JP2004152923A - 加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アライメント作業時に加工水を供給していても、被加工物の撮像領域に加工水が流れ込まないようにした切削装置を提供する。
【解決手段】被加工物を保持し加工領域および該加工領域に隣接するアライメント領域に移動可能に構成されたチャックテーブル33と、チャックテーブル33に保持された被加工物に加工水を供給しつつ加工する加工手段と、チャックテーブルに保持された被加工物の加工すべき領域を検出する撮像手段6と、チャックテーブル33をアライメント領域から加工領域まで移動するとともに加工送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段37とが静止基台2に配設された加工装置であって、静止基台2はアライメント領域側が加工領域側より高くなるように傾斜して構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】被加工物を保持し加工領域および該加工領域に隣接するアライメント領域に移動可能に構成されたチャックテーブル33と、チャックテーブル33に保持された被加工物に加工水を供給しつつ加工する加工手段と、チャックテーブルに保持された被加工物の加工すべき領域を検出する撮像手段6と、チャックテーブル33をアライメント領域から加工領域まで移動するとともに加工送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段37とが静止基台2に配設された加工装置であって、静止基台2はアライメント領域側が加工領域側より高くなるように傾斜して構成されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエーハ等の薄板状の被加工物を切削するための切削装置等の加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
当業者には周知の如く、半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリート(切断ライン)によって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等の回路を形成する。そして、半導体ウエーハをストリートに沿って切断することによって回路が形成された領域を分離して個々の半導体チップを製造している。半導体ウエーハのストリートに沿った切断は、通常、ダイサーと称されている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物を保持し切削領域および該切削領域に隣接するアライメント領域に移動可能に構成されたチャックテーブルと、該切削領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物に加工水を供給しつつ切削する切削手段と、該アライメント領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物の切削すべき領域を検出する撮像手段と、該チャックテーブルを該アライメント領域から該切削領域まで移動するとともに切削送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段とを具備し、これらは静止基台に配設されている。このような切削装置においては、被加工物の切削加工精度を維持するため熱変動による切削手段等の構成部材の熱伸縮が生じないようにアライメント作業時においても加工水を供給している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
而して、被加工物を切削した後、切削溝を確認するためにアライメント領域に被加工物を位置付け、被加工物の表面に高圧エアーを吹き付けて被加工物の表面に付着している加工水を排除した後に撮像手段によって切削溝を撮像しているが、残留している加工水が被加工物の撮像領域に流れ込み切削溝に侵入するため切削溝の状態を正確に確認することができない。また、アライメント領域と切削領域とは隣接して設けられているため、被加工物の切削すべき領域を撮像手段によって撮像する際に、被加工物の撮像領域に加工水が流れ込み、アライメントに誤作動が生じるという問題がある。
【0004】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、アライメント作業時に被加工物の撮像領域に加工水が侵入しないようにした加工装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、被加工物を保持し加工領域および該加工領域に隣接するアライメント領域に移動可能に構成されたチャックテーブルと、該加工領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物に加工水を供給しつつ加工する加工手段と、該アライメント領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物の加工すべき領域を検出する撮像手段と、該チャックテーブルを該アライメント領域から該加工領域まで移動するとともに加工送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段とが静止基台に配設された加工装置において、
該静止基台は、該アライメント領域側が該加工領域側より高くなるように傾斜して構成されている、
ことを特徴とする加工装置が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0007】
図1には、本発明によって構成された加工装置としての切削装置の斜視図が示されている。図1に示された切削装置は、略直方体状の装置ハウジング1を具備している。この装置ハウジング1内には、図2に示す静止基台2と、該静止基台2に切削送り方向である矢印Xで示す方向に移動可能に配設され被加工物を保持するチャックテーブル機構3と、静止基台2に割り出し送り方向である矢印Yで示す方向(切削送り方向である矢印Xで示す方向に垂直な方向)に移動可能に配設されたスピンドル支持機構4と、該スピンドル支持機構4に切り込み送り方向である矢印Zで示す方向に移動可能に配設された切削手段としてのスピンドルユニット5が配設されている。
【0008】
上記チャックテーブル機構3は、静止基台2上に矢印Xで示す方向に沿って平行に配設された2本の案内レール31、32と、該案内レール31、32上に矢印Xで示す方向に移動可能に配設された被加工物保持手段としてのチャックテーブル33と、該チャックテーブル33を支持するチャックテーブル支持機構34を具備している。このチャックテーブル支持機構34は、案内レール31、32上に移動可能に配設されたチャックテーブル支持台341と、該チャックテーブル支持台341上に配設された円筒部材342と、該円筒部材342の上端に装着されチャックテーブル33の上面から所定高さ下方に配設された防水カバー343を具備している。上記チャックテーブル33は、円筒部材342に配設された図示しない回転軸の上端に取り付けられ、その上面に被加工物である例えば円盤状の半導体ウエーハを図示しない吸引手段によって保持するようになっている。
【0009】
図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、チャックテーブル33を2本の案内レール31、32に沿って矢印Xで示す切削送り方向に移動させるための駆動手段35を具備している。駆動手段35は、上記2本の案内レール31と32の間に平行に配設された雄ネジロッド351と、該雄ネジロッド351を回転駆動するためのサーボモータ352等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド351は、その一端が上記静止基台2に固定された軸受ブロック353に回転自在に支持されており、その他端が上記サーボモータ352の出力軸に図示しない減速装置を介して伝動連結されている。なお、雄ネジロッド351は、チャックテーブル33を構成するチャックテーブル支持台341の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、サーボモータ352によって雄ネジロッド351を正転および逆転駆動することにより、チャックテーブル33は案内レール31、32に沿って矢印Xで示す切削送り方向に移動せしめられる。従って、サーボモータ352、雄ネジロッド351および軸受ブロック353は、チャックテーブルと後述するスピンドルユニットとを切削送り方向である矢印Xで示す方向に相対的に移動する切削送り手段として機能する。
【0010】
上記防水カバー343の矢印Xで示す方向の両側には図1に示すように蛇腹手段361、362が配設されており、チャックテーブル機構3を構成するチャックテーブル33および防水カバー343以外の各構成部材は蛇腹手段361、362によって覆われている。この蛇腹手段361、362は、対向する端部がそれぞれ防水カバー343に取り付けられる。蛇腹手段361、362の両側端部は、上記被加工物保持機構3を囲撓して静止基台2上に配設される枠状の排水樋手段37の内側端壁371、372に取り付けられる。なお、枠状の排水樋手段37に図2において左上側端部には、排水ホース373が接続されている。
【0011】
上記スピンドル支持機構4は、静止基台2上に矢印Yで示す割り出し送り方向に沿って平行に配設された2本の案内レール41、42と、該案内レール41、42上に矢印Yで示す方向に移動可能に配設された可動支持基台43を具備している。この可動支持基台43は、案内レール41、42上に移動可能に配設された移動支持部431と、該移動支持部431に取り付けられた装着部432とからなっている。装着部432は、一側面に矢印Zで示す方向に延びる2本の案内レール432a、432aが平行に設けられている。図示の実施形態におけるスピンドル支持機構4は、可動支持基台43を2本の案内レール41、42に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動させるための駆動手段44を具備している。駆動手段44は、上記2本の案内レール41、42の間に平行に配設された雄ネジロッド441と、該雄ねじロッド441を回転駆動するためのパルスモータ442等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド441は、その一端が上記静止基台2に固定された図示しない軸受ブロックに回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ442の出力軸に図示しない減速装置を介して伝動連結されている。なお、雄ネジロッド441は、可動支持基台43を構成する移動支持部431の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された雌ネジ穴に螺合されている。このため、パルスモータ442によって雄ネジロッド441を正転および逆転駆動することにより、可動支持基台43は案内レール41、42に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられる。従って、パルスモータ442および雄ネジロッド441等は、チャックテーブルと後述するスピンドルユニットとを切削送り方向(矢印X方向)と垂直な矢印Yで示す割り出し送り方向に相対的に移動する割り出し送り手段として機能する。
【0012】
図示の実施形態のおけるスピンドルユニット5は、ユニットホルダ51と、該ユニットホルダ51に取り付けられたスピンドルハウジング52と、該スピンドルハウジング52に回転可能に支持された回転スピンドル53を具備している。ユニットホルダ51は、上記装着部432に設けられた2本の案内レール432a、432aに摺動可能に嵌合する2本の被案内レール51a、51aが設けられており、この被案内レール51a、51aを上記案内レール432a、432aに嵌合することにより、矢印Zで示す切り込み送り方向に移動可能に支持される。上記回転スピンドル53はスピンドルハウジング52の先端から突出して配設されており、この回転スピンドル53の先端部に切削ブレード54が装着されている。この切削ブレード54は、図1に示すように切削領域Bに配設される。切削ブレード54を装着した回転スピンドル53は、サーボモータ55等の駆動源によって回転駆動せしめられる。なお、切削ブレード54の両側には、切削時に被加工物に切削水を供給する切削水供給ノズル57が配設されている(図2においては一方だけが示されている)。
【0013】
図示の実施形態におけるスピンドルユニット5は、ホルダ51を2本の案内レール432a、432aに沿って矢印Zで示す方向に移動させるための駆動手段58を具備している。駆動手段58は、上記駆動手段35および44と同様に案内レール432a、432aの間に配設された雄ネジロッド(図示せず)と、該雄ネジロッドを回転駆動するためのパルスモータ582等の駆動源を含んでおり、パルスモータ582によって図示しない雄ネジロッドを正転および逆転駆動することにより、ユニットホルダ51とスピンドルハウジング52および回転スピンドル53を案内レール432a、432aに沿って矢印Zで示す切り込み送り方向に移動せしめる。
【0014】
上記スピンドルユニット5を構成するスピンドルハウジング52の前端部には、撮像手段6が配設されている。この撮像手段6は、半導体ウエーハ等の被加工物に形成されたストリート等を撮像するための顕微鏡やCCDカメラ等で構成されており、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。なお、撮像手段6は、図1に示すように装置ハウジング1のアライメント領域Aに配置される。
【0015】
上述したチャックテーブル機構3とスピンドル支持機構4およびスピンドルユニット5が配設された静止基台2は、切削ブレード54側(切削領域側)に対して撮像手段6側(アライメント領域側)が高くなるように傾斜して構成されている。図示の実施形態においては、静止基台2の撮像手段6側(アライメント領域側)下面に所定高さの支持脚21、21、21が配設することによって傾斜角度θを形成している。なお、静止基台2の傾斜角度θは、1〜2度でよい。
【0016】
図1に戻って説明すると、図示の切削装置は、被加工物である半導体ウエーハ7をストックするカセット8を具備している。半導体ウエーハ7は、環状のフレーム71にテープ72によって装着されており、フレーム71に装着された状態で上記カセット8に収容される。なお、カセット8は、図示しない昇降手段によって上下に移動可能に配設されたカセットテーブル81上に載置される。また、図示の切削装置は、カセット8に収納された半導体ウエーハ7を被加工物載置領域9に搬出するとともに切削加工終了後の半導体ウエーハ7をカセット8に搬入する被加工物搬出・搬入機構10と、被加工物載置領域9に搬出された半導体ウエーハ7を上記チャックテーブル33上に搬送する被加工物搬送機構11と、チャックテーブル33上で切削加工された半導体ウエーハ7を洗浄する洗浄手段12と、チャックテーブル33上で切削加工された半導体ウエーハ7を洗浄手段12に搬送する洗浄搬送機構13を具備している。更に、図示の切削装置は、上記撮像手段6によって撮像された画像等を表示する表示手段14を具備している。また、図示の切削装置においては、装置ハウジング1の前壁にフック15が取り付けられており、このフック15に高圧エアー吹き付け器16が支持されるようになっている。
【0017】
次に、上述した切削装置の切削加工処理動作について簡単に説明する。
カセット8の所定位置に収容されたフレーム71に装着された状態の半導体ウエーハ7(以下、フレーム71に装着された状態の半導体ウエーハ7を単に半導体ウエーハ7という)は、図示しない昇降手段によってカセットテーブル81が上下動することにより搬出位置に位置付けられる。次に、被加工物搬出・入機構10が進退作動して搬出位置に位置付けられた半導体ウエーハ7を被加工物載置領域9に搬出する。被加工物載置領域9に搬出された半導体ウエーハ7は、被加工物搬送機構11の旋回動作によって上記チャックテーブル33上に搬送され、吸引保持される。このようにして半導体ウエーハ7を吸引保持したチャックテーブル33は、案内レール31、32に沿ってアライメント領域Aに移動される。チャックテーブル33がアライメント領域Aに位置付けられると、撮像手段6によって半導体ウエーハ7に形成されているストリート(切断ライン)が検出され、スピンドルユニット5を割り出し方向である矢印Y方向に移動調節して精密位置合わせ作業が行われる。なお、アライメント作業は、加工水を供給した状態で行われる。この結果、加工水供給ノズル57から噴出された加工水は飛散し、アライメント領域Aに位置付けられたチャックテーブル33に保持された半導体ウエーハ7の表面に付着すが、チャックテーブル機構3とスピンドル支持機構4およびスピンドルユニット5が配設された静止基台2が切削ブレード54側(切削領域側)に対して撮像手段6側(アライメント領域側)が高くなるように傾斜して構成されているので、半導体ウエーハ7の表面に付着した加工水は切削ブレード54側(切削領域側)に流れ落ちる。なお、必要であれば装置ハウジング1の前壁に取り付けられたフック15に支持されている高圧エアー吹き付け器16を把持して、アライメント領域Aに搬送された半導体ウエーハ7に高圧エアー吹き付けることにより、半導体ウエーハ7の表面に付着した加工水を吹き飛ばすとよい。従って、半導体ウエーハ7の表面に加工水が付着することによるアライメント作業の誤作動を防止することができる。
【0018】
その後、半導体ウエーハ7を吸引保持したチャックテーブル33を切削送り方向である矢印Xで示す方向(切削ブレード54の回転軸と直交する方向)に移動することにより、チャックテーブル33に保持された半導体ウエーハ7は切削ブレード54により所定の切断ラインに沿って切削される。即ち、切削ブレード54は割り出し方向である矢印Yで示す方向および切り込み方向である矢印Zで示す方向に移動調整されて位置決めされたスピンドルユニット5に装着され、サーボモータ54によって高速回転(例えば、30,000rpm)されているので、チャックテーブル33を切削ブレード6の下側に沿って矢印Xで示す切削送り方向に所定速度(例えば、50mm/sec)で移動することにより、チャックテーブル33に保持された半導体ウエーハ7は切削ブレード54により所定のストリート(切断ライン)に沿って切削される。このとき、切削部には加工水供給ノズル57から加工水が供給される。この切削部に供給された加工水は防水カバー343および蛇腹手段361、362から枠状の排水樋手段37に流下し、排水ホース373を介して排出される。なお、排水樋手段37は上述したように傾斜して構成された静止基台2上に配設されているので、排水ホース373側が下側になるように傾斜しているため、加工水の排水が円滑に行われる。
【0019】
上述したように、半導体ウエーハ7をストリート(切断ライン)に沿って切断すると、半導体ウエーハ7は半導体チップに分割される。分割された半導体チップは、テープ72の作用によってバラバラにはならず、フレーム71に装着された半導体ウエーハ7の状態が維持されている。このようにして半導体ウエーハ7の切削が終了した後、半導体ウエーハ7を保持したチャックテーブル33は、最初に半導体ウエーハ7を吸引保持した位置に戻され、ここで半導体ウエーハ7の吸引保持を解除する。次に、半導体ウエーハ7は、洗浄搬送機構13によって洗浄手段12に搬送され、ここで上記切削時に生成されたコンタミが洗浄除去される。このようにして洗浄された半導体ウエーハ7は、被加工物搬送機構11によって被加工物載置領域9に搬送される。そして、半導体ウエーハ7は、被加工物搬出・入機構10によってカセット8の所定位置に収納される。
【0020】
なお、上述した半導体ウエーハ7の切削が終了した後、切削溝を確認する場合がある。この場合、切削が終了した半導体ウエーハ7はアライメント領域Aに搬送され、撮像手段6の直下に位置付けられる。アライメント領域Aに搬送された半導体ウエーハ7には、切削時に供給された加工水が付着し切削溝に侵入しているので、オペレータは装置ハウジング1の前壁に取り付けられたフック15に支持されている高圧エアー吹き付け器16を把持して、アライメント領域Aに搬送された半導体ウエーハ7に高圧エアー吹き付ける。このとき、チャックテーブル機構3が配設されている静止基台2が切削ブレード54側(切削領域側)に対して撮像手段6側(アライメント領域側)が高くなるように傾斜して構成されているので、高圧エアーは撮像手段6側(アライメント領域側)から切削ブレード54側(切削領域側)に向けて吹き付けのが望ましい。この結果、半導体ウエーハ7に付着し切削溝に侵入している加工水は高圧エアーによって吹き飛ばされる。しかも、半導体ウエーハ7は上記のように傾斜して構成されている静止基台2に配設されたチャックテーブル機構3のチャックテーブル33に保持されているので、残留している加工水が切削溝に侵入することはない。従って、半導体ウエーハ7に形成された切削溝の状態を正確に確認することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明による加工装置は以上のように構成され、被加工物を保持するチャックテーブルと該チャックテーブルに保持された被加工物に加工水を供給しつつ加工する加工手段とチャックテーブルに保持された被加工物の加工すべき領域を検出する撮像手段とチャックテーブルをアライメント領域から加工領域まで移動するとともに加工送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段とが静止基台が、アライメント領域側が加工領域側より高くなるように傾斜して構成されているので、半導体ウエーハの表面に付着した加工水は加工領域側に流れ落ちる。従って、半導体ウエーハの加工が終了した後に加工溝等を確認する場合も、加工溝等に侵入している加工水を高圧エアーによって吹き飛ばすと、残留している加工水が加工溝等に侵入することはないので、被加工物に形成された加工溝等の状態を正確に確認することができる。また、上記のように半導体ウエーハの表面に付着した加工水は加工領域側に流れ落ちるので、半導体ウエーハの表面に加工水が付着することによるアライメント作業の誤作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された切削装置の斜視図。
【図2】図1に示す切削装置の要部斜視図。
【符号の説明】
1:装置ハウジング
2:静止基台
3:チャックテーブル機構
31、32:案内レール
33:チャックテーブル
34:チャックテーブル支持機構
341:チャックテーブル支持台
342:円筒部材
343:防水カバー
35:回転軸
36:蛇腹手段
37:駆動手段
4:スピンドル支持機構
41、42:案内レール
43:可動支持基台
44:駆動手段
5:スピンドルユニット
51:ユニットホルダ
52:スピンドルハウジング
53:回転スピンドル
54:切削ブレード
55:サーボモータ
57:加工水供給ノズル
6:撮像手段
7:半導体ウエーハ
71:環状のフレーム
72:テープ
8:カセット
81:カセットテーブル
10:被加工物搬出・搬入機構
11:被加工物搬送機構
12:洗浄手段
13:洗浄搬送機構
14:表示手段
15:フック
16:高圧エアー吹き付け器
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエーハ等の薄板状の被加工物を切削するための切削装置等の加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
当業者には周知の如く、半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリート(切断ライン)によって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等の回路を形成する。そして、半導体ウエーハをストリートに沿って切断することによって回路が形成された領域を分離して個々の半導体チップを製造している。半導体ウエーハのストリートに沿った切断は、通常、ダイサーと称されている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物を保持し切削領域および該切削領域に隣接するアライメント領域に移動可能に構成されたチャックテーブルと、該切削領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物に加工水を供給しつつ切削する切削手段と、該アライメント領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物の切削すべき領域を検出する撮像手段と、該チャックテーブルを該アライメント領域から該切削領域まで移動するとともに切削送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段とを具備し、これらは静止基台に配設されている。このような切削装置においては、被加工物の切削加工精度を維持するため熱変動による切削手段等の構成部材の熱伸縮が生じないようにアライメント作業時においても加工水を供給している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
而して、被加工物を切削した後、切削溝を確認するためにアライメント領域に被加工物を位置付け、被加工物の表面に高圧エアーを吹き付けて被加工物の表面に付着している加工水を排除した後に撮像手段によって切削溝を撮像しているが、残留している加工水が被加工物の撮像領域に流れ込み切削溝に侵入するため切削溝の状態を正確に確認することができない。また、アライメント領域と切削領域とは隣接して設けられているため、被加工物の切削すべき領域を撮像手段によって撮像する際に、被加工物の撮像領域に加工水が流れ込み、アライメントに誤作動が生じるという問題がある。
【0004】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、アライメント作業時に被加工物の撮像領域に加工水が侵入しないようにした加工装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、被加工物を保持し加工領域および該加工領域に隣接するアライメント領域に移動可能に構成されたチャックテーブルと、該加工領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物に加工水を供給しつつ加工する加工手段と、該アライメント領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物の加工すべき領域を検出する撮像手段と、該チャックテーブルを該アライメント領域から該加工領域まで移動するとともに加工送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段とが静止基台に配設された加工装置において、
該静止基台は、該アライメント領域側が該加工領域側より高くなるように傾斜して構成されている、
ことを特徴とする加工装置が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0007】
図1には、本発明によって構成された加工装置としての切削装置の斜視図が示されている。図1に示された切削装置は、略直方体状の装置ハウジング1を具備している。この装置ハウジング1内には、図2に示す静止基台2と、該静止基台2に切削送り方向である矢印Xで示す方向に移動可能に配設され被加工物を保持するチャックテーブル機構3と、静止基台2に割り出し送り方向である矢印Yで示す方向(切削送り方向である矢印Xで示す方向に垂直な方向)に移動可能に配設されたスピンドル支持機構4と、該スピンドル支持機構4に切り込み送り方向である矢印Zで示す方向に移動可能に配設された切削手段としてのスピンドルユニット5が配設されている。
【0008】
上記チャックテーブル機構3は、静止基台2上に矢印Xで示す方向に沿って平行に配設された2本の案内レール31、32と、該案内レール31、32上に矢印Xで示す方向に移動可能に配設された被加工物保持手段としてのチャックテーブル33と、該チャックテーブル33を支持するチャックテーブル支持機構34を具備している。このチャックテーブル支持機構34は、案内レール31、32上に移動可能に配設されたチャックテーブル支持台341と、該チャックテーブル支持台341上に配設された円筒部材342と、該円筒部材342の上端に装着されチャックテーブル33の上面から所定高さ下方に配設された防水カバー343を具備している。上記チャックテーブル33は、円筒部材342に配設された図示しない回転軸の上端に取り付けられ、その上面に被加工物である例えば円盤状の半導体ウエーハを図示しない吸引手段によって保持するようになっている。
【0009】
図示の実施形態におけるチャックテーブル機構3は、チャックテーブル33を2本の案内レール31、32に沿って矢印Xで示す切削送り方向に移動させるための駆動手段35を具備している。駆動手段35は、上記2本の案内レール31と32の間に平行に配設された雄ネジロッド351と、該雄ネジロッド351を回転駆動するためのサーボモータ352等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド351は、その一端が上記静止基台2に固定された軸受ブロック353に回転自在に支持されており、その他端が上記サーボモータ352の出力軸に図示しない減速装置を介して伝動連結されている。なお、雄ネジロッド351は、チャックテーブル33を構成するチャックテーブル支持台341の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された貫通雌ネジ穴に螺合されている。従って、サーボモータ352によって雄ネジロッド351を正転および逆転駆動することにより、チャックテーブル33は案内レール31、32に沿って矢印Xで示す切削送り方向に移動せしめられる。従って、サーボモータ352、雄ネジロッド351および軸受ブロック353は、チャックテーブルと後述するスピンドルユニットとを切削送り方向である矢印Xで示す方向に相対的に移動する切削送り手段として機能する。
【0010】
上記防水カバー343の矢印Xで示す方向の両側には図1に示すように蛇腹手段361、362が配設されており、チャックテーブル機構3を構成するチャックテーブル33および防水カバー343以外の各構成部材は蛇腹手段361、362によって覆われている。この蛇腹手段361、362は、対向する端部がそれぞれ防水カバー343に取り付けられる。蛇腹手段361、362の両側端部は、上記被加工物保持機構3を囲撓して静止基台2上に配設される枠状の排水樋手段37の内側端壁371、372に取り付けられる。なお、枠状の排水樋手段37に図2において左上側端部には、排水ホース373が接続されている。
【0011】
上記スピンドル支持機構4は、静止基台2上に矢印Yで示す割り出し送り方向に沿って平行に配設された2本の案内レール41、42と、該案内レール41、42上に矢印Yで示す方向に移動可能に配設された可動支持基台43を具備している。この可動支持基台43は、案内レール41、42上に移動可能に配設された移動支持部431と、該移動支持部431に取り付けられた装着部432とからなっている。装着部432は、一側面に矢印Zで示す方向に延びる2本の案内レール432a、432aが平行に設けられている。図示の実施形態におけるスピンドル支持機構4は、可動支持基台43を2本の案内レール41、42に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動させるための駆動手段44を具備している。駆動手段44は、上記2本の案内レール41、42の間に平行に配設された雄ネジロッド441と、該雄ねじロッド441を回転駆動するためのパルスモータ442等の駆動源を含んでいる。雄ネジロッド441は、その一端が上記静止基台2に固定された図示しない軸受ブロックに回転自在に支持されており、その他端が上記パルスモータ442の出力軸に図示しない減速装置を介して伝動連結されている。なお、雄ネジロッド441は、可動支持基台43を構成する移動支持部431の中央部下面に突出して設けられた図示しない雌ネジブロックに形成された雌ネジ穴に螺合されている。このため、パルスモータ442によって雄ネジロッド441を正転および逆転駆動することにより、可動支持基台43は案内レール41、42に沿って矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられる。従って、パルスモータ442および雄ネジロッド441等は、チャックテーブルと後述するスピンドルユニットとを切削送り方向(矢印X方向)と垂直な矢印Yで示す割り出し送り方向に相対的に移動する割り出し送り手段として機能する。
【0012】
図示の実施形態のおけるスピンドルユニット5は、ユニットホルダ51と、該ユニットホルダ51に取り付けられたスピンドルハウジング52と、該スピンドルハウジング52に回転可能に支持された回転スピンドル53を具備している。ユニットホルダ51は、上記装着部432に設けられた2本の案内レール432a、432aに摺動可能に嵌合する2本の被案内レール51a、51aが設けられており、この被案内レール51a、51aを上記案内レール432a、432aに嵌合することにより、矢印Zで示す切り込み送り方向に移動可能に支持される。上記回転スピンドル53はスピンドルハウジング52の先端から突出して配設されており、この回転スピンドル53の先端部に切削ブレード54が装着されている。この切削ブレード54は、図1に示すように切削領域Bに配設される。切削ブレード54を装着した回転スピンドル53は、サーボモータ55等の駆動源によって回転駆動せしめられる。なお、切削ブレード54の両側には、切削時に被加工物に切削水を供給する切削水供給ノズル57が配設されている(図2においては一方だけが示されている)。
【0013】
図示の実施形態におけるスピンドルユニット5は、ホルダ51を2本の案内レール432a、432aに沿って矢印Zで示す方向に移動させるための駆動手段58を具備している。駆動手段58は、上記駆動手段35および44と同様に案内レール432a、432aの間に配設された雄ネジロッド(図示せず)と、該雄ネジロッドを回転駆動するためのパルスモータ582等の駆動源を含んでおり、パルスモータ582によって図示しない雄ネジロッドを正転および逆転駆動することにより、ユニットホルダ51とスピンドルハウジング52および回転スピンドル53を案内レール432a、432aに沿って矢印Zで示す切り込み送り方向に移動せしめる。
【0014】
上記スピンドルユニット5を構成するスピンドルハウジング52の前端部には、撮像手段6が配設されている。この撮像手段6は、半導体ウエーハ等の被加工物に形成されたストリート等を撮像するための顕微鏡やCCDカメラ等で構成されており、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。なお、撮像手段6は、図1に示すように装置ハウジング1のアライメント領域Aに配置される。
【0015】
上述したチャックテーブル機構3とスピンドル支持機構4およびスピンドルユニット5が配設された静止基台2は、切削ブレード54側(切削領域側)に対して撮像手段6側(アライメント領域側)が高くなるように傾斜して構成されている。図示の実施形態においては、静止基台2の撮像手段6側(アライメント領域側)下面に所定高さの支持脚21、21、21が配設することによって傾斜角度θを形成している。なお、静止基台2の傾斜角度θは、1〜2度でよい。
【0016】
図1に戻って説明すると、図示の切削装置は、被加工物である半導体ウエーハ7をストックするカセット8を具備している。半導体ウエーハ7は、環状のフレーム71にテープ72によって装着されており、フレーム71に装着された状態で上記カセット8に収容される。なお、カセット8は、図示しない昇降手段によって上下に移動可能に配設されたカセットテーブル81上に載置される。また、図示の切削装置は、カセット8に収納された半導体ウエーハ7を被加工物載置領域9に搬出するとともに切削加工終了後の半導体ウエーハ7をカセット8に搬入する被加工物搬出・搬入機構10と、被加工物載置領域9に搬出された半導体ウエーハ7を上記チャックテーブル33上に搬送する被加工物搬送機構11と、チャックテーブル33上で切削加工された半導体ウエーハ7を洗浄する洗浄手段12と、チャックテーブル33上で切削加工された半導体ウエーハ7を洗浄手段12に搬送する洗浄搬送機構13を具備している。更に、図示の切削装置は、上記撮像手段6によって撮像された画像等を表示する表示手段14を具備している。また、図示の切削装置においては、装置ハウジング1の前壁にフック15が取り付けられており、このフック15に高圧エアー吹き付け器16が支持されるようになっている。
【0017】
次に、上述した切削装置の切削加工処理動作について簡単に説明する。
カセット8の所定位置に収容されたフレーム71に装着された状態の半導体ウエーハ7(以下、フレーム71に装着された状態の半導体ウエーハ7を単に半導体ウエーハ7という)は、図示しない昇降手段によってカセットテーブル81が上下動することにより搬出位置に位置付けられる。次に、被加工物搬出・入機構10が進退作動して搬出位置に位置付けられた半導体ウエーハ7を被加工物載置領域9に搬出する。被加工物載置領域9に搬出された半導体ウエーハ7は、被加工物搬送機構11の旋回動作によって上記チャックテーブル33上に搬送され、吸引保持される。このようにして半導体ウエーハ7を吸引保持したチャックテーブル33は、案内レール31、32に沿ってアライメント領域Aに移動される。チャックテーブル33がアライメント領域Aに位置付けられると、撮像手段6によって半導体ウエーハ7に形成されているストリート(切断ライン)が検出され、スピンドルユニット5を割り出し方向である矢印Y方向に移動調節して精密位置合わせ作業が行われる。なお、アライメント作業は、加工水を供給した状態で行われる。この結果、加工水供給ノズル57から噴出された加工水は飛散し、アライメント領域Aに位置付けられたチャックテーブル33に保持された半導体ウエーハ7の表面に付着すが、チャックテーブル機構3とスピンドル支持機構4およびスピンドルユニット5が配設された静止基台2が切削ブレード54側(切削領域側)に対して撮像手段6側(アライメント領域側)が高くなるように傾斜して構成されているので、半導体ウエーハ7の表面に付着した加工水は切削ブレード54側(切削領域側)に流れ落ちる。なお、必要であれば装置ハウジング1の前壁に取り付けられたフック15に支持されている高圧エアー吹き付け器16を把持して、アライメント領域Aに搬送された半導体ウエーハ7に高圧エアー吹き付けることにより、半導体ウエーハ7の表面に付着した加工水を吹き飛ばすとよい。従って、半導体ウエーハ7の表面に加工水が付着することによるアライメント作業の誤作動を防止することができる。
【0018】
その後、半導体ウエーハ7を吸引保持したチャックテーブル33を切削送り方向である矢印Xで示す方向(切削ブレード54の回転軸と直交する方向)に移動することにより、チャックテーブル33に保持された半導体ウエーハ7は切削ブレード54により所定の切断ラインに沿って切削される。即ち、切削ブレード54は割り出し方向である矢印Yで示す方向および切り込み方向である矢印Zで示す方向に移動調整されて位置決めされたスピンドルユニット5に装着され、サーボモータ54によって高速回転(例えば、30,000rpm)されているので、チャックテーブル33を切削ブレード6の下側に沿って矢印Xで示す切削送り方向に所定速度(例えば、50mm/sec)で移動することにより、チャックテーブル33に保持された半導体ウエーハ7は切削ブレード54により所定のストリート(切断ライン)に沿って切削される。このとき、切削部には加工水供給ノズル57から加工水が供給される。この切削部に供給された加工水は防水カバー343および蛇腹手段361、362から枠状の排水樋手段37に流下し、排水ホース373を介して排出される。なお、排水樋手段37は上述したように傾斜して構成された静止基台2上に配設されているので、排水ホース373側が下側になるように傾斜しているため、加工水の排水が円滑に行われる。
【0019】
上述したように、半導体ウエーハ7をストリート(切断ライン)に沿って切断すると、半導体ウエーハ7は半導体チップに分割される。分割された半導体チップは、テープ72の作用によってバラバラにはならず、フレーム71に装着された半導体ウエーハ7の状態が維持されている。このようにして半導体ウエーハ7の切削が終了した後、半導体ウエーハ7を保持したチャックテーブル33は、最初に半導体ウエーハ7を吸引保持した位置に戻され、ここで半導体ウエーハ7の吸引保持を解除する。次に、半導体ウエーハ7は、洗浄搬送機構13によって洗浄手段12に搬送され、ここで上記切削時に生成されたコンタミが洗浄除去される。このようにして洗浄された半導体ウエーハ7は、被加工物搬送機構11によって被加工物載置領域9に搬送される。そして、半導体ウエーハ7は、被加工物搬出・入機構10によってカセット8の所定位置に収納される。
【0020】
なお、上述した半導体ウエーハ7の切削が終了した後、切削溝を確認する場合がある。この場合、切削が終了した半導体ウエーハ7はアライメント領域Aに搬送され、撮像手段6の直下に位置付けられる。アライメント領域Aに搬送された半導体ウエーハ7には、切削時に供給された加工水が付着し切削溝に侵入しているので、オペレータは装置ハウジング1の前壁に取り付けられたフック15に支持されている高圧エアー吹き付け器16を把持して、アライメント領域Aに搬送された半導体ウエーハ7に高圧エアー吹き付ける。このとき、チャックテーブル機構3が配設されている静止基台2が切削ブレード54側(切削領域側)に対して撮像手段6側(アライメント領域側)が高くなるように傾斜して構成されているので、高圧エアーは撮像手段6側(アライメント領域側)から切削ブレード54側(切削領域側)に向けて吹き付けのが望ましい。この結果、半導体ウエーハ7に付着し切削溝に侵入している加工水は高圧エアーによって吹き飛ばされる。しかも、半導体ウエーハ7は上記のように傾斜して構成されている静止基台2に配設されたチャックテーブル機構3のチャックテーブル33に保持されているので、残留している加工水が切削溝に侵入することはない。従って、半導体ウエーハ7に形成された切削溝の状態を正確に確認することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明による加工装置は以上のように構成され、被加工物を保持するチャックテーブルと該チャックテーブルに保持された被加工物に加工水を供給しつつ加工する加工手段とチャックテーブルに保持された被加工物の加工すべき領域を検出する撮像手段とチャックテーブルをアライメント領域から加工領域まで移動するとともに加工送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段とが静止基台が、アライメント領域側が加工領域側より高くなるように傾斜して構成されているので、半導体ウエーハの表面に付着した加工水は加工領域側に流れ落ちる。従って、半導体ウエーハの加工が終了した後に加工溝等を確認する場合も、加工溝等に侵入している加工水を高圧エアーによって吹き飛ばすと、残留している加工水が加工溝等に侵入することはないので、被加工物に形成された加工溝等の状態を正確に確認することができる。また、上記のように半導体ウエーハの表面に付着した加工水は加工領域側に流れ落ちるので、半導体ウエーハの表面に加工水が付着することによるアライメント作業の誤作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された切削装置の斜視図。
【図2】図1に示す切削装置の要部斜視図。
【符号の説明】
1:装置ハウジング
2:静止基台
3:チャックテーブル機構
31、32:案内レール
33:チャックテーブル
34:チャックテーブル支持機構
341:チャックテーブル支持台
342:円筒部材
343:防水カバー
35:回転軸
36:蛇腹手段
37:駆動手段
4:スピンドル支持機構
41、42:案内レール
43:可動支持基台
44:駆動手段
5:スピンドルユニット
51:ユニットホルダ
52:スピンドルハウジング
53:回転スピンドル
54:切削ブレード
55:サーボモータ
57:加工水供給ノズル
6:撮像手段
7:半導体ウエーハ
71:環状のフレーム
72:テープ
8:カセット
81:カセットテーブル
10:被加工物搬出・搬入機構
11:被加工物搬送機構
12:洗浄手段
13:洗浄搬送機構
14:表示手段
15:フック
16:高圧エアー吹き付け器
Claims (1)
- 被加工物を保持し加工領域および該加工領域に隣接するアライメント領域に移動可能に構成されたチャックテーブルと、該加工領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物に加工水を供給しつつ加工する加工手段と、該アライメント領域に配設され該チャックテーブルに保持された被加工物の加工すべき領域を検出する撮像手段と、該チャックテーブルを該アライメント領域から該加工領域まで移動するとともに加工送り方向に移動せしめるチャックテーブル移動手段とが静止基台に配設された加工装置において、
該静止基台は、該アライメント領域側が該加工領域側より高くなるように傾斜して構成されている、
ことを特徴とする加工装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013219200A (ja) * | 2012-04-09 | 2013-10-24 | Disco Abrasive Syst Ltd | 切削装置 |
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2002
- 2002-10-30 JP JP2002315277A patent/JP2004152923A/ja active Pending
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