JP2004125112A - シンクロ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの回転体間における同期動作をより迅速かつ確実に完了できるシンクロ装置を提供する。
【解決手段】主軸11と前進3速ギヤ15aの同期動作を行うシンクロ装置1のスリーブ20のスプライン歯21は、第1角度θ1ごとに設けられた第1スプライン歯22と、2つの第1スプライン歯22間に第2角度θ2(<θ1)の間隔で設けられ、第1スプライン歯22よりもギヤ15aから離間した位置に配置された第2スプライン歯23と、を含む。ブロッキングリング30のアウターリング31は、スリーブ20が前進3速ギヤ15a側に摺動したときにスプライン歯21と噛み合うリングギヤ歯31bを有し、前進3速ギヤ15aは第3角度θ3(>θ2)ごとに配列され、スリーブ20が前進3速ギヤ15a側に摺動したときに、第1スプライン歯22に当接し、噛み合う複数のギヤ歯152を備える。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の手動変速機などに用いられるシンクロ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のシンクロ装置として、シンクロリングおよびスリーブなどを備えたシンクロ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このシンクロ装置は、回転軸と、これに対して軸線回りに回転自在の変速ギヤとを互いに同期させながら連結するものであり、変速ギヤの外周面には、多数のドグ歯状のギヤ歯が所定角度ごとに周方向に沿って配列されている。また、シンクロリングの外周面にも、多数のドグ歯状のリングギヤ歯が、ギヤ歯の所定角度よりも大きい所定角度ごとに周方向に沿って配列されている。
【0003】
スリーブの内周面には、多数のスプライン歯が上記ギヤ歯と同じ所定角度ごとに周方向に沿って配列されており、これらのスプライン歯が回転軸のスプライン歯に噛み合っていることにより、スリーブは、回転軸に軸線方向に摺動自在に設けられている。また、スリーブのスプライン歯は、リング用スプライン歯およびギヤ用スプライン歯の2種類のもので構成されており、複数のリング用スプライン歯と、2つのギヤ用スプライン歯とが交互に周方向に沿って配列されている。このリング用スプライン歯は、同期動作の初期において、シンクロリングのリングギヤ歯に当接した後、互いに噛み合うものであり、これらのリング用スプライン歯およびギヤ歯の互いに対向する先端部は、互いに面接触可能な角度の片斜面状に形成されたチャンファ面を有するチャンファとなっている。さらに、ギヤ用スプライン歯は、同期動作中、リング用スプライン歯がリングギヤ歯に当接した後に、ギヤ歯に当接するものであり、先端がリング用スプライン歯の先端よりも変速ギヤ側に向かって軸線方向に所定長さ分、突出している。
【0004】
また、シンクロリングは、スリーブに対して、リングギヤ歯の軸線方向の中心線が隣り合う2つのリング用スプライン歯の中間にある位置を中心とする所定の回動角度で回動可能に設けられており、この所定の回動角度は、前記スプライン歯間の所定角度よりも小さい値に設定されている。これにより、以上のシンクロ装置では、同期動作の際、スリーブが変速ギヤ側に摺動すると、そのリング用スプライン歯がシンクロリングのリングギヤ歯に当接し、互いに噛み合うとともに、変速ギヤと回転軸が互いに同期し始める。そして、両者の回転が同期した時点で、スリーブがリングギヤをかき分けながら変速ギヤ側にさらに摺動し、ギヤ用スプライン歯が変速ギヤのギヤ歯に当接した後、互いに噛み合うことにより、変速ギヤと回転軸との同期動作が完了する。
【0005】
【特許文献1】
特許第2658539号公報(第4〜6頁、第1〜4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のシンクロ装置によれば、同期動作の際、スリーブのリング用スプライン歯がシンクロリングのリングギヤ歯に当接した直後、駆動系のねじり振動などに起因して、変速ギヤと回転軸の回転同期が一時的に崩れ、変速ギヤ側の回転速度がスリーブ側の回転速度よりも大きくなることがある(2段入り現象)。その場合、この速度差により、スリーブが変速ギヤ側にさらに摺動しても、ギヤ用スプライン歯と変速ギヤのギヤ歯は、片斜面同士で当接することなく、ギヤ用スプライン歯の歯先がギヤ歯の歯先によって逆に弾かれてしまう。さらに、変速ギヤのギヤ歯が、隣り合う2つのギヤ用スプライン歯間の角度と同じ角度ごとに配置されているので、ギヤ用スプライン歯が最初のギヤ歯に弾かれた後、後続のギヤ歯にも続けて弾かれてしまう。このように、ギヤ用スプライン歯が変速ギヤのギヤ歯に弾かれる状態が続けて発生することで、ギヤ用スプライン歯がギヤ歯に当接した後、互いに噛み合うまでの時間、すなわち同期動作が完了するまでの時間が長くなったり、あるいは、スリーブを変速ギヤ側に力任せに無理に摺動させて噛み合わせると、変速ショックが発生したりすることがある。その結果、商品性が低下してしまう。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、2つの回転体間における同期動作をより迅速かつ確実に完了できるシンクロ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、互いに間隔を存して配置されかつ同一の軸線回りに回転自在の第1回転体(例えば実施形態における(以下、この項において同じ)主軸11、ハブ19)と第2回転体(主軸側前進3速ギヤ15a、テーパーコーン33)との間でトルクを伝達するために、第1および第2回転体を互いに同期させながら連結する同期動作を行うシンクロ装置1(1−2速用シンクロ装置1a、3−4速用シンクロ装置1b、5速用シンクロ装置1c)であって、内周面に周方向に沿って配列された複数のスプライン歯21を有し、複数のスプライン歯21を介した第1回転体とのスプライン嵌め合いにより第1回転体と一体に回転しかつ第1回転体に対して軸線方向に摺動自在のスリーブ20と、同期動作の際にスリーブ20を第2回転体側に押圧することにより摺動させる押圧手段(シフトフォーク24)と、第1回転体と第2回転体との間に回転自在に設けられ、スリーブ20が第2回転体側に摺動したときに、第2回転体との間の摩擦により第2回転体と互いに同期するリング(アウターリング31、インナーリング32)と、を備え、スリーブ20の複数のスプライン歯21は、スリーブ20の内周面に所定の第1角度θ1ごとに設けられた複数の第1スプライン歯22と、複数の第1スプライン歯のうちの隣り合う各2つの間に、所定の第1角度θ1よりも小さい所定の第2角度θ2の間隔を互いに隔てて設けられ、第2回転体側の先端が複数の第1スプライン歯22の先端よりも第2回転体から離間するように配置された複数の第2スプライン歯23と、を含み、リング(アウターリング31、インナーリング32)は、リングの外周面に周方向に沿って配列され、スリーブ20が第2回転体側に摺動したときに複数のスプライン歯21と噛み合う複数のリングギヤ歯31bを有し、第2回転体は、第2回転体の外周面に周方向に沿って所定の第2角度よりも大きい所定の第3角度θ3ごとに配列され、リングの複数のリングギヤ歯31bよりも第1回転体から離間した位置に配置され、スリーブ20が第2回転体側に摺動したときに、複数の第1スプライン歯22にそれぞれ当接した後、複数のスプライン歯21と互いに噛み合う複数のギヤ歯152を有していることを特徴とする。
【0009】
このシンクロ装置によれば、同期動作の際に、スリーブが、押圧手段により第2回転体側に押圧されることで第2回転体側に摺動すると、スリーブの複数のスプライン歯が複数のリングギヤ歯に噛み合い、リングが第2回転体との間の摩擦により第2回転体との同期を開始し、両者の回転が同期した後、スリーブがその複数のスプライン歯で複数のリングギヤ歯をかき分けながら第2回転体側に摺動し、複数の第1スプライン歯が複数のギヤ歯にそれぞれ当接した後、複数のスプライン歯が複数のギヤ歯と噛み合う。その際、複数のギヤ歯は、複数のリングギヤよりも第1回転体から離間した位置に配置されているので、リングと第2回転体が互いに同期してから、複数のスプライン歯と複数のリングギヤとの噛み合いが開始された後、複数の第1スプライン歯が複数のギヤ歯にそれぞれ当接する。以上のような同期動作により、第1回転体および第2回転体が互いに同期しながら連結される。このシンクロ装置では、第1スプライン歯およびギヤ歯がそれぞれ、第2スプライン歯間の間隔である第2角度よりも大きい第1角度および第3角度ごとに配列されているとともに、複数の第2スプライン歯が隣り合う各2つの第1スプライン歯間に設けられているので、隣り合う2つのギヤ用スプライン歯と複数のリング用スプライン歯とが交互に設けられている従来の場合よりも、第1スプライン歯間およびギヤ歯間の間隔を大きく設定することができる。これにより、上記同期動作中、複数の第1スプライン歯が複数のギヤ歯にそれぞれ当接する際に、動力伝達系のねじり振動などに起因して、第2回転体と第1回転体の回転同期が同期前の差回転に対して逆向きに一時的に崩れることで、最初の当接時に第1スプライン歯がギヤ歯に弾かれたとしても、両者の次回の当接時までにスリーブが第2回転体側に摺動する距離を、従来よりも大きく確保でき、それにより、次回の当接時に第1スプライン歯がギヤ歯に噛み合う確率を従来よりも高めることができる。その結果、スリーブの複数のスプライン歯が複数のリングギヤとの噛み合いを開始してから、複数のギヤ歯に噛み合うまでの時間を短縮でき、第1および第2回転体の同期動作を従来よりも迅速かつ確実に完了することができる。その結果、商品性を向上させることができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のシンクロ装置1において、第1回転体(ハブ19)は、リングに係合し、第1回転体に対するリングの相対的な回転を所定の回転範囲に規制する規制部(切欠溝19b)を有しており、所定の回転範囲は、複数のリングギヤ歯31bの各々が、互いに隣り合う2つの第1スプライン歯22,22の間に位置し、かつスリーブ20が第2回転体側に摺動したときに隣り合う各2つの第2スプライン歯23,23に噛み合うような範囲に設定されていることを特徴とする。
【0011】
このシンクロ装置によれば、規制部により、リングの第1回転体に対する相対的な回転が所定の回転範囲に規制され、この所定の回転範囲は、複数のリングギヤ歯の各々が、互いに隣り合う2つの第1スプライン歯の間に位置し、かつスリーブが第2回転体側に摺動したときに隣り合う各2つの第2スプライン歯に噛み合うような範囲に設定されているので、同期動作の際、スリーブが第2回転体側に摺動したときに、第1スプライン歯が各リングギヤ歯に当接することなく、隣り合う各2つの第2スプライン歯が各リングギヤ歯と互いに噛み合う。このように、同期動作の際、スリーブが第2回転体側に摺動したときに、第1スプライン歯が、各リングギヤ歯と当接することがないので、第1スプライン歯の第2回転体側の先端を、第2回転体のギヤ歯に可能な限り近づけて配置することができ、その結果、同期動作の開始から、第1スプライン歯がギヤ歯に当接するまでの時間を短縮することができ、同期動作の完了までの時間をさらに短縮することができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のシンクロ装置1において、第1スプライン歯22およびギヤ歯152はそれぞれ、互いに対向する先端部に、主チャンファ面22b,154を含み、軸線方向の中心線に対して非対称に形成されたチャンファ22a,153を有しており、これらのチャンファ22a,153は、主チャンファ面22b,154が回転方向に対して互いに逆側に位置し、同期動作の際に主チャンファ面22b,154と反対側から互いに当接するように配置されていることを特徴とする。
【0013】
このシンクロ装置によれば、第1スプライン歯およびギヤ歯はそれぞれ、互いに対向する先端部に、主チャンファ面を含み、軸線方向の中心線に対して非対称に形成されたチャンファを有しており、これらのチャンファは、主チャンファ面が回転方向に対して互いに逆側に位置し、同期動作の際に主チャンファ面と反対側から互いに当接するように配置されているので、同期動作の際、第2スプライン歯がリングギヤ歯と互いに噛み合ってから、第1スプライン歯がギヤ歯に当接し、噛み合うまでの時間をさらに短縮することができる。それにより、同期動作の完了までの時間をより一層、短縮できる。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のシンクロ装置1において、所定の第1角度θ1は、所定の第3角度θ3と同じ値に設定されていることを特徴とする。
【0015】
このシンクロ装置によれば、ギヤ歯の数を第1スプライン歯と同一に設定できるので、第2スプライン歯に対応するギヤ歯を省略できる分、第2回転体を軽量化できるとともに、製造コストを削減できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係るシンクロ装置について説明する。図1は、本実施形態のシンクロ装置1が適用された車両の駆動系2の概略構成を示している。同図に示すように、この駆動系2は、図示しない車両に搭載されたエンジン3の動力を駆動輪4,4に伝達するものであり、クラッチ5、手動変速機8、差動ギヤ機構6および駆動軸7,7などを備えている。
【0017】
この手動変速機8は、変速動作を行うためのシフトレバー9と、エンジン3にクラッチ5を介して連結された主軸11(第1回転体)と、これに平行な副軸12と、これらの軸11,12上に設けられた前進1〜5速ギヤ対13〜17および3つのシンクロ装置1と、リバースギヤ列(図示せず)などを備えている。
【0018】
前進1〜5速ギヤ対13〜17は、互いに異なるギヤ比に設定されており、主軸11にそれぞれ一体に設けられた主軸側前進1,2速ギヤ13a,14aと、主軸11上にそれぞれ回転自在に設けられた主軸側前進3〜5速ギヤ15a〜17aと、副軸12上にそれぞれ回転自在に設けられた副軸側前進1,2速ギヤ13b,14bと、副軸12に一体に設けられた副軸側前進3〜5速ギヤ15b〜17bとで構成されており、対をなすギヤ同士は常に噛み合っている。
【0019】
また、シンクロ装置1としては、1−2速用シンクロ装置1a、3−4速用シンクロ装置1bおよび5速用シンクロ装置1cの3つのものがそれぞれ設けられており、副軸側前進1,2速ギヤ13b,14bは、1−2速用シンクロ装置1aを介して副軸12に連結可能に構成されている。また、主軸側前進3,4速ギヤ15a,16aおよび主軸側前進5速ギヤ17aはそれぞれ、3−4速用シンクロ装置1bおよび5速用シンクロ装置1cを介して主軸11に連結可能に構成されている。これらの3つのシンクロ装置1a〜1cはいずれも、ワイヤ10および後述するシフトフォーク24(図2に1つのみ図示)などを介してシフトレバー9に連結されており、後述するように、変速時のシフトレバー9の操作によって選択された前進側の変速ギヤ段に応じて、ギヤ13b,14b,15a,16a,17aのいずれかを副軸12または主軸11に同期させながら連結する同期動作を実行する。
【0020】
さらに、副軸12には、これと一体に駆動ギヤ18が設けられている。この駆動ギヤ18は、差動ギヤ機構6の被駆動ギヤ6aと常に噛み合っており、これにより、副軸12の回転に伴い、差動ギヤ機構6および駆動軸7,7を介して駆動輪4,4が駆動される。
【0021】
次に、本実施形態のシンクロ装置1について説明する。なお、前述した1−2速用、3−4速用および5速用シンクロ装置1a〜1cは、互いに同様に構成されているので、以下、3−4速用シンクロ装置1bを例にとって説明する。
【0022】
この3−4速用シンクロ装置1bは、シフトレバー9の操作により前進3速ギヤ段または前進4速ギヤ段が選択されたときに、主軸側前進3速ギヤ15aまたは主軸側前進4速ギヤ16aを主軸11に同期させながら連結する同期動作を行うものである。この3−4速用シンクロ装置1bでは、2つのギヤ15a,16aの同期動作を行う構造は互いに同様に構成されているので、以下、主軸側前進3速ギヤ15a(第2回転体)側の同期動作を行う構造を例にとって説明する。
【0023】
図2は、ニュートラル状態にある3−4速用シンクロ装置1bの断面を示しており、図3は、図2のA−A線の位置で周方向に沿って破断した断面を平面的に展開した状態を示している。なお、図2では、主軸側前進4速ギヤ16a側の同期動作を行う構造は省略されている。また、図3では、理解の容易化のために断面部分のハッチングが省略されており、この点は、後述する図8〜11でも同様である。さらに、以下の説明において、図2および図3の左側を「左」、右側を「右」という。
【0024】
図2に示すように、3−4速用シンクロ装置1bは、スリーブ20、ブロッキングリング30およびシンクロスプリング40などを備えている。スリーブ20は、図4に示すように、円環状に形成され、その内周面には、多数のスプライン歯21が周方向に沿って所定の第2角度θ2(例えば8.57゜)ごとに配列されている。
【0025】
また、主軸11には、ハブ19(第1回転体)がスプライン嵌め合いにより取り付けられており、このハブ19は、図示しないカラーおよび軸受などにより主軸11に対して軸線方向に移動不能に固定されている。図5に示すように、このハブ19の外周面には、多数のスプライン歯19aが周方向に沿って配列されているとともに、3つの切欠溝19b(規制部)が、軸線方向に沿って延びるように形成され、120゜間隔で配置されている。スリーブ20は、そのスプライン歯21がハブ19のスプライン歯19aと互いに噛み合っていることにより、ハブ19に軸線方向に摺動自在に設けられており、3−4速用シンクロ装置1bがニュートラル状態にあるときには、図2に示す位置に保持される。
【0026】
さらに、スリーブ20のスプライン歯21は、図3および図4に示すように、第1スプライン歯22および第2スプライン歯23の2種類のもので構成されており、この第1スプライン歯22は、その左端が第2スプライン歯23の左端よりも左側すなわち主軸側前進3速ギヤ15a側に所定距離分、ずれた位置に配置されている。
【0027】
第1スプライン歯22は、前記第2角度θ2の3倍の値に相当する所定の第1角度θ1(=3×θ2)ごとに設けられており、その左端部にチャンファ22aを備えている。このチャンファ22aは、軸線方向の中心線に対して互いに非対称に形成された傾斜面状の主・副2つのチャンファ面22b,22cを有しており、主チャンファ面22bの面積は、副チャンファ面22cの面積よりも大きな値に設定されている。
【0028】
また、第2スプライン歯23は、隣り合う各2つの第1スプライン歯22,22の間に上記第2角度θ2の間隔で設けられている。すなわち、2つの第2スプライン歯23,23が、隣り合う各2つの第1スプライン歯22,22の間に配置されている。第2スプライン歯23は、その左端部にチャンファ23aを備えており、このチャンファ23aは、軸線方向の中心線に対して互いに対称に形成された傾斜面状の2つのチャンファ面23b,23bを有している。
【0029】
さらに、スリーブ20の外周面には、シフトフォーク24が嵌合している。このシフトフォーク24(押圧手段)は、ワイヤ10を介してシフトレバー9に連結されており、シフトレバー9の操作により3速ギヤ段が選択されると、それに伴ってスリーブ20を主軸側前進3速ギヤ15a側に押圧し、摺動させる。
【0030】
一方、ブロッキングリング30は、半径方向の外側および内側に配置されたアウターリング31(リング)およびインナーリング32(リング)と、両リング31,32間に配置されたテーパーコーン33(第2回転体)とで構成されている。これらのアウターリング31およびインナーリング32は、それぞれに形成された係止片31a,32a同士の係合によって、相対回転不能に互いに係止されている。
【0031】
テーパーコーン33の外周面および内周面はそれぞれ、テーパー面33a,33bになっており、アウターリング31の内周面およびインナーリング32の外周面に回転自在に接している。さらに、インナーリング32の内周面も、テーパ面32bになっており、主軸側前進3速ギヤ15aの後述するテーパー面156に回転自在に接している。以上のように、このシンクロ装置1bは、マルチコーンタイプのものとして構成されている。
【0032】
また、図6に示すように、アウターリング31の外周面には、ドグ歯状のリングギヤ歯31bが、周方向に沿って所定の第4角度θ4(図3参照)ごとに配列されており、この第4角度θ4は、前記第1角度θ1と等しい値に設定されている。このリングギヤ歯31bの右端面は、傾斜面状の2つのチャンファ面31c,31cになっている。これらのチャンファ面31c,31cは、軸線方向の中心線に対して互いに対称に形成され、第2スプライン歯23のチャンファ面23b,23bと同じ傾斜角度に設定されている。
【0033】
さらに、アウターリング31の外周面には、キー状の3つの凸部31dが形成されており、各凸部31dは、周方向に沿って120゜ごとに配置されている。また、図7に示すように、3つの凸部31dは、ハブ19の3つの切欠溝19bにそれぞれ係合しているとともに、各凸部31dの周方向の幅は、切欠溝19bの側壁間の幅よりも小さい値に設定されている。これにより、ハブ19に対するアウターリング31の相対的な回動が、第2スプライン歯23,23間の中心位置に対して両振り(両側)で、前記第2角度θ2の1/2に等しい所定の回動範囲内に規制される。また、凸部31dおよび切欠溝19bは、アウターリング31が上記回動範囲の中心に位置するときに、各リングギヤ歯31bが隣り合う2つの第2スプライン歯23,23間の中心に位置するように、配置されている。以上により、スリーブ20がブロッキングリング30側に摺動した場合、リングギヤ歯31bは、第1スプライン歯22に当接することなく、2つの第2スプライン歯23,23のいずれかに当接し、互いに噛み合う。
【0034】
また、シンクロスプリング40は、アウターリング31とハブ19の間に配置され、アウターリング31の凸部31dによって支持されている。図2に示すように、3−4速用シンクロ装置1bがニュートラル状態にあって、スリーブ20がニュートラル位置にあるときには、シンクロスプリング40は、スリーブ20の第1スプライン歯22に当接しない状態に保持される。
【0035】
一方、主軸側前進3速ギヤ15aは、変速ギヤ歯が形成された基部150と、これからハブ19側に突出する円筒部151とからなり、この円筒部151の右端部の外周面は、前記インナーリング32の内周のテーパー面32bに接するテーパー面156になっている。また、円筒部151の外周面には、ドグ歯状のギヤ歯152が、周方向に沿って所定の第3角度θ3(図3参照)ごとに配列されており、この第3角度θ3は、前記第1角度θ1と等しい値に設定されている。
【0036】
このギヤ歯152は、その右端部にチャンファ153を備えており、このチャンファ153は、軸線方向の中心線に対して互いに非対称に形成された傾斜面状の主・副2つのチャンファ面154,155を有しており、主チャンファ面154の面積は、副チャンファ面155の面積よりも大きな値に設定されている。これらの主・副チャンファ面154,155は、第1スプライン歯22の主・副チャンファ面22b,22cと同じ傾斜角度を有し、主チャンファ面154,22b同士が主軸11の回転方向に対して互いに逆側に位置し、同期動くずれを起こした際に副チャンファ面155,22c側から互いに当接するように配置されている。
【0037】
また、テーパーコーン33の左端部には、主軸側前進3速ギヤ15a側に突出する凸部33cが形成されており、この凸部33cが主軸側前進3速ギヤ15aの円筒部151に形成された凹部157に係合している。これにより、主軸側前進3速ギヤ15aが主軸11に対して相対的に回転する際には、テーパーコーン33は主軸側前進3速ギヤ15aと一体に回転する。
【0038】
次に、以上のように構成された3−4速用シンクロ装置1bの同期動作を、図8および図9を参照しながら説明する。両図は、前進2速ギヤ段などの前進低速ギヤ段から前進3速ギヤ段にシフトアップされる際の動作例を示している。
【0039】
図9(a)および図2に示すように、シフトレバー9がニュートラル位置にあることで、スリーブ20がニュートラル位置にあるときには、第1および第2スプライン歯22,23がいずれもシンクロスプリング40に接していない状態にあることで、シンクロスプリング40のばね力がアウターリング31に作用しないため、アウターリング31およびインナーリング32と、テーパーコーン33とは、相対回転可能な状態に保持される。したがって、アウターリング31およびインナーリング32はハブ19と一体に回転する一方、テーパーコーン33は主軸側前進3速ギヤ15aと一体に回転するが、その際、両リング31,32に対して相対回転可能な状態に保持されることで、同期動作は生じない。
【0040】
また、シフトアップ中においては、ギヤ比の関係により、図8(a)に示すように、主軸11すなわちスリーブ20のスプライン歯22,23の回転速度N1の方が、主軸側前進3速ギヤ15aすなわちギヤ歯152の回転速度N2よりも大きい値になる。
【0041】
この状態から、図9(b)に示すように、スリーブ20がシフトフォーク24により主軸側前進3速ギヤ15a側に押圧され、摺動すると、その第1スプライン歯22が、シンクロスプリング40を介してブロッキングリング30を主軸側前進3速ギヤ15a側に押圧する。これにより、互いに接している2つのテーパ面を介して押圧力が伝達されることで、アウターリング31とテーパーコーン33との間、テーパーコーン33とインナーリング32との間、およびインナーリング32と主軸側前進3速ギヤ15aの円筒部151との間に摩擦力が生じ、アウターリング31が回転する。その結果、第2スプライン歯23が、そのチャンファ面23bでリングギヤ歯31bのチャンファ面31cに当接し(図8(b))、それにより、ブロッキングリング30は、主軸側前進3速ギヤ15a側にさらに押圧されることが可能になり、上記摩擦力が増大する(シンクロ装置1のボーク機能)。
【0042】
以上のような同期動作により、図8(b)に示すように、主軸11と主軸側前進3速ギヤ15aが互いに同期し、第1および第2スプライン歯22,23の回転速度N1と、ギヤ歯152の回転速度N2が同じ値になる。
【0043】
このように主軸11と主軸側前進3速ギヤ15aが同期した状態から、図9(c)に示すように、スリーブ20がその第2スプライン歯23でアウターリング31のギヤ歯31bをかき分けながら、主軸側前進3速ギヤ15a側にさらに摺動すると、2つの第2スプライン歯23,23がリングギヤ歯31bを挟み込む位置まで移動し、これらが互いに噛み合う(図8(c))。その際、主軸11と主軸側前進3速ギヤ15aの同期後、それまでに作用していた駆動系2のトルクがシンクロ装置1bの同期により解放されることで生じるねじり振動などに起因して、図8(c)に示すように、ギヤ歯152の回転速度N2がスプライン歯22,23の回転速度N1よりも一時的に大きくなることがある。その場合には、スリーブ20が主軸側前進3速ギヤ15a側に摺動し、第1スプライン歯22が副チャンファ面22c側からギヤ歯152の副チャンファ面155側に当接したときに、両者が互いに噛み合うことなく、第1スプライン歯22がギヤ歯152によって弾かれてしまうことがある(2段入り現象)。
【0044】
そのような状態が発生したとしても、第1スプライン歯22が、スプライン歯21のピッチである第2角度θ2の3倍の値に相当する第1角度θ1ごとに、配列されているので、第1スプライン歯22がギヤ歯152に次に当接するまでに、スリーブ20が主軸側前進3速ギヤ15a側に摺動する距離を従来よりも長く確保でき、それにより、第1スプライン歯22がギヤ歯152に次に当接した際、これに係止される確率を格段に高めることができる。したがって、スリーブ20が主軸側前進3速ギヤ15a側にさらに摺動すると、第1スプライン歯22がギヤ歯152に当接し、これに係止される(図8(d)、図9(d))。それにより、図8(d)に示すように、主軸11と主軸側前進3速ギヤ15aが再度、同期し、第1および第2スプライン歯22,23の回転速度N1と、ギヤ歯152の回転速度N2が再び同じ値になる。
【0045】
そして、スリーブ20の主軸側前進3速ギヤ15a側への摺動に伴い、図8(e)および図9(e)に示すように、隣り合う第1および第2スプライン歯22,23がギヤ歯152を挟み込む位置まで移動し、これらが互いに噛み合う。以上により、主軸側前進3速ギヤ15aが主軸11に連結され、同期動作が完了する。
【0046】
以上の本実施形態のシンクロ装置1によれば、第1スプライン歯22が、スプライン歯21のピッチである第2角度θ2の3倍の値に相当する第1角度θ1ごとに、配列されているので、同期動作中、第1スプライン歯22がギヤ歯152にそれぞれ当接する際に、それまでに作用していた駆動系2のトルクがシンクロ装置1bの同期により解放されることで生じるねじり振動などに起因して、主軸11と主軸側前進3速ギヤ15aの同期が一時的に崩れることで、最初の当接時に第1スプライン歯22がギヤ歯152に弾かれたとしても、第1スプライン歯22がギヤ歯152に次に当接するまでに、スリーブ20が主軸側前進3速ギヤ15a側に摺動する距離を従来よりも大きく確保でき、それにより、第1スプライン歯22がギヤ歯152に次に当接した際、これに係止される確率を格段に高めることができる。その結果、同期動作を従来よりも迅速かつ確実に完了することができ、商品性を向上させることができる。
【0047】
また、アウターリング31の凸部31bがハブ19の切欠溝19bに係合していることで、同期動作中、スリーブ20が主軸側前進3速ギヤ15a側に摺動した際に、第1スプライン歯22がリングギヤ歯31bに当接することなく、ギヤ歯152に当接するので、第1スプライン歯22のギヤ歯152側の先端を、ギヤ歯152に可能な限り近づけて配置できることで、同期動作の開始から、第1スプライン歯22がギヤ歯152に当接するまでの時間を短縮することができ、それにより、同期動作をさらに迅速に完了することができる。この当接の際、第1スプライン歯22およびギヤ歯152は、副チャンファ面22c,155側から互いに当接するように配置されているので、同期動作の完了までの時間をさらに短縮できる。
【0048】
さらに、ギヤ歯152の数が第1スプライン歯22と同一に設定され、第2スプライン歯23に対応するギヤ歯152が省略されているので、その分、主軸側前進3速ギヤ15aを軽量化できるとともに、製造コストを削減できる。
【0049】
なお、前述した各種のギヤ歯22,23,31b,152の数、形状および配置は、実施形態の例に限らず、適宜変更可能であることは言うまでもない。例えば、第1スプライン歯22およびギヤ歯152を、副チャンファ面のない、主チャンファ面のみのチャンファを有するように構成してもよく、第2スプライン歯23と同様の軸線方向に対称な形状のチャンファを有するように構成してもよい。
【0050】
さらに、図10に2点鎖線で示すように、主軸側前進3速ギヤ15aにおいて、ギヤ歯158を、ギヤ歯152よりもブロッキングリング30から離間した位置でかつ隣り合うギヤ歯152,152間に、前記第2角度θ2ごとに配置してもよい。このようにすれば、シンクロ装置1により、主軸側前進3速ギヤ15aを主軸11にさらに堅固に連結できるとともに、ギヤ歯152の耐久性を高めることができる。
【0051】
また、図11に示すように、3つの第2スプライン歯23を、隣り合う各2つの第1スプライン歯22,22間に等間隔で設けるとともに、3つの第2スプライン歯23に対向する位置に、これらに噛み合う2つのリングギヤ歯31b,31bを設けてもよい。
【0052】
さらに、実施形態は、本発明のシンクロ装置1を車両の駆動系2の手動変速機8に適用した例であるが、本発明のシンクロ装置はこれに限らず、様々な産業機械の動力伝達部に適用可能であることは言うまでもない。例えば、本発明のシンクロ装置1を、船舶用内燃機関の動力系に適用してもよい。
【0053】
また、実施形態は、本発明のシンクロ装置をマルチコーンタイプのものに適用した例であるが、本発明のシンクロ装置は、シングルコーンタイプのものにも適用可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシンクロ装置によれば、2つの回転体間における同期動作をより迅速かつ確実に完了できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るシンクロ装置およびこれを適用した車両の駆動系の概略構成を示す構造線図である。
【図2】ニュートラル状態にあるシンクロ装置の概略構成を示す断面図である。
【図3】図2のA−A線の位置で周方向に沿って破断した断面を平面的に展開した図である。
【図4】スリーブの概略構成を示す正面図である。
【図5】(a)ハブの概略構成を示す正面図と(b)そのB−B矢視図である。
【図6】(a)ブロッキングリングのアウターリングの概略構成を示す正面図と(b)そのC−C矢視図である。
【図7】(a)シンクロ装置に組み込んだ状態でのアウターリングおよびハブを示す正面図と(b)そのD−D矢視図である。
【図8】シンクロ装置のシフトアップ時の同期動作例を示す説明図である。
【図9】シンクロ装置のシフトアップ時の同期動作例を示す説明図である。
【図10】シンクロ装置の変形例を示す図である。
【図11】シンクロ装置の他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1  シンクロ装置
1a 1−2速用シンクロ装置(シンクロ装置)
1b 3−4速用シンクロ装置(シンクロ装置)
1c 5速用シンクロ装置(シンクロ装置)
11  主軸(第1回転体)
15a 主軸側前進3速ギヤ(第2回転体)
152 ギヤ歯
153 チャンファ
154 主チャンファ面
19  ハブ(第1回転体)
19b 切欠溝(規制部)
20  スリーブ
21  スプライン歯
22  第1スプライン歯
22a チャンファ
22b 主チャンファ面
23  第2スプライン歯
24  シフトフォーク
31  アウターリング(リング)
31b リングギヤ歯
32  インナーリング(リング)
33  テーパーコーン(第2回転体)
θ1  第1角度
θ2  第2角度
θ3  第3角度

Claims (4)

  1. 互いに間隔を存して配置されかつ同一の軸線回りに回転自在の第1回転体と第2回転体との間でトルクを伝達するために、当該第1および第2回転体を互いに同期させながら連結する同期動作を行うシンクロ装置であって、
    内周面に周方向に沿って配列された複数のスプライン歯を有し、当該複数のスプライン歯を介した前記第1回転体とのスプライン嵌め合いにより前記第1回転体と一体に回転しかつ前記第1回転体に対して軸線方向に摺動自在のスリーブと、
    前記同期動作の際に前記スリーブを前記第2回転体側に押圧することにより摺動させる押圧手段と、
    前記第1回転体と前記第2回転体との間に回転自在に設けられ、前記スリーブが前記第2回転体側に摺動したときに、前記第2回転体との間の摩擦により前記第2回転体と互いに同期するリングと、
    を備え、
    前記スリーブの前記複数のスプライン歯は、
    当該スリーブの内周面に所定の第1角度ごとに設けられた複数の第1スプライン歯と、
    当該複数の第1スプライン歯のうちの隣り合う各2つの間に、前記所定の第1角度よりも小さい所定の第2角度の間隔を互いに隔てて設けられ、前記第2回転体側の先端が前記複数の第1スプライン歯の先端よりも前記第2回転体から離間するように配置された複数の第2スプライン歯と、を含み、
    前記リングは、
    当該リングの外周面に周方向に沿って配列され、前記スリーブが前記第2回転体側に摺動したときに前記複数のスプライン歯と噛み合う複数のリングギヤ歯を有し、
    前記第2回転体は、
    当該第2回転体の外周面に周方向に沿って前記所定の第2角度よりも大きい所定の第3角度ごとに配列され、前記リングの前記複数のリングギヤ歯よりも前記第1回転体から離間した位置に配置され、前記スリーブが前記第2回転体側に摺動したときに、前記複数の第1スプライン歯にそれぞれ当接した後、前記複数のスプライン歯と互いに噛み合う複数のギヤ歯を有していることを特徴とするシンクロ装置。
  2. 前記第1回転体は、
    前記リングに係合し、前記第1回転体に対する前記リングの相対的な回転を所定の回転範囲に規制する規制部を有しており、
    当該所定の回転範囲は、前記複数のリングギヤ歯の各々が、互いに隣り合う2つの前記第1スプライン歯の間に位置し、かつ前記スリーブが前記第2回転体側に摺動したときに隣り合う各2つの前記第2スプライン歯に噛み合うような範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のシンクロ装置。
  3. 前記第1スプライン歯および前記ギヤ歯はそれぞれ、互いに対向する先端部に、主チャンファ面を含み、軸線方向の中心線に対して非対称に形成されたチャンファを有しており、
    これらのチャンファは、前記主チャンファ面が回転方向に対して互いに逆側に位置し、同期動作の際に前記主チャンファ面と反対側から互いに当接するように配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシンクロ装置。
  4. 前記所定の第1角度は、前記所定の第3角度と同じ値に設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のシンクロ装置。
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