JP2004132390A - オートテンショナ - Google Patents

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Takeshi Saito
斉藤 猛
Kei Ito
伊藤 慶
Atsushi Someta
染田 厚
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Abstract

【課題】捻りコイルばね50の捻りトルクでもって回動部材30をベルト押圧方向に回動付勢する一方、捻りトルクの反力でもってコイル部51上の押圧部位51aによりスプリングサポート46の円筒部47を固定側のインサートベアリングに圧接するように押圧してその回動をダンピングするようにしたオートテンショナにおいて、自動車用エンジンの加振によるコイル部51の振動を抑え、そのような振動による異音の発生を低減し、さらには、共振による捻りコイルばね50の疲労破壊を未然に防止する。
【解決手段】円筒部47に、コイル部51上における押圧部位51aと、回動部材30のボス部31との当接部位51bとの間の部位51c,51cに接触してコイル部51の振動を減衰させる接触部60を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用エンジンの補器駆動用ベルトなどの伝動ベルトに対し、捻りコイルばねの捻りトルクでもって回動部材をベルト押圧方向に回動付勢する一方、上記捻りトルクの反力でもって回動部材の回動をダンピングするようにしたオートテンショナに関し、特に捻りコイルばねのコイル部の振動を低減する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のオートテンショナは、例えば、特許文献1に記載されており、このものでは、図6に示すように、捻りコイルばねaの捻りトルクでもって回動部材bをテンションプーリcが伝動ベルトを押圧する方向に回動付勢する一方、上記捻りトルクの反力でもってコイル部dによりダンピング部材であるスプリングサポートeの摺動部としての円筒部fを回動部材bのボス部gに圧接させるように押圧しておき、回動部材bの回動に伴って発生する摺動摩擦により該回動部材bの回動をダンピングするとともに、回動部材bの回動方向や回動位置に応じた捻りトルクの変化などにより、そのダンピング力を自動的に変化させるようになっている。
【0003】
その際に、回動部材bには、原理的に、テンションプーリcに加わる伝動ベルトからの反力Fhによる図6の時計回り方向のモーメントと、上記捻りトルクの反力Fsによる同図の反時計回り方向のモーメントとにより、同図の時計回り方向のモーメントを作用させる合力Frが加わる。したがって、その合力Frに夜モーメントにより固定部材hに対し回動部材bが傾く場合には、伝動ベルトに対するテンションプーリcのアライメントに狂いが生じるとされている。
【0004】
そこで、従来の場合には、図7にも示すように、合力Frがテンションプーリhからできるだけ離れた軸方向位置に加わって該合力Frによるモーメントのアーム長さが小さくなるように、円筒部fでは、該円筒部f上においてテンションプーリcから最も離れた軸方向位置に位置する部位が、他の部位よりも外径の大きい大径部iとされており、このことで、コイル部dにおける固定タング側(同図の下側)の1巻き目部分のみが円筒部fを押圧するようになされている。
【0005】
【特許文献1】
特公昭62−2182号公報(第7頁、第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のオートテンショナでは、自動車用エンジンなどの加振源の振動により捻りコイルばねaのコイル部cが加振されて振動したときに、その振動がなかなか減衰せず、このために、異音が発生するのみならず、その振動数がコイル部cの固有振動数に合致して共振したときには、捻りコイルばねaの疲労破壊を招く虞れもある。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、捻りコイルばねの捻りトルクでもって回動部材をベルト押圧方向に回動付勢する一方、捻りトルクの反力でもって捻りコイルばねのコイル部によりダンピング部材の摺動部を回動部材のボス部に圧接させるように押圧して回動部材の回動をダンピングするようにしたオートテンショナにおいて、加振源の振動による捻りコイルばねのコイル部の振動を減衰させることができるようにし、もって、そのような振動による異音の発生や、その振動数がばねの固有振動数に合致して共振することによる捻りコイルばねの疲労破壊を抑えられるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、本発明では、捻りコイルばねの捻りトルクが小さくて済むなど、モーメントによる回動部材の傾きが少ない場合や、回動部材が多少傾いても支障のない場合などに、捻りコイルばねのコイル部における固定タング側の1巻き目部分以外の巻き部分もダンピング部材の円筒部に接触させ、この接触により、コイル部の振動を減衰させるようにした。
【0009】
具体的には、請求項1の発明では、軸部を有していて、固定体に固定される固定部材と、この固定部材の軸部上に回動可能に外嵌合されたボス部を有するとともに、伝動ベルトを押圧するベルト押圧部を有していて、ボス部において固定部材に回動可能に支持された回動部材と、コイル部が回動部材のボス部上に遊嵌されていて、捻りトルクでもって固定部材に対し回動部材をベルト押圧部が伝動ベルトを押圧する方向に回動付勢するように一端が固定部材側に係止されている一方、他端が回動部材側に係止されかつコイル部上の部位を回動部材に当接させた捻りコイルばねと、この捻りコイルばねの捻りトルクの反力でもってコイル部における上記一端側の1巻き目部分上の押圧部位に半径方向内方に押圧されて回動部材のボス部に摺動可能に圧接するようにコイル部およびボス部間に配置された摺動部を有していて、固定部材側に回動不能に固定されたダンピング部材とを備えたオートテンショナを前提としている。
【0010】
そして、上記捻りコイルばねのコイル部上における押圧部位と、該コイル部上における回動部材との当接部位との間のコイル部上の部位に接触する接触部を備えるようにする。尚、接触部が接触するコイル部上の部位の数は、1つ以上とする。
【0011】
上記の構成において、捻りコイルばねのコイル部上の押圧部位は、捻りトルクの反力でもって、ダンピング部材の摺動部を押圧し、該押圧された摺動部の部位を回動部材のボス部に圧接させ、これにより、回動部材の回動がダンピングされる。そして、自動車用エンジンなどの加振源により、捻りコイルばねのコイル部が加振されて振動するとき、コイル部上におけるダンピング部材の摺動部に対する押圧部位と、コイル部上における回動部材との当接部位との間のコイル部上の部位には、接触部が接触しており、この接触により、コイル部の上記振動は減衰される。よって、捻りコイルばねが加振源の振動に加振されることによる異音の発生が抑えられるとともに、捻りコイルばねの振動が固有振動数と合致して共振することによる疲労破壊などの不具合が未然に防止される。
【0012】
請求項2の発明では、上記請求項1の発明において、接触部は、該接触部が接触するコイル部上の被接触部位の軸方向および周方向の摺動を許容するように形成された接触面を有しかつ上記被接触部位との間に上記摺動に伴う摩擦抵抗を発生するダンピング材からなるものとする。
【0013】
上記の構成において、捻りコイルばねは、回動部材の回動時に、コイル部上の各部位を軸方向および周方向に変位させるように作動する。したがって、接触部が接触するコイル部上の被接触部位の軸方向および周方向の変位が許容されない場合には、捻りコイルばねの作動は損なわれることになる。このとき、接触部は、被接触部位の軸方向および周方向の摺動を許容するので、回動部材の回動時に、コイルばねの作動が大きく損なわれるということはない。また、接触部は、上記の摺動に伴い、被接触部位との間に摩擦抵抗を発生し、これにより、コイル部の振動を減衰させる。よって、回動部材の回動時の捻りコイルばねの作動を大きく損なくことなく、コイル部の振動が低減される。
【0014】
請求項3の発明では、上記請求項2の発明において、ダンピング部材の摺動部が、軸方向において外径が漸次変化する断面略テーパ状の外周面を有する筒形状をなしていて固定部材の軸部上に外嵌合されている場合に、接触部は、その摺動部の一部により構成されているものとする。
【0015】
上記の構成において、接触部の接触面は、軸方向においては略直線状であり、周方向においては円弧状であるので、捻りコイルばねの被接触部位は、接触部に対し、軸方向および周方向に円滑に摺動する。また、摺動部はダンピング材からなっているので、上記の摺動に伴い、被接触部位と接触部との間には摩擦抵抗が発生する。よって、部品点数の増大を招くことなく、請求項2の発明での作用が営まれる。
【0016】
請求項4の発明では、上記請求項2の発明において、捻りコイルばねのコイル部上の押圧部位に半径方向に対応する摺動部の軸方向における部位が、全周に亘って半径方向外方に膨出するように設けられた大径部とされている場合に、上記の大径部は、コイル部上における回動部材との当接部位の側に軸方向において延設されているものとする。その上で、接触部は、その大径部の延設部分により構成されているものとする。
【0017】
上記の構成において、接触部は、ダンピング部材の摺動部における大径部が回動部材に対するコイル部上の接触部の側に軸方向において延設されており、その延設部分が接触部としての機能を営むので、大径部を延設するという僅かな設計変更により接触部が得られ、よって、請求項3の発明での作用が具体的に営まれる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0019】
図2および図3は、本発明の実施形態に係るオートテンショナの全体構成を示しており、このオートテンショナは、自動車用エンジンのベルト式補器駆動装置において、補器駆動用の伝動ベルトBの張力を略一定に維持するために使用される。
【0020】
このオートテンショナは、自動車用エンジンに固定される固定部材10と、この固定部材10に回動可能に支持された回動部材30とを備えている。
【0021】
上記の固定部材10は、エンジンのテンショナ取付面に対し直交する方向(図3の上下方向)に延びるように配置される軸部11と、この軸部11の一方(同図の下方)の端部(以下、下端部という)の外周に半径方向に突出するように周設されたフランジ部12と、このフランジ部12上に軸部11を取り囲むように立設された周壁13とを有する。フランジ部12の外周には、図示は省略するが、複数の取付片が半径方向外方に向かって突出するように設けられており、各取付片には、該取付片を軸部11の延びる方向(以下、軸方向という)に貫通するボルト孔が設けられている。これらのボルト孔は、オートテンショナを自動車用エンジンに取り付ける際のボルトを通すために使用される。さらに、周壁13におけるフランジ部12の近傍には、該周壁13を半径方向に貫通する図外の固定側係止孔が設けられている。
【0022】
上記軸部11の外周は、該軸部11の他方(図3の上方)の端部(以下、上端部という)に向かって外径が漸次小さくなる断面テーパ状に形成されており、このテーパ状の外周には、略軸方向に延びる図外の凹溝が設けられている。この軸部11上には、樹脂材からなる略円筒状のインサートベアリング14が外嵌合されている。インサートベアリング14の内周は、軸部11の外周の場合と略同じテーパ角度の断面テーパ状に形成されている。この内周には、軸方向に延びる図外の凸条が設けられており、この凸条が軸部11の上記凹溝内に係入していることで、軸部11に対するインサートベアリング14の回り止めがなされている。インサートベアリング14の外周は、内周の場合と略同じテーパ角度の断面テーパ状に形成されている。
【0023】
一方、上記の回動部材30は、固定部材10の軸部11上にインサートベアリング14を介して外嵌合された略円筒状のボス部31と、このボス部31の上端部の外周に半径方向外方に向かって突出するように設けられたフランジ部32と、このフランジ部32の周縁上に、固定部材10の周壁13に相対向するように立設された周壁33と、フランジ部32の外周から半径方向外方に向かって延びるように設けられたアーム34とを有する。また、周壁33におけるフランジ部32の近傍部位には、該周壁33を半径方向に貫通する図外の回動側係止孔が設けられている。
【0024】
上記回動部材30のボス部31は、その内周がインサートベアリング14の外周の場合と略同じテーパ角度の断面テーパ状に形成されていて、インサートベアリング14を介して固定部材10の軸部11上に外嵌合しており、これにより、インサートベアリング14の外周面に対し、ボス部31の内周面が軸心回りに回動可能に摺接するようになっている。尚、固定部材10の軸部11は、回動部材30のボス部31を貫通しており、その上端には、円板状のフロントプレート36が回動不能に取り付けられている。
【0025】
上記回動部材30のフランジ部32の上面には、回動軸心と同心状の円形凹部38が凹設されている。この円形凹部38内には、該円形凹部38の底面に摺接可能な樹脂製の平板材からなるスラストワッシャ39が配置されており、このスラストワッシャ39は、回動部材30とフロントプレート36との間に挟まれている。
【0026】
上記回動部材30のアーム34の先端には、回動軸心に平行に延びるボルト取付孔40が設けられている。このボルト取付孔40には、内輪および外輪を有してなるベアリング41の上記内輪をアーム34に固定するためのボルト42が挿通されており、その軸部先端にはナット43が螺着されている。このベアリング41の外輪には、伝動ベルトBを押圧するベルト押圧部としてのテンションプーリ44が回転一体に外嵌合されている。また、ベアリング41とボルト42の頭部との間には、ベアリング41内にダストが侵入するのを防止するように円板状のダストシール45が配置されている。
【0027】
上記の回動部材30におけるボス部31と周壁33との間には、樹脂材からなるダンピング部材としてのスプリングサポート46が配置されている。このスプリングサポート46は、回動部材30のボス部31上に外嵌合するように配置された略円筒状をなす摺動部としての円筒部47と、この円筒部47の下端部外周に半径方向外方に向かって突出するように周設されていて、固定部材10のフランジ部12上に配置された鍔部48とからなっている。円筒部47の内周は、ボス部31の外周と略同じテーパ角度を持つ断面テーパ状に形成されていて、該ボス部31の外周面に摺接可能とされている。また、円筒部47における鍔部48の近傍部位は、他の部位よりも外径の大きい大径部49とされている。
【0028】
上記スプリングサポート46の鍔部48上には、固定部材10に対し回動部材30をテンションプーリ44が伝動ベルトBを押圧する方向に常時付勢する捻りコイルばね50が配置されている。この捻りコイルばね50のコイル部51は、左巻きにされていて、スプリングサポート46の円筒部47上に遊嵌状態に配置されている。捻りコイルばね50の固定側および回動側の2つのタング52,53は、それぞれコイル部51から半径方向外方に向かって突出するように設けられている。そして、固定側タング52は固定側係止孔に係止されており、回動側タング53は回動側係止孔に係止されている。
【0029】
この捻りコイルばね50は、コイル部51が縮径する方向に捻られて固定部材10および回動部材30間に介装されており、このことで、コイル部51が拡径する方向の捻りトルクでもって回動部材30をベルト押圧方向に付勢するとともに、その捻りトルクの反力でもって、コイル部51の下端側の1巻き目における固定側タング52から巻き方向に略90°だけ離れた部位が、押圧部位51aとなって、スプリングサポート46の円筒部47における大径部49を半径方向内方に押圧し、この押圧された円筒部47の部位と、インサートベアリング14との間に回動部材30のボス部31を挟圧するようになされている。尚、回動側タング53の側においては、コイル部51の上端側の1巻き目における回動側タング53から巻き方向に略90°だけ離れた部位が、当接部位51bとなって、回動部材30のボス部31に当接するようになされている。また、捻りコイルばね50は、軸方向に圧縮されており、このことで、回動部材30のフランジ部32を介して円形凹部38の底面をスラストワッシャ39に圧接させるようになされている。
【0030】
そして、本実施形態では、図1に模式的に示すように、上記捻りコイルばね50のコイル部51上における押圧部位51aと当接部位51bとの間の部位に接触する接触部60が備えられている。
【0031】
具体的には、スプリングサポート46の円筒部47における大径部49は、図1に模式的に示すように、コイル部51における下端から第3番目の巻き部分に対応する軸方向位置まで延設されており、この延設部分により、コイル部51上における押圧部位51aおよび当接部位51b間の2箇所の部位51c,51c(以下、被接触部位という)に接触する接触部60が構成されている。
【0032】
ここで、上記のように構成されたオートテンショナにおける接触部60の作用について説明する。
【0033】
上記のオートテンショナにおいて、捻りコイルばね50のコイル部51上の押圧部位51aは、捻りトルクの反力でもって、スプリングサポート46の円筒部47における周方向の部位を押圧し、該押圧された円筒部47の部位を回動部材30のボス部31に圧接させ、これにより、回動部材30の回動がダンピングされる。そして、自動車用エンジンの振動により、捻りコイルばね50のコイル部51が加振されて振動するとき、コイル部51上におけるスプリングサポート46の円筒部47に対する押圧部位51aと、コイル部51上における回動部材30のボス部31との当接部位51bとの間のコイル部51上の2箇所の被接触部位51c,51cには、接触部60が接触しており、この接触により、コイル部51の上記振動は減衰される。よって、捻りコイルばね50が自動車用エンジンの振動に加振されることによる異音の発生が抑えられるとともに、捻りコイルばね50の振動が固有振動数と合致して共振することによる疲労破壊などの不具合が未然に防止される。
【0034】
また、上記の捻りコイルばね50は、回動部材30の回動時に、コイル部51上の各部位を軸方向および周方向に変位させるように作動する。したがって、接触部60が接触するコイル部51上の各被接触部位51cの軸方向および周方向の変位が許容されない場合には、捻りコイルばね50の作動は損なわれることになる。このとき、接触部60は、各被接触部位51cの軸方向および周方向の摺動を許容するので、回動部材30の回動時に、捻りコイルばね50の作動が大きく損なわれるということはない。また、接触部60は、上記の摺動に伴い、各被接触部位51cとの間に摩擦抵抗を発生し、これにより、コイル部51の振動を減衰させる。よって、回動部材30の回動時の捻りコイルばね50の作動を大きく損なうことはない。
【0035】
また、上記の接触部60は、ダンピング材からなるスプリングサポート46の円筒部47の一部により構成されているので、接触部60を得るための新たな部品が不要であり、よって、部品点数の増大を招かない。
【0036】
さらに、上記の接触部60は、スプリングサポート46の円筒部47における大径部49の延設部分により構成されるので、大径部49を延設するという僅かな設計変更で済み、よって、接触部60を新たに設けることに伴うオートテンショナの大幅な設計変更を回避することができる。
【0037】
したがって、本実施形態によれば、固定側タング52および回動側タング53がそれぞれ固定部材10および回動部材30に係止された捻りコイルばね50の捻りトルクにより回動部材30をベルト押圧方向に回動付勢する一方、上記捻りトルクの反力でもってコイル部51の押圧部位51aがスプリングサポート46の円筒部47を回動部材30のボス部31に圧接させるように押圧することで回動部材30の回動をダンピングするようにしたオートテンショナにおいて、コイル部51の押圧部位51aと、コイル部51上における回動部材30のボス部31に対する当接部位51bとの間のコイル部51上の部位51c,51cに接触部60を接触させてコイル部51の振動を減衰させることができるので、捻りコイルばね50が自動車用エンジンの振動に加振されることによる異音の発生を抑えることができるのみならず、捻りコイルばね50の振動が固有振動数と合致して共振することによる疲労破壊などの不具合を未然に防止することができる。
【0038】
また、上記の接触部60が接触するコイル部51上の各被接触部位51cを、該接触部60上において軸方向および周方向に摺動させることができるので、回動部材30の回動時の捻りコイルばね50の作動を大きく損なうことなく、捻りコイルばね50の振動を低減することができる。
【0039】
また、上記の接触部60を、スプリングサポート46の円筒部47の一部により接触部60を得ることができるので、部品点数の増大を招くことなく、捻りコイルばね50の振動を低減することができる。
【0040】
さらに、上記スプリングサポート46の円筒部47における大径部49の延設部分により、接触部60を得ることができるので、大幅な設計変更を伴うことなく、捻りコイルばね50の振動を低減することができる。
【0041】
尚、上記の実施形態では、スプリングサポート46の円筒部47の大径部49を、捻りコイルばね50のコイル部51における下端から第3番目の巻き部分に対応する軸方向位置まで延設し、この延設部分により接触部60を構成するようにしているが、図4および図5に示すように、捻りコイルばね50のコイル部51における固定側タング側の端部(同各図の下端部)から第2番目の巻き部分に対応する軸方向位置まで延設し、この延設部分により接触部60を構成するようにしてもよい。
【0042】
また、上記の実施形態では、スプリングサポート46の摺動部を、円筒部47としているが、摺動部の形状としては、捻りコイルばね50のコイル部51の押圧部位51aに押圧されて回動部材30のボス部31に圧接するという機能を果たすことができるものであれば特に限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、一端が固定部材側に、また他端が回動部材側にそれぞれ係止された捻りコイルばねの捻りトルクにより回動部材をベルト押圧方向に回動付勢する一方、捻りトルクの反力によりコイル部がダンピング部材の摺動部を回動部材のボス部に圧接させるように押圧することで回動部材の回動をダンピングするようにしたオートテンショナにおいて、摺動部に対するコイル部上の押圧部位と、コイル部上の回動部材との当接部位との間のコイル部上の部位に、接触部を接触させてコイル部の振動を減衰させることができるので、捻りコイルばねのコイル部が自動車用エンジンの振動に加振されることによる異音の発生を抑えることができるのみならず、コイル部の振動が固有振動数と合致して共振することによる捻りコイルばねの疲労破壊などの不具合を未然に防止することができる。
【0044】
請求項2の発明によれば、接触部が接触するコイル部上の被接触部位を、該接触部上において軸方向および周方向に摺動させることができるので、回動部材の回動時の捻りコイルばねの作動を大きく損なうことなく、上記請求項1の発明による効果を得ることができる。
【0045】
請求項3の発明によれば、ダンピング部材の摺動部が、断面略テーパ状の外周面を有する筒形状をなしていて固定部材の軸部上に外嵌合されるものである場合に、接触部がダンピング部材の摺動部の一部からなっているので、部品点数の増大を招くことなく、上記請求項2の発明による効果を得ることができる。
【0046】
請求項4の発明によれば、上記コイル部の押圧部位に対応する摺動部の軸方向における部位が大径部とされている場合に、その大径部の軸方向における延設部分により接触部を得ることができるので、大幅な設計変更を伴うことなく、上記請求項3の発明による効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るオートテンショナの要部を模式的に示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るオートテンショナの全体構成を示す平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係るオートテンショナの全体構成を示す図3相当図である。
【図5】オートテンショナの要部を模式的に示す図1相当図である。
【図6】従来のオートテンショナの全体構成を示す図3相当図である。
【図7】オートテンショナの要部を模式的に示す図1相当図である。
【符号の説明】
10 固定部材
11 軸部
30 回動部材
31 ボス部
44 テンションプーリ(ベルト押圧部)
47 スプリングサポート(ダンピング部材)
47 円筒部(摺動部)
49 大径部
50 捻りコイルばね
51 コイル部
51a 押圧部位
51b 当接部位
51c 被接触部位
52 固定側タング(一端)
53 回動側タング(他端)
60 接触部
B 伝動ベルト

Claims (4)

  1. 軸部を有し、固定体に固定される固定部材と、
    上記固定部材の軸部上に回動可能に外嵌合されたボス部と、伝動ベルトを押圧するベルト押圧部とを有し、上記ボス部において上記固定部材に回動可能に支持された回動部材と、
    コイル部が上記回動部材のボス部上に遊嵌され、捻りトルクでもって上記固定部材に対し回動部材を上記ベルト押圧部が伝動ベルトを押圧する方向に回動付勢するように一端が固定部材側に係止されている一方、他端が回動部材側に係止されかつ上記コイル部上の部位を上記回動部材に当接させた捻りコイルばねと、
    上記捻りコイルばねの捻りトルクの反力でもって上記コイル部における上記一端側の1巻き目部分上の押圧部位に半径方向内方に押圧されて上記回動部材のボス部に摺動可能に圧接するように上記コイル部およびボス部間に配置された摺動部を有し、固定部材側に回動不能に固定されたダンピング部材とを備えたオートテンショナであって、
    上記捻りコイルばねのコイル部上における上記押圧部位と、該コイル部上における上記回動部材との当接部位との間のコイル部上の部位に接触する接触部を備えている
    ことを特徴とするオートテンショナ。
  2. 請求項1記載のオートテンショナにおいて、
    接触部は、該接触部が接触するコイル部上の被接触部位の軸方向および周方向の摺動を許容するように形成された接触面を有しかつ上記被接触部位との間に上記摺動に伴う摩擦抵抗を発生するダンピング材からなる
    ことを特徴とするオートテンショナ。
  3. 請求項2記載のオートテンショナにおいて、
    ダンピング部材の摺動部は、軸方向において外径が漸次変化する断面略テーパ状の外周面を有する筒形状をなしていて固定部材の軸部上に外嵌合され、
    接触部は、上記摺動部の一部により構成されている
    ことを特徴とするオートテンショナ。
  4. 請求項3記載のオートテンショナにおいて、
    捻りコイルばねのコイル部上の押圧部位に半径方向に対応する摺動部の軸方向における部位は、全周に亘って半径方向外方に膨出するように設けられた大径部とされ、
    上記大径部は、上記コイル部上における回動部材との当接部位の側に軸方向において延設され、
    接触部は、上記大径部の延設部分により構成されている
    ことを特徴とするオートテンショナ。
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