JP2004155311A - 車両用空調換気装置 - Google Patents

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Akihiko Torii
昭彦 鳥居
Hajime Ito
一 伊藤
Norikiyo Watanabe
徳清 渡邊
Takashi Sato
鷹志 佐藤
Teruhiko Haruhara
輝彦 春原
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Abstract

【課題】換気装置を省略してスペースファクターを改善すると共に、軽量化およびメンテナンスの軽減化を図ること。
【解決手段】循環気を送風する機能と換気を行なう機能とを備えた電動送風機である室内送風機9で構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両等の車両に設置されて、車両の室内の空気を冷却すると共に、換気を行なう車両用空調換気装置に係り、特に車両の室内の空調および換気を、室内送風機によって同時に行なえるようにした車両用空調換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば新幹線等の鉄道車両においては、列車の高速化に伴なって、車両の低重心化、軽量化が要求されることから、空調装置を床下に1車両当たり1〜2台設置する空調システムが採用されてきている。
【0003】
この種の空調システムでは、全ての熱負荷を、車両の室内の循環気風によって吸収し、車両の室内の循環気は、循環ダクトを介して空調装置まで運び、熱交換器において除去した後に、室内送風機によって送り出され、長い車体のダクトを通って車両の室内へ供給されるようにしている。
【0004】
また、車両の室内の温度バランスを保つために、ある程度の循環気風量を確保する必要があり、新幹線等の車両においては、100m/min以上とされている。
【0005】
一方、車両の室内の空気は、人間が吐き出すCOや室内に持ち込まれた塵埃等で汚れるため、換気する必要があり、空調装置とは別に、換気装置を用いて外気と室内との空気の入替えを行なうようにしている。
【0006】
この場合、換気装置用送風機の性能は、1車両当たり給気および排気共に約30m/minで、圧力(静圧)はトンネル走行および車両のすれ違い等で生じる外圧変化による耳つん防止のために、最大で約7.35kPa以上の高圧を必要としている。
【0007】
図6はこの種の従来の車両用空調装置および換気装置が組み込まれた車両の空調および換気機能を示す模式図、図7は従来の車両用空調装置の一例を示す平面図である。
【0008】
以下、図6および図7により、従来の鉄道車両で実施している室内の空調および換気の構造と機能について説明する。
【0009】
図6および図7において、車両1の室内2の循環気RAは、車体の循環ダクト4の開口部4aより集風され、循環ダクト4の吐出口4cより車体のダクトを通して、空調装置30の上面の風取込部31より空気循環器部(空気循環器室)32へ入る。
【0010】
また、換気用の新鮮気FAは、換気装置40のフイルタ41を通して、換気送風機の給気送風機(ファン)43に入り、吐出口43aより車体のダクトを通して、空調装置30の上面にある新鮮気取込部39よりフイルタ38aを通して、新鮮空気用熱交換器38で冷却した後に空気循環器室32に入り、この中で循環気RAと混合され、フイルタ33aを通して熱交換器33で冷却された後に、室内送風機34の電動機37を冷却しながら、両側の室内送風機35,36に入り、吐出口35a、36aより車体のダクトに入り、ここで合流した後に車体のダクトを通って、車両1の上部に設けられている循環ダクト3に送風され、開口部3aより車両1の室内2へ供給される。
【0011】
一方、車両1の室内2の排気風EAは、循環ダクト4の吐出口4bより車体のダクトを通して、換気装置40の風取込部45に入り、排気送風機(ファン)44の吐出口44aより電動機46を冷却し、さらにインバータの冷却フィン47を冷却した後に、換気装置40内のダクト48を通って外気へ排風され、車両1の室内2の換気を行なっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような車両用の空調装置30と換気装置40では、次のような問題がある。
【0013】
すなわち、空調装置30の他に、車両1の室内2を換気する換気装置40が必要となる。
【0014】
このため、車両1の床下にそれ相応の機器スペースを必要とすると共に、質量が増加するという問題がある。
【0015】
また、送風機が空調装置の室内用と換気装置用の2台となる等、メンテナンス部品も多くなり、このために大きな費用がかかるという問題がある。
【0016】
さらに、通常、換気装置40は1車両1に1台で空調装置30を2台搭載していることから、新鮮気量が多く、また換気装置40の給気および排気送風機は、機能上、高圧(7.35kPa以上)を必要とし、新鮮気の温度は給気送風機で圧縮されるため、約6〜8℃上昇する。
【0017】
このため、空調装置30の能力を低下させないように、空調装置30に、新鮮気を専用で冷却する新たな新鮮気用熱交換器が必要となるという問題がある。
【0018】
本発明の目的は、循環気を送風する機能と換気をする機能を持たせ、換気装置を省略してスペースファクターを改善すると共に、軽量化およびメンテナンスの軽減化を図ることが可能な車両用空調換気装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に対応する発明では、車両に設置されて、当該車両の室内の空気を冷却すると共に、換気を行なう車両用空調換気装置において、車両の室内の循環気を回収する空気循環器部と、車両の室外の新鮮な空気(新鮮気)を取り込む新鮮気取込部と、新鮮気取込部により取り込まれた新鮮気を、空気循環器部により回収された循環気と混合するように空気循環器部へ送風する給気送風機および給気ダクトと、循環気と新鮮気とが混合された混合気を冷却する主冷却部と、主冷却部により冷却された混合気を車両の室内に送風する室内送風機と、循環気とは別に、車両の室内の空気を排気用空気として取り込む排気取込部と、排気取込部により取り込まれた排気用空気を車両の室外へ排風する排気送風機および排気ダクトとを備えている。
【0020】
従って、請求項1に対応する発明の車両用空調換気装置においては、循環気を送風する機能と換気を行なう機能とを備えた室内送風機で構成した空調換気装置とすることにより、換気装置が不要となるため、車両機器配置上のスペースを削減することが可能となり、艤装スペースの有効活用、大幅な軽量化、および部品削減等によるメンテナンスの軽減化を図ることができる。
【0021】
また、請求項2に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の車両用空調換気装置において、新鮮気を空気循環器部へ送風する給気送風機と、混合気を車両の室内に送風する室内送風機と、車両の室内の空気を車両の室外へ排風する排気送風機とを、給気送風、室内送風、排気送風のそれぞれの機能を一体化して備えた電動送風機として構成するようにしている。
【0022】
従って、請求項2に対応する発明の車両用空調換気装置においては、給気送風、室内送風、排気送風のそれぞれの機能を一体化して備えた電動送風機(室内送風機)として構成することにより、艤装スペースの有効活用、大幅な軽量化、および部品削減等によるメンテナンスの軽減化を、より一層効果的に図ることができる。
【0023】
さらに、請求項3に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の車両用空調換気装置において、電動送風機としては、両軸用電動機、および当該両軸用電動機を支持するベースと、室内送風の機能と給気送風または排気送風の機能を有する両吸込み羽根車と、両吸込み羽根車を収納するファンケースとを備え、両軸用電動機の両軸にそれぞれ両吸込み羽根車を装着し、両吸込み羽根車の機能を、電動機側(電動機に近い方)には室内送風の機能を持たせ、反電動機側(電動機より遠い方)にはそれぞれ給気送風と排気送風の機能を持たせるように構成している。
【0024】
従って、請求項3に対応する発明の車両用空調換気装置においては、両軸用電動機の両軸にそれぞれ両吸込み羽根車を装着し、両吸込み羽根車の機能を、電動機側に室内送風の機能を持たせ、反電動機側にそれぞれ給気送風と排気送風の機能を持たせることにより、艤装スペースの有効活用、および部品削減等によるメンテナンスの軽減化を、より一層効果的に図ることができる。
【0025】
一方、請求項4に対応する発明では、上記請求項3に対応する発明の車両用空調換気装置において、両吸込み羽根車としては、室内循環気送風用の羽根車と、給気(新鮮気)送風用または排気送風用の羽根車とから構成し、給気送風用または排気送風用の羽根車の外径を、少なくとも室内循環気送風用の羽根車の外径よりも大きくするように構成している。
【0026】
従って、請求項4に対応する発明の車両用空調換気装置においては、給気送風用または排気送風用の羽根車の外径を、少なくとも室内循環気送風用の羽根車の外径よりも大きくすることにより、部品削減等によるメンテナンスの軽減化を、より一層効果的に図ることができる。
【0027】
また、請求項5に対応する発明では、上記請求項3に対応する発明の車両用空調換気装置において、両吸込み羽根車としては、室内循環気送風用の羽根車と、給気(新鮮気)送風用または排気送風用の羽根車とから構成し、給気送風用または排気送風用の羽根車の外径を、少なくとも室内循環気送風用の羽根車の外径よりも大きくすると共に、給気送風用または排気送風用の羽根車の主板の外側へ補助ブレードを取付けて、室内循環気の空気が給気送風または排気送風機側へ一部流入するように構成している。
【0028】
従って、請求項5に対応する発明の車両用空調換気装置においては、給気送風用または排気送風用の羽根車の外径を、少なくとも室内循環気送風用の羽根車の外径よりも大きくすると共に、給気送風用または排気送風用の羽根車の主板の外側へ補助ブレードを取付けて、室内循環気の空気が給気送風または排気送風機側へ一部流入するようにすることにより、部品削減等によるメンテナンスの軽減化をより一層効果的に図ると共に、汚れた排気用空気が循環気と混合するのを防止することができる。
【0029】
さらに、請求項6に対応する発明では、上記請求項5に対応する発明の車両用空調換気装置において、両吸込み羽根車を、遠心式のターボ形ファンまたは翼形ファンで構成し、給気送風用または排気送風用の羽根車の補助ブレードを、主ブレードと一体で構成するようにしている。
【0030】
従って、請求項6に対応する発明の車両用空調換気装置においては、両吸込み羽根車を、遠心式のターボ形ファンまたは翼形ファンで構成し、給気送風用または排気送風用の羽根車の補助ブレードを主ブレードと一体とすることにより、車両用空調換気装置の製作の容易化を図ることができる。
【0031】
一方、請求項7に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の車両用空調換気装置において、新鮮気取込部、または新鮮気を循環気と混合するように給気送風機より送風する給気ダクト系統に、新鮮気の風量を調整する第1の調整板を備えると共に、排気取込部、または排気用空気を排気送風機より排風する排気送風ダクト系に、排気用空気の風量を調整する第2の調整板を備えるようにしている。
【0032】
従って、請求項7に対応する発明の車両用空調換気装置においては、新鮮気取込部または給気ダクト系統に、新鮮気の風量を調整する第1の調整板を備えると共に、排気取込部または排気送風ダクト系に、排気用空気の風量を調整する第2の調整板を備えることにより、給気の風量と排気の風量とを同じにして、車両の室内圧力の安定化を図る(バランスを図る)ことができる。
【0033】
また、請求項8に対応する発明では、上記請求項1に対応する発明の車両用空調換気装置において、給気送風機で送風する給気ダクト系統を、騒音を低下するように吸音構成とすると共に、排気送風機で送風する排気ダクト系統を、騒音を低下するように吸音構成とするようにしている。
【0034】
従って、請求項8に対応する発明の車両用空調換気装置においては、給気ダクト系統を吸音構成とすると共に、排気ダクト系統を吸音構成とすることにより、車両の室内での騒音の低下を図ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0036】
(第1の実施の形態)
図1は本実施の形態による車両用空調換気装置が組み込まれた鉄道車両の空調および換気の機能を示す模式図、図2は同車両用空調換気装置の一例を示す平面図であり、図5および図6と同一要素には同一符号を付して示している。
【0037】
図1および図2において、車両1の室内2の循環気RAは、車体の循環ダクト4の開口部4aより集風され、循環ダクト4の吐出口4cより車体のダクトを通して、空調換気装置5の上面の風取込部6より空気循環器部(空気循環器室)7へ入る。
【0038】
また、換気用の新鮮気FAは、空調換気装置5の新鮮空気取込部17aより、フイルタ17を通して電動送風機である室内送風機9の給気送風機10に入り、吐出口10aより空調換気装置5内のダクトを通して循環器室7に入り、この中で循環気RAと混合され、フイルタ8aを通して熱交換器8で冷却された後に、電動機14を冷却して室内送風機11、12に入り、吐出口11a,12aより車体のダクトに入り、ここで合流した後に、車体のダクトを通して、車両1の上部に設けられている循環ダクト3に送風され、この循環ダクト3に設けた開口部3aより車両1の室内2へ供給される。
【0039】
一方、車両1の室内2の排気風EAは、車体のダクトを通して空調換気装置5の上部に設けた風取込部18に入り、室内送風機9の排気送風機13の吐出口13aより空調換気装置5内のダクトを通り、吐出口13bより外部へ排風され、車両1の室内2の換気を行なうようにしている。
【0040】
次に、図3により空調換気装置5に取付けられている電動送風機である室内送風機9の構成例について説明する。
【0041】
図3は、空調換気装置5に取付けられている空調と換気の両方の機能を備えた室内送風機9の一構成例を示す組立図である。
【0042】
図3において、室内送風機9は、両軸用電動機14、および当該両軸用電動機14を支持するベースと、室内送風の機能と給気送風または排気送風の機能を有する両吸込み羽根車15,16と、当該両吸込み羽根車15,16を収納するファンケースとから構成されている。
【0043】
そして、両軸用電動機14の両軸端側には、それぞれ両吸込み羽根車15,16が取付け装着され、軸端ナットで固定されている。
【0044】
また、両吸込み羽根車16は、両吸込み羽根車15の勝手違いに構成されている。
【0045】
さらに、両吸込み羽根車15,16の電動機側(電動機に近い方)の羽根車15a、16aは、室内循環気用の冷風を送風する低圧の機能を持った羽根車で構成され、反電動機側(電動機より遠い方)の羽根車15b、16bは、それぞれ新鮮気を取込み給気する羽根車15bと排気を吸込み外部へ排風する羽根車16bで高圧の機能を持つた羽根車で構成されている。
【0046】
すなわち、室内循環気を送風する機能と換気(給気および排気)機能とを一体化して兼ね備えた電動送風機(室内送風機)として構成されている。
【0047】
次に、以上のように構成した本実施の形態による室内送風機9を備えた車両用空調換気装置においては、循環気を送風する機能と換気を行なう機能とを備えた電動送風機(室内送風機)9で構成した空調換気装置としていることにより、換気装置が不要となるため、車両機器配置上のスペースを削減することが可能となり、艤装スペースの有効活用を図ることができる。
【0048】
また、例えば新幹線車両のように、1編成16両ある車両1では、1編成当たり約3t以上の軽量化を図ることも可能となり、さらに換気装置が不要となることによって、換気装置より空調装置へ送風するための長い車体のダクトも不要となるため、メンテナンス性も大幅に向上することができる。
【0049】
さらに、1つの車両1に本空調装置を2台搭載することにより、給気送風機10および排気送風機13の容量も半分となり、新鮮気が給気送風機10で上昇する温度は、従来換気装置の6〜8℃から3〜4℃となり、従来空調装置で必要としていた新鮮気冷却用熱交換器を不要とすることもできる。
【0050】
上述したように、本実施の形態による車両用空調換気装置では、換気装置が不要となるため、車両1の機器スペースの削減化、大幅な軽量化、および部品削減等によるメンテナンスの軽減化等を図ることが可能となる。
【0051】
また、給気送風、室内送風、排気送風のそれぞれの機能を一体化して備えた電動送風機である室内送風機9として構成することにより、艤装スペースの有効活用、大幅な軽量化、および部品削減等によるメンテナンスの軽減化を、より一層効果的に図ることが可能となる。
【0052】
さらに、両軸用電動機14の両軸にそれぞれ両吸込み羽根車15,16を装着し、両吸込み羽根車15,16の機能を、電動機側に室内送風の機能を持たせ、反電動機側にそれぞれ給気送風と排気送風の機能を持たせることにより、艤装スペースの有効活用、および部品削減等によるメンテナンスの軽減化を、より一層効果的に図ることが可能となる。
【0053】
(第2の実施の形態)
図4は空調換気装置5に取付けられている空調と換気の両方の機能を備えた室内送風機9の他の構成例を示す組立図、図5はこれに使用される両吸込み羽根車の構成例を示す部分図である。
【0054】
なお、羽根車以外については、前記図3の室内送風機9と同じであるので、ここではその説明を省略する。
【0055】
図4および図5において、両吸込み羽根車19,20は、室内循環気送風用の羽根車(低圧用)19a、20aと、給気(新鮮気)送風用または排気送風用の羽根車(高圧用)19b、20bの機能を持った両吸込み形羽根車として構成されている。
【0056】
ここで、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bの外径は、少なくとも室内循環気送風用の羽根車19a,20aの外径よりも大きくするように構成されている。
【0057】
また、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bの主板22の外側へ補助ブレード19cを取付けて、室内循環気の空気が給気送風または排気送風機側へ一部流入するように構成されている。
【0058】
次に、以上のように構成した本実施の形態による室内送風機9を備えた車両用空調換気装置においては、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bの外径を、少なくとも室内循環気送風用の羽根車19a,20aの外径よりも大きくしていることにより、部品削減等によるメンテナンスの軽減化を、より一層効果的に図ることができる。
【0059】
また、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bの主板22の外側へ補助ブレード19cを取付けて、室内循環気の空気が給気送風または排気送風機側へ一部流入するようにしていることにより、汚れた排気用空気が循環気と混合するのを防止することができる。
【0060】
すなわち、通常、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bは、耳つん防止のため高圧が必要である。このため、高圧側(給気または排気側)から低圧側(循環気側)へ空気が流れて混合することが考えられる。
【0061】
この点、本実施の形態では、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bの主板22の外側へ補助ブレード19cを取り付けていることにより、給気または排気側の補助ブレード19cによって僅かに送風する機能を持つため、循環気の一部は図示23aのように、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bに吸い込まれて、給気または排気の空気と混合することがなく、きれいな空気を室内循環気送風用の羽根車19a,20aで車両1の室内2へ供給することができる。特に、汚れた排気用空気が循環気と混合するのを防止することができる。
【0062】
上述したように、本実施の形態による車両用空調換気装置では、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bの外径を、少なくとも室内循環気送風用の羽根車19a,20aの外径よりも大きくすることにより、部品削減等によるメンテナンスの軽減化を、より一層効果的に図ることが可能となる。
【0063】
また、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bの主板22の外側へ補助ブレード19cを取り付けることにより、汚れた排気用空気が循環気と混合するのを防止することが可能となる。
【0064】
(変形例)
本実施の形態において、室内循環気送風用の羽根車19a,20a、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bを、遠心式のターボ形ファンまたは翼形ファンで構成し、給気送風用または排気送風用の羽根車19b、20bの補助ブレード19cは、主板22にスリットを設け、主ブレード21を延長して一体化して構成するようにしてもよい。
【0065】
以上のような構成とすることにより、本実施の形態と同様の作用効果を得ることが可能であると共に、車両用空調換気装置の製作の容易化を図ることが可能となる。
【0066】
(その他の実施の形態)
尚、本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施することが可能である。
前記第1の実施の形態において、例えば、新鮮気取込部、または新鮮気を循環気と混合するように給気送風機10より送風する給気ダクト系統に、新鮮気の風量を調整する第1の調整板を備えると共に、排気取込部、または排気用空気を排気送風機13より排風する排気送風ダクト系に、排気用空気の風量を調整する第2の調整板を備えて構成するようにしてもよい。
【0067】
以上のような構成とすることにより、給気の風量と排気の風量とを同じにして、車両1の室内2圧力の安定化を図る(バランスを図る)ことが可能となる。
【0068】
前記第1の実施の形態において、例えば、給気送風機10で送風する給気ダクト系統を、騒音を低下するように吸音構成とすると共に、排気送風機13で送風する排気ダクト系統を、騒音を低下するように吸音構成とするようにしてもよい。
【0069】
以上のような構成とすることにより、車両1の室内2での騒音の低下を図ることが可能となる。
【0070】
また、各実施の形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合には組合わせた作用効果を得ることができる。
さらに、前記各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより、種々の発明を抽出することができる。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成を発明として抽出することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の車両用空調換気装置によれば、換気装置が不要となるため、車両機器配置上のスペースを大幅に削減することが可能となり、これにより他の機器の機器配置および点検スペースを広く確保することができ、メンテンス性も改善することが可能となる。
【0072】
さらに、本発明の車両用空調換気装置によれば、軽量化を図ることが可能となると共に、空調装置側では新鮮気用熱交換器を削減することが可能となり、車体側では換気装置から空調装置までの長いダクトを不要とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による車両用空調換気装置が組み込まれた鉄道車両の空調および換気の機能を示す模式図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による車両用空調換気装置の一例を示す平面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態による車両用空調換気装置に取付けられている空調と換気の両方の機能を備えた室内送風機の一構成例を示す組立図。
【図4】本発明の第2の実施の形態による車両用空調換気装置に取付けられている空調と換気の両方の機能を備えた室内送風機の他の構成例を示す組立図。
【図5】本発明の第2の実施の形態による車両用空調換気装置に取付けられている室内送風機に使用される両吸込み羽根車の構成例を示す部分図。
【図6】従来の車両用空調装置および換気装置が組み込まれた車両の空調および換気機能を示す模式図。
【図7】従来の車両用空調装置の一例を示す平面図。
【符号の説明】
1…車両
2…室内
3…循環ダクト
4…車体の循環ダクト
4a…開口部
4c…吐出口
5…空調換気装置
6…風取込部
7…空気循環器部(空気循環器室)
8…熱交換器
9…室内送風機
10…給気送風機
10a…吐出口
11、12…室内送風機
11a,12a…吐出口
13…排気送風機
13a…吐出口
13b…吐出口
14…両軸用電動機
15,16…両吸込み羽根車
15a、16a…電動機側の羽根車
15b、16b…反電動機側の羽根車
18…風取込部
19,20…両吸込み羽根車
19a、20a…室内循環気送風用の羽根車(低圧用)
19b、20b…給気(新鮮気)送風用または排気送風用の羽根車(高圧用)
19c…補助ブレード
21…主ブレード
22…主板
23a…循環気の一部
RA5…循環気
EA…排気風。

Claims (8)

  1. 車両に設置されて、当該車両の室内の空気を冷却すると共に、換気を行なう車両用空調換気装置において、
    前記車両の室内の循環気を回収する空気循環器部と、
    前記車両の室外の新鮮な空気(新鮮気)を取り込む新鮮気取込部と、
    前記新鮮気取込部により取り込まれた新鮮気を、前記空気循環器部により回収された循環気と混合するように前記空気循環器部へ送風する給気送風機および給気ダクトと、
    前記循環気と前記新鮮気とが混合された混合気を冷却する主冷却部と、
    前記主冷却部により冷却された混合気を前記車両の室内に送風する室内送風機と、
    前記循環気とは別に、前記車両の室内の空気を排気用空気として取り込む排気取込部と、
    前記排気取込部により取り込まれた排気用空気を前記車両の室外へ排風する排気送風機および排気ダクトと、
    を備えて成ることを特徴とする車両用空調換気装置。
  2. 前記請求項1に記載の車両用空調換気装置において、
    前記新鮮気を空気循環器部へ送風する給気送風機と、前記混合気を車両の室内に送風する室内送風機と、前記車両の室内の空気を車両の室外へ排風する排気送風機とを、給気送風、室内送風、排気送風のそれぞれの機能を一体化して備えた電動送風機として構成するようにしたことを特徴とする車両用空調換気装置。
  3. 前記請求項2に記載の車両用空調換気装置において、
    前記電動送風機としては、
    両軸用電動機、および当該両軸用電動機を支持するベースと、
    室内送風の機能と給気送風または排気送風の機能を有する両吸込み羽根車と、
    前記両吸込み羽根車を収納するファンケースとを備え、
    前記両軸用電動機の両軸にそれぞれ前記両吸込み羽根車を装着し、
    前記両吸込み羽根車の機能を、電動機側(電動機に近い方)には室内送風の機能を持たせ、反電動機側(電動機より遠い方)にはそれぞれ給気送風と排気送風の機能を持たせるように構成したことを特徴とする車両用空調換気装置。
  4. 前記請求項3に記載の車両用空調換気装置において、
    前記両吸込み羽根車としては、
    室内循環気送風用の羽根車と、
    給気(新鮮気)送風用または排気送風用の羽根車とから構成し、
    前記給気送風用または排気送風用の羽根車の外径を、少なくとも前記室内循環気送風用の羽根車の外径よりも大きくするように構成したことを特徴とする車両用空調換気装置。
  5. 前記請求項3に記載の車両用空調換気装置において、
    前記両吸込み羽根車としては、
    室内循環気送風用の羽根車と、
    給気(新鮮気)送風用または排気送風用の羽根車とから構成し、
    前記給気送風用または排気送風用の羽根車の外径を、少なくとも前記室内循環気送風用の羽根車の外径よりも大きくすると共に、前記給気送風用または排気送風用の羽根車の主板の外側へ補助ブレードを取付けて、室内循環気の空気が給気送風または排気送風機側へ一部流入するように構成したことを特徴とする車両用空調換気装置。
  6. 前記請求項5に記載の車両用空調換気装置において、
    前記両吸込み羽根車を、遠心式のターボ形ファンまたは翼形ファンで構成し、
    前記給気送風用または排気送風用の羽根車の補助ブレードを、主ブレードと一体で構成するようにしたことを特徴とする車両用空調換気装置。
  7. 前記請求項1に記載の車両用空調換気装置において、
    前記新鮮気取込部、または新鮮気を循環気と混合するように給気送風機より送風する給気ダクト系統に、新鮮気の風量を調整する第1の調整板を備えると共に、
    前記排気取込部、または排気用空気を排気送風機より排風する排気送風ダクト系に、排気用空気の風量を調整する第2の調整板を備えるようにしたことを特徴とする車両用空調換気装置。
  8. 前記請求項1に記載の車両用空調換気装置において、
    前記給気送風機で送風する給気ダクト系統を、騒音を低下するように吸音構成とすると共に、
    前記排気送風機で送風する排気ダクト系統を、騒音を低下するように吸音構成とするようにしたことを特徴とする車両用空調換気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016215753A (ja) * 2015-05-18 2016-12-22 三菱電機株式会社 車両用空気調和装置

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