JP2004154205A - 超音波装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波血流モニタリングの下で、超音波照射によるtPAの血栓溶解効果の増強をもたらすことが可能な超音波装置を提供する。
【解決手段】複数の電気超音波変換素子からなり、被検体に対して、超音波パルスを送受信する超音波送受波器1と、素子に対し超音波の送信と受信を切りかえる送受波切替スイッチ5と、送受波切替スイッチに接続し、被検体内での超音波の送信焦点位置を制御する送波ビームフォーマ4と、被検体内の受信焦点位置を制御する受波ビームフォーマ11と、受波ビームフォーマの出力を入力とする検波器12と検波器の出力から被検体内の血流を測定する流速計算部13、14、15と、血流を表示する表示部16と、複数の素子毎に超音波パルスの送受信を行ない、素子の正面の頭蓋骨の厚みを計測する手段3と、頭蓋骨の厚みに基づいて、素子毎に頭蓋骨を透過する超音波強度が最大となる送信周波数を選択する手段2と、選択された送信周波数の超音波パルスを超音波送受波器から頭蓋骨の内部に照射する手段1とを有する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を用いて被検体の画像を撮像する超音波撮像装置及び超音波を用いた血栓溶解装置等を含む超音波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
経頭蓋骨超音波ドップラ計測は、簡便に脳内血流を観測する手段として、既に確立している。また、tPA(tissue plasminogen activator)を用いた血栓溶解治療時に経頭蓋骨超音波ドップラ計測を行うと、血栓溶解効果が高まることが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。このドップラ計測用の超音波は、分解能と減衰を勘案して、2MHz程度の周波数が用いられている。
【0003】
超音波の印加による血栓の溶解促進効果に関しては、500kHz程度の周波数がキャビテーションや温度上昇の効果から望ましいとされている(例えば、非特許文献2参照)。
【0004】
しかし、上記のように、治療用には500kHz程度の比較的低い周波数、ドップラ計測用には2MHz程度の比較的高い周波数を用いるには、両者のトランスデューサを別々に備えるか(例えば、特許文献1、特許文献2参照)、もしくは、モニタリング用超音波の周波数を治療用超音波の周波数の奇数倍にすることで、一つのトランスデューサで二役をこなす必要がある(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【非特許文献1】
A.V.Alexander, et al.,“High Rate Complete Recanalization andDramatic Clinical Recovery During tPA Infusion When Continuously Monitored With 2−MHz Transcranial Doppler Monitoring”, Stroke,2002, vol.31, p.610−614
【非特許文献2】
T. Ishibashi, et al.,“Can Transcranial Ultrasonication Increase Recanalization Flow With Tissue Plasminogen Activator?”、 Stroke,2002, vol. 33, p.1399−1404
【特許文献1】
特開平5−220152号公報
【特許文献2】
特開2001−327495号公報
【特許文献3】
特開平6−269448号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図1は、超音波の送受波を行なう頭蓋骨のこめかみ周辺の断面と、頭蓋骨に対する超音波トランスデューサ(超音波送受波器)1の素子列を示す図である。頭蓋骨20は、殆どの部分が図1の両側に示すように、穴の空いた板間層21を間に挟む構造になっており、この板間層21の部分は超音波の減衰が大きいことが知られている。一方、こめかみの部分は、板間層21が無い、もしくは、非常に薄いため、板間層21の有る部分に比べ超音波の減衰が少ないことが知られており、頭蓋骨内を超音波で撮像もしくは治療する場合の、音響的な窓として利用されている。
【0007】
しかし、超音波を比較的良く通す、上記の音響的な窓の領域の大きさは、数cm四方と限られているため、この狭い領域で、モニタリング用と治療用に別々のトランスデューサを並べて用いることは困難であるとういう課題を有する。
【0008】
一方、一つのトランスデューサで、モニタリング用と治療用の二役をこなすのは、トランスデューサの振動が、実際には、厚み共振以外に横のモードとカップリングして振動することや、音響整合層のことも考慮にいれると、二つの周波数に対して最適化する設計は、極めて困難であるという課題を有する。
【0009】
本発明の目的は、経頭蓋骨超音波ドップラによるモニタリングにおける超音波照射と、tPAの血栓溶解効果を促進する超音波照射とにおいて、同じ周波数帯域の超音波を使うこと可能とする超音波装置を提供することにあり、超音波血流モニタリングの下で超音波照射によるtPAの血栓溶解効果の増強をもたらすことが可能な超音波装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、被検体に超音波を送受波する送受波器と、送受波器を構成する複数の電気超音波変換素子(以下、素子)と送受波器に接続する送波ビームフォーマ及び受波ビームフォーマを備え、血流像の画像化が可能な超音波装置(経頭蓋骨超音波撮像装置)であって、超音波パルスを送受信することで頭蓋骨の厚み分布を計測する手段を備え、この厚み分布に基づいて、素子毎に透過率が最大となる送信周波数を選択する手段を備え、血栓溶解用薬剤の超音波による効果増強を最適化する。
【0011】
本発明の超音波装置は、複数の電気超音波変換素子からなり、被検体に対して、超音波パルスを送受信する超音波送受波器と、素子に対し超音波の送信と受信を切りかえる送受波切替スイッチと、送受波切替スイッチに接続し、被検体内での超音波の送信焦点位置を制御する送波ビームフォーマと、被検体内の受信焦点位置を制御する受波ビームフォーマと、受波ビームフォーマの出力を入力とする検波器と検波器の出力から被検体内の血流を測定する流速計算部と、血流を表示する表示部とを具備し、第1の構成では、複数の素子毎に超音波パルスの送受信を行ない、素子の正面の頭蓋骨の厚みを計測する手段と、頭蓋骨の厚みに基づいて、素子毎に頭蓋骨を透過する超音波強度が最大となる送信周波数を選択する手段と、選択された送信周波数の超音波パルスを超音波送受波器から頭蓋骨の内部に照射する手段とを有し、また、第2の構成では、複数の素子毎に超音波パルスの送受信を行ない、素子の正面の頭蓋骨の超音波透過率の周波数特性を測定する手段と、頭蓋骨を透過する超音波強度が最大となる送信周波数を選択する手段と、選択された送信周波数を超音波送受波器から頭蓋骨の内部に照射する手段とを有する。
【0012】
さらに、上記の第1及び第2の構成において、頭蓋骨の厚みに基づいて、素子毎の送信波形の振幅を制御する手段を有し、頭蓋骨の透過率分布と素子毎の送信振幅分布の積が、頭蓋骨を透過した後の振幅分布となるように、素子毎の送信振幅分布を決定する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明では、頭蓋骨を切開せずに、超音波血流モニタリングの下で超音波照射によるtPAの血栓溶解効果の増強をもたらすことが可能な超音波装置を提供する。複数の素子からなる超音波送受波器を備え、脳内のtPAの効果を増強させる超音波照射と、治療の効果の血流撮像によるモニタリングとを交互に繰り返す超音波撮像装置(経頭蓋骨超音波撮像装置)であって、予め超音波送受波器を構成する各素子の正面の頭蓋骨の厚さを超音波で測定し、各素子毎に透過率極大となる周波数を求めるか、もしくは、直接超音波によって各素子正面の頭蓋骨の透過率極大となる周波数を求めることによって、tPAの治療効果の増強を最適化することができる。
【0014】
以下、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
本発明では、経頭蓋骨超音波ドップラによるモニタリングにおける超音波照射と、tPAの血栓溶解効果を促進する超音波照射とにおいて、同じ周波数帯域の超音波を使う。そのために、板間層の有る場合と、ない場合の、超音波の透過率の周波数依存性をFDTD法(時間分解有限要素法)を使ってシミュレーションを行なった。
【0016】
図2は、本発明により得られた、頭蓋骨の超音波透過率の周波数特性を示す図である。図2では、板間層の有る場合の超音波の透過強度曲線40、板間層のない場合の超音波の透過強度曲線41を示している。図2に示す結果から、板間層の有る場合は、周波数が低いほど透過率が高いが、板間層の無い部分は1MHz近傍、2MHz近傍、3MHz近傍に透過率の極大点があることがわかる。この板間層が無い場所を選び、かつ極大点にあたる周波数を用いることで、経頭蓋骨トップラモニタリング用の超音波送受信器の周波数帯域内(通常は2MHzから5MHz)で、tPAの効果促進用の超音波も送波することが可能となる。
【0017】
この極大点は、波長/2の奇数倍の共振点に相当するので、骨の厚さが異なると透過率最大の周波数が異なる。図1に示す様に、送波焦点22に対して超音波の送受信を行なう場合、超音波トランスデューサの素子毎にその正面の骨の厚みが異なるため、素子毎に最適な周波数を調節する必要がある。
【0018】
以下、この素子毎に周波数を最適化した治療送波を実現するための第1の実施例の装置について説明する。
【0019】
図3は、本発明の第1の実施例の装置構成を示す図であり、図4は、本発明の第1の実施例の装置における操作(処理)を示すフロー図である。
【0020】
まず、図3に図示しない被検体に対して、複数の超音波素子から構成される超音波送受波器1を、図1に示す頭蓋骨20の上から超音波の通りの最も良い場所を探して、その場所に固定する。この場所を探すのは、Bモード像、もしくは、ドップラ像を観測しながら、超音波送受波器1の場所を変えることで探すことが出来る。
【0021】
超音波送受波器1を頭蓋骨20に固定した後、各素子毎にAモード撮像(図4に示すAモード撮像工程100)を行なうことで、各素子の正面での骨の厚さを測定する。制御系2の制御下で、骨厚み計測部3から、送受波切替スイッチ5(素子選択スイッチも兼ねる)によって選択される超音波送受波器1の中の1素子にパルス出力を送り、被検体内での反射信号を送受波切替スイッチ5を介して、骨厚み計測部3に再び戻し、反射信号を計測する。
【0022】
この時、最初の大きな反射信号は、超音波送受波器1に設けられた音響レンズと頭蓋骨表面からの反射信号であり、2番目の反射信号は、頭蓋骨の裏側からの反射であるので、その時間差から、この素子正面の頭蓋骨の厚みが測定出来る(図4の頭蓋骨厚み計測工程101)。骨の音速は厳密には個人差があるが、凡そ3300m/s程度であるので、この値から、半波長の奇数倍の共振周波数、即ち、超音波の透過率の極大点を求めることが出来る。この透過率の極大点は複数あり得るが、その中で、超音波送受波器1の有効な周波数帯域内で、最も周波数の低いものを選べば良い。何故なら、生体内の超音波減衰は周波数が高い程、減衰率が大きくなり、減衰分は熱に変わってしまう。脳においては、過度な温度上昇は厳禁であるから、血栓溶解用には、低い周波数を選んだ方が良い。この操作を各素子毎に繰り返す。この結果から、図4に示す治療周波数設定工程102で、治療モード時の各素子の超音波周波数が決定する。
【0023】
次に、従来公知のカラーフロー画像撮像(血流画像撮像)工程103の操作を行なう。これは制御系2の制御の下で、送波ビームフォーマ4から、送受波切替スイッチ5を介して、被検体に超音波パルスが送波され、被検体内での反射、散乱信号が先述とは逆の経路で超音波送受波器1と送受切替スイッチ5とを介して、受波ビームフォーマ11に入力される。受波ビームフォーマ11では、所定の焦点位置の信号を最大にするように素子毎の遅延時間を調整して加算する。この受波ビームフォーマ11の出力を検波器12で直交検波し、MTIフィルタ13と自己相関演算部14、流速、分散計算部15によって、被検体内の場所毎の流速が表示部16によって表示される。この血流画像撮像工程103を一定時間行なうと、治療超音波照射工程104に切り替わる。
【0024】
なお、この以前にオペレータにより患者の体内にtPAが投与されているものとする。治療超音波照射工程104においては、制御系2から骨厚み計算部3の出力によって、素子毎に最適な(透過率最大となる)周波数の送波信号が送波ビームフォーマ4から、送受波切替スイッチ5、超音波送受波器1を介して、被検体内に送波される。この治療超音波照射工程104を一定時間繰り返した後、再び、血流画像撮像工程103に戻り、治療効果を確認したあと、効果が不充分であれば、再び、治療超音波照射工程104によって治療超音波照射が行なわれる。血流画像撮像工程103で治療効果を充分と確認された場合、治療超音波照射は終了する(治療終了判定工程105)。
【0025】
この、血流画像撮像工程103の時間と治療超音波照射工程104の時間は、予め秒単位でデフォルトの値を設定しておいても良いし、オペレータが治療前にユーザインターフェース17から入力して、治療中にも適宜変更出来るようにしておいても良い。
【0026】
なお、このように素子毎に周波数を変えると、ビーム形状に影響を与えるが、治療超音波照射は、ビームを最大限に絞る必要は無いので、実施例1の方法では問題とならない。また、骨厚み計測部3から骨厚み計測用のパルス信号を送ると上記では説明したが、同じ思想に基づいて、パルス信号は送波ビームフォーマから1素子分の信号のみを送波しても効果は同じである。
【0027】
また、この方法で骨の厚みがわかると、血流像撮像にも、その効果を使うことが出来る。骨の音速は上記のように、約3300m/sであり、生体の音速の2倍以上あるため、骨に対し斜め入射の超音波は骨の前後の界面で屈折を起こす。これはフォーカスのぼけになるので、感度の低下を引き起こし、血流像、Bモード像を劣化させる大きな要因となる。これを防ぐには屈折の効果を入れたフォーカス演算を行なえば良いのであり、上記の厚みの計測によって、可能になる。屈折を直接計算しない方法としては、公知の適応像再生技術があるが、骨の厚みがわかっていると、適応像再生の第1近似値として、その出発点に用いることが可能となり、適応像再生の精度もしくは演算速度の高速化に寄与することが出来る。
【0028】
図5は、本発明の第2の実施例の装置構成を示す図であり、図6は、本発明の第2の実施例の装置における操作〈処理〉を示すフロー図である。
【0029】
第1の実施例では骨厚み計測部3で、Aモードと同じように信号を送受波して、反射パルス間隔から、骨の厚さが測定出来るが、パルス強度比から骨伝播時の透過率を測定することも可能である。第2の実施例では、透過率の周波数依存性を直接測定し、素子毎の最適周波数を選択する。即ち、第2の実施例の装置の構成は、第1の実施例の装置の構成のうち、骨厚み計測部3を、透過率測定部8と周波数決定部9で置き換えた構成とする。また、図4に示すAモード撮像工程100に代えて、図6では、透過率計測工程108を実行する。
【0030】
透過率測定部8では、超音波送受波器の感度の範囲内で送信パルスの中心周波数を掃引し、周波数決定部9で透過率最大の周波数を選ぶ。透過率の極大点が複数有る場合には、第1の実施例と同じく、脳内の温度上昇のことを考えて、最も周波数の低いものを選ぶ。この周波数が決まった後は、図5、図6に示す様に第1の実施例と同様な方法によって、治療とその効果のモニタリングを交互に行なうことが出来る。
【0031】
なお、透過率がわかると、超音波送受波器1の送信口径内の素子毎の振幅をも最適化することが可能となる。温度上昇を防ぐには、透過率の低い骨に向かい合う素子の送信エネルギーは減らし、透過率の大きい骨に向かい合う素子の送信エネルギーを増やすことで、頭蓋骨近傍の余分な温度上昇は抑えることが可能となる。
【0032】
一方でビーム形状を最適化したい場合は、図7に示す方法が有効である。
【0033】
図7は、本発明の第2の実施例による装置において、素子配列位置に関する、送信振幅分布33と、頭蓋骨を透過した後の送信振幅分布31、頭蓋骨の透過率の逆数の分布32の相互の関係を模式的に表わす図である。
【0034】
超音波送受波器1の素子の配列に沿った方向で、頭蓋骨を透過した後の超音波の振幅分布を、従来公知の超音波送受波器上での素子毎のアポタイゼーションと同じような形状になるように制御することで、超音波のビーム形状が頭蓋骨の透過によって劣化する効果を最小限にすることが可能となる。即ち、図7に示す、頭蓋骨の透過率の逆数の分布32と素子毎の送信振幅分布33の積が、頭蓋骨を透過した後の振幅分布31となるように、素子毎の送信振幅分布を決定すれば良い。いずれにせよ、頭蓋骨の透過率がわかることで、超音波の送信方法の指針に沿った方法、即ち、温度上昇の制御を優先するのか、ビーム形状を優先するのかというユーザのニーズに応じることが可能となる。
【0035】
本発明は、上記にある特定の実施の形態に限定されるものでなく、その技術思想の範囲を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0036】
以上のように、本発明によって、経頭蓋骨で、tPAの効果増強のための超音波を被検体頭部の超音波送受波用の音響窓に最適化して照射する手段と、この血栓溶解効果をモニタリングする手段を兼ね備えることが可能となる。また、脳内及び頭蓋骨近傍での過度な温度上昇の防止が可能となる。
【0037】
本発明の超音波装置では、頭蓋骨の限られた音響窓を使って、経頭蓋骨超音波ドップラによるモニタリングと、超音波によるtPAの血栓溶解効果を促進する超音波照射を同じ周波数帯域の超音波を使用して実行できる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、経頭蓋骨超音波ドップラによるモニタリングにおける超音波照射と、tPAの血栓溶解効果を促進する超音波照射とにおいて、同じ周波数帯域の超音波を使うこと可能とする超音波装置を提供でき、超音波血流モニタリングの下で超音波照射によるtPAの血栓溶解効果の増強をもたらすことが可能な超音波装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において、超音波の送受波を行なう頭蓋骨のこめかみ周辺の断面と、頭蓋骨に対する超音波トランスデューサの素子列を示す図。
【図2】本発明の検討により得られた、頭蓋骨の超音波透過率の周波数特性を示す図。
【図3】本発明の第1の実施例の装置構成を示す図。
【図4】本発明の第1の実施例の装置における処理を示すフロー図。
【図5】本発明の第2の実施例の装置構成を示す図。
【図6】本発明の第2の実施例の装置における処理を示すフロー図。
【図7】本発明の第2の実施例において、素子配列位置に関する、送信振幅分布と、頭蓋骨を透過した後の送信振幅分布、頭蓋骨の透過率の逆数の分布の相互の関係を模式的に表わす図。
【符号の説明】
1…超音波送受波器、2…制御系、3…骨厚み計測部、4…送波ビームフォーマ、5…送受波切替スイッチ、8…透過率測定部、9…周波数決定部、11…受波ビームフォーマ、12…検波器、13…MTIフィルタ、14…自己相関演算器、15…流速、分散計算部、16…表示部、17…ユーザインターフェース、20…頭蓋骨、21…板間層、22…送波焦点、31…素子配列位置に関する頭蓋骨を透過した後の送信振幅分布、32…素子配列位置に関する頭蓋骨の透過率の逆数の分布、33…素子配列位置に関する送信振幅分布、40…板間層の有る場合の超音波の透過強度曲線、41…板間層のない場合の超音波の透過強度曲線、100…Aモード撮像工程、101…頭蓋骨厚み計測工程、102…治療周波数設定工程、103…血流画像撮像工程、104…治療超音波照射工程、105…治療終了判定、108…透過率計測工程。

Claims (4)

  1. 複数の電気超音波変換素子からなり、被検体に対して、超音波パルスを送受信する超音波送受波器と、前記素子に対し超音波の送信と受信を切りかえる送受波切替スイッチと、前記送受波切替スイッチに接続し、前記被検体内での超音波の送信焦点位置を制御する送波ビームフォーマと、前記被検体内の受信焦点位置を制御する受波ビームフォーマと、前記受波ビームフォーマの出力を入力とする検波器と、前記検波器の出力から前記被検体内の血流を測定する流速計算部と、前記血流を表示する表示部と、前記複数の素子毎に前記超音波パルスの送受信を行ない、前記素子の正面の頭蓋骨の厚みを計測する手段と、前記頭蓋骨の厚みに基づいて、前記素子毎に前記頭蓋骨を透過する超音波強度が最大となる送信周波数を選択する手段と、選択された前記送信周波数の超音波パルスを前記超音波送受波器から前記頭蓋骨の内部に照射する手段とを有することを特徴とする超音波装置。
  2. 請求項1に記載の超音波装置において、前記頭蓋骨の厚みに基づいて、前記素子毎の送信波形の振幅を制御する手段を有することを特徴とする超音波装置。
  3. 複数の電気超音波変換素子からなり、被検体に対して、超音波パルスを送受信する超音波送受波器と、前記素子に対し超音波の送信と受信を切りかえる送受波切替スイッチと、前記送受波切替スイッチに接続し、前記被検体内での超音波の送信焦点位置を制御する送波ビームフォーマと、前記被検体内の受信焦点位置を制御する受波ビームフォーマと、前記受波ビームフォーマの出力を入力とする検波器と、前記検波器の出力から前記被検体内の血流を測定する流速計算部と、前記血流を表示する表示部と、前記複数の素子毎に超音波パルスの送受信を行ない、前記素子の正面の頭蓋骨の超音波透過率の周波数特性を測定する手段と、前記頭蓋骨を透過する超音波強度が最大となる送信周波数を選択する手段と、選択された前記送信周波数を前記超音波送受波器から前記頭蓋骨の内部に照射する手段とを有することを特徴とする超音波装置。
  4. 請求項3に記載の超音波装置において、前記頭蓋骨の厚みに基づいて、前記素子毎の送信波形の振幅を制御する手段を有することを特徴とする超音波装置。
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