JP2004123040A - 全方向移動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で床面上をあらゆる方向に移動制御可能な全方向移動装置を提供する。
【解決手段】床面上をあらゆる方向に移動可能な全方向移動車であって、床面に対して鉛直線Lのまわりに回転する第1回転体1と、第1回転体1に取り付けられて、全方向移動車の荷重を支え、鉛直線Lを中心とする1つの円上に概ね等間隔に配列されて、鉛直線Lのまわりに各々旋回する3個以上の車輪4と、3個以上の車輪4のうち、2個以上の車輪4に車輪4の車軸まわりの回転速度を変化させることができる回転制御用モータ5ならびに円の法線に対する車軸の姿勢を変化させることができる角度制御用モータ8と、2個以上の車輪4の車軸のまわりの回転速度と各車軸の姿勢を制御することにより、第1回転体1を鉛直線Lのまわりに回転させながら、当該第1回転体1の移動方向および移動速度を制御する制御手段100とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】床面上をあらゆる方向に移動可能な全方向移動車であって、床面に対して鉛直線Lのまわりに回転する第1回転体1と、第1回転体1に取り付けられて、全方向移動車の荷重を支え、鉛直線Lを中心とする1つの円上に概ね等間隔に配列されて、鉛直線Lのまわりに各々旋回する3個以上の車輪4と、3個以上の車輪4のうち、2個以上の車輪4に車輪4の車軸まわりの回転速度を変化させることができる回転制御用モータ5ならびに円の法線に対する車軸の姿勢を変化させることができる角度制御用モータ8と、2個以上の車輪4の車軸のまわりの回転速度と各車軸の姿勢を制御することにより、第1回転体1を鉛直線Lのまわりに回転させながら、当該第1回転体1の移動方向および移動速度を制御する制御手段100とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、床面に対して移動動作していた姿勢に関係なく、所望の方向に移動動作を変更することができる全方向移動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の全方向移動車としては、大型車輪の外周に放射状に複数の小さい車輪を配設したものがある。また、その改良として、複数の小さい車輪を第1の回転フレームに配設し、その第1回転フレームを第2の回転フレームで回転させると共に、複数の小さい車輪が構成する平面を走行床面に対して傾けて設置させることで、全方向移動を可能にしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−127931号公報 (第2−4頁、第7図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる全方向移動車を全方向にスムーズに移動させるためには、前記小さい車輪を数多く配設する必要があり、構造が複雑になっていた。また、その複雑な構造のために、全方向移動車の下部において、吸引清掃部や清拭部などの各種の作業部を配設することができなかった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、簡単な構成で床面上をあらゆる方向に移動制御可能な全方向移動装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の全方向移動車は、床面上をあらゆる方向に移動可能な全方向移動車であって、床面に対して鉛直線のまわりに回転する第1回転体と、前記第1回転体に取り付けられて、前記移動車の荷重を支え、前記鉛直線を中心とする円周上に概ね等間隔に配列されて、前記鉛直線のまわりに各々旋回する3個以上の車輪と、前記3個以上の(第1および第2)車輪のうち、2個以上の(第1)車輪に前記(第1)車輪の車軸まわりの回転速度を変化させることができる回転制御用モータならびに円の法線に対する車軸の姿勢(接線に対する車輪の姿勢)を変化させることができる角度制御用モータと、前記2個以上の(第1)車輪の車軸のまわりの回転速度と各車軸の姿勢を制御することにより、前記第1回転体を前記鉛直線のまわりに回転させながら、当該回転体の移動方向および移動速度を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、鉛直線を中心とする1つの円上に概ね等間隔に配列された複数個の(第1)車輪の各々について、(第1)車輪の回転速度および車軸の姿勢を、モータによりそれぞれ個別に変化させることができるから、少ない個数の車輪であらゆる方向にスムーズに移動できる。したがって、全方向移動車の構造がコンパクトになると共に、移動方向および移動速度の制御が簡単になる。
また、車輪が少なく、シンプルな構造だから、部材を配設するためのスペースが回転体の下部に残っており、そのため、種々の作業部を配設することができる。
【0008】
本発明においては、3個以上の車輪のうちの2個以上の車輪以外の車輪は、床面から受ける外力によって自在に車輪の進行方向を変更可能な自在車輪としてもよい。例えば、3個の車輪で構成し、2個の車輪において、回転速度と進行方向を制御し、1個の車輪を自在車輪で構成するようにしてもよい。
更にまた、4個の車輪で構成し、対角上の2個の車輪において、回転速度と進行方向を制御し、残りの2個の車輪を自在車輪で構成するようにしてもよい。4個以上の車輪で構成する場合は、床面から車輪が浮き上がらないように、サスペンションを有した車輪を使用することが好ましい。
【0009】
本発明においては、回転体に配設された各車輪の進行方向を認識するためや、各車輪の向きを校正するためのスイッチまたはポテンショメータ等の車輪角度検出センサを設けてもよい。
【0010】
本発明においては、第1回転体に対して、概ね同一の鉛直線のまわりに逆回転する第2回転体と、前記第2回転体を前記第1回転体の回転方向とは反対の方向に回転制御するための駆動制御モータとを設けてもよい。これにより、第2回転体の床面に対する回転速度をなくしたり、小さくすることができる。
【0011】
本発明においては、第1回転体が回転しながら進行する方向を決定するために、各車輪の車軸の姿勢を制御するための第1回転体の床面に対する姿勢角(鉛直線のまわりの所定の基本姿勢に対する変位角)を認識する回転体角速度検出センサを搭載することが好ましい。
また、床面に対して第2回転体の回転速度を概ねゼロにするためには、第2回転体を第1回転体と同じ回転速度で逆回転させる必要がある。そのためには、第1回転体と第2回転体との相対角度を検出するためのエンコーダを搭載することが好ましい。
また、第2回転体に回転体角速度検出センサを搭載し、第1回転体と第2回転体との相対角度を検出するためのエンコーダを用いて、第1回転体および第2回転体の床面に対する姿勢角を認識するようにしてもよい。
さらに、第1回転体と第2回転体の両方に回転体角速度検出センサを搭載するようにしてもよい。
【0012】
本発明においては、床面を清拭する清拭部を前記第1回転体に着脱自在に取り付けてもよい。これにより、床面を車輪が転がった痕跡をも清拭部で拭き取ることが可能となる。なお、清拭部としては、一般に、織物、不織布、編物などのウエスを用いることができる他、無数の毛を有するブラシを採用することも可能である。
【0013】
本発明においては、第1回転体の概ね中心に、床面の塵を吸引するための吸引部と、第1回転体の概ね中心に向って床面の塵をかき集めるブラシとを設けてもよい。このブラシは、第1回転体に配設されている各車輪の間に配設でき、これにより車輪から剥離した汚れ物質をもブラシでかき集めて吸引部で吸い取ることが可能である。なお、ブラシの他に、織物、不織布、編物を採用することも可能である。
【0014】
本発明においては、第1回転体の外周から床面側に向けて排気する排気口を備え、吸引部から吸い込んだ空気が、排気口から排気されて再び前記吸引部から吸い込まれる循環流路を形成するようにしてもよい。これにより、移動車外へ空気を排気することなく、集塵することが可能になる。更に好ましくは、回転体の上方に第二の排気口を備えれば、移動車の下側の空間は負圧になり、第1回転体の外側の床面上の空気をも塵とともに吸い込むことが可能になる。
【0015】
本発明においては、障害物検出センサが壁面等の障害物を検出し、障害物に倣って移動するようにしてもよい。この場合、第1回転体の外周部と障害物との間の摩擦が第1回転体の移動を妨げないように回転方向を変更制御するのが好ましい。逆に、床面と障害物の壁面との境界部分の塵や汚れ物質を進行方向に向けて押し出すように、上記回転方向とは逆向きに回転方向を変更制御してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、第1実施形態の要部の構成を示す。
図1に示すように、全方向移動車は、第1回転体1および駆動ユニット2を備えている。前記第1回転体1の同心円状の1つの円上には、3つの駆動ユニット2が概ね等間隔に配設されている。
前記各駆動ユニット2の台板3には、各々、車輪4が設けられている。前記各車輪4の車軸と回転制御用モータ5とは、タイミングベルト6により連結されている。前記回転制御用モータ5は、前記車輪4を回転駆動させる。
なお、車輪4は、車軸のまわりにのみ回転し、かつ、その平面断面形状が円弧または楕円弧形状の車輪である。
【0017】
前記台板3の上部には、ウォームホイール7が固設されており、台板3と一体に回転するように設けられている。一方、前記第1回転体1に配設した角度制御用モータ8の出力軸には、ウォーム9が設けられている。前記ウォームホイール7と前記ウォーム9とは歯合しており、前記角度制御用モータ8の回転は、ウォーム9を介して伝達され、ウォームホイール7が回転する。これにより、前記円の法線に対する(接線に対する)前記車輪4の車軸の姿勢を変化させることができる。
【0018】
ところで、本移動車の移動動作開始時においては、前記第1回転体1に対する車輪4の初期角度がどのようになっているのかが分からない。そのため、本移動車は、車輪4の角度校正に用いる角度校正スイッチ10aおよびピン10bを備えている。本移動車の移動動作開始直前に角度制御用モータ8を動作させて台板3を時計まわりに回転させ、台板3上に突設されたピン10bがスイッチ10aに当接した際の信号により車輪4の角度を校正している。
【0019】
制御の構成:
図5(b)に示すように、マイコン(制御手段)100には、モータ制御回路101およびセンサ回路102が図示しないインターフェイスを介して接続されている。
前記モータ制御回路101は、前記各回転制御用モータ5および前記各角度制御用モータ8を制御する。前記回転制御用モータ5は、エンコーダ5aを内蔵しており、前記車輪4の回転数を計測している。前記角度制御用モータ8は、エンコーダ8aを内蔵しており、前記車輪4の回転角度を計測している。
前記センサ回路102は、前記角度校正スイッチ10aからの信号を処理する。つまり、センサ回路102は、角度校正スイッチ10aからの台板3のピン10bの当接信号をマイコン100のCPU100aに出力する。前記CPU100aは、前記当接信号に基づいて前記車輪4の初期角度を校正する。
【0020】
前記マイコン100は、前記CPU100aおよびROM100bを備えている。CPU100aは、ROM100bに記憶された制御方法(プログラム)に従って、各機器を制御するものである。ROM100bは、後述する移動制御のためのプログラムを記憶している。
CPU100aは、前記各エンコーダ5a、8aからの出力に基づいて、後述するように、回転制御用モータ5の回転速度を算出すると共に、角度制御用モータ8の回転角度を算出する。
なお、台板3の回動角度をリアルタイムに検出するために、ポテンショメータを配設しても良い。また、回転制御用モータ5や角度制御モータ8は、パルスモータを使用しても良い。
【0021】
制御方法:
つぎに、本移動車を移動制御するための制御原理を説明する。該制御原理に基づいたプログラムに従って、前記CPU100は各機器を制御する。
図2に示すように、車輪41,42,43は、第1回転体1の回転中心Oから所定の半径の円上に、各々、120°の等間隔で配置されている。
第1回転体1が紙面上方に移動するときの移動速度をベクトルUとし、円の接線方向の各車輪41〜43の鉛直線L(図1)のまわりの旋回速度をベクトルVとした時、車輪41,42,43の床面に対して転がる進行速度がベクトル(U+V)に常になるように制御してやれば、第1回転体1は鉛直線Lのまわりに回転しながら、ベクトルUで床面に沿って移動することになる。
【0022】
今、第1回転体1が紙面上方に向かう進行方向をY軸、該Y軸に対して直角右方向をX軸とする。図2に示すように、車輪41がX軸から角度θだけ旋回した位置において、前記車輪41の床面に対する進行速度はベクトル(U+V)であり、第1回転体1の接線方向に対する前記車輪41の進行角度α1 は、ベクトルVとベクトル(U+V)との内積より、図3に示す (1)式で求めることができる。
【0023】
ここで、前記 (1)式中の三角関数(cos−1)内の計算は、その分子および分母がそれぞれ図3の (2)式および (3)式のように、ベクトルVのX軸成分Vx およびY軸成分VY 、ならびに、ベクトルUのX軸成分Ux およびY軸成分UY の関係式としてあらわせる。
さらに、前記Vx およびVY は、それぞれ図3の (4)式および (5)式により前記角度θの関数として求めることができる。また、前記Ux およびUY も同様に、図3の (6)式および (7)式により求めることができる。
【0024】
したがって、前記 (1)式に、前記 (2)式〜 (7)式を全て代入すると、X軸から角度θだけ旋回した位置における車輪41の進行角度α1 の値は、下記に示すように角度θの関数として求めることができる。
α1 =α(θ) … (8)
【0025】
また、車輪42、43のそれぞれの進行角度β1 、γ1 も同様に前記角度θの関数として求められ、かつ、車輪42、43と車輪41との位相差は、それぞれ120°であることから、前記進行角度β1 、γ1 は、前記 (8)式に対して、それぞれθ=θ+120°、θ=θ−120°とした次の(9) 、(10)式で求めることができる。
β1 =α(θ+120°)…(9)
γ1 =α(θ−120°)…(10)
【0026】
もしも、前記第1回転体1が紙面上方に進行している図2の状態から、左方向に角度φの方向に進路を変えたい時には、各車輪41、 42、 43の進行角度α2 、β2 、γ2 は、それぞれ、次の(11)、(12)、(13)式で算出すればよい。
α2 =α1 +φ …(11)
β2 =β1 +φ …(12)
γ2 =γ1 +φ …(13)
【0027】
かかるようにして求められるベクトルVおよびU、ならびに、進行角度α2 〜γ2 は、前記エンコーダ5a、8aからの出力に基づいて前記CPU100が算出し、回転制御用モータ5および角度制御用モータを制御することで、全方向移動車をあらゆる方向に移動させることができる。
なお、図4は、移動動作した時の車輪41、42、43の各々の軌跡を示す。図4に示すように、車輪41〜43の床面上の軌跡は、前記回転中心Oのまわりに前記車輪41〜43が各々旋回しながら、床面に沿って前記回転中心Oが一定の方向に移動するような曲線を描く。
【0028】
もし、図2の紙面右側に図示しない壁面があり、その壁面に倣って本移動車が移動する場合は、第1回転体1が反時計方向に回転しながらベクトルUで移動すると、第1回転体1の外周部が壁面を擦ることになる。そのため、その際には、第1回転体1を時計方向に回転させながらベクトルUで移動させると共に、旋回速度ベクトルVの大きさをベクトルUと同じ大きさに制御すれば、壁面上を第1回転体1の外周部が転がるように動作させることができる。これにより、壁面に傷を付けずに壁面に倣って移動させることができる。
逆に、後に図6〜図8で説明する集塵作業や清拭作業を行う場合には、床面と障害物の壁面との境界部分の塵や汚れ物質を進行方向に押し出すように、進行方向に対して障害物が右側にある場合には、第1回転体1を反時計方向に旋回させ、障害物が左側にある場合には、第1回転体1を時計方向に旋回させて移動させることが好ましい。
【0029】
つぎに、本発明の第2〜第6実施形態について説明する。
以下の実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同一部分または相当部分についての詳しい説明を省略する。
【0030】
図5(a)は、第2実施形態を示す。
図5(a)に示すように、第2実施形態にかかる全方向移動車は、第1回転体11および第2回転体12を備えている。前記第1回転体11の回転中心には、駆動制御モータ13が設けられている。該駆動制御モータ13の出力軸は、カプラー14により、前記第1回転体11の上に設けられた第2回転体12に連結され、前記第2回転体12を前記第1回転体11の回転方向とは反対の方向に回転制御する。また、第1回転体11の上面には、ジャイロセンサ(回転体角速度検出センサ)15が設けられている。
前記ジャイロセンサ15は、角速度を電圧値で出力する。そのため、全方向移動車の不図示の電源スイッチを入れた時に、ジャイロセンサ15の出力を時間で積分を開始すれば、電源スイッチを入れた時からの第1回転体11の回転角度を算出することができる。そして、この積分開始時の車輪41の位置に対して、図2に示した角度θの値をゼロに設定すれば、前記ジャイロセンサ15の時間積分値を図3の式に示したθの値に対応させることができる。これにより、この積分開始時の全方向移動車の進行方向は、図2に示したY軸正方向となる。
ただし、操作者にとって、3個の車輪41〜43のうち、どの車輪が車輪41であるかは見分けが付かず、全方向移動車がどの方向に進行しようとしているのか分からない。そこで、車輪41から90度の位置に対応した第1回転体11の外観面上に、全方向移動車の進行方向側(フロント側)であることが分かる旨の文字やマーク等を印字したり、デザイン形状等で識別できるようにしたりすることが望ましい。
【0031】
第1回転体11が回転動作を開始した際には、床面と第1回転体11との姿勢角の変化を前記ジャイロセンサ15により認識している。一方、第2回転体12は、第1回転体11の回転方向とは反対の方向に、第1回転体11と概ね同じ回転角度で回転させるように前記駆動制御モータ13を動作させている。これにより、第1回転体11は床面に対して回転動作をしても、第2回転体12は床面に対して殆ど回転しない状態を維持することができる。
また、駆動制御モータ13に絶対角度情報を持ったアブソリュートエンコーダを内蔵した場合、第1回転体11がその場での回転動作を開始し、第1回転体11と第2回転体12との姿勢角度のズレが所定の角度になった時に、ジャイロセンサ15の出力を時間で積分すると共に、全方向移動車が進行を開始するようにすれば、第1回転体11が回転しながら移動する移動方向を定めることができる。そして、第2回転体12の外観面上に、全方向移動車の進行方向側(フロント側)であることが分かる旨の文字やマーク等を印字したり、デザイン形状等で進行方向の識別が可能となる。
また、前記アブソリュートエンコーダの代わりに、回転速度のみ検出するためのインクリメンタルエンコーダを採用した場合には、第1回転体11と第2回転体12との姿勢角度のズレが所定の角度になった時に信号を出すスイッチや光学センサ等を配設するようにしてもよい。そして、第2回転体12の外観面上に、全方向移動車の進行方向側(フロント側)であることが分かる旨の文字やマーク等を印字したり、デザイン形状等で進行方向の識別が可能となる。
また、前記ジャイロセンサ15を第2回転体12上に配設して、第1回転体11をその場で回転させ、ジャイロセンサ15の出力がゼロになるように駆動制御モータ13を動作制御しながら、第1回転体上に配設された車輪41が所定の位置に来た時に、ジャイロセンサ15の出力を時間で積分を開始すると共に、全方向移動車が進行を開始するようにしてもよい。
更にまた、エンコーダを用いず、ジャイロセンサ15を第1回転体11および第2回転体12の両方に搭載し、第2回転体12に搭載したジャイロセンサ15の出力がゼロになるように駆動制御モータ13を動作制御してもよい。この場合、第1回転体11をまずその場で回転させ、第1回転体11と第2回転体12との姿勢角度のズレが所定の角度になった時に信号を出すスイッチや光学センサの出力を検知した時に、θの値をゼロに設定し、第1回転体11に搭載したジャイロセンサ15の角速度の時間積分を開始してθの値に対応させる。
【0032】
なお、前記第2回転体12の側面には、接触センサ、超音波センサ、光学センサなどの障害物センサ16が複数個配設され、壁などの障害物を検出して、障害物を避けて移動したり、障害物に倣って移動する。
【0033】
図6、図7および図8は、第3実施形態およびその変形例を示す。
図6に示すように、車輪41〜43の旋回方向の間にブラシ17,18,19がそれぞれ配設されている。第1回転体31は、図8に示すように、その内部に空間Sを持つように形成されている。前記空間S内には、吸引ポンプ33とフィルター付の集塵ケース34とが設けられている。前記第1回転体31の床面側の概ね中心には、吸引部20が形成されている。
前記車輪41〜43が旋回し、前記第1回転体31が半時計方向に速度Vで回転しながら紙面上方に速度Uで移動した時、第1回転体31と一体的にブラシ17〜19も反時計方向に旋回し、床面の塵を概ね中心部に向かってかき集める。第1回転体1の中心部にかき集められた塵は、吸引部20から吸引ポンプ33により吸い上げられ集塵される。
【0034】
また、図7の変形例のように、前記第1回転体31にブラシ固定部21、22,23を配設し、それら各々の両面に、それぞれ一対のブラシ17〜19を設けるようにしてもよい。これにより、壁面に倣って移動する時、前記第1回転体1の移動方向に対して、壁面が左右のどちら側にあっても、集塵性能を下げることなく、効率よく集塵作業を行うことができる。
【0035】
図8の第1回転体31の上面には第二排気口31cが形成されている。前記吸引部20から吸い上げられた塵はフィルター付の集塵ケース34に捕集され、塵が除かれた空気Aは第1排気口31bおよび第2排気口31cから排気される。第1排気口31bから排気された空気Aは、床面上の塵とともに再び吸引部20に戻って吸引ポンプ33で吸い上げられる。第2排気口31cから空気Aが排出されているため、第1回転体31と床面との間の空間の空気圧は負圧となり、第1排気口31bの外側の床面上の空気Aを塵とともに吸い込むことができる。
なお、第2排気口31cを形成しなければ、外部に排気風を出さないようにすることも可能である。
【0036】
図9は、第4実施形態を示す。
図4に示すように、車輪41〜43の旋回方向の間に、それぞれ清拭部27が配設されている。前記各清拭部27は、ウエス24、ウエス取り付け板25および開口26を有している。前記ウエス24は、織物、不織布、編物などからなり、開口26を有するウエス取り付け板25に着脱可能に取り付けられている。前記開口26は、前記ウエス取り付け板25の概ね中央部に形成され、かつ、不図示の液剤滴下装置に接続されている。前記開口26には、液剤滴下装置から水、 洗浄液、消毒液、ワックスなどの液剤が投下され、ウエス24を適度に湿らせることができる。
かかる構成により、適度に液剤で湿っているウエス24で床面上の清拭作業を行ったり、ワックス掛けを行うことができる。もちろん、液剤を滴下しなければ乾拭きも可能である。
【0037】
図10は、第5実施形態を示す。
図10に示すように、第5実施形態においては、3個の車輪のうち、1個の車輪が自在車輪で構成されている。
回転速度と進行角度を制御可能な2個の車輪51、52と、床面から受ける外力によって自在に車輪の進行方向が変化する1個の自在車輪53は、第1回転体1の回転中心Oから所定の半径の円上に各120°の等間隔で配設されている。
これは、第1実施形態の3個の車輪の内の1個を自在車輪にしたものであり、車輪と床面との摩擦力が高く、車輪が空滑りしない場合には、第1実施形態と同様の回転移動動作をさせることが可能である。
【0038】
図11は、第6実施形態を示す。
図11に示すように、第6実施形態においては、4個の車輪のうち、対角の2個の車輪が自在車輪で構成されている。
回転速度と進行角度を制御可能な2個の車輪61、62と、床面から受ける外力によって自在に車輪の進行方向が変化する自在車輪63、64は、第1回転体1の回転中心Oから所定の半径の円上に各90°の等間隔で配設されている。これにより、車輪と床面との摩擦力がさほど高くなくても、車輪が空滑りせずに回転移動動作をさせることが可能となる。
【0039】
図12は、第7実施形態を示す。
図12に示すように、第7実施形態においては、車輪が3個の球状車輪71、72、73で構成されている。前記球状車輪71〜73には、それぞれ一対のローラ71aおよび71b、72aおよび72b、73aおよび73bが当接している。前記ローラ71a、72aおよび73aは、円の法線方向の軸まわりに前記球状車輪71〜73のそれぞれを回転させる。一方、前記ローラ71b、72bおよび73bは、円の接線方向の軸まわりに前記球状車輪71〜73のそれぞれを回転させる。これらのローラは、図示しないモータにより回転数を制御されている。
【0040】
かかる構成により、図4の車輪71〜73は、前記法線方向の速度ベクトルAおよび接線方向の速度ベクトルBを発生させる。前記ベクトルAと前記ベクトルBとの合成ベクトル(A+B)が、前記進行速度ベクトル(V+U)と等しくなるように各ローラの回転数を制御すれば、第1〜第6実施形態と同様に本全方向移動車をあらゆる方向に進行させることができる。
【0041】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、第3または第4実施形態において、清拭部材は必ずしも車輪の旋回方向の間に設ける必要はなく、車輪よりも内側(回転軸寄り)または外側に設けてもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、全方向移動車の床面に対する姿勢に関係なく、あらゆる方向にスムーズに方向転換しながら移動できるので、少ない時間で切り返しやUターンなどの動作が行える。
また、回転体自体が移動しなくても、一定の場所に止まりながらその場で回転のすることができるから、掃除などの用途に使用した場合に効率良く作業が行える。
【0043】
なお、球状車輪を周面において支持するのではなく、円形の車輪の中央を車軸で支持すれば、車輪の表面が移動車内部で汚れないから、床面が汚れたり、あるいは、床面が傷付いたりするおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる全方向移動車の要部を示す斜視図である。
【図2】同車輪を示す平面図である。
【図3】車輪の旋回速度および進行角度を算出するための計算式である。
【図4】車輪が床面上を移動した時の軌跡を示す図表である。
【図5】(a)は本発明の第2実施形態の要部を示す側断面図であり、(b)は全方向移動車の制御を示す概略構成図である。
【図6】本発明の第3実施形態の要部を示す平面図である。
【図7】同変形例の要部を示す平面図である。
【図8】第3実施形態の要部を示す側断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態の要部を示す平面図である。
【図10】本発明の第5実施形態の要部を示す平面図である。
【図11】本発明の第6実施形態の要部を示す平面図である。
【図12】本発明の第7実施形態の要部を示す平面図である。
【符号の説明】
1、11、31:第1回転体
12:第2回転体
4、41、42、43:車輪
5:回転制御用モータ
7:ウォームホイール
8:角度制御用モータ
9:ウォーム
13:駆動制御モータ
17、18、19:ブラシ
27:清拭部
100:マイコン(制御手段)
O:回転中心
U:回転体の移動速度ベクトル
V:車輪の旋回速度ベクトル
α1 、β1 、γ1 :車輪の進行角度
【発明の属する技術分野】
本発明は、床面に対して移動動作していた姿勢に関係なく、所望の方向に移動動作を変更することができる全方向移動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の全方向移動車としては、大型車輪の外周に放射状に複数の小さい車輪を配設したものがある。また、その改良として、複数の小さい車輪を第1の回転フレームに配設し、その第1回転フレームを第2の回転フレームで回転させると共に、複数の小さい車輪が構成する平面を走行床面に対して傾けて設置させることで、全方向移動を可能にしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−127931号公報 (第2−4頁、第7図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる全方向移動車を全方向にスムーズに移動させるためには、前記小さい車輪を数多く配設する必要があり、構造が複雑になっていた。また、その複雑な構造のために、全方向移動車の下部において、吸引清掃部や清拭部などの各種の作業部を配設することができなかった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、簡単な構成で床面上をあらゆる方向に移動制御可能な全方向移動装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の全方向移動車は、床面上をあらゆる方向に移動可能な全方向移動車であって、床面に対して鉛直線のまわりに回転する第1回転体と、前記第1回転体に取り付けられて、前記移動車の荷重を支え、前記鉛直線を中心とする円周上に概ね等間隔に配列されて、前記鉛直線のまわりに各々旋回する3個以上の車輪と、前記3個以上の(第1および第2)車輪のうち、2個以上の(第1)車輪に前記(第1)車輪の車軸まわりの回転速度を変化させることができる回転制御用モータならびに円の法線に対する車軸の姿勢(接線に対する車輪の姿勢)を変化させることができる角度制御用モータと、前記2個以上の(第1)車輪の車軸のまわりの回転速度と各車軸の姿勢を制御することにより、前記第1回転体を前記鉛直線のまわりに回転させながら、当該回転体の移動方向および移動速度を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、鉛直線を中心とする1つの円上に概ね等間隔に配列された複数個の(第1)車輪の各々について、(第1)車輪の回転速度および車軸の姿勢を、モータによりそれぞれ個別に変化させることができるから、少ない個数の車輪であらゆる方向にスムーズに移動できる。したがって、全方向移動車の構造がコンパクトになると共に、移動方向および移動速度の制御が簡単になる。
また、車輪が少なく、シンプルな構造だから、部材を配設するためのスペースが回転体の下部に残っており、そのため、種々の作業部を配設することができる。
【0008】
本発明においては、3個以上の車輪のうちの2個以上の車輪以外の車輪は、床面から受ける外力によって自在に車輪の進行方向を変更可能な自在車輪としてもよい。例えば、3個の車輪で構成し、2個の車輪において、回転速度と進行方向を制御し、1個の車輪を自在車輪で構成するようにしてもよい。
更にまた、4個の車輪で構成し、対角上の2個の車輪において、回転速度と進行方向を制御し、残りの2個の車輪を自在車輪で構成するようにしてもよい。4個以上の車輪で構成する場合は、床面から車輪が浮き上がらないように、サスペンションを有した車輪を使用することが好ましい。
【0009】
本発明においては、回転体に配設された各車輪の進行方向を認識するためや、各車輪の向きを校正するためのスイッチまたはポテンショメータ等の車輪角度検出センサを設けてもよい。
【0010】
本発明においては、第1回転体に対して、概ね同一の鉛直線のまわりに逆回転する第2回転体と、前記第2回転体を前記第1回転体の回転方向とは反対の方向に回転制御するための駆動制御モータとを設けてもよい。これにより、第2回転体の床面に対する回転速度をなくしたり、小さくすることができる。
【0011】
本発明においては、第1回転体が回転しながら進行する方向を決定するために、各車輪の車軸の姿勢を制御するための第1回転体の床面に対する姿勢角(鉛直線のまわりの所定の基本姿勢に対する変位角)を認識する回転体角速度検出センサを搭載することが好ましい。
また、床面に対して第2回転体の回転速度を概ねゼロにするためには、第2回転体を第1回転体と同じ回転速度で逆回転させる必要がある。そのためには、第1回転体と第2回転体との相対角度を検出するためのエンコーダを搭載することが好ましい。
また、第2回転体に回転体角速度検出センサを搭載し、第1回転体と第2回転体との相対角度を検出するためのエンコーダを用いて、第1回転体および第2回転体の床面に対する姿勢角を認識するようにしてもよい。
さらに、第1回転体と第2回転体の両方に回転体角速度検出センサを搭載するようにしてもよい。
【0012】
本発明においては、床面を清拭する清拭部を前記第1回転体に着脱自在に取り付けてもよい。これにより、床面を車輪が転がった痕跡をも清拭部で拭き取ることが可能となる。なお、清拭部としては、一般に、織物、不織布、編物などのウエスを用いることができる他、無数の毛を有するブラシを採用することも可能である。
【0013】
本発明においては、第1回転体の概ね中心に、床面の塵を吸引するための吸引部と、第1回転体の概ね中心に向って床面の塵をかき集めるブラシとを設けてもよい。このブラシは、第1回転体に配設されている各車輪の間に配設でき、これにより車輪から剥離した汚れ物質をもブラシでかき集めて吸引部で吸い取ることが可能である。なお、ブラシの他に、織物、不織布、編物を採用することも可能である。
【0014】
本発明においては、第1回転体の外周から床面側に向けて排気する排気口を備え、吸引部から吸い込んだ空気が、排気口から排気されて再び前記吸引部から吸い込まれる循環流路を形成するようにしてもよい。これにより、移動車外へ空気を排気することなく、集塵することが可能になる。更に好ましくは、回転体の上方に第二の排気口を備えれば、移動車の下側の空間は負圧になり、第1回転体の外側の床面上の空気をも塵とともに吸い込むことが可能になる。
【0015】
本発明においては、障害物検出センサが壁面等の障害物を検出し、障害物に倣って移動するようにしてもよい。この場合、第1回転体の外周部と障害物との間の摩擦が第1回転体の移動を妨げないように回転方向を変更制御するのが好ましい。逆に、床面と障害物の壁面との境界部分の塵や汚れ物質を進行方向に向けて押し出すように、上記回転方向とは逆向きに回転方向を変更制御してもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は、第1実施形態の要部の構成を示す。
図1に示すように、全方向移動車は、第1回転体1および駆動ユニット2を備えている。前記第1回転体1の同心円状の1つの円上には、3つの駆動ユニット2が概ね等間隔に配設されている。
前記各駆動ユニット2の台板3には、各々、車輪4が設けられている。前記各車輪4の車軸と回転制御用モータ5とは、タイミングベルト6により連結されている。前記回転制御用モータ5は、前記車輪4を回転駆動させる。
なお、車輪4は、車軸のまわりにのみ回転し、かつ、その平面断面形状が円弧または楕円弧形状の車輪である。
【0017】
前記台板3の上部には、ウォームホイール7が固設されており、台板3と一体に回転するように設けられている。一方、前記第1回転体1に配設した角度制御用モータ8の出力軸には、ウォーム9が設けられている。前記ウォームホイール7と前記ウォーム9とは歯合しており、前記角度制御用モータ8の回転は、ウォーム9を介して伝達され、ウォームホイール7が回転する。これにより、前記円の法線に対する(接線に対する)前記車輪4の車軸の姿勢を変化させることができる。
【0018】
ところで、本移動車の移動動作開始時においては、前記第1回転体1に対する車輪4の初期角度がどのようになっているのかが分からない。そのため、本移動車は、車輪4の角度校正に用いる角度校正スイッチ10aおよびピン10bを備えている。本移動車の移動動作開始直前に角度制御用モータ8を動作させて台板3を時計まわりに回転させ、台板3上に突設されたピン10bがスイッチ10aに当接した際の信号により車輪4の角度を校正している。
【0019】
制御の構成:
図5(b)に示すように、マイコン(制御手段)100には、モータ制御回路101およびセンサ回路102が図示しないインターフェイスを介して接続されている。
前記モータ制御回路101は、前記各回転制御用モータ5および前記各角度制御用モータ8を制御する。前記回転制御用モータ5は、エンコーダ5aを内蔵しており、前記車輪4の回転数を計測している。前記角度制御用モータ8は、エンコーダ8aを内蔵しており、前記車輪4の回転角度を計測している。
前記センサ回路102は、前記角度校正スイッチ10aからの信号を処理する。つまり、センサ回路102は、角度校正スイッチ10aからの台板3のピン10bの当接信号をマイコン100のCPU100aに出力する。前記CPU100aは、前記当接信号に基づいて前記車輪4の初期角度を校正する。
【0020】
前記マイコン100は、前記CPU100aおよびROM100bを備えている。CPU100aは、ROM100bに記憶された制御方法(プログラム)に従って、各機器を制御するものである。ROM100bは、後述する移動制御のためのプログラムを記憶している。
CPU100aは、前記各エンコーダ5a、8aからの出力に基づいて、後述するように、回転制御用モータ5の回転速度を算出すると共に、角度制御用モータ8の回転角度を算出する。
なお、台板3の回動角度をリアルタイムに検出するために、ポテンショメータを配設しても良い。また、回転制御用モータ5や角度制御モータ8は、パルスモータを使用しても良い。
【0021】
制御方法:
つぎに、本移動車を移動制御するための制御原理を説明する。該制御原理に基づいたプログラムに従って、前記CPU100は各機器を制御する。
図2に示すように、車輪41,42,43は、第1回転体1の回転中心Oから所定の半径の円上に、各々、120°の等間隔で配置されている。
第1回転体1が紙面上方に移動するときの移動速度をベクトルUとし、円の接線方向の各車輪41〜43の鉛直線L(図1)のまわりの旋回速度をベクトルVとした時、車輪41,42,43の床面に対して転がる進行速度がベクトル(U+V)に常になるように制御してやれば、第1回転体1は鉛直線Lのまわりに回転しながら、ベクトルUで床面に沿って移動することになる。
【0022】
今、第1回転体1が紙面上方に向かう進行方向をY軸、該Y軸に対して直角右方向をX軸とする。図2に示すように、車輪41がX軸から角度θだけ旋回した位置において、前記車輪41の床面に対する進行速度はベクトル(U+V)であり、第1回転体1の接線方向に対する前記車輪41の進行角度α1 は、ベクトルVとベクトル(U+V)との内積より、図3に示す (1)式で求めることができる。
【0023】
ここで、前記 (1)式中の三角関数(cos−1)内の計算は、その分子および分母がそれぞれ図3の (2)式および (3)式のように、ベクトルVのX軸成分Vx およびY軸成分VY 、ならびに、ベクトルUのX軸成分Ux およびY軸成分UY の関係式としてあらわせる。
さらに、前記Vx およびVY は、それぞれ図3の (4)式および (5)式により前記角度θの関数として求めることができる。また、前記Ux およびUY も同様に、図3の (6)式および (7)式により求めることができる。
【0024】
したがって、前記 (1)式に、前記 (2)式〜 (7)式を全て代入すると、X軸から角度θだけ旋回した位置における車輪41の進行角度α1 の値は、下記に示すように角度θの関数として求めることができる。
α1 =α(θ) … (8)
【0025】
また、車輪42、43のそれぞれの進行角度β1 、γ1 も同様に前記角度θの関数として求められ、かつ、車輪42、43と車輪41との位相差は、それぞれ120°であることから、前記進行角度β1 、γ1 は、前記 (8)式に対して、それぞれθ=θ+120°、θ=θ−120°とした次の(9) 、(10)式で求めることができる。
β1 =α(θ+120°)…(9)
γ1 =α(θ−120°)…(10)
【0026】
もしも、前記第1回転体1が紙面上方に進行している図2の状態から、左方向に角度φの方向に進路を変えたい時には、各車輪41、 42、 43の進行角度α2 、β2 、γ2 は、それぞれ、次の(11)、(12)、(13)式で算出すればよい。
α2 =α1 +φ …(11)
β2 =β1 +φ …(12)
γ2 =γ1 +φ …(13)
【0027】
かかるようにして求められるベクトルVおよびU、ならびに、進行角度α2 〜γ2 は、前記エンコーダ5a、8aからの出力に基づいて前記CPU100が算出し、回転制御用モータ5および角度制御用モータを制御することで、全方向移動車をあらゆる方向に移動させることができる。
なお、図4は、移動動作した時の車輪41、42、43の各々の軌跡を示す。図4に示すように、車輪41〜43の床面上の軌跡は、前記回転中心Oのまわりに前記車輪41〜43が各々旋回しながら、床面に沿って前記回転中心Oが一定の方向に移動するような曲線を描く。
【0028】
もし、図2の紙面右側に図示しない壁面があり、その壁面に倣って本移動車が移動する場合は、第1回転体1が反時計方向に回転しながらベクトルUで移動すると、第1回転体1の外周部が壁面を擦ることになる。そのため、その際には、第1回転体1を時計方向に回転させながらベクトルUで移動させると共に、旋回速度ベクトルVの大きさをベクトルUと同じ大きさに制御すれば、壁面上を第1回転体1の外周部が転がるように動作させることができる。これにより、壁面に傷を付けずに壁面に倣って移動させることができる。
逆に、後に図6〜図8で説明する集塵作業や清拭作業を行う場合には、床面と障害物の壁面との境界部分の塵や汚れ物質を進行方向に押し出すように、進行方向に対して障害物が右側にある場合には、第1回転体1を反時計方向に旋回させ、障害物が左側にある場合には、第1回転体1を時計方向に旋回させて移動させることが好ましい。
【0029】
つぎに、本発明の第2〜第6実施形態について説明する。
以下の実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、同一部分または相当部分についての詳しい説明を省略する。
【0030】
図5(a)は、第2実施形態を示す。
図5(a)に示すように、第2実施形態にかかる全方向移動車は、第1回転体11および第2回転体12を備えている。前記第1回転体11の回転中心には、駆動制御モータ13が設けられている。該駆動制御モータ13の出力軸は、カプラー14により、前記第1回転体11の上に設けられた第2回転体12に連結され、前記第2回転体12を前記第1回転体11の回転方向とは反対の方向に回転制御する。また、第1回転体11の上面には、ジャイロセンサ(回転体角速度検出センサ)15が設けられている。
前記ジャイロセンサ15は、角速度を電圧値で出力する。そのため、全方向移動車の不図示の電源スイッチを入れた時に、ジャイロセンサ15の出力を時間で積分を開始すれば、電源スイッチを入れた時からの第1回転体11の回転角度を算出することができる。そして、この積分開始時の車輪41の位置に対して、図2に示した角度θの値をゼロに設定すれば、前記ジャイロセンサ15の時間積分値を図3の式に示したθの値に対応させることができる。これにより、この積分開始時の全方向移動車の進行方向は、図2に示したY軸正方向となる。
ただし、操作者にとって、3個の車輪41〜43のうち、どの車輪が車輪41であるかは見分けが付かず、全方向移動車がどの方向に進行しようとしているのか分からない。そこで、車輪41から90度の位置に対応した第1回転体11の外観面上に、全方向移動車の進行方向側(フロント側)であることが分かる旨の文字やマーク等を印字したり、デザイン形状等で識別できるようにしたりすることが望ましい。
【0031】
第1回転体11が回転動作を開始した際には、床面と第1回転体11との姿勢角の変化を前記ジャイロセンサ15により認識している。一方、第2回転体12は、第1回転体11の回転方向とは反対の方向に、第1回転体11と概ね同じ回転角度で回転させるように前記駆動制御モータ13を動作させている。これにより、第1回転体11は床面に対して回転動作をしても、第2回転体12は床面に対して殆ど回転しない状態を維持することができる。
また、駆動制御モータ13に絶対角度情報を持ったアブソリュートエンコーダを内蔵した場合、第1回転体11がその場での回転動作を開始し、第1回転体11と第2回転体12との姿勢角度のズレが所定の角度になった時に、ジャイロセンサ15の出力を時間で積分すると共に、全方向移動車が進行を開始するようにすれば、第1回転体11が回転しながら移動する移動方向を定めることができる。そして、第2回転体12の外観面上に、全方向移動車の進行方向側(フロント側)であることが分かる旨の文字やマーク等を印字したり、デザイン形状等で進行方向の識別が可能となる。
また、前記アブソリュートエンコーダの代わりに、回転速度のみ検出するためのインクリメンタルエンコーダを採用した場合には、第1回転体11と第2回転体12との姿勢角度のズレが所定の角度になった時に信号を出すスイッチや光学センサ等を配設するようにしてもよい。そして、第2回転体12の外観面上に、全方向移動車の進行方向側(フロント側)であることが分かる旨の文字やマーク等を印字したり、デザイン形状等で進行方向の識別が可能となる。
また、前記ジャイロセンサ15を第2回転体12上に配設して、第1回転体11をその場で回転させ、ジャイロセンサ15の出力がゼロになるように駆動制御モータ13を動作制御しながら、第1回転体上に配設された車輪41が所定の位置に来た時に、ジャイロセンサ15の出力を時間で積分を開始すると共に、全方向移動車が進行を開始するようにしてもよい。
更にまた、エンコーダを用いず、ジャイロセンサ15を第1回転体11および第2回転体12の両方に搭載し、第2回転体12に搭載したジャイロセンサ15の出力がゼロになるように駆動制御モータ13を動作制御してもよい。この場合、第1回転体11をまずその場で回転させ、第1回転体11と第2回転体12との姿勢角度のズレが所定の角度になった時に信号を出すスイッチや光学センサの出力を検知した時に、θの値をゼロに設定し、第1回転体11に搭載したジャイロセンサ15の角速度の時間積分を開始してθの値に対応させる。
【0032】
なお、前記第2回転体12の側面には、接触センサ、超音波センサ、光学センサなどの障害物センサ16が複数個配設され、壁などの障害物を検出して、障害物を避けて移動したり、障害物に倣って移動する。
【0033】
図6、図7および図8は、第3実施形態およびその変形例を示す。
図6に示すように、車輪41〜43の旋回方向の間にブラシ17,18,19がそれぞれ配設されている。第1回転体31は、図8に示すように、その内部に空間Sを持つように形成されている。前記空間S内には、吸引ポンプ33とフィルター付の集塵ケース34とが設けられている。前記第1回転体31の床面側の概ね中心には、吸引部20が形成されている。
前記車輪41〜43が旋回し、前記第1回転体31が半時計方向に速度Vで回転しながら紙面上方に速度Uで移動した時、第1回転体31と一体的にブラシ17〜19も反時計方向に旋回し、床面の塵を概ね中心部に向かってかき集める。第1回転体1の中心部にかき集められた塵は、吸引部20から吸引ポンプ33により吸い上げられ集塵される。
【0034】
また、図7の変形例のように、前記第1回転体31にブラシ固定部21、22,23を配設し、それら各々の両面に、それぞれ一対のブラシ17〜19を設けるようにしてもよい。これにより、壁面に倣って移動する時、前記第1回転体1の移動方向に対して、壁面が左右のどちら側にあっても、集塵性能を下げることなく、効率よく集塵作業を行うことができる。
【0035】
図8の第1回転体31の上面には第二排気口31cが形成されている。前記吸引部20から吸い上げられた塵はフィルター付の集塵ケース34に捕集され、塵が除かれた空気Aは第1排気口31bおよび第2排気口31cから排気される。第1排気口31bから排気された空気Aは、床面上の塵とともに再び吸引部20に戻って吸引ポンプ33で吸い上げられる。第2排気口31cから空気Aが排出されているため、第1回転体31と床面との間の空間の空気圧は負圧となり、第1排気口31bの外側の床面上の空気Aを塵とともに吸い込むことができる。
なお、第2排気口31cを形成しなければ、外部に排気風を出さないようにすることも可能である。
【0036】
図9は、第4実施形態を示す。
図4に示すように、車輪41〜43の旋回方向の間に、それぞれ清拭部27が配設されている。前記各清拭部27は、ウエス24、ウエス取り付け板25および開口26を有している。前記ウエス24は、織物、不織布、編物などからなり、開口26を有するウエス取り付け板25に着脱可能に取り付けられている。前記開口26は、前記ウエス取り付け板25の概ね中央部に形成され、かつ、不図示の液剤滴下装置に接続されている。前記開口26には、液剤滴下装置から水、 洗浄液、消毒液、ワックスなどの液剤が投下され、ウエス24を適度に湿らせることができる。
かかる構成により、適度に液剤で湿っているウエス24で床面上の清拭作業を行ったり、ワックス掛けを行うことができる。もちろん、液剤を滴下しなければ乾拭きも可能である。
【0037】
図10は、第5実施形態を示す。
図10に示すように、第5実施形態においては、3個の車輪のうち、1個の車輪が自在車輪で構成されている。
回転速度と進行角度を制御可能な2個の車輪51、52と、床面から受ける外力によって自在に車輪の進行方向が変化する1個の自在車輪53は、第1回転体1の回転中心Oから所定の半径の円上に各120°の等間隔で配設されている。
これは、第1実施形態の3個の車輪の内の1個を自在車輪にしたものであり、車輪と床面との摩擦力が高く、車輪が空滑りしない場合には、第1実施形態と同様の回転移動動作をさせることが可能である。
【0038】
図11は、第6実施形態を示す。
図11に示すように、第6実施形態においては、4個の車輪のうち、対角の2個の車輪が自在車輪で構成されている。
回転速度と進行角度を制御可能な2個の車輪61、62と、床面から受ける外力によって自在に車輪の進行方向が変化する自在車輪63、64は、第1回転体1の回転中心Oから所定の半径の円上に各90°の等間隔で配設されている。これにより、車輪と床面との摩擦力がさほど高くなくても、車輪が空滑りせずに回転移動動作をさせることが可能となる。
【0039】
図12は、第7実施形態を示す。
図12に示すように、第7実施形態においては、車輪が3個の球状車輪71、72、73で構成されている。前記球状車輪71〜73には、それぞれ一対のローラ71aおよび71b、72aおよび72b、73aおよび73bが当接している。前記ローラ71a、72aおよび73aは、円の法線方向の軸まわりに前記球状車輪71〜73のそれぞれを回転させる。一方、前記ローラ71b、72bおよび73bは、円の接線方向の軸まわりに前記球状車輪71〜73のそれぞれを回転させる。これらのローラは、図示しないモータにより回転数を制御されている。
【0040】
かかる構成により、図4の車輪71〜73は、前記法線方向の速度ベクトルAおよび接線方向の速度ベクトルBを発生させる。前記ベクトルAと前記ベクトルBとの合成ベクトル(A+B)が、前記進行速度ベクトル(V+U)と等しくなるように各ローラの回転数を制御すれば、第1〜第6実施形態と同様に本全方向移動車をあらゆる方向に進行させることができる。
【0041】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、第3または第4実施形態において、清拭部材は必ずしも車輪の旋回方向の間に設ける必要はなく、車輪よりも内側(回転軸寄り)または外側に設けてもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、全方向移動車の床面に対する姿勢に関係なく、あらゆる方向にスムーズに方向転換しながら移動できるので、少ない時間で切り返しやUターンなどの動作が行える。
また、回転体自体が移動しなくても、一定の場所に止まりながらその場で回転のすることができるから、掃除などの用途に使用した場合に効率良く作業が行える。
【0043】
なお、球状車輪を周面において支持するのではなく、円形の車輪の中央を車軸で支持すれば、車輪の表面が移動車内部で汚れないから、床面が汚れたり、あるいは、床面が傷付いたりするおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる全方向移動車の要部を示す斜視図である。
【図2】同車輪を示す平面図である。
【図3】車輪の旋回速度および進行角度を算出するための計算式である。
【図4】車輪が床面上を移動した時の軌跡を示す図表である。
【図5】(a)は本発明の第2実施形態の要部を示す側断面図であり、(b)は全方向移動車の制御を示す概略構成図である。
【図6】本発明の第3実施形態の要部を示す平面図である。
【図7】同変形例の要部を示す平面図である。
【図8】第3実施形態の要部を示す側断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態の要部を示す平面図である。
【図10】本発明の第5実施形態の要部を示す平面図である。
【図11】本発明の第6実施形態の要部を示す平面図である。
【図12】本発明の第7実施形態の要部を示す平面図である。
【符号の説明】
1、11、31:第1回転体
12:第2回転体
4、41、42、43:車輪
5:回転制御用モータ
7:ウォームホイール
8:角度制御用モータ
9:ウォーム
13:駆動制御モータ
17、18、19:ブラシ
27:清拭部
100:マイコン(制御手段)
O:回転中心
U:回転体の移動速度ベクトル
V:車輪の旋回速度ベクトル
α1 、β1 、γ1 :車輪の進行角度
Claims (7)
- 床面上をあらゆる方向に移動可能な全方向移動車であって、床面に対して鉛直線のまわりに回転する第1回転体と、
前記第1回転体に取り付けられて、前記移動車の荷重を支え、前記鉛直線を中心とする円周上に概ね等間隔に配列されて、前記鉛直線のまわりに各々旋回する3個以上の車輪と、
前記3個以上の車輪のうち、2個以上の車輪に前記車輪の車軸まわりの回転速度を変化させることができる回転制御用モータならびに円の法線に対する車軸の姿勢を変化させることができる角度制御用モータと、
前記2個以上の車輪の車軸のまわりの回転速度と各車軸の姿勢を制御することにより、前記第1回転体を前記鉛直線のまわりに回転させながら、当該第1回転体の移動方向および移動速度を制御する制御手段とを備えた全方向移動車。 - 請求項1において、
前記車輪は前記車軸のまわりにのみ回転し、かつ、その断面形状が円弧または楕円弧形状である全方向移動車。 - 請求項1もしくは2において、
床面に対する前記第1回転体の姿勢角の変化を認識するための回転体角速度検出センサを搭載した全方向移動車。 - 請求項1において、
前記第1回転体に対して、概ね同一の鉛直線のまわりに逆回転可能な第2回転体と、
前記第2回転体を前記第1回転体の回転方向とは反対の方向に回転制御するための駆動制御モータとを備えた全方向移動車。 - 請求項4において、
床面に対する前記第1回転体および/または第2回転体の姿勢角の変化を認識するための回転体角速度検出センサを搭載した全方向移動車。 - 請求項1ないし5において、
前記第1回転体に着脱自在に取り付けられ、床面に接触して床面を清拭する清拭部を備えた全方向移動車。 - 請求項1ないし6において、
床面の塵を前記第1回転体の概ね中心に向ってかき集めるブラシと、
前記第1回転体の概ね中心に設けられ、前記床面の塵を吸引するための吸引部とを備えた全方向移動車。
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