JP2004158195A - 情報記録担体及び情報記録担体再生装置 - Google Patents

情報記録担体及び情報記録担体再生装置 Download PDF

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昭 西澤
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誠 糸長
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Abstract

【課題】 支持体上に第1記録層、第1導波層、第2記録層、第2導波層を順に積層した構成の情報記録担体から高密度記録した情報を良好に再生する。
【解決手段】 微細なトラックパターンを有した支持体上に記録層と導波層を順に積層し、前記導波層は、波長400nmの光における複屈折量が50nm以下であり、かつその透過率の変動が5%以下であり、かつその厚みが80〜200μmである情報記録担体を再生するための再生装置であって、波長約400nmの単一波長で発光しかつRIN(Relative Intensity Noise)=−115〜−135dB/Hzのノイズ成分を有する発光素子と、開口数0.7〜0.8の対物レンズとを備えた光ピックアップと、回転数500〜1500rpmで回転するモータとを有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、相対運動をさせて光学的に情報を読み出す情報記録担体に関するものであって、特に短波長レーザーを光源に用いる情報記録担体及び情報記録担体再生装置に関するものである。
従来より、相対運動をさせて光学的に情報を読み出す情報記録担体として、光カードや光ディスク、光テープが知られている。例えばディスク状の情報記録担体としては、音楽情報やプログラムなどが記録されるDVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)オーディオやSACD(スーパー・オーディオ・コンパクト・ディスク)、画像情報が記録されるDVDビデオなどが知られている。これらは従来のCD(コンパクト・ディスク)が780nmの半導体レーザーを使用した再生装置を前提としていた情報記録担体であったが、短波長レーザーの出現により、650nm近傍の半導体レーザーを使用し、対物レンズの開口数(NA)を増大した再生装置が可能になり、開発されたものである。この短波長化と、高い開口数(NA)を有する対物レンズによって、DVDオーディオやDVDビデオは、CDの6倍近い記録容量を同じディスクサイズで実現している。
しかしながら一方では、DVDに映画を記録した場合、デジタルの動画像高能率圧縮符号化方式(MPEG2方式)を用いディスクから読み出されるデータの転送レートを制御して画質を落とさない範囲で、転送レートを落として再生時間を増加させているが、それでも最近ではDVDの中でも高容量の2層盤(9GB)の要求が多い。これは、もはや現状でもディスク容量が不足気味であることを示している一つの証拠である。
上記のような更なる高容量の市場要求に応えるべく、更に波長を短くした半導体レーザーが発明され、特許2778405号公報には窒化ガリウム系化合物半導体発光素子が開示されている。このような超短波長レーザーを前提とすれば、更なる大容量ディスクが可能となる。
一方、テレビジョンの世界ではデジタル化が進んでおり、高画質映像を求める声が強い。高画質映像のうち、その最高峰であるハイビジョン映像を記録の前提とし、更に最も時間の長いコンテンツである映画を前提とすると、15GB以上の大容量を必要とする(最長の部類である133分を収録前提とする)。CDやDVDと同じディスクサイズ(直径120mm)でこれを実現することが求められていた。また光カードの世界でも短波長化対応の記録媒体が開発されつつあり、大容量化が求められていた。
特許2778405号公報
(レーザー光に関する課題)
窒化ガリウム系化合物半導体発光素子のうち、特に紫色に発光する半導体レーザーを入手し、再生装置を試作したところ、ことのほかレーザーノイズが多く、従来の設計手法の延長では情報記録担体や、それを備えた再生装置の設計は困難であることが分かった。
前記レーザーノイズの評価には、RIN(Relative Intensity Noise)と呼ばれる尺度がある。例えばDVD規格ではディスクの測定を、RINが−130dB/Hz以下で行うよう記載されている。このように情報記録担体の再生には、レーザーがある一定以下のノイズレベルであることが必要とされている。しかしながら紫色に発光する半導体レーザーでこれを測定したところ、ノイズが多く、約−120dB/Hz(−115〜−135dB/Hzの範囲)であった。半導体レーザーのノイズが大きいことは、すなわち情報記録坦体再生時に相対的に再生ノイズが増えてしまうことを表している。
レーザーのノイズは、そのまま再生信号に重畳されるために、情報記録坦体再生信号の品質を劣化させる。例えば信号の出力とノイズの出力との比S/N(C/N)を悪くさせる。この結果デジタル信号のジッター(時間軸方向の長さのゆらぎ)も大きくなる。この結果、システムとしてのマージンも狭くなり、情報記録担体の設計にあたってはその分を考慮した設計が必要となる。このような設計は理論計算で行うことも可能であると考えられるが、レーザーノイズには周波数特性があり、理論計算で劣化度合いを見積もるには困難があった。
一方情報が記録されている情報記録坦体についての光に対する性能に関する説明をする。高密度化を推進していくと、光の短波長化とともに対物レンズ開口数も増加してくる。このことは、再生時に情報を読み出すための情報記録坦体の情報面上の光スポット径が小さくなることを表している。これは情報記録坦体からすると、情報記録坦体の情報面の表面粗さ、レーザー光が照射される読み取り面を備えた導波層の光学的不均一さ、反射膜表面の面粗さ、記録型情報記録坦体の光学干渉膜の光学的不均一さのレベルが、光学的スポット径が小さくなることで、従来よりより細かな面荒れや光学的不均一さが情報記録坦体再生時の雑音となることを表している。このような情報記録坦体の光学的な不均一さが情報記録坦体再生システムに与える影響については、理論計算で見積もることは非常に困難であった。
また一方、記録媒体上からの情報信号を受け入れるための光検出器(フォトディテクター)にも大きな課題があることが判明した。光検出器はその動作原理からして、光子の数を計測するものである。1光子あたりのエネルギーは一般的に光の波長に反比例する。つまり、光の波長が短くなれば、光子1個あたりのエネルギーは増加する。またレーザー光出力は一般的に単位面積当たりの光エネルギー量で表されるため、同一エネルギー量であればレーザー光線の波長が短くなるほど、レーザー光線から放出される光子の数は少なくなることになってしまう。従って、光検出器は使用レーザー波長が短くなるほど性能が劣ってくる(S/Nが悪くなる)欠点を有している。
このように、RIN、光検出器、情報記録坦体ノイズの3つに再生信号のS/N劣化要因があるが、それらを定量的に求めたり、また改善することは困難であった。またそのような環境下での情報記録坦体の設計はなされていなかった。
(対物レンズに関する課題)
情報記録坦体として要求されている15GB以上の容量を満足させるためには、使用する光の波長が400nm付近であって、光ピックアップの対物レンズ開口数が0.6以下であると、レンズの空間周波数から来る限界から、必要な容量を記録した情報を読み出せなくなってしまう。一方対物レンズ開口数が0.8を超えると、レンズ加工技術から、単レンズを使用できなくなり、2群レンズなどの組レンズとしなくてはならなくなる。組レンズとするとレンズ組立工数が増加することにより、レンズコストが増加してしまうのみならず、対物レンズの焦点距離が短くなってしまい、ドライブ中で、情報記録坦体の挿入時に、情報記録坦体の反りにより、対物レンズに情報記録坦体が当たってしまう欠点も有するようになる。
(基板厚さによる課題)
情報記録坦体を高密度化するためには、再生に用いるレーザー波長が同一であれば、情報検出に使用するピックアップの対物レンズの開口数が大きな程高密度とすることが出来るのは周知の事実である。開口数を大きくすると、ディスクの傾きに対する許容度は{(再生波長)/(レンズ開口数の3乗)}で狭くなる事も知られている。これを解決するためには、導波層の厚さを薄く(導波層を薄く)することで解決できることも周知の事実である。ここで、導波層の厚さとは、情報記録坦体の読み取り面側から情報記録面までの長さのことである。しかし、現在の光ディスクシステムとしては、例えばコンパクトディスクとして知られている、ディスク直径120mm、再生波長780nm、ピックアップの対物レンズの開口数0.45の時、導波層厚は1.2mmである。ところがコンパクトディスクの場合、導波層厚がほぼディスクの構造体の厚さとなっており、1.2mmの厚さの基板そのものがディスク構造体を構成している。一方、次世代の光ディスクシステムとしては、ディスク直径120mm、再生波長400nm付近、再生ヘッドの対物レンズの開口数0.6以上であり、例えば開口数0.7程度のシステムの場合には、導波層厚は0.3mm前後と考えられ、導波層厚がディスク構造体となるには、構造体全厚が0.3mm前後となり、構造体の強度は余りにも脆弱となってしまい、ディスクの取扱いがはなはだ不便となる欠点を有していた。
さらに、最近開発されたDVDにおいては高密度化を図るため、再生波長をさらに短くし、対物レンズの開口数を大きくすることを行った。このような形で高密度化を可能にするために、導波層厚はコンパクトディスクの半分の0.6mmとなっており、ディスクの傾きに対する許容度を増加させる工夫がなされている。即ち、ディスクの基板そのものを構造体とし、かつ基板の反りの影響を最小限度に抑えるため、基板同士を貼り合わせる工夫を盛り込み、なおかつ貼り合わせ後のディスク構造を対称形にする事で反りに強い工夫がなされ、同じ厚さの、0.6mm基板を2枚貼り合わて、全体の構造体としての厚さは1.2mmを確保する形となっている。しかしこの方法であっても、上記に示したように、次世代光ディスクシステムでの導波層厚0.3mm前後においては、基板同士を貼り合わせたとしても、構造体厚さは0.6mm前後であり、DVDのような強い構造体は得られず、ディスク傾きに敏感な基板となってしまう欠点を有していた。
そこで、本発明は、前述した課題を解決するために成されたものであり、支持体上に第1記録層、第1導波層、第2記録層、第2導波層を順に積層した情報記録担体であって、
前記第1導波層と前記第2導波層との厚さの合計は、80〜200μmであることを特徴とする情報記録担体を提供することを目的とするものであり、また、微細なトラックパターンを有した支持体上に記録層と導波層を順に積層し、前記導波層は、波長400nmの光における複屈折量が50nm以下であり、かつその透過率の変動が5%以下であり、かつその厚みが80〜200μmである情報記録担体を再生するための情報記録担体再生装置であって、波長約400nmの単一波長で発光しかつRIN(Relative Intensity Noise)=−115〜−135dB/Hzのノイズ成分を有する発光素子と、開口数0.7〜0.8の対物レンズとを備えた光ピックアップと、回転数500〜1500rpmで回転するモータとを有し、前記光ピックアップから出射する収束光ビームを前記情報記録担体の微細なトラックパターン上に照射することによって、トラックパターン上に記録されている情報を再生する情報記録担体再生装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明は、下記(1)〜(4)の構成になる情報記録担体及び情報記録担体再生装置を提供する。
(1) 支持体上に第1記録層、第1導波層、第2記録層、第2導波層を順に積層した情報記録担体であって、
前記第1導波層と前記第2導波層との厚さの合計は、80〜200μmであることを特徴とする情報記録担体。
(2) 前記第2記録層は、波長400nmの光に対して、反射率が10%以上、透過率が40%以上の半透明性を有する記録層であることを特徴とする請求項1記載の情報記録担体。
(3) 前記第2記録層は、銀、アルミニウム、カドミウム、アンチモン、シリコン、インジウム、亜鉛、ルビジウム、ガリウムのいずれかの金属単体またはその合金であることを特徴とする請求項1記載の情報記録担体。
(4) 微細なトラックパターンを有した支持体上に記録層と導波層を順に積層し、前記導波層は、波長400nmの光における複屈折量が50nm以下であり、かつその透過率の変動が5%以下であり、かつその厚みが80〜200μmである情報記録担体を再生するための情報記録担体再生装置であって、
波長約400nmの単一波長で発光しかつRIN(Relative Intensity Noise)=−115〜−135dB/Hzのノイズ成分を有する発光素子と、開口数0.7〜0.8の対物レンズとを備えた光ピックアップと、
回転数500〜1500rpmで回転するモータとを有し、
前記光ピックアップから出射する収束光ビームを前記情報記録担体の微細なトラックパターン上に照射することによって、前記トラックパターン上に記録されている情報を再生することを特徴とする情報記録担体再生装置。
本発明によれば、収束光ビームが照射される照射面を有する導波層の厚さを80〜200μmとしたことによって、この導波層の厚さが薄くても(80〜200μm)、情報記録担体として取扱い易い、高密度記録容量対応の情報記録担体、この情報記録担体を再生する情報記録担体再生装置を提供することができる。
以下、本発明の情報記録担体及び情報記録担体再生装置につき、まず「情報記録担体(「導波層の最低の厚さについて」、「導波層の最大の厚さについて」)」について説明した後に、「情報記録担体再生装置」を説明する。図1,図4,図6はそれぞれ本発明の情報記録担体の第1,第2,第3実施例における積層構造を説明するための図、図2は微細トラックパターンを説明するための図、図3は本発明の情報記録担体の平面図、図5は本発明の情報記録担体再生装置の一実施例の構成を説明するための図である。以下、本発明の情報記録担体を円盤状の光ディスクを一例として説明するが、相対運動をさせて光学情報を読み出す装置であれば、角状である光カードなどにも適用できることは言うまでもない。
(情報記録担体)
従来技術の課題で示した導波層の厚さについて、本発明者らは種々の検討を加えた結果、従来技術では、光ディスク構造体と導波層とを兼用していたところに原因が存在することが判明した。つまり、導波層をディスク構造体として兼用するために、コンパクトディスクであれば、それなりの強度を有する厚さ1.2mmの導波層の厚さを必要とした。そこで、DVDでは導波層の厚さを0.6mmとし、導波層の厚さを減じて高密度化を達成したにもかかわらず、構造体の断面形状が接着材等の接着層を挟んで厚さ方向に対称形でないと、ディスクの反りなどにおいて欠点が生じることが懸念されたため、同一厚さの基板を貼り合わせ、1.2mmのディスク構造体としている。
しかし、本発明は、このような過去の概念にとらわれず、通常考える以上に導波層の厚さを減じることで、種々の新規な現象を発見し、本発明を提案するに至ったので、その内容を詳しく開示する。即ち、本発明は、ディスク構造体は導波層の厚さとは異なる厚さとし、かつディスク構造体の強度を充分保つこととしたものである。ここで、ディスク構造体とは、支持体1と導波層3を含むディスク全体のことである。また、ディスクの全体の厚さは、1.2mmであることから、後述するように導波層3の厚さを減じた分、支持体1の厚さを増加させることは言うまでもない。
前記した発明が解決しようとする課題で説明したとおり、ディスクの傾きに対する許容度は{(再生波長)/(レンズ開口数の3乗)}で表される。
このことから、次世代の高密度記録対応の光ディスクシステムにおいては、DVDと同等のディスク傾きに対する許容度を維持し、かつDVDと同等のディスク取扱を許容するためには、ディスクの導波層を一段と薄くしなければならない。また、対物レンズの製造技術の向上で、生産しやすい単レンズタイプの対物レンズは開口数0.7から0.8が上限となっている。この結果から、次世代の光ディスクシステムにおいては、再生波長に応じて導波層を薄くし、その分、対物レンズの開口数を増加させても、ディスクの取扱いによるディスク傾き許容度が充分確保できる見通しがあることが判明した。
つまり、レンズ開口数を0.7とした場合、DVDと同様な許容度となる導波層厚さは0.24mmとなる。また、レンズ開口数を0.8とした場合、DVDと同様な許容度となる導波層厚さは0.15mmとなるのである。本発明で説明する通常考える以上に導波層の厚さを減じるということは、このようにDVDで考えたシステムの延長線で考えられる導波層厚さよりも一段と薄い導波層厚さを使用することを指す。
本発明になる情報記録担体の一実施例である光ディスクは、次のように構成されている。すなわち、RAM型光ディスクは、図1,図5に示すように、波長約400nmの単一波長で発光しかつRIN=−115〜−135dB/Hzのノイズ成分を有する発光素子50aと、開口数0.7〜0.8の対物レンズ50bとにより形成される(ピックアップ50から出射する)収束光ビーム70が照射されることによって、情報の記録又は再生が可能な光ディスクである。そして、支持体1上に、少なくとも記録層2と導波層3とを順次積層しており、また、支持体1の記録層2と対向する面(情報記録面)11には、情報の記録又は再生の際に使用される微細なトラックパターンが形成されている。また、収束光ビーム70が照射される照射面(読み取り面)3aを有する導波層3の厚さtは、80〜200μmであることを特徴とする。
一方、前記した光ディスクが情報の再生のみが可能である場合には(ROM型光ディスク)、支持体1上に、少なくとも反射層(記録層2の代わりに)と導波層3とを順次積層しており、また、支持体1の反射層と対向する面(情報記録面)11には、微細な(ピット列からなる)トラックパターンが形成されている。また、収束光ビーム70が照射される照射面(読み取り面)3aを有する導波層3の厚さtは、80〜200μmであることを特徴とする。
さらに、図4に示すように、記録再生用又は再生専用の前記した光ディスクの構成中、前記した導波層3を、第1導波層4と第2導波層5とを順次積層して構成し、かつ第1導波層4の厚さt1と第2導波層5の厚さt2とを合わせた厚さを、導波層3の厚さtと同一にした光ディスクである。
さらに、前記した光ディスクが記録再生用である場合には、前記した記録層2は、低粗度金属材料、相変化材料、光磁気材料のいずれかの材料で構成されていることを特徴とする。
次に、光ディスクA〜Cの具体的な構成について説明する。光ディスクA〜Cは、図1〜図4,図6にそれぞれ示すように、直径120mmのドーナツ状であり、中心には再生装置(図5)のターンテーブル53へ載置保持するための中心穴Hが空けられている。そしてその平面には情報記録面11が形成されている。この情報記録面11は、例えば半径22〜58mmに微細トラックパターン(螺旋状又は同心円状のピット列パターン又はマーク列パターン、グルーブ)が記録されている。
図2はその情報記録面11を拡大した平面図であり、微細なトラックパターンの一部を拡大したものであって、整数長の長さを有するデジタル信号が凹凸(ピット,グルーブ,ミラー)として順次記録されている。そのデジタル信号は、本発明の主眼であるところの紫色レーザー(再生波長400nm)による再生を前提にしたデジタル信号である。これらは回転方向にトラックを構成しており、半径方向には互いに平行である。そしてトラックの各間隔(トラックピッチ)は一定値である(なお物理寸法長をTPと定義する)。またデジタル信号は整数長の長さのものが配置されている。図2に示したのは最短ピット長を3T(T;チャネル周波数)とし、最長ピット長を11Tとした整数長の信号、すなわち3〜11Tからなる信号(EFM信号)を記録したものの部分拡大図である。なおこれら信号のうち、最短の長さのもの(この場合は3T)は、再生スポット径に近いため再生信号品質に直接関与する(なお最短ピットの物理寸法長をSLと定義する)。従って最短ピット長を3Tとした信号を、ここでは3T系と呼ぶことにする。なお本発明ではこのような3T系に限らず、他の信号系も扱うことができる。
光ディスクAは、図1に示すように、支持体1上に記録層2、導波層3を順次積層してなる。図1中、導波層3の上面は読み取り面3aとなり、その上方から紫色レーザーが照射される(Lはレーザーの照射方向)。ここで、導波層3の厚さtとは、読み取り面3a側から情報記録面2aまでの長さのことである。なおここでは図示はしていないが、支持体1上には記録層2、導波層3以外にも必要に応じて他の層を適宜積層しても良い。例えば、記録型ディスクであれば、記録する方式によって、例えば相変化型記録ディスクであれば、記録層の上下には断熱層を兼ねた光学的干渉層をそれぞれ有していても良い。このように、記録層としての機能を十分発揮するために記録層に隣接して設けてある層は記録層として包含する。支持体1上に反射層(図示せず)、導波層3を順次積層しても良い。ここで支持体1上には、記録及び再生に供する微細トラックパターンが形成(接着またはエンボス)され、情報記録面11を形成している。この支持体1上(情報記録面11)には、読み取り面3a側から照射されるレーザー光が記録層2に遮断されて、ここまで到達しないので、支持体1の材料は、セラミック(ガラスの例を含む)や合成樹脂、金属粉またはセラミック粉(珪素、炭素、ガラスなど)などを含有した合成樹脂、金属などから幅広く選択することができる。しかしながら生産を考慮すると、この微細パターンは支持体1にエンボスで形成されているのが望ましく、特に公知の射出成形または射出圧縮成形によって形成できることが望ましい。従って、支持体1の材料は合成樹脂が望ましく、そのうち熱可塑性樹脂が更に望ましい。また光ディスクAの実使用環境での高温耐性を考慮すると、熱可塑性樹脂でありながら、ガラス転移点(Tg)はある程度高いことが望ましい。例えばポリカーボネート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリノルボルネン樹脂、ポリメタクリル樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、及びこれらの樹脂骨格を有する各種共重合体、ブロック重合体などが上げられる。また、前記した積層成形方法以外に、いわゆる2P成形貼り合せ方法を用いても、前記した積層構成の光ディスクAを得ることができることは勿論である。すなわち、まず導波層3の上に、紫外線硬化樹脂(UV樹脂,2P樹脂)を用いて情報記録面(微細トラックパターン)を成形し、次に、その上に記録層2(反射層)を成膜し、この後、接着剤で支持体1に接着することで光ディスクAを得ることができる(この接着剤は支持体1の構成に含まれる)。
また記録層2は、(光学的な面荒れからみて)低粗度金属材料、(光学干渉層を形成する)相変化材料、光学干渉材料、光磁気材料、色素材料のいずれかまたは複数を積層したものであり、少なくとも入射する紫色レーザーによって再生が可能となっている。ここで低粗度金属材料とは、記録層として形成された層が、光学的に見て充分均一であり、またその表面は光学的に見て面荒れの少ない形態を有する事の出来る性質を持った材料のことを指す。そして低粗度金属材料は、一般的に再生専用ディスクまたは記録型ディスクで反射率を確保するために用いられるものであり、銀、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、タンタル、シリコン、モリブデン、鉄、亜鉛、金、銅などの金属の単品、合金(合金とは酸化物、窒化物、炭化物などの例を含む)または混合物から選択される。
記録層2が相変化材料で構成されていれば、上記した光ディスクAは相変化型の光ディスクとなる。追記型記録用(ライトワンス)としては、テルル、ビスマスなどの低融点金属や合金(合金とは酸化物、窒化物、炭化物の例を含む)を用いることができる。また繰り返し書き換え可能な材料としては、インジウム、アンチモン、テルル、セレン、ゲルマニウム、白金、金、銀、銅、錫、硫黄、砒素、ガドリウム、インジウム、ルビジウム、ガリウムなどの合金(合金とは酸化物、窒化物、炭化物の例を含む)を用いることができる。このうち特にGeSbTe、AgGeSbTe、AgInSbTe、CuAlTeSbなどを用いるのが好適である。インジウム合金とテルル合金の積層膜を用いて相変化記録層としてもよい。
また記録層2が光磁気材料で構成されていれば、上記した光ディスクAは光磁気型の光ディスクとなる。光磁気型の光ディスクは繰り返し書き換え可能であるが、テルビウム、コバルト、鉄、ガドリニウム、クロム、ネオジム、ジスプロシウム、ビスマス、パラジウム、サマリウム、ホルミウム、プロセオジム、マンガン、チタン、パラジウム、エルビウム、イッテルビウム、ルテチウム、錫などの合金(合金とは酸化物、窒化物、炭化物の例を含む)を用いることができ、特にGdFeCoに代表されるように遷移金属と希土類の合金で構成するのが好適である。またコバルトと白金の交互積層膜を用いて光磁気記録層としてもよい。
また記録層2が色素材料で構成されていれば、上記した光ディスクAは色素型の光ディスクとなる。色素型の光ディスクは主として追記型記録として用いることができるが、シアニン系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、アゾ系、ナフトキノン系、フルギド系、ポリメチン系、アクリジン系などの各種色素を用いることができる。なおこれら記録層2に対し、再生出力向上の目的で、光学干渉膜(SiN、SiO、ZnS、ZnSSiO、GeN、AlO、MgF、InO、ZrOなど)や光反射膜(アルミニウム、銀など)を併用して積層してもよい。この場合は例えば、支持体1上に光反射膜、光学干渉膜、記録層2、導波層3が順次積層される。また、例えば支持体1上に(光反射膜、)記録層2、光学干渉膜、導波層3が順次積層される。また、高密度記録再生を行うために、光学干渉膜の一つとして、公知の超解像マスク膜やコントラスト増強膜を併用して積層してもよいものである。この場合、例えば支持体1上に記録層2、超解像マスク膜、導波層3が順次積層される。また、例えば支持体1上に記録層2、コントラスト増強膜、導波層3が順次積層される。
また導波層3は紫色レーザーが透過する層であり、光量の減少が少ない材料で構成される。材料は透明セラミック(ガラスの例を含む)や合成樹脂などから幅広く選択することができる。しかしながら紫色は紫外線領域に近く、使用できる材料はかなり限定される。従来技術の項目で示したとおり、次世代の紫色の再生光を用いた場合、レーザーのRINの増加と、ディスクノイズの増加、光検出器の効率の減少があるために、ディスク上で使用する光の効率を充分考慮に入れる必要があるからである。光学的な制限としては、導波層3の一面3aから他面3bへの透過率が50%以上である。透過率50%は、入射+反射で光量が25%になり、再生出力を上げて反射光量を増加させても、トータルノイズが更に増えて設計の前提が崩れてしまうからである。従って透過率は50%以上、望ましくは75%以上、更に望ましくは85%以上であることが必要である。
また記録再生時に用いるレーザー光線Lはその偏光面を特定してあることがあり、その場合材料の透過率だけでなく、複屈折量も低い値に抑える必要がある。複屈折量としては通称ダブルパスと呼ばれる、導波層3に入射した光に対し、反射してきたときの光の位相差で表す複屈折量が50nm以下、望ましくは30nm以下であることが必要である。また複屈折量をも勘案した透過率の変動が少ないことも必要で、特に高密度に設計する場合には変動が5%以下であることが必要である。光ディスクAがディスクである場合には、一周(360度)における複屈折をも勘案した透過率の変動が5%以下であることが必要である。このようにして、ディスクから発生する再生ノイズを充分考慮する必要がある。
このような材料としては、ポリカーボネート、非晶質ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、アセテートなどの熱可塑性フィルムや、キャスト製法による熱硬化性フィルムや、キャスト製法による光硬化性フィルム、ガラスシートなどがある。なお前者の熱可塑性フィルムでは、強度と平面性を得るために延伸処理がなされるが、この時複屈折を初めとする光学的な異方性が生じることが多く、これが複屈折を勘案した透過率の変動を引き起こすので複数枚重ね合わしたりし、複屈折変動を抑えるなどの注意が必要である。なおこれらフィルムにあっては、製造上やユーザー側での取り扱いを行いやすくするために、無機または有機顔料を表面に成膜し、滑り性を良くしたものであってもよい。また透明金属化合物(酸化スズ、酸化インジウムなど)や有機物(リン酸系エステル、アミン系エステルなど)などの帯電防止性を有する帯電防止膜を表面3a上に成膜したものであってもよい。
なおこの導波層3の厚さtは、後述するように最大80〜200μmの範囲であり、使用する情報の記録容量(記録密度)によって更に限定した範囲で使用する。なお図1は導波層3に紫外線硬化樹脂を使用し、情報記録面11の凹凸が導波層3にも転写されている場合を示したものである。本発明はこのような構造体に限定されるものではなく、種々改変が可能である。例えば導波層3を平坦なフィルムとし、記録膜2との間に接着剤を流し込んで、接着したものであってもよい。
図4はそのような光ディスクBを断面図で示したものである。前述したものと同一構成部分には同一符号を付しその説明を省略する。すなわち、光ディスクBは、支持体1上に記録層2,第1導波層4、第2導波層5の順に積層されてなる。そして第2導波層5は、図1の光ディスクAで使用した導波層3と同じ材料を用いることができる。また第1導波層4は熱硬化性、光硬化性、湿気硬化性などの接着剤をそのまま用いることができる。この場合第1導波層4と第2導波層5とは両者合わせて前記した導波層3として機能するものであるので、導波層4の光学的性質は先述の導波層3と同様な性質が必要であることは説明するまでもないことである。また導波層3の厚さtについても、第1導波層4の厚さt1と第2導波層5の厚さt2とを合計して、導波層3の厚さtの厚さ範囲、すなわち最大80〜200μmの範囲を満たす必要がある。
次に、図6を用いて本発明になる光ディスクCを説明する。前述したものと同一構成部分には同一符号を付しその説明を省略する。図1、図4の光ディスクA,Bが情報面11を1つしか有しないの(1層)に対し、光ディスクCはこれを多層(2層)11,12に拡張したものである。すなわち光ディスクCは複数の情報面11,12を有しており、第1の情報面11と第2の情報面12から少なくとも構成されている。なおこの光ディスクCの平面図は図3と同一である。この光ディスクCは、第1の情報面11と第2の情報面12から少なくとも構成されている。具体的には、光ディスクCは、支持体1上に第1記録層21,第1導波層31,第2記録層22,第2導波層32を順に積層した構造体である。
このうち第1記録層21及び第2記録層22がそれぞれ第1の情報面11と第2の情報面12となっており、それぞれに情報が記録されている。なお、第1記録層21は、前記した光ディスクA,Bと同様に、低粗度金属材料をそのまま用いることができる。また第2記録層22は、第2の情報面12を読み出すと同時に、第1の情報面11へ、レーザー光を透過させる必要があるために半透明である必要がある。第1記録層21と第2記録層22を有する2層の光ディスクCの場合、具体的には約400nmの波長に対して、ある程度の反射性と透過性と兼ね備えた材料で構成する。そのためには反射率が10%以上、望ましくは20%以上であり、透過率が40%以上、望ましくは50%ある材料が必要である。例えば、銀、アルミニウム、カドミウム、アンチモン、シリコン、インジウム、亜鉛、ルビジウム、ガリウムなどの金属又はその合金(合金とは酸化物、窒化物、炭化物の例を含む)であり、これらを比較的薄い膜厚で形成して用いることができる。特に銀やその合金を好適に用いることができる。特に銀を20nm前後の膜厚で用いるのが、反射率、透過率共に高く取れ、有効である。
また第1導波層31の厚さt3と、第2記録層22の厚さを含む第2導波層32の厚さはt4であるが、これら合計厚さt3+t4が光ディスクA,Bの導波層3厚さt,t1+t2に相当できる。すなわち第1導波層31と、第2記録層22の厚さを含む第2導波層32の厚さとを合計した値t3+t4が、80〜200μmの範囲となるように構成すればよい。
以上のとおり、本発明になる情報記録担体の一実施例としての光ディスクA〜Cの構成を断面図を用いて詳しく説明してきた。次に、本発明の要部である前記した導波層3(4+5,31+32)の厚さtの範囲について、詳しく説明する。導波層3の厚さtの下限は許容できるディフェクトサイズによって、また上限は許容できるチルトマージンから制限される。
(導波層の最低の厚さについて)
一般に光ディスクに於いては、一般的に例えば情報記録信号検出用反射膜が、取り扱い上の環境変化で結露することによる腐食を防いだり、例えば情報記録信号表面が取り扱い上で傷が付いたりして破壊されないように、透明膜で被われている。この透明膜は情報信号を形成するための刻印された基板であったり、電磁波等のエネルギーにより硬化する樹脂で形成されたフィルム状の膜であったりする。光ディスクを取り扱っていると、取扱雰囲気中のゴミ、ちりが付着し、ディスクの読み取り面、すなわち導波層3の表面(読み取り面)3a上を覆ってしまう。上記導波層3の厚さtは、例えばコンパクトディスクに於いては1.2mmの厚さであり、情報信号を形成するための刻印基板(エンボス基板)を兼用していた。シミレーションと実測によれば、この導波層3の厚さtが厚くなるほど、ディスク読み取り面3a上の微細なゴミ、キズの影響を受けなくなる効果があり、例えばコンパクトディスク(波長780nm、読み出しピックアップ開口数0.45)のシステムの場合、約0.24mm以下のゴミ、キズはデフォーカスし、再生上影響のないものとなっている。言い換えれば、再生スポット径の33%以下のゴミ、キズは問題とならない。
本発明の情報記録担体の一例である次世代の高密度記録光ディスクに於いては、再生スポット径がコンパクトディスクと異なるので、許容できるゴミ、キズの径は変わってくる。しかしながらゴミの大きさそのものは、社会生活の上で変化するものではないので、実使用時、すなわち光ディスクの相対運動下でのゴミ、キズの定量的な測定を行って、導波層3の設計に反映させるのがよい。
そこで実使用時のゴミ、キズの定量的な分布を把握する実験を行った。実験は光ディスクドライブ内に光ディスクAを挿入し、昼間のみ再生状態とし、夜間は停止状態となるようにドライブの動作条件を設定した。なお再生状態とは500〜1500rpmのCLV(線速度一定)再生であり、人通りの多い鉄道駅改札口付近をドライブの設置場所としたものである。1ヶ月間の動作を行い光ディスクドライブ及び光ディスクを回収し、ディスク表面(読み取り面)3aを顕微鏡で観察をし、光ディスクの導波層3上に堆積しているゴミ、光ディスクの導波層3上に発生しているキズの大きさの分布を調査した。その結果、光ディスクの導波層3上に堆積しているゴミはおよそ円形であり、約30μmの直径を持つものが最大であった。一方10μm以下のゴミの数は直径が小さくなるにつれ加速度的に増加していることも判明した。従ってゴミの最大大きさは、悪く見積もっても直径30μmである。
このような分布を示した原因は下記のように考えられる。ゴミはドライブ周囲の風の流れやドライブ内の風の流れによって、外部または内部から運び込まれる。大きなゴミは強い風により運び込まれるが、小さなゴミに比べて風による運搬距離は短い。従ってゴミ発生源からの距離が遠いほど大きなゴミの数は減少してくる。一方光ディスクドライブの回転が止まった場合、光ディスク上に各種大きさのゴミが堆積する。しかし光ディスクドライブ内で光ディスクが回転した場合、光ディスク上にはディスク回転に伴う風が起きており、この風の流れによる圧力に打ち勝つだけの質量を持ったゴミが光ディスク上に付着する、しかし光ディスクの回転による加速度で、逆に光ディスク上からはじき出されてしまうらしいことが分かった。
従って、光ディスクが回転した場合に回転数に伴う加速度で大きなゴミは、はじき飛ばされてしまい、ある一定の大きさ以下のゴミのみが光ディスク表面に付着すると考えられる。このように通常の取扱で堆積する光ディスク上のゴミは30μm以下と想定できる。再生スポット径の33%以下のゴミ、キズは問題とならないので、再生スポット径は91μm以上であることが必要である。この値を基に、最低限必要な導波層3の厚さtを計算すると、ピックアップに開口数0.7の対物レンズを使用した場合、最低限の導波層厚さtは100μm以上が必要と言える。また開口数0.8の場合は光路の収束角度が大きくなり、80μm以上の厚さが必要といえる。
なお光ディスクをカートリッジに入れる場合についても同様な検討を行ったが、ゴミの数を低減することはできるが、粒径分布については変化がなかった。従って導波層3の厚さtの設計には影響を及ぼす要素が見当たらなかった。言い換えれば、カートリッジ入りとしても最低限の導波層厚さtは80μm以上が必要といえる。
(導波層の最大の厚さについて)
導波層3の最大の厚さは、光ディスクの反りに対しての信号劣化量から決めることが一般的に行われている。その理由は、再生波長、対物レンズ開口数、情報のトラックピッチ、情報の最短ピット長を固定した場合、導波層3の厚さが2倍となると許容できるディスクの反りが半分となると言う光学的収差原理に基づいている。
図3に示すように、光ディスクの反りには半径方向(ラジアル)の反りと円周方向(タンジェンシャル)の反りとがある。コンパクトディスクの反り角定義、日本工業規格(JIS−S−8605の27ページ)を参考にし、またDVD規格書を参考にすると、ラジアルチルトマージン(Rad)、タンジェンシャルチルトマージン(Tan)は、光ディスク使用時の劣化を含めると、Rad±0.4deg、Tan±0.15degは必要なことが分かる。光ディスクの反りの許容範囲(チルトマージン)は一般的に再生時に、光ディスクが傾くことにより、再生信号品質が劣化し、正常な再生品質が得られなくなる限界の光ディスク傾き量と定義される。
具体的には、例えばEFMプラス信号で変調された再生信号品質をジッターを用いて評価し、得ることが出来る。ピックアップ対物レンズ中心線上に対し、光ディスク情報信号面2aが垂直となるように光ディスクAを再生し、再生信号のジッターを測定する。次に光ディスクAを傾けて再生し、光ディスクAの傾きに対する信号のジッター劣化量も測定する。光ディスクAの再生信号はジッター15%以下がシステムの成り立つ値であり、これ以上であると信号が正常に復調出来なくなる(なおジッター15%はシステムエラーレートは5×10−3に相当する)。
このように、再生信号が正常に復調されうる最大ジッターを光ディスクの傾きを変えることで測定し、許容される光ディスクの傾き(単位:deg)で表示したものがチルトマージンである。これはコンパクトディスクの次世代であるDVDディスクにも踏襲され、DVD規格でもRad±0.4deg、Tan±0.15degが採用されている。
次世代の更なる高密度光ディスクとなっても、光ディスクの基板材料のガラス転移点、ヤング率などが大幅に変化することはなく、またユーザーの取扱環境も大幅に変化することはないので、DVDで用いられた反り角の許容値は踏襲されることとなる。この中で、ディスク円周方向の反り角(タンジェンシャルチルト)はディスク生産及び取扱上からも小さく抑えることが可能である。一方ディスク半径方向の反り角(ラジアルチルト)はディスクが等方性であるため、生産及び取扱で大きく変化することが知られている。次世代光ディスクシステムにおいてもこの考えは踏襲される。
また光ディスクドライブによる再生まで考慮した光ディスクシステムの観点から見た場合、システムとしての反り角許容値は、ディスクと再生機に同じ量の配分をしてみると、Rad±0.8deg、Tan±0.3degとなる。一方、先程述べたように、ディスクの使用環境は変化しなくても、光ディスクドライブの、ターンテーブルの機械精度、ピックアップの移動台精度などの改善で、生産精度は充分改善されて来た。つまりシステムとしての反り角量はRad±0.6、Tan±0.3とすることが現実的である。従って、光ディスクの反り角についてはラジアルチルトのみを考慮すればよいことが分かる。
このような観点から、光ディスクが傾いて再生されることにより生じるジッター劣化量は導波層の厚さに比例して増加する。各種導波層の厚さを有するディスクを作成した結果は実施例に詳しく述べるが、直径120mmの光ディスクであれば、ディスク容量15GBであって、ピックアップの対物レンズ開口数0.7の場合許容できる導波層最大厚さは0.20mmとなる。同様にして17GBの場合は導波層最大厚さは0.14mmとなり、20GBの場合、導波層最大厚さは0.12mmとなる。ピックアップの対物レンズ開口数0.8の場合許容できる導波層厚さは15GBの場合0.14mm、17GBの場合0.12mm、20GBの場合0.10mmとなる。
また後述するディスク試作実験結果から発現した現象として、DVDを基準としたディスクの傾きに対する許容度から、次世代の再生波長400nmピックアップ対物レンズ開口数0.7より得られる、導波層厚さ0.24mmよりも薄くすることで、各種ピット長、トラックピッチを採用しても、充分なチルトマージンが得られる領域が存在することが明確となった。
以上、導波層の厚さの範囲について縷々述べてきた。導波層の厚さの下限は許容できるディフェクトサイズによって制限され、最低80μmである。また厚さの上限は許容できるチルトマージンから制限され、最大200μmである。従って導波層の厚さの最大範囲は80〜200μmである。なおこの範囲はあくまでも最大範囲であって、情報記録面1面あたりのディスク容量を15GBとし、ピックアップにNA0.7のレンズを用いた場合である。従ってディスク容量を更に上げる場合や、ピックアップのNAを上げた場合にはその上限を前述のように減じて構成すればよい。
(情報記録担体再生装置)
次に本発明になる情報記録担体再生装置を説明する。本発明になる情報記録担体再生装置は、次のように構成されている。すなわち、本発明になる情報記録担体再生装置は、図5に示すように、前述した光ディスクA〜Cをそれぞれ再生するための光ピックアップ50を有する情報記録担体再生装置である。そして、前記光ピックアップ50は、波長約400nmの単一波長で発光しかつRIN=−115〜−135dB/Hzのノイズ成分を有する発光素子50aと、開口数0.7〜0.8の対物レンズ50bとを備えている。こうして、前記光ピックアップ50から出射する収束光ビーム70を光ディスクA〜C上の微細なトラックパターン上に照射することによって、トラックパターン上に記録されている情報を再生する。
以下、本発明になる情報記録担体再生装置の具体的な構成及びその再生動作に付いて説明する。図5は本発明なる情報記録担体の再生装置を模式的に例示したものである。
すなわち上述した構成の光ディスクA,B,Cのいずれかを装着した情報記録媒体再生装置であって、記録された情報を再生する再生手段を有している。具体的にはこの再生手段は、ピックアップ50、モーター51、サーボ52、ターンテーブル53、復調器54、インターフェース(I/F)55、コントローラ60から、少なくとも構成される。
このうちピックアップ50は、波長約400nmの単一波長で発光し、かつRIN約−120dB/Hz(−115〜−135dB/Hz)のノイズ成分を有する発光素子と、開口数NA0.7〜0.8の対物レンズから少なくとも構成されており、これらによって収束光ビームを形成するものである。そしてピックアップ50は光検出器(フォトデテクター)も内蔵しており、光ディスクA,B,Cからの反射光を受光できるようになっている。
次に図5なる情報記録担体再生装置の基本構成及び動作を説明する。ここでは説明の都合上、光ディスクAを再生する場合に付いて述べるが、光ディスクB,Cも光ディスクAと同様に再生できることは言うまでもない。ピックアップ50は光ディスクAの情報記録面11に収束光ビーム70を集光し、この反射光を受光して記録信号を読み取り、復調器54に送る。また反射光に基づくフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号が、サーボ52に送られる。そしてサーボ52はコントローラ60の制御に基づいてフォーカスサーボ信号、トラッキングサーボ信号を生成して光ピックアップ50に送る。一方サーボ52からは回転サーボ信号も生成されて、モーター51に送られる。なおモーター51は、ターンテーブル53と接続されており、ターンテーブル53と光ディスクA,Bとは中心穴Hを填めあいにして接続されている。モーター51はターンテーブル53を介し光ディスクAを保持し、再生のための相対運動を付与する。
そして復調器54は記録信号を復調し、必要に応じて誤り訂正を行い、得られたデーターストリームをインターフェース(I/F)55に送る。そしてコントローラ60の制御に基づいて信号を外部に送出する。信号出力は図示しない外部出力端子に接続されていてもよいし、図示しない表示装置や、スピーカー装置、印字装置に直接接続されていてもよい。
この情報記録担体再生装置は、光ディスクAを装着しており、これらは波長約400nm、RIN=約−120dB/Hzのノイズ成分を有する発光素子と、開口数NA0.7〜0.8の対物レンズによって生成される光ビームに適合して設計されたものであるから、光ディスクAを良好に再生することができる。なおターンテーブル53と光ディスクAとは中心穴Hを填めあいにして接続されているが、これらは固定接続でもよいし、自由に着脱できる半固定接続でもよい。また光ディスクAは、カートリッジに装着されたものであってもよく、中央に開閉機構がある公知のカートリッジをそのまま用いることができる。
次に、ディスク試作例を基に、本発明の内容を更に詳しく開示する。
(実施例)図4に示した光ディスクBの製作方法を説明し、次にチルトマージンの測定結果を説明する。
直径200mmのガラス盤にレジストを塗布し、乾燥させた。その後、波長351nmを有するカッティングマシンで、3T系デジタル信号をカッティングした。特にここでは3T系の代表としてEFMプラス信号を使用した。なおEFMプラス信号は、3〜11Tの整数長の信号と、14Tの同期信号からなるものである。カッティング後、レジスト盤は現像された。カッティングされたピット形状の潜像が、現像により、凸凹形状の情報信号となり固定された。レジスト盤を乾燥後、表面にニッケル導電膜を塗布し、湿式電気メッキをし、メッキ後、メッキ膜をレジスト盤からはく離し、金属原盤を作成した。金属原盤の裏面を研磨し平坦とした後、射出成形装置に装着できるように、金属原盤の内周と外周を加工しメタルマスターとした。
射出成形機に、光ディスク成型用金型を装着し、その金型内にメタルマスターを装着した。射出成形機にポリカーボネート樹脂を投入し、光ディスク支持体を成形した。出来上がった光ディスク支持体は内径15mm外径120mmの大きさを有し、支持体1の厚さは1.1mmであった。
この光ディスクBの支持体1の信号面(情報記録面)11上に、記録層2として低粗度金属材料であるアルミニウム膜を真空成膜装置にて成膜した。なおアルミニウム膜厚は50nmであった。スピナー上に光ディスク支持体1のアルミニウム層を上にして装着した。アルミニウム層の上に、接着剤として紫外線硬化樹脂よりなる第1導波層4を滴下した。その上に、第2導波層5となる無延伸ポリカーボネートフィルムを装着し、スピナーを回転させ、紫外線硬化樹脂を延伸させた。その後導波層3の上方より紫外線を照射し、第1導波層4を硬化させ、第2導波層5と記録層2とを、第1導波層4を介して接着した。
出来上がった光ディスクBは、400nmの再生波長を有する光ディスク評価機に装着し、チルトマージンを測定した。光ディスクBからの再生信号はジッター15%以下がシステムの成り立つ値である。なお実施例のシステムでは、ジッター15%がシステムエラーレート5×10-3である。実施例で用いたシステムのピックアップ50の対物レンズの開口数は0.7であり、ディスク導波層厚、最短ピット長(SL)、トラックピッチ(TP)は下記の表1に示すような数値である。尚、ディスク容量とトラックピッチ、最短ピット長は、変調方式がEFMプラスで、ディスク直径が120mm(情報記録面が、半径22〜58mmを使用)の場合、下記式1で表される関係となる。
Figure 2004158195
Figure 2004158195

表1は、ディスクの記録容量15GBと17GBとについて、最短ピット長SLを0.22μmから0.27μmまで変化させたときの実験結果を掲げてある。トラックピッチTPは上記式1により、ディスク容量と最短ピット長から得られる値としている。おのおののディスク容量について、導波層厚を80μmから240μmまで変化させて実験を行った。測定で得られたチルトマージンが各枠の中に示してある。チルトはプラス方向とマイナス方向との2つの方向があり一般的に方向を含め±の符号を付けるが、表1では方向を除去した絶対値で表示してある。
表1より明らかであるが、ディスク容量15GBについて説明すると、DVDのディスク反り許容度の条件を、再生波長400nm、ピックアップ対物レンズ開口数0.7より得られる導波層厚さ0.24mmでは、チルトマージンが0.5degとディスクを使用するために必要な0.6degを満足していないことが分かる。導波層厚さをこれより減じて行くにつれ、ディスクチルトマージンは増加する。導波層厚さ0.2mmでは最短ピット長0.26μmのときのみ成立しているが、導波層厚さを0.16mmに減じると、最短ピット長0.24μmから0.27μmの範囲で成立することが分かる。
このように導波層厚をDVDシステムから想定される厚さよりも減じることで、チルトマージンが拡大していくことが発見された。この傾向はディスク容量17GBでも同様であった。
以上、本発明について実施例を示したが、これらは発明の基本骨格を示すための説明であり、本発明はこれに限定されるものではない。図面で示した実施例はお互いに構成要素を入れ替えることも可能であるし、本文で記載した別の構成要素と交換することも可能である。
また、本実施例では3T系の信号を使用したが、例えば2T系、4T系、5T系などの信号でも同様な検討が可能である。また支持体1の表面に形成する微細トラックパターンは、凹凸のピットとしたがこれに限定されない。例えば微細パターンは公知のグルーブ(溝)であって、このグルーブ内またはランド内に図2と同様な信号を記録したものであってもよく、これについても同様な検討が可能である。
本発明の情報記録担体の第1実施例における積層構造を説明するための図である。 微細トラックパターンを説明するための図である。 本発明の情報記録担体の平面図である。 本発明の情報記録担体の第2実施例における積層構造を説明するための図である。 本発明の情報記録担体再生装置の一実施例の構成を説明するための図である。 本発明の情報記録担体の第3実施例における積層構造を説明するための図である。
符号の説明
1 支持体
2,21,22 記録層
3,31,32 導波層
3a 照射面、読み取り面
4 第1導波層
5 第2導波層
11 情報記録面
50 ピックアップ
50a 発光素子
50b 対物レンズ
070 収束光ビーム
A,B,C 光ディスク、情報記録担体
t,t1,t2,t3,t4 厚さ

Claims (4)

  1. 支持体上に第1記録層、第1導波層、第2記録層、第2導波層を順に積層した情報記録担体であって、
    前記第1導波層と前記第2導波層との厚さの合計は、80〜200μmであることを特徴とする情報記録担体。
  2. 前記第2記録層は、波長400nmの光に対して、反射率が10%以上、透過率が40%以上の半透明性を有する記録層であることを特徴とする請求項1記載の情報記録担体。
  3. 前記第2記録層は、銀、アルミニウム、カドミウム、アンチモン、シリコン、インジウム、亜鉛、ルビジウム、ガリウムのいずれかの金属単体またはその合金であることを特徴とする請求項1記載の情報記録担体。
  4. 微細なトラックパターンを有した支持体上に記録層と導波層を順に積層し、前記導波層は、波長400nmの光における複屈折量が50nm以下であり、かつその透過率の変動が5%以下であり、かつその厚みが80〜200μmである情報記録担体を再生するための情報記録担体再生装置であって、
    波長約400nmの単一波長で発光しかつRIN(Relative Intensity Noise)=−115〜−135dB/Hzのノイズ成分を有する発光素子と、開口数0.7〜0.8の対物レンズとを備えた光ピックアップと、
    回転数500〜1500rpmで回転するモータとを有し、
    前記光ピックアップから出射する収束光ビームを前記情報記録担体の微細なトラックパターン上に照射することによって、前記トラックパターン上に記録されている情報を再生することを特徴とする情報記録担体再生装置。

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