JP2004149271A - クレーン - Google Patents

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Katsunori Takashima
克典 高嶋
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Abstract

【課題】大きな荷重の荷物をも安全に吊り上げることができ、特に、安全範囲外においては、ブームを伏動不能となすクレーンを提供する。
【解決手段】クレーン本体(10)と、縦枠部(21,21)と、該縦枠部(21,21)の上端を連結する横桟部(22)とで門型に構成された載架台(20)とからなり、上記載架台(20)は、その横桟部(22)を昇降位置変更可能に取り付ける。そして、この横桟部(22)には、該横桟部(22)と平行な水平軸(31)で支承され、クレーン本体のブーム(11)の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部(32)を有した載架体(30)を設けてなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブームを有したクレーンに関するもので、特に、ミニクローラクレーンに代表される、車両式(移動式)で小型なクレーンに適したクレーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、作業空間の狭い場所でも作業できる、自走式の小型クレーンが普及している。そして、特に、最近は狭い場所での建築、建設作業が増え、この種移動式の小型クレーンは、建設工事現場に置いて鉄筋籠やH鋼等の重量物の揚重の必要上、その載架能力が強化される傾向を有している。すなわち、小型ながら、吊上可能な最大荷重(以下、特に説明しない場合は、「吊上荷重」とは安全に吊り上げることの可能な荷重を意味するものとする。)が大きいもの、具体的には、吊上荷重7〜10トン級のミニクローラクレーンが開発される傾向にある。
【0003】
しかし、この種、伸縮と仰伏動とが可能なブームを有したクレーンにおいては、作業半径と吊上荷重との間には所定の関係を有し、ブームを伸ばしたり、ブームの傾斜角度を小さくして作業半径が増えると、吊上荷重は小さくなる。すなわち、クレーンのブームを伸ばすと、支点と作用点との距離が増え、吊上荷重は小さくなり、ブームを伏動させる(先端側を下降させる)と、同じ長さのブーム11は同じく支点と作用点との距離が増えるので、吊上荷重は小さくなる。そして、設計上の吊上荷重が大きくなるほど、言い換えると実際に吊り上げている荷重が大きいほど、少しの作業半径の増大で、吊上荷重の減少が極端に現れ、移動式の小型クレーンでは転倒事故等の大きな原因となることが危惧されている。
【0004】
上記吊上荷重の具体的な数値例では、現在、代表的な具体例での作業半径が2mで5tの重さの物(以下、荷物という)を安全に吊り上げられる設計であっても、作業半径が3mとなると2.7tの吊上荷重しか安全性が保証できない。そして、この際に、ブームの全長が8mであったとすると、該ブームの仰動角度が70°で作業半径は2mであるが、該ブームの仰動角度を60°とすると作業半径は3.5m以上(吊上荷重は約2t)となり、僅かなブームの角度変更で安全性が保証できなくなるという問題点を有している。そして、この吊上荷重を大きく設定し、作業半径が2mで9tの重さの荷物を吊り上げられる設計とすると、ブームの仰動角度を70°から60°に伏動すると吊上荷重は約3tに減少し、実際に吊り上げている荷物の荷重が大きいほど、少しの仰伏動角度の現象で吊上荷重の極端な低下が現れ、それだけ危険性が増大することになる。
【0005】
また、最近は高架施設の下部での建築・建設等の要望も多く、高さが制限された作業スペース(作業空間制限高がある場所)内に、所定の荷重を有した荷物の吊り込み・搬入を行う要求が多くなっている。従って、このような作業空間制限高がある場所内に荷下ろしする場合は、ブーム11を伏せた状態にまで伏動させることが要求される場合が有り、このような作業条件でのクレーンの使用は、危険な状態となり得るという問題点を有している。なお、ミニクローラクレーンは、所謂、足場の悪い場所にも進入可能であるという観念があり、足場の悪い場所での作業も多く、このような地盤が弱い場所では不意にクレーン本体が傾斜して、この傾斜が荷物を吊り下げている状態で生ずると荷重の集中が生じ、益々足場が不安定となってクレーン自体が転倒するという事故例が報告されている。
【0006】
上記のような危険性を回避するため、特許文献1には、クレーンの各部位にその姿勢を検出するセンサーを設け、このセンサーで検出した測定値で、予め設定した動作規制値を超えると、アクチュエータの動作をコントローラで規制するものが開示されている。この種の、各部位の姿勢、あるいは荷重等をセンサーで検知して制御する方式は、安全性確保に極めて有益であることは無論であるが、前記したように、クレーンが設置された地盤が弱い場合は、なお、転倒の危険性が回避できないという問題点を有している。また、この種の安全装置は、安全性が確保できる吊下荷重の限度近くで作業する場合は、安全性優先のため作業不能となることが多く、作業性が極度に低下するという問題点を有している。
【0007】
また、特許文献2には、同じくクレーンの転倒防止として、クレーン本体に移動式のアウトリガーを取り付け、このアウトリガーに旋回可能なレールを取り付け、さらに該レールにレール案内式の吊上機を設けたものが開示されている。このクレーンによれば、転倒防止の信頼性は高いものの、作業半径はレール長に限定され、伸縮と仰伏動とが可能なブームを有したクレーンには到底及ばない狭い作業範囲しか得られないという問題点を有している。また、この種、レール案内式の吊上機は、荷物を高低差を大きく搬送するには適さず、荷物の積み替えが必要となる場合が多い。例えば、通常のトラック等の搬送手段から直接荷下ろしをして、所定の搬入場所までこれを積み替えることなく搬送するといった使用には向かないという問題点を有している。すなわち、この従来例では、搬送されてきた荷物を、安全な場所で通常のクローラクレーン等で荷下ろししたものを、レール長の回動範囲内で移送するに適するもので、高低差の大きい移送用には適さないという課題を有している。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−165392号公報
【特許文献2】
特開平7−165390号公報(図1)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、ミニクローラクレーン等の通常のクレーンを使用して、大きな荷重の荷物をも安全に吊り上げたり、吊り下げることができ、特に、安全作業範囲外においては、誤ってブームを伏動できないようになすクレーンを提供することを課題としたものである。また、本発明の別の課題としては、トラック等の一般の搬送装置から、高架施設下(作業空間制限高を有する場所)への荷物の吊り込み搬入等の、伏動角度を小さくせざるを得ない作業条件の場合でも、転倒の危険性の少ないクレーンを提供することを課題としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、該クレーン本体10のブーム11の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台20とからなる技術的手段を講じたものである。
【0011】
それ故、本発明クレーンは、クレーン本体10と載架台20との距離、及び、該載架台20の高さを所定に設定し、ブームの先端部は必ずこの載架台20の上に下ろすようにすれば、荷物の吊り込時の作業半径は所定値に固定される作用を呈し、さらには、作用点と支点との距離が、支点を載荷台20側に移動させて短縮する作用を呈し、作業半径を危険な状態にまで伸張してしまうような事故は確実に防止できる作用を呈するものである。
【0012】
次に、請求項2の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、上記載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、該横桟部22は縦枠部21,21に昇降位置変更可能に取り付け、さらに、上記横桟部22上には、この横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0013】
それ故、本発明クレーンは、上記請求項1の作用に加え、横桟部22を縦枠部21,21に昇降位置変更可能に取り付けたので、クレーン本体10の進入位置と載架台20の設置位置(荷下ろし位置)とが限定されている場合に際して、該横桟部22の高さを調整することで、荷物の吊り込時の作業半径を安全な所定値に固定できる作用を呈する。
【0014】
また、本発明クレーンは、横桟部22には、該横桟部22と平行な水平軸31で支承され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設けてなるので、ブーム11の先端部と載架体30との接触部が面接触となり、大きな荷重にも抗する作用を呈するものである。
【0015】
また、ブーム11の先端部と載架体30との接触部が面接触となると、両者間に所定の摩擦抵抗力が得られ、この摩擦抵抗力が載荷台20をブーム11で押し倒す力を低減するように作用するものである。
【0016】
次に、請求項3の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、上記載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、該横桟部22は縦枠部21,21に昇降位置変更可能に取り付け、上記横桟部22上には、この横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、さらに、上記載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止立壁34,34を設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0017】
それ故、本発明クレーンは、前記請求項2の作用にさらに加えて、横桟部22に垂直軸33で載架体30を支承したので、横桟部22とブーム11とが直交状態とならない場合も、載架板部32を該垂直軸33を回転中心軸として回動することで、前記と同様に、ブーム11の先端部と載架体30との接触部が面接触となすことができ、大きな荷重にも抗する作用を呈するものである。
【0018】
また、本発明は、載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止立壁34,34を設けてなるので、ブーム11が載架板部32の上から脱落しないようになす作用を呈するものである。
【0019】
次に、請求項4の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、上記載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、該横桟部22は縦枠部21,21に昇降位置変更可能に取り付け、上記横桟部22上には、垂直軸33で回転可能に枢止されると共に、この横桟部22と平行な水平軸31でも枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、上記載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止立壁34,34を設け、さらに、上記載架台20は、その両縦枠部21,21の間隔を変更可能となした技術的手段を講じたものである。
【0020】
それ故、本発明クレーンは、上記請求項3の作用にさらに加えて、両縦枠部21,21の間隔を変更可能となしたので、大型物の吊上、吊り込みにも適応できる作用をも呈するものである。
【0021】
次に、請求項5の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、該載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、この横桟部22上には、該横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、この載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止体34,34を設け、ブーム11の先端と、載架台20のブーム脱落防止体34,34とを、軸12で、該載架台20の下部がブーム11の基端側に接離方向に揺動できるように枢着してなる技術的手段を講じたものである。
【0022】
それ故、本発明クレーンは、請求項1の作用に加え、載架台20がクレーン本体10と一体化し、ブーム11の操作によって該載架台20を立設することができる作用を呈するものである。また、該載架台20はその上端部をブーム11先端部に枢着してあるので、該載架台20の上端部は半ば固定状態にあり、この載架台20が荷重により倒れる方向への力を、受けにくくなる作用を呈するものである。
【0023】
次ぎに、請求項6の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、該載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、この横桟部22上には、該横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、この載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止体34,34を設け、ブーム11の先端と、載架台20のブーム脱落防止体34,34とを、軸12で、該載架台20の下部がブーム11の基端側に接離方向に揺動できるように枢着し、この載架台20の下面には車輪28,28,28・・・を設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0024】
それ故、本発明クレーンは、前記請求項5の作用に加え、車輪28,28,28・・・を設けたので、ブーム11の先端を、水平移動することで荷物を安全に吊下げたまま、車輪28,28,28・・・で載架台20を移動でき、作業半径を、安全性を確保したまま延長できる作用を呈する。
【0025】
次ぎに、請求項7の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、該載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、この横桟部22上には、該横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、この載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止体34,34を設け、ブーム11の先端と、載架台20のブーム脱落防止体34,34とを、着脱可能な軸12で、該載架台20の下部がブーム11の基端側に接離方向に揺動できるように枢着し、この載架台20の下面には車輪28,28,28・・・を設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0026】
それ故、本発明クレーンは、前記請求項5の作用に加え、ブーム11で載荷台20を所望の位置に設置した後、軸12を外すことで、この載荷台20の上にブーム11を載せたり、該載荷台20とは無関係にブーム11を移動させたりすることができる作用を呈するものである。
【0027】
次に、請求項8の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、該クレーン本体のブーム11の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台20とからなり、上記ブーム11の先端には、伸縮可能なジブ15の基端部を連結してなる技術的手段を講じたものである。
【0028】
それ故、本発明クレーンは、載荷台20を使用しない状態ではジブ15を最も縮退した状態で、該ジブ15を含むブーム11の長さが、作業可能範囲内になるように設定しておけば、ジブ15を縮退した状態で、荷物の昇降及び移送が通常の状態で行える作用を呈するのは無論である。そして、載架台20を、作業空間高さが制限された制限高さ以上に設定しておくと、ブーム11の先端部を該載荷台20の上に載せるまでは安全性が確保でき、さらに、この制限高さ内では、ブーム11の先端部を該載荷台20の上に載せてあるので、支点がこの載荷台20となるので、ジブ15の最大伸張長さ内での荷物の昇降及び移送が安全に行える作用を呈するものである。
【0029】
次に、請求項9の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、該クレーン本体のブーム11の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台20とからなり、上記ブーム11の先端には、ジブ15の基端部を縦軸14で略左右方向回動可能に取り付けてなる技術的手段を講じたものである。
【0030】
それ故、本発明クレーンは、ジブ15を縦軸14で一方に回動して、ブーム11に対して折り返す状態とすると、作業可能半径を略ジブ15の長さ分縮小でき、ブーム11の先端部を該載荷台20の上に載せた後に、該ジブ15をブーム11の先方側に回動させると、後に詳細に説明するように作業可能半径を該ジブ15の長さ分拡大できる作用を呈するものである。
【0031】
【実施例】
次に、本発明の実施例を、添付図面を参照して詳細に説明する。図中、10が、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体、20が該クレーン本体10のブーム11の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台である。
【0032】
上記クレーン本体10は、図示例では、自走装置としてのクローラ16を有した、ミニクローラクレーンを示しているが、その他、トラッククレーンや軌条上を移動するクレーン等の移動式のクレーン(ここでの、移動式のクレーンとは、通常、分解することなく、作業場所に移動できるものといった意味で、移動装置は必ずしも必須のものではない。)であってもよい。そして、該クレーン本体10は、ブーム11を設けてなるのは無論で、該ブーム11は、図示例ではテレスコピック式に構成され、図では明示していない、該ブーム11の伸縮手段を設けると共に、図では明示していない、該ブーム11の仰伏動手段(通常油圧シリンダーが使用される。)を設けてなるのは従来と同じである。さらに、上記クレーン本体10には、吊り下げ用のフック17と、このフック17を牽引ワイヤー18で巻き上げ、又は、巻き戻すための、同じく図では明示していない、巻き上げ装置を設けてなるのも従来と同じである。なお、このブーム11は、左右方向に回動できるようになしてもよいのは無論で、図示例では、クローラ16を含む走行機構部に、ブーム11を有したクレーン本体10を、縦軸を回転中心軸として回転可能に取り付け、ブーム11はクレーン本体10と共に左右方向に回動できるようになしてある。
【0033】
また、前記載架台20は、ブーム11の先端部を地表又は床面の上方所定の高さに支承するもので、所定の高さの台(通常、自立できるもの)が使用される。図示例の載架台20は、図3に最も明らかに示すように、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで門型に構成されてなるが、ブーム11の先端部をその上に載せることで、該ブーム11の先端部位を地表又は床面の上方所定の高さに支承するものであれば、単なる一本の柱体で構成しても差し支えないが、通常は、それ自体で自立でき、多少の外力が加わっても転倒しないものが望ましい。
【0034】
上記載荷台20を自立させるのには、通常、転倒防止用機構が設けられる。該転倒防止用機は、図1乃至図4に示す実施例では、所定の面積を有したソリ板23の上に、上記縦枠部21を一体的に立設して固定してある。このソリ板23は、図からは必ずしも明らかではないが、周縁部位が上方に反りあがった強固な鉄板等が使用でき、載架台20を地表面等の上に自立可能となすと共に、地表等を滑らせて移動もできるようになしてある。なお、この載荷台20の移動は、図10実施例の場合は別にして、従来法で行えばよいのは無論であるが、この載荷台20はクレーン本体10と一緒に使用するものであるから、このクレーン10で吊り上げ、移送できるように、頂部等に該クレーン10のフック17を掛けるための吊り下げ用の環(図示せず)を予め取り付けておくとよい。
【0035】
なお、図5例の転倒防止用機構は、上記ソリ板23に代え、足場板24を使用したもので、この足場板24は長方形の板材24aの中央下部に軸24b(図奥手前方向を向く水平な軸24b)で枢止された接地具24cを設け、この接地具24cの両側部位(該接地具24cを中央にして、板材24aの長手方向に両側)には、ボルト部24eとナット24f部との螺合位置を変更することで、該板材24aの下方に突出する量を変更可能にした昇降接地具24d,24dを設けてなり、図5の左右方向が上下一方側に傾斜した場所に設置しても板材24aを水平に保った状態で固定(地表等に設置)することもできるようになしてある。なお、該昇降接地具24d,24dも、前記軸24bと平行な軸24g,24gで枢着・連結するようになしてある。
【0036】
なお、上記板材24aには、水平軸21cによって縦枠部21の下部を枢着連結してなり、この縦枠部21は上端側が図5の奥手前方向に揺動可能となしてある。この揺動は、図4に最も明らかに示すように、両縦枠部21,21を、その上端側を軸40で枢着して、下部側の間隔を変更可能にした場合において、接地面が面接触できるようになしたもので、この水平軸21cは、次の図6例でも、同じである。
【0037】
また、図6例の転倒防止用機構は、前記ソリ板23に代えて、自走式台25を使用したもので、板部材25aの下面側に、小型のクローラ25bを有して自走可能となし、このクローラ25bの両側に駆動機構25f,25fで昇降する昇降接地具25d,25dを設けてなる。なお、このクローラ25bを、図示しない、通常の車輪に代えて、他走式(駆動源を設けて、自走式としても、無論差し支えない。)となしてもよい。
【0038】
なお、上記昇降接地具25d,25dは駆動機構25f,25fの駆動軸(図示せず)の下端に軸25g,25gで枢着されているのは前記図5例と同じであるが、この昇降接地具25d,25dは、クローラ25bで走行する場合は駆動機構25f,25fで上昇させて、その下面が接地しないようになすのは無論である。
【0039】
また、図7例の転倒防止用機構は、接地間隔変更台26を使用したもので、台部レール26aに転車26h,26hが、該台部レール26aに案内されて移動可能に配されている。そして、この転車26h,26hは摺動接地具26d,26dを軸26gで夫々枢着してある。さらに、この両摺動接地具26d,26dはハンドル26bで回転する螺旋棒26cに螺合して昇降方向に螺進退するナット26eにリンク26f,26fで連結され、該ハンドル26bの回転で両摺動接地具26d,26dの間隔を調整可能となしてある。これら、図5乃至図7に示すソリ板23、自走式台25、接地間隔変更台26は、載架台20の自立を補助するもので、必要に応じて設ければよく、図示例とは異なる、従来公知なその他の自立補助機構を利用しても無論差し支えない。
【0040】
従って、本発明クレーンでは、クレーン本体10から所定の高さの載架台20を所定の距離離して設置しておき、荷物の吊り込みに際しては、ブーム11の先端部を必ず該載架台20の上に載せて作業するようになしておくことで、不用意にブーム11を伏動しすぎて作業半径が許容値以上となることが防止できるクレーンを提供できるものである。特に、ブーム11を伏動しないと、荷物のつり込みができない場合は、オペレータの熟練に頼るところが大きく、荷重の大きさと微妙な仰動角度の変更で危険を伴う作業になりかねないが、本発明のクレーンでは、ブーム11が安全性を確保される伏動角度で、載荷台20で該ブーム11が支承されるので、作業者も安心して使用できるクレーンを提供できるものである。
【0041】
次に、請求項2の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなる。クレーン本体10と、載架台20とからなる。すなわち、本発明は、請求項1の載架台20を門型に構成したもので、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成され、両縦枠部21,21の間、及びその前方で荷物の昇降作業を行うようになしたものである。
【0042】
そして、上記載架台20は、その横桟部22を昇降位置変更可能に取り付け、この横桟部22には、該横桟部22と平行な水平軸31で支承され、クレーン本体10のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設けてなる。載架台20に横桟部22を昇降位置変更可能に取り付けるには、前記した一対の縦枠部21,21を、外縦枠部21aとこの外縦枠部21a内に抜き差さし可能に設けた内縦枠部21bとでテレスコピック構造となし、内縦枠部21b,21bの上端間を横桟部22で連結するようになせばよい。
【0043】
そして、図2に最も明らかに示すように、上記外縦枠部21aにはピン挿通孔27bを設け、内縦枠部21bには上下方向に所定間隔でピン挿通孔27a,27a,27a・・・を設け、ピン挿通孔27b,27aとに、ピン27(図3参照)を差し込むことで相互を連結するようになしてあるが、内縦枠部21b,21bの昇降手段(例えば、図示していないが、ワイヤーやシリンダー等)を設けて、該内縦枠部21b,21bを昇降可能とすると共に、その適宜昇降位置で該内縦枠部21b,21bの昇降を制限するストッパー(安全装置)を設けてもよいものである。
【0044】
上記横桟部22を昇降位置変更可能に取り付けることで、ブーム11の先端側の下降位置を所望の高さに設定できることになるが、一般的に、このブーム11は図1に示すようにその先端側(図1右側)が上昇するように傾斜した状態で作業される。従って、この状態で横桟部22の上にブーム11を載せると、該横桟部22が断面方形の鋼材であるとして、この鋼材に傾斜して接触する同じく断面方形のブーム11の先端部との接触は、線接触となり、荷重がこの狭い線接触部位に集中して、ブーム11又は載架台20の損傷の原因となるし、載架台20を押し倒す(図1の載荷台20の、上部を右側に倒す)ような外力を与えることになる。
【0045】
そこで、本発明では、横桟部22上に前記載架体30を設けてなる。この載架体30は、横桟部22と平行な水平軸31(図2及び図3参照)で枢止され、クレーン本体10のブーム11の先端部がその上に載置されると、その傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有してなり、ブーム11との接触部が面接触となるようになしてある。横桟部22の上に、図3及び図4に最も明らかに示すように、一対の縦アーム板を所定距離離して立設した下部支承台35を設け、該縦アーム板間に水平軸31を架設した状態に配し、また、上記載荷板部32の両端には下方に伸びた一対の平行縦アーム板を設けて上部支承台36となし、この上部支承台36の縦アーム板の下部を前記水平軸31に共に枢着してなる。
【0046】
従って、この載架体30を設けることで、接触部位の損傷のおそれが低減できることになる。また、この載架板部32の上面側に、ゴム等のクッション板等を貼付することで、接触部に緩衝作用が生じてより損傷の心配を低減できるものである。さらに、この載架板部32はブーム11との接触面積を増やすことで摩擦力が増し、摩擦抵抗力によって、載架台20を押し倒す方向の外力を低減し、前記載架板部32の上面側に貼付したゴム等のクッション板で、より摩擦力が大きくなり、荷重のベクトルをより載架台20の鉛直下方側に向けることができるものである。
【0047】
次に、請求項3の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、上記載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、該横桟部22は縦枠部21,21に昇降位置変更可能に取り付け、上記横桟部22上には、この横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設けてなるのは請求項2と同じ構成である。
【0048】
そして、本発明は、上記載架体30を、さらに、横桟部22に垂直軸33で回転可能に枢止し、載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止立壁34,34を設けてなる。すなわち、本発明では、上方から見て横桟部22にブーム11が略直交方向に交わるようにして使用することを原則とするが、作業場所によっては載架台20をそのような場所に設置できないことも想定される。そこで、そのような場合も対処可能となすため、横桟部22に回転自在に立設した垂直軸33の頂端に、前記した下部支承台35を連設して、載架体30を該垂直軸33(図2及び図3参照)でも回転可能となして、横桟部22に対してブーム11が所定の角度で交わるようにして乗る場合も、該載架体30を、この垂直軸33を中心軸として回すことで対処可能となしたものである。
【0049】
なお、上記載架体30を垂直軸33を中心軸として回動可能とすると、該載架体30が不意に回動して、載せた又は載せようとしたブーム11が、うまく乗らなかったり、脱落しないとも限らない。そこで、載架板部32の両端にブーム脱落防止立壁34,34を設けて、載架体30上に確実にブーム11が乗ったことが確認でき、ブーム11のずれ落ちも防止できるようになしたものである。なお、このブーム脱落防止立壁34,34の間隔は、ブーム11の幅に対して相当に大きく設定しておくことで、ブーム11が両ブーム脱落防止立壁34,34の間に載り易いようになし、さらに、載せたブーム11を左右に少し揺動させ、ブーム11を両ブーム脱落防止立壁34,34に衝合させることで該ブーム11の平面回動角度に適合した角度に、該載荷台30の垂直軸33を回転中心軸とする回動角度を適合することができるものである。
【0050】
次に、請求項4の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、上記載架台20は、縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、該横桟部22は縦枠部21,21に昇降位置変更可能に取り付け、上記横桟部22上には、この横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、この載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止体34,34を設けてなるのは前記請求項3の構成と同じである。
【0051】
そして、本発明は、さらに、上記載架台20は、その両縦枠部21,21の間隔を変更可能となしたものである。クレーン本体10で昇降する荷物は、大小様々で、さらには、吊り下げた荷物の下方に運搬車両を乗り入れることも想定できる。そこで、載架台20の縦枠部21,21の間隔は広く設定しておくことが望ましいが、あまりに大型化するとコストが高くなると共に取り扱いも不便となる。そこで、本発明は載架台20の両縦枠部21,21の間隔を変更可能となしたものである。
【0052】
図4例では、両縦枠部21,21はその上端を横桟部22の両端部に夫々軸40で枢着して取り付け、この縦枠部21,21の上端より多少下がった部位には一定距離昇降可能となしたナット部41,41を設けてある。このナット部41は、縦枠部21に設けた縦方向の溝44に案内されて昇降可能に配したスライダ45に連設される。そして、このナット部41,41に螺合する螺進退螺子棒42を設けて、さらに、該螺進退螺子棒42の駆動装置43を設けてなり、該ナット部41が両縦枠部21,21の外側に向かって螺進すると、同図左側に破線で示すように、縦枠部21の下部側が外側に向かって移動し、両縦枠部21,21の下部の間隔が広がるようになしてある。
【0053】
なお、縦枠部21,21の間隔を変更可能となすには、上記機構に限定されるものではなく、縦枠部21,21が平行状態を保ったまま間隔を変更しても無論差し支えなく、間隔の変更は、両縦枠部21,21と横桟部22とを、手作業で組み立てるように構成したり、図4に示したような螺旋棒42の他、油圧シリンダー等の駆動装置で縦枠21,21が機械式に平行移動するようになしてもよいものである。
【0054】
また、図4例のように、縦枠部21の下部側を外側に向かって開くようになすと、縦枠部21の傾斜角度の変更に伴い、ソリ板23も角度が変更され、底面の全面が接地できなくなる。そこで、該ソリ板23を、図4に示す、軸21cで枢着し、縦枠部21を傾斜させてもソリ板23は常に水平状態を保てるようにするとよい。
【0055】
次に、請求項5の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、該載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、この横桟部22上には、該横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、この載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止体34,34を設け、ブーム11の先端と、載架台20のブーム脱落防止体34,34とを、軸12で、該載架台20の下部がブーム11の基端側に接離方向に揺動できるように枢着してなる。すなわち、本発明は載架台20をブーム11の先端部位に図8に示すように、軸12で枢着したものである。なお、該載架台20は高さ調整可能なものを使用することが望ましい。そして、この載架台20は、不使用時は高さを最も低くして、該載架台20の下部とブーム11の適所又はクレーン本体10との間に牽引ワイヤー19等を配して、ブーム11と載荷台20とが略二つ折り状になって図8に破線で示すように収納されるようになし、使用時は、ブーム11を伸張させると共に、該牽引ワイヤー19を巻き戻して該載荷台20を図8に示すように直立させるようになせばよい。
【0056】
本発明は、ブーム11の先端に上記載荷台20を枢着した状態で、荷物をも吊下げて使用する。従って、ブーム11を伏動させた場合、ブーム11の先端はこの載荷台20の高さ以下にはならないので、安全性が確保できるものである。また、本発明は、載荷台20の上端部がブーム11の先端部に軸12で枢止されているので、該載荷台20の下端が接地されて固定されている限り、ブーム11が伸縮してその長さを変えたり、該ブーム11が左右に振れない限り、載荷台20が倒れようとする力は加わらず、該載荷台20の構成は転倒防止の構成が大幅に簡略化でき、軽量化も可能であるので、クレーン本体10に一体的に該載荷台20を連結しておくことも可能となるものである。
【0057】
次に、請求項6の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、該載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、この横桟部22上には、該横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、この載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止体34,34を設け、ブーム11の先端と、載架台20のブーム脱落防止体34,34とを、軸12で、該載架台20の下部がブーム11の基端側に接離方向に揺動できるように枢着し、この載架台20の下面には車輪28,28,28・・・を設けてなる。すなわち、本発明は、前記請求項5の構成に車輪28,28,28・・・を付加したもので、この車輪28,28,28・・・によって載架台20を移動できるようになしている。
【0058】
本発明において、載架台20を移動可能となす使用例は、該載架台20を、その設置位置にまで移動させる場合と、荷物を吊り下げた状態で搬送場所まで荷物と共に載架台20を移動させる場合とが想定でき。本実施例、及び前記請求項5の使用例では、主に、後者の使用法で使用され、載架台20はブーム11と常に連結されて使用されるが、載架台20を所定の位置に固定したら、前記軸12を外して、載架体30にブーム11の先端を乗せるようにして使用するようになしても無論差し支えない。
【0059】
なお、上記車輪28,28,28・・・は、ハンドル28aを回動することで下端に各車輪28の車軸を連結した螺子棒28bが螺進退で昇降し、該車輪28を載架台20の下面に出没可能となし、固定位置に固定する場合は、該車輪28,28,28・・・を上昇させて、載架台20の下面が直接接地するようになしてある。また、この車輪28,28,28・・・の昇降は、適宜駆動源を使用して自動的に行ってもよいのは無論である。
【0060】
次に、請求項7の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、門型に構成された載架台20とからなり、該載架台20は、一対の縦枠部21,21と、該縦枠部21,21の上端を連結する横桟部22とで構成し、この横桟部22上には、該横桟部22と平行な水平軸31で枢止され、クレーン本体のブーム11の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部32を有した載架体30を設け、この載架板部32の両端には上方に突出したブーム脱落防止体34,34を設け、ブーム11の先端と、載架台20のブーム脱落防止体34,34とを、着脱可能な軸12で、該載架台20の下部がブーム11の基端側に接離方向に揺動できるように枢着し、この載架台20の下面には車輪28,28,28・・・を設けてなる。すなわち、本発明は請求項6の構成の軸12を、着脱可能となしたもので、この着脱は、手動又はソレノイドや油圧モータ等による遠隔操作等従来公知な手段を利用できるものである。
【0061】
本発明は前記した、載架台20を所定の位置に固定して、その後軸12を外して、ブーム11と載架台20との連結を外して使用する目的で主として利用されるもので、ブーム11で載架台20を所定の位置に搬入したら、前記車輪28,28,28・・・を上昇させ、該載荷台20を移動不能とし、軸12を外し、以後、該載架台20をその場所に残して、ブーム11をこの載荷台20とは別体として使用するようになしてある。
【0062】
次に、請求項8の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、該クレーン本体のブーム11の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台20とからなり、上記ブーム11の先端には、伸縮可能なジブ15の基端部を連結してなるものである。通常、ブーム11の先端に連設するジブ15は、主に、軽量物の吊り下げ等の補助作業に使用されるため、強度はさほど要求されず、長さも限定されているが、本発明では本作業用に使用することを目的とし、充分な強度を有するように設定され、従来は危険性が大きいため全長が短く設定されていたものを、あえて、該ジブ15を伸縮可能となし、搬送距離が長距離得られるようになしてある。
【0063】
すなわち、本発明は載架台20を使用したため、ジブ15を該載荷台20と共に使用する場合は、ジブ15の固定端(支点)は、該載荷台20(載架台20付近)となり、従来のジブ15の支点がブーム11の基端部であったことに対して、支点が大幅に作用点側に移動することになる。したがって、この使用条件(ジブ15の支点が前進したこと)では、ジブ15で重量物を長距離搬送しても安全性が確保できることになり、図9に破線で示すように、ジブ15の先端フック17を高架施設Hの下方にまで進入させて作業することができることになる。
【0064】
すなわち、図9に示す距離L1は、クレーン本体10の安全な作業範囲を超えているが、ジブ15はその基端固定部位が載架台20部位にあるので、実際の作業半径はL2となり、ジブ15はL2の長さに抗する強度を有したものであれば全く心配なく、荷物の昇降が可能となる。そして、該ジブ15を、図9に実線で示す位置まで縮退し、該ジブ15の先端が高架施設Hの下方から外れた位置に出た状態で、ブーム11とジブ15との全長L3がクレーン10にとっての安全作業半径となるように設定しておけば、そのまま、ブーム11での作業(吊り下げた荷物の搬送等)に切り換えることができるものである。なお、この際に、載架台20は設置場所に残して作業するが、請求項5乃至請求項7の載架台20を使用した場合は、該載架台20を、ブーム11と共に移動しても差し支えない。なお、図9の符号13は、ジブ15の仰伏動用水平軸、14は、該ジブ15を略左右方向に回動する垂直軸、15aはジブ15を左右方向に回動する駆動装置で,これらは必要に応じて設ければよい。
【0065】
次に、請求項9の発明は、伸縮と仰伏動とが可能なブーム11を有したクレーン本体10と、該クレーン本体のブーム11の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台20とからなり、上記ブーム11の先端には、ジブ15の基端部を縦軸14で略左右方向回動可能に取り付けてなる。すなわち、本発明は前記請求項8のジブ15を縦軸14でも枢着したものである。なお、該ジブ15は水平軸13で仰伏動可能に枢着してもよく、さらには伸縮可能なものを使用してもよいものである。
【0066】
そして、該ジブ15を縦軸14を回転中心軸として回動する油圧モータ等の駆動装置15aが設けられ、ブーム11の先端からジブ15が、図10に実線で示すように、さらに前方に延設される状態から、ブーム11の先端からジブ15が同図に破線で示すように折り返す状態になすことができるようになしてある。
【0067】
従って、本発明では、図10に示した状態で、高架施設Hの下方での作業が、ジブ15で行えるのは請求項8と同じである。そして、ジブ15で吊り下げた荷物を、そのままブーム11で移送する場合は、先ず、ジブ15を縦軸14によって、図10に破線で示すように、該縦軸14を中心軸として図示状態から破線で示すように該ジブ15を略180°回動しておく。すると、ジブ15は高架施設Hの下方よりは外側に出ると共に、作業半径L5はL6−L4となり、元来安全なクレーン本体10の作業半径L6より略ジブ15の長さ分を差し引くことができ、ブーム11で安全に荷物の吊り下げ・移送ができるものである。そして、該荷物を高架施設Hの下方に搬入するには、ジブ15を同図破線の位置から実線の位置にまでか移動する。そして、この際に距離L3が、リフトの安全作業半径L6を超えても、荷物の荷重に対する支点は載荷台20の位置にあるので、安全性は確保できるものである。
【0068】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項9の発明によれば、ブーム11を伏動した際、その先端が載荷台20によって所定の高さに支承されるので、転倒の危険性がないクレーンを提供できるものである。また、載荷台20を使用しない場合は無論、従前の一般的なクレーンとして使用できるクレーンを提供できるものである。
【0069】
また、本発明は、ブーム11の先端を載荷台20の上に載せると、荷物の荷重に対する支点がこの載荷台20の頂部位置に移るため、大きな荷重を揚重でき、特に、請求項8及び請求項9の発明によれば、この載荷台20より先方まで安全な作業半径を延長できるクレーンを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明クレーンの一実施例を示す正面図である。
【図2】本発明に使用される載架台の一実施例正面図である。
【図3】図2の載架台の正面図である。
【図4】別の実施例での載架台の正面図である。
【図5】載架台を自立するための下部機構の一実施例正面図である。
【図6】載架台を自立するための下部機構の別の実施例正面図である。
【図7】載架台を自立するための下部機構のさらに別の実施例正面図である。
【図8】本発明の別の実施例を示す正面図である。
【図9】本発明の他のさらに別の実施例を示す正面図である。
【図10】本発明の他のさらに別の実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
10 クレーン本体
11 ブーム
12 軸
14 縦軸
15 ジブ
20 載架台
21 縦枠部
22 横桟部
30 載架体
31 水平軸
32 載架板部
33 垂直軸
34 ブーム脱落防止体

Claims (9)

  1. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、該クレーン本体(10)のブーム(11)の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台(20)とからなるクレーン。
  2. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、門型に構成された載架台(20)とからなり、
    上記載架台(20)は、一対の縦枠部(21,21)と、該縦枠部(21,21)の上端を連結する横桟部(22)とで構成し、該横桟部(22)は縦枠部(21,21)に昇降位置変更可能に取り付け、
    さらに、上記横桟部(22)上には、この横桟部(22)と平行な水平軸(31)で枢止され、クレーン本体のブーム(11)の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部(32)を有した載架体(30)を設けてなるクレーン。
  3. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、門型に構成された載架台(20)とからなり、
    上記載架台(20)は、一対の縦枠部(21,21)と、該縦枠部(21,21)の上端を連結する横桟部(22)とで構成し、該横桟部(22)は縦枠部(21,21)に昇降位置変更可能に取り付け、
    上記横桟部(22)上には、この横桟部(22)と平行な水平軸(31)で枢止され、クレーン本体のブーム(11)の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部(32)を有した載架体(30)を設け、
    さらに、上記載架板部(32)の両端には上方に突出したブーム脱落防止体(34,34)を設けてなるクレーン。
  4. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、門型に構成された載架台(20)とからなり、
    上記載架台(20)は、一対の縦枠部(21,21)と、該縦枠部(21,21)の上端を連結する横桟部(22)とで構成し、該横桟部(22)は縦枠部(21,21)に昇降位置変更可能に取り付け、
    上記横桟部(22)上には、垂直軸(33)で回転可能に枢止されると共に、この横桟部(22)と平行な水平軸(31)でも枢止され、クレーン本体のブーム(11)の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部(32)を有した載架体(30)を設け、
    上記載架板部(32)の両端には上方に突出したブーム脱落防止体(34,34)を設け、
    さらに、上記載架台(20)は、その両縦枠部(21,21)の間隔を変更可能となしたクレーン。
  5. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、門型に構成された載架台(20)とからなり、
    該載架台(20)は、一対の縦枠部(21,21)と、該縦枠部(21,21)の上端を連結する横桟部(22)とで構成し、この横桟部(22)上には、該横桟部(22)と平行な水平軸(31)で枢止され、クレーン本体のブーム(11)の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部(32)を有した載架体(30)を設け、この載架板部(32)の両端には上方に突出したブーム脱落防止体(34,34)を設け、
    ブーム(11)の先端と、載架台(20)のブーム脱落防止体(34,34)とを、軸(12)で、該載架台(20)の下部がブーム(11)の基端側に接離方向に揺動できるように枢着してなるクレーン。
  6. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、門型に構成された載架台(20)とからなり、
    該載架台(20)は、一対の縦枠部(21,21)と、該縦枠部(21,21)の上端を連結する横桟部(22)とで構成し、この横桟部(22)上には、該横桟部(22)と平行な水平軸(31)で枢止され、クレーン本体のブーム(11)の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部(32)を有した載架体(30)を設け、この載架板部(32)の両端には上方に突出したブーム脱落防止体(34,34)を設け、
    ブーム(11)の先端と、載架台(20)のブーム脱落防止体(34,34)とを、軸(12)で、該載架台(20)の下部がブーム(11)の基端側に接離方向に揺動できるように枢着し、この載架台(20)の下面には車輪(28,28,28・・・)を設けてなるクレーン。
  7. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、門型に構成された載架台(20)とからなり、
    該載架台(20)は、一対の縦枠部(21,21)と、該縦枠部(21,21)の上端を連結する横桟部(22)とで構成し、この横桟部(22)上には、該横桟部(22)と平行な水平軸(31)で枢止され、クレーン本体のブーム(11)の先端部が載置されるとその傾斜角度に適合する角度に傾斜する載架板部(32)を有した載架体(30)を設け、この載架板部(32)の両端には上方に突出したブーム脱落防止体(34,34)を設け、
    ブーム(11)の先端と、載架台(20)のブーム脱落防止体(34,34)とを、着脱可能な軸(12)で、該載架台(20)の下部がブーム(11)の基端側に接離方向に揺動できるように枢着し、この載架台(20)の下面には車輪(28,28,28・・・)を設けてなるクレーン。
  8. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、該クレーン本体のブーム(11)の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台(20)とからなり、
    上記ブーム(11)の先端には、伸縮可能なジブ(15)の基端部を連結してなるクレーン。
  9. 伸縮と仰伏動とが可能なブーム(11)を有したクレーン本体(10)と、該クレーン本体のブーム(11)の先端部を、地表又は床面の上方所定の高さに支承する載架台(20)とからなり、
    上記ブーム(11)の先端には、ジブ(15)の基端部を縦軸(14)で略左右方向回動可能に取り付けてなるクレーン。
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