JP2004125427A - ガス及び温度検知装置 - Google Patents

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Takamasa Osawa
大澤 敬正
Yuji Kimoto
木元 祐治
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

【課題】ガスセンサ素子の熱源から発生する熱が配線基板を通じて感温素子に伝わるのを妨げ、感温素子によって装置外部の外気温など測定対象の温度を、熱源からの熱に影響されることなく適切に検知することができるガス及び温度検知装置を提供する。
【解決手段】本発明のガス及び温度検知装置100は、電気ヒータ素子143を含みガス濃度を検知するガスセンサ素子140と、外気温等を検知するサーミスタ150と、ガスセンサ素子140及びサーミスタ150を実装する配線基板130とを備える。このうち、配線基板130は、その厚さ方向に貫通して形成され、電気ヒータ素子143で発生した熱が、配線基板130を通じてサーミスタ150に伝わるのを妨げる第1空隙部131、第2空隙部132、第3空隙部133、第4空隙部134を有している。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスセンサ素子と感温素子とを有するガス及び温度検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ガスセンサ素子と外気温センサとを有するガス及び温度検知装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。ところで、このガス及び温度検知装置で用いられるガスセンサ素子は、感ガス体とヒータとを有し、感ガス体をヒータで加熱して高温に保った状態で使用する。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−142097号公報(第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このガス及び温度検知装置のように、ガスセンサ素子と温度センサとを1つの基板に実装すると、ヒータで発生した熱が基板を通じて感温素子に伝わってしまう。このため、感温素子自身の温度が上昇してしまい、外気温を適切に検知することができなくなる虞があった。
【0005】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、ガスセンサ素子の熱源から発生する熱が配線基板を通じて感温素子に伝わるのを妨げ、感温素子によって装置外部の外気温など測定対象の温度を、熱源からの熱に影響されることなく適切に検知することができるガス及び温度検知装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
その解決手段は、熱源を含み特定のガスの濃度変化を検知するガスセンサ素子と、温度を検知する感温素子と、上記ガスセンサ素子及び上記感温素子を実装する配線基板と、を備えるガス及び温度検知装置であって、上記配線基板は、その厚さ方向に貫通して形成され、上記熱源から上記配線基板を通じて、熱が上記感温素子に伝わるのを妨げる空隙部を有するガス及び温度検知装置である。
【0007】
本発明のガス及び温度検知装置では、配線基板に空隙部を設けることによって、ガスセンサ素子の熱源で発生する熱が、配線基板を通じて感温素子に伝わるのを妨げることができる。配線基板に空隙部を設けることで、この部分が気体に代わって熱伝導率が低下するからである。このため、本発明のガス及び温度検知装置では、熱源からの熱による感温素子への影響を防ぎ、測定対象の温度、例えば、ガス及び温度検知装置の外部の温度(車室外の外気温など)を感温素子によって適切に検知することが可能となる。
【0008】
なお、熱源を含むガスセンサ素子としては、例えば、感ガス体とヒータとを組合わせて一体に形成したもの、感ガス体とヒータとが別体のもの、ヒータ自身を感ガス体にしたもの(例えば、金属コイルの表面にSnO2等の金属酸化物半導体を塗布して焼結したもの)が挙げられる。感温素子としては、温度を検知できるものであれば良く、代表的なものとして、サーミスタが挙げられる。また、配線基板をその厚さ方向に貫通する空隙部とは、配線基板に形成した貫通孔の他に、配線基板の外周面を凹状とした切り欠きをも含む。
【0009】
さらに、上記ガス及び温度検知装置であって、前記配線基板の前記空隙部は、前記ガスセンサ素子の前記熱源を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した熱源投影部と前記感温素子を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した感温投影部とを結んだ仮想直線の一部を含むガス及び温度検知装置とすると良い。
【0010】
本発明のガス及び温度検知装置では、配線基板の空隙部が、熱源投影部と感温投影部とを結んだ仮想直線の一部を含むように形成されている。すなわち、配線基板の空隙部は、ガスセンサ素子の熱源で発生する熱が配線基板を通じて感温素子に最も伝わり易い最短熱伝導経路上に位置している。このため、熱源で発生した熱が配線基板を通じて感温素子に伝わるのを、効率良く妨げることができる。
【0011】
さらに、上記いずれかのガス及び温度検知装置であって、前記配線基板の前記空隙部は、前記ガスセンサ素子の前記熱源を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した熱源投影部及びその周縁部の少なくともいずれかに形成されてなるガス及び温度検知装置とすると良い。
【0012】
本発明のガス及び温度検知装置では、配線基板の空隙部が、ガスセンサ素子の熱源を配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した熱源投影部及びその周縁部の少なくともいずれかに形成されている。すなわち、配線基板のうち熱源に近い位置に空隙部を形成している。このため、本発明のガス及び温度検知装置は、熱源で発生した熱が感温素子へ伝わるのを早い段階で効率良く妨げることができる。
【0013】
さらに、上記ガス及び温度検知装置であって、前記空隙部は、少なくとも2つの隣り合う空隙部であり、前記配線基板は、上記少なくとも2つの隣り合う空隙部の間を通る配線を有するガス及び温度検知装置とすると良い。
【0014】
本発明のガス及び温度検知装置の配線基板には、熱源投影部及びその周縁部の少なくともいずれかに形成された少なくとも2つの隣り合う空隙部の間を通る配線が形成されている。このため、この配線を用いて、熱源あるいは空隙部より熱源側の領域に位置する電子部品と熱源の反対側の領域に位置する電子部品とを電気的に接続させることができる。すなわち、熱源投影部及びその周縁部の少なくともいずれかに少なくとも2つの隣り合う空隙部を形成することで熱源から発生する熱の伝達を妨げつつも、簡易に、熱源あるいは空隙部より熱源側の領域に位置する電子部品と熱源の反対側の領域に位置する電子部品とを電気的に接続することができる。
【0015】
さらに、上記いずれかのガス及び温度検知装置であって、前記配線基板の前記空隙部は、前記感温素子を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した感温投影部及びその周縁部の少なくともいずれかに形成されてなるガス及び温度検知装置とすると良い。
【0016】
本発明のガス及び温度検知装置では、配線基板の空隙部が、感温素子を配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した感温投影部及びその周縁部の少なくともいずれかに形成されている。すなわち、配線基板のうち感温素子に近い位置に空隙部を形成している。このため、熱源から配線基板を通じて感温素子付近まで伝わってきた熱が、最終的に感温素子に伝わらないようにすることができる。
【0017】
さらに、上記いずれかのガス及び温度検知装置であって、前記配線基板の前記空隙部の角部は弧状に形成されてなるガス及び温度検知装置とすると良い。
【0018】
ガス及び温度検知装置は、配線基板に実装されたガスセンサ素子及び感温素子等の電子部品と配線基板との熱膨張差や外部の振動の影響で、配線基板に応力が生じることがある。このため、例えば、配線基板に形成した空隙部の外周の角部が角形状であると、この角部に応力が集中し、この部分から配線基板に亀裂が発生する虞がある。これに対し、本発明のガス及び温度検知装置では、配線基板の空隙部の角部を弧状としている。このようにすることで、熱膨張差や振動の影響で空隙部の角部に応力が集中するがなく、配線基板の破損を防止できる。なお、空隙部の角部が弧状とは、例えば、角部が円弧状(R形状)、楕円弧形状のものが挙げられる。従って、角部を弧状とした結果、空隙部全体が楕円形状、円形状となった場合も含まれる。
【0019】
さらに、上記いずれかのガス及び温度検知装置であって、前記配線基板の前記空隙部は貫通孔であるガス及び温度検知装置とすると良い。
【0020】
ガス及び温度検知装置は、配線基板に実装されたガスセンサ素子や感温素子等の電子部品と配線基板との熱膨張差や外部の振動の影響で、配線基板に応力が生じることがある。このため、空隙部が、例えば、配線基板の外周面を凹状とした切り欠きである場合には、配線基板のうち幅細となる部分が1カ所形成されることとなるので、配線基板の平面に沿う方向の剛性が低くなることがある。このため、この切り欠き部分から配線基板に亀裂が発生する虞がある。これに対し、本発明のガス及び温度検知装置では、配線基板の空隙部を貫通孔としている。このため、空隙部全体を配線基板で囲むこととなり、幅細となる部分が空隙部を挟んで2カ所形成されるので、切り欠きを形成した場合に比して、配線基板の平面に沿う方向の剛性が高く保たれ、熱膨張差や振動の影響で配線基板が破損することを防止できる。
【0021】
さらに、上記いずれかのガス及び温度検知装置であって、前記感温素子は、前記配線基板の縁部に配置されてなるガス及び温度検知装置とすると良い。
【0022】
一般に、配線基板の縁部は基板外部に近いために、熱が外部に放出されやすく、配線基板の平面方向内部に比して低温となる。本発明のガス及び温度検知装置では、感温素子を配線基板の縁部に配置している。従って、感温素子を配線基板に投影した感温投影部が、配線基板の縁部となる。このため、熱源から感温投影部に伝わった熱は基板外部へ放出され、感温投影部は配線基板の平面方向内部に比して低温となるので、感温素子は熱源から発生した熱に影響されにくくなる。
【0023】
さらに、上記ガス及び温度検知装置であって、前記感温素子は、前記配線基板の前記縁部のうち前記ガスセンサ素子の前記熱源から最も離れた位置に配置されてなるガス及び温度検知装置とすると良い。
【0024】
本発明のガス及び温度検知装置では、配線基板の縁部のうちガスセンサ素子の熱源から最も離れた位置に、感温素子を配置している。このため、感温素子は熱源から発生した熱に、より一層影響されにくくなる。
【0025】
さらに、上記いずれかのガス及び温度検知装置であって、前記ガスセンサ素子、前記感温素子、及び前記配線基板を収納するケーシングを備え、上記ケーシングは、上記ケーシング外部の気体を上記ケーシング内部に導入する通気孔と、上記通気孔から導入された上記気体を上記配線基板の前記空隙部まで導く経路と、を有するガス及び温度検知装置とすると良い。
【0026】
本発明のガス及び温度検知装置では、外部から通気孔を通じて導入された気体が配線基板の空隙部まで導かれる。このため、空隙部において、配線基板を伝わる熱が気体を通じて外部に放散される。従って、感温素子は、熱源から発生した熱に影響されにくくなる。
【0027】
さらに、上記ガス及び温度検知装置であって、前記ケーシングは、前記通気孔から導入された前記気体を前記配線基板の前記感温素子まで導く経路を有するガス及び温度検知装置とすると良い。
【0028】
本発明のガス及び温度検知装置では、さらに、外部から通気孔を通じて導入された気体が感温素子まで導かれる。このため、感温素子は、外部から導入された気体によって冷却される。またこれと共に、ケーシング外部の気温(外気温)を適切に検知することが可能となる。
【0029】
さらに、上記いずれかのガス及び温度検知装置であって、前記配線基板のうち前記感温素子を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した感温投影部の周縁部には、上記ガス及び温度検知装置の外部と電気的に接続するコネクタピンが固着されてなるガス及び温度検知装置とすると良い。
【0030】
ガス及び温度検知装置では、例えば、コネクタピンと係合する端子金具を一端に有する電線を外部からコネクタピンに接続することで、配線基板がコネクタピンを通じて外部と電気的に接続することになる。このとき、配線基板は、コネクタピンを通じて外部と熱的にも接続することとなる。具体的には、配線基板のうちコネクタピンの周縁部の熱がコネクタピンを通じて配線に伝わり、この配線から熱が外部に放散される。そこで、本発明のガス及び温度検知装置では、配線基板のうち感温投影部の周縁部に外部と電気的に接続するコネクタピンを配置するようにした。このようにすることで、配線基板のうち感温投影部の周縁部の熱がコネクタピンを通じて外部に放出されるので、感温素子は熱源から発生した熱に影響されにくくなる。
【0031】
【発明の実施の形態】
(実施形態)
本発明の実施の形態であるガス及び温度検知装置100について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態のガス及び温度検知装置100は、図1に示すように、第1ケーシング部材110、第2ケーシング部材120、及び配線基板130を有する。配線基板130は、第1ケーシング部材110と第2ケーシング部材120とを組合わせて一体となったケーシング160内に収納される。
第1ケーシング部材110は、樹脂一体成型した蓋形状で、ガスセンサ素子140を収容するガスセンサ素子収容部112、外気をケーシング160内に導入する通気孔112b、及び外部と電気的に接続する端子コネクタ部113を有している。第2ケーシング部材120は、樹脂一体成型した箱形状で、ガス及び温度検知装置100を自動車のボディや車両用空調装置のダクト等に取付けるための取付け部122を有している。
【0032】
配線基板130は、ガラス布基材エポキシ樹脂からなり、その主面130fには、ガス濃度を検知するガスセンサ素子140、外気温を検知するサーミスタ150が実装されている。
ここで、図1に分解して示したガス及び温度検知装置100を組付けて一体にしたガス及び温度検知装置100の側面視断面図を図2に示す。図2に示すように、ガスセンサ素子140は、第1感ガス体141、第2感ガス体142、及び電気ヒータ素子143を実装したアルミナ基板145と、通気孔146bを有しアルミナ基板145を包囲する外筒146と、4つの素子端子部147とを有する。第1感ガス体141は、NOx等の酸化性ガスの濃度変化によりセンサ抵抗値が変化するものである(例えば、WO3を主体に構成したもの)。第2感ガス体142は、HC、CO等の還元性ガスの濃度変化によりセンサ抵抗値が変化するものである(例えば、SnO2を主体に構成したもの)。電気ヒータ素子143は、第1,第2感ガス体141,142を加熱するためのものである。素子端子部147は、一端が第1,第2感ガス体141,142、電気ヒータ素子143、及びこれら共通のGNDに接続され他端が外筒146の外部にまで延設されている。このようなガスセンサ素子140は、素子端子部147を配線基板130に設けられた基板端子138に接続することで、配線基板130に実装される。
なお、本実施形態では、電気ヒータ素子143が熱源に相当し、サーミスタ150が感温素子に相当する。また、ガスセンサ素子140については、上記構成に限定されないことはいうまでもない。
【0033】
次に、配線基板130の平面図を図3に示す。図3に示すように、配線基板130には、ガスセンサ素子140の電気ヒータ素子143で発生する熱が配線基板130を通じてサーミスタ150に伝わるのを妨げるために、配線基板130を厚さ方向に貫通するスリット形状の第1空隙部131、第2空隙部132、第3空隙部133、第4空隙部134が形成されている。特に、第2空隙部132及び第4空隙部134は、電気ヒータ素子143を配線基板130に投影したヒータ投影部130bとサーミスタ150を配線基板130に投影したサーミスタ投影部130cとを結んだ仮想直線Lの一部を含むように形成されている。すなわち、第2空隙部132及び第4空隙部134は、電気ヒータ素子143で発生する熱が配線基板130を通じてサーミスタ150に最も伝わり易い最短熱伝導経路上に位置している。このため、電気ヒータ素子143で発生した熱が配線基板130を通じてサーミスタ150に伝わるのを効率良く妨げることができる。
【0034】
さらに、第1空隙部131、第2空隙部132、第3空隙部133は、電気ヒータ素子143を配線基板130に投影したヒータ投影部130bの周縁部に形成されている。すなわち、配線基板130のうち電気ヒータ素子143に近い位置に第1空隙部131、第2空隙部132、第3空隙部133を形成している。
このため、電気ヒータ素子143で発生した熱が、配線基板130のヒータ投影部130bとサーミスタ投影部130cとの間に位置する中間領域130dに拡がり、さらにサーミスタ投影部130cへ伝わるのを早い段階で効率良く妨げることができる。
さらに、第4空隙部134は、サーミスタ150を配線基板130に対し配線基板130の厚さ方向に投影したサーミスタ投影部130cの周縁部に形成されている。すなわち、配線基板130のうちサーミスタ150に近い位置に第4空隙部134を形成している。このため、電気ヒータ素子143から配線基板130を通じてサーミスタ投影部130c付近まで伝わってきた熱が、最終的にサーミスタ150に伝わりにくくすることができる。
【0035】
さらに、ガス及び温度検知装置100では、図3に示すように、第1空隙部131と第2空隙部132との間及び第2空隙部132と第3空隙部133との間を通って、ガスセンサ素子140を配線基板130に対し配線基板130の厚さ方向に投影したガスセンサ投影領域130e(2点鎖線で示す円領域)内から図示しないIC、コンデンサ、抵抗器等の電子部品が実装された中間領域130d内に延びる配線136が形成されている。このため、この配線136を用いて、ガスセンサ素子140(電気ヒータ素子143、第1,第2感ガス体141,142)と、中間領域130d内に実装されているIC等の電子部品とを接続することができる。すなわち、ヒータ投影部130bの周縁部に隣り合って形成された第1空隙部131、第2空隙部132、第3空隙部133によって電気ヒータ素子143から発生する熱の伝達を妨げつつも、これらの空隙部同士の間を通るように配線136を形成することによって、ジャンパ線等を用いなくとも、簡単にガスセンサ素子140と中間領域130d内の電子部品とを電気的に接続することができる。
【0036】
ところで、ガス及び温度検知装置100では、配線基板130に実装されたガスセンサ素子140やサーミスタ150等の電子部品と配線基板130との熱膨張差や自動車等の振動の影響で、配線基板130に応力が生じることがある。これに対し、ガス及び温度検知装置100では、図3に示すように、配線基板130に形成した第1空隙部131、第2空隙部132、第3空隙部133、第4空隙部134の角部を円弧状(R形状)としている。このようにすることで、熱膨張や振動の影響で空隙部の角部に応力が集中するがなく、配線基板130の破損を防止できる。
さらに、第1空隙部131、第2空隙部132、第3空隙部133、第4空隙部を貫通孔としている。貫通孔とすることで、空隙部全体を配線基板で囲むこととなり、切り欠き形状とした場合に比して、配線基板130の平面に沿う方向の剛性が高く保たれ、熱膨張や振動の影響で配線基板130が破損することを防止できる。
【0037】
さらに、ガス及び温度検知装置100では、図1に示すように、サーミスタ150を配線基板130の縁部に配置している。従って、図3に示すように、サーミスタ150を配線基板130に投影したサーミスタ投影部130cが、配線基板130の縁部に位置する。一般に、縁部は、配線基板内部から熱が伝わっても外部に熱が放散されやすいので、温度が上昇しにくい。従って、配線基板130の縁部に位置するサーミスタ投影部130cでも、電気ヒータ素子143から伝わった熱は配線基板130の外部へ放出されやすく、サーミスタ投影部130cは配線基板130の平面方向内部に比して低温となり、サーミスタ150は電気ヒータ素子143から発生した熱に影響されにくくなる。特に、サーミスタ投影部130cは、配線基板130の周縁角部(図3中左角部)に位置しているので、より一層熱を外部に放出し易くなっている。
また、サーミスタ投影部130cは、配線基板130のうちヒータ投影部130bから最も離れた位置となっているので、配線基板130を通じてヒータ投影部130bからサーミスタ投影部130cまでの熱伝導経路が最も長くなる。このため、サーミスタ150は、より一層、電気ヒータ素子143から発生した熱に影響されにくくなる。
【0038】
また、図2に2点鎖線で示すように、ガス及び温度検知装置100では、第1ケーシング部材110の通気孔112bから導入された気体(外気)を配線基板130の第1空隙部131、第2空隙部132、第3空隙部133、第4空隙部134まで導く経路R1,R2,R3,R4を有している。すなわち、ガス及び温度検知装置100の外部から通気孔112bを通じて導入された気体(外気)が上記4つの空隙部まで導かれる。このため、上記4つの空隙部において、配線基板130を伝わる熱が気体(外気)によって外部に放散されるので、サーミスタ150は、電気ヒータ素子143から発生した熱に影響されにくくなる。さらに、2点鎖線で示すように、第1ケーシング部材110の通気孔112bから導入された気体(外気)をサーミスタ150まで導く経路R5を有している。このため、サーミスタ150は、ガス及び温度検知装置100の外部から通気孔112bを通じて導入された気体(空気)によって冷却される。またこれと共に、ガス及び温度検知装置100の外部の気温(外気温)を適切に検知することができる。なお、ガスセンサ素子収容部112の内側のうち通気孔112bの形成位置よりもガスセンサ素子140側に、通気性及び撥水性を有するフィルタ119が設けられている。このため、ガス及び温度検知装置100の外部から水分が侵入することなく、外部の気体(外気)をケーシング160内に導入することができる。
【0039】
さらに、図2に示すように、配線基板130の基板端子135には、ガス及び温度検知装置100の外部と電気的に接続するコネクタピン118が接続される。具体的には、コネクタピン118のうち第1ケーシング部材110から端子コネクタ部113とは反対側に突出する基板側接続部118bを配線基板130の基板端子135に挿入し、ハンダ等によって接続することでコネクタピン118と配線基板130とが電気的に接続される。さらに、端子コネクタ部113に、これと嵌合する図示しないコネクタ部を有するケーブルを接続することで、コネクタピン118を通じて配線基板130を外部と電気的に接続することができる。このとき、配線基板130は、コネクタピン118を通じて外部と熱的にも接続することとなる。具体的には、配線基板130のうちコネクタピン118の周縁部の熱がコネクタピン118を通じてケーブルに伝わり、このケーブルから熱が外部に放散される。
【0040】
ところで、本実施形態のガス及び温度検知装置100では、図3に示すように、配線基板130のうちサーミスタ投影部130c周縁部に基板端子135が位置している。従って、サーミスタ投影部130cの周縁部にコネクタピン118が配置されることになる。このため、配線基板130のサーミスタ投影部130cの周縁部の熱がコネクタピン118を通じてガス及び温度検知装置100の外部に放出されるので、サーミスタ150は、電気ヒータ素子143から発生した熱に、より一層影響されにくくなる。
【0041】
このようなガス及び温度検知装置100は、例えば、自動車のボディや車両用空調装置のダクト等に取付けられて、外気中の排気ガス濃度の変化を検知すると共に、外気温(車室外の外気の温度)を検知することができる。具体的には、外気中の排気ガス濃度の変化が所定レベル以上となると自動的にフラップの開閉を切り替えて、自動車の内外気モードを制御すると共に、外気温に応じて車両室内の空調を自動的に制御する車両空調制御装置に用いることができる。
【0042】
(変形形態1)
次に、実施形態のガス及び温度検知装置100の第1の変形形態であるガス及び温度検知装置について、図面を参照しつつ説明する。実施形態のガス及び温度検知装置100と変形形態1のガス及び温度検知装置とは、配線基板に形成した空隙部の形状・位置が異なり、その他の部分についてはほぼ同様である。従って、実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様な部分については、説明を省略または簡略化する。
【0043】
まず、本変形形態1のガス及び温度検知装置の配線基板230の平面図を図4に示す。実施形態のガス及び温度検知装置100では、図3に示すように、配線基板130のヒータ投影部130bの周縁には、第1空隙部131、第2空隙部132、及び第3空隙部133の3つの空隙部をコの字状に配置形成した。これに対し、本変形形態1のガス及び温度検知装置では、図4に示すように、配線基板230のうちヒータ投影部230bの周縁には、第1空隙部231及び第2空隙部232の2つの空隙部を隣り合うようにハの字状に配置形成している。このように空隙部を形成しても、実施形態のガス及び温度検知装置100と同様に、電気ヒータ素子143で発生した熱が、配線基板230の中間領域230dに拡がり、さらにサーミスタ投影部230cへ伝わるのを早い段階で効率良く妨げることができる。
【0044】
特に、第2空隙部232は、実施形態の第2空隙部132と同様に、ヒータ投影部230bとサーミスタ投影部230cとを結んだ仮想直線Lの一部を含むように形成されている。すなわち、第2空隙部232は、電気ヒータ素子143で発生する熱が配線基板230を通じてサーミスタ150に最も伝わり易い最短熱伝導経路上に位置している。このため、実施形態のガス及び温度検知装置100と同様に、電気ヒータ素子143で発生した熱が配線基板230の中間領域230dを通じてサーミスタ150に伝わるのを効率良く妨げることができる。
【0045】
さらに、本変形形態1のガス及び温度検知装置では、第1空隙部231と第2空隙部232との間を通って、ガスセンサ素子140を配線基板230に対し配線基板230の厚さ方向に投影したガスセンサ投影領域230e(2点鎖線で示す円領域)内から図示しないIC等の電子部品が実装された中間領域230d内に延びる配線236が形成されている。このため、この配線236を用いて、ガスセンサ素子140(電気ヒータ素子143、第1,第2感ガス体141,142)と、中間領域230d内に実装されているIC等の電子部品とを接続することができる。すなわち、ヒータ投影部230bの周縁部に隣り合って形成された第1空隙部231、第2空隙部232、第3空隙部233によって電気ヒータ素子143から発生する熱の伝達を妨げつつも、これらの空隙部同士の間を通るように配線236を形成することによって、ジャンパ線等を用いなくとも、簡単にガスセンサ素子140と中間領域230d内の電子部品とを電気的に接続することができる。
【0046】
(変形形態2)
また、上記変形形態1では、ヒータ投影部230bの周縁に第1空隙部231及び第2空隙部232の2つの空隙部を、ガスセンサ投影領域230e(2点鎖線で示す円領域)に接するハの字状に配置形成した。しかし、図5に示す配線基板330のように、2つの円弧状の空隙部である第1空隙部331及び第2空隙部332をガスセンサ投影領域230e(2点鎖線で示す円領域)に重なるように形成しても良い。このように空隙部を形成しても、実施形態及び変形形態1のガス及び温度検知装置と同様に、電気ヒータ素子143で発生した熱が、配線基板330の中間領域230dに拡がり、さらにサーミスタ投影部230cへ伝わるのを早い段階で効率良く妨げることができる。
【0047】
以上において、本発明を実施形態及び変形形態1,2に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態等では、ガスセンサ素子として、第1感ガス体141、第2感ガス体142、及び電気ヒータ素子143をアルミナ基板145に実装して一体としたガスセンサ素子140を用いた。しかし、このような構造のガスセンサ素子に限定されることはなく、例えば、ガスセンサ素子として、電気ヒータ素子を有しない感ガス体を用いて、これとは別に電気ヒータ素子を配線基板に実装するようにしても良い。また、金属コイルの表面にSnO2等の金属酸化物半導体を塗布して焼結し、ヒータ自身を感ガス体にしたガスセンサ素子を用いても良い。
【0048】
また、実施形態等では、ガスセンサ素子140とサーミスタ150とを共に、配線基板130,230の主面130f,230fに実装した(図2参照)。しかし、ガスセンサ素子140とサーミスタ150とを配線基板の同一面に実装する場合に限らず、互いを反対面(例えば、ガスセンサ素子140を主面130f、サーミスタ150を裏面130g)に実装するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態にかかるガス及び温度検知装置100の分解斜視図である。
【図2】実施形態にかかるガス及び温度検知装置100の側面視断面図である。
【図3】実施形態にかかるガス及び温度検知装置100の配線基板130の平面図である。
【図4】変形形態1にかかるガス及び温度検知装置の配線基板230の平面図である。
【図5】変形形態2にかかるガス及び温度検知装置の配線基板330の平面図である。
【符号の説明】
100 ガス及び温度検知装置
143 電気ヒータ素子(熱源)
140 ガスセンサ素子
150 サーミスタ(感温素子)
130,230,330 配線基板
131,231,331 第1空隙部
132,232,332 第2空隙部
133 第3空隙部
134 第4空隙部
130b ヒータ投影部(熱源投影部)
130c サーミスタ投影部(感温投影部)
110 第1ケーシング部材
120 第2ケーシング部材
160 ケーシング
112b 通気孔
118 コネクタピン
136,236 配線

Claims (12)

  1. 熱源を含み特定のガスの濃度変化を検知するガスセンサ素子と、
    温度を検知する感温素子と、
    上記ガスセンサ素子及び上記感温素子を実装する配線基板と、
    を備えるガス及び温度検知装置であって、
    上記配線基板は、その厚さ方向に貫通して形成され、上記熱源から上記配線基板を通じて、熱が上記感温素子に伝わるのを妨げる空隙部を有する
    ガス及び温度検知装置。
  2. 請求項1に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記配線基板の前記空隙部は、前記ガスセンサ素子の前記熱源を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した熱源投影部と前記感温素子を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した感温投影部とを結んだ仮想直線の一部を含む
    ガス及び温度検知装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記配線基板の前記空隙部は、前記ガスセンサ素子の前記熱源を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した熱源投影部及びその周縁部の少なくともいずれかに形成されてなる
    ガス及び温度検知装置。
  4. 請求項3に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記空隙部は、少なくとも2つの隣り合う空隙部であり、
    前記配線基板は、上記少なくとも2つの隣り合う空隙部の間を通る配線を有する
    ガス及び温度検知装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記配線基板の前記空隙部は、前記感温素子を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した感温投影部及びその周縁部の少なくともいずれかに形成されてなる
    ガス及び温度検知装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記配線基板の前記空隙部の角部は弧状に形成されてなる
    ガス及び温度検知装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記配線基板の前記空隙部は貫通孔である
    ガス及び温度検知装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記感温素子は、前記配線基板の縁部に配置されてなる
    ガス及び温度検知装置。
  9. 請求項8に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記感温素子は、前記配線基板の前記縁部のうち前記ガスセンサ素子の前記熱源から最も離れた位置に配置されてなる
    ガス及び温度検知装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記ガスセンサ素子、前記感温素子、及び前記配線基板を収納するケーシングを備え、
    上記ケーシングは、
    上記ケーシング外部の気体を上記ケーシング内部に導入する通気孔と、
    上記通気孔から導入された上記気体を上記配線基板の前記空隙部まで導く経路と、を有する
    ガス及び温度検知装置。
  11. 請求項10に記載のガス及び温度検知装置であって、
    前記ケーシングは、前記通気孔から導入された前記気体を前記配線基板の前記感温素子まで導く経路を有する
    ガス及び温度検知装置。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載のガス及び温度検知装置であって、前記配線基板のうち前記感温素子を上記配線基板に対し上記配線基板の厚さ方向に投影した感温投影部の周縁部には、上記ガス及び温度検知装置の外部と電気的に接続するコネクタピンが固着されてなる
    ガス及び温度検知装置。
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