JP2004126709A - 製造工程のスケジューリング方法及びその装置、製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オーダの属性で定義された生産指標を考慮して各工程の着工計画を立てて、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ること。
【解決手段】生産オーダを取り込み、この生産オーダの属性である品種に対するリードタイムLTと仕掛かり制限値とから成る生産指標データを取得し、ローディングルールを選択し、この選択されたローディングルールに従い、着工可能なオーダについてリードタイムLTに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行い、かつ割り付けた工程が仕掛かり制限値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】生産オーダを取り込み、この生産オーダの属性である品種に対するリードタイムLTと仕掛かり制限値とから成る生産指標データを取得し、ローディングルールを選択し、この選択されたローディングルールに従い、着工可能なオーダについてリードタイムLTに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行い、かつ割り付けた工程が仕掛かり制限値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョプショップ型の製造工程のスケジューリングを行う製造工程のスケジューリング方法及びその装置、並びにこれら方法及び装置により得られたスケジューリング結果に従って製品を製造する製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製品を製造するのに際し、ジョプショップ型の製造工程のスケジューリングが行なわれる。このスケジューリングは、フォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングなどのディスパッチングルールにより立てられる。フォワードスケジューリングは、初工程から順に時間が経過する方向へ工程を割り付け、バックワードスケジューリングは、最終工程から初工程の順に時間を溯る方向へ工程を割り付ける。
【0003】
このディスパッチングは、工程において作成される作業計画や作業指示などの工程管理を行うもので、作業割付けから作業完了までの作業表を作成する。このディスパッチングにより納期管理、能力管理を適切に行うことで稼働率が向上する。
【0004】
実際のジョプショップ型の工程のスケジューリングでは、オーダに優先度を付け、フォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングなどのディスパッチングルールにより工程の着工計画を立てている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、作業の割付け時には、割付け条件に加え、設備や作業員等の製造資源の能力と工数等の割り付け負荷としか考慮していない。このため、製造資源に空き能力が十分にあれば、リードタイムは短くなるが、製造資源に空き能力がなければ、着工工程が多くなるにつれて各工程間の仕掛かり数が増加し、リードタイムは長くなる。
【0006】
例えば、図11に示すように各工程a、b、cからなる製造工程において、工程aでの工数が1時間、工程bでの工数が2時間、工程cでの工数が6時間であるとすると、各工程a、bでは加工作業が順調に進み、これら工程a、b間の仕掛かり数(以下、工程bの仕掛かり数と称する)Saも少ないが、工程cでは工数が大きいために、工程cの仕掛かり数Sbが増加する。この結果、各工程a、bでは作業が順調に進んでも、工程cで加工作業されるまでに時間がかかり、結果としてリードタイムLTが長くなる。
【0007】
従って、スケジューリング結果は、必ずしも適正であるとは言えず、着工計画を見直す必要がある。
【0008】
そこで本発明は、オーダの属性で定義された生産指標を考慮して各工程の着工計画を立てて、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ることができる製造工程のスケジューリング方法及びその装置、並びにこれら方法及び装置により立てられたスケジューリング結果に従って製品を製造できる製品の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生産オーダを取り込むオーダ取込工程と、生産オーダの属性である品種に対する複数の指標値を有する生産指標データを取得する生産指標取得工程と、ローディングルールを選択するルール選択工程と、この選択されたローディングルールに従い、生産オーダのうち着工可能なオーダについて一方の指標値に切迫しているオーダを優先して工程の割付けを行い、かつ割り付けた工程が他方の指標値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を報知するローディング工程とを有することを特徴とする製造工程のスケジューリング方法である。
【0010】
本発明の製造工程のスケジューリング方法において、生産指標データは、指標値として品種別のリードタイムと、工程毎の仕掛かり制限値とを有する。
【0011】
本発明の製造工程のスケジューリング方法において、ローディング工程は、着工可能なオーダについてリードタイムに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行う。
【0012】
本発明の製造工程のスケジューリング方法において、ローディング工程は、リードタイム切迫度の小さい順に優先して割り付けられた工程の仕掛かり数が仕掛かり制限値内であるか否かを判断し、仕掛かり制限値内であれば工程への製造資源の割付けを行う。
【0013】
本発明の製造工程のスケジューリング方法において、リードタイム切迫度は、リードタイムから残工程の工数計と割付け済み工程の工期との差から得られる。
【0014】
本発明の製造工程のスケジューリング方法は、スケジューリング結果から生産指標データを遵守できないオーダについては未計画データとして生産データを更新し、又は生産指標データを遵守するオーダについては既計画データとしてローディング工程に渡し、ローディングルールを変更して繰り返しローディングする工程を有する。
【0015】
本発明は、生産オーダを取り込む手段と、生産オーダの属性である品種に対する少なくともリードタイムと工程毎の仕掛かり制限値とから成る生産指標データを記憶する生産指標データベースと、生産オーダの工程データ及び工程での製造能力データを記憶する製造データベースと、生産オーダの属性である品種に対する生産指標データを生産指標データベースから取得する生産指標取得手段と、入力指示されたローディングルールを選択するルール選択手段と、このルール選択手段により選択されたローディングルールに従い、生産オーダのうち着工可能なオーダについてリードタイムに切迫しているオーダを優先して工程の割付けを行い、かつ割り付けた工程が仕掛かり制限値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を報知するローディング手段とを具備したことを特徴とする製造工程のスケジューリング装置である。
【0016】
本発明の製造工程のスケジューリング装置において、ローディング手段は、着工可能なオーダについてリードタイムに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行い、かつリードタイム切迫度の小さい順に優先して割り付けられた工程の仕掛かり数が仕掛かり制限値内であるか否かを判断し、仕掛かり制限値内であれば工程への製造資源の割付けを行う。
【0017】
本発明の製造工程のスケジューリング装置は、スケジューリング結果から生産指標データを遵守できないオーダについては未計画データとして生産データを更新し、又は生産指標データを遵守するオーダについては既計画データとしてローディング手段に渡し、ローディングルールを変更して繰り返しローディングする手段を備えた。
【0018】
本発明は、上記製造工程のスケジューリング方法、又は上記製造工程のスケジューリング装置により工程に製造資源を割り付けたスケジューリング結果に基づいて各品種の製造を行うことを特徴とする製品の製造方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は板金加工等の製造工程のスケジューリング装置の構成図である。オーダ取り込み部1には、生産オーダデータベース2が接続されている。この生産オーダデータベース2には、図2に示すような生産オーダデータ、すなわちオーダ番号(例えばA00001)、品種(例えばA、B、Cなど)、数量(例えば1個)、着工日(例えば品種Aの02年1月10日)、納期(例えば品種Cの02年1月25日)及び計画対象(イエス:Y、ノー:N)の各データが記憶されている。このうち計画対象が(イエス:Y)であれば、当該計画対象のオーダ番号がスケジュール対象であることを示し、(ノー:N)であれば、当該計画対象のオーダ番号がスケジュール対象でないことを示す。
【0021】
オーダ取り込み部1は、生産オーダデータベース2に記憶されている生産オーダデータを検索し、図2に示すように生産オーダデータのうちスケジュール対象であるオーダ番号の品種、すなわち計画対象が(イエス:Y)であるスケジュール対象であるオーダ番号をローディングの計画オーダとして抽出する。
【0022】
生産指標取得部3には、生産指標データベース4及び製造データベース5が接続されている。生産指標データベース4には、図3に示すように品種で管理されるリードタイムLTと、工程で管理される仕掛かり制限値とが記憶されている。リードタイムLTは、各品種(例えばA、B、Cなど)ごとに記憶されている。仕掛かり制限値は、工程(例えば、抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装、タップ、ネジ締めなど)別に記憶されている。
【0023】
製造データベース5は、工程フローテーブル6及び製造能力テーブル7を有する。工程フローテーブル6には、図3に示すように各品種(例えばA、B、Cなど)ごとにその工程順、工程、工数が記憶されている。例えば品種Aでは、工程順に抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装が記憶され、これら工程の工数(2、1、1、1、0.5)が記憶されている。
【0024】
製造能力テーブル7には、製造資源(例えば設備、作業員)の能力を定義する各データが記憶されており、例えば図4に示すように稼動計画データ、カレンダデータ及びリソース割付けデータが記憶されている。稼動計画データは、製造資源(例えば設備名MC、BF、BDなど)の稼動可能な時間帯と数量とを定義しており、具体的には製造資源、台数、稼動時間(from−to形式、:例えば8:30−17:00)の各データを有する。
【0025】
カレンダデータは、製造資源の稼動可能な日を定義しており、具体的には製造資源、稼働日を有する。
【0026】
リソース割付けデータは、工程へ割り付けることができる製造資源を定義しており、具体的には工程、製造資源を有する。
【0027】
生産指標取得部3は、オーダ取り込み部1により抽出された計画オーダを受け取り、図3に示すように計画オーダの品種に基づいて生産指標データベース4から当該品種のリードタイムLTを取得し、かつ工程フローテーブル6から計画オーダの工程を取得し、この工程に基づいて生産指標データベース4から当該工程の仕掛かり制限値を取得し、この結果、例えば各品種(例えばA、B、Cなど)毎のリードタイムLTと各工程(抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装など)毎の仕掛かり制限値とからなる生産指標取得データを作成する。
【0028】
ローディングルール選択部8は、ローディングルールとして図5に示すように例えばフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングを選択するもので、これらスケジリングは具体的にキーボードやマウスの操作により選択指示される。フォワードスケジューリングは、初工程から順に時間が経過する方向へ工程を割り付け、バックワードスケジューリングは、最終工程から初工程の順に時間を溯る方向へ工程を割り付ける。
【0029】
ローディング部9は、ローディングルール選択部8により選択されたフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングに従い、かつ生産指標取得部3により取得された生産指標取得データ、すなわち図3に示す各品種(例えばA、B、Cなど)毎のリードタイムLTと各工程(抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装など)毎の仕掛かり制限値を受け取り、生産オーダのうち着工可能なオーダについてリードタイムLTに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付け、かつこれらリードタイム切迫度の小さい順に優先して割り付けられた工程の仕掛かり数が仕掛かり制限値内であるか否かを判断し、仕掛かり制限値内であれば工程への製造資源の割付けを行う。
【0030】
ここで、リードタイム切迫度は、次式(1)に示すようにリードタイムLTから残工程の工数計と割付け済み工程の工期との差から求める。
【0031】
リードタイム切迫度=LT−残工程の工数計−割付け済み工程の工期
…(1)
割付け済み工程の工期は、既に割り付けを行った工程の工期であり、残工程の工数計はこれから割り付けられる各工程の各工数を合わせた工数である。従って、リードタイム切迫度は、急いで作業をしなければならないオーダ、緊急に作業しなければならないオーダを表わす。
【0032】
スケジューリング結果出力部10は、ローディング部9により各工程への製造資源の割付けを行ったスケジューリング結果を例えば表示出力、プリントアウトする。
【0033】
又、スケジューリング結果出力部10は、ローディング部9でのローディング結果として生産指標データを遵守するオーダ、すなわちリードタイムLTを越えないオーダについては計画データとして出力し、かつ生産指標データを遵守できないオーダ、すなわちリードタイムLTを越えたオーダについては工程への割付けを外して未計画データとして出力する。
【0034】
このうち計画データは、計画データベース11に記憶される。そして、この計画データは、既に計画済みの計画データとして既計画データベース12に記憶され、当該既計画データを更新する。
【0035】
未計画データは、未計画オーダデータベース13に記憶される。そして、この未計画オーダは、生産オーダデータベース2に記憶され、生産オーダを更新する。これにより、更新された生産オーダを用い、ローディングルールが変更され、再度ローディングが繰り返される。
【0036】
次に、上記の如く構成された装置の動作について説明する。
【0037】
スケジューリングを行う行う現時点を例えば2002年1月10日午前0:00とする。
【0038】
先ず、オーダ取り込み部1は、生産オーダデータベース2に記憶されている生産オーダデータを検索し、図2に示すように生産オーダデータのうちスケジュール対象であるオーダ番号の品種、すなわち計画対象が(イエス:Y)であるスケジュール対象であるオーダ番号をローディングの計画オーダとして抽出する。ここでは、例えばオーダ番号「A00001」「B00100」…「C99999」が抽出される。
【0039】
次に、生産指標取得部3は、オーダ取り込み部1により抽出された計画オーダを受け取り、図3に示すように計画オーダの品種(例えばA、B、C、D)に基づいて生産指標データベース4から当該品種(例えばA、B、C、D)のリードタイムLT(例えば8、9、6、3)を取得する。
【0040】
これと共に、生産指標取得部3は、工程フローテーブル6から計画オーダの工程(例えば抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装)を取得し、この工程に基づいて生産指標データベース4から当該工程の仕掛かり制限値(例えば2、2、2、1、1)を取得する。
【0041】
この結果、生産指標取得部3は、例えば各品種(例えばA、B、C、D)毎のリードタイムLTと各工程(例えば抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装)毎の仕掛かり制限値(例えば2、2、2、1、1)とからなる生産指標取得データを取得する。
【0042】
次に、ローディングルール選択部8は、ローディングルールとして図5に示すように例えばフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングを選択する。この場合、フォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングは、オペレータによってキーボード又はマウスの操作により選択指示されるので、ローディングルール選択部8は、当該キーボード又はマウスの操作を受けてフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングを選択する。
【0043】
次に、ローディング部9は、図6に示すローディングフローチャートに従い、スケジュール対象であるオーダ番号について、図3に示す製造データベース5の工程フローテーブル6に記憶されている各品種(例えばA、B、Cなど)ごとにその工程順、工程、工数に基づいて工程の工数を負荷とし、図4に示す製造データベース5の製造能力テーブル7に記憶されているリソース割付けデータで定義されている製造資源へ割り付ける。
【0044】
具体的に説明すると、ローディング部9は、ステップ#1において、既に計画済みのオーダがあるか否かを既計画データベース12を検索する。
【0045】
この検索の結果、既に計画済みのオーダがあれば、ローディング部9は、ステップ#2に移り、既計画データベース12から既計画データを取得する。そして、ローディング部9は、図7に示すようにローディング時点がn−1工程の完工から次のn工程の着工の間にある場合、これら工程n−1、n間の仕掛かり数Snをn工程内の仕掛かり数Snとして加算する。
【0046】
次に、ローディング部9は、ステップ#3において、オーダ取り込み部1により抽出された計画オーダについて、着工日又は完工日のいずれかが未設定の場合に次式により納期、着工日を算出する。
【0047】
着工日が指定されているときには、納期を算出する。
【0048】
納期=着工日+リードタイムLT …(2)
納期が指定されているときには、着工日を算出する
着工日=納期−リードタイムLT …(3)
次に、ローディング部9は、ステップ#4において、ローディングルール選択部8により選択されたローディングルールがフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングであるかを判断し、ローディングを開始する現時点を設定する。
【0049】
この判断の結果、フォワードスケジューリングが選択されていれば、ローディング部9は、ステップ#5に移り、全計画オーダの着工日の最早日をローディング開始する現時点に設定する。なお、全計画オーダの着工日は、最早日から最遅日までの数日間で設定可能であるが、ここでは最早日に設定する。
【0050】
バックワードスケジューリングが選択されていれば、ローディング部9は、ステップ#6に移り、全計画オーダの納期の最遅日をローディング開始する現時点に設定する。なお、全計画オーダの納期は、最早日から最遅日までの数日間で設定可能であるが、ここでは最遅日に設定する。
【0051】
次に、ローディング部9は、ステップ#7において、現時点で着工可能な計画オーダを取得する。例えば図2に示す計画オーダでは、オーダ番号「A00001」「B00100」…「C99999」が抽出されているが、このうち現時点2002年1月10日午前0:00において着工可能な計画オーダは、着工日が2002年1月10日であるオーダ番号「A00001」「B00100」である。従って、ローディング部9は、図8に示すように現時点で着工可能な計画オーダの工程群としてオーダ番号「A00001」「B00100」を取得する。
【0052】
このときローディング部9は、未着工工程のオーダについて工程内の仕掛かり制限値を越えない範囲で、かつフォワードスケジューリングでスケジューリングを行うときに着工日を過ぎていれば、割付け可能なオーダの工程群として扱う。
【0053】
又、ローディング部9は、未着工工程のオーダについて工程内の仕掛かり制限値を越えない範囲で、かつバックワードスケジューリングでスケジューリングを行うときに納期から最終工程の工数を溯った時点より前であれば、割付け可能なオーダの工程群として扱う。
【0054】
次に、ローディング部9は、ステップ#8において、リードタイム切迫度を上記式(1)により算出し、このリードタイム切迫度の小さい順に優先してオーダ番号「A00001」「B00100」を並び替える。
【0055】
例えばオーダ番号「A00001」では、図8に示す着工可能な計画オーダの工程群から「LT−残工程の工数計」が「2.5」であり、「割付け済み工程の工期」が「0」であるので、リードタイム切迫度は、2.5−0から「2.5」となる。オーダ番号「B00100」のリードタイム切迫度は、同様に算出して「3.5」となる。
【0056】
従って、ローディング部9は、オーダ番号「A00001」のリードタイム切迫度「2.5」の方がオーダ番号「B00100」のリードタイム切迫度「3.5」よりも小さいので、オーダ番号を「A00001」「B00100」の順に並び替える。つまり、オーダ番号「A00001」の方がオーダ番号「B00100」よりも納期までの期間が切迫し、作業する優先度が高いことを示す。
【0057】
次に、ローディング部9は、ステップ#9において、図8に示すようにリードタイム切迫度の小さい順に並び替えられたオーダ番号「A00001」「B00100」のうち優先度の高いオーダ番号「A00001」から順に割り付けジョブ(JOB)として抽出する。
【0058】
次に、ローディング部9は、ステップ#10において、抽出したオーダ番号「A00001」が工程の仕掛かり制限値内であるか否かを判断する。この判断は、次式を算出して行なわれる。
【0059】
工程の仕掛かり制限値−割付けオーダの数量<工程の仕掛かり数 …(4)
このときの工程の仕掛かり制限値は、図3に示す生産指標取得データにおける仕掛かり制限値であり、例えば工程「抜き」であれば、仕掛かり制限値「2」である。従って、工程の仕掛かり制限値から割付けオーダの数量を差し引いた値が工程の仕掛かり数よりも小さくなるように、割付けオーダの数量があればよい。
【0060】
この判断の結果、上記式(4)の関係が成り立ち、オーダ番号「A00001」が工程の仕掛かり制限値内であることを確認すると、ローディング部9は、次のステップ#11に移る。
【0061】
ところが、オーダ番号「A00001」が工程の仕掛かり制限値内でなければ、ローディング部9は、再びステップ#9に戻り、次の優先度のオーダ番号「B00100」を割り付けジョブ(JOB)として抽出し、次のステップ#10において、抽出したオーダ番号「B00100」が工程の仕掛かり制限値内であるか否かを判断する。つまり、ローディング部9は、工程の仕掛かり制限値内でなければ、工程の仕掛かり制限内にあるか否かの確認を繰り返す。
【0062】
次に、ローディング部9は、ステップ#11において、着工可能なオーダの工程群の再抽出と製造資源の割付けとを1工程割付け毎に繰り返す。例えばローディング部9は、図9に示すように製造能力テーブル7を検索し、オーダ番号「A00001」について工程順「1」であれば、工程名が「抜き」であり、工数が「2」であることから、リソース割付けデータを検索して工程名「抜き」に対する製造資源として「MC」を抽出し、稼動計画データを検索して製造資源「MC」の稼動時間「8:30−17:00」を抽出する。
【0063】
以下同様に、ローディング部9は、オーダ番号「A00001」について工程順「2」「3」…、の各工程名「バリ取り」「曲げ」…、への割付けを行い、全計画オーダの工程への割付けが終了すれば、ローディングを終了する。
【0064】
次に、スケジューリング結果出力部10は、ローディング部9により各工程への製造資源の割付けを行ったスケジューリング結果を例えば表示出力、プリントアウトする。図10はスケジューリング結果の一例を示し、例えばオーダ番号「A00001」「B00100」別にスケジューリング結果が出力される。
【0065】
又、スケジューリング結果出力部10は、ローディング部9でのローディング結果として生産指標データを遵守するオーダ、すなわちリードタイムLTを越えないオーダについては計画データとして出力し、かつ生産指標データを遵守できないオーダ、すなわちリードタイムLTを越えたオーダについては工程への割付けを外して未計画データとして出力する。
【0066】
このうち計画データは、計画データベース11に記憶される。そして、この計画データは、既に計画済みの計画データとして既計画データベース12に記憶され、当該既計画データを更新する。
【0067】
未計画データは、未計画オーダデータベース13に記憶される。そして、この未計画オーダは、生産オーダデータベース2に記憶され、生産オーダを更新する。これにより、更新された生産オーダを用い、ローディングルールが変更され、再度ローディングが繰り返される。
【0068】
このように上記一実施の形態においては、生産オーダを取り込み、この生産オーダの属性である品種に対するリードタイムLTと仕掛かり制限値とから成る生産指標データを取得し、ローディングルールを選択し、この選択されたローディングルールに従い、着工可能なオーダについてリードタイムLTに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行い、かつ割り付けた工程が仕掛かり制限値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を出力するので、リードタイム切迫度の小さなオーダ番号を優先すなわち納期までの期間が切迫し、作業する優先度が高いオーダ番号を優先したスケジューリング結果を得るものとなり、この結果、着工工程が多くなっても各工程間の仕掛かり数が増加することはなく、リードタイムを短縮できる。
【0069】
この結果、ジョプショップ型の製造工程のスケジューリングを行うに際し、オーダの属性で定義されたリードタイムLT及び仕掛かり制限値などの生産指標を考慮して各工程の着工計画をたてることができ、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ることができる。
【0070】
又、スケジューリング結果が生産指標データを遵守できない、すなわちリードタイムLTと仕掛かり制限値とから成る生産指標データを満たしていなければ、未計画データとして生産オーダを更新し、この更新された生産オーダを用い、ローディングルールを変更することによさて再度ローディングを繰り返すことができる。この結果、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ることができる。
【0071】
又、スケジューリング結果が生産指標データを遵守していれば、計画データとして既計画データベース12に記憶することにより、製造工程のスケジューリングを行うときに、同様の計画オーダがあれば、利用することができる。
【0072】
従って、上記一実施の形態で説明した製造工程のスケジューリング方法及びその装置によって得られたスケジューリング結果に従って、板金加工などの各種加工を行って製品を製造すれば、着工工程が多くなっても各工程間の仕掛かり数が増加することはなく、短いリードタイムで板金加工などの各種加工を行って製品を製造できる。
【0073】
なお、本発明は、上記一実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0074】
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0075】
例えば、上記一実施の形態では、生産指標データとしてリードタイムLT及び仕掛かり制限値を採用しているが、これに限らず、スループットや納期などを採用してもよい。
【0076】
又、板金加工の製造工程のスケジューリングに限らず、各種加工工程のスケジューリングに適用できることは言うまでもない。
【0077】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、オーダの属性で定義された生産指標を考慮して各工程の着工計画を立てて、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ることができる製造工程のスケジューリング方法及びその装置、並びにこれら方法及び装置により立てられたスケジューリング結果に従って製品を製造できる製品の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態における生産オーダデータベース及び計画オーダの取り込みを示す図。
【図3】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態における生産指標取得部の動作を示す図。
【図4】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態における製造能力テーブルの模式図。
【図5】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるローディングルール選択部により選択されるローディングルールを示す図。
【図6】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるローディングフローチャート。
【図7】各工程n−1、n間の仕掛かり数Snを示す図。
【図8】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるリードタイム切迫度による並び替えなどの作用を示す図。
【図9】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるローディング部での製造資源の割付けを示す図。
【図10】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるスケジューリング結果の一例を示す図。
【図11】従来のスケジューリングを説明するための図。
【符号の説明】
1:オーダ取り込み部
2:生産オーダデータベース
3:生産指標取得部
4:生産指標データベース
5:製造データベース
6:工程フローテーブル
7:製造能力テーブル
8:ローディングルール選択部
9:ローディング部
10:スケジューリング結果出力部
11:計画データベース
12:既計画データベース
13:未計画オーダデータベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジョプショップ型の製造工程のスケジューリングを行う製造工程のスケジューリング方法及びその装置、並びにこれら方法及び装置により得られたスケジューリング結果に従って製品を製造する製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製品を製造するのに際し、ジョプショップ型の製造工程のスケジューリングが行なわれる。このスケジューリングは、フォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングなどのディスパッチングルールにより立てられる。フォワードスケジューリングは、初工程から順に時間が経過する方向へ工程を割り付け、バックワードスケジューリングは、最終工程から初工程の順に時間を溯る方向へ工程を割り付ける。
【0003】
このディスパッチングは、工程において作成される作業計画や作業指示などの工程管理を行うもので、作業割付けから作業完了までの作業表を作成する。このディスパッチングにより納期管理、能力管理を適切に行うことで稼働率が向上する。
【0004】
実際のジョプショップ型の工程のスケジューリングでは、オーダに優先度を付け、フォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングなどのディスパッチングルールにより工程の着工計画を立てている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、作業の割付け時には、割付け条件に加え、設備や作業員等の製造資源の能力と工数等の割り付け負荷としか考慮していない。このため、製造資源に空き能力が十分にあれば、リードタイムは短くなるが、製造資源に空き能力がなければ、着工工程が多くなるにつれて各工程間の仕掛かり数が増加し、リードタイムは長くなる。
【0006】
例えば、図11に示すように各工程a、b、cからなる製造工程において、工程aでの工数が1時間、工程bでの工数が2時間、工程cでの工数が6時間であるとすると、各工程a、bでは加工作業が順調に進み、これら工程a、b間の仕掛かり数(以下、工程bの仕掛かり数と称する)Saも少ないが、工程cでは工数が大きいために、工程cの仕掛かり数Sbが増加する。この結果、各工程a、bでは作業が順調に進んでも、工程cで加工作業されるまでに時間がかかり、結果としてリードタイムLTが長くなる。
【0007】
従って、スケジューリング結果は、必ずしも適正であるとは言えず、着工計画を見直す必要がある。
【0008】
そこで本発明は、オーダの属性で定義された生産指標を考慮して各工程の着工計画を立てて、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ることができる製造工程のスケジューリング方法及びその装置、並びにこれら方法及び装置により立てられたスケジューリング結果に従って製品を製造できる製品の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生産オーダを取り込むオーダ取込工程と、生産オーダの属性である品種に対する複数の指標値を有する生産指標データを取得する生産指標取得工程と、ローディングルールを選択するルール選択工程と、この選択されたローディングルールに従い、生産オーダのうち着工可能なオーダについて一方の指標値に切迫しているオーダを優先して工程の割付けを行い、かつ割り付けた工程が他方の指標値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を報知するローディング工程とを有することを特徴とする製造工程のスケジューリング方法である。
【0010】
本発明の製造工程のスケジューリング方法において、生産指標データは、指標値として品種別のリードタイムと、工程毎の仕掛かり制限値とを有する。
【0011】
本発明の製造工程のスケジューリング方法において、ローディング工程は、着工可能なオーダについてリードタイムに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行う。
【0012】
本発明の製造工程のスケジューリング方法において、ローディング工程は、リードタイム切迫度の小さい順に優先して割り付けられた工程の仕掛かり数が仕掛かり制限値内であるか否かを判断し、仕掛かり制限値内であれば工程への製造資源の割付けを行う。
【0013】
本発明の製造工程のスケジューリング方法において、リードタイム切迫度は、リードタイムから残工程の工数計と割付け済み工程の工期との差から得られる。
【0014】
本発明の製造工程のスケジューリング方法は、スケジューリング結果から生産指標データを遵守できないオーダについては未計画データとして生産データを更新し、又は生産指標データを遵守するオーダについては既計画データとしてローディング工程に渡し、ローディングルールを変更して繰り返しローディングする工程を有する。
【0015】
本発明は、生産オーダを取り込む手段と、生産オーダの属性である品種に対する少なくともリードタイムと工程毎の仕掛かり制限値とから成る生産指標データを記憶する生産指標データベースと、生産オーダの工程データ及び工程での製造能力データを記憶する製造データベースと、生産オーダの属性である品種に対する生産指標データを生産指標データベースから取得する生産指標取得手段と、入力指示されたローディングルールを選択するルール選択手段と、このルール選択手段により選択されたローディングルールに従い、生産オーダのうち着工可能なオーダについてリードタイムに切迫しているオーダを優先して工程の割付けを行い、かつ割り付けた工程が仕掛かり制限値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を報知するローディング手段とを具備したことを特徴とする製造工程のスケジューリング装置である。
【0016】
本発明の製造工程のスケジューリング装置において、ローディング手段は、着工可能なオーダについてリードタイムに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行い、かつリードタイム切迫度の小さい順に優先して割り付けられた工程の仕掛かり数が仕掛かり制限値内であるか否かを判断し、仕掛かり制限値内であれば工程への製造資源の割付けを行う。
【0017】
本発明の製造工程のスケジューリング装置は、スケジューリング結果から生産指標データを遵守できないオーダについては未計画データとして生産データを更新し、又は生産指標データを遵守するオーダについては既計画データとしてローディング手段に渡し、ローディングルールを変更して繰り返しローディングする手段を備えた。
【0018】
本発明は、上記製造工程のスケジューリング方法、又は上記製造工程のスケジューリング装置により工程に製造資源を割り付けたスケジューリング結果に基づいて各品種の製造を行うことを特徴とする製品の製造方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は板金加工等の製造工程のスケジューリング装置の構成図である。オーダ取り込み部1には、生産オーダデータベース2が接続されている。この生産オーダデータベース2には、図2に示すような生産オーダデータ、すなわちオーダ番号(例えばA00001)、品種(例えばA、B、Cなど)、数量(例えば1個)、着工日(例えば品種Aの02年1月10日)、納期(例えば品種Cの02年1月25日)及び計画対象(イエス:Y、ノー:N)の各データが記憶されている。このうち計画対象が(イエス:Y)であれば、当該計画対象のオーダ番号がスケジュール対象であることを示し、(ノー:N)であれば、当該計画対象のオーダ番号がスケジュール対象でないことを示す。
【0021】
オーダ取り込み部1は、生産オーダデータベース2に記憶されている生産オーダデータを検索し、図2に示すように生産オーダデータのうちスケジュール対象であるオーダ番号の品種、すなわち計画対象が(イエス:Y)であるスケジュール対象であるオーダ番号をローディングの計画オーダとして抽出する。
【0022】
生産指標取得部3には、生産指標データベース4及び製造データベース5が接続されている。生産指標データベース4には、図3に示すように品種で管理されるリードタイムLTと、工程で管理される仕掛かり制限値とが記憶されている。リードタイムLTは、各品種(例えばA、B、Cなど)ごとに記憶されている。仕掛かり制限値は、工程(例えば、抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装、タップ、ネジ締めなど)別に記憶されている。
【0023】
製造データベース5は、工程フローテーブル6及び製造能力テーブル7を有する。工程フローテーブル6には、図3に示すように各品種(例えばA、B、Cなど)ごとにその工程順、工程、工数が記憶されている。例えば品種Aでは、工程順に抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装が記憶され、これら工程の工数(2、1、1、1、0.5)が記憶されている。
【0024】
製造能力テーブル7には、製造資源(例えば設備、作業員)の能力を定義する各データが記憶されており、例えば図4に示すように稼動計画データ、カレンダデータ及びリソース割付けデータが記憶されている。稼動計画データは、製造資源(例えば設備名MC、BF、BDなど)の稼動可能な時間帯と数量とを定義しており、具体的には製造資源、台数、稼動時間(from−to形式、:例えば8:30−17:00)の各データを有する。
【0025】
カレンダデータは、製造資源の稼動可能な日を定義しており、具体的には製造資源、稼働日を有する。
【0026】
リソース割付けデータは、工程へ割り付けることができる製造資源を定義しており、具体的には工程、製造資源を有する。
【0027】
生産指標取得部3は、オーダ取り込み部1により抽出された計画オーダを受け取り、図3に示すように計画オーダの品種に基づいて生産指標データベース4から当該品種のリードタイムLTを取得し、かつ工程フローテーブル6から計画オーダの工程を取得し、この工程に基づいて生産指標データベース4から当該工程の仕掛かり制限値を取得し、この結果、例えば各品種(例えばA、B、Cなど)毎のリードタイムLTと各工程(抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装など)毎の仕掛かり制限値とからなる生産指標取得データを作成する。
【0028】
ローディングルール選択部8は、ローディングルールとして図5に示すように例えばフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングを選択するもので、これらスケジリングは具体的にキーボードやマウスの操作により選択指示される。フォワードスケジューリングは、初工程から順に時間が経過する方向へ工程を割り付け、バックワードスケジューリングは、最終工程から初工程の順に時間を溯る方向へ工程を割り付ける。
【0029】
ローディング部9は、ローディングルール選択部8により選択されたフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングに従い、かつ生産指標取得部3により取得された生産指標取得データ、すなわち図3に示す各品種(例えばA、B、Cなど)毎のリードタイムLTと各工程(抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装など)毎の仕掛かり制限値を受け取り、生産オーダのうち着工可能なオーダについてリードタイムLTに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付け、かつこれらリードタイム切迫度の小さい順に優先して割り付けられた工程の仕掛かり数が仕掛かり制限値内であるか否かを判断し、仕掛かり制限値内であれば工程への製造資源の割付けを行う。
【0030】
ここで、リードタイム切迫度は、次式(1)に示すようにリードタイムLTから残工程の工数計と割付け済み工程の工期との差から求める。
【0031】
リードタイム切迫度=LT−残工程の工数計−割付け済み工程の工期
…(1)
割付け済み工程の工期は、既に割り付けを行った工程の工期であり、残工程の工数計はこれから割り付けられる各工程の各工数を合わせた工数である。従って、リードタイム切迫度は、急いで作業をしなければならないオーダ、緊急に作業しなければならないオーダを表わす。
【0032】
スケジューリング結果出力部10は、ローディング部9により各工程への製造資源の割付けを行ったスケジューリング結果を例えば表示出力、プリントアウトする。
【0033】
又、スケジューリング結果出力部10は、ローディング部9でのローディング結果として生産指標データを遵守するオーダ、すなわちリードタイムLTを越えないオーダについては計画データとして出力し、かつ生産指標データを遵守できないオーダ、すなわちリードタイムLTを越えたオーダについては工程への割付けを外して未計画データとして出力する。
【0034】
このうち計画データは、計画データベース11に記憶される。そして、この計画データは、既に計画済みの計画データとして既計画データベース12に記憶され、当該既計画データを更新する。
【0035】
未計画データは、未計画オーダデータベース13に記憶される。そして、この未計画オーダは、生産オーダデータベース2に記憶され、生産オーダを更新する。これにより、更新された生産オーダを用い、ローディングルールが変更され、再度ローディングが繰り返される。
【0036】
次に、上記の如く構成された装置の動作について説明する。
【0037】
スケジューリングを行う行う現時点を例えば2002年1月10日午前0:00とする。
【0038】
先ず、オーダ取り込み部1は、生産オーダデータベース2に記憶されている生産オーダデータを検索し、図2に示すように生産オーダデータのうちスケジュール対象であるオーダ番号の品種、すなわち計画対象が(イエス:Y)であるスケジュール対象であるオーダ番号をローディングの計画オーダとして抽出する。ここでは、例えばオーダ番号「A00001」「B00100」…「C99999」が抽出される。
【0039】
次に、生産指標取得部3は、オーダ取り込み部1により抽出された計画オーダを受け取り、図3に示すように計画オーダの品種(例えばA、B、C、D)に基づいて生産指標データベース4から当該品種(例えばA、B、C、D)のリードタイムLT(例えば8、9、6、3)を取得する。
【0040】
これと共に、生産指標取得部3は、工程フローテーブル6から計画オーダの工程(例えば抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装)を取得し、この工程に基づいて生産指標データベース4から当該工程の仕掛かり制限値(例えば2、2、2、1、1)を取得する。
【0041】
この結果、生産指標取得部3は、例えば各品種(例えばA、B、C、D)毎のリードタイムLTと各工程(例えば抜き、バリ取り、曲げ、溶接、塗装)毎の仕掛かり制限値(例えば2、2、2、1、1)とからなる生産指標取得データを取得する。
【0042】
次に、ローディングルール選択部8は、ローディングルールとして図5に示すように例えばフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングを選択する。この場合、フォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングは、オペレータによってキーボード又はマウスの操作により選択指示されるので、ローディングルール選択部8は、当該キーボード又はマウスの操作を受けてフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングを選択する。
【0043】
次に、ローディング部9は、図6に示すローディングフローチャートに従い、スケジュール対象であるオーダ番号について、図3に示す製造データベース5の工程フローテーブル6に記憶されている各品種(例えばA、B、Cなど)ごとにその工程順、工程、工数に基づいて工程の工数を負荷とし、図4に示す製造データベース5の製造能力テーブル7に記憶されているリソース割付けデータで定義されている製造資源へ割り付ける。
【0044】
具体的に説明すると、ローディング部9は、ステップ#1において、既に計画済みのオーダがあるか否かを既計画データベース12を検索する。
【0045】
この検索の結果、既に計画済みのオーダがあれば、ローディング部9は、ステップ#2に移り、既計画データベース12から既計画データを取得する。そして、ローディング部9は、図7に示すようにローディング時点がn−1工程の完工から次のn工程の着工の間にある場合、これら工程n−1、n間の仕掛かり数Snをn工程内の仕掛かり数Snとして加算する。
【0046】
次に、ローディング部9は、ステップ#3において、オーダ取り込み部1により抽出された計画オーダについて、着工日又は完工日のいずれかが未設定の場合に次式により納期、着工日を算出する。
【0047】
着工日が指定されているときには、納期を算出する。
【0048】
納期=着工日+リードタイムLT …(2)
納期が指定されているときには、着工日を算出する
着工日=納期−リードタイムLT …(3)
次に、ローディング部9は、ステップ#4において、ローディングルール選択部8により選択されたローディングルールがフォワードスケジューリング又はバックワードスケジューリングであるかを判断し、ローディングを開始する現時点を設定する。
【0049】
この判断の結果、フォワードスケジューリングが選択されていれば、ローディング部9は、ステップ#5に移り、全計画オーダの着工日の最早日をローディング開始する現時点に設定する。なお、全計画オーダの着工日は、最早日から最遅日までの数日間で設定可能であるが、ここでは最早日に設定する。
【0050】
バックワードスケジューリングが選択されていれば、ローディング部9は、ステップ#6に移り、全計画オーダの納期の最遅日をローディング開始する現時点に設定する。なお、全計画オーダの納期は、最早日から最遅日までの数日間で設定可能であるが、ここでは最遅日に設定する。
【0051】
次に、ローディング部9は、ステップ#7において、現時点で着工可能な計画オーダを取得する。例えば図2に示す計画オーダでは、オーダ番号「A00001」「B00100」…「C99999」が抽出されているが、このうち現時点2002年1月10日午前0:00において着工可能な計画オーダは、着工日が2002年1月10日であるオーダ番号「A00001」「B00100」である。従って、ローディング部9は、図8に示すように現時点で着工可能な計画オーダの工程群としてオーダ番号「A00001」「B00100」を取得する。
【0052】
このときローディング部9は、未着工工程のオーダについて工程内の仕掛かり制限値を越えない範囲で、かつフォワードスケジューリングでスケジューリングを行うときに着工日を過ぎていれば、割付け可能なオーダの工程群として扱う。
【0053】
又、ローディング部9は、未着工工程のオーダについて工程内の仕掛かり制限値を越えない範囲で、かつバックワードスケジューリングでスケジューリングを行うときに納期から最終工程の工数を溯った時点より前であれば、割付け可能なオーダの工程群として扱う。
【0054】
次に、ローディング部9は、ステップ#8において、リードタイム切迫度を上記式(1)により算出し、このリードタイム切迫度の小さい順に優先してオーダ番号「A00001」「B00100」を並び替える。
【0055】
例えばオーダ番号「A00001」では、図8に示す着工可能な計画オーダの工程群から「LT−残工程の工数計」が「2.5」であり、「割付け済み工程の工期」が「0」であるので、リードタイム切迫度は、2.5−0から「2.5」となる。オーダ番号「B00100」のリードタイム切迫度は、同様に算出して「3.5」となる。
【0056】
従って、ローディング部9は、オーダ番号「A00001」のリードタイム切迫度「2.5」の方がオーダ番号「B00100」のリードタイム切迫度「3.5」よりも小さいので、オーダ番号を「A00001」「B00100」の順に並び替える。つまり、オーダ番号「A00001」の方がオーダ番号「B00100」よりも納期までの期間が切迫し、作業する優先度が高いことを示す。
【0057】
次に、ローディング部9は、ステップ#9において、図8に示すようにリードタイム切迫度の小さい順に並び替えられたオーダ番号「A00001」「B00100」のうち優先度の高いオーダ番号「A00001」から順に割り付けジョブ(JOB)として抽出する。
【0058】
次に、ローディング部9は、ステップ#10において、抽出したオーダ番号「A00001」が工程の仕掛かり制限値内であるか否かを判断する。この判断は、次式を算出して行なわれる。
【0059】
工程の仕掛かり制限値−割付けオーダの数量<工程の仕掛かり数 …(4)
このときの工程の仕掛かり制限値は、図3に示す生産指標取得データにおける仕掛かり制限値であり、例えば工程「抜き」であれば、仕掛かり制限値「2」である。従って、工程の仕掛かり制限値から割付けオーダの数量を差し引いた値が工程の仕掛かり数よりも小さくなるように、割付けオーダの数量があればよい。
【0060】
この判断の結果、上記式(4)の関係が成り立ち、オーダ番号「A00001」が工程の仕掛かり制限値内であることを確認すると、ローディング部9は、次のステップ#11に移る。
【0061】
ところが、オーダ番号「A00001」が工程の仕掛かり制限値内でなければ、ローディング部9は、再びステップ#9に戻り、次の優先度のオーダ番号「B00100」を割り付けジョブ(JOB)として抽出し、次のステップ#10において、抽出したオーダ番号「B00100」が工程の仕掛かり制限値内であるか否かを判断する。つまり、ローディング部9は、工程の仕掛かり制限値内でなければ、工程の仕掛かり制限内にあるか否かの確認を繰り返す。
【0062】
次に、ローディング部9は、ステップ#11において、着工可能なオーダの工程群の再抽出と製造資源の割付けとを1工程割付け毎に繰り返す。例えばローディング部9は、図9に示すように製造能力テーブル7を検索し、オーダ番号「A00001」について工程順「1」であれば、工程名が「抜き」であり、工数が「2」であることから、リソース割付けデータを検索して工程名「抜き」に対する製造資源として「MC」を抽出し、稼動計画データを検索して製造資源「MC」の稼動時間「8:30−17:00」を抽出する。
【0063】
以下同様に、ローディング部9は、オーダ番号「A00001」について工程順「2」「3」…、の各工程名「バリ取り」「曲げ」…、への割付けを行い、全計画オーダの工程への割付けが終了すれば、ローディングを終了する。
【0064】
次に、スケジューリング結果出力部10は、ローディング部9により各工程への製造資源の割付けを行ったスケジューリング結果を例えば表示出力、プリントアウトする。図10はスケジューリング結果の一例を示し、例えばオーダ番号「A00001」「B00100」別にスケジューリング結果が出力される。
【0065】
又、スケジューリング結果出力部10は、ローディング部9でのローディング結果として生産指標データを遵守するオーダ、すなわちリードタイムLTを越えないオーダについては計画データとして出力し、かつ生産指標データを遵守できないオーダ、すなわちリードタイムLTを越えたオーダについては工程への割付けを外して未計画データとして出力する。
【0066】
このうち計画データは、計画データベース11に記憶される。そして、この計画データは、既に計画済みの計画データとして既計画データベース12に記憶され、当該既計画データを更新する。
【0067】
未計画データは、未計画オーダデータベース13に記憶される。そして、この未計画オーダは、生産オーダデータベース2に記憶され、生産オーダを更新する。これにより、更新された生産オーダを用い、ローディングルールが変更され、再度ローディングが繰り返される。
【0068】
このように上記一実施の形態においては、生産オーダを取り込み、この生産オーダの属性である品種に対するリードタイムLTと仕掛かり制限値とから成る生産指標データを取得し、ローディングルールを選択し、この選択されたローディングルールに従い、着工可能なオーダについてリードタイムLTに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行い、かつ割り付けた工程が仕掛かり制限値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を出力するので、リードタイム切迫度の小さなオーダ番号を優先すなわち納期までの期間が切迫し、作業する優先度が高いオーダ番号を優先したスケジューリング結果を得るものとなり、この結果、着工工程が多くなっても各工程間の仕掛かり数が増加することはなく、リードタイムを短縮できる。
【0069】
この結果、ジョプショップ型の製造工程のスケジューリングを行うに際し、オーダの属性で定義されたリードタイムLT及び仕掛かり制限値などの生産指標を考慮して各工程の着工計画をたてることができ、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ることができる。
【0070】
又、スケジューリング結果が生産指標データを遵守できない、すなわちリードタイムLTと仕掛かり制限値とから成る生産指標データを満たしていなければ、未計画データとして生産オーダを更新し、この更新された生産オーダを用い、ローディングルールを変更することによさて再度ローディングを繰り返すことができる。この結果、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ることができる。
【0071】
又、スケジューリング結果が生産指標データを遵守していれば、計画データとして既計画データベース12に記憶することにより、製造工程のスケジューリングを行うときに、同様の計画オーダがあれば、利用することができる。
【0072】
従って、上記一実施の形態で説明した製造工程のスケジューリング方法及びその装置によって得られたスケジューリング結果に従って、板金加工などの各種加工を行って製品を製造すれば、着工工程が多くなっても各工程間の仕掛かり数が増加することはなく、短いリードタイムで板金加工などの各種加工を行って製品を製造できる。
【0073】
なお、本発明は、上記一実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0074】
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0075】
例えば、上記一実施の形態では、生産指標データとしてリードタイムLT及び仕掛かり制限値を採用しているが、これに限らず、スループットや納期などを採用してもよい。
【0076】
又、板金加工の製造工程のスケジューリングに限らず、各種加工工程のスケジューリングに適用できることは言うまでもない。
【0077】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、オーダの属性で定義された生産指標を考慮して各工程の着工計画を立てて、生産指標に準じた適正なスケジューリング結果を得ることができる製造工程のスケジューリング方法及びその装置、並びにこれら方法及び装置により立てられたスケジューリング結果に従って製品を製造できる製品の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態における生産オーダデータベース及び計画オーダの取り込みを示す図。
【図3】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態における生産指標取得部の動作を示す図。
【図4】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態における製造能力テーブルの模式図。
【図5】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるローディングルール選択部により選択されるローディングルールを示す図。
【図6】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるローディングフローチャート。
【図7】各工程n−1、n間の仕掛かり数Snを示す図。
【図8】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるリードタイム切迫度による並び替えなどの作用を示す図。
【図9】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるローディング部での製造資源の割付けを示す図。
【図10】本発明に係わる製造工程のスケジューリング装置の一実施の形態におけるスケジューリング結果の一例を示す図。
【図11】従来のスケジューリングを説明するための図。
【符号の説明】
1:オーダ取り込み部
2:生産オーダデータベース
3:生産指標取得部
4:生産指標データベース
5:製造データベース
6:工程フローテーブル
7:製造能力テーブル
8:ローディングルール選択部
9:ローディング部
10:スケジューリング結果出力部
11:計画データベース
12:既計画データベース
13:未計画オーダデータベース
Claims (10)
- 生産オーダを取り込むオーダ取込工程と、
前記生産オーダの属性である品種に対する複数の指標値を有する生産指標データを取得する生産指標取得工程と、
ローディングルールを選択するルール選択工程と、
この選択されたローディングルールに従い、前記生産オーダのうち着工可能なオーダについて一方の前記指標値に切迫している前記オーダを優先して工程の割付けを行い、かつ割り付けた前記工程が他方の前記指標値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を報知するローディング工程と、
を有することを特徴とする製造工程のスケジューリング方法。 - 前記生産指標データは、前記指標値として前記品種別のリードタイムと、前記工程毎の仕掛かり制限値とを有することを特徴とする請求項1記載の製造工程のスケジューリング方法。
- 前記ローディング工程は、前記着工可能なオーダについて前記リードタイムに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい工程を優先して割り付けを行うことを特徴とする請求項1又は2記載の製造工程のスケジューリング方法。
- 前記ローディング工程は、前記リードタイム切迫度の小さい順に優先して割り付けられた前記工程の仕掛かり数が前記仕掛かり制限値内であるか否かを判断し、前記仕掛かり制限値内であれば前記工程への前記製造資源の割付けを行うことを特徴とする請求項1又は2記載の製造工程のスケジューリング方法。
- 前記リードタイム切迫度は、前記リードタイムから残工程の工数計と割付け済み工程の工期との差から得られることを特徴とする請求項3又は4記載の製造工程のスケジューリング方法。
- 前記スケジューリング結果から前記生産指標データを遵守できない前記オーダについては未計画データとして前記生産データを更新し、又は前記生産指標データを遵守する前記オーダについては既計画データとして前記ローディング工程に渡し、前記ローディングルールを変更して繰り返しローディングする工程を有することを特徴とする請求項1記載の製造工程のスケジューリング方法。
- 生産オーダを取り込む手段と、
前記生産オーダの属性である品種に対する少なくともリードタイムと工程毎の仕掛かり制限値とから成る生産指標データを記憶する生産指標データベースと、前記生産オーダの工程データ及び工程での製造能力データを記憶する製造データベースと、
前記生産オーダの属性である品種に対する前記生産指標データを前記生産指標データベースから取得する生産指標取得手段と、
入力指示されたローディングルールを選択するルール選択手段と、
このルール選択手段により選択された前記ローディングルールに従い、前記生産オーダのうち着工可能なオーダについて前記リードタイムに切迫している前記オーダを優先して工程の割付けを行い、かつ割り付けた前記工程が前記仕掛かり制限値を超えていなければ、これら工程への製造資源の割付けを行ってスケジューリング結果を報知するローディング手段と、
を具備したことを特徴とする製造工程のスケジューリング装置。 - 前記ローディング手段は、前記着工可能なオーダについて前記リードタイムに対する余裕のなさを表わすリードタイム切迫度を求め、このリードタイム切迫度の小さい前記工程を優先して割り付けを行い、
かつ前記リードタイム切迫度の小さい順に優先して割り付けられた前記工程の仕掛かり数が前記仕掛かり制限値内であるか否かを判断し、前記仕掛かり制限値内であれば前記工程への前記製造資源の割付けを行うことを特徴とする請求項7記載の製造工程のスケジューリング装置。 - 前記スケジューリング結果から前記生産指標データを遵守できない前記オーダについては未計画データとして前記生産データを更新し、又は前記生産指標データを遵守する前記オーダについては既計画データとして前記ローディング手段に渡し、前記ローディングルールを変更して繰り返しローディングする手段を備えたことを特徴とする請求項7記載の製造工程のスケジューリング装置。
- 請求項1乃至5のうちいずれか1項記載の製造工程のスケジューリング方法、又は請求項6乃至9のうちいずれか1項記載の製造工程のスケジューリング装置により前記工程に前記製造資源を割り付けたスケジューリング結果に基づいて前記各品種の製造を行うことを特徴とする製品の製造方法。
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2002
- 2002-09-30 JP JP2002286512A patent/JP2004126709A/ja active Pending
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