JP2004143068A - インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のための医薬 - Google Patents

インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のための医薬 Download PDF

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JP2004143068A JP2002308173A JP2002308173A JP2004143068A JP 2004143068 A JP2004143068 A JP 2004143068A JP 2002308173 A JP2002308173 A JP 2002308173A JP 2002308173 A JP2002308173 A JP 2002308173A JP 2004143068 A JP2004143068 A JP 2004143068A
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Toshihiro Tanaka
田中 敏博
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Abstract

【課題】インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療に有用な医薬の提供。
【解決手段】式(I):
Figure 2004143068

(式中、Rは、水素原子、アリール基、アルキル基又はアルコキシカルボニルアルキル基;Rは、水素原子、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、アルキル基又はヒドロキシアルキル基;あるいは、R及びRは、共同して炭素数3〜5のアルキレン基を表し;Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、ベンジル基、ナフチル基、フェニル基、又はアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキルメルカプト基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、カルボキシル基、シアノ基、水酸基、ニトロ基、アミノ基及びアセトアミド基からなる群から選ばれる同一若しくは異なる1〜3個の置換基で置換されたフェニル基。)で示されるピラゾロン誘導体。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含むインフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のための医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
インフルエンザは、インフルエンザウイルス感染に伴って発症する呼吸器系感染症である。ウイルスは感染性者の鼻咽頭粘膜から侵入して、ここの粘膜細胞で増殖して、周囲の未感染細胞へと感染増殖を繰り返していく。増殖したウイルスあるいは感染細胞に対する免疫反応が、炎症反応を惹起して高熱、鼻汁、咳嗽などの臨床症状を呈する。感染から発症までの潜伏期は短く1〜3日である。39から40℃を超える高熱を伴い3〜7日間以上続く。実幹、四肢や関節の痛みを訴えたり、筋肉痛を伴うことがある。悪心嘔吐や下痢、腹痛などの消化器症状を伴うこともある。
【0003】
また、小児を中心にインフルエンザに伴う中枢神経系の障害(急性脳炎・脳症、以下、インフルエンザ脳炎・脳症とも称する)の報告が近年増加している。特に、1997年〜1998年、1998年〜1999年の冬季、日本においてはA型インフルエンザ(H3N2)の大流行が見られ、社会的な問題となった。成人では老人の肺炎による死亡が相次いだが、小児においては、高熱と痙攣を伴い急速に意識障害が進行し、数日で死に至るインフルエンザ脳炎・脳症の報告が続いた。
【0004】
インフルエンザ脳炎・脳症に対する確立した治療法はない。脳症はほとんどの症例がA香港型インフルエンザ感染に伴って発症していること、抗ウイルス薬であるアマンタジンがA型インフルエンザに有効であることから、アマンタジンが脳症の治療にも試みられているが、有効性についての結論は出ていない。その他、γグロブリン大量療法、メチルプレドニゾロン・パルス療法、アンチトロンビン大量療法、脳低体温療法、並びに血漿交換療法などが提唱されているが、これらの治療法の効果も十分には実証されていない。
【0005】
上記の通りインフルエンザ脳炎・脳症に対する確立した治療法はないため、インフルエンザ脳炎・脳症の致死率は20〜30%と非常に高く、また生存者の多くも神経後遺症を残していることから、有効な治療法及び予防法の確立が急務である。
【0006】
一方、下記式(I):
【化2】
Figure 2004143068
(式中、Rは水素原子、アリール、炭素数1〜5のアルキル又は総炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキルを表し、Rは、水素原子、アリールオキシ、アリールメルカプト、炭素数1〜5のアルキル又は1〜3のヒドロキシアルキルを表し、あるいは、R及びRは、共同して炭素数3〜5のアルキレンを表し、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル、炭素数5〜7のシクロアルキル、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル、ベンジル、ナフチル又はフェニル、又は炭素数1〜5のアルコキシ、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル、総炭素数2〜5のアルコキシカルボニル、炭素数1〜3のアルキルメルカプト、炭素数1〜4のアルキルアミノ、総炭素数2〜8のジアルキルアミノ、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、カルボキシル、シアノ、水酸基、ニトロ、アミノ、及びアセトアミドからなる群から選ばれる同一若しくは異なる1〜3個の置換基で置換されたフェニルを表す。)で表されるピラゾロン誘導体については、医薬の用途として、脳機能正常化作用(特許文献1参照)、過酸化脂質生成抑制作用(特許文献2参照)、抗潰瘍作用(特許文献3参照)、及び血糖上昇抑制作用(特許文献4参照)等が知られている。
【0007】
また、上記式(I)の化合物のうち、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンを有効成分とする製剤は、2001年6月以来、脳保護剤(一般名「エダラボン」、商品名「ラジカット」:三菱ウェルファーマ株式会社製造・販売)として上市されている。この「エダラボン」は、活性酸素に対して高い反応性を有することが報告されている(非特許文献1;非特許文献2参照)。このように、エダラボンは活性酸素をはじめとする種々のフリーラジカルを消去することで、細胞障害などを防ぐ働きをするフリーラジカルスカベンジャーである。しかしながら、これまでエダラボンがインフルエンザ脳炎・脳症に対して有効であるか否かの検討については全く報告がない。
【0008】
【特許文献1】
特公平5−31523号公報
【特許文献2】
特公平5−35128号公報
【特許文献3】
特開平3−215425号公報
【特許文献4】
特開平3−215426号公報
【非特許文献1】
Kawai, H., et al., J. Phamacol. Exp. Ther., 281(2), 921, 1997
【非特許文献2】
Wu, TW. et al., Life Sci, 67(19), 2387, 2000
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、インフルエンザ脳炎・脳症、特に好ましくはA型インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のために有用な医薬を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決することを目的として、インフルエンザ患者に式(I)で示されるピラゾロン誘導体を投与し、その効果を検討した。その結果、上記ピラゾロン誘導体の投与により、インフルエンザ患者の意識レベルを改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明によれば、下記式(I):
【化3】
Figure 2004143068
(式中、Rは、水素原子、アリール基、炭素数1〜5のアルキル基又は総炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキル基を表し;Rは、水素原子、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を表し;あるいは、R及びRは、共同して炭素数3〜5のアルキレン基を表し;Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ベンジル基、ナフチル基、フェニル基、又は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、総炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜3のアルキルメルカプト基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、総炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、カルボキシル基、シアノ基、水酸基、ニトロ基、アミノ基及びアセトアミド基からなる群から選ばれる同一若しくは異なる1〜3個の置換基で置換されたフェニル基を表す。)
で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含む、インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のための医薬が提供される。
【0012】
本発明の好ましい態様によれば、式(I)で示されるピラゾロン誘導体は3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物である。
本発明の好ましい態様によれば、インフルエンザ脳炎・脳症はA型インフルエンザ脳炎・脳症である。
本発明の好ましい態様によれば、本発明の医薬は、意識障害を改善するために使用することができる。
【0013】
本発明のさらに別の局面によれば、上記式(I)で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物の予防及び/又は治療有効量をヒトを含む哺乳動物に投与する工程を含む、インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療方法が提供される。
【0014】
本発明のさらに別の側面によれば、インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のための医薬の製造のための式(I)で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物の使用が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明によるインフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のための医薬は、本明細書に定義する式(I)で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を含む。
【0016】
本発明で用いる式(I)で示される化合物は、互変異性により、以下の式(I’)又は(I”)で示される構造をもとりうる。本明細書の式(I)には、便宜上、互変異性体のうちの1つを示したが、当業者には下記の互変異性体の存在は自明である。本発明の医薬の有効成分としては、下記の式(I’)又は(I”)で表される化合物若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を用いてもよい。
【0017】
【化4】
Figure 2004143068
【0018】
式(I)において、Rの定義におけるアリール基は単環性又は多環性アリール基のいずれでもよい。例えば、フェニル基、ナフチル基などのほか、メチル基、ブチル基などのアルキル基、メトキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、塩素原子などのハロゲン原子、又は水酸基等の置換基で置換されたフェニル基等が挙げられる。アリール部分を有する他の置換基(アリールオキシ基など)におけるアリール部分についても同様である。
【0019】
、R及びRの定義における炭素数1〜5のアルキル基は直鎖状、分枝鎖状のいずれでもよい。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。アルキル部分を有する他の置換基(アルコキシカルボニルアルキル基)におけるアルキル部分についても同様である。
【0020】
の定義における総炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキル基としては、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル基、メトキシカルボニルプロピル基等が挙げられる。
【0021】
の定義におけるアリールオキシ基としては、p−メチルフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、p−クロロフェノキシ基、p−ヒドロキシフェノキシ基等が挙げられ、アリールメルカプト基としては、フェニルメルカプト基、p−メチルフェニルメルカプト基、p−メトキシフェニルメルカプト基、p−クロロフェニルメルカプト基、p−ヒドロキシフェニルメルカプト基等が挙げられる。
【0022】
及びRの定義における炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。Rの定義における炭素数5〜7のシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。
【0023】
の定義において、フェニル基の置換基における炭素数1〜5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等が挙げられ、総炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシSカルボニル基等が挙げられ、炭素数1〜3のアルキルメルカプト基としては、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキルアミノ基としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基等が挙げられ、総炭素数2〜8のジアルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基等が挙げられる。
【0024】
本発明の医薬の有効成分として好適に用いられる化合物(I)として、例えば、以下に示す化合物が挙げられる。
3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(2−メチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(3−メチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(4−メチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(3,4−ジメチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−エチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(4−プロピルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0025】
1−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(2−メトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−メトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−エトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(4−プロポキシフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(2−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3,4−ジクロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0026】
1−(4−ブロモフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−フルオロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−メチルメルカプトフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メチルメルカプトフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
4−(3−メチル−5−オキソ−2−ピラゾリン−1−イル)安息香酸;
1−(4−エトキシカルボニルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ニトロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−エチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−フェニル−3−プロピル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0027】
1,3−ジフェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−フェニル−1−(p−トリル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−クロロフェニル)−3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3,4−ジメチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
4−イソブチル−3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
4−(2−ヒドロキシエチル)−3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−4−フェノキシ−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−4−フェニルメルカプト−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0028】
3,3’,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2−フェニル−2H−インダゾール−3−オン;
3−(エトキシカルボニルメチル)−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1,3−ジメチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−エチル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−ブチル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(2−ヒドロキエチル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−シクロヘキシル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−ベンジル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0029】
1−(α−ナフチル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−メチル−3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
3−メチル−1−(4−メチルフェニル)−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブトキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−クロロフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(2−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
【0030】
1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(3,4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ヒドロキシメチルフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−アミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−メチルアミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−エチルアミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ブチルアミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;
1−(アセトアミドフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン;及び
1−(4−シアノフェニル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オン
【0031】
本発明の医薬の有効成分としては、式(I)で表される遊離形態の化合物のほか、生理学的に許容される塩を用いてもよい。生理学的に許容される塩としては、塩酸、硫酸、臭化水素塩、リン酸等の鉱酸との塩;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、酢酸、グリコール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、アスコルビン酸、クエン酸、サリチル酸、ニコチン酸、酒石酸等の有機酸との塩;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩;アンモニア、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)ピペラジン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、エタノールアミン、N−メチルグルタミン、L−グルタミン等のアミンとの塩が挙げられる。また、グリシンなどのアミノ酸との塩を用いてもよい。
【0032】
本発明の医薬の有効成分としては、上記式(I)で表される化合物若しくはその生理学的に許容される塩の水和物、又は上記式(I)で表される化合物若しくはその生理学的に許容される塩の溶媒和物を用いてもよい。溶媒和物を形成する有機溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどを例示することができる。また、上記式(I)で表される化合物は、置換基の種類により1以上の不斉炭素を有する場合があり、光学異性体又はジアステレオ異性体などの立体異性体が存在する場合がある。本発明の医薬の有効成分としては、純粋な形態の立体異性体、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体などを用いてもよい。
【0033】
式(I)で表される化合物はいずれも公知の化合物であり、特公平5−31523号公報などに記載された方法により当業者が容易に合成できる。
【0034】
本発明の医薬の投与量は特に限定されないが、通常は、有効成分である式(I)で示される化合物の重量として一般に経口投与の場合には一日あたり0.1〜1000mg/kg体重、好ましくは一日あたり0.5〜50mg/kg体重、であり、非経口投与の場合には一日あたり0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.1〜10mg/kg体重である。上記投与量は1日1回又は2〜3回に分けて投与するのが好ましく、年齢、病態、症状により適宜増減してもよい。
【0035】
本発明の医薬としては、上記式(I)で表される化合物若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物をそのまま投与してもよいが、一般的には、有効成分である上記の物質と薬理学的及び製剤学的に許容される添加物を含む医薬組成物を調製して投与することが好ましい。
【0036】
薬理学的及び製剤学的に許容しうる添加物としては、例えば、賦形剤、崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤ないし溶解補助剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤、噴射剤、及び粘着剤等を用いることができる。
【0037】
経口投与に適する医薬組成物には、添加物として、例えば、ブドウ糖、乳糖、D−マンニトール、デンプン、又は結晶セルロース等の賦形剤;カルボキシメチルセルロース、デンプン、又はカルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊剤又は崩壊補助剤;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、又はゼラチン等の結合剤;ステアリン酸マグネシウム又はタルク等の滑沢剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、白糖、ポリエチレングリコール又は酸化チタン等のコーティング剤;ワセリン、流動パラフィン、ポリエチレングリコール、ゼラチン、カオリン、グリセリン、精製水、又はハードファット等の基剤を用いることができる。
【0038】
注射あるいは点滴用に適する医薬組成物には、注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコール等の水性あるいは用時溶解型注射剤を構成しうる溶解剤又は溶解補助剤;ブドウ糖、塩化ナトリウム、D−マンニトール、グリセリン等の等張化剤;無機酸、有機酸、無機塩基又は有機塩基等のpH調節剤等の添加物を用いることができる。
【0039】
本発明の医薬の形態は特に限定されず、当業者に利用可能な種々の形態をとることができる。経口投与に適する医薬として、例えば、固体の製剤用添加物を用いて錠剤、散剤、顆粒剤、硬ゼラチンカプセル剤、坐剤、又はトローチ剤などを調製することができ、液状の製剤用添加物を用いてシロップ剤、乳剤、軟ゼラチンカプセル剤などを調製することができる。また、非経口投与に適する医薬として、注射剤、点滴剤、吸入剤、坐剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤などを調製することができる。なお、上記の式(I)の化合物を有効成分とする脳保護剤(点滴剤)が、すでに臨床において使用されているので(一般名「エダラボン」、商品名「ラジカット」:三菱ウェルファーマ株式会社製造・販売)、本発明の医薬において上記市販製剤をそのまま用いることができる。
【0040】
本発明の医薬の投与経路は特に限定されず、経口的又は非経口的に投与することができる。非経口投与の投与経路も特に限定されず、静脈内、筋肉内、皮内、皮下に注射投与することができる。
【0041】
また、本発明の医薬は、インフルエンザ脳炎・脳症の発症に先立って予防的に投与しておくことができる。また、インフルエンザ脳炎・脳症を起こした患者に対しては、症状の悪化の防止ないしは症状の軽減などを目的として、本発明の医薬を該患者に投与することができる。
【0042】
本発明の医薬は、インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療に有効である。すなわち、本発明の医薬は、インフルエンザ脳炎・脳症の発症・進行を防止する予防剤としての作用、及び/又はインフルエンザ脳炎・脳症を正常な状態に回復させる治療剤としての作用を有している。特に、本発明の医薬は、インフルエンザ脳炎・脳症における意識障害の改善に有用である。
【0043】
次に、本明細書で言う「インフルエンザ脳炎・脳症」について説明する。
通常、ウイルスなどの微生物による感染症の経過中に長時間の痙攣や意識障害などの中枢神経系の症状を呈した場合に脳炎や脳症が疑われる。臨床症状のほかに髄液検査、脳波検査や脳CT、MRIなどの画像所見を参考にして、脳炎・脳症と診断されその重症度が推定される。この際、脳脊髄液からウイルスやウイルスゲノムが検出されたり、脳脊髄液中に炎症を示唆するような検査所見(例えば白血球増多や蛋白増多)が得られた場合に脳炎と診断される。しかし、意識障害や痙攣などの中枢神経症状が脳炎と区別できないが、起因ウイルスが見つからなかったり、脳脊髄液中に炎症所見が見られない場合もあり、このような場合、臨床的に脳症と診断される。また、両者を明確に区別できない症例に対しては脳炎・脳症と併記される場合もある。インフルエンザの臨床経過中に、意識障害や痙攣などの中枢神経系症状を呈する疾患群が近年見られるようになり、これらの症例はインフルエンザ脳炎と診断されることもあるが、臨床症状が全く同じでありながら脳症としか言えない症例も多い。そこで、これらを包括して、インフルエンザ脳炎・脳症と称するものとする。
【0044】
インフルエンザ脳炎・脳症の患者の年齢は5歳以下が多数を占め、40℃以上の高熱を示す例が多かった。神経症状の発現は急激であり、多くの例で発熱当日か翌日に神経症状(痙攣や意識障害、幻視・幻聴など)を示し、意識障害はJCS(Japan Coma Scale:3−3−9度方式、以下同じ)III−100〜300と高度なものが多い。一般検査においては、AST(アスパラギン酸アミノ基転移酵素)、ALT(アラニンアミノ基転移酵素)、LDH(乳酸脱水素酵素)の上昇が特徴的で、特に重症例ではこの増加が著しい。また、血小板減少や出血傾向を示す症例の予後が一般には悪い。
【0045】
インフルエンザ脳炎・脳症の病態は、(1)Reye症候群、(2)急性壊死性脳症、(3)HSE(Hemorrhagic shock and encephalopathy)症候群、並びに(4)いわゆるウイルス性脳炎・脳症(上記(1)〜(3)に該当しないウイルス性急性脳炎・脳症の病像を示すもの)、に分類される。
【0046】
Reye症候群は、主として上気道感染症に引き続き、嘔吐、意識障害、けいれんなどの急性脳症の臨床症状を呈し、生化学的にはトランスアミナーゼの上昇、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖などが短期間に観察され、病態の中心には全身の急性ミトコンドリア機能不全が存在する。インフルエンザ脳炎・脳症におけるReye症候群の典型例は少ない。
【0047】
急性壊死性脳症は、乳幼児期に好発する急逝脳症で、多発性の浮腫性壊死性病変が、両側対称性に視床を中心に、大脳側脳室周囲白質、内包、被殻、脳幹、小脳などに認められる。髄液では細胞増多は認められず、蛋白がしばしば上昇する。血清トランスアミラーゼは上昇するが、アンモニア値は正常である。この病態は血流障害が起きていることが推定される。
【0048】
HSE症候群は、臨床症状としてショック、昏睡、痙攣、出血、腎不全などを示し、検査所見としてヘモグロビンの低下、血小板減少、PT(プロトロンビン時間)・PTT(部分トロンボプラスチン時間)・トロンビン時間の延長、フィブリノーゲン低下、FDP(フィブリン分解産物)上昇、血漿BUN(血漿中尿素窒素)・クレアチンの上昇、GOT(グルタミン酸オキザロ酢酸転移酵素)・GPT(グルタミン酸ピルビン酸転移酵素)上昇(アンモニア値は正常)、代謝性アシドーシスなどを示す。
【0049】
インフルエンザ脳炎・脳症としては、上記(1)〜(3)に該当しないウイルス性急性脳炎・脳症の病像を示す脳炎・脳症が多い。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により限定されるものではない。なお、以下の実施例で用いたラジカット(登録商標)は三菱ウェルファーマ株式会社が販売している「ラジカット(登録商標)注30mg」を使用した。
【0051】
実施例1:
[症例1]2歳9ヶ月、女児
主訴:けいれん重積
既往歴:けいれんなし
予防接種歴:本シーズンにインフルエンザの予防接種は施行せず。
家族歴:5歳の兄が1週間前にインフルエンザと思われる症状を呈していた。
【0052】
現病歴:第一日日の朝、1回嘔吐があり、昼から39.3℃の発熱がみられて食欲が低下した。夕方に近医を受診してインフルエンザと迅速診断され、抗生剤、アセトアミノフェン(以下、AA)の他、アマンタジンを処方された。20時頃、39.5℃の発熱がみられ、夕食後に内服したが、すぐに全部嘔吐した。その直後より強直性間代性のけいれんが始まった。救急車で当番医に搬送され、21時00分に到着後、ジアゼパム(以下、DZP)3.25mgを静注された。しかし、けいれんはおさまらず、22時10分、当院に転送された。
初診時現症:体重 11.5kg、体温38.2℃、けいれんはなし。意識レベルはJCSIII−200、胸部聴診上、異常なし。
【0053】
検査所見:血糖値が324mg/dlと高値である以外は、血液、髄液、頭部CTの各検査に異常を認めなかった。インフルエンザの迅速診断(インフルA・B−クイック「生研」、デンカ生研)はA、B型ともに陰性であった。
【0054】
経過:夕方に受診した近医での迅速診断の陽性判定を重視し、インフルエンザ脳炎・脳症を疑って治療を開始した。保護者にインフォームド・コンセントを得た上で、ザナミビルのネブライザー吸入とラジカット(登録商標)8ml(エダラボンとして12mg)を適当量の生理食塩水で希釈し点滴投与を施行した。また、持続点滴、アンピシリンの点滴投与、DZP坐薬の投与を行った。第二日目の3時30分に40.1℃を記録したが、入院後2回のAA坐薬の使用を経て、6時には37.8℃まで解熱した。意識レベルも急速に回復して、10時には普通に会話できる状態となった。このためエダラボンの投与は第2日目の9時の第2回目までで終了した。第3日目以降は平熱となり、第5日目に軽快退院となった。後に、入院時に採取した鼻汁中よりA型インフルエンザウイルス(H1N1)が分離同定された。
【0055】
実施例2:
[症例2]2歳7ヶ月,男児
主訴:けいれん重積
既往歴:けいれんなし
予防接種歴:本シーズンにインフルエンザの予防接種は施行せず。
家族歴:叔父に幼少時のけいれんと成人後のクモ膜下出血の既往あり。母は慢性好酸球性肺炎のため加療中。
【0056】
現病歴:第一日目より咳嗽あり、第二日目に近医を受診してテオフィリン、総合感冒薬(AAおよびサリチルアミドを配合)等を処方された。午後より最高38.5℃の発熱が見られ、夕方にAA坐薬を投与された。第三日目の7時頃、39.0℃の発熱、11時頃、奇声を発した後に強直性けいれんが始まった。11時30分に救急車で前医に搬送されたが、DZP6mgを静注してもけいれんが止まらず、12時20分、当院に転送された。
【0057】
初診時現症:体重13.8kg、体温39.9℃
全身性に小刻みで不規則なけいれんが持続。意識レベルはJCSIII−300
犬吠様咳嗽あり。胸部聴診上、呼吸音は湿性、心音は整で雑音なし。
【0058】
検査所見:インフルエンザの迅速診断はA型陽性、血液検査では、血糖値が314mg/dlで、軽度の肝機能障害とCPK(クレアチンホスホキナーゼ、以下同じ)の上昇も認められた。髄液中の細胞数の増多はなく、頭部CTにも異常を認めなかった。
【0059】
経過:来院直後にミダゾラム1.5mgを静注したところ、自転車こぎ様のけいれんとなり、さらに1mgを追加して鎮静した。諸検査後、インフルエンザ脳炎・脳症を疑って治療を開始した。保護者にインフォームド・コンセントを得た上で、ザナミビルのネブライザー吸入とラジカット(登録商標)10ml(エダラボンとして15mg)を適当量の生理食塩水で希釈し点滴投与を施行した。また、持続点滴、セファゾリンの点滴、DZP坐薬の挿肛に加えて、仮性クループの状態に対してメチルプレドニゾロン37.5mgを1回のみ点滴投与した。14時45分に39.0℃でAA坐薬を挿肛した後は、順調に解熱した。意識レベルも徐々に回復して、第4日目の朝には清明となった。このため、エダラボンの投与は第4日目までの計4回で終了した。第5日目に再び39℃台の発熱をみたが、全身状態ならびに意識レベルの悪化はなく、CRP(C反応性蛋白)も陰性であった。胸部単純X線写真上、気管支炎像を認め、これによる発熱と判断した。なお、第4日目の採血でCPKが11980IU/lと異常高値であり、血中ミオグロビンも670ng/mlと上昇していたことから、横紋筋融解症と診断した。CPK値はこの日をピークに漸減し、第11日目に255IU/lまで低下したことを確認して退院とした。後に、入院時に採取した鼻汁中よりA型インフルエンザウイルス(H1N1)が分離同定された。
【0060】
【発明の効果】
本発明の医薬は、インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のために有用である。特に、本発明の医薬はインフルエンザ脳炎・脳症患者の意識障害を改善させるのに有用である。

Claims (4)

  1. 下記式(I):
    Figure 2004143068
    (式中、Rは、水素原子、アリール基、炭素数1〜5のアルキル基又は総炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキル基を表し;Rは、水素原子、アリールオキシ基、アリールメルカプト基、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を表し;あるいは、R及びRは、共同して炭素数3〜5のアルキレン基を表し;Rは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、ベンジル基、ナフチル基、フェニル基、又は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、総炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜3のアルキルメルカプト基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、総炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、カルボキシル基、シアノ基、水酸基、ニトロ基、アミノ基及びアセトアミド基からなる群から選ばれる同一若しくは異なる1〜3個の置換基で置換されたフェニル基を表す。)
    で示されるピラゾロン誘導体若しくはその生理学的に許容される塩、又はそれらの水和物若しくは溶媒和物を有効成分として含む、インフルエンザ脳炎・脳症の予防及び/又は治療のための医薬。
  2. 式(I)で示されるピラゾロン誘導体が3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オンである請求項1に記載の医薬。
  3. インフルエンザ脳炎・脳症がA型インフルエンザ脳炎・脳症である、請求項1又は2に記載の医薬。
  4. 意識障害を改善するために使用する、請求項1から3の何れかに記載の医薬。
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