JP2004159064A - 電話端末装置及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】不必要な電話に対する着信の確認等、ユーザの負担を軽減することが可能な電話端末装置を提供する。
【手段】電話端末装置1に、市外局番情報や移動体電話のコード情報などの地域情報を記憶する記憶装置15を備え、該当地域からの着信或いは該当地域外からの着信を拒否する。例えば、自分の利用する地域を入力し、記憶装置15内部の地域コード記憶部22に設定することで、不必要な電話の選別着信が可能となる。携帯電話の番号には市外局番と同じように事業者毎の割り振りがあり、地域がわかるようになっており、同様の選別着信が可能である。
【選択図】 図1
【手段】電話端末装置1に、市外局番情報や移動体電話のコード情報などの地域情報を記憶する記憶装置15を備え、該当地域からの着信或いは該当地域外からの着信を拒否する。例えば、自分の利用する地域を入力し、記憶装置15内部の地域コード記憶部22に設定することで、不必要な電話の選別着信が可能となる。携帯電話の番号には市外局番と同じように事業者毎の割り振りがあり、地域がわかるようになっており、同様の選別着信が可能である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話端末装置及びそのプログラムに関し、より詳細には、所定の発信者番号からの着信を自動的に選別し拒否することが可能な、電話端末装置及びそれに組み込むプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PHS(簡易型携帯電話機)を含む携帯電話機は、急速に普及している。この携帯電話機の急激な増加に伴い、携帯電話機が個人が持つものであるという特性上の宣伝効果等から、所謂「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話が増加している。
【0003】
携帯電話機(携帯電話端末ともいう)はその普及に伴い高性能・多機能となってきており、殆どの携帯電話端末には着信時に電話をかけてきた相手の番号を記憶する機能が備わっている。「ワン切り」は、この機能と、着信があったら心当たりのない番号でも折り返し電話をかけ直してみるという人間の心理とを利用して、電話をかけ直させるものである。この「ワン切り」は、基本的には無視するだけで対処は可能であるが、時間帯に拘らず着信がくるので、携帯電話端末のユーザにとって非常に迷惑となっている。
【0004】
また、携帯電話端末には指定着信拒否等の機能を備えたものもあるが、「ワン切り」で通知される番号は多くあり、それらの番号を指定するのは大変である。この「ワン切り」で通知される多くの番号に対応するため、任意の電話番号を発信規制電話番号として端末及び/又は基地局に設定するに際して、番号を入力する操作を簡単にする電話システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、「ワン切り」で通知される番号は多くある上に次々に変わっていくため、これらの番号全てを着信拒否登録するのは実質不可能である。すなわち、従来技術による着信指定拒否の場合、悪戯電話のような特定番号からかかってくる場合には向いているが、「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話の場合は不特定多数の番号からかかってくるため、登録するのが大変であり、また同じ番号からかかってくることが少ないため効果も薄くなってしまう。
【0005】
また、携帯電話端末には着信指定等の機能を備えたものもあるが、この機能は、着信指定していない電話は、例えば自分が利用する施設,郵便局,宅配業者等からの電話など、たとえ必要なものであっても、拒否してしまうことになり、「ワン切り」の対策としては非常に使い勝手が悪い。すなわち、従来技術による着信指定の場合、「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話の対策は確実に行えるが、郵便局,銀行,宅配業者などの電話番号も全て登録しておかなければ着信拒否してしまうことになり、不便性が生じてしまうこととなる。
【0006】
一方、交換局側でも、該当着信がユーザにとって「ワン切り」と呼ばれる不要な着信であるか否かを判断するのは非常に困難であり、結局、従来の携帯電話端末では、該当着信が不必要なユーザにとっては不要な着信の確認等を強いられることとなる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−24769号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごとく、現状の携帯電話端末では、その普及に伴って増加した「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話等に対し、該当電話が不必要なユーザにとっては不要な着信の確認等を強いられることとなる。また、携帯電話機と同様に、設置型の電話機,パーソナルコンピュータ等に組み込まれた電話端末装置,自動車電話機,衛星電話機なども「ワン切り」の被害が想定でき、同様の課題が浮上する。
【0009】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、不必要な電話に対する着信の確認等、ユーザの負担を軽減することが可能な電話端末装置、及びその電話端末装置に組み込みその着信機能を実現するためのプログラムを提供することをその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために、電話端末装置に、市外局番情報や移動体電話のコード情報などの地域情報を記憶する手段を備え、該当地域からの着信或いは該当地域外からの着信を拒否するようにしている。
【0011】
本発明に係る電話端末装置は、着信拒否又は着信許可用の地域情報を記憶する地域情報記憶手段と、該地域情報記憶手段に記憶された地域情報に基づいて、該地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否(又は許可)する選別着信手段とを有するものとする。ここで、前記地域情報には、市外局番情報及び/又は移動体電話の地域コード情報を含むものとしてもよい。
【0012】
また、上述のいずれかの電話端末装置において、前記選別着信手段は、当該電話端末装置内にユーザが登録した発信者番号及び/又は当該電話端末装置において許可した着信に対応する履歴に保存された発信者番号に対しては、着信拒否を行わないようにしてもよい。
【0013】
さらに、上述のいずれかの電話端末装置において、着信拒否がなされた発信者番号の履歴を記憶する拒否番号記憶手段を有し、前記選別着信手段は、前記拒否番号記憶手段に記憶された発信者番号からの着信を拒否するようにしてもよい。
【0014】
本発明に係るプログラムは、電話端末装置内に組み込み該電話端末装置における着信機能を実現させるためのプログラムであって、着信拒否又は着信許可用の地域情報として前記電話端末装置内の記憶装置に記憶した情報に基づいて、前記地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否又は許可する選別着信ステップを含むものとする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電話端末装置は、発信,受信や発信番号,着信番号の記憶など、通常の電話端末装置における機能に加えて、地域情報記憶手段及び選別着信手段を備え、所定の発信者番号(電話番号等の識別情報ともいえる)からの着信を自動的に選別し拒否することが可能な装置である。地域情報記憶手段は、着信拒否又は着信許可用の地域情報を記憶する手段であり、同手段としては、地域情報を予め格納しておくか或いは新規又は追加的に地域情報を格納することが可能であればよい。また、選別着信手段は、地域情報記憶手段に記憶された地域情報に基づいて、その地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否(又は許可)する手段である。
【0016】
本発明は、指定地域外からの電話或いは指定地域からの電話を拒否することにより、不必要な電話に対する着信の確認等の低減を達成することから、携帯電話機(PHSも含む),衛星電話機,自動車電話機などの移動体電話端末装置に効果的に適用可能であるが、設置型の電話機や、パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータ(図5を参照して後述)を利用したIP(インターネットプロトコル)電話端末装置などにも適用可能である。また、発信者側コンピュータに係わる識別情報としては、電話番号の他、IPアドレス,個人情報等の情報をその運用に応じて使用すればよい。さらに、ファクス機能やその他の機能が付加された電話端末装置であっても本発明が適用可能なことは言及するまでもない。
【0017】
以下、本発明の地域毎の着信拒否機能について具体的に携帯電話機を例に挙げて説明する。なお、ここでは指定地域外からの着信を拒否する場合についてのみ説明するが、指定地域からの着信のみを許可する場合の着信許可機能も、さらには、指定地域からの着信のみを拒否する場合の着信拒否機能や指定地域外からの着信のみを許可する場合の着信許可機能も、上述の地域情報記憶手段に記憶する地域情報や、その地域情報に対する着信処理を変更することで適用可能である。また、本発明に係る着信拒否(又は許可)機能以外の着信拒否(又は許可)機能を用いていた場合、その優先度は電話端末装置の設計事項に依る。
【0018】
図1は一般的な電話網の概略図で、図中、1,2は携帯電話機(以下、携帯電話端末という)、3は固定電話機(以下、固定電話端末という)、4は携帯電話端末1の基地局、5は携帯電話端末2の基地局、6は携帯電話端末用及び固定電話端末用の公衆網をそれぞれ示している。
【0019】
図2は、本発明の一実施形態に係る携帯電話端末の一例を示す概略構成図である。
本発明の一実施形態に係る電話端末装置の例として図2で示す携帯電話端末1は、全ての制御を管理する制御装置11と、基地局4との通信を行う無線装置12と、状況を利用者(ユーザ)に通知するための表示装置13と、電話をかける相手を利用者が入力するための入力装置14と、各種情報を記憶する記憶装置(記録装置ともいう)15とで構成されている。なお、携帯電話端末2や他の電話端末装置にも本発明を適用してもよいことは言及するまでもないが、説明を簡潔にするため携帯電話端末1のみに本発明を適用した例を説明する。ここでは、携帯電話端末2や固定電話端末3からの電話に対し、携帯電話端末1が必要な電話を選別して着信する処理を説明する。
【0020】
携帯電話端末1は、その記憶装置15に地域情報を記憶しておくが、地域情報としては市外局番情報を含むものとする。図2では記憶装置15の市外局番記憶部21に市外局番情報が、さらに、地域コード記憶部22に移動体電話の地域コード情報が、それぞれ記憶されている。このように、地域情報としては、移動体電話端末装置(ここでは携帯電話端末2)の地域コード情報をも含むようにする。ここで、地域コード情報とは、各携帯電話端末2(端末1も含む)等に割り当てられる或いは割り当てられた情報を指す。
【0021】
市外局番情報及び地域コード情報は、図2で示すごとく1つの記憶装置15に格納されてもよいが、別々の記憶装置に格納されていてもよい。また、携帯電話端末1の仕様によっては、これらの情報をユーザ側或いは基地局側から新規に書き込むことや既存のものに新たに追記することが可能なようにしてもよい。さらに、市外局番情報,地域コード情報のいずれかのみを記憶装置15に格納しておき、それぞれ固定電話機3,携帯電話端末2からの発信のみ拒否できるような形態も採用できる。
【0022】
また、記憶装置15には、図2に示すように、市外局番記憶部21及び地域コード記憶部22の他、アドレス記憶部(アドレス帳ともいえる)23を備え、アドレス帳23に記憶された発信者番号を拒否しないように処理するようにしてもよい。アドレス帳23は携帯電話端末1内の記憶装置にあればよく、アドレス帳23にはユーザにより発信用として登録された知人等の電話番号などが格納されている。
【0023】
選別着信手段は、携帯電話端末1内にそのユーザが登録した発信者番号、例えばアドレス帳23に記憶された電話番号や、携帯電話端末1において許可した着信に対応する履歴に保存された発信者番号、すなわち記憶装置15等に記録された着信履歴などに対しては、着信拒否を行わないようにすることで、より使い勝手のよい選別着信機能を実現できる。ただし、アドレス帳23等に記憶された発信者番号であっても、別機能で拒否を設定している発信者番号がある場合にはそれを除くようにしておく。
【0024】
一方で、携帯電話端末1には、着信拒否がなされた発信者番号の履歴を記憶しておく拒否番号記憶手段を備えるようにしてもよい。この場合、選別着信手段は、記憶部22,23に存在しない発信者番号であっても、この拒否番号記憶手段に記憶された発信者番号からの着信を拒否するようにすればよい。
【0025】
以下に、上述のごとく構成された携帯電話端末1における動作を説明する。
携帯電話端末1は、他の携帯電話端末2や固定回線の電話3等から着信がある場合、公衆網を介し無線装置12により基地局4からの着信信号を受信する。そして携帯電話端末1は基地局4と定められた通信を行い正常に着信の手続きが行えたら、表示装置13に相手先の電話番号等を表示したり着信音を鳴動させたりして、利用者(ユーザ)に着信があることを通知する。
【0026】
「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話が多い場合、ユーザは携帯電話端末1の入力装置14を使い、自分の利用する市外局番、例えば03や06といった番号を入力し、記憶装置15内部の市外局番記憶部21に設定する。また同様に入力装置14を使い、自分の利用する地域、例えば関東や関西といった項目を入力し、記憶装置15内部の地域コード記憶部22に設定する。設定後は、上述のごとく携帯電話端末1に携帯電話端末2や固定回線の電話3等から着信があった場合、公衆網6を介し無線装置12は基地局4から着信信号を受信し携帯電話端末1は着信動作を行う。
【0027】
図3は、本発明に係る携帯電話端末における着信時の制御シーケンスの概略を示す図である。
上述のごとき基地局4(CS:Cell Site for PSs)から携帯電話端末1(PS:Personal Station)へ着呼メッセージが送られることで始まる着信シーケンス30には、CSからPSへ送られる着呼メッセージ31が含まれる。着信シーケンス30として、まずPS側では、無線装置12によって着呼メッセージ31を表す信号をCS側から受信すると、いくらかの遣り取りの後、制御装置11により無線装置12を制御して着呼応答メッセージ32をCS側に送信する。CS側では着呼応答メッセージ32の受信により呼設定メッセージをPS側に送信するなどの処理を行う。本発明の特徴として、PS側において着呼メッセージ31に基づいた選別着信を実行する。PS側では、着呼メッセージ31に基づいた選別の結果を、例えば着呼応答メッセージ32にてCS側に送信する。
【0028】
例えば、着呼メッセージ31(或いはその後のメッセージ)により基地局4から携帯電話端末1に対して発信者の電話番号が通知され、その電話番号を、市外局番記憶部21,地域コード記憶部22にそれぞれ記憶された市外局番,地域コードと比較し、一致する電話番号があれば、その電話番号は指定地域内のものであると判定して着呼応答メッセージ32を送信するなどして、その後の着信動作に移る。一方、一致しなければ、その電話番号が指定地域外のものであると判定して拒否の着呼応答メッセージ32を送信するなどして、その着信を拒否する。着信動作に入った場合、PS側では、CS側に呼出メッセージを送信するなどし、適切なタイミングにおいて図示しない着信報知装置を制御して、例えばリンガ鳴動,バイブレータ振動などの方法によって着信をユーザに報知させる。そして、ユーザが着信報知に応答して入力装置14を操作して通信の開始を指示(オフフックによる応答)すると、制御装置11が入力装置14からの通信開始指示に基づいて基地局4との応答動作(応答メッセージの送信及び応答確認メッセージの受信)を行い、基地局4を介して発呼側端末との通信を可能とする。
【0029】
図4は、本発明に係る携帯電話端末における着信拒否動作を説明するためのフロー図である。図4を参照して、上述のごとき市外局番と地域コードとアドレス帳のアドレスによる選別着信動作を詳細に説明する。
着呼メッセージ受信時に携帯電話端末1は図4のフローに記すように発信者の電話番号の解析を行う。無線装置12が着呼メッセージ31を受信し、制御装置11がメッセージ内容を解析し発信者番号を抽出する。
【0030】
市外局番と地域コードとアドレス帳内のアドレスとによる選別着信動作の一例としては、まず、発信者番号の市外局番を比較し、発信者が携帯電話端末なのか固定電話からなのかを調べる(ステップS1)。例えば、発信者番号により、着呼が携帯電話端末2のものか、或いは固定電話端末3のものかを判定することとなる。
【0031】
発信者が携帯電話端末からの場合、発信者の地域コードと設定地域コード(地域コード記憶部22に格納された地域コード)の比較を行う(ステップS2)。発信者が携帯電話端末の時、携帯電話の番号には市外局番と同じように事業者毎の割り振りがあり地域がわかるようになっている。この事業者毎の番号をここでは地域コードと称す。その地域コードによりS2のように、その発信者番号と地域コード記憶部22に設定した地域とを比較する。ステップS2において一致すれば、着信動作に移る(ステップS3)。着信動作では、着信を行い利用者に着信があることを伝えればよい。
【0032】
一方、ステップS2において一致しなければ、発信者番号とアドレス帳23内の各電話番号とを順次比較していき(ステップS5)、一致する電話番号があれば着信動作に移り(ステップS3)、一致しなければ着信拒否を行い切断する(ステップS6)。
【0033】
一方、ステップS1において固定電話端末3からの着呼であると判定された場合、発信者番号の市外局番と設定された市外局番(市外局番記憶部21に格納された市外局番)との比較を行う(ステップS4)。ステップS4においても、ステップS2以降と同様の動作を実行する。すなわち、ステップS4において一致すると判定されれば着信動作に移り(ステップS3)、不一致と判定されればステップS5へ進む。
【0034】
携帯電話を使用している人の多くは、友人,知人の電話番号をアドレス帳に保存している。また、郵便局等の公共施設や宅配業者等の固定電話又は携帯電話からの電話についても一部の地域に固まっていることが多い。そのため、本実施形態のごとく、市外局番又は地域コードと比較し、さらにアドレス帳に保存されている電話番号と比較することにより、「ワン切り」と呼ばれる無差別にかけてくる迷惑電話から利用者の負担を軽減することが可能となる。すなわち、従来の携帯電話端末では時間帯を選ばない迷惑電話のために、安眠を妨害されたり、不要な着信の確認をすることがあったが、本発明により「ワン切り」と呼ばれる不要な着信を減らすことができ利用者の負担を軽減することが可能となる。
【0035】
また、地域外からの連絡があった場合でも、切断時に着信拒否した番号の履歴を保存することにより着信の間隔等からワン切り以外の電話の判断が可能となる。
【0036】
以上、本発明の電話端末装置をその構成要素毎に説明してきたが、上述した各形態における電話端末装置を、コンピュータ(情報処理装置)にて実現する場合の形態の一構成例を、図5に示す一般的な情報処理装置の構成例を参照して説明する。ここで例示するコンピュータは、図1の制御装置11に相当するCPU(中央演算処理装置)41,RAM(Random Access Memory)42,ROM43、図1の入力装置14に相当する入力装置44、同じく表示装置13に相当する表示装置45、同じく無線装置12に相当する通信装置46、それらを繋ぐバス47をその主たる構成要素とし、ROM43等に、選別着信ステップを含んだプログラムを格納するものとする。またROM43は図1における記憶装置15にも相当する。
【0037】
このプログラムは、電話端末装置(ここではコンピュータ)内に組み込みその電話端末装置における着信機能を実現させるためのプログラムであり、コンピュータを電話端末装置として機能させるための、CPU41の処理を記述する制御プログラム及び必要データ(地域情報等)が、ROM43等の記憶部に蓄積されることで実行可能となる。また、選別着信ステップとは、着信拒否又は着信許可用の地域情報として電話端末装置内の記憶装置に記憶した情報に基づいて、その地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否又は許可するステップを指す。このステップとしては、その他、図1乃至図4で説明した様々な形態が適用可能である。
【0038】
本発明に係る、電話端末装置としての或いは電話端末装置を含むコンピュータにおいて取り扱われるデータは、その処理時に一時的にRAM42に蓄積される。また、CPU41は上述の制御プログラムを読み出すことにより、本発明に係る所定の選別着信を施し、その結果を、通信装置46を介して局側へ、着信動作の場合にはCRT,LCD,PDP等の表示装置45などもに出力することとなる。また、コンピュータには、ユーザが使用する際に容易となるような表示装置45用のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を備え、指定地域選択,指定市外局番入力などの各種設定画面、処理方法の選択画面、処理の途中経過や途中結果等は、表示装置45を通してユーザに提示され、必要な場合には、キーボード,マウス(ポインティングデバイス)等からユーザが処理に必要なパラメータを入力・修正することで指定することを可能としておけばよい。また、その他の処理の実行中に作られる中間データもRAM42に蓄積され、必要に応じて、CPU41によって読み出し、修正・書き込みが行われる。
【0039】
なお、CPU41,RAM42やROM43の記憶部,入力装置44,表示装置45,通信装置46は、バス(内部バス)47により接続されるか、各要素の一部がLAN等のネットワークを介して接続されていればよい。なお、ネットワークを介した通信も、CPU41による指示に従って制御されることとなる。
【0040】
さらに、本発明は、上述のプログラムとしての形態や、それらプログラムやデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての形態も可能である。記録媒体としては、各種ROMやRAM等が想定でき、これら記録媒体に上述した本発明の各実施形態の装置の機能をコンピュータに実行させ、選別着信の機能を実現するためのプログラム(又はプログラム及びデータファイル)を記録して流通させることにより、当機能の実現を容易にする。そして図5で説明したような情報処理装置に上述のごとくの記録媒体を装着して、情報処理装置によりプログラムを読み出すか、若しくは情報処理装置が備えている記録媒体に当プログラムを記憶させておき、必要に応じて読み出すことにより、本発明に係わる選別着信の機能を実行することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、電話端末装置において、不必要な電話に対する着信の確認等、ユーザの負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な電話網の概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯電話端末の一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る携帯電話端末における着信時の制御シーケンスの概略を示す図である。
【図4】本発明に係る携帯電話端末における着信拒否動作を説明するためのフロー図である。
【図5】一般的な情報処理装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1,2…携帯電話端末、3…固定電話端末、4,5…基地局、6…公衆網、11…制御装置、12…無線装置、13…表示装置、14…入力装置、15…記憶装置、21…市外局番記憶部、22…地域コード記憶部、23…アドレス帳、30…着信シーケンス、31…着呼メッセージ、32…着呼応答メッセージ、41…CPU、42…RAM、43…ROM、44…入力装置、45…表示装置、46…通信装置、47…バス。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話端末装置及びそのプログラムに関し、より詳細には、所定の発信者番号からの着信を自動的に選別し拒否することが可能な、電話端末装置及びそれに組み込むプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PHS(簡易型携帯電話機)を含む携帯電話機は、急速に普及している。この携帯電話機の急激な増加に伴い、携帯電話機が個人が持つものであるという特性上の宣伝効果等から、所謂「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話が増加している。
【0003】
携帯電話機(携帯電話端末ともいう)はその普及に伴い高性能・多機能となってきており、殆どの携帯電話端末には着信時に電話をかけてきた相手の番号を記憶する機能が備わっている。「ワン切り」は、この機能と、着信があったら心当たりのない番号でも折り返し電話をかけ直してみるという人間の心理とを利用して、電話をかけ直させるものである。この「ワン切り」は、基本的には無視するだけで対処は可能であるが、時間帯に拘らず着信がくるので、携帯電話端末のユーザにとって非常に迷惑となっている。
【0004】
また、携帯電話端末には指定着信拒否等の機能を備えたものもあるが、「ワン切り」で通知される番号は多くあり、それらの番号を指定するのは大変である。この「ワン切り」で通知される多くの番号に対応するため、任意の電話番号を発信規制電話番号として端末及び/又は基地局に設定するに際して、番号を入力する操作を簡単にする電話システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、「ワン切り」で通知される番号は多くある上に次々に変わっていくため、これらの番号全てを着信拒否登録するのは実質不可能である。すなわち、従来技術による着信指定拒否の場合、悪戯電話のような特定番号からかかってくる場合には向いているが、「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話の場合は不特定多数の番号からかかってくるため、登録するのが大変であり、また同じ番号からかかってくることが少ないため効果も薄くなってしまう。
【0005】
また、携帯電話端末には着信指定等の機能を備えたものもあるが、この機能は、着信指定していない電話は、例えば自分が利用する施設,郵便局,宅配業者等からの電話など、たとえ必要なものであっても、拒否してしまうことになり、「ワン切り」の対策としては非常に使い勝手が悪い。すなわち、従来技術による着信指定の場合、「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話の対策は確実に行えるが、郵便局,銀行,宅配業者などの電話番号も全て登録しておかなければ着信拒否してしまうことになり、不便性が生じてしまうこととなる。
【0006】
一方、交換局側でも、該当着信がユーザにとって「ワン切り」と呼ばれる不要な着信であるか否かを判断するのは非常に困難であり、結局、従来の携帯電話端末では、該当着信が不必要なユーザにとっては不要な着信の確認等を強いられることとなる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−24769号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごとく、現状の携帯電話端末では、その普及に伴って増加した「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話等に対し、該当電話が不必要なユーザにとっては不要な着信の確認等を強いられることとなる。また、携帯電話機と同様に、設置型の電話機,パーソナルコンピュータ等に組み込まれた電話端末装置,自動車電話機,衛星電話機なども「ワン切り」の被害が想定でき、同様の課題が浮上する。
【0009】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、不必要な電話に対する着信の確認等、ユーザの負担を軽減することが可能な電話端末装置、及びその電話端末装置に組み込みその着信機能を実現するためのプログラムを提供することをその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するために、電話端末装置に、市外局番情報や移動体電話のコード情報などの地域情報を記憶する手段を備え、該当地域からの着信或いは該当地域外からの着信を拒否するようにしている。
【0011】
本発明に係る電話端末装置は、着信拒否又は着信許可用の地域情報を記憶する地域情報記憶手段と、該地域情報記憶手段に記憶された地域情報に基づいて、該地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否(又は許可)する選別着信手段とを有するものとする。ここで、前記地域情報には、市外局番情報及び/又は移動体電話の地域コード情報を含むものとしてもよい。
【0012】
また、上述のいずれかの電話端末装置において、前記選別着信手段は、当該電話端末装置内にユーザが登録した発信者番号及び/又は当該電話端末装置において許可した着信に対応する履歴に保存された発信者番号に対しては、着信拒否を行わないようにしてもよい。
【0013】
さらに、上述のいずれかの電話端末装置において、着信拒否がなされた発信者番号の履歴を記憶する拒否番号記憶手段を有し、前記選別着信手段は、前記拒否番号記憶手段に記憶された発信者番号からの着信を拒否するようにしてもよい。
【0014】
本発明に係るプログラムは、電話端末装置内に組み込み該電話端末装置における着信機能を実現させるためのプログラムであって、着信拒否又は着信許可用の地域情報として前記電話端末装置内の記憶装置に記憶した情報に基づいて、前記地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否又は許可する選別着信ステップを含むものとする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電話端末装置は、発信,受信や発信番号,着信番号の記憶など、通常の電話端末装置における機能に加えて、地域情報記憶手段及び選別着信手段を備え、所定の発信者番号(電話番号等の識別情報ともいえる)からの着信を自動的に選別し拒否することが可能な装置である。地域情報記憶手段は、着信拒否又は着信許可用の地域情報を記憶する手段であり、同手段としては、地域情報を予め格納しておくか或いは新規又は追加的に地域情報を格納することが可能であればよい。また、選別着信手段は、地域情報記憶手段に記憶された地域情報に基づいて、その地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否(又は許可)する手段である。
【0016】
本発明は、指定地域外からの電話或いは指定地域からの電話を拒否することにより、不必要な電話に対する着信の確認等の低減を達成することから、携帯電話機(PHSも含む),衛星電話機,自動車電話機などの移動体電話端末装置に効果的に適用可能であるが、設置型の電話機や、パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータ(図5を参照して後述)を利用したIP(インターネットプロトコル)電話端末装置などにも適用可能である。また、発信者側コンピュータに係わる識別情報としては、電話番号の他、IPアドレス,個人情報等の情報をその運用に応じて使用すればよい。さらに、ファクス機能やその他の機能が付加された電話端末装置であっても本発明が適用可能なことは言及するまでもない。
【0017】
以下、本発明の地域毎の着信拒否機能について具体的に携帯電話機を例に挙げて説明する。なお、ここでは指定地域外からの着信を拒否する場合についてのみ説明するが、指定地域からの着信のみを許可する場合の着信許可機能も、さらには、指定地域からの着信のみを拒否する場合の着信拒否機能や指定地域外からの着信のみを許可する場合の着信許可機能も、上述の地域情報記憶手段に記憶する地域情報や、その地域情報に対する着信処理を変更することで適用可能である。また、本発明に係る着信拒否(又は許可)機能以外の着信拒否(又は許可)機能を用いていた場合、その優先度は電話端末装置の設計事項に依る。
【0018】
図1は一般的な電話網の概略図で、図中、1,2は携帯電話機(以下、携帯電話端末という)、3は固定電話機(以下、固定電話端末という)、4は携帯電話端末1の基地局、5は携帯電話端末2の基地局、6は携帯電話端末用及び固定電話端末用の公衆網をそれぞれ示している。
【0019】
図2は、本発明の一実施形態に係る携帯電話端末の一例を示す概略構成図である。
本発明の一実施形態に係る電話端末装置の例として図2で示す携帯電話端末1は、全ての制御を管理する制御装置11と、基地局4との通信を行う無線装置12と、状況を利用者(ユーザ)に通知するための表示装置13と、電話をかける相手を利用者が入力するための入力装置14と、各種情報を記憶する記憶装置(記録装置ともいう)15とで構成されている。なお、携帯電話端末2や他の電話端末装置にも本発明を適用してもよいことは言及するまでもないが、説明を簡潔にするため携帯電話端末1のみに本発明を適用した例を説明する。ここでは、携帯電話端末2や固定電話端末3からの電話に対し、携帯電話端末1が必要な電話を選別して着信する処理を説明する。
【0020】
携帯電話端末1は、その記憶装置15に地域情報を記憶しておくが、地域情報としては市外局番情報を含むものとする。図2では記憶装置15の市外局番記憶部21に市外局番情報が、さらに、地域コード記憶部22に移動体電話の地域コード情報が、それぞれ記憶されている。このように、地域情報としては、移動体電話端末装置(ここでは携帯電話端末2)の地域コード情報をも含むようにする。ここで、地域コード情報とは、各携帯電話端末2(端末1も含む)等に割り当てられる或いは割り当てられた情報を指す。
【0021】
市外局番情報及び地域コード情報は、図2で示すごとく1つの記憶装置15に格納されてもよいが、別々の記憶装置に格納されていてもよい。また、携帯電話端末1の仕様によっては、これらの情報をユーザ側或いは基地局側から新規に書き込むことや既存のものに新たに追記することが可能なようにしてもよい。さらに、市外局番情報,地域コード情報のいずれかのみを記憶装置15に格納しておき、それぞれ固定電話機3,携帯電話端末2からの発信のみ拒否できるような形態も採用できる。
【0022】
また、記憶装置15には、図2に示すように、市外局番記憶部21及び地域コード記憶部22の他、アドレス記憶部(アドレス帳ともいえる)23を備え、アドレス帳23に記憶された発信者番号を拒否しないように処理するようにしてもよい。アドレス帳23は携帯電話端末1内の記憶装置にあればよく、アドレス帳23にはユーザにより発信用として登録された知人等の電話番号などが格納されている。
【0023】
選別着信手段は、携帯電話端末1内にそのユーザが登録した発信者番号、例えばアドレス帳23に記憶された電話番号や、携帯電話端末1において許可した着信に対応する履歴に保存された発信者番号、すなわち記憶装置15等に記録された着信履歴などに対しては、着信拒否を行わないようにすることで、より使い勝手のよい選別着信機能を実現できる。ただし、アドレス帳23等に記憶された発信者番号であっても、別機能で拒否を設定している発信者番号がある場合にはそれを除くようにしておく。
【0024】
一方で、携帯電話端末1には、着信拒否がなされた発信者番号の履歴を記憶しておく拒否番号記憶手段を備えるようにしてもよい。この場合、選別着信手段は、記憶部22,23に存在しない発信者番号であっても、この拒否番号記憶手段に記憶された発信者番号からの着信を拒否するようにすればよい。
【0025】
以下に、上述のごとく構成された携帯電話端末1における動作を説明する。
携帯電話端末1は、他の携帯電話端末2や固定回線の電話3等から着信がある場合、公衆網を介し無線装置12により基地局4からの着信信号を受信する。そして携帯電話端末1は基地局4と定められた通信を行い正常に着信の手続きが行えたら、表示装置13に相手先の電話番号等を表示したり着信音を鳴動させたりして、利用者(ユーザ)に着信があることを通知する。
【0026】
「ワン切り」と呼ばれる迷惑電話が多い場合、ユーザは携帯電話端末1の入力装置14を使い、自分の利用する市外局番、例えば03や06といった番号を入力し、記憶装置15内部の市外局番記憶部21に設定する。また同様に入力装置14を使い、自分の利用する地域、例えば関東や関西といった項目を入力し、記憶装置15内部の地域コード記憶部22に設定する。設定後は、上述のごとく携帯電話端末1に携帯電話端末2や固定回線の電話3等から着信があった場合、公衆網6を介し無線装置12は基地局4から着信信号を受信し携帯電話端末1は着信動作を行う。
【0027】
図3は、本発明に係る携帯電話端末における着信時の制御シーケンスの概略を示す図である。
上述のごとき基地局4(CS:Cell Site for PSs)から携帯電話端末1(PS:Personal Station)へ着呼メッセージが送られることで始まる着信シーケンス30には、CSからPSへ送られる着呼メッセージ31が含まれる。着信シーケンス30として、まずPS側では、無線装置12によって着呼メッセージ31を表す信号をCS側から受信すると、いくらかの遣り取りの後、制御装置11により無線装置12を制御して着呼応答メッセージ32をCS側に送信する。CS側では着呼応答メッセージ32の受信により呼設定メッセージをPS側に送信するなどの処理を行う。本発明の特徴として、PS側において着呼メッセージ31に基づいた選別着信を実行する。PS側では、着呼メッセージ31に基づいた選別の結果を、例えば着呼応答メッセージ32にてCS側に送信する。
【0028】
例えば、着呼メッセージ31(或いはその後のメッセージ)により基地局4から携帯電話端末1に対して発信者の電話番号が通知され、その電話番号を、市外局番記憶部21,地域コード記憶部22にそれぞれ記憶された市外局番,地域コードと比較し、一致する電話番号があれば、その電話番号は指定地域内のものであると判定して着呼応答メッセージ32を送信するなどして、その後の着信動作に移る。一方、一致しなければ、その電話番号が指定地域外のものであると判定して拒否の着呼応答メッセージ32を送信するなどして、その着信を拒否する。着信動作に入った場合、PS側では、CS側に呼出メッセージを送信するなどし、適切なタイミングにおいて図示しない着信報知装置を制御して、例えばリンガ鳴動,バイブレータ振動などの方法によって着信をユーザに報知させる。そして、ユーザが着信報知に応答して入力装置14を操作して通信の開始を指示(オフフックによる応答)すると、制御装置11が入力装置14からの通信開始指示に基づいて基地局4との応答動作(応答メッセージの送信及び応答確認メッセージの受信)を行い、基地局4を介して発呼側端末との通信を可能とする。
【0029】
図4は、本発明に係る携帯電話端末における着信拒否動作を説明するためのフロー図である。図4を参照して、上述のごとき市外局番と地域コードとアドレス帳のアドレスによる選別着信動作を詳細に説明する。
着呼メッセージ受信時に携帯電話端末1は図4のフローに記すように発信者の電話番号の解析を行う。無線装置12が着呼メッセージ31を受信し、制御装置11がメッセージ内容を解析し発信者番号を抽出する。
【0030】
市外局番と地域コードとアドレス帳内のアドレスとによる選別着信動作の一例としては、まず、発信者番号の市外局番を比較し、発信者が携帯電話端末なのか固定電話からなのかを調べる(ステップS1)。例えば、発信者番号により、着呼が携帯電話端末2のものか、或いは固定電話端末3のものかを判定することとなる。
【0031】
発信者が携帯電話端末からの場合、発信者の地域コードと設定地域コード(地域コード記憶部22に格納された地域コード)の比較を行う(ステップS2)。発信者が携帯電話端末の時、携帯電話の番号には市外局番と同じように事業者毎の割り振りがあり地域がわかるようになっている。この事業者毎の番号をここでは地域コードと称す。その地域コードによりS2のように、その発信者番号と地域コード記憶部22に設定した地域とを比較する。ステップS2において一致すれば、着信動作に移る(ステップS3)。着信動作では、着信を行い利用者に着信があることを伝えればよい。
【0032】
一方、ステップS2において一致しなければ、発信者番号とアドレス帳23内の各電話番号とを順次比較していき(ステップS5)、一致する電話番号があれば着信動作に移り(ステップS3)、一致しなければ着信拒否を行い切断する(ステップS6)。
【0033】
一方、ステップS1において固定電話端末3からの着呼であると判定された場合、発信者番号の市外局番と設定された市外局番(市外局番記憶部21に格納された市外局番)との比較を行う(ステップS4)。ステップS4においても、ステップS2以降と同様の動作を実行する。すなわち、ステップS4において一致すると判定されれば着信動作に移り(ステップS3)、不一致と判定されればステップS5へ進む。
【0034】
携帯電話を使用している人の多くは、友人,知人の電話番号をアドレス帳に保存している。また、郵便局等の公共施設や宅配業者等の固定電話又は携帯電話からの電話についても一部の地域に固まっていることが多い。そのため、本実施形態のごとく、市外局番又は地域コードと比較し、さらにアドレス帳に保存されている電話番号と比較することにより、「ワン切り」と呼ばれる無差別にかけてくる迷惑電話から利用者の負担を軽減することが可能となる。すなわち、従来の携帯電話端末では時間帯を選ばない迷惑電話のために、安眠を妨害されたり、不要な着信の確認をすることがあったが、本発明により「ワン切り」と呼ばれる不要な着信を減らすことができ利用者の負担を軽減することが可能となる。
【0035】
また、地域外からの連絡があった場合でも、切断時に着信拒否した番号の履歴を保存することにより着信の間隔等からワン切り以外の電話の判断が可能となる。
【0036】
以上、本発明の電話端末装置をその構成要素毎に説明してきたが、上述した各形態における電話端末装置を、コンピュータ(情報処理装置)にて実現する場合の形態の一構成例を、図5に示す一般的な情報処理装置の構成例を参照して説明する。ここで例示するコンピュータは、図1の制御装置11に相当するCPU(中央演算処理装置)41,RAM(Random Access Memory)42,ROM43、図1の入力装置14に相当する入力装置44、同じく表示装置13に相当する表示装置45、同じく無線装置12に相当する通信装置46、それらを繋ぐバス47をその主たる構成要素とし、ROM43等に、選別着信ステップを含んだプログラムを格納するものとする。またROM43は図1における記憶装置15にも相当する。
【0037】
このプログラムは、電話端末装置(ここではコンピュータ)内に組み込みその電話端末装置における着信機能を実現させるためのプログラムであり、コンピュータを電話端末装置として機能させるための、CPU41の処理を記述する制御プログラム及び必要データ(地域情報等)が、ROM43等の記憶部に蓄積されることで実行可能となる。また、選別着信ステップとは、着信拒否又は着信許可用の地域情報として電話端末装置内の記憶装置に記憶した情報に基づいて、その地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否又は許可するステップを指す。このステップとしては、その他、図1乃至図4で説明した様々な形態が適用可能である。
【0038】
本発明に係る、電話端末装置としての或いは電話端末装置を含むコンピュータにおいて取り扱われるデータは、その処理時に一時的にRAM42に蓄積される。また、CPU41は上述の制御プログラムを読み出すことにより、本発明に係る所定の選別着信を施し、その結果を、通信装置46を介して局側へ、着信動作の場合にはCRT,LCD,PDP等の表示装置45などもに出力することとなる。また、コンピュータには、ユーザが使用する際に容易となるような表示装置45用のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を備え、指定地域選択,指定市外局番入力などの各種設定画面、処理方法の選択画面、処理の途中経過や途中結果等は、表示装置45を通してユーザに提示され、必要な場合には、キーボード,マウス(ポインティングデバイス)等からユーザが処理に必要なパラメータを入力・修正することで指定することを可能としておけばよい。また、その他の処理の実行中に作られる中間データもRAM42に蓄積され、必要に応じて、CPU41によって読み出し、修正・書き込みが行われる。
【0039】
なお、CPU41,RAM42やROM43の記憶部,入力装置44,表示装置45,通信装置46は、バス(内部バス)47により接続されるか、各要素の一部がLAN等のネットワークを介して接続されていればよい。なお、ネットワークを介した通信も、CPU41による指示に従って制御されることとなる。
【0040】
さらに、本発明は、上述のプログラムとしての形態や、それらプログラムやデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての形態も可能である。記録媒体としては、各種ROMやRAM等が想定でき、これら記録媒体に上述した本発明の各実施形態の装置の機能をコンピュータに実行させ、選別着信の機能を実現するためのプログラム(又はプログラム及びデータファイル)を記録して流通させることにより、当機能の実現を容易にする。そして図5で説明したような情報処理装置に上述のごとくの記録媒体を装着して、情報処理装置によりプログラムを読み出すか、若しくは情報処理装置が備えている記録媒体に当プログラムを記憶させておき、必要に応じて読み出すことにより、本発明に係わる選別着信の機能を実行することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、電話端末装置において、不必要な電話に対する着信の確認等、ユーザの負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な電話網の概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯電話端末の一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係る携帯電話端末における着信時の制御シーケンスの概略を示す図である。
【図4】本発明に係る携帯電話端末における着信拒否動作を説明するためのフロー図である。
【図5】一般的な情報処理装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1,2…携帯電話端末、3…固定電話端末、4,5…基地局、6…公衆網、11…制御装置、12…無線装置、13…表示装置、14…入力装置、15…記憶装置、21…市外局番記憶部、22…地域コード記憶部、23…アドレス帳、30…着信シーケンス、31…着呼メッセージ、32…着呼応答メッセージ、41…CPU、42…RAM、43…ROM、44…入力装置、45…表示装置、46…通信装置、47…バス。
Claims (6)
- 電話端末装置において、着信拒否又は着信許可用の地域情報を記憶する地域情報記憶手段と、該地域情報記憶手段に記憶された地域情報に基づいて、該地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否又は許可する選別着信手段とを有することを特徴とする電話端末装置。
- 前記地域情報は、市外局番情報を含むことを特徴とする請求項1記載の電話端末装置。
- 前記地域情報は、移動体電話端末装置の地域コード情報を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の電話端末装置。
- 前記選別着信手段は、当該電話端末装置内にユーザが登録した発信者番号及び/又は当該電話端末装置において許可した着信に対応する履歴に保存された発信者番号に対しては、着信拒否を行わないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の電話端末装置。
- 着信拒否がなされた発信者番号の履歴を記憶する拒否番号記憶手段を有し、前記選別着信手段は、前記拒否番号記憶手段に記憶された発信者番号からの着信を拒否することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1記載の電話端末装置。
- 電話端末装置内に組み込み該電話端末装置における着信機能を実現させるためのプログラムであって、着信拒否又は着信許可用の地域情報として前記電話端末装置内の記憶装置に記憶した情報に基づいて、前記地域情報に対応する発信者番号からの電話に対してのみ、着信を拒否又は許可する選別着信ステップを含むことを特徴とするプログラム。
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