜部の濃縮排水を有効利用するとともに、純水の純度を確保し、さらに装置をコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る純水製造装置の概略フロー図である。
【図2】純水製造装置を構成する各部材の組み付け状態を説明する正面配置図である。
【図3】純水製造装置を構成する各部材の組み付け状態を説明する平面配置図である。
【図4】純水製造装置を構成する各部材の組み付け状態を説明する左側面配置図である。
【符号の説明】
1 純水製造装置
2 逆浸透膜部
3 膜式脱気部
4 水封式真空ポンプ
5 封水導入手段
21 電気伝導度計(水質検知手段)
26 タンク
30 排水手段
【発明の属する技術分野】
この発明は、高純度の純水を製造するための純水製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の純水製造装置は、一般に逆浸透膜を利用したものが多く用いられている。この逆浸透膜を利用したものは、前記逆浸透膜の、溶媒は通すが溶質は透過させないという性質を利用して、被処理水の浸透圧より高い圧力をかけて、溶媒としての水だけを選択的に透過採取するようにしたものである。
【0003】
しかしながら、比抵抗値1MΩ・cm以上という高純度レベルの純水を実現しようとするときには、水中の炭酸ガスの存在が障害になる。前記逆浸透膜では水中の炭酸ガスを除去することができず、また炭酸ガスの存在下では、前記逆浸透膜の特性上、溶質除去率が低下してしまう。そこで、その対策として、逆浸透膜装置と、被処理水中の溶存気体を気体透過膜を通して真空吸引する膜式脱気装置とを直列に接続したものがある。
【0004】
この従来の純水製造装置は、前記逆浸透膜装置の濃縮排水を利用することなく、捨てていた。また、従来の純水製造装置は、前記逆浸透膜装置と前記膜式脱気装置とを組み合わせ、直列に配置してそれぞれを接続したものであり、相互の配管接続作業と設置スペースが多く必要であった(たとえば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−220480号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、純水製造において、逆浸透膜部の濃縮排水を有効利用するとともに、純水の純度を確保し、さらに装置をコンパクト化することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部と、この逆浸透膜部の下流側に接続され、溶存気体を脱気する膜式脱気部と、この膜式脱気部に付設した水封式真空ポンプとを備えた純水製造装置であって、前記逆浸透膜部の濃縮排水を前記水封式真空ポンプの封水として使用するための封水導入手段を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記封水導入手段に前記濃縮排水を貯留するタンクを設け、このタンク内の水位と温度に基づいて、前記膜式脱気部の運転を制御する制御部を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記封水導入手段内に貯留した前記濃縮排水を排出する排水手段を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記封水導入手段内に貯留した前記濃縮排水を殺菌する殺菌手段を備えたことを特徴としている。
【0011】
さらに、請求項5に記載の発明は、前記膜式脱気部の下流側に処理水の水質を検知する水質検知手段を備えたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態について説明する。この発明は、たとえば半導体等の電子部品の洗浄水として用いられる純水製造装置において好適に実施する。前記純水製造装置は、被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部と、この逆浸透膜部通過後の被処理水中の溶存気体を気体透過膜を通して脱気する膜式脱気部と、前記純水製造装置の運転を制御する制御器と、前記逆浸透膜部と前記膜式脱気部と前記制御器を一体に収納するケーシングとにより構成されている。
【0013】
前記逆浸透膜部は、逆浸透膜の、溶媒は通すが溶質は透過させないという性質を利用して、不純物を含んだ被処理水の浸透圧より高い圧力をかけて、溶媒としての水だけを選択的に透過採取するものである。前記逆浸透膜部は、被処理水ラインに設けた被処理水を加圧するためのポンプと、前記逆浸透膜を多数備えた筒状の逆浸透膜モジュール(以下、「ROモジュール」と云う。)と、不純物が除かれた処理水を供給するRO処理水ラインと、不純物が濃縮された濃縮排水ラインとを備えている。
【0014】
前記濃縮排水ラインは、前記濃縮排水の一部を前記ポンプへ戻す循環ラインと、前記濃縮排水の一部を前記膜式脱気部で利用するための回収ラインと、循環および回収しない前記濃縮排水を排水する排水ラインとの3方向へ分岐するように構成されている。
【0015】
前記膜式脱気部は、前記気体透過膜を多数備えた筒状の気体透過膜モジュール(以下、「DOモジュール」と云う。)と、減圧手段である水封式真空ポンプと、この水封式真空ポンプの封水を供給するための封水導入手段と、脱気された処理水を純水使用機器へ供給するDO処理水ラインとを備えている。
【0016】
前記水封式真空ポンプは、封水を使用して前記DOモジュールを真空引きすることにより被処理水を脱気する。この封水は、前記封水導入手段により供給される。
【0017】
前記封水導入手段は、前記濃縮排水を前記水封式真空ポンプの封水として供給する。そして、前記封水導入手段は、前記回収ラインと接続され、タンクを備えている。このタンクは、前記濃縮排水の一部を導入して貯留し、封水として前記水封式真空ポンプへ供給する機能を有する。
【0018】
前記ケーシングは、前記逆浸透膜部と前記膜式脱気部と前記制御器とを内蔵するように構成されている。この場合、好ましくは前記逆浸透膜部の高さおよび奥行き長さと、前記膜式脱気部の高さおよび奥行き長さとをほぼ同じ寸法にして、前記両部を横方向に連結できるように構成する。
【0019】
このような構成の前記純水製造装置の作用について説明する。この実施の形態では、前記純水製造装置は、まず前記逆浸透膜部で被処理水の不純物を除去する処理を行い、つぎに前記膜式脱気部で前記逆浸透膜部通過後の被処理水を脱気する。このとき、前記逆浸透膜部の濃縮排水の一部を前記膜式脱気部の封水として回収して再利用する。
【0020】
これにより、水の使用量を削除することができるとともに、前記両部で被処理水を処理するので、製造する純水の純度を高くすることができる。さらに、前記両部をあらかじめ連結して製作してから設置するのでコンパクト化できるとともに設置現場工事を簡素化できる。
【0021】
つぎに、この実施の形態において、前記タンクに、このタンク内の水位を検出する水位検出手段と、貯留した水の温度を検出する温度検出手段とを設け、前記タンク内の水位と温度に基づいて、前記膜式脱気部の作動・停止を制御する制御部を前記制御器内に備えることも好適である。
【0022】
この場合の前記純水製造装置の運転について説明する。まず、前記逆浸透膜部の運転を開始する。そして、前記濃縮排水が前記回収ラインから前記タンク内へ導入され、このタンク内に封水が貯留される。そして、水位と温度を確認してから前記水封式真空ポンプの作動を開始し、前記膜式脱気部により被処理水を脱気する。
【0023】
これにより、前記水封式真空ポンプへ確実に封水を供給できるとともに正常な温度の封水を供給することができる。
【0024】
さらに、前記タンクに排水手段を備えることも好適である。すなわち、前記純水製造装置の運転を停止するとき、前記タンクの底部に電磁弁等の排水手段を設け、前記タンク内に貯留した濃縮排水を排出し、前記タンクを空にする。
【0025】
これにより、前記純水製造装置の停止中に前記タンク内で雑菌等が繁殖することを防止することができる。
【0026】
ここにおいて、前記雑菌等が繁殖することを防止する手段の変形例として、前記タンク内へ殺菌手段,たとえば紫外線殺菌ランプを備えることも好適である。
【0027】
これにより、前記タンク内の濃縮排水を貯留したままで雑菌等が繁殖することを防止することができる。
【0028】
また、この実施の形態において、前記膜式脱気部の下流側に処理水の水質を検知する水質検知手段を備えることも好適である。すなわち、前記膜式脱気部の破損等により処理水に異物が混入したときの水質検知手段を設ける。この水質検知手段としては、たとえば電気伝導度計が好ましい。
【0029】
これにより、処理水の異常を検出することができる。
【0030】
以上のように、この実施の形態によれば、純水製造において、逆浸透膜部の濃縮排水を有効利用するとともに、純水の純度を確保し、さらに装置をコンパクト化することができる。
【0031】
【実施例】
以下、この発明の具体的実施例について、図1に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明に係る純水製造装置の概略フロー図である。
【0032】
図1において、純水製造装置1は、被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部2と、この逆浸透膜部2の下流側に接続され、溶存気体を脱気する膜式脱気部3と、この膜式脱気部3に付設した減圧手段である水封式真空ポンプ4と、この水封式真空ポンプ4へ封水を供給する封水導入手段5と、前記純水製造装置1の運転を制御する制御器(図示省略)とにより構成されている。前記純水製造装置1は、被処理水の給水ライン6にゴミ等を除去するプレフィルター7を備えている。
【0033】
前記逆浸透膜部2は、逆浸透膜(図示省略)の、溶媒は通すが溶質は透過させないという性質を利用して、不純物(溶解塩及びシリカ分等)を含んだ被処理水の浸透圧より高い圧力をかけて、溶媒としての水だけを選択的に透過採取するものである。前記逆浸透膜部2は、前記プレフィルター7の下流側に設けられており、このプレフィルター7通過後の被処理水ライン8に設けた被処理水を加圧するためのポンプ9と、前記逆浸透膜を多数備えた筒状の逆浸透膜モジュール10(以下、「ROモジュール10」と云う。)と、不純物が除かれた処理水を供給するRO処理水ライン11と、不純物が濃縮された濃縮排水を排水する濃縮排水ライン12とを備えている。
【0034】
前記濃縮排水ライン12は、前記濃縮排水の一部を前記ポンプ9へ戻す循環ライン13と、前記濃縮排水の一部を前記封水導入手段5で利用するための回収ライン14と、循環および回収しない濃縮排水を排水するための排水ライン15との3方向へ分岐している。前記循環ライン13は、前記被処理水ライン8と合流して前記ポンプ9の吸込口16へ濃縮排水の一部を戻すように構成されている。前記回収ライン14には、回収する濃縮排水の流量を調節する封水量調節弁17が設けられており、また前記排水ライン15には、循環および回収しない濃縮排水の流量を調節する濃縮排水量調節弁18がそれぞれ設けられている。
【0035】
前記膜式脱気部3は、前記RO処理水ライン11の下流側で接続されており、被処理水中の溶存気体を気体透過膜(図示省略)を通して脱気する。前記膜式脱気部3は、前記気体透過膜を多数備えた筒状の気体透過膜モジュール19(以下、「DOモジュール19」と云う。)と、前記水封式真空ポンプ4と、前記封水導入手段5と、逆浸透膜処理および脱気処理された処理水を供給するDO処理水ライン20とを備えている。このDO処理水ライン20には、前記膜式脱気部3の破損等により処理水に異物が混入したときの水質検知手段である電気伝導度計21が設けられている。
【0036】
前記水封式真空ポンプ4は、前記DOモジュール19から溶存気体を吸引する。前記水封式真空ポンプ4は、前記DOモジュール19を真空引きする吸引ライン22を備えている。この吸引ライン22は、前記水封式真空ポンプ4の吸引口23と接続されている。前記水封式真空ポンプ4は、封水を供給する封水導入ライン24と、吸引した気体と封水との混合した流体(以下、「混合流体」と云う。)を排出する排出ライン25とそれぞれ接続されている。
【0037】
前記封水導入手段5は、前記回収ライン14と接続され濃縮排水を貯留するタンク26と、このタンク26内の水位を検出する水位センサ27と、前記タンク26内の水の温度を検出する温度センサ28と、前記タンク26の側面上部に設けられたオーバーフローライン29と、前記タンク26内の濃縮排水を排出する排水手段30とにより構成されている。この排水手段30は、前記タンク26の底部から水を排水するタンク排水ライン31と、このタンク排水ライン31に設けたブロー弁32とにより構成されている。
【0038】
そして、前記タンク26の上部には、前記回収ライン14が接続されており、前記濃縮排水の一部をこのタンク26へ導入するように構成されている。前記タンク26に貯留した濃縮排水を前記封水導入ライン24を介し、封水として前記水封式真空ポンプ4へ供給するように構成されている。また、前記排出ライン25は、前記タンク26の上部と接続されており、前記混合流体をこのタンク26内へ排出するように構成されている。
【0039】
前記制御器は、前記水封式真空ポンプ4,前記ポンプ9,前記電気伝導度計21,前記水位センサ27,前記温度センサ28および前記ブロー弁32とそれぞれ回線(図示省略)を介して接続されている。前記制御器は、前記両センサ27,28の検出信号に基づいて、前記水封式真空ポンプ4の作動・停止を制御する制御部(図示省略)を備えている。
【0040】
つぎに、図2〜図4に基づいて、前記純水製造装置1を構成する各部材の組み付け配置について説明する。図2は、前記各部材の組み付け状態を説明する正面配置図である。図3は、平面配置図であり、また図4は、左側面配置図である。図1で説明した各部材には、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0041】
図2において、前記純水製造装置1は、直方体状のケーシング33を有し、このケーシング33内に前記逆浸透膜部2と、前記膜式脱気部3と、前記制御部を備えた制御器34と、2個の前記プレフィルター7,7とを内蔵している。図2に示すように、前記DOモジュール19は、水平方向にして2個並列に設けられている。また、図3に示すように、2個の前記ROモジュール10,10を垂直方向に配置している。この2個のROモジュール10,10は、配管(図示省略)により直列に接続されている。そして、図4においては、前記タンク26が前記水封式真空ポンプ4より後方の上方位置に設けられている状態を示している。さらに、図3および図4に示すように、前記純水製造装置1の前面にパネル35を備えている。
【0042】
この場合、前記逆浸透膜部2の高さおよび奥行き長さと、前記膜式脱気部3の高さおよび奥行き長さとをほぼ同じ寸法にして、前記両部2,3を横方向に連結して配置している。
【0043】
このような構成の前記純水製造装置1の作用について説明する。この実施例では、前記純水製造装置1は、まず前記プレフィルター7通過後の被処理水を前記逆浸透膜部2で不純物の除去処理を行い、つぎに前記膜式脱気部3で前記逆浸透膜部2を通過後の被処理水をさらに脱気する。このとき、前記逆浸透膜部2の濃縮排水を前記膜式脱気部3に設けた前記水封式真空ポンプ4の封水として回収して再利用する。
【0044】
この場合の前記純水製造装置1の運転について説明する。まず、前記逆浸透膜部2の運転を開始する。そして、前記濃縮排水が前記回収ライン14から前記タンク26内へ導入され、このタンク26内に封水が貯留される。そして、前記制御部により水位と温度を確認してから前記水封式真空ポンプ4の作動を開始し、前記膜式脱気部3により被処理水を脱気する。
【0045】
ここで、前記純水製造装置1の前記各ライン6,8,11,12,13,14,15,20を通過する水の流量について説明する。まず、前記逆浸透膜部2の基本的流量は、前記給水ライン6から供給される被処理水のほぼ半分が前記RO処理水ライン11へ流れ、残りのほぼ半分が前記回収ライン14および前記排水ライン15へ流れる。すなわち、前記逆浸透膜部2では、供給される被処理水の半分が純水化処理され、前記膜式脱気部3へ導入される。
【0046】
たとえば、純水使用機器(図示省略)へ時間当たり1トン(以下、「1m3/h」と表記する。)供給するときを例として説明する。すなわち、前記DO処理水ライン20へ1m3/h通水するためには、前記給水ライン6へ2m3/hの被処理水を給水する。そして、前記回収ライン14および前記排水ライン15へ1m3/h通水する。この後者の1m3/hの内訳は、前記回収ライン14へ0.25m3/h通水し、また前記排水ライン15へ0.75m3/h通水する。
【0047】
つぎに、前記ポンプ9の作動と前記循環ライン13の作用について説明する。前記逆浸透膜部2での処理効率を高めるため、前記ポンプ9は、被処理水を加圧するとともに、前記各ROモジュール10との接触を増やすため被処理水を循環させる。すなわち、前記循環ライン13を循環する流量を4m3/hとし、前記被処理水ライン8には、前記給水ライン6の2m3/hと合流し6m3/hが流れるように前記ポンプ9を作動させる。したがって、6m3/hの被処理水が前記各ROモジュール10へ直列にそれぞれ導入され、1m3/hが前記RO処理水ライン11へ流れ、残りの5m3/hが前記濃縮排水ライン12へ流れる。この濃縮排水ライン12を流れる5m3/hは、前記循環ライン13へ4m3/h、前記回収ライン14へ0.25m3/h、前記排水ライン15へ0.75m3/h流れるように、前記両調節弁17,18により調節され分流される。
【0048】
これにより、0.25m3/hが回収され、前記水封式真空ポンプ4の封水として再利用されるために、前記タンク26内へ貯留される。
【0049】
これにより、水の使用量を削除することができるとともに、前記両部2,3で被処理水を処理するので、製造する純水の純度を高くすることができる。また、前記水封式真空ポンプ4へ確実に封水を供給できるとともに正常な温度の封水を供給することができる。さらに、前記両部2,3をあらかじめ連結して製作してから設置するのでコンパクト化できるとともに設置現場工事を簡素化できる。
【0050】
つぎに、前記排水手段30の作用について説明する。この排水手段30は、前記純水製造装置1の運転を停止したとき、前記ブロー弁32を開き、前記タンク26内に貯留した濃縮排水を排出し、前記タンク26内を空にするように機能する。
【0051】
これにより、前記純水製造装置1の停止中に前記タンク26内で雑菌等が繁殖することを防止することができる。
【0052】
ここにおいて、前記雑菌等が繁殖することを防止する手段の変形例として、前記タンク26内へ殺菌手段として紫外線殺菌ランプ(図示省略)を備えることも好適である。
【0053】
これにより、前記タンク26内の濃縮排水を貯留したままで雑菌等が繁殖することを防止することができる。
【0054】
また、この実施例における前記電気伝導度計21の作用について説明する。この電気伝導度計21は、前記膜式脱気部3の破損等により処理水に異物が混入したとき処理水の水質の異常を検知する。
【0055】
これにより、処理水の異常を検出することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、純水製造において、逆浸透膜部の濃縮排水を有効利用するとともに、純水の純度を確保し、さらに装置をコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る純水製造装置の概略フロー図である。
【図2】純水製造装置を構成する各部材の組み付け状態を説明する正面配置図である。
【図3】純水製造装置を構成する各部材の組み付け状態を説明する平面配置図である。
【図4】純水製造装置を構成する各部材の組み付け状態を説明する左側面配置図である。
【符号の説明】
1 純水製造装置
2 逆浸透膜部
3 膜式脱気部
4 水封式真空ポンプ
5 封水導入手段
21 電気伝導度計(水質検知手段)
26 タンク
30 排水手段
Claims (5)
- 被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部2と、この逆浸透膜部2の下流側に接続され、溶存気体を脱気する膜式脱気部3と、この膜式脱気部3に付設した水封式真空ポンプ4とを備えた純水製造装置1であって、前記逆浸透膜部2の濃縮排水を前記水封式真空ポンプ4の封水として使用するための封水導入手段5を備えたことを特徴とする純水製造装置。
- 前記封水導入手段5に前記濃縮排水を貯留するタンク26を設け、このタンク26内の水位と温度に基づいて、前記膜式脱気部3の運転を制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の純水製造装置。
- 前記封水導入手段5内に貯留した前記濃縮排水を排出する排水手段30を備えたことを特徴とする請求項1に記載の純水製造装置。
- 前記封水導入手段5内に貯留した前記濃縮排水を殺菌する殺菌手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の純水製造装置。
- 前記膜式脱気部3の下流側に処理水の水質を検知する水質検知手段21を備えたことを特徴とする請求項1に記載の純水製造装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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