JP2004122283A - 規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法 - Google Patents

規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法 Download PDF

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安井 孝成
Masasuke Takada
高田 雅介
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Abstract

【課題】電子線や光露光法、電子ビーム露光法、走査プローブ顕微鏡を用いた微細加工法に代わる効率的で安価なナノワイヤ結晶等のナノサイズの微細構造物の作製方法の提供。
【構成】超微小硬度計であるナノインデンターを用いる微細加工方法であって、角錐状圧子を用い、該圧子を基板上に形成した材料層に押し込むことによって、該圧子の角錐形状を転写したナノサイズの孔を規則配列したドットパターンを材料層に形成し、該孔を利用して規則配列したナノサイズの微細構造物を作製する。圧子を押し込み、且つ引っかき加工するか刃状型圧子を用いることによってナノサイズの溝を規則配列したラインパターンを形成し、ナノワイヤー結晶を2次元的に揃えた集合体からなるナノサイズの微細構造物を作製することもできる。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に形成した薄い材料層の超微細パターン加工に超微小硬度計であるナノインデンターを用い、規則配列させて形成したナノメータ(nm)サイズの細い孔又は溝を用いてナノサイズの微細構造物、例えば、ナノワイヤー結晶及びその集合体のようなアスペクト比の大きな微結晶を触媒金属を用いて結晶成長させて各種デバイスを効率的に安価に作製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ナノテクノロジーの発展に伴い超微細加工技術によるナノサイズの微細構造物の作製方法が開発されている。ナノサイズの微細構造物を基板上に規則的に配列させるためのドットパターンやラインパターンの代表的な作製方法としては電子線又は光露光によるレジストパターンの作製方法が知られている。図2は、その従来の方法を示す工程図である。
【0003】
従来の方法は、基板1の表面にレジスト層2を塗布し、フォトマスク3を用いてレジスト層2を露光し、現像してパターニングされたレジスト層2Aを形成し、その上に触媒金属(AuやPtなど)4を蒸着し、パターニングされたレジスト層2Aをリフトオフする工程からなる。この工程により基板1の表面にパターニングされた触媒金属4Aが付着して残留する。この後、CVD法やMBE法などの触媒金属を用いるウィスカー結晶の成長法を用いて基板1の上に微細構造物5の配列形成を行っている。
【0004】
このような方法を用いたウイスカー結晶の制御成長方法と該方法の尖頭小型カソード等の製造への応用が知られている(特許文献1〜3)。この方法は、Siなどの基板上に形成したSiO膜にエッチングにより開口を形成し、この開口にAuやGa微粒子などを触媒金属として付着させて加熱することによりSiOやSiウイスカーを成長させる方法である。このように、金属微粒子を触媒としたウイスカーの成長方法は、気相−液相、液相−固相界面で起きる特異な現象(VLS機構)を利用するものであり、VLS法として公知である。
【0005】
このようなウイスカー結晶は、直径が1.0〜100nm、長さが0.5〜100μm程度であり、ナノスケール導体、ナノワイヤとも言われ、VLS法以外にも各種の製造方法が知られており、その用途も、電界放出装置、マイクロ波真空管増幅器、ディスプレー装置(特許文献4,5)、ナノスケール導電性コネクタ(特許文献6)、触覚センサ(特許文献7)、微小相互接続回路装置(特許文献8,9)、エミッタ構造(特許文献10)などがある。
【0006】
また、サファイヤ基板上にミクロン程度の大きさの金薄膜をレジストパターンで形成し、ZnOウィスカー微結晶の集合体を基板に垂直方向に成長した例(非特許文献1)や熱処理により酸化チタンウィスカーを成長させる例(特許文献11)があるが、個々のウィスカー微結晶の基板上への規則的配列には成功していない。
【0007】
基板上に微結晶を成長させる方法の他に、微細加工により形成した孔を型としてその中に薄膜を押し込む方法(特許文献12)、液状高分子をキャスチングする方法(特許文献13)、充填する方法(特許文献14)によりフォトニック結晶を作製する方法も知られている。
【0008】
最近、電子線又は光露光法に代わる微細加工方法として走査プローブ顕微鏡を用いてレジストに描画する微細加工法も知られている(特許文献15)。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−97598号公報
【特許文献2】
特開平7−221344号公報
【特許文献3】
特開2002−220300号公報
【特許文献4】
特開2001−57146号公報
【特許文献5】
特開2001−96499号公報
【特許文献6】
特開2001−102381号公報
【特許文献7】
特開2001−153738号公報
【特許文献8】
特開2001−141633号公報
【特許文献9】
特開2001−177052号公報
【特許文献10】
特開2001−167692号公報
【特許文献11】
特開2000−203998号公報
【特許文献12】
特開2000−284136号公報
【特許文献13】
特開2001−91777号公報
【特許文献14】
特開2002−277659号公報
【特許文献15】
特開2000−340485号公報
【0010】
【非特許文献1】
M.H.Huang,et al.,Science,VOL.292,1897,2001
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電子線や光露光法では、最小加工サイズは1ミクロン(μm)程度が限界である。電子ビーム露光装置の場合、ナノメータ(nm)程度は可能であるが、装置コストが高くなる。そして、微細結晶や高異方性結晶の成長は困難である。また、走査プローブ顕微鏡を用いた微細加工では10nm程度の加工が可能であるがレジスト膜厚が薄い方が最小加工線幅は小さくなるので、レジストの厚みは100nm程度に制約され、高いアスペクト比の微結晶の成長には適さない。
【0012】
ナノメータサイズの結晶を必要とする一つの例である3次元フォトニックバンド結晶の作製方法は、結晶成長後に高異方性エッチングを行うものや、2次元ワイヤのメッシュ構造を層毎に90度回転させて重ねるなどの試みがなされた。3次元にするために、前者の場合、最高でもアスペクト比(深さと幅の比)10が限界であった。後者の場合は非常に手間がかかり、また、一層毎のアスペクト比は前者と同様、約10が限界であった。
このように、これまで、一般的に、100以上の高いアスペクト比のナノワイヤを精密に規則配列させることは困難であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
超微小硬度計であるナノインデンターは、ナノスケールの先端半径を持つ圧子を対象物の表面に当て、荷重を加えて対象物に押し込むことにより荷重印加中に、押し込み深さと印加荷重を同時に測定することにより対象物の硬度を測定する装置として用いられており、押し込み深さ0〜20μm、測定分解能0.3nmが可能である。
本発明は、規則配列したナノサイズの微細構造物の製造にこのナノインデンターを使用することを特徴とする。
【0014】
すなわち、本発明は、下記のとおりのものである。
(1)ナノインデンターを用いる微細加工方法であって、角錐状圧子を用い、該圧子を基板上に形成した材料層に押し込むことによって、該圧子の角錐形状を転写したナノサイズの孔を規則配列したドットパターンを材料層に形成し、該孔を利用してナノサイズの微細構造物を形成することを特徴とする規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(2)ナノインデンターを用いる微細加工方法であって、角錐状圧子を用い、該圧子を基板上に形成した材料層に押し込み、且つ引っかき加工することによって、断面V字状に形成されたナノサイズの溝を規則配列したラインパターンを材料層に形成し、該溝を利用してナノサイズの微細構造物を形成することを特徴とする 規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(3)ナノインデンターを用いる微細加工方法であって、押し込み加工により材料層に断面V字状の溝を形成できる刃状型圧子を用い、該刃状型圧子を基板上に形成した材料層に押し込むことによって、断面V字状に形成されたナノサイズの溝を規則配列したラインパターンを材料層に形成し、該溝を利用してナノサイズの微細構造物を形成することを特徴とする規則配列した ナノサイズの微細構造物の作製方法。
【0015】
(4)基板上に形成した材料層の厚みが10nm〜20μmであることを特徴とする上記の(1)ないし(3)のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(5)基板上に形成した材料層が基板材料より柔らかい材料であることを特徴とする上記の(1)ないし(4)のいずれかに記載の規則配列した ナノサイズの微細構造物の作製方法。
(6)基板材料より柔らかい材料がレジストであることを特徴とする上記(5)記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
【0016】
(7)ナノインデンターの印加荷重と押し込み深さの値を計測して得られるp−h曲線をモニターすることによりナノインデンターの押し込み深さを制御することを特徴とする上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(8) p−h曲線の屈折点を基準にしてナノインデンターの押し込みを停止することを特徴とする上記(7)記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
【0017】
(9)孔又は溝の底部周辺をエッチング加工により拡張することを特徴とする上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(10) 孔又は溝の底部に金属を付着させることを特徴とする上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(11) 該金属を蒸着又は電気メッキにより付着させることを特徴とする上記(10)記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(12) 付着した金属を触媒としてナノサイズの微細構造物を結晶成長させることを特徴とする上記(10)又は(11)記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(13)結晶成長させる手段がVLS法であることを特徴とする上記(12)記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(14)ナノサイズの微細構造物を結晶成長させる前工程又は後工程で材料層を基板から剥離することを特徴とする上記(10)ないし(13)のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
【0018】
(15)孔又は溝にナノサイズの微細構造物を形成する材料を押し込み、又は注入することにより孔又は溝形状を転写したナノサイズの微細構造物を形成することを特徴とする上記(1)ないし(9)記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
(16)ナノサイズの微細構造物のアスペクト比が100以上であることを特徴とする上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の規則配列した ナノサイズの微細構造物の作製方法。
【0019】
本発明の作製方法によれば、ナノインデンターの圧子の先端半径に相当するナノメータサイズの直径や幅の孔又は溝を正確に規則的に形成することができる。その孔や溝に付着させたナノスケールの金属粒子や金属線条を成長起点として該金属の触媒作用によりZnO、GaN、TiO,SiOなどの化合物からなる微結晶材料を自己成長させることにより、太さがnmサイズの細いナノワイヤで、かつアスペクト比100以上のものを基板上に精密に狭い間隔で配列することができる。
【0020】
本発明の作製方法は、従来の微細加工法に比較して製作プロセスを大幅に簡略化でき、製造時間の短縮や歩留まりの向上に役立つ。また、従来の微細加工法に比べて製造コストも大幅に低減できる。本発明の作製方法で用いる装置の内、比較的高価な装置はナノインデンターであるが、それでも1000万円程度であり、億単位の非常に高価な電子線露光装置に比較して低価格で実現できる。
【0021】
本発明の作製方法は、ナノワイヤを周期配列するデバイス全ての製造に適用可能であり、光通信用としては、3次元フォトニックバンド結晶による多重波長分散プリズム、回折格子など、レーザー用としては、パルスレーザーの分散圧縮用デバイス、平面ディスプレー用電子線源の均一配列、量子効果集積デバイス、面発光レーザーなどが挙げられる。
【0022】
【作用】
ナノインデンターの印加荷重の値と押し込み深さの値を計測して得られるp−h曲線は、対象物が一種類の物質ならば、通常は滑らかな指数関数(exponential)曲線となり、荷重負荷時、荷重除荷時の曲線は重ならない。重ならない分が、変形した深さ、つまり、加工深さの関数になる。対象物が、多層(柔らかいもの/堅いもの)構造ならば、その曲線上に屈折点が生じる。図1に、レジスト/サファイアの多層(柔らかいもの/堅いもの)構造に対する押し込み荷重と押し込み深さ(変位)の関係を示すp−h曲線の典型的な例をグラフで示す。
【0023】
この屈折点は多層構造の各ヤング率の差による関数である。ヤング率の異なる多層構造物では、p−h曲線に屈折点が現れ、この点の深さをモニターすることで、上層の柔らかい層の加工深さを制御でき、また、上層と下層の境界で加工を停止することが出来る。よって、下層物質を疵つけることなく、加工停止が可能である。
【0024】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明の作製方法の第1の実施の形態を示す工程図であり、基板上に材料層を形成し、これにドットパターンを形成する例である。
以下は材料層として、リフトオフ可能なレジストを用いる例を説明するが、リフトオフ可能な材料はレジストに限らない。有機材料、無機材料、金属材料などリフトオフ可能な材料であればどんなものでも可能であるが、上層の物質が下層より柔らかいもの、ヤング率が低いものが好ましい。これらの材料層は異種の材料からなる多層構造でもよい。また、基板上に薄膜層を形成してもよく、材料層上に薄膜層を形成してもよい。通常、ナノインデンターによる押し込み可能な深さは20μm程度以下であるから、材料層の厚みとしては10nm〜20μm程度の範囲で可能であるが、好ましくは100nm〜10μm程度である。
【0025】
図3に示すように、レジスト層の形成工程と触媒金属の蒸着工程以降は図2に示す従来の方法と同じである。しかし、レジストからなる材料層2にドットパターンを形成する方法を異にする。すなわち、基板1に形成した材料層2に対してナノインデンターの三角錐又は四角錐などの角錐状圧子10を押し込み、材料層2に圧子10の角錐状形状を転写した圧痕からなる孔を形成する。押し込み深さは、圧子10が基板1の表面に到達した位置、又はそれより少し浅い位置、又は基板1に少し圧入した位置などを選択できる。
【0026】
ナノインデンターを用いることにより、材料層2を圧子10で押し込み加工する際に印加荷重と深さデータ(p−h曲線)を表示することができる。p−h曲線を目安に、押し込み加工深さを表示すると共に所定の荷重又は深さで押し込みを停止できる。また、基板を載せる試料台がXYスキャン可能であり、多点について10nm〜10μm程度の間隔で繰り返し押し込み加工が可能であるように制御できる。
【0027】
押し込み加工の深さの制御は、基板と材料層からなる多層構造の試料に対して、p−h曲線の屈折点を予め予備試験し、その深さを押し込み加工中にモニターすることで、柔らかい上層と下層との境界で押し込みを停止できる。図3は、p−h曲線で、はっきりと曲線の屈折が見られる。この屈折点は、物質の固さが異なっていることを意味している。この屈折点で荷重の印加を停止することで、材料層の下端で押し込み加工を停止することが可能である。この押し込み加工により、圧子の先端半径に相当する直径が10nm程度以下の孔を材料層またはその直下の基板表面にあけることが出来る。
【0028】
リフトオフ可能な材料としてレジストを用いた場合は、リフトオフを簡単にするためには、レジスト層を貫通するのではなく、貫通手前の少し浅い位置で押し込み加工を停止し、押し込み加工により形成された圧子の先端半径に相当するナノメータサイズの孔の底部が微小であることを利用し、孔底部周辺に異方性プラズマエッチング又はウェットエッチングを少し加えて拡張することで、レジスト層に下部になるほど微小な、直径が10nm程度からサブnmまでのエッチング加工孔をあけることが出来る。
このように、押し込み加工を所望の規則配列パターンに対応して材料層2に対して繰り返して周期的に規則配列したナノスケールの孔からなるドットパターンを形成する。
【0029】
この孔からなるドットパターを利用してナノワイヤの結晶成長を行う場合は、パターニングされた材料層2A上にAuやPtなどの触媒金属4を蒸着などにより付着させる。次いで、材料層2Aをリフトオフする。この方法では、従来技術のような現像工程、リンス工程がないので、化学的反応生成物が残留することは少なく、リフトオフは容易に行える。リフトオフ後、孔内の底部に付着したナノスケールの粒子からなる金属が基板上に周期的に規則配列されて残留し、パターニングされた触媒金属4Aが形成される。この触媒金属4Aを結晶の成長起点として、VLS法等の公知の手段によりナノサイズの微細構造物5をナノワイヤ状に成長させる。このように、ナノインデンターの角錐状圧子の先端半径に相当するナノメータサイズの孔を利用してアスペクト比が100以上のナノサイズの微細構造物を規則的に配列させて作製することができる。
【0030】
図4は、本発明の方法の第2の実施の形態を示す工程図であり、基板上にレジストからなる材料層を形成し、これにラインパターンを形成する例である。第2の実施の形態の方法は、図4に示すように、第1の実施の形態とは材料層2にラインパターンを形成する工程が相違するのみで他の工程は同じである。
【0031】
すなわち、角錐状圧子10を基板1上に形成した材料層2に押し込み、且つナノインデンターのXYステージをスキャンし、p−h曲線を目安にして移動中のナノインデンターの印加荷重を一定にして角錐状圧子10で基板1上に形成した材料層2を引っかき加工しラインパターンを描画する。これにより、周期的に規則配列したV字状溝からなるパターニングされた材料層2Aを形成する。この押し込みおよび引っかき加工により、圧子の先端半径に相当する幅が10nm程度以下の溝を材料層またはその直下の基板表面にあけることが出来る。第1の実施の形態と同様に溝の底部周辺をエッチング加工により拡張することもできる。
【0032】
溝を利用してナノワイヤの集合体の結晶成長を行う場合は、第1の実施の形態と同様に、触媒金属4を付着させ、次いで、材料層2Aをリフトオフする。リフトオフ後、V字状溝内の底部に付着したナノスケールの粒子からなる金属線が基板上に周期的に規則配列されて残留し、パターニングされた触媒金属4Aが形成される。この触媒金属4Aを結晶の成長起点として、第1の実施の形態と同様に、ナノサイズの微細構造物5をナノワイヤの集合体として膜状に成長させる。
触媒金属を付着させる方法に代えて、この溝にナノサイズの微細構造物を形成する材料を押し込み、又は注入することにより溝形状を転写したナノサイズの微細構造物を形成することもできる。
【0033】
この第2の実施の形態の方法によれば、ナノインデンターの角錐状圧子で形成したV字状のナノサイズの溝を利用して結晶成長方向を基板表面上で2次元的に揃えることができ、アスペクト比(深さと幅の比)が100以上の膜状のナノサイズの微細構造物を基板上に規則配列させて作製することができる。
【0034】
図5は、本発明の作製方法の第3の実施の形態を示す工程図であり、基板上にレジストからなる材料層2を形成し、これにラインパターンを形成するもう一つの例である。第3の実施の形態の方法は、第2の実施の形態の方法と同様に材料層2にラインパターンを形成する例であるが、ナノインデンターとして、押し込み加工によりV字状溝を形成できる刃状型圧子10を用いる点が相違する。
【0035】
基板1上に形成した材料層2に対して、刃状型圧子10を押し込み加工して材料層2に刃状型圧子10の形状を転写したV字状溝を周期的に規則配列したラインパターンを形成する。この後の工程は、第2の実施の形態と同様である。この第3の実施の形態の方法によれば、引っかき加工よりもV字状溝形状が均一化でき、引っかき加工よりも加工速度が速い。
【0036】
【発明の効果】
本発明の作製方法は、従来の電子ビームや光露光プロセスより工程が単純であり、電子ビームや光露光装置を用いる方法よりもはるかに効率的で低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ナノインデンターによる印加荷重と押し込み深さ(変位)との関係の例を示すp−h曲線のグラフである。
【図2】図2は、従来の電子線又は光露光によるレジストパターン作製方法を示す工程図である。
【図3】図3は、本発明の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法の第1の実施の形態の工程図である。
【図4】図4は、本発明の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法の第2の実施の形態の工程図である。
【図5】図5は、本発明の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法の第3の実施の形態の工程図である。

Claims (16)

  1. ナノインデンターを用いる微細加工方法であって、角錐状圧子を用い、該圧子を基板上に形成した材料層に押し込むことによって、該圧子の角錐形状を転写したナノサイズの孔を規則配列したドットパターンを材料層に形成し、該孔を利用してナノサイズの微細構造物を形成することを特徴とする規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  2. ナノインデンターを用いる微細加工方法であって、角錐状圧子を用い、該圧子を基板上に形成した材料層に押し込み、且つ引っかき加工することによって、断面V字状に形成されたナノサイズの溝を規則配列したラインパターンを材料層に形成し、該溝を利用してナノサイズの微細構造物を形成することを特徴とする 規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  3. ナノインデンターを用いる微細加工方法であって、押し込み加工により材料層に断面V字状の溝を形成できる刃状型圧子を用い、該刃状型圧子を基板上に形成した材料層に押し込むことによって、断面V字状に形成されたナノサイズの溝を規則配列したラインパターンを材料層に形成し、該溝を利用してナノサイズの微細構造物を形成することを特徴とする規則配列した ナノサイズの微細構造物の作製方法。
  4. 基板上に形成した材料層の厚みが10nm〜20μmであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  5. 基板上に形成した材料層が基板材料より柔らかい材料であることを特徴とする請求項1ないし4記載の規則配列した ナノサイズの微細構造物の作製方法。
  6. 基板材料より柔らかい材料がレジストであることを特徴とする請求項5記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  7. ナノインデンターの印加荷重と押し込み深さの値を計測して得られるp−h曲線をモニターすることによりナノインデンターの押し込み深さを制御することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  8. p−h曲線の屈折点を基準にしてナノインデンターの押し込みを停止することを特徴とする請求項7記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  9. 孔又は溝の底部周辺をエッチング加工により拡張することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  10. 孔又は溝の底部に金属を付着させることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  11. 該金属を蒸着又は電気メッキにより付着させることを特徴とする請求項10記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  12. 付着した金属を触媒としてナノサイズの微細構造物を結晶成長させることを特徴とする請求項10又は11記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  13. 結晶成長させる手段がVLS法であることを特徴とする請求項12記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  14. ナノサイズの微細構造物を結晶成長させる前工程又は後工程で材料層を基板から剥離することを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  15. 孔又は溝にナノサイズの微細構造物を形成する材料を押し込み、又は注入することにより孔又は溝形状を転写したナノサイズの微細構造物を形成することを特徴とする請求項1ないし9記載の規則配列したナノサイズの微細構造物の作製方法。
  16. ナノサイズの微細構造物のアスペクト比が100以上であることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の規則配列した ナノサイズの微細構造物の作製方法。
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